ウィンドウ表示システム
【課題】
ウィンドウに設定されている以上のリンクを表示することを可能とするウィンドウ表示システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
重畳領域における元ウィンドウのテキストを取得するテキスト取得部と、取得したテキストと、重畳領域の座標と各テキストの座標とを所定のサーバに送信するテキスト送信部と、サーバにおいて生成された画面を受け取り、それをオーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、サーバは、ユーザ端末から受け取ったテキストに所定のキーワードが含まれているかを判定し、含まれている場合にはそのキーワードとURLとを抽出し、ユーザ端末から受け取ったテキストの座標とに基づいて、テキストに含まれるキーワードの位置に、URLへのリンクを張り付けた画面を生成して送信する画面生成部と、を有するウィンドウ表示システムである。
ウィンドウに設定されている以上のリンクを表示することを可能とするウィンドウ表示システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
重畳領域における元ウィンドウのテキストを取得するテキスト取得部と、取得したテキストと、重畳領域の座標と各テキストの座標とを所定のサーバに送信するテキスト送信部と、サーバにおいて生成された画面を受け取り、それをオーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、サーバは、ユーザ端末から受け取ったテキストに所定のキーワードが含まれているかを判定し、含まれている場合にはそのキーワードとURLとを抽出し、ユーザ端末から受け取ったテキストの座標とに基づいて、テキストに含まれるキーワードの位置に、URLへのリンクを張り付けた画面を生成して送信する画面生成部と、を有するウィンドウ表示システムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータにおけるウィンドウ表示システムにかかる。より詳細には、ウェブサイトなどを表示しているウィンドウに、新たなウィンドウを重畳して表示させることによって、元のウィンドウに表示している情報を新たなウィンドウによっても表示する、ウィンドウ表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ(本明細書では、携帯電話機、PHS、PDAなどの可搬型通信端末も含む)ではウェブサイトがウィンドウに表示され、そのウェブサイトに記載されているリンクが張られたテキストをユーザがクリックすることによって、リンク先のウェブサイトに接続し、当該ウィンドウに新たなウェブサイトの内容が表示される。そしてこのリンクを自動的に生成するシステムが下記特許文献1、特許文献2に開示されている。
【0003】
また上述のウィンドウは、コンピュータの画面で複数表示することが出来る。しかしウィンドウを重畳して表示すると、下になったウィンドウは、上になったウィンドウに隠れてしまい、その内容が表示されなくなる。それを解決するために、上になったウィンドウを透明にすることによって、一つの画面で表示できる情報量を増やすことが出来るシステムが下記特許文献3乃至特許文献6に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−325827号公報
【特許文献2】特開2006−4308号公報
【特許文献3】特開平6−301505号公報
【特許文献4】特開平7−104724号公報
【特許文献5】特開平8−292758号公報
【特許文献6】特開2002−32168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、上になったウィンドウを透過して、下になったウィンドウを表示したとしても、下のウィンドウに表示されているウェブサイトなどのリンクを選択するためには、下のウィンドウをアクティブウィンドウにしなければならない(処理対象となるウィンドウにしなければならない)。またそもそもリンク先として選択できるテキストは、ウェブサイトで予め設定されたテキストに限られてしまうし、リンク先となるウェブサイトも、そのウェブサイトで設定されているものに限定されてしまう。
【0006】
つまり、ウェブサイトに存在するテキストでリンクが張られていないものについて、ユーザが知りたい場合には、別のウィンドウを立ち上げて、検索サイトなどから個別に検索をしなければならない。またウェブサイトで予め設定されているリンク先のウェブサイト以外のウェブサイトに、当該リンクから辿ろうと思ってもリンクを選択するだけではたどり着くことが出来ない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本願発明者らは、ウェブサイトのウィンドウに新たなウィンドウを重畳して表示させ、上に位置するウェブサイトに、下のウェブサイトのテキストのリンクを自動的に生成したものを表示させることにより、ウェブサイトの作成者が設定した以上のリンクを自動生成することが可能なウィンドウ表示システムを発明した。
【0008】
請求項1の発明は、ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムであって、前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、前記サーバは、予め定められた位置情報に対応づけられた情報と、その情報が記載されたウェブサイトのURLとを対応づけて記憶する辞書記憶部と、前記ユーザ端末から位置情報を受け取る位置情報受取部と、前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する画面生成部と、を有するウィンドウ表示システムである。
【0009】
本発明のように構成することで、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとの重畳領域における元ウィンドウの画面を、オーバーラップウィンドウを透過して見ることが出来る。そしてオーバーラップウィンドウには、元ウィンドウで表示されている地図情報に関連する情報と、それに関する情報のウェブサイトへのリンクが張られているので、仮に元ウィンドウにリンクが存在しなくてもリンク先のウェブサイトに飛ぶことが出来る。
【0010】
請求項2の発明において、前記位置情報送信部は、更に、前記オーバーラップウィンドウの重畳領域の座標を前記サーバに送信し、前記画面生成部は、更に、前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記重畳領域以外の位置において、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する、ウィンドウ表示システムである。
【0011】
上述の発明において、重畳領域とは異なる位置に、URLなどのリンクを設けることが良い。通常、重畳領域には地図情報が表示されているので、その表示と重なってしまい、見にくくなる場合があるからである。
【0012】
請求項3の発明において、前記位置情報に対応づけられた情報として、前記位置情報における店舗の情報である、ウィンドウ表示システムである。
【0013】
本発明によって、元ウィンドウに表示されている地図情報に含まれる範囲内に位置する店舗の情報と、そのリンク先のURLとを、オーバーラップウィンドウに表示することが出来る。
【0014】
請求項4の発明において、前記オーバーラップウィンドウ処理部は、更に、前記元ウィンドウのスクロールの状態を監視し、スクロールされたことを検出すると、前記表示したオーバーラップウィンドウを消し、前記元ウィンドウのスクロールが終了したことを検出すると、前記オーバーラップウィンドウについて、再度、表示を行う、ウィンドウ表示システムである。
【0015】
元ウィンドウの画面はスクロールされる場合もあり得る。そうなるとオーバーラップウィンドウに表示されているリンクなどがずれてしまう。そうするとユーザがリンクを正確に選択できなくなってしまうので、スクロール終了後に、再度、オーバーラップウィンドウを表示する処理を行うことで、この問題点を解決することができる。
【0016】
請求項5の発明は、ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末であって、前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、前記サーバにおいて、前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、ウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末である。
【0017】
請求項1におけるユーザ端末は、本発明のように構成することが出来る。
【0018】
請求項6の発明は、ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末を機能させるプログラムであって、前記プログラムは、前記ユーザ端末を、前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部、前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部、前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部、として機能させ、前記サーバにおいて、前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、プログラムである。
【0019】
請求項5におけるユーザ端末は、本発明のプログラムを実行することによって実現できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によって、ウェブサイトに重畳して表示したウィンドウ(オーバーラップウィンドウ)に、下に位置するウェブサイトの表示をリンクを含めて行うことが出来る。またそのリンクは、下に位置するウェブサイトのリンクにとらわれることなく処理されるので、ウェブサイトの作成者が設定した以上のリンクを表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例1のシステム構成の概念図である。
【図2】ハードウェア構成の概念図である。
【図3】実施例1、実施例2における処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図4】オーバーラップウィンドウと元ウィンドウの座標を示す図である。
【図5】辞書記憶部11を模式的に示す概念図である。
【図6】実施例1,実施例2における全体の処理を模式的に示す図である。
