説明

エアバッグ装置

【課題】非正規姿勢時に、なるべく乗員の位置、姿勢に拘らず、エアバッグ本体の急な膨張展開を抑制できるようにすることを目的とする。
【解決手段】エアバッグ装置10は、ガス供給口26hを有するエアバッグ本体20と、インフレータ12と、エアバッグ本体20に設けられ、エアバッグ本体20内に引込まれることで、エアバッグ本体20内のガスを排気可能にする排気状態からエアバッグ本体20内のガスの排気を抑制する非排気状態に切替えられる排気状態切替部材30と、排気状態切替部材30とエアバッグ本体20の内周部の一部とを連結する連結部材の一例としてのテザーベルト40とを備える。エアバッグ装置10は、基端部51がエアバッグ本体20の外周部に連結されると共に、先端部がガス供給口26hとは反対側に向けてエアバッグ本体20に覆い被さるように延在するフラップ50をさらに備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両乗員を保護するためのエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のエアバッグ装置として、特許文献1に開示のものがある。特許文献1では、エアバッグ本体の開口部に、非排気状態と排気状態との間で状態変更自在とされた排気状態切替部材が取付けられる。エアバッグ本体の内周部の一部と排気状態切替部材とがテザーベルトを介して連結されている。エアバッグ本体の正規形状膨張展開状態では、テザーベルトは排気状態切替部材をエアバッグ本体内に導入するように引込む。これにより、前記開口部からのガス排気が抑制され、エアバッグが迅速に膨張展開する。一方、乗員が通常の乗車姿勢よりも前傾した姿勢等、非正規な姿勢をとっている場合(Out Of Position、以下”OOP”という場合がある)には、エアバッグ本体は、上記正規形状膨張展開状態よりも縮んだ形状となり、テザーベルトの引張り量は上記状態よりも小さくなる。このため、ガスが上記開口部から排気され、エアバッグ本体の急な膨張展開が抑制されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−999104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非正規姿勢時における乗員の位置、姿勢によっては、テザーベルトの引張り量が大きくなり、開口部から十分なガス排気が行われない恐れがある。
【0005】
そこで、本発明は、非正規姿勢時に、なるべく乗員の位置、姿勢に拘らず、エアバッグ本体の急な膨張展開を抑制できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、第1の態様に係るエアバッグ装置は、ガス供給口を有するエアバッグ本体と、前記ガス供給口を通じて前記エアバッグ本体内にガスを供給するインフレータと、前記エアバッグ本体に設けられ、前記エアバッグ本体内に引込まれることで、前記エアバッグ本体内のガスを排気可能にする排気状態から前記エアバッグ本体内のガスの排気を抑制する非排気状態に切替えられる排気状態切替部材と、前記排気状態切替部材と前記エアバッグ本体の内周部の一部とを連結する連結部材と、基端部が前記エアバッグ本体の外周部に連結されると共に、先端部が前記ガス供給口とは反対側に向けて前記エアバッグ本体に覆い被さるように延在するフラップとを備える。
【0007】
第2の態様は、第1の態様に係るエアバッグ装置であって、前記フラップは、前記エアバッグ本体のうち、前記ガス供給口の縁部から前記エアバッグ本体が膨張展開する際に正規姿勢の乗員に当接する部分の手前の領域の少なくとも一部に覆い被さるように設けられている。
【0008】
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るエアバッグ装置であって、前記フラップの先端部は、前記エアバッグ本体が膨張展開する際に、非正規姿勢の乗員と前記エアバッグ本体との間には挟まれ、正規姿勢の乗員と前記エアバッグ本体との間には挟まれないように延在している。
【0009】
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るエアバッグ装置であって、前記フラップの先端部は、前記エアバッグ本体に対して前記連結部材が連結された位置を越えるように延在している。
【0010】
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るエアバッグ装置であって、前記フラップの基端部は、前記ガス供給口の周縁部より離れた位置で前記エアバッグ本体の外周部に連結されている。
【0011】
第6の態様は、第1〜第5のいずれか1つの態様に係るエアバッグ装置であって、前記フラップの基端部は、前記エアバッグ本体に対して前記連結部材が連結された位置よりも前記ガス供給口側で、前記エアバッグ本体の外周部に連結されている。
【発明の効果】
【0012】
