説明

インプリント用モールド構造体、及び該インプリント用モールド構造体を用いたインプリント方法、並びに、磁気記録媒体

【課題】インプリントレジスト層に押し当てる際に、前記インプリントレジスト層の組成物の流動を促進して、均一な転写を効率よく行うことができるインプリント用モールド構造体、及び該インプリント用モールド構造体を用いることによって転写精度を向上させたインプリント方法、並びに、記録特性、及び再生特性を向上させた磁気記録媒体の提供。
【解決手段】中心を基準としたデータ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部の内周端、及び外周端の少なくともいずれかには、前記磁気記録媒体の基板におけるパターン形成予定領域の内周端、及び外周端の少なくともいずれかに対して延長されたダミーパターンが形成されたことを特徴とするインプリント用モールド構造体等である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インプリント用モールド構造体、及び該インプリント用モールド構造体を用いたインプリント方法、並びに、磁気記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速性やコストパフォーマンス性に優れたハードディスクドライブが、ストレージ機器の主力として、携帯電話、小型音響機器や、ビデオカメラなどのポータブル機器に搭載され始めている。
そして、ポータブル機器に搭載される記録デバイスとしてのシェアの拡大に伴い、より一層の小型大容量化という要求に応える必要があり、記録密度を向上させる技術が求められている。
前記ハードディスクドライブの記録密度を高めるためには、磁気記録媒体におけるデータトラック間隔の狭小化や、磁気ヘッドの幅を狭小化するという手法が従来より用いられてきた。
しかしながら、前記データトラック間隔を狭めることにより、隣接トラック間の磁気の影響(クロストーク)や、熱揺らぎの影響が無視できなくなり、記録密度に限界があった。
一方、前記磁気ヘッドの幅を狭小化することによる面記録密度の向上にも限界があった。
【0003】
そこで、前記クロストークによるノイズを解決する手段として、ディスクリートトラックメディアと呼ばれる形態の磁気記録媒体が提案されている。前記ディスクリートトラックメディアは、隣接するトラック間に非磁性のガードバンド領域を設けて個々のトラックを磁気的に分離したディスクリート構造とすることにより、隣接トラック間の磁気的干渉を低減したものである。
また、前記熱揺らぎによる減磁を解決する手段として、信号記録のための個々のビットを予め所定の形状パターンで備えたパターンドメディアと呼ばれる形態の磁気記録媒体が提案されている。
【0004】
上記ディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアを製造する際には、レジストパターン形成用モールド(「モールド」と称されることもある。)を用いて、磁気記録媒体の表面に形成されたレジスト層に所望のパターンを転写するインプリンティング法(インプリントプロセス)が用いられる(特許文献1参照)。
このインプリンティング法は、具体的には、加工対象となる基材上に、インプリントレジストとして、熱可塑性の樹脂、又は光硬化性の樹脂を塗布し、塗布された樹脂に対して、所望の形状に加工されたモールドを密着し、押圧して、前記樹脂を加熱/冷却、又は光照射により硬化させ、前記モールドを引き剥がすことで、該モールドに形成されたパターンに対応したパターンを形成し、このパターンをマスクとして用いてドライ、あるいはウェット方式のエッチングによるパターニングを行い、所望の磁気記録媒体を得る方法である。
【0005】
また、前記インプリンティング法については、ディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアに超微細パターンを形成するための様々な検討がなされている(特許文献2〜3参照)。
しかしながら、上記プロセスによるディスクリートメディアや、パターンドメディアのパターン形成においては、部分的な狭い領域における均一なパターンの形成は良好であったが、メディア全面といった広範囲にわたって、均一なパターンを形成することは困難であるという問題があった。
これは、磁気記録媒体の歩留まりを低下させ、磁気記録媒体の性能を著しく低下させるという結果を招くことにつながる。
したがって、このような結果を招かないためにも、広範囲で均一に転写が行われることによって、効率よく磁気記録媒体を製造する方法が望まれていた。
【0006】
【特許文献1】特開2004−221465号公報
【特許文献2】特開2006−120299号公報
【特許文献3】特開2005−71487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、インプリントレジスト層に押し当てる際に、前記インプリントレジスト層の組成物の流動を促進して、均一な転写を効率よく行うことができるインプリント用モールド構造体、及び該インプリント用モールド構造体を用いることによって転写精度を向上させたインプリント方法、並びに、記録特性、及び再生特性を向上させた磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討の結果、インプリント用モールド構造体をインプリントレジスト層に押圧するときに、インプリントレジスト層を形成する組成物の流動性を促進するためには、インプリント用モールド構造体において、半径方向に連続して形成されるサーボ領域の凹凸部が、内周端部、及び外周端部の少なくともいずれか一方まで延設されることによって前記課題が解決されることを知見した。
【0009】
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 円板状の基板と、該基板における一の表面上に、該表面を基準として円周方向に沿って複数の凸部が同心円状に形成されたデータ領域の凹凸部と、前記一の表面上に、該表面を基準として放射状に複数の凸部が形成されたサーボ領域の凹凸部とを有し、円板状の磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト組成物よりなるインプリントレジスト層に前記データ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部を押圧して前記インプリントレジスト層上に凹凸パターンを転写するインプリント用モールド構造体であって、
該インプリント用モールド構造体の基板及び前記磁気記録媒体の基板のそれぞれの中心を基準として、データ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部の内周端、及び外周端の少なくともいずれかには、前記磁気記録媒体の基板におけるパターン形成予定領域の内周端、及び外周端の少なくともいずれかに対して半径方向に延長されたダミーパターンが形成されたことを特徴とするインプリント用モールド構造体である。
該<1>に記載のインプリント用モールド構造体においては、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト層に所望のパターンを転写する際に、前記ダミーパターンによって、インプリントレジスト層の流路の開口部の断面積が増大し、結果として、インプリントレジスト層のコンダクタンスが増大するので、押圧する際の圧力が均一化し、凸部(パターン)の形状に伴う局所的な転写不良が生じにくく、インプリントレジスト層の全面に亘って、スムーズかつ確実なパターンの転写を行うことができる。
<2> 半径方向におけるダミーパターンの形成領域の寸法の合計が、0.1mm〜1mmである前記<1>に記載のインプリント用モールド構造体である。
<3> サーボ領域の凹凸部の円周方向における最内周の幅(WI)よりも、前記サーボ領域の凹凸部の円周方向における最外周の幅(WO)が大きい前記<1>から<2>のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体である。
<4> サーボ領域の凹凸部の円周方向における最内周の幅(WI)と、前記サーボ領域の凹凸部の円周方向における最外周の幅(WO)との比W(=WO/WI)が、1.5〜2.8である前記<1>から<3>のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体である。
<5> サーボ領域の凹凸部の数(N)が、60〜300である前記<1>から<4>のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体である。
<6> 請求項1から5のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト層に押圧して凹凸パターンを転写する転写工程を少なくとも含むことを特徴とするインプリント方法である。
<7> インプリントレジスト組成物の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、内周の端部におけるサーボ領域の凹凸部の円周方向の幅(WI)と、外周の端部における前記サーボ領域の凹凸部の円周方向の幅(WO)との比(WO/WI)をWとし、前記サーボ領域の凹凸部の数をNとしたとき、下記数式(1)を満たす前記<6>に記載のインプリント方法である。
0.001≦P/NW<0.45・・・・・・・・・・・数式(1)
<8> サーボ領域の凹凸部における最内周の円周方向の幅(WI)よりも、前記サーボ領域の凹凸部における最外周の円周方向の幅(WO)が大きい前記<6>から<7>のいずれかに記載のインプリント方法である。
<9> サーボ領域の凹凸部における最内周の円周方向の幅(WI)と、前記サーボ領域の凹凸部における最外周の円周方向の幅(WO)との比W(=WO/WI)が1.5〜2.8である前記<6>から<8>のいずれかに記載のインプリント方法である。