【図7】元ウィンドウにテキストが表示された状態を模式的に示す図である。
【図8】オーバーラップウィンドウを模式的に示す図である。
【図9】元ウィンドウにオーバーラップウィンドウが重畳した直後の状態を模式的に示す図である。
【図10】実施例1における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【図11】実施例2の場合のシステム構成の概念図である。
【図12】実施例2においてウェブサーバで生成されるオーバーラップウィンドウを模式的に示す図である。
【図13】実施例3の場合のシステム構成の概念図である。
【図14】実施例3、実施例4における処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図15】元ウィンドウに地図情報が表示された状態を模式的に示す図である。
【図16】元ウィンドウにオーバーラップウィンドウが重畳した直後の状態を模式的に示す図である。
【図17】実施例3における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【図18】実施例4の場合のシステム構成の概念図である。
【図19】実施例4においてウェブサーバで生成されるオーバーラップウィンドウを模式的に示す図である。
【図20】実施例4における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【図21】実施例2における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のウィンドウ表示システム1のシステム構成の概念図を図1に示す。ウィンドウ表示システム1は、ウェブサーバ3における各機能と、ユーザ端末2における各機能とを有する。
【0023】
またユーザ端末2におけるハードウェア構成の一例を模式的に図2に示す。本発明のウィンドウ表示システム1を実現するユーザ端末2には、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置と、ディスプレイなどの表示装置と、キーボードやマウスやテンキーなどの入力装置と、情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置とを有する。コンピュータ上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置に読み込まれることで、その処理が実行される。各機能は記憶装置に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置における処理に用いる。また本発明のウィンドウ表示システム1を実現するウェブサーバ3には、少なくとも、演算装置と記憶装置と通信装置を備えている。
【0024】
本発明に於ける各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。またデータベースの代わりにデータファイルであっても良いことは言うまでもなく、データベースとの記載にはデータファイルをも含んでいる。
【0025】
ユーザ端末2には、本発明のユーザ端末2側の処理を実行するオーバーラップウィンドウ処理部4を備えている。オーバーラップウィンドウ処理部4は、ユーザ端末2の画面に表示されるウェブサイトを表示するウィンドウに重畳して表示させるウィンドウであるオーバーラップウィンドウに関する処理を実行する。なおオーバーラップウィンドウの下に位置するウィンドウを元ウィンドウと呼ぶこととする。
【0026】
オーバーラップウィンドウ処理部4は、テキスト取得部5とテキスト送信部6と表示処理部7とスクロール処理部8とを有する。
【0027】
テキスト取得部5は、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとで重畳している領域に表示されているテキストの情報を取得する。この際に、図4に示すように、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとによって重畳している領域の座標(P0,P1,P2,P3の各座標)を取得し、その座標によって構成される重畳領域のテキストを取得することとなる。
【0028】
テキスト送信部6は、テキスト取得部5で取得した重畳領域における元ウィンドウでのテキストをウェブサーバ3に送る。なお本発明のウィンドウ表示システム1におけるウェブサーバ3は、元ウィンドウで表示しているウェブサイトのウェブサーバ3とは異なっていることが好ましいが、同じであっても良い。
【0029】
表示処理部7は、ウェブサーバ3から取得したオーバーラップウィンドウで表示するウェブサイトの画面を、オーバーラップウィンドウで表示する処理を行う。例えば重畳領域について、オーバーラップウィンドウにおいて、ウェブサーバ3から受け取ったウェブサイトの画面を表示する。この際にオーバーラップウィンドウで表示されるウェブサイトの画面は、ユーザ端末2で生成した画面、あるいは本発明のウェブサーバ3において生成された画面であって、重畳領域におけるテキストについて、ウェブサーバ3でリンクの情報などが存在する場合には、そこにリンクが張られた状態の画面となる。なおオーバーラップウィンドウの背景表示を透過状態(背景を透明から半透明とした状態。透過状態とは、完全に透明でなくとも、オーバーラップウィンドウを透過して、元ウィンドウの画面が見える状態であれば良い)の場合には、リンクを示す情報(下線や所定のマークなど)のみであっても良い。
【0030】
スクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールの状態を監視しておき、元ウィンドウについてスクロールされたことを検出した場合、オーバーラップウィンドウを消して、再度、スクロールが終了したことを検出した場合に、テキスト取得部5、テキスト送信部6、表示処理部7における処理を再度行い、スクロール後の位置におけるオーバーラップウィンドウを表示させる。
【0031】
ウェブサーバ3には、テキスト受取部9とリンク判定部10と辞書記憶部11とを有している。
【0032】
テキスト受取部9は、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとの重畳領域で表示されているテキストを、ユーザ端末2から受け取る。
【0033】
リンク判定部10は、テキスト受取部9でユーザ端末2から受け取ったテキストに、辞書記憶部11(後述)に記憶したキーワードと同一または類似のテキストが含まれているかを判定し、含まれている場合にはそのリンク先のURLを抽出する。
【0034】
辞書記憶部11は、キーワードとそのリンク先のURLが対応づけて記憶されているデータベースである。図5に辞書記憶部11の一例を模式的に示す。この際のキーワードとしては、一般用語とその用語に対応したウェブサイトのURL(辞書モード)、一般用語とそれに対応した異なる言語の翻訳を示すURL(翻訳モード)、地名や位置情報に関する用語とそれに対応する地図のURL(例えば地名が「首相官邸」の場合には、首相官邸の周辺地図のURLなど)(ロケーションモード)がある。これらの各モードはユーザの設定により切替可能である。
【実施例1】
【0035】
まず本発明のウィンドウ表示システム1において、元ウィンドウに一般のニュース記事などが表示された場合の処理プロセスを図3のフローチャート、図1の概念図を用いて説明する。なおこの場合の全体の概念図を図6に示す。
【0036】
まずユーザは、ユーザ端末2で所定の操作を行うことにより、ウィンドウ(これが元ウィンドウとなる)を画面上で表示させる。そしてそのウィンドウから例えばインターネットを介してウェブサイトにアクセスする。そして図7に示すようなニュース記事が含まれる画面が当該ウィンドウで表示される(S100)。
【0037】
例えば図7に表示されたニュース記事におけるテキストにはリンクなどが張られていなかったとする。そうすると、ユーザは、「内閣府」や「月例経済報告」などについて情報を知りたいと思った場合、別のウィンドウを立ち上げ、検索サイトなどで検索を行う必要がある。そこで本発明では、ユーザはこのような検索サイトを立ち上げるのではなく、所定の操作を行うことにより、あるいは元ウィンドウの起動と同時に、オーバーラップウィンドウをユーザ端末2の画面で表示する(S110)。この際に表示されるオーバーラップウィンドウの一例を図8に示す。
【0038】
このようにして表示されている元ウィンドウに、オーバーラップウィンドウをドラッグして重畳させる(S120)。そうするとオーバーラップウィンドウ処理部4のテキスト取得部5が、重畳した領域についての元ウィンドウにおけるテキストを取得する(S130)。
【0039】
つまりオーバーラップウィンドウ処理部4では、オーバーラップウィンドウとそれ以外のウィンドウの各座標を常時、または所定のタイミングで検出し(各ウィンドウの座標はOSから取得できる)、重なっていることを判定した場合には、その重畳領域の座標を算出する。図4の重畳の例では、元ウィンドウの4点の座標(Under(x0,y0)、Under(x1,y1)、Under(x2,y2)、Under(x3,y3))と、オーバーラップウィンドウの4点の座標(Over(x0,y0)、Over(x1,y1)、Over(x2,y2)、Over(x3,y3))を検出し、重畳を判定した場合には、重畳領域を構成する4点の座標(P0(x0,y0)、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3))を算出する。
【0040】
このようにして算出した4点の座標で構成された重畳領域について、元ウィンドウにおける表示画面の情報をVRAMから抽出する。つまり元ウィンドウにおけるP0乃至P4により構成される領域の表示画面の情報をユーザ端末2のVRAMから抽出する。そしてVRAMから抽出した情報に基づいて、それを文字認識することによって、当該重畳領域におけるテキストを取得する(S130)。
【0041】
図9に元ウィンドウにオーバーラップウィンドウを重畳した直後の状態を示す。従って、テキスト取得部5は、重畳領域における画像をVRAMから抽出し、その画像から当該領域におけるテキスト(図9の場合、「内閣府は28日、9月中旬に公表する9月の月例経済報告」「する検討に入った。」「国内の需要と供給の差を表す需給ギャップや消費者物価指」、「標が着実に上向いているためで、小泉政権の経済運営の成」、「日本経済のデフレは1998年から始まったとされ、脱却は約8」)を取得する。
【0042】
このようにして取得した重畳領域におけるテキストを、テキスト送信部6がネットワークを介してウェブサーバ3に渡す。このテキストは、ウェブサーバ3のテキスト受取部9で受け取り、受け取ったテキストについて、リンク判定部10が、そのテキストに含まれている用語のうち、辞書記憶部11に対応するリンクの情報が含まれているかを判定する(S140)。
