イントラ予測符号化、復号化方法及び装置
【課題】 イントラ予測符号化、復号化方法及び装置を提供する。
【解決手段】 現在ブロックに含まれた単位ブロックそれぞれのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックがサブブロックのうち、1つのサブブロックに含まれるように現在ブロックを複数のサブブロックに分け、サブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるようにサブブロック単位でイントラ予測符号化を各々行うことによって、イントラ予測モードについての情報を重複して伝送することを防止して、イントラ予測符号化の圧縮率を高めうる。
【解決手段】 現在ブロックに含まれた単位ブロックそれぞれのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックがサブブロックのうち、1つのサブブロックに含まれるように現在ブロックを複数のサブブロックに分け、サブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるようにサブブロック単位でイントラ予測符号化を各々行うことによって、イントラ予測モードについての情報を重複して伝送することを防止して、イントラ予測符号化の圧縮率を高めうる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イントラ予測符号化、復号化方法及び装置に係り、さらに詳細には、符号化の対象となる現在ブロックを多様な形態のサブブロックに分けてイントラ予測符号化することによって、イントラ予測符号化の圧縮率を高めることができる方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MPEG−1、MPEG−2、MPEG−4H.264/MPEG−4AVC(Advanced Videocoding)のような映像圧縮方式では、映像を符号化するために、1つのピクチャーをマクロブロックに分ける。そして、インター予測(inter prediction)及びイントラ予測(intra prediction)を利用して、それぞれのマクロブロックを符号化する。次いで、符号化されたマクロブロックのデータサイズ及び原本マクロブロックの歪曲程度を考慮して、最適の符号化モードを選択してマクロブロックを符号化する。
【0003】
その中、イントラ予測は、現在ピクチャーのブロックを符号化するために、参照ピクチャーを参照するものではなく、符号化しようとするブロックと空間的に隣接した画素値を利用して符号化を行う。まず、隣接した画素値を利用して符号化しようとするブロックについての予測値を計算する。次いで、予測値と実際ブロックの画素値との差のみを符号化する。ここで、イントラ予測モードは、輝度成分の4×4イントラ予測モード、8×8イントラ予測モード、16×16イントラ予測モードと、色差成分のイントラ予測モードとに大別される。
【0004】
図1Aないし図1Cは、従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。図1Aは、16×16イントラ予測モードの単位ブロックを示し、図1Bは、8×8イントラ予測モードの単位ブロックを示し、図1Cは、4×4イントラ予測モードの単位ブロックを示す。
【0005】
従来技術によるイントラ予測符号化装置は、16×16、8×8及び4×4イントラ予測モードでいずれもイントラ予測を行った後、それらのうち、最適のイントラ予測モードを選択する。
【0006】
イントラ予測の遂行では、まずそれぞれの単位ブロックに対してイントラ予測方向を決定し、それによって、予測ブロックを求めて、原本ブロックから差し引いた残差(residue)を符号化する。残差をDCT(discrete consine transform)変換し、量子化してビットストリームを生成し、ビットストリームにそれぞれの単位ブロックのイントラ予測方向についての情報を挿入する。
【0007】
図1Aないし図1Cに示されたイントラ予測モードのうち、残差及び歪曲を考慮して最適のイントラ予測モードを選択するが、その選択の基準は、符号化されるデータの種類及び符号化装置毎に異なりうる。
【0008】
図2は、従来技術による8×8イントラ予測モードをさらに詳細に示す図である。図2では、従来技術によるイントラ予測符号化装置が現在ブロックに対して図1に示された8×8イントラ予測モードを選択し、それぞれの単位ブロックのイントラ予測方向を決定した場合を例として説明する。
【0009】
左側の二単位ブロック21及び22のイントラ予測方向は、上部から下部方向であり、右側の二単位ブロック23及び24のイントラ予測方向は、左側から右側方向である。
【0010】
したがって、イントラ予測符号化装置が、図2に示された現在ブロックをイントラ予測符号化する時には、4つの単位ブロック21、22、23、24のイントラ予測方向についての情報がいずれも含まれねばならない。
【0011】
左側の二単位ブロック21及び22のイントラ予測方向が一致し、右側の二単位ブロック23及び24のイントラ予測方向が一致するにもかかわらず、8×8ブロックをイントラ予測の基本単位としてイントラ予測符号化を行うために、イントラ予測モードについての情報を重複してビットストリームに挿入せねばならない。
【0012】
したがって、図2の例のように、隣接した単位ブロックが有する類似性を利用してイントラ予測符号化の圧縮率をさらに高めることができるイントラ予測符号化方法及び装置が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする技術的課題は、隣接した単位ブロックが有する類似性を利用して、イントラ予測符号化の圧縮率を高めることができるイントラ予測符号化方法及び装置を提供することであり、前記方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測符号化方法は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックを複数のサブブロックに分ける段階と、前記サブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、前記サブブロック単位でイントラ予測符号化を各々行う段階と、を含み、前記単位ブロックは、前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0015】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測符号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックを複数のサブブロックに分ける領域分離部と、前記サブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、前記サブブロック単位でイントラ予測符号化を各々行うイントラ予測遂行部を含み、前記単位ブロックは前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0016】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測復号化方法は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられて、イントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックのイントラ予測モードを決定する段階と、前記決定されたイントラ予測モードによって前記現在ブロックについてのデータを前記サブブロック単位でイントラ予測復号化する段階と、を含み、前記単位ブロックは、前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0017】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測復号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられて、イントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックのイントラ予測モードを決定するイントラ予測モード決定部と、前記決定されたイントラ予測モードによって、前記現在ブロックについてのデータを前記サブブロック単位でイントラ予測復号化するイントラ予測遂行部と、を含み、前記単位ブロックは、前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0018】
本発明による望ましい実施形態によれば、前記サブブロックは、複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックを含む。
【0019】
本発明によるさらに望ましい実施形態によれば、前記複数のサイズを有するサブブロックは、長方形のサブブロックを含む。