第1の態様に係るエアバッグ装置によると、非正規姿勢時にエアバッグ本体が膨張展開しようとする際に、フラップが乗員に当接すると、その部分でエアバッグ本体の膨張が抑制される。エアバッグ本体の部分的な膨張を抑制することで、連結部材の引張りを抑制して、排気状態切替部材が非排気状態に切替え又は維持されることを抑制できる。これにより、非正規姿勢時に、なるべく乗員の位置、姿勢に拘らず、エアバッグ本体の急な膨張展開を抑制できる。
【0013】
また、非正規姿勢時において、乗員は、前記エアバッグ本体のうち、前記ガス供給口の縁部から前記エアバッグ本体が膨張展開する際に正規姿勢の乗員に当接する部分の手前の領域の少なくとも一部に当接することが多いと想定される。そこで、第2の態様のように、前記領域の少なくとも一部にフラップを設けることで、当該配設領域でのエアバッグ本体の部分的な膨張展開を抑制できる。これにより、連結部材の引張りを抑制して、排気状態切替部材が非排気状態に切替え又は維持されることを抑制でき、非正規姿勢時に、なるべく乗員の位置、姿勢に拘らず、エアバッグ本体の急な膨張展開を抑制できる。
【0014】
第3の態様によると、非正規姿勢時には、フラップの先端部が乗員とエアバッグ本体との間に挟まれ、エアバッグ本体のうちフラップで覆われる部分で膨張展開が抑制される。これにより、連結部材の引張り及び排気状態切替部材の非排気状態への切替え又は維持が抑制され、エアバッグ本体の急な膨張展開を抑制できる。また、正規姿勢時には、フラップの先端部は乗員とエアバッグ本体との間に挟まれないで、エアバッグ本体が膨張展開する。これにより、連結部材が引張られると共に、排気状態切替部材が非排気状態に切替え又は維持され、エアバッグ本体を迅速に膨張展開できる。
【0015】
第4の態様によると、前記フラップの先端部は、前記エアバッグ本体に対して前記連結部材が連結された位置を越えるように延在しているため、連結部材の連結位置近傍でエアバッグ本体の部分的な膨張展開を抑制でき、これにより、連結部材の引張り及び排気状態切替部材の非排気状態への切替え又は維持が抑制され、エアバッグ本体の急な膨張展開を抑制できる。
【0016】
第5の態様によると、エアバッグ本体のうちガス供給口の近傍部分を円滑に膨張させることができる。
【0017】
第6の態様によると、非正規姿勢時には、エアバッグ本体のうち連結部材が連結された位置よりもガス供給口側の部分の膨張展開を抑制できるため、より効果的に連結部材の引張りを抑制できる。これにより、排気状態切替部材の非排気状態への切替え又は維持、さらには、エアバッグ本体の急な膨張展開を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】エアバッグ装置の膨張展開完了後の状態を示す図である。
【図2】非排気状態にある排気状態切替部材を示す概略側面図である。
【図3】非排気状態にある排気状態切替部材を示す概略平面図である。
【図4】排気状態にある排気状態切替部材を示す概略斜視図である。
【図5】排気状態にある排気状態切替部材を示す概略側面図である。
【図6】排気状態にある排気状態切替部材を示す概略平面図である。
【図7】排気状態切替部材の変形例を示す図である。
【図8】排気状態切替部材の変形例を示す図である。
【図9】排気状態切替部材の変形例を示す図である。
【図10】エアバッグ装置の設置例を示す説明図である。
【図11】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図12】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図13】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図14】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図15】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図16】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図17】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図18】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図19】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図20】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図21】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図22】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図23】エアバッグ装置の動作を示す説明図である。
