説明

ウォッシャポンプおよびウォッシャ装置

【課題】複雑な通気路を簡易な構造により形成することにある。また、モータ収容室内への水の浸入を確実に防止することにある。
【解決手段】ウォッシャポンプ12のハウジング22に、モータ本体21を収容するモータ収容室26を軸方向基端側に開口して形成する。モータ収容室26の軸方向基端側の開口部を閉塞する蓋体27をハウジング22に組み付け、ハウジング22に一体に設けられた通気路形成部60の軸方向基端側の端部に蓋体27を突き当てる。また、ウォッシャタンクとハウジング22との間をシールするグロメット15をハウジング22に装着し、通気路形成部60の軸方向先端側の端部にグロメット15を突き当てる。これら通気路形成部60と蓋体27とグロメット15との間で、モータ収容室26内とハウジング22の外部とを連通する少なくとも3方向に屈曲した通気路を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ部を駆動するモータ本体を備えたウォッシャポンプおよびウォッシャ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、ウィンドシールドを洗浄するためのウォッシャ装置が搭載されている。ウォッシャ装置は、洗浄液を貯留するウォッシャタンクと、ウォッシャタンクに取り付けられるウォッシャポンプとを有している。ウォッシャポンプは、例えば、特許文献1に記載されるように、その一部をウォッシャタンク内へ挿入した状態で配置され、グロメットにより洗浄液がウォッシャポンプとウォッシャタンクとの間からウォッシャタンクの外部へ漏洩することが防止されている。
【0003】
ウォッシャポンプは、ウォッシャタンク内の洗浄液を吸入してウォッシャタンクの外部へ洗浄液を吐出するポンプ部と、ポンプ部を駆動する駆動源としてのモータ本体とを備えている。ウォッシャポンプのハウジングにはモータ本体を収容するモータ収容室が形成されており、モータ本体の回転軸の先端部がハウジングを貫通してポンプ部へ突出されている。この回転軸の先端部に装着されたインペラを回転することにより、ウォッシャタンク内の洗浄液がウォッシャポンプ内に吸入され、ウォッシャノズルからウィンドシールドに対して洗浄液が噴射されるようになっている。また、モータ収容室とポンプ部との間には、洗浄液がモータ収容室内へ漏洩しないようにシール材が設けられている。
【0004】
ところで、モータ収容室内の空気は、モータ本体の駆動時と停止時とにおける温度変化により膨張または収縮する。このため、モータ収容室がハウジングの外部に対して密閉されている場合には、モータ収容室内の空気の膨張または収縮によりモータ収容室内とハウジングの外部との間で圧力差を生じ、モータ収容室内の空気の収縮時にその負圧によってシール材の隙間を介してモータ収容室内へ洗浄液が漏洩するおそれがある。このように洗浄液がモータ収容室内へ漏洩すると、モータ本体の被水によりウォッシャポンプの作動に異常を来す要因となる。
【0005】
そこで、例えば、特許文献1、2に記載されるウォッシャポンプでは、モータ収容室内への洗浄液の漏洩を防止するために、モータ収容室内とハウジングの外部とを連通させる通気路を設け、モータ収容室内とハウジングの外部との間で圧力差が生じることを抑制するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−177542号公報
【特許文献2】特開2010−120507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような通気路はウォッシャポンプの下方側に設けられ、モータ収容室内とハウジングの外部との間を複数方向に屈曲させて連通することにより、通気路を介してモータ収容室内へ水が浸入することを防止している。
【0008】
例えば、特許文献1の図1に示されるウォッシャポンプでは、ハウジングに形成された連通室および外部連通部、ハウジングと蓋体との間で形成された内部連通部により3方向に屈曲する通気路が形成されている。しかしながら、この場合には、互いに屈曲する連通室および外部連通部をハウジングに形成する必要があるため、ハウジングの成形作業が煩雑となる。つまり、ハウジングを射出成形する際の金型の抜き方向に対して直交する側に開口する外部連通部を別途形成する必要があり、ハウジングの成形作業工程が増えることになる。
【0009】
同様に、特許文献1の図5に示されるウォッシャポンプでは、直角に屈曲する外部連通部が蓋体に形成されており、蓋体の成形作業が煩雑となる。また、この場合には、ハウジングの開口端部と蓋体との間で通気路が形成されるため、モータ室内とハウジングの外部とを連通する通気路の経路が短くなる。このため、ウォッシャポンプの下方から勢いの強い被水を受けたときには、通気路を介してモータ室内へ水が浸入してしまうおそれがある。
【0010】
また、特許文献2に記載されるポンプ装置では、L字状の連通路が形成された別体の防水キャップをハウジングに装着することにより、モータ室内とハウジングの外部とが連通されている。この場合には、相互に開口方向が直交する通気路を備えた防水キャップの成形作業が煩雑であるとともに、別部材の防水キャップをハウジングに装着する作業工程が増えるためウォッシャ装置の組立作業性が悪化することになる。
