説明

ウェハと太陽電池セルとの間の対応およびトレーサビリティの確立

本発明は、ウェハと前記ウェハから作られた太陽電池セルとの間の対応を確立するための方法とシステムに関する。この方法は、それぞれのウェハとそれぞれの太陽電池セルに対して、ウェハのイメージを提供する段階と、セルのイメージを提供する段階と、ウェハイメージをセルイメージと比較する段階と、セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて現在のセルを現在のウェハに割り当てる段階とを有する。このシステムは、ウェハのイメージとセルのイメージを提供するための少なくとも1つの撮像デバイスと、ウェハイメージをセルイメージと比較し、そしてセルイメージとウェハイメージの間の一致に基づいて現在のセルを現在のウェハに割り当てる処理ユニットと、メモリユニットとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽電池セルの製造に関わり、さらに正確には、ウェハと前記ウェハから作られた太陽電池セルとの間の対応を確立して、太陽電池セルトレーサビリティを提供するための方法とシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池セルパネルは、太陽光を電気に変換する太陽電池セルのマトリクスを有する。シリコンウェハーを処理することによって、それぞれの太陽電池セルが製造される。シリコンウェハーはインゴットと呼ばれる大きなシリコン塊から切り取られる。
【0003】
インゴットは炉で製造され、そして製造の際、とりわけインゴットの温度がインゴットの品質を規定することにおいて非常に重要な役割を果たすので、十分な注意が温度管理のために払われる。
【0004】
大きなインゴットは、通常、一様でない品質を有している。この一様でない品質はインゴットから切り取られたウェハおよびセルに反映され、またそれは、ウェハとセルの特性を支配している最終結果として存在することになる。
【0005】
セル品質は、迅速にかつ確実に測定できる。通常、セルの表面、電流、電圧、効率、およびシャント抵抗を測定する検査を利用してセル品質が決定される。インゴットとウェハの品質は、セル品質ほどに正確に測定できないし、またウェハとインゴットの品質の完全な特性は常に材料のセル処理を含んでいる。詳細なウェハとインゴットの品質測定は非常に費用がかかり、かつテストのために数週間を要し、製造プロセスにとって不相応にしている。
【特許文献1】米国特許第6,482,661号明細書
【特許文献2】特許第10321690号公報
【特許文献3】米国特許第6,330,971号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明は、セルとウェハとの間の対応を確立するための方法を提供すること、すなわち、どのセルがどのウェハから製造されるかについて特定することを目的として備える。
【0007】
本発明によれば、セル品質はウェハとインゴットの品質と炉とを容易に関連付けることになり、そして他の製造パラメータをウェハとセル両方の電気的品質と機械的強度を増加させるように変更することができる。
【0008】
セルを追跡してウェハに戻るためのいくつかの方法が存在する:
【0009】
1)ウェハ・スクライビング(scribing)/インキング(inking)がある:例えば特許文献1に記載されているように、マーカーを用いてウェハの表面にウェハの識別情報(身元)が書き込まれる。複数のウェハがインゴット証印(indicia)の部分を用いてインゴットからスライスされる。そしてウェハ証印(indicia)はウェハの周辺エッジ上にマークされる。前記印字がカメラを使って読み込まれ、情報が記憶(store:ストア)される。特許文献2は、パターンが形成されない表面の周辺部分にウェハ番号を印刷する方法を記載している。ウェハ番号はCCDカメラを用いて読み込まれ、認識部分に認識される。これらの方法は、ウェハの表面品質の低下につながるという不利な点を持っている。しかもそれらは大量生産に適していない。
【0010】
2)小さな切断がウェハ上で行なわれる。この方法は破損割合の増加につながる。
【0011】
3)すべてのプロセス間にウェハを「フォローする(辿っていく)」進んだデータシステム(例えば特許文献3に記載されているような)を用いた追跡がある。この選択肢は、異なった構成要素により作られた設備に対し追跡システムを適合させることを必要とするので、非常に高価である。
【0012】
選択肢1)および2)は現在、研究の分野で使われている。選択肢3)は、一括処理(バッチ)の大きさが追跡システムに対しての高額投資を正当化するような状況で、多量のセルのために使われる可能性があるが、しかし出願人の認識ではこれは今日の大量生産で使われていない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、提供すべき目的として、ウェハの表面を変更せず、そして同時に異なった設備の部品に追跡システムを適合させることを必要としないような方法とシステムを持っている。
