説明

インターネットショッピングの注文履歴管理プログラム

【課題】 インターネットショッピングにおける現在までまたは一定期間内の注文金額の合計を容易に確認することが可能にすること。
【解決手段】 ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、一定期間毎またはユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理とをユーザ端末に実行させるステップを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定型あるいは移動型のユーザ端末(コンピュータ、あるいはコンピュータを内蔵した携帯電話機等の端末)、またはWebサーバにおいてインターネットショッピングの注文履歴を管理するプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータは急激に普及し、インターネットは誰もが利用できるような環境となっている。また、コンピュータを内蔵した携帯電話機でもインターネットは容易に利用できるようになっている。
このような環境の変化に伴い、インターネットを介した通信販売(ネットショッピング)は非常に増えている。実際の店舗を持っている企業においても自社のウェブサイトで通販を行っているのが通常である。
ネットショッピングは、はじめて品物を購入する場合には、その前に氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号及びその有効期限等を登録することが面倒であるが、一度、これらの情報を登録してしまえば、ユーザは、通販サイトで自分の欲しい品物を検索し、特定のボタンを押すだけで購入(いわゆるワンクリック購入)が可能であり、非常に便利である。
なお、本発明に関連する公知技術文献としては下記の特許文献1がある。
【特許文献1】特開平2002−117219号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、様々な通販サイトで購入した品物の金額の合計を確認するには、従来においては、品物購入処理を行った後に、通販サイトから送られてくる注文確認メールをそれぞれ見てユーザが自分で集計するか、カード会社から送られてくるカード利用明細を見るしか確認することができず、現在までの注文金額の合計あるいは一定期間内の注文金額の合計を容易に確認することができないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、インターネットショッピングにおける現在までまたは一定期間内の注文金額の合計を容易に確認することができるインターネットショッピングの注文履歴管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、インターネットショッピングにおける商品注文履歴を管理するプログラムであって、
ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、一定期間毎またはユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理と、をユーザ端末に実行させるステップを備えることを特徴とする。
また、ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理とをユーザ端末に実行させるステップを備えることを特徴とする。
また、ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、一定期間毎またはユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理と、前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理とをユーザ端末に実行させるステップを備えることを特徴とする。
【0006】
また、注文者メールアドレス宛に送信されたインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、 記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、一定期間毎または注文者メールアドレスのユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理とをWebサーバに実行させるステップを備えることを特徴とする。
また、注文者メールアドレス宛に送信されたインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理とをWebサーバに実行させるステップを備えることを特徴とする。
また、ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、一定期間毎またはユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理と、前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理とをWebサーバに実行させるステップを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、次のような効果がある。
インターネットショッピングによる商品注文金額を定期的にあるいは必要に応じて容易に確認することができる。
また、予め設定した上限を超えた場合に警告メールを受信するので、インターネットショッピングに係る支出を所定額までに抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を適用したインターネットショッピングにおける注文履歴管理プログラムの一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の一例を示すブロック構成図である。
