説明

ウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器

【課題】ウエットティッシュの取出口を痛めることなく、極めて安全、容易かつ衛生的にウエットティッシュの詰替作業を行うことができるウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器を提供する。
【解決手段】ウエットティッシュ容器1の取出口にウエットティッシュの一部を通すためのウエットティッシュ詰替治具2であって、合成樹脂からなる板状体であり、その先端を、口ゴム15の微小孔15aに挿通可能な押込部2aとした構成としてあり、口ゴム15を覆う着脱可能な合成樹脂からなる開閉蓋11に一体的に設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器に関し、特に、ウエットティッシュの取出口を痛めることなく、極めて安全、容易かつ衛生的にウエットティッシュの詰替作業を行うことができるウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から複数枚のウエットティッシュを、一枚ずつ分離可能に容器内に収納したウエットティッシュ製品が普及している。従来のウエットティッシュ容器は、容器本体と容器蓋とからなっており、容器蓋にはウエットティッシュの取出口が設けられていた。
【0003】
ウエットティッシュの取出口は、一枚のウエットティッシュの分離と、ウエットティッシュの水切りとを良好にするため、その大きさや形状が工夫されていた。従来の取出口として、例えば、小孔のみを設けたもの、小孔に一本のスリットを交差させたもの、又は小孔に二本のスリットを十字状に交差させたものなどがあった。
【0004】
また、従来のウエットティッシュ容器は、別売の詰替用ウエットティッシュを顧客が自ら詰め替えることで再利用可能となっていた。詰替用ウエットティッシュは、複数枚のウエットティッシュの連続体をロール状に巻き、又は交互に折り返した状態となっており、ウエットティッシュ容器に補充する際には、まず、詰替用ウエットティッシュを容器本体内に収納し、次いで、ウエットティッシュの末端(最初の一枚)を引き出して、容器蓋の取出口に指や爪あるいは棒状のもの(例えば、爪楊枝、ペン先、クリップ、プラス又はマイナスドライバ等)を用いて押し込んでセットしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−206055号公報
【特許文献2】特開2008−74457号公報
【特許文献3】特開2009−286427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上述した従来のウエットティッシュ容器では、詰替用ウエットティッシュの末端を小さな取出口に押し込む作業にある程度の困難性が伴い、スムーズに行えない場合にストレスを感じることがあった。特に、詰替用ウエットティッシュの末端を、指や爪で取出口に押し込むことは、子供やお年寄りにとって必ずしも容易ではなかった。
【0007】
一方、詰替用ウエットティッシュの末端を、爪楊枝、ペン先、クリップ、プラス又はマイナスドライバ等の道具を用いて取出口に押し込む場合は、詰替作業の困難性が大幅に軽減されるが、取出口が小さいほど先の細い道具を用いなければならず、押し込む際の力加減を誤って手を怪我したり、取出口を痛めてしまったりするおそれがある。先の太い道具を用いれば怪我の心配はなくなるが、詰替用ウエットティッシュの末端を小さな取出口に押し込む作業が難しくなる。
【0008】
そこで、ウエットティッシュを押し込みやすくするために、取出口を大きくしたり、スリットで開きやすくしたりすることが考えられるが、このような構成とした場合は、ウエットティッシュを引き出したときに一枚ずつ分離しにくくなり、また、引き出したウエットティッシュの水切りが不十分になってしまい、水滴の飛散や滴下が生じるという問題がある。さらに、図9(d)に示すように、ウエットティッシュの挿通を容易にするため、取出口をウエットティッシュ容器から着脱自在とし、スリットで開閉自在とした構成のものもあったが、詰替作業をするときに、取出口を着脱する手間がかかるともに、取出口を紛失してしまうおそれがあった。
【0009】
これに加え、従来は、爪楊枝、ペン先、クリップ、プラス又はマイナスドライバ等の道具を流用していたので、詰替用ウエットティッシュを補充する際には、あらかじめこれらの道具を準備しなければならないという煩雑さがあった。
【0010】
また、従来のウエットティッシュ容器は、小孔、一文字形、十文字形、星形といったウエットティッシュの取出口を設けた構成となっていたが、これら小孔、一文字形、十文字形、星形の取出口は、いずれもウエットティッシュの保持力が最適であるとはいえなかった。このため、ウエットティッシュを一枚引き抜いた後、取出口から出た次のウエットティッシュの末端の長さが、短すぎたり、長すぎたりする場合があり、さらに、保持力が強すぎる場合には、次のウエットティッシュが取出口に保持されず、容器本体内に脱落してしまうことがあり、逆に、保持力が弱すぎる場合には、引き抜いたウエットティッシュと次のウエットティッシュが繋がったままになったりすることもあった。
【0011】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ウエットティッシュの取出口を痛めることなく、極めて安全、容易かつ衛生的にウエットティッシュの詰替作業を行うことができるウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器の提供を目的とする。
【0012】
また、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ウエットティッシュの最適な保持力を発揮することができ、ウエットティッシュをより引き出しやすい取出口を備えた口ゴム、及びこの口ゴムを備えたウエットティッシュ容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明のウエットティッシュ詰替治具は、ウエットティッシュ容器の取出口にウエットティッシュの一部を通すためのウエットティッシュ詰替治具であって、合成樹脂からなり、少なくとも先端を、前記取出口に挿通可能な押込部とした構成となっている。好ましくは、前記ウエットティッシュ詰替治具を、合成樹脂からなる板状体、棒状体又は錐体若しくはこれらの組合せとする。
【0014】
上記構成によれば、本ウエットティッシュ詰替治具の材料を合成樹脂としたことにより、押込部が取出口に挿通可能な細さ又は薄さであったとしても、該押込部が撓んで手を怪我する心配はない。本ウエットティッシュ詰替治具を用いて、詰替用ウエットティッシュ末端を取出口にスムーズに押し込むことができ、極めて安全、容易かつ衛生的に詰替作業を行うことが可能となる。
【0015】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ詰替治具において、前記取出口に挿通される前記押込部の先端形状を曲面状、平面状又はエッジ状のいずれかとした構成とする。
【0016】
