説明

インナーウェア

【課題】 過度な締付けが無く、着用に伴って圧迫感や違和感を感じさせないと共に、ずれにくく確実な着用状態を維持できるインナーウェアを提供する。
【解決手段】 カップ部13を含む全体を丸編みで一体に編成し、カップ部13の下側から後身頃にわたって身体を取囲む第一領域15が最も強い締付力を発生させる編組織とされ、この第一領域15の上下両側に段階的に締付力を弱くしていくように第二領域16、第三領域17、及び裾口部18の各編組織を配置することから、締付力を分散させつつカップ部の周囲部分を身体に密着させられ、カップ部13をずれなく保持できることとなり、着用時に局所的な圧迫等を感じさせることなくカップ部13内側に位置する乳房を適切に支えることができ、丸編みによる継目の無い仕上り形状とも相まって、着用状態の違和感や圧迫感を軽減して快適性を大きく向上させられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、女性の胸部を中心に装着されるブラジャー等のインナーウェアに関し、特に、ニットからなり、着用感に優れ、着用部位にずれなく適切に位置させられるインナーウェアに関する。
【背景技術】
【0002】
女性用インナーウェアのうち、ブラジャーは、カップ部で乳房を覆ってこれを支え、形を補整するものであり、一般的にはカップ部とストラップ(肩紐)やベルトなど複数のパーツとを組合わせて縫着一体化させた構造となっている。
【0003】
こうした従来のブラジャーは補整を重視した構造により伸縮性に乏しく、特にアンダーバスト部における締付けが強く、着用状態で圧迫感や窮屈感があったため、この従来のブラジャーに対し、カップ部を含む全体を伸縮性に優れたニットで構成し、着用感を改善したいわゆるハーフトップ等のインナーウェアが従来から種々提案されており、その一例として、特開2001−81602号公報や特開2003−193302号公報に記載されるものがある。
【0004】
この従来のインナーウェアでは、丸編みにより一体に編成された構造とされることで継目を生じさせず、また十分な伸縮性により過度な圧迫等もなく、快適な着用状態が得られることとなる。
【特許文献1】特開2001−81602号公報
【特許文献2】特開2003−193302号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ブラジャーとして機能する従来のインナーウェアは前記特許文献に記載されるような構成となっており、過度の締付けや継目による違和感も無く着用できるものの、ニットで構成されるという性質上、一般的なワイヤ入りブラジャーのように強力な補整力を付与することは難しく、且つ着用状態で身体を動かした際にずれ上がりやずれ下がりが生じやすいという課題を有していた。このようなずれ上がりやずれ下がりを生じにくくするために、最下部にある帯状の裾口部を、強力な締付力が得られる状態に編成したものもあったが、着用するとこの裾口部が身体に食込んで着用痕が付いたり、かゆみを感じたりするなどの弊害が生じるという課題を有していた。
【0006】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、過度な締付けが無く、着用に伴って圧迫感や違和感を感じさせないと共に、ずれにくく確実な着用状態を維持できるインナーウェアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るインナーウェアは、ニットで形成され、乳房前面に位置するカップ部を少なくとも有して身体胸部を覆うインナーウェアにおいて、前記カップ部を含む前身頃及び後身頃が丸編みで一体に編成され、前記前身頃におけるカップ部の下側から後身頃にわたって身体を取囲む所定環状部分が、編地全体の中で最も強い締付力を発生可能な編組織として編成される第一領域とされ、当該第一領域の下側に隣接して身体を取囲む所定環状部分が、第一領域より小さい締付力を発生可能な編組織として編成される第二領域とされ、前記前身頃におけるカップ部及び当該カップ部より上側の部分が、編地全体の中で最も弱い締付力を生じさせる編組織として編成される第三領域とされ、前記第二領域の下側に位置して前身頃から後身頃までの全周にわたって配置される帯状の裾口部が、第二領域より小さく前記第三領域より大きい締付力を発生可能な編組織として編成されるものである。
【0008】
