インスタント自己発熱容器
インスタント自己発熱容器は、容器の内容物を加熱するための発熱反応を生成するために結合可能な反応物質と活性剤を含む。あるインスタント自己発熱容器は、ターゲット容器と、穴開け可能な活性剤容器と、反応チャンバとを含む。活性剤容器に穴を開けることにより、活性剤を反応物質と結合させ、ターゲット容器を加熱する発熱反応を引き起こす。容器は、脱毛ワックスディスペンサーとして使用できる。別のインスタント自己発熱容器は、内容物パウチと、反応物質とを含み、活性剤チャンバを有する蓋で覆われた外側ハウジングを含む。活性剤チャンバを破裂させることにより、活性剤が発熱反応で反応物質と結合し、内容物パウチを加熱することができる。別のインスタント自己発熱容器は、加熱すべき内容物を含むアウターチューブと、可撓性反応容器と、脆性活性剤容器とを含む。アウターチューブを折り曲げることにより、活性剤容器が破裂し、発熱反応を引き起こす。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する実施形態は、概ね自己発熱容器に、詳細には加熱処理製品を販売するためのインスタント自己発熱容器に関連する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「インスタント自己発熱飲食物容器」という発明の名称で2009年7月26日に出願した米国仮特許出願第61/228,586号と、「使い捨て脱毛ワックスディスペンサー」という発明の名称で2009年7月26日に出願した米国仮特許出願第61/228,592号とに対する優先権を主張する。これらの米国仮特許出願両方の内容は、参照によりその全体が本明細書に、あたかも一字一句記載されているように援用される。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの飲料、インスタント食品、および加熱を必要とする他の製品に関連する1つの問題は、それらが容器から出したままでは熱くないことである。それどころか、それらは外部手段で加熱しなければならない。インスタントの紅茶またはスープは、容器にお湯または熱湯を加えることにより加熱することができるが、これはユーザーがお湯の供給を利用できることを前提としている。多くの場合、これは全く当てはまらない。例えば、ユーザーは、屋外にいるか、或いは電子レンジ、ストーブ、電気、または加熱用燃料を利用できないことがある。また、緊急時には、暖められた飲み物、食べ物、または他の製品を直ぐに利用できることが、生存に不可欠な場合がある。
【0004】
関連する問題が、様々な体の部分、例えば、眉、上唇、腋の下、ビキニライン、足、腕、体の他の領域などから不要な毛および毛包を除去するために加熱したワックスおよび樹脂を広く使用する、温泉および美容業界に見られる。この開示の目的では、「ワックス」または「樹脂」という用語はあらゆる加熱した脱毛剤を含むと理解される。典型的なワックス脱毛セッションでは、ワックスまたは類似物質の大部分が、缶、おけ、ポットなどの容器内で電気的手段によって加熱される。特に特殊な加熱装置を利用することができないホームユーザの場合、ワックスを危険なほど過熱せずに加熱して適温に維持することは困難である。
【0005】
加熱されるとすぐに、ワックスは、舌圧子または塗布具などのスプレッダーツールによって、毛および下にある皮膚に塗布される。加熱したワックスは、エステティシャンやホームユーザにより塗布具によってすくい上げられ、十分な量が処理領域に塗られ、冷えて凝結することができる。処理領域を覆うために、加熱したワックスの容器に何度も入れてすくうことが必要である。冷却後、ユーザーは、硬化したワックスの層をつかんで凝結したワックスを迅速に皮膚から引きはがし、それに伴って皮膚から毛を除去する。ソフトワックスの用途では、ワックスにそれを処理領域から引き離す際の寸法安定性を与えるためのキャリアとして、ワックスの上に貼り付けられるガーゼまたは類似のストリップを追加することを除き、使用法は全く同じである。
【0006】
脱毛ワックスをベースとするすべての用途において、「二度漬け」または塗布具と皮膚とバルクワックスとの間での多数の接触が起こる可能性があるので、衛生面が懸念される。具体的には、塗布具を皮膚、死んだ皮膚細胞、毛やごみに接触して使用すると、潜在的病原体が塗布具上のワックスに付着する。施術師がバルクワックスから追加のワックスをすくい上げて塗布具を再装填するとき、バルクワックスは、塗布具上の皮膚、死んだ皮膚細胞、毛やごみとの接触による汚染にさらされる可能性がある。実際に、より多くの皮膚関連の病気の発生が「より後の」顧客から報告されているので、複数の人からの二重汚染の懸念が高まっている。例えば、膿痂疹、単純ヘルペス、白癬、疥癬、疣贅などの皮膚疾患と、真菌、ウイルスおよびバクテリアによって生じる苦痛を含む他の多くの疾患が、バルクワックス容器を介して、より後の顧客に感染させられる。
【0007】
他の面倒な問題は、バルクワックスは加熱にかなりの時間がかかり、したがって、汚染されたワックスの処理および廃棄は時間とエネルギーの両方で相当な損失となり得ることである。また、大量のワックスを扱うことは、特に上記処理および廃棄に関することを考えると、難しい問題となる可能性がある。
【0008】
上記の様々な問題を解決するために多くの解決策が提案されてきた。例えば、外側容器が(加熱すべき飲料、スープ、または他の内容物を保持するための)内側内容物チャンバと、生石灰チャンバと、水チャンバとを含む、インスタントホット飲料およびスープが提供されてきた。ユーザーが水チャンバを生石灰チャンバと連通させると、水と生石灰の組合せにより高速の発熱反応が引き起こされる(例えば、スカダーらの米国特許7,117,684号参照)。これらのインスタントホット容器はユーザーに加熱された内容物を提供する一方で、欠点がある。第一に、生石灰と水の反応は素早く完了するので、内容物は最初のうちは熱いが、ほんの数分間の場合がある発熱反応が完了するとすぐに冷え始める。第二に、生石灰の発熱反応は非常に高温で、内容物が危険なほど熱くなることがあるため、非常に高い温度に耐えることができる容器を必要とする。最後に、生石灰と水の組合せは高温スラリーを作り出し、高温スラリーは、ガスを漏れ出させるがスラリーを容器の反応領域内に保持する複雑なワンウェイバルブを設けない限り、容器から容易に漏出してやけどを起こす。
【0009】
既知のインスタント自己発熱容器に関する他の重要な問題は、加熱されたスラリーが内容物チャンバの下部にのみ接触しがちなので、内容物チャンバの下部にある内容物が最初のうちはチャンバの上部にある内容物よりはるかに熱いことである。内容物を外側容器の上部から出す場合、これは、最初に容器から出る内容物が最も冷たく、一方、最も熱い内容物がチャンバの下部に残ることを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、飲食物を比較的長時間、比較的一定の高温に維持することができるように長持ちする熱源を有するインスタント自己発熱飲食物容器を提供することが有利である。また、最も熱い内容物を最初に分配し、一方冷たい内容物を加熱し続けるインスタント自己発熱容器が必要である。内容物全体をより迅速且つ一様に加熱するインスタント自己発熱容器の必要性もある。同様に、汚染されやすい大型容器を必要とせずにユーザーがホットワックスを素早く利用できるように、使い捨て容器内の脱毛ワックスを急速且つ均一に加熱する方法が必要である。最後に、比較的安価で使い捨て可能な材料から作ることができるインスタント自己発熱容器を提供することも有利である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に開示するインスタント自己発熱容器はこれらのニーズを満たす。特許請求された主題のいくつかの側面に関する基本的な理解を与えるために、以下に簡単な概要を説明する。この概要は詳細な概要ではなく、主要または重要な要素を特定することや特許請求された主題の範囲を説明することを目的とするものではない。その目的は、後に示すより詳細な説明への前置きとして、いくつかの概念を簡単な形で示すことである。
【0012】
一実施形態において、インスタント自己発熱容器が、加熱すべき内容物を入れたターゲット容器と、活性剤を入れた活性剤容器とを有する第1シェルを含む。活性剤容器は底部を有し、活性剤容器およびターゲット容器は各々、加熱すべき内容物と活性剤との混合を防ぐ容器壁を有する。第2シェルは、第1シェルに対して外側にあり、第1シェルと入れ子になっている。第2シェルは、ターゲット容器と入れ子になった反応チャンバと、活性剤チャンバと入れ子になり且つ反応チャンバと流体連通する活性剤受入チャンバとを含む。反応チャンバに反応物質が配置され、第1シェルの活性剤容器にピアサーが配置される。ピアサーを、例えば、ユーザーがそれを押し下げることによって作動させると、活性剤容器の底部に穴が開けられ、それにより活性剤容器が活性剤受入チャンバと流体連通し、活性剤が活性剤容器から活性剤受入チャンバ内および反応チャンバ内へ移動することが可能になり、反応チャンバにおいて活性剤が反応物質と結合し、それにより反応チャンバ内で発熱反応を引き起こし、発熱反応がターゲット容器内で加熱すべき内容物を加熱する。
【0013】
インスタント自己発熱容器は、ターゲット容器内で加熱すべき内容物を密封する内容物カバーを含んでもよく、内容物カバーはターゲット容器にアクセスできるように開閉可能な部分を少なくとも有する。インスタント自己発熱容器は、活性剤容器内で活性剤を密封する活性剤カバーを有してもよい。また、内容物カバーおよび活性剤カバーは、単一の容器カバーの一体部分であってもよい。その場合、第1シェルはターゲット容器と活性剤容器とを取り囲むフラットフランジをさらに含み、単一の容器カバーが第1シェルのフラットフランジに接着されたピールバックカバーであってもよい。
【0014】
ターゲット容器は、ターゲット容器内へ上向きに延びる少なくとも1つの突起を有する底部を有してもよい。このような突起は、単一のリング、または2つ以上の同心円状リングの形をしていてもよい。インスタント自己発熱容器はまた、ターゲット容器の底部に、第1リングと同心の第2リングの形をしている第2突起を含んでもよい。
【0015】
別の実施形態では、インスタント自己発熱容器が、開放上端と閉鎖下端とを有する外側ハウジングを有する。外側ハウジングの開放上端に蓋が取り付けられ、分配孔と活性剤チャンバとを含む。活性剤チャンバの内部にピアサーが配置される。外側ハウジングの内部でハウジングの閉鎖下端に反応物質が配置される。下端と密封した上端とを有する内容物容器が、外側ハウジングの内部で反応物質の上に配置される。内容物容器には、加熱すべき内容物が入っている。内容物容器の下端と蓋の分配孔との間を導管が流体連通する。ピアサーを作動させると、蓋にある活性剤チャンバに穴が開けられ、それにより活性剤が外側ハウジングの内部に流れ、外側ハウジングの閉鎖下端にある反応物質と結合することができ、内容物容器内で加熱すべき内容物を加熱する発熱反応を引き起こす。
【0016】
蓋は、外側ハウジングから反応ガスを放出するための通気孔を含んでもよい。蓋は、加熱すべき内容物が気密シールを破壊する前にインスタント自己発熱容器から漏れ出ることを防止する、気密シールを含んでもよい。蓋の活性剤チャンバは、ピアサーを押して薄膜を貫通させることにより活性剤チャンバに穴が開けられるように、薄膜を有する下端を有してもよい。活性剤チャンバはまた、少なくとも活性剤チャンバの上端に下向きの力が加えられたときにピアサーに接触する下方移動可能な上端を有してもよい。
【0017】
外側ハウジングの内部にある内容物容器はパウチであってもよく、パウチは入れ子にできる外側ガセットと内側ガセットとを含む下端を有する。パウチの内側ガセットは、少なくとも1つの浸透孔を含む。内容物容器の下端を蓋の分配孔に接続する導管は、ストローであってもよく、或いは、特に内容物容器がパウチである場合には、内容物容器の一部として一体形成されてもよい。外側ハウジングの内部の下端にある反応物質は、内容物容器の下端と直接接触してもよい。或いは、反応物質は、内容物容器の下端と直接接触するパウチの内部に配置されてもよい。加熱すべき内容物は、内容物容器から分配孔を通して計量された量で放出され得る。
【0018】
別の実施形態では、インスタント自己発熱容器は、特に脱毛ワックスディスペンサーとして使用するのに適している。この実施形態では、インスタント自己発熱脱毛剤容器が、開口を有する外側エンクロージャと、実質的に外側エンクロージャに対して内側にある内側エンクロージャとを含み、内側エンクロージャは開口の外周の周りで密封され、それにより内側エンクロージャと外側エンクロージャとの間に密閉反応キャビティを形成する。内側エンクロージャはまた、内側エンクロージャの内部に配置された受入キャビティを含む。インスタント自己発熱脱毛剤容器はまた、開放端と閉鎖端とを有する活性剤溜めを含み、閉鎖端は密閉反応キャビティと連通し、密閉反応キャビティへの破壊可能な通路を提供する。受入キャビティ内に脱毛材料が含まれ、密閉反応キャビティ内に反応物質が配置され、反応物質は、破壊可能な通路を通して密閉反応キャビティに活性剤が導入されたときに発熱反応を生成するように活性剤溜めに入っている活性剤によって活性化され、脱毛材料の調節された加熱をもたらす。
【0019】
インスタント自己発熱脱毛剤容器は、受入キャビティを密閉する除去可能なシールを含んでもよい。活性剤は、電解質溶液、水または他の液体であってもよい。活性剤溜めは、内側エンクロージャに対して内側にあっても外側にあってもよい。外側エンクロージャにオープントレイが接続されてもよい。破壊可能な通路は、閉鎖端に力をかけることにより破壊され得る。芳香族化合物が反応キャビティと内側ウェルの少なくとも一方に配置されてもよい。脱毛剤化合物は、ワックスベースまたは樹脂ベースであってもよいが、これに制限されない。内側エンクロージャはドーナツ形であってもよく、外側エンクロージャは使い捨て可能であってもよい。
【0020】
別の実施形態では、インスタント自己発熱容器は、加熱した内容物のディスペンサーとして使用するのに特に適している。この実施形態では、インスタント自己発熱ディスペンサーは、分配ノズルを有する第1端と、第2開放端とを有する可撓性アウターチューブを含む。アウターチューブには加熱すべき内容物が入っている。可撓性反応容器が、アウターチューブの内部に配置され、加熱すべき内容物と接触する。反応容器には反応物質が入っている。脆性活性剤容器が反応容器の内部に配置され、活性剤が入っている。キャップがアウターチューブの第2開放端に取り付けられ、反応容器とアウターチューブの第2開放端を覆い、且つ通気孔を含む。アウターチューブを折り曲げることにより、脆性活性剤容器が破裂して反応容器内に活性剤を放出し、反応容器内で活性剤が反応物質と結合して発熱反応を引き起こし、発熱反応がアウターチューブ内の加熱すべき内容物を加熱する。
【0021】
可撓性アウターチューブ内の加熱すべき内容物は脱毛ワックスであってもよく、アウターチューブの分配ノズルに取り付けられる塗布具があってもよい。塗布具は、ローラーと、少なくとも2つの並列パドルと、スキージ(可撓性ゴム製ブレード)とを含んでもよい。反応容器を密封するためにキャップの通気孔の上に薄膜が接着されてもよく、薄膜は、反応容器内で活性剤と反応物質とを結合することによって引き起こされる発熱反応によって生成される蒸気で溶解する、水性接着剤でキャップの通気孔に接着されてもよい。反応物質は、反応容器の内部にある細長い水透過性パウチ内に配置されてもよい。
【0022】
上記および関連する目的の達成のために、いくつかの説明に役立つ態様を、以下の記載および添付の図面に関連して本明細書で説明する。しかしながら、これらの態様は、特許請求された主題の原理が利用され得る様々な方法のほんの数例を示すものであり、特許請求された主題は、このような態様すべてとそれらの同等物とを含むよう意図されている。その他の利点と新規の特徴は、図面と併せて考えた場合に以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】インスタント自己発熱容器の斜視図である。
【図2】図1のインスタント自己発熱容器の正面断面図である。
【図3】図1のインスタント自己発熱容器の別の斜視図である。
【図4】インスタント自己発熱容器のピアサーの代替的な実施形態を示す。
【図5】インスタントの自己発熱容器の別の実施形態の斜視図である。
【図6A】図5のインスタント自己発熱容器の断面図である。
【図6B】図5のインスタント自己発熱容器で使用されるピアサーの上面図である。
【図6C】図6Bのピアサーの斜視図である。
【図7】完全な組み立て前に示す、図5のインスタント自己発熱容器の内容物容器パウチの斜視図である。
【図8】図5のインスタント自己発熱容器の内容物容器パウチの中央の断面形状図である。
【図9】インスタント自己発熱脱毛剤容器の一実施形態の斜視図である。
【図10】図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の上面図である。
【図11】図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図12】下向きの力がかけられた、図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図13】下向きの力を除いた後の、図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図14】シーリング膜を取り除いた、図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図15A】使用中の図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図15B】使用中の図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図16】インスタント自己発熱脱毛剤容器の別の実施形態の斜視図である。
