説明

ウェハを処理する方法及びデバイス

太陽電池を製造するためにウェハをコーティングするための方法において、ニッケル、銅又は銀などの金属が金属を含有するコーティング溶液内で連続的な工程によってウェハに沈着する。ウェハがコーティング溶液に挿入され、ウェハの第一の領域が既にコーティング溶液内で延びるが第二の領域が未だにコーティング溶液内で延びていない時点で、過電流が、さらなる過電流又は電流フローなしに、ウェハの残りのエリアの、ウェハがコーティング溶液に完全に挿入されて続いて起こるさらなる自動的なコーティングのための、コーティング溶液内に達するウェハの第一の領域における金属のガルバニック沈着を始めるために、第二の領域に印加される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーティング溶液内で連続的な方法により太陽電池の製造のためのウェハを処理する方法と、この方法を実施するのに適切なデバイス又は処理装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
電圧をウェハに印加することによる太陽電池の製造のために、化学的に沈着できる金属をウェハに適用することが知られている。この場合では、例えば固定スライダ、移動接触ローラ等の形で、太陽電池のウェハのための多数の電気的接触手段が存在する。しかしながら、太陽電池のウェハに対して機械的な損傷のリスクなしに、このような電気的な接点接続を常に実施することができない。さらに、コーティング溶液を連続的に通過させる長さ全体にわたる接触手段を提供し、さらにこれらを維持し、特にこれらをクリーニングするのに、相当の出費を伴う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許発明第4333426(C1)号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第542148(A1)号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102005038450(A1)号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第102007038120(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、明細書の導入部で言及した方法と明細書の導入部で言及したデバイスとを提供することであって、これらを用いて、先行技術の欠点を避けることができる、具体的には、この方法を実施するデバイスの実際の構造と共に接点接続問題を減少させ又は避けることができる、当該方法及び当該デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を含む方法と請求項11又は12の特徴を具備するデバイスとによって達成される。本発明の有利かつ好ましい構成は、さらなる請求項の主題であり、以下により詳細に説明される。以下に列挙するいくつかの特徴は、方法についてのみ又はデバイスについてのみ言及する。しかしながら、このことに関わりなく、これらの特徴は、方法及びデバイスの両方に適用可能であるようにされている。特許請求の範囲の文言は、明細書の表現を参照することにより組み込まれる。
【0006】
コーティング溶液内において、金属、特に銅、銀若しくはニッケル、金属層、又は一般的に金属構造をウェハに沈着させることが提供される。本発明による方法では、ウェハがコーティング溶液内に導入される。このウェハは、第一の領域では既に前方のコーティング溶液内で延びている一方で、後方の第二の領域では未だにコーティング溶液内に延びていない時点において、コーティング溶液内に延びるウェハの第一の領域で金属の自動的な沈着を始めるために、ウェハのこの第二の領域に、短時間の過電流又はサージ電流が印加され、又は短時間の電流フローがもたらされる。この場合では、第一の領域が、電気的な接続接点に対する上面及び下面と共にコーティング溶液内で延びる。このような前記過電流又は電流フローを様々なやり方で発生させることができ、このことは、以下にさらに詳細に説明される。ウェハは次いで、或る部分の又はコーティング溶液内で実際に既に延びている次第に大きくなる第一の領域の、それぞれの続いて起こるさらなるコーティングのために、コーティング溶液内をさらに移動する。このウェハの正確なさらなるコーティングのために、さらなる過電流、電流フロー又は電圧の印加がその後、必要とされない。特に、最初の短時間の過電流の後に、コーティング溶液内にまだ位置していないウェハの後の第二の領域がより大きいかもしれないという状況においても、さらなる過電流又は電流フローを必要としない。上述の短時間の過電流がコーティング溶液からウェハ上に対応する金属の沈着を開始するのに十分であることが、驚くことに本発明により明らかになる。こうした開始の後に、コーティング工程は、自動的に進行し、電流フローによって新たに開始され又は維持される必要がない。このような短時間の過電流の継続時間は、数秒であると有利であり、2秒よりも短いと特に有利であり、1秒よりも短くすることさえもできる。