このように本発明においては、カップ部を含む全体を丸編みで一体に編成し、カップ部の下側から後身頃にわたって身体を取囲む第一領域が最も強い締付力を発生させる編組織とされ、この第一領域の上下両側に段階的に締付力を弱くしていくように第二領域、第三領域、及び裾口部の各編組織を配置することにより、締付力を分散させつつカップ部の周囲部分を身体に密着させられ、カップ部をずれなく保持できることとなり、着用時に局所的な圧迫等を感じさせることなくカップ部内側に位置する乳房を適切に支えることができ、ブラジャーとしての機能を確実に発揮させられると共に、丸編みによる継目の無い仕上り形状とも相まって、着用状態の違和感や圧迫感を軽減して快適性を大きく向上させられる。
【0009】
また、本発明に係るインナーウェアは必要に応じて、前記カップ部内側に配置される弾性材製のパッドと、当該パッドを収容可能な袋状体として編成され、袋状体外周部のうち上部を前記前身頃における襟ぐり部に、且つ側部を前身頃側部に、それぞれ縫着されて前身頃内面側に一体に配置されるパッド収容部とを備えるものである。
【0010】
このように本発明においては、パッドをパッド収容部に収容した状態でカップ部内側に配置し、乳房とカップ部との間に位置させることにより、パッドをパッド収容部に収容して着脱を容易にしながら確実にカップ部内側に保持でき、従来の一般的なパッド入りブラジャー同様の胸部形状と補整の感触を得られることとなり、従来同様の使い勝手を確保してあらゆる機会で問題なく使用できる。
【0011】
また、本発明に係るインナーウェアは必要に応じて、前記カップ部側部と前記第一領域との間に、前記第二領域と略同じ締付力を生じさせる編組織として編成される第四領域が配置されるものである。
【0012】
このように本発明においては、カップ部側部と第一領域との間に第四領域を介在させ、締付力の差の大きいカップ部と第一領域とがカップ部側部で直接隣合わないようにすることにより、第一領域とカップ部との伸縮状態の相違でカップ部側部にしわが寄ったり浮上がったりする等の、カップ部側部が過剰に立体化した形状となるのを抑えることができ、体側面から滑らかに連続する乳房側部形状に対応させて、カップ部側部から第一領域に至る部分における編地表面形状を過度に立体化することなく自然な連続状態として、この部分を着用状態で身体側に密着させられ、着用にあたって違和感を生じさせず、優れた着用感を与えて快適性を大きく向上させられる。
【0013】
また、本発明に係るインナーウェアは必要に応じて、前記第一領域及び第二領域が、身体を取囲む周方向と直交する縦方向へ連続する細い凸条を前記周方向に所定間隔で多数並列に配置した表面形状となるフロート編の編組織として編成されるものである。
【0014】
このように本発明においては、フロート編で多数の凸条による縦縞模様が生じた表面形状の編組織を得、編地に対して凸条が連続する縦方向における一種の剛性を付与することにより、第一領域及び第二領域における編地を縦方向に折れ曲りにくくして編地と身体側との密着状態を維持でき、第一領域及び第二領域で締付力を広い範囲に分散して締付力が局所的に集中するのを防げ、着用感をより優れたものとすることができると共に、ずれにくく安定した装着状態を維持可能となる。
【0015】
また、本発明に係るインナーウェアは必要に応じて、前記第二領域が、後身頃における前記第一領域の上側に隣接する所定範囲部分を含み、前記第三領域が、後身頃における前記第二領域より上側の部分を含んでなるものである。
【0016】
このように本発明においては、カップ部の後方に位置する後身頃部分で、カップ部のある正面側同様に、第一領域の上下両側に段階的に締付力を弱くしていくように第二領域及び第三領域の各編組織を配置することにより、締付力を分散させつつカップ部両側を繋ぐ後身頃部分を身体に密着させられ、カップ部をずれなく保持できることとなり、着用時に局所的な圧迫等を感じさせることなく、さらにずれにくく安定した装着状態を維持可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図5に基づいて説明する。本実施形態においては、インナーウェアとして、いわゆるハーフトップの例について説明する。図1は本実施形態に係るインナーウェアの非着用状態正面図、図2は本実施形態に係るインナーウェアの非着用状態背面図、図3は本実施形態に係るインナーウェアの裏返し状態正面図、図4は本実施形態に係るインナーウェアの着用状態側面図、図5は本実施形態に係るインナーウェアの着用状態説明図である。
【0018】
