説明

エスカレータまたは動く歩道用のハンドレール

ハンドレールは、少なくとも部分的に被覆された外部シェル(3)を有する。被覆(15)が、金属、および/または少なくとも1つの金属化合物からなる少なくとも1つの層を備えることができるように、本発明により、ハンドレールは、動力伝達ベルトに配置される複数のグリップ要素(1、1’)から形成される。隣接するグリップ要素(1、1’)は、互いに押し込まれることができ、ベルト領域内で前記要素(1、1’)の変形を生じることなく互いに対して前記要素(1、1’)を傾斜させる。このために、各グリップ要素(1)は、内部面取り部(8)または凹面(8)を有し、これは、隣接するグリップ要素(1’)の外部面取り部(9’)または凹面(9’)の上に重なるように使用され、その結果、要素が互いに押し込まれ、または互いに対して傾斜されるようになっている。これは、外部シェル(3)が外壁(17)および内壁(18)を有する二重壁である場合に有利である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドレール、特にエスカレータまたは動く歩道用のハンドレールに関する。詳細には、本発明は、屋外で運転され、かつ/または非常に激しい使用にさらされるエスカレータまたは動く歩道用のハンドレールの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
多要素ハンドレール、ならびに多要素の駆動可能なハンドレールを案内するための装置が、独国特許第10316383号明細書で知られている。知られているハンドレールは、ガイドプロファイル部材と協働する基体と複数の個々の要素とを含み、基体には、ウェブ状構造の複数の外側に面する要素が設けられる。この場合、個々の要素は、互いに作動連結している。さらに、要素には、ウェブから遠い方のそれらの内側領域に、それによって駆動チェーンとの機械的な確動連結が生じる突出部分が設けられる。
【0003】
独国特許第10316383号明細書で知られているハンドレールは、非常に多くのウェブ状の外側に面する要素のために、例えば水、氷、砂、塵、土、化学薬品、食品残渣、および汚染物質などの、困難を伴ってのみ除去され得る物質が、中間の空間に集まり得るという欠点を有する。さらに、化学的または機械的作用により、使用の期間中にハンドレールの表面に対する損傷の危険がある。
【0004】
エスカレータまたは動く歩道用のハンドレールは、国際公開第2006/010181号明細書パンフレットで知られており、グリップ要素は、被覆された外部シェルを有する。このハンドレールは、一体構造からなり、したがって、(前進走行と後退走行との間の)撓み領域において、円形経路で弾性的に屈曲されなければならない。被覆は、この屈曲を許容しなければならず、したがって、例えばポリウレタン樹脂基材上などの弾性被覆だけが可能である。
【0005】
エスカレータまたは動く歩道用のハンドレールは、国際公開第91/04219号パンフレットで知られており、これは、個々のセグメントからなっている。この場合、鋼ケーブルのそれぞれの部分は、熱可塑性エラストマーによって周りに射出成型され、鋼ケーブルは、射出成型中に固締される。したがって、個々のセグメントは、完成したハンドレール内で互いに対して傾いて置かれている。なお、このハンドレールでは、撓み領域において変形が生じ、変形の大きさは、鋼ケーブルの弾性と熱可塑性エラストマーの弾性との比に依存する。
【0006】
また、この種のハンドレールは、そうでなければ被覆が割れ、または離れ落ち、または分離するので、弾性材料でだけ被覆されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許第10316383号明細書
【特許文献2】国際公開第2006/010181号
【特許文献3】国際公開第91/04219号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、改善された耐久性または防水(repelling)性能または撥水性を有し、特に詳細には、グリップ領域に、改善された表面またはカバー層またはケーシングを有するハンドレールを作り出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1の特徴を有する本発明によるハンドレールによって達成される。
【0010】
請求項1に示されるハンドレールの有利な展開は、従属請求項に列挙された手段によって可能である。
【0011】
ハンドレールが、牽引手段に配置される複数のグリップ要素から形成され、隣接するグリップ要素が互いに押し込まれ得るということにより、グリップ要素は、互いに対して少し傾斜可能であり、撓み領域において個々のグリップ要素のいかなる弾性変形もない。したがって、グリップ要素を金属で(例えば、クロムで)被覆することができ、その結果、繰り返し変形による割れまたは離れ落ちまたは剥げる恐れなしに、非常に硬い、容易に洗浄が可能な表面を得ている。