【0007】
過電流を発生するやり方に応じて、主に、過電流をウェハの或る領域、すなわち第二の領域にもたらすことを達成できると有利である。この第二の領域は未だにコーティング溶液の外側にあり、ひいては、いわば化学溶媒が常にない状態である一方で、第一の領域はコーティング溶液と常に接触する。したがって、光源又は接触手段等がコーティング溶液内に設けられる必要がなく、ひいては、化学溶媒と接触するように設けられる必要がなく、このことは、これら装置の構成、作用及びメンテナンスを相当に改善し簡易化する。上述のウェハの電気伝導特性により、ウェハの第二の領域での過電流の発生は、相違する第一の領域でコーティングを始め又は引き起こすのに十分である。その結果、ウェハが徐々にコーティング溶液内に完全に導入されると、過電流が徐々にウェハ全体に自動的にもたらされる。
【0008】
本発明の基本的な構成によれば、短時間の過電流の印加又は発生を、ウェハの第二の領域に光を照射することによってもたらすことができる。このために、対応して構成された光源を、例えば、ウェハの連続通過方向に対して横断するような1つ又は2つの線形光源を設けることができる。したがって、未だにコーティング溶液内に位置していない、ウェハの第二の領域には、速い連続通過速度において、十分な過電流の発生に対して十分に強い照射を達成するために、できる限り大きなエリアにわたって光が照射される。
【0009】
光によるウェハの照射又は接点接続を、一方の側からもたらすことができる。光によるウェハの照射を、連続通過経路の下に取り付けられた光源により下から、又はこの連続通過経路の上に対応して取り付けられた光源により上からもたらすことができる。ここでは、重大な判断基準は、第一にコーティング装置での空間調整であり、さらには、金属沈着がウェハの面でもたらされるようにされているかについての問題である場合がある。ウェハの下面での金属沈着は、連続の方法では、全体のエリアにわたって処理液又はコーティング溶液とより容易に一定に接触し続けることができるので、有利であるとみなされている。基本的な機能と、照射によるコーティング溶液内での金属沈着、すなわち光誘起金属沈着のこのような開始の実行に関して、特許文献1及び特許文献2が参照される。
【0010】
本発明の他の基本的な構成によれば、短時間の過電流は、ウェハの第二の領域に印加される電圧によって発生し、すなわち、光誘起過電流よりもむしろ、電気的な接点接続によりもたらされる。この場合において、先行技術から知られているように構成されることができると共に本明細書の導入部に記載された対応する接触手段が、有利には、コーティング溶液の外側に配置される。これらの接触手段は、有利には、上述の問題を防ぐために、これらがコーティング溶液と接触しないことをまず確保するように、コーティング溶液の直前まで延びる。直接の電気的な接点接触による過電流の場合であっても、上述の継続時間を有する非常に短時間の過電流で十分であり、その結果、接触手段がかなりの長さにわたって延びる必要がない。したがって、特に大きくないウェハの場合では、例えば、接触手段が第二の領域を支持するために、又は短時間の過電流のための照明をもたらすために、コーティング溶液にすでに浸されている第一の領域と共に第二の領域が数センチメートルだけ突出するならば、上述の継続時間を有する非常に短時間の過電流で十分である。特に適切な接触手段は、例えば特許文献3から知られるような回転接触ローラである。
【0011】
接触手段は、コーティングされるべきウェハの面のみで支持されると有利であり、上述のように下面で支持されると特に有利である。したがって、さらに、ここのみで、接触手段は提供されるべきである。印加された電圧は、ウェハの下面において負の極性を有するDC電圧である。
【0012】
本発明のさらなる実施形態によれば、ウェハがコーティング溶液内に完全に移動するまで、過電流をもたらすことができ、又は光の照射若しくは電圧の印加を行うことができる。第二の領域を突出させることを達成できる時間がその結果、最大限に利用される。上述のように、例えば1秒よりも短い継続時間を有する非常に短時間の過電流がコーティングを始めるのに十分であることが、本発明において明らかにされたので、この時間をさらに短くするように選択することもできる。
【0013】
コーティング溶液内において、ウェハの両面、すなわち上面及び下面がコーティング溶液で少なくとも部分的に浸され又は濡らされるように案内される。その後、コーティングを始めることができる。有利には、ウェハは、さらに当然に、コーティング装置内部に完全に導入されると、コーティング溶液に完全に浸される。
【0014】
ここに記載された方法及びここに記載されたデバイスによる、ウェハの金属コーティングの1つの用途は、細長い導体の指状体を含む太陽電池のためのウェハの面のコーティングである。この目的のためには、金属としてニッケル又は銅が適切である。製造されるべき詳細な構造は、一般的に知られている、ウェハの表面の前処理によって作られる。