<10> サーボ領域の凹凸部の数(N)が、60〜300である前記<6>から<9>のいずれかに記載のインプリント方法である。
<11> 請求項1から5のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体基板上に形成されたインプリントレジスト層に押圧して凹凸パターンを転写する転写工程と、
前記凹凸パターンが転写されたインプリントレジスト層をマスクにして、前記磁気記録媒体基板の表面に形成された磁性層をエッチングして、インプリント用モールド構造体上に形成されたデータ領域の凹凸部のパターン形状に基づくデータ領域の磁性パターン部、及びサーボ領域の凹凸部のパターン形状に基づくサーボ領域の磁性パターン部を前記磁性層に形成する磁性パターン部形成工程と、
前記磁性層上に形成された凹部に非磁性材料を埋め込む非磁性パターン部形成工程と、を少なくとも含む磁気記録媒体の製造方法によって製造された磁気記録媒体であって、
サーボ領域の磁性パターン部における最内周の円周方向の幅(WI)よりも、前記サーボ領域の磁性パターン部における最外周の円周方向の幅(WO)が大きいことを特徴とする磁気記録媒体である。
<12> サーボ領域の磁性パターン部における最内周の円周方向の幅(WI)と、前記サーボ領域の磁性パターン部における最外周の円周方向の幅(WO)との比W(=WO/WI)が1.5〜2.8である前記<11>に記載の磁気記録媒体である。
<13> サーボ領域の磁性パターン部の数(N)が、60〜300である前記<11>から<12>のいずれかに記載の磁気記録媒体である。
<14> サーボ領域の磁性パターン部が、サーボパターンである前記<11>から<13>のいずれかに記載の磁気記録媒体である。
<15> インプリントレジスト層の材料の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、サーボ領域の磁性パターン部における最内周の円周方向の幅(WI)と、サーボ領域の磁性パターン部における最外周の円周方向の幅(WO)との比(WO/WI)をWとし、前記サーボ領域の磁性パターン部の数をNとしたとき、下記数式(1)を満たす前記<11>から<14>のいずれかに記載の磁気記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、インプリントレジスト層に押し当てる際に、前記インプリントレジスト層の組成物の流動を促進して、均一な転写を効率よく行うことができるインプリント用モールド構造体、及び該インプリント用モールド構造体を用いることによって転写精度を向上させたインプリント方法、並びに、記録特性、及び再生特性を向上させた磁気記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明のインプリント用モールド構造体について図面を参照して説明する。
(インプリント用モールド構造体)
図1は、本発明のインプリント用モールド構造体の概略構成を示す平面図である。また、図2は、本発明のインプリント用モールド構造体の構成を示す部分断面図である。
図1〜2に示すように、インプリント用モールド構造体1は、加工対象物(例えば、後述する図4におけるインプリントレジスト25)を押圧するものであり、円板状の基板2と、基板2の一の表面2a上に、該表面2aを基準として同心円状に、所定の間隔で複数の凸部が配列されることによって形成されたデータ領域110の凹凸部3と、表面2a上に、該表面2aを基準として複数の凸部が半径方向に所定の間隔で弧状に配列されることによって形成されたサーボ領域120の凹凸部4と、該サーボ領域120の凹凸部4に隣接して形成され、サーボ領域120の凹凸部4とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を備える。
ここで、図1に示すように、サーボ領域120は、データ領域110を分断するように、円周方向において略等間隔で複数形成されている。
【0012】
また、図2に示すように、データ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部の内周端、及び外周端の少なくともいずれかには、前記磁気記録媒体の基板におけるパターン形成予定領域の内周端、及び外周端の少なくともいずれかに対して延長されたダミーパターンが形成されることが好ましい。
なお、前記ダミーパターンの形成領域は、図2に示すように、円板状のインプリント用モールド構造体1の中心と、円板状の磁気記録媒体の基板40の中心とを50μmの誤差範囲内で位置決めし、磁気記録媒体の基板40上に予め設定されたパターン形成予定領域に基づいて、半径方向に延長されて設定される。前記誤差範囲が50μmを超えるとNIL時に、インプリント用モールド構造体1と、磁気記録媒体も密着状態が不均一となり(角度によってモールド、磁気記録媒体の接触面積が変わり、密着圧力が変化する。)、レジストパターン均一性が低下する。
前記ダミーパターンが形成されることによって、インプリントレジスト層の流路の開口部の断面積が増大し、結果として、インプリントレジスト層のコンダクタンスが増大するので、押圧する際の圧力が均一化し、凸部(パターン)の形状に伴う局所的な転写不良が生じにくく、インプリントレジスト層の全面に亘って、スムーズかつ確実なパターンの転写を行うことができる。
【0013】
従来においては、データ領域における凹凸部は、同心円状の凹凸パターンであるため、インプリント時、該凹凸パターンによって吐き出されるレジストは、半径方向に流れ出す。そのため、吐き出されるレジストの高さが、凹凸パターンの高さよりも高いと、モールドとレジストとが凹凸部が形成されていない領域においても接触し、印加圧力が上がらず、残膜の厚さが厚くなる問題があった。
【0014】
ここで、データ領域と異なり、サーボ領域は、半径方向に伸びる放射状パターンを有するために、レジストの流動経路の阻害、抵抗が比較的小さく(直線的にレジストが流動する)、良好なインプリントが容易である。
なお、サーボ領域、及びデータ領域が存在する場合、インプリント時の余剰レジストは、データ領域、及びサーボ領域ともに発生する。
データ領域、及びサーボ領域は連結している箇所があり、データ領域の余剰レジストはサーボ領域に流れることは可能であるが、レジストの流動方向が直交しており、コンダクタンスが高い状態にある。そのため、サーボ領域でのレジストの流動優位性はサーボ領域における余剰レジストに適用され、データ領域のレジストは流動を阻害された状態となる。そのため、データ領域の残膜の厚さが厚くなる結果となった。
本発明者らは、モールドの凹凸パターンによるレジストの流動解析等を実施したところ、半径方向に放射状に伸びるサーボ領域の凹凸パターンの内周端及び外周端の少なくともいずれかにおいて、袋小路状態になっており、これが上述の残膜の厚さ、及びレジストの流動性に影響していることを知見した。
【0015】
そこで、サーボ領域における凹凸パターンの外周端、及び内周端の少なくともいずれかを延長し、袋小路状態を作らないことがすぐに改善策として挙げられるが、開口部を作るのみではなく、レジストの流動経路のコンダクタンスの制御が重要となる。開口部、及びレジストの流動経路のコンダクタンスが大きすぎると、主にサーボ領域のレジストが流動し、特に、疎密パターンが不規則に存在するサーボ領域では、パターン配列が疎になっている部分において集中的にレジストが流れてしまって好ましくない。また、開口部、及びレジストの流動経路のコンダクタンスが小さすぎると、サーボ領域におけるレジスト自身の流動も阻害され、パターン配列が疎になっている部分にさえもレジストが流れ込まなくなってしまって好ましくない。したがって、適切な開口部、及びレジストの流動経路のコンダクタンスを設定することで、サーボ領域、及びデータ領域のレジストの流動をバランスよく実現することができることを知見した。
【0016】
半径方向におけるダミーパターンの形成領域の寸法は、0.1mm〜1mmであることが好ましい。前記寸法が0.1mm未満だと、開口部に起因してコンダクタンスが小さくなりすぎ、レジストの流動性を阻害し、レジスト残膜に不均一性が発生する。また、前記寸法が1mmを超えると、コンダクタンスが大きくなりすぎ、データ領域における残膜が厚くなる問題がある。
また、前記開口部は、前記ダミーパターンのうち、サーボ領域における凹部によって形成された領域を意味する。したがって、サーボ領域の外周部及び内周部において袋小路のような構造とならないように形成された開口部の形態ではなく、押し出されたレジストの流路として機能するパターンが半径方向に延設されている。そして、該開口部の体積は、外周部及び内周部のサーボ領域のダミーパターンの半径方向における長さと、外周部及び内周部のサーボ領域の全ての凹部の断面積との積で表される。
【0017】
また、サーボ領域120は、基板2の略中心部側の内周部から外周部に向かって円周方向における幅が拡がるように形成されることがより好ましい。
具体的には、サーボ領域120において内周部側の円周方向の幅をWaとし、外周部側の円周方向の幅をWbとした場合、Wa<Wbを満たすことがより好ましい。
ここで、本発明におけるサーボ領域120の幅とは、所定の円周方向において該サーボ領域120の両側に形成された2つのデータ領域110間の距離、即ち、所定の円周方向における2つのデータ領域110の凸部間又は凹部間の距離と定義する。
【0018】
また、前記同心円の半径方向(凹凸部3が列設されている方向)におけるデータ領域の凹凸部3の断面形状は、例えば、矩形をなしている。
なお、前記データ領域の凹凸部3の断面形状は、矩形に限られず、目的に応じて、後述するエッチング工程を制御することにより、任意の形状を選択することができる。
以下、本実施形態の説明において、「断面(形状)」とは、特に断りがない限り、前記同心円の半径方向(データ領域の凹凸部3が列設されている方向)における断面(形状)を指す。
【0019】
−その他の部材−
