説明

ウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システム及び移動装置

【課題】
本発明は、ウインチワイヤロープに生じる撓み/弛みを適切に解消し、スムーズ移動し、安全性に優れたウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システム及び移動装置を提供することを課題とする。
【解決手段】
空間部の所望の箇所に設置したウインチの駆動軸を介して巻回ドラムを回転駆動し、該巻回ドラムよりワイヤロープ等の紐状体を滑車を介して巻回移動して、ワイヤロープ等の紐状体に直接又は間接的に取り付けられたネット又はシート等の吊張体を昇降方向/水平方向に移動するウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システムにおいて、前記滑車の外周に形成された溝に沿って巻回されたワイヤロープ等の紐状体を滑車への取り入れ又は/及び取り出し位置で押圧しながら移動することである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤロープ等の紐状体を巻回するウインチを用いて屋内外の所望の空間部を開閉するウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システム及び移動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
屋外及び屋内の空間部を有する各種の施設で、ウインチを用いてネットを開閉移動し、空間部を防球用や間仕切り用として使用する装置としては、次のような構成の装置がある。
【0003】
屋内施設としては、例えば、特許第3598508号公報に開示されている装置がある。該装置は、天井側の滑車を介して無端状に移動すべく取り付けられたウインチワイヤロープと、該ウインチワイヤロープを無端状に移動するためのウインチと、前記ウインチワイヤロープに一端側を連結された複数本の吊り上げワイヤロープと、該吊り上げワイヤロープの他端側に連結されたネット又はシート体とから構成され、該吊り上げワイヤロープの長さを天井に沿って取り付けられたウインチワイヤロープからの距離に応じて調整した後、ウインチを駆動してウインチワイヤロープを無端状に移動することで、該ウインチワイヤロープに一端側を連結された吊り上げワイヤロープを昇降移動し、ネット又はシート体を空間部で昇降移動する。
【0004】
上記装置で使用されているウインチは、エンドレス方式のウインチで、ウインチの巻回ドラムを正逆方向に駆動してウインチワイヤロープを滑車を介して無端状に移動している。
【0005】
また、他の装置としては、例えば、特許第4032315号公報に開示されている装置がある。この装置は、防球用又は間仕切り用として使用するネットと、該ネットの両端側にそれぞれ連結された2本のワイヤロープと、該ワイヤロープを滑車を介してそれぞれ巻き取り/引き出し移動するウインチと、前記ネットの上端側に連結され上方側に巻き取り/引き出し移動する支持ロープとから構成され、各ウインチの巻回ドラムを回転駆動することでドラムに巻回されたワイヤロープを巻き取り移動して2本のワイヤロープを逆方向に引っ張るとともに、支持ロープを上方に引っ張ることでネットの荷重を分散しながらワイヤロープに連結されたネットを水平に吊り張りして空間部を間仕切り等する。
【0006】
上記装置で使用するウインチは、巻取方式のウインチで、巻回ドラムよりワイヤロープを引き出し/巻き取り移動している。
【0007】
上記ネットは大空間部を間仕切り、又は防球用として大面積のネット又は複数のネットを利用しているが、ネットの荷重が重いために、エンドレス方式のウインチでは、滑車を介して無端状に移動するウインチワイヤロープ間に撓み/弛みが生じやすく、該ウインチワイヤロープ間の撓み/弛みのためにスムーズなワイヤロープの移動ができなく、また、巻き取り方式のウインチでは、個々のワイヤロープに相違する荷重がかかり、各ワイヤロープに相違する撓み/弛みが生じ、巻回ドラム部分で乱巻きが発生し、適切なワイヤロープの巻き取り/引き出し移動がスムーズにできない。
【0008】
そこで、エンドレス方式のウインチの場合は、巻回ドラムの正転/逆転それぞれにおいて、ワイヤロープの取り入れ側を押圧するための押圧手段が設けられたウインチが開発された。(特開2007−63013)
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、巻取方式のウインチでは、依然としてワイヤロープに相違する撓み/弛みが生じ、巻回ドラム部分で発生する乱巻きを解消することができない。
【0010】
また、エンドレス方式のウインチの場合においても、巻回ドラムの正転/逆転駆動時にワイヤロープの取り入れ側を押圧手段で押圧するために、駆動が制限されるおそれがあり、ワイヤロープを十分に押圧出来ないという問題点があった。
【0011】
特に、屋内施設の天井側が円弧状等の形状によりネットに連結したワイヤロープの長さが相違する場合においては、上記各ワイヤロープに相違する撓み/弛みが生じやすく、頻繁なメンテナンスを必要とするが、ウインチは装置全体の駆動部分であるためにそのメンテナンスは煩雑な作業を要するという欠点があった。
【0012】
また、ネットは、網目に沿って収縮する性質があるために、ワイヤロープにかかる負荷が大きく、上記ワイヤロープに生じる撓み/弛みは、ワイヤロープの磨耗の原因となるという欠点があった。
