説明

ウォーターサーバ

【課題】外気との接触を抑制し、飲料水を清浄状態に維持することにある。
【解決手段】充填された飲料水4の残水量を満たす容積に収縮する収縮性水容器(飲料水容器6、収縮性水容器22)と、タンク内空気を排出させる排気口(排気管路60)を有し、該排気口から排気して満水状態に飲料水が充填され、該飲料水を冷却する冷水タンク8と、収縮性水容器と冷水タンクとを連結し、収縮性水容器から冷水タンクに飲料水を導く直結管路10と、直結管路を開閉する開閉弁(給水電磁弁12)と、冷水タンクから飲料水を外部に給水する給水路(冷水供給管64)と、開閉弁の開閉により、冷水タンクの給水量に応じて飲料水の直結管路から冷水タンクへの流入を制御する制御手段(制御基板18、制御部)とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷水および温水を供給するウォーターサーバに関し、空気侵入を抑制したウォーターサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
ウォーターサーバは給水パックで提供される飲料水を冷水化または温水化し、飲料水として提供する。無菌状態で提供された給水パックから導かれた飲料水がウォーターサーバ内で冷却および加熱されるので、その飲料水を保管するタンクや、配管系統の清浄化は不可欠である。
【0003】
配管系統や冷水側のタンクの清浄化に関し、特許文献1には温水の自然循環により温水の熱で殺菌することが記載されている。また、特許文献2には冷水タンクと温水タンクとを連通する連通管路に循環ポンプを備え、温水を強制循環させることにより配管系統や冷水側タンクを殺菌することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−249266号公報
【特許文献2】特開2006−076662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
外気には多くの雑菌が含まれるので、ウォーターサーバのタンクや配管系統を清浄状態に維持するには、飲料水を外気に接触させないことが有効である。
【0006】
そこで、本発明のウォーターサーバの目的は、上記知見に基づき、外気との接触を抑制し、飲料水を清浄状態に維持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のウォーターサーバは、充填された飲料水の残水量を満たす容積に収縮する収縮性水容器と、タンク内空気を排出させる排気口を有し、該排気口から排気して満水状態に前記飲料水が充填され、該飲料水を冷却する冷水タンクと、前記収縮性水容器と前記冷水タンクとを連結し、前記収縮性水容器から前記冷水タンクに前記飲料水を導く直結管路と、前記直結管路を開閉する開閉弁と、前記冷水タンクから前記飲料水を外部に給水する給水路と、前記開閉弁の開閉により、前記冷水タンクの給水量に応じて前記飲料水の前記直結管路から前記冷水タンクへの流入を制御する制御手段とを備えている。
【0008】
斯かる構成では、充填された飲料水の残水量を満たす容積に収縮する収縮性水容器から前記飲料水を流出させると、収縮性水容器が流出量に応じて収縮し、残水量に応じた容積となる。つまり、収縮性水容器は、飲料水を流出させても、外気を侵入させない機能を有する。
【0009】
上記目的を達成するためには、上記ウォーターサーバにおいて、より好ましくは、前記収縮性水容器から満水状態に充填された前記飲料水を加熱する加熱手段が設置された温水タンクと、前記温水タンクから加熱された前記飲料水を外部に供給する給湯路とを備え、前記直結管路は前記温水タンクに向けて分岐され、前記収縮性水容器から前記温水タンクに前記飲料水を導き、前記制御手段は、前記温水タンクの給湯量に応じて、前記飲料水の前記直結管路から前記温水タンクへの流入を前記開閉弁の開閉により制御してもよい。
【0010】
上記目的を達成するには、上記ウォーターサーバにおいて、より好ましくは、前記制御手段は、前記冷水タンクまたは前記温水タンクへの給水要求に連動して前記開閉弁を開状態に制御し、前記給水要求が終了したことに連動して前記開閉弁を閉状態に制御してもよい。
【0011】
上記目的を達成するには、上記ウォーターサーバにおいて、より好ましくは、前記温水タンクは、フィルタ機構を有し、タンク内の蒸気を排出させる蒸気排出管路を備えてもよい。
【0012】
上記目的を達成するには、上記ウォーターサーバにおいて、より好ましくは、前記温水タンクと前記冷水タンクとを連結する第1のバイパス管路と、前記給水路と前記給湯路とを連結する第2のバイパス管路と、前記第1のバイパス管路の通水を制御する第1のバイパス弁と、前記第2のバイパス管路の通水を制御する第2のバイパス弁とを備え、前記制御手段は、前記開閉弁を閉状態にし、かつ前記第1のバイパス弁および前記第2のバイパス弁を開状態に制御し、前記加熱手段で加熱された前記飲料水を前記温水タンクと前記冷水タンクとの間で循環させてもよい。斯かる構成によっても、上記目的を達成することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のウォーターサーバによれば、次のいずれかの効果を得ることができる。
【0014】
