説明

エステティック装置及びボディシェイピング装置用RF電極及びその使用方法

トリートメントのエネルギーを送達する一の中心セグメントと、当該中心セグメントの周囲のまわりに配置された少なくとも一の周囲セグメントと、当該周囲セグメントと通信する温度制御要素とを有するセグメント化RF電極である。当該電極は、エステティック及び他の皮膚トリートメントのためのアプリケータに組み込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本装置及び方法は、エステティックトリートメント装置及びボディシェイピング装置の分野に関する。詳しくは、エステティック装置及びボディシェイピング装置における冷却されたRF電極の使用に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本願は、米国仮特許出願第61/081,110号に関連する。これは本明細書に参照として組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
エステティックトリートメント及びボディシェイピングを目的として加熱エネルギーを使用する行為は業界で周知である。皮膚及び下層組織を所定温度又は温度範囲にわたって加熱することは、組織の収縮をもたらし所望のエステティック効果を生じさせる。RFエネルギーを適用することは、皮膚及び下層組織を加熱する方法の一つである。
【0004】
エステティック及び/又はボディシェイピングトリートメントは、RF電極に結合されたアプリケータ又はRF源に接続されたエネルギー送達装置を使用して行われる。当該電極は典型的に、RFエネルギー送達表面を有する。当該表面は皮膚表面に適用されて、これにRFエネルギーを結合する。RFエネルギーは、当該皮膚及びこれの下層にある皮下組織に熱伝達をもたらし、組織収縮、しわ除去、コラーゲン散乱、にきび除去等であり得る所望の効果を生じさせる。RFエネルギーによって皮膚及びこれの下層にある皮下組織に誘導された熱は、当該皮膚に結合された電極表面にわたってバランスのとれた態様で分布するわけではない。特に、当該皮膚が当該電極の表面全体にわたって良好な接触を形成しているわけではない場所においては、バランスのとれた態様で分布するわけではない。当該電極表面に接触している皮膚セグメントはRFエネルギーの高線量を受けていわゆる「ホットスポット」を形成する。多くの場合、ホットスポットの温度は当該皮膚にダメージを与える程度に十分高い。皮膚火傷となる場合もある皮膚の過熱を防止するべく、電極全体が冷却流体又は他のタイプの冷却剤によって冷却される。本方法の創案者は、ホットスポットに加えて大量のエネルギーが、電極エネルギー送達表面の周囲沿いに、詳しくは当該電極の角及びエッジに集中するということを理論的かつ実験的に証明した。当該電極に結合された皮膚表面にわたる熱分布を改善するべく、丸みのあるエッジ及び角を有する電極が作られて試験された。丸みのあるエッジ及び角によって加熱効果はある程度緩和されるが、当該電極に隣接する皮膚セグメントは当該RFによって依然として過剰に加熱される。
【0005】
当該電極にわたる不均一なRFエネルギー分布が存在することから、有効なトリートメントRFエネルギーレベルを、当該電極にわたって、特に当該電極エネルギー送達表面の中心部分において達成することは、当該エネルギー送達表面周囲及び角を過剰に加熱する結果となる。これにより、かかる周囲面積及び角に結合された当該皮膚及びこれの下層にある皮下組織への望ましくない痛み及び可能ダメージが生じる。この現象は、RF電極を介して皮膚に結合され得る十分に高いが安全なレベルにあるエネルギーを達成することの妨げとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0288680(A1)号明細書
【特許文献2】米国特許第6,740,084(B2)号明細書
【特許文献3】米国特許第6,533,780(B1)号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2008/0161889(A1)号明細書
【発明の概要】
【0007】
本エネルギー送達装置又は電極及び方法は、RF電極エネルギー送達表面の周囲面積に結合された皮膚及びこれの下層にある皮下組織の過熱に対する解決策を与える。当該電極エネルギー送達表面がセグメント化されて当該周囲セグメントが冷却されるので、当該皮膚に結合されたRF電極エネルギー送達表面にわたる熱の分布が、よりバランスのとれたものとなる。有利なことに、これは安全かつ有効なエステティック処置又はトリートメント及びボディシェイピングを可能とする。オプションとして当該電極の中心セグメントは、当該トリートメントのエネルギー損失を低減するべく加熱されてもよい。
【0008】
用語集
本開示にて使用される用語「モノポーラ構成」とは、能動トリートメント電極と、接地電極として作用する受動トリートメント電極とからなる構成を意味する。典型的には、当該電極はサイズが異なる。受動電極は能動電極よりも大きく、これらは離れて配置される。RF誘導電流は、能動電極に近接する組織面積/体積に影響を与える。
【0009】
