説明

インターフェロン様分子およびその使用

【課題】診断的な利点または治療的な利点を有する、新規ポリペプチドおよびこれらをコードする核酸分子を提供する。
【解決手段】インターフェロン様(Interferon−Like)(IFN−L)ポリペプチドおよびこれをコードする核酸分子。IFN−Lポリペプチドを産生するための、選択的結合因子、ベクター、宿主細胞、および方法を提供する。さらに、IFN−Lポリペプチドに関連する疾患、障害、および状態の、診断、処置、改善、および/または予防のための方法及び薬学的組成物を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
単離された核酸分子であって、以下:
(a)配列番号1または配列番号4のいずれかに示されるヌクレオチド配列;
(b)ATCC受託番号PTA−976中のDNAインサートのヌクレオチド
配列;
(c)配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドをコー
ドするヌクレオチド配列;
(d)(a)〜(c)のいずれかの相補体に、中程度または高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列;および
(e)(a)〜(c)のいずれかに相補的なヌクレオチド配列、
からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子。
【請求項2】
単離された核酸分子であって、以下:
(a)配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドに少なくとも約70%同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、ここで、該コードされたポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、ヌクレオチド配列;
(b)配列番号1、もしくは配列番号4のいずれかに示されるヌクレオチド配列、ATCC受託番号PTA−976中のDNAインサートのヌクレオチド配列、または(a)の、対立遺伝子改変体またはスプライス改変体をコードするヌクレオチド配列;
(c)少なくとも約25アミノ酸残基のポリペプチドフラグメントをコードする、配列番号1、もしくは配列番号4のいずれかのヌクレオチド配列、ATCC受託番号PTA−976中のDNAインサート、(a)または(b)の領域であって、ここで、該ポリペプチドフラグメントは、配列番号2、もしくは配列番号5のいずれかに示されるコードされたポリペプチドの活性を有するか、または抗原性である、領域;
(d)少なくとも約16ヌクレオチドのフラグメントを含む、配列番号1、もしくは配列番号4のいずれかのヌクレオチド配列、ATCC受託番号PTA−976中のDNAインサート、または(a)〜(c)いずれかの領域;
(e)中程度または高度にストリンジェントな条件下で、(a)〜(d)のいずれかの相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列;ならびに
(f)(a)〜(d)のいずれかに相補的なヌクレオチド配列、
からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子。
【請求項3】
単離された核酸分子であって、以下;
(a)少なくとも1つの保存的アミノ酸置換を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、ここで、該コードされたポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、ヌクレオチド配列;
(b)少なくとも1つのアミノ酸挿入を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、ここで、該コードされたポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、ヌクレオチド配列;
(c)少なくとも1つのアミノ酸欠失を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、ここで、該コードされたポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、ヌクレオチド配列;
(d)C末端短縮および/またはN末端短縮を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、ここで、該コードされたポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、ヌクレオチド配列;
(e)アミノ酸置換、アミノ酸挿入、アミノ酸欠失、C末端短縮、およびN末端短縮からなる群より選択される少なくとも1つの改変を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、ここで、該コードされたポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、ヌクレオチド配列;
(f)少なくとも約16ヌクレオチドのフラグメントを含む(a)〜(e)のいずれかのヌクレオチド配列;
(g)中程度または高度にストリンジェントな条件下で、(a)〜(f)のいずれかの相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列;ならびに
(h)(a)〜(e)のいずれかに相補的なヌクレオチド配列、
からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに記載の核酸分子を含む、ベクター。
【請求項5】
請求項4に記載のベクターを含む、宿主細胞。
【請求項6】
真核生物細胞である、請求項5に記載の宿主細胞。
【請求項7】
原核生物細胞である、請求項5に記載の宿主細胞。
【請求項8】
IFN−Lポリペプチドを産生するためのプロセスであって、該ポリペプチドを発現するために適切な条件下で請求項5に記載の宿主細胞を培養する工程、および必要に応じて、該培養物から該ポリペプチドを単離する工程を包含する、プロセス。
【請求項9】
請求項8に記載のプロセスによって産生される、ポリペプチド。
【請求項10】
請求項8に記載のプロセスであって、ここで、前記核酸分子が、IFN−LポリペプチドをコードするDNAに作動可能に連結された、ネイティブなIFN−Lポリペプチドに対するプロモーターDNA以外のプロモーターDNAを含む、プロセス。
【請求項11】
請求項2に記載の単離された核酸分子であって、ここで、同一性パーセントは、GAP、BLASTN、FASTA、BLASTA、BLASTX、BestFit、およびSmith−Watermanアルゴリズムからなる群より選択されるコンピュータープログラムを用いて決定される、単離された核酸分子。
【請求項12】
