説明

ウエブブラウザによるメッセージの配信方法およびシステム

【課題】 インターネツトブラウジングの時、ツールバーによるメッセージデータの送信と受信を多数のユーザーに効果的に行うことが可能となる。

【解決手段】本方法は、ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中のブラウザに、メッセージデータを配信する方法であって、ユーザーがブラウザにツールバーモジュールをインストールし、当該ツールバーモジュールの機能により複数のURLに設置された複数のメッセージデータを受信して、該複数のメッセージデータを表示用に編集して、前記ブラウザのツールバーの表示枠に表示する。さらに、前記ブラウザのツールバーモジュールによって、前記ユーザーが設定した送信設定により指定されたURLに、ユーザーが入力したメッセージデータを設置する方法であって、ユーザーは自身で入力したメッセージデータをユーザー自身のWWWサイトに設置して、メッセージデータを提供することもできる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーがインターネットブラウジングに際して、複数のメッセージデータ提供者がそれぞれのWebページに設定した複数のメッセージデータを、ユーザーがインターネット閲覧中のウェブブラウザプログラム(Webページ閲覧ソフトウェア、以後ブラウザと表記)が通信で取得し、該メッセージデータをユーザーのブラウザのツールバーの表示枠に表示する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット利用者が爆発的に増加するに伴い、インターネット上で企業や商店などはウエブサイトを開設し、このサイトを通じて、企業活動の紹介、カスタマーサービス、新製品の発表、ウエブショッピングのコンテンツなどを、利用者に提供している。
このように、ウエブサイトを利用者がアクセスするのを待つような受動的な利用形態ではなく、最近は、ブラウザに付加する機能として、例えば情報提供者がツールバーを一般ユーザーに提供して、一般ユーザーがインターネットブラウジングを行う時、ブラウザで閲覧中は随時ツールバー提供者のウエブサイトからの情報を、ツールバー利用者に発信することができる利用形態も開発されてきた。
【0003】
インターネット上の企業や商店などがこのツールバーを一般ユーザーに配布する形態では、まずツールバーをソフトウェア企業に発注し、次に作成されたツールバーを一般ユーザーにダウンロードしてもらい、インターネット上に開設してある自社のウエブサイトから各ユーザーのツールバーに情報を送信している。
【0004】
又、一般ユーザー自身も、インターネットの利用に関して、ただ単に情報の受信者であるだけでなく、自身のホームページ、ブログ、SNSなど積極的に情報を発信するようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−388838(P2004−388838A)「ユーザーによって入力されたURLまたは検索キーワードあるいはその両方に基づいて広告を提供するための方法およびシステム」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記のツールバーも一般ユーザーのブラウジング時において、意図する情報との乖離のため、利用度の点で、必ずしも多いわけではない。これはツールバーを一般ユーザーに配布する企業や商店に対して、ツールバーの開発コストと効果の問題点を示している。また、積極的に自身のツールバーを配布することによって情報発信したい一般のメッセージ提供者にとっても開発コストの問題は大である。
【0007】
本発明はこのような従来技術の問題点を改善されるべく開発されたもので、多数の一般のメッセージデータ提供者は自身のWebサイトにメッセージデータを配置する。一方、一般ユーザーはオンラインソフト配布サイトなどで入手した本発明のツールバーをブラウザに組み込むことにより、インターネットブラウジングに際して、多数のメッセージデータ提供者のURLから選択した複数のURLを登録し、それぞれのURLから複数のメッセージデータを受信し、表示用にメッセージを編集して、ブラウザのツールバーの表示枠に表示する。さらに、一般ユーザーは自身のWebサイトがあれば、ツールバーモジュールの機能を使用して、メッセージを入力して自身のWebサイトにメッセージデータを配置することにより、メッセージデータ提供者となることもできる。
【0008】
なお、一般ユーザーがURLを登録するのとは別に、ツールバー提供者は、メッセージデータ提供者として既登録のURLをツールバーモジュールに組み込む形式にしてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明においては、
ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中のウエブブラウザに、メッセージデータを配信する方法であって、