【図24】変形例に係るエアバッグ本体を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施形態に係るエアバッグ装置について説明する。図1はエアバッグ装置10の膨張展開完了後の状態を示す図であり、図2及び図3は非排気状態にある排気状態切替部材を示す図であり、図4〜図6は排気状態にある排気状態切替部材を示す図である。
【0020】
このエアバッグ装置10は、車両の助手席前方にあるダッシュボードに組込まれ、車両の衝突時等に助手席乗員前方に展開して、助手席乗員を受止めて衝撃を吸収する装置である。もちろん、本エアバッグ装置は、助手席用のエアバッグ装置に限らず、ステアリング装置に組込まれる運転席用のエアバッグ等にも適用可能である。
【0021】
本エアバッグ装置10は、エアバッグ本体20と、インフレータ12と、排気状態切替部材30と、連結部材としてのテザーベルト40と、フラップ50とを備えている。
【0022】
エアバッグ本体20は、膨張展開可能な袋状に形成されており、ガス供給口26hと、すくなくとも一つの開口部28hを有している。エアバッグ本体20は、例えば、次の構成によって袋状に形成される。すなわち、略帯状の布の両端縁部を縫い合せる等して接合することで略筒状の基布部22を形成する。また、基布部22の側方開口を閉塞可能な広がり形状を有する一対の側布部24を準備し、略筒状に形成された基布部22の両側開口周縁部に、それぞれ側布部24の縁部を縫いつける等して接合する。これにより、袋状のエアバッグ本体20が形成されている。ここでは、エアバッグ本体20は、側面視において、インフレータ12の上方から乗員側(車両後方、図1の右側)に向けて膨らみ、乗員側部分で下方に向けて膨らむ形状に形成されている。もちろん、エアバッグ本体20を袋状に形成するための基布の形状、組合わせは上記例に限られない。
【0023】
ガス供給口26hは、基布部22の一側部、ここでは、膨張展開形態でダッシュボードに対向する部分に形成されている。このガス供給口26h部分にインフレータ12が取付けられる。そして、車両の衝突時等にインフレータ12で発生したガスがガス供給口26hを通ってエアバッグ本体20内に導入される構成となっている。
【0024】
開口部28hは、ガス排出用の孔である。ここでは、開口部28hは、基布部22の一側部、ここでは、展開形態でガス供給口26hの斜め上方の位置(フロントウインドウと対向する位置)に形成されている。また、ここでは、開口部28hは、エアバッグ本体20の幅方向に沿って延びる長孔状に形成されている。もっとも、開口部28hは、長孔状に限られず、円穴状、多角形孔状に形成されていてもよい。
【0025】
なお、上記エアバッグ本体20に、開口部28hとは別に、第2のベントホールが形成されていてもよい。この第2のベントホールは、例えば、展開形態におけるエアバッグ本体20の両側部等に形成される。この第2のベントホールによる排気と、排気状態切替部材30を介した排気態様との組合わせによって、多彩な排気パターンの設定が可能となる。
【0026】
排気状態切替部材30は、上記開口部28hに設けられており、エアバッグ本体20内に引込まれる前の状態では、エアバッグ本体20内のガスを排気可能な排気状態とされ(図4〜図6参照)、エアバッグ本体20内に引込まれることで、前記排気状態からエアバッグ本体20内のガスの排気を抑制する非排気状態(図1〜図3参照)に切替えられるように構成されている。そして、後述するテザーベルト40による引込力に応じて、排気状態切替部材30がこれらの両状態間で状態変更する。
【0027】
より具体的に説明すると、排気状態切替部材30は、一対の帯状布32を有している。一対の帯状布32の一端部(基端部)は、エアバッグ本体20内で開口部28hの周縁部を囲むように縫いつけられている。なお、排気状態切替部材30は、エアバッグ本体20の外面で該エアバッグ本体20に縫いつけられていてもよい。また、一対の帯状布32の他端部(先端部)は、その幅方向に沿って略全体に亘って互いに縫い合されて接合されている。さらに、一対の帯状布32の両側部は、その基端部だけ縫い合されて接合されており、その他の部分は縫い合されない開口状態となっている。そして、一対の帯状布32の両側部のうち非縫い合せ部分で囲まれる部分をもって、第1のベントホール32hが構成されている。なお、一対の帯状布32の両側部の基端は所定長に亘って縫い合されているため、開口部28hと第1のベントホール32hとは連続した位置関係にはなく、互いに離れた位置に形成されていることになる。
【0028】
また、一対の帯状布32の幅寸法は、上記開口部28hの幅寸法よりも大きく設定されており、従って、排気状態切替部材30の幅寸法も開口部28hの幅寸法よりも大きく設定されている。そして、エアバッグ本体20の内部から外部へ又はその逆に移動する場合には、排気状態切替部材30がその幅方向に縮小するように変形しつつ開口部28h内をくぐり抜けるようになり、所定の抵抗が作用するようになっている。これにより、後述するテザーベルト40による引込力やエアバッグ本体20に所定以上の内圧が作用していない場合等に、排気状態切替部材30が不用意に状態変更することを抑制するようにしている。