(1) 収縮性水容器の収縮や開閉弁の開閉制御を行うことで、冷水タンクや給水管路内において飲料水を空気に接触させないので、外部からの雑菌の混入や繁殖を抑制でき、安全な飲料水の供給を行うことが可能となる。
【0015】
(2) 配管経路内に対する雑菌の混入防止機能が高められるので、給水管路内に対する清浄化処理の回数が低下でき、ウォーターサーバの省エネを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施の形態に係る冷温水供給装置の構成例を示す図である。
【図2】給水時の冷温水供給装置の状態の一例を示す図である。
【図3】冷温水供給装置の外観構成例を示す図である。
【図4】冷温水供給装置の制御機能のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】冷温水供給装置の給水処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態に係る冷温水供給装置の内部構成例を示す図である。
【図7】高温水の循環処理例を示すフローチャートである。
【図8】冷温水供給装置の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔第1の実施の形態〕
【0018】
第1の実施の形態に係る冷温水供給装置について、図1及び図2を参照する。図1は、第1の実施の形態に係る冷温水供給装置の構成例を示す図、図2は、給水時の冷温水供給装置の状態の一例を示す図である。図1、図2に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0019】
図1に示す冷温水供給装置2は、本開示のウォーターサーバの一例である。この冷温水供給装置2の上部側には、飲料水4が充填された飲料水容器6が設置され、この飲料水容器6から飲料水4が冷水タンク8側に直結管路10を通じて給水される。この直結管路10には、飲料水容器6からの飲料水4の給水を遮断し、または開放する開閉弁として給水電磁弁12が設置されている。飲料水4は、たとえば冷水タンク8の下方側に設置された温水タンク14に供給される。温水タンク14には、たとえば直結管路10から分岐された給水管路16が設置されて飲料水4が供給される。
【0020】
この冷温水供給装置2には、給水操作入力や温度設定、電磁弁の開閉制御などを行う制御基板18が設置されている。
【0021】
飲料水容器6は、たとえば立方体で形成された外装箱20の内部に、充填された飲料水4の残水量を満たす容積に収縮する収縮性水容器22が収容された、いわゆるバックインボックス型の容器で構成されている。外装箱20は、たとえばダンボール製や合成樹脂製の筐体であり、収納された収縮性水容器22を防護するとともに、一定の保形性を有する。図2に示す収縮性水容器22は、たとえば収縮性を持つ合成樹脂フィルムの成形体であり、封入された飲料水4の残量に応じた容積に変形し、飲料水4が使用されるに従って収縮する。このような構造により、収縮性水容器22は、充填された飲料水4が減少しても内部に空気を取り込むことがない。
【0022】
飲料水容器6には、たとえば側面下方側に飲料水4を取り出すための給水口24が形成されており、この給水口24には給水管26が挿通されている。この給水管26は、たとえば収縮性水容器22と同一材料で一体に形成されてもよい。また、給水管26には、収縮性水容器22からの飲料水4の流出を制御する給水栓28や、直結管路10と連結するための連結具30を備えている。この連結具30は、給水管26と直結管路10との連結部分から空気の流入を防止する手段の一例である。
【0023】
冷水タンク8には、たとえば上部側に給水口32が形成されて直結管路10が接続されている。そして、この冷水タンク8の内部には、直結管路10および給水管26を介して収縮性水容器22との間に空気層が形成されないように飲料水4で満たされている。またこの冷水タンク8には、溜められた飲料水4を設定された温度として、たとえば5〔℃〕に冷却する蒸発器(evaporator)34や、飲料水4の温度を監視するための冷水温度センサ36が設置されている。
【0024】
蒸発器34は、たとえば冷水タンク8の周囲に巻回された管路で構成されており、内部に流した冷媒によって冷水タンク8および飲料水4を冷却する。この蒸発器34は、冷温水供給装置2の底部側に構成した冷却装置40に接続されている。この冷却装置40は、たとえばコンプレッサ42、ドライヤ44、コンデンサ46、キャピラリチューブ50が冷媒管48によって連結されている。
【0025】
冷水温度センサ36は、たとえばサーミスタ温度計で構成されており、この検出データが制御基板18で構成された制御部に取り込まれる。
【0026】
冷水タンク8には、たとえば側面上部側にタンク内の空気を排出させる排気管路60が形成されており、この排気管路60には、冷水タンク8に対するエアパージ弁として排気弁62が設置されている。冷水タンク8は、たとえば飲料水4の給水時に排気弁62が開状態にされることで空気が排出され、飲料水4が内部に満たされる。
【0027】