【0020】
本発明によるさらに望ましい実施形態によれば、前記複数のサイズを有するサブブロックは正方形のサブブロックを含む。
【0021】
前記技術的課題を解決するために本発明は、前述したイントラ予測符号化及び復号化方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、たとえ限定された実施形態と図面により説明されるにしても、本発明が前記の実施形態に限定されるものではなく、これは本発明が属する分野で当業者ならば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の思想は、特許請求の範囲によってのみ把握せねばならず、これと均等であるか、または等価的な変形はいずれもは本発明の思想の範ちゅうに属するものである。また、本発明によるシステムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体にコンピュータで読取り可能なコードとして具現することができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読取り可能なデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ貯蔵装置などがある。また、コンピュータで読取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散されて分散方式でコンピュータで読取り可能なコードが保存・実行されうる。
【0023】
本発明によれば、イントラ方向が一致するなど類似性を有する隣接したサブブロックを1つのサブブロックにまとめてイントラ予測符号化することによって、イントラ予測モードについての情報を重複して伝送する必要はない。したがって、イントラ予測符号化の圧縮率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1A】従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。
【図1B】従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。
【図1C】従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。
【図2】従来技術による8×8イントラ予測モードをさらに詳細に示す図である。
【図3】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を具備する映像符号化装置を示す図である。
【図4】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測モードを図示する。
【図5】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を示す図である。
【図6】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化方法を示す図である。
【図7】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を具備する映像復号化装置を示す図である。
【図8】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を示す図である。
【図9】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態を詳細に説明する。
【0026】
図3は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を具備する映像符号化装置を示す図である。以下では、H.264標準案による映像符号化装置に本発明によるイントラ予測符号化装置を適用して説明するが、本発明によるイントラ予測符号化装置がイントラ予測を利用する他の方式の映像符号化方式に適用されうるということは、当業者ならば、容易に理解することができる。
【0027】
映像符号化装置300は、動き推定部302、動き補償部304、イントラ予測部306、変換部308、量子化部310、再整列部312、エントロピーコーディング部314、逆量子化部316、逆変換部318、フィルター320及びフレームメモリ322を具備する。ここで、イントラ予測部306は、本発明によるイントラ予測符号化装置に対応する。
【0028】
動き推定部302及び動き補償部304は、現在ピクチャーのマクロブロックの予測値を参照ピクチャーで探索するインター予測を行う。
【0029】
イントラ予測部306は、現在ブロックの予測値を現在ピクチャー内で探すイントラ予測を行う。特に、本発明によるイントラ予測部306は、予測符号化する現在ブロックを入力されて前述した図1に示されたように16×16イントラ予測モードまたは8×8イントラ予測モードまたは4×4イントラ予測モードでイントラ予測符号化を行う。また、従来技術によるイントラ予測モード以外に現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けてイントラ予測を行える新たなイントラ予測モードを提供する。図4を参照してさらに詳細に後述する。
【0030】
図4は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測モードを示す。
【0031】
本発明によれば、イントラ予測部306は、従来技術によるイントラ予測モード以外に現在ブロックを多様なサイズのサブブロックに分けてイントラ予測を行えるイントラ予測モードを提供する。
【0032】
イントラ予測部306は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、現在ブロックを複数のサブブロックに分けて符号化するイントラ予測モードを提供する。現在ブロックは、16×16マクロブロックであり、単位ブロックは、イントラ予測遂行の基本単位となるブロックであって、8×8または4×4ブロックとなる。
【0033】
図2の例を参照するに、左側の単位ブロック21及び22のイントラ予測方向が一致するので、これを1つのサブブロックにまとめ、右側の単位ブロック23及び24のイントラ予測方向が一致するので、これを1つのサブブロックにまとめるイントラ予測モードを提供する。
【0034】
しかし、図2の例のように、必ずしもイントラ予測方向が一致する単位ブロックのみ1つのサブブロックとして設定する必要はない。残差と歪曲とを考慮してイントラ予測方向が一致していない場合にも、類似した性質を有する単位ブロックを1つのサブブロックとして設定しうる。例えば、単位ブロック22のイントラ予測方向が右側上部から左側下部に向う対角線方向である場合にも、現在ブロック21、22、23、24の全体ビット数を減らせるならば、左側単位ブロック21及び22を1つのサブブロックとして設定しうる。
【0035】
図4に示されたイントラ予測モードは、本発明によるイントラ予測の例示的な実施形態に過ぎず、その他のイントラ予測モードに変形可能なのは、当業者なら容易に理解できるであろう。
【0036】
16×16イントラ予測モード410、8×8イントラ予測モード440及び4×4イントラ予測モード490は、従来技術によるイントラ予測モードである。
【0037】
このようなイントラ予測モード以外に、本発明によるイントラ予測部306は、現在ブロックを1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けて、イントラ予測を行えるイントラ予測モードを提供する。現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向を参照して同一または類似したイントラ予測方向を有する単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。
【0038】
現在ブロックを8×16のサイズを有する長方形のサブブロック2つに分割してイントラ予測を行うイントラ予測モード420、及び16×8のサイズを有する長方形のサブブロック2つに分割してイントラ予測を行うイントラ予測モード430が1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けてイントラ予測を行うイントラ予測モードに該当する。
【0039】
図2と関連して説明した例示的な実施形態において、左側の二単位ブロック21及び22のイントラ予測方向が一致し、右側の二単位ブロック23及び24のイントラ予測方向が一致するにもかかわらず、8×8ブロックを基本ブロックとしてイントラ予測符号化を行うために、イントラ予測モードについての情報を重複してビットストリームに挿入せねばならない問題点があった。しかし、本発明によれば、この場合、8×16イントラ予測モード420を使用して左側の二単位ブロック21及び22及び右側の二単位ブロック23及び24を各々8×16サブブロックにまとめてイントラ予測を行うために、イントラ予測モードについての情報が一回のみ符号化されて、ビットストリームに挿入されるので、前記問題点が解決される。
