インフルエンザウイルス製造用マルチプラスミド系
細胞培養により組換えインフルエンザワクチンとして適したインフルエンザウイルスを生産するためのベクターと方法が提供される。マルチプラスミドインフルエンザウイルス発現系で使用するための2方向性発現ベクターが提供される。さらに本発明は、発育鶏卵及び/又は細胞(例えばVero及び/又はMDCK)中で複製する能力が増強されたインフルエンザウイルスを製造する方法を提供し、さらに増強された複製特性を有するインフルエンザウイルスを提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
再集合インフルエンザウイルスの複製を少なくとも10%上昇させる方法であって、
a) 再集合インフルエンザウイルスのアミノ酸配列と、発育卵中で高力価まで複製する異なるインフルエンザウイルスのアミノ酸配列とを比較する工程;
b) 再集合ウイルスの前記配列の1つまたはそれ以上のアミノ酸を改変させて、前記異なるインフルエンザウイルスの配列に一致させることにより、1つまたはそれ以上の改変再集合ウイルスを作製する工程、及び
c) 卵中で1つまたはそれ以上の改変再集合ウイルスを増殖させる工程
を含んでなる、前記方法。
【請求項2】
工程(b)は以下よりなる群から選択されるメンバーの工程を含んでなる、請求項1に記載の方法:
i) 183位がロイシンであり、226位がアラニンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
ii) 186位がバリンであり、226位がイソロイシンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
iii) 119位がグルタミン酸であり、136位がグルタミンであるように、NAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
iv) 186位がバリンであり、226位がイソロイシンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換し、かつ119位がグルタミン酸であり、136位がグルタミンであるように、NAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
v) 196位がスレオニンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;及び
vi) 186位がバリンであり、226位がイソロイシンであり、196位がスレオニンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程。
【請求項3】
請求項1に記載の方法により製造される複製増強再集合インフルエンザウイルス。
【請求項4】
請求項1に記載の複製増強再集合インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物。
【請求項5】
発育卵における再集合インフルエンザウイルスの増殖を上昇させる方法であって、再集合ウイルスをMDCK細胞及び発育卵で複数回継代することを含み、その際、増殖は少なくとも1logPFU/mL上昇するものである、前記方法。
【請求項6】
以下よりなる群から選択されるメンバーを含む複製増強再集合インフルエンザウイルス:
i) 183位にロイシンを含み、226位にアラニンを含むHAタンパク質;
ii) 186位にバリンを含み、226位にイソロイシンを含むHAタンパク質;
iii) 119位にグルタミン酸を含み、136位にグルタミンを含むNAタンパク質;
iv) 186位にバリンを含み、226位にイソロイシンを含むHAタンパク質、及び119位にグルタミン酸を含み、位にグルタミンを含むNAタンパク質;
v) 186位にバリンを含み、226位にイソロイシンを含み、196位にスレオニンを含むHAタンパク質;
vi) 196位にスレオニンを含むHAタンパク質;及び
vi) HAタンパク質における186位と196位での置換。
【請求項7】
請求項6に記載の複製増強再集合インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物。
【請求項8】
インフルエンザウイルスの複製を少なくとも10%上昇させる方法であって、
a) アミノ酸置換がなされた場合に、183位にロイシン残基を、186位にバリン残基を、196位にスレオニン残基を、そして226位にアラニン残基を生じるように、HAの183位、186位、196位又は226位の1つ以上で、必要に応じてアミノ酸置換を行う工程:及び
b) 前記HA置換を含むインフルエンザウイルスを卵で増殖させる工程、
を含んでなる、前記方法。
【請求項9】
183位、186位、196位、又は226位の1つ以上で置換を含む再集合インフルエンザウイルスであって、発育卵中で少なくとも8.0 log10PFU/mlの力価まで増殖する、前記インフルエンザウイルス。
【請求項10】
183位、186位、196位、又は226位の1つ以上で置換を含む再集合インフルエンザウイルスであって、発育卵中で少なくとも9.0 log10PFU/mlの力価まで増殖する、前記インフルエンザウイルス。
【請求項11】
183位、186位、196位、又は226位の1つ以上で置換を含む再集合インフルエンザウイルスであって、前記置換を有しない同じ再集合ウイルスより少なくとも50%高い力価まで増殖する、前記インフルエンザウイルス。
