説明

ウィルス感染を治療する方法

いずれかの形のインターフェロン又はそのいずれかの誘導体を、低用量のリバビリン(400mg/日未満、又は、6mg/kg/日未満)又は関連化合物と一緒に同時投与することを含む医薬治療法であって、前記リバビリン又は関連化合物が、門脈循環内では臨床上有効な血中レベルであるが、末梢循環内では臨床上有効な血中レベルより少ないレベルを提供することで、身体全体にインターフェロンの全身効果を、しかし肝臓内にはリバビリンの選択的効果を提供する医薬治療法。更に本方法は、いずれかの形のインターフェロン又はそのいずれかの誘導体の、高用量のリバビリン(好ましくは400乃至800mg/日)又は関連する化合物との同時投与も提供するものであり、この場合、前記リバビリン又は関連化合物は、患者において持続的なウィルス学的応答が、小さな副作用で提供されるように、徐放調合物として投与される。更に本方法は、抗酸化剤又は他の膜保護剤の肝臓保護活性が、インターフェロン及びリバビリンの殺ウィルス効果を補償するように、抗酸化剤又は他の膜保護剤と、インターフェロン及びリバビリンの両方を同時投与することを提供するものである。前記抗酸化剤又は他の膜保護剤を、全身用又は低用量の徐放の肝臓選択的調合物として投与してよい。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、リバビリン及びインターフェロンの組合せによりC型肝炎感染などのウィルス感染を治療する方法に関する。
【0002】
背景
C型肝炎は、C型肝炎ウィルス(HCV)により引き起こされる慢性型のウィルス性肝炎である。ウィルス感染であるため、それは全身性疾患である。しかし、細胞損傷及びウィルス複製の両者が起きる部位は肝臓である。このウィルスは、輸血によってや自己注射、及び、損傷した皮膚又は膜の感染源との接触を含む多様な経皮経路によって、伝染する。
【0003】
この疾病の臨床上の特徴には、急性肝炎段階と、症例のうち50乃至70%でそれに続いて起こる慢性肝炎がある。慢性C型肝炎患者の大半(80%以上)にとって、この疾患は比較的に良性であるが、20年以上続く慢性の疲労を伴う。最高20%で肝硬変が最終的に発症し、原発性肝臓癌の発症率が増す。
【0004】
肝機能障害の直接の原因は肝細胞の破壊であるが、これは、ウィルスの細胞変性効果が直接の原因であるというよりも、免疫成分が関係するようである。ヒト免疫不全ウィルス(H.I.V.)感染を含め、免疫系の不全を同時に持つ患者では、C型肝炎はより早く進行し、また、より重篤となる。この疾患の進行と、治療に対するその応答は、HCVウィルス負荷の連続的な測定を、血清ビリルビン、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)及び他の酵素を含む肝機能の多様な生化学的検査を一緒に行うことで、観察できる。
【0005】
C型肝炎の主要な治療法は、インターフェロン・アルファ2bや、最近の製品であるペグ化インターフェロンなどのインターフェロンである。現在のところ、臨床で用いられている全てのインターフェロンは非経口投与されている。しかしながら、経口投与も可能な新しい形のいくつかのインターフェロンが、前臨床及び臨床で開発中である。
【0006】
例えばインターフェロン・アルファ2bは、細胞が、HCVを含む多種のウィルス感染に応答して産生及び分泌する天然由来分子である。この分子は細胞膜上の受容体に結合するが、するとウィルス複製を阻害する働きをする細胞内応答が誘導される。臨床治験では、インターフェロン・アルファ2bを最長6ヶ月間、非経口投与すると、この治療に対する応答率が(HCVレベルの主要な低下で測定して)25%に達することが示されている。
【0007】
リバビリンは、単一治療法として投与された場合にはHCVウィルス負荷又は肝組織のに影響を及ぼさない、経口投与される合成ヌクレオシドである。しかし、非経口用インターフェロン・アルファ2bを、1日当たり400mgから最高1200mgの経口用リバビリンと一緒にC型肝炎患者に同時投与すると、応答率が60%を越えるまで向上する。従って、インターフェロン・アルファ2b及びリバビリンの組合せはC型肝炎、特に、いずれの形のインターフェロンによる単一治療にも耐性の患者に、用いられてきた。
【0008】
米国特許第6,172,046号は、400から1200mg/日の量のリバビリンを、治療上有効量のインターフェロン・アルファと一緒に、20から最高80週間という期間、用いる併用療法を含む、慢性C型肝炎感染などのウィルス感染患者の治療法を解説している。
【0009】
しかしながら、この併用療法を必要な期間を越えて継続した場合、溶血性貧血が最も重要である重篤な副作用を伴うことが見出された。実際、臨床治験において、48週間の治療にわたって、患者の31、27、及び21%にそれぞれ≧20g/L、≧30g/L、及び≧40g/Lのヘモグロビン濃度の減少があったことが報告されている。同様な変化は治療から24週後で見られた。大半の場合、ヘモグロビンの減少は、治療期間の初期に起きた。必然的に、この程度の貧血は疲労及び無気力を起こさせるため、この疾患の過程で起きる同じ症状を悪化させる。