【図17】シーリング膜を取り除いた図16のインスタント自己発熱脱毛剤容器の斜視図である。
【図18】図16のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図19】インスタント自己発熱脱毛剤容器の別の実施形態の斜視図である。
【図20】インスタント自己発熱ディスペンサーの実施形態の正面図である。
【図20A】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーと共に使用する、並列パドルを有する代替的な塗布具の斜視図である。
【図20B】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーと共に使用する、スキージを有する代替的な塗布具の斜視図である。
【図21】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーのアウターチューブと、反応容器と、活性剤容器の分解陰線図である。
【図22】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーの分解図である。
【図23】折り曲げて活性化した、図20のインスタント自己発熱ディスペンサーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に開示された実施形態は、比較的長時間高温のままである比較的安価なインスタント自己発熱容器のニーズに対応する。一実施形態において、インスタント自己発熱容器が、加熱すべき内容物を入れたターゲット容器と、活性剤を入れた活性剤容器とを有する第1シェルを含む。活性剤容器は底部を有し、活性剤容器およびターゲット容器は各々、加熱すべき内容物と活性剤との混合を防ぐ容器壁を有する。第2シェルは、第1シェルに対して外側にあり、第1シェルと入れ子になっている。第2シェルは、ターゲット容器と入れ子になった反応チャンバと、活性剤チャンバと入れ子になり且つ反応チャンバと流体連通する活性剤受入チャンバとを含む。反応チャンバに反応物質が配置され、第1シェルの活性剤容器にピアサーが取り付けられる。ピアサーがユーザーによって押し下げられると、活性剤チャンバの底部に穴が開けられ、それにより活性剤チャンバが活性剤受入チャンバと流体連通し、活性剤が活性剤チャンバから活性剤受入チャンバ内および反応チャンバ内へ移動することが可能になり、反応物質と結合し、それにより反応チャンバ内で発熱反応を引き起こし、発熱反応がターゲット容器内で加熱すべき内容物を加熱する。
【0025】
図1は、インスタント自己発熱容器の一実施形態を示す。自己発熱容器1は、第1シェル2と、第2シェル4とを含む。第1シェル2と第2シェル4は、互いに入れ子になっており、互いに結合されていても結合されていなくてもよい。第1シェル2はターゲット容器10を含み、ターゲット容器10はターゲット容器壁12を有する。第1シェル2は活性剤容器20をさらに含み、活性剤容器20は活性剤容器壁22を有する。ターゲット容器10には加熱すべき内容物が入っており、加熱すべき内容物は飲料、食品、または加熱されることが望ましい何か他のものでもよい。活性剤容器には活性剤24(図2参照)が入っている。容器壁12および22は、加熱すべき内容物と活性剤24との混合を防ぐ。
【0026】
図2に見られるように、ターゲット容器10は1つまたは複数の突起14を有する底部を有し、突起14はこの実施形態では同心円状の複数のリングの形をしている。図3は突起14を上から示し、ターゲット容器10を見下ろしている。さらに、活性剤容器20はピアサー26を含んでもよく、ピアサー26はこの実施形態では硬質プラスチック製スピアである。ただし、ユーザーが活性剤容器に穴を開ける(下記により完全に説明するプロセス)ために、ナイフ、ペンまたは他の外部機器を使用してもよいので、ピアサー26は自己発熱容器1に含まれなくてもよい。ピアサー26が第2シェル4に穴を開けるのを防ぐために、第2シェル4は活性剤容器24の底部よりも厚く且つ/または強い材料から作られてもよい。また、活性剤容器24の底部から第2シェル4までの距離は、ピアサー26がユーザーによって押された後に第2シェル4と接触しないほど十分に大きくてもよい。
【0027】
別の実施形態(図示せず)において、ピアサーは、活性剤容器を活性剤受入チャンバと流体連通させるための他の手段に置き換えてもよい。例えば、外部の「引き紐」が内部の「プルタブ」に、紐を引くとタブの係合が外れて活性剤容器に穴を開け、流体が活性剤容器を出て活性剤受入チャンバ内に入ることができるように、接続されてもよい。
【0028】
図4に示す別の実施形態において、ピアサー26は、活性剤容器20の直径にまたがる十字形の先の尖った部材である。ピアサー26の上端は、ユーザーが活性剤容器20を密封するいかなるカバーをも取り除くことなく容易に押し込むことができるように、活性剤容器20の上端に隣接する。ピアサー26の十字形状は、ピアサー26自体によりそれが作る穴が塞がれることなく、活性剤容器20のすべての内容物を素早く出せるように、活性剤容器20の底部に大きな穴を作るのに役立つ。
【0029】
第2シェル4は反応物質32を入れた反応チャンバ30を含む。第2シェル4はまた、活性剤受入チャンバ40を含む。図に示すように、反応チャンバ30および活性剤受入チャンバ40は、余水路42を介して互いに流体連通している。したがって、ユーザーがピアサー26を押し込むことにより(または外部手段を用いることにより)活性剤容器20の底部に穴を開けると、活性剤24が活性剤受入チャンバ40内に移動し、余水路42を下り、反応チャンバ30内に移動し、反応チャンバ30で反応物質32と接触して発熱反応を引き起こすことが分かる。
【0030】
反応物質32と活性剤24は、混合したときに発熱反応を起こすいかなる化学物質であってもよい。ターゲット容器10を加熱するのに使用することができる発熱反応の例は、水と強酸との組合せ、アルカリと酸の結合、重合、テルミット反応、アルミニウムをベースとする反応、マグネシウム鉄をベースとする反応、無水物をベースとする反応などを含む。1つの特に好適な非毒性の発熱性組成物は、(活性剤として)水または塩水などの電解質溶液を加えるだけで、長時間、非常に制御された温度を示すことが知られているLavaGel(米国カリフォルニア州エスコンディードにあるフォーエバー・ヤング・インターナショナル社製)である。ただし、デザイン志向に応じて、2つ以上の活性剤化合物または活性剤元素による活性化または緩和を必要とする反応物質を含む、他の反応物質を使用してもよい。
【0031】
したがって、この実施形態では、ユーザーが活性剤チャンバ20に穴を開けると、活性剤24は、活性剤チャンバ20から出て、余水路42を下って、反応チャンバ30内に流れる。反応物質32および活性剤30が同時に発熱反応を起こし始めると、粉末混合物は熱産生ゲルに変化する。したがって、反応チャンバ30は発熱ゲルでいっぱいになる。
【0032】
LavaGelなどの発熱ゲルの使用は重要な利点をもたらす。活性剤24が水の場合、ゲルは水を、それが反応チャンバ30から漏出できないように隔離する。したがって、反応チャンバ30から液体を漏れ出させずにガスを漏れ出させる複雑なバルブの必要性がなくなる。蒸気などのガスは漏れ出ることができても、発熱ゲルは非常に粘性があるのでピアサー26によって活性剤チャンバ20に作られた開口から漏出することができない。
【0033】
発熱ゲルは(乾燥粉末混合物の体積に対して)膨張し、第1シェル2と第2シェル4との間でターゲット容器10の側面を上ってにじみ出る。ゲルはまた、突起14の下にあるキャビティ内に進出する。したがって、発熱ゲルは非常に広い表面積にわたってターゲット容器10の外側面に接触する。これにより、発熱ゲルは迅速且つ均等にターゲット容器10を加熱することができる。代替的な実施形態において、突起14は、ロゴなどのエンボス文字、或いは、ターゲット容器10内に垂直方向上向きに、任意でターゲット容器10が環状であるようにターゲット容器10の最上部まで延びる、円柱状または円錐状突起であってもよい。
【0034】
図1に戻ると、第1シェル2はまた周辺フランジ6を含む。周辺フランジ6は、接着箔カバーが第1シェル2に接着され、それによってターゲット容器10の内部に加熱すべき内容物を密封し且つ活性剤容器20の内部に活性剤24を密封するための平らな面を提供する。第1シェル2はまた、加熱すべき内容物が飲料やスープである場合にターゲット容器10から飲むのを支援するために注ぎ口8を含んでもよい。加熱すべき内容物を消費するかまたは注ぐときにターゲット容器10のごく一部だけカバーを取られるように、接着箔カバーは、注ぎ口8の上に小さなピールバック(はぎ取り)部を有してもよい。
【0035】
ターゲット容器10の内部にある内容物は、食品および非食品を含む何であってもよい。一実施形態において、加熱すべき内容物は液体のハーブティーである。スパでの使用に特に適しているこの実施形態では、活性剤容器20にアロマセラピーオイルが入っていてもよい。これらのオイルは、活性剤24と共に反応チャンバ30に流れ込み、その結果、活性剤24と反応物質32との間の発熱反応によって加熱される。このオイルの加熱により、オイルは、茶を飲む人をリラックスさせるのに役立つ有益なアロマセラピー蒸気を放出する。代わりに、または加えて、発熱反応中にアロマセラピーガスを放出するように、反応チャンバ30内にアロマセラピー粒子または香料粒子が含まれてもよい。
【0036】
入れ子になった第1および第2シェル2および4は、比較的シンプルな構造を有する自己発熱容器1を提供する。シェル2および4のいずれかまたは両方を、ポリエチレンやポリプロピレンなどの成形プラスチックかまたは他のポリマーから作ることができる。これは、自己発熱容器1が使い捨て可能であってもよいように、自己発熱容器1を非常に安く製造できることを意味する。また、シェル2、4の1つ以上を耐水ペーパー、プラスチック、金属などから製造してもよい。一部の実施形態において、シェル2、4の1つ以上が生分解可能であってもよい。また、特にLavaGelが使用される反応物質である場合、反応化学物質は危険なほど高温に達しないため、自己発熱容器1が溶ける恐れは全くない。また、LavaGelが使用される反応物質である場合、発熱反応の熱は、15分から1時間以上の比較的長時間続く。したがって、既存の自己発熱装置と比べてターゲット容器10の内容物が長時間暖かい状態であるだけでなく、加熱すべき内容物を使い切りまたは廃棄した後、自己発熱容器自体1をハンドウォーマーとして使用することができる。
【0037】
自己発熱容器1は様々な形状およびサイズを有し得ることを理解されたい。例えば、容器は必ずしも円形ではなく、長方形または多角形であってもよい。大きさは、ほんの1〜2インチの長さおよび/または高さから数フィートの長さおよび/または高さまで大きく異なり、その間のいかなるサイズでもよい。特に、図2に示す大きさは、自己発熱容器1の考えられる大きさのほんの一例にすぎず、決して制限するものとみなされるべきでないことに注意されたい。
【0038】
インスタント自己発熱容器の別の実施形態を図5および6に示す。インスタント自己発熱容器50は、開放上端と閉鎖下端とを有する外側ハウジング52を含む。蓋54が外側ハウジング52の開放上端に取り付けられ、熱溶接または超音波溶接、接着剤、または他の適切な手段でハウジング52に取り外せないように接着され得る。蓋54は分配孔56(蓋54の上面の飲みやすい窪みによって囲まれ得る)と通気孔57とを含み、その両方が外側ハウジング52の内部容積と流体連通する。蓋54はまた、堀(モート)59によって囲まれた活性剤チャンバ58を含む。
【0039】
分配孔56と通気孔57と活性剤チャンバ58の中心を通る垂直面に沿ったインスタント自己発熱容器50の断面図である図6Aに最も良く示すように、活性剤チャンバ58には活性剤62とピアサー64とが入っている。活性剤62は薄膜65によって活性剤チャンバ58内に保持され、薄膜65は、活性剤チャンバ58の底部を横切って延びてそれにより活性剤チャンバ58の密封された下端を形成するように、堀59の底面に接着された薄箔であってもよい。活性剤チャンバ58はまたピアサー64を入れており、ピアサー64は、ピアサー64を薄膜65に対して付勢するように下向きの圧力が外部から活性剤チャンバ58の上面にかけられたときに薄膜65に穴を開けることができる比較的尖った物体である。ピアサー64は活性剤チャンバ58内で自由に浮遊してもよいし、或いは活性剤チャンバ58と一体的に形成されてもよい。ピアサー64を、図6Bおよび6Cにより詳細に示す。図に示すように、ピアサー64は十字形状を有し、その下端が尖り、その上端が平らになっている。ピアサー64のこの形状は、薄膜65に形成された裂け目をセルフシールせずに薄膜65をきれいに破裂させるので特に有利である。これにより、確実にすべての活性剤62が活性剤チャンバ58から放出される。
【0040】
引き続き図6を参照すると、気密シール60が蓋54の上端全体を覆う。分配孔56および通気孔57が外側ハウジング52の内部と大気との間の流体連通の唯一の経路なので、気密シール60は、ユーザーによる自己発熱容器50の活性化より前に外側ハウジング52の内容物が漏れ出るのを防止する。気密シール60は、蓋54の上面に接着された薄箔であってもよく、ユーザーが気密シール54を取り除くのを支援するためにプルタブを含んでもよい。
【0041】
また、図6に示すように、外側ハウジング52には反応物質66が入っており、反応物質66は、図示の実施形態において、透過性パウチ内に入れて示されている。しかしながら、反応物質66は、外側ハウジング52内で自由に浮遊していてもよい。外側ハウジング52にはまた内容物容器70が入っており、内容物容器70は以下で内容物74と称する加熱すべき物質を入れている。内容物74は、飲料、スープ、または、加熱を必要とする食品以外の液体を含む他の液体であってもよい。図示の実施形態において、内容物容器70は、まち付きの底部を有するパウチであり、周辺シール77によってその周囲が密封されている。
【0042】
内容物容器70の一実施形態の構造を、図7および8により詳細に示す。この実施形態において、内容物容器70はパウチである。図7は、パウチを形成するために外側パネル80を周辺シール77に沿って結合する前の内容物容器70を示す。図8は、外側パネル80が周辺シール77に沿って張り合わされた後の内容物容器70の中央の形状断面図を示す。図7および8に見られるように、内容物容器70の底部は、入れ子にできる2つのまち部、外側まち部82と内側まち部84とを備える。本明細書で使用されるように、「入れ子にできる」という用語は、内容物容器70を空にしたとき、内側まち部84が外側まち部82に折り重なって外側まち部82と入れ子になるという意味である。内容物容器70の内部に内側まち部84が存在することにより、内容物容器70は下側チャンバ83と上側チャンバ85に分割される。内側まち部84はまた、後述する目的のために、上側チャンバ85と下側チャンバ83との間の流体連通を可能にする1つまたは複数の浸透孔86を含む。浸透孔86の数およびサイズは重要ではないが、一実施形態においては、各々直径が約0.45cmである3つの浸透孔86がある。しかしながら、より多くの浸透孔86を設ける場合、各々の直径はより小さくなるであろう。逆に、より少ない浸透孔86を設ける場合、各々の直径はより大きくなるであろう。
【0043】
内容物容器70はまた、本質的に周辺シール77の拡幅部である導管シール76内に配置された導管72を含む。導管72は、導管シール76内に埋め込まれて密封された別個の管またはストローであってもよく、或いは、導管72は、特に内容物容器70がパウチである場合、内容物容器70の一部として一体成形された通路であってもよい。導管72の下端が導管シール76の底部より下に延びるので、導管72の下端は密封されず、内容物容器70の下側チャンバ83内にある内容物74に接している。導管72の上端は、導管シール76の上端より上に延び、分配孔56に接合される。導管72の上端と分配孔56との接合は、液体および気体に対して不透過性である。したがって、導管72は、内容物容器70の内部と(分配孔56を介した)大気と間の流体連通の唯一の経路である。
【0044】
活性剤62と反応物質66は、混合すると発熱反応を起こす物質である。一実施形態において、活性剤62は真水や電解質溶液であり、反応物質66はLavaGel(米国カリフォルニア州エスコンディードにあるフォーエバー・ヤング・インターナショナル社製)である。最初に開示したインスタント自己発熱容器の実施形態、インスタント自己発熱容器10に関して先に述べたように、デザイン志向に応じて、他の既知の発熱反応も利用し得る。
【0045】
活性剤62と反応物質66を混合するために、ユーザーは蓋54から気密シール60を取り除き、次いで活性剤チャンバ58の上面に下向きの圧力をかける。活性剤チャンバ58の上面は、それがニュートラルの位置からより低い位置に移動できるように可撓性材料を含む。言い換えれば、ユーザーが活性剤チャンバ58の上面に下向きの力をかけると、上面の「オイル缶」が下降する。この活性剤チャンバ58の上面の下向きの移動が、それをピアサー64に接触させ、それを薄膜65に対して付勢する。十分な力がかけられると、ピアサー64により薄膜65が破裂し、それにより活性剤62が外側ハウジング52の内部に放出され、そこで外側ハウジング52の底部にある反応物質66に接触するまで、内容物容器70の周りを自由に下向きに流れることができる。反応物質66としてLavaGelを使用することの1つの利点は、反応を完全に完了するのに非常に少量の活性剤溶液(約10〜15mL)で十分なことである(用途に応じて使用する活性剤溶液はより多いかまたはより少ない場合がある)。活性剤62の必要量が非常に少ないので、活性剤チャンバ58は比例して小さく、好都合なことに蓋54に設置することができる。発熱反応が始まると、外側ハウジング52の内部の圧力の増加を防ぐように、反応ガスは蓋54の通気孔57を通って自由に漏れ出る。