【0029】
この排気状態切替部材30は、第1のベントホール32h形成部分と共にエアバッグ本体20外に導出された状態では、第1のベントホール32hを通じてエアバッグ本体20内のガスを排気可能な排気状態となる(図4、図5及び図6参照)。一方、排気状態切替部材30は、第1のベントホール32h形成部分と共にエアバッグ本体20内に導入された状態では、開口部28hを閉塞するように覆ってエアバッグ本体20内のガス排気を抑制する非排気状態となる(図1、図2及び図3参照)。
【0030】
テザーベルト40は、上記排気状態切替部材30とエアバッグ本体20の内周部の一部とを連結する部材である。このテザーベルト40は、エアバッグ本体20が正規形状に膨張展開する際(図1参照)には、そのインフレータ12からのガス供給による膨張展開力を受けて排気状態切替部材30をエアバッグ本体20内に引込んで、非排気状態にする。一方、エアバッグ本体20が膨張展開する途中でエアバッグ本体20が非正規姿勢の乗員に当接し、エアバッグ本体20の展開膨張が部分的に妨げられると、テザーベルト40による排気状態切替部材30の引張りが抑制される。これにより、排気状態切替部材30が排気状態に変更するのを許容された状態となる。
【0031】
排気状態切替部材30の構成は上記例に限られない。
【0032】
例えば、図7に示す変形例に係る排気状態切替部材230では、一対の略台形状布232の長辺側である底辺232aをエアバッグ本体20の開口部28hに縫いつけて取付けると共に、一対の略台形状布232の短辺側である上辺232b同士を縫い合せて接合している。そして、その一対の略台形状布232の上辺の接合部分に長尺状のテザーベルト240の一端部を連結している。また、一対の略台形状布232の斜辺232cで囲まれる部分により一対の第1のベントホール232h(太線部分参照)を形成している。
【0033】
また、図8に示す変形例に係る排気状態切替部材330では、一対の略台形状布332の長辺側である底辺332aをエアバッグ本体20の開口部28hに縫いつけて取付けると共に、一対の略台形状布332の両斜辺332c同士を縫い合せて接合している。そして、その一対の略台形状布332の各上辺332bに長尺状のテザーベルト340の一端部を連結している。また、その一対の略台形状布332の上辺332bで囲まれる部分により、第1のベントホール332h(太線部分参照)を形成している。
【0034】
図9に示す排気状態切替部材430では、一対の略台形状布432の長辺側である底辺432aをエアバッグ本体20の開口部28hに縫いつけて取付けると共に、一対の略台形状布432の両斜辺432c同士及び両上辺432b同士を縫い合せて接合している。そして、その一対の略台形状布432の各上辺に長尺状のテザーベルト440の一端部を連結している。また、その一対の略台形状布432の一方又は双方に穴を形成してこれを第1のベントホール432hとしている。
【0035】
これらの各変形例の場合でも、上記実施形態と同様にエアバッグ本体20内に導入され、又は、外に導出されることで、非排気、排気の状態が切替えられる。
【0036】
より具体的には、テザーベルト40は、長尺部材、ここでは、布等によって細長い帯状に形成されている。
【0037】
テザーベルト40の一端部は、排気状態切替部材30の先端部に連結されている。ここでは、排気状態切替部材30の先端側両側部がテザーベルト40に連結されている。すなわち、テザーベルト40の一端部は、排気状態切替部材30の先端部と略同じ幅寸法に形成されている。ここでは、テザーベルト40の先端部52は、Y字状に広がる形状に形成されている。そして、その略Y字状に広がる両端部が、排気状態切替部材30の先端部の両側に縫いつけられている。これにより、テザーベルト40は、排気状態切替部材30の先端側両側部を引張るようにして、排気状態切替部材30をエアバッグ本体20内に引込むようになっている。もっとも、テザーベルト40の先端部が上記のようにY字状に広がる形状に形成されていることは必須ではない。
【0038】
また、テザーベルト40の他端部は、エアバッグ本体20のうち正規姿勢の乗員とは通常当接しないで、非正規姿勢の乗員と当接する部分、即ち、エアバッグ本体20が膨張展開しようとする際に、ダッシュボードの直ぐ近傍に配設された頭部又は胸部に当接する部分の内周部に縫付ける等して連結されている。ここでは、テザーベルト40の他端部は、インフレータ12と対向する部分に取付けられている。通常、非正規姿勢の乗員の頭部或は胸部は、ダッシュボードの真上又は真上よりも乗員側の部分に存在することが推測される。このため、ダッシュボードに組付けられた状態におけるエアバッグ本体20の膨張展開形態において、テザーベルト40の他端部はダッシュボードの真上又は真上から乗員側に近づいた位置でエアバッグ本体20に連結されていることが好ましい。
【0039】