【0010】
これらの重篤な副作用は主に、併用療法の利用中に起きることが見出されている。
【0011】
従って、併用療法期間全体にわたって副作用を軽減すると共に、以前よりも多くの患者で持続的なウィルス学的応答を生じるような、C型肝炎などのウィルス感染を治療するための優れた併用療法を提供する必要がある。
【0012】
概要
一番目の局面では、本発明は、治療上有効量のインターフェロンを低用量のリバビリンと一緒に患者に同時投与するステップを含む、前記患者のウィルス感染を治療する方法を提供する。
【0013】
好ましくは、前記リバビリンを、門脈内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに充分であるが、末梢循環内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに必要なレベルよりも少ないことで、肝臓内において選択的な抗ウィルス効果及びインターフェロン増強効果を有する用量−送達速度を提供するような用量送達速度で経口投与する。
【0014】
更に好適な局面では、前記の低用量のリバビリンを、門脈内の臨床上有効な血中レベルであるが、末梢循環内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに必要なレベルよりも少ないレベルを提供するような徐放調合物として投与する。
【0015】
驚くべきことに、リバビリン自体は肝臓により身体から代謝され、どんどん除去されていくために、リバビリンをC型肝炎の治療用の経口投与のために、低用量で、及び/又は、徐放調合物として、提供すると、肝臓内及び門脈循環では、薬物の臨床上有効かつ安定な血中レベルを達成することができ、全身循環ではリバビリンはそれより少ない準臨床的なレベルとなる。従って、本発明の方法は、肝臓内で臨床上選択的な効果を持つ安定な用量送達速度を提供するものである。このように、インターフェロンの投与により全身的な抗ウィルス効果が達成されるが、リバビリンの付加的な増強抗ウィルス効果は肝臓内に集中し、留められるため、主に貧血及びその続発症であるリバビリンの全身性副作用が避けられるか、又は実質的に抑えられる。
【0016】
ある好適な実施態様では、リバビリンの用量は400mg/日未満、より好ましくは5乃至399 mg/日の範囲内であり、そして更により好ましくは20乃至350mg/日の範囲内である。リバビリンの用量を、患者の体重に応じて変更してもよい。好ましくは、該用量は、6mg/kg/日未満であろうが、より好ましくは5mg/kg/日未満であり、そして最も好ましくは1乃至5mg/kg/日の範囲内であるとよい。
【0017】
二番目の局面では、本発明は、治療上有効量のインターフェロンを、徐放調合物として投与されるリバビリンと一緒に患者に同時投与するステップを含む、前記患者のウィルス感染を治療する方法を提供するものである。
【0018】
本発明のこの局面で用いられるリバビリンの用量は、典型的には5乃至800mg/日である。400乃至800mg/日の範囲の比較的高い用量を用いてもよいが、400mg/日未満、又は6mg/kg/日未満の用量が好ましく、そして更により好ましくは、該用量が5乃至399mg/日である。
【0019】
最高1200mg/日という高用量のリバビリンが現在、C型肝炎の臨床管理に用いられているが、この薬物の全身性副作用のリスクが比較的高いために制約を受けている。従って、本発明は、高用量のリバビリン(400-800mg/日)を徐放調合物として投与したときに、この薬物の全身投与で従来達成されてきたよりも高い門脈及び肝臓濃度で、より良好な治療効果を達成することができることを提供する。徐放調合物を用いることで、臨床医は、より完全又はより迅速な治療効果を期待しつつ、より自信を持って高用量のリバビリン(即ち、350-400mg/日の制限を越える)を全身用インターフェロンと一緒に患者に同時処方するであろう。
【0020】
ある好適な局面では、本発明は、治療上有効量のインターフェロンを、徐放調合物としての低用量のリバビリンと一緒に患者に同時投与するステップを含む、前記患者のウィルス感染を治療する方法を提供する。
【0021】
三番目の局面では、本発明は、C型ウィルス性肝炎感染など、ある患者のウィルス感染を治療する医薬の調製時に、治療上有効量のインターフェロンを低用量のリバビリンと一緒に用いることを提供する。
【0022】
四番目の局面では、本発明は、治療上有効量のインターフェロンを、徐放調合物としてのリバビリンと組み合わせて含む、ウィルス感染治療に用いるためのキットを提供する。
【0023】
五番目の局面では、本発明は、治療上有効量のインターフェロンを低用量のリバビリンと一緒に含む、患者のウィルス感染治療用の医薬組成物を提供する。
【0024】
六番目の局面では、本発明は、治療上有効量のインターフェロンを、低用量のリバビリン、及び、抗酸化剤又は他の膜保護剤と一緒に患者に同時投与するステップを含む、前記患者のウィルス感染を治療する方法を提供するものであり、但しこの場合、前記リバビリン及び前記抗酸化剤又は前記他の膜保護剤は、全身用の用量にして、又は、低用量の徐放調合物として、投与される。
