説明

インダクタンス調整機構及びチューナ

【課題】部品費、実装費などの経費がかからず、振動に強く、小型化可能で、インダクタンスの調整が容易なインダクタンス調整機構を提供すること。
【解決手段】
絶縁基板1にパターン形成されたインダクタとしてのスパイラルコイル2と、スパイラルコイル2を覆うように絶縁基板1上に配置されたシールドケース3と、シールドケース3の天井部3aにシールドケース3によって支持されるインダクタンス調整素子としてのネジ部材4とを備え、スパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離を調整し、スパイラルコイル2周囲の磁束密度を制御してスパイラルコイル2のインダクタンス値を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルのインダクタンス値を調整するインダクタンス調整機構及びそれを用いたチューナに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン信号等を受信するチューナでは、受信するチャンネルに周波数帯域を合わせるため、LC同調回路のインダクタンス値の調整が必要となる。そのため、コイルの全長とコイルの巻数を変更することによってインダクタンス調整できる空芯コイルがインダクタとして広く使用されている。しかしながら、空芯コイルは、部品費、実装費がかかることに加え、空芯コイル自体が振動するとインダクタンス値が変化するため、振動に弱いという問題があった。このような空芯コイルの問題点を改善するため、コイルを渦巻き状に形成したスパイラルコイルがLC同調回路のインダクタとして提案されている。
【0003】
従来のスパイラルコイルにおいては、例えば、レーザー等でスパイラルコイルの一部を切断するなど、スパイラルコイルの全長を調整することによってインダクタンス値を調整していた。しかしながら、全長の調整によるスパイラルコイルのインダクタンス調整は、インダクタンス調整に時間がかかることに加え、インダクタンス値の微調整が困難であった。一方、コイルの全長を調整せずにインダクタンス値を調整できるインダクタが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載のインダクタは、2つのボビンに導線をスパイラル状に巻きつけて2つのスパイラルコイル部を形成し、2つのスパイラルコイル間の距離を変化させることによりインダクタンス値を調整する。このため、コイルの全長を変更することなく、インダクタンス値を調整できる。
【特許文献1】特開2000−100626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のインダクタは、2つのボビンに導線をスパイラル状に巻きつける必要があり、構造が複雑になることに加え、小型化が困難であった。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、部品費、実装費がかからず、振動に強く、小型化可能で、インダクタンス値の調整が容易なインダクタンス調整機構およびそれを用いたチューナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のインダクタンス調整機構は、インダクタが形成された回路基板と、前記インダクタのインダクタンス値を調整するインダクタンス調整素子と、前記インダクタと前記インダクタンス調整素子との間の距離を調整可能に支持する支持手段とを備え、前記インダクタと前記インダクタンス調整素子との間の距離を調整し、前記インダクタの磁束密度を制御して前記インダクタの前記インダクタンス値を調整可能としたことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、インダクタとインダクタンス調整素子との間の距離を調整することにより、容易にインダクタンス値を微調整することができるので、インダクタの部品費及び実装費がかからず、振動に強いインダクタンス調整機構を構成することができる。
【0009】
上記インダクタンス調整機構において、前記支持手段は、前記インダクタを覆うように前記回路基板の基板面に被せられたシールドカバーを用いることができる。この構成によれば、シールドカバーを利用して支持手段を構成でき、構成の簡素化を図ることができる。
【0010】
上記インダクタンス調整機構において、前記インダクタンス調整素子は、ネジ部材によって構成されると共に前記支持手段の前記インダクタの対向部分に形成されたネジ穴に支持され、前記ネジ部材を前記ネジ穴内で回転させることにより前記インダクタと前記ネジ部材との間の距離を調整することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、インダクタ調整素子をネジ部材で構成し、該ネジ部材をネジ穴で支持することにより、任意にインダクタとインダクタンス調整素子との間の距離を調整することができ、インダクタンス値の調整を簡単に行うことができる。
【0012】
上記インダクタンス調整機構において、前記インダクタ調整素子は、導電体を用いることができる。この構成によれば、インダクタンス素子を導電体とすることにより、インダクタンス値の調整が容易となる。
【0013】
上記インダクタンス調整機構において、前記インダクタは、スパイラル状のパターンで形成することができる。この構成によれば、スパイラル状のパターンに形成されたインダクタにインダクタンス調整素子を接近させることにより、インダクタンス値の調整が容易となる。
【0014】