また、テザーベルト40の長さは、次の条件を満たす長さ寸法に設定されている。すなわち、エアバッグ本体20が正規形状に展開膨張する途中で、エアバッグ本体20(特に、テザーベルト40の連結部分近傍部位)が非正規姿勢の乗員の頭部或は胸部等に当接して排気状態切替部材30とテザーベルト40の連結部分間の膨張が部分的に妨げられた状態(以下展開状態1という場合がある)において、テザーベルト40の長さ寸法は、エアバッグ本体20の開口部28hとテザーベルト40の他端部の連結部分間の距離よりも長い。従って、この状態では、テザーベルト40は弛み、排気状態切替部材30が排気状態に変更できるようになる。一方、非正規姿勢の乗員によって膨張展開が妨げられないで、エアバッグ本体20が正規形状に展開膨張する際には、上記展開状態1よりも大きく膨張展開する途中で、エアバッグ本体20の開口部28hとテザーベルト40の他端部の連結部分間の距離は、テザーベルト40の長さ寸法よりも大きくなる。これにより、テザーベルト40は、膨張展開力を受けてエアバッグ本体20内周部の一部と排気状態切替部材30との間で引張られて排気状態切替部材30をエアバッグ本体20内に引込んで、非排気状態に切替える。
【0040】
フラップ50は、布等で形成された柔軟なシート状部材であり、ここでは、方形状に形成されている。もっとも、フラップ50は、方形以外の多角形、円形等であってもよい。
【0041】
フラップ50の基端部51(ここでは、1つの側縁部)は、エアバッグ本体20の外周部に縫い合せ等によって連結されている。また、フラップ50のうち前記基端部51とは反対側の先端部52は、エアバッグ本体20の膨張初期から膨張途中においてガス供給口26hとは反対側に向けてエアバッグ本体20に覆い被さるように延在している。
【0042】
ここでは、フラップ50の基端部51は、エアバッグ本体20を側方から視た外周りにおいて、エアバッグ本体20のうちテザーベルト40とエアバッグ本体20との連結部と排気状態切替部材30との間部分に連結されている。また、フラップ50の先端部52は、エアバッグ本体20を側方から視た外周りにおいて、エアバッグ本体20のうちテザーベルト40とエアバッグ本体20との連結部とをガス供給口26hの反対側(乗員側)に越えるように延在している。これにより、エアバッグ本体20が膨張展開する途中で、インフレータ12の上方或は上方から乗員席よりの位置に非正規姿勢の乗員の頭部又は胸部が存在すると、フラップ50が膨張展開途中のエアバッグ本体20と乗員との間に挟まれる。これにより、エアバッグ本体20の一部分、特に、エアバッグ本体20のうちテザーベルト40の連結部分と排気状態切替部材30との間部分が、ダッシュボードと非正規姿勢の乗員との間を抜出てしまうことを抑制できる。
【0043】
このように構成されたエアバッグ装置10は、例えば、図10に示すように、インフレータ12と合体組付された状態で、ブラケット102等を介して車両の助手席前方のダッシュボード100に固定されている。この状態では、エアバッグ本体20は、ダッシュボード100内側に折畳まれた形態で収容されている。エアバッグ本体20の折畳み形態は、蛇腹状であってもよいし、ロール状であってもよいし、くしゃくしゃに丸めた状態であってもよいし、それらの複合であってもよい。この際、排気状態切替部材30は、エアバッグ本体20内に導入されている。もっとも、排気状態切替部材30は、エアバッグ本体20から導出されていてもよい。また、フラップ50は、折畳まれたエアバッグ本体20の外周に被せられている。
【0044】
このエアバッグ装置10の膨張展開動作について説明する。
【0045】
まず、図11〜図14を参照して正規姿勢の乗員P1に対してエアバッグ本体20が膨張展開する動作について説明する。
【0046】
なお、正規姿勢とは、乗員席を、想定される平均的な使用位置及び使用姿勢に調整し、平均的な骨格、身長及び体つきの乗員が、胴体を背もたれにもたれさせると共に、頭部の軸を鉛直姿勢にしたような姿勢をいう。
【0047】
かかる正規姿勢の一例は、2011年8月29日に発行され、2011年12月27日に有効となるFMVSS(Federal Motor Vehicle. Safety Standard)のNo.208の「S7.シートベルトアッセンブリ要件」及び「S10.テスト用ダミーの配置方法」等に規定されたものを採用することができる。
【0048】
勿論、本エアバッグ装置10を搭載する車両の仕向地に応じて、ヨーロッパ向けの基準、日本向けの基準等で規定される正規姿勢を採用してもよい。また、基準が変更、或は新たに規定された場合には、当該変更、新たな規定にあわせて正規姿勢、非正規姿勢を採用してもよい。
【0049】
図11はエアバッグ本体20が膨張展開する前の初期状態を示している。図11に示す状態において、車両衝突時等には、インフレータ12で発生したガスがガス供給口26hを通ってエアバッグ本体20内に導入される。
【0050】