また、たとえば冷水タンク8の下部側、または底面側には、機器外部への給水路として冷水供給管64が接続されており、冷水電磁弁68の開閉に応じて冷水口66から飲料水4が流出される。冷水電磁弁68は、たとえば制御基板18に設置された給水ボタンの押下に基づいて開閉制御が行われる。このとき給水電磁弁12は、冷水電磁弁68の開閉指示に連動して、制御基板18から開閉指示が出力される。これにより、冷却された飲料水4(CW)は、冷水タンク8からたとえば自重により冷水供給管64から流出する。
【0028】
冷水口66は、冷水タンク8および飲料水容器6よりも下方に配置されているとともに、既述のように冷水タンク8と飲料水容器6との内部は、空気層が形成されないように飲料水4で満たされている。このとき、たとえば飲料水容器6側には、大気圧が作用している。そして、冷水電磁弁68が開状態になると冷水口66側が大気圧に開放され、冷水口66と飲料水容器6内の水面との高低差により、たとえばサイフォンの原理に基づいて、冷水口66から飲料水4が流出する。
【0029】
このとき、図2に示す冷水タンク8内には、冷水口66から飲料水4が流出されるのに連動し、冷水タンク8からの給水量に応じて飲料水容器6から飲料水4が供給される。同時に飲料水容器6は、収縮性水容器22が飲料水4の残水量を満たす容積に収縮する。これにより、冷水タンク8および飲料水容器6は、冷水口66から飲料水4が流出しても、内部に空気を取り込ませない構造となっている。
【0030】
温水タンク14には、たとえば側面下部または底面側に給水管路16が接続される給水口70が形成される。温水タンク14の側面側には、温水ヒータ72や温水温度センサ74、そのほか空だき安全装置75などが設置される。また、温水タンク14の天井側には、温水供給管76、蒸気排出管路92が設置される。この温水タンク14の内部には、給水管路16を介して収縮性水容器22との間に空気層が形成されないように飲料水4が満たされている。
【0031】
温水タンク14内の飲料水4は、温水温度センサ74によって検出された温度に基づき、温水ヒータ72によって設定温度としてたとえば80〔℃〕に加熱される。この温水温度センサ74は、たとえばたとえばサーミスタ温度計で構成されており、この検出データが制御基板18で構成された制御部に取り込まれて加熱制御などに利用される。
【0032】
空だき安全装置75は、たとえばバイメタルセンサで構成され、空だき防止温度が設定されている。そして、空だき安全装置75は、空だき防止温度が検出された場合、温水ヒータ72の通電を解除して、空だき状態を阻止する。また温水タンク14には、空だき安全装置75とともに、最終安全装置として温度ヒューズなどが設置されてもよい。
【0033】
冷水タンク8には、機器外部へ加熱された飲料水4を供給する給湯路として、温水供給管76が接続されており、温水電磁弁80の開閉に応じて温水口78から飲料水4が流出される。温水電磁弁80は、たとえば制御基板18に設置された給水ボタンの押下に基づいて開閉制御が行われる。このとき給水電磁弁12は、温水電磁弁80に対する開閉指示に連動して、制御基板18から開閉指示が出力される。これにより、図2に示すように加熱された飲料水4(HW)は、温水タンク14からたとえば自重により温水供給管76を通じて温水口78から流出する。
【0034】
この冷温水供給装置2では、温水口78が飲料水容器6よりも下方に配置されているとともに、温水タンク14と飲料水容器6との内部は空気層が形成されないように飲料水4で満たされている。そして、既述の冷水タンク8からの飲料水4の流出と同様に、たとえば温水電磁弁80が開状態になると温水口78が大気圧に開放され、温水口78と飲料水容器6内の水面との高低差により、温水口78から加熱された飲料水4が流出する。
【0035】
図2に示す温水タンク14内には、温水口78から飲料水4が流出するのに連動し、温水タンク14からの給湯量に応じて飲料水容器6から飲料水4が供給される。同時に飲料水容器6は、収縮性水容器22が飲料水4の残水量を満たす容積に収縮することで、温水タンク14および飲料水容器6内に空気を取り込ませない構造となる。
【0036】
また、給水電磁弁12は制御基板18からの指示に基づき、たとえば給水ボタンの押下が解除されたことに連動して閉状態に制御される。給水電磁弁12は、たとえば温水または冷水の供給指示があるまで閉状態に維持されることで、直結管路10や給水管路16を介して飲料水容器6内の飲料水4が冷却され、または加熱されるのを防止している。
【0037】
なお、給水電磁弁12は、冷水電磁弁68または温水電磁弁80の開閉動作と同時に開閉させる場合に限られない。たとえば、冷温水供給装置2の給水運転が終了した場合でも、給水電磁弁12は開状態に維持されてもよい。また、制御基板18は、給水ボタンの押下に対して、冷水電磁弁68または温水電磁弁80に対する開指示よりも先に給水電磁弁12を開状態にしてもよい。さらに、制御基板18は、冷水電磁弁68または温水電磁弁80に対する閉指示よりも後に、給水電磁弁12を閉状態にしてもよい。
【0038】
蒸気排出管路92は、たとえば温水タンク14の天井側から冷温水供給装置2の上部側の外部に向けて配置されている。そして、温水ヒータ72による飲料水4の加熱処理や後述する高温水循環処理において温水タンク14内に発生した蒸気や気泡は、蒸気排出管路92を通じて冷温水供給装置2の上部側から外気に導かれる。
【0039】