【0046】
図6において、反応物質66は内容物容器70の底部に直接接触していることが分かる。したがって、活性剤62と反応物質66とが混合されて発熱反応を起こすと、内容物容器70の底部にある下側チャンバ83内の内容物74が最初に加熱され、一方、内容物容器70の上部にある上側チャンバ85内の内容物74は、混合と対流によって温められるまで、最初のうち当初の温度のままである。このため、内容物容器70と分配孔56と間の流体連通の唯一の経路として導管72を設けることは、重要な利点をもたらす。導管72の下端が内容物容器70の下側チャンバ83の内部にある内容物74と接触しているので、内容物74の最も熱い部分が最初に導管72を通って分配孔56に移動する。具体的に言うと、これは、ユーザーが自己発熱容器50を活性化したとき、ユーザーは内容物74のすべてが熱くなるのを待つ必要がないことを意味する。それどころか、内容物74が飲むことができる液体あると仮定すると、上側チャンバ85にある内容物74がまだ完全に熱くなっていなくても、ユーザーの「最初の一口」は熱くなっている。代わりに導管72が内容物容器70の上側チャンバ85内にその下端を有する場合、ユーザーは内容物74が完全に熱くなるまで数分間待たなければならない。
【0047】
この導管72と下側チャンバ83と上側チャンバ85の構成の別の利点は、「計量分配」と称する機能を提供することである。前述のとおり、導管72は、内容物容器70の内部と分配孔56間の流体連通の唯一の経路である。言い換えれば、内容物容器70の内部はその他の点では完全に密封される。したがって、ユーザーが一口飲む(または内容物74を分配する)ために自己発熱容器50をひっくり返したとき、液体の内容物74は、重力によって下側チャンバ83から導管72を通って分配孔56の外へと移動する。この内容物74の下側チャンバ83からの排出によって、内容物容器70の内部の空気圧は、流出する内容物74の体積に比例した量で低下する。最終的には、この内容物容器70の内部における空気圧の低下により、導管72を通る内容物74の流れが停止する。一部の実施形態において、流れが停止する前に漏れ出る必要がある内容物74の体積は約15〜30mlであり、これは、下側チャンバ83のおおよその容積であり、内容物74が微温である場合にほとんどのユーザーにとって都合の良い「一口サイズ」である。しかしながら、内容物74がその最高温度(例えば、約70℃)である場合、ユーザーははるかに少量の内容物74、例えば、約1〜3mlを飲む可能性が高い。当然のことながら、より小さいかまたはより大きい一口サイズの量も意図される。一口が終わり、ユーザーが分配孔56から彼または彼女の口を外して自己発熱容器50を直立垂直位置に戻すと、空気が大気から導管72を下って内容物容器70に移動し、それにより空気圧を均等化して次の一口のために自己発熱容器50を準備することができる。
【0048】
計量された量の内容物74が導管72を通って下側チャンバ83を出ると、前の一口の間に分配された内容物74に取って代わるように、内容物74が上側チャンバ85から浸透孔86を通って下側チャンバ83内へ流れる。したがって、それぞれの一口の後、追加の内容物74が下側チャンバ83内に「閉じ込められ」、そこで内容物容器70の下の発熱反応によって急速に加熱される。このようにして、ユーザーが取り込むそれぞれの一口は新たに加熱され、内容物容器70の内容物74の最も熱い部分を含む。
【0049】
インスタント自己発熱容器50を作るのに使用される材料は重要ではない。ただし、外側ハウジング52は、再生紙などの紙、発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレンなどの発泡体、またはポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチックから作られてもよい。蓋54および導管72は、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンなどのいかなる好適なプラスチックから作られてもよい。内容物容器70は、ポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチックおよび酢酸ポリエステルなどでラミネートした薄い金属箔から作られたパウチでもよい。
【0050】
次に図9〜19を参照して、インスタント自己発熱容器の第3実施形態を説明する。インスタント自己発熱容器のこの実施形態は、先に開示した課題を解決する脱毛ワックスディスペンサーとして使用するのに特に有利である。図9は、例示的な使い捨て可能な脱毛ワックスディスペンサー100の斜視図である。例示的なディスペンサー100は、外壁104と、蓋106と、内壁108と、活性剤溜め(活性剤ウェル)110とを有する容器102を含む。脱毛材料112は、内壁108と活性剤溜め110との間に配置される。発熱反応材料(図示せず)は、外壁104と内壁108との間に形成された発熱反応物質キャビティ(例えば、図11参照)に配置される。活性剤溜め110は発熱反応への制御されたアクセスポータルを提供し、活性剤は発熱反応を活性化するべく活性剤溜め110と発熱反応物質キャビティとの間に形成された通路またはチャネル内に配置される。
【0051】
容器102の上面は、タブ122を有するシーリング膜120によって密封される。例示的なディスペンサー100を使用するとき、蓋106からタブ122を引張りまたは持ち上げることにより、シーリング膜120が容器102から取り除かれる。容器102の内部を密封/保護するためにシーリング膜120をリップ106へまたは容器102のある面へ取り付ける方法は、取り除く方法と同様、当分野においてよく知られている。したがって、本明細書ではこれらの特徴をこれ以上説明しない。
【0052】
図9は容器102を、内壁108と中央ウェル110との間にドーナツ状の受入キャビティを形成するものとして示しているが、容器102は代替的に成形し得ることを理解されたい。例えば、脱毛材料112を収容する受入キャビティは、馬蹄形または長方形、或いは、以下でさらに論じるように、材料112を収容するように機能し且つ材料112の分散加熱を可能にする他の容積形状であってもよい。このように、現在のところドーナツ状のキャビティが効率的な熱分配のデザインと考えられるが、本明細書では他の多数の形状が意図されている。したがって、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、図示の実施形態の形状、サイズ、割合に対して変更及び修正を行い得る。
【0053】
図10は、シーリング膜120を取り除いた状態の、図9の例示的なディスペンサーの上面図である。活性剤溜め110は、図11に示すように活性剤を収容するためのキャビティを提供する内部窪み114を有して形成することができる。
【0054】
図11は、図9の例示的なディスペンサーの断面側面図である。図11において、活性剤溜め110内に液体活性剤128が示されている。内部ウェル129の底部は、内壁124と外壁104との間に形成されたキャビティ126の内部で針115の上に直接配置される。キャビティ126は、発熱反応物質111を入れるのに十分な容積であり、必要に応じて、活性化の間に発熱反応111の拡大を可能にするように十分に大きい。
【0055】
図12は、活性化された図9の例示的なディスペンサーの別の断面側面図である。具体的には、下向きの力(矢印130で示す)により、内部ウェル129の底部が針115との接触で破壊される。
【0056】
図13に示すように、上向きの力または戻ろうとする力(矢印132で示す)によって、裂け目が大きく開き、活性剤128が発熱反応を促進するべく、容易にキャビティ126内に進入して発熱反応物質111と混ざることが可能になる。針115の形状は、必要であれば、活性化剤128を周囲の発熱反応物質111に均等に分配するように設計することができる。したがって、様々な実施形態において、針115を、本明細書に示されるものと異なる形状で構成してもよいし、内部ウェル129の底部の上または下に配置してもよい。
【0057】
発熱反応物質キャビティとウェルとの間の通路を破壊するための他の手段、例えば、「引き紐」と「プルタブ」との組合せ、アクセス可能プラグなども考えられる。
【0058】
その結果、施術師は、例えば、図14に示すようにタブ122を引っ張ることにより、材料112をむき出しにするようにシーリング膜120を取り除くことができる。適切に活性化された発熱反応物質111によって、脱毛材料112は、すぐに所望の温度まで上げられ、ユーザーが利用する温度に十分に維持される。
【0059】
図15Aは、液化したワックス112内の塗布具(アプリケータ)142と、発熱材料111(水蒸気、発熱性副産物など)からの排気ガス140が内部ウェル129の裂けた底部を通してどのように放出されて圧力を解放することができるかを示す。一般的に、発熱反応によってガスが生成されるため、圧力の解放は重要であり、キャビティ126からのそれらの放出は容器102の構造的完全性を維持する上で極めて重要である。一部の実施形態において、放出する排気ガス140に香りやエッセンシャルオイルやいい匂いを、キャビティ126内でまたは活性剤128の要素として加えることが望ましい場合がある。したがって、このような追加の要素によって、脱毛セッションの一部としてアロマセラピーを行うこともできる。
【0060】
図15Bは、発熱反応物質キャビティ126と活性剤溜め110の頂部および底部との間の通路を尖った端部143を有する塗布具142bを用いて破壊することができる別の実施形態を示す。この実施形態は、先の実施例に示された針115の必要性をなくす。この例示的な実施形態は、活性剤溜め110の頂部に塗布具142bの尖った端部143を押し込み(それによって活性剤溜め110の上でシール120を破壊し)、発熱キャビティ126への通路を破壊するように塗布具142bを活性剤溜め110の底部129内に押し下げることによって、始動させることができる。この実施形態の特徴は、放出する排気ガス140が、ディスペンサーからシール120の残り部分を取り除く前に、破壊されたシール120を通して発散することができることである。
【0061】
明らかなように、容器102用の様々な材料は高温に耐える必要がある。当然のことながら、発熱反応物質111の種類および調整と使用される脱毛材料112の種類に応じて、温度は、高耐熱材料を必要としない程度に十分低くてもよい。したがって、本開示の主旨および範囲から逸脱することなく、様々な材料の組合せを使用し得る。
【0062】
図16は、別の例示的な使い捨て可能な脱毛材料ディスペンサーの実施形態200の斜視図である。例示的なディスペンサー200には、ガーゼ、細片、消毒ワイプなどを配置するためのトレイ215が設けられている。また、容器202は、図9の例示的なディスペンサー100に見られるような円形よりはむしろ箱形である。当然のことながら、容器202の形状は、デザイン志向に応じて変更され得る。シーリング膜220は、以下で明らかにされる理由により、一端が長くなっている。
【0063】
図17は、シーリング膜220を取り除いた状態の、図16の例示的なディスペンサー200の上面図である。例示的なディスペンサー200は、上記図面に示された内部ウェル110とは対照的に、ワックスチャンバ225に対して外側にあるウェル210を提供する。ウェル210は、ワックスチャンバ225の中心から離れているので、大量の活性剤を収容できるサイズにすることができ、それに加えて、必要であれば、ワックスチャンバ225をより大きくすることができるという事実もある。ウェル210の機能は、上述の内部ウェル110と同様である。活性剤228は、事前にウェル210内に置かれ、シーリング膜220により密封されることができる。ウェル210の中にまたは下に配置された針(図示せず)によって、二次化合物228を、発熱反応物質(図示せず)が入っている発熱反応物質チャンバ(図示せず)に導くことができる。
【0064】
図18は、図17に示された例示的なディスペンサー200の斜め断面図である。容器202は、発熱反応物質(図示せず)をキャビティ226内に収納する内壁224を有する。キャビティ226は、内壁224と内部ウェル210およびワックスチャンバ225の内部壁212との間に形成され、内部ウェル210の底部210bから発熱材料への二次化合物228の分配のための導管を提供する。内部壁212の重なり部分は、キャビティ226を「密封」し且つ活性化したときに発熱材料またはガスが漏れるのを防ぐために、容器202の様々な面202bに取り付けることができる。
【0065】
ユーザーは、例えば、内部ウェル210の底部210bの下に配置された針(図示せず)または内部ウェル210の内部に配置された針(図示せず)を下に向かって押すなど何らかの方法によって、内部ウェル210の底部210bを破裂させることができる。他の実施形態において、内部ウェル210の底部210bの破裂を可能にするために、一端が尖った塗布具(図19参照)を設けることが望ましい場合がある。二次化合物がキャビティ226に入ることを可能にするために内部ウェル210の底部210bまたはいずれかの部分を破裂させる手段はよく知られているので、本明細書ではこれ以上詳しく説明しない。発熱材料211(図示せず)を活性化すると、ワックスチャンバ225内でワックスの加熱が始まり、二次化合物228(図示せず)をキャビティ226内により均等に分配するように容器202を振ることによって加速させることができる。
【0066】
図19は、塗布具325を有するワックスディスペンサーサーブレット300の斜視図である。この図は、様々なワックスをサーブレット300の中へあらかじめ詰め、その後、容器202に取り付けることができることを示すのに有益である。ワックスディスペンサーサーブレット300を容器202から分離できることにより、様々なワックスを(例えば、組み立てラインで)準備し、その後、例示的なワックスディスペンサー200を形成するようにサーブレット300を容器ブランクと結合することができる。当然のことながら、サーブレット300は、トレイ215を有していない容器に合わせてもよいし、必要であれば、スタンドアロン型ワックスディスペンサーとして単独で提供されてもよい。また、容器202を次の使用のために保持する一方で、サーブレット300を交換してもよい。例えば、使用済みのワックスディスペンサー200に対して、使用済みのサーブレット300を取り外して捨ててもよく、使用済みの発熱材料211を容器202から捨ててもよい。新しい発熱材料211を容器202に配置し、別のサーブレット300を次の使用のためにそこに挿入してもよい。
【0067】
図15Bに関して述べたように、図19に示す実施形態は、必要に応じて、塗布具325の尖った特徴を用いて穴開け機能または破壊機能を提供することができる。当然のことながら、塗布具325の尖った特徴は、必要であれば、ワックスを塗るのに使用することもできる。明らかなように、本明細書に開示された例示的な実施形態の様々な態様および要素に対して、発明の主旨および範囲から逸脱することなく、修正を行うことができる。例えば、図16〜18の容器は、図9〜15のドーナツ状のワックスディスペンサー、または他の形状のワックスディスペンサーの受け入れを可能にするように構成されてもよい。また、発熱材料211を分配するのに異なる装填またはキャビティ226を使用してもよい。さらに、一部の実施形態において、トレイ215は、コンパクトさ(出荷時の)のため、または廃棄(使用済みワックスを対象とする)のために、ワックスチャンバ225の上または下に「折り畳む」ように設計されてもよい。
【0068】
インスタント自己発熱容器の別の実施形態を図20〜23に示す。この実施形態は、例えば、(これに限定されるものではないが)脱毛ワックスのために、インスタント自己発熱ディスペンサーとして使用するのに特に有利である。はじめに図20を参照すると、インスタント自己発熱ディスペンサー400は、一端にノズル416を有する可撓性アウターチューブ410を含む。可撓性アウターチューブは、これに限定されるものではないが、ポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチックを含むいかなる可撓性材料から作られてもよい。アウターチューブ410の他端は開いているが、一旦組み立てられるとキャップ412により密封される。キャップ412は膜414によって密封された通気孔418を有する。膜414は、蒸気で容易に溶ける水性接着剤によって通気孔418の上に接着され得る。任意で、可撓性アウターチューブ410のノズル416に塗布具420が取り付けられる。塗布具420はアタッチメントモジュール422を含む。ローラー424などの塗布装置が、アタッチメントモジュール422に接続される。
【0069】
しかしながら、他の塗布装置も考えられる。例えば、図20Aに示すように、塗布具420Aは、アタッチメントモジュール422と、平行ブレード424Aとを備える。ノズル416から分配される内容物は、アタッチメントモジュール422を通って平行ブレード424A間のスペースに流れ、平行ブレード424Aは分配された内容物を強制的に均等に広がらせる。同様に、図20Bに示すように、塗布具420Bは、アタッチメントモジュール422と、注ぎ口423と、スキージ(すなわち、可撓性ゴム製ブレード)424Bとを備える。ノズル416から分配される内容物は、アタッチメントモジュール422を通ってスキージ424Bの前に流れ、スキージ424Bが面に接触して滑るときに、スキージ424Bは分配された内容物を強制的に均等に広がらせる。スポンジなどの他の塗布装置を使用することもできる。
【0070】
