説明

エアゾール作動装置

【課題】エアゾールの内容物の種類、濃度、量等に応じて、エアゾールからの内容物の噴射を制御するエアゾール作動装置を提供する。
【解決手段】エアゾールが本体内に受け入れられることを可能にし、且つ受け入れられたエアゾールを保持することが可能である収容部1aと、エアゾールからの内容物を噴射させるよう、エアゾールのステム5bを押し下げて、弁を開口させるための弁駆動機構2a〜2eと、弁駆動機構を含め、エアゾール作動装置自体の動作を制御するためのコントローラー3とを有し、収納部内にセンサー4a〜4cを有してエアゾール上のマークを検知し、前記コントローラーがセンサーにより検知されたマークに基づいてエアゾール作動装置自体の動作を制御する、エアゾール作動装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾールからの噴射を制御するためのエアゾール作動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアゾールからの噴射を制御するための従来のエアゾール作動装置は、エアゾール作動装置内での挿入方向におけるエアゾールの位置を検出することにより、エアゾールがエアゾール作動装置内に確実に挿入されたことを確認し、エアゾールからの噴射を許可していた。
また、エアゾールからの噴射を制御するための従来の(特許文献1が開示する)エアゾール作動装置は、タイマーを備えて、所定時間毎にエアゾールからの噴射を許可していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−298780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術では達成されなかった、エアゾールの内容物の種類、濃度、量等に応じて、エアゾールからの内容物の噴射を制御するエアゾール作動装置を提供することであり、更に、エアゾールの内容物に関する検知を、エアゾールのエアゾール作動装置内への挿入の正確な検知と同時に行なうことができる、エアゾール作動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、エアゾールからの噴射を制御するためのエアゾール作動装置は、エアゾールが本体内に受け入れられることを可能にし、且つ受け入れられたエアゾールを保持することが可能である本体と、エアゾールからの内容物を噴射させるよう、エアゾールのステム(その長手方向に延びる中心穴を備え、エアゾールの内容物を収容するエアゾールの主部に対して長手方向に平行に押し込まれたり、主部の高さ方向(主部の長手方向、主部の軸線(主部がそれに対して軸対称形を形成する)の方向或いは主部の挿入方向)に対してその長手方向が傾けられたりすると、中心穴が開口されてエアゾールの内容物が中心穴から外部へ噴射される)を開口させるための弁駆動機構(中心穴を開口させるためのステムと主部との間の上記相対移動を発生させる、ソレノイド、モーターとリンクの組合せ、モーターとカムとの組合せ等)または開口状態のエアゾールの弁と外部との同通を制御する噴霧デバイス(特表2009−511270に開示されるような)と、弁駆動機構の動作を制御するためのコントローラーと、を有し、
本体は、エアゾール主部の長手方向(=主部の高さ方向、主部の軸線(主部がそれに対して軸対称形を形成する)の方向或いは主部の挿入方向)に直角な方向においてエアゾールと並置されるセンサーを有してエアゾール上のマークを検知し、コントローラーはセンサーにより検知されたマークに基づき弁駆動機構の動作を制御する。
コントローラーはセンサーにより検知されたマークに基づき弁駆動機構の動作を制御するので、エアゾールの挿入動作に伴い、マークが示すエアゾールの内容物の種類、濃度、量等の少なくとも一つに関する情報がコントローラーにより把握され、エアゾールの内容物の種類、濃度、量等の少なくても一つに応じたエアゾールの内容物の噴射制御が実行可能となる。
更に、センサーは、エアゾール上に並べられる複数の被検知部分を有するマークを検知し、コントローラーはセンサーにより検知されたマークに基づき弁駆動機構の動作を制御しても良い。センサーは、挿入方向において並べられるエアゾール上に配置される複数の被検知部分を有するマーク(エアゾールの内容物の種類、濃度、量等の少なくても一つに対応する、バーコード等)を検知するので、エアゾール上に挿入方向において並べられる複数の被検知部分の検出により、エアゾールの位置の検出も確実となる。