【0043】
辞書記憶部11が図5に示すような場合、上述の抽出したテキストのうち、「内閣府」、「月例経済報告」、「需給ギャップ」、「小泉政権」、「デフレ」がキーワードとして含まれているので、それらのリンク先のURLを辞書記憶部11からリンク判定部10が抽出して、それらの情報をユーザ端末2に送る。
【0044】
キーワードとして存在したテキストと、そのリンク先のURLを受け取ったユーザ端末2のオーバーラップウィンドウ処理部4は、まずVRAMから抽出した元ウィンドウにおける重畳領域の画像をオーバーラップウィンドウの重畳領域、つまり同じ位置に描画する。そしてそこに描画された画像のうち、文字認識することによって、当該重畳領域におけるテキストを認識する。そして表示処理部7がウェブサーバ3から受け取った、キーワードとして存在したテキストの位置に、当該リンク先のURLをリンクとして貼り付ける(S150、S160)。リンク先のURLをリンクとして貼り付けるのは、例えば当該テキストの描画部分に下線を付したり、マークを付したりするなどにより行える。図10ではテキストにリンクを張り付けた状態を示しており、リンクを示す情報として下線が付されている。
【0045】
このようにすることで、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウの重畳領域の部分について、オーバーラップウィンドウに元ウィンドウと同じ情報が表示され、且つリンクも張られた画面が表示されていることとなる。なお、オーバーラップウィンドウの重畳領域以外の領域については、どのような表示であっても良く、例えば背景色が透過状態に設定された画面であることが好ましい。
【0046】
なおオーバーラップウィンドウの重畳領域には元ウィンドウと同じ情報が表示されているので、ユーザはオーバーラップウィンドウの存在を意識しない場合もある。そのような場合、元ウィンドウをスクロールすることもあり得る。
【0047】
それに備えて、オーバーラップウィンドウ処理部4のスクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールを監視し、元ウィンドウでスクロールが行われたことを検出すると(例えばウィンドウの縦や横方向のバーが上下されたことを検出すると)、表示処理部7で表示していたオーバーラップウィンドウを表示画面から消し、スクロール終了後、再度、オーバーラップウィンドウを同じ位置で表示して、S130以降の処理を実行する。これによって、スクロール後の元ウィンドウについても、オーバーラップウィンドウで同様に表示が行える。
【実施例2】
【0048】
上述の実施例では、重畳領域における元ウィンドウの画像を、オーバーラップウィンドウの重畳領域の位置に表示し、その画像にリンクを貼り付ける処理を行うことによって、処理を実行していたが、オーバーラップウィンドウで表示する画面をウェブサーバ3で生成しても良い。その場合のシステム構成の概念図を図11に示す。
【0049】
図11のウェブサーバ3では、図1のウェブサーバ3の構成に加えて、更に画面生成部12を備えている。
【0050】
画面生成部12は、ユーザ端末2のオーバーラップウィンドウで表示させる画面を生成する。この画面では、重畳領域におけるリンクを示す情報とそのリンク先のURLとが含まれている。この際に表示する画面では、その背景色が透過状態に設定されていることが好ましい。
【0051】
以下に本実施例の場合の処理プロセスの一例を説明する。また本実施例においても、元ウィンドウに一般のニュース記事などが表示された場合を説明する。
【0052】
なおS100からS130までの処理は、実施例1と同様なので説明を省略する。つまり、オーバーラップウィンドウは、元ウィンドウと重畳した領域について、VRAMから抽出し、それを文字認識することによって当該重畳領域におけるテキストを取得する。そしてそれらのテキストをオーバーラップウィンドウ用のウェブサーバ3に送る。またオーバーラップウィンドウにおける重畳領域の相対座標(図4におけるP0乃至P4の、オーバーラップウィンドウにおける座標)と、各テキストの相対座標(オーバーラップウィンドウにおける重畳領域のテキストの座標)を送る。
【0053】
ユーザ端末2からオーバーラップウィンドウの重畳領域のテキストをウェブサーバ3のテキスト受取部9で受け取ると、受け取ったテキストについて、リンク判定部10が、そのテキストに含まれている用語のうち、辞書記憶部11に対応するリンクの情報が含まれているかを判定する(S140)。
【0054】
辞書記憶部11が図5に示すような場合、上述の抽出したテキストのうち、「内閣府」、「月例経済報告」、「需給ギャップ」、「小泉政権」、「デフレ」がキーワードとして含まれているので、それらのリンク先のURLを辞書記憶部11からリンク判定部10が抽出する。
【0055】
リンク判定部10が、テキストのうちキーワードとして含まれているものと、そのリンク先のURLを抽出すると、画面生成部12が、オーバーラップウィンドウの画面について、背景色を透過状態(「#ffffff」など)で設定し、オーバーラップウィンドウの重畳領域を含む画面を生成する。この画面では、オーバーラップウィンドウの重畳領域における座標、重畳領域におけるテキストの座標をユーザ端末2から受け取っているので、当該キーワードの座標位置についてリンクを張った形式(例えばそのテキストの位置に下線を付す、マークを付けるなど)で画面を生成する。この状態のオーバーラップウィンドウに表示される画面の一例を図12に示す。
【0056】
つまり図12の画面では、背景色が透過状態に設定されており、重畳領域のテキストに含まれる辞書記憶部11に記憶されているキーワードについて、リンクがあることを示す情報(下線やマークなど)を、ユーザ端末2から受け取った各テキストの相対座標に基づいて、当該テキストに含まれるキーワードの位置に表示する画面をオーバーラップウィンドウの画面として生成する。その為、図12では、キーワードとして存在した「内閣府」、「月例経済報告」、「需給ギャップ」、「小泉政権」、「デフレ」の位置に、それらのテキストにリンクがあることを示す下線を付した画面を生成する(S150)。
【0057】
このようにして画面生成部12で生成された画面は、ウェブサーバ3からユーザ端末2に送信される。そしてオーバーラップウィンドウ処理部4の表示処理部7で、上記画面を受け取り、オーバーラップウィンドウに表示する(S160)。このようにすることで、オーバーラップウィンドウではリンクがあることを示す情報が表示され、それを透過してテキストそのものは元ウィンドウのものをユーザは見ることが出来る。またオーバーラップウィンドウと元ウィンドウとの重畳領域の座標を取得し、その重畳領域の相対座標及び重畳領域に表示されているテキストの、オーバーラップウィンドウにおける相対座標をウェブサーバ3で取得して、対応する位置にリンクがあることを示す情報を付した画面を生成しているので、元ウィンドウのテキストに対応した位置にリンクがあることを示す情報(例えば下線)が表示されていることとなる。この状態が図21に示された状態となる。
【0058】
また元ウィンドウのスクロールが行われた場合のスクロール処理部8における処理は、実施例1と同様に、実施例2におけるオーバーラップウィンドウの処理を同様に行えば良い。
【0059】
なお実施例1及び実施例2において、元ウィンドウにおけるリンクを示す情報と、オーバーラップウィンドウにおけるリンクを示す情報とを区別するために、オーバーラップウィンドウにおけるリンクを示す情報を、元ウィンドウにおけるリンクを示す情報と異なる色や表現形態(元ウィンドウが下線であれば、マークにするなど)を採ると良い。
【実施例3】
【0060】
次に元ウィンドウに表示される情報がニュース記事などのテキスト情報ではなく、地図情報である場合を説明する。
【0061】
本実施例のウィンドウ表示システム1のシステム構成の概念図を図13に、その処理プロセスの一例を図14に示す。
【0062】
なお実施例1及び実施例2のテキスト取得部5、テキスト送信部6の代わりに、本実施例のユーザ端末2のオーバーラップウィンドウ処理部4では、位置情報取得部13、位置情報送信部14を備えており、ウェブサーバ3ではテキスト受取部9の代わりに位置情報受取部15を備えている。
【0063】
位置情報取得部13は、元ウィンドウで表示している地図情報の中心位置の位置情報、縮尺などの情報を取得する。
【0064】
位置情報送信部14は、位置情報取得部13で取得した位置情報、縮尺などの情報をウェブサーバ3に渡す。
【0065】
位置情報受取部15は、ユーザ端末2から送られた、元ウィンドウにおける位置情報、縮尺などの情報を受け取る。
【0066】
元ウィンドウに表示された画面が図15であったとする。なお図15の画面中、×印で示された部分が、地図上における中心地点である。
【0067】
まずユーザは、ユーザ端末2から所定の操作により、図15に示すような地図情報を元ウィンドウで表示する(S200)。
【0068】
そしてユーザは、ユーザ端末2で所定の操作を行うことにより、あるいは元ウィンドウの起動と同時に、オーバーラップウィンドウをユーザ端末2の画面で表示する(S210)。この際に表示されるオーバーラップウィンドウの一例を図8と同様でよい。
【0069】
このようにして表示されている元ウィンドウに、オーバーラップウィンドウをドラッグして重畳させる(S220)。そうするとオーバーラップウィンドウ処理部4の位置情報取得部13が、元ウィンドウで表示している地図情報の位置情報を取得する(S230)。この際に取得する位置情報としては、地図情報における中心位置の緯度経度などの位置情報、縮尺などの情報を取得すると良い。この位置情報は、元ウィンドウのURLにおけるパラメータなどから取得できる。また実施例1、実施例2の場合と同様に、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウでの重畳領域の座標(P0(x0,y0)、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3))を算出する。
【0070】
図16に、元ウィンドウにオーバーラップウィンドウを重畳した直後の状態を示す。このようにして取得した元ウィンドウの地図情報における位置情報、縮尺などの情報を、ウェブサーバ3に渡す。
【0071】
これらをウェブサーバ3の位置情報受取部15で受け取ると、当該位置情報及び縮尺などの情報から、元ウィンドウにおいて表示されている地図情報の範囲が判明する。従って、リンク判定部10は、当該範囲において、辞書記憶部11に記憶する情報が存在するかを検索し、存在した場合にはそのリンク先のURLを抽出する(S240)。つまり、その範囲における店舗や地名などの情報が存在するかを辞書記憶部11から検索して抽出する。