【0011】
本発明の目的は、複雑な通気路を簡易な構造により形成することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、モータ収容室内への水の浸入を確実に防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のウォッシャポンプは、液体を貯留するタンクに取り付けられ、前記タンク内の液体を吸入して前記タンクの外部へ液体を吐出するポンプ部と、前記ポンプ部を駆動するモータ本体とを備えたウォッシャポンプであって、前記モータ本体を収容するモータ収容室が軸方向基端側に開口して形成されたハウジングと、前記ハウジングに組み付けられ、前記モータ収容室の軸方向基端側の開口部を閉塞する蓋体と、前記ハウジングに装着され、前記タンクに取り付けられた状態で前記ハウジングと前記タンクとの間をシールする弾性体と、前記ハウジングに一体に設けられ、その軸方向基端側の端部に前記蓋体を突き当てるとともに軸方向先端側の端部に前記弾性体を突き当てることにより、前記モータ収容室と前記ハウジングの外部とを連通する少なくとも3方向に屈曲した通気路を形成する通気路形成部とを有していることを特徴とする。
【0014】
本発明のウォッシャポンプは、前記通気路は、前記通気路形成部の内部に形成され、その軸方向基端側の開口部が前記蓋体により閉塞されるとともに軸方向先端側の開口部が前記弾性体により閉塞される軸方向通路と、前記通気路形成部の軸方向基端側の端部と前記蓋体との間で前記軸方向通路に対して屈曲する側に開口して形成され、前記軸方向通路と前記モータ収容室とを連通する内部連通開口部と、前記通気路形成部の軸方向先端側の端部と前記弾性体との間で前記軸方向通路に対して屈曲する側に開口して形成され、前記軸方向通路と前記ハウジングの外部とを連通する外部連通開口部とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明のウォッシャポンプは、前記モータ収容室と前記軸方向通路とを区画する隔壁の軸方向基端側の端面を前記蓋体の内面に対して隙間を介して対向配置し、当該隙間により前記隔壁と前記蓋体との間で前記内部連通開口部を形成することを特徴とする。
【0016】
本発明のウォッシャポンプは、前記外部連通開口部に対向させて前記通気路形成部に設けられた外部通路延長壁により前記外部連通開口部に対して屈曲する外部延長通路を形成し、当該外部延長通路を介して前記外部連通通路が前記ハウジングの外部に連通することを特徴とする。
【0017】
本発明のウォッシャポンプは、前記軸方向通路を軸方向先端側に向かうにつれて下方側へ傾斜して形成することを特徴とする。
【0018】
本発明のウォッシャポンプは、前記モータ本体は給電用のブラシを備えたブラシ付モータであり、当該ブラシを前記蓋体に保持することを特徴とする。
【0019】
本発明のウォッシャポンプは、前記モータ本体は軸方向両端側にそれぞれ開口する筒状のヨークを有していることを特徴とする。
【0020】
本発明のウォッシャ装置は、上記いずれかのウォッシャポンプと、前記ウォッシャポンプが取り付けられる前記タンクとを有し、前記ウォッシャポンプの軸方向先端側を前記タンク内へ挿入した状態で前記ウォッシャポンプを配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ハウジングに一体に設けられた通気路形成部と蓋体と弾性体とにより通気路を形成するようにしたので、少なくとも3方向に屈曲した複雑な通気路を簡易な構造により形成することができる。これにより、ハウジングや蓋体単体に屈曲する通路を形成する必要がなくなるため、ハウジングや蓋体の成形が容易となる。また、通気路の経路を長くとることができるため、通気路を介して水がモータ収容室内へ浸入することを確実に防止することができる。さらに、ウォッシャポンプにおいて従来から用いられる蓋体および弾性体を利用するようにしたので、部品点数の増加によるコストアップや、別部材の装着作業工程の増加による作業性の悪化等を招くことがない。
【0022】
本発明によれば、隔壁の軸方向基端側の端面を蓋体の内面に対して隙間を介して対向配置するようにしたので、内部連通開口部を介して軸方向通路がモータ収容室内に直接的に広範囲に連通され、モータ収容室内とハウジングの外部との間に温度差や圧力差が生じることをより効果的に抑制することができる。
【0023】
本発明によれば、外部延長通路を介して外部連通開口部とハウジングの外部とを連通するようにしたので、外部延長通路を設けない場合に比べて、通気路の屈曲回数が増加し、通気路をさらに複雑に形成することができるとともに、通気路の経路をさらに延長することができる。したがって、通気路を介して水がモータ収容室内へ浸入することをより確実に防止することができる。
【0024】