【0014】
この目的は、ウェハと前記ウェハから作られた太陽電池セルとの間の対応を確立するための方法とシステムを用いて達成される。前記の方法は、それぞれのウェハとそれぞれの太陽電池セルに対して、
a)ウェハのイメージを提供する段階と、
b)セルのイメージを提供する段階と、
c)ウェハイメージをセルイメージと比較する段階と、
d)セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて現在のセルを現在のウェハに割り当てる段階と、
を有する。
【0015】
本発明は、結晶学的構造がそれぞれのウェハに対して一義的であり、しかもその構造がウェハおよび製造されたセルの両方に現れて、それによって結晶学的イメージ情報はセルとウェハとの間の対応を確立するのに十分であるという概念に基づいている。
【0016】
本発明の一局面によれば、上述の方法における段階a)およびb)は、ウェハとセルの結晶学的構造を描く段階を有し、一方、段階c)は、前記結晶学的構造をお互いと比較する。
【0017】
いかなる識別情報もウェハ表面には適用されない。というのは、ウェハ自体の、およびセル自体の結晶学的特性に起因する状況(または外観または形勢)が特定(同定)のために使われるからでである。
【0018】
対応が一旦確立されると、それは例えば、ウェハデータをそれぞれのセルに割り当てるのに使うことができる。開示された方法の一局面によれば、それは対応するセルにウェハ識別データをリンクさせる段階を有する。
【0019】
もしウェハの破損がセル製造中に起こったならば、その特定のウェハは製造ラインから除去されることになり、そのウェハのウェハイメージと一致するセルイメージが存在しないことになる。セルイメージが特定のウェハイメージと一致しないならば、このウェハは破損していると推測される。
【0020】
他の局面によれば、この方法は、インゴットの異なった部分に対する品質を決定することを可能にする。この実施の形態において、この方法は、検査データをそれぞれのセルに割り当てる段階と、ウェハ位置(インゴット内の)をそれぞれのウェハに割り当てる段階と、セルイメージとウェハイメージとの間の一致に起因するセル検査データをインゴットにおける前記ウェハ位置に割り当てる段階と、を有する。これらのセル調査データは製造プロセス(製造工程)時にウェハの破損を含みうる。
【0021】
それぞれのウェハにウェハ位置を割り当て、またそれぞれのセルに検査データを割り当てることは、太陽電池セル製造の分野における現行の手順であって、従ってここでは詳細に論じない。
【0022】
このプロセスから得られるそれぞれの部分(ウェハ)に対するインゴット品質データは、インゴットの製造プロセスの分析を可能にすることになる。そして、インゴットにおける良好な品質までをも得るためのプロセス変数を調整するために、フィードバックシステムを導入することができる。これによれば、本発明の一局面はセル検査データに基づいてインゴットおよび/またはウェハ製造パラメータを調整する段階を有する。
【0023】
本発明による方法は、セルおよびウェハイメージの提供を必要とする。これらのイメージは少なくとも1つのCCDカメラ、CMOSカメラ、デジタルカメラ、IR描写システム、または他の何らかの描写システムを用いて提供することができる。適切なシステムは、それぞれのウェハ/セルにほとんど一義的な結晶学的イメージを提供するのに十分な鮮明度/解像度を持っていなければならない。
【0024】
製造プロセスの異なった場所に配置されたいくつかの撮像デバイスが存在しうる。これは製造ステップの品質の一層詳細な情報を提供し、そしてそれによってプロセス変数の一層正確な調整を可能にすることになる。
【0025】
他の局面によれば、この方法は、ウェハおよびセル製造プロセスにおける異なった製造設備に対する(電気的および機械的な)品質を決定することを可能にする。この実施形態において、この方法は、それぞれのセルに対する検査データを割り当てる段階と、それぞれのウェハに対するほぼ完全な製造履歴を割り当てる段階と、セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいてセルの検査データをそれぞれのウェハの製造履歴に含める段階と、を有する。
【0026】
イメージデータは「指紋照合」ソフトウェア、すなわち市場で入手可能なイメージ認識ソフトウェアを用いて達成されるようになる。
【0027】