【0025】
いずれかの疾患プロセスの影響に加え、肝機能を損なうのに充分な肝臓の低酸素症が、大半の形の肝疾患でよく起きる状態である。肝臓の主潅流は低圧であり、門脈循環は動脈酸素含有量より小さい。C型肝炎を含め、いずれかの疾患プロセスにより肝細胞の膨潤が起きると、血流への抵抗が増し、その結果、肝臓への血流及び含有酸素の送達の両方が、肝機能を損なうレベルまで落ちる。この低酸素症は、細胞膜の損傷、細胞膨潤及び細胞機能の悪化という連鎖を誘導する酸素フリーラジカルの発生を引き起こす。
【0026】
従って、多様な形の抗酸化剤又は他の膜保護剤を、前記の六番目の局面の方法に従って投与すると、フリーラジカルの発生や、それらの細胞膜への影響が阻害されることで、基礎疾患プロセスから肝臓が保護されるであろうと予測される。
【0027】
ある好適な局面では、このような抗酸化剤又は他の膜保護剤には、マリアアザミ、S-アデノシル-L-メチオニン、コエンザイムQ、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、L-ジルチアゼム、D-ジルチアゼム及び他の作用薬がある。
【0028】
詳細な説明
本明細書の説明及び請求の範囲全体を通じて、用語「含む(原語:comprise)」や、この用語の変形、例えば「含む(原語:comprising)」及び「含む(原語:comprises)」など、は、他の付加物、構成要素、整数又はステップを除外することを意図するものではない。
【0029】
本発明は、主に、肝臓選択的な薬物送達を達成し、ひいては効験を維持しながらも副作用を抑えるためにリバビリンを低用量にして投与することが治療上好ましいような場合のC型肝炎感染の治療と、インターフェロン及びリバビリンの併用とに適用される。
【0030】
しかしながら、更に本発明は、主な組織損傷及びウィルス複製の主要な部位が肝臓内である、いずれか他の形のウィルス感染の治療にも適用される。
【0031】
更に、インターフェロン・アルファ又はペグ化インターフェロン・アルファを含む、しかしこれらに限定はされず、いずれの形のインターフェロン又はそのいずれの誘導体を、ウィルス感染の治療に用いてもよい。従って、考えられる形のインターフェロンは、C型肝炎又は他の形のウィルス性肝炎に対して効験が以前に示されたものである。しかしながら、更に本発明は、肝炎の治療技術において経口投与してもよいものを含む、未来の形のインターフェロンの使用も考察する。
【0032】
ここで用いられる用語「インターフェロン・アルファ」は、ウィルス複製及び細胞増殖を阻害すると共に免疫応答を修飾する、相同性の高い種特異的なタンパク質のファミリーを意味する。適したインターフェロン・アルファには、限定はしないが、例えばニュージャージー州ケニルワース、シェアリング・コーポレーションから入手できるイントロン-Aインターフェロンなどの組換えインターフェロン・アルファ2b、ニュージャージー州ナトレー、ホフマン-ラロッシュ社から入手できるRoferonインターフェロンなどの組換えインターフェロン・アルファ-2a、コネチカット州リッジフィールド、ベーリンガー・インゲルハイム・ファーマシューティカル社から入手できるBeroforアルファ2インターフェロンなどの組換えインターフェロン・アルファ2c、日本のスミトモ社から入手できるスミフェロン、又は、英国ロンドン、グラクソ-ウェルカム社から入手できるWellferonインターフェロン・アルファ-n1(INS)などの天然アルファインターフェロン類の精製済み混合物であるインターフェロン・アルファ-n1、あるいは、米国特許第4,897,471号及び第4,695,623号に解説され、具体的な製品としてはカリフォルニア州ニューベリーパーク、アムジェン社から入手できるものなどのコンセンサス・アルファ・インターフェロン、あるいは、インターフェロン・サイエンセズ社製造の、コネチカット州ノーウォーク、パーデュー・フレデリック社からAlferonの商標名で入手できる天然アルファ・インターフェロン類の混合物であるインターフェロン・アルファ-n3、あるいはドイツ、フロイエンホッファー・インスティテュートから入手できる、又は、韓国のグリーンクロス社から入手できる組換えインターフェロン・アルファ、がある。インターフェロン・アルファ-2a又はアルファ2bの使用が好ましい。インターフェロン・アルファ2bは、すべてのインターフェロンの中でも、慢性C型肝炎感染を治療するために世界中で最も広く認められているため、それが最も好ましい。インターフェロン・アルファ2bの製造は米国特許第4,530,901号に解説されている。
【0033】
ここで用いられる場合の用語「ペグ化」インターフェロン・アルファ」は、インターフェロン・アルファのポリエチレングリコールで修飾された結合体、好ましくはペグ化インターフェロン・アルファ-2a、ペグ化インターフェロン・アルファ-2b、又はペグ化コンセンサス・インターフェロン、より好ましくはペグ化インターフェロン・アルファ-2a及びペグ化インターフェロン・アルファ-2bを意味する。
【0034】