【0040】
8×16及び16×8サイズのサブブロックは、長方形のサブブロックの例示であり、その他に1つのサイズを有する長方形のサブブロックを使用して現在ブロックを分ければ、4×8及び8×4などの多様なサイズに現在ブロックを分けてイントラ予測符号化を行える。
【0041】
また、本発明によるイントラ予測部306は、現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックに分けてイントラ予測を行えるイントラ予測モードを提供する。複数のサイズを有するサブブロックには、長方形のサブブロック及び/または正方形のサブブロックを含みうる。
【0042】
図4を参照するに、本発明によるイントラ予測モード450、460、470は、長方形のサブブロック及び正方形のサブブロックを共に含む。長方形のサブブロックには、8×16、16×8、8×4及び4×8大きさのサブブロックのうち、少なくとも1つが含まれ、正方形のサブブロックには、8×8及び4×4大きさのサブブロックのうち、少なくとも1つが含まれうる。
【0043】
また、本発明によるイントラ予測部306は、現在ブロックを複数のサイズを有する正方形のサブブロックに分けて、イントラ予測を行えるイントラ予測モード480を提供する。従来技術によるイントラ予測モード410、440、490は、現在ブロックを1つのサイズを有する単位ブロックに分けてイントラ予測を行えるイントラ予測モードだけを提供した。しかし、本発明によれば、現在ブロックを図4に示されたイントラ予測モード480と共に8×8及び4×4サブブロックに分けてイントラ予測を行う。
【0044】
図5は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を示す図である。
【0045】
本発明によるイントラ予測符号化装置は、領域分離部510及びイントラ予測遂行部520を含む。
【0046】
領域分離部510は、現在ピクチャーFnに含まれたイントラ予測符号化の対象となる現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。サブブロックに分ける方法は、図4に示された通りである。
【0047】
したがって、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。望ましくは、複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに現在ブロックを分けることができる。
【0048】
複数のサイズを有するサブブロックには、長方形及び/または正方形のサブブロックが含まれる。長方形のサブブロックは、8×16、16×8、8×4及び4×8サイズのサブブロックのうち、少なくとも1つを含み、正方形のサブブロックは、8×8及び4×4サイズのサブブロックのうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0049】
1つのサイズを有する長方形のサブブロックに現在ブロックを分ける時には、8×16、16×8、8×4及び4×8サイズのうち、1つのサブブロックに現在ブロックを分ける。
【0050】
イントラ予測遂行部520は、領域分離部510で複数のサブブロックに分けられた現在ブロックに対してそれぞれのサブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、サブブロック単位で各々イントラ予測符号化を行う。長方形及び/または正方形のサブブロックに対して各々イントラ予測符号化を行う。
【0051】
再び、図3を参照するに、イントラ予測部306で現在ブロックに対してイントラ予測を行って生成された予測ブロックは、原本現在ブロックと差分されて残差を生成する。イントラ予測部306で行われる色々なイントラ予測モードのうち、残差及び歪曲を考慮して選択された最適のイントラ予測モードで予測ブロックを生成し、原本現在ブロックと差分する。
【0052】
生成された残差は、変換部308によって周波数領域に変換され、量子化部310で量子化される。エントロピーコーディング部314は、量子化された残差を符号化してビットストリームを出力する。
【0053】
イントラ予測モードについての情報もビットストリームに挿入されるが、本発明の例示的な実施形態によれば、イントラ予測方向についての情報が一致または類似性を有する隣接したブロックを1つにまとめてイントラ予測符号化を行うために、重複してイントラ予測モードについての情報を挿入する必要がなくなる。
【0054】
図6は、本発明の例示的な一実施形態による映像のイントラ予測符号化方法を説明するためのフローチャートである。
【0055】
段階610で本発明の例示的な実施形態によるイントラ予測符号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。イントラ予測符号化装置は、現在ブロックを従来技術のように同じサイズを有する正方形のサブブロックに分けることはもとより、現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分ける。
【0056】
複数のサイズを有するサブブロックは、長方形のサブブロック及び/または正方形のサブブロックを同時に含むことができる。
【0057】
段階620で、本発明によるイントラ予測符号化装置は、段階610で複数のサブブロックに分けた現在ブロックをサブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、サブブロック単位で各々イントラ予測符号化を行う。
【0058】
図7は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を具備する映像復号化装置を示す図である。
【0059】
映像復号化装置700は、エントロピーデコーダ702、再整列部704、逆量子化部706、逆変換部708、動き補償部710、イントラ予測部712及びフィルター714を含む。イントラ予測部712は、本発明の例示的な実施形態によるイントラ予測復号化装置に対応する。
【0060】
エントロピーデコーダ702及び再整列部704は、ビットストリームを受信し、エントロピー復号化を行って量子化された係数を生成する。逆量子化部706及び動き補償部710は、量子化された係数に対する逆量子化及び逆変換を行って変換符号化係数、動きベクトル情報、ヘッダ情報及びイントラ予測モード情報などを抽出する。イントラ予測モードについての情報は、現在ブロックの符号化に使われたイントラ予測符号化方法についての情報を含む。例えば、図4に示された例のうち、現在ブロックに使われたイントラ予測モードのうち、1つについての情報を含む。
【0061】
動き補償部710及びイントラ予測部712は、復号化されたヘッダ情報を参照して予測ブロックを生成し、該生成された予測ブロックは、残差を示すD’nに加えられて、uF’nが生成される。uF’nは、フィルター714を経て復元されたピクチャーF’nとなる。イントラ予測部712は、本発明によるイントラ予測復号化装置に対応する。
【0062】
特に、本発明によるイントラ予測部712は、受信したビットストリームに含まれているイントラ予測モードについての情報を参照して現在ブロックの符号化に使われたイントラ予測モードを決定し、該決定されたイントラ予測モードによって現在ブロックについてのデータをサブブロック単位でイントラ予測復号化する。
【0063】
図8は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を示す図である。
【0064】
本発明によるイントラ予測復号化装置は、イントラ予測モード決定部810及びイントラ予測遂行部820を含む。
【0065】
イントラ予測モード決定部810は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられてイントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックのイントラ予測モードを決定する。
【0066】
本発明によるイントラ予測符号化方法では、現在ブロックを図4の例の通り複数のサブブロックに分けてイントラ予測符号化を行う。したがって、イントラ予測モード決定部810は、図4に示された方法でイントラ予測符号化されたビットストリームを受信し、ビットストリームに含まれたイントラ予測モードについての情報を参照して、図4の例のうち、1つのイントラ予測モードを決定する。
【0067】
現在ブロックがいかなる形で複数のサブブロックに分けられて符号化されたかを判断し、それによるイントラ予測遂行方法を決定する。
【0068】
イントラ予測遂行部820は、イントラ予測モード決定部810で決定されたイントラ予測モードによってビットストリームに含まれている現在ブロックについてのデータをイントラ予測復号化する。