他の方法、例えばウェハのデータ追跡と一致するイメージを用いて対応を確立する方法の一実施の形態を実施することが可能である。この場合、方法がお互いを補完することになるので、イメージシステムに高い鮮明度を必要とせず、また完全なデータ追跡の必要もなく、満足な結果を達成することが可能となる。
【0028】
本発明を用いれば、独立的に、あるいはお互いに関連付けて記憶されたセル/ウェハイメージを有するデータベースを作成することも可能である。このようなデータベースは、例えばコンピュータ統計のために役立つであろう。これによれば、一局面におけるこの方法は、現在のセルを現在のウェハに割り当てる前および/または後に、ウェハイメージとセルイメージをメモリに記憶する段階を有する。
【0029】
本発明は、上述のものは別にして、太陽電池セルおよび/またはウェハの製造プロセスにおける製造パラメータを制御するための方法であって、
・それぞれのウェハに対するインゴット位置データおよび/または製造履歴を提供する段階と、
・上記セルに対する検査データを提供する段階と、
・セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて現在のセルの検査データを現在のウェハのインゴットにおける位置および/またはそのウェハの製造履歴に割り当てる段階と、
を有することを特徴とする方法をも有する。
【0030】
この方法はインゴットにおけるそれぞれのウェハ位置に関係するインゴットデータを提供する。
【0031】
一局面では、上記方法は、例えばインゴットにおける位置およびその他のウェハ製造履歴の要素などのウェハ製造履歴および識別情報に割り当てたセル検査データに基づいて、インゴットおよび/またはウェハ製造を管理する段階を有する。勿論、これらのパラメータをセル製造を管理するためにも使うことが可能である。
【0032】
セル検査データは上述のようなウェハ破損を含みうる。
【0033】
本発明は、ウェハと前記ウェハから作られた太陽電池セルとの間の対応を確立するためのシステムであって、
・ウェハとセルのイメージを提供するための少なくとも1つの撮像デバイスと、
・ウェハイメージをセルイメージと比較し、セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて現在のセルを現在のウェハに割り当てるための処理ユニットと、
・メモリユニットと
を有することを特徴とするシステムをも有する。
【0034】
本発明の一局面では、撮像デバイスはウェハとセルの結晶学的構造のイメージを提供するよう適合され、処理ユニットはウェハとセルの結晶学的構造をお互いと比較するよう適合される。
【0035】
「撮像デバイス」という用語は、ここでは、結晶学的構造を描写するイメージを提供するのに必要なすべての設備のことを言い、つまりイメージを提供するよう適合されたデバイスのみならず、ウェハおよびセルに関わる結晶学的情報を提供するために前記イメージを処理するよう適合されたハードウェアデバイスのことをも指す。
【0036】
本発明の一局面では、処理ユニットはウェハ識別データを対応するセルに割り当てるよう適合される。ウェハ識別データは知られた手段、例えばパーソナル・コンピュータまたは他のユーザインタフェースデバイスによって処理ユニットに入力することができる。
【0037】
他の一局面では、処理ユニットはセル検査データを提供するセル検査ユニットに接続され、また、
・検査データをそれぞれのセルに割り当て、
・ウェハ位置をそれぞれのウェハに割り当て、
・セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいてセル検査データをそれぞれのウェハ位置に割り当てる、
よう適合される。
【0038】
もしウェハの破損がセル製造中に起こったならば、その特定のウェハは製造ラインから除去されることになり、そのウェハのウェハイメージと一致するセルイメージが存在しないことになる。セルイメージが特定のウェハイメージと一致しないならば、このウェハは破損していると推測される。
【0039】
処理ユニットが手動入力デバイス(オペレーター入力)または他のタイプの入力デバイス(データファイル)を介してセル検査データを受け取ることも可能である。
【0040】
本発明のさらなる局面では、処理ユニットはインゴットおよび/またはウェハ製造管理のためのデバイスに接続され。さらなる局面では、セル検査データに基づいてインゴットおよび/またはウェハ製造パラメータを調整するよう適合される。
【0041】
セル検査データは上述のようなウェハ破損を含みうる。
【0042】
本発明のさらなる局面では、システムは2つの撮像デバイスを有する。
【0043】
前記撮像デバイスは類似させるか、または異ならせることが可能であり、そして1つのデバイスが使われるケース、およびCCDカメラ、デジタルカメラ、またはIR描写システムを用いて2つのデバイスが使われるケースの両方において実装することができる。1つのイメージデバイスをウェハを描くために使うことができる一方で、他のものをセルを描くために使うことができる。