前記各図において本実施形態に係るインナーウェア1は、丸編みで一体編成される前身頃11及び後身頃12と、前記前身頃11の内側上部に縫着固定される袋状のパッド収容部20と、パッド収容部20に収容装着される二つのパッド30とを備える構成である。
【0019】
このインナーウェア1の前身頃11及び後身頃12からなる本体部分の編地各部が、編地全体の中で最も強い締付力を発生可能な編組織として編成される第一領域15と、この第一領域15より小さい締付力を発生可能な編組織として編成される第二領域16と、編地全体の中で最も弱い締付力を生じさせる編組織として編成される第三領域17と、最下部の開口縁である裾口部18とからなる構成である。インナーウェア1におけるこれら各部の配置状態は、装着される身体の中心線について左右対称となっている。
【0020】
このインナーウェア1は、乳房前面に位置する左右一体のカップ部13を含む前身頃11と後身頃12とを丸編みで一体に編成されるものの、インナーウェア1の外形状そのものは、身体胸部を覆うハーフトップとしての公知の形状であり、詳細な説明を省略する。このインナーウェア1のうち、前身頃11側のストラップ11aと後身頃12側のストラップ12aは、丸編みによる全体編成の後、縫着により一体接合される。身体形状に対応させて、後身頃12側のストラップ12aを前身頃11側より長くし、ストラップ同士の縫着位置を前寄りとされる構成である。
【0021】
前記第一領域15は、前身頃11におけるカップ部13の下側からカップ部13の側部、さらに後身頃12にわたって身体を取囲む所定環状部分であり、編地全体の中で最も強い第一の締付力を発生可能な伸縮性に富んだ編組織として編成されるものである。この第一領域15における編地の伸びに対する抵抗は、縦方向よりも横方向の方が大きく、横方向に伸びにくくしていることで、身体を取囲む周方向に最も強い締付力を得られる仕組みとなっている。
【0022】
前記第二領域16は、第一領域15の下側に隣接して身体を取囲む所定環状部分、及び第一領域15のうちカップ部13の側部から後身頃12にわたる部位の上側に隣接する所定範囲部分であり、それぞれ第一領域15における第一の締付力より小さい第二の締付力を発生可能な伸縮性に富んだ編組織として編成されるものである。この第二領域16における編地の伸びに対する抵抗は、横方向よりも縦方向の方が大きく、横方向に若干伸びやすくしていることで、身体を取囲む周方向について第一領域15の場合より弱い締付力を得られる仕組みとなっている。
【0023】
これら第一領域15及び第二領域16は、いずれも身体を取囲む周方向と直交する縦方向へ連続する細い凸条を前記周方向に所定間隔で多数並列に配置した表面形状となるフロート編の編組織として編成されており、編地に対して凸条が連続する縦方向における一種の剛性を付与していることで、第一領域15及び第二領域16における編地を縦方向に折れ曲りにくくしており、着用状態で編地と身体側との密着状態を維持でき、第一領域15及び第二領域16で締付力を広い範囲に分散して締付力が局所的に集中するのを防げる仕組みである。
【0024】
前記第三領域17は、前身頃11におけるカップ部13及びカップ部より上側のストラップ11aを含んだ部分、及び後身頃12における前記第二領域16より上側のストラップ12aを含んだ部分であり、編地全体の中で最も弱い第三の締付力を生じさせる伸縮性に富んだ編組織として、プレーン編により編成されるものである。この第三領域17における編地の伸縮性は、横方向と縦方向とでほぼ同様となっており、着用時に身体側の複雑な形状となっている対応部位に確実にフィット状態とすることができる仕組みである。
【0025】
前記裾口部18は、第一領域15より下方にある前記第二領域16の下側に位置して前身頃11から後身頃12までの全周にわたって帯状に配置される本体部10における最下部の部位であり、第二領域16における第二の締付力より小さく前記第三領域17における第三の締付力より大きい第四の締付力を発生可能な伸縮性に富んだ編組織として編成されるものである。
【0026】
この裾口部18は丸編みで他部分と連続して編成されるが、編成後、下半分を内側に折返して縫着されており、二重化された状態となっている。そして、裾口部18における編地の伸びに対する抵抗は、横方向より縦方向の方が著しく大きく、縦方向に比べて横方向に伸びやすくしていることで、身体を取囲む周方向について第二領域16の場合よりさらに弱い締付力を得られる仕組みとなっている。