【0069】
イントラ予測モードについての情報によって複数のサブブロックに分けられている現在ブロックをサブブロック単位でイントラ予測復号化を行って現在ブロックについてのデータを復号化する。
【0070】
図9は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化方法を説明するためのフローチャートである。
【0071】
段階910で、本発明の例示的な実施形態によるイントラ予測復号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられてイントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信する。
【0072】
必須ではないものの、望ましくは、イントラ予測符号化装置が、現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けてイントラ予測符号化したビットストリームを受信する。
【0073】
段階920で、本発明によるイントラ予測復号化装置は、段階910で受信したビットストリームに含まれた現在ブロックのイントラ予測モードについての情報を参照して、現在ブロックのイントラ予測モードを決定する。
【0074】
イントラ予測モードについての情報を参照して現在ブロックがいかなる形で複数のサブブロックに分けられて、符号化されたかを判断し、それによるイントラ予測遂行方法を決定する。
【0075】
段階930で、本発明によるイントラ予測復号化装置は、段階920で決定されたイントラ予測モードによって、現在ブロックに対するイントラ予測復号化を行う。段階920で決定されたイントラ予測モードによって複数のサブブロックに分けられた現在ブロックをそれぞれのサブブロック単位でイントラ予測復号化する。
【符号の説明】
【0076】
300:映像符号化装置
302:動き推定部
304:動き補償部
306:イントラ予測部
308:変換部
310:量子化部
312:再整列部
314:エントロピーコーディング部
316:逆量子化部
318:逆変換部
320:フィルター
322:フレームメモリ
700:映像復号化装置
702:エントロピーデコーダ
704:再整列部
706:逆量子化部
708:逆変換部
710:動き補償部
712:イントラ予測部
714:フィルター
【技術分野】
【0001】
本発明は、イントラ予測符号化、復号化方法及び装置に係り、さらに詳細には、符号化の対象となる現在ブロックを多様な形態のサブブロックに分けてイントラ予測符号化することによって、イントラ予測符号化の圧縮率を高めることができる方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MPEG−1、MPEG−2、MPEG−4H.264/MPEG−4AVC(Advanced Videocoding)のような映像圧縮方式では、映像を符号化するために、1つのピクチャーをマクロブロックに分ける。そして、インター予測(inter prediction)及びイントラ予測(intra prediction)を利用して、それぞれのマクロブロックを符号化する。次いで、符号化されたマクロブロックのデータサイズ及び原本マクロブロックの歪曲程度を考慮して、最適の符号化モードを選択してマクロブロックを符号化する。
【0003】
その中、イントラ予測は、現在ピクチャーのブロックを符号化するために、参照ピクチャーを参照するものではなく、符号化しようとするブロックと空間的に隣接した画素値を利用して符号化を行う。まず、隣接した画素値を利用して符号化しようとするブロックについての予測値を計算する。次いで、予測値と実際ブロックの画素値との差のみを符号化する。ここで、イントラ予測モードは、輝度成分の4×4イントラ予測モード、8×8イントラ予測モード、16×16イントラ予測モードと、色差成分のイントラ予測モードとに大別される。
【0004】
図1Aないし図1Cは、従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。図1Aは、16×16イントラ予測モードの単位ブロックを示し、図1Bは、8×8イントラ予測モードの単位ブロックを示し、図1Cは、4×4イントラ予測モードの単位ブロックを示す。
【0005】
従来技術によるイントラ予測符号化装置は、16×16、8×8及び4×4イントラ予測モードでいずれもイントラ予測を行った後、それらのうち、最適のイントラ予測モードを選択する。
【0006】
イントラ予測の遂行では、まずそれぞれの単位ブロックに対してイントラ予測方向を決定し、それによって、予測ブロックを求めて、原本ブロックから差し引いた残差(residue)を符号化する。残差をDCT(discrete consine transform)変換し、量子化してビットストリームを生成し、ビットストリームにそれぞれの単位ブロックのイントラ予測方向についての情報を挿入する。
【0007】
図1Aないし図1Cに示されたイントラ予測モードのうち、残差及び歪曲を考慮して最適のイントラ予測モードを選択するが、その選択の基準は、符号化されるデータの種類及び符号化装置毎に異なりうる。
【0008】
図2は、従来技術による8×8イントラ予測モードをさらに詳細に示す図である。図2では、従来技術によるイントラ予測符号化装置が現在ブロックに対して図1に示された8×8イントラ予測モードを選択し、それぞれの単位ブロックのイントラ予測方向を決定した場合を例として説明する。
【0009】
左側の二単位ブロック21及び22のイントラ予測方向は、上部から下部方向であり、右側の二単位ブロック23及び24のイントラ予測方向は、左側から右側方向である。
【0010】
したがって、イントラ予測符号化装置が、図2に示された現在ブロックをイントラ予測符号化する時には、4つの単位ブロック21、22、23、24のイントラ予測方向についての情報がいずれも含まれねばならない。
【0011】
左側の二単位ブロック21及び22のイントラ予測方向が一致し、右側の二単位ブロック23及び24のイントラ予測方向が一致するにもかかわらず、8×8ブロックをイントラ予測の基本単位としてイントラ予測符号化を行うために、イントラ予測モードについての情報を重複してビットストリームに挿入せねばならない。
【0012】
したがって、図2の例のように、隣接した単位ブロックが有する類似性を利用してイントラ予測符号化の圧縮率をさらに高めることができるイントラ予測符号化方法及び装置が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする技術的課題は、隣接した単位ブロックが有する類似性を利用して、イントラ予測符号化の圧縮率を高めることができるイントラ予測符号化方法及び装置を提供することであり、前記方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測符号化方法は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックを複数のサブブロックに分ける段階と、前記サブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、前記サブブロック単位でイントラ予測符号化を各々行う段階と、を含み、前記単位ブロックは、前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0015】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測符号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックを複数のサブブロックに分ける領域分離部と、前記サブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、前記サブブロック単位でイントラ予測符号化を各々行うイントラ予測遂行部を含み、前記単位ブロックは前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0016】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測復号化方法は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられて、イントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックのイントラ予測モードを決定する段階と、前記決定されたイントラ予測モードによって前記現在ブロックについてのデータを前記サブブロック単位でイントラ予測復号化する段階と、を含み、前記単位ブロックは、前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0017】