本発明によれば、軸方向通路を軸方向先端側に向かうにつれて下方側に傾斜して形成するようにしたので、万一、通気路内に水が浸入した場合でも、軸方向通路の傾斜に沿って水が軸方向先端側に流れ、外部連通開口部からハウジングの外部に排出されるため、通気路を介して水がモータ収容室内へ浸入することをより確実に防止することができる。
【0025】
本発明によれば、給電用のブラシを蓋体に保持するようにしたので、モータ収容室の軸方向基端側の開口部にブラシを保持するためのブラシホルダを設ける必要がなく、ブラシの周辺部を軸方向基端側に開口させた構造とすることができる。これにより、モータ収容室内と通気路とが広範囲に連通されるため、モータ収容室内とハウジングの外部との間で温度差や圧力差が生じることをより効果的に抑制することができる。
【0026】
本発明によれば、モータ収容室内への被水が確実に防止されているため、ヨークを軸方向両端側にそれぞれ開口した形状とすることができる。これにより、モータ本体の軸方向寸法が小さくなり、ひいてはウォッシャポンプを小型軽量化することができる。また、ヨークを軸方向両端側にそれぞれ開口した形状とすることで、通気路がモータ収容室の軸方向先端側の端部まで広範囲に連通する構造とすることができるため、モータ収容室内とハウジングの外部との間で温度差や圧力差が生じることをより効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施の形態であるウォッシャポンプを備えたウォッシャ装置を示す概略図である。
【図2】図1に示すウォッシャポンプの断面図である。
【図3】図1に示すウォッシャポンプの斜視図である。
【図4】図1に示すウォッシャポンプの分解斜視図である。
【図5】図2におけるA−A線に沿うウォッシャポンプの断面図である。
【図6】図2におけるB−B線に沿うウォッシャポンプの断面図である。
【図7】図2におけるC−C線に沿うウォッシャポンプの断面図である。
【図8】図2におけるD−D線に沿うウォッシャポンプの断面図である。
【図9】ウォッシャポンプの変形例を示す断面図である。
【図10】図9におけるE−E線に沿うウォッシャポンプの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
このウォッシャ装置10は自動車等の車両に搭載され、車両のフロント側およびリア側のウィンドシールド(図示省略)を洗浄するために用いられる。図1に示すように、ウォッシャ装置10は、ウィンドシールドを洗浄するための洗浄液Lを貯留するウォッシャタンク11と、ウォッシャタンク11に取り付けられるウォッシャポンプ12とを有している。
【0030】
ウォッシャタンク11はプラスチック等の樹脂材料により容器状に形成されており、その内部に洗浄液Lが貯留されている。ウォッシャタンク11の外郭を形成するタンク壁13は、その底部近傍がウォッシャタンク11の内側へ窪むように設けられており、これにより、当該底部近傍のタンク壁13aの外側にポンプ収容空間Sが形成されている。また、底部近傍のタンク壁13aには、タンク壁13aを貫通する円形状の差込孔14が形成されている。ウォッシャポンプ12は、この差込孔14を介してウォッシャポンプ12の軸方向先端側(図1における左側)をウォッシャタンク11の内部へ挿入した状態でポンプ収容空間Sに配置されている。
【0031】
ウォッシャポンプ12の後述するハウジング22には、その軸方向略中央部の外周を取り囲むようにゴム等の弾性材料からなる環状のグロメット(弾性体)15が装着されている。ウォッシャポンプ12がウォッシャタンク11に取り付けられた状態では、グロメット15がウォッシャタンク11の差込孔14に圧縮状態で組み付けられ、タンク壁13aとハウジング22との間がグロメット15によりシールされている。つまり、グロメット15によりウォッシャポンプ12がウォッシャタンク11の差込孔14に液密に取り付けられ、洗浄液Lがウォッシャタンク11とウォッシャポンプ12との間からウォッシャタンク11の外部へ漏洩することが防止されている。
【0032】
図2は図1に示すウォッシャポンプの断面図である。図3は図1に示すウォッシャポンプの斜視図であり、図4は図1に示すウォッシャポンプの分解斜視図である。図5は図2におけるA−A線に沿うウォッシャポンプの断面図であり、図6は図2におけるB−B線に沿うウォッシャポンプの断面図である。図7は図2におけるC−C線に沿うウォッシャポンプの断面図であり、図8は図2におけるD−D線に沿うウォッシャポンプの断面図である。なお、図3〜図7においては上述したグロメット15の図示を省略してある。
【0033】
ウォッシャポンプ12は、図2に示すように、ウォッシャタンク11内の洗浄液Lを吸入してウォッシャタンク11の外部へ洗浄液Lを吐出するポンプ部20と、ポンプ部20を駆動する駆動源としてのモータ本体21と、モータ本体21が組み付けられるハウジング22とを有している。
【0034】
ハウジング22は樹脂材料により略円筒形状に形成されており、ハウジング22にはモータ本体21を収容するためのモータ収容部23が設けられている。モータ収容部23は、軸方向に延びる筒状壁24と、筒状壁24の軸方向先端側(図2における左側)の開口部を閉塞する底壁25とを備えており、その内部にモータ収容室26が軸方向基端側(図2における右側)に開口して形成されている。ハウジング22の軸方向基端側の端部には樹脂製の蓋体27が組み付けられており、蓋体27によりモータ収容室26の軸方向基端側の開口部が閉塞されている。