引き続き図20〜23を参照すると、インスタント自己発熱ディスペンサー400はまた、可撓性反応容器430と、脆性活性剤容器440とを含む。可撓性反応容器430は可撓性アウターチューブ410の内部に配置され、脆性活性剤容器440は可撓性反応容器430の内部に配置される。脆性活性剤容器440は、折り曲げることによって容易に破裂させられ、例えば、約1mmの壁厚を有する非常に薄肉のガラス管であってもよい。脆性活性剤容器440には活性剤442が入っており、活性剤442は水や電解液などの液体であってもよい。可撓性反応容器430は、軟質プラスチック管であってもよく、または単にプラスチックやラテックスから作られた不透過性パウチであってもよい。可撓性反応容器430には反応物質432が入っており、反応物質432は可撓性反応容器430の内部で、或いはより有利には、細長い水透過性パウチの内部で自由に動き得る。一実施形態において、反応物質432は、既に開示したインスタント自己発熱容器の実施形態に関して述べたLavaGelである。
【0071】
可撓性反応容器430と脆性活性剤容器440とが可撓性アウターチューブ410の内部に収まると、可撓性アウターチューブ410は加熱すべき内容物450で満たされる。可撓性アウターチューブ410が内容物450で満たされると、キャップ412が可撓性アウターチューブ410の開放端に固定される。キャップ412は、スピン溶接や熱または超音波溶接や接着剤を含むいかなる適切な手段によってアウターチューブ410に固定されてもよい。塗布具420(420Aまたは420B)のアタッチメントモジュール422も、ねじ接続やプレスフィット接続や接着剤を含むいかなる適切な手段によってノズル416に接続されてもよい。
【0072】
インスタント自己発熱ディスペンサー400を使用するために、ユーザーはアウターチューブ410を脆性活性剤容器440が破裂するまで折り曲げる。これが起こると、活性剤442は直ちに可撓性反応容器430内に解放され、可撓性反応容器430において反応物質432と結合し、発熱反応を引き起こす。蒸気などの排気ガスは、膜414が破裂または引き裂かれ、それにより通気孔418を通して排気ガスを解放するまで、可撓性反応容器430の内部の圧力を高める。膜414をキャップ412に取り付けるのに水性接着剤を使用する場合、排気ガス内の蒸気が接着剤を素早く溶かし、膜414の除去が容易になる。
【0073】
可撓性反応容器430は脆性ではなく、したがってアウターチューブ410の折り曲げにもかかわらず無傷のままであるから、結合された反応物質と活性剤混合物は内容物450と混合されない。正しくは、内容物450は可撓性反応容器430の壁を介した伝導によって加熱される。可撓性反応容器430は内容物450に包まれているので、内容物450は内側からすべての方向に均等に加熱される。内容物450はしたがって非常に急速に加熱される。内容物450が脱毛ワックスである場合、ワックスは素早く溶けて、いつでも脚などの体の部分に塗ることができる。塗布具420をキャップ412より下にした状態でインスタント自己発熱ディスペンサーを保持することにより、内容物450はノズル416を出て塗布具420に入り、ローラー24上に流出することができる。ローラー424を体の部分に沿って転がすことにより、体の部分への内容物450の均等な分配が達成される。
【0074】
インスタント自己発熱ディスペンサー400の大きさは重要ではない。一実施形態において、インスタント自己発熱容器は長さがおよそ20cmで外径が3.0cmである。しかしながら、自己発熱ディスペンサー400のコンセプトは、はるかに長いか短いか厚いか薄いディスペンサーを含む任意の寸法に容易に適合させることができる。可撓性反応容器430と脆性活性剤容器440の寸法は、これらの容器が可撓性アウターチューブ410の内部に収まる必要があるので、可撓性アウターチューブ410の寸法により幾分か決められる。一実施形態において、可撓性反応容器430の外径は1.5cmであり、脆性活性剤容器440の外径は1.0cmである。当然ながら、本開示の範囲および主旨から逸脱することなく、様々な寸法の可撓性アウターチューブ410、可撓性反応容器430、および脆性活性剤容器440を使用することができる。最後に、一実施形態において、可撓性アウターチューブ410は15gの脱毛ワックスを入れることができる。当然ながら、可撓性アウターチューブ410の内部にある内容物の量は、可撓性アウターチューブ410と可撓性反応容器430の相対的な寸法によって決まり、したがってインスタント自己発熱ディスペンサー400のサイズに応じて、いかなる量の内容物を可撓性アウターチューブ410の内部に設けてもよい。
【0075】
発明の本質を説明するために本明細書に記載され、説明された部分の詳細、材料、工程、および配置における多くの付加的な変更が、添付の特許請求の範囲に示す発明の原理および範囲内で当業者により行われ得ることを理解されたい。
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する実施形態は、概ね自己発熱容器に、詳細には加熱処理製品を販売するためのインスタント自己発熱容器に関連する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「インスタント自己発熱飲食物容器」という発明の名称で2009年7月26日に出願した米国仮特許出願第61/228,586号と、「使い捨て脱毛ワックスディスペンサー」という発明の名称で2009年7月26日に出願した米国仮特許出願第61/228,592号とに対する優先権を主張する。これらの米国仮特許出願両方の内容は、参照によりその全体が本明細書に、あたかも一字一句記載されているように援用される。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの飲料、インスタント食品、および加熱を必要とする他の製品に関連する1つの問題は、それらが容器から出したままでは熱くないことである。それどころか、それらは外部手段で加熱しなければならない。インスタントの紅茶またはスープは、容器にお湯または熱湯を加えることにより加熱することができるが、これはユーザーがお湯の供給を利用できることを前提としている。多くの場合、これは全く当てはまらない。例えば、ユーザーは、屋外にいるか、或いは電子レンジ、ストーブ、電気、または加熱用燃料を利用できないことがある。また、緊急時には、暖められた飲み物、食べ物、または他の製品を直ぐに利用できることが、生存に不可欠な場合がある。
【0004】
関連する問題が、様々な体の部分、例えば、眉、上唇、腋の下、ビキニライン、足、腕、体の他の領域などから不要な毛および毛包を除去するために加熱したワックスおよび樹脂を広く使用する、温泉および美容業界に見られる。この開示の目的では、「ワックス」または「樹脂」という用語はあらゆる加熱した脱毛剤を含むと理解される。典型的なワックス脱毛セッションでは、ワックスまたは類似物質の大部分が、缶、おけ、ポットなどの容器内で電気的手段によって加熱される。特に特殊な加熱装置を利用することができないホームユーザの場合、ワックスを危険なほど過熱せずに加熱して適温に維持することは困難である。
【0005】
加熱されるとすぐに、ワックスは、舌圧子または塗布具などのスプレッダーツールによって、毛および下にある皮膚に塗布される。加熱したワックスは、エステティシャンやホームユーザにより塗布具によってすくい上げられ、十分な量が処理領域に塗られ、冷えて凝結することができる。処理領域を覆うために、加熱したワックスの容器に何度も入れてすくうことが必要である。冷却後、ユーザーは、硬化したワックスの層をつかんで凝結したワックスを迅速に皮膚から引きはがし、それに伴って皮膚から毛を除去する。ソフトワックスの用途では、ワックスにそれを処理領域から引き離す際の寸法安定性を与えるためのキャリアとして、ワックスの上に貼り付けられるガーゼまたは類似のストリップを追加することを除き、使用法は全く同じである。
【0006】
脱毛ワックスをベースとするすべての用途において、「二度漬け」または塗布具と皮膚とバルクワックスとの間での多数の接触が起こる可能性があるので、衛生面が懸念される。具体的には、塗布具を皮膚、死んだ皮膚細胞、毛やごみに接触して使用すると、潜在的病原体が塗布具上のワックスに付着する。施術師がバルクワックスから追加のワックスをすくい上げて塗布具を再装填するとき、バルクワックスは、塗布具上の皮膚、死んだ皮膚細胞、毛やごみとの接触による汚染にさらされる可能性がある。実際に、より多くの皮膚関連の病気の発生が「より後の」顧客から報告されているので、複数の人からの二重汚染の懸念が高まっている。例えば、膿痂疹、単純ヘルペス、白癬、疥癬、疣贅などの皮膚疾患と、真菌、ウイルスおよびバクテリアによって生じる苦痛を含む他の多くの疾患が、バルクワックス容器を介して、より後の顧客に感染させられる。
【0007】
他の面倒な問題は、バルクワックスは加熱にかなりの時間がかかり、したがって、汚染されたワックスの処理および廃棄は時間とエネルギーの両方で相当な損失となり得ることである。また、大量のワックスを扱うことは、特に上記処理および廃棄に関することを考えると、難しい問題となる可能性がある。
【0008】
上記の様々な問題を解決するために多くの解決策が提案されてきた。例えば、外側容器が(加熱すべき飲料、スープ、または他の内容物を保持するための)内側内容物チャンバと、生石灰チャンバと、水チャンバとを含む、インスタントホット飲料およびスープが提供されてきた。ユーザーが水チャンバを生石灰チャンバと連通させると、水と生石灰の組合せにより高速の発熱反応が引き起こされる(例えば、スカダーらの米国特許7,117,684号参照)。これらのインスタントホット容器はユーザーに加熱された内容物を提供する一方で、欠点がある。第一に、生石灰と水の反応は素早く完了するので、内容物は最初のうちは熱いが、ほんの数分間の場合がある発熱反応が完了するとすぐに冷え始める。第二に、生石灰の発熱反応は非常に高温で、内容物が危険なほど熱くなることがあるため、非常に高い温度に耐えることができる容器を必要とする。最後に、生石灰と水の組合せは高温スラリーを作り出し、高温スラリーは、ガスを漏れ出させるがスラリーを容器の反応領域内に保持する複雑なワンウェイバルブを設けない限り、容器から容易に漏出してやけどを起こす。
【0009】
既知のインスタント自己発熱容器に関する他の重要な問題は、加熱されたスラリーが内容物チャンバの下部にのみ接触しがちなので、内容物チャンバの下部にある内容物が最初のうちはチャンバの上部にある内容物よりはるかに熱いことである。内容物を外側容器の上部から出す場合、これは、最初に容器から出る内容物が最も冷たく、一方、最も熱い内容物がチャンバの下部に残ることを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、飲食物を比較的長時間、比較的一定の高温に維持することができるように長持ちする熱源を有するインスタント自己発熱飲食物容器を提供することが有利である。また、最も熱い内容物を最初に分配し、一方冷たい内容物を加熱し続けるインスタント自己発熱容器が必要である。内容物全体をより迅速且つ一様に加熱するインスタント自己発熱容器の必要性もある。同様に、汚染されやすい大型容器を必要とせずにユーザーがホットワックスを素早く利用できるように、使い捨て容器内の脱毛ワックスを急速且つ均一に加熱する方法が必要である。最後に、比較的安価で使い捨て可能な材料から作ることができるインスタント自己発熱容器を提供することも有利である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に開示するインスタント自己発熱容器はこれらのニーズを満たす。特許請求された主題のいくつかの側面に関する基本的な理解を与えるために、以下に簡単な概要を説明する。この概要は詳細な概要ではなく、主要または重要な要素を特定することや特許請求された主題の範囲を説明することを目的とするものではない。その目的は、後に示すより詳細な説明への前置きとして、いくつかの概念を簡単な形で示すことである。
【0012】
一実施形態において、インスタント自己発熱容器が、加熱すべき内容物を入れたターゲット容器と、活性剤を入れた活性剤容器とを有する第1シェルを含む。活性剤容器は底部を有し、活性剤容器およびターゲット容器は各々、加熱すべき内容物と活性剤との混合を防ぐ容器壁を有する。第2シェルは、第1シェルに対して外側にあり、第1シェルと入れ子になっている。第2シェルは、ターゲット容器と入れ子になった反応チャンバと、活性剤チャンバと入れ子になり且つ反応チャンバと流体連通する活性剤受入チャンバとを含む。反応チャンバに反応物質が配置され、第1シェルの活性剤容器にピアサーが配置される。ピアサーを、例えば、ユーザーがそれを押し下げることによって作動させると、活性剤容器の底部に穴が開けられ、それにより活性剤容器が活性剤受入チャンバと流体連通し、活性剤が活性剤容器から活性剤受入チャンバ内および反応チャンバ内へ移動することが可能になり、反応チャンバにおいて活性剤が反応物質と結合し、それにより反応チャンバ内で発熱反応を引き起こし、発熱反応がターゲット容器内で加熱すべき内容物を加熱する。
【0013】
インスタント自己発熱容器は、ターゲット容器内で加熱すべき内容物を密封する内容物カバーを含んでもよく、内容物カバーはターゲット容器にアクセスできるように開閉可能な部分を少なくとも有する。インスタント自己発熱容器は、活性剤容器内で活性剤を密封する活性剤カバーを有してもよい。また、内容物カバーおよび活性剤カバーは、単一の容器カバーの一体部分であってもよい。その場合、第1シェルはターゲット容器と活性剤容器とを取り囲むフラットフランジをさらに含み、単一の容器カバーが第1シェルのフラットフランジに接着されたピールバックカバーであってもよい。
【0014】
ターゲット容器は、ターゲット容器内へ上向きに延びる少なくとも1つの突起を有する底部を有してもよい。このような突起は、単一のリング、または2つ以上の同心円状リングの形をしていてもよい。インスタント自己発熱容器はまた、ターゲット容器の底部に、第1リングと同心の第2リングの形をしている第2突起を含んでもよい。
【0015】
別の実施形態では、インスタント自己発熱容器が、開放上端と閉鎖下端とを有する外側ハウジングを有する。外側ハウジングの開放上端に蓋が取り付けられ、分配孔と活性剤チャンバとを含む。活性剤チャンバの内部にピアサーが配置される。外側ハウジングの内部でハウジングの閉鎖下端に反応物質が配置される。下端と密封した上端とを有する内容物容器が、外側ハウジングの内部で反応物質の上に配置される。内容物容器には、加熱すべき内容物が入っている。内容物容器の下端と蓋の分配孔との間を導管が流体連通する。ピアサーを作動させると、蓋にある活性剤チャンバに穴が開けられ、それにより活性剤が外側ハウジングの内部に流れ、外側ハウジングの閉鎖下端にある反応物質と結合することができ、内容物容器内で加熱すべき内容物を加熱する発熱反応を引き起こす。
【0016】
蓋は、外側ハウジングから反応ガスを放出するための通気孔を含んでもよい。蓋は、加熱すべき内容物が気密シールを破壊する前にインスタント自己発熱容器から漏れ出ることを防止する、気密シールを含んでもよい。蓋の活性剤チャンバは、ピアサーを押して薄膜を貫通させることにより活性剤チャンバに穴が開けられるように、薄膜を有する下端を有してもよい。活性剤チャンバはまた、少なくとも活性剤チャンバの上端に下向きの力が加えられたときにピアサーに接触する下方移動可能な上端を有してもよい。
【0017】
外側ハウジングの内部にある内容物容器はパウチであってもよく、パウチは入れ子にできる外側ガセットと内側ガセットとを含む下端を有する。パウチの内側ガセットは、少なくとも1つの浸透孔を含む。内容物容器の下端を蓋の分配孔に接続する導管は、ストローであってもよく、或いは、特に内容物容器がパウチである場合には、内容物容器の一部として一体形成されてもよい。外側ハウジングの内部の下端にある反応物質は、内容物容器の下端と直接接触してもよい。或いは、反応物質は、内容物容器の下端と直接接触するパウチの内部に配置されてもよい。加熱すべき内容物は、内容物容器から分配孔を通して計量された量で放出され得る。
【0018】
別の実施形態では、インスタント自己発熱容器は、特に脱毛ワックスディスペンサーとして使用するのに適している。この実施形態では、インスタント自己発熱脱毛剤容器が、開口を有する外側エンクロージャと、実質的に外側エンクロージャに対して内側にある内側エンクロージャとを含み、内側エンクロージャは開口の外周の周りで密封され、それにより内側エンクロージャと外側エンクロージャとの間に密閉反応キャビティを形成する。内側エンクロージャはまた、内側エンクロージャの内部に配置された受入キャビティを含む。インスタント自己発熱脱毛剤容器はまた、開放端と閉鎖端とを有する活性剤溜めを含み、閉鎖端は密閉反応キャビティと連通し、密閉反応キャビティへの破壊可能な通路を提供する。受入キャビティ内に脱毛材料が含まれ、密閉反応キャビティ内に反応物質が配置され、反応物質は、破壊可能な通路を通して密閉反応キャビティに活性剤が導入されたときに発熱反応を生成するように活性剤溜めに入っている活性剤によって活性化され、脱毛材料の調節された加熱をもたらす。
【0019】
インスタント自己発熱脱毛剤容器は、受入キャビティを密閉する除去可能なシールを含んでもよい。活性剤は、電解質溶液、水または他の液体であってもよい。活性剤溜めは、内側エンクロージャに対して内側にあっても外側にあってもよい。外側エンクロージャにオープントレイが接続されてもよい。破壊可能な通路は、閉鎖端に力をかけることにより破壊され得る。芳香族化合物が反応キャビティと内側ウェルの少なくとも一方に配置されてもよい。脱毛剤化合物は、ワックスベースまたは樹脂ベースであってもよいが、これに制限されない。内側エンクロージャはドーナツ形であってもよく、外側エンクロージャは使い捨て可能であってもよい。
【0020】