【0015】
これらの特徴及びさらなる特徴は、特許請求の範囲のみからではなく本明細書及び図面からも明らかになる。それぞれの場合において、個々の特徴は、これら自体によって、又は本発明の実施形態及び他の場におけるサブコンビネーションの形において複数の特徴として、実現することができる。個々の特徴はさらに、ここで保護することが主張された、有利かつ固有に保護可能な実施形態を構成することができる。個々の項目及び小見出しに本出願を細分化することは、その下においてされる記載の全体的な効力を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】最初の過電流のための電解接点接続を有するコーティング装置の略横断面図。
【図2】最初の過電流のための発光手段を有する別のコーティング装置の同様の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の例示の実施形態は、図面に概略的に示され、下記記載においてより詳細に説明される。
【0018】
図1は、本発明の第一の変形例に係る、具体化することができるようなコーティング装置11を示す。コーティング装置11は、外側ロック25を備える外側タンク12を有する。溶液14を含むコーティングタンク13が外側タンク12内に配置される。溶液14は対応するコーティング液を含み、例えば、本明細書の導入部で言及した銅、銀又はニッケルなどの金属がこのコーティング液に溶解している。さらに、ポンプ15は、適切ならば、クリーニング段階、濾過段階若しくはさらなる濃縮(Anreicherung)と一緒に、不足した又はあふれたコーティング液を外側タンク12からコーティングタンク13内部にポンプでくみ上げるために提供される。
【0019】
移送経路16は、コーティング装置11を通して提供され、この場合では、単一の連続した平面に延びている。移送経路16は、多数の上方移送ローラ17と多数の下方移送ローラ18とを有し、これらは、基板又はウェハ28を移送するために少なくとも部分的に駆動され、このことは以下にさらに詳細に記載される。さらに、2つの陰極ローラ19が、さもなければこの場所に配置される下方移送ローラ18の代わりに示される。この陰極ローラ19は、コーティングタンク13内部であって内側ロック26の近くに提供され、このことは、以下にさらに詳細に記載される。さらに、陰極ローラ19は、電流源21又はその陰極に接続される。さらに、電流源21は、DC整流器によって発生されることのできる電圧を印加して、コーティングをもたらす又はコーティングを始める電流を次いで流すために、コーティングタンク13又は溶液14内の陽極23に電流源21の陽極によって接続される。
【0020】
機能に関しては、(処理段階に対して)上面29が上向きであり対応する下面30が下向きである状態に正確に、移送経路16上を左から来るようにウェハ28を導入するものであるということができる。図では、3つの位置にあるウェハ、つまりぞれぞれの位置の代表である、ウェハ28a、ウェハ28b及びウェハ28cが示される。
【0021】
ウェハ28a又は一般的にこの位置にあるウェハは、既にコーティング装置11に配置されているが、まだコーティング溶液14への内側ロック26の手前であって、陰極ローラ19の手前に位置する。したがって、このウェハにはまだ何もされていない。
【0022】
移送経路16上のウェハ28bが左側の陰極ローラ19と接触するとすぐに、電流源の陰極と接触することになる。しかしながら、電流はまだ流れることができない。ウェハ28が、内側ロック26を通過して溶液14内に入り、ここでは下面30だけでなく上面29においても溶液14に浸され、それにより陽極23を介して電流源21の陽極に接続されるならば、電流が流れ、下面30で溶液14からの金属による電解コーティングが開始する。右側の陰極ローラ19が設けられないならば、ウェハ28bはその後、おおよそ、ほぼこのウェハの最大限でも半分の長さまで溶液14内に導入する間だけ、左側の陰極ローラ19と陽極23との両方と接続する。しかしながら、このことは、本明細書の導入部に記載されたように、コーティングを始めるのに十分である。コーティング工程が進行中であると、一時的な電解コーティングが開始し、下面30において溶液14から薄い金属層を堆積させる。溶液からの対応する化学的沈着又はコーティングの結果として、金属によるコーティングが続く。左側の陰極ローラ19が溶液14の外側に配置されることにより、ここでは汚染の問題がなく、又はこの陰極ローラは金属よってコーティングされない。
【0023】