【0035】
モータ収容室26内に収容されたモータ本体21にはブラシ付直流モータが用いられており、モータ本体21は、薄肉鋼板により軸方向両端側にそれぞれ開口する筒状に形成されたヨーク29を有している。ヨーク29は、図6に示すように、相互に平行に延びる一対の平坦部29aと、一対の平坦部29aの端部同士をそれぞれ連結する一対の円弧部29bとを備えた断面扁平形状をしている。
【0036】
なお、モータ収容室26はヨーク29の断面形状に対応させて断面略扁平形状に形成されており、モータ収容部23の筒状壁24には、その内面からヨーク29の円弧部29bへ向けて径方向内側へ突出する複数の突起30が設けられている。それぞれの突起30はその径方向寸法が相違しており、それぞれ形状の異なる複数の突起30を設けることにより、ハウジング22の射出成形時にヒケが生じることが抑制されている。また、各突起30の径方向内側の端部はヨーク29の円弧部29bの外面に当接されており、複数の突起30によりヨーク29がモータ収容室26内に保持されている。これにより、モータ本体21の放熱性が高められるとともに、モータ収容部23の筒状壁24を薄肉に形成することが可能となり、ハウジング22の小型軽量化が図られている。
【0037】
ヨーク29の円弧部29bの内面には、それぞれ径方向内側へ向けてN極、S極に着磁された一対の円弧状の永久磁石31が相互に対向して固着されている。また、ヨーク29の内部には、各永久磁石31に微小隙間を介して対向するアーマチュア32が回転自在に設けられており、アーマチュア32にはコイル33が巻装されている。
【0038】
アーマチュア32の回転中心には、モータ本体21の回転軸34が軸方向に貫通して固定されている。回転軸34の軸方向先端側は、モータ収容部23の底壁25に固定された環状のラジアル軸受35により回転自在に支持されている。また、回転軸34の軸方向先端側の端部は、底壁25に形成された貫通孔36を介してモータ収容部23の外部へ突出されている。貫通孔36にはゴム等の弾性材料からなる環状のシール材37が装着されており、シール材37が回転軸34の外周面に摺接されている。このシール材37により、洗浄液Lがモータ収容部23の底壁25と回転軸34との間からモータ収容室26内へ漏洩することが防止されている。一方、回転軸34の軸方向基端側の端部は、蓋体27に固定された環状のラジアル軸受38により回転自在に支持されている。
【0039】
回転軸34の軸方向基端側には、アーマチュア32とラジアル軸受38との間に位置させて円筒状の整流子39が固定されており、整流子39にはコイル33の端部が電気的に接続されている。この整流子39の外周面には、蓋体27に保持された一対の給電用のブラシ40が摺接されている。また、蓋体27にはコネクタ接続部41が一体に設けられており、コネクタ接続部41が図示しない車両制御装置に電気的に接続されている。
【0040】
このモータ本体21では、車室内に設けられた駆動スイッチが運転者によりON操作されると、コネクタ接続部41、ブラシ40、および整流子39を介してコイル33に駆動電流が供給される。これにより、アーマチュア32に回転方向の電磁力トルクが発生し、モータ本体21に供給される駆動電流の大きさや向きに応じて、回転軸34が所定の回転数で正方向または逆方向に回転駆動されるようになっている。
【0041】
図2に示すように、ハウジング22の軸方向先端側の端部には樹脂製のポンプケーシング44が組み付けられており、ハウジング22とポンプケーシング44との間でポンプ室45が形成されている。回転軸34の軸方向先端側の端部はポンプ室45内へ突出しており、その回転軸34の軸方向先端側の端部にインペラ46が固定されている。インペラ46は放射状に延びる複数の羽根を備えており、ポンプ室45内で回転軸34と一体に回転されるようになっている。
【0042】
ポンプケーシング44には、インペラ46に対して軸方向に対向するように、ウォッシャタンク11内の洗浄液Lをポンプ室45内へ吸入するための吸入口47が軸方向に貫通して形成されている。ウォッシャポンプ12がウォッシャタンク11に取り付けられた状態では、ウォッシャポンプ12の軸方向先端側がウォッシャタンク11内へ挿入されており、ポンプ室45が吸入口47を介してウォッシャタンク11内に連通されている。また、ハウジング22には、ヨーク29の一方の平坦部29aの外側つまり図6においてモータ収容部23よりも上方側に位置させて、ポンプ室45にそれぞれ連通する第1連通流路48aおよび第2連通流路48bが軸方向に沿って形成されている。
【0043】