前記ユーザーが前記ウエブブラウザにツールバーモジュールをインストールし、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより複数のURLをローカルストレージに登録するステップと、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールが前記ローカルストレージから前記複数のURLを取り出すステップと、それぞれのURLに設置された複数のメッセージデータを受信するステップと、受信した前記メッセージデータを記憶装置に記憶するステップと、前記記憶された複数のメッセージデータを表示用に編集して、前記ウエブブラウザの前記ツールバーの表示枠に表示するステップとを含む方法であることを特徴としている。
【0010】
また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明においては、
前記複数のメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項1に記載の方法であることを特徴としている。
【0011】
また、上記課題を解決するため、請求項3に記載の発明においては、
前記複数のメッセージデータが、それぞれ対応したリンク先URLを含む請求項1または2に記載の方法であることを特徴としている。
【0012】
また、上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明においては、
前記ツールバーの表示枠に表示するステップにおいて、複数のメッセージデータを時間の経過とともに表示し、表示中のメッセージデータをマウスでクリックすることにより、対応したリンク先URLにアクセスすることができるステップと、をさらに含む請求項3に記載の方法であることを特徴としている。
【0013】
また、上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明においては、
前記ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中の前記ウエブブラウザから、前記ユーザーが設定した送信設定により指定されたURLに、前記ユーザーが入力したメッセージデータを設置する方法であって、
前記インストールされたツールバーモジュールにおいて、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより送信設定を前記ローカルストレージに登録するステップと、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールに含まれるメッセージ入力機能を実行することにより、前記ユーザーがメッセージデータを入力するステップと、前記入力されたメッセージデータを送信する時に、前記ローカルストレージから前記送信設定を取り出すステップと、取り出された前記送信設定により、前記入力されたメッセージデータを指定されたURLに設置するステップと、をさらに含む請求項4に記載の方法であることを特徴としている。
【0014】
また、上記課題を解決するため、請求項6に記載の発明においては、
前記入力されたメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項5に記載の方法であることを特徴としている。
【0015】
また、上記課題を解決するため、請求項7に記載の発明においては、
ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中のウエブブラウザに、メッセージデータを配信するシステムであって、
前記ユーザーが前記ウエブブラウザにツールバーモジュールをインストールし、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより複数のURLをローカルストレージに登録する登録動作部と、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールが前記ローカルストレージから前記複数のURLを取り出す取出し動作部と、それぞれのURLに設置された複数のメッセージデータを受信する受信動作部と、受信した前記メッセージデータを記憶装置に記憶する記憶動作部と、前記記憶された複数のメッセージデータを表示用に編集して、前記ウエブブラウザの前記ツールバーの表示枠に表示する表示動作部とを含むシステムであることを特徴としている。
【0016】
また、上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明においては、
前記複数のメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項7に記載のシステムであることを特徴としている。
【0017】
また、上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明においては、
前記複数のメッセージデータが、それぞれ対応したリンク先URLを含む請求項7または8に記載のシステムであることを特徴としている。
【0018】
また、上記課題を解決するため、請求項10に記載の発明においては、
