説明

ウォータースクリーンベルトモジュール

ウォータースクリーンまたはコンベアベルトモジュールは、上面の表面領域を大きくするために、その上面に1またはそれ以上の突出部を含む。各突出部は、モジュールの上面と下面との間に排出すべき液体または流すべき流体のための経路を提供する流体を流す開口を含む。流体を流す開口はモジュールの縦方向に延在し、かつモジュール内に延在するスロットを含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体から固体物を取り除くためのモジュラー移動式ウォータースクリーンを構成する際に用いたり、あるいは優れた気流または排水特性を提供するコンベアベルトに用いるモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの工業および農業施設は、河川、小川、湖、および海といった屋外の水源から直接取り込まれる大量の水を用いる。このような施設のいくつかの例は、水を冷却剤として利用する原子力および石炭火力発電所、水を駆動タービンとして利用する水力発電所、および水を潅水用に利用する農場を含む。このような屋外の水源から取り込まれた水は(小枝、枝、葉、海藻などの)植物、水生動物、またはごみを含む大量の固体物を含むかもしれない。ある大きさより大きな固体物がこのような施設内の装置に入ってしまうと、パイプの詰まりや可動部分へのダメージを引き起こす恐れがあり、鮭や他の種類の魚のような水生生物の場合、それら自身の保護のため施設内の装置に入らないようにしなければならない。したがって、屋外の水源から水を取り込む施設は、水を施設の装置に入れる前に水から固体物を取り除くある種のろ過装置を有していることが多い。
【0003】
この目的のためのろ過装置は施設の装置の上流に配置される網や格子のような固定されたフィルタ部材を用いる。しかしながら、固定されたフィルタ部材が時間の経過とともに詰まると、清掃または取り換えのために保護用のろ過装置を停止させず、フィルタ部材にアクセスすることは困難であったり危険であったりする。
【0004】
この問題を克服するために、ろ過を行っている間、経路に沿って動くフィルタ部材を有するろ過装置が開発されてきた。このようなろ過装置の1種は移動式ウォータースクリーンと言う。移動式ウォータースクリーン(以下では単にウォータースクリーンという)は水から取り除かれる固体物を含む水を通過する経路に沿って動く1またはそれ以上のフィルタ部材を含む。移動式ウォータースクリーンのフィルタ部材が、ろ過される水に浸される経路の一部に沿って通過するとき、水中の固体物はフィルタ部材に付着または静止されうる。フィルタ部材が経路に沿って水の外に移動すると、フィルタ部材に付着または静止した固体物は水の外へと運ばれ、フィルタ部材から簡単に落下したり、あるいはブラシを回転させたり、水を吹き付けたりして固体物に力を加えることによりフィルタ部材から離される。固体物がウォータースクリーンから絶え間なく取り除かれるので、大量の固体物がウォータースクリーンの表面に蓄積することはなく、ウォータースクリーンはウォータースクリーンあるいはウォータースクリーンをきれいにするために保護する装置を停止させることなく長時間連続して作動させることができる。
【0005】
ウォータースクリーンは連続シートのフィルタ材を含んでもよいが、互いの端と端とを回転可能に連続して連結し、各モジュールがフィルタ材付の同種の複数のモジュールを含むモジュール構造を有することが多い。モジュラーウォータースクリーン用の従来型ウォータースクリーンモジュールはフレームの上に置かれ、固定される金網のようなある種の支持フレームとフィルタ材とを含む複雑な構造を有することが多い。フィルタ材と支えとが互いに離れて形成されるので、それらは溶接、釘付け、またはボルト締めのような接合方法により互いにしっかりと固定しなければならない。従来型ウォータースクリーンモジュールを製造する方法はこのように多くの製造方法を含んでおり、複雑であり費用がかかる。
【0006】
ウォータースクリーンモジュールの構造を簡単にするために、成形プラスチックから形成されるウォータースクリーンモジュールが米国特許出願公開第2006/0185967号に提案された。このようなウォータースクリーンモジュールにおいて、構造的な支えを設けるモジュールの部分やろ過を行うモジュールの部分は成形ステップにおいて一体形成できる。その結果、モジュールは効率よく、かつ経済的に製造することができる。
【0007】
本発明は、向上したフィルタ性能、あるいはより優れた流体の流れを同時に提供しながら、成形プラスチックモジュールの利点を利用できるウォータースクリーンまたはコンベアベルトモジュールを提供する。
【0008】
本発明はまた、このようなモジュールを用いるウォータースクリーンまたはコンベアベルトを提供する。
【0009】
本発明の一態様によるウォータースクリーンまたはベルトモジュールは、第1および第2の縦方向端部と、この縦方向端部間に延在する上面とを有する。この上面は排出すべき液体、または上面を通して流す流体のための経路を提供する複数の流体を流す開口を有する少なくとも1つの突出部を含む。この突出部はモジュール上面の表面領域を大きくし、これにより流体の流れを増大させたり、モジュールのフィルタ性能を向上させたりする。
【0010】
モジュール上面の実際の表面領域は少なくとも5%であることが望ましく、モジュール上面の突出した表面領域より少なくとも15%大きいことがより望ましい。
【0011】
モジュールは1つの突出部または複数の突出部を含んでもよい。これらの突出部は様々な形や大きさを有してもよい。モジュールが複数の突出部を含むとき、これらの突出部は各々、同じ形や大きさであってもよいし、異なってもよい。