前記その他の部材としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基板2上に層状に形成され、前記インプリントレジスト層に対して剥離機能を備えたモールド表層等が挙げられる。
【0020】
<<インプリントレジスト層>>
前記インプリントレジスト層は、インプリントレジスト組成物(以下、「インプリントレジスト液」ということがある。)を磁気記録媒体の基板に塗布することによって形成される層である。
インプリントレジスト層25としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、熱可塑性樹脂、及び光硬化性樹脂の少なくともいずれかを含有するインプリントレジスト組成物(以下、「インプリントレジスト液」ということがある。)を磁気記録媒体の基板40に塗布することによって形成される層である。また、インプリントレジスト層25を形成するインプリントレジスト組成物としては、例えば、ノボラック系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、有機ガラス樹脂、無機ガラス樹脂などが用いられる。
前記インプリントレジスト層25の厚さとしては、モールド1の表面2a上に形成される凸部の高さに対して5%以上、200%未満であることが好ましい。5%未満ではレジスト量が不足し、所望のレジストパターンを形成することができない。
インプリントレジスト層の厚さは、例えば、レジスト塗布基板より一部レジストを剥離、剥離後の段差をAFM装置(Dimension5000、日本ビーコ(株)製)にて測定することができる。
【0021】
[インプリントレジスト組成物の粘度]
前記インプリントレジスト組成物の粘度は、例えば、超音波式粘度計などを用いて測定される。
【0022】
本発明のインプリント用モールド構造体は、インプリントレジスト組成物の粘度をP(mPa・s)としたとき、下記数式(1)を満たすことが好ましい。
0.001≦P/NW<0.45・・・・・・・・・・・・・数式(1)
ただし、上記数式(1)において、Nは、サーボ領域の凹凸部4の数であり、Wは、最内周におけるサーボ領域の凹凸部の円周方向の幅WIと、最外周におけるサーボ領域の凹凸部の円周方向の幅WOとの比(WO/WI)であり、0.5≦P≦70である。
【0023】
前記Wは、1.5〜2.8がより好ましく、サーボ領域の凹凸部4の数(N)は、60〜300がより好ましい。このサーボ領域の凹凸部4の数(N)は、コンパレータ装置(MM−800、ニコン社製)を用いて測定される。
また、最内周におけるサーボ領域の凹凸部の円周方向の幅WI、及び最外周におけるサーボ領域の凹凸部の円周方向の幅WOは、例えば、コンパレータ装置(MM−800、ニコン社製)を用いて測定される。
【0024】
<インプリント用モールド構造体の作製方法>
以下、本発明に係るインプリント用モールド構造体の作製方法の例について図面を参照して説明する。なお、本発明に係るインプリント用モールド構造体は、下記の作製方法以外の作製方法により作製されたものであってもよい。
【0025】
図3A〜Bは、モールド構造体1の作製方法を示す断面図である。図3Aに示すように、まず、Si基材10上に、スピンコートなどでノボラック系樹脂、アクリル樹脂などのフォトレジスト液を塗布し、フォトレジスト層21を形成する。
その後、Si基材10を回転させながら、サーボ信号に対応して変調したレーザー光(又は電子ビーム)を照射し、フォトレジスト全面に所定のパターン、例えば各トラックに回転中心から半径方向に線状に延びるサーボ信号に相当するパターンを円周上の各フレームに対応する部分に露光する。
その後、フォトレジスト層21を現像処理し、露光部分を除去して、除去後のフォトレジスト層21のパターンをマスクにしてRIEなどにより選択エッチングを行い、凹凸形状を有する原盤11を得る。
【0026】
原盤11からモールドを作製するモールドの作製方法としてはメッキ法、ナノインプリント法などを用いることができる。
メッキ法でのモールド作製方法は以下の通りである。
まず、原盤11の表面に導電層(図示せず)を形成する。
前記導電膜の形成方法としては、一般的に真空製膜方法(スパッタリング、蒸着など)、無電解メッキ法などを用いることができる。
前記導電層の材料としては、Ni、Cr、W、Ta、Fe、Coのうち、少なくとも一種類の元素を含有する金属、合金を用いることができ、Ni、Co、FeCo合金などが好ましい。また、導電性を示すTiOなどの非金属材質も前記導電層として使用可能である。
前記導電層の膜厚は、5nm〜30nmの範囲が好ましく、10nm〜25nmの範囲がより好ましい。
上記導電層を形成した原盤を用い、メッキ法にて金属、及び合金素材を積層して、所定の厚みとなるまで形成した後に、原盤11からメッキ基体を剥離することでモールドを形成する。
ここで、前記モールドを構成するメッキ素材としては、Ni、Cr、FeCo合金などを使用することができ、Ni素材を用いたものが特に好ましい。
また、引き剥がし後のモールド1の厚みは、30μm〜500μmの範囲が好ましく、45μm〜300μmの範囲がより好ましい。30μm未満ではモールドの剛性が低下し機械特性を確保することができない。
加えて、上記転写工程(NIL、ナノインプリントリソグラフィ)を多数回実施することで、モールド1自身が変形し、著しく実用特性が低下することがある。したがって、モールドの厚みが500μm以上では剛性が高くなりすぎるため、NIL時のモールド1と、磁気記録媒体の基板40との間の密着を確保することができない。
密着確保のためには、密着圧力をあげる必要があるため、異物などが混入した際にはモールド1と、磁気記録媒体の基板40との間に致命的な形状欠陥が発生する。
【0027】
なお、上記モールドを原盤11として用いて、モールド1の複製を行ってもよい。
ナノインプリント法を用いたモールドの複製方法は以下の通りである。
図3Bに示すように、熱可塑性樹脂、あるいは光硬化性樹脂を含有するインプリントレジスト液を塗布してなるインプリントレジスト層25が一方の面に形成された基板40に対して、原盤11を押し当て、原盤11上に形成された凸部のパターンがインプリントレジスト層25に転写される。
【0028】
ここで、基板40にインプリントレジスト層25が形成された後、磁気記録媒体の内周端、及び外周端の少なくともいずれかにおいて、所定の領域のインプリントレジスト層25を除去してもよい。前記所定の範囲としては、内周端、及び外周端から1mm以内の領域であることが好ましい。この除去された領域とモールド1のダミーパターンとが重なることによって、インプリントレジスト25の流動性をより高めることができる。
また、基板40の材料は、光透過性を有し、モールド構造体1として機能する強度を有する材料であれば、特に制限されることなく、目的に応じて適宜選択され、例えば、石英(SiO)や、有機樹脂(PET、PEN、ポリカーボネート、低融点フッ素樹脂)等が挙げられる。
また、前記「光透過性を有する」とは、具体的には、基板40にインプリントレジスト層25が形成される一方の面から出射するように、基板40の他方の面から光を入射した場合に、インプリントレジスト液が十分に硬化することを意味しており、少なくとも、前記他方の面から前記一方の面へ波長400nm以下の光の光透過率が50%以上であることを意味する。
また、前記「モールド構造体として機能する強度」とは、基板40上に形成されたインプリントレジスト層25に対して、平均面圧力が1kgf/cm以上という条件下で押し当て、加圧しても剥離可能に破損しない強度を意味する。
【0029】
―硬化工程―
その後、インプリントレジスト層25に熱を印加する、あるいは、紫外線などを照射して転写されたパターンを硬化させる。紫外線を照射してパターンを硬化する場合は、パターニング後であってモールド構造体と磁気記録媒体とを剥離した後に紫外線を照射し硬化してもよい。
【0030】
―パターン形成工程―
その後、転写されたパターンをマスクにしてRIEなどにより選択エッチングを行い、凹凸形状を有するモールド構造体1を得る。また基材の表面に無機系材質を形成し、レジストマスクを基として無機系材質マスクを形成し、この無機系材質マスクを用いて基材をエッチングし、モールド構造体1を形成してもよい。
【0031】
(磁気記録媒体)
以下、本発明に係るインプリント用モールド構造体を用いて作製されたディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアなどの磁気記録媒体を、図面を参照して説明する。但し、本発明に係る磁気記録媒体は、本発明に係るインプリント用モールド構造体を用いて製造されていれば、下記の製造方法以外の製造方法により作製されたものであってもよい。
【0032】
図4に示すように、磁性層50と、インプリントレジスト液を塗布してなるインプリントレジスト層25とがこの順に形成された磁気記録媒体の基板40に対して、モールド構造体1を押し当て、加圧することにより、モールド構造体1上に形成されたデータ領域の凹凸部3、及びサーボ領域120の凹凸部4のパターンがインプリントレジスト層25に転写される。
【0033】
ここで、磁気記録媒体の作製におけるインプリントレジスト層25として、インプリント用モールド構造体の作製におけるインプリントレジスト層24と同じインプリントレジスト組成物を採用してもよい。
以下、特に断らない限り、インプリントレジスト層、及びインプリントレジスト組成物は、磁気記録媒体の作製におけるインプリントレジスト層25、及び該インプリントレジスト層25を形成するインプリントレジスト組成物を指すものとする。
【0034】
その後、データ領域の凹凸部3、及びサーボ領域120の凹凸部4のパターンが転写されたインプリントレジスト層25をマスクにして、エッチング工程を行い、モールド構造体1上に形成された凹凸部に基づく凹凸パターンを磁性層50に形成し、凹部に非磁性材料を埋め込むことによって、非磁性層70を形成し、表面を平坦化した後、必要に応じて、保護膜形成などのその他の工程を行って磁気記録媒体100を得る。