この蒸気排出管路92の先端部側には、大気への開放部分にフィルタ機構を備えた排気トップ94が設置されている。このフィルタ機構は、温水タンク14側への外気や水分、雑菌等の流入を防止するたとえばフッ素樹脂などの多孔性の膜によるメンブレンフィルタ(Menbrane filter )で構成されている。
【0040】
この冷温水供給装置2には、冷水タンク8と温水タンク14とが連結された第1のバイパス管路82が設置されている。この第1のバイパス管路82には、冷水タンク8と温水タンク14との通水を開放または遮断する第1のバイパス弁84が設置されており、たとえば制御基板18からの制御指示に基づいて開閉される。この第1のバイパス管路82は、たとえば冷水タンク8の底部側と温水タンク14の天井側との間に接続されている。
【0041】
第1のバイパス管路82は、冷水タンク8に設置された冷水供給管64から一定の距離に設置されている。このバイパス管路82と冷水供給管64は、たとえば冷水タンク8の中心を介して対向する距離に設置してもよい。また、第1のバイパス管路82は、温水タンク14内において、温水供給管76から一定の距離に設置されている。
【0042】
また、冷水供給管64および温水供給管76には、たとえばその一部がそれぞれ分岐されて接続された第2のバイパス管路86が設置されている。この第2のバイパス管路86は、冷水供給管64および温水供給管76を介して冷水タンク8と温水タンク14との間で飲料水4を通水させる。第2のバイパス管路86には、開閉により飲料水4の通水を規制する第2のバイパス弁90が設置されており、制御基板18からの制御指示に基づいて開閉される。第2のバイパス管路86は、たとえば冷水供給管64に設置された冷水電磁弁68の近傍で分岐され、また、温水供給管76に設置された温水電磁弁80の近傍で分岐されて設置されている。
【0043】
第1のバイパス弁84及び第2のバイパス弁90は、通常の冷水、温水供給運転では閉状態に制御されており、たとえば後述する高温循環処理時に開状態に制御される。
【0044】
その他、冷温水供給装置2には、内部の飲料水4などを排出させるための排出管路100が設置されている。この排出管路100は、たとえば給水管路16から分岐されており、排出口付近に排出弁102が設置されている。この排出管路100は、冷温水供給装置2の内部から飲料水4を強制的に排出させることができ、たとえば冷水タンク8や温水タンク14内部の洗浄処理を行う場合や飲料水容器6を交換する際に利用される。
【0045】
図3は、冷温水供給装置2の外観構成例を表している。図3に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0046】
図3に示す冷温水供給装置2には、たとえば頭頂部側に飲料水容器6の外装箱20が配置されている。そしてこの外装箱20の側面側から冷温水供給装置2の本体部105側に向けてカバー部104が設置されている。このカバー部104の内部には、飲料水容器6に設置された給水管26、給水栓28、連結具30などが収納されている。
【0047】
冷温水供給装置2の本体部105は、たとえば樹脂製や金属製の筐体で構成されている。この本体部105の前面側には、たとえば制御基板18が設置されて操作表示パネル面を露出させる操作表示エリア106が形成されている。また、本体部105の中央部分には、たとえば飲料水4の供給を行う給水エリアとして開口部107が形成されている。この開口部107の底面部分には、たとえば加熱された飲料水4(HW)や冷却された飲料水4(CW)を入れるためのカップなどが載置可能な載置部108が設置されている。開口部107は、たとえば飲料水4を取り出す利用者が取り出し易い所定の高さに設定されている。
【0048】
制御基板18には、たとえば飲料水4を要求する給水ボタン110、給湯ボタン112や、飲料水4の冷却温度、加熱温度などの設定やタイマ機能などの設定が行える操作ボタン114が設置されている。さらに、制御基板18には、冷温水供給装置2の設定情報や運転状態情報、警告情報などの表示が行われる表示部124が設置されている。この表示部124は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などで構成されてもよく、またはLED(Light Emitting Diode)などの発光表示などで構成されてもよい。
【0049】
図4は、冷温水供給装置の制御機能のハードウェア構成例を示している。
【0050】
冷温水供給装置2には、たとえば制御基板18に構成された制御部120、入力部122、表示部124が設置されている。制御部120は、たとえばマイクロコンピュータなどで構成されており、プロセッサ130、記憶部132、I/O(Input/Output)134、タイマ136などで構成されている。
【0051】
プロセッサ130は、CPU(Central Processing Unit )で構成され、記憶部132に記憶されているOS(Operating System)や飲料水4の冷却制御、加熱制御、弁開閉制御、高温水循環制御プログラムなどを演算処理する。記憶部132は、たとえばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などで構成されており、ROMは冷温水供給装置2の動作制御プログラムや検出した温度データなどが格納される。また、RAMは、動作制御プログラムの演算が行われるワークエリアとして機能する。