図1において、コンピュータ1には、メモリ(図示しない)上には注文履歴管理プログラム2及びメール送受信プログラム3が記憶され、かつ実行可能になっている。
注文履歴管理プログラム2で登録されたデータは外部記憶装置内の注文履歴データ記憶部7に記憶され、注文履歴管理プログラム2の種々の設定は外部記憶装置内の設定情報記憶部6に保存される。
【0009】
注文履歴管理プログラム2は、コンピュータ1で実行され、注文履歴データ管理部8、メール解析部9、金額集計部10、メール送信部11から構成される。
注文履歴データ管理部8は、注文履歴データの登録、集計などを行う。注文履歴管理プログラム2では、ユーザは当該プログラム2をコンピュータ1にインストール後、インターネットショッピングの各サイトに登録している自己のメールアドレスに対応するメールボックスのフォルダを登録する。
メール解析部9は、ユーザが登録したメールボックスを検索して、ユーザがインターネットショッピングにより購入した際に、ショッピングサイトから受信した注文確認メールを抽出し、ショッピングサイトでの注文履歴を解析する処理を行う。金額集計部10では、メール解析部9によって解析した結果得られたインターネットショッピングサイトでの注文履歴を、例えば月初めから月終わりまでの一定期間ごとに集計する。メール送信部11では、設定情報記憶部6に登録された情報に基づきユーザへのメール送信処理を行う。
メール送受信プログラム3は、ごく一般に利用されるメール送受信プログラムと同様の構成を有している。
【0010】
図2は、設定情報記憶部6に記憶される設定情報の一例を示したテーブル図である。
ここでは、ユーザを一意に識別するための氏名201、これは家族などの複数人が同一の注文履歴管理プログラム2を使用する場合も想定して、登録するようにしている。
ユーザが利用するインターネットショッピングサイトのユーザ情報に自己へのメールの宛先として登録しているメールアドレス202、ユーザがインターネットショッピングサイトでの買い物の集計を通知して欲しい間隔を登録する通知間隔203、毎月のクレジットカードの支払日を登録する支払日204、ユーザに対して警告メールを送信する上限の金額を設定する上限金額205、インターネットショッピングサイトのメールアドレス206、ユーザが利用するインターネットショッピングサイトのURL207から構成される。
【0011】
注文履歴データ記憶部7に記憶される注文履歴データは、通常の家計管理プログラムに登録される情報と同様であるので説明は省略する。
【0012】
図3は、注文履歴管理プログラム2の処理を示したフローチャートである。
注文履歴管理プログラム2は、メール送受信プログラム3が何らかの電子メールまたはWebメールを受信する都度、起動される。
注文履歴管理プログラム2は、起動されると、設定情報記憶部6に設定された設定情報(図2)を参照し、設定情報として登録されたメール送受信プログラム3のメールボックスのフォルダから、インターネットショッピングサイトのアドレスとして登録されているメールアドレス305の検索処理を開始する(ステップ301)。
次に、前回メールを受信した時刻以降に、メールボックスのフォルダ内に新たな注文確認メール有るか判定する(ステップ302)。
ステップ302で新たな注文確認メールがあった場合は、当該メールの金額、日時、商品名等を抽出する(ステップ303)。ステップ303での処理はたとえば、メールの内部から「合計」の文字を検索し、その文字列に一番近い数字を切り出すといった処理を行うことで抽出する。
【0013】
このようにして、ステップ302で検索した注文確認メールの全てについての金額、金額、日時、商品名等を集計する(ステップ304)。
次に、設定情報で設定された通知間隔203を経過しているかを判定し、経過している場合は、集計した金額、日時、商品名等を記載した電子メールを注文者のメールアドレス宛てに送信する(ステップ305)。
また、集計金額がユーザが設定した上限金額205を超えているかを場合、警告メールを注文者のメールアドレス宛に送信する(ステップ307)。
【0014】
図4は、警告メールの一例を示した図である。
図に示すように、上限金額を超えることとなった買い物の注文履歴は401に示すように枠で囲む等表示態様を他の注文履歴と異ならせて表示し、かつ、その買い物をしたインターネットショッピングサイトのアドレスを402に示すように表示することで、ユーザがこの商品についてキャンセルしたい場合には容易にそのインターネットショッピングサイトにアクセスできるようにする。
【0015】
図5は、注文履歴メールの一例を示した図である。
図に示すように、設定情報記憶部6の設定情報で設定された一定期間のユーザの注文履歴が、日付、商品名、金額の順に並べられ、その合計金額が表示される。
【0016】
図6は、本発明による第2の実施の形態の一例を示した図である。
ここでは、図1と同一の構成要素は同一の符号で示している。本実施の形態は、いわゆるポータルサイトの一機能として本発明による注文履歴管理プログラムを実現するものである。ポータルサイトが備えられているのがWebサーバ61であり、ユーザからIDとパスワードの入力を受付け、ユーザ認証を行うログイン処理部62、Webメールの送受信を行うWebメール送受信部62を備えている。
本実施の形態においても他の部分は、第1の実施の形態と同じであるので、説明は省略する。
この実施形態においては、Webサーバ61に組み込まれた注文履歴管理プログラム2が図1の実施形態の場合と同様な処理を行い、ユーザ宛に注文履歴のWebメールまたは警告メールを送信する。
【0017】
なお、図1、図6において、注文履歴管理プログラム2は、ユーザ宛のメールを受信する都度、注文履歴の集計を行うようにしているが、ユーザから集計指示のコマンドが入力された場合にも、集計処理を行うように構成することができる。このようにした場合には、ユーザが必要になった都度、集計開始時点から現在までの注文履歴を確認することができる。