センサーは、本体内の所定の位置に配置されたエアゾール上に並べられる(間隔を置いて並べられても良いし連結されていても良い)複数の被検知部分に対応して本体上に並べられる複数の検知部分を有しても良いし、エアゾール上に間隔を置いて並べられる複数の被検知部分の数をエアゾールの挿入移動時に計数するセンサーであっても良い。エアゾール上に並べられる複数の被検知部分がバーコードを形成し、センサーがバーコードを走査するバーコードリーダーであっても良い。
【0006】
コントローラーが、検知されたマークの複数の被検知部分のパターン或いは数がコントローラー内に記録される複数の所定のマークの内の一つの複数の被検知部分のパターン或いは数に一致しない時、弁駆動機構がエアゾールのステムを開口させることを防止するならば、内容物が噴射されても良いエアゾールが本体内に確実に挿入されたことを確認した上での、エアゾール内容物の噴射が行なわれる。
【0007】
マークは、溝、リブ、突起あるいは印刷された領域(例えば、印刷された縞模様或いはバーコード)をセンサーによる被検知部分として含むことが好適である。
【0008】
エアゾールは、噴射されるべき内容物を収容し且つ前記ステムを備える弁、噴射されるべき内容物を収納する主部、主部上に取り付けられたカバーとを備え、エアゾール上に並べられる複数の被検知部分を有してエアゾールの内容物の種類、濃度、量等の少なくても一つに対応する、バーコード等のマークが、カバー上に配置されるならば、使用される密封容器がマークの所定の(正確にコントローラーに解読可能な)様式を有する必要が無く、更に、エアゾール内容物或いは密封容器に関する情報以外にも、所望の追加情報をコントローラーに伝達することも可能となる。
マークは、噴射されるべき内容物を収容し且つ前記ステムを備える密封容器上に取り付けられたカバーの有無であるならば、エアゾール内容物或いは密封容器に関する情報等を、カバーの脱着のみで、コントローラーに伝達することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例を示す部分断面図
【図2】本発明において使用されるエアゾールの側面図
【図3】図2に示されるエアゾールの正面図
【図4】本発明において使用されるもう一つのエアゾールの側面図
【図5】図4に示されるもう一つのエアゾールの正面図
【図6】本発明の被検知部分のパターンのバリエーションを示す概略図
【図7】本発明の更にもう一つの実施例を示す概略図
【図8】本発明の被検知部分のパターンのもう一つのバリエーションを示す概略図
【図9】本発明の被検知部分のパターンの更にもう一つのバリエーションを示す概略図
【図10】本発明のもう一つの一実施例を示す部分断面図
【図11】本発明の更にもう一つの一実施例を示す部分断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のエアゾール作動装置に使用されるエアゾールは、例えば、図1、図2、図3、図4、図5に示すように、噴射されるべき内容物を収容する主部5aと、主部5aに向かって押し込まれることによりその中心穴5dを介して内容物がエアゾール外へ噴射されることを可能にするステム5b(ステム5bに向かって主部5aが押し込まれて中心穴を介して内容物がエアゾール外へ噴射されることを可能にされても良い。また、主部5aの長手方向に対してステム5bの長手方向が傾けられて、中心穴を介して内容物がエアゾール外へ噴射されることを可能にされても良い。)と、必要な場合は、その中心穴5eがステムの中心穴5dと同通し、ステム5bに嵌合するパーツ9(エアゾール業界においてはアクチュエーターと呼ばれることが多く、エアゾールのバルブ本体と連結し内容物を放出させるための作動部であり、ボタン、泡沫用スパウト、キャップとセットになったボタン(ワンタッチキャップ)等がある。)を有している。主部5aには単数または複数の突起又は溝等が形成されてエアゾール主部5aはその長手方向の軸線に対して軸対称形となっている。パーツ9は、エアゾールの内容物を霧状に噴出させるためのノズル孔を、その先端に有している。
【0011】
主部5a上には、単数または複数の突起又は溝等が形成され、これらが被検知部分6a,6b,6cとなり、マーク6dが形成される。被検知部分6a,6b,6cは、図1に示されるように主部5a上の溝と非溝の組み合わせであっても良いし、突起と非突起の組み合わせであっても良い。また、被検知部分6a,6b,6cは、主部5a上に印刷された領域と印刷されてない領域の組み合わせであっても良い。