【0052】
I/O134は、制御部120のインターフェースであって、入力部122の飲料水4の給水ボタン110、給湯ボタン112や操作ボタン114による入力情報や冷水温度センサ36、温水温度センサ74からの検出温度が取り込まれる。制御部120は、検出温度信号を基にして、温水タンク14に付随した温水ヒータ72のON/OFF制御や冷水タンク8に付随した冷却装置40の制御としてコンプレッサ42のON/OFF指示を出力する。これにより温水タンク14および冷水タンク8内の飲料水4は、設定温度に制御される。
【0053】
また、制御部120から出力された制御指示は、I/O134を介して表示部124、給水電磁弁12、冷水電磁弁68、温水電磁弁80、その他の電磁弁84、90に対して出力される。
【0054】
タイマ136は、計時手段の一例であり、時刻情報の取得や経過時間情報のカウントを行うほか、後述する高温水循環処理の異常判定タイマとして機能する。そして、これらの時刻情報や経過時間情報に基づき、制御部120は、給水継続時間、温水ヒータ72の加熱時間、処理実行時間の異常などの監視に利用する。
【0055】
図5には、冷温水供給装置の給水処理が示されている。図5に示す処理内容、処理手順は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0056】
図5に示す給水処理は、本開示のウォーターサーバの給水制御方法の一例であり、配管系統内に空気を取り込ませずに冷水タンク8または温水タンク14から飲料水4を流出させるための処理が含まれる。
【0057】
制御部120は、たとえば給水ボタン110または給湯ボタン112の押下の検出から、給水または給湯要求があるかを監視する(S1)。給水または給湯要求が検出されると(S1のYES)、給水、給湯弁の開制御に移行する(S2)。制御部120は、給水ボタン110の押下を検出した場合、冷水電磁弁68に対して開指示を出力し、給湯ボタン112の押下を検出した場合には、温水電磁弁80に対して開指示を出力する。
【0058】
また、制御部120は、開閉弁の開制御(S3)として、冷水電磁弁68または温水電磁弁80への開指示に連動して、給水電磁弁12に開状態となるように制御指示を出力する。
【0059】
制御部120は、給水ボタン110または給湯ボタン112の押下検出に基づき、給水・給湯要求が終了したか否かを監視する(S4)。ボタン押下の解除により給水・給湯要求が終了すると(S4のYES)、制御部120は、給水(湯)弁の閉制御を行うとともに(S5)、開閉弁12の閉制御を行う(S6)。
【0060】
給水・給湯が終わると、制御部120では、冷水温度センサ36、温水温度センサ74の検出情報から冷水タンク8、温水タンク14内の飲料水4の温度監視が行われる(S7)。そして、検出結果に基づき、冷水タンク8または温水タンク14内の飲料水4の温度が設定温度を満たさない場合には、制御部120は、温水ヒータ72やコンプレッサ42に対して動作指示を出力し、加熱または冷却制御を行う(S8)。
【0061】
斯かる構成によれば、冷水口66または温水口78から飲料水が流出するのに伴って飲料水容器6から冷水タンク8または温水タンク14内に飲料水4が供給され、かつ飲料水4の減少に伴って飲料水容器6が収縮することで、配管系統内に雑菌を含んだ空気の混入を防止できる。また、給水弁(冷水電磁弁68)、給湯弁(温水電磁弁80)の開閉に連動して、飲料水容器6側の給水電磁弁12を開閉させることで、冷水タンク8や温水タンク14内に空気の層を形成させない。さらに、飲料水4の供給時にのみ給水電磁弁12を開状態にすることで、飲料水容器6内の飲料水4が冷却され、または加熱されるのを防止できる。
【0062】
〔第2の実施の形態〕
【0063】
図6は、第2の実施の形態に係る冷温水供給装置の内部構成例を示している。
【0064】
この冷温水供給装置2では、内部の配管系統および冷水タンク8内部の清浄化処理として、たとえば加熱された飲料水4を温水タンク14と冷水タンク8との間で循環させる高温水循環処理が実行される。この清浄化処理は、たとえばタイマ136の計時結果を利用し、冷温水供給装置2の運転時間や飲料水容器6を設置し、または交換してからの積算時間などに基づいて実行される。また、清浄化処理は、たとえば、利用者の操作による開始時間などの設定情報に基づいて、実行されてもよい。
【0065】
この高温水循環による清浄化処理では、冷水タンク8内の飲料水4の温度と、温水タンク14内の飲料水4との温度差により発生する熱対流が利用される。そして、この熱対流により、冷水タンク8内の飲料水4を予め設定された清浄化温度にまで上昇させる。高温水循環処理では、清浄化温度Twとして冷水タンク8内の飲料水4がたとえば85〔℃〕以上となるように設定されている。また、この高温水循環処理では、冷水タンク8内の飲料水4が清浄化温度Twの状態が、清浄化時間Xとして、30〔min〕間経過するまで維持される。
【0066】