上記構成によれば、取出口の形態、例えば、小孔のみを設けたもの、小孔に一本のスリットを交差させたもの、又は小孔に二本のスリットを十字状に交差させたもの等の形態に応じて、押込部の先端形状を曲面状、平面状又はエッジ状とすることにより、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口にスムーズに押し込むことが可能となる。
【0017】
ここで、「曲面状」には、三次元的及び二次元的な曲面形状が含まれ、例えば、球面、楕円面、テーパー面等の三次元的な曲面形状、板状体の一部又は全部の輪郭を曲線状にした二次元的な曲面形状が含まれる。また、「平面状」には、例えば、棒状体又は板状体の先端を水平にカットした場合の肉厚の端面、又は棒状体又は板状体の肉厚よりも広い面積の平らな面が含まれる。さらに、「エッジ状」には、例えば、棒状体又は板状体の先端を逆V字形又は楔形などにカットした場合の尖鋭な形状が含まれる。押込部を「エッジ状」とした場合は、尖った先端を取出口に挿入し易くなる。
【0018】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ詰替治具において、少なくとも先端部に略球面状、略楕円面状又は略テーパー面状の前記押込部を設けた構成とする。
【0019】
上記構成によれば、棒状体の先端に位置する押込部が、略球面状、略楕円面状又は略テーパー面状となっているので、例えば、取出口に押し込む力加減を誤って手に触れたとしても、手に怪我をする心配は一切なく、また、いずれの押込部も曲面状となっているので取出口を痛めることもない。
【0020】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ詰替治具において、平面視した前記板状体の一部又は全部の輪郭を曲線状にして前記押込部を設けた構成とする。
【0021】
上記構成によれば、板状体の曲線状の輪郭を用いて、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に容易に押し込むことができ、安全、容易かつ衛生的に詰替作業を行うことができる。また、板状体は合成樹脂からなるので、取出口を痛めることもない。
【0022】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ詰替治具の途中に鍔部を突出させた構成とする。
【0023】
上記構成によれば、鍔部を突出させることで、棒状体又は板状体のウエットティッシュ詰替治具を安定して把持することができるようになり、取出口に押し込むときの操作性が向上する。また、鍔部を、取出口を通過できない大きさとした場合は、鍔部が取出口に当接して挿通量が制限される。
【0024】
上記目的を達成するために、本発明のウエットティッシュ容器は、上述したいずれかのウエットティッシュ詰替治具を一体又は別体として備えた構成としてある。
【0025】
上記構成によれば、ウエットティッシュ容器に本詰替治具を付属させることで、詰替用ウエットティッシュを補充する際に、本詰替治具を用意する手間が省け、詰替作業を容易かつ迅速に行うことが可能となる。また、ウエットティッシュ容器の一部に本詰替治具を一体化した場合は、本詰替治具の管理が一切不要となり、本詰替治具を紛失するおそれもない。
【0026】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記取出口に着脱可能な合成樹脂からなる開閉蓋を備え、前記開閉蓋に前記ウエットティッシュ詰替治具を一体的に設けた構成とする。
【0027】
上記構成によれば、ウエットティッシュの取出口を塞ぐ開閉蓋に、本詰替治具の機能を追加することができ、極めて簡単な構成で本詰替治具をウエットティッシュ容器に付属させることが可能となる。通常時には、開閉蓋を取出口に装着して、ウエットティッシュの乾燥を防止し、ウエットティッシュの詰替時には、開閉蓋を取出口から分離して、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に押し込むために本詰替治具を用いる。また、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に押し込む作業は、そもそも開閉蓋を開けて行うものであり、詰替作業の間、開閉蓋を取出口から分離して本詰替治具として用いたとしても、ウエットティッシュの乾燥は全く問題とならない。
【0028】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記ウエットティッシュ容器が、容器蓋と容器本体とを備え、前記開閉蓋が、接合部を介して前記容器蓋又は容器本体に接続され、前記接合部が、前記開閉蓋を前記容器蓋又は容器本体から分離可能に保持し、前記開閉蓋を前記取出口から分離させた状態で、前記ウエットティッシュ詰替治具を使用する構成とする。より好ましくは、前記接合部を、前記開閉蓋を前記容器蓋又は容器本体に繋ぐベルトとする。
【0029】
上記構成によれば、開閉蓋を前記容器蓋又は容器本体から分離可能に保持する接合部によって、該開閉蓋とウエットティッシュ容器とを接続したことにより、開閉蓋に一体的に設けた本詰替治具の取り扱いが極めて容易となる。すなわち、詰替用ウエットティッシュを補充するときに本詰替治具を用意したり、詰替作業の終了後に本詰替治具を管理したりする手間がなくなり、紛失のおそれも一切ない。また、接合部をベルトとした場合は、詰替用ウエットティッシュを補充するときに、開閉蓋を自由に取り回すことができるので、詰替作業をスムーズに行うことができる。
【0030】
具体的には、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記開閉蓋の側部に、柔軟な板状体の前記ウエットティッシュ詰替治具を一体的に連成した構成、又は前記開閉蓋の上面に、柔軟な棒状体又は錐体状の前記ウエットティッシュ詰替治具を一体的に突設した構成とする。
【0031】
上記構成によれば、開閉蓋が本詰替治具の把手の役割を果たし、本詰替治具を必要最低限の大きさにした場合でも持ちやすく、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に容易に押し込むことが可能である。また、開閉蓋の側部に一体化した板状体の本詰替治具、及び開閉蓋の上面に一体化した棒状体の本詰替治具は、いずれも開閉蓋を開いた状態にするときの把手となるので、ウエットティッシュを使用するときに、開閉蓋を極めて容易に開くことができる。
【0032】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記ウエットティッシュ容器が、容器蓋と容器本体とを備え、前記容器蓋の裏側における前記取出口の近傍に、接合部を介して前記ウエットティッシュ詰替治具を接続した構成とする。
【0033】
上記構成によれば、ウエットティッシュ容器にウエットティッシュ詰替治具を内蔵させることができ、ウエットティッシュ容器の外観デザインに影響を与えることなく、ウエットティッシュ詰替治具を設けることが可能となる。また、ウエットティッシュ詰替治具を、容器蓋の裏側における前記取出口の近傍に設けた場合は、上述した開閉蓋に設けた場合のようなウエットティッシュ詰替治具の取り回しが不要となるので、ベルト等の接続部を短くすることができる。