現在のところ、大半の形のインターフェロンは、好ましくは皮下静脈内注射又は筋肉内注射により、非経口投与されている。しかしながら、経口投与してもよいいくつかの新しい形のインターフェロンが現在、前臨床及び臨床開発中である。従って、本発明は、未来の経口用型のインターフェロン又はこのような誘導体を含め、いずれかの形のインターフェロン又はいずれかのその誘導体と一緒に、リバビリンを用いることを考察する。
【0035】
ある好適な実施態様では、インターフェロン・アルファ2bを、1週1回、1週間に3回(「TIW」)、一日置きに(「QOD」)又は毎日のベースで、200万乃至1000万IUの量、非経口投与する。
【0036】
別の好適な実施態様では、全身投与されるインターフェロン・アルファは、ペグ化インターフェロン・アルファ-2bであり、そして1週1回、TIW、QOD又は毎日のベースで、体重1キログラム当たり0.5乃至2.0マイクログラムの量である。代替的には、投与されるインターフェロン・アルファはペグ化インターフェロン・アルファ-2aであり、そして1週一回、TIW、QOD又は毎日のベースで、体重1キログラム当たり20乃至250マイクログラムの量である。
【0037】
本発明の肝臓選択的薬物送達は、低用量で徐放調合物にして経口投与される半減期の短い薬物に適用される。この方法により、薬物の臨床上有効な濃度が、門脈循環内及び肝臓自体の中で達成されるであろう。しかしながら、末梢又は全身循環内では臨床上有効な血中レベルは達成されないであろう。なぜなら、1)薬物の大部分が初回通過中に肝臓で除去され、そして2)少量の門脈循環と比較して全身循環の量が相対的に多いことで、希釈効果が生ずる、からである。
【0038】
合成のヌクレオシド類似体であるリバビリンは、メルク・インデックス第11版、化合物番号8199に解説されており、胃腸管からは能動的に吸収されるが、肝臓では広汎に初回通過代謝されて、トリアゾールカルボキサミド及びトリアゾールカルボン酸代謝産物に分解される。リバビリン及びその代謝産物は、両者とも、腎臓により更に排出される。従って、リバビリンは、低用量(400mg/日未満)又は高用量で、しかし徐放調合物として投与することが、肝臓内での薬物及びその治療上の効果を維持する肝臓選択的送達を達成するために適している。リバビリンはまた、胃腸管からも良好に吸収される。従って、当該調合物が崩壊するときにそれが門脈循環内に持続的に吸収され、十二指腸及び回腸を下降しながら薬物を持続的に放出するであろうと確信しつつ、それを徐放調合物として投与することができる。
【0039】
ここで用いられる用語「リバビリン」は、殺ウィルス活性を有することが見出されたリバビリン又はそのいずれかの類似体を包含する。好ましくは、リバビリンのいずれかの類似体を、いずれかの形のインターフェロン又はそのいずれかの誘導体の肝臓内での抗ウィルス効果を増強する治療的薬物として経口投与するとよい。より好ましくは、該類似体を、当該薬物を肝臓選択的な態様で送達するために低用量の徐放調合物として患者に投与するとよい。
【0040】
リバビリンの類似体には、リバビリンの5’-アミノ酸エステル、リバビリンアミノエステルのいずれかの薬学的に許容可能な塩、又はいずれかのリバビリン誘導体が含まれよう。
【0041】
いずれかの疾患プロセスの影響に加え、肝機能を損なうのに充分な肝臓の低酸素症が、大半の形の肝疾患でよく起きる状態である。従って、本発明は、多様な形の抗酸化剤又は他のこのような膜剤を、殺ウィルス性又は他の療法を用いて基礎状態を治療しようとする治療的努力に加え、肝細胞を保護するために肝疾患患者に投与することを考察する。
【0042】
つまり、本発明は、治療上有効量のいずれかの形のインターフェロン又はそのいずれかの誘導体を、徐放調合物として投与されるリバビリン(又はその類似体)、及び、抗酸化剤又は他の膜保護剤と組み合わせた併用療法を提供するものである。
【0043】
好ましくは、前記の抗酸化剤又は他の膜保護剤を、全身用用量として、又は、肝臓選択的調合物として、即ち、基礎疾患プロセスから肝臓を保護するように低用量の徐放調合物として、投与するとよい。
【0044】
用いられる抗酸化剤には、マリアアザミ、s-アデノシル-L-メチオニン、コエンザイムQ、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、L-ジルチアゼム、D-ジルチアゼム及び他の作用薬が含まれよう。
【0045】
徐放用の調合物
経口投与された調合物から有効な薬学的物質を、徐放させる数多くの技術がある。本発明は、肝臓選択性を生むために低用量のリバビリンを徐放調合物として調合することを考察するものであり、徐放調合のあらゆる方法を網羅することを意図している。これらの方法には、カプセル、錠剤、又は他の賦形剤の崩壊を遅らせるようにデザインされた技術、カプセル、錠剤又は他の賦形剤の可溶性を遅らせるようにデザインされた方法、及び、当該物質がポリマ又は他の高分子から放出されてしまうまで吸収が起きないように活性物質を該ポリマ又は他の高分子に結合させられる方法、が含まれよう。これらの異なる徐放の方法を達成する手段は様々であり、その中には公知の旧来の方法、例えばセラック・コーティングの積層や、合成及びセルロースのポリマを用いた、より最近の方法がある。