ウェハ28の前方の領域だけでなく後方の領域も電解コーティングされて、それにより適切な全体的なコーティングを保証するという効果を有するために、実際には、右側の陰極ローラ19を設けることができる。右側の陰極ローラ19は、ウェハ28が電流源21に接続している限りは、又は強制電解コーティングが進行している限りは、既にウェハ28が完全に溶液14内において進んでいることを確保する。このために、右側の陰極ローラ19を、さらに左方でありかつ内側ロック26の近くに配置することもできる。特定の状況下では、下方移送ローラ18を陰極ローラ19として直接内側ロック26に形成することもできる。この場合ではさらに、その結果、陰極ローラ19の内側が金属コーティングされ、その結果、それに対応してクリーニングしなければならないという問題が明らかに存在する。しかしながら、このことは、良好なコーティングのためには理にかなったものである。少なくともこのように、溶液14内で稼動する陰極ローラ19の数を実質的に1つに制限することができる。
【0024】
結局、溶液14の範囲内に配置された陰極ローラ19を1つでも、コーティングの開始位置の非常に近く又は内側ロック26の近くに配置するというこの配置の場合、コーティングは、電解的に始まり、次いで化学的に続けられる。
【0025】
右側のウェハ28cの位置では、右側ウェハ28cは、もはや電流源21に全く接続されず、むしろ今度は移送経路16上で移送ローラ17,18によって案内されるのみである。ここではその結果、下面30において溶液14からの化学的コーティングのみがもたらされるものの、実際にはこの開始により、問題なくこの化学的コーティングが続く。
【0026】
図2に係る修正されたコーティング装置111では同様に、この装置にコーティングタンク113を含む外側タンク112が設けられ、これらは溶液114を収容する。循環用のポンプ115も設けられる。上方移送ローラ117及び下方移送ローラ118を有する移送経路116では、上方移送ローラ117及び下方移送ローラ118の全てが完全に一致して構成され、それぞれの場合において、少なくとも溶液114の範囲内で又はその外側で、ウェハ128が、図1に応じて位置128a,128b、128cにおいて左から右に移送される。
【0027】
内側ロック126の近くに、光源132が、すなわち下面130に向かうビーム方向を有する光源132がウェハ128の下に設けられる。この光源を、例えば上向きの放射方向を有する連続して配置された発光性のチューブ又はLEDの形で具体化することができる。
【0028】
左端のウェハ128aは既に、外側タンク112の外側ロック125を通過しているが、まだ光が照射されておらず、したがってここではまだ何も起こっていない。
【0029】
左から右側の前方の領域に入る経路上にある中央のウェハ128bは、その下面30に左側の光源132によって照射され、それによりここでは電荷担体が既に分離している。ウェハ128bがその右側の前方の領域で内側ロック126を介して溶液114内に入るとすぐに、上面129及び下面130が溶液114によって互いに電気的に接続する。原則として、上述の電解コーティングの場合と同様に、照射された下面130が負電位を有するので、照射された下面130において溶液114からの電解金属コーティングをもたらす電流が流れる。この電解コーティングは、下面130が左側の光源132によって照射されて、それにより電流が流れる限り続く。このことは、図1に係る左側の陰極ローラ19を用いた上述の電気的な接点接続の場合と同様に、ウェハ128の左側の端部領域には、このウェハが溶液114内に入るときにもはや光が照射されないことを意味する。このために、右側の光源132を追加的に設けることができ、これは、ウェハ128bが電流フローによって強制された電解金属沈着のために、一定の距離にわたって溶液114の範囲内に完全にあることを確保する。しかしながら、右側の光源132は絶対的に必要ではない。右側の光源132は、右側の陰極ローラ19に関して説明したのと同様に、次いで溶液114からの化学的コーティングがエリア全体にわたって独立して続くために、層を電解堆積するためのウェハ128bの下面130さらに長い照明をもたらす。右側のウェハ128cの位置では、次いで、図1に関して記載されたものと同様に、実際は化学的コーティングが自動的に続く。
【0030】
左側の光源132を溶液114の外側に比較的容易に配置することができ、かつこの左側の光源が作用する際にほとんど問題を引き起こすべきでない一方で、右側の光源132に関しては、実際には左側の光源よりもいくぶん複雑である。ここでは可能性のある気密問題(Dichtheitsprobleme)等を防ぐために、左側の領域に光透過型のコーティングタンク113を構成することと、左側の光源132が溶液114内に放射するように左側の光源132を配置することとを提供することもできる。したがって、ここでは、右側の光源132によって示されたのと同様に、左側の光源も下面130を照射することができる。ここでは、鏡又は光導波路などのデバイスも使用することができる。
【0031】
例えば特許文献3によれば、陰極ローラ19を様々なやり方で具体化することができる。光源132の実施形態に関して、公知の先行技術が、例えば特許文献4が参照される。
【0032】
ニッケルによるコーティングは、ここでは、化学的開口(Chemischem Offnen)又は反射防止層のレーザ構造化(Laserstrukturieren)により構成するときに、ウェハ28の前方のグリッドで行われる。さらに、リンをドープしたシリコンウェハにニッケルコーティングをもたらすことができ、この場合、ニッケルは、わずかに薄く沈着し、次いで電解コーティングを用いて補強されるように、導電層として働く。この続いて起こる電解コーティングを、例えば銀又は銅によってもたらすことができる。