別の実施形態では、インスタント自己発熱容器は、加熱した内容物のディスペンサーとして使用するのに特に適している。この実施形態では、インスタント自己発熱ディスペンサーは、分配ノズルを有する第1端と、第2開放端とを有する可撓性アウターチューブを含む。アウターチューブには加熱すべき内容物が入っている。可撓性反応容器が、アウターチューブの内部に配置され、加熱すべき内容物と接触する。反応容器には反応物質が入っている。脆性活性剤容器が反応容器の内部に配置され、活性剤が入っている。キャップがアウターチューブの第2開放端に取り付けられ、反応容器とアウターチューブの第2開放端を覆い、且つ通気孔を含む。アウターチューブを折り曲げることにより、脆性活性剤容器が破裂して反応容器内に活性剤を放出し、反応容器内で活性剤が反応物質と結合して発熱反応を引き起こし、発熱反応がアウターチューブ内の加熱すべき内容物を加熱する。
【0021】
可撓性アウターチューブ内の加熱すべき内容物は脱毛ワックスであってもよく、アウターチューブの分配ノズルに取り付けられる塗布具があってもよい。塗布具は、ローラーと、少なくとも2つの並列パドルと、スキージ(可撓性ゴム製ブレード)とを含んでもよい。反応容器を密封するためにキャップの通気孔の上に薄膜が接着されてもよく、薄膜は、反応容器内で活性剤と反応物質とを結合することによって引き起こされる発熱反応によって生成される蒸気で溶解する、水性接着剤でキャップの通気孔に接着されてもよい。反応物質は、反応容器の内部にある細長い水透過性パウチ内に配置されてもよい。
【0022】
上記および関連する目的の達成のために、いくつかの説明に役立つ態様を、以下の記載および添付の図面に関連して本明細書で説明する。しかしながら、これらの態様は、特許請求された主題の原理が利用され得る様々な方法のほんの数例を示すものであり、特許請求された主題は、このような態様すべてとそれらの同等物とを含むよう意図されている。その他の利点と新規の特徴は、図面と併せて考えた場合に以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】インスタント自己発熱容器の斜視図である。
【図2】図1のインスタント自己発熱容器の正面断面図である。
【図3】図1のインスタント自己発熱容器の別の斜視図である。
【図4】インスタント自己発熱容器のピアサーの代替的な実施形態を示す。
【図5】インスタントの自己発熱容器の別の実施形態の斜視図である。
【図6A】図5のインスタント自己発熱容器の断面図である。
【図6B】図5のインスタント自己発熱容器で使用されるピアサーの上面図である。
【図6C】図6Bのピアサーの斜視図である。
【図7】完全な組み立て前に示す、図5のインスタント自己発熱容器の内容物容器パウチの斜視図である。
【図8】図5のインスタント自己発熱容器の内容物容器パウチの中央の断面形状図である。
【図9】インスタント自己発熱脱毛剤容器の一実施形態の斜視図である。
【図10】図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の上面図である。
【図11】図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図12】下向きの力がかけられた、図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図13】下向きの力を除いた後の、図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図14】シーリング膜を取り除いた、図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図15A】使用中の図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図15B】使用中の図9のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図16】インスタント自己発熱脱毛剤容器の別の実施形態の斜視図である。
【図17】シーリング膜を取り除いた図16のインスタント自己発熱脱毛剤容器の斜視図である。
【図18】図16のインスタント自己発熱脱毛剤容器の断面側面図である。
【図19】インスタント自己発熱脱毛剤容器の別の実施形態の斜視図である。
【図20】インスタント自己発熱ディスペンサーの実施形態の正面図である。
【図20A】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーと共に使用する、並列パドルを有する代替的な塗布具の斜視図である。
【図20B】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーと共に使用する、スキージを有する代替的な塗布具の斜視図である。
【図21】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーのアウターチューブと、反応容器と、活性剤容器の分解陰線図である。
【図22】図20のインスタント自己発熱ディスペンサーの分解図である。
【図23】折り曲げて活性化した、図20のインスタント自己発熱ディスペンサーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に開示された実施形態は、比較的長時間高温のままである比較的安価なインスタント自己発熱容器のニーズに対応する。一実施形態において、インスタント自己発熱容器が、加熱すべき内容物を入れたターゲット容器と、活性剤を入れた活性剤容器とを有する第1シェルを含む。活性剤容器は底部を有し、活性剤容器およびターゲット容器は各々、加熱すべき内容物と活性剤との混合を防ぐ容器壁を有する。第2シェルは、第1シェルに対して外側にあり、第1シェルと入れ子になっている。第2シェルは、ターゲット容器と入れ子になった反応チャンバと、活性剤チャンバと入れ子になり且つ反応チャンバと流体連通する活性剤受入チャンバとを含む。反応チャンバに反応物質が配置され、第1シェルの活性剤容器にピアサーが取り付けられる。ピアサーがユーザーによって押し下げられると、活性剤チャンバの底部に穴が開けられ、それにより活性剤チャンバが活性剤受入チャンバと流体連通し、活性剤が活性剤チャンバから活性剤受入チャンバ内および反応チャンバ内へ移動することが可能になり、反応物質と結合し、それにより反応チャンバ内で発熱反応を引き起こし、発熱反応がターゲット容器内で加熱すべき内容物を加熱する。
【0025】
図1は、インスタント自己発熱容器の一実施形態を示す。自己発熱容器1は、第1シェル2と、第2シェル4とを含む。第1シェル2と第2シェル4は、互いに入れ子になっており、互いに結合されていても結合されていなくてもよい。第1シェル2はターゲット容器10を含み、ターゲット容器10はターゲット容器壁12を有する。第1シェル2は活性剤容器20をさらに含み、活性剤容器20は活性剤容器壁22を有する。ターゲット容器10には加熱すべき内容物が入っており、加熱すべき内容物は飲料、食品、または加熱されることが望ましい何か他のものでもよい。活性剤容器には活性剤24(図2参照)が入っている。容器壁12および22は、加熱すべき内容物と活性剤24との混合を防ぐ。
【0026】
図2に見られるように、ターゲット容器10は1つまたは複数の突起14を有する底部を有し、突起14はこの実施形態では同心円状の複数のリングの形をしている。図3は突起14を上から示し、ターゲット容器10を見下ろしている。さらに、活性剤容器20はピアサー26を含んでもよく、ピアサー26はこの実施形態では硬質プラスチック製スピアである。ただし、ユーザーが活性剤容器に穴を開ける(下記により完全に説明するプロセス)ために、ナイフ、ペンまたは他の外部機器を使用してもよいので、ピアサー26は自己発熱容器1に含まれなくてもよい。ピアサー26が第2シェル4に穴を開けるのを防ぐために、第2シェル4は活性剤容器24の底部よりも厚く且つ/または強い材料から作られてもよい。また、活性剤容器24の底部から第2シェル4までの距離は、ピアサー26がユーザーによって押された後に第2シェル4と接触しないほど十分に大きくてもよい。
【0027】
別の実施形態(図示せず)において、ピアサーは、活性剤容器を活性剤受入チャンバと流体連通させるための他の手段に置き換えてもよい。例えば、外部の「引き紐」が内部の「プルタブ」に、紐を引くとタブの係合が外れて活性剤容器に穴を開け、流体が活性剤容器を出て活性剤受入チャンバ内に入ることができるように、接続されてもよい。
【0028】
図4に示す別の実施形態において、ピアサー26は、活性剤容器20の直径にまたがる十字形の先の尖った部材である。ピアサー26の上端は、ユーザーが活性剤容器20を密封するいかなるカバーをも取り除くことなく容易に押し込むことができるように、活性剤容器20の上端に隣接する。ピアサー26の十字形状は、ピアサー26自体によりそれが作る穴が塞がれることなく、活性剤容器20のすべての内容物を素早く出せるように、活性剤容器20の底部に大きな穴を作るのに役立つ。
【0029】
第2シェル4は反応物質32を入れた反応チャンバ30を含む。第2シェル4はまた、活性剤受入チャンバ40を含む。図に示すように、反応チャンバ30および活性剤受入チャンバ40は、余水路42を介して互いに流体連通している。したがって、ユーザーがピアサー26を押し込むことにより(または外部手段を用いることにより)活性剤容器20の底部に穴を開けると、活性剤24が活性剤受入チャンバ40内に移動し、余水路42を下り、反応チャンバ30内に移動し、反応チャンバ30で反応物質32と接触して発熱反応を引き起こすことが分かる。
【0030】
反応物質32と活性剤24は、混合したときに発熱反応を起こすいかなる化学物質であってもよい。ターゲット容器10を加熱するのに使用することができる発熱反応の例は、水と強酸との組合せ、アルカリと酸の結合、重合、テルミット反応、アルミニウムをベースとする反応、マグネシウム鉄をベースとする反応、無水物をベースとする反応などを含む。1つの特に好適な非毒性の発熱性組成物は、(活性剤として)水または塩水などの電解質溶液を加えるだけで、長時間、非常に制御された温度を示すことが知られているLavaGel(米国カリフォルニア州エスコンディードにあるフォーエバー・ヤング・インターナショナル社製)である。ただし、デザイン志向に応じて、2つ以上の活性剤化合物または活性剤元素による活性化または緩和を必要とする反応物質を含む、他の反応物質を使用してもよい。
【0031】
したがって、この実施形態では、ユーザーが活性剤チャンバ20に穴を開けると、活性剤24は、活性剤チャンバ20から出て、余水路42を下って、反応チャンバ30内に流れる。反応物質32および活性剤30が同時に発熱反応を起こし始めると、粉末混合物は熱産生ゲルに変化する。したがって、反応チャンバ30は発熱ゲルでいっぱいになる。
【0032】
LavaGelなどの発熱ゲルの使用は重要な利点をもたらす。活性剤24が水の場合、ゲルは水を、それが反応チャンバ30から漏出できないように隔離する。したがって、反応チャンバ30から液体を漏れ出させずにガスを漏れ出させる複雑なバルブの必要性がなくなる。蒸気などのガスは漏れ出ることができても、発熱ゲルは非常に粘性があるのでピアサー26によって活性剤チャンバ20に作られた開口から漏出することができない。
【0033】
発熱ゲルは(乾燥粉末混合物の体積に対して)膨張し、第1シェル2と第2シェル4との間でターゲット容器10の側面を上ってにじみ出る。ゲルはまた、突起14の下にあるキャビティ内に進出する。したがって、発熱ゲルは非常に広い表面積にわたってターゲット容器10の外側面に接触する。これにより、発熱ゲルは迅速且つ均等にターゲット容器10を加熱することができる。代替的な実施形態において、突起14は、ロゴなどのエンボス文字、或いは、ターゲット容器10内に垂直方向上向きに、任意でターゲット容器10が環状であるようにターゲット容器10の最上部まで延びる、円柱状または円錐状突起であってもよい。
【0034】
図1に戻ると、第1シェル2はまた周辺フランジ6を含む。周辺フランジ6は、接着箔カバーが第1シェル2に接着され、それによってターゲット容器10の内部に加熱すべき内容物を密封し且つ活性剤容器20の内部に活性剤24を密封するための平らな面を提供する。第1シェル2はまた、加熱すべき内容物が飲料やスープである場合にターゲット容器10から飲むのを支援するために注ぎ口8を含んでもよい。加熱すべき内容物を消費するかまたは注ぐときにターゲット容器10のごく一部だけカバーを取られるように、接着箔カバーは、注ぎ口8の上に小さなピールバック(はぎ取り)部を有してもよい。
【0035】
ターゲット容器10の内部にある内容物は、食品および非食品を含む何であってもよい。一実施形態において、加熱すべき内容物は液体のハーブティーである。スパでの使用に特に適しているこの実施形態では、活性剤容器20にアロマセラピーオイルが入っていてもよい。これらのオイルは、活性剤24と共に反応チャンバ30に流れ込み、その結果、活性剤24と反応物質32との間の発熱反応によって加熱される。このオイルの加熱により、オイルは、茶を飲む人をリラックスさせるのに役立つ有益なアロマセラピー蒸気を放出する。代わりに、または加えて、発熱反応中にアロマセラピーガスを放出するように、反応チャンバ30内にアロマセラピー粒子または香料粒子が含まれてもよい。
【0036】
入れ子になった第1および第2シェル2および4は、比較的シンプルな構造を有する自己発熱容器1を提供する。シェル2および4のいずれかまたは両方を、ポリエチレンやポリプロピレンなどの成形プラスチックかまたは他のポリマーから作ることができる。これは、自己発熱容器1が使い捨て可能であってもよいように、自己発熱容器1を非常に安く製造できることを意味する。また、シェル2、4の1つ以上を耐水ペーパー、プラスチック、金属などから製造してもよい。一部の実施形態において、シェル2、4の1つ以上が生分解可能であってもよい。また、特にLavaGelが使用される反応物質である場合、反応化学物質は危険なほど高温に達しないため、自己発熱容器1が溶ける恐れは全くない。また、LavaGelが使用される反応物質である場合、発熱反応の熱は、15分から1時間以上の比較的長時間続く。したがって、既存の自己発熱装置と比べてターゲット容器10の内容物が長時間暖かい状態であるだけでなく、加熱すべき内容物を使い切りまたは廃棄した後、自己発熱容器自体1をハンドウォーマーとして使用することができる。
【0037】
自己発熱容器1は様々な形状およびサイズを有し得ることを理解されたい。例えば、容器は必ずしも円形ではなく、長方形または多角形であってもよい。大きさは、ほんの1〜2インチの長さおよび/または高さから数フィートの長さおよび/または高さまで大きく異なり、その間のいかなるサイズでもよい。特に、図2に示す大きさは、自己発熱容器1の考えられる大きさのほんの一例にすぎず、決して制限するものとみなされるべきでないことに注意されたい。
【0038】
インスタント自己発熱容器の別の実施形態を図5および6に示す。インスタント自己発熱容器50は、開放上端と閉鎖下端とを有する外側ハウジング52を含む。蓋54が外側ハウジング52の開放上端に取り付けられ、熱溶接または超音波溶接、接着剤、または他の適切な手段でハウジング52に取り外せないように接着され得る。蓋54は分配孔56(蓋54の上面の飲みやすい窪みによって囲まれ得る)と通気孔57とを含み、その両方が外側ハウジング52の内部容積と流体連通する。蓋54はまた、堀(モート)59によって囲まれた活性剤チャンバ58を含む。
【0039】
分配孔56と通気孔57と活性剤チャンバ58の中心を通る垂直面に沿ったインスタント自己発熱容器50の断面図である図6Aに最も良く示すように、活性剤チャンバ58には活性剤62とピアサー64とが入っている。活性剤62は薄膜65によって活性剤チャンバ58内に保持され、薄膜65は、活性剤チャンバ58の底部を横切って延びてそれにより活性剤チャンバ58の密封された下端を形成するように、堀59の底面に接着された薄箔であってもよい。活性剤チャンバ58はまたピアサー64を入れており、ピアサー64は、ピアサー64を薄膜65に対して付勢するように下向きの圧力が外部から活性剤チャンバ58の上面にかけられたときに薄膜65に穴を開けることができる比較的尖った物体である。ピアサー64は活性剤チャンバ58内で自由に浮遊してもよいし、或いは活性剤チャンバ58と一体的に形成されてもよい。ピアサー64を、図6Bおよび6Cにより詳細に示す。図に示すように、ピアサー64は十字形状を有し、その下端が尖り、その上端が平らになっている。ピアサー64のこの形状は、薄膜65に形成された裂け目をセルフシールせずに薄膜65をきれいに破裂させるので特に有利である。これにより、確実にすべての活性剤62が活性剤チャンバ58から放出される。
【0040】
引き続き図6を参照すると、気密シール60が蓋54の上端全体を覆う。分配孔56および通気孔57が外側ハウジング52の内部と大気との間の流体連通の唯一の経路なので、気密シール60は、ユーザーによる自己発熱容器50の活性化より前に外側ハウジング52の内容物が漏れ出るのを防止する。気密シール60は、蓋54の上面に接着された薄箔であってもよく、ユーザーが気密シール54を取り除くのを支援するためにプルタブを含んでもよい。
【0041】
また、図6に示すように、外側ハウジング52には反応物質66が入っており、反応物質66は、図示の実施形態において、透過性パウチ内に入れて示されている。しかしながら、反応物質66は、外側ハウジング52内で自由に浮遊していてもよい。外側ハウジング52にはまた内容物容器70が入っており、内容物容器70は以下で内容物74と称する加熱すべき物質を入れている。内容物74は、飲料、スープ、または、加熱を必要とする食品以外の液体を含む他の液体であってもよい。図示の実施形態において、内容物容器70は、まち付きの底部を有するパウチであり、周辺シール77によってその周囲が密封されている。
【0042】
