説明

ウィッキングデバイスのためのこぼれ/漏れ防止シール

ディフューザーの芯等とともに使用するためのシール部材を開示する。シール部材は、液室の中に液体を含む容器を密閉する。シール部材は、容器の中に含まれた液体香料に対して耐久性もありつつ可鍛性のある材料で形成してもよい。シール部材は、本体、フラップ及び芯を貫通させて受けるための開口部を有していてもよい。シール部材は、液室への通気を可能にするとともに、芯を貫通させて挿入したとき、持続的なシールを形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の出願は、2010年、1月12日出願の米国仮特許出願第61/294,340に基づく優先権を主張する。
【0002】
本発明は、シールに関し、更に具体的には、ウィッキングデバイスのためのこぼれ/漏れ防止シールに関する。
【背景技術】
【0003】
近年、市販されている様々なタイプの香料放出器の中で、パッシブな(passive)設計のディフューザー(diffuser)が次第に消費者の関心を得るようになっている。そのようなディフューザーは、一般的に、長期間パッシブにかつゆっくりと香料を放出するためにその環境にさらされる液体香料及びリード(reed)又は類似のウィッキングデバイス(wicking device)を提供する。追加的なリードまたは芯(wick)を伴った安価な詰め替え品(refill)は、簡単に購入することができる。心地の良い装飾を提供することと、使い易いことと、コストパフォーマンスが良いことは、そのタイプのディフューザーの人気が高まったその他の要因である。
【0004】
しかし、パッシブなディフューザーに関連する一つの実質的な問題は、液体香料の格納に関するものである。典型的には、ディフューザーの液体香料の入った詰め替え品又は容器は、開けられて空気にさらされて、消費者は希望するだけのリード又は芯を香料の中に入れることができる。液体香料が詰められている現在存在しているディフューザーは、傾けたり、振ったりあるいはそれに類似したことをしたときにこぼれ易い。リードや芯を差し込む導管(passage)を提供するが、こぼれや漏れを防止する効果的なシールは存在していない。一番最初に使用する前に、香料の漏れを防止可能なシールはいくつか存在するが、一旦そのシールを取り外すか、壊してしまうと、通常使用時のこぼれや漏れを防止する手段がない。更に、時間が経つにつれ、継続的に香料と接触することにより、劣化してしまうシールもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のことから、ディフューザーのウィッキングデバイスのためのこぼれや漏れを防止するシールに対するニーズ(need)が存在することがわかる。また、詰め替え容器の使用前の漏れを防止する一方、通気を可能にして、通常使用時に効果的な密閉作用を提供し続けることができるシールに対するニーズも存在する。それに加えて、使用中の液体香料による影響を受けない材料で構成されたシールに対するニーズも存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、シール部材(sealing member)が開示される。シール部材は、第1ポジションと第2ポジションとの間を動くことが可能な複数のフラップ(flap)を含む本体(body)を具備する。フラップは、第2ポジションにあるとき、本体を貫通する開口部(opening)を規定してもよい。各々のフラップは、本体を貫通する通気口(vent)を形成しつつ、挿入された芯を受け止めてかつ密閉するように構成されたシール表面を有していてもよい。
【0007】
本発明の他の実施形態によれば、拡散装置が開示される。装置は容器とシール部材から構成されてもよい。容器は液室を実質的に取り囲んでいてもよく、液室の中に貫通して至るオリフィス(orifice)を規定する上部を有していてもよい。シール部材はオリフィスを覆い、第1ポジションと第2ポジションとの間を移動できる複数のフラップを含む本体から構成されてもよい。
【0008】
また、第2ポジションのフラップは、本体及びオリフィスを通って液室に至る開口部を規定してもよい。各々のフラップは、本体及びオリフィスを通って液室に至る通気口を形成する一方、挿入された芯を受け取りかつ密閉するように構成されたシール表面を有していてもよい。
【0009】
本発明の更に他の実施形態によれば、容器に液体を密閉する方法が開示される。本方法は、芯と、液体を含み、これを貫通するオリフィスを規定する上部を有する容器と、オリフィスを被うシール部材とを提供することを含んでもよい。シール部材は、第1ポジションと第2ポジションとの間を動くことができる複数のフラップを含むフレキシブルな本体から構成されてもよい。本方法は、更に芯の一部分をシール部材及びオリフィスを通って、容器の中に含まれている液体の中に挿入することによってフラップを第2ポジションに移動することと、芯とシール部材の間に、シール部材とオリフィスを通って容器の中に延びる通気口を形成することと、容器の中にある液体を密閉することとを含んでもよい。