前記技術的課題を解決するための本発明による映像のイントラ予測復号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられて、イントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックのイントラ予測モードを決定するイントラ予測モード決定部と、前記決定されたイントラ予測モードによって、前記現在ブロックについてのデータを前記サブブロック単位でイントラ予測復号化するイントラ予測遂行部と、を含み、前記単位ブロックは、前記イントラ予測の基本単位となるブロックであることを特徴とする。
【0018】
本発明による望ましい実施形態によれば、前記サブブロックは、複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックを含む。
【0019】
本発明によるさらに望ましい実施形態によれば、前記複数のサイズを有するサブブロックは、長方形のサブブロックを含む。
【0020】
本発明によるさらに望ましい実施形態によれば、前記複数のサイズを有するサブブロックは正方形のサブブロックを含む。
【0021】
前記技術的課題を解決するために本発明は、前述したイントラ予測符号化及び復号化方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、たとえ限定された実施形態と図面により説明されるにしても、本発明が前記の実施形態に限定されるものではなく、これは本発明が属する分野で当業者ならば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の思想は、特許請求の範囲によってのみ把握せねばならず、これと均等であるか、または等価的な変形はいずれもは本発明の思想の範ちゅうに属するものである。また、本発明によるシステムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体にコンピュータで読取り可能なコードとして具現することができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読取り可能なデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ貯蔵装置などがある。また、コンピュータで読取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散されて分散方式でコンピュータで読取り可能なコードが保存・実行されうる。
【0023】
本発明によれば、イントラ方向が一致するなど類似性を有する隣接したサブブロックを1つのサブブロックにまとめてイントラ予測符号化することによって、イントラ予測モードについての情報を重複して伝送する必要はない。したがって、イントラ予測符号化の圧縮率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1A】従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。
【図1B】従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。
【図1C】従来技術によるイントラ予測モードを示すブロック図である。
【図2】従来技術による8×8イントラ予測モードをさらに詳細に示す図である。
【図3】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を具備する映像符号化装置を示す図である。
【図4】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測モードを図示する。
【図5】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を示す図である。
【図6】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化方法を示す図である。
【図7】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を具備する映像復号化装置を示す図である。
【図8】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を示す図である。
【図9】本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態を詳細に説明する。
【0026】
図3は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を具備する映像符号化装置を示す図である。以下では、H.264標準案による映像符号化装置に本発明によるイントラ予測符号化装置を適用して説明するが、本発明によるイントラ予測符号化装置がイントラ予測を利用する他の方式の映像符号化方式に適用されうるということは、当業者ならば、容易に理解することができる。
【0027】
映像符号化装置300は、動き推定部302、動き補償部304、イントラ予測部306、変換部308、量子化部310、再整列部312、エントロピーコーディング部314、逆量子化部316、逆変換部318、フィルター320及びフレームメモリ322を具備する。ここで、イントラ予測部306は、本発明によるイントラ予測符号化装置に対応する。
【0028】
動き推定部302及び動き補償部304は、現在ピクチャーのマクロブロックの予測値を参照ピクチャーで探索するインター予測を行う。
【0029】
イントラ予測部306は、現在ブロックの予測値を現在ピクチャー内で探すイントラ予測を行う。特に、本発明によるイントラ予測部306は、予測符号化する現在ブロックを入力されて前述した図1に示されたように16×16イントラ予測モードまたは8×8イントラ予測モードまたは4×4イントラ予測モードでイントラ予測符号化を行う。また、従来技術によるイントラ予測モード以外に現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けてイントラ予測を行える新たなイントラ予測モードを提供する。図4を参照してさらに詳細に後述する。
【0030】
図4は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測モードを示す。
【0031】
本発明によれば、イントラ予測部306は、従来技術によるイントラ予測モード以外に現在ブロックを多様なサイズのサブブロックに分けてイントラ予測を行えるイントラ予測モードを提供する。
【0032】
イントラ予測部306は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、現在ブロックを複数のサブブロックに分けて符号化するイントラ予測モードを提供する。現在ブロックは、16×16マクロブロックであり、単位ブロックは、イントラ予測遂行の基本単位となるブロックであって、8×8または4×4ブロックとなる。
【0033】
図2の例を参照するに、左側の単位ブロック21及び22のイントラ予測方向が一致するので、これを1つのサブブロックにまとめ、右側の単位ブロック23及び24のイントラ予測方向が一致するので、これを1つのサブブロックにまとめるイントラ予測モードを提供する。
【0034】
しかし、図2の例のように、必ずしもイントラ予測方向が一致する単位ブロックのみ1つのサブブロックとして設定する必要はない。残差と歪曲とを考慮してイントラ予測方向が一致していない場合にも、類似した性質を有する単位ブロックを1つのサブブロックとして設定しうる。例えば、単位ブロック22のイントラ予測方向が右側上部から左側下部に向う対角線方向である場合にも、現在ブロック21、22、23、24の全体ビット数を減らせるならば、左側単位ブロック21及び22を1つのサブブロックとして設定しうる。
【0035】
図4に示されたイントラ予測モードは、本発明によるイントラ予測の例示的な実施形態に過ぎず、その他のイントラ予測モードに変形可能なのは、当業者なら容易に理解できるであろう。
【0036】
16×16イントラ予測モード410、8×8イントラ予測モード440及び4×4イントラ予測モード490は、従来技術によるイントラ予測モードである。
【0037】
このようなイントラ予測モード以外に、本発明によるイントラ予測部306は、現在ブロックを1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けて、イントラ予測を行えるイントラ予測モードを提供する。現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向を参照して同一または類似したイントラ予測方向を有する単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。
【0038】
現在ブロックを8×16のサイズを有する長方形のサブブロック2つに分割してイントラ予測を行うイントラ予測モード420、及び16×8のサイズを有する長方形のサブブロック2つに分割してイントラ予測を行うイントラ予測モード430が1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けてイントラ予測を行うイントラ予測モードに該当する。