すると、図12に示すように、エアバッグ本体20はダッシュボード100のエアバッグ用リッド部分を割開く等して、ダッシュボード100の上方及び乗員P1(乗員席)側に向けて膨張展開しようとする。
【0051】
この際、フラップ50は、膨張展開途中のエアバッグ本体20の上方に覆い被さり、乗員P1側には面していない。このため、エアバッグ本体20は図13に示すように、乗員P1側に向けて膨張展開する。この際、エアバッグ本体20のうち排気状態切替部材30が設けられた部分とテザーベルト40の連結部分とが膨張して伸び、テザーベルト40が引張られる。テザーベルト40の引張り力によって、排気状態切替部材30がエアバッグ本体20内に引込まれ、非排気状態に切替えられる。このため、排気状態切替部材30からガスの排気が抑制された状態で、エアバッグ本体20が迅速に膨張展開する。
【0052】
そして、図14に示すように、エアバッグ本体20がほぼ完全に膨張展開すると、テザーベルト40が強く引張られて、排気状態切替部材30はエアバッグ本体20内に強く引張られた状態となり、エアバッグ本体20の内圧に抗して上記非排気状態に完全に維持される。続いて、このエアバッグ本体20が車両衝突の衝撃によって前方に移動する助手席乗員を受止め、乗員の衝撃を吸収する。
【0053】
次に、非正規姿勢の乗員に対してエアバッグ本体20が膨張展開する動作について説明する。
【0054】
なお、非正規姿勢とは、上記正規姿勢から外れた姿勢で、かつ、頭部が正規姿勢よりもダッシュボード100側に近い姿勢のうちの1つをいう。この場合、乗員が平均的な骨格、身長及び体つきから外れた乗員であるかどうかを問わず、正規姿勢から外れた姿勢で着座している場合、及び、平均的な骨格、身長及び体つきから外れた乗員(特に幼児)が着座姿勢を問わす着座している場合を含む。かかる非正規姿勢としては、特に、乗員が乗員席に着座した状態で頭部及び胸部を車両前方のダッシュボード近くに位置させている場合が想定される。
【0055】
かかる非正規姿勢の一例は、2011年8月29日に発行され、2011年12月27日に有効となるFMVSS(Federal Motor Vehicle. Safety Standard)のNo.208の「S22.S21(3歳児ダミーを使う場合の要件)に関するテスト手順」に規定されたものを採用することができる。
【0056】
勿論、本エアバッグ装置10を搭載する車両の仕向地に応じて、ヨーロッパ向けの基準、日本向けの基準等で規定される非正規姿勢を採用してもよい。また、基準が変更、或は新たに規定された場合には、当該変更、新たな規定にあわせて正規姿勢、非正規姿勢を採用してもよい。
【0057】
図15〜図17を参照して、3歳児の乗員P2がダッシュボード100に近づけた非正規姿勢で着座している場合において、エアバッグ本体20が膨張展開する動作について説明する。
【0058】
図15はエアバッグ本体20が膨張展開する前の初期状態を示している。図15に示す状態において、車両衝突時等には、インフレータ12で発生したガスがガス供給口26hを通ってエアバッグ本体20内に導入される。
【0059】
すると、図16に示すように、エアバッグ本体20はダッシュボード100のエアバッグ用リッド部分を割開く等して、ダッシュボード100の上方及び乗員P2乗員席)側に向けて膨張展開しようとする。乗員P2の頭部或は胸部はダッシュボード100近くに位置しているため、膨張展開途中のエアバッグ本体20が乗員P2に当る。この際、フラップ50は、膨張展開途中のエアバッグ本体20の上方に覆い被さり、乗員P2にも面する。このため、フラップ50は、膨張展開途中のエアバッグ本体20と乗員P2との間に挟まれる。エアバッグ本体20は折畳まれた状態から膨張展開を開始するため、膨張展開途中では、エアバッグ本体20は何らかの形態である程度折畳まれた状態が残っている。しかしながら、上記のように、フラップ50が膨張展開途中のエアバッグ本体20と乗員P2との間に挟まれると、膨張展開しようとする力がフラップ50及び前記挟込み部分によって受止められるため、フラップ50の内側には膨張展開力が作用し難い。このため、エアバッグ本体20のうち排気状態切替部材30が設けられた部分とテザーベルト40の連結部分とが伸び難くなり、テザーベルト40を強く引張る力が作用し難い。このため、テザーベルト40が弛んだ状態となり、排気状態切替部材30は排気状態となる。なお、排気状態切替部材30は、初期状態において排気状態であってもよいし、或は、エアバッグ本体20の内圧によって排気状態切替部材30がエアバッグ本体20外に出て排気状態に切替ってもよい。
【0060】
これにより、図17に示すように、エアバッグ本体20内のガスは開口部28hから排気状態切替部材30内を通って第1のベントホール32hから外部に排気され、エアバッグ本体20の急激な展開膨張が抑制される。
【0061】
図18〜図20を参照して、6歳児の乗員P3がダッシュボード100に近づけた非正規姿勢で着座している場合において、エアバッグ本体20が膨張展開する動作について説明する。
【0062】