制御部120は、設定された清浄化処理の開始タイミングになると、給水電磁弁12を閉状態にさせ、第1のバイパス弁84及び第2のバイパス弁90を開状態にさせる。これにより、図6に示す冷温水供給装置2には、冷水タンク8と温水タンク14との間で、たとえば第1のバイパス管路82、第2のバイパス管路86、直結管路10、給水管路16を介した循環路が形成される。温水タンク14内に溜められた高温の飲料水4は、たとえば第1のバイパス管路82および第2のバイパス管路86を通じて冷水タンク8内に流入する。このとき冷水タンク8に設置されたコンプレッサ42をOFFに制御している。そして冷水タンク8内の低温の飲料水4は、たとえば熱対流により直結管路10、給水管路16を通じて温水タンク14内に流入される。
【0067】
温水タンク14では、温水ヒータ72が稼動され、流入した低温の飲料水4が加熱されている。このとき、冷水タンク8内の飲料水4の温度を清浄化温度Twにするために、制御部120では、温水タンク14内の飲料水4の設定温度Thを清浄化温度Twよりも高い温度として、たとえば93〔℃〕以上になるように設定されている。温水ヒータ72による加熱により発生した蒸気は、蒸気排出管路92を通じて外気に開放される。
【0068】
冷水タンク8内に流入した飲料水4の温度は、冷水温度センサ36によって検出され、この検出温度情報が制御部120に取り込まれる。また、温水タンク14内の飲料水4の温度は、温水温度センサ74によって検出されて、制御部120に取り込まれる。制御部120では、取り込んだ検出温度結果に基づいて、冷水タンク8内に清浄化温度Twの飲料水4を満たすように温水ヒータ72に対するON/OFF制御指示を行う。
【0069】
冷水タンク8内において冷水温度センサ36は、たとえば出口側となる直結管路10から離れた位置に設置されることが望ましい。これにより、循環する高温の飲料水4がたとえば冷水タンク8内の一部分のみで循環し、冷水タンク8内に温水部分と冷水部分の層が形成される、所謂ショートサイクルが発生した場合でも、制御部120は、計測時間と検出温度の変化等から循環異常を検知することができる。
【0070】
給水電磁弁12は、清浄化処理の実行中は閉状態に設定されており、給水管26は、冷温水供給装置2内部の飲料水4を供給する配管系統から遮断されている。これにより、常温で溜められる飲料水容器6内の飲料水4は、循環する高温の飲料水4によって加熱され温度変化が生じるのを防止できる。
【0071】
なお、熱対流による飲料水4の循環方向は、図6に示すように、第1のバイパス管路82および第2のバイパス管路86を通じて冷水タンク8に流入し、直結管路10および給水管路16を通じて温水タンク14に流入する場合に限られない。たとえば、図6に示す循環経路とは逆方向に循環してもよい。斯かる場合でも、冷水タンク8内の飲料水4の清浄化処理を行うことができる。
【0072】
制御部120は、たとえば深夜帯や冷温水供給装置2の使用頻度が低い時間帯等に高温水の循環処理の実行を行うようにしてもよい。
【0073】
図7は、高温水の循環処理例を示すフローチャートが示されている。図7に示す処理手順、処理内容は一例であって、本発明が斯かる構成に限定されるものではない。
【0074】
この高温水循環処理は、本開示のウォーターサーバの運転制御方法の一例であり、タイマ136の計時結果を利用した高温水循環異常の監視が含まれる。
【0075】
制御部120は、異常判定処理に利用するためタイマ136をリセットし(S11)、スタートさせる(S12)。また、制御部120は、コンプレッサ42に対してOFF指示を出力する(S13)とともに、清浄化処理の準備処理として、温水ヒータ72への給電制御をONさせて温水タンク14内の飲料水4を加熱させる(S14)。
【0076】
温水温度センサ74の検出温度に基づき、温水タンク14内の飲料水4が所定温度Tbとして、たとえば90〔℃〕以上か否かが判断される(S15)。この所定温度Tbは、熱対流を発生させるための高温側の準備温度の一例である。また、S15の判断は、温水ヒータ72が高温水循環処理の加熱手段として機能することを確認してもよい。
【0077】
温水タンク14内の飲料水4の温度が温度Tb以上となっている場合(S15のYES)、高温水循環処理に移行する。制御部120は、第1のバイパス弁84、第2のバイパス弁90に対して開状態となるように制御指示を出力する(S16)。そして、清浄化処理の循環時間Xを計時するためタイマ136に構成された循環タイマをリセットし(S17)、計時を開始させる(S18)。
【0078】
温水温度センサ74の検出温度情報により、制御部120は、温水タンク14内の飲料水4が所定温度Th以上か否かを判定し(S19)、所定温度Th以上である場合(S19のYES)、温水ヒータ72を停止させる(S20)。また制御部120は、検出温度が温度Thに達しない場合(S19のNO)には、温水ヒータ72をON状態に維持する(S21)。
【0079】
制御部120は、タイマ136の計時結果を参照し、異常判定タイマが時間Xeとして、たとえば2〔h〕が経過したか否かを判断する(S22)。時間Xeが経過していない場合(S22のNO)、異常判定時間に達していない。制御部120は、冷水温度センサ36の検出結果から、冷水タンク8内の飲料水4の温度が清浄化温度Tw以上か否かを判断する(S23)。冷水タンク8内の飲料水4が温度Twに達していない場合(S23のNO)にはS17に戻り、異常判定時間Xeが経過するまで温度判断が行われる。
【0080】