【0039】
図2と関連して説明した例示的な実施形態において、左側の二単位ブロック21及び22のイントラ予測方向が一致し、右側の二単位ブロック23及び24のイントラ予測方向が一致するにもかかわらず、8×8ブロックを基本ブロックとしてイントラ予測符号化を行うために、イントラ予測モードについての情報を重複してビットストリームに挿入せねばならない問題点があった。しかし、本発明によれば、この場合、8×16イントラ予測モード420を使用して左側の二単位ブロック21及び22及び右側の二単位ブロック23及び24を各々8×16サブブロックにまとめてイントラ予測を行うために、イントラ予測モードについての情報が一回のみ符号化されて、ビットストリームに挿入されるので、前記問題点が解決される。
【0040】
8×16及び16×8サイズのサブブロックは、長方形のサブブロックの例示であり、その他に1つのサイズを有する長方形のサブブロックを使用して現在ブロックを分ければ、4×8及び8×4などの多様なサイズに現在ブロックを分けてイントラ予測符号化を行える。
【0041】
また、本発明によるイントラ予測部306は、現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックに分けてイントラ予測を行えるイントラ予測モードを提供する。複数のサイズを有するサブブロックには、長方形のサブブロック及び/または正方形のサブブロックを含みうる。
【0042】
図4を参照するに、本発明によるイントラ予測モード450、460、470は、長方形のサブブロック及び正方形のサブブロックを共に含む。長方形のサブブロックには、8×16、16×8、8×4及び4×8大きさのサブブロックのうち、少なくとも1つが含まれ、正方形のサブブロックには、8×8及び4×4大きさのサブブロックのうち、少なくとも1つが含まれうる。
【0043】
また、本発明によるイントラ予測部306は、現在ブロックを複数のサイズを有する正方形のサブブロックに分けて、イントラ予測を行えるイントラ予測モード480を提供する。従来技術によるイントラ予測モード410、440、490は、現在ブロックを1つのサイズを有する単位ブロックに分けてイントラ予測を行えるイントラ予測モードだけを提供した。しかし、本発明によれば、現在ブロックを図4に示されたイントラ予測モード480と共に8×8及び4×4サブブロックに分けてイントラ予測を行う。
【0044】
図5は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測符号化装置を示す図である。
【0045】
本発明によるイントラ予測符号化装置は、領域分離部510及びイントラ予測遂行部520を含む。
【0046】
領域分離部510は、現在ピクチャーFnに含まれたイントラ予測符号化の対象となる現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。サブブロックに分ける方法は、図4に示された通りである。
【0047】
したがって、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。望ましくは、複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに現在ブロックを分けることができる。
【0048】
複数のサイズを有するサブブロックには、長方形及び/または正方形のサブブロックが含まれる。長方形のサブブロックは、8×16、16×8、8×4及び4×8サイズのサブブロックのうち、少なくとも1つを含み、正方形のサブブロックは、8×8及び4×4サイズのサブブロックのうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0049】
1つのサイズを有する長方形のサブブロックに現在ブロックを分ける時には、8×16、16×8、8×4及び4×8サイズのうち、1つのサブブロックに現在ブロックを分ける。
【0050】
イントラ予測遂行部520は、領域分離部510で複数のサブブロックに分けられた現在ブロックに対してそれぞれのサブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、サブブロック単位で各々イントラ予測符号化を行う。長方形及び/または正方形のサブブロックに対して各々イントラ予測符号化を行う。
【0051】
再び、図3を参照するに、イントラ予測部306で現在ブロックに対してイントラ予測を行って生成された予測ブロックは、原本現在ブロックと差分されて残差を生成する。イントラ予測部306で行われる色々なイントラ予測モードのうち、残差及び歪曲を考慮して選択された最適のイントラ予測モードで予測ブロックを生成し、原本現在ブロックと差分する。
【0052】
生成された残差は、変換部308によって周波数領域に変換され、量子化部310で量子化される。エントロピーコーディング部314は、量子化された残差を符号化してビットストリームを出力する。
【0053】
イントラ予測モードについての情報もビットストリームに挿入されるが、本発明の例示的な実施形態によれば、イントラ予測方向についての情報が一致または類似性を有する隣接したブロックを1つにまとめてイントラ予測符号化を行うために、重複してイントラ予測モードについての情報を挿入する必要がなくなる。
【0054】
図6は、本発明の例示的な一実施形態による映像のイントラ予測符号化方法を説明するためのフローチャートである。
【0055】
段階610で本発明の例示的な実施形態によるイントラ予測符号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、現在ブロックを複数のサブブロックに分ける。イントラ予測符号化装置は、現在ブロックを従来技術のように同じサイズを有する正方形のサブブロックに分けることはもとより、現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分ける。
【0056】
複数のサイズを有するサブブロックは、長方形のサブブロック及び/または正方形のサブブロックを同時に含むことができる。
【0057】
段階620で、本発明によるイントラ予測符号化装置は、段階610で複数のサブブロックに分けた現在ブロックをサブブロック毎に1つのイントラ予測方向についての情報のみ符号化されるように、サブブロック単位で各々イントラ予測符号化を行う。
【0058】
図7は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を具備する映像復号化装置を示す図である。
【0059】
映像復号化装置700は、エントロピーデコーダ702、再整列部704、逆量子化部706、逆変換部708、動き補償部710、イントラ予測部712及びフィルター714を含む。イントラ予測部712は、本発明の例示的な実施形態によるイントラ予測復号化装置に対応する。
【0060】
エントロピーデコーダ702及び再整列部704は、ビットストリームを受信し、エントロピー復号化を行って量子化された係数を生成する。逆量子化部706及び動き補償部710は、量子化された係数に対する逆量子化及び逆変換を行って変換符号化係数、動きベクトル情報、ヘッダ情報及びイントラ予測モード情報などを抽出する。イントラ予測モードについての情報は、現在ブロックの符号化に使われたイントラ予測符号化方法についての情報を含む。例えば、図4に示された例のうち、現在ブロックに使われたイントラ予測モードのうち、1つについての情報を含む。
【0061】
動き補償部710及びイントラ予測部712は、復号化されたヘッダ情報を参照して予測ブロックを生成し、該生成された予測ブロックは、残差を示すD’nに加えられて、uF’nが生成される。uF’nは、フィルター714を経て復元されたピクチャーF’nとなる。イントラ予測部712は、本発明によるイントラ予測復号化装置に対応する。
【0062】
特に、本発明によるイントラ予測部712は、受信したビットストリームに含まれているイントラ予測モードについての情報を参照して現在ブロックの符号化に使われたイントラ予測モードを決定し、該決定されたイントラ予測モードによって現在ブロックについてのデータをサブブロック単位でイントラ予測復号化する。
【0063】
図8は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化装置を示す図である。
【0064】
本発明によるイントラ予測復号化装置は、イントラ予測モード決定部810及びイントラ予測遂行部820を含む。
【0065】
イントラ予測モード決定部810は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられてイントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックのイントラ予測モードを決定する。