【0012】
各突出部は、突出部の少なくとも一部にわたってモジュールの高さより小さい壁厚を有することが望ましい。
【0013】
本発明によるモジュラーウォータースクリーンまたはコンベアベルトはヒンジ継手で互いに連続して連結される複数のモジュールを含み、かつ本発明による少なくも1つのモジュールを含む。本発明によるモジュラーウォータースクリーンまたはコンベアベルトは任意の特別な使用に限定されず、かつ優れた流体の流れを要する従来型ウォータースクリーンまたはコンベアベルトを用いる何れかの応用に用いることができる。例えば、発電所の冷却水用入口の上流に設けられてもよいし、水力発電ダムのタービンの上流に設けられてもよい。ウォータースクリーンはまた、水処理前に下水から、あるいは潅水用に用いられる水から固体物を取り除くのに用いることができる。ウォータースクリーンは水から固体物を取り除くのに用いることが多いが、水以外の液体から固体物を取り除くのに用いることもできる。従って、用語「ウォータースクリーン」および「ウォータースクリーンモジュール」は、水を用いて使用する本発明によるウォータースクリーンまたはウォータースクリーンモジュールに限定するものと見なすべきではない。別の例として、モジュールを共に連結させて、被搬送物から水を取り除くための排水、あるいは被搬送物を乾燥、加熱、
または冷却する空気流を提供する有孔コンベアベルトを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明によるウォータースクリーンまたはコンベアベルトモジュールの実施形態の上面不等角図である。
【図2】図2は、図1のモジュールの平面図である。
【図3】図3は、図1のモジュールの横方向端部の1つの正面図である。
【図4】図4は、図1のモジュールの底面不等角図である。
【図5】図5は、図2の線5−5の断面図である。
【図6】図6は、本発明によるモジュールの別の実施形態の上面不等角図である。
【図7】図7は、図1のモジュールの底面不等角図である。
【図8】図8は、本発明によるモジュールの別の実施形態の底面不等角図であり、モジュールの縦方向および横方向の双方において形が異なる突出部を有する。
【図9】図9は、図8のモジュールの横方向端部の1つの正面図である。
【図10】図10は、図8のモジュールの縦方向端部の1つの正面図である。
【図11】図11は、図9の線11−11の断面正面図である。
【図12】図12は、連続して連結された図1のモジュールの2つの上面不等角図である。
【図13】図13は、図12に示されたモジュールの底面不等角図である。
【図14】図14は、冷却水入口の上流に設けられた本発明によるウォータースクリーンの例の概略側面正面図である。
【図15】図15は、モジュールの横方向端部の1つから見た図12のモジュールの概略正面図であり、モジュールの上面に置いたままであることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1−図5は、本発明によるウォータースクリーンまたは有孔コンベアベルトモジュール10の第1の実施形態を示す。図1および図2は各々、上面不等角図および上面平面図であり、モジュール10は一般に平面視で方形の外形を有する。モジュール10がウォータースクリーンまたはコンベアベルトを形成するために他のモジュールと連続して連結されると、ウォータースクリーンまたはベルトの縦方向は、一般に図1および図2の左右に延在する。したがって(図1および図2の矢印11によって示される)この方向はモジュール10の縦方向といい、モジュール10を水準面(図1におよび図2の矢印12によって示される方向)に置くと、水平面における縦方向に対する垂直方向はモジュール10の横方向という。
【0016】
モジュール10の各縦方向端部は、モジュール10がヒンジ継手で同様のモジュールに回転可能に連結される、図示しないヒンジロッドを受ける少なくとも1つの孔14を具える。各縦方向端部の1つの孔はモジュールを別のモジュールに回転可能に連結するには十分であるが、モジュールは一般に縦方向端部の各々で、モジュールの横方向に間隔を空けて整列した複数の孔を有する。この実施形態において複数の孔14はモジュール10の縦方向端部の双方で縦方向に延在する(本書ではヒンジ要素という)複数の指のような突出部13に形成される。隣接するヒンジ要素13は、2つのモジュールがヒンジロッドによって端と端とが連結されてウォータースクリーンまたはベルト部分を形成する際、隣接するモジュールのヒンジ要素13を挿入できる空間15によって互いに離れている。ヒンジロッドを受けるための孔を有する(従来技術ではリンク端部ともいう)ヒンジ要素の使用はプラスチックコンベアベルトモジュールの設計においては一般的であり、この実施形態におけるヒンジ要素13は従来型コンベアベルトモジュールに用いられる様々な種類のヒンジ要素と同じ構造を用いてもよく、ヒンジロッドセグメントとして機能する縦方向スタブを有するヒンジ要素を含み、それらは相互連結されたモジュールの交互配置されたヒンジ要素において受け口に回転可能に受けられる。
【0017】
図3は、図1のモジュール10の横方向端部の1つの正面図である。図3において上を向くモジュール10の側面はモジュールの上面側といい、図3において下を向くモジュールの側面はモジュールの下面側という。図3におけるモジュール10の上面側の上向き面はモジュールの上面という。このモジュール10を用いるウォータースクリーンまたはコンベアベルトは運転中、経路に沿って動くにつれ、一般にモジュールの配向は時間とともに変化し、モジュールの様々な側面や面が、垂直線に関して任意の方向を向くことができる。所定時間のモジュールの配向にかかわらず、モジュールの上面側および下面側、および上面は図3に示されるモジュールの配向に関して規定されるこれらの側面や面をいう。