【0034】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記ウエットティシュ容器が、前記容器蓋に着脱可能な口ゴムを備え、前記口ゴムに、前記取出口を形成するとともに、前記接合部を介して前記ウエットティッシュ詰替治具を接続した構成とする。
【0035】
上記構成によれば、ウエットティッシュ詰替治具付きの本口ゴムを適用することによって、大きな設計変更を行うことなく、既存のウエットティッシュ容器にウエットティッシュ詰替治具を設けることができる。
【0036】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記接合部が合成樹脂からなるベルトであり、前記ベルトの一端側を、前記容器蓋の裏側における前記取出口の近傍又は前記口ゴムに接続するとともに、前記ベルトの一面に、前記ウエットティッシュ詰替治具を突設した構成とする。より好ましくは、前記取出口に対向させることができる前記ベルトの一面に前記ウエットティッシュ詰替治具を突設し、前記ベルトの前記口ゴムとの接続部を中心に前記ウエットティッシュ詰替治具を回動させて、当該ウエットティッシュ詰替治具を前記取出口に挿通可能とした構成とする。
【0037】
上記構成によれば、ベルトがヒンジの役割を果たし、当該ベルトの口ゴムとの接続部を中心にウエットティッシュ詰替治具を回動させて、ウエットティッシュ詰替治具を、口ゴムの取出口に簡単に挿通させることができる。これにより、お年寄りや細かい作業が苦手な人が、ウエットティッシュ詰替治具や取出口を目視で確認することなく、手探りで容易に詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に押し込むことが可能となる。
【0038】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記ベルトの前記ウエットティッシュ詰替治具よりも他端側に、前記ベルトの余剰部分を設け、当該余剰部分を、前記ウエットティッシュ詰替治具を前記取出口に挿通させるときのつまみ部とした構成とする。
【0039】
上記構成によれば、ベルトの余剰部分をつまんで、ウエットティッシュ詰替治具を回動させるだけで、口ゴムの取出口にウエットティッシュ詰替治具をより簡単に挿抜することができるようになる。これにより、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に容易に押し込むことが可能となる。
【0040】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記取出口を、中心から約120°間隔で放射状に延びる3本のスリットからなる略Y字形とした構成とする。
【0041】
上記構成によれば、取出口を3本のスリットからなる略Y字形としたことにより、取出口によるウエットティッシュの保持力を最適にすることができる。これにより、取出口からウエットティシュを引き出すと、次のウエットティッシュの末端が、取出口から適度な長さで引き出された状態となる。
【0042】
すなわち、取出口を形成するスリットは、その間にウエットティッシュを挟み込んで保持力を発揮する。取出口の保持力はスリットの数及び長さに比例する。スリットの数を多くすれば取出口の保持力は大きくなり、スリットの数を少なくすれば取出口の保持力は小さくなる。但し、スリットの数を多くするほど製造精度が出にくくなり、歩溜まりが悪くなる。一方、スリットを長くすれば取出口の保持力は大きくなり、スリットを短くすれば取出口の保持力は小さくなる。但し、スリットを短くするほど取出口が広がりにくくなり、ウエットティッシュを引き出すための力を要することになる。
【0043】
本発明者らが鋭意検討した結果、取出口を3本のスリットからなる略Y字形とすることにより、一般的な目付け(1m2当たり約20〜80g)のウエットティッシュを適度な力で取出口から引き出すことができるとともに、次のウエットティッシュの末端を、取出口から適度な長さ(約10〜40mm)で引き出された状態にすることが可能となる。
【0044】
好ましくは、上述した本発明のウエットティッシュ容器において、前記取出口の中心に、各スリットの一端に連通する孔を穿設した構成とし、より好ましくは、前記取出口の各スリットの長さを約1〜5mmとし、前記孔の直径を約1〜5mmとした構成とする。
【0045】
上記構成によれば、取出口の中心に穿設した孔を介して、ウエットティッシュの末端を取出口に通し易くなる。また、ウエットティッシュの末端の裾の部分が、略Y字形のスリットを通過するときに適度な保持力を生じる。これにより、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に容易に押し込むことができ、その後、取出口からウエットティシュを容易に引き出すことができるとともに、次のウエットティッシュの末端を、取出口から適度な長さで引き出された状態にすることができる。
【発明の効果】
【0046】
本発明のウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器によれば、ウエットティッシュの取出口を痛めることなく、極めて安全、容易かつ衛生的にウエットティッシュの詰替作業を行うことができる。
【0047】
また、本発明の略Y字形の取出口を備えた口ゴム、及びこの口ゴムを備えたウエットティッシュ容器によれば、ウエットティッシュの最適な保持力を発揮することができ、ウエットティッシュをより引き出しやすくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態に係るウエットティッシュ詰替治具を備えたウエットティッシュ容器を示す斜視図である。
【図2】開閉蓋を開いた状態の上記ウエットティッシュ容器を示す斜視図である。
【図3】上記ウエットティッシュ容器を示す平面図である。
【図4】開閉蓋を開いた状態の上記ウエットティッシュ容器を示す平面図である。
【図5】同図(a)は上記ウエットティッシュ詰替治具の使用状態を示す容器蓋の裏面図、同図(b)は押込部周辺の状態を示す拡大図である。
【図6】同図(a)〜(h)は本発明に係るウエットティッシュ詰替治具の各種実施形態を示す斜視図である。
【図7】同図(a)〜(c)は、本ウエットティッシュ詰替治具をウエットティッシュ容器の開閉蓋に設ける場合の各種実施形態を示す斜視図である。
【図8】本ウエットティッシュ詰替治具を容器蓋の裏側に設けた実施形態を示す部分断面図である。
【図9】同図(a)〜(d)は本ウエットティッシュ容器の取出口の各種実施形態を示す平面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るウエットティッシュ詰替治具を備えた口ゴムを示すものであり、同図(a)は平面図、同図(b)は裏面図、同図(c)は同図(b)の部分拡大図である。