本発明のチューナは、テレビジョン放送受信用チューナの同調回路を有し、テレビジョン放送受信用チューナの同調回路に備えられたインダクタのインダクタンス値を上記インダクタンス調整機構を用いて調整するものとする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、部品費、実装費などの経費がかからず、振動に強く、小型化可能で、インダクタンス値の調整が容易なインダクタンス調整機構及びチューナを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係るインダクタンス調整機構の断面図である。回路基板となる絶縁基板1にインダクタとしてのスパイラルコイル2がパターン形成され、スパイラルコイル2を覆うようにシールドケース3が絶縁基板1上に配置されている。シールドケース3の天井部3aには、インダクタンス調整素子としてのネジ部材4がシールドケース3によって支持されている。
【0017】
図2はスパイラルコイル2とネジ部材4との関係を示す斜視図である。スパイラルコイル2は、絶縁基板1の基板表面に渦巻き状のストリップラインとしてパターン形成される。尚、スパイラルコイル2は多層基板の基板面内に形成することもできる。スパイラルコイル2の一端5と他端6とは、図示されない回路にそれぞれ接続されている。ネジ部材4は、図示されないシールドケース3によって、スパイラルコイル2の鉛直上方に一定の距離を介して配置されている。
【0018】
スパイラルコイル2の材質は、導電体であれば特に制限されない。また、スパイラルコイル2のインダクタンス値は、導体の太さ、全長、巻数等によって基本的な値が定められている。
【0019】
再び図1を参照して本実施の形態に係るインダクタンス調整機構の構成を説明する。シールドケース3は、スパイラルコイル2及び又は他の部品を覆うように幅、奥行き及び高さが設定され、シールドケース3自体が接地されている。シールドケース3の天井部3aにはネジ穴3bが形成され、ネジ穴3bにネジ部材4を螺合することにより、ネジ部材4をシールドケース3に支持している。ネジ穴3bは、スパイラルコイル2と対向する位置に形成され、ネジ部材4の挿入端部をスパイラルコイル2の鉛直上から進退可能に支持している。ネジ穴3bは、タッピングによって形成してもよいし、ネジ部材4自体をネジ込むことによるセルフタッピングによって形成してもよい。
【0020】
尚、シールドケース3の形状は、箱型に制限されず、スペースに応じて任意の形状であればよい。またシールドケース3の材質は、ネジ部材4を支持できるものであれば、任意のものを用いることができるが、回路基板に実装される回路部品を外乱ノイズから遮蔽すると共にグラウンドをとる観点から導体を用いて形成することが好ましい。
【0021】
ネジ部材4は、円柱形に形成された導電体からなり、シールドケース3と導通して接地される。ネジ部材4の挿入端とスパイラルコイル2との間の距離D1は、ネジ部材4自体を回転させることにより、任意に調整することができる。ネジ部材4の材質は、導電体であれば特に制限されず、ステンレス、アルミ、鉄などの磁力線を遮る作用のある材質で形成することができる。
【0022】
尚、本実施の形態では、接地されたシールドケース3とネジ部材4とが導通することにより、ネジ部材4がグラウンドとして機能しているが、シールドケース3を接地させず、アース線等を用いて直接ネジ部材4を接地するように構成してもよい。
【0023】
次に図1を参照して本実施の形態に係るインダクタンス調整機構におけるインダクタンス調整方法について説明する。テレビジョン放送電波等の高周波信号がスパイラルコイル2に伝搬すると、スパイラルコイル2周囲には図示されない磁力線が形成され、一定の磁束密度の磁場が形成される。スパイラルコイル2周囲に形成される磁場は、スパイラルコイル2の巻数、幅、全長によって決まり、スパイラルコイル2に接近する程磁束密度が高くなっている。この状態でスパイラルコイル2のインダクタンス値は、一定の値となっている。
【0024】
グラウンドとして機能するネジ部材4がスパイラルコイル2に接近すると、スパイラルコイル2周囲に形成される磁力線の一部が遮られ、スパイラルコイル2周囲の磁束密度が減少する。このため、ネジ部材4を回転させて図中のネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離を調整することにより、ネジ部材4に遮られる磁力線の量を調整することができ、スパイラルコイル2の周囲の磁束密度を調整することができる。
【0025】
本実施の形態に係るインダクタンス調整機構においては、スパイラルコイル2周囲の磁束密度の変化に伴い、スパイラルコイル2のインダクタンス値が変化する。このため、スパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離を調整して、スパイラルコイル2周囲の磁束密度を変化させることにより、スパイラルコイル2のインダクタンス値を任意に微調整することが出来る。
【0026】
図3(a)、(b)は、ネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離を変化させた際のスパイラルコイル2の周囲に形成される磁界(磁束密度)の概念図である。図3(a)は、ネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離が大きい状態を示している。図3(a)の状態では、スパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離が大きいため、ネジ部材4により遮られる磁力線が少なく、ネジ部材4によるインダクタンス値の減少は少ない。
【0027】