【0044】
さらなる撮像デバイスを製造プロセスにおける異なる場所に配置して、異なる製造工程の一層詳細な情報を提供することができる。これはプロセス変数の一層正確な調整を可能にするであろう。
【0045】
本発明の一実施の形態では、メモリユニットは、一セルを一ウェハに割り当てる前および/または後に、ウェハイメージとセルイメージをメモリに記憶するよう適合される。
【0046】
本発明は、上述のような、また、太陽電池セル製造プロセスにおける製造パラメータを制御するよう適合されたシステムであって、
・ウェハ位置データおよび/または製造履歴を提供するためのユニットと、
・それぞれのセルに対する検査データを提供するためのセル検査ユニットと、
を有し、このシステムの処理ユニットが、セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて、現在のセルの検査データを現在のウェハおよび/またはウェハ位置に割り当てるよう適合されることを特徴とするシステムをも有する。
【0047】
このシステムの一局面によれば、処理ユニットは、ウェハおよび/またはウェハ位置に割り当てたセル検査データに基づいてインゴットおよび/またはウェハ製造を管理するよう適合される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
さて、これから、本発明を図面に示した例を用いて説明する。
【0049】
図1はウェハ製造を示す構成図である。出発点(ステップ101)はシリコンインゴット1である。このインゴットはまず、小さなインゴット2に分離され(ステップ102)、そしてそれらはワイヤソー(ステップ103)を使ってウェハ3(ステップ104)にのこぎり切断(ソーイング)される。これからわかるように、ウェハの粒子構造はこの製造プロセス(製造工程)の間で変更されない。
【0050】
図2は、セル製造プロセス、およびウェハとセルのイメージを提供するための撮像デバイス4と5を示す。プロセスは図1のインゴット1から切り出されたウェハ3より始める。ステップ201では、ウェハはエッチングとキメ付け(texturisation:テクスチャライゼイション)を施され、ステップ202でリンドープが実施され、ステップ203でウェハのエッジがエッチングされ、ステップ204でウェハ上の酸化物層が除去される。ステップ205では耐反射性コーティングがその表面上に塗布される。これらのステップ(または段階または工程)の後に、ウェハはスクリーン印刷ラインに入る。このスクリーン印刷ラインにおいて、ウェハは第1のプリンタ(ステップ206)、第1のドライヤー(ステップ207)、第2のプリンタ(ステップ208)、および第2のドライヤー(ステップ209)を用いて処理される。この後、第3のプリンタ(ステップ210)と炉内の焼結プロセス(ステップ211)が続き、それにセル選別工程(ステップ212)が続く。セルが仕上がると、品質管理が行なわれる(ステップ213)。
【0051】
図に示すように、第1の撮像デバイス4、この場合はカメラが、セル製造プロセスが開始する前にそれぞれのウェハのイメージを提供するよう適合される。選別ステップの際、それぞれのセルのイメージが第2の撮像デバイス5を用いて提供される。
【0052】
図3は本発明によるシステムの実施形態を示す。前記システムは:
・ウェハとセルのイメージを提供するための1つまたはいくつかの撮像デバイス4,5と、
・ウェハ位置データを提供するためのユニット6であって、その機能がインゴット中におけるそれぞれのウェハの元の位置に関するデータを提供するものであるユニットと、
・それぞれのセルに対する検査データを提供するためのセル検査ユニット7であって、図2のステップ213において品質管理機能を行なうセル検査ユニットと、
・それぞれのウェハイメージをセルイメージと比較してそれぞれのセルに対して元のウェハを識別し、セル検査データを対応するウェハおよび/またはウェハ位置に割り当てるための処理ユニットと、
・処理指令およびデータを貯蔵するためのメモリユニット(9)と、
を有する。
【0053】
システムの一形態では、処理ユニットは、ウェハおよび/またはウェハ位置に割り当てたセル検査データに基づいて、インゴットおよび/またはウェハの製造(IPP,WPP)を管理するよう適合される。これを図3に示すが、ここでは、処理ユニット8が直接インゴット製造プロセスを制御することができ、あるいは、製造プロセス入力デバイス9を介してインゴットおよびウェハ製造プロセスを制御する処理ユニットに命令(コマンド)を送ることができる。図示していないが、処理ユニット8を用いてセル製造プロセス(CPP)を制御することも可能である。
【0054】