なお、注文確認用のメールまたは警告メールであった場合は、メールタイトルによって注文確認用メールまたは警告メールであることを判定し、集計処理を行わないように構成することができる。
また、注文履歴管理プログラム2は、ユーザコンピュータやWebサーバに実装されて動作する例を説明したが、携帯電話機など、コンピュータを内蔵し、インターネットショッピング及びメール送受信機能を備えたユーザ端末の全てに実装して使用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施の形態例を示すブロック構成図である。
【図2】設定情報のデータ構成例を示す図である。
【図3】本発明に係る注文履歴確認プログラムの処理を示したフローチャートである。
【図4】警告メールの一例を示した画面例の図である。
【図5】注文履歴メールの一例を示した画面例の図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
【0019】
1…コンピュータ、2…注文履歴管理プログラム、3…メール送受信プログラム、4…ショッピングサイト、6…設定情報記憶部、7…注文履歴データ記憶部、8…注文履歴データ管理部、9…メール解析部、10…金額集計部、11…メール送信部、61…Webサーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットショッピングにおける商品注文履歴を管理するプログラムであって、
ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、
前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、
一定期間毎またはユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理と、
をユーザ端末に実行させるステップを備えることを特徴とするインターネットショッピングの注文履歴管理プログラム。
【請求項2】
インターネットショッピングにおける商品注文履歴を管理するプログラムであって、
ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、
前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、
前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理と、
をユーザ端末に実行させるステップを備えることを特徴とするインターネットショッピングの注文履歴管理プログラム。
【請求項3】
インターネットショッピングにおける商品注文履歴を管理するプログラムであって、
ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、
前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、
一定期間毎またはユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理と、
前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理と、
をユーザ端末に実行させるステップを備えることを特徴とするインターネットショッピングの注文履歴管理プログラム。
【請求項4】
インターネットショッピングにおける商品注文履歴を管理するプログラムであって、
注文者メールアドレス宛に送信されたインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、
前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、
一定期間毎または注文者メールアドレスのユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理と、
をWebサーバに実行させるステップを備えることを特徴とするインターネットショッピングの注文履歴管理プログラム。
【請求項5】
インターネットショッピングにおける商品注文履歴を管理するプログラムであって、
注文者メールアドレス宛に送信されたインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、
前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、
前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理と、
をWebサーバに実行させるステップを備えることを特徴とするインターネットショッピングの注文履歴管理プログラム。
【請求項6】
インターネットショッピングにおける商品注文履歴を管理するプログラムであって、
ユーザ端末が受信したインターネットショッピングサイトからの注文確認メールを解析して商品の注文金額を抽出する注文金額抽出処理と、
前記抽出した注文金額を集計する金額集計処理と、
一定期間毎またはユーザ端末からの要求毎に前記金額集計処理により集計した結果を電子メールで注文者メールアドレス宛に送信する注文履歴メール送信処理と、
前記集計金額が予め定めた一定金額以上の場合に警告メールを注文者メールアドレス宛に送信する処理と、
をWebサーバに実行させるステップを備えることを特徴とするインターネットショッピングの注文履歴管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−310470(P2007−310470A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−136529(P2006−136529)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(000233055)日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 (1,610)