説明

エコノマイザ

【課題】エコノマイザの熱交換部に付着、堆積する粉体を効率的に除去することが可能なエコノマイザを提供すること。
【解決手段】燃焼ガスG1を排出する通気路18に配置され、前記燃焼ガスG1と接触して熱交換をする複数の熱交換部42が形成された伝熱管Tと、流体を噴射するノズル孔46A、46Bが形成された流体噴射部材46とを備えたエコノマイザ40であって、前記流体噴射部材46は、少なくとも一部の前記熱交換部44の下方に配置され、少なくとも前記ノズル孔46Aは上方に開口されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃焼機器で発生した燃焼ガスが排ガスとして通過する通気路に配置され、排ガスに含まれる粉体の付着、堆積が抑制可能なエコノマイザに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボイラ等の燃焼機器において、バーナが燃焼して発生した燃焼ガスの残熱を利用した省エネルギーを図るために、例えば、放熱面積を増やすためにパイプの外周に帯状の金属板を螺旋状に巻き付けたいわゆるエロフィン管等の伝熱管により熱交換部を形成し、この熱交換部を燃焼ガスを排ガスとして排出する排ガス流路(通気路)に配置し、この排ガスに含まれる熱を熱交換して水を加熱するエコノマイザが広く用いられている。
【0003】
一方、熱交換部を構成する伝熱管には、排ガス流路を通過する排ガスに含まれた水蒸気が凝縮してできる水滴や、塵埃等の粉体が付着、堆積されやすく、特に、熱交換部の上部では、伝熱管内を流れる水の温度が低いために、排ガスに含まれた水蒸気が凝縮して結露しやすいため、結露してできた水滴により粉体の付着が進行して熱交換効率が低下しやすく、結果的に熱交換部の下部にまでに水蒸気の結露や粉体の付着が及ぶ場合がある。
【0004】
このような排ガスに含まれた粉体は、多くの場合、安全上の観点から燃料ガスに添加される付臭剤や重油等の燃料に含まれる硫黄分、又大気に含まれるSO(硫黄酸化物)に由来するSOを含んでおり、熱交換部を構成する伝熱管にこれら粉体が堆積することにより伝熱管をなすパイプの表面やフィンが腐食、劣化して伝熱管の破損や寿命低下を発生するといった問題がある。
このような伝熱管の腐食、劣化を抑制するために、洗浄水や蒸気等の流体をノズルから噴射して伝熱管に堆積する粉体を吹き飛ばして取り除くいわゆるスートブロウに関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参考。)。
【特許文献1】特開平11−82985号公報
【0005】
しかしながら、スートブロウにより粉体を吹き飛ばしても、吹き飛ばされた粉体が排ガス流路内を漂うと粉体が伝熱管に再び付着することとなり、伝熱管の腐食、寿命低下を充分に抑制することが困難である。
そのため、粉体を伝熱管から効率的に分離し、吹き飛ばされた粉体を熱交換部から効率的に除去させたいという技術的要請がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、エコノマイザの熱交換部に付着、堆積する粉体を効率的に除去することが可能なエコノマイザを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1記載の発明は、燃焼ガスを排出する通気路に配置され、前記燃焼ガスと接触して熱交換をする複数の熱交換部が形成された伝熱管と、流体を噴射するノズル孔が形成された流体噴射部材とを備えたエコノマイザであって、前記流体噴射部材は、少なくとも一部の前記熱交換部の下方に配置され、少なくとも前記ノズル孔の一部は上方に開口されていることを特徴とする。
【0008】
この発明に係るエコノマイザによれば、流体噴射部材が、少なくとも一部の熱交換部の下方に配置され、ノズル孔の一部が上方に開口されているので、熱交換部を構成する伝熱管のうち、熱媒体の入口に近く熱媒体の温度が低いために伝熱管表面に凝縮が発生しやすい熱交管部の上部に付着、堆積する粉体を熱交換部から効率的に分離することができる。
また、粉体を上方に向かって巻き上げるので、熱交換部の平面視して外方に粉体を容易に移動させ、熱交換部から効率的に除去することができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、燃焼装置であって、請求項1に記載のエコノマイザであって、前記ノズル孔から流体を噴射することにより巻き上げられた粉体を受けて前記伝熱管側への落下を阻止する受部材を備えることを特徴とする。