【0018】
モジュール10の上面は突出した表面領域より大きい実際の表面領域を有する。モジュール10が図3に示される配向にあるとき、この突出した表面領域は水平面上に突出した上面の領域をいい、この図においてモジュール10の各縦方向端部での孔14の軸、すなわちヒンジ要素の回転軸を通る面は水平である。モジュール10の各縦方向端部が図12に示される方法でヒンジロッドにより同様のモジュール10に回転可能に連結され、かつ各々のモジュールが水平であるとき、モジュール10の実際の表面領域や突出した表面領域はモジュール10の1つの縦方向端部の孔14の軸と、モジュールの反対の縦方向端部の孔14の軸との間に延在する領域上に計算される。モジュール10の実際の表面領域や突出した表面領域はモジュールの上面に形成される任意の開口領域を含む。この実際の表面領域は少なくとも5%であることが望ましく、突出した表面領域よりも少なくとも15%大きいことがさらに望ましい。図1−図5に示される実施形態において、実際の表面領域は突出した表面領域よりも約20%大きい。上面に少なくとも1つの突出部を設けることにより、実際の表面領域はモジュール10の上面の突出した表面領域よりも大きくなる。例えば、例示的な実施形態は3つの弓状の突出部20a−20cを含む。
【0019】
突出部20a−20cは、湾曲、直線、または湾曲と直線の組み合わせにより規定される形状のような側面視で様々な形状を有することができる。図3に示されるように、モジュール10の横方向端部から見ると、本実施形態における突出部20a−20cの各々はその最高部および最低部で計測された約7.4mmの高さHを有する湾曲した輪郭を有する弓形形状を有する。モジュールは1つの突出部または複数の突出部を有してもよい。モジュールが複数の突出部を有する場合、各突出部はその縦方向端部の1つで別の突出部と直接接触してもよいし、隣接する突出部間に空間があってもよい。例示的な実施形態において各突出部20a−20cは縦方向端部の1つで別の突出部と連結される。各突出部はモジュールの横方向に連続して延在してもよいし、複数の突出部がモジュールの横方向に配置されてもよい。この実施形態において、各突出部20a−20cはその幅全体にわたって一定の輪郭を有するが、この輪郭はモジュール10の幅に沿って変化してもよい。例えば、モジュール10の縦方向の所望の位置での突出部の高さHはモジュールの横方向に変化してもよい。各突出部20a−20cはモジュール10の幅全体にわたって延在するが、より短い間隔で延在してもよいし、各々から異なる間隔で延在してもよい。これらの突出部はモジュール10の反対の縦方向端部で孔14の軸を通る平面から測定されるとき、モジュール10の上面の高さがその上面にわたって変化する。上面の高さは一般に、その上面にわたって少なくとも5mmだけ変化する。例えば、図1−図5の実施形態において、上面の高さは約7.4mmだけ変化し、これは上述の各突出部20a−20cの高さHである。
【0020】
液体やガスのような液体の排出や流体の流れのための複数の開口はモジュール10の上面に形成され、突出部20a−20cの上面を含む。流体を流す開口は各々、モジュール10の上面を通り延在し、かつ流体がモジュール10の厚み方向(図3の縦方向)にモジュール10を通過できるようモジュール10の底面端部と流体連通する。モジュール10上面の開口寸法はある寸法より大きな固体物の通過を防ぎつつ液体が開口を通過できるよう選択され、これによりモジュール10は液体をろ過することができる。流体を流す開口の形状は重要ではない。本実施形態において開口はモジュール10の縦方向に延在する細長のスロット21形状であり、各スロット21はその幅より大きい長さを有する。各スロット21の長さと幅は、モジュール10の通過を防ぐよう望まれる固体物の寸法と一致して選択可能である。ウォータースクリーンモジュールがまず、水からごみや水生生物を取り除くよう意図されるとき、各スロット21の幅に適する範囲例は0.5乃至4mmの範囲である。開口が細長のスロット21形状である場合、スロット21はモジュール10の縦方向以外の方向に延在することができる。しかしながら、モジュール10の縦方向に延在するスロットはモジュールの強さの観点やモジュールの下面のリブ構成の観点から利点がある。さらに、モジュール10を用いるウォータースクリーンは、吹き付けられた水を通る経路に沿って縦方向にモジュール10を動かすことによりきれいにされるとき、モジュールの縦方向に延在する細長のスロット形状の流体を流す開口は、吹き付けられた水においてより長い時間を使い、より効果的にきれいにすることができる。
【0021】
図2に示されるように本実施形態のスロット21の各々は、それが形成される突出部の長さの少なくとも75%にわたって延在し、突出部20aにおけるスロット21の各々は、実質的に突出部20a全体の長さにわたって延在する。スロット21は2つの隣接する突出部間に連続して延在してもよい。例えば、複数のスロット21は図2の突出部20bの左端部近傍から突出部20cの右端部へと連続して延在する。これらのスロット21は一般に互いに同じ幅を有するが、スロット21間で変化する幅も可能である。図5は図2の線5−5の縦断面図である。本発明において、スロット21は突出部20a−20cの各々を、モジュール10の縦方向において各々平行に延在する(単にフィン22という)複数のフィン状の部材に分割する。
【0022】