それらの組合せ間の被検知部分6a,6b,6cの配列パターンにおける違い或いは計数される被検知部分6a,6b,6cの数の違いは、エアゾールの内容物の種類、濃度及び/又は量等の違いに対応し、エアゾール作動装置の作動制御に利用される。例えば、図1に示されるように、被検知部分6a,6b,6cの組合せ間の配列パターンにおける違いは、エアゾールの内容物の使用可能期間の違いに対応し、エアゾール作動装置の作動回数が使用可能回数に達したとき、交換時期であることを知らせる。交換時期を知らせる方法は、音、LEDランプの点灯または点滅、液晶表示などが良い。
【0012】
エアゾールは更に、図6に示されるように、主部5aの少なくとも一部を(場合によっては肩部5cをも)覆って固定されるカバー5gを追加して有しても良く、更に、被検知部分6a,6b,6cは、カバー5g上に並べられる。
【0013】
エアゾール作動装置は、図1に示されるように、エアゾールを収容するための収容部1aと、ステム5bまたはステム5bに装着されたパーツ9を押し下げて内容物を噴霧させるための駆動部材2aと、駆動部材2aを駆動させるためのギア2b、2c、2d、モーター2eから構成される弁駆動機構と、被検知部分6a,6b,6cの検知された配列パターンにおける違い或いは計数された被検知部分6a,6b,6cの数に応じて弁駆動機構の動作を制御するコントローラー3と、被検知部分6a,6b,6cの配列パターンまたは数を読取るための図1に示されるようなセンサー部分4a,4b,4c(プッシュスイッチ)を有する。エアゾール作動装置の弁駆動機構は、モーターとギアによって駆動部材2aを駆動させてステム5bまたはパーツ9を押し込む駆動機構に限らず、ソレノイドによってステム5bまたはパーツ9を押し込む駆動機構、または開口状態のエアゾールの弁と外部との同通を制御する噴霧デバイス(特表2009−511270に開示されるような)でも良い。
【0014】
エアゾールの主部5aは長手方向について軸対称形であり、収容部1a内にて長手方向を軸として回転した場合でもセンサー部分4a,4b,4cと被検知部分6a,6b,6cとの位置整合が維持される。
また、エアゾールにカバー5gが追加されていても良い。その場合、カバー5gの形状はエアゾールの主部5aは長手方向について軸対称形、非軸対象形かは問わないが、収容部1aはエアゾールが、主部5aの長手方向の軸に対する回転を除き、その長手方向以外の方向には動かない形状とする。
【0015】
コントローラー3は、エアゾールの内容物の種類または濃度または量またはこれらの組み合わせなどに対応する被検知部分6a,6b,6cの配列パターン或いは被検知部分6a,6b,6cの数を感知したセンサーからの継続的なアウトプットに応じて、駆動部材2aがステム5b、場合によってはパーツ5fを押し込むためにモーター2eとギア2b、2c、2dの駆動を指令してエアゾールを噴霧させる時間的な間隔を制御したり、駆動部材2aがステム5b、場合によってはパーツ9を押し込むためにモーター2eとギア2b、2c、2dの駆動を指令した回数をカウントして、それがエアゾールの使用可能回数に達したとき、音、LEDの点灯または点滅、液晶表示などでエアゾールの交換時期であることを知らせる。
【0016】
図7は、更にもう一つの本発明の実施例を示す。
ステム5b上には、ステム5bに嵌合し、その中心穴5eと同通する貫通穴(口径0.2〜1.5mm)を備えるパーツ9が装着され、パーツ9を介してステム5bが駆動され、ステム5bの中心穴からパーツ9の貫通穴を経て、エアゾールの内容物が外部へ噴霧される。
また、カバー5hが、主部5aの少なくとも一部と肩部5c一部を覆ってエアゾール上に装着され、カバーhを伴わないエアゾールに比して、内容物の種類、濃度、量等における差を表している。
カバー5eの装着の有無は、エアゾール作動装置の収容部1aに固体されエアゾールの主部5aの長手方向に対して直角な方向にロッド10aが動作するプッシュスイッチ10により、肩部5cと接触した状態で本体1a内に収容されたエアゾールから検知される。カバー5hが装着されたエアゾールの収容部1a内への挿入に際しては、カバー5h上の傾斜面及び/又はプッシュスイッチ10のロッド10aの先端の傾斜面により、カバー5hによるロッド10aの押し込みが円滑に行なわれる。