【0012】
互いに中へグリップ要素を変位させ、または傾斜させる能力を実現するために、各グリップ要素が、内側に配置される斜面(bevel)または凹面(recess)を有し、それによって、各グリップ要素が、隣接するグリップ要素の外側に配置される斜面または凹面の上に係合するならば有利である。
【0013】
このように、牽引手段(例えば、チェーン)によって移動される個々のグリップ要素は、これらが変形なしに撓み領域において曲線に従うことができるように一定の範囲内で互いに対して自由に移動することができる。
【0014】
被覆は、金属、および/または少なくとも1つの金属化合物の少なくとも1つの層を備えるならば有利である。この場合、金属または金属化合物の被覆は、物理蒸着によって、真空メタライジングによってまたはスパッタリングによって施され得る。特に、PVD法またはPE−CVDベースの方法が使用され得る。このように、それぞれの用途や使用の場合に適する、そのために有利な金属、またはそのために有利な金属を有する合金からなる層が、使用され得る。
【0015】
エンドグリップ領域のグリップ領域の金属被覆が、閉ざされるように形成されるならば有利である。それによって、機械的または化学的損傷に対する全領域保護が実現され得る。明らかに、次いで、グリップ要素またはグリップセグメントの外部シェルまたはカバー層またはケーシングもまた、少なくともグリップ領域において閉ざされるように形成される。さらに、外部シェルまたはカバー層またはケーシングが実質的に閉ざされ、非多孔質または非晶質であるように形成されるならば有利である。それによって、水、氷、砂、塵、土、化学薬品、食品残渣、または汚染物質の侵入が有効に防止される。加えて、外部シェルまたはカバー層またはケーシングの閉ざされた表面が、被覆を担持するために利用できる。
【0016】
外部シェルが、外壁および内壁を有する二重壁構造からなるならば有利である。それによって、外壁のある程度の弾性が実現され、その結果、例えば温度差による膨張の場合には、被覆が裂け、または離れ落ち、または分離することが防止され得る。
【0017】
被覆は、外部シェルまたはカバー層の外面に施されるキャリア層と、キャリア層の上に施されるトップ層とを備えることが有利である。詳細には、キャリア層は、外面にメッキをすることによって施され得る。メッキの場合、プラスチック材料やプラスチック材料化合物から形成され得る外部シェルまたはカバー層の化学的予備処理の後に、異なる金属層が、静電気的にかつ帯電なし(without charge)で施される。付着または取付けまたは粘着または結合は、化学的かつ機械的である。それによって、金属は、連続プロセスで適切な化学薬品によって外部シェルまたはカバー層の外面に、すなわちプラスチック材料に蒸着され得る。
【0018】
また、金属層の間接適用が予備メタライジング材料の使用によって行われる間接的なメタライジングも、有利である。キャリア層のメタライジングは、例えば真空メタライジングによって行われる。次いで、キャリア層は、インサート層、または間接的に金型に、加熱フィルム付着(hot−film application)やフィルムスタンピングによって適切な表面に施される。
【0019】
また、被覆は、亜鉛メッキによって施されまたは形成され得る。この場合、グリップ要素の外部シェルまたはカバー層またはケーシングを有する基体は、クロム硫酸溶液でエッチングされ、その後貴金属、特にパラジウムで活性化され、またはシーディングされ、または振りかけられ、または被覆される。さらに、キャリア層は、還元析出を通して化学ニッケル被覆によって外面に施され得る。次いで、誘発促進剤としてのストライクニッケルまたは付着ニッケルが、キャリア層を形成するために第1の電解層として追加的に蒸着され得る。加えて、中間層として、またはまたトップ層として電解析出によって、銅層、多ニッケル層および/またはクロム層を施すことができる。この場合、複数の部分層が設けられ得る。プラスチック材料表面のメッキは、例えば電磁適合性または耐紫外線性または耐オゾン性などの重要な製品特性が有利に影響され得るという利点を有する。
【0020】
本出願の教示を、同一出願人による同時出願した出願の教示と組み合わせることができる能力に関して、特に参照が行われる(エスカレータまたは動く歩道用のハンドレール)。そこに、さらにまたはより広く改善された、あるいは一層または多様に改善された材料特性および安全性特性を有するハンドレールが、開示されている。
【0021】
本発明は、象徴的に一層詳細に、かつ図を基礎として例示して説明される。