内容物容器70の一実施形態の構造を、図7および8により詳細に示す。この実施形態において、内容物容器70はパウチである。図7は、パウチを形成するために外側パネル80を周辺シール77に沿って結合する前の内容物容器70を示す。図8は、外側パネル80が周辺シール77に沿って張り合わされた後の内容物容器70の中央の形状断面図を示す。図7および8に見られるように、内容物容器70の底部は、入れ子にできる2つのまち部、外側まち部82と内側まち部84とを備える。本明細書で使用されるように、「入れ子にできる」という用語は、内容物容器70を空にしたとき、内側まち部84が外側まち部82に折り重なって外側まち部82と入れ子になるという意味である。内容物容器70の内部に内側まち部84が存在することにより、内容物容器70は下側チャンバ83と上側チャンバ85に分割される。内側まち部84はまた、後述する目的のために、上側チャンバ85と下側チャンバ83との間の流体連通を可能にする1つまたは複数の浸透孔86を含む。浸透孔86の数およびサイズは重要ではないが、一実施形態においては、各々直径が約0.45cmである3つの浸透孔86がある。しかしながら、より多くの浸透孔86を設ける場合、各々の直径はより小さくなるであろう。逆に、より少ない浸透孔86を設ける場合、各々の直径はより大きくなるであろう。
【0043】
内容物容器70はまた、本質的に周辺シール77の拡幅部である導管シール76内に配置された導管72を含む。導管72は、導管シール76内に埋め込まれて密封された別個の管またはストローであってもよく、或いは、導管72は、特に内容物容器70がパウチである場合、内容物容器70の一部として一体成形された通路であってもよい。導管72の下端が導管シール76の底部より下に延びるので、導管72の下端は密封されず、内容物容器70の下側チャンバ83内にある内容物74に接している。導管72の上端は、導管シール76の上端より上に延び、分配孔56に接合される。導管72の上端と分配孔56との接合は、液体および気体に対して不透過性である。したがって、導管72は、内容物容器70の内部と(分配孔56を介した)大気と間の流体連通の唯一の経路である。
【0044】
活性剤62と反応物質66は、混合すると発熱反応を起こす物質である。一実施形態において、活性剤62は真水や電解質溶液であり、反応物質66はLavaGel(米国カリフォルニア州エスコンディードにあるフォーエバー・ヤング・インターナショナル社製)である。最初に開示したインスタント自己発熱容器の実施形態、インスタント自己発熱容器10に関して先に述べたように、デザイン志向に応じて、他の既知の発熱反応も利用し得る。
【0045】
活性剤62と反応物質66を混合するために、ユーザーは蓋54から気密シール60を取り除き、次いで活性剤チャンバ58の上面に下向きの圧力をかける。活性剤チャンバ58の上面は、それがニュートラルの位置からより低い位置に移動できるように可撓性材料を含む。言い換えれば、ユーザーが活性剤チャンバ58の上面に下向きの力をかけると、上面の「オイル缶」が下降する。この活性剤チャンバ58の上面の下向きの移動が、それをピアサー64に接触させ、それを薄膜65に対して付勢する。十分な力がかけられると、ピアサー64により薄膜65が破裂し、それにより活性剤62が外側ハウジング52の内部に放出され、そこで外側ハウジング52の底部にある反応物質66に接触するまで、内容物容器70の周りを自由に下向きに流れることができる。反応物質66としてLavaGelを使用することの1つの利点は、反応を完全に完了するのに非常に少量の活性剤溶液(約10〜15mL)で十分なことである(用途に応じて使用する活性剤溶液はより多いかまたはより少ない場合がある)。活性剤62の必要量が非常に少ないので、活性剤チャンバ58は比例して小さく、好都合なことに蓋54に設置することができる。発熱反応が始まると、外側ハウジング52の内部の圧力の増加を防ぐように、反応ガスは蓋54の通気孔57を通って自由に漏れ出る。
【0046】
図6において、反応物質66は内容物容器70の底部に直接接触していることが分かる。したがって、活性剤62と反応物質66とが混合されて発熱反応を起こすと、内容物容器70の底部にある下側チャンバ83内の内容物74が最初に加熱され、一方、内容物容器70の上部にある上側チャンバ85内の内容物74は、混合と対流によって温められるまで、最初のうち当初の温度のままである。このため、内容物容器70と分配孔56と間の流体連通の唯一の経路として導管72を設けることは、重要な利点をもたらす。導管72の下端が内容物容器70の下側チャンバ83の内部にある内容物74と接触しているので、内容物74の最も熱い部分が最初に導管72を通って分配孔56に移動する。具体的に言うと、これは、ユーザーが自己発熱容器50を活性化したとき、ユーザーは内容物74のすべてが熱くなるのを待つ必要がないことを意味する。それどころか、内容物74が飲むことができる液体あると仮定すると、上側チャンバ85にある内容物74がまだ完全に熱くなっていなくても、ユーザーの「最初の一口」は熱くなっている。代わりに導管72が内容物容器70の上側チャンバ85内にその下端を有する場合、ユーザーは内容物74が完全に熱くなるまで数分間待たなければならない。
【0047】
この導管72と下側チャンバ83と上側チャンバ85の構成の別の利点は、「計量分配」と称する機能を提供することである。前述のとおり、導管72は、内容物容器70の内部と分配孔56間の流体連通の唯一の経路である。言い換えれば、内容物容器70の内部はその他の点では完全に密封される。したがって、ユーザーが一口飲む(または内容物74を分配する)ために自己発熱容器50をひっくり返したとき、液体の内容物74は、重力によって下側チャンバ83から導管72を通って分配孔56の外へと移動する。この内容物74の下側チャンバ83からの排出によって、内容物容器70の内部の空気圧は、流出する内容物74の体積に比例した量で低下する。最終的には、この内容物容器70の内部における空気圧の低下により、導管72を通る内容物74の流れが停止する。一部の実施形態において、流れが停止する前に漏れ出る必要がある内容物74の体積は約15〜30mlであり、これは、下側チャンバ83のおおよその容積であり、内容物74が微温である場合にほとんどのユーザーにとって都合の良い「一口サイズ」である。しかしながら、内容物74がその最高温度(例えば、約70℃)である場合、ユーザーははるかに少量の内容物74、例えば、約1〜3mlを飲む可能性が高い。当然のことながら、より小さいかまたはより大きい一口サイズの量も意図される。一口が終わり、ユーザーが分配孔56から彼または彼女の口を外して自己発熱容器50を直立垂直位置に戻すと、空気が大気から導管72を下って内容物容器70に移動し、それにより空気圧を均等化して次の一口のために自己発熱容器50を準備することができる。
【0048】
計量された量の内容物74が導管72を通って下側チャンバ83を出ると、前の一口の間に分配された内容物74に取って代わるように、内容物74が上側チャンバ85から浸透孔86を通って下側チャンバ83内へ流れる。したがって、それぞれの一口の後、追加の内容物74が下側チャンバ83内に「閉じ込められ」、そこで内容物容器70の下の発熱反応によって急速に加熱される。このようにして、ユーザーが取り込むそれぞれの一口は新たに加熱され、内容物容器70の内容物74の最も熱い部分を含む。
【0049】
インスタント自己発熱容器50を作るのに使用される材料は重要ではない。ただし、外側ハウジング52は、再生紙などの紙、発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレンなどの発泡体、またはポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチックから作られてもよい。蓋54および導管72は、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンなどのいかなる好適なプラスチックから作られてもよい。内容物容器70は、ポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチックおよび酢酸ポリエステルなどでラミネートした薄い金属箔から作られたパウチでもよい。
【0050】
次に図9〜19を参照して、インスタント自己発熱容器の第3実施形態を説明する。インスタント自己発熱容器のこの実施形態は、先に開示した課題を解決する脱毛ワックスディスペンサーとして使用するのに特に有利である。図9は、例示的な使い捨て可能な脱毛ワックスディスペンサー100の斜視図である。例示的なディスペンサー100は、外壁104と、蓋106と、内壁108と、活性剤溜め(活性剤ウェル)110とを有する容器102を含む。脱毛材料112は、内壁108と活性剤溜め110との間に配置される。発熱反応材料(図示せず)は、外壁104と内壁108との間に形成された発熱反応物質キャビティ(例えば、図11参照)に配置される。活性剤溜め110は発熱反応への制御されたアクセスポータルを提供し、活性剤は発熱反応を活性化するべく活性剤溜め110と発熱反応物質キャビティとの間に形成された通路またはチャネル内に配置される。
【0051】
容器102の上面は、タブ122を有するシーリング膜120によって密封される。例示的なディスペンサー100を使用するとき、蓋106からタブ122を引張りまたは持ち上げることにより、シーリング膜120が容器102から取り除かれる。容器102の内部を密封/保護するためにシーリング膜120をリップ106へまたは容器102のある面へ取り付ける方法は、取り除く方法と同様、当分野においてよく知られている。したがって、本明細書ではこれらの特徴をこれ以上説明しない。
【0052】
図9は容器102を、内壁108と中央ウェル110との間にドーナツ状の受入キャビティを形成するものとして示しているが、容器102は代替的に成形し得ることを理解されたい。例えば、脱毛材料112を収容する受入キャビティは、馬蹄形または長方形、或いは、以下でさらに論じるように、材料112を収容するように機能し且つ材料112の分散加熱を可能にする他の容積形状であってもよい。このように、現在のところドーナツ状のキャビティが効率的な熱分配のデザインと考えられるが、本明細書では他の多数の形状が意図されている。したがって、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、図示の実施形態の形状、サイズ、割合に対して変更及び修正を行い得る。
【0053】
図10は、シーリング膜120を取り除いた状態の、図9の例示的なディスペンサーの上面図である。活性剤溜め110は、図11に示すように活性剤を収容するためのキャビティを提供する内部窪み114を有して形成することができる。
【0054】
図11は、図9の例示的なディスペンサーの断面側面図である。図11において、活性剤溜め110内に液体活性剤128が示されている。内部ウェル129の底部は、内壁124と外壁104との間に形成されたキャビティ126の内部で針115の上に直接配置される。キャビティ126は、発熱反応物質111を入れるのに十分な容積であり、必要に応じて、活性化の間に発熱反応111の拡大を可能にするように十分に大きい。
【0055】
図12は、活性化された図9の例示的なディスペンサーの別の断面側面図である。具体的には、下向きの力(矢印130で示す)により、内部ウェル129の底部が針115との接触で破壊される。
【0056】
図13に示すように、上向きの力または戻ろうとする力(矢印132で示す)によって、裂け目が大きく開き、活性剤128が発熱反応を促進するべく、容易にキャビティ126内に進入して発熱反応物質111と混ざることが可能になる。針115の形状は、必要であれば、活性化剤128を周囲の発熱反応物質111に均等に分配するように設計することができる。したがって、様々な実施形態において、針115を、本明細書に示されるものと異なる形状で構成してもよいし、内部ウェル129の底部の上または下に配置してもよい。
【0057】
発熱反応物質キャビティとウェルとの間の通路を破壊するための他の手段、例えば、「引き紐」と「プルタブ」との組合せ、アクセス可能プラグなども考えられる。
【0058】
その結果、施術師は、例えば、図14に示すようにタブ122を引っ張ることにより、材料112をむき出しにするようにシーリング膜120を取り除くことができる。適切に活性化された発熱反応物質111によって、脱毛材料112は、すぐに所望の温度まで上げられ、ユーザーが利用する温度に十分に維持される。
【0059】
図15Aは、液化したワックス112内の塗布具(アプリケータ)142と、発熱材料111(水蒸気、発熱性副産物など)からの排気ガス140が内部ウェル129の裂けた底部を通してどのように放出されて圧力を解放することができるかを示す。一般的に、発熱反応によってガスが生成されるため、圧力の解放は重要であり、キャビティ126からのそれらの放出は容器102の構造的完全性を維持する上で極めて重要である。一部の実施形態において、放出する排気ガス140に香りやエッセンシャルオイルやいい匂いを、キャビティ126内でまたは活性剤128の要素として加えることが望ましい場合がある。したがって、このような追加の要素によって、脱毛セッションの一部としてアロマセラピーを行うこともできる。
【0060】
図15Bは、発熱反応物質キャビティ126と活性剤溜め110の頂部および底部との間の通路を尖った端部143を有する塗布具142bを用いて破壊することができる別の実施形態を示す。この実施形態は、先の実施例に示された針115の必要性をなくす。この例示的な実施形態は、活性剤溜め110の頂部に塗布具142bの尖った端部143を押し込み(それによって活性剤溜め110の上でシール120を破壊し)、発熱キャビティ126への通路を破壊するように塗布具142bを活性剤溜め110の底部129内に押し下げることによって、始動させることができる。この実施形態の特徴は、放出する排気ガス140が、ディスペンサーからシール120の残り部分を取り除く前に、破壊されたシール120を通して発散することができることである。
【0061】
明らかなように、容器102用の様々な材料は高温に耐える必要がある。当然のことながら、発熱反応物質111の種類および調整と使用される脱毛材料112の種類に応じて、温度は、高耐熱材料を必要としない程度に十分低くてもよい。したがって、本開示の主旨および範囲から逸脱することなく、様々な材料の組合せを使用し得る。
【0062】
図16は、別の例示的な使い捨て可能な脱毛材料ディスペンサーの実施形態200の斜視図である。例示的なディスペンサー200には、ガーゼ、細片、消毒ワイプなどを配置するためのトレイ215が設けられている。また、容器202は、図9の例示的なディスペンサー100に見られるような円形よりはむしろ箱形である。当然のことながら、容器202の形状は、デザイン志向に応じて変更され得る。シーリング膜220は、以下で明らかにされる理由により、一端が長くなっている。
【0063】
図17は、シーリング膜220を取り除いた状態の、図16の例示的なディスペンサー200の上面図である。例示的なディスペンサー200は、上記図面に示された内部ウェル110とは対照的に、ワックスチャンバ225に対して外側にあるウェル210を提供する。ウェル210は、ワックスチャンバ225の中心から離れているので、大量の活性剤を収容できるサイズにすることができ、それに加えて、必要であれば、ワックスチャンバ225をより大きくすることができるという事実もある。ウェル210の機能は、上述の内部ウェル110と同様である。活性剤228は、事前にウェル210内に置かれ、シーリング膜220により密封されることができる。ウェル210の中にまたは下に配置された針(図示せず)によって、二次化合物228を、発熱反応物質(図示せず)が入っている発熱反応物質チャンバ(図示せず)に導くことができる。
【0064】
図18は、図17に示された例示的なディスペンサー200の斜め断面図である。容器202は、発熱反応物質(図示せず)をキャビティ226内に収納する内壁224を有する。キャビティ226は、内壁224と内部ウェル210およびワックスチャンバ225の内部壁212との間に形成され、内部ウェル210の底部210bから発熱材料への二次化合物228の分配のための導管を提供する。内部壁212の重なり部分は、キャビティ226を「密封」し且つ活性化したときに発熱材料またはガスが漏れるのを防ぐために、容器202の様々な面202bに取り付けることができる。
【0065】
ユーザーは、例えば、内部ウェル210の底部210bの下に配置された針(図示せず)または内部ウェル210の内部に配置された針(図示せず)を下に向かって押すなど何らかの方法によって、内部ウェル210の底部210bを破裂させることができる。他の実施形態において、内部ウェル210の底部210bの破裂を可能にするために、一端が尖った塗布具(図19参照)を設けることが望ましい場合がある。二次化合物がキャビティ226に入ることを可能にするために内部ウェル210の底部210bまたはいずれかの部分を破裂させる手段はよく知られているので、本明細書ではこれ以上詳しく説明しない。発熱材料211(図示せず)を活性化すると、ワックスチャンバ225内でワックスの加熱が始まり、二次化合物228(図示せず)をキャビティ226内により均等に分配するように容器202を振ることによって加速させることができる。
【0066】
図19は、塗布具325を有するワックスディスペンサーサーブレット300の斜視図である。この図は、様々なワックスをサーブレット300の中へあらかじめ詰め、その後、容器202に取り付けることができることを示すのに有益である。ワックスディスペンサーサーブレット300を容器202から分離できることにより、様々なワックスを(例えば、組み立てラインで)準備し、その後、例示的なワックスディスペンサー200を形成するようにサーブレット300を容器ブランクと結合することができる。当然のことながら、サーブレット300は、トレイ215を有していない容器に合わせてもよいし、必要であれば、スタンドアロン型ワックスディスペンサーとして単独で提供されてもよい。また、容器202を次の使用のために保持する一方で、サーブレット300を交換してもよい。例えば、使用済みのワックスディスペンサー200に対して、使用済みのサーブレット300を取り外して捨ててもよく、使用済みの発熱材料211を容器202から捨ててもよい。新しい発熱材料211を容器202に配置し、別のサーブレット300を次の使用のためにそこに挿入してもよい。