【0010】
本発明におけるこれらと他の実施形態は、添付する図面とともに次の詳細な記述を読めば容易に明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の開示内容に基づいて組み立てた典型的なシール部材を有する典型的な拡散装置の斜視図。
【図2】図1の典型的な拡散装置の分解断面図。
【図3】図1の典型的な拡散装置の断面図。
【図4】本発明の開示内容に基づくシール部材の一実施形態を示す斜視図。
【図5】図4のシール部材の平面図。
【図6】図5に於ける線分6−6に沿ったシール部材の断面図。
【図7】図3に於ける線分7−7に沿ったシール部材の断面図。
【図8】図9に於ける線分8−8に沿ったシール部材の断面図。
【図9】容器を横に倒した状態のシール部材、芯および容器からなる一実施形態の斜視図。
【0012】
本発明は、様々な変更や別の構造を許容することができるが、実例となる実施形態を図面とともに表示して以下に詳細に説明する。しかし、本発明を開示した特定の形態に限定する意図はなく、逆に、意図するところは、すべての変更、別の構造、及び本発明の範囲に該当する均等物をも扱う。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、芯、ウィッキングデバイス又はリード(「芯(wick)」と総称する)及び容器を有する拡散装置又はそれに類似したもので使用されるシール部材を提供する。具体的に述べると、シール部材は、容器(vessel)又は詰め替え容器(refill container)のオリフィスの上に配置されてもよく、容器や詰め替え容器を傾けたり、振ったり、それに類似したことをしたときに、容器や詰め替え容器の内容物がこぼれたり漏れたりすることを阻止または防止するように形成されてもよい。
【0014】
図1から図3は、容器102、芯104、シール部材106からなる典型的な拡散装置100を示す。容器102は、上部108と底部110を有してもよく、実質的に液室112を取り囲んでもよい。容器102の上部108は液室112に通じるオリフィス114を規定してもよい。容器102は、液室112の中に、空気中に拡散される香料、エアーフレッシュナー、活物質又はその他の液体(「液体」と総称する)を含んでもよい。
【0015】
芯104は、その一部が液室112内の液体118の中に配置されてもよく、一部は容器102の外に配置さてもよい。液体118は、当該技術分野で公知のように、芯104に沿って引き上げられ、容器102の外の空気中に拡散されてもよい。芯は、プラスチック、木や綿のような自然材料から構成するか、あるいは、例えばポリエステルのような合成物質から構成してもよい。
【0016】
複数の実施形態による拡散装置は、いくつか又はすべての容器102の上に配置されたカバー116と芯104を含んでもよい。実施形態によれば、カバー116は芯104及び/又は容器102を支持してもよい。
【0017】
シール部材106又は「シール」は、オリフィス114を覆って(cover)、容器102の上に配置されてもよい。一実施形態によれば、シール部材106は、容器102の上部108に貼付(adhered)されてもよい。別の実施形態では、当該技術分野において公知であるように、容器102の上部108に締まりばめ(interference fit)されてもよい。
【0018】
シール部材106は、芯が挿入されるように、フレキシブル又は、最初に壊すことのできる(breakable)開口部128を提供してもよい。シール部材106と、これに関連する開口部128は、この明細書に参考としてその内容が引用される米国特許第7,441,755で教示される構造に限定される訳ではないが、その構造も含むあらゆる方法で、芯を受けるように構成されてもよい。
【0019】
図4から図6は、シール部材106の一実施形態を示している。シール部材106は第1ポジション124と第2ポジション126(図7を参照)の間を動くことが可能な多数のフラップ122を含む本体120から構成されてもよい。シール部材106は、第1のポジション124(図2、図4から図6)にあるとき、実質的に平面(planar)であり、上部108の表面のような容器102の表面と平行に配置されてもよい。フラップ122は、フラップ122を第2ポジション126(図7)に移動させたとき、オリフィス114内に開くようにオリフィス114上に位置合わせされて配置されてもよい。