前記エッチング工程は、データ領域におけるインプリントレジスト層25に形成されたレジスト凹凸パターン形状に基づく凹凸形状を、データ領域の磁性層50に形成する工程である。
前記凸凹形状の形成方法としては、イオンビームエッチング、反応性化学エッチング、ウェットエッチングなどの手法を用いることができる。
イオンビームエッチングでのプロセスガスとしては、Ar、反応性化学エッチングのエッチャントとしてはCO+NH、塩素ガスなどを用いることができる。
前記その他の工程としては、必要に応じて、前記磁性層の凹部をSiO、カーボン、アルミナ;ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)等のポリマー;潤滑油等の非磁性材料で埋める工程、表面を平坦化する工程、平坦化した表面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等で保護膜を形成する工程、最後に潤滑剤を塗布する工程などが挙げられる。
【0035】
上記のようにして作製された本発明の磁気記録媒体は、その基板の一方の表面上に、同心円状に、所定の間隔で形成された複数のデータ領域の磁性パターン部と、モールドの基板の半径方向に所定の間隔で形成された複数のサーボ領域の磁性パターン部とが非磁性材料によって隔たれて形成されている。なお、図示はされていないが、磁気記録媒体の基板は、インプリント用モールド構造体の基板2と同様の大きさの円板状をなし、孔部が形成されている。
このような構成において、サーボ領域は、データ領域を分断するように、円周方向において略等間隔で複数形成されている。
また、前記サーボ領域は、磁気記録媒体の基板の前記孔部側の内周部から外周部に向かって円周方向における幅が拡がるように形成されることがより好ましい。
具体的には、サーボ領域において内周部側の幅をWとし、外周部側の幅をWとした場合、W<Wを満たすことがより好ましい。
ここで、本発明におけるサーボ領域の幅とは、円周方向において相反する方向にデータ領域の磁性パターン部と隣接するサーボ領域の磁性パターン部の端部間の距離と定義する。
【0036】
本発明の磁気記録媒体においても、インプリントレジスト組成物の粘度をP(mPa・s)としたとき、下記数式(1)を満たすことが好ましい。
0.001≦P/NW<0.45・・・・・・・・・・・・・数式(1)
ただし、上記数式(1)において、Nは、サーボ領域の磁性パターン部の数であり、Wは、最内周におけるサーボ領域の磁性パターン部の円周方向の幅WIと、最外周におけるサーボ領域の磁性パターン部の円周方向の幅WOとの比(WO/WI)であり、0.5≦P≦70である。
【0037】
前記Wは、1.5〜2.8がより好ましく、サーボ領域の磁性パターン部52の数(N)は、60〜300がより好ましい。
また、最内周におけるサーボ領域の磁性パターン部の円周方向の幅WI、及び最外周におけるサーボ領域の磁性パターン部の円周方向の幅WOは、例えば、コンパレータ装置(MM−800、ニコン社製)を用いて測定される。
【実施例】
【0038】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
【0039】
(実施例1)
<インプリント用モールド構造体の作製>
<<原盤の作製>>
直径8インチの円板状のSi基板上に電子線レジストを、スピンコート法を用いて100nmの厚さに塗布した。
その後、回転式電子線露光装置にて所望のパターンを露光、現像することで、凹凸パターンを有する前記電子線レジストをSi基板上に形成した。
凹凸パターンを有する前記電子線レジストをマスクとして、前記Si基板に対して反応性イオンエッチング処理を行い、Si基板上に凹凸形状を形成した。
残存した前記電子線レジストを、可溶溶剤にて洗浄することで除去し、乾燥した後に原盤を得た。
【0040】
ここで、前記凹凸パターンは、データ領域における凹凸パターンと、サーボ領域における凹凸パターンとに大別される。
データ領域は、凸部の巾:120nm、凹部の巾:30nm(トラックピッチ=150nm)の凹凸パターンとした。
サーボ領域に関しては、基準信号長を90nmとし、総セクタ数を50とし、プリアンブル部(45bit)、SAM部(10bit)、SectorCode部(8bit)、CylinderCode部(32bit)、及びBurst部で構成されている。
前記SAM部は、“0000101011”であり、前記SectorCode部における凹凸パターンは、Binary変換を用いて形成され、CylinderCode部における凹凸パターンは、Gray変換を用いて形成される。
また、前記Burst部における凹凸パターンは、一般的な位相バースト信号(16bit)であり、マンチェスター変換を用いて形成される。
【0041】
その後、石英基板上にノボラック系レジスト(マイクロレジスト社mr−I 7000E)を100nm、スピンコート法(3,600rpm)によって形成した。
そして、原盤をモールドとして使用し、ナノインプリントを行った。ナノインプリント後の凹凸レジストパターンを元にエッチャントとしてCHFを用いたRIEでインプリント用モールド構造体1を得た。なお、作製したインプリント用モールド構造体1の表面(レジストに押し当てる側の面)には、ウェット法により剥離層を形成した。該剥離層を構成する剥離剤としては、EGC−1720(住友3M社製)を用いた。
また、磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して表1に示す寸法で内周端側にダミーパターンを形成した。
【0042】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、サーボ領域の凹凸部の幅WO,WIを測定した。結果を表1に示す。
【0043】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、サーボ領域の凹凸部の数を、コンパレータ装置(MM−800、ニコン社製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0044】
<磁気記録媒体の作製>
2.5インチガラス基板上に、以下の手順で各層を形成し、磁気記録媒体を作製した。
作製した磁気記録媒体は、軟磁性層、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁性層(「磁気記録層」ということがある。)、保護層、及び潤滑剤層が順次形成されている。
なお、軟磁性膜、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁気記録層、及び保護層はスパッタリング法で形成し、潤滑剤層はディップ法で形成した。
【0045】
<軟磁性層の形成>
軟磁性層として、CoZrNbよりなる層を100nmの厚さで形成した。
具体的には、前記ガラス基板を、CoZrNbターゲットと対向させて設置し、Arガス圧を0.6Paになるように流入させ、DC 1,500Wで成膜した。
【0046】
<第1の非磁性配向層の形成>
第1の非磁性配向層として、5nmの厚さのTi層を形成した。
具体的に、第1の非磁性配向層は、Tiターゲットと対向設置し、Arガスを0.5Paの圧になるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、5nmの厚さになるようにTiシード層を成膜した。
【0047】
<第2の非磁性配向層の形成>
その後、第2の非磁性配向層として、10nmの厚さのRu層を形成した。
第1の非磁性配向層形成後に、Ruターゲットと対向させて設置し、Arガスを0.5Paの圧になるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、10nmの厚さになるように第2の非磁性配向層としてRu層を成膜した。
【0048】
<磁気記録層の形成>
その後、磁気記録層として、CoCrPtO層を15nmの厚さで形成した。
具体的には、CoPtCrターゲットと対向させて設置し、O 0.04%を含むArガスを、圧力が18Paとなるようにして流入させ、DC 290Wで放電し、磁気記録層を形成した。
【0049】
<保護層の形成>
磁性層形成後に、Cターゲットと対向させて設置し、Arガスを、圧力が0.5Paになるように流入させ、DC 1,000Wで放電し、C保護層を4nmの厚さで形成した。
なお、磁気記録媒体の保磁力は、334kA/m(4.2kOe)とした。
また、本実施例における磁気記録媒体の第1の非磁性材料は、例えば、PtOである。
【0050】
<インプリントレジスト層の形成>
前記保護層上に、インプリントレジスト組成物として、アクリル系レジスト(PAK−01−500、東洋合成工業(株)製)を用いて、100nmの厚さになるように、スピンコート法(3,600rpm)により、インプリントレジスト層を形成した。
【0051】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物の粘度を、超音波式粘度計を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0052】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0053】
<転写工程>
インプリントレジスト層が形成された基板に対して、上記モールドの凹凸部が形成された側の面を対向させて配置し、インプリントレジスト層が形成された基板を3MPaの圧力にて10秒間密着させ、紫外線を10mJ/cm照射した。
以上の工程を終了した後、インプリントレジスト層が形成された基板から前記モールドを剥離した。
その後、前記モールドの凹凸部に基づく凹凸パターンをインプリントレジスト層に転写することによって、該インプリントレジスト層に形成された凹凸パターンのうち、凹部に残存したインプリントレジスト層を、O反応性化学エッチングにて除去した。このO反応性化学エッチングは、前記凹部において前記磁性層が露出するように行われる。
【0054】
<磁性パターン部形成工程>