【0067】
図15Bに関して述べたように、図19に示す実施形態は、必要に応じて、塗布具325の尖った特徴を用いて穴開け機能または破壊機能を提供することができる。当然のことながら、塗布具325の尖った特徴は、必要であれば、ワックスを塗るのに使用することもできる。明らかなように、本明細書に開示された例示的な実施形態の様々な態様および要素に対して、発明の主旨および範囲から逸脱することなく、修正を行うことができる。例えば、図16〜18の容器は、図9〜15のドーナツ状のワックスディスペンサー、または他の形状のワックスディスペンサーの受け入れを可能にするように構成されてもよい。また、発熱材料211を分配するのに異なる装填またはキャビティ226を使用してもよい。さらに、一部の実施形態において、トレイ215は、コンパクトさ(出荷時の)のため、または廃棄(使用済みワックスを対象とする)のために、ワックスチャンバ225の上または下に「折り畳む」ように設計されてもよい。
【0068】
インスタント自己発熱容器の別の実施形態を図20〜23に示す。この実施形態は、例えば、(これに限定されるものではないが)脱毛ワックスのために、インスタント自己発熱ディスペンサーとして使用するのに特に有利である。はじめに図20を参照すると、インスタント自己発熱ディスペンサー400は、一端にノズル416を有する可撓性アウターチューブ410を含む。可撓性アウターチューブは、これに限定されるものではないが、ポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチックを含むいかなる可撓性材料から作られてもよい。アウターチューブ410の他端は開いているが、一旦組み立てられるとキャップ412により密封される。キャップ412は膜414によって密封された通気孔418を有する。膜414は、蒸気で容易に溶ける水性接着剤によって通気孔418の上に接着され得る。任意で、可撓性アウターチューブ410のノズル416に塗布具420が取り付けられる。塗布具420はアタッチメントモジュール422を含む。ローラー424などの塗布装置が、アタッチメントモジュール422に接続される。
【0069】
しかしながら、他の塗布装置も考えられる。例えば、図20Aに示すように、塗布具420Aは、アタッチメントモジュール422と、平行ブレード424Aとを備える。ノズル416から分配される内容物は、アタッチメントモジュール422を通って平行ブレード424A間のスペースに流れ、平行ブレード424Aは分配された内容物を強制的に均等に広がらせる。同様に、図20Bに示すように、塗布具420Bは、アタッチメントモジュール422と、注ぎ口423と、スキージ(すなわち、可撓性ゴム製ブレード)424Bとを備える。ノズル416から分配される内容物は、アタッチメントモジュール422を通ってスキージ424Bの前に流れ、スキージ424Bが面に接触して滑るときに、スキージ424Bは分配された内容物を強制的に均等に広がらせる。スポンジなどの他の塗布装置を使用することもできる。
【0070】
引き続き図20〜23を参照すると、インスタント自己発熱ディスペンサー400はまた、可撓性反応容器430と、脆性活性剤容器440とを含む。可撓性反応容器430は可撓性アウターチューブ410の内部に配置され、脆性活性剤容器440は可撓性反応容器430の内部に配置される。脆性活性剤容器440は、折り曲げることによって容易に破裂させられ、例えば、約1mmの壁厚を有する非常に薄肉のガラス管であってもよい。脆性活性剤容器440には活性剤442が入っており、活性剤442は水や電解液などの液体であってもよい。可撓性反応容器430は、軟質プラスチック管であってもよく、または単にプラスチックやラテックスから作られた不透過性パウチであってもよい。可撓性反応容器430には反応物質432が入っており、反応物質432は可撓性反応容器430の内部で、或いはより有利には、細長い水透過性パウチの内部で自由に動き得る。一実施形態において、反応物質432は、既に開示したインスタント自己発熱容器の実施形態に関して述べたLavaGelである。
【0071】
可撓性反応容器430と脆性活性剤容器440とが可撓性アウターチューブ410の内部に収まると、可撓性アウターチューブ410は加熱すべき内容物450で満たされる。可撓性アウターチューブ410が内容物450で満たされると、キャップ412が可撓性アウターチューブ410の開放端に固定される。キャップ412は、スピン溶接や熱または超音波溶接や接着剤を含むいかなる適切な手段によってアウターチューブ410に固定されてもよい。塗布具420(420Aまたは420B)のアタッチメントモジュール422も、ねじ接続やプレスフィット接続や接着剤を含むいかなる適切な手段によってノズル416に接続されてもよい。
【0072】
インスタント自己発熱ディスペンサー400を使用するために、ユーザーはアウターチューブ410を脆性活性剤容器440が破裂するまで折り曲げる。これが起こると、活性剤442は直ちに可撓性反応容器430内に解放され、可撓性反応容器430において反応物質432と結合し、発熱反応を引き起こす。蒸気などの排気ガスは、膜414が破裂または引き裂かれ、それにより通気孔418を通して排気ガスを解放するまで、可撓性反応容器430の内部の圧力を高める。膜414をキャップ412に取り付けるのに水性接着剤を使用する場合、排気ガス内の蒸気が接着剤を素早く溶かし、膜414の除去が容易になる。
【0073】
可撓性反応容器430は脆性ではなく、したがってアウターチューブ410の折り曲げにもかかわらず無傷のままであるから、結合された反応物質と活性剤混合物は内容物450と混合されない。正しくは、内容物450は可撓性反応容器430の壁を介した伝導によって加熱される。可撓性反応容器430は内容物450に包まれているので、内容物450は内側からすべての方向に均等に加熱される。内容物450はしたがって非常に急速に加熱される。内容物450が脱毛ワックスである場合、ワックスは素早く溶けて、いつでも脚などの体の部分に塗ることができる。塗布具420をキャップ412より下にした状態でインスタント自己発熱ディスペンサーを保持することにより、内容物450はノズル416を出て塗布具420に入り、ローラー24上に流出することができる。ローラー424を体の部分に沿って転がすことにより、体の部分への内容物450の均等な分配が達成される。
【0074】
インスタント自己発熱ディスペンサー400の大きさは重要ではない。一実施形態において、インスタント自己発熱容器は長さがおよそ20cmで外径が3.0cmである。しかしながら、自己発熱ディスペンサー400のコンセプトは、はるかに長いか短いか厚いか薄いディスペンサーを含む任意の寸法に容易に適合させることができる。可撓性反応容器430と脆性活性剤容器440の寸法は、これらの容器が可撓性アウターチューブ410の内部に収まる必要があるので、可撓性アウターチューブ410の寸法により幾分か決められる。一実施形態において、可撓性反応容器430の外径は1.5cmであり、脆性活性剤容器440の外径は1.0cmである。当然ながら、本開示の範囲および主旨から逸脱することなく、様々な寸法の可撓性アウターチューブ410、可撓性反応容器430、および脆性活性剤容器440を使用することができる。最後に、一実施形態において、可撓性アウターチューブ410は15gの脱毛ワックスを入れることができる。当然ながら、可撓性アウターチューブ410の内部にある内容物の量は、可撓性アウターチューブ410と可撓性反応容器430の相対的な寸法によって決まり、したがってインスタント自己発熱ディスペンサー400のサイズに応じて、いかなる量の内容物を可撓性アウターチューブ410の内部に設けてもよい。
【0075】
発明の本質を説明するために本明細書に記載され、説明された部分の詳細、材料、工程、および配置における多くの付加的な変更が、添付の特許請求の範囲に示す発明の原理および範囲内で当業者により行われ得ることを理解されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シェルと、前記第1シェルに対して外側にあり且つ前記第1シェルと入れ子になった第2シェルとを備えるインスタント自己発熱容器であって、
前記第1シェルが、
加熱すべき内容物を入れたターゲット容器と、
活性剤容器であって、活性剤と、前記活性剤容器内に配置されたピアサーとを入れた、底部を有する活性剤容器と
を含み、
前記活性剤容器と前記ターゲット容器が各々、前記加熱すべき内容物と前記活性剤との混合を防ぐ容器壁を有し、
前記第2シェルが、前記ターゲット容器と入れ子になった反応チャンバと、前記活性剤チャンバと入れ子になり且つ前記反応チャンバと流体連通する活性剤受入チャンバとを含み、前記反応チャンバが、そこに配置された反応物質をさらに含み、
前記ピアサーを作動させると、前記活性剤チャンバに穴があけられ、それにより前記活性剤容器が前記活性剤受入チャンバと流体連通し、活性剤が前記活性剤容器から前記活性剤受入チャンバ内および前記反応チャンバ内に移動することが可能になり、前記活性剤が前記反応チャンバ内で前記反応物質と結合し、前記ターゲット容器内で前記内容物を加熱する発熱反応を引き起こす、インスタント自己発熱容器。
【請求項2】
前記ターゲット容器の内部で前記加熱すべき内容物を密封する内容物カバーをさらに備え、前記内容物カバーが、前記ターゲット容器にアクセスできるように開閉可能な部分を少なくとも有する、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項3】
前記活性剤容器の内部で前記活性剤を密封する活性剤カバーをさらに備える、請求項2に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項4】
前記内容物カバーと前記活性剤カバーとが単一の容器カバーの一体部分である、請求項3に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項5】
前記第1シェルが、前記ターゲット容器と前記活性剤容器とを取り囲むフラットフランジをさらに備え、前記単一の容器カバーが、前記第1シェルの前記フラットフランジに接着されたピールバックカバーである、請求項4に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項6】
前記ターゲット容器が、前記ターゲット容器内へ上向きに延びる少なくとも1つの突起を有する底部を有する、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項7】
前記少なくとも1つの突起が第1リングの形をしている、請求項6に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項8】
前記ターゲット容器の前記底部に、前記第1リングと同心の第2リングの形をしている第2突起をさらに備える、請求項7に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項9】
前記ピアサーが、尖った下端と、前記活性剤容器の上端に隣接する上端とを有する十字形部材である、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項10】
前記活性剤容器が、加熱されると有益な吸入蒸気を放出するエッセンシャルオイルを入れている、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項11】
インスタント自己発熱容器であって、
開放上端と閉鎖下端とを有する外側ハウジングと、
前記外側ハウジングの前記開放上端に取り付けられ、分配孔と活性剤チャンバとを含む蓋と、
前記蓋の前記活性剤チェンバの内部に配置されたピアサーと、
前記外側ハウジングの内部で前記ハウジングの前記閉鎖下端に配置された反応物質と、
下端と密封された上端とを有し、前記外側ハウジングの内部で前記反応物質の上に配置され、加熱すべき内容物を入れた内容物容器と、
前記内容物容器の前記下端と前記蓋の前記分配孔とを流体連通する導管と
を備える、インスタント自己発熱容器。
【請求項12】
前記ピアサーを作動させると、前記蓋にある前記活性剤チャンバに穴が開けられ、それにより、前記内容物容器内で前記加熱すべき内容物を加熱する発熱反応を引き起こすように、前記活性剤が前記外側ハウジングの内部に流れ、前記外側ハウジングの前記閉鎖下端で前記反応物質と結合することが可能になる、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項13】
前記蓋が通気孔をさらに備える、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項14】
前記蓋が気密シールをさらに備え、前記気密シールが、前記加熱すべき内容物が前記気密シールを破壊する前に前記インスタント自己発熱容器から漏れ出ることを防止する、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項15】
前記活性剤チャンバが膜を備える下端を有し、前記ピアサーを押して前記膜を貫通させることにより前記活性剤チャンバに穴が開けられる、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項16】
前記活性剤チャンバが、少なくとも前記活性剤チャンバの前記上端に下向きの力が加えられたときに前記ピアサーに接触する下方移動可能な上端を有する、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項17】
前記内容物容器がパウチである、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項18】
前記パウチが、入れ子にできる外側ガセットと内側ガセットとを含む下端を有する、請求項17に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項19】
前記パウチの内側ガセットが少なくとも1つの浸透孔を含む、請求項18に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項20】
前記導管がストローである、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項21】
前記導管が前記パウチと一体成形される、請求項17に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項22】
前記反応物質が前記内容物容器の前記下端に直接接触している、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項23】
前記反応物質が、前記内容物容器の前記下端と直接接触するパウチの内部に配置される、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項24】
前記加熱すべき内容物が、前記内容物容器から前記分配孔を通して計量された量で放出される、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項25】
インスタント自己発熱脱毛ワックス容器であって、
開口を有する外側エンクロージャと、
実質的に前記外側エンクロージャに対して内側にある内側エンクロージャであって、前記開口の外周の周りで密封され、それにより前記内側エンクロージャと前記外側エンクロージャとの間に密閉反応キャビティを形成し、前記内側エンクロージャの内部に配置された受入キャビティをさらに備える内側エンクロージャと、
開放端と閉鎖端とを有し、前記閉鎖端が前記密閉反応キャビティと連通し且つ前記密閉反応キャビティへの破壊可能な通路を提供する活性剤溜めと、
前記受入キャビティ内に含まれる脱毛材料と、
前記密閉キャビティ内に配置された反応物質であって、前記活性剤溜めに入っている活性剤によって活性化され、前記密閉反応キャビティに前記破壊可能な通路を用いて活性剤が導入されると発熱反応を生成し、前記脱毛材料の調節された加熱をもたらす反応物質と
を備える、インスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項26】
前記受入キャビティを囲む除去可能なシールをさらに備える、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項27】
前記活性剤が電解質溶液である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項28】
前記活性剤が水である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項29】
前記活性剤溜めが前記内側エンクロージャに対して内側にある、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項30】
前記活性剤溜めが前記内側エンクロージャに対して外側にある、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項31】
前記外側エンクロージャに接続されたオープントレイをさらに備える、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項32】