モジュール10の開口領域はモジュール上面の開口によって占められ、突出した表面領域が測定される同じ領域上に測定されるモジュール10の突出した領域のパーセントをいい、図12に示される方法で同様のモジュール10に各ヒンジ要素で回転可能に連結され、各モジュールを水平に連結する。本発明によるモジュールの開口領域には厳密に限定しないが、一般に少なくとも15%であって、約30%乃至60%の範囲であることが多い。
【0023】
モジュール10の厚み方向において、スロット21を通る液体の通過に対するスロット21の流れ抵抗は、その上端部で所望の寸法を有するスロット21と同程度に低いことが望ましい。スロット21の流れ抵抗はモジュール10の厚み方向に測定される深さと同じ長さと幅による。したがって、各スロット21の深さは流れ抵抗を減じることができるのと同程度に小さいことが望ましい。スロット21の深さを減じるために、突出部20a−20cの各々は中空部分において突出部の壁厚(よって突出部に形成されるスロット21の深さ)が、この点でのモジュール10の高さより低くなるよう少なくともその領域の部分上にわたって凹んでいる。各スロット21の下端は個々のスロット21より大きな水平断面領域を有し、かつモジュール10の底面端部上に開口する拡大チャンバまたはプレナム23上に開口する。プレナム23の側面はモジュール10の縦方向に延在する複数の縦方向リブ24と、モジュール10の下面で横方向に延在する複数の横断リブ25とによって形成される。リブ24およびリブ25はモジュール10の下面に延在して示されるが、それらはより短い間隔で延在してもよい。各プレナム23は複数のスロット21を通る液体を受けてモジュール10の下端の外に受けた液体を排出することができる。いくつかの位置において突出部20a−20cは下から支えられていなくてもよい。別の位置において突出部20a−20cの下方端部は縦方向リブ24または横方向リブ25の上端部の上面に支えられていてもよい。例えば、図3に示されるように図示されたモジュール10の横方向端部の1つにおいて、突出部20aの各縦方向端部は横断リブ25の上面に支えられているが、突出部20bおよび20cの各々の縦方向端部の1つだけ横断リブ25の上面に支えられており、突出部20bおよび20cはこれら2つの突出部が互いに連結される横断リブ25によって下から支えられていない。図4はモジュール10の底面不等角図であるが、突出部20bおよび20cが縦方向端部の双方で横断リブ25によって支えられているモジュール10の幅に沿った位置であり、横断リブ25によって縦方向端部の1つだけに支えられており、その他の縦方向端部は下から支えられていない。
【0024】
図5に示される実施形態において、いくつかのフィン22がスロット21によって規定され、モジュール10の横方向で縦方向リブ24からオフセットであるすべてのフィン22が可能であるが、いくつかの縦方向リブ24と合致して一体形成される。
【0025】
本発明によるウォータースクリーンまたはコンベアベルトモジュールは一般に、通常の使用条件下、わずかに変形するだけの実質的に硬質部材であり、すなわち任意の変形は融通がきき、測定ツールを使用しないと分かり難い。(突出部20a−20cのような)モジュールの上面の突出部の壁厚は、ウォータースクリーンとしてのモジュールの一般的な動作中、圧力差異がモジュールの上面側と下面側との間に存在するときは実質的にそれらの形状のままであり、使用中に突出部がつぶれることはない。モジュールを用いるウォータースクリーンの動作中、ウォータースクリーンモジュールの上面および下面間の圧力差異は一般に0.2乃至2.2psiである。
【0026】
モジュラーコンベアベルトを用いるのと同様の方法において、本発明による1またはそれ以上のモジュールを具えるウォータースクリーンは通常、ウォータースクリーンの下面と係合し、好適な駆動機構により回転するスプロケットまたはローラにより所定の経路に沿って駆動される。スプロケットにより駆動されるコンベアベルトモジュールは(スプロケットがモジュールの縦方向端部間の中間でモジュールと係合することを意味する)一般に中央駆動、(スプロケットがモジュールの縦方向端部でモジュールと係合することを意味する)ヒンジ駆動、または中央駆動およびヒンジ駆動の組み合わせである。本発明によるモジュールはこれらの駆動配置の何れかを用いてもよい。例示的なモジュール10はヒンジ駆動型である。モジュール10の下側には幅に沿って間隔をあけた複数のトゥースポケット26があり、モジュール10が従来型の方法でスプロケット周りを通過すると、スプロケットの歯が入れ子状態となる。
【0027】
例示的な実施形態において突出部20aおよび20cの縦方向端部はフラットデッキ27によるモジュール10の縦方向端部から離れている。しかしながら、ウォータースクリーンが経路に沿って通過すると、突出部がウォータースクリーンの隣接するモジュール10と干渉しない限り、モジュール10の縦方向端部まで延在してもよい。
【0028】
本発明によるモジュール10を用いるモジュラーウォータースクリーンまたはコンベアベルトは、連続して複数のモジュールを連結することにより所望の長さが与えられ、一列に並んで複数のモジュールを配置することにより所望の幅が与えられる。モジュール10の一般的な長さの例は約3.5インチのピッチ(モジュール10の反対の縦方向端部の孔14の中心間の距離)を有する全長約4.25インチであり、一般的な幅の例は6乃至12インチである。
【0029】
複数のモジュールから形成されるモジュラーウォータースクリーンまたはコンベアベルトの寸法は特定の応用によるものである。ウォータースクリーンまたはベルトは1つのモジュールの幅を有してもよいが、より一般的には複数のモジュールがモジュールの横方向に一列に並んで配置される。例えば、ウォータースクリーンはエンドレスコンベアベルトまたはウォータースクリーンを形成するために共に回転可能に連結される各列および列において1つのモジュールより大きな10またはそれ以上のフィート幅である。