【0020】
フラップ122は、芯104の一部分を本体120及びオリフィス114に貫通させて液室112の中に挿入することを可能とする開口部128を規定してもよい。一実施形態に於いて、フラップ122が第1ポジション124にあるとき、開口部128は実質的にHの形状をしているスリットであってもよい。別の実施態様に於いては、開口部128は波型やその他の適当な形状であってもよい。更に別の実施形態によれば、開口部128は、スリットの代わりにH形状のスロット(slot)でもよく、または開口部128はH形状のスリットとスロットを有したH形状であってもよい。フラップ122が第1ポジション124に配置されたとき、開口部128の形状は、H形状に限らず、スリット又はスロットの幅の寸法についても限定されることはなく、本発明の精神に逸脱することがなければ、開口部128のその他の適当な形状や幅を採用してもよい。
【0021】
図7は、典型的な芯104が、拡散対象の液体118を含む容器102の液室112に挿入された状態のシール部材106の一実施形態を示した図である。このように挿入された芯104の一部分を、この明細書では、芯104の浸漬部分(dipping portion)130という。第2ポジション126の実施形態のシール部材106のフラップ122が、図7に示されている。図7に示されるように、芯104の浸漬部分130がシール部材106の開口部128に挿入されたとき、フラップ122を芯の浸漬部分130によって第2ポジション126に偏らせて(biased)もよい。各々のフラップ122は、芯104の挿入された浸漬部分130の表面の外側を受け止め(receive)且つ密閉(seal)するシール表面132を有していてもよい。芯104の浸漬部分は、フラップのシール表面132やシール部材106の各々のサイド表面136の一部分など、芯104に接触するシール部材106の実質的にすべて或いは大部分の表面にぴったりと密着してもよい。図9に示すように、容器が横に傾いたとき、シール部材106によって形成されたシールによって、液室112の液体118が、シール部材106の開口部128を通って容器102から外に漏れることを防止(prevent)し、又はレジスト(resist)するシール部材106を形成してもよい。
【0022】
芯とシールの寸法は重要であり、本発明者によって特定された範囲で選択された場合には、拡散を良好にし、こぼれることを回避できるようになる。例えば、一実施形態では、ふさぎ率(fill index)(T/S)は、Tが芯の厚さで、Sがシール部材の厚さである場合に、約0.001から約100の範囲に存在してもよい。一実施形態では、すきま率(gap index)(T/W)は、Tが芯の厚さであり、Wがシールの幅である場合に、約0.001から約50の範囲に存在してもよい。シール幅Wは、図7に示すように、シール部材106の周囲からフラップ122を横断して挿入した芯104までを測定してもよい。一実施形態では、フラップ率(flap index)(S/V)は、Sがシール部材の厚さであり、Wがシール幅である場合に、約0.001から約50の範囲に存在してもよい。
【0023】
図8に示すように、シール部材106は、芯がシール部材106の開口部128に受け止められた状態で、少なくとも一つの通気口134を形成するように構成されてもよい。フラップ122が第2ポジション126に配置されたとき、通気口134がシール部材106によって形成され、シール部材106とオリフィス114を通して容器102の中の液室112まで延びている。通気口134は周りの大気に拡散させるために液体118を芯104に沿って上に引き上げるのに役立つ。一実施形態に於いて、通気口134の寸法は、最も大きい直径が、ゼロから約0.010インチ(あるいは0.0254センチメートル)までの値であってもよい。
【0024】
図9に示すように、容器102を横に傾けた場合134は、通気口134の直径のサイズにより、液体118の表面張力とともに、液体118の液滴が通気口134を通って容器102から外に漏れるのを防止する。一実施形態に於いては、通気口134は、実質的に、ゼロから約0.010インチ(又は0.0254センチメートル)までの範囲の高さ(又は直径)を有する三角形状としてもよい。その他の実施形態において、通気口134として、他の形状を用いても良い。図3、図8、図9に示された実施形態において、フラップ122が第2ポジションに移動したとき、複数の通気口134が形成されてもよい。例えば、図3、図8、図9に示す典型的な実施形態において、通気口134は、シール部材106の4つのコーナーの各々に形成される。
【0025】