【0033】
さらに、実際には、電流源21と光源132との両方が、連続して作用せず、むしろ脈動的に作用させることができる。この場合でも、例えば上で引用した特許文献4から既知であるように、コーティングの改善を達成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティング溶液内での連続の方法による太陽電池製造のためのウェハを処理する方法であって、
コーティング溶液内において、ニッケル、銅又は銀などの金属がウェハに沈着される、
方法において、
ウェハがコーティング溶液内に導入され、
ウェハが、第一に領域では既にコーティング溶液内で延びておりかつ第二の領域では未だにコーティング溶液内に突出していない時点において、短時間の過電流が、さらなる過電流又は外部からの他の活性化なしに、ウェハの残りのエリアにおいても、ウェハがコーティング溶液内に完全に導入されて続いて起こるさらなるコーティングのための、コーティング溶液内に延びるウェハの第一の領域での金属の自動的な沈着を始めるために、ウェハの第二の領域に印加される、
方法。
【請求項2】
短時間の過電流がウェハの第二の領域に光を照射することによってもたらされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
光によってコーティングされるべきウェハの下面の照射が下からもたらされる、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
短時間の過電流が、ウェハの第二の領域に電圧を印加することによって、好ましくはコーティング溶液の外側に配置された接触手段、特に回転接触ロールによってもたらされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
接触手段が、DC電圧のような電圧を印加するために、コーティングされるべきウェハの面上にかつコーティング溶液の前に設けられ、かつ、
接触手段には、具体的には、ウェハの下面に対して負の極性が印加される、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
コーティング溶液内のウェハは、両面においてコーティング溶液で少なくとも部分的に濡らされ、好ましくは両面において完全に浸される、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ウェハの下面のコーティングがコーティング溶液内でもたらされる、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ウェハが未だにコーティング溶液内に完全に移動していない限り、ウェハには光が照射され、又は電圧がウェハに印加される、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
過電流の継続時間が5秒未満、好ましくは2秒未満である、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
ニッケル又は銅でコーティングされた細長い導体指状体がウェハに、好ましくはウェハの下面に適用される、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法を実施するためのデバイスにおいて、
連続通過経路を有するコーティング溶液と、
コーティング溶液内でコーティングするために、連続通過経路の上又は下に、光により入ってくるウェハを短時間照射する光源と、
を有する、
デバイス。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法を実施するためのデバイスにおいて、
連続通過経路を有するコーティング溶液と、
コーティング溶液内でコーティングするために、連続通過経路の上又は下に、入ってくるウェハの短時間の電気的な接点接続のための接触手段と、
を有する、
デバイス。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−526914(P2012−526914A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510292(P2012−510292)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/056555
【国際公開番号】WO2010/130786
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(504171628)ゲブリューダー シュミット ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (27)
【Fターム(参考)】