プッシュスイッチ10により検知されたカバー5hの装着の有無に基づき、駆動部材2aがパーツ9を押し込むためにモーター2eとギア2b、2c、2dの駆動を指令してエアゾールを噴霧させる時間的な間隔を制御したり、駆動部材2aがステム5b、場合によってはパーツ9を押し込むためにモーター2eとギア2b、2c、2dの駆動を指令した回数をカウントして、それがエアゾールの使用可能回数に達したとき、音、LEDの点灯または点滅、液晶表示などでエアゾールの交換時期であることを知らせる。
【0017】
図8、図9はマークを形成する被検知部分のパターンのセンサーの感知、非感知の状態の組み合わせの一例である。下図には、被検知部分が3つ存在し、それを検出するセンサーが3つ存在する場合における被検知部分の形状パターンとそれに対応する内容物、センサーの感知状態、エアゾール作動装置の作動パターンを一例として記載する。この例では、駆動部材2aの駆動によるエアゾールの噴射はコントローラー3によって3時間に1度の間隔で制御され、噴射量は定量噴射弁によって1回あたり0.03ccに制御されるとする。

【0018】
以下に、本発明の他の実施例を記載する。
本発明のエアゾール作動装置に使用されるエアゾールの密封容器は、図10或いは図11に示すように、噴射されるべき内容物を収容する主部105aと、主部105aに向かって押し込まれることによりその中心穴を介して内容物がエアゾール外へ噴射されることを可能にするステム105b(ステム105bに向かって主部105aが押し込まれて中心穴を介して内容物がエアゾール外へ噴射されることを可能にされても良い。また、主部105aの長手方向に対してステム105bの長手方向が傾けられて、中心穴を介して内容物がエアゾール外へ噴射されることを可能にされても良い。)と、主部105aのエアゾールの挿入方向における移動を制限するための肩部105cとを有している。主部105a(又はそれへの装着物)の円周方向の一部には突起又は溝等が形成されてエアゾール主部105aはその挿入方向(主部の高さ方向、主部の長手方向)の軸線に対して非軸対称形(図示されない)となり、主部105aの円周方向(回転方向)位置が決定される。
【0019】
また、主部105a上には、エアゾールの挿入方向において並べられた、マークを形成する被検知部分106a,106b,106cが設けられる。被検知部分106a,106b,106cは、図10に示されるように主部105a上に印刷された領域の組合せであっても良いし、図11に示されるように印刷された領域と印刷されない領域との組合せであっても良いし、印刷されない領域の組合せであっても良い。また、被検知部分106a,106b,106cは、エアゾールの挿入方向においてエアゾール上に並べられた突起及び/又は非突起の組合せであっても良いし、エアゾールの挿入方向においてエアゾール上に並べられた凹み及び/又は非凹みの組合せであっても良い。
それらの組合せ間の被検知部分106a,106b,106cの配列パターンにおける違い或いは計数される被検知部分106a,106b,106cの数の違いは、エアゾールの内容物の種類、濃度及び/又は量等の違いに相当し、エアゾール作動装置の作動制御に利用される。例えば、被検知部分106a,106b,106cの組合せ間の配列パターンにおける違いは、エアゾールの内容物の使用可能期間の違いに相当する。
【0020】
エアゾールは更に、主部105aの少なくとも一部を(場合によっては肩部5cをも)覆って固定されるカバーを、密封容器に追加して有しても良く、更に、被検知部分106a,106b,106cは、カバー上においてエアゾールの挿入方向において並べられる。
【0021】
エアゾール作動装置は、図10と図11に示されるように、エアゾールを収容しエアゾールの肩部105cと係合してエアゾールの挿入方向の移動を制限する本体101aと、ステム105bの中心穴に対応する中心穴を備えエアゾールのステム105bを押し付けて開口させるための可動子102aと本体101aに固定されて可動子102aを磁気的に駆動するためのコイル102bとで構成される弁駆動機構としての電磁ソレノイドと、被検知部分106a,106b,106cの検知された配列パターンにおける違い或いは計数された被検知部分106a,106b,106cの数に応じて電磁ソレノイドの動作を制御するコントローラー103と、被検知部分106a,106b,106cの配列パターンを読取るよう挿入方向に並べられた図11に示されるようなセンサー部分104a,104b,104c(光学的センサー)或いは図10に示される被検知部分106a,106b,106cの数をエアゾール挿入移動時に計数するセンサー104x(光学的センサー)或いは被検知部分106a,106b,106cが構成する配列パターンを有するバーコードを読取るバーコードリーダー(図示せず)であるセンサー或いは被検知部分106a,106b,106cの配列パターンを読取るよう挿入方向に並べられたセンサー部分(接触スイッチ、いわゆるリミットスイッチ)を有する。エアゾール作動装置は、モーターとリンクの組合せ或いはモーターとカムとの組合せ等により構成されても良い。