一方、図3(b)は、ネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離が小さくなった状態を示している。図3(b)の状態では、スパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離が小さいため、ネジ部材4によって遮られる磁力線は多くなる。図3(a)の状態と図3(b)の状態とを比較した場合、ネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離が短い図3(b)の状態の方がスパイラルコイル2の周囲の磁力線が少なく、磁束密度の低下が大きいことが判る。
【0028】
図4は、ネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離を変化させた際のインダクタンス値を示す図である。図中のインダクタンス値曲線41〜曲線43は、直径2mmのネジ部材4を使用し、図1の絶縁基板1とシールドケース3の天井部3aとの間の距離hが7mmの条件でスパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離を変化させた時のインダクタンス値の実測値を示している。図中の曲線41は、図1におけるシールドケース3の天井部3aからシールドケース3内部に挿入されたネジ部材4の長さD2(以下Lscrとする)が0.9mm〜4.9mmとした場合のインダクタンス値、曲線42はLscrを5.9mmとした場合のインダクタンス値、曲線43はLscrを6.9mmとした場合のインダクタンス値を示している。Lscrは、値が大きいほどネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離が近いことを示している。
【0029】
スパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離が大きい範囲では、インダクタンス値曲線41がほぼ同一値となり、この範囲内ではスパイラルコイル2との距離が変化してもインダクタンス値の変化量に有意差が無いことを示している。インダクタンス値曲線42に示すように、スパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離が接近する範囲では、Lscr=0.9mm〜4.9mmに対してインダクタンス値が約1nH低下し、インダクタンス値曲線43に示すように、曲線42より更にスパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離が接近する範囲では、Lscr=0.9mm〜4.9mmに対してインダクタンス値が約2nH低下していることが判る。
【0030】
以上のように、スパイラルコイル2とネジ部材4との間の距離が所定以上(Lscr=0.9mm〜4.9mm)では、ネジ部材4との距離の変化に対してスパイラルコイル2のインダクタンス値はほとんど変化しない。一方、ネジ部材4とスパイラルコイル2との間の距離が所定値以上の範囲(Lscr=4.9mm〜6.9mm)では、ネジ部材4との距離の変化に対してインダクタンス値が大きく変化し、約2nHの調整幅でスパイラルコイル2のインダクタンス値を調整できることを示している。
【0031】
尚、本実施の形態に係るインダクタンス調整機構においては、直径が2mmのネジ部材4のインダクタンス値の変化を示したが、ネジ部材4は任意の直径のものを用いることができる。例えば、直径の大きいネジ部材4を用いることにより、スパイラルコイル2に形成される磁力線が妨げられる量が大きくなるので、磁束密度の低下が大きくなり、インダクタンス値の調整幅が大きくなる。
【0032】
図5は、本実施の形態に係るインダクタンス調整機構を組み込んだチューナの回路構成図である。入力端子51には、入力同調回路52が接続され、入力同調回路52の後段には、高周波増幅回路53、段間同調回路54が接続されている。段間同調回路54は、周波数変換回路55の入力端に接続され、周波数変換回路55には発振回路56が接続されている。周波数変換回路55の出力端は、IF同調回路57に接続されている。
【0033】
IF同調回路57は、上記インダクタンス調整機構を備えており、第1のインダクタL1及び第2のインダクタL2と、第1のインダクタL1及び第2のインダクタL2と並列に接続されるコンデンサC1と、を備えている。第1のインダクタL1と第2のインダクタL2の両端は、直流カットコンデンサC2、C3を介してIF増幅回路58に接続され、IF増幅回路58の出力端は、IF出力端子59に接続されている。図中の点線に示す部分が集積回路60で構成され、第1のインダクタL1及び第2のインダクタL2は、集積回路60に外付けで設けられている。第1のインダクタL1及び第2のインダクタL2のインダクタンス値は、上記インダクタンス調整機構で調整するように構成されている。
【0034】
次に本実施の形態に係るテレビジョンチューナがテレビジョン信号を受信した際の動作を説明する。入力端子51より入力したテレビジョン電波の受信信号は、入力同調回路52で周波数選択され、高周波増幅器53で増幅された後、段間同調回路54を介して周波数変換回路55に入力される。
【0035】
周波数変換回路55では、受信信号と発振回路56からの局部発振信号とが混合され、IF信号に変換される。周波数変換回路55から出力されたIF信号は、集積回路60の外部に設けられたIF同調回路57に入力される。IF同調回路57では第1のインダクタL1及び第2のインダクタL2を有するLC同調回路で受信チャンネルのIFに同調し、そこで取り出された信号が、集積回路60内に構成されるIF中間周波増幅器58に入力される。中間周波増幅器58で増幅された信号は、中間周波出力端子59に導出される。
【0036】