【図11】上記口ゴムを備えたウエットティッシュ容器の容器蓋を示すものであり、同図(a)は上記ウエットティッシュ詰替治具の収納状態を示す断面図、同図(b)は上記ウエットティッシュ詰替治具の使用状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明のウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0050】
[ウエットティッシュ容器の全体構成]
本実施形態のウエットティッシュ詰替治具は、ウエットティッシュ容器の開閉蓋に一体的に設けた構成となっている。そこで、ウエットティッシュ詰替治具を含むウエットティッシュ容器の全体構成について、図1〜図4を参照しつつ説明する。
【0051】
<容器蓋・容器本体>
図1において、本実施形態のウエットティッシュ容器1は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる容器蓋10及び容器本体20からなっている。容器本体20の内部には、分離可能な複数枚のウエットティッシュがロール状に収納されている(図示せず)。
【0052】
<口ゴム>
図2及び図4に示すように、容器蓋10の中央には、ウエットティッシュの取出口を備えた口ゴム15が取り付けてある。口ゴム15の材料として、例えば、柔軟性に富み、繰り返しの使用によっても破損・劣化しないシリコーンゴムを用いている。この口ゴム15の中心には、ウエットティッシュの取出口として、直径約1〜5mm程度の微小孔15aが穿設してあり、この微小孔15aを通過してウエットティッシュが一枚ずつ引き出される。微小孔15aは、ウエットティッシュが通過する過程で押し広げられ、通過するウエットティッシュに対して締付力を及ぼし、ウエットティッシュに含まれる余分な水分を容器内へ除去するとともに、引き出されたウエットティッシュを次のウエットティッシュから分離させる。すると、微小孔15aには、次のウエットティッシュの末端が引き出された状態で挟持される。
<開閉蓋>
【0053】
口ゴム15に挟持された次のウエットティッシュの末端が乾燥しないように、口ゴム15の周囲は嵌合筒10aによって包囲されている。そして、嵌合筒10aは、柔軟な薄板状の開閉蓋11によって密閉される(図1及び図3参照)。開閉蓋11の裏面には、嵌合筒10aの外径に一致する内径の嵌合枠11aが設けてあり、開閉蓋11を閉めたときに嵌合枠11aが嵌合筒10aに嵌合し、口ゴム15及び微小孔15aにセットされたウエットティッシュの末端を嵌合筒10a内に密閉する。これにより、次のウエットティッシュや容器本体20内の水分の蒸発が防止される。
【0054】
[ウエットティッシュ詰替治具]
本実施形態では、開閉蓋11の側部に、ウエットティッシュ詰替治具2を一体的に連成した構成としてある。図1〜4に示すように、ウエットティッシュ詰替治具2は、開閉蓋11と同じ材料、同じ厚さの柔軟な板状体であり、平面視したときの全体の輪郭が穏やかな曲線状になっている。ウエットティッシュ詰替治具2は、開閉蓋11の円周から90°の方向に突出しており、その先端部が、口ゴム15の微小孔15aに挿通可能な押込部2aとなっている。本実施形態では、押込部2aの形状を比較的小さなアールの曲面状としてあり、口ゴム15の微小孔15aに挿通させたとき、口ゴム15を傷つけることなく、微小孔15aを押し広げることができるようにしている(図5(b)参照)。
【0055】
ここで、本実施形態では、開閉蓋11を、比較的長尺の軟質なベルト12によって容器蓋10に接続してある。ベルト12は、開閉蓋11を容器蓋10の裏側に取り回すことができ、ウエットティッシュ詰替治具2の押込部2aを、口ゴム15の微小孔15aに挿通させることができる長さとする。また、容器蓋10には、ベルト12の形状に対応する浅いベルト収容部14が設けてあり、開閉蓋11を閉じたときに、ベルト12がベルト収容部14に収まり、ベルト12と容器蓋10との表面が互いに面一になるようにしてある。
【0056】
開閉蓋11と容器蓋10とをベルト12で接続したことにより、ウエットティッシュ詰替治具2の取り扱いが極めて容易となる。すなわち、詰替用ウエットティッシュを補充するときに、あらかじめウエットティッシュ詰替治具2を用意したり、詰替作業の終了後にウエットティッシュ詰替治具2を管理したりする手間が省け、紛失のおそれも一切なくなる。
【0057】
さらに、本実施形態では、容器蓋10における嵌合筒10aの周囲に凹部13を形成した構成としてある。この凹部13は、閉じた開閉蓋11の裏側に指を進入させるためのものであり、開閉蓋11を容易に開くことができるようになる。特に、ウエットティッシュ詰替治具2は開閉蓋11の側方に突出しており、指を引っ掛けるのに十分な面積を有している。凹部13を介して、ウエットティッシュ詰替治具2の裏側に指を進入させ、ウエットティッシュ詰替治具2を把手代わりに持ち上げることで、嵌合枠11aと嵌合筒10aとの嵌合を簡単に解除させて、開閉蓋11を容易に開くことができる。また、ウエットティッシュ詰替治具2の押込部2aが穏やかな曲線状となっているので、指を掛けやすく、子供やお年寄りでも極めて容易に開閉蓋11を開くことが可能である。
【0058】
[ウエットティッシュ詰替治具の使用方法]
次に、上述したウエットティッシュ詰替治具の使用方法について、図5(a)及び(b)を参照しつつ説明する。
【0059】
ウエットティッシュ容器1に図示しない詰替用ウエットティッシュを補充する場合は、まず、図1に示す容器本体20から容器蓋10を取り外す。そして、ロール状の詰替用ウエットティッシュを容器本体20内に収納するとともに、ロール状の中心からウエットティッシュの末端(最初の一枚)を引き出す。
【0060】
次いで、容器本体20から取り外した容器蓋10の開閉蓋11を開けた状態にし、図5(a)に示すように、容器蓋10の裏側から、口ゴム15の微小孔15aにウエットティッシュWの末端を重ね合わせる。そして、開閉蓋11を容器蓋10の裏側に取り回し、ウエットティッシュWの末端を介在させた状態で、ウエットティッシュ詰替治具2の押込部2aを口ゴム15の微小孔15aに挿入する。すると、図5(b)に示すように、押込部2aが微小孔15aを押し広げつつ、ウエットティッシュWの末端を微小孔15aに押し込む。これにより、ウエットティッシュWの末端が口ゴム15の微小孔15aに挟持される。必要に応じて、容器蓋10の表側から、ウエットティッシュWの末端を引き出し、指で把持し易い長さの引出量に調整してもよい。その後、容器蓋10を容器本体20に装着し、開閉蓋11を閉じた状態にすれば、詰替用ウエットティッシュの補充は完了する。
【0061】
[作用効果]
上述した本実施形態のウエットティッシュ詰替治具2を備えたウエットティッシュ容器1によれば、ウエットティッシュの取出口を設けた口ゴム15を痛めることなく、子供やお年寄りであっても極めて安全、容易かつ衛生的にウエットティッシュの詰替作業を行うことができる。
【0062】
すなわち、ウエットティッシュ詰替治具2の材料を軟質な合成樹脂としたことにより、押込部2aが口ゴム15の微小孔15aに挿通可能な細さ又は薄さであったとしても、該押込部2aが撓んで手を怪我する心配はない。ウエットティッシュ詰替治具2を用いて、詰替用ウエットティッシュの末端をスムーズに押し込むことができ、極めて安全、容易かつ衛生的に詰替作業を行うことが可能となる。