前記凹部に残存したインプリントレジスト層を除去した後に、磁性層の凹凸形状の加工を実施した。
磁性層の加工としては、イオンビームエッチング法を用いた。
具体的には、Arガスを用い、イオン加速エネルギーは500eVとし、磁性層に対して垂直方向よりイオンビームを入射した。
このようにして磁性層を加工した後、O反応性化学エッチングにて、磁性層上に残存したレジストを除去する。
その後、ディップ法により、PFPE潤滑剤を2nmの厚さに塗布した。
【0055】
<非磁性パターン部形成工程>
上記磁性層を加工した後に、磁性材料を含む層として、厚さが50nmとなるように、スパッタリングを実施してSiO層を形成し、イオンビームエッチングにて磁性層と、非磁性層とが面一になるように、SiO層を除去した。
【0056】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
サーボ領域被覆前の基体を用い、データ領域と、サーボ領域との間のレジスト形状を比較し、NILの均一性の評価を以下のように実施した。
まず、転写工程を経てレジストパターンが形成された垂直磁気記録媒体の中間体を破断し、走査型電子顕微鏡(FE−SEM S800、日立製作所(株)製)を用いて、破断後の断面に対するデータ領域の残レジスト膜厚、サーボ領域におけるバースト部のレジストパターンの高さを測長した。
なお、サーボ領域におけるバースト部のレジストパターンの高さと、データ領域のレジストパターンの高さとの比が0.95〜1.0であれば“◎”、0.90〜0.95未満であれば“○”、0.85〜0.90未満であれば“△”、0.85未満であれば“×”と評価した。
また、1ディスクに対して半径20mm、ほぼ等角度間隔で8カ所の上記測定を行い、これらの平均値を算出し、レジストパターンの成形性(平均)を評価した。
【0057】
<磁気記録媒体の評価>
<<サーボ信号の品位の評価>>
前記磁性層を加工後の垂直磁気記録媒体に対して、プリアンブル部、及びバースト部のTAA(Track Average Amplitude)再生出力を全セクタ分検出した。この検出にかかる評価装置としては、協同電子社製LS−90を用い、リード巾120nm、ライト巾200nmのGMRヘッドを装着した。
次に、半径20mm〜32mmの領域を1mm間隔で測定し、全平均値をプリアンブル部、及びバースト部について算出した。プリアンブル部における平均出力に対するバースト部における平均出力比が0.8以上であれば“○”、0.6〜0.8未満であれば“△”、0.6未満であれば“×”と評価した。使用可能な評価領域は“○”及び“△”である。
加えて、信号均一性の評価も実施した。プリアンブル部、及びバースト部の出力比の標準偏差(σ)を算出し、3σ値を導出する。3σ値/平均値の絶対値が0.05未満であれば“○”、0.05〜0.1未満であれば“△”、0.1以上であれば“×”と判定した。
【0058】
(実施例2)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1におけるサーボ領域の凹凸パターンが外周端部に到達するように形成した以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
なお、磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して表1に示す寸法で外周端側にダミーパターンを形成した。
【0059】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅を測定した。結果を表1に示す。
【0060】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0061】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0062】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0063】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0064】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0065】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0066】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0067】
(実施例3)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1におけるサーボ領域の凹凸パターンが内周端部、及び外周端部両方に到達するように形成した以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
なお、磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して表1に示す寸法で内周端側、及び外周端側にダミーパターンを形成した。
【0068】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅を測定した。結果を表1に示す。
【0069】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0070】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0071】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0072】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0073】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0074】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0075】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0076】
(実施例4)
<インプリント用モールド構造体の作製>
本実施例では、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0077】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅を測定した。結果を表1に示す。
【0078】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0079】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1におけるインプリントレジスト組成物を、アクリル系レジスト(PAK−01−60、東洋合成工業(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0080】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0081】
<磁気記録媒体の作製>
前記インプリントレジスト組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0082】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0083】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0084】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0085】
(実施例5)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0086】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0087】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0088】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1におけるインプリントレジスト組成物を、アセトンで2倍に希釈したアクリル系レジスト(PAK−01、東洋合成工業(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0089】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0090】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0091】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0092】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0093】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0094】
(実施例6)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1における「WO」を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0095】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0096】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0097】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例5と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0098】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0099】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0100】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0101】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0102】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0103】