この場合、想定される乗員P3の頭部が上記乗員P2の場合よりも上方にある点を除いて、図15〜図17に示す場合と同様の動作でエアバッグ本体20が膨張展開する。
【0063】
このため、この場合にも、エアバッグ本体20の急激な展開膨張が抑制される。
【0064】
図21〜図23は、図18〜図20に示す場合と同様の場合であって、フラップ50を省略した場合のエアバッグ本体20の動作を示している。
【0065】
この場合、図21に示すように、エアバッグ本体20はダッシュボード100のエアバッグ用リッド部分を割開く等して、ダッシュボード100の上方及び乗員P3乗員席)側に向けて膨張展開しようとする。乗員P3の頭部或は胸部はダッシュボード100近くに位置しているため、膨張展開途中のエアバッグ本体20が乗員P3に当る。すると、エアバッグ本体20は、乗員P3側への膨張展開を妨げられるため、ダッシュボード100と乗員P3との間の空間を抜出て上方に逃げる膨張展開する。すると、上記の場合とは異なり、エアバッグ本体20のうち排気状態切替部材30が設けられた部分とテザーベルト40の連結部分とがダッシュボード100と乗員P3との間で伸びてしまうため、テザーベルト40を強く引張る力が作用する。このため、テザーベルト40が引張られ、排気状態切替部材30は非排気状態となる。
【0066】
これにより、図23に示すように、ガスの排気が抑制された状態でエアバッグ本体20が膨張展開を継続してしまう。
【0067】
以上のように構成されたエアバッグ装置10によると、非正規姿勢状態の乗員に対してエアバッグ本体20が膨張展開しようとする際には、フラップ50が乗員に当接すると、その部分近傍でエアバッグ本体20の膨張が抑制される。これにより、テザーベルト40の引張りを抑制して、排気状態切替部材30が非排気状態に切替え又は維持されることを抑制できる。これにより、エアバッグ本体20の膨張展開時において、エアバッグ本体20のうちテザーベルト40の連結部分近傍が非正規姿勢の乗員に当接した場合だけでなく、エアバッグ本体20のうちフラップ50で覆われる部分が非正規姿勢の乗員に当接した場合にも、エアバッグ本体20の部分的な膨張展開を抑制できる。これにより、非正規姿勢時に、なるべく乗員の位置、姿勢に拘らず、エアバッグ本体20の急な膨張展開を抑制できる。
【0068】
基本的には、フラップ50は、基端部51がエアバッグ本体20の外周部に連結されると共に、先端部52がガス供給口26hとは反対側に向けてエアバッグ本体20に覆い被さるように延在していればよい。
【0069】
もっとも、フラップ50は、エアバッグ本体20が膨張展開する途中でエアバッグ本体20と非正規姿勢の乗員との間に挟まれ、これにより、エアバッグ本体20の部分的な膨張展開を抑制して、エアバッグ本体20のうちテザーベルト40の連結部分がダッシュボードと非正規姿勢の乗員との間を抜出てしまうことを抑制する役割を有している。非正規姿勢として上記所定の正規姿勢以外の全ての姿勢を想定し、そのいずれかの非正規姿勢に対して上記効果を得るためには、フラップ50は、エアバッグ本体20のうちガス供給口26hの縁部からエアバッグ本体20が膨張展開する際に所定の正規姿勢の乗員に当接する部分の手前の領域の少なくとも一部に覆い被さるように設けられているとよいとも考えられる。
【0070】
もっとも、乗員が正規姿勢である場合には、フラップ50がエアバッグ本体20と乗員との間には挟まれないようにすることが好ましい。この点からすると、フラップ50の先端部52は、エアバッグ本体20が膨張展開する際に、非正規姿勢の乗員とエアバッグ本体20との間には挟まれ、正規姿勢の乗員とエアバッグ本体20との間には挟まれない程度に延在していることが好ましい。
【0071】
また、通常、エアバッグ本体20に対するテザーベルト40の連結部分は、典型的な非正規姿勢の乗員と当接する箇所に設定される。エアバッグ本体20が、上記典型的な非正規姿勢を中心としてずれた非正規姿勢の乗員に当接した場合に、エアバッグ本体20の急な膨張展開を抑制するためには、フラップ50は、エアバッグ本体20に対するテザーベルト40の連結部分を覆っていることが好ましい。この点からすると、フラップ50の先端部52は、エアバッグ本体20に対してテザーベルト40が連結された位置を越えるように延在していることが好ましい。
【0072】
また、テザーベルト40は、エアバッグ本体20のうちテザーベルト40の連結部分と排気状態切替部材30との間の部分の伸び状態に応じて引張られるため、フラップ50は直接的に当該部分の伸びを抑制するように設けられることが好ましい。この点からすると、フラップ50の基端部51は、エアバッグ本体20に対してテザーベルト40が連結された位置よりもガス供給口26h側であることが好ましい。
【0073】
特に、フラップ50の基端部51は、エアバッグ本体20に対してテザーベルト40が連結された位置よりもガス供給口26h側であり、フラップ50の先端部52は、エアバッグ本体20に対してテザーベルト40が連結された位置を越えるように延在している場合に、より効果的にテザーベルト40の引張り、排気状態切替部材30の非排気状態への切替え又は維持、さらには、エアバッグ本体20の急な膨張展開を抑制できると考えられる。