【0022】
図は、結合的にかつ全体として説明される。同じ参照符号は、同じ構成要素を示し、異なる添え字を有する参照符号は、機能的に等価または類似の構成要素を示す。
【0023】
本発明の好ましい例示的実施形態が、添付の図面を介して以下の説明でより詳細に説明され、対応する要素には対応する参照符号が与えられている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の例示的実施形態に対応した斜視図によるグリップ要素の概略図である。
【図2】図1で示される、IIによって示される断面線に沿った詳細な断面図であるが、実施形態の改変された形態によりグリップ要素を示す図である。
【図3】図1で示される、本発明の第3の例示的実施形態に対応してIIIによって示される視線方向からのグリップ要素を示す図である。
【図4】IIIによって示される平面図による本発明のさらなる実施形態について一緒に結合される2つのグリップ要素を示す図である。
【図5】ハンドレールの曲線におけるグリップ要素のギャップ変化の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本発明の第1の例示的実施形態に対応した斜視図により、ハンドレールのグリップ要素1を示している。ハンドレールは、図4のグリップ要素1または1’によって示されるように、一緒に結合される複数のグリップ要素1または1’を備える。特に、複数のグリップ要素1からなるハンドレールが、エスカレータまたは動く歩道に適している。しかしながら、また、本発明によるハンドレールは、他の用途にも使用され得る。
【0026】
グリップ要素1は、基体2を備えている。基体2は、外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3と、外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3内に配置される補剛リブ4および5とを備えており、説明を明白にするために、図1では補剛リブ4および5だけが特徴付けられている。また、それによってグリップ要素1が牽引手段12(図5を参照されたい)、特にチェーンやベルトに係合する軸受ピン6および7も示されている。
【0027】
外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3は、一方の側に内側に配置される斜面8または凹面8と、反対の側に外側に配置される斜面9または凹面9とを有する。図4に示されるように、斜面8および9あるいは凹面8および9により、グリップ要素1および1’を互いに押し込むことが可能になる。この場合、グリップ要素1および1’は、ある程度まで互いに対して傾斜することができる。
【0028】
グリップ要素1は、エスカレータ、動く歩道などのユーザがハンドレールの使用中に保持するグリップ領域10を有する。したがって、ユーザは、実質的にグリップ領域10内でグリップ要素1を把持する。結果として、不純物、氷、砂、塵、土、化学薬品、食品残渣、および湿気が、外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3に付着する場合がある。さらに、環境の影響がグリップ要素1に作用する。屋外での使用の場合には、例えば、雨、氷、砂、ロードグリット、砂利、土、化学薬品、食品残渣、および塵が、外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3に付着する場合がある。それによって、グリップ要素1は、移動運転の際に化学的および機械的作用ならびに負荷にさらされる。
【0029】
この例示的実施形態では、グリップ要素1の外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3には、少なくとも実質的に完全に金属被覆15が設けられ、または被覆される。この場合、被覆15は、単一の層として形成され、かつ外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3の外面16(図2)に直接施される。しかしながら、被覆15はまた、いくつかの層からなることもできる。また、被覆15は、外部シェル3の外側に配置される斜面8または凹面9まで延在することができる。また、それによって、運転時の摩耗に対する追加の保護や摩損保護が、互いに悪く働くグリップ要素1および1’の領域で行われる。
【0030】