ハウジング22には、その軸方向基端側つまりウォッシャタンク11の外部に配置される側において、洗浄液Lの噴射をフロント側とリア側とのいずれかに切り換えるためのバルブユニット部50が設けられている。バルブユニット部50は図7においてモータ収容部23よりも上方側に配置されている。バルブユニット部50には、第1連通流路48aに連通する第1弁室51aと、第2連通流路48bに連通する第2弁室51bとが形成されており、第1弁室51aと第2弁室51bとがゴム等の弾性材料からなるダイヤフラム形の切換バルブ52により区画されている。それぞれの弁室51a,51bには、所定の隙間を介して切換バルブ52に対向する第1弁座部53a、第2弁座部53bが設けられており、切換バルブ52は第1弁室51a内と第2弁室51b内との圧力差により図7における左右方向に弾性変形自在となっている。
【0044】
このウォッシャポンプ12では、モータ本体21の回転軸34が正方向に回転駆動され、インペラ46がポンプ室45内で図5における時計回り方向に回転されると、洗浄液Lが吸入口47からポンプ室45内へ吸入され、昇圧された状態で第1連通流路48aへ送り出される。そして、第1弁室51a内に供給された洗浄液Lにより第1弁室51a内の圧力が上昇されると、切換バルブ52が第2弁室51b側へ弾性変形され、切換バルブ52が第2弁座部53bに当接される。これにより、第1吐出管54aに形成された第1吐出流路55aと第1弁室51aとが連通状態となるとともに、第2吐出管54bに形成された第2吐出流路55bと第2弁室51bとが非連通状態となる。この状態のもとでは、第1吐出管54aに取り付けられる図示しないチューブ等を介して、フロントウォッシャノズルからフロント側のウィンドシールドに対して洗浄液Lが噴射されるようになっている。
【0045】
一方、モータ本体21の回転軸34が逆方向に回転駆動され、インペラ46がポンプ室45内で図5における反時計回り方向に回転されると、洗浄液Lが吸入口47からポンプ室45内へ吸入され、昇圧された状態で第2連通流路48bへ送り出される。そして、第2弁室51b内に供給された洗浄液Lにより第2弁室51b内の圧力が上昇されると、切換バルブ52が第1弁室51a側へ弾性変形され、切換バルブ52が第1弁座部53aに当接される。これにより、第1吐出管54aに形成された第1吐出流路55aと第1弁室51aとが非連通状態となるとともに、第2吐出管54bに形成された第2吐出流路55bと第2弁室51bとが連通状態となる。この状態のもとでは、第2吐出管54bに取り付けられる図示しないチューブ等を介して、リアウォッシャノズルからリア側のウィンドシールドに対して洗浄液Lが噴射されるようになっている。
【0046】
なお、ポンプ部20は、上述したポンプ室45、インペラ46、連通流路48a,48b、およびバルブユニット部50により構成されている。
【0047】
図2に示すように、ハウジング22には、その軸方向基端側つまりウォッシャタンク11の外部に配置される側において、モータ収容室26内とハウジング22の外部とを連通するための通気路を形成する通気路形成部60が一体に設けられている。通気路形成部60は、ヨーク29の他方の平坦部29aの外側に位置させて、図7においてモータ収容部23よりも下方側に配置されている。この通気路形成部60は、モータ収容部23の筒状壁24の外面から図7における下方側へ相互に平行に延びる一対の側壁61と、一対の側壁61の先端部を相互に連結する連結壁(下壁)62とを備えた断面矩形の管形状をしており、その内部には軸方向両端側にそれぞれ開口する軸方向通路63が形成されている。連結壁62は軸方向先端側に向かうにつれて図2における下方側に傾斜して形成されており、これにより、軸方向通路63が軸方向先端側に向かうにつれて図2における下方側に傾斜して形成されている。なお、通常、このウォッシャポンプ12は、図1に示すように、通気路形成部60を下方側に配置した状態でウォッシャタンク11に取り付けられるようになっている。
【0048】
通気路形成部60の軸方向基端側の端部には蓋体27が突き当てられており、蓋体27により軸方向通路63の軸方向基端側の開口部が閉塞されている。また、モータ収容部23の筒状壁24により軸方向通路63とモータ収容室26とを区画する隔壁64が形成されており、隔壁64の軸方向基端側の端面が蓋体27の内面に対して所定の隙間を介して対向配置されている。この隙間により隔壁64の軸方向基端側の端面つまり通気路形成部60の軸方向基端側の端部と蓋体27の内面との間で、軸方向通路63に対して屈曲した側(図2における上方側)に開口する内部連通開口部65が形成され、内部連通開口部65により軸方向通路63とモータ収容室26とが連通されている。
【0049】
一方、通気路形成部60の軸方向先端側の端部にはグロメット15が突き当てられており、グロメット15により軸方向通路63の軸方向先端側の開口部が閉塞されている。また、通気路形成部60の軸方向先端側の端部において一対の側壁61には、軸方向通路63に対して屈曲する側(図6における左右方向)および軸方向先端側に開口する切り欠きがそれぞれ形成されている。この切り欠きの軸方向先端側の開口部がグロメット15により閉塞されることによって、軸方向通路63に対して屈曲する側に開口する外部連通開口部66が当該切り欠きにより通気路形成部60の軸方向先端側の端部とグロメット15との間で形成されている。
【0050】