【0066】
本発明によるイントラ予測符号化方法では、現在ブロックを図4の例の通り複数のサブブロックに分けてイントラ予測符号化を行う。したがって、イントラ予測モード決定部810は、図4に示された方法でイントラ予測符号化されたビットストリームを受信し、ビットストリームに含まれたイントラ予測モードについての情報を参照して、図4の例のうち、1つのイントラ予測モードを決定する。
【0067】
現在ブロックがいかなる形で複数のサブブロックに分けられて符号化されたかを判断し、それによるイントラ予測遂行方法を決定する。
【0068】
イントラ予測遂行部820は、イントラ予測モード決定部810で決定されたイントラ予測モードによってビットストリームに含まれている現在ブロックについてのデータをイントラ予測復号化する。
【0069】
イントラ予測モードについての情報によって複数のサブブロックに分けられている現在ブロックをサブブロック単位でイントラ予測復号化を行って現在ブロックについてのデータを復号化する。
【0070】
図9は、本発明の例示的な一実施形態によるイントラ予測復号化方法を説明するためのフローチャートである。
【0071】
段階910で、本発明の例示的な実施形態によるイントラ予測復号化装置は、現在ブロックに含まれた単位ブロックのイントラ予測方向に基づいて互いに隣接した複数の単位ブロックが1つのサブブロックに含まれるように、前記現在ブロックが複数のサブブロックに分けられてイントラ予測符号化された前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信する。
【0072】
必須ではないものの、望ましくは、イントラ予測符号化装置が、現在ブロックを複数のサイズを有するサブブロックまたは1つのサイズを有する長方形のサブブロックに分けてイントラ予測符号化したビットストリームを受信する。
【0073】
段階920で、本発明によるイントラ予測復号化装置は、段階910で受信したビットストリームに含まれた現在ブロックのイントラ予測モードについての情報を参照して、現在ブロックのイントラ予測モードを決定する。
【0074】
イントラ予測モードについての情報を参照して現在ブロックがいかなる形で複数のサブブロックに分けられて、符号化されたかを判断し、それによるイントラ予測遂行方法を決定する。
【0075】
段階930で、本発明によるイントラ予測復号化装置は、段階920で決定されたイントラ予測モードによって、現在ブロックに対するイントラ予測復号化を行う。段階920で決定されたイントラ予測モードによって複数のサブブロックに分けられた現在ブロックをそれぞれのサブブロック単位でイントラ予測復号化する。
【符号の説明】
【0076】
300:映像符号化装置
302:動き推定部
304:動き補償部
306:イントラ予測部
308:変換部
310:量子化部
312:再整列部
314:エントロピーコーディング部
316:逆量子化部
318:逆変換部
320:フィルター
322:フレームメモリ
700:映像復号化装置
702:エントロピーデコーダ
704:再整列部
706:逆量子化部
708:逆変換部
710:動き補償部
712:イントラ予測部
714:フィルター
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像のイントラ予測符号化方法において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックそれぞれのイントラ予測方向を決定する段階と、
前記決定されたイントラ予測方向に基づいて前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接した単位ブロックを束ねて少なくとも一つのサブブロックを生成する段階と、
前記生成されたサブブロック単位でイントラ予測符号化を行う段階と、を含み、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測符号化方法。
【請求項2】
前記サブブロックは、
前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項3】
前記サブブロック毎に一つのイントラ予測方向についての情報が生成されて伝送される、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つのサブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは、16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つのサブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項6】
映像のイントラ予測符号化装置において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックそれぞれのイントラ予測方向を決定し、該決定されたイントラ予測方向に基づいて前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接した単位ブロックを束ねて少なくとも一つのサブブロックを生成する領域分離部と、
前記生成されたサブブロック単位でイントラ予測符号化を行うイントラ予測遂行部と、を備え、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測符号化装置。
【請求項7】
前記サブブロックは、前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項8】
前記サブブロック毎に一つのイントラ予測方向についての情報が生成されて伝送される、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項9】
前記少なくとも一つのサブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは、16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項10】
前記少なくとも一つのサブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項11】
映像のイントラ予測復号化方法において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち少なくとも一つ以上の互いに隣接した単位ブロックを含むサブブロック単位でイントラ予測符号化が行われた前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信する段階と、
前記現在ブロックの前記サブブロック単位に適用されたイントラ予測モードを表す情報を抽出する段階と、
前記サブブロックに含まれた全てのブロック単位について前記抽出されたイントラ予測モードを適用してイントラ予測復号化を行う段階と、を含み、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測復号化方法。
【請求項12】
前記サブブロック毎に一つのイントラ予測方向についての情報だけが受信される、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項13】
前記サブブロックは、前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項14】
前記現在ブロックに対するイントラ予測モードについての情報は、前記サブブロック単位で生成される、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項15】
前記少なくとも一つのサブブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち少なくとも1つを含むか、前記少なくとも一つのサブブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項16】
映像のイントラ予測復号化装置において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち少なくとも一つ以上の互いに隣接した単位ブロックを含むサブブロック単位でイントラ予測符号化が行われた前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックの前記サブブロック単位別に適用されたイントラ予測モードを表す情報を抽出して、前記サブブロック単位別に適用されたイントラ予測モードを決定するイントラ予測モード決定部と、
前記サブブロックに含まれた全ての単位ブロックに対して前記抽出されたイントラ予測モードを適用してイントラ予測復号化を行うイントラ予測遂行部と、を含み、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測復号化装置。