【請求項12】
少なくとも1つの置換は、196位にスレオニン、又は186位にバリンを生じる、請求項9、10、又は11に記載の再集合ウイルス。
【請求項13】
少なくとも1つの置換は、196位に非荷電極性側鎖を有するアミノ酸、又は186位に非極性側鎖を有するかつアラニンではないアミノ酸を生じる、請求項9、10、又は11に記載の再集合ウイルス。
【請求項14】
インフルエンザウイルスは低温順応性であり、温度感受性であり、かつ弱毒化されている、請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルス。
【請求項15】
インフルエンザウイルスはMDV-A株又はPR8株の骨格をさらに含む、請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルス。
【請求項16】
請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物。
【請求項17】
請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルスを含むインフルエンザワクチン。
【請求項18】
請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルスを含む、低温順応性弱毒化温度感受性生インフルエンザワクチン。
【請求項1】
再集合インフルエンザウイルスの複製を少なくとも10%上昇させる方法であって、
a) 再集合インフルエンザウイルスのアミノ酸配列と、発育卵中で高力価まで複製する異なるインフルエンザウイルスのアミノ酸配列とを比較する工程;
b) 再集合ウイルスの前記配列の1つまたはそれ以上のアミノ酸を改変させて、前記異なるインフルエンザウイルスの配列に一致させることにより、1つまたはそれ以上の改変再集合ウイルスを作製する工程、及び
c) 卵中で1つまたはそれ以上の改変再集合ウイルスを増殖させる工程
を含んでなる、前記方法。
【請求項2】
工程(b)は以下よりなる群から選択されるメンバーの工程を含んでなる、請求項1に記載の方法:
i) 183位がロイシンであり、226位がアラニンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
ii) 186位がバリンであり、226位がイソロイシンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
iii) 119位がグルタミン酸であり、136位がグルタミンであるように、NAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
iv) 186位がバリンであり、226位がイソロイシンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換し、かつ119位がグルタミン酸であり、136位がグルタミンであるように、NAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;
v) 196位がスレオニンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程;及び
vi) 186位がバリンであり、226位がイソロイシンであり、196位がスレオニンであるように、HAアミノ酸残基を必要に応じて置換する工程。
【請求項3】
請求項1に記載の方法により製造される複製増強再集合インフルエンザウイルス。
【請求項4】
請求項1に記載の複製増強再集合インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物。
【請求項5】
発育卵における再集合インフルエンザウイルスの増殖を上昇させる方法であって、再集合ウイルスをMDCK細胞及び発育卵で複数回継代することを含み、その際、増殖は少なくとも1logPFU/mL上昇するものである、前記方法。
【請求項6】
以下よりなる群から選択されるメンバーを含む複製増強再集合インフルエンザウイルス:
i) 183位にロイシンを含み、226位にアラニンを含むHAタンパク質;
ii) 186位にバリンを含み、226位にイソロイシンを含むHAタンパク質;
iii) 119位にグルタミン酸を含み、136位にグルタミンを含むNAタンパク質;
iv) 186位にバリンを含み、226位にイソロイシンを含むHAタンパク質、及び119位にグルタミン酸を含み、位にグルタミンを含むNAタンパク質;
v) 186位にバリンを含み、226位にイソロイシンを含み、196位にスレオニンを含むHAタンパク質;
vi) 196位にスレオニンを含むHAタンパク質;及び
vi) HAタンパク質における186位と196位での置換。
【請求項7】
請求項6に記載の複製増強再集合インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物。
【請求項8】
インフルエンザウイルスの複製を少なくとも10%上昇させる方法であって、
a) アミノ酸置換がなされた場合に、183位にロイシン残基を、186位にバリン残基を、196位にスレオニン残基を、そして226位にアラニン残基を生じるように、HAの183位、186位、196位又は226位の1つ以上で、必要に応じてアミノ酸置換を行う工程:及び