図8に示すように、通気路形成部60には、外部連通開口部66に対向させてそれぞれ外部通路延長壁67が一対の側壁61の外側に所定の間隔をあけて設けられている。外部通路延長壁67は側壁61に沿って軸方向に延びており、その軸方向先端側の端部がグロメット15に突き当てられている。この外部通路延長壁67と側壁61との間で、外部連通開口部66に対して屈曲して連通するとともに軸方向基端側に開口する外部延長通路68が形成されている。外部連通開口部66は、この外部延長通路68を介して軸方向通路63とハウジング22の外部と連通している。
【0051】
これら相互に屈曲して連通する軸方向通路63、内部連通開口部65、外部連通開口部66、および外部延長通路68により通気路が4方向に屈曲して形成されている。図2および図8に矢印で示すように、この通気路によりモータ収容室26内とハウジング22の外部とが連通されることで、モータ収容室26内とハウジング22の外部との間で温度差や圧力差が生じることが抑制されている。これにより、モータ収容室26内とハウジング22の外部との間の圧力差によってシール材37の隙間を介して洗浄液Lがポンプ室45内からモータ収容室26内へ漏洩することや、モータ収容室26内とハウジング22の外部との間の温度差によってモータ収容室26内に結露が発生することが防止されている。また、通気路が4方向に屈曲して形成されているため、ウォッシャポンプ12が勢いの強い被水を受けたとしても、通気路を介して水がモータ収容室26内へ浸入することが防止されている。
【0052】
このように、本実施の形態のウォッシャポンプ12では、ハウジング22に一体に設けられた通気路形成部60と蓋体27とグロメット15とにより通気路を形成するようにしたので、少なくとも3方向に屈曲した複雑な通気路を簡易な構造により形成することができる。すなわち、通気路形成部60の内部に形成された軸方向通路63に対して屈曲する側に開口する内部連通開口部65および外部連通開口部66を、通気路形成部60と蓋体27との間、および通気路形成部60とグロメット15との間でそれぞれ形成するようにしている。これにより、ハウジング22や蓋体27単体に屈曲する通路を形成する必要がなくなるため、つまりハウジング22や蓋体27を射出成形する際の金型の抜き方向に対して直交する側に開口する通路を別途形成する必要がなくなるため、ハウジング22や蓋体27の成形が容易となる。
【0053】
さらに、ハウジング22の軸方向基端側の端部に取り付けられた蓋体27と、ハウジング22の軸方向略中央部に装着されたグロメット15と、これら蓋体27とグロメット15との間で軸方向に延びる通気路形成部60とにより通気路を形成するようにしたので、通気路の経路を長くとることができる。これにより、通気路を介して水がモータ収容室26内へ浸入することを確実に防止することができる。また、ウォッシャポンプ12において従来から用いられている蓋体27およびグロメット15を利用するようにしたので、部品点数の増加によるコストアップや、別部材の装着作業工程の増加による作業性の悪化等を招くことがない。
【0054】
さらに、通気路形成部60の軸方向先端側の端部をグロメット15に突き当てるようにしたので、通気路形成部60をグロメット15の直径内に配置することができ、例えば、通気路形成部の軸方向先端側の端部をウォッシャタンクのタンク壁に突き当てるようにした場合に比べて、ウォッシャポンプ12を小型軽量化することができる。これにより、ウォッシャポンプ12をウォッシャタンク11に対してより下方側に配置することが可能となるため、ウォッシャタンク11の容量や洗浄液Lの残量に対して有利となる。また、例えば、通気路形成部の軸方向先端側の端部をウォッシャタンクのタンク壁に突き当てるようにした場合には、ウォッシャタンクのタンク壁を特定の形状に形成する必要があるが、通気路形成部60の軸方向先端側の端部をグロメット15に突き当てるようにしたので、ウォッシャタンク11のタンク壁13aの形状が相違する種々のウォッシャ装置10に適用することが可能である。
【0055】
なお、本実施の形態においては、一対の側壁61の軸方向先端側の端部に切り欠きを形成し、この切り欠きにより図6における左右方向に開口する外部連通開口部66を形成するようにしたが、これに限定されることはない。例えば、連結壁62の軸方向先端側の端部に切り欠きを形成し、この切り欠きにより図6における下方側に開口する外部連通開口部66を形成するようにしても良い。
【0056】
本実施の形態のウォッシャポンプ12では、隔壁64の軸方向基端側の端面を蓋体27の内面に対して隙間を介して対向配置し、隔壁64が蓋体27に当接しないようにしたので、軸方向通路63とモータ収容室26内とを連通する内部連通開口部65を広く形成することができる。これにより、内部連通開口部65を介して軸方向通路63がモータ収容室26内に直接的に広範囲に連通されるため、モータ収容室26内とハウジング22の外部との間に温度差や圧力差が生じることをより効果的に抑制することができる。
【0057】