【0063】
また、穏やかな曲線状の押込部2aが、口ゴム15の微小孔15aを押し広げつつ、詰替用ウエットティッシュの末端を微小孔15aに押し込むので、口ゴム15を痛めることなく、詰替用ウエットティッシュの末端を微小孔15aにスムーズに押し込むことが可能となる。この結果、微小孔15aを可能な限り小さくすることができ、引き出したウエットティッシュの分離及び水切りを良好にすることが可能となる。
【0064】
さらに、ウエットティッシュ詰替治具2をウエットティッシュ容器1に付属させることで、詰替用ウエットティッシュを補充する際に、ウエットティッシュ詰替治具2を用意する手間が省け、詰替作業を容易かつ迅速に行うことが可能となる。また、ウエットティッシュ容器1の開閉蓋11にウエットティッシュ詰替治具2を一体化したことにより、ウエットティッシュ詰替治具2の管理が一切不要となり、ウエットティッシュ詰替治具2を紛失するおそれもない。これに加え、本実施形態のウエットティッシュ詰替治具2は、開閉蓋11を開ける際の把手の役割を果たし、ウエットティッシュ詰替治具2に指を掛けて開閉蓋11を容易に開けることが可能となる。
【0065】
[他の実施形態]
次に、本発明のウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器の他の実施形態について、図6〜9を参照しつつ説明する。
【0066】
<ウエットティッシュ詰替治具の他の実施形態>
図6(a)〜(h)は本発明に係るウエットティッシュ詰替治具の各種実施形態を示す斜視図である。以下、同図(a)〜(h)のウエットティッシュ詰替治具31〜38について順に説明する。
【0067】
図6(a)のウエットティッシュ詰替治具31は、上述した実施形態のウエットティッシュ詰替治具2と同様に治具全体が板状体からなり、末広がり基部の先端に小さな円板状の押込部31aを連成した構成となっている。このようなウエットティッシュ詰替治具31によれば、例えば、ウエットティッシュの取出口を口ゴムに設けた場合(例えば、図9(a)及び(b)参照)には、小さな円板状の押込部31aを、取出口としての微小孔ないし小孔に押し込んで、詰替用ウエットティシュの末端を簡単に通過させることができる。その後、末広がりの基部を微小孔ないし小孔に押し込んで、詰替用ウエットティシュの末端の引出量を適度に調整することができる。
【0068】
一方、ウエットティッシュの取出口が、容器蓋の合成樹脂に直接又は間接的に設けられた小孔とスリットの組合せの場合(例えば、図9(c)及び(d)参照)にも、上記と同様に、小さな円板状の押込部31aをスリットに入り込ませて、詰替用ウエットティシュの末端を簡単に通過させることができる。
【0069】
このようなウエットティッシュ詰替治具31は、全体が柔軟な合成樹脂からなっており、先端が円板状となっているので、押し込む力加減を誤って手に触れたとしても、手に怪我をする心配は一切なく、口ゴムや取出口を痛めることもない。
【0070】
図6(b)のウエットティッシュ詰替治具32は、治具全体が錐体状となっており、その先端に略球面状の押込部32aを設けた構成となっている。このようなウエットティッシュ詰替治具32は、まず、略球面状の押込部32aを、取出口(口ゴムに設けた場合を含む。以下同じ)に押し込んで通過させる。そのまま治具全体をさらに押し込むと、錐体状の外形に沿って取出口が押し広げられる。押込部32aを略球面状としているので、押し込む力加減を誤って手に触れたとしても、手に怪我をする心配は一切なく、口ゴムや取出口を痛めることもない。
【0071】
図6(c)のウエットティッシュ詰替治具33は、治具全体が棒状体となっており、その先端に略テーパー面状の押込部33aを設けた構成となっている。押込部33aを取出口に押し込むと、略テーパー面状の外形に沿って取出口が押し広げられる。押込部33aを略テーパー面状としているので、押し込む力加減を誤って手に触れたとしても、手に怪我をする心配は一切なく、口ゴムや取出口を痛めることもない。
【0072】
図6(d)のウエットティッシュ詰替治具34は、治具全体が細い棒状体となっており、先端の押込部34aが鋭利な錐体状となっている。治具全体が柔軟な合成樹脂からなっているので、押込部34aが鋭利なほど柔軟になり、押し込む力加減を誤って手に触れたとしても、手に怪我をする心配は一切なく、口ゴムや取出口を痛めることもない。また、押込部34aが鋭利なので、その先端を取出口に導入しやすい。
【0073】
図6(e)のウエットティッシュ詰替治具35は、治具全体が断面十文字形の棒状体となっている。先端の押込部35aも断面十文字形となっているので、十文字のスリットを設けた取出口(図9(c)参照)に適合する。上記と同様に、治具全体が柔軟な合成樹脂からなっているので、口ゴムや取出口を痛めることがなく、怪我の心配もない。
【0074】
図6(f)のウエットティッシュ詰替治具36は、治具全体が断面一文字形の板状体となっている。先端の押込部36aも断面一文字形となっているので、一文字のスリットを設けた取出口(図9(d)参照)に適合する。上記と同様に、治具全体が柔軟な合成樹脂からなっているので、口ゴムや取出口を痛めることがなく、怪我の心配もない。
【0075】
図6(g)のウエットティッシュ詰替治具37は、治具全体が板状体となっており、先端の押込部37aが鋭利なエッジ状となっている。鋭利なエッジ状の押込部37aは取出口に導入しやすく、押し込むことで取出口を容易に押し広げることができる。治具全体が柔軟な合成樹脂からなっているので、口ゴムや取出口を痛めることがなく、怪我の心配もない。
【0076】
図6(h)のウエットティッシュ詰替治具38は、治具全体が板状体となっており、その途中に鍔部38bを突出させた構成となっている。好ましくは、鍔部38bの先端側に位置する押込部38aを取出口に挿通可能な横幅寸法とし、鍔部38bを、取出口を通過できない突出量としてもよい。鍔部38bを設けた場合は、ウエットティッシュ詰替治具38を安定して把持することができるようになり、取出口に押し込むときの操作性が向上する。また、取出口に押し込むときの力加減を誤った場合でも、鍔部38bが取出口に当接して挿通量が制限される。
【0077】
<ウエットティッシュ容器の他の実施形態>
次に、本発明のウエットティッシュ詰替治具を備えたウエットティッシュ容器の各種実施形態について、図7(a)、(b)、(c)及び図8を参照しつつ説明する。
【0078】
図7(a)に示すように、開閉蓋11の上面に、柔軟な錐体状のウエットティッシュ詰替治具32を一体的に突設した構成としてもよい。ウエットティッシュの使用時は、ウエットティッシュ詰替治具32を把持して開閉蓋11を簡単に開けることができる。一方、詰替用ウエットティッシュの補充時には、ベルト12と容器蓋10との接合部を中心にして、開閉蓋11を容器蓋10の裏側に回動させれば、ウエットティッシュ詰替治具32が取出口に向かって配置され、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に容易に押し込むことができる。
【0079】