【0030】
本発明によるモジュールは使用環境に適合できるいかなる材料から形成されてもよいが、プラスチックモジュールおよび具体的には(射出成型プラスチックモジュールのような)成形プラスチックモジュールがとりわけ腐蝕抵抗、コスト、および製造の容易性の観点から適している。さらに、モジュールが浸される水中の固体物は、金属でできたモジュールよりもプラスチックでできたモジュールに付きにくく、モジュールをきれいにし、かつモジュール上の固体物の蓄積を防ぐことを容易にすることが分かった。図1−図5に示されたモジュール10全体が、互いに離れて形成された部材を加工あるいは連結することなく、射出成型により一体型部材として形成することができる。(ポリプロピレン、ポリエチレン、アセタールなど)モジュラープラスチックコンベアベルトの製造に用いられるプラスチックは一般に、本発明によるウォータースクリーンモジュールに用いるのに適している。
【0031】
上述のように本発明によるモジュールの突出部は輪郭において湾曲させる必要はない。図6および図7は各々、本発明によるウォータースクリーンまたはコンベアベルトモジュール40の別の実施形態の上面および底面不等角図である。モジュールは湾曲した突出部のみを有する代わりに、その上面に湾曲した突出部20aおよびV形状の突出部20dを有する。V形状の突出部20dはモジュール40の横方向端部から見た直線に沿って傾斜する2つの傾斜面を有し、モジュール40の横方向において直線に沿って延在する隆起で接触する。湾曲した突出部20aは図1の実施形態の突出部20aと同じ大きさと形を有し、V形状の突出部20dは図1の実施形態の突出部20bと20cとを組み合わせたものと同じ長さを有する。突出部20dは突出部20cよりも長さが長いだけでなく、突出部20aよりも高い。しかしながら、これらの突出部20aと同じか、より小さい寸法を有するV形状の突出部20dも可能である。図1の突出部20a−20cのように、V形状の突出部20dはモジュール40の縦方向に延在するスロット21形状の複数の流体を流す開口を有する。いくつかのスロット21はV形状の突出部20dの傾斜面の1つに形成され、突出部20dの反対の傾斜面の間の突出部20dの上面の隆起にわたって連続して延在する。突出部20aのように、V形状の突出部20dはスロット21によってモジュール40の縦方向に延在する複数の平行フィン22に分割される。
【0032】
突出部20aのように、V形状の突出部20dは突出部20dの壁厚が凹部におけるモジュール20の高さより低くなるようその領域の少なくとも一部にわたって凹んでいる。その結果スロット21は、突出部20dの深さの途中まで延在し、先の実施形態に関して図5に示されるのと同じ方法でモジュール40の下面に形成されるプレナム23に延在する。この実施形態の構造は図1−図5の実施形態のものと同じであってもよい。この実施形態においてモジュール40の上面の実際の表面領域は突出した表面領域よりも約30%大きい。
【0033】
本発明によるモジュラーウォータースクリーンまたはコンベアベルトは、端と端とを連続して回転可能に連結される複数のモジュールを含み、本発明によるモジュールであるモジュールの少なくとも1つを有する。本発明によるモジュラーウォータースクリーンまたはコンベアベルトは本発明によるモジュールから全体的に形成されてもよいし、本発明によるモジュールとは異なる構造を有するモジュールと組み合わされた1またはそれ以上のモジュールから形成されてもよい。他のモジュールがろ過または流体流の機能を実行してもよいし、そうでなくてもよい。例えば、モジュールは、流体を流す開口なしで流体流またはフィルタ機能を実行することができるモジュールと離間させてもよい。本発明によるモジュールの異なる実施形態はまた1つのウォータースクリーンまたはベルトと組み合わされてもよい。
【0034】
本発明によるモジュラーウォータースクリーンは固定物をろ過される水の外へ持ち上げ、その固体物を別の位置に動かすための様々なアタッチメントを含む。例えば、プレート、スクープ、またはバケツなどのアタッチメントが、モジュール、あるいはウォータースクリーンの長さに沿った1またはそれ以上の位置でモジュール間に固定されうる。アタッチメントがウォータースクリーンの経路上方へ動く部分に沿って移動しているとき、それらは固体物を水の外へ持ち上げ、固体物が集められるウォータースクリーンの経路に沿った位置に運ぶことができる。スクープおよびバケツの使用の1例は、魚をウォータースクリーンの上流から下流、あるいは魚に有害である任意の装置へ導く流路外へ安全に運ぶことである。モジュラーウォータースクリーンとともに用いられるアタッチメントの例は米国特許出願公開第2006/0185967号A1に開示され、その開示は参照により組み込まれる。従来型モジュラープラスチックコンベアベルトとともに用いられる幅広い様々なアタッチメントを用いてもよい。
【0035】