なお、本実施の形態のウォッシャポンプ12では、隔壁64の軸方向基端側の端面を蓋体27の内面に対して隙間を介して対向配置し、隔壁64が蓋体27に当接しないようにしたが、これに限定されることはない。例えば、蓋体27の内面に突き当てられた隔壁64の軸方向基端側の端部に、軸方向通路63に対して屈曲する側および軸方向基端側に開口する切り欠きを形成し、切り欠きの軸方向基端側の開口部を蓋体27により閉塞することによって、当該切り欠きにより通気路形成部60の軸方向基端側の端部と蓋体27との間で内部連通開口部65を形成するようにしても良い。
【0058】
本実施の形態のウォッシャポンプ12では、外部連通開口部66に対して屈曲して連通する外部延長通路68を介して、外部連通開口部66とハウジング22の外部とを連通するようにしている。これにより、外部延長通路68を設けない場合に比べて、通気路の屈曲回数が増加し、通気路をさらに複雑に形成することができるとともに、通気路の経路をさらに延長することができる。また、外部連通開口部66に対向させて外部連通開口部66の外側に外部通路延長壁67を設けるようにしたので、ハウジング22の外面を伝って下方側に流れる水滴が外部連通開口部66内に浸入することを外部通路延長壁67により防止することができる。したがって、通気路を介して水がモータ収容室26内へ浸入することをより確実に防止することができる。
【0059】
本実施の形態のウォッシャポンプ12では、軸方向通路63を軸方向先端側に向かうにつれて下方側に傾斜して形成するようにしている。これにより、万一、通気路内に水が浸入した場合でも、連結壁62の傾斜面に沿って水が軸方向先端側に流れ、外部連通開口部66からハウジング22の外部に排出されるため、通気路を介して水がモータ収容室26内へ浸入することをより確実に防止することができる。
【0060】
本実施の形態のウォッシャポンプ12では、給電用のブラシ40を蓋体27に保持するようにしたので、モータ収容室26の軸方向基端側の開口部にブラシ40を保持するためのブラシホルダを設ける必要がなく、ブラシ40の周辺部を軸方向基端側に開口させた構造とすることができる。これにより、モータ収容室26内と通気路とが広範囲に連通されるため、モータ収容室26内とハウジング22の外部との間で温度差や圧力差が生じることをより効果的に抑制することができる。
【0061】
本実施の形態のウォッシャポンプ12では、上記のような構造によりモータ収容室26内への被水が確実に防止されているため、ヨーク29を軸方向両端側にそれぞれ開口した形状とすることができる。つまり、モータ収容室内への被水のおそれがある場合にはヨークを有底筒状とすることでヨーク内への被水を抑制する必要があるが、モータ収容室26内への被水のおそれがない本実施形態のウォッシャポンプ12においては、ヨーク29を底壁を有さない形状とすることができる。これにより、モータ本体21の軸方向寸法が小さくなり、ひいてはウォッシャポンプ12を小型軽量化することができる。また、ヨーク29を軸方向両端側にそれぞれ開口した形状とすることで、通気路がモータ収容室26の軸方向先端側の端部まで広範囲に連通する構造とすることができるため、モータ収容室26内とハウジング22の外部との間で温度差や圧力差が生じることをより効果的に抑制することができる。
【0062】
図9はウォッシャポンプの変形例を示す断面図であり、図10は図9におけるE−E線に沿うウォッシャポンプの断面図である。図9および図10において、上述した部材と同様に部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0063】
図9に示すように、このウォッシャポンプ70は、上述したウォッシャポンプ12と相違して、ヨーク71がその軸方向先端側の開口部を閉塞する底壁71aを備えた有底形状に形成されている。回転軸34の軸方向先端側は、このヨーク71の底壁71aを貫通して延びるとともに、ヨーク71の底壁71aに固定されたラジアル軸受35により回転自在に支持されている。また、ヨーク71の軸方向基端側の開口部には、給電用のブラシ40を保持するためのブラシホルダ72が設けられている。このブラシホルダ72には、通気路とモータ収容室26内とを連通する図示しない連通孔が形成されている。
【0064】
このように、ヨーク71は軸方向両端側にそれぞれ開口する筒形状に限定されず、軸方向先端側の開口部を閉塞する底壁71aを備えた有底形状としても良い。また、ブラシ40を蓋体27に保持する構造に限定されず、ヨーク71の軸方向基端側の開口部にブラシホルダ72を設けるようにしても良い。
【0065】
図10に示すように、このウォッシャポンプ70では、上述したウォッシャポンプ12と相違して、通気路形成部60に外部通路延長壁67が設けられていない。このように、上述したウォッシャポンプ12では、外部通路延長壁67を設けて通気路を4方向に屈曲させて形成するようにしたが、必ずしも外部通路延長壁67を設ける必要はない。つまり、通気路は少なくとも3方向に屈曲して形成されていれば、通気路を介して水がモータ収容室26内へ浸入することを十分に防止することが可能である。
【0066】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態においては、ウォッシャ装置10を自動車等の車両に搭載したものとして説明したが、本発明はこれに限定されることはない。例えば、本発明のウォッシャ装置10を航空機や鉄道車両、建設機械等に搭載されるウォッシャ装置として用いるようにしても良い。