【請求項17】
前記サブブロック毎に一つの イントラ予測方向についての情報だけが受信される、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【請求項18】
前記サブブロックは前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【請求項19】
前記現在ブロックに対するイントラ予測モードについての情報は、前記サブブロック単位で生成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【請求項20】
前記少なくとも一つのサブブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち少なくとも1つを含むか、前記少なくとも一つのサブブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【請求項1】
映像のイントラ予測符号化方法において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックそれぞれのイントラ予測方向を決定する段階と、
前記決定されたイントラ予測方向に基づいて前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接した単位ブロックを束ねて少なくとも一つのサブブロックを生成する段階と、
前記生成されたサブブロック単位でイントラ予測符号化を行う段階と、を含み、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測符号化方法。
【請求項2】
前記サブブロックは、
前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項3】
前記サブブロック毎に一つのイントラ予測方向についての情報が生成されて伝送される、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つのサブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは、16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つのサブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測符号化方法。
【請求項6】
映像のイントラ予測符号化装置において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックそれぞれのイントラ予測方向を決定し、該決定されたイントラ予測方向に基づいて前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接した単位ブロックを束ねて少なくとも一つのサブブロックを生成する領域分離部と、
前記生成されたサブブロック単位でイントラ予測符号化を行うイントラ予測遂行部と、を備え、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測符号化装置。
【請求項7】
前記サブブロックは、前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項8】
前記サブブロック毎に一つのイントラ予測方向についての情報が生成されて伝送される、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項9】
前記少なくとも一つのサブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは、16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項10】
前記少なくとも一つのサブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のイントラ予測符号化装置。
【請求項11】
映像のイントラ予測復号化方法において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち少なくとも一つ以上の互いに隣接した単位ブロックを含むサブブロック単位でイントラ予測符号化が行われた前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信する段階と、
前記現在ブロックの前記サブブロック単位に適用されたイントラ予測モードを表す情報を抽出する段階と、
前記サブブロックに含まれた全てのブロック単位について前記抽出されたイントラ予測モードを適用してイントラ予測復号化を行う段階と、を含み、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測復号化方法。
【請求項12】
前記サブブロック毎に一つのイントラ予測方向についての情報だけが受信される、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項13】
前記サブブロックは、前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項14】
前記現在ブロックに対するイントラ予測モードについての情報は、前記サブブロック単位で生成される、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項15】
前記少なくとも一つのサブブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち少なくとも1つを含むか、前記少なくとも一つのサブブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載のイントラ予測復号化方法。
【請求項16】
映像のイントラ予測復号化装置において、
現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち少なくとも一つ以上の互いに隣接した単位ブロックを含むサブブロック単位でイントラ予測符号化が行われた前記現在ブロックについてのデータを含むビットストリームを受信し、前記現在ブロックの前記サブブロック単位別に適用されたイントラ予測モードを表す情報を抽出して、前記サブブロック単位別に適用されたイントラ予測モードを決定するイントラ予測モード決定部と、
前記サブブロックに含まれた全ての単位ブロックに対して前記抽出されたイントラ予測モードを適用してイントラ予測復号化を行うイントラ予測遂行部と、を含み、
前記単位ブロック各々は、前記イントラ予測の基本単位となるブロックである、
ことを特徴とするイントラ予測復号化装置。
【請求項17】
前記サブブロック毎に一つの イントラ予測方向についての情報だけが受信される、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【請求項18】
前記サブブロックは前記現在ブロックに含まれた単位ブロックのうち互いに隣接し、イントラ予測方向が同一または類似した単位ブロックを束ねて生成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【請求項19】
前記現在ブロックに対するイントラ予測モードについての情報は、前記サブブロック単位で生成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【請求項20】
前記少なくとも一つのサブブロックは長方形のサブブロックを含み、前記長方形のサブブロックは16×8、8×16、8×4及び4×8サイズのブロックのうち少なくとも1つを含むか、前記少なくとも一つのサブブロックは正方形のサブブロックを含み、前記正方形のサブブロックは8×8及び4×4サイズのブロックのうち少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のイントラ予測復号化装置。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2013−78161(P2013−78161A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−18837(P2013−18837)
【出願日】平成25年2月1日(2013.2.1)
【分割の表示】特願2009−546313(P2009−546313)の分割
【原出願日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成25年2月1日(2013.2.1)
【分割の表示】特願2009−546313(P2009−546313)の分割
【原出願日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
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