図8−図11は、本発明によるウォータースクリーンまたはコンベアベルトモジュール50の別の例示的な実施形態を示し、モジュールの上面に形成される突出部の高さは図1−図7の実施形態において一定であるのに対して、モジュールの横方向において変化する。先の実施形態のように本モジュール50は一般に、平面視で方形周囲を有し、縦方向端部の双方でモジュール50の端部に沿って形成される複数のヒンジ要素51を有する。ヒンジ要素51の各々は、図示しないヒンジロッドを回転可能に受けるための円形の孔52を有し、これによりモジュール50が他のモジュールと連続して回転可能に連結し、ウォータースクリーンまたはコンベアベルトを形成できる。上面不等角投影図8に示されるようにモジュール50の上面は、上面の表面領域を大きくするための複数の突出部53を有する。例示的な例においてモジュール50は、モジュールの横方向に延在する2列に配置された6つの突出部53を含み、各列は3つの突出部53を含む。図9および図10は各々、横方向端部の1つから見た正面図およびモジュール50の縦方向端部の1つから見た正面図であり、各突出部53は平らな上端部54と、突出部53の縦方向端部の一対の傾斜面55と、突出部53の横方向端部の一対の傾斜面56とを含む。縦方向端部の傾斜面55は、突出部53の上端部54に隣接する上端部で外側に凸面であり、下端部で外側に凹面である。各突出部53の横方向端部の傾斜面56の各々は、図10に見られるような突出部53の上端部および下端部間の直線に沿って傾斜している。モジュール50の縦方向に延在する複数の排水またはスロット57形状の流体を流す開口はモジュール50の上面に形成され、上面54および各突出部53の傾斜面55および傾斜面56を含む。図9の線11−11の断面図である図11に示されるように各突出部53は中空であり、その領域の大部分にわたってモジュール50の高さよりも低い壁厚を有する。スロット57は各突出部53を複数の平行なフィン58に分割し、各々はモジュール50の縦方向に延在し、その幅より大きい長さを有する。モジュール50上面の開口領域は約30%である。モジュール50上面の実際の表面領域はモジュール50上面の突出した表面領域より約15%大きく、図1−図5の実施形態と同じ定義を有する実際の表面領域および突出した表面領域を有する。
【0036】
先の実施形態のように、モジュール50の構造的な支えを設ける複数の縦方向リブ59および横断リブ60がその下面に形成される。図11に示されるようにリブ59およびリブ60はまた、スロット57と連通している突出部53の下面に複数のプレナム61を規定する。図11の矢印によって示されるように各プレナム61はモジュール50の上面の複数のスロット57を通して排出する水を受け、モジュールの底面を通して水を放出する。
【0037】
図示しないが、モジュール50の下面は経路に沿った移動式ウォータースクリーンまたはコンベアベルトを駆動するためのスプロケットに係合できるよう成形される。モジュールをスプロケットに係合できる図1−図5の実施形態に関して記載された任意の構造は、この実施形態にも用いることができる。
【0038】
本実施形態におけるスロット57はモジュール50の下面構造によって様々な長さを有してもよく、強度という理由でスロット57が横断リブ60を通り延在する範囲を限定することが望ましい。図8に見られるようにスロット57のいくつかは突出部53の上面54にのみ形成されるか、あるいは突出部53の傾斜面55または傾斜面56の1つにのみ形成される一方、他のスロット57は突出部の上面54および傾斜面55の1つの間、あるいは突出部53の傾斜面55および傾斜面56の1つの間に連続して延在する。さらに、いくつかのスロット57はモジュール50の縦方向に互いに離間した2つの突出部53間に連続して延在する。
【0039】
図12および図13は各々、図1のモジュール10の上面および下面の2つの不等角図であり、ウォータースクリーンまたはコンベアベルトの一部を形成するとき、それらがどのように連続して連結されるかを示す。本発明によるモジュールの別の実施形態は、同じような方法で連続して連結される。示された2つのモジュール10はモジュール10の1つの縦方向端部でヒンジ要素13を用いて端と端とに置かれ、他のモジュール10の1つの縦方向端部でヒンジ要素13と干渉し、1つのモジュール10の1つの縦方向端部の孔14を、別のモジュール10の1つの縦方向端部の孔14に整列させる。この状態においてヒンジロッド30は整列した孔14を通り、2つのモジュール10をヒンジ継手82で互いに回転可能に連結し、整列した第1および第2の回転軸80、81に沿って互いに関して回転できるようにする。図12および図13に示される状態において、2つのモジュール10の横方向端部は互いに整列する。より一般的には、モジュラーウォータースクリーンまたはコンベアベルトにおいて連続して連結される2つのモジュールは、ウォータースクリーンまたはベルトの1列におけるモジュールの横方向端部、またはヒンジ要素において「煉瓦積み」方式で連結される。
【0040】
図13に示されるように2つのモジュール10が連続して連結されるとき、各トゥースポケット26の縦方向端部の1つが、隣接するモジュールのヒンジ要素13の1つの端部面に隣接し、各トゥースポケット26の縦方向の他端は、モジュール10の横方向のリブ25のうちの1つに合流する。駆動スプロケットの歯がモジュールの1つのトゥースポケット26に重なるようモジュール10が駆動スプロケット周りを通過しているとき、駆動スプロケットが第1の回転方向に回転するとスプロケットの歯はトゥースポケット26に隣接するヒンジ要素13の端面と係合し、モジュールおよびウォータースクリーンを第1の縦方向に駆動する。駆動スプロケットが反対の回転方向に回転すると、スプロケットの歯はトゥースポケット26に隣接する横断リブ25と係合し、モジュールおよびウォータースクリーンを反対の縦方向に駆動する。
【0041】