【0046】
本発明に従った剤形は制御放出剤形であってもよい。これらの剤形の放出機序は、拡散及び/又は侵食により制御することができる。更なる好適な局面では、前記の制御放出調合物は、少なくとも一つのポリマで被覆したマイクロパーティキュレート(原語:microparticulate)、ポリマで被覆した錠剤又はミニ錠剤、又は親水性マトリックス錠剤を含む。
【0047】
リバビリンの徐放調合物を、投与後約6乃至約24時間の時間にわたって薬物を放出することで、一日に一回の投与が可能なようにデザインしてもよい。いくつかの実施態様では、長時間にわたって薬物を放出する調合物は、網羅時間を変えるために、2回以上放出する成分を有していてもよい。
【0048】
このように、本方法は、臨床上選択的な効果を肝臓内で持つ、リバビリンの用量−送達速度を提供するものである。この方法により、インターフェロンの抗ウィルス効果に対するリバビリンの付加的かつ増強的な効果が、この薬物の全身用用量に通常用いられているより低い用量で、達成される。より低用量のリバビリン(400mg/日未満又は6mg/kg/日未満)を用いることで、肝臓及び門脈循環内へのリバビリン集中と相まって、リバビリンを、全身用用量、投与した後に通常観察される貧血及びその続発症などの副作用が減るか、あるいは避けられる。
【0049】
また本発明の方法は、高用量のリバビリン(400-800mg/日)を徐放調合物として投与する使用により、この薬物の全身投与で従来達成されてきたよりも高い門脈及び肝臓濃度で、より良好な治療効果を達成することができることを規定する。この方法により、インターフェロンと同時処方した場合、リバビリンを全身的に、そしてより高い用量、しかし徐放調合物としてではなく投与した場合よりも、大きな治療効果及び高い治癒率が達成されるであろう。上述したようにリバビリンを用いると、当該併用療法の患者のトレランス、許容度及びコンプライアンスが高くなるであろう。
【0050】
薬物の肝臓選択的送達の原則は、以下の方法により数学的に記述することができる。
【0051】
薬物を口腔により徐放調合物として投与して、腸管内に恒常的に放出させて門脈循環内に取り込ませることを想定する。その後、この薬物は部分的に肝臓により代謝される。
【0052】
単位時間内に門脈循環を通過する血液量=VPリットルとする。
【0053】
全身循環の総量=VSリットルとする。
【0054】
門脈中の薬物の濃度=CP mg/リットルとする。
【0055】
全身循環中の薬物の濃度=CS mg/リットルとする。
【0056】
単位時間内に胃腸管から吸収される薬物−DA mg。
【0057】
単位時間内に肝臓により代謝される薬物=DM mg。
【0058】
単位時間内に肝臓により代謝されない薬物=DA−DM mg=DNM mg
【0059】
代謝によるクリアランス=Mとする。
【0060】
これは0(クリアランスなし)から1.0(全クリアランス)の範囲内でなければならない。
【0061】
次に、有限のVP内に吸収された薬物量に、再循環した薬物の濃度を加えて、CPを決定する。
CP = DA/VP + CS
即ち、 DA = VP(CP − CS) 等式1
【0062】
代謝された薬物は、単位時間当たりのクリアランス率、門脈濃度及び門脈容量の関数である。
DM = M × CP × VP 等式2
【0063】
薬物の全身濃度を、全身循環の容量と、代謝されなかった薬物の量とで決定する。
CS = DNM/VS
即ち、 DNM = CS × VS 等式3
【0064】
定義によって、DA = DM + DNM
【0065】
等式1、2、及び3を代入して、
VP(CP−CS) = M×CP×VP + CS×VS
及び CP[VP(1-M)] = CS(VS+VP
その結果 CP/CS = (VS+VP)/VP(1−M) 等式4
【0066】
薬物が肝臓で代謝され、腎臓で排出されることが両者とも起きると、更なる変数、つまり、全身循環内の薬物のうちで、同じ単位時間内で腎臓により排出される部分、を考慮しなければならない。
【0067】
腎臓のクリアランスを= Rとする。これは0(クリアランスなし)から1.0(全クリアランス)の範囲内でなければならないが、この数値範囲は通常は低いであろう。なぜなら第一に、全身血液量のうちの僅かに20-25%(又は運動中はそれより少ない)が、身体の各循環行路で腎臓を通過するに過ぎないからである。第二に、身体から腎臓により排出される化合物の半減期が長いことを証左とするように、腎臓排出速度は、親水性薬物の場合であっても、肝臓抽出速度よりも遅いからである。
【0068】
腎臓排出の正味の効果は、腎臓により身体から排出されるいずれかの薬物の全身濃度の進行的な降下である。
【0069】
従って、全身濃度(CS)はCS(1-R)となる。こうして等式4を以下:
CP/CS = (VS + VP 等式5
VP(1-M)(1-R)
と調節することができる。
【0070】
この関係を以下の方法で解釈してもよい。