【0072】
例えば図15における地図情報の範囲に、「A店」、「B店」、「C店」の情報が辞書記憶部11に存在した場合に、「A店」、「B店」、「C店」のリンク先のURLと、それらの情報(例えば店舗名など)、それらの情報の種別を示すアイコン(例えば飲食店であれば飲食店のアイコン、書店であれば書店のアイコン、遊戯施設であればそのアイコンなど)を抽出する。
【0073】
そしてそれらの情報をウェブサーバ3からユーザ端末2に送信する。
【0074】
上述の場合、「A店」、「B店」、「C店」の店舗名、リンク先のURL、アイコンなどがウェブサーバ3からユーザ端末2に送られる。
【0075】
ウェブサーバ3から送られた情報は、ユーザ端末2のオーバーラップウィンドウ処理部4で受け取り、オーバーラップウィンドウ処理部4の表示処理部7は、まずVRAMから抽出した、元ウィンドウにおける重畳領域の画像をオーバーラップウィンドウの同じ位置に描画する(S250)。そしてオーバーラップウィンドウの他の部分(好適には重畳領域以外の領域)に、ウェブサーバ3から受け取った「A店」、「B店」、「C店」の店舗名、リンクがあることを示す情報、アイコンなどの情報を表示する(S260)。この状態を模式的に示す図が図17である。なお図17の「A店」、「B店」の横に表示されているのは、飲食店を示すアイコンであり、「C店」の横に表示されているのは書店を示すアイコンである。またリンクが張られていることを示すために、店舗名の下には下線が付して表示がされた状態である。なお地図情報上に、アイコンや店舗名などを示しても良い。
【0076】
このようにすることで、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウの重畳領域の部分について、オーバーラップウィンドウに元ウィンドウと同じ情報が表示され、且つリンクも張られた画面が表示されていることとなる。
【0077】
なおオーバーラップウィンドウの重畳領域には元ウィンドウと同じ情報が表示されているので、ユーザはオーバーラップウィンドウの存在を意識しない場合もある。そのような場合、元ウィンドウをスクロールすることもあり得る。
【0078】
それに備えて、オーバーラップウィンドウ処理部4のスクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールを監視し、元ウィンドウでスクロールが行われたことを検出すると(例えばウィンドウの縦や横方向のバーが上下されたことを検出すると)、表示処理部7で表示していたオーバーラップウィンドウを表示画面から消し、スクロール終了後、再度、オーバーラップウィンドウを同じ位置で表示して、S230以降の処理を実行する。これによって、スクロール後の元ウィンドウについても、オーバーラップウィンドウで同様に表示が行える。
【実施例4】
【0079】
なお実施例3の処理は実施例1と同様に、オーバーラップウィンドウの重畳領域についてVRAMからの画像を抽出してオーバーラップウィンドウに描画を行っていたが、実施例2と同様に、オーバーラップウィンドウについては透過状態とした画面を生成するように構成しても良い。この場合を説明する。なおこの場合のウィンドウ表示システム1は、図18に示すように、実施例3の構成に更に画面生成部12を備えている。
【0080】
なおS200からS230までの処理は実施例3と同様なので説明を省略する。つまり、オーバーラップウィンドウは、元ウィンドウで表示する地図情報の位置情報(好適には中心位置の位置情報)と、縮尺情報などを取得し、それらの情報をウェブサーバ3に渡す。なおこの場合には、オーバーラップウィンドウにおける重畳領域の相対座標(図4におけるP0乃至P4の、オーバーラップウィンドウにおける座標)を送る。
【0081】
これらの情報をウェブサーバ3の位置情報受取部15で受け取ると、当該位置情報及び縮尺などの情報から、元ウィンドウにおいて表示されている地図情報の範囲が判明する。従って、リンク判定部10は、当該範囲において、辞書記憶部11に記憶する情報が存在するかを検索し、存在した場合にはそのリンク先のURLを抽出する(S240)。
【0082】
例えば図15における地図情報の範囲に、「A店」、「B店」、「C店」の情報が辞書記憶部11に存在した場合に、「A店」、「B店」、「C店」のリンク先のURLと、それらの情報(例えば店舗名など)、それらの情報の種別を示すアイコン(例えば飲食店であれば飲食店のアイコン、書店であれば書店のアイコン、遊戯施設であればそのアイコンなど)を抽出する。
【0083】
そしてそれらの情報を、重畳領域以外の場所に表示し、また背景色が透過状態として設定されたオーバーラップウィンドウで表示する画面を生成する。これは、まず背景色を透過状態に設定し、次にオーバーラップウィンドウにおける重畳領域以外の領域に、リンク判定部10で抽出した、「A店」、「B店」、「C店」の店舗名、リンクがあることを示す情報、アイコンなどの情報を表示した画面を生成する(S250)。つまり、図19に示すような画面を生成する。
【0084】
このようにして画面生成部12で生成された画面の情報は、ウェブサーバ3からユーザ端末2に送信される。そしてオーバーラップウィンドウ処理部4の表示処理部7で、上記画面の情報を受け取り、オーバーラップウィンドウに表示する(S260)。このようにすることで、オーバーラップウィンドウでは、元ウィンドウで表示されている地図情報に存在する店舗名などの情報がリンクがあることを示す情報と共に表示され、それを透過して地図情報そのものは元ウィンドウのものをユーザは見ることが出来る。この状態が図20に示した状態となる。
【0085】
なおオーバーラップウィンドウの重畳領域は透明またはほぼ透明なので、ユーザはオーバーラップウィンドウの存在を意識しない場合もある。そのような場合、元ウィンドウをスクロールすることもあり得る。
【0086】
それに備えて、オーバーラップウィンドウ処理部4のスクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールを監視し、元ウィンドウでスクロールが行われたことを検出すると(例えばウィンドウの縦や横方向のバーが上下されたことを検出すると)、表示処理部7で表示していたオーバーラップウィンドウを表示画面から消し、スクロール終了後、再度、オーバーラップウィンドウを同じ位置で表示して、S230以降の処理を実行する。これによって、スクロール後の元ウィンドウについても、オーバーラップウィンドウで同様に表示が行える。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明によって、ウェブサイトに重畳して表示したウィンドウ(オーバーラップウィンドウ)に、下に位置するウェブサイトの表示をリンクを含めて行うことが出来る。またそのリンクは、下に位置するウェブサイトのリンクにとらわれることなく処理されるので、ウェブサイトの作成者が設定した以上のリンクを表示することが可能となる。
【符号の説明】
【0088】
1:ウィンドウ表示システム
2:ユーザ端末
3:ウェブサーバ
4:オーバーラップウィンドウ処理部
5:テキスト取得部
6:テキスト送信部
7:表示処理部
8:スクロール処理部
9:テキスト受取部
10:リンク判定部
11:辞書記憶部
12:画面生成部
13:位置情報取得部
14:位置情報送信部
15:位置情報受取部
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータにおけるウィンドウ表示システムにかかる。より詳細には、ウェブサイトなどを表示しているウィンドウに、新たなウィンドウを重畳して表示させることによって、元のウィンドウに表示している情報を新たなウィンドウによっても表示する、ウィンドウ表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ(本明細書では、携帯電話機、PHS、PDAなどの可搬型通信端末も含む)ではウェブサイトがウィンドウに表示され、そのウェブサイトに記載されているリンクが張られたテキストをユーザがクリックすることによって、リンク先のウェブサイトに接続し、当該ウィンドウに新たなウェブサイトの内容が表示される。そしてこのリンクを自動的に生成するシステムが下記特許文献1、特許文献2に開示されている。
【0003】
また上述のウィンドウは、コンピュータの画面で複数表示することが出来る。しかしウィンドウを重畳して表示すると、下になったウィンドウは、上になったウィンドウに隠れてしまい、その内容が表示されなくなる。それを解決するために、上になったウィンドウを透明にすることによって、一つの画面で表示できる情報量を増やすことが出来るシステムが下記特許文献3乃至特許文献6に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−325827号公報
【特許文献2】特開2006−4308号公報
【特許文献3】特開平6−301505号公報
【特許文献4】特開平7−104724号公報
【特許文献5】特開平8−292758号公報
【特許文献6】特開2002−32168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、上になったウィンドウを透過して、下になったウィンドウを表示したとしても、下のウィンドウに表示されているウェブサイトなどのリンクを選択するためには、下のウィンドウをアクティブウィンドウにしなければならない(処理対象となるウィンドウにしなければならない)。またそもそもリンク先として選択できるテキストは、ウェブサイトで予め設定されたテキストに限られてしまうし、リンク先となるウェブサイトも、そのウェブサイトで設定されているものに限定されてしまう。
【0006】
つまり、ウェブサイトに存在するテキストでリンクが張られていないものについて、ユーザが知りたい場合には、別のウィンドウを立ち上げて、検索サイトなどから個別に検索をしなければならない。またウェブサイトで予め設定されているリンク先のウェブサイト以外のウェブサイトに、当該リンクから辿ろうと思ってもリンクを選択するだけではたどり着くことが出来ない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本願発明者らは、ウェブサイトのウィンドウに新たなウィンドウを重畳して表示させ、上に位置するウェブサイトに、下のウェブサイトのテキストのリンクを自動的に生成したものを表示させることにより、ウェブサイトの作成者が設定した以上のリンクを自動生成することが可能なウィンドウ表示システムを発明した。
【0008】