本発明によるウォータースクリーンまたはコンベアベルトがウォータースクリーンまたはコンベアベルトの横方向端部に設けられるよう意図されると、モジュール10はその横方向端部の一方でモジュール10の孔14でヒンジロッドを解放可能に保持し、かつヒンジロッドがモジュール10の横方向に移動したり、孔14から離れたりするのを防ぐための保持機構を縦方向端部の1つに含んでもよい。幅広い種類の保持機構がモジュラープラスチックコンベアベルトとともに開発されてきており、このような機構は本発明によるモジュールとともに用いることができる。本発明によるウォータースクリーンまたはコンベアベルトモジュールとともに用いるのに適した既知の保持機構のいくつかの例は、ヒンジロッドの動きの経路内または経路外に曲げられる指のような保持器、それらがヒンジロッドと係合したり、離れる位置間をスライドできるスライド部材、ヒンジロッドを適所に固定するためにヒンジロッドの端部にわたってスナップできるクリップ、およびヒンジロッドの端部に係合できるピンである。図1−図11に示されるモジュールはこのような保持機構を具えていないが、上述の従来型の保持機構の何れかのような保持機構を含ませるために当業者によって容易に改良されない。図1−図11に示されるモジュールは(「内部モジュール」と呼ばれるような)ウォータースクリーンまたはベルトの横方向端部から離れた配置においてウォータースクリーンまたはベルトに設けられ、ヒンジロッド用の保持機構を具えるモジュールは(「端部モジュール」と呼ばれるような)ウォータースクリーンの横方向端部に配置されうる。若しくは、保持機構がモジュール自体の一部よりもヒンジロッドの一部を含む場合、図1−図11に示されるモジュールは内部モジュールまたは端部モジュールの何れかを用いることができる。
【0042】
図14は概略的に工業施設において冷却水入口76上流のフィルタ水に用いられる本発明によるモジュラーウォータースクリーン70を示す。ウォータースクリーン70は連続して回転可能に連結される本発明による複数のウォータースクリーンモジュールを含む。その下端部でウォータースクリーン70は入水口76へと導く水チャンネル74に沈められる固定されたシュー72周りを通り、その上端部でウォータースクリーン70は水チャネル74の外に取り付けられる1式の回転可能な駆動スプロケット73周りを通る。駆動スプロケット73は矢印によって示される方向にウォータースクリーンを駆動するための構成において、時計周りの方向に示された駆動モータにより回転可能に駆動される。ウォータースクリーン70は各モジュールの上面がウォータースクリーン70によって形成されるループの内側から外側を向くよう設けられる。すなわち、図14に見られるようにモジュールがウォータースクリーン70によって規定されるループの左側にある場合、モジュールの上面は左を向き、モジュールがウォータースクリーン70によって規定されるループの右側にある場合、右を向く。冷却水75は中あきの矢印によって示されるような図において左から右へとチャネル74を通り、ウォータースクリーン70を通り流れ、次いで冷却水入口76に入る。図14の冷却水75の異なるレベルによって示されるように、ウォータースクリーン70を通る液体の流れに対する抵抗のため、冷却水75の定常水頭はウォータースクリーン70の上流、ウォータースクリーン70によって規定されるループの内側、およびウォータースクリーン70の下流で異なる。示されたウォータースクリーン70は固体物を冷却水75の上面外側に向かって運ぶための、その長さに沿った間隔でプレート71を有する。プレート71がウォータースクリーン70の経路の上端部に到達して反転するとき、プレート71によって運ばれる固体物はプレート71から落とされる。若しくは、図14に示されるように複数のノズル77は冷却水75の面上のウォータースクリーン70によって規定されるループの内側に設けられてもよく、ノズル77はウォータースクリーン70を形成するモジュールの底面で水を吹き付けて、モジュールの上面に付着していたり、プレート71上にある固体物を離すことができる。ノズル77からの水の吹き付けによって離された固体物は、例えば、ウォータースクリーン70に隣接するトラフ78に集められ、トラフ78によって運ばれ、廃棄または再配置のために適した位置に運ばれる。付着した固体物はまた、回転するブラシによる他の手段によってモジュールやプレート71から離すことができる。
【0043】
本発明によるウォータースクリーンモジュールの上面の1またはそれ以上の突出物の提供は、流体を流す開口がモジュールの上面に形成される表面領域を大きくし、これによりろ過に利用可能な表面領域を増大させる。処理される水の中の固体物がモジュールの上面を押すとき、本発明によるウォータースクリーンモジュールの上面の複数の突出物の提供はまた、モジュールの上面の流体を流す開口が障害とならないようにする。モジュールの横方向端部の1つから見られるように、図15は図12の2つのモジュール10の正面図であり、リーフ31が水圧によって各モジュール10の上面を押すような固体物の状態を示す。モジュール10の上面が完全に平らである場合、リーフ31下のモジュール10の上面の全体部分はリーフ31によって遮断され、これらの部分を通って水を排出できない。しかしながら、図15のモジュール10の上面は完全に平らではないが、代わりに複数の突出部20a−20cを有し、各リーフ31は複数の突出部によって支持され、各リーフ31の一部のみがモジュール10の1つの上面と接触し、ギャップが各リーフ31の下面と、対応するモジュール10の上面との間に存在する。これらのギャップはリーフ31の下に水を流し、リーフ31の下のモジュール10の上面に形成される流体を流す開口に到達させるために、リーフ31の下に水を流すことができるチャネルを形成する。この方法において、複数の突出物はろ過においてウォータースクリーンモジュールの効果を向上させる。