このシステムは、命令およびインゴット/ウェハ/セルに関するデータの入力のためユーザインタフェース10、並びにユーザとのコミュニケーションのためのディスプレイを有することもできる。
【0055】
図3は、プロセスのどの段階でインゴット/ウェハ/セルに関するデータが集められるかも示しており、ここでは、このデータはウェハおよびセルのイメージ、ウェハ位置情報、セル検査データなどを有している。
【0056】
これからわかるように、本発明はプロセス品質に関して信頼性のある、また迅速なフィードバックを提供し、それによりプロセスパラメータの変更がさらに良好な結果を達成することを可能にする。
【0057】
図4は製造プロセス開始前のウェハのイメージを示し、図5は製造プロセスからもたらされたセルのイメージを示す。これからわかるように、結晶学的構造は明らかにイメージで認識でき、そしてその構造はそれぞれのウェハと対応するセルとに対して一義的となる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】ウェハ製造の一例を示す構成図である。
【図2】セル製造の一例を示す構成図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す構成図である。
【図4】ウェハイメージの例である。
【図5】セルイメージの例である。
【符号の説明】
【0059】
1 インゴット
2 インゴット
3 ウェハ
4 撮像デバイス(カメラ1)
5 撮像デバイス(カメラ2)
6 ウェハ位置決めユニット(ウェハ位置データを提供するためのユニット)
7 セル検査ユニット
8 処理ユニット
9 製造プロセス入力デバイス
10 ユーザインタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハと前記ウェハから作られた太陽電池セルとの間の対応を確立するための方法であって、それぞれのウェハとそれぞれの太陽電池セルに対して、
a)ウェハのイメージを提供する段階と、
b)セルのイメージを提供する段階と、
c)ウェハイメージをセルイメージと比較する段階と、
d)セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて現在のセルを現在のウェハに割り当てる段階と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記段階a)およびb)はウェハとセルの結晶学的構造を描く段階を有し、前記段階c)はウェハとセルの結晶学的構造をお互いと比較する段階を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ウェハ識別データを対応するセルに割り当てる段階を有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法、
【請求項4】
・検査データをそれぞれのセルに割り当てる段階と、
・ウェハ位置をそれぞれのウェハに割り当てる段階と、
・セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいてセル検査データをインゴットにおける前記ウェハ位置に割り当てる段階と、
を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法、
【請求項5】
ウェハイメージとセルイメージとの間の一致が見出されないとき、そのウェハ位置の検査データとして「破損」を割り当てることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
・セル検査データに基づいてインゴットおよび/またはウェハ製造パラメータを調整する段階を有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
イメージは少なくとも1つのCCDカメラ、CMOSカメラ、デジタルカメラ、またはIR描写システムを用いて提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
現在のセルを現在のウェハに割り当てる前および/または後に、ウェハイメージとセルイメージをメモリに記憶する段階を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法、
【請求項9】
・それぞれのウェハに対するインゴット位置データおよび/または製造履歴を提供する段階と、
・それぞれのセルに対する検査データを提供する段階と、
・セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて現在のセルの検査データを現在のウェハのインゴットにおける位置データおよび/または製造履歴に割り当てる段階と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