【符号の説明】
【0067】
10 ウォッシャ装置
11 ウォッシャタンク
12 ウォッシャポンプ
13,13a タンク壁
14 差込孔
15 グロメット(弾性体)
20 ポンプ部
21 モータ本体
22 ハウジング
23 モータ収容部
24 筒状壁
25 底壁
26 モータ収容室
27 蓋体
29 ヨーク
29a 平坦部
29b 円弧部
30 突起
31 永久磁石
32 アーマチュア
33 コイル
34 回転軸
35 ラジアル軸受
36 貫通孔
37 シール材
38 ラジアル軸受
39 整流子
40 ブラシ
41 コネクタ接続部
44 ポンプケーシング
45 ポンプ室
46 インペラ
47 吸入口
48a 第1連通流路
48b 第2連通流路
50 バルブユニット部
51a 第1弁室
51b 第2弁室
52 切換バルブ
53a 第1弁座部
53b 第2弁座部
54a 第1吐出管
54b 第2吐出管
55a 第1吐出流路
55b 第2吐出流路
60 通気路形成部
61 側壁
62 連結壁
63 軸方向通路
64 隔壁
65 内部連通開口部
66 外部連通開口部
67 外部通路延長壁
68 外部延長通路
70 ウォッシャポンプ
71 ヨーク
71a 底壁
72 ブラシホルダ
L 洗浄液
S ポンプ収容空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯留するタンクに取り付けられ、前記タンク内の液体を吸入して前記タンクの外部へ液体を吐出するポンプ部と、前記ポンプ部を駆動するモータ本体とを備えたウォッシャポンプであって、
前記モータ本体を収容するモータ収容室が軸方向基端側に開口して形成されたハウジングと、
前記ハウジングに組み付けられ、前記モータ収容室の軸方向基端側の開口部を閉塞する蓋体と、
前記ハウジングに装着され、前記タンクに取り付けられた状態で前記ハウジングと前記タンクとの間をシールする弾性体と、
前記ハウジングに一体に設けられ、その軸方向基端側の端部に前記蓋体を突き当てるとともに軸方向先端側の端部に前記弾性体を突き当てることにより、前記モータ収容室と前記ハウジングの外部とを連通する少なくとも3方向に屈曲した通気路を形成する通気路形成部とを有していることを特徴とするウォッシャポンプ。
【請求項2】
請求項1記載のウォッシャポンプにおいて、前記通気路は、
前記通気路形成部の内部に形成され、その軸方向基端側の開口部が前記蓋体により閉塞されるとともに軸方向先端側の開口部が前記弾性体により閉塞される軸方向通路と、
前記通気路形成部の軸方向基端側の端部と前記蓋体との間で前記軸方向通路に対して屈曲する側に開口して形成され、前記軸方向通路と前記モータ収容室とを連通する内部連通開口部と、
前記通気路形成部の軸方向先端側の端部と前記弾性体との間で前記軸方向通路に対して屈曲する側に開口して形成され、前記軸方向通路と前記ハウジングの外部とを連通する外部連通開口部とを有することを特徴とするウォッシャポンプ。
【請求項3】
請求項2記載のウォッシャポンプにおいて、前記モータ収容室と前記軸方向通路とを区画する隔壁の軸方向基端側の端面を前記蓋体の内面に対して隙間を介して対向配置し、当該隙間により前記隔壁と前記蓋体との間で前記内部連通開口部を形成することを特徴とするウォッシャポンプ。
【請求項4】
請求項2または3記載のウォッシャポンプにおいて、前記外部連通開口部に対向させて前記通気路形成部に設けられた外部通路延長壁により前記外部連通開口部に対して屈曲する外部延長通路を形成し、当該外部延長通路を介して前記外部連通通路が前記ハウジングの外部に連通することを特徴とするウォッシャポンプ。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1項に記載のウォッシャポンプにおいて、前記軸方向通路を軸方向先端側に向かうにつれて下方側へ傾斜して形成することを特徴とするウォッシャポンプ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォッシャポンプにおいて、前記モータ本体は給電用のブラシを備えたブラシ付モータであり、当該ブラシを前記蓋体に保持することを特徴とするウォッシャポンプ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のウォッシャポンプにおいて、前記モータ本体は軸方向両端側にそれぞれ開口する筒状のヨークを有していることを特徴とするウォッシャポンプ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のウォッシャポンプと、前記ウォッシャポンプが取り付けられる前記タンクとを有し、前記ウォッシャポンプの軸方向先端側を前記タンク内へ挿入した状態で前記ウォッシャポンプを配置することを特徴とするウォッシャ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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