b) 前記HA置換を含むインフルエンザウイルスを卵で増殖させる工程、
を含んでなる、前記方法。
【請求項9】
183位、186位、196位、又は226位の1つ以上で置換を含む再集合インフルエンザウイルスであって、発育卵中で少なくとも8.0 log10PFU/mlの力価まで増殖する、前記インフルエンザウイルス。
【請求項10】
183位、186位、196位、又は226位の1つ以上で置換を含む再集合インフルエンザウイルスであって、発育卵中で少なくとも9.0 log10PFU/mlの力価まで増殖する、前記インフルエンザウイルス。
【請求項11】
183位、186位、196位、又は226位の1つ以上で置換を含む再集合インフルエンザウイルスであって、前記置換を有しない同じ再集合ウイルスより少なくとも50%高い力価まで増殖する、前記インフルエンザウイルス。
【請求項12】
少なくとも1つの置換は、196位にスレオニン、又は186位にバリンを生じる、請求項9、10、又は11に記載の再集合ウイルス。
【請求項13】
少なくとも1つの置換は、196位に非荷電極性側鎖を有するアミノ酸、又は186位に非極性側鎖を有するかつアラニンではないアミノ酸を生じる、請求項9、10、又は11に記載の再集合ウイルス。
【請求項14】
インフルエンザウイルスは低温順応性であり、温度感受性であり、かつ弱毒化されている、請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルス。
【請求項15】
インフルエンザウイルスはMDV-A株又はPR8株の骨格をさらに含む、請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルス。
【請求項16】
請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物。
【請求項17】
請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルスを含むインフルエンザワクチン。
【請求項18】
請求項9、10、11、12、又は13に記載のインフルエンザウイルスを含む、低温順応性弱毒化温度感受性生インフルエンザワクチン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5−1】
【図5−2】
【図6−1】
【図6−2】
【図7−1】
【図7−2】
【図7−3】
【図7−4】
【図7−5】
【図7−6】
【図7−7】
【図7−8】
【図7−9】
【図7−10】
【図7−11】
【図7−12】
【図7−13】
【図7−14】
【図7−15】
【図7−16】
【図7−17】
【図7−18】
【図7−19】
【図7−20】
【図7−21】
【図7−22】
【図7−23】
【図7−24】
【図7−25】
【図7−26】
【図7−27】
【図7−28】
【図7−29】
【図7−30】
【図7−31】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20−A】
【図20−B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5−1】
【図5−2】
【図6−1】
【図6−2】
【図7−1】
【図7−2】
【図7−3】
【図7−4】
【図7−5】
【図7−6】
【図7−7】
【図7−8】
【図7−9】
【図7−10】
【図7−11】
【図7−12】
【図7−13】
【図7−14】
【図7−15】
【図7−16】
【図7−17】
【図7−18】
【図7−19】
【図7−20】
【図7−21】
【図7−22】
【図7−23】
【図7−24】
【図7−25】
【図7−26】
【図7−27】
【図7−28】
【図7−29】
【図7−30】
【図7−31】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20−A】
【図20−B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【公表番号】特表2009−511073(P2009−511073A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535808(P2008−535808)
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【国際出願番号】PCT/US2006/060031
【国際公開番号】WO2007/048089
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(505396224)メッドイミューン バクシーンズ,インコーポレイティド (13)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【国際出願番号】PCT/US2006/060031
【国際公開番号】WO2007/048089
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(505396224)メッドイミューン バクシーンズ,インコーポレイティド (13)
【Fターム(参考)】
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