シール部材106は、容器102に含まれる香料に対して実質的に耐久性のある(resistant)材料で構成し、これにより容器102を密閉することによりシール部材106の劣化を防止する。
【0026】
開口部128は、使用する前は密封された状態に形成されていてもよい。実施形態によっては、シール部材106の開口部128は「壊すことが可能(breakable)」であってもよいが、この意味は、開口部128は、芯104の最初の又は一番目の挿入及び/又は通気を可能とするために、最初に穴を開けておくか又は壊して開く状態とする必要がある。そのような構成において、フラップ122を第1ポジション124から第2ポジション126に動かすために、各々のフラップ122の一部分を壊して本体120から離してもよい。このように、開口部128を壊すことが可能な実施形態において、シール部材106は、オリジナルの芯104を取り除いた後に、別の芯104のシールを行うために再使用してもよい。このようなシール部材106の再使用に際して、一般的に、取り換え芯104を挿入する前に、開口部128は、再び穴を開けるか又は壊して開ける必要はない。壊すことが可能な開口部128を有するそのようなシール部材106は、容器102が振られたり又は傾けられたときに、液体118が開口部128から外に漏れないように防止する漏れ防止シールを提供する(シール部材106が、最初からある芯104と一緒に使われようと、それに続く取替え芯104と一緒に使われるかと関係ない)。一実施形態では、壊すことが可能な開口部128を有するシール部材106は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド又は過大に引っ張らなくても切り取ることのできる他の化学的耐久性のある樹脂によって製造してもよい。一実施形態では、そのような材料のデュロメータ(durometer)は、約10から約100ショア(shore)Aの範囲に存在してもよい。別の実施形態では、そのような材料のデュロメータは、約70から約100ショアAの範囲に存在してもよい。別の実施形態では、そのような材料のデュロメータは、約10から約50ショアDの範囲に存在してもよい。更に別の実施形態では、そのような材料のデュロメータは、約22から約50ショアDの範囲に存在してもよい。
【0027】
他の実施形態では、シール部材106の開口部128は、最初又は一番目に使用するときに穴を開けておく必要がないが、最初に芯104を挿入するのか、最初の芯104を取り除いた後にそれに続いて取替え芯104を挿入するのかにかかわらず、シールされた開口部128に芯104を挿入することによって押し開けることができる。一実施形態によれば、シール部材106を形成する材料は、十分な弾力と伸縮性を持つように形成されてもよく、材料のデュロメータは、開口部128が、挿入された芯104を取り除いた後に、再シール(reseal)されるような値であってもよい。
【0028】
再シールする開口部128を有するそのようなシール部材106は、容器102を振ったり又は傾けたりしたときに、液体118が開口部128から外に漏れるのを防止又はレジストする漏れ防止シールを提供する。シール部材106が、最初の芯104とともに使われるのか、その後の取替の芯104とともに使われるのか、又は芯無しで(例えば、挿入された芯104を取り外した後に)使われるのかにかかわらず、漏れ防止シールは容器102に具備されてもよい。一実施形態では、再シールする開口部128を有するシール部材106は、シリコンゴム、熱可塑性エラストマー、熱可塑性オレフィン又はデュロメータが約30から約100ショアAであるようなそれらに類似する材料で形成してもよい。
【0029】
作用の面において、再シール材料で作られたシール部材106を使用したとき、芯104の浸漬部分130を、シール部材106の開口部128及びオリフィス114を通って容器102に含まれる液体118の中に挿入することによって、フラップ122を第1ポジション124から第2ポジション126に移動させることにより、芯104を容器102の中に挿入してもよい。シール部材106の複数のフラップ122の位置によって、芯104とシール部材106の間に通気口134を形成してもよい。通気口134はシール部材106とオリフィス114を通って容器102の中に延びていてもよい。各々のフラップ122のシール表面は芯104に対面して配置されてよく、容器を傾けたり、振ったり、それに類したことをしたとき、液体がこぼれたり又は漏れたりすることを防止する確実なシールを形成してもよい。実施形態によっては、フラップ122は芯104の形状に合わせてもよい。挿入された芯104を取り外した後、シール部材106は第2ポジション126から第1ポジション124に戻ってもよく、その結果、シール部材106は、容器102が傾けたり、振られたり、あるいはそれに類したことがされたとき、液体がこぼれたり又は漏れたりするのを防止するように、開口部128は密封(sealed shut)されてもよい。上記と同じ方法によって、シール部材106は別の芯104とともに再使用されてもよい。