飲料水4が清浄化温度Twに達している場合(S23のYES)、循環タイマが清浄化時間Xが経過したかが判断される(S24)。この高温循環処理は、冷水タンク8内に温度Twの飲料水4が時間Xが経過するまで繰り返し実行される(S24のNO)。
【0081】
清浄化時間Xが経過すると(S24のYES)、高温水循環処理の終了処理として第1のバイパス弁84および第2のバイパス弁90を閉状態にする(S25)。
【0082】
次回の高温水循環処理が実行されるまでの時間を計時するため、インターバルタイマとしてタイマ136は、初期値としてたとえば72〔h〕が設定され、(S26)、カウントダウンが開始される(S27)。
【0083】
高温循環処理の準備段階において、温水温度センサ74の検出温度が所定温度Tb未満である場合(S15のNO)、異常判定タイマを参照し、時間Xeが経過したかが判断される(S28)。時間Xeが経過していない場合(S28のNO)には、S15に戻り、温水ヒータ72による加熱の監視が継続される。
【0084】
既に時間Xeが経過した場合(S28のYES)、たとえば温水ヒータ74の異常により、高温水循環処理に必要な温度まで飲料水4を加熱できないと判断して、制御部120では、高温水循環異常報知処理が行われる(S29)。この異常報知処理では、たとえば表示部124に異常状態を示す表示が行われてもよく、また、音声による報知が行われてもよい。
【0085】
また、高温水循環処理において、制御部120は、冷水タンク8内の飲料水の温度が清浄化温度Twにならない(S23のNO)状態などにより、時間Xの清浄化処理が完了する前に異常判定時間Xeが経過した場合(S22のYES)には、高温水循環異常報知処理に移行する(S29)。これは、たとえば温水ヒータ72やバイパス管路82、86やバイパス弁84、90に異常が発生した場合や、冷水タンク8内においてショートサイクルが発生した場合に生じる。
【0086】
そして、異常報知を行ったのち、制御部120では、S25に移行して高温水循環処理の終了処理が行われる。
【0087】
<第2の実施の形態の効果>
【0088】
(1)このウォーターサーバは、冷水タンク、温水タンクおよび配管系統内に空気を混入させない構造により雑菌の混入を最小限に抑えるとともに、高温水循環処理を行うことで清浄化機能が向上し、より安全な飲料水の提供を行うことができる。
【0089】
(2)第2のバイパス管路を冷水供給管および温水供給管側に設けることで、飲料水の供給時に空気との接触の可能性がある配管側の清浄化処理も行えるので、安全性の高い飲料水の供給が可能となる。
【0090】
(3)高温水循環処理において、飲料水容器側と直結管路とを給水電磁弁により遮断することで、飲料水容器内の飲料水に温度変化を生じさせないので、雑菌の繁殖を防止できる。
【0091】
(4)温水タンク側にメンブレンフィルタを備えた蒸気排出管路を備えることで、温水タンク内に蒸気による空気層が形成されるのを防止できる。
【0092】
(5)配管経路内に対する雑菌の混入防止機能が高められるので、給水管路内に対する清浄化処理の回数が低下でき、ウォーターサーバの省エネを図ることができる。
【0093】
〔他の実施の形態〕
【0094】
(1)冷温水供給装置2では、冷水タンク8または温水タンク14内の飲料水4の減少に連動して飲料水容器6から飲料水4が供給され、かつ収縮性水容器22が飲料水4の容量に応じて収縮することで、冷水タンク8および温水タンク14や配管系統内に空気が取り込まれるのを阻止する構造となっている。そこで、飲料水容器6内の飲料水4の残量が無くなった場合には、制御部120は、飲料水4の供給を停止させるようにしてもよい。この場合、飲料水容器6内の飲料水4の残量を監視する手段として、たとえば給水管26や直結管路10上に流水センサを設置して、飲料水4の供給状態を監視してもよい。また、冷水タンク8の内部や温水タンク14の内部に水位センサを設置してもよい。
【0095】
そして、制御部120は、飲料水容器6内に飲料水4が無くなったと判断した場合には、給水電磁弁12、冷水電磁弁68、温水電磁弁80を閉状態にして飲料水の供給を停止させてもよい。また同時に制御部120は、表示部124に飲料水4が空になったことを示す報知を行ってもよい。
【0096】
斯かる構成により、冷水口66や温水口78からの飲料水4の流出に伴って、冷水タンク8や温水タンク14、飲料水容器6および配管系統内に空気が混入するのを防止でき、飲料水4に雑菌が繁殖するのを抑制することができる。
【0097】
(2)上記実施の形態では、飲料水4は、冷水口66または温水口78と飲料水容器6内の水面との高低差や飲料水4の自重によって流出する構成を示したが、これに限られない。たとえば、図8に示す飲料水容器6には、内部に収縮性水容器22を圧縮方向に加圧する加圧装置150が設置されてもよい。この加圧装置150は、たとえば、収縮性水容器22の天井側に接触して均等に押し下げる接触部152と、この接触部152を付勢する付勢手段154で構成されている。この接触部152は、たとえば収縮性水容器22の幅に合わせて形成されている。付勢手段154は、たとえばバネなどで構成され、収縮性水容器22に対して圧力Pを付勢している。
【0098】
また、この加圧装置150は、圧力Pを加えられる構成であればよく、たとえば、所定の荷重を備えた重りでもよい。さらに、加圧装置150は、収縮性水容器22に対して天井側から圧力Pを加える構成に限られない。たとえば。収縮性容器22の底面側から上に向けて加圧してもよく、または左右方向から加圧してもよい。さらに、加圧装置150は、収縮性水容器22を上下、左右から挟みこんで加圧する構成としてもよい。