化合物がIFN−Lポリペプチド活性またはIFN−Lポリペプチド産生を阻害するか否かを決定するためのプロセスであって、請求項5、請求項6、または請求項7のいずれかに記載の細胞を該化合物に曝露する工程、および該細胞におけるIFN−Lポリペプチド活性またはIFN−Lポリペプチド産生を測定する工程を包含する、プロセス。
【請求項13】
単離されたポリペプチドであって、以下:
(a)配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列;および
(b)ATCC受託番号PTA−976中のDNAインサートによってコードされるアミノ酸配列、
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
【請求項14】
単離されたポリペプチドであって、以下:
(a)配列番号3または配列番号6のいずれかに示されるアミノ酸配列であって、必要に応じてアミノ末端メチオニンをさらに含む、アミノ酸配列;
(b)配列番号2または配列番号5のいずれかのオルソログに対するアミノ酸配列;
(c)配列番号2または配列番号5のいずれかのアミノ酸配列に少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、ここで、該ポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、アミノ酸配列;
(d)少なくとも約25アミノ酸残基を含む配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列のフラグメントであって、ここで、該フラグメントは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有するか、または抗原性である、フラグメント;ならびに
(e)配列番号2、もしくは配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列、ATCC受託番号PTA−976中のDNAインサートによってコードされるアミノ酸配列、または(a)〜(c)のいずれかの、対立遺伝子改変体またはスプライス改変体のアミノ酸配列、
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
【請求項15】
単離されたポリペプチドであって、以下:
(a)少なくとも1つの保存的アミノ酸置換を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列であって、ここで、該ポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、アミノ酸配列;
(b)少なくとも1つのアミノ酸挿入を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列であって、ここで、該ポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、アミノ酸配列;
(c)少なくとも1つのアミノ酸欠失を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列であって、ここで、該ポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、アミノ酸配列;
(d)C末端短縮および/またはN末端短縮を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列であって、ここで、該ポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、アミノ酸配列;ならびに
(e)アミノ酸置換、アミノ酸挿入、アミノ酸欠失、C末端短縮、およびN末端短縮からなる群より選択される少なくとも1つの改変を有する配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列であって、ここで、該ポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、アミノ酸配列、からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
【請求項16】
請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載の核酸分子によってコードされる単離されたポリペプチドであって、ここで、該ポリペプチドは、配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるポリペプチドの活性を有する、単離されたポリペプチド。
【請求項17】
請求項14に記載の単離されたポリペプチドであって、ここで、同一性パーセントは、GAP、BLASTP、FASTA、BLASTA、BLASTX、BestFit、およびSmith−Watermanアルゴリズムからなる群より選択されるコンピュータープログラムを用いて決定される、単離されたポリペプチド。
【請求項18】
請求項13、請求項14、または請求項15のいずれかに記載のポリペプチドに特異的に結合する、選択的結合因子またはそのフラグメント。
【請求項19】
配列番号2または配列番号5のいずれかに示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドまたはそのフラグメントに特異的に結合する、請求項18に記載の選択的結合因子またはそのフラグメント。
【請求項20】
抗体またはそのフラグメントである、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項21】
ヒト化抗体である、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項22】
ヒト抗体またはそのフラグメントである、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項23】
ポリクローナル抗体またはそのフラグメントである、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項24】
モノクローナル抗体またはそのフラグメントである、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項25】
キメラ抗体またはそのフラグメントである、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項26】
CDR移植抗体またはそのフラグメントである、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項27】
抗イディオタイプ抗体またはそのフラグメントである、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項28】
可変領域フラグメントである、請求項18記載の選択的結合因子。
【請求項29】
FabフラグメントまたはFab’フラグメントである、請求項28に記載の可変領域フラグメント。
【請求項30】