前記ツールバーの表示枠に表示する表示動作部において、複数のメッセージデータを時間の経過とともに表示し、表示中のメッセージデータをマウスでクリックすることにより、対応したリンク先URLにアクセスすることができるアクセス動作部と、をさらに含む請求項9に記載のシステムであることを特徴としている。
【0019】
また、上記課題を解決するため、請求項11に記載の発明においては、
前記ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中の前記ウエブブラウザから、前記ユーザーが設定した送信設定により指定されたURLに、前記ユーザーが入力したメッセージデータを設置するシステムであって、
前記インストールされたツールバーモジュールにおいて、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより送信設定を前記ローカルストレージに登録する登録動作部と、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールに含まれるメッセージ入力機能を実行することにより、前記ユーザーがメッセージデータを入力する入力動作部と、前記入力されたメッセージデータを送信する時に、前記ローカルストレージから前記送信設定を取り出す取出し動作部と、取り出された前記送信設定により、前記入力されたメッセージデータを指定されたURLに設置する設置動作部と、をさらに含む請求項10に記載のシステムであることを特徴としている。
【0020】
また、上記課題を解決するため、請求項12に記載の発明においては、
前記入力されたメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項11に記載のシステムであることを特徴としている。

【発明の効果】
【0021】
本発明は、前記方法により、一般のメッセージデータ提供者は、自身のウエブサイトにメッセージデータを配置することにより、インターネットブラウジングをしている友人・仲間とか同好の士などにツールバーをダウンロードしてもらうことによって、メッセージデータを送信することができる。
また、メッセージデータを配信してもらうユーザーも自身のWebサイトがあれば、ツールバーモジュールの機能を使用して、メッセージを入力して自身のWebサイトにメッセージデータを配置することにより、メッセージデータ提供者となることもできる。したがって、簡便にチャットすることも可能となる。本発明はブラウザに組み込まれたツールバーとして機能するので、インターネット閲覧中に同一画面で、メッセージデータのやり取りができることに特徴がある。
【0022】
さらに、ツールバー提供者(例えば広告提供者)は、メッセージデータ提供者として多数の一般ユーザーにメッセージデータ(広告)を配信することが可能となるので、よりタイムリーで、コストパフォーマンスに優れた広告効果が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施形態として、図示例と共に説明する。なお以降に示す実施形態は、本発明を説明するために提示しており、様々な仕方で変更することができる。したがって、本発明は、本発明の特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。
また、本実施例はブラウザとしてはマイクロソフト・コーポレーションのInternet Explorer、開発はVSC++の実施例で示している。「ツールバーモジュール」と表現しているが、ツールバー、BHO(ブラウザヘルパーオブジェクト)、通信、暗号などのモジュールを含んでいる。
本発明の情報処理装置としては、通常、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータ端末が用いられる。この他、インターネット等に接続可能なブラウザ機能を搭載した携帯電話をはじめとする無線通信端末、携帯情報端末や、その他のネットワーク接続機能とブラウザ機能を備えた家電製品などの機器を広く含む。
【0024】
(第一の実施形態)
図1は本発明の概略図である。
一般ユーザーが使用する情報処理装置3は本発明のツールバーがインストールされているブラウザにより、インターネット上の世界中のWWWサイト1にアクセスし、ネットサーフィンが可能である。ユーザーが前記ブラウザでホームページを閲覧する時、前記ブラウザはメッセージデータが設置してある複数のメッセージ提供者のWWWサイト2にアクセスをして、複数のメッセージデータを受信して、該メッセージを前記ブラウザのツールバーの表示枠に表示する。
【0025】
図2は、複数のメッセージ提供者15とオンラインソフト配布サイト16と複数のメッセージ提供者WWWサイト17と一般ユーザーの情報処理装置18との関係を示している。メッセージ提供者15は対応するメッセージ提供者WWWサイト17に複数のメッセージデータを設置している。一般ユーザーは情報処理装置18にインストール済みのブラウザにオンラインソフト配布サイト16から取得したツールバーをインストールして組み込む。前記ブラウザを使用することにより、一般ユーザーはインターネットブラウジングに際し、複数のメッセージ提供者のWWWサイト17から複数のメッセージを受信して、該メッセージを前記ブラウザのツールバーの表示枠に表示できるようになる。本図でオンラインソフト配布サイト16でツールバーを配布するように図示されているが、ユーザーに配布する方法は如何様でもよい。メッセージ提供者がメール添付で配布することも可能である。