【0074】
なお、上記実施形態において、開口部28h及び排気状態切替部材30の位置、テザーベルト40の連結先は上記例に限られない。例えば、エアバッグ本体20の両側部又は一方の側部に開口部28h及び排気状態切替部材30が設けられていてもよい。これらの場合のテザーベルトの連結先は、エアバッグ本体20の側部であってもよいし、上記と同様にエアバッグ本体20の上方部分であってもよい。
【0075】
また、フラップの取付対象となるエアバッグ本体の例は上記例に限られず、乗員前方に一つの気室を形成するように膨張展開するエアバッグ本体であればよい。また、フラップは、そのようなエアバッグ本体の外周部全体のいずれかの箇所に連結され、その連結箇所からガス供給口の反対側に向けて覆い被さっていればよい。
【0076】
例えば、図24に示すように、エアバッグ本体120は、その膨張展開状態において、乗員の肩部及び胸部の左半側の少なくとも一部を受止める左側当接部121Lと、乗員の前記肩部及び前記胸部の右半側の少なくとも一部を受止める右側当接部121Rと、乗員の頭部の少なくとも一部を受止める頭部当接部122とを含んでおり、左側当接部121Lと右側当接部Rとがそれらよりも凹んだ状態の上下方向境界部126を介して幅方向に隣合い、左側当接部121L及び右側当接部121Rと、頭部当接部122とが、それらよりも凹んだ状態の幅方向境界部127を介して上下方向に隣合うものであってもよい。このようなエアバッグ本体120に対して、上記と同様にフラップ150が設けられていてもよい。
【0077】
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0078】
10 エアバッグ装置
12 インフレータ
20 エアバッグ本体
26h ガス供給口
28h 開口部
30 排気状態切替部材
40 テザーベルト
50 フラップ
51 基端部
52 先端部
100 ダッシュボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス供給口を有するエアバッグ本体と、
前記ガス供給口を通じて前記エアバッグ本体内にガスを供給するインフレータと、
前記エアバッグ本体に設けられ、前記エアバッグ本体内に引込まれることで、前記エアバッグ本体内のガスを排気可能にする排気状態から前記エアバッグ本体内のガスの排気を抑制する非排気状態に切替えられる排気状態切替部材と、
前記排気状態切替部材と前記エアバッグ本体の内周部の一部とを連結する連結部材と、
基端部が前記エアバッグ本体の外周部に連結されると共に、先端部が前記ガス供給口とは反対側に向けて前記エアバッグ本体に覆い被さるように延在するフラップと、
を備えるエアバッグ装置。
【請求項2】
請求項1記載のエアバッグ装置であって、
前記フラップは、前記エアバッグ本体のうち、前記ガス供給口の縁部から前記エアバッグ本体が膨張展開する際に正規姿勢の乗員に当接する部分の手前の領域の少なくとも一部に覆い被さるように設けられている、エアバッグ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置であって、
前記フラップの先端部は、前記エアバッグ本体が膨張展開する際に、非正規姿勢の乗員と前記エアバッグ本体との間には挟まれ、正規姿勢の乗員と前記エアバッグ本体との間には挟まれないように延在している、エアバッグ装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のエアバッグ装置であって、
前記フラップの先端部は、前記エアバッグ本体に対して前記連結部材が連結された位置を越えるように延在している、エアバッグ装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のエアバッグ装置であって、
前記フラップの基端部は、前記ガス供給口の周縁部より離れた位置で前記エアバッグ本体の外周部に連結されている、エアバッグ装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のエアバッグ装置であって、
前記フラップの基端部は、前記エアバッグ本体に対して前記連結部材が連結された位置よりも前記ガス供給口側で、前記エアバッグ本体の外周部に連結されている、エアバッグ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−112016(P2013−112016A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257234(P2011−257234)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000117135)芦森工業株式会社 (447)
【Fターム(参考)】