【0010】
この発明に係るエコノマイザによれば、ノズル孔から噴射された流体により巻き上げられた粉体が受部材により受けられるので、巻き上げられた粉体が再び熱交換部に落下して、堆積するのが抑制される。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のエコノマイザであって、前記通気路は、鉛直方向に形成され、前記受部材は、前記通気路内の前記流体噴射部材の上方に配置され、前記巻き上げられた粉体を上方に通過させる開口部を有するとともに該開口部周辺上面が前記粉体の受け面とされていることを特徴とする。
【0012】
この発明に係るエコノマイザによれば、鉛直に形成された通気路の流体噴射部材の上方に開口部が形成されているので、流体噴射部材により熱交換部から分離した粉体を、開口部から上方に巻き上げて受部材の受け面に効率的に移動させられる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載のエコノマイザであって、前記受部材は、前記流体部材側に位置する下面が、外周縁部から前記開口部に向けて漸次上方へ向かって傾斜する傾斜面とされていることを特徴とする。
【0014】
この発明に係るエコノマイザによれば、受部材の下面が外周縁部から前記開口部に向けて漸次上方へ向かって傾斜する傾斜面とされているので、燃焼ガスからなる排ガスの滞留を抑制しつつ通気路を通過させられる。
その結果、排ガスに含まれた粉体が開口部からスムースに排出されるので、熱交換部への粉体の堆積が抑制される。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載のエコノマイザであって、前記開口部は、平面視して前記開口部の上方に位置する通気路の内周面の内方に配置されていることを特徴とする。
【0016】
この発明に係るエコノマイザによれば、開口部の上方に位置する通気路の内周面に粉体が付着、堆積してこれらが落下した場合、これら落下物が開口部より外方に落下するので熱交換部に落下するのが抑制される。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエコノマイザであって、前記熱交換部は、前記流体噴射部材の上方に位置する部分と、前記流体噴射部材の下方に位置する部分とを分離可能に構成されていることを特徴とする。
【0018】
この発明に係るエコノマイザによれば、上方の熱交換部と下方の熱交換部とが分離可能とされているので、上方と下方のいずれかの熱交換部のみが腐食により使用不能となった場合に、使用不能となった側の熱交換部のみを交換することができる。
その結果、メンテナンスにおける交換部品コスト、交換作業コストが削減可能とされ、また、交換作業時間短縮によるエコノマイザの非稼動コストを削減することができる。
【発明の効果】
【0019】
この発明に係るエコノマイザによれば、エコノマイザの熱交換部に付着、堆積する粉体を効率的に除去し、熱交換部を構成する伝熱管の腐食、劣化を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図1、図2、図3を参照し、この発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るエコノマイザを適用したボイラ(燃焼機器)の概略図であり、符号1はボイラを、符号10はボイラ本体を、符号40はエコノマイザを示している。
【0021】
ボイラ1は、図1に示すように、ボイラ本体10と、エコノマイザ40 とを備えており、ボイラ本体10は、燃料供給部12から供給された燃料がバーナ14において燃焼され、この燃焼により発生した燃焼ガスG1が缶体16の燃焼ガス流路を通過することによって缶体16内の水を加熱して蒸気を生成するとともに、燃焼ガスGは、缶体16の燃焼ガス流路に接続された排ガス流路(通気路)18から排ガスG2として外部に排出されるようになっている。
【0022】
この実施の形態における燃料は、生ガスと燃焼用空気とを混合した燃料ガスからなり、燃料供給部12は、燃焼用空気を供給する送風ファン12aと、燃焼用空気に生ガスを供給するノズル12bとを備え、送風ファン12aから送風された燃焼用空気とノズル12bから供給された生ガスとがダクト内で混合されて燃料ガスが生成され、この燃料ガスがバーナ14に供給されるようになっている。