【0071】
薬物を徐放調合物として継続的に投与した場合、この薬物は、門脈及び全身循環全般にわたって安定な濃度勾配を達成する。
【0072】
一般に、親油性薬物の場合の肝臓による代謝速度は、腎臓による排出速度よりも遙かに速い。門脈循環の小さな量と相まった肝臓代謝の効果は、薬物を徐放調合物として投与したときに肝臓選択的薬物送達に寄与する鍵となる変数であるが、いずれの程度の腎臓排出も、門脈循環と全身循環の間の濃度勾配を強める働きをするであろう。
【0073】
肝臓による薬物の代謝クリアランスがない場合(M=0)、そして腎臓排出がない場合(R=0)、徐放調合物からの薬物の恒常状態放出中の門脈血管と全身血管との間の濃度勾配は、これらの2つの循環のそれらの相対量の関数である。
CP/CS = (VS+VP)/VP
【0074】
全肝臓クリアランスであるM=1のとき、CP/CSは無限大に向かう。肝臓による代謝速度が飽和すると、Mは高い用量レベルで減少するであろう。従って、肝臓選択性は低い用量レベルでより大きくなり、代謝の飽和が事実上ないときに最大となるであろう。
【0075】
付加的な腎臓排出(R>0)は、全身循環を減らすことにより、肝臓選択的送達を強めるであろう。しかしながら、腎臓による排出速度は遅く、大半の血液は腎臓に達する前に身体を数回、通過するという事実があるため、この影響は余り大きくないであろう。
【0076】
門脈の流れも変動する。従って、CP/CSは、肝硬変など、流量が少ない条件では高いが、おそらくはフィステルなどを通じた血液の異常な短絡がある場合など、流量が多い条件では低くなるであろう。
【0077】
更に、インターフェロン及びリバビリンの治療的な相互作用とは対照的に、それらの動態操作は完全に個別であることに留意することも重要である。従って、低用量リバビリンの肝臓選択的送達は、インターフェロンの全身動態からは独立である。このように、それらの治療的相互作用は肝臓に限定される。
【0078】
では、本発明を以下の実施例を参照しながら解説する。実施例は本発明の例示を目的に提供されたのであり、決して本発明の範囲を限定するものではないと理解されたい。
【0079】
実施例A
以下の臨床プロトコルを、本発明の併用療法を行うために用いてもよい。
【0080】
治療様式:
慢性C型肝炎患者に、300万IUのイントロンA(インターフェロン・アルファ-2b)を週に一回、合成ポリマに結合させて徐放調合物を形成した経口用投薬量のリバビリン350mg/日と組み合わせて非経口投与してもよい。いずれの研究も2段階にしてよく、一番目は少なくとも28週間の長さであり、リバビリンの肝臓選択的調合物の治療効果を、全身用調合物として投与された従来の用量のそれと比較する。研究の二番目の段階は、治療効果が持続しているかを確認するために、68週間以上治療を続けて受けた患者のうちの一つ又は複数の下位集団で行ってよい。
【0081】
低用量のリバビリン(400mg/日未満、又は、6mg/kg/日未満)を用いると、肝臓及び門脈循環内へのリバビリンの集中と相まって、治療期間全般にわたる副作用が大きく減少し、患者におけるウィルス学的応答が持続するであろうと予測される。
【0082】
実施例B
以下の臨床プロトコルを、本発明の併用療法を行うために用いてもよい。
【0083】
治療様式:
慢性C型肝炎患者に、300万IUのイントロンA(インターフェロン・アルファ-2b)を週に一回、合成ポリマに結合させて徐放調合物を形成した経口用投薬量のリバビリン600mg/日と組み合わせて非経口投与してもよい。
【0084】
いずれの研究も2段階にしてよく、一番目は少なくとも28週間の長さであり、リバビリンの肝臓選択的調合物の治療効果を、全身用調合物として投与された従来の用量のそれと比較する。研究の二番目の段階は、治療効果が持続しているかを確認するために、48週間以上治療を続けて受けた患者のうちの一つ又は複数の下位集団で必要であろう。
【0085】
高用量のリバビリンを徐放調合物として投与して用いると、従来の、又は、全身用の用量で達成されるよりも小さな副作用で、より完全又はより迅速な治療応答が起きるであろうと予測される。
【0086】
上記の本発明には、具体的に記載された以外の変更、改変及び/又は追加が可能であり、本発明は、上記の精神及び範囲に入る全てのこのような変更、改変、及び/又は追加も包含するものであると理解されねばならない。
【0087】
文献、材料、記事等の議論は、単に本発明の情況を提供するために本明細書に含まれたものである。これらの事項のいずれも、従来技術の基礎の一部を成したり、あるいは、本出願の各請求項の優先日前の、本発明に関係する分野での共通の一般知識であったと示唆又は意味するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療上有効量のインターフェロンと低用量のリバビリンとを患者に同時投与するステップを含む、前記患者のウィルス感染を治療する方法。
【請求項2】