また、図7(b)に示すように、開閉蓋11の側部正面に板状体のウエットティッシュ詰替治具37を一体的に連成した構成としてもよい。ウエットティッシュ詰替治具37が、凹部13の一番広い箇所の上方に位置するので、ウエットティッシュ詰替治具37の裏側に指を進入させやすく、開閉蓋11を簡単に開けることができる。一方、詰替用ウエットティッシュの補充時には、ベルト12と容器蓋10との接合部を中心にして、開閉蓋11を容器蓋10の裏側に回動させれば、ウエットティッシュ詰替治具37を容易に取出口に向けることができる。
【0080】
さらに、図7(c)に示すように、開閉蓋11の側部に、容器蓋10の凹部13の輪郭に適合する外形のウエットティッシュ詰替治具39を設けてもよい。本実施形態のウエットティッシュ詰替治具39は、凹部13の円形の輪郭に一致する円弧状の外形を有し、その先端部に、比較的小さなアールの押込部39aを突出させた構成となっている。このようなウエットティッシュ詰替治具39は、開閉蓋11や容器蓋10のデザインにマッチして外観上目立たないので、開閉蓋11周辺の美観を良好にできる。
【0081】
これに加え、本発明のウエットティッシュ詰替治具は、開閉蓋11に設ける構成に限定されない。例えば、図8に示すように、小型のウエットティッシュ詰替治具40を容器蓋10の裏側に収納した構成としてもよい。ウエットティッシュ詰替治具40は、錐体状の先端に略球面状の押込部40aを設けるとともに、錐体状の後端を板状体である基部40bに接合した構成となっている。このようなウエットティッシュ詰替治具40は、ヒンジの役割を果たすベルト40cによって容器蓋10の裏側に接続してある。また、容器蓋10の裏側には、基部40bを把持する一対の係合片40d、40dが突設してあり、ウエットティッシュ詰替治具40を保持するようになっている。
【0082】
上記構成からなるウエットティッシュ詰替治具40によれば、押込部40aを把持して基部40bと各係合片40dとの係合を解除した後、ベルト40cをヒンジ代わりにしてウエットティッシュ詰替治具40を約180°回動させる。すると、押込部40aが取出口(口ゴム15)に向かって配置され、詰替用ウエットティッシュの末端を取出口に容易に押し込むことができる。
【0083】
<取出口の実施態様>
本発明のウエットティッシュ詰替治具は、微小孔15aを備えたシリコーンゴム製の口ゴム15以外にも、種々態様の取出口に適用することができる。以下、本詰替治具に好適な口ゴム15、その他の口ゴムの実施態様について、図9(a)〜(d)を参照しつつ説明する。
【0084】
まず、図9(a)は上述したシリコーンゴム製の口ゴム15を示す平面図である。口ゴム15の材料は、例えば、伸縮性に優れた柔軟なシリコーンゴムが好ましく、本発明のウエットティッシュ詰替治具を適用する場合は、ウエットティッシュの末端を容易に挿通することができるので、当該末端を引き出すための孔を直径1mm以下の微小孔15aとすることができる。微小孔15aの直径を小さくすることで、ウエットティッシュ通過時の口ゴム15の挟持力が高まり、ウエットティッシュ容器内の密閉性を高めて水分の蒸発を効果的に防止することができ、また、ウエットティッシュを引き出したときに一枚ずつ分離しやくなるとともに、引き出したウエットティッシュを十分に水切りすることができるようになる。さらに、口ゴム15から容器本体内にウエットティッシュが脱落することもない。
【0085】
なお、図9(b)に示すように、直径1mmを超える小孔41を設けた口ゴム41であっても、本発明のウエットティッシュ詰替治具の詰替作業を効率的に行えるという作用効果は変わらない。
【0086】
次いで、図9(c)に示す口ゴム42は、中心の孔42aに縦横2本のスリット42bを十文字に直交させた構成となっている。このような口ゴム42に本発明のウエットティッシュ詰替治具を押し込むと、スリット42bの周辺が可動して孔42aが押し広げられるようになっている。
【0087】
最後に、図9(d)に示す口ゴム43は、中心の孔43aに1本のスリット43bが一文字に横切った構成となっている。スリット43bの一端は口ゴム43の円周に達しており、口ゴム43が略V字形に開くようになっている。このような口ゴム43を用いた場合は、容器蓋から口ゴム43を取り外し、口ゴム43を略V字形に開かせて詰替用ウエットティッシュの末端を孔43aに通すことが可能であるが、本発明のウエットティッシュ詰替治具を用いた場合は、容器蓋から口ゴム43を取り外さないで、簡単に替用ウエットティッシュの末端を孔43aに押し込むことが可能である。
【0088】
以上、図9(a)〜(d)を用いて口ゴム15、41〜43について説明したが、本発明のウエットティッシュ詰替治具は、口ゴムの態様に限らず、微小孔15a、孔41a〜43a、スリット42bのような十文字スリット、スリット43bのような一文字スリットを、容器蓋の合成樹脂に直接形成した場合にも、詰替作業に関連する作用効果は変わらない。
【0089】
なお、本発明のウエットティッシュ詰替治具及びウエットティッシュ容器は、上述した各実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、本発明のウエットティッシュ詰替治具を、ウエットティッシュ容器の一部に一体的に備えた構成について説明したが、これに限定されるものではなく、別体のウエットティッシュ詰替治具を、ウエットティッシュ容器の一部に装着し、又はウエットティッシュ容器内に収納する構成としてもよい。
【0090】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係るウエットティッシュ詰替治具を備えた口ゴム、及びこの口ゴムを備えたウエットティッシュ容器の実施形態について、図10及び図11を参照しつつ説明する。
【0091】
<口ゴムの構成>
図10(a)及び(b)において、本実施形態に係る口ゴム50は、全体がシリコーンゴム等の比較的柔軟な合成樹脂からなり、円盤状の本体に略Y字形の取出口51を形成するとともに、接合部であるベルト54を介してウエットティッシュ詰替治具55が一体的に連成してある。
【0092】
同図(c)に示すように、口ゴム50の取出口51は、中心から約120°間隔で放射状に延びる3本のスリット51a、51b及び51cからなる略Y字形となっている。この取出口51の中心には、各スリット51a〜51cの一端に連通する孔51dが穿設してある。
【0093】
ここで、取出口51を3本のスリット51a〜51cからなる略Y字形としたのは、ウエットティッシュの保持力を最適化するためであり、後述する実施例に示すように、取出口51からウエットティッシュを引き出したときに、次のウエットティッシュの末端が、取出口51から適度な長さで引き出された状態となる。各スリット51a〜51cの全長L1はそれぞれ約1〜5mmの範囲が好ましく、孔51dの直径は約1〜5mmの範囲が好ましい。本実施形態では、各スリット51a〜51cの全長L1をそれぞれ約2mmとし、孔51dの直径を約2.5mmとしてある。
【0094】
図10(b)に示すように、口ゴム50の本体裏面には、中心の孔51dに向かって凹みの深さが大きくなる同心円状の凹部52、53が形成してある。図11(a)に示すように、凹部52は、環状平面となっており、口ゴム50の本体の肉厚の約半分程度まで凹んでいる。一方、凹部53は、凹部52に連成された球面状の凹みであり、取出口51の裏面の肉厚を除々に薄くしている。