【0022】
本体101aは更に、エアゾールが本体101aに挿入された後にエアゾールに向かって捩じ込まればね101cを介してエアゾールの肩部105cを本体101aに押付けてエアゾールの挿入方向の位置を固定する蓋101bを有する。エアゾールの肩部105cが本体101aに押付けられるので、エアゾールの挿入方向位置が限定され、センサーと被検知部分106a,106b,106cとの間の挿入方向における位置整合を実現する。蓋101bによりばね101cを介して本体101aに内に固定されたエアゾールのステム105bが可動子102aにより押し込まれると、ステム105bの中心穴から噴射された内容物は可動子102aの中心穴と本体101aの排気口101dを通ってエアゾール作動装置外に放出される。蓋101bが締め込まれた状態におけるばね101cによるエアゾールの肩部105cの本体101aへの押付け力は、エアゾール作動装置によるエアゾールのステム105bの押付け力より大きく、エアゾールの肩部105cが本体101aから離れることは無い。また、ばねに代えてエアゾールの底面に達する高さ(長さ)の蓋を軸線方向に回動上下させるようにしてもよい。
本体101aは、主部105aの非軸対称形と係合して、エアゾールの回転方向位置を限定し、センサーと被検知部分106a,106b,106cとの間の回転方向における位置整合を実現する。主部105a上に装着されるカバーが、非軸対称形を有して本体101aと係合し、エアゾールの回転方向位置を限定するなら、主部105aが軸対称形を有することでエアゾールの回転方向位置を限定しなくても良い。
【0023】
コントローラー103は、被検知部分106a,106b,106cの配列パターン或いは計数された被検知部分106a,106b,106cの数に応じて、即ち、エアゾールの内容物の種類、濃度、量等に応じて、可動子102aがステム105bを継続的に押し込んでいる時間及び/又は可動子102aがステム105bを押し込むことを防止される時間を制御したり、被検知部分106a,106b,106cの配列パターン或いは計数された被検知部分106a,106b,106cから読取れるエアゾールの使用可能時間と電磁ソレノイドを駆動して可動子102aがステム105bを押し込んでいた時間の総和を比較して交換の必要をインジケーターやアラームを介して表示したりする。
【符号の説明】
【0024】
1a エアゾール収容部
2a 駆動部材
2b,2c,2d ギア
2e モーター
3 コントローラー
4a,4b,4c センサー
5a 主部
5b ステム
5c 肩部
5d ステム中心穴
5e ステム嵌合パーツ貫通穴
5g カバー
5h カバー
6a,6b,6c 被検知部分
9 ステム嵌合パーツ
10 センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアゾールが本体内に受け入れられることを可能にし、且つ受け入れられたエアゾールを保持することが可能である収容部と、
エアゾールからの内容物を噴射させるよう、エアゾールのステムを押し下げて、弁を開口させるための弁駆動機構と、
弁駆動機構を含め、エアゾール作動装置自体の動作を制御するためのコントローラーとを有し、
収納部内にセンサーを有してエアゾール上のマークを検知し、前記コントローラーがセンサーにより検知されたマークに基づいてエアゾール作動装置自体の動作を制御する、エアゾール作動装置。
【請求項2】
センサーが、エアゾール上の単数または複数の被検知部分を有するマークを検知する、請求項1に記載のエアゾール作動装置。
【請求項3】
コントローラーが弁駆動機構を一定時間ごとに作動させて、エアゾールからの内容物を一定時間ごとに噴射させるように制御する、請求項2に記載のエアゾール作動装置。
【請求項4】