前記リバビリンが、門脈内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに充分であり、末梢循環内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに必要なレベルよりも少ないことで、肝臓内において選択的な抗ウィルス効果及びインターフェロン増強効果を有する用量−送達速度を提供するような用量送達速度で経口投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の低用量のリバビリンが、門脈内の臨床上有効な血中レベルであるが、末梢循環内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに必要なレベルよりも少ないレベルを提供するような徐放調合物にして投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記リバビリンの調合物が制御放出調合物である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記制御放出調合物が、拡散及び侵食から選択される機序によりリバビリンを放出する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記リバビリンの制御放出調合物が、ポリマで被覆したマイクロパーティキュレート(原語:microparticulate)、ポリマで被覆した錠剤、ポリマで被覆したミニ錠剤、及び親水性マトリックス錠剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記リバビリン用量が400mg/日未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記リバビリン用量が5乃至399mg/日の範囲内である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記リバビリン用量が20乃至350mg/日の範囲内である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記リバビリン用量が、患者の体重に応じて変更される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記リバビリン用量が6mg/kg/日未満である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記リバビリン用量が5mg/kg/日未満である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記リバビリン用量が1乃至5mg/kg/日の範囲内である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ウィルス感染がC型肝炎である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記リバビリンが、抗ウィルス剤として有効であることが示されたリバビリン・エステル、塩又はリバビリンの類似体のうちの少なくとも1つの形である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記インターフェロンがインターフェロン・アルファ又はペグ化インターフェロン・アルファである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記インターフェロンがインターフェロン・アルファ2bである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記インターフェロンが非経口投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記インターフェロンが、皮下静脈内又は筋肉内注射により投与される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記インターフェロンが、1週1回、1週間に3回(「TIW」)、一日置きに(「QOD」)又は毎日、週当たり200万乃至1000万IUの量、非経口投与される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ペグ化インターフェロン・アルファがペグ化インターフェロン・アルファ-2bであり、1週1回、TIW、QOD又は毎日、週当たりかつ体重1キログラム当たり0.5乃至2.0マイクログラムの量、全身投与される、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記ペグ化インターフェロン・アルファがペグ化インターフェロン・アルファ-2aであり、そして1週1回、TIW、QOD又は毎日、週当たりかつ体重1キログラム当たり20乃至250マイクログラムの量、全身投与される、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
治療上有効量のインターフェロンを、徐放調合物として投与されるリバビリンと一緒に患者に同時投与するステップを含む、前記患者のウィルス感染を治療する方法。
【請求項24】