以上のように本実施の形態によれば、インダクタンス調整素子としてのネジ部材4と絶縁基板1上に形成されたスパイラルコイル2との間の距離を変化させることにより、スパイラルコイル2のインダクタンス値を任意に調整することができる。したがって、部品費、実装費を増大させることなく、振動にも強く、小型化が可能なチューナを実現することができる。
【0037】
尚、本発明は上記一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形実施可能である。例えば、本実施の形態では、ネジ部材4の配置をスパイラルコイル2の鉛直上方としたが、スパイラルコイル2とネジ部材4との間に任意の空間が確保できれば、ネジ部材4の配置場所は制限されない。例えば、シールドケース3の側面にネジ穴3bを形成し、ネジ部材4を側面から水平方向にスパイラルコイル2に接近させる構成にしてもよい。同様に絶縁基板1のスパイラルコイル2の下面にシールドケース3を形成し、スパイラルコイル2の下面にネジ部材4を配置してもよい。
【0038】
また、本実施の形態では、インダクタとしてスパイラルコイル2を用いているが、本発明に用いることのできるインダクタの種類はスパイラルコイル2に制限されない。例えば、スパイラルコイル2以外の各種コイル部材をインダクタとして用いても本実施の形態のインダクタンス調整機構と同様に構成することにより、インダクタンス値を任意に調整することができる。
【0039】
更に、本実施の形態では、円柱形のネジ部材4を用いたが、ネジ部材4の形状は特に制限されず、任意の形状を用いることができる。例えば、スパイラルコイル2に対向するネジ部材4の挿入端の直径が、ネジ部材4の他端に対して拡大して形成された形状のものを用いてもよい。スパイラルコイル2に対向するネジ部材4の挿入端の直径が、ネジ部材の他端の直径より拡大した形状とすることにより、スパイラルコイル2に対向するネジ4の面積を拡大することができ、スパイラルコイル2のインダクタンス値の調整が容易となる。この場合、ネジの上端部は、ボルトで係止する機構となっていることが好ましい。
【0040】
尚、本実施の形態に係るインダクタンス調整機構を用いることにより、例えば、LC発振回路のインダクタンスを調整することもできる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、例えば、テレビジョンのチューナに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス調整機構の断面図である。
【図2】上記一実施の形態におけるスパイラルコイルとネジ部材の位置関係を概念的に示す斜視図である。
【図3】上記一実施の形態におけるスパイラルコイルに発生する磁力線の概念図である。
【図4】上記一実施の形態におけるスパイラルコイルとネジ部材との間の距離を変化させた場合におけるインダクタンスの変化量を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるチューナの回路構成図である。
【符号の説明】
【0043】
1…絶縁基板
2…スパイラルコイル
3…シールドケース
4…ネジ部材
L1、L2…インダクタ
C1、C2、C3…コンデンサ
51…入力同調回路
52…入力端子
53…高周波同調回路
54…段間同調回路
55…周波数混合回路
56…発振器
57…IF同調回路
58…IF増幅回路
59…IF出力端子
60…集積回路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インダクタが形成された回路基板と、
前記インダクタのインダクタンス値を調整するインダクタンス調整素子と、
前記インダクタと前記インダクタンス調整素子との間の距離を調整可能に支持する支持手段とを備え、
前記インダクタと前記インダクタンス調整素子との間の距離を調整し、前記インダクタの磁束密度を制御して前記インダクタの前記インダクタンス値を調整可能としたことを特徴とするインダクタンス調整機構。
【請求項2】
前記支持手段は、前記インダクタを覆うように前記回路基板の基板面に被せられたシールドカバーであることを特徴とする請求項1記載のインダクタンス調整機構。
【請求項3】
前記インダクタンス調整素子は、ネジ部材によって構成されると共に前記支持手段の前記インダクタの対向部分に形成されたネジ穴に支持され、前記ネジ部材を前記ネジ穴内で回転させることにより前記インダクタと前記ネジ部材との間の距離を調整することを特徴とする請求項1または請求項2記載のインダクタンス調整機構。
【請求項4】
前記インダクタ調整素子は、導電体であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のインダクタンス調整機構。
【請求項5】
前記インダクタがスパイラル状のパターンで形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のインダクタンス調整機構。
【請求項6】
テレビジョン放送受信用チューナの同調回路を有し、テレビジョン放送受信用チューナの同調回路に備えられたインダクタのインダクタンス値を請求項1から請求項5のいずれかに記載のインダクタンス調整機構を用いて調整することを特徴とするチューナ。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−135456(P2010−135456A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308199(P2008−308199)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】