マークの複数の被検知部分のパターン或いは数がエアゾールの内容物量に対応しており、センサーによって検知されたマークがコントローラー内に記録される複数の所定のマークのパターン或いは数の内の一つに一致している場合、そのパターンに基づいて、弁駆動機構の動作がエアゾールの内容物量がなくなるだけの回数に達したとき、音、LEDの点灯または点滅、液晶表示などによって交換時期であることを知らせる、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエアゾール作動装置。
【請求項5】
マークの複数の被検知部分のパターン或いは数がエアゾールの内容物の処方に対応しており、センサーによって検知されたマークがコントローラー内に記録される複数の所定のマークのパターン或いは数の内の一つに一致している場合、コントローラーがそのパターンに基づいて、弁駆動機構の作動する時間間隔を制御する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエアゾール作動装置。
【請求項6】
エアゾールは、噴射されるべき内容物を収容し且つ前記ステムおよび弁を備える密封容器と、密封容器上に取り付けられたカバーとを備え、単数または複数の被検知部分を有するマークが、カバー上に配置される、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエアゾール作動装置。
【請求項7】
マークは、溝、非溝、突起、非突起あるいは印刷された領域をセンサーによる被検知部分として含む、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のエアゾール作動装置。
【請求項8】
マークは、噴射されるべき内容物を収容し且つ前記ステムを備える密封容器上に取り付けられたカバーの有無である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエアゾール作動装置。
【請求項9】
エアゾールからの噴射を制御するためのエアゾール作動装置であり、
本体にして、エアゾールが挿入方向に移動されて本体内に受け入れられることを可能にし、且つ受け入れられたエアゾールを保持することが可能である本体と、
エアゾールからの内容物を噴射させるよう、エアゾールのステムを開口させるための弁駆動機構と、
弁駆動機構の動作を制御するためのコントローラーと、を有するエアゾール作動装置において、
本体は、挿入方向に直角な方向においてエアゾールと並置されるセンサーを有してエアゾール上のマークを検知し、コントローラーはセンサーにより検知されたマークに基づき弁駆動機構の動作を制御する、エアゾール作動装置。
【請求項10】
センサーは、挿入方向においてエアゾール上に並べられる複数の被検知部分を有するマークを検知する、請求項9に記載のエアゾール作動装置。
【請求項11】
コントローラーは、検知されたマークの複数の被検知部分のパターン或いは数が、コントローラー内に記録される複数の所定のマークの内の一つの複数の被検知部分のパターン或いは数に一致しない時、弁駆動機構がエアゾールのステムを開口させることを防止する、請求項10に記載のエアゾール作動装置。
【請求項12】
エアゾールは、噴射されるべき内容物を収容し且つ前記ステムを備える密封容器と、密封容器上に取り付けられたカバーとを備え、挿入方向においてエアゾール上に並べられる複数の被検知部分を有するマークが、カバー上に配置される、請求項10又は請求項11に記載のエアゾール作動装置。
【請求項13】
マークは、溝、突起あるいは印刷された領域をセンサーによる被検知部分として含む、請求項9から請求項12のいずれか一項に記載のエアゾール作動装置。
【請求項14】
マークは、噴射されるべき内容物を収容し且つ前記ステムを備える密封容器上に取り付けられたカバーの有無である、請求項9に記載のエアゾール作動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−76036(P2012−76036A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224719(P2010−224719)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(000100539)アース製薬株式会社 (191)
【出願人】(000194918)ホシデン株式会社 (527)
【Fターム(参考)】