この生ガスには、漏出した場合に早期に漏出を発見するために、安全上の観点から、例えば、硫黄(S)を含んだ付臭剤が添加されている。
なお、燃料ガスに代えて、重油を燃料とする構成とすることも可能である。
【0023】
排ガス流路18は、缶体16の燃焼ガスG1が通過する燃焼ガス流路の末端側に接続され、排ガス流路18は、水平方向に形成された水平部18Aと鉛直方向に形成されるとともに上方に開口された鉛直部18Bとを備えており、エコノマイザ40は、鉛直部18Bに配置されている。
また、排ガス流路18の上方には、粉体捕集部19を介して上部排ガス流路(上方に位置する通気路)20が形成されている。
【0024】
エコノマイザ40は、図2に示すように、燃焼ガスG2と接触して熱交換をする熱交換部42と、スートブロウにより蒸気を噴射する蒸気ブロウ管(流体噴射部材)46と、受部材48とを備え、排ガス流路18に排ガスG2として導入された燃焼ガスG1の残熱を熱交換して缶体16に供給する水を加熱するようになっている。
【0025】
熱交換部42は、図2に示すように、排ガス流路18の上流側(下側)に配置される下側熱交換部43と、下側熱交換部43の下流側(上側)に配置される上側熱交換部44とを備えている。
下側熱交換部43と上側熱交換部44の各々は、例えば、エロフィン管等の伝熱管Tを流体が流通可能な状態で複数回折り返し、折り返されて往復する部分の伝熱管Tが平行に配列されるように構成されている。
この実施の形態において、下側熱交換部43と上側熱交換部44とは、同一の構成とされている。
【0026】
また、下側熱交換部43の上側端部と、上側熱交換部44の下側端部には、それぞれフランジ部43F、44Fが形成されており、下側熱交換部43及び上側熱交換部44は、フランジ部43F、44F及び接続配管42Dにより流通可能に接続され、この接続配管42Dをはずすことにより、下側熱交換部43と上側熱交換部44を分離して、任意の側をエコノマイザ40から取りはずことができるようになっている。
なお、熱交換部42に供給される水は、上側熱交換部44の上側端部に形成された流入口42Aから入って下側熱交換部43の下側端部に形成された流出口42Bから出て缶体16に供給されるようになっている。
【0027】
蒸気ブロウ管46は、上方に開口する上側ノズル孔46Aと下側に開口する下側ノズル孔46Bとを備え、下側熱交換部43と、上側熱交換部44の間に水平に配置されている。
上側ノズル孔46Aは上側熱交下部44に向けて、下側ノズル孔46Bは下側熱交換部43に向けて蒸気を噴射可能とされている。
かかる構成により、上側ノズル孔46Aから噴射した蒸気によって上側熱交換部44を構成する伝熱管Tに凝縮した水滴及び付着、堆積した粉体を上方に巻き上げるとともに、下側ノズル孔46Bから噴射した蒸気によって下側熱交換部43を構成する伝熱管Tから水滴、粉体を分離することができるようになっている。
【0028】
受部材48は、排ガス流路18内の蒸気ブロウ管46及び上側熱交換部44の上方に配置され、受部材48の上部には上方に伸びる筒部が形成され、筒部の上端は巻き上げられた粉体を上方に通過可能な開口部49が形成され、開口部49周辺の上面は、巻き上げられて落下してきた粉体を受ける受け面48Aとされている。
【0029】
また、受部材48は、蒸気ブロウ管46側に位置する下面48Bが、受部材48の外周縁部から開口部49に向けて漸次上方へ向かって傾斜する傾斜面とされている。
開口部49は、平面視して開口部49の上方に配置される上部排ガス流路20の内周面20Aの内方に位置するように形成されている。
【0030】
また、粉体捕集部19には、一方側の壁部から他方側の壁部に平行に伸びる一対のガイド板19Aが設けられ、ガイド板19Aの上面に受部材48がガイド板上をガイド板に沿って移動可能に載置されている。
また、受部材48は、ガイド板19Aから取り外し可能とされ、受け面48A上に粉体が堆積した場合に、受部材48を移動させて受部材48とともに粉体を粉体捕集部19の外に搬出することができるようになっている。
【0031】
次に、エコノマイザ40の作用について説明する。
1)バーナ14の燃焼により発生した燃焼ガスG1は、缶体16の燃焼ガス流路を通過した後に排ガス流路18に導入され、エコノマイザ40の上側熱交換部44、下側熱交換部43を構成する伝熱管Tと接触、熱交換して伝熱管T内の水を加熱する。