請求項1の発明は、ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムであって、前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、前記サーバは、予め定められた位置情報に対応づけられた情報と、その情報が記載されたウェブサイトのURLとを対応づけて記憶する辞書記憶部と、前記ユーザ端末から位置情報を受け取る位置情報受取部と、前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する画面生成部と、を有するウィンドウ表示システムである。
【0009】
本発明のように構成することで、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとの重畳領域における元ウィンドウの画面を、オーバーラップウィンドウを透過して見ることが出来る。そしてオーバーラップウィンドウには、元ウィンドウで表示されている地図情報に関連する情報と、それに関する情報のウェブサイトへのリンクが張られているので、仮に元ウィンドウにリンクが存在しなくてもリンク先のウェブサイトに飛ぶことが出来る。
【0010】
請求項2の発明において、前記位置情報送信部は、更に、前記オーバーラップウィンドウの重畳領域の座標を前記サーバに送信し、前記画面生成部は、更に、前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記重畳領域以外の位置において、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する、ウィンドウ表示システムである。
【0011】
上述の発明において、重畳領域とは異なる位置に、URLなどのリンクを設けることが良い。通常、重畳領域には地図情報が表示されているので、その表示と重なってしまい、見にくくなる場合があるからである。
【0012】
請求項3の発明において、前記位置情報に対応づけられた情報として、前記位置情報における店舗の情報である、ウィンドウ表示システムである。
【0013】
本発明によって、元ウィンドウに表示されている地図情報に含まれる範囲内に位置する店舗の情報と、そのリンク先のURLとを、オーバーラップウィンドウに表示することが出来る。
【0014】
請求項4の発明において、前記オーバーラップウィンドウ処理部は、更に、前記元ウィンドウのスクロールの状態を監視し、スクロールされたことを検出すると、前記表示したオーバーラップウィンドウを消し、前記元ウィンドウのスクロールが終了したことを検出すると、前記オーバーラップウィンドウについて、再度、表示を行う、ウィンドウ表示システムである。
【0015】
元ウィンドウの画面はスクロールされる場合もあり得る。そうなるとオーバーラップウィンドウに表示されているリンクなどがずれてしまう。そうするとユーザがリンクを正確に選択できなくなってしまうので、スクロール終了後に、再度、オーバーラップウィンドウを表示する処理を行うことで、この問題点を解決することができる。
【0016】
請求項5の発明は、ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末であって、前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、前記サーバにおいて、前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、ウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末である。
【0017】
請求項1におけるユーザ端末は、本発明のように構成することが出来る。
【0018】
請求項6の発明は、ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末を機能させるプログラムであって、前記プログラムは、前記ユーザ端末を、前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部、前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部、前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部、として機能させ、前記サーバにおいて、前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、プログラムである。
【0019】
請求項5におけるユーザ端末は、本発明のプログラムを実行することによって実現できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によって、ウェブサイトに重畳して表示したウィンドウ(オーバーラップウィンドウ)に、下に位置するウェブサイトの表示をリンクを含めて行うことが出来る。またそのリンクは、下に位置するウェブサイトのリンクにとらわれることなく処理されるので、ウェブサイトの作成者が設定した以上のリンクを表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例1のシステム構成の概念図である。
【図2】ハードウェア構成の概念図である。
【図3】実施例1、実施例2における処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図4】オーバーラップウィンドウと元ウィンドウの座標を示す図である。
【図5】辞書記憶部11を模式的に示す概念図である。
【図6】実施例1,実施例2における全体の処理を模式的に示す図である。
【図7】元ウィンドウにテキストが表示された状態を模式的に示す図である。
【図8】オーバーラップウィンドウを模式的に示す図である。
【図9】元ウィンドウにオーバーラップウィンドウが重畳した直後の状態を模式的に示す図である。
【図10】実施例1における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【図11】実施例2の場合のシステム構成の概念図である。
【図12】実施例2においてウェブサーバで生成されるオーバーラップウィンドウを模式的に示す図である。
【図13】実施例3の場合のシステム構成の概念図である。
【図14】実施例3、実施例4における処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図15】元ウィンドウに地図情報が表示された状態を模式的に示す図である。
【図16】元ウィンドウにオーバーラップウィンドウが重畳した直後の状態を模式的に示す図である。
【図17】実施例3における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【図18】実施例4の場合のシステム構成の概念図である。
【図19】実施例4においてウェブサーバで生成されるオーバーラップウィンドウを模式的に示す図である。
【図20】実施例4における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【図21】実施例2における処理が行われた場合のオーバーラップウィンドウの状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のウィンドウ表示システム1のシステム構成の概念図を図1に示す。ウィンドウ表示システム1は、ウェブサーバ3における各機能と、ユーザ端末2における各機能とを有する。
【0023】
またユーザ端末2におけるハードウェア構成の一例を模式的に図2に示す。本発明のウィンドウ表示システム1を実現するユーザ端末2には、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置と、ディスプレイなどの表示装置と、キーボードやマウスやテンキーなどの入力装置と、情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置とを有する。コンピュータ上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置に読み込まれることで、その処理が実行される。各機能は記憶装置に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置における処理に用いる。また本発明のウィンドウ表示システム1を実現するウェブサーバ3には、少なくとも、演算装置と記憶装置と通信装置を備えている。
【0024】
本発明に於ける各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。またデータベースの代わりにデータファイルであっても良いことは言うまでもなく、データベースとの記載にはデータファイルをも含んでいる。
【0025】
ユーザ端末2には、本発明のユーザ端末2側の処理を実行するオーバーラップウィンドウ処理部4を備えている。オーバーラップウィンドウ処理部4は、ユーザ端末2の画面に表示されるウェブサイトを表示するウィンドウに重畳して表示させるウィンドウであるオーバーラップウィンドウに関する処理を実行する。なおオーバーラップウィンドウの下に位置するウィンドウを元ウィンドウと呼ぶこととする。
【0026】
オーバーラップウィンドウ処理部4は、テキスト取得部5とテキスト送信部6と表示処理部7とスクロール処理部8とを有する。
【0027】
テキスト取得部5は、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとで重畳している領域に表示されているテキストの情報を取得する。この際に、図4に示すように、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとによって重畳している領域の座標(P0,P1,P2,P3の各座標)を取得し、その座標によって構成される重畳領域のテキストを取得することとなる。
【0028】
テキスト送信部6は、テキスト取得部5で取得した重畳領域における元ウィンドウでのテキストをウェブサーバ3に送る。なお本発明のウィンドウ表示システム1におけるウェブサーバ3は、元ウィンドウで表示しているウェブサイトのウェブサーバ3とは異なっていることが好ましいが、同じであっても良い。
【0029】
表示処理部7は、ウェブサーバ3から取得したオーバーラップウィンドウで表示するウェブサイトの画面を、オーバーラップウィンドウで表示する処理を行う。例えば重畳領域について、オーバーラップウィンドウにおいて、ウェブサーバ3から受け取ったウェブサイトの画面を表示する。この際にオーバーラップウィンドウで表示されるウェブサイトの画面は、ユーザ端末2で生成した画面、あるいは本発明のウェブサーバ3において生成された画面であって、重畳領域におけるテキストについて、ウェブサーバ3でリンクの情報などが存在する場合には、そこにリンクが張られた状態の画面となる。なおオーバーラップウィンドウの背景表示を透過状態(背景を透明から半透明とした状態。透過状態とは、完全に透明でなくとも、オーバーラップウィンドウを透過して、元ウィンドウの画面が見える状態であれば良い)の場合には、リンクを示す情報(下線や所定のマークなど)のみであっても良い。