【0095】
このような凹部52、53は、後述する突起状のウエットティッシュ詰替治具55の先端を孔51dに導く役割を果たし、ウエットティッシュ詰替治具55を手探りで取出口51に挿入することを支援する。また、凹部52、53は、ウエットティッシュの詰替作業を行う者の指先を取出口51に導く役割をも果たすので、取出口51の位置を手探りで容易に確認することもできる。
【0096】
図10(a)及び(b)に戻り、本実施形態の口ゴム50には、その円盤状の本体の外周からスリット51aの他端に連通する切込み51eが設けてある。この切込み51eは、図11に示す容器蓋60から口ゴム50を取り外したときに開口し、容器蓋60に口ゴム50を取り付けたときに閉鎖する(同図(c)を参照)。このような切込み51eを開口させ、そこに詰替用ウエットティッシュの末端を挟み込めば、ウエットティッシュ詰替治具55を用いないでウエットティッシュの詰替作業を行うことができる。
【0097】
口ゴム50の切込み52の反対側には、本体裏面と面一にベルト54が連成してある。図10(b)に示すように、このベルト54の裏面には、短い棒状のウエットティッシュ詰替治具55が突設してある。このウエットティッシュ詰替治具55の先端は、略半球状となっており、ウエットティッシュの詰替作業を行うときに、人の手や取出口51を痛めないようにしてある。
【0098】
ここで、図11(a)に示すように、ベルト54の一端の接続部54aからウエットティッシュ詰替治具55までの長さL3は、接続部54aから孔51dまでの長さL4とほぼ等しくしてある。このような構成により、図11(b)に示すように、ベルト54がヒンジの役割を果たし、ベルト54の接続部54aを中心にウエットティッシュ詰替治具55を回動させて、ウエットティッシュ詰替治具55を取出口51に簡単に挿通させることができる。
【0099】
また、ベルト54には、ウエットティッシュ詰替治具55よりも後方へ延びる余剰部分が設けてあり、この余剰部分が、ウエットティッシュ詰替治具55を取出口51に挿通させるときのつまみ部54bとなる。
【0100】
さらに、図10(a)に示すように、ベルト54の表面におけるウエットティッシュ詰替治具55に対応する位置には、低い円柱状の突起が突設してあり、この円柱状突起の中心に小さな係止孔56を穿設した構成となっている。図11(a)に示すように、容器蓋60の裏面には、ベルト54の係止孔56に対応する小さな係止ピン61aが突設してあり、係止孔56に係止ピン61aを圧入することで、ウエットティッシュ詰替治具55を容器蓋60の裏面に保持することが可能となっている。
【0101】
このような口ゴム50は、図11(a)に示す容器蓋60の取付部61内に圧入保持される。取付部61は、口ゴム50の本体の外径にほぼ等しい内径の円筒状となっており、ベルト54を受け入れるための縦溝61aが形成してある。
【0102】
<ウエットティッシュ詰替治具の使用方法>
上述した実施形態と同様に、ウエットティッシュ容器に詰替用ウエットティッシュを補充する場合は、まず、容器本体から容器蓋60を取り外す。そして、ロール状の詰替用ウエットティッシュを容器本体内に収納するとともに、ロール状の中心からウエットティッシュW(図11(b)を参照)の末端(最初の一枚)を引き出す。そして、引き出したウエットティッシュWの末端を、口ゴム50の裏面側に重ね合わせる。
【0103】
次いで、図11(a)に示すベルト54のつまみ部54bをつまんで、係止孔56と係止ピン62との係合を解除し、そのまま、ベルト54の接続部54aを中心にウエットティッシュ詰替治具55を約180°回動させ、図11(b)に示すように、ウエットティッシュ詰替治具55を、口ゴム51の裏面側に重ね合わせたウエットティッシュWの末端とともに、略Y字形の取出口51の中心に押し込む。これにより、ウエットティッシュWの末端が、略Y字形の取出口50に挟持される。必要に応じて、容器蓋60の表側から、ウエットティッシュWの末端を引き出し、指で把持し易い長さの引出量に調整してもよい。その後、容器蓋60を容器本体に装着し、開閉蓋を閉じた状態にすれば、詰替用ウエットティッシュの補充は完了する。
【0104】
<作用効果>
このような本実施形態のウエットティッシュ詰替治具55を備えた口ゴム50、及びこの口ゴム50を備えたウエットティッシュ容器によれば、ウエットティッシュ容器にウエットティッシュ詰替治具55を内蔵させることができ、ウエットティッシュ容器の外観デザインに影響を与えることなく、ウエットティッシュ詰替治具55を設けることが可能となる。また、ウエットティッシュ詰替治具55を、容器蓋60の裏側における取出口51の近傍に設けることができ、上述した開閉蓋11に設けた場合のようなウエットティッシュ詰替治具2の取り回し(図5(a)を参照)が不要となるので、ベルト54を短くすることができる。
【0105】
また、ウエットティッシュ詰替治具55付きの本口ゴム50を適用することによって、大きな設計変更を行うことなく、既存のウエットティッシュ容器にウエットティッシュ詰替治具55を設けることができる。
【0106】
さらに、ベルト54がヒンジの役割を果たし、ベルト54のつまみ部54bをつまんで、ベルト54の接続部54aを中心にウエットティッシュ詰替治具55を回動させて、ウエットティッシュ詰替治具55を、口ゴム50の取出口51に簡単に挿通させることができる。これにより、お年寄りや細かい作業が苦手な人が、ウエットティッシュ詰替治具55や取出口51を目視で確認することなく、手探りで容易に詰替用ウエットティッシュWの末端を取出口51に押し込むことが可能となる。
【0107】
これに加え、ウエットティッシュの末端の裾の部分が、略Y字形のスリット51a〜51cを通過するときに適度な保持力を生じる。これにより、詰替用ウエットティッシュWの末端を取出口51に容易に押し込むことができ、その後、取出口51からウエットティシュを容易に引き出すことができる。また、以下の実施例に示すように、次のウエットティッシュの末端を、取出口51から適度な長さで引き出された状態にすることができる。
【実施例】
【0108】
図9(d)に示す一文字形の取出口、同図(c)に示す十文字形の取出口、図10(a)〜(c)に示すY字形の取出口を備えた3種類の口ゴムを用い、ウエットティッシュを一枚引き抜いた後、取出口から出た次のウエットティッシュの末端の長さを比較測定した。
【0109】
[試験方法]
ロール状に巻かれたウエットティッシュを容器本体内に収納し、ロール中央からウエットティッシュの末端を引き出し、容器蓋の口ゴムにセットする。その後、容器蓋を容器本体に装着し、実際の使用時と同様に、人手で50枚入りのウエットティッシュを49枚引き抜く。ウエットティッシュを一枚引き抜く毎に、取出口から出た次のウエットティッシュの末端の長さを測定する。
【0110】
[評価方法]
測定値(mm)を下記表1にしたがって評価し、適合率(%)を算出する。
【表1】

【0111】
上記表1中、「落ち」とは、次のウエットティッシュが取出口に保持されなかった状態を意味する。また、「つながり」とは、ミシン目が正常であるにもかかわらず、二枚以上のウエットティッシュが繋がって引き出された状態を意味する。