前記用いられるリバビリンの用量が、5乃至800mg/日の範囲内である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記リバビリン用量が400乃至800mg/日の範囲内である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記リバビリン用量が400mg/日未満である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記リバビリン用量が5乃至399mg/日の範囲内である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
治療上有効量のインターフェロンを、徐放調合物としての低用量のリバビリンと一緒に患者に同時投与するステップを含む、前記患者のウィルス感染を治療する方法。
【請求項29】
全身用用量で投与される抗酸化剤又は他の膜保護剤を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
低用量の、徐放調合物として投与される抗酸化剤又は他の膜保護剤を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
低用量の徐放調合物としてリバビリンと同時調合される抗酸化剤又は他の膜保護剤を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
治療上有効量のインターフェロンの、低用量のリバビリン及び選択的に抗酸化剤又は他の膜保護剤と一緒の、患者のウィルス感染を治療する医薬の調製時の使用。
【請求項33】
治療上有効量のインターフェロンを、徐放調合物としてのリバビリン及び選択的に抗酸化剤又は他の膜保護剤と一緒に含む、ウィルス感染を治療する際の使用のためのキット。
【請求項34】
前記キットが、門脈内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに充分であるが、末梢循環内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに必要なレベルよりも少ないことで、肝臓内において選択的な抗ウィルス効果及びインターフェロン増強効果を有する用量−送達速度を提供するような単位用量のリバビリンを含む、請求項33に記載のキット。
【請求項35】
前記低用量のリバビリンが、門脈内の臨床上有効な血中レベルであるが、末梢循環内の臨床上有効な血中レベルを提供するのに必要なレベルよりも少ないレベルを提供する徐放調合物にして投与される、請求項33に記載のキット。
【請求項36】
前記リバビリンの徐放調合物が、ポリマで被覆したマイクロパーティキュレート(原語:microparticulate)、ポリマで被覆した錠剤、ポリマで被覆したミニ錠剤、及び親水性マトリックス錠剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項35に記載のキット。
【請求項37】
リバビリンの前記単位用量が400mg/日未満である、請求項35に記載のキット。
【請求項38】
リバビリンの前記単位用量が6mg/kg/日未満である、請求項35に記載のキット。
【請求項39】
前記リバビリンが、抗ウィルス剤として有効であることが示されたリバビリン・エステル、塩又はリバビリンの類似体のうちの少なくとも1つの形である、請求項33に記載のキット。
【請求項40】
前記インターフェロンが非経口投与用の形である、請求項33に記載のキット。
【請求項41】
200万乃至1000万IUの量を、毎週、1週間に3回(「TIW」)、一日置きに(「QOD」)又は毎日、投与するための単位用量のインターフェロンを含む、請求項33に記載のキット。
【請求項42】
前記インターフェロンがインターフェロン・アルファ又はペグ化インターフェロン・アルファである、請求項33に記載のキット。
【請求項43】
治療上有効量のインターフェロンを、低用量のリバビリン及び選択的に抗酸化剤又は他の膜保護剤と一緒に含む、患者のウィルス感染を治療するための医薬組成物。

【公表番号】特表2007−501806(P2007−501806A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522842(P2006−522842)
【出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【国際出願番号】PCT/AU2004/001031
【国際公開番号】WO2005/016370
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(506049091)ハワード ジェイ. スミス アンド アソシエイツ ピーティーワイ エルティーディー (2)
【氏名又は名称原語表記】HOWARD J. SMITH & ASSOCIATES PTY LTD
【住所又は居所原語表記】5 Anthlin Court, Templestowe, Victoria 3106 (AU)
【Fターム(参考)】