こうして、このようなモジュールが構成されたコンベアベルトにおいて、上面からの排出または開口を通る空気流は増大する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォータースクリーンまたはコンベアベルトに用いるのに適した成形プラスチックモジュールであって、当該モジュールが、第1および第2の縦方向端部と、当該第1および第2の縦方向端部に形成され、横方向の第1および第2の回転軸をそれぞれ規定するヒンジ要素と、前記第1および前記第2の縦方向端部間に延在する上面と、当該上面に形成された複数の突出部とを含み、各突出部はそこに形成される複数の流体を流す開口を有することを特徴とする成形プラスチックモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記突出部の少なくとも1つが、前記モジュールの横方向に見たとき、前記突出部の幅にわたって一定である輪郭を有することを特徴とするモジュール。
【請求項3】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記突出部の少なくとも1つが、前記モジュールを横方向に見たとき、前記突出部の幅にわたって変化する輪郭を有することを特徴とするモジュール。
【請求項4】
請求項1に記載のモジュールにおいて、各突出部が、上面と、前記突出部の少なくとも一部にわたって前記上面と平行である下面とを有することを特徴とするモジュール。
【請求項5】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記複数の突出物が各々、前記第1および前記第2の回転軸を通る平面に関して傾斜面を有し、当該傾斜面は、少なくとも1つの前記流体を流す開口を含むことを特徴とするモジュール。
【請求項6】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記モジュールの上面の高さが、前記第1および前記第2の回転軸を通る平面に関して、少なくとも5mm変化することを特徴とするモジュール。
【請求項7】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記流体を流す開口が、前記モジュールの縦方向に細長いスロットを含むことを特徴とするモジュール。
【請求項8】
請求項7に記載のモジュールにおいて、前記スロットが、0.5mm乃至4mmの幅を有することを特徴とするモジュール。
【請求項9】
請求項7に記載のモジュールにおいて、複数の前記スロットが、2つの前記突出部の間に連続的に延在することを特徴とするモジュール。
【請求項10】
請求項1に記載のモジュールにおいて、複数の前記流体を流す開口が、前記モジュールの高さを通って途中まで延在することを特徴とするモジュール。
【請求項11】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記モジュールの上面が、少なくとも15%の開口領域を有することを特徴とするモジュール。
【請求項12】
請求項1に記載のモジュールが、各突出部の下に形成され、複数の前記流体を流す開口と前記モジュールの底部とに流体連通しているプレナムを含むことを特徴とするモジュール。
【請求項13】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記突出部が、前記上面に形成される複数の非閉塞の流体を流す開口を有することを特徴とするモジュール。
【請求項14】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記突出部の壁厚が、前記第1および前記第2のヒンジ軸を通る平面に対して測定した場合、前記モジュールの高さより低い領域を含むことを特徴とするモジュール。
【請求項15】
請求項1に記載のモジュールにおいて、前記流体を流す開口が、前記突出部を前記モジュールの縦方向に延在する複数の平行フィンに分割していることを特徴とするモジュール。
【請求項16】
請求項1のモジュールの1またはそれ以上が列をなして、共に回転可能に連結されたウォタークリーンにおいて、1の列に沿った前記第1のヒンジ要素が、隣接する列に沿った前記第2のヒンジ要素の間に嵌合してヒンジ継手を形成し、これにより隣接する列が共に連結され、かつ前記嵌合した第1および第2のヒンジ要素の整列した第1および第2の回転軸に沿って、それらが互いに関して回転可能となることを特徴とするウォータースクリーン。
【請求項17】
請求項1のモジュールの1またはそれ以上が列をなして、共に回転可能に連結された有孔コンベアベルトにおいて、1の列に沿った前記第1のヒンジ要素が、隣接する列に沿った前記第2のヒンジ要素の間に嵌合してヒンジ継手を形成し、これにより隣接する列が共に連結され、かつ前記嵌合した第1および第2のヒンジ要素の整列した第1および第2の回転軸に沿って、それらが互いに関して回転可能となることを特徴とする有孔コンベアベルト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2011−527633(P2011−527633A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517640(P2011−517640)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/050186
【国際公開番号】WO2010/006223
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(508181663)レイトラム,エル.エル.シー. (43)
【Fターム(参考)】