【0030】
スクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールの状態を監視しておき、元ウィンドウについてスクロールされたことを検出した場合、オーバーラップウィンドウを消して、再度、スクロールが終了したことを検出した場合に、テキスト取得部5、テキスト送信部6、表示処理部7における処理を再度行い、スクロール後の位置におけるオーバーラップウィンドウを表示させる。
【0031】
ウェブサーバ3には、テキスト受取部9とリンク判定部10と辞書記憶部11とを有している。
【0032】
テキスト受取部9は、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウとの重畳領域で表示されているテキストを、ユーザ端末2から受け取る。
【0033】
リンク判定部10は、テキスト受取部9でユーザ端末2から受け取ったテキストに、辞書記憶部11(後述)に記憶したキーワードと同一または類似のテキストが含まれているかを判定し、含まれている場合にはそのリンク先のURLを抽出する。
【0034】
辞書記憶部11は、キーワードとそのリンク先のURLが対応づけて記憶されているデータベースである。図5に辞書記憶部11の一例を模式的に示す。この際のキーワードとしては、一般用語とその用語に対応したウェブサイトのURL(辞書モード)、一般用語とそれに対応した異なる言語の翻訳を示すURL(翻訳モード)、地名や位置情報に関する用語とそれに対応する地図のURL(例えば地名が「首相官邸」の場合には、首相官邸の周辺地図のURLなど)(ロケーションモード)がある。これらの各モードはユーザの設定により切替可能である。
【実施例1】
【0035】
まず本発明のウィンドウ表示システム1において、元ウィンドウに一般のニュース記事などが表示された場合の処理プロセスを図3のフローチャート、図1の概念図を用いて説明する。なおこの場合の全体の概念図を図6に示す。
【0036】
まずユーザは、ユーザ端末2で所定の操作を行うことにより、ウィンドウ(これが元ウィンドウとなる)を画面上で表示させる。そしてそのウィンドウから例えばインターネットを介してウェブサイトにアクセスする。そして図7に示すようなニュース記事が含まれる画面が当該ウィンドウで表示される(S100)。
【0037】
例えば図7に表示されたニュース記事におけるテキストにはリンクなどが張られていなかったとする。そうすると、ユーザは、「内閣府」や「月例経済報告」などについて情報を知りたいと思った場合、別のウィンドウを立ち上げ、検索サイトなどで検索を行う必要がある。そこで本発明では、ユーザはこのような検索サイトを立ち上げるのではなく、所定の操作を行うことにより、あるいは元ウィンドウの起動と同時に、オーバーラップウィンドウをユーザ端末2の画面で表示する(S110)。この際に表示されるオーバーラップウィンドウの一例を図8に示す。
【0038】
このようにして表示されている元ウィンドウに、オーバーラップウィンドウをドラッグして重畳させる(S120)。そうするとオーバーラップウィンドウ処理部4のテキスト取得部5が、重畳した領域についての元ウィンドウにおけるテキストを取得する(S130)。
【0039】
つまりオーバーラップウィンドウ処理部4では、オーバーラップウィンドウとそれ以外のウィンドウの各座標を常時、または所定のタイミングで検出し(各ウィンドウの座標はOSから取得できる)、重なっていることを判定した場合には、その重畳領域の座標を算出する。図4の重畳の例では、元ウィンドウの4点の座標(Under(x0,y0)、Under(x1,y1)、Under(x2,y2)、Under(x3,y3))と、オーバーラップウィンドウの4点の座標(Over(x0,y0)、Over(x1,y1)、Over(x2,y2)、Over(x3,y3))を検出し、重畳を判定した場合には、重畳領域を構成する4点の座標(P0(x0,y0)、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3))を算出する。
【0040】
このようにして算出した4点の座標で構成された重畳領域について、元ウィンドウにおける表示画面の情報をVRAMから抽出する。つまり元ウィンドウにおけるP0乃至P4により構成される領域の表示画面の情報をユーザ端末2のVRAMから抽出する。そしてVRAMから抽出した情報に基づいて、それを文字認識することによって、当該重畳領域におけるテキストを取得する(S130)。
【0041】
図9に元ウィンドウにオーバーラップウィンドウを重畳した直後の状態を示す。従って、テキスト取得部5は、重畳領域における画像をVRAMから抽出し、その画像から当該領域におけるテキスト(図9の場合、「内閣府は28日、9月中旬に公表する9月の月例経済報告」「する検討に入った。」「国内の需要と供給の差を表す需給ギャップや消費者物価指」、「標が着実に上向いているためで、小泉政権の経済運営の成」、「日本経済のデフレは1998年から始まったとされ、脱却は約8」)を取得する。
【0042】
このようにして取得した重畳領域におけるテキストを、テキスト送信部6がネットワークを介してウェブサーバ3に渡す。このテキストは、ウェブサーバ3のテキスト受取部9で受け取り、受け取ったテキストについて、リンク判定部10が、そのテキストに含まれている用語のうち、辞書記憶部11に対応するリンクの情報が含まれているかを判定する(S140)。
【0043】
辞書記憶部11が図5に示すような場合、上述の抽出したテキストのうち、「内閣府」、「月例経済報告」、「需給ギャップ」、「小泉政権」、「デフレ」がキーワードとして含まれているので、それらのリンク先のURLを辞書記憶部11からリンク判定部10が抽出して、それらの情報をユーザ端末2に送る。
【0044】
キーワードとして存在したテキストと、そのリンク先のURLを受け取ったユーザ端末2のオーバーラップウィンドウ処理部4は、まずVRAMから抽出した元ウィンドウにおける重畳領域の画像をオーバーラップウィンドウの重畳領域、つまり同じ位置に描画する。そしてそこに描画された画像のうち、文字認識することによって、当該重畳領域におけるテキストを認識する。そして表示処理部7がウェブサーバ3から受け取った、キーワードとして存在したテキストの位置に、当該リンク先のURLをリンクとして貼り付ける(S150、S160)。リンク先のURLをリンクとして貼り付けるのは、例えば当該テキストの描画部分に下線を付したり、マークを付したりするなどにより行える。図10ではテキストにリンクを張り付けた状態を示しており、リンクを示す情報として下線が付されている。
【0045】
このようにすることで、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウの重畳領域の部分について、オーバーラップウィンドウに元ウィンドウと同じ情報が表示され、且つリンクも張られた画面が表示されていることとなる。なお、オーバーラップウィンドウの重畳領域以外の領域については、どのような表示であっても良く、例えば背景色が透過状態に設定された画面であることが好ましい。
【0046】
なおオーバーラップウィンドウの重畳領域には元ウィンドウと同じ情報が表示されているので、ユーザはオーバーラップウィンドウの存在を意識しない場合もある。そのような場合、元ウィンドウをスクロールすることもあり得る。
【0047】
それに備えて、オーバーラップウィンドウ処理部4のスクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールを監視し、元ウィンドウでスクロールが行われたことを検出すると(例えばウィンドウの縦や横方向のバーが上下されたことを検出すると)、表示処理部7で表示していたオーバーラップウィンドウを表示画面から消し、スクロール終了後、再度、オーバーラップウィンドウを同じ位置で表示して、S130以降の処理を実行する。これによって、スクロール後の元ウィンドウについても、オーバーラップウィンドウで同様に表示が行える。
【実施例2】
【0048】
上述の実施例では、重畳領域における元ウィンドウの画像を、オーバーラップウィンドウの重畳領域の位置に表示し、その画像にリンクを貼り付ける処理を行うことによって、処理を実行していたが、オーバーラップウィンドウで表示する画面をウェブサーバ3で生成しても良い。その場合のシステム構成の概念図を図11に示す。
【0049】
図11のウェブサーバ3では、図1のウェブサーバ3の構成に加えて、更に画面生成部12を備えている。
【0050】
画面生成部12は、ユーザ端末2のオーバーラップウィンドウで表示させる画面を生成する。この画面では、重畳領域におけるリンクを示す情報とそのリンク先のURLとが含まれている。この際に表示する画面では、その背景色が透過状態に設定されていることが好ましい。
【0051】
以下に本実施例の場合の処理プロセスの一例を説明する。また本実施例においても、元ウィンドウに一般のニュース記事などが表示された場合を説明する。
【0052】
なおS100からS130までの処理は、実施例1と同様なので説明を省略する。つまり、オーバーラップウィンドウは、元ウィンドウと重畳した領域について、VRAMから抽出し、それを文字認識することによって当該重畳領域におけるテキストを取得する。そしてそれらのテキストをオーバーラップウィンドウ用のウェブサーバ3に送る。またオーバーラップウィンドウにおける重畳領域の相対座標(図4におけるP0乃至P4の、オーバーラップウィンドウにおける座標)と、各テキストの相対座標(オーバーラップウィンドウにおける重畳領域のテキストの座標)を送る。
【0053】
ユーザ端末2からオーバーラップウィンドウの重畳領域のテキストをウェブサーバ3のテキスト受取部9で受け取ると、受け取ったテキストについて、リンク判定部10が、そのテキストに含まれている用語のうち、辞書記憶部11に対応するリンクの情報が含まれているかを判定する(S140)。
【0054】
辞書記憶部11が図5に示すような場合、上述の抽出したテキストのうち、「内閣府」、「月例経済報告」、「需給ギャップ」、「小泉政権」、「デフレ」がキーワードとして含まれているので、それらのリンク先のURLを辞書記憶部11からリンク判定部10が抽出する。
【0055】
リンク判定部10が、テキストのうちキーワードとして含まれているものと、そのリンク先のURLを抽出すると、画面生成部12が、オーバーラップウィンドウの画面について、背景色を透過状態(「#ffffff」など)で設定し、オーバーラップウィンドウの重畳領域を含む画面を生成する。この画面では、オーバーラップウィンドウの重畳領域における座標、重畳領域におけるテキストの座標をユーザ端末2から受け取っているので、当該キーワードの座標位置についてリンクを張った形式(例えばそのテキストの位置に下線を付す、マークを付けるなど)で画面を生成する。この状態のオーバーラップウィンドウに表示される画面の一例を図12に示す。