2)燃焼ガスG1が伝熱管Tと接触することにより、燃焼ガスG1に含まれた水蒸気と、SO等を含む粉体が熱交換部42を構成する伝熱管Tに付着、堆積する。
このとき、伝熱管Tにおける水温が低い上側熱交換部44には、水蒸気が凝縮した水滴に、SOに等が含まれた粉体が付着、堆積しやすい。
3)蒸気ブロウ管46のノズル孔46A、46Bから、蒸気を間欠的に噴射してスートブロウを行う。スートブロウの蒸気により伝熱管Tに堆積した粉体は伝熱管Tから分離されて開口部49の上方に巻き上げられる。
4)開口部49の上方に巻き上げられた粉体は重力によって落下し、落下する粉体のうち開口部49より外方に落下する粉体は受部材48の受け面48Aに受け止められて熱交換部42への落下が抑制される。受け面48に受け止められて、粉体捕集部19に堆積した粉体は、受け部材48をガイド板19Aに沿って移動して粉体捕集部19から搬出する。
5)また、上部排ガス流路20の内周面20Aに堆積した粉体が重力や振動により剥落、落下した場合、剥落した粉体は内周面20Aに沿うように落下し開口部49の外方に落下し、受部材48の受け面48Aに落下するので、開口部49を介して熱交換部42側に落下することが抑制される。
【0032】
第1の実施形態に係るエコノマイザ40によれば、蒸気ブロウ管46が上側熱交換部44よりも下方に配置され、上側ノズル孔46Aが上側熱交換部44に向かって開口しているので、蒸気を上側熱交換部44に向かって噴射することにより上側熱交換部44に付着した水滴、粉体を伝熱管Tから効率的、かつ容易に分離することができる。
また、蒸気が有する熱により、上側熱交換部44を構成する伝熱管Tが加熱されるので、伝熱管Tへの水蒸気の凝縮を抑制することができる。
【0033】
エコノマイザ40によれば、排ガス流路18の鉛直部18Bにおける蒸気ブロウ管46の上方に開口部49が形成され、スートブロウにより粉体を開口部49の上方に容易に巻き上げることができる。
また、粉体を平面視して開口部49の外方に容易に移動させることができ、巻き上げられた粉体が受部材48の受け面48Aにより捕捉されるので再び熱交換部42側に落下、堆積するのが抑制される。
【0034】
また、受部材48の下面48Bが外周縁部から開口部49に向けて漸次上方へ向かって傾斜する傾斜面とされているので、排ガス流路18を通過する排ガスG2が上方に向かってスムースに流れて粉体が排ガス流路18内に滞留することが抑制されるので、排ガスに含まれた粉体が開口部49からスムースに排出されて熱交換部42に堆積するのが抑制される。
【0035】
また、熱交換部42が、上側熱交換部44と下側熱交換部43に分離可能とされているので、側熱交換部44と下側熱交換部43のいずれか一方が腐食して使用不能となった場合、使用不能となった側のみを交換することができる。
その結果、メンテナンスに際しての熱交換部42の交換部品コスト、交換作業コストが削減可能とされ、また、交換作業時間短縮によるボイラ1の非稼動によるコストを削減することができる。
【0036】
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、第2の実施形態に係るエコノマイザ60を説明する図である。
第2の実施形態に係るエコノマイザ60は、図4に示すように、エコノマイザ40に代えて設けられたエコノマイザユニット61を排ガス流路18の水平部18Aに直列に2基配置して構成され、排ガスG2は鉛直方向ではなく水平方向に排出されるようになっている。
【0037】
エコノマイザユニット61、上側熱交換部64と下側熱交換部63とからなる熱交換部62と、上側熱交換部64と下側熱交換部63の間に配置される2本の蒸気ブロウ管66と、受部材68とを備えて、水平部18Aの上部空間が粉体捕集部とされている。他は、エコノマイザ40の場合と同様であり、説明を省略する。
【0038】
エコノマイザ60によれば、スートブロウにより上側熱交換部64から分離した粉体は、受部材68の上部に開口した開口部69から上方に排出され、受部材68の上面に形成された受け面68Aに受け止められて、熱交換部62への落下が抑制される。
【0039】
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、エコノマイザ40、エコノマイザユニット61の熱交換部42、62が、上側熱交換部44、64と下側熱交換部43、63とに分離可能に構成されている場合について説明したが、熱交換部42、62を上側熱交換部44、64と下側熱交換部43、63とを一体とした構成としてもよい。