例えばインゴットにおける位置およびその他のウェハ製造履歴の要素などのウェハ製造履歴および識別情報に割り当てたセル検査データに基づいて、インゴットおよび/またはウェハ製造を管理する段階を有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ウェハと前記ウェハから作られた太陽電池セルとの間の対応を確立するためのシステムであって、
・ウェハとセルのイメージを提供するための少なくとも1つの撮像デバイスと、
・ウェハイメージをセルイメージと比較し、セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて現在のセルを現在のウェハに割り当てるための処理ユニットと、
・メモリユニットと
を有することを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記撮像デバイスはウェハとセルの結晶学的構造のイメージを提供するよう適合され、前記処理ユニットはウェハとセルの結晶学的構造をお互いと比較するよう適合されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記処理ユニットはウェハ識別データを対応するセルに割り当てるよう適合されることを特徴とする請求項11または12に記載のシステム。
【請求項14】
前記処理ユニットはセル検査データを提供するセル検査ユニットに接続され、また、
・検査データをそれぞれのセルに割り当て、
・ウェハ位置をそれぞれのウェハに割り当て、
・セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいてセル検査データをインゴットにおける前記ウェハ位置に割り当てる、
よう適合されることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
ウェハイメージとセルイメージとの間の一致が見出されないとき、そのウェハ位置の検査データとして「破損」を割り当てることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記処理ユニットは、インゴットおよび/またはウェハ製造管理のための入力デバイスに接続され、および/または、
・セル検査データに基づいてインゴットおよび/またはウェハ製造パラメータを調整するよう適合される
ことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
2つの撮像デバイスを有することを特徴とする請求項11から16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記撮像デバイスはCCDカメラ、デジタルカメラ、またはIR描写システムであることを特徴とする請求項11から17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記メモリユニットは、一セルを一ウェハに割り当てる前および/または後に、ウェハイメージとセルイメージをメモリに記憶するよう適合されることを特徴とする請求項11から18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
請求項11から19のいずれか1項に記載され、太陽電池セル製造プロセスにおける製造パラメータを制御するよう適合されたシステムであって、
・ウェハ位置データおよび/または製造履歴を提供するためのユニットと、
・それぞれのセルに対する検査データを提供するためのセル検査ユニットと、
を有し、処理ユニットが、セルイメージとウェハイメージとの間の一致に基づいて、現在のセルの検査データを現在のウェハおよび/またはウェハ位置に割り当てるよう適合されることを特徴とするシステム。
【請求項21】
前記処理ユニットは、ウェハおよび/またはウェハ位置に割り当てたセル検査データに基づいてインゴットおよび/またはウェハ製造を管理するよう適合されることを特徴とする請求項20に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−523489(P2007−523489A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554043(P2006−554043)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【国際出願番号】PCT/NO2005/000061
【国際公開番号】WO2005/080950
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(506282470)リニューアブル・エナジー・コーポレーション・エーエスエー (9)
【Fターム(参考)】