【0056】
つまり図12の画面では、背景色が透過状態に設定されており、重畳領域のテキストに含まれる辞書記憶部11に記憶されているキーワードについて、リンクがあることを示す情報(下線やマークなど)を、ユーザ端末2から受け取った各テキストの相対座標に基づいて、当該テキストに含まれるキーワードの位置に表示する画面をオーバーラップウィンドウの画面として生成する。その為、図12では、キーワードとして存在した「内閣府」、「月例経済報告」、「需給ギャップ」、「小泉政権」、「デフレ」の位置に、それらのテキストにリンクがあることを示す下線を付した画面を生成する(S150)。
【0057】
このようにして画面生成部12で生成された画面は、ウェブサーバ3からユーザ端末2に送信される。そしてオーバーラップウィンドウ処理部4の表示処理部7で、上記画面を受け取り、オーバーラップウィンドウに表示する(S160)。このようにすることで、オーバーラップウィンドウではリンクがあることを示す情報が表示され、それを透過してテキストそのものは元ウィンドウのものをユーザは見ることが出来る。またオーバーラップウィンドウと元ウィンドウとの重畳領域の座標を取得し、その重畳領域の相対座標及び重畳領域に表示されているテキストの、オーバーラップウィンドウにおける相対座標をウェブサーバ3で取得して、対応する位置にリンクがあることを示す情報を付した画面を生成しているので、元ウィンドウのテキストに対応した位置にリンクがあることを示す情報(例えば下線)が表示されていることとなる。この状態が図21に示された状態となる。
【0058】
また元ウィンドウのスクロールが行われた場合のスクロール処理部8における処理は、実施例1と同様に、実施例2におけるオーバーラップウィンドウの処理を同様に行えば良い。
【0059】
なお実施例1及び実施例2において、元ウィンドウにおけるリンクを示す情報と、オーバーラップウィンドウにおけるリンクを示す情報とを区別するために、オーバーラップウィンドウにおけるリンクを示す情報を、元ウィンドウにおけるリンクを示す情報と異なる色や表現形態(元ウィンドウが下線であれば、マークにするなど)を採ると良い。
【実施例3】
【0060】
次に元ウィンドウに表示される情報がニュース記事などのテキスト情報ではなく、地図情報である場合を説明する。
【0061】
本実施例のウィンドウ表示システム1のシステム構成の概念図を図13に、その処理プロセスの一例を図14に示す。
【0062】
なお実施例1及び実施例2のテキスト取得部5、テキスト送信部6の代わりに、本実施例のユーザ端末2のオーバーラップウィンドウ処理部4では、位置情報取得部13、位置情報送信部14を備えており、ウェブサーバ3ではテキスト受取部9の代わりに位置情報受取部15を備えている。
【0063】
位置情報取得部13は、元ウィンドウで表示している地図情報の中心位置の位置情報、縮尺などの情報を取得する。
【0064】
位置情報送信部14は、位置情報取得部13で取得した位置情報、縮尺などの情報をウェブサーバ3に渡す。
【0065】
位置情報受取部15は、ユーザ端末2から送られた、元ウィンドウにおける位置情報、縮尺などの情報を受け取る。
【0066】
元ウィンドウに表示された画面が図15であったとする。なお図15の画面中、×印で示された部分が、地図上における中心地点である。
【0067】
まずユーザは、ユーザ端末2から所定の操作により、図15に示すような地図情報を元ウィンドウで表示する(S200)。
【0068】
そしてユーザは、ユーザ端末2で所定の操作を行うことにより、あるいは元ウィンドウの起動と同時に、オーバーラップウィンドウをユーザ端末2の画面で表示する(S210)。この際に表示されるオーバーラップウィンドウの一例を図8と同様でよい。
【0069】
このようにして表示されている元ウィンドウに、オーバーラップウィンドウをドラッグして重畳させる(S220)。そうするとオーバーラップウィンドウ処理部4の位置情報取得部13が、元ウィンドウで表示している地図情報の位置情報を取得する(S230)。この際に取得する位置情報としては、地図情報における中心位置の緯度経度などの位置情報、縮尺などの情報を取得すると良い。この位置情報は、元ウィンドウのURLにおけるパラメータなどから取得できる。また実施例1、実施例2の場合と同様に、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウでの重畳領域の座標(P0(x0,y0)、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3))を算出する。
【0070】
図16に、元ウィンドウにオーバーラップウィンドウを重畳した直後の状態を示す。このようにして取得した元ウィンドウの地図情報における位置情報、縮尺などの情報を、ウェブサーバ3に渡す。
【0071】
これらをウェブサーバ3の位置情報受取部15で受け取ると、当該位置情報及び縮尺などの情報から、元ウィンドウにおいて表示されている地図情報の範囲が判明する。従って、リンク判定部10は、当該範囲において、辞書記憶部11に記憶する情報が存在するかを検索し、存在した場合にはそのリンク先のURLを抽出する(S240)。つまり、その範囲における店舗や地名などの情報が存在するかを辞書記憶部11から検索して抽出する。
【0072】
例えば図15における地図情報の範囲に、「A店」、「B店」、「C店」の情報が辞書記憶部11に存在した場合に、「A店」、「B店」、「C店」のリンク先のURLと、それらの情報(例えば店舗名など)、それらの情報の種別を示すアイコン(例えば飲食店であれば飲食店のアイコン、書店であれば書店のアイコン、遊戯施設であればそのアイコンなど)を抽出する。
【0073】
そしてそれらの情報をウェブサーバ3からユーザ端末2に送信する。
【0074】
上述の場合、「A店」、「B店」、「C店」の店舗名、リンク先のURL、アイコンなどがウェブサーバ3からユーザ端末2に送られる。
【0075】
ウェブサーバ3から送られた情報は、ユーザ端末2のオーバーラップウィンドウ処理部4で受け取り、オーバーラップウィンドウ処理部4の表示処理部7は、まずVRAMから抽出した、元ウィンドウにおける重畳領域の画像をオーバーラップウィンドウの同じ位置に描画する(S250)。そしてオーバーラップウィンドウの他の部分(好適には重畳領域以外の領域)に、ウェブサーバ3から受け取った「A店」、「B店」、「C店」の店舗名、リンクがあることを示す情報、アイコンなどの情報を表示する(S260)。この状態を模式的に示す図が図17である。なお図17の「A店」、「B店」の横に表示されているのは、飲食店を示すアイコンであり、「C店」の横に表示されているのは書店を示すアイコンである。またリンクが張られていることを示すために、店舗名の下には下線が付して表示がされた状態である。なお地図情報上に、アイコンや店舗名などを示しても良い。
【0076】
このようにすることで、オーバーラップウィンドウと元ウィンドウの重畳領域の部分について、オーバーラップウィンドウに元ウィンドウと同じ情報が表示され、且つリンクも張られた画面が表示されていることとなる。
【0077】
なおオーバーラップウィンドウの重畳領域には元ウィンドウと同じ情報が表示されているので、ユーザはオーバーラップウィンドウの存在を意識しない場合もある。そのような場合、元ウィンドウをスクロールすることもあり得る。
【0078】
それに備えて、オーバーラップウィンドウ処理部4のスクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールを監視し、元ウィンドウでスクロールが行われたことを検出すると(例えばウィンドウの縦や横方向のバーが上下されたことを検出すると)、表示処理部7で表示していたオーバーラップウィンドウを表示画面から消し、スクロール終了後、再度、オーバーラップウィンドウを同じ位置で表示して、S230以降の処理を実行する。これによって、スクロール後の元ウィンドウについても、オーバーラップウィンドウで同様に表示が行える。
【実施例4】
【0079】
なお実施例3の処理は実施例1と同様に、オーバーラップウィンドウの重畳領域についてVRAMからの画像を抽出してオーバーラップウィンドウに描画を行っていたが、実施例2と同様に、オーバーラップウィンドウについては透過状態とした画面を生成するように構成しても良い。この場合を説明する。なおこの場合のウィンドウ表示システム1は、図18に示すように、実施例3の構成に更に画面生成部12を備えている。
【0080】
なおS200からS230までの処理は実施例3と同様なので説明を省略する。つまり、オーバーラップウィンドウは、元ウィンドウで表示する地図情報の位置情報(好適には中心位置の位置情報)と、縮尺情報などを取得し、それらの情報をウェブサーバ3に渡す。なおこの場合には、オーバーラップウィンドウにおける重畳領域の相対座標(図4におけるP0乃至P4の、オーバーラップウィンドウにおける座標)を送る。
【0081】
これらの情報をウェブサーバ3の位置情報受取部15で受け取ると、当該位置情報及び縮尺などの情報から、元ウィンドウにおいて表示されている地図情報の範囲が判明する。従って、リンク判定部10は、当該範囲において、辞書記憶部11に記憶する情報が存在するかを検索し、存在した場合にはそのリンク先のURLを抽出する(S240)。
【0082】
例えば図15における地図情報の範囲に、「A店」、「B店」、「C店」の情報が辞書記憶部11に存在した場合に、「A店」、「B店」、「C店」のリンク先のURLと、それらの情報(例えば店舗名など)、それらの情報の種別を示すアイコン(例えば飲食店であれば飲食店のアイコン、書店であれば書店のアイコン、遊戯施設であればそのアイコンなど)を抽出する。
【0083】
そしてそれらの情報を、重畳領域以外の場所に表示し、また背景色が透過状態として設定されたオーバーラップウィンドウで表示する画面を生成する。これは、まず背景色を透過状態に設定し、次にオーバーラップウィンドウにおける重畳領域以外の領域に、リンク判定部10で抽出した、「A店」、「B店」、「C店」の店舗名、リンクがあることを示す情報、アイコンなどの情報を表示した画面を生成する(S250)。つまり、図19に示すような画面を生成する。
【0084】
このようにして画面生成部12で生成された画面の情報は、ウェブサーバ3からユーザ端末2に送信される。そしてオーバーラップウィンドウ処理部4の表示処理部7で、上記画面の情報を受け取り、オーバーラップウィンドウに表示する(S260)。このようにすることで、オーバーラップウィンドウでは、元ウィンドウで表示されている地図情報に存在する店舗名などの情報がリンクがあることを示す情報と共に表示され、それを透過して地図情報そのものは元ウィンドウのものをユーザは見ることが出来る。この状態が図20に示した状態となる。