【0026】
図3は、一般ユーザーの情報処理装置内のブラウザにインストールされたツールバーモジ
ュールがメッセージ提供者WWWサイトとどのような情報のやり取りを行うかを示している。
一般ユーザーのブラウザ34は、ブラウザ基本モジュール35と本発明のツールバーモジュール36を内包している。ブラウザ基本モジュール35はインターネット上のWWWサイト31を閲覧中である。ツールバーモジュール36は、登録された複数のURLをローカルストレージ38から取り出し、取り出された複数のURLに基づいて複数のメッセージ提供者のWWWサイト32にアクセスして、それぞれの複数のメッセージデータを取得する。次に、取得されたメッセージデータを記憶装置37に記憶し、表示用に編集し、ブラウザ34の画面上のツールバーの表示枠に表示する。
【0027】
図4は、ユーザーのブラウザにおいて、ディスプレイ装置に表示されるブラウザ画面の説明である。ツールバーのメッセージ表示枠41には、複数のURLにそれぞれ設置された複数のメッセージデータを受信し、記憶された複数のメッセージを表示用に編集して、順次ティッカー表示されている。
登録ボタン42は、クリックすると、登録ダイアログが表示され、一般ユーザーはツールバーモジュールの登録機能を利用して、メッセージデータ提供者のURLをローカルストレージにURLデータとして記憶させる。メッセージデータ提供者のURLは複数登録できる。一般ユーザーは登録ダイアログにより、複数のURLを随時、新規登録、および削除することができる。
このメッセージ表示枠41をマウスでクリックすることにより、表示中のメッセージに対応しているリンク先のURLをアクセスしWebページを表示する。
前記メッセージ表示枠はツールバーに複数設けて、メッセージの種別により振り分けるようにしてもよい。
メッセージ表示枠は前記説明のティッカー表示ではなく、コンボボックスの形式で、右端のボタンを押すとメッセージの一覧が表示される形態でもよい。
【0028】
図5は、図4の登録ボタン42で登録されたURLデータのデータ構造を簡略化して図示したものである。URLデータは複数件のデータで構成されており、1件のデータはURLデータ、名称などの項目があり、図3のローカルストレージ38に記憶される。
【0029】
図6は、メッセージデータのデータ構造を簡略化して図示したものである。メッセージデータはメッセージ提供者のURLアドレスのサイトに設置されている。本実施例の暗号化しない最も簡単な場合では、データ形式はテキストデータのCSV形式である。また、メッセージデータは複数件のデータで構成されており、1件のデータはメッセージと対応したリンク先URLなどの項目がある。
【0030】
図6−1は、図4のメッセージ表示枠41に表示されるメッセージがどのように構築されるかを示している。本図では、例として左側にURLデータが2件図示されている。番号1のURL(www.pp・・・)アドレスのメッセージ提供者WWWサイトに設置されたメッセージデータは、番号a1、a2、a3の3件のデータで構成されている。番号2のURL(www.qq・・・)アドレスのメッセージ提供者WWWサイトに設置されたメッセージデータは、番号b1、b2の2件のデータで構成されている。
本例では、最も単純な形式として、全メッセージデータを集合する。従って、表示用のメッセージデータは下部に図示されるように、5件のメッセージデータで構成され、メッセージが表示枠に順番にティッカー表示される。5件目の表示が終了するとまた1件目から表示する。
ここで、URLデータは2件図示されているが、図4の登録機能により、随時変更可能であり、メッセージデータに於いても、メッセージ提供者はメッセージ提供者WWWサイト上のメッセージデータを随時更新することが可能であるので、本例のようにツールバーロードの初期時とか、後述するタイマーの時間間隔により、表示用メッセージデータは絶えず更新させることができる。
【0031】
図7は、ツールバーモジュールにおけるメッセージ処理関数のフローチャートである。ブラウザにイベントが発生するとこのメッセージ処理関数を実行する。ブラウザがツールバーをロードしてから、まず最初にアクセスしたページの表示の最後(S71)で且つ初期フラグが真(S72)であれば、登録されたURLデータの全てのURLにアクセスして、設置されたメッセージデータを通信で取得し記憶する(S73)。
次に取得したメッセージデータをツールバーの表示に適したデータ構造に変換し記憶する(S74)。次に初期フラグを偽に設定する(S75)。
なお、処理S73で取得したメッセージデータが暗号化されていた場合、この処理の後で復号化処理を行う。
【0032】