【0013】
そこで、本発明は、ワイヤロープに生じる撓み/弛みを適切に解消し、スムーズ移動し、安全性に優れたウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システム及び移動装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は上記課題を解決するためのウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システムの解決手段は、請求項1に記載のように、空間部の所望の箇所に設置したウインチの駆動軸を介して巻回ドラムを回転駆動し、該巻回ドラムよりワイヤロープ等の紐状体を滑車を介して巻回移動して、ワイヤロープ等の紐状体に直接又は間接的に取り付けられたネット又はシート等の吊張体を昇降方向/水平方向に移動するウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システムにおいて、前記滑車の外周に形成された溝に沿って巻回されたワイヤロープ等の紐状体を滑車への取り入れ又は/及び取り出し位置で押圧しながら移動することを特徴とする。
【0015】
本発明は上記課題を解決するためのウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置の解決手段は、請求項2に記載のように、空間部の所望の箇所に設置し、駆動軸を介して巻回ドラムを回転駆動するウインチと、該巻回ドラムに巻回されたワイヤロープ等の紐状体と、該ワイヤロープ等の紐状体の移動を補助する滑車と、ワイヤロープ等の紐状体に直接又は間接的に取り付けられたネット又はシート等の吊張体とから構成されたウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置において、前記滑車には、該滑車の外周に形成された溝に沿って巻回したワイヤロープ等の紐状体を押圧する押圧手段が設けられていることを特徴とする。
【発明の作用・効果】
【0016】
次に、本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システム及び移動装置の作用及び効果について記載する。
【0017】
先ず、エンドレス方式のウインチを用いた場合は、ワイヤロープ等の紐状体をウインチと滑車間とで無端状に移動し、該ワイヤロープ等の紐状体に一端側を連結した水平方向に吊り張りされたネット又はシート等の吊張体を移動する。
【0018】
上記ネット又はシート等の吊張体の移動時に、該吊張体の荷重や網目に沿って収縮する性質のために、ワイヤロープ等の紐状体には撓み/弛みが生じやすいが、該紐状体の撓み/弛みを、滑車の外周に形成された溝に沿って巻回されたワイヤロープ等の紐状体を滑車への取り入れ側を押圧することで、解消できるために、ウインチによるワイヤロープ等の紐状体をスムーズに行うことができる。
【0019】
この際、滑車への押圧は、ワイヤロープ等の紐状体を滑車への取り入れ側に限定されるものでなく、ワイヤロープ等の紐状体の滑車よりの取り出し側も同時に押圧することも、また、ワイヤロープ等の紐状体の滑車よりの取り出し側のみを押圧することも可能である。
【0020】
また、巻き取り方式のウインチを用いた場合は、空間部の上部側に複数台のウインチを設置し、ウインチの近傍に設けられた滑車を介してワイヤロープ等の紐状体を引き出し、該紐状体にネット又はシート等の吊張体を連結し、ウインチを駆動することでワイヤロープ等の紐状体を引き出し/巻き取り移動し吊張体を昇降移動する。
【0021】
上記ネット又はシート等の吊張体に連結した、複数のワイヤロープ等の紐状体には、該吊張体の荷重や網目に沿って収縮する性質のために、相違する撓み/弛みが生じやすく、該紐状体の撓み/弛みを滑車の外周に形成された溝に沿って巻回されたワイヤロープ等の紐状体を滑車への取り入れ側を押圧することで、解消できるために、各ワイヤロープ等の紐状体の引き出し/巻き取り移動をスムーズに行うことができる。
【0022】
この場合も上記と同様に、滑車への押圧は、ワイヤロープ等の紐状体を滑車への取り入れ側に限定されるものでなく、ワイヤロープ等の紐状体の滑車よりの取り出し側も同時に押圧することも、また、ワイヤロープ等の紐状体の滑車よりの取り出し側のみを押圧することも可能である。
【0023】
このように、本発明は、ウインチの近傍に設けられた滑車部分でワイヤロープ等の紐状体の撓み/弛みを解消することができるために、簡易な構成でスムーズなワイヤロープ等の紐状体の移動を行うことができる。
【0024】
また、滑車部分のみを取り替えるだけで、従来のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置全てに対応することができるので、その取り付けが格段に容易である。
【0024】
また、そのメンテナンスにおいても、滑車部分を中心に行うために従来のようなウインチを中心とするメンテナンスに比し、頻繁なメンテナンス作業を必要としない。
【発明を実施するための最良の実施の形態】
【0025】
以下、本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システム及び移動装置の一実施例について下記のような図面を用いて説明する。
【0026】