【0099】
斯かる構成によれば、この冷温水供給装置2は、加圧装置150による圧力Pにより、飲料水容器6内の残水量に関わらず、冷水口66、温水口78に対して一定以上の給水圧力を得ることがきる。
【0100】
(3)また、飲料水容器6の収縮性容器22は、たとえば風船などのように収縮性の強い樹脂材料などで構成してもよい。これにより、給水電磁弁12が開状態になり、収縮性容器22の開口部が開放され、所定の圧力Pの縮む力を冷水口66、温水口78からの給水圧力に利用してもよい。
【0101】
(4)また、冷温水供給装置2からの飲料水4の給水手段について、たとえば温水供給管76や冷水供給管64上に、飲料水4を温水口78や冷水口66側に汲み上げるためのポンプを設置してもよい。
【0102】
以上説明したように、本発明の好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、ウォーターサーバ内の配管系統、冷水タンク、温水タンク内に飲料水を満たし、給水による飲料水の減少に連動して飲料水容器から飲料水を供給し、かつ飲料水容器が内部の飲料水の残水量を満たす容積に収縮して、空気の混入を防止する構造をとることで、飲料水の雑菌の混入や繁殖が最小限に抑えられ、より安全性の高い飲料水を提供することができ、有用である。
【符号の説明】
【0104】
2 冷温水供給装置
4 飲料水
6 飲料水容器
8 冷水タンク
10 直結管路
12 給水電磁弁(開閉弁)
14 温水タンク
16 給水管路
18 制御基板
20 外装箱
22 収縮性水容器
24、32 給水口
34 蒸発器
36 冷水温度センサ
40 冷却装置
60 排気管路
64 冷水供給管
66 冷水口
68 冷水電磁弁
70 給水口
72 温水ヒータ
74 温水温度センサ
76 温水供給管
78 温水口
80 温水電磁弁
82 第1のバイパス管路
84 第1のバイパス弁
86 第2のバイパス管路
90 第2のバイパス弁
92 蒸気排出管路
100 排出管路
102 排出弁
106 操作表示エリア
110 給水ボタン
112 給湯ボタン
114 操作ボタン
120 制御部
124 表示部
150 加圧装置
152 接触部
154 付勢手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填された飲料水の残水量を満たす容積に収縮する収縮性水容器と、
タンク内空気を排出させる排気口を有し、該排気口から排気して満水状態に前記飲料水が充填され、該飲料水を冷却する冷水タンクと、
前記収縮性水容器と前記冷水タンクとを連結し、前記収縮性水容器から前記冷水タンクに前記飲料水を導く直結管路と、
前記直結管路を開閉する開閉弁と、
前記冷水タンクから前記飲料水を外部に給水する給水路と、
前記開閉弁の開閉により、前記冷水タンクの給水量に応じて前記飲料水の前記直結管路から前記冷水タンクへの流入を制御する制御手段と、
を備えるウォーターサーバ。
【請求項2】
さらに、前記収縮性水容器から満水状態に充填された前記飲料水を加熱する加熱手段が設置された温水タンクと、
前記温水タンクから加熱された前記飲料水を外部に供給する給湯路と、
を備え、
前記直結管路は前記温水タンクに向けて分岐され、前記収縮性水容器から前記温水タンクに前記飲料水を導き、
前記制御手段は、前記温水タンクの給湯量に応じて、前記飲料水の前記直結管路から前記温水タンクへの流入を前記開閉弁の開閉により制御する、
請求項1に記載のウォーターサーバ。
【請求項3】
前記制御手段は、前記冷水タンクまたは前記温水タンクへの給水要求に連動して前記開閉弁を開状態に制御し、前記給水要求が終了したことに連動して前記開閉弁を閉状態に制御する、
請求項1または請求項2に記載のウォーターサーバ。
【請求項4】
前記温水タンクは、フィルタ機構を有し、タンク内の蒸気を排出させる蒸気排出管路を備えた、
請求項2に記載のウォーターサーバ。
【請求項5】
前記温水タンクと前記冷水タンクとを連結する第1のバイパス管路と、
前記給水路と前記給湯路とを連結する第2のバイパス管路と、
前記第1のバイパス管路の通水を制御する第1のバイパス弁と、
前記第2のバイパス管路の通水を制御する第2のバイパス弁と、
を備え、
前記制御手段は、前記開閉弁を閉状態にし、かつ前記第1のバイパス弁および前記第2のバイパス弁を開状態に制御し、前記加熱手段で加熱された前記飲料水を前記温水タンクと前記冷水タンクとの間で循環させる、
請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のウォーターサーバ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−95497(P2013−95497A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241630(P2011−241630)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000170130)パーパス株式会社 (87)
【Fターム(参考)】