図8は、ブラウザ起動時に処理するツールバーの初期化処理において、ツールバー作成処理関数のフローチャートである。まずツールバーの初期化処理を行う(S81)。次にツールバーを作成する(S82)。次に、メッセージをティッカー表示するためのタイマーを設定する(S83)。最後に終了処理を行う(S84)
【0033】
図9は、複数のメッセージをティッカー表示する為に、図8で設定したタイマーにより、ある一定の時間間隔でこの処理関数を実行する。タイマーIDが一致すると(S91)、カレントメッセージをツールバーの表示枠の中でティッカー表示する(S92)。
【0034】
図10は、ツールバーの表示枠の中でティッカー表示されているメッセージをマウスでクリックした時に発生するイベント関数の処理である。マウスでクリックした座標からメッセージを特定する(S101)。次に、その特定されたメッセージと対応するリンクURLを記憶装置から取得して、リンク先のURLのWebページの表示を行う。
【0035】
(第二の実施形態)
次に、第二の実施形態について説明する。第一の実施形態においては、本発明を利用するユーザーはメッセージデータを受信するだけであったが、第二の実施形態では、ユーザーは自身で入力したメッセージデータをユーザー自身のWWWサイトに設置して、メッセージデータを提供することもできる。
【0036】
図11はその概略図である。一般ユーザーが使用する情報処理装置204は本発明のツールバーがインストールされているブラウザにより、インターネット上の世界中のWWWサイト201にアクセスし、ネットサーフィンが可能である。前記ユーザーが前記ブラウザでホームページを閲覧する時、前記ブラウザのツールバーモジュールはメッセージデータが設置してある複数のメッセージ提供者のWWWサイト202にアクセスをして、複数のメッセージデータを受信し、該メッセージを前記ブラウザのツールバーの表示枠に表示する。また、前記一般ユーザーがアカウントを持つWWWサイト203に、前記ツールバーモジュールの機能により、前記ユーザー自身が入力したメッセージデータを設置することで、本発明のツールバーがインストールされているブラウザを使用している多くのインターネット閲覧者にメッセージデータを提供できる。
【0037】
尚、前記ユーザーの利用形態は、メッセージデータを受信だけする場合、メッセージデータを送信だけする場合、メッセージデータを送受信する場合の3通りが考えられる。送受信する場合の利用形態の一つとして、それぞれの利用者が自身のWWWサイトにメッセージデータを送信し、自身以外のメッセージ提供URLを登録することで、簡便にチャットすることも可能となる。もちろんメッセージ提供URLの一つを自身のWWWサイトのURLにすることもできる。
【0038】
図13は、一般ユーザーの情報処理装置内のブラウザ134にインストールされたツールバーモジュール136が、メッセージ提供者のWWWサイトおよび自身がアカウントを持つWWWサイトと、どのような情報のやり取りを行うかを示している。
前記一般ユーザーのブラウザ134は、ブラウザ基本モジュール135と本発明のツールバーモジュール136を内包している。ブラウザ基本モジュール135はインターネット上のWWWサイト131を閲覧中である。ツールバーモジュール136は、登録された複数のURLをローカルストレージ138から取り出し、取り出された複数のURLに基づいて複数のメッセージ提供者のWWWサイト132にアクセスして、それぞれの複数のメッセージデータを取得する。次に、取得されたメッセージデータを記憶装置137に記憶し、表示用に編集し、ブラウザ134の画面上のツールバーの表示枠に表示する。また、前記一般ユーザーは、ツールバーモジュール136の機能を使用して、メッセージデータを入力し、自身がアカウントを持つWWWサイト133に、ローカルストレージ138から取り出した送信設定に基づいて、入力したメッセージデータを送信して設置する。
【0039】
図14は、一般ユーザーのブラウザにおいて、ディスプレイ装置に表示されるブラウザ画面の説明である。ツールバーのメッセージ表示枠141には、複数のURLにそれぞれ設置された複数のメッセージデータを受信し記憶装置に記憶させ、該記憶された複数のメッセージデータを表示用に編集したメッセージが、順次ティッカー表示されている。
前記一般ユーザーが登録ボタン143を、クリックすることにより、メニューからURL登録ダイアログを選択して、メッセージデータ提供者のURLを入力し、該URLをローカルストレージに記憶させる。メッセージデータ提供者のURLは複数登録できる。前記一般ユーザーはURL登録ダイアログにより、複数のURLを随時、新規登録、および削除することができる。
このメッセージ表示枠141をマウスでクリックすることにより、表示中のメッセージに対応しているリンク先のURLをアクセスしWebページを表示する。
前記メッセージ表示枠はツールバーに複数設けて、メッセージの種別により振り分けるようにしてもよい。
メッセージ表示枠は前記説明のティッカー表示ではなく、コンボボックスの形式で、右端のボタンを押すとメッセージの一覧が表示される形態でもよい。
【0040】