本開示にて使用される用語「バイポーラ構成」とは、互いに短距離離れて配置された2の同一電極間を通る電流を意味する。これらは、トリートメントを受ける皮膚/組織の面積/体積に適用される。当該電流の伝播は、当該電極自体の間の当該面積/体積に限られる。
【0010】
本明細書にて使用される用語「冷却剤」又は「温度制御要素」とは、水、特別に調製された流体混合物、及び固相熱電冷却要素のような冷却要素を意味する。
【0011】
本明細書にて使用される用語「温度安定化要素」とは、取り付けられた要素を加熱又は冷却することができる要素を意味する。かかる要素は、加熱要素、切替可能冷却/加熱流体コンジット、及び温度安定化タスクを行うことができる他の要素であってよい。
【0012】
本開示にて使用される用語「皮膚」とは、角質層、真皮、表皮等のような外側の皮膚層を意味する。
【0013】
本開示にて使用される用語「組織」とは、脂肪組織又は筋肉のような深い皮膚層を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本方法及び本装置が、本明細書の結論部分にて具体的に指摘かつ明確に請求される。しかしながら、本方法及び本装置は、動作の系統立て及び方法の双方について、添付図面とともに読まれる以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解できる。添付図面では、同じ参照符号は異なる図を通して同じ部材を参照する。当該図面は必ずしも縮尺通りではなく、本方法の原理を説明するに際して強調される。
【0015】
【図1】図1A及び1Bは、従来のRF電極の周囲による皮膚過熱効果の概略図である。
【図2A】図2Aは、セグメント化されたRF電極エネルギー送達表面の一実施例の概略正面図である。
【図2B】図2Bは、セグメント化されたRF電極エネルギー送達表面の一実施例の断面図である。
【図2C】図2Cは、セグメント化されたRF電極エネルギー送達表面の他実施例の断面図である。
【図3】図3は、図2Bにて破線円で示されたI−I部分の拡大図である。セグメント化された電極の温度制御要素が実証される。
【図4】図4は、RF適用セグメント化電極のエネルギー送達表面の他実施例の概略図である。
【図5】図5A及び5Bは、セグメント化されたRF電極の付加実施例の断面図である。
【図6】図6は、皮膚隆起部に適用されたセグメント化RF電極のさらなる実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明では、その一部を形成する添付図面が参照される。ここで、同じ参照番号はいくつかの図を通して同じ要素を示す。
【0017】
図1A及び1Bは、従来の(対の片方の)RF電極の周囲による皮膚過熱効果の概略図である。図1Aは、非セグメント化RF電極102により生じた皮膚過熱効果を概略的に示す。電極102は単一セグメントエネルギー送達表面106を有する。これは、皮膚108の表面を介して下層の皮下組織110の体積に結合される。説明の便宜上、第2すなわち戻り電極は示していない。電極102は、皮膚のセグメント108に、又は任意の周知の隆起部形成方法によって形成された皮膚隆起部114(図1B参照)に適用される。例えば、本開示と同じ譲受人に譲渡されて本明細書に全て組み込まれる米国仮特許出願第61/081,110号が、皮膚隆起部の形成方法を開示する。本実施例では、当該隆起部を形成する皮膚及び皮下組織108の体積は、幅約30から40mm、深さ10から30mmである。
【0018】
上述のように、電極102が丸みのある周囲エッジ及び角を有しているという事実にもかかわらず、これらのエッジ及び角に直接隣接する皮膚及び組織が、電極102の周囲118であって主に角120に蓄積された高いRFエネルギー密度によって影響を受けるということを本開示の創案者が発見した。この現象により、皮膚102及びこれの下層にある皮下組織110の面積124が過熱される。これにより、かかる面積124において皮膚及びこれの下層にある皮下組織に望ましくない痛み及び時には回復不可能なダメージが引き起こされる。皮膚過熱の悪影響を低減するべく当該電極は、業界周知の冷却流体又は他の冷却技術によって冷却される。しかしながら、これはエネルギー損失を増大させる。当該皮膚を加熱するエネルギーの一部がトリートメントを受けている皮膚セグメントに接触している電極に伝達されて、当該トリートメント効率を低下させるからである。番号136は、当該電極をRF電源に接続するケーブルを示す。
【0019】
エッジ及び当該エッジの隣接部が皮膚を過熱する現象は、RF電極102エネルギー送達表面106を介して結合することができて、かつ、それでもなおエステティックトリートメント又はボディシェイピングトリートメントを有効にするエネルギーの安全レベルの達成を妨げる。冷却剤を周囲118及び角120にのみ適用することは面積124を冷却し、エネルギー送達表面セグメント106にわたってバランスのとれた熱分布を与え、安全かつ有効な皮膚及び組織のRFトリートメントを可能とするだろう。これは、セグメント化されたRF電極の使用によって達成される。
【0020】