【0112】
適合率(%)は、下記式(1)に基づいて算出する。
適合率(%)=「適合」枚数+「やや短い」枚数/引き抜き枚数の合計・・・(1)
但し、適合率(%)の算出には、好ましい長さの「適合」の他に、実際の使用において問題とならない「やや短い」を含めることとした。
【0113】
[試験結果]
試験結果を下記表2に示す。
【表2】

【0114】
以上の試験結果より、Y字形>一文字形>十文字型の順に適合率(%)が高いことが判明した。したがって、本発明のY字形の取出口を有する口ゴムが、ウエットティッシュの最適な保持力を発揮し、実際の使用において、次のウエットティッシュの末端を、取出口から適度な長さで引き出された状態にすることができる。
【符号の説明】
【0115】
1 ウエットティッシュ容器
2 ウエットティッシュ詰替治具
2a 押込部
10 容器蓋
10a 嵌合筒
11 開閉蓋
11a 嵌合枠
12 ベルト(接合部)
13 凹部
14 ベルト収容溝
15 口ゴム
15a 微小孔(取出口)
20 容器本体
31〜40 ウエットティッシュ詰替治具
31a〜40a 押込部
38b 鍔部
40b 基部
40c ベルト(接合部)
40d 係合片
41〜43 口ゴム
41a〜43a 孔(取出口)
42b、43b スリット(取出口)
50 口ゴム
51 取出口
51a〜51c スリット
51d 孔
51e 切込み
52、53 凹部
54 ベルト
54a 接続部
54b つまみ部
55 ウエットティッシュ詰替治具
56 係止孔
60 容器蓋
61 取付部
61a 縦溝
62 係止ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエットティッシュ容器の取出口にウエットティッシュの一部を通すためのウエットティッシュ詰替治具であって、
合成樹脂からなり、少なくとも先端を、前記取出口に挿通可能な押込部としたことを特徴とするウエットティッシュ詰替治具。
【請求項2】
前記ウエットティッシュ詰替治具が、合成樹脂からなる板状体、棒状体又は錐体若しくはこれらの組合せである請求項1記載のウエットティッシュ詰替治具。
【請求項3】
前記取出口に挿通される前記押込部の先端形状を曲面状、平面状又はエッジ状のいずれかとした請求項1又は2記載のウエットティッシュ詰替治具。
【請求項4】
少なくとも先端部に略球面状、略楕円面状又は略テーパー面状の前記押込部を設けた請求項1〜3いずれか1項に記載のウエットティッシュ詰替治具。
【請求項5】
平面視した前記板状体の一部又は全部の輪郭を曲線状にして前記押込部を設けた請求項1〜4いずれか1項に記載のウエットティッシュ詰替治具。
【請求項6】
前記ウエットティッシュ詰替治具の途中に鍔部を突出させた請求項1〜5いずれか1項に記載のウエットティッシュ詰替治具。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか1項に記載のウエットティッシュ詰替治具を一体又は別体として備えたことを特徴とするウエットティッシュ容器。
【請求項8】
前記取出口を覆う着脱可能な合成樹脂からなる開閉蓋を備え、前記開閉蓋に前記ウエットティッシュ詰替治具を一体的に設けた請求項7記載のウエットティッシュ容器。
【請求項9】
前記ウエットティッシュ容器が、容器蓋と容器本体とを備え、
前記開閉蓋が、接合部を介して前記容器蓋又は容器本体に接続され、
前記接合部が、前記開閉蓋を前記容器蓋又は容器本体から分離可能に保持し、
前記開閉蓋を分離させた状態で、前記ウエットティッシュ詰替治具を使用する請求項8記載のウエットティッシュ容器。
【請求項10】
前記接合部が、前記開閉蓋を前記容器蓋又は容器本体に繋ぐベルトである請求項9記載のウエットティッシュ容器。
【請求項11】
前記開閉蓋の側部に、板状体の前記ウエットティッシュ詰替治具を一体的に連成したことを特徴とする請求項8〜10いずれか1項に記載のウエットティッシュ容器。
【請求項12】
前記開閉蓋の上面に、棒状体又は錐体状の前記ウエットティッシュ詰替治具を一体的に突設したことを特徴とする請求項8〜11いずれか1項に記載のウエットティッシュ容器。
【請求項13】
前記ウエットティッシュ容器が、容器蓋と容器本体とを備え、
前記容器蓋の裏側における前記取出口の近傍に、接合部を介して前記ウエットティッシュ詰替治具を接続した請求項7記載のウエットティッシュ容器。
【請求項14】
前記ウエットティシュ容器が、前記容器蓋に着脱可能な口ゴムを備え、
前記口ゴムに、前記取出口を形成するとともに、前記接合部を介して前記ウエットティッシュ詰替治具を接続した請求項13記載のウエットティッシュ容器。
【請求項15】
前記接合部が合成樹脂からなるベルトであり、前記ベルトの一端側を、前記容器蓋の裏側における前記取出口の近傍又は前記口ゴムに接続するとともに、前記ベルトの一面に、前記ウエットティッシュ詰替治具を突設した請求項13又は14記載のウエットティッシュ容器。
【請求項16】
前記取出口に対向させることができる前記ベルトの一面に前記ウエットティッシュ詰替治具を突設し、前記ベルトの前記口ゴムとの接続部を中心に前記ウエットティッシュ詰替治具を回動させて、当該ウエットティッシュ詰替治具を前記取出口に挿通可能とした請求項15記載のウエットティッシュ容器。
【請求項17】
前記ベルトの前記ウエットティッシュ詰替治具よりも他端側に、前記ベルトの余剰部分を設け、当該余剰部分を、前記ウエットティッシュ詰替治具を前記取出口に挿通させるときのつまみ部とした請求項15又は16記載のウエットティッシュ容器。
【請求項18】
前記取出口を、中心から約120°間隔で放射状に延びる3本のスリットからなる略Y字形とした請求項7〜17いずれか記載のウエットティッシュ容器。
【請求項19】
前記取出口の中心に、各スリットの一端に連通する孔を穿設した請求項18記載のウエットティッシュ容器。
【請求項20】
前記取出口の各スリットの長さを約1〜5mmとし、前記孔の直径を約1〜5mmとした請求項19記載のウエットティッシュ容器。
【請求項21】
請求項14〜20のいずれかに記載したウエットティッシュ容器の口ゴム。
【請求項22】
ウエットティッシュを取り出すための取出口を有するウエットティッシュ容器であって、前記取出口を、中心から約120°間隔で放射状に延びる3本のスリットからなる略Y字形としたことを特徴とするウエットティッシュ容器。
【請求項23】
前記取出口の中心に、各スリットの一端に連通する孔を穿設した請求項22記載のウエットティッシュ容器。
【請求項24】
前記取出口の各スリットの長さを約1〜5mmとし、前記孔の直径を約1〜5mmとした請求項23記載のウエットティッシュ容器。
【請求項25】
前記ウエットティシュ容器が着脱可能な口ゴムを備え、前記口ゴムに前記取出口を形成した請求項22〜24いずれか記載のウエットティッシュ容器。
【請求項26】
請求項25に記載したウエットティッシュ容器の口ゴム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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