【0040】
また、上記実施の形態においては、上側熱交換部44と下側熱交換部43とが同一の構成とされている場合について説明したが、例えば、燃焼ガスに含まれる水蒸気が凝縮しやすい領域に対応して上側熱交換部44を、熱交換部42の1/3、2/3といった比率の大きさ(高さ)としてもよい。
【0041】
蒸気ノズル管46、66が、上側熱交換部44、64と下側熱交換部43、63の中間位置に配置される場合について説明したが、蒸気ノズル管46、66が上側熱交換部44、64及び下側熱交換部43、63の下方に配置される構成としてもよい。
【0042】
また、上記実施の形態においては、受部材48、68がガイド板上に移動可能に載置され、受部材48、68をエコノマイザ40、60の外部に移動させて受け面48A、68Aに堆積した粉体を搬出する場合について説明したが、受け面48A、68A上に堆積した粉体を、例えば、圧縮エア、洗浄水により受け面48A、68A上から取り除く構成としてもよい。
【0043】
また、上記実施の形態においては、スートブロウに用いる流体が蒸気の場合について説明したが、ノズルから噴射する流体として圧縮エア等を用いてもよい。
また、
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエコノマイザを適用したボイラの縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るエコノマイザを示す縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るエコノマイザの要部を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るエコノマイザを示す図であり、(A)は排ガスの流れる方向に沿った縦断面図を、(B)は排ガスの流れる方向に直交する縦断面図である。
【符号の説明】
【0045】
G1 燃焼ガス
G2 排ガス
18 排ガス流路(通気路)
20 上部排ガス流路(上方に位置する通気路)
20A 内周面
40、60 エコノマイザ
42、62 熱交換部
46A、46B、66A、66B ノズル孔
46、66 蒸気ブロウ管(流体噴射部材)
48、68 受部材
48A、68A 受け面
48B 下面
49、69 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼ガスを排出する通気路に配置され、前記燃焼ガスと接触して熱交換をする複数の熱交換部が形成された伝熱管と、
流体を噴射するノズル孔が形成された流体噴射部材とを備えたエコノマイザであって、
前記流体噴射部材は、
少なくとも一部の前記熱交換部の下方に配置され、
少なくとも前記ノズル孔の一部は上方に開口されていることを特徴とするエコノマイザ。
【請求項2】
請求項1に記載のエコノマイザであって、
前記ノズル孔から流体を噴射することにより巻き上げられた粉体を受けて前記伝熱管側への落下を阻止する受部材を備えることを特徴とするエコノマイザ。
【請求項3】
請求項2に記載のエコノマイザであって、
前記通気路は、鉛直方向に形成され、
前記受部材は、
前記通気路内の前記流体噴射部材の上方に配置され、前記巻き上げられた粉体を上方に通過させる開口部を有するとともに該開口部周辺上面が前記粉体の受け面とされていることを特徴とするエコノマイザ。
【請求項4】
請求項3に記載のエコノマイザであって、
前記受部材は、
前記流体部材側に位置する下面が、外周縁部から前記開口部に向けて漸次上方へ向かって傾斜する傾斜面とされていることを特徴とするエコノマイザ。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載のエコノマイザであって、
前記開口部は、
平面視して前記開口部の上方に位置する通気路の内周面の内方に配置されていることを特徴とするエコノマイザ。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエコノマイザであって、
前記熱交換部は、
前記ノズルの上方に位置する部分と、前記ノズルの下方に位置する部分とを分離可能に構成されていることを特徴とするエコノマイザ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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