前記破壊可能な通路が、前記閉鎖端に力をかけることにより破壊される、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項33】
前記反応キャビティと前記内側溜めの少なくとも一方に芳香族化合物をさらに備える、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項34】
前記脱毛剤化合物がワックスをベースとする、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項35】
前記脱毛剤化合物が樹脂をベースとする、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項36】
前記内側エンクロージャがドーナツ形である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項37】
前記外側エンクロージャが使い捨て可能である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項38】
インスタント自己発熱ディスペンサーであって、
分配ノズルを有する第1端と、第2開放端とを有し、加熱すべき内容物を含む可撓性アウターチューブと、
前記アウターチューブの内部に配置され、前記加熱すべき内容物と接触し、反応物質を含む可撓性反応容器と、
前記反応容器の内部に配置され、活性剤を含む脆性活性剤容器と、
前記アウターチューブの前記第2開放端に取り付けられ、前記反応容器と前記アウターチューブの前記第2開放端を覆い、通気孔を含むキャップと
を備え、
前記アウターチューブを折り曲げることにより、前記脆性活性剤容器が破裂して前記反応容器内に活性剤を放出し、前記反応容器で前記活性剤が前記反応物質と結合して発熱反応を引き起こし、前記発熱反応が前記アウターチューブ内の前記加熱すべき内容物を加熱する、インスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項39】
前記加熱すべき内容物が脱毛ワックスである、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項40】
前記分配ノズルに取り付けられる塗布具をさらに備える、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項41】
前記塗布具がローラーを含む、請求項40に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項42】
前記塗布具が少なくとも2つの並列パドルを含む、請求項40に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項43】
前記塗布具がスキージを含む、請求項40に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項44】
前記反応容器を密封するために前記キャップの前記通気孔の上に接着された膜をさらに備える、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項45】
前記膜が、水性接着剤で前記キャップの前記通気孔の上に接着され、前記水性接着剤が前記反応容器内で前記活性剤と前記反応物質を結合することによって引き起こされる前記発熱反応によって生成される蒸気で溶解する、請求項44に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項46】
前記反応物質が前記反応容器の内部にある細長い水透過性パウチ内に配置される、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項1】
第1シェルと、前記第1シェルに対して外側にあり且つ前記第1シェルと入れ子になった第2シェルとを備えるインスタント自己発熱容器であって、
前記第1シェルが、
加熱すべき内容物を入れたターゲット容器と、
活性剤容器であって、活性剤と、前記活性剤容器内に配置されたピアサーとを入れた、底部を有する活性剤容器と
を含み、
前記活性剤容器と前記ターゲット容器が各々、前記加熱すべき内容物と前記活性剤との混合を防ぐ容器壁を有し、
前記第2シェルが、前記ターゲット容器と入れ子になった反応チャンバと、前記活性剤チャンバと入れ子になり且つ前記反応チャンバと流体連通する活性剤受入チャンバとを含み、前記反応チャンバが、そこに配置された反応物質をさらに含み、
前記ピアサーを作動させると、前記活性剤チャンバに穴があけられ、それにより前記活性剤容器が前記活性剤受入チャンバと流体連通し、活性剤が前記活性剤容器から前記活性剤受入チャンバ内および前記反応チャンバ内に移動することが可能になり、前記活性剤が前記反応チャンバ内で前記反応物質と結合し、前記ターゲット容器内で前記内容物を加熱する発熱反応を引き起こす、インスタント自己発熱容器。
【請求項2】
前記ターゲット容器の内部で前記加熱すべき内容物を密封する内容物カバーをさらに備え、前記内容物カバーが、前記ターゲット容器にアクセスできるように開閉可能な部分を少なくとも有する、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項3】
前記活性剤容器の内部で前記活性剤を密封する活性剤カバーをさらに備える、請求項2に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項4】
前記内容物カバーと前記活性剤カバーとが単一の容器カバーの一体部分である、請求項3に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項5】
前記第1シェルが、前記ターゲット容器と前記活性剤容器とを取り囲むフラットフランジをさらに備え、前記単一の容器カバーが、前記第1シェルの前記フラットフランジに接着されたピールバックカバーである、請求項4に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項6】
前記ターゲット容器が、前記ターゲット容器内へ上向きに延びる少なくとも1つの突起を有する底部を有する、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項7】
前記少なくとも1つの突起が第1リングの形をしている、請求項6に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項8】
前記ターゲット容器の前記底部に、前記第1リングと同心の第2リングの形をしている第2突起をさらに備える、請求項7に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項9】
前記ピアサーが、尖った下端と、前記活性剤容器の上端に隣接する上端とを有する十字形部材である、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項10】
前記活性剤容器が、加熱されると有益な吸入蒸気を放出するエッセンシャルオイルを入れている、請求項1に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項11】
インスタント自己発熱容器であって、
開放上端と閉鎖下端とを有する外側ハウジングと、
前記外側ハウジングの前記開放上端に取り付けられ、分配孔と活性剤チャンバとを含む蓋と、
前記蓋の前記活性剤チェンバの内部に配置されたピアサーと、
前記外側ハウジングの内部で前記ハウジングの前記閉鎖下端に配置された反応物質と、
下端と密封された上端とを有し、前記外側ハウジングの内部で前記反応物質の上に配置され、加熱すべき内容物を入れた内容物容器と、
前記内容物容器の前記下端と前記蓋の前記分配孔とを流体連通する導管と
を備える、インスタント自己発熱容器。
【請求項12】
前記ピアサーを作動させると、前記蓋にある前記活性剤チャンバに穴が開けられ、それにより、前記内容物容器内で前記加熱すべき内容物を加熱する発熱反応を引き起こすように、前記活性剤が前記外側ハウジングの内部に流れ、前記外側ハウジングの前記閉鎖下端で前記反応物質と結合することが可能になる、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項13】
前記蓋が通気孔をさらに備える、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項14】
前記蓋が気密シールをさらに備え、前記気密シールが、前記加熱すべき内容物が前記気密シールを破壊する前に前記インスタント自己発熱容器から漏れ出ることを防止する、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項15】
前記活性剤チャンバが膜を備える下端を有し、前記ピアサーを押して前記膜を貫通させることにより前記活性剤チャンバに穴が開けられる、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項16】
前記活性剤チャンバが、少なくとも前記活性剤チャンバの前記上端に下向きの力が加えられたときに前記ピアサーに接触する下方移動可能な上端を有する、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項17】
前記内容物容器がパウチである、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項18】
前記パウチが、入れ子にできる外側ガセットと内側ガセットとを含む下端を有する、請求項17に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項19】
前記パウチの内側ガセットが少なくとも1つの浸透孔を含む、請求項18に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項20】
前記導管がストローである、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項21】
前記導管が前記パウチと一体成形される、請求項17に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項22】
前記反応物質が前記内容物容器の前記下端に直接接触している、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項23】
前記反応物質が、前記内容物容器の前記下端と直接接触するパウチの内部に配置される、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項24】
前記加熱すべき内容物が、前記内容物容器から前記分配孔を通して計量された量で放出される、請求項11に記載のインスタント自己発熱容器。
【請求項25】
インスタント自己発熱脱毛ワックス容器であって、
開口を有する外側エンクロージャと、
実質的に前記外側エンクロージャに対して内側にある内側エンクロージャであって、前記開口の外周の周りで密封され、それにより前記内側エンクロージャと前記外側エンクロージャとの間に密閉反応キャビティを形成し、前記内側エンクロージャの内部に配置された受入キャビティをさらに備える内側エンクロージャと、
開放端と閉鎖端とを有し、前記閉鎖端が前記密閉反応キャビティと連通し且つ前記密閉反応キャビティへの破壊可能な通路を提供する活性剤溜めと、
前記受入キャビティ内に含まれる脱毛材料と、
前記密閉キャビティ内に配置された反応物質であって、前記活性剤溜めに入っている活性剤によって活性化され、前記密閉反応キャビティに前記破壊可能な通路を用いて活性剤が導入されると発熱反応を生成し、前記脱毛材料の調節された加熱をもたらす反応物質と
を備える、インスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項26】
前記受入キャビティを囲む除去可能なシールをさらに備える、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項27】
前記活性剤が電解質溶液である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項28】
前記活性剤が水である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項29】
前記活性剤溜めが前記内側エンクロージャに対して内側にある、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項30】
前記活性剤溜めが前記内側エンクロージャに対して外側にある、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項31】
前記外側エンクロージャに接続されたオープントレイをさらに備える、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項32】
前記破壊可能な通路が、前記閉鎖端に力をかけることにより破壊される、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項33】
前記反応キャビティと前記内側溜めの少なくとも一方に芳香族化合物をさらに備える、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項34】
前記脱毛剤化合物がワックスをベースとする、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項35】
前記脱毛剤化合物が樹脂をベースとする、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項36】
前記内側エンクロージャがドーナツ形である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項37】
前記外側エンクロージャが使い捨て可能である、請求項1に記載のインスタント自己発熱脱毛ワックス容器。
【請求項38】
インスタント自己発熱ディスペンサーであって、
分配ノズルを有する第1端と、第2開放端とを有し、加熱すべき内容物を含む可撓性アウターチューブと、
前記アウターチューブの内部に配置され、前記加熱すべき内容物と接触し、反応物質を含む可撓性反応容器と、
前記反応容器の内部に配置され、活性剤を含む脆性活性剤容器と、
前記アウターチューブの前記第2開放端に取り付けられ、前記反応容器と前記アウターチューブの前記第2開放端を覆い、通気孔を含むキャップと
を備え、
前記アウターチューブを折り曲げることにより、前記脆性活性剤容器が破裂して前記反応容器内に活性剤を放出し、前記反応容器で前記活性剤が前記反応物質と結合して発熱反応を引き起こし、前記発熱反応が前記アウターチューブ内の前記加熱すべき内容物を加熱する、インスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項39】
前記加熱すべき内容物が脱毛ワックスである、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項40】
前記分配ノズルに取り付けられる塗布具をさらに備える、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項41】
前記塗布具がローラーを含む、請求項40に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項42】
前記塗布具が少なくとも2つの並列パドルを含む、請求項40に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項43】
前記塗布具がスキージを含む、請求項40に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項44】
前記反応容器を密封するために前記キャップの前記通気孔の上に接着された膜をさらに備える、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項45】
前記膜が、水性接着剤で前記キャップの前記通気孔の上に接着され、前記水性接着剤が前記反応容器内で前記活性剤と前記反応物質を結合することによって引き起こされる前記発熱反応によって生成される蒸気で溶解する、請求項44に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【請求項46】
前記反応物質が前記反応容器の内部にある細長い水透過性パウチ内に配置される、請求項38に記載のインスタント自己発熱ディスペンサー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2013−500216(P2013−500216A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522931(P2012−522931)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/043217
【国際公開番号】WO2011/014449
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(512020187)フォエバー ヤング インターナショナル、 インク. (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/043217
【国際公開番号】WO2011/014449
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(512020187)フォエバー ヤング インターナショナル、 インク. (3)
【Fターム(参考)】
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