図2は、本発明の第2の例示的実施形態に対応した概略断面図により、グリップ要素1のIIによって図1に示される詳細図を示している。この例示的実施形態では、外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3は、外壁17および内壁18を有する。したがって、外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3は、この例示的実施形態では二重壁構造である。それによって、所与の場合に被覆が裂け、または取れて落ち、または分離することを防止するように、外壁17のある程度の弾性が実現され得る。被覆15は、キャリア層20と、キャリア層20に施されるトップ層21とを備えることができる。しかしながら、この場合、中間層および多層を形成するさらなる層が設けられ得る。さらにまた、キャリア層20および/またはトップ層21は、複数の部分層によるステップをもって形成され得る。例えば、キャリア層20を施す方法手順は、それが好都合でありまたは好都合と思われる場合、部分層を施した後に変更され得る。
【0031】
詳細には、グリップ要素1の外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3の外面16は、クロム硫酸溶液でエッチングされ、その後貴金属、例えばパラジウムで活性化され、またはシーディングされ、または被覆され得る。その後、化学ニッケル被覆が、外面16に還元堆積されることができ、それによって部分層が生じる。次いで、誘発促進剤としてのストライクニッケルまたは付着ニッケルが電気分解によって堆積される点で、キャリア層20のこの部分層がさらに形成されるならば有利である。トップ層21は、継続して、またはプロセスの結末に施される。
【0032】
基体2の外部シェルまたはカバー層またはケーシング3の信頼性のある保護は、特にグリップ領域10において金属被覆15によって保証される。
【0033】
図3は、本発明の第3の例示的形態に対応した概略図により、IIIによって図1に示される視線方向からのグリップ要素1を示している。この例示的実施形態では、金属被覆15は、グリップ要素1の外部シェル3またはカバー層3の外面16に部分的にだけ施される。この場合、金属被覆15は、帯25、26、27、28、29の形状に形成され得る。帯25から29は、この場合グリップ要素1の長手方向軸30の周りに渦巻(spiral)状にまたは斜めに傾いてまたは螺旋形(helically)に延在する。このとき、長手方向軸30は、グリップ要素1の移動の方向に位置している。被覆15の可能なまたは実行できる帯状の形状によって、追加の輪郭や高さが、帯25から29において隆起により増え、外面16において中間の凹面が設けられ、これにより、有利な把持および/またはグリップ領域10でのしっかりした握りや保持が可能になる。優れた絶縁ならびに改善された触感および/または高められた把持性が、それによって生まれる。
【0034】
さらにまた、多層構造も選択され得る。特に、外面16は、図2に示されるように、最初にキャリア層20および/またはトップ層21で被覆され得る。外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3の広い範囲の保護は、それによって可能になる。次いで、1つの可能な実施形態では、図3に示される帯状の被覆15は、トップ層21としてキャリア層20に施され得る。さらなる例示的実施形態では、順序が逆転され、キャリア層20が、図3に示される帯状の被覆15を受け入れ、トップ層21が、上方にまたは頂部に施される。
【0035】
図4は、互いに隣接して配置され、互いに中へ挿入されるグリップ要素1および1’を示している。この場合、グリップ要素1は、グリップ要素1’の外側に配置される斜面9’または凹面9’上にグリップ要素1の内側に配置される斜面8または凹面8によって設置される。グリップ要素1は、外部シェル3またはカバー層3またはケーシング3の部分的に被覆された外面16を有する。この場合、被覆15は、帯状および/または大理石模様であるように形成される。グリップ要素1の被覆15の帯31、32、33は、長手方向軸30に対してほぼ渦巻状にまたは斜めに傾いてまたは大理石模様状に延在する。さらに、グリップ要素1’は、外部シェル3’またはカバー層3’またはケーシング3’の部分的に被覆された外面16’を追加的に有する。この接続の場合には、さらなる帯32’、33’、34’が設けられる。グリップ要素1’の被覆15’の形状は、グリップ要素1の被覆15の形状に合わせられ、かつ/または被覆の形状を続ける。詳細には、グリップ要素1’の被覆15’の帯32’は、グリップ要素1の被覆15の帯32に接続される。加えて、被覆15’の帯33’は、被覆15の帯33に接続される。このように、取り付けられまたは組み立てられまたは一緒に結合されたハンドレールの調和した全体的な印象が生じる。さらに、追加のグリップ要素が設けられることができ、その被覆は、これらの追加のグリップ要素がグリップ要素1および1’に合わせられ、かつ/または一致しており、あるいは同一または等価であるように、同様に形成される。結果として、上品なまたは一様なまたは釣合いのとれた外観が与えられる。加えて、有用で適切な触感が付与される。