また、ツールバーのメッセージ入力枠142に、前記一般ユーザーはメッセージを入力し、入力されたメッセージ等のデータは、送信設定に基づいて、前記一般ユーザー自身がアカウントを持つWWWサイトに送信される。
【0041】
前記一般ユーザーが登録ボタン143を、クリックすることにより、メニューから送信設定登録ダイアログを選択して、メッセージデータを送信するための設定情報であるFTPサーバー名、FTPアカウント名、FTPパスワード、ディレクトリ/ファイル名などを入力し、ローカルストレージに記憶させる。
【0042】
本例では、ツールバーにメッセージ入力枠を設けて1メッセージを入力する例を示したが、ツールバーに入力ボタンを配置して、ダイアログで多数のメッセージデータを入力する形式にしてもよい。
【0043】
なお、メッセージデータを暗号化して、メッセージ提供者とメッセージ受信者が暗号用パスワードを共有することにより、よりセキュリテイーを高めることができる。
【0044】
なお、本明細書で述べたメッセージデータには、文字データ、文字属性データ、音声データ、動画データなどが含まれる。
【0045】
本発明のブラウザにおけるメッセージの配信方法は、マイクロソフト・コーポレーションのInternet Explorerに組み込むツールバーモジュールを実施例として示したが、他の既存ブラウザも同様であり、新規開発のプラウザでも実装可能である。
また、前記仕様は発明を限定するためのものではなく、他のブラウザ、開発環境であれば、当然イベント処理の形態、言語仕様等が異なる。従って、頭記の特許請求の範囲で定義された各処理部と同等の機能を有する変形形態は本発明の範囲に含まれるものとする。

【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第一の実施形態における概略図である。
【図2】ユーザーの情報処理装置とメッセージ提供者とそのメッセージ提供URLとオンライン配布サイトの関係図である。
【図3】ユーザーのブラウザにインストールされたツールバーモジュールとメッセージデータが設置されているメッセージ提供者のURLとの詳しい説明である。
【図4】ユーザーのブラウザ画面のツールバーにおけるメッセージ表示枠と登録ボタンについての詳しい説明である。
【図5】URLデータの説明である。
【図6】メッセージデータの説明である。
【図6−1】URLデータとメッセージデータと表示用メッセージデータの説明である。
【図7】メッセージ処理関数のフローチャートである。
【図8】ツールバー作成処理関数のフローチャートである。
【図9】タイマー処理関数のフローチャートである。
【図10】メッセージ表示枠クリックイベント処理関数のフローチャートである。
【図11】本発明の第二の実施形態における概略図である。
【図12】ユーザーのブラウザにインストールされたツールバーモジュールとメッセージ提供者のWWWサイトおよびユーザー自身がアカウントを持つWWWサイトとの詳しい説明である。
【図13】ユーザーのブラウザ画面のツールバーにおけるメッセージ表示枠とメッセージ入力枠と登録ボタンについての詳しい説明である。
【符号の説明】
【0047】

ユーザーが閲覧中のWWWサイト

メッセージ提供者WWWサイト

ユーザーのブラウザがインストールされた情報処理装置
15 メッセージ提供者
16 オンラインソフト配布サイト
17 メッセージ提供者WWWサイト
18 ユーザーのブラウザがインストールされた情報処理装置
31 世界中のWWWサイト
32 メッセージ提供者WWWサイト
34 ユーザーのブラウザ
35 ブラウザ基本モジュール
36 ツールバーモジュール
37 記憶装置
38 ローカルストレージ
41 ツールバーのメッセージ表示枠
42 登録ボタン
131 世界中のWWWサイト
132 メッセージ提供者WWWサイト
133 ユーザーがアカウントを持つユーザーのWWWサイト
134 ユーザーが閲覧中のブラウザ
135 ブラウザ基本モジュール
136 ツールバーモジュール
137 記憶装置
138 ローカルストレージ
201 ユーザーが閲覧中のWWWサイト
202 メッセージ提供者WWWサイト
203 ユーザーがアカウントを持つユーザーのWWWサイト
204 ユーザーのブラウザがインストールされた情報処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中のウエブブラウザに、メッセージデータを配信する方法であって、
前記ユーザーが前記ウエブブラウザにツールバーモジュールをインストールし、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより複数のURLをローカルストレージに登録するステップと、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールが前記ローカルストレージから前記複数のURLを取り出すステップと、それぞれのURLに設置された複数のメッセージデータを受信するステップと、受信した前記メッセージデータを記憶装置に記憶するステップと、前記記憶された複数のメッセージデータを表示用に編集して、前記ウエブブラウザの前記ツールバーの表示枠に表示するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記複数のメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のメッセージデータが、それぞれ対応したリンク先URLを含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ツールバーの表示枠に表示するステップにおいて、複数のメッセージデータを時間の経過とともに表示し、表示中のメッセージデータをマウスでクリックすることにより、対応したリンク先URLにアクセスすることができるステップと、をさらに含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中の前記ウエブブラウザから、前記ユーザーが設定した送信設定により指定されたURLに、前記ユーザーが入力したメッセージデータを設置する方法であって、
前記インストールされたツールバーモジュールにおいて、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより送信設定を前記ローカルストレージに登録するステップと、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールに含まれるメッセージ入力機能を実行することにより、前記ユーザーがメッセージデータを入力するステップと、前記入力されたメッセージデータを送信する時に、前記ローカルストレージから前記送信設定を取り出すステップと、取り出された前記送信設定により、前記入力されたメッセージデータを指定されたURLに設置するステップと、をさらに含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記入力されたメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
システム
ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中のウエブブラウザに、メッセージデータを配信するシステムであって、
前記ユーザーが前記ウエブブラウザにツールバーモジュールをインストールし、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより複数のURLをローカルストレージに登録する登録動作部と、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールが前記ローカルストレージから前記複数のURLを取り出す取出し動作部と、それぞれのURLに設置された複数のメッセージデータを受信する受信動作部と、受信した前記メッセージデータを記憶装置に記憶する記憶動作部と、前記記憶された複数のメッセージデータを表示用に編集して、前記ウエブブラウザの前記ツールバーの表示枠に表示する表示動作部とを含むシステム。
【請求項8】
前記複数のメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数のメッセージデータが、それぞれ対応したリンク先URLを含む請求項7または8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ツールバーの表示枠に表示する表示動作部において、複数のメッセージデータを時間の経過とともに表示し、表示中のメッセージデータをマウスでクリックすることにより、対応したリンク先URLにアクセスすることができるアクセス動作部と、をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ユーザーの情報処理装置においてインターネット閲覧中の前記ウエブブラウザから、前記ユーザーが設定した送信設定により指定されたURLに、前記ユーザーが入力したメッセージデータを設置するシステムであって、
前記インストールされたツールバーモジュールにおいて、当該ツールバーモジュールに含まれる登録機能を実行することにより送信設定を前記ローカルストレージに登録する登録動作部と、その後、前記ユーザーが前記ウエブブラウザで閲覧する際に、前記ツールバーモジュールに含まれるメッセージ入力機能を実行することにより、前記ユーザーがメッセージデータを入力する入力動作部と、前記入力されたメッセージデータを送信する時に、前記ローカルストレージから前記送信設定を取り出す取出し動作部と、取り出された前記送信設定により、前記入力されたメッセージデータを指定されたURLに設置する設置動作部と、をさらに含む請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記入力されたメッセージデータが暗号化されたデータであることを特徴とする請求項11に記載のシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6−1】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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