(実施例7)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1における「WO」を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0104】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0105】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0106】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例5と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0107】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0108】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0109】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0110】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0111】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0112】
(実施例8)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1における「WO」を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0113】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0114】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0115】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例5と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0116】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0117】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0118】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0119】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0120】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0121】
(実施例9)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例8における「N」を表1に示すように変えた以外は、実施例8と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0122】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0123】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0124】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例5と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0125】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0126】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0127】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0128】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0129】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0130】
(実施例10)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0131】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0132】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0133】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1におけるインプリントレジスト組成物を、アセトンで5/4倍に希釈したアクリル系レジスト(PAK−01−60、東洋合成工業(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0134】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0135】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0136】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0137】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0138】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0139】
(実施例11)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0140】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0141】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0142】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1におけるインプリントレジスト組成物を、アクリル系レジスト(PAK−01、東洋合成工業(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0143】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0144】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0145】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0146】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0147】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0148】
(実施例12)
<インプリント用モールド構造体の作製>
磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して表1に示す寸法で内周端側にダミーパターンを形成した以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0149】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0150】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0151】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0152】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0153】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0154】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0155】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0156】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0157】
(実施例13)
<インプリント用モールド構造体の作製>
磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して表1に示す寸法で外周端側にダミーパターンを形成した以外は、実施例2と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0158】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0159】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0160】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0161】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0162】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0163】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0164】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0165】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0166】
(実施例14)
<インプリント用モールド構造体の作製>
磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して表1に示す寸法で内周端側にダミーパターンを形成した以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0167】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0168】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0169】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0170】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0171】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0172】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0173】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0174】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0175】
(実施例15)
<インプリント用モールド構造体の作製>
磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して表1に示す寸法で外周端側にダミーパターンを形成した以外は、実施例2と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0176】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0177】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0178】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0179】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0180】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0181】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0182】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0183】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0184】
(実施例16)
<インプリント用モールド構造体の作製>
磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して、外周端側に形成するダミーパターンの寸法を表1のように変えた以外は、実施例3と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0185】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0186】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0187】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0188】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0189】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0190】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0191】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0192】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0193】
(実施例17)
<インプリント用モールド構造体の作製>
磁気記録媒体の基板上におけるパターン形成予定領域に対して、内周端側に形成するダミーパターンの寸法を表1のように変えた以外は、実施例3と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0194】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0195】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0196】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0197】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0198】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0199】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0200】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0201】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0202】
(比較例1)
<インプリント用モールド構造体の作製>
実施例9においてパターンを延長した形状を採用しなかった以外は、実施例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0203】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0204】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0205】
<インプリントレジスト層の形成>
実施例9と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0206】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0207】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0208】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0209】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0210】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0211】
(比較例2)
<インプリント用モールド構造体の作製>
比較例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0212】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0213】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0214】
<インプリントレジスト層の形成>
比較例1におけるインプリントレジスト組成物を、アセトンで5/4倍に希釈したアクリル系レジスト(PAK−01−60、東洋合成工業(株)製)に変えた以外は、比較例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0215】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0216】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0217】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0218】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0219】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0220】
(比較例3)
<インプリント用モールド構造体の作製>
比較例1と同様にして、インプリント用モールド構造体を作製した。
【0221】
<<サーボ領域の凹凸部の幅の測定>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の幅(WI,WO)を測定し、それらの比(WO/WI)を算出した。結果を表1に示す。
【0222】
<<サーボ領域の凹凸部の数>>