【0030】
作用の面において、シール部材106が壊すことが可能な開口部128を有している場合、開口部128は最初に穴が開いて開けられてもよい。芯104の浸漬部分130を、シール部材106の壊された開口部128及びオリフィス114を通って容器102に含まれた液体118の中に挿入することによって、フラップ122を第1ポジション124から第2ポジション126に移動させてもよい。シール部材106の複数のフラップ122の位置によって、芯104とシール部材106のあいだに通気口134を形成してもよい。通気口134は、シール部材106とオリフィス114を通って、容器102の中に延びていてもよい。容器を傾けたり、振ったり、それに類似したことをしたとき、液体がこぼれたり又は漏れたりすることを防止する確実なシールを形成するように、各々のフラップ122のシール表面は芯に対面して配置される。シール部材106から芯104を取り除いた後、最初に壊すことができる開口部128を有するシール部材106は、上記と同じ方法で、別の芯104とともに再使用してもよい。ただし、一旦、最初に壊した後、替えの芯104を使う場合には、開口部を再び開ける必要はない。
【0031】
本発明を記述のためのコンテキスト(特に、下記の請求項に関するコンテキスト)に於いて、「一つ(a)」、「一つ(an)」、「その(the)」及びそれに類した指示語の使用は、それ以外の指示や文脈上明らかな矛盾がない場合は、単数、複数の両方を含むものと理解する。明細書中、数値の範囲の列記は、それ以外に但し書きがない場合には、その範囲に該当する各々の数値を個々に参照することの簡便な方法として使用することを意図しており、個々の数値は、各々が明細書中に述べられているかのように、明細書に取り込まれているものとする。明細書中で他に示されていない場合、又は文脈上、明らかな矛盾を生じない場合には、明細書中に記述されたすべての方法は、適当な順序で実施することができる。明細書中に記載されたすべての例又は例示的言語(例えば、「など(such as)」)の使用は、他に但し書きがない以上、単に本発明をよりはっきりと説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。明細書に記載されていない言葉は、本発明を実施するのに必要であるとしてクレームされていない構成要素を示していると解釈されるべきではない。
【0032】
本発明の好ましい実施形態は、本発明を実施するために本発明者が知っている最良の形態も含めて、明細書に記述されている。図示した実施形態は、単に例示として理解されるべきであり、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【産業上の利用可能性】
【0033】
シール部材は、拡散装置の容器のオリフィスを密閉するために使用されてもよい。芯は、シール部材を貫通して、容器に含まれる液体の中に挿入されてもよい。シール部材は、容器を傾けたり、振ったり、又はそれに類似したことをした場合に、容器の中の液体がこぼれたり、漏れたりすることがないように、挿入された芯を密閉するように構成されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ポジションと第2ポジションとの間において移動が可能な複数のフラップを有する本体を具備し、前記第2ポジションにある前記フラップは、前記本体を貫通する開口部を規定し、各々のフラップは、前記本体を貫通する通気口を形成しつつ、挿入された芯を受け止めて密閉するように形成されたシール表面を備えることを特徴とするシール部材。
【請求項2】
前記シール部材は、熱可塑性エラストマーから構成されることを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項3】
前記シール部材は、熱可塑性オレフィンから構成されることを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項4】
前記シール部材は、シリコンから構成されることを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項5】
前記シール部材は、香料に対して耐久性のあることを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項6】
前記第1ポジションの前記複数のフラップは、実質的にH形状のスリットを規定することを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項7】