【0027】
前記第四領域19は、カップ部13側部と第一領域15との間に挟まれた所定範囲部分であり、それぞれ第二領域16における第二の締付力と略同じ締付力を発生可能な伸縮性に富んだ編組織として編成されるものである。この第四領域19においても、第二領域16同様、身体を取囲む周方向について第一領域15の場合より弱い締付力を得られる仕組みとなっている。
【0028】
この第四領域19をカップ部13側部と第一領域15との間に介在させ、締付力の差の大きいカップ部13と第一領域15とがカップ部側部において直接隣合わないようにすることで、第一領域15とカップ部13との伸縮状態の相違でカップ部13が立体化した形状となるのを、カップ部13側部においては抑えることができ、体側面から滑らかに連続する乳房側部形状に対応させて、このカップ部13側部から第四領域19を介して第一領域15に至る部分における編地表面形状を過度に立体化させることなく自然な連続状態として、この部分を着用状態で身体側に密着させられることとなる。
【0029】
前記パッド収容部20は、左右の各パッド30をまとめて内部に収容可能な袋状体として、且つ前記第三領域17同様の編組織としてプレーン編により編成され、この袋状体外周部のうち上部を前身頃11における襟ぐり部に、且つ側部を前身頃11側部に、それぞれ縫着されて前身頃11内面側に一体に配置される構成である。このパッド収容部20に対してパッド30は、パッド収容部20の縫着された上部と側部の間にある未縫着部分で、ちょうど前身頃11の袖ぐり部分に位置するパッド収容部20の上隅部の開口21から出し入れすることとなる。パッド収容部20の中央部は、パッド30が乳房前方から横にずれないよう縫着等により仕切られる構成である。
【0030】
前記パッド30は、スポンジ等の弾性材で形成され、カップ部13内側に配置される公知の形状及び構造であり、詳細な説明を省略する。なお、このパッド30は、構成する素材の性質によって、制菌、消臭、吸水、速乾性等の機能を備えるようにすることができる。
【0031】
次に、本実施の形態に係るインナーウェアの使用状態について説明する。着用者がこのインナーウェア1における襟ぐり部の開口から頭部を出し、且つ袖ぐり部の開口から腕を出して、インナーウェア1を胸部に着用した状態では、インナーウェア1の本体部分をなす前身頃11と後身頃12の各部分が適宜伸縮して、胸部を中心とする身体の着用部位に適切に密着することとなる。
【0032】
この着用状態では、前身頃11のカップ部13がそれぞれ内側のパッド収容部20及びパッド30を介して乳房を覆って支持する一方、乳房下側とその後方の広い領域に密着する前身頃11と後身頃12の他部分が、十分な伸縮性を有して身体の動きに対し追従して伸縮し、着用者の身体を大きく動かす運動を経た場合でも大きくずれることはなく、着用部位に密着した状態を保ち、カップ部13で乳房を支持して外観を保持するブラジャーとしての機能を維持すると共に、着用感も変化しない。
【0033】
このように本実施形態に係るインナーウェアにおいては、カップ部13を含む全体を丸編みで一体に編成し、カップ部13の下側から後身頃12にわたって身体を取囲む第一領域15が最も強い締付力を発生させる編組織とされ、この第一領域15の上下両側に段階的に締付力を弱くしていくように第二領域16、第三領域17、及び裾口部18の各編組織を配置することから、締付力を分散させつつカップ部13の周囲部分を身体に密着させられ、カップ部13をずれなく保持できることとなり、着用時に局所的な圧迫等を感じさせることなくカップ部13内側に位置する乳房を適切に支えることができ、ブラジャーとしての機能を確実に発揮させられると共に、丸編みによる継目の無い仕上り形状とも相まって、着用状態の違和感や圧迫感を軽減して快適性を大きく向上させられる。
【0034】
なお、前記実施形態に係るインナーウェアとして、ハーフトップの例を示して説明しているが、これに限らず、チューブトップ、タンクトップ、キャミソール、キャミソール型ハーフトップなど、ブラジャー同様にカップ部を有して丸編みにより編成可能な構造であれば、前記実施形態同様の構成を適用できる。
【0035】