配列番号2または配列番号5のいずれかのアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異性を有する少なくとも1つの相補性決定領域を含む、選択的結合因子またはそのフラグメント。
【請求項31】
検出可能標識に結合される、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項32】
IFN−Lポリペプチドの生物学的活性を拮抗する、請求項18に記載の選択的結合因子。
【請求項33】
IFN−Lポリペプチド関連の疾患、状態、または障害を、処置、予防、または改善するための方法であって、有効量の請求項18に記載の選択的結合因子を患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項34】
配列番号2または配列番号5のいずれかのアミノ酸配列を含むポリペプチドで動物を免疫することによって産生される、選択的結合因子。
【請求項35】
請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載のポリペプチドを結合し得る選択的結合因子を産生する、ハイブリドーマ。
【請求項36】
請求項18に記載の抗IFN−L抗体またはフラグメントを用いて、IFN−Lポリペプチドの量を検出または定量する方法。
【請求項37】
請求項13、請求項14、または請求項15のいずれかに記載のポリペプチド、および薬学的に受容可能な処方剤を含む、組成物。
【請求項38】
前記薬学的に受容可能な処方剤が、キャリア、アジュバント、溶解剤、安定剤、または抗酸化剤である、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
前記ポリペプチドが、配列番号3または配列番号6のいずれかに示されるアミノ酸配列を含む、請求項37に記載の組成物。
【請求項40】
請求項13、請求項14、または請求項15のいずれかに記載のポリペプチドの誘導体を含む、ポリペプチド。
【請求項41】
水溶性ポリマーを用いて共有結合的に改変された、請求項40に記載のポリペプチド。
【請求項42】
請求項41に記載のポリペプチドであって、ここで、前記水溶性ポリマーが、ポリエチレングリコール、モノメトキシポリエチレングリコール、デキストラン、セルロース、ポリ−(N−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール、およびポリビニルアルコールからなる群より選択される、ポリペプチド。
【請求項43】
請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに記載の核酸分子および薬学的に受容可能な処方剤を含む、組成物。
【請求項44】
前記核酸分子が、ウイルスベクター中に含まれる、請求項43に記載の組成物。
【請求項45】
請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに記載の核酸分子を含む、ウイルスベクター。
【請求項46】
異種アミノ酸配列に融合された、請求項13、請求項14、または請求項15のいずれかに記載のポリペプチドを含む、融合ポリペプチド。
【請求項47】
前記異種アミノ酸配列が、IgG定常ドメインまたはそのフラグメントである、請求項46に記載の融合ポリペプチド。
【請求項48】
医学的状態を、処置、予防、または改善するための方法であって、請求項13、請求項14、もしくは請求項15のいずれかに記載のポリペプチド、または請求項1、請求項2、もしくは請求項3のいずれかに記載の核酸によってコードされるポリペプチドを患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項49】
処置、予防または改善されている前記医学的状態が、多発性硬化症または免疫調節を要する他の病理である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
被験体において病的状態または病的状態に対する感受性を診断する方法であって、以下:
(a)サンプル中の、請求項13、請求項14、もしくは請求項15のいずれかに記載のポリペプチド、または請求項1、請求項2、もしくは請求項3のいずれかに記載の核酸分子によってコードされるポリペプチドの、発現の存在または発現量を決定する工程;および
(b)該ポリペプチドの発現の存在または発現量に基づいて、病的状態または病的状態に対する感受性を診断する工程、を包含する、方法。
【請求項51】
デバイスであって、以下:
(a)移植に適した膜;および
(b)該膜内にカプセル化された細胞であって、該細胞は、請求項13、請求項14、もしくは請求項15のいずれかに記載のタンパク質を分泌する、細胞;
を備え、
該膜は、該タンパク質に対して透過性であり、そして該細胞に有害な物質に対して不透過性である、デバイス。
【請求項52】
IFN−Lポリペプチドに結合する化合物を同定する方法であって、以下:
(a)請求項13、請求項14、もしくは請求項15のいずれかに記載のポリペプチドを、化合物と接触させる工程;および
(b)該化合物に対する該IFN−Lポリペプチドの結合の程度を決定する工程、
を包含する、方法。
【請求項53】
前記化合物に結合した場合に、前記ポリペプチドの活性を決定する工程をさらに包含する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
動物においてポリペプチドのレベルを調節する方法であって、請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載の核酸分子を該動物に投与する工程を包含する、方法。
【請求項55】
請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載の核酸分子を含む、トランスジェニック非ヒト哺乳動物。
【請求項56】
化合物がIFN−Lポリペプチド活性またはIFN−Lポリペプチド産生を阻害するか否かを決定するためのプロセスであって、請求項54に記載のトランスジェニック哺乳動物を該化合物に曝露する工程、および該哺乳動物におけるIFN−Lポリペプチド活性またはIFN−Lポリペプチド産生を測定する工程を包含する、プロセス。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−14331(P2007−14331A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−170738(P2006−170738)
【出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【分割の表示】特願2001−544347(P2001−544347)の分割
【原出願日】平成12年12月4日(2000.12.4)
【出願人】(500203709)アムジェン インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】