前記通気口は実質的に三角形状であることを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項8】
前記シール部材は、前記フラップが前記第1ポジションに配置されたとき、実質的に平面であることを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項9】
前記シール部材は、弾力があり、約30から約100ショアAのデュロメータを有することを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項10】
各々の前記フラップの一部分が前記本体から壊すことができることを特徴とする請求項1に記載のシール部材。
【請求項11】
実質的に液室を取り囲み、前記液室の中に貫通して至るオリフィスを規定する上部を有する容器と、
前記オリフィスを覆い、第1ポジションと第2ポジションとの間において移動が可能な複数のフラップを有する本体を含み、前記第2ポジションにある前記フラップは、前記本体及び前記オリフィスを通って前記液室の中に至る開口部を規定しており、各々の前記フラップは、前記本体及び前記オリフィスを通って前記液室の中に至る通気口を形成しつつ、挿入された芯を受け止めて密閉するように構成されているシール表面を備えるシール部材と、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項12】
前記シール部材は、前記容器の前記上部に貼り付けてあることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記シール部材は、前記容器の前記上部に締りばめされていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記シール部材は、香料に対して耐久性のあることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記第1ポジションにある前記複数のフラップは実質的にH形状のスリットを規定することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項16】
更に前記開口部及び前記オリフィスを通って前記液室の中に挿入される芯を具備し、前記装置が約0.001から約50の範囲のすきま率を有することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項17】
更に前記開口部及び前記オリフィスを通って前記液室に挿入される芯を具備し、前記装置が約0.001から約50の範囲のフラップ率を有することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項18】
各々のフラップの少なくとも一部分は本体から壊すことができることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項19】
更に前記開口部及び前記オリフィスを通って前記液室に挿入される芯を具備し、前記装置が約0.001から約100の範囲にあるふさぎ率を有することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項20】
容器の中の液体を密閉するための方法であって、前記方法は、
芯と、前記液体を含み、これを貫通するオリフィスを規定する上部を有する容器と、前記オリフィスを覆い、第1ポジションと第2ポジションとの間を動く事が可能な複数のフラップを有するフレキシブルな本体を有するシール部材とを提供し、
前記芯の一部分を前記シール部材及び前記オリフィスを通って前記容器の中に含まれる前記液体の中に挿入することにより、前記フラップを前記第2ポジションに動かし、
前記芯と前記シール部材の間に、前記シール部材及び前記オリフィスを通って前記容器の中に延びる通気口を形成し、
前記容器の中の前記液体を密閉することを含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−517186(P2013−517186A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549023(P2012−549023)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2011/020958
【国際公開番号】WO2011/088097
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)
【Fターム(参考)】