図1は本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置に使用する押圧手段の設けられた滑車を示す概略説明平面図であり、図2は図1の滑車を示す概略説明断面図であり、図4はワイヤロープ等の紐状体の取り出し方向の相違する場合の滑車を示す概略説明平面図であり、図5は本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置を示す概略説明正面図であり、図6は本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置の他実施例を示す概略説明正面図であり、図6は本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置に使用する押圧手段の設けられた滑車の他実施例を示す概略説明平面図である。
【0027】
本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置の一実施例について説明する。
【0028】
ウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置の構成は、空間部上方の側面の一端側に固定したエンドレス方式のウインチ1と、他端側に設けられた滑車2と、前記ウインチ1の巻回ドラム3と滑車2間に架設された紐状体4としてのワイヤロープと、該紐状体4の下方側で並行して架設された補助紐状体20と、該補助紐状体20に移動自在に設けられ、その先端を前記紐状体4に連結した吊張体5としてのネットとから構成されている。
【0029】
前記滑車2は、外周に断面視略V字状の溝11が形成され、溝11方向に紐状体4を押圧するための押圧手段としての押圧リング体12が溝11に沿って回動自在に2個取り付けられている。取り付け方法は滑車2の回転軸14に略U字状の取付枠体(図示せず)を介して回転自在に取り付け、押圧位置で前記取付枠体をストッパー体(図示せず)で決定した後、固定する。尚、前記取付枠体にはバネ等の弾性体が設けられているために、押圧リング体12は溝11側に押圧した状態となる。
【0030】
使用時において、上記押圧リング体12は紐状体4の滑車2への取り入れ側、取り入れ側と取り出し側、又は取り出し側に取り付けることで、紐状体4の撓み/弛みを解消することができる。
【0031】
次に、上記のように構成されたウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置を用いた屋内空間部の間仕切りについて説明する。
【0032】
先ず、所望の空間部の上方側の一端側側面にウインチ1を設置し対向する他端側側面に滑車2を取り付け、該ウインチ1の巻回ドラム3と滑車2との間に紐状体4を無端状に架設する。
【0033】
その後、前記架設した紐状体4の下方側に並行して補助紐状体20を2本平行に架設して、それぞれの補助紐状体20に吊張体5を挿通リング(図示せず)を介して移動自在に取り付けるとともに、各吊張体5の先端側に連結具を取り付け(図示せず)該連結具をそれぞれ相対方向の紐状体4に連結する。
【0034】
上記状態で、ウインチ1を駆動して巻回ドラム3を正転して紐状体4を巻回ドラム3と滑車2との間で無端状に移動し連結具をそれぞれ別方向に移動することで、吊張体5を補助紐状体20に沿って吊り張移動する。
【0035】
この際、上記吊張体5はその荷重及び網目に沿って収縮する性質を有するために、巻回ドラム3への紐状体4の水平方向の取り入れ側と取り出し側とで、該紐状体4にかかる引張力が相違し、紐状体4の取り入れ側に撓み/弛みが生じやすいくなる。しかしながら、紐状体4に撓み/弛みが発生しても、滑車2の押圧リング体12で水平方向の紐状体4の取り入れ側の撓み/弛みを解消して移動することができるために、ウインチ1による紐状体4をスムーズに行うことができる。
【0036】
次に、上記巻回ドラム3を正転して紐状体4を巻回ドラム3と滑車2との間で無端状に逆移動し連結具をそれぞれ逆方向に移動することで、吊張体5を補助紐状体20に沿って収納移動する。
【0037】
この際も上記と同様に紐状体4に撓み/弛みが発生しても、滑車2の押圧リング体12で水平方向の紐状体4の取り入れ側の撓み/弛みを解消して移動することができるために、ウインチ1による紐状体4をスムーズに行うことができる。
【0038】
このように、エンドレス方式のウインチ1の場合は、巻回ドラム3を正転/逆転駆動するために、紐状体4の取り入れ側及び取り出し側に押圧リング体12を取り付けることで、紐状体4の無端状の架設に対応している。
【0039】
尚、上記実施例では、エンドレス方式のウインチ1を使用したが、本発明においてウインチ1の種類はエンドレス方式に限定されるものでなく、例えば巻き取り方式のウインチ1を使用することも可能である。
【0040】
上記巻き取り方式のウインチ1を使用したウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置は、空間部の上部側に一定の間隔で設置する複数個の巻き取り方式のウインチ1と、該ウインチ1の巻回ドラム3に巻回された紐状体4と、該紐状体4の移動を案内補助すべくウインチ1の近傍に取り付けられた滑車2と、該複数の紐状体4に連結された吊張体5としてのネットとから構成する。
【0041】
上記のようにして設置されたウインチ1を駆動し紐状体4を所望の位置まで巻き取り移動することで、吊張体5の上端側を決定することともに、空間部の所望の高さに吊張体5を吊り張りし、空間部を吊張体5で間仕切りすることができる。
【0042】