【0085】
なおオーバーラップウィンドウの重畳領域は透明またはほぼ透明なので、ユーザはオーバーラップウィンドウの存在を意識しない場合もある。そのような場合、元ウィンドウをスクロールすることもあり得る。
【0086】
それに備えて、オーバーラップウィンドウ処理部4のスクロール処理部8は、元ウィンドウのスクロールを監視し、元ウィンドウでスクロールが行われたことを検出すると(例えばウィンドウの縦や横方向のバーが上下されたことを検出すると)、表示処理部7で表示していたオーバーラップウィンドウを表示画面から消し、スクロール終了後、再度、オーバーラップウィンドウを同じ位置で表示して、S230以降の処理を実行する。これによって、スクロール後の元ウィンドウについても、オーバーラップウィンドウで同様に表示が行える。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明によって、ウェブサイトに重畳して表示したウィンドウ(オーバーラップウィンドウ)に、下に位置するウェブサイトの表示をリンクを含めて行うことが出来る。またそのリンクは、下に位置するウェブサイトのリンクにとらわれることなく処理されるので、ウェブサイトの作成者が設定した以上のリンクを表示することが可能となる。
【符号の説明】
【0088】
1:ウィンドウ表示システム
2:ユーザ端末
3:ウェブサーバ
4:オーバーラップウィンドウ処理部
5:テキスト取得部
6:テキスト送信部
7:表示処理部
8:スクロール処理部
9:テキスト受取部
10:リンク判定部
11:辞書記憶部
12:画面生成部
13:位置情報取得部
14:位置情報送信部
15:位置情報受取部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムであって、
前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、
前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、
前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、
前記サーバは、
予め定められた位置情報に対応づけられた情報と、その情報が記載されたウェブサイトのURLとを対応づけて記憶する辞書記憶部と、
前記ユーザ端末から位置情報を受け取る位置情報受取部と、
前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する画面生成部と、
を有することを特徴とするウィンドウ表示システム。
【請求項2】
前記位置情報送信部は、更に、
前記オーバーラップウィンドウの重畳領域の座標を前記サーバに送信し、
前記画面生成部は、更に、
前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記重畳領域以外の位置において、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のウィンドウ表示システム。
【請求項3】
前記位置情報に対応づけられた情報として、
前記位置情報における店舗の情報である、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウィンドウ表示システム。
【請求項4】
前記オーバーラップウィンドウ処理部は、更に、
前記元ウィンドウのスクロールの状態を監視し、スクロールされたことを検出すると、前記表示したオーバーラップウィンドウを消し、前記元ウィンドウのスクロールが終了したことを検出すると、前記オーバーラップウィンドウについて、再度、表示を行う、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のウィンドウ表示システム。
【請求項5】
ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末であって、
前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、
前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、
前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、
前記サーバにおいて、
前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、
ことを特徴とするウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末。
【請求項6】
ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末を機能させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記ユーザ端末を、
前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部、
前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部、
前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部、として機能させ、
前記サーバにおいて、
前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムであって、
前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、
前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、
前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、
前記サーバは、
予め定められた位置情報に対応づけられた情報と、その情報が記載されたウェブサイトのURLとを対応づけて記憶する辞書記憶部と、
前記ユーザ端末から位置情報を受け取る位置情報受取部と、
前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する画面生成部と、
を有することを特徴とするウィンドウ表示システム。
【請求項2】
前記位置情報送信部は、更に、
前記オーバーラップウィンドウの重畳領域の座標を前記サーバに送信し、
前記画面生成部は、更に、
前記位置情報に基づいて指定された範囲に、前記辞書記憶部に記憶する情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出し、前記重畳領域以外の位置において、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のウィンドウ表示システム。
【請求項3】
前記位置情報に対応づけられた情報として、
前記位置情報における店舗の情報である、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウィンドウ表示システム。
【請求項4】
前記オーバーラップウィンドウ処理部は、更に、
前記元ウィンドウのスクロールの状態を監視し、スクロールされたことを検出すると、前記表示したオーバーラップウィンドウを消し、前記元ウィンドウのスクロールが終了したことを検出すると、前記オーバーラップウィンドウについて、再度、表示を行う、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のウィンドウ表示システム。
【請求項5】
ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末であって、
前記ユーザ端末におけるオーバーラップウィンドウ処理部は、
前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部と、
前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部と、を有しており、
前記サーバにおいて、
前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、
ことを特徴とするウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末。
【請求項6】
ユーザ端末の表示装置において表示した元ウィンドウに重畳して表示するオーバーラップウィンドウに、前記元ウィンドウにおける地図情報に含まれる範囲の情報に対してリンクを張った画面を表示させるウィンドウ表示システムにおけるユーザ端末を機能させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記ユーザ端末を、
前記元ウィンドウとオーバーラップウィンドウとの重畳領域における前記元ウィンドウの地図情報の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部、
前記取得した位置情報を所定のサーバに送信する位置情報送信部、
前記サーバにおいて生成された画面を受け取り、それを前記オーバーラップウィンドウに表示する表示処理部、として機能させ、
前記サーバにおいて、
前記ユーザ端末から受け取った位置情報に基づいて指定された範囲に、予めサーバで記憶している情報の位置情報が含まれているかを判定し、含まれている場合にはその情報とURLとを抽出して、前記抽出した情報に、リンク先のURLに対するリンクを張り付けた上でリンクがあることを示す情報を付した画面を生成し、その画面を前記ユーザ端末に送信させる、
ことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−108921(P2012−108921A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−276155(P2011−276155)
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【分割の表示】特願2008−536249(P2008−536249)の分割
【原出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【分割の表示】特願2008−536249(P2008−536249)の分割
【原出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】
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