また、前記実施形態に係るインナーウェアにおいて、第一領域15を挟む第二領域16で、第一領域15より小さい所定の締付力を一様に発生させる構成としているが、これに限らず、第二領域を、身体を取囲む周方向と直交する縦方向について第一領域15から離れるほど、生じる締付力を段階的もしくは連続的に弱く変化させていく編組織として編成する構成とすることもでき、締付力の強い第一領域から離れるに従って身体側に伝わる締付力をより細かい段階に分けて徐々に弱くしていくことで、編地各部における締付力の変化を緩やかなものとして、編地の伸縮状態を自然な連続状態として着用状態で外観や着用感に違和感を生じさせず、快適性をより一層向上させられる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係るインナーウェアの非着用状態正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るインナーウェアの非着用状態背面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るインナーウェアの裏返し状態正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るインナーウェアの着用状態側面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るインナーウェアの着用状態説明図である。
【符号の説明】
【0037】
1 インナーウェア
10 肌着本体
11 前身頃
11a、12a ストラップ
12 後身頃
13 カップ部
15 第一領域
16 第二領域
17 第三領域
18 裾口部
19 第四領域
20 パッド収容部
21 開口
30 パッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニットで形成され、乳房前面に位置するカップ部を少なくとも有して身体胸部を覆うインナーウェアにおいて、
前記カップ部を含む前身頃及び後身頃が丸編みで一体に編成され、
前記前身頃におけるカップ部の下側から後身頃にわたって身体を取囲む所定環状部分が、編地全体の中で最も強い締付力を発生可能な編組織として編成される第一領域とされ、
当該第一領域の下側に隣接して身体を取囲む所定環状部分が、第一領域より小さい締付力を発生可能な編組織として編成される第二領域とされ、
前記前身頃におけるカップ部及び当該カップ部より上側の部分が、編地全体の中で最も弱い締付力を生じさせる編組織として編成される第三領域とされ、
前記第二領域の下側に位置して前身頃から後身頃までの全周にわたって配置される帯状の裾口部が、第二領域より小さく前記第三領域より大きい締付力を発生可能な編組織として編成されることを
特徴とするインナーウェア。
【請求項2】
前記請求項1に記載のインナーウェアにおいて、
前記カップ部内側に配置される弾性材製のパッドと、
当該パッドを収容可能な袋状体として編成され、袋状体外周部のうち上部を前記前身頃における襟ぐり部に、且つ側部を前身頃側部に、それぞれ縫着されて前身頃内面側に一体に配置されるパッド収容部とを備えることを
特徴とするインナーウェア。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載のインナーウェアにおいて、
前記カップ部側部と前記第一領域との間に、前記第二領域と略同じ締付力を生じさせる編組織として編成される第四領域が配置されることを
特徴とするインナーウェア。
【請求項4】
前記請求項1ないし3のいずれかに記載のインナーウェアにおいて、
前記第一領域及び第二領域が、身体を取囲む周方向と直交する縦方向へ連続する細い凸条を前記周方向に所定間隔で多数並列に配置した表面形状となるフロート編の編組織として編成されることを
特徴とするインナーウェア。
【請求項5】
前記請求項1ないし4のいずれかに記載のインナーウェアにおいて、
前記第二領域が、後身頃における前記第一領域の上側に隣接する所定範囲部分を含み、
前記第三領域が、後身頃における前記第二領域より上側の部分を含んでなることを
特徴とするインナーウェア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−52173(P2009−52173A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−221013(P2007−221013)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(500294888)株式会社 アドヴァンシング (26)
【出願人】(593065110)イイダ靴下株式会社 (22)
【Fターム(参考)】