上記吊張体5を収納する場合は、ウインチ1を駆動することで紐状体4を床側に引き出し移動し、吊張体5を取り外すことで収納する。
【0043】
この際、吊張体5の荷重及び網目に沿って収縮する性質のために、各巻回ドラム3より滑車2を介して移動する紐状体4の中で相違する撓み/弛みが発生する場合があるが、滑車2の押圧リング体12で取り入れ側(水平方向)及び取り出し側(上下方向)の紐状体4の撓み/弛みを解消して移動することができるために、ウインチ1による紐状体4をスムーズに行うことができる。
【0044】
このように、本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置は、ウインチ1の近傍に設けられた滑車2部分で紐状体4の撓み/弛みを解消することができるために、スムーズな紐状体4の移動を行うことができ、従来のような頻繁なメンテナンス作業を必要としない。
【0045】
また、滑車2部分のみを取り替えるだけで、従来のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置に対応することができるので、その取り付けが格段に容易である。
【0046】
また、上記実施例において、滑車2の押圧手段として押圧リング体12を用いたが、本発明において滑車2の押圧手段は押圧リング体12に限定されるものでなく、例えば、滑車2の溝11に沿って移動自在なチェーンを弾性体を介して取り付けることで押圧移動することも可能であり、また、複数の球体を移動自在に取り付けることも可能である。
【0047】
また、上記実施例では、滑車2のみに押圧手段を設けたが、例えば押圧手段の設けられたウインチ1と併用することで、さらに大面積の吊張体5を移動すべく構成することも可能である。
【0048】
さらに、上記実施例では、滑車2の1つのみに紐状体4の押圧手段を設けたが、紐状体4を架設して移動する滑車21全てに押圧手段を設けることも可能である。要は、吊張体5の荷重等にスムーズに対応すべく押圧手段を設ければよい。
【0049】
また、上記実施例では、滑車2は通常の駆動部の設けられていない滑車を使用したが、本発明において、ウインチ1が巻き取り方式の場合、紐状体4への荷重が不十分であると、巻回ドラム3と滑車2間の紐状体4の撓みが発生しやすく、滑車21の押圧手段のみでは上記撓みを解消することができない場合がある。この場合、滑車21の駆動部(例えば、スプリング等の動力)を設けることで、紐状体4の撓み部分を巻き込み、又は巻き込んだ分の吐き出すことで解消しながら移動することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置に使用する押圧手段の設けられた滑車を示す概略説明平面図
【図2】図1の滑車を示す概略説明断面図
【図3】ワイヤロープ等の紐状体の取り出し方向の相違する場合の滑車を示す概略説明平面図
【図4】本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置を示す概略説明正面図
【図5】本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置の他実施例を示す概略説明正面図
【図6】本発明のウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置に使用する押圧手段の設けられた滑車の他実施例を示す概略説明平面図
【符号の説明】
【0051】
1…ウインチ、4…紐状体、5…吊張体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間部の所望の箇所に設置したウインチの駆動軸を介して巻回ドラムを回転駆動し、該巻回ドラムよりワイヤロープ等の紐状体を滑車を介して巻回移動して、ワイヤロープ等の紐状体に直接又は間接的に取り付けられたネット又はシート等の吊張体を昇降方向/水平方向に移動するウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システムにおいて、前記滑車の外周に形成された溝に沿って巻回されたワイヤロープ等の紐状体を滑車への取り入れ又は/及び取り出し位置で押圧しながら移動することを特徴とするウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動システム。
【請求項2】
空間部の所望の箇所に設置し、駆動軸を介して巻回ドラムを回転駆動するウインチと、該巻回ドラムに巻回されたワイヤロープ等の紐状体と、該ワイヤロープ等の紐状体の移動を補助する滑車と、ワイヤロープ等の紐状体に直接又は間接的に取り付けられたネット又はシート等の吊張体とから構成されたウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置において、前記滑車には、該滑車の外周に形成された溝に沿って巻回したワイヤロープ等の紐状体を押圧する押圧手段が設けられていることを特徴とするウインチを用いたワイヤロープ等の紐状体の移動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−20849(P2011−20849A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−181914(P2009−181914)
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【出願人】(592206156)東田商工株式会社 (54)