作製したインプリント用モールド構造体について、実施例1と同様にして、サーボ領域の凹凸部の数を測定した。結果を表1に示す。
【0223】
<インプリントレジスト層の形成>
比較例1におけるインプリントレジスト組成物を、アクリル系レジスト(PAK−01、東洋合成工業(株)製)に変えた以外は、比較例1と同様にしてインプリントレジスト層を形成した。
【0224】
<<インプリントレジスト組成物の粘度>>
前記インプリントレジスト組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0225】
<磁気記録媒体の作製>
本実施例において作製したインプリントモールド構造体を用いた以外は、実施例1と同様にして、磁気記録媒体を作製した。
【0226】
<P/NWの算出>
上記結果から、P/NWを計算した。結果を表1に示す。
【0227】
<<レジストパターンの成形性の評価>>
磁気記録媒体の作製において、実施例1と同様にして、レジストパターンの成形性を評価した。結果を表1に示す。
【0228】
<磁気記録媒体の評価>
作製した磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、サーボ信号の品位を評価した。結果を表1に示す。
【0229】
【表1】

【0230】
表1に示すように、中心を基準としたデータ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部の内周端、及び外周端の少なくともいずれかには、前記磁気記録媒体の基板におけるパターン形成予定領域の内周端、及び外周端の少なくともいずれかに対して延長されたダミーパターンが形成された実施例1〜11は、ダミーパターンが形成されていない比較例1〜3に対して、転写性が高いインプリント用モールド構造体を提供することができた。
また、中心を基準としたデータ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部の内周端、及び外周端の少なくともいずれかには、前記磁気記録媒体の基板におけるパターン形成予定領域の内周端、及び外周端の少なくともいずれかに対して延長されたダミーパターンが形成された実施例1〜7において作製されたインプリント用モールド構造体を用いることにより、記録再生特性に優れた磁気記録媒体を提供することができた。
特に、最内周の幅(WI)と最外周の幅(WO)との比が1.5〜2.8を満たす実施例8、及び更にサーボ領域の凹凸部の数(N)が60〜300の範囲内である実施例9は、レジストパターン成形性に優れたインプリント用モールド構造体、及び磁気記録媒体を作製することができた。
【図面の簡単な説明】
【0231】
【図1】図1は、本発明のインプリント用モールド構造体の構成を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明のインプリント用モールド構造体の構成を示す部分断面図である。
【図3A】図3Aは、本発明のインプリント用モールド構造体の製造方法を示す断面図である。
【図3B】図3Bは、本発明のインプリント用モールド構造体の製造方法を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明のインプリント用モールド構造体を用いて磁気記録媒体を製造する製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
【0232】
1 モールド構造体
2 基板
2a 表面
3 データ領域の凹凸部
4 サーボ領域の凹凸部
10 Si基板
11 Si原盤
21 フォトレジスト層
24 インプリントレジスト層
25 インプリントレジスト層
30 被加工基板
40 磁気記録媒体の基板
50 磁性層
70 非磁性材料
100 磁気記録媒体
110 データ領域
120 サーボ領域
130 データ領域
140 サーボ領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円板状の基板と、該基板における一の表面上に、該表面を基準として円周方向に沿って複数の凸部が同心円状に形成されたデータ領域の凹凸部と、前記一の表面上に、該表面を基準として放射状に複数の凸部が形成されたサーボ領域の凹凸部とを有し、円板状の磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト組成物よりなるインプリントレジスト層に前記データ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部を押圧して前記インプリントレジスト層上に凹凸パターンを転写するインプリント用モールド構造体であって、
該インプリント用モールド構造体の基板及び前記磁気記録媒体の基板のそれぞれの中心を基準として、データ領域の凹凸部及びサーボ領域の凹凸部の内周端、及び外周端の少なくともいずれかには、前記磁気記録媒体の基板におけるパターン形成予定領域の内周端、及び外周端の少なくともいずれかに対して半径方向に延長されたダミーパターンが形成されたことを特徴とするインプリント用モールド構造体。
【請求項2】
半径方向におけるダミーパターンの形成領域の寸法の合計が、0.1mm〜1mmである請求項1に記載のインプリント用モールド構造体。
【請求項3】
サーボ領域の凹凸部の円周方向における最内周の幅(WI)よりも、前記サーボ領域の凹凸部の円周方向における最外周の幅(WO)が大きい請求項1から2のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体。
【請求項4】
サーボ領域の凹凸部の円周方向における最内周の幅(WI)と、前記サーボ領域の凹凸部の円周方向における最外周の幅(WO)との比W(=WO/WI)が、1.5〜2.8である請求項1から3のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体。
【請求項5】
サーボ領域の凹凸部の数(N)が、60〜300である請求項1から4のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体の基板上に形成されたインプリントレジスト層に押圧して凹凸パターンを転写する転写工程を少なくとも含むことを特徴とするインプリント方法。
【請求項7】
インプリントレジスト組成物の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、内周の端部におけるサーボ領域の凹凸部の円周方向の幅(WI)と、外周の端部における前記サーボ領域の凹凸部の円周方向の幅(WO)との比(WO/WI)をWとし、前記サーボ領域の凹凸部の数をNとしたとき、下記数式(1)を満たす請求項6に記載のインプリント方法。
0.001≦P/NW<0.2・・・・・・・・・・・数式(1)
【請求項8】
サーボ領域の凹凸部における最内周の円周方向の幅(WI)よりも、前記サーボ領域の凹凸部における最外周の円周方向の幅(WO)が大きい請求項6から7のいずれかに記載のインプリント方法。
【請求項9】
サーボ領域の凹凸部における最内周の円周方向の幅(WI)と、前記サーボ領域の凹凸部における最外周の円周方向の幅(WO)との比W(=WO/WI)が1.5〜2.8である請求項6から8のいずれかに記載のインプリント方法。
【請求項10】
サーボ領域の凹凸部の数(N)が、60〜300である請求項6から9のいずれかに記載のインプリント方法。
【請求項11】
請求項1から5のいずれかに記載のインプリント用モールド構造体を、磁気記録媒体基板上に形成されたインプリントレジスト層に押圧して凹凸パターンを転写する転写工程と、
前記凹凸パターンが転写されたインプリントレジスト層をマスクにして、前記磁気記録媒体基板の表面に形成された磁性層をエッチングして、インプリント用モールド構造体上に形成されたデータ領域の凹凸部のパターン形状に基づくデータ領域の磁性パターン部、及びサーボ領域の凹凸部のパターン形状に基づくサーボ領域の磁性パターン部を前記磁性層に形成する磁性パターン部形成工程と、
前記磁性層上に形成された凹部に非磁性材料を埋め込む非磁性パターン部形成工程と、を少なくとも含む磁気記録媒体の製造方法によって製造された磁気記録媒体であって、サーボ領域の磁性パターン部における最内周の円周方向の幅(WI)よりも、前記サーボ領域の磁性パターン部における最外周の円周方向の幅(WO)が大きいことを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項12】
サーボ領域の磁性パターン部における最内周の円周方向の幅(WI)と、前記サーボ領域の磁性パターン部における最外周の円周方向の幅(WO)との比W(=WO/WI)が1.5〜2.8である請求項11に記載の磁気記録媒体。
【請求項13】
サーボ領域の磁性パターン部の数(N)が、60〜300である請求項11から12のいずれかに記載の磁気記録媒体。
【請求項14】
サーボ領域の磁性パターン部が、サーボパターンである請求項11から13のいずれかに記載の磁気記録媒体。
【請求項15】
インプリントレジスト層の材料の粘度(P)が、0.5〜10mPa・sであり、サーボ領域の磁性パターン部における最内周の円周方向の幅(WI)と、サーボ領域の磁性パターン部における最外周の円周方向の幅(WO)との比(WO/WI)をWとし、前記サーボ領域の磁性パターン部の数をNとしたとき、下記数式(1)を満たす請求項11から14のいずれかに記載の磁気記録媒体。
0.001≦P/NW<0.2・・・・・・・・・・・数式(1)

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−70483(P2009−70483A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−238031(P2007−238031)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】