【0036】
図5は、ハンドレールの曲線における個々のグリップ要素1、1’の傾斜変化を示している。グリップ要素1、1’の撓み曲線上の角度ずれは、多くて1.5ミリメートルから2ミリメートルまでの移動変化または間隔変化が可能であり、すなわち、グリップ要素のギャップ変化は、多くて1.5ミリメートルから2ミリメートルまでであり、グリップ要素1、1’のオーバーラップ領域は、3ミリメートルから5ミリメートルまで十分に寸法取りされる。さらに、いかなる種類のエアギャップや空隙も生じず、したがって、引っ掛かり、または挟み込む危険は全くない。牽引手段12は、湾曲された領域や撓み領域の角度変化や間隔の変化が容易に、難なくかつ簡単に可能であるように、撓み易くまたは弾性がありまたは関節で繋がれるように(例えば、チェーンの形で示されるように)構成される。牽引手段12上のまたはこれとの個々のグリップ要素1、1’の必要な取付けまたは固締は、対応する取付部によって非常に満足に行われる。グリップ要素の追加の固定が、可能でありかつ考えられるであろうが、省略され得る。
【0037】
グリップ要素のこの構成により、また、グリップ要素は、曲線領域において形状の弾性的な変化を経験することができず、したがって、被覆は、その箇所でいかなる変形も受けることはない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に被覆された外部シェル(3)を備え、外部シェル(3)に施される被覆(15)が、外部シェル(3)のグリップ領域(10)に少なくとも部分的に設けられる、特にエスカレータまたは動く歩道用のハンドレールであって、被覆(15)が、金属、および/または少なくとも金属化合物の少なくとも1つの層を備え、ハンドレールが、牽引手段(12)に配置される複数のグリップ要素(1、1’)から形成され、グリップ要素(1、1’)が互いに対して限定された範囲まで傾斜可能であるように、隣接するグリップ要素(1、1’)が互いに押し込まれ得ることを特徴とする、ハンドレール。
【請求項2】
各グリップ要素(1)が、内側に配置される斜面(9’)または凹面(8)を有し、それによって、各グリップ要素(1)が、互いの中への変位可能性または傾斜可能性を実現するために、隣接するグリップ要素(1’)の外側に配置される斜面(9’)または凹面(9’)の上に係合することを特徴とする、請求項1に記載のハンドレール。
【請求項3】
被覆(15)が、少なくともグリップ領域(10)において閉ざされることを特徴とする、請求項1または2に記載のハンドレール。
【請求項4】
外部シェル(3)が、外壁(17)および内壁(18)を有する二重壁構造からなることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のハンドレール。
【請求項5】
被覆(15)が、外部シェル(3)またはカバー層(3)またはケーシング(3)の外面(16)に施される少なくとも1つのキャリア層(20)と、キャリア層(20)の上に施される少なくとも1つのトップ層(21)とを備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のハンドレール。
【請求項6】
少なくともキャリア層(20)が、外面(16)にメッキをすることによって施されることを特徴とする、請求項5に記載のハンドレール。
【請求項7】
キャリア層(20)が、外面(16)に還元析出または電解析出によって施され、かつ/またはトップ層(21)が、還元析出または電解析出によって施されることを特徴とする、請求項5に記載のハンドレール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−520730(P2011−520730A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509917(P2011−509917)
【出願日】平成21年5月5日(2009.5.5)
【国際出願番号】PCT/EP2009/055432
【国際公開番号】WO2009/141226
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(390040729)インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト (166)
【氏名又は名称原語表記】INVENTIO AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】