図2A−2Cはエネルギー送達システムの一実施例を示す。セグメント化されたRF電極200のエネルギー送達表面セグメントの実施例について、図2Aは正面図を与え、図2B−2Cは断面図を与える。当該図示は、幅約15から35mmのサイズを有する中心セグメント202と、セグメント202の周囲沿いに配置された2の周囲セグメント204及び206とを示す。中心セグメント202と周囲セグメント204及び206との間には、熱的かつ電気的な絶縁208も示されている。典型的には、当該熱的かつ電気的な絶縁は幅約0.5−1.0mmである。セグメント化されたRF電極の本実施例では、周囲セグメント204及び206は幅約2から10mmであり、熱伝導性材料で作られる。電極204は電気伝導性材料で作られ、電極206は電気絶縁性材料で作られる。具体的には、電極のセグメント206は、金属酸化物又はセラミックからなる群から選択される材料から作られた。窒化アルミニウム、窒化ホウ素、及び同様のものがかかる材料の例である。電極200は正方形電極として示されるが、円、矩形、楕円、及び他の適切な形状であってよい。したがって電極204及び206は、中心電極セグメントの周囲に従う同様の形状を有してよい。電極204及び206は均一幅を有してよく、又は異なる幅のセクションを有してもよい。
【0021】
図2BはRFエネルギー源212をさらに示す。これは、中心電極セグメント202及び周囲電極セグメント204に接続されてRFエネルギーを与える。本実施例では、中心電極セグメント202及び周囲電極セグメントすなわち温度制御要素204は、線210にわたってRFエネルギー源212に並列接続される。他方、周囲セグメント206は絶縁要素であるからRFエネルギー源212に接続されない。
【0022】
図2Cに示すセグメント化されたRF電極の他実施例では、中心セグメント202及び周囲セグメント204はRFエネルギー源212に独立して接続され、これらの間に制御可能な可変電位勾配を生じさせるべく構成される。図2B及び2Cは戻り電極240を示す。これは、バイポーラ構成では電極202に近接して配置され、モノポーラ構成では電極202から離間して配置される。番号110−1は、当該戻り電極がモノポーラ構成で適用される皮膚セグメントを概略的に示す。
【0023】
周囲セグメント204及び206が冷却されると、中心セグメント202、周囲216、及び角220の過熱効果が低減され、皮膚108及びこれの下層にある皮下組織110が、中心セグメント202に結合された皮膚の温度と等しい又はこれよりも低い温度まで冷却され、並びに、バランスのとれた熱の分布及び浸透が有効になる。中心セグメント202の温度は、温度安定化要素(図5A−5B参照)によって安定化されて摂氏35−42度に維持される。これにより、トリートメントエネルギー損失が低減される。
【0024】
電極200の中心セグメント202は、待機期間中これを摂氏約35から42度の温度に維持するヒータをなおも有してよい。当該温度は、周囲セグメント204及び206の温度よりも高い。これにより、トリートメント継続時間が短縮されてエネルギー損失が低減される。代替的にヒータは、皮膚又は組織のトリートメントが開始してすぐに中心セグメント202の加熱を加速させる。
【0025】
斜線面積224は、皮膚108及びこれの下層にある皮下組織110内への熱浸透のレベルを示す。周囲セグメント204及び206の冷却は、中心セグメント202の周囲216及び角220(図2A参照)の過熱効果を弱め、皮膚108及びこれの下層にある皮下組織110内への熱の、バランスがとれかつ安全な分布及び浸透に寄与する。
【0026】
他実施例では、温度制御要素は熱電クーラ228である。これは、電極200の周囲セグメント(図2C参照)の一以上を直接冷却する。
【0027】
図3は、図2Bの拡大断面である。これは、周囲エネルギー送達表面セグメント204、熱的かつ電気的な絶縁208、及び中心電極セグメント202内にある温度制御要素の一実施例を示す。当該温度制御要素は、冷却剤源(図示せず)に接続された冷却剤304を含む。冷却剤304は、周囲セグメント204内の冷却剤搬送コンジット308を通って流れる。周囲セグメント206はセグメント204と同様の構造を有するが、冷却剤搬送コンジットのサイズは異なってよい。冷却剤304は、水、アルコール、熱交換促進材料を含む特別に調製された流体、及び一様な低温流体(even cryogenic fluids)であってよい。
【0028】
図4は、セグメント化されたRF電極の使用に係る他実施例を示す。2のセグメント化RF電極400が皮膚108の表面に配置される。各セグメント化RF電極400は、中心セグメント402、当該中心セグメント402の周囲を取り囲む単一周囲セグメント404、及び当該中心セグメント402と当該周囲セグメント404との間の熱的かつ電気的な絶縁408からなる。
【0029】
各電極の中心セグメント402はRF源406に接続される。他方、周囲セグメント404とのRFエネルギー源接続は浮動接続である。上述した周囲セグメント404が冷却されると、皮膚セグメントのトリートメントの過程で、エネルギー送達表面の中心セグメントの温度が周囲セグメントの温度よりも高くなる。
【0030】
面積412は、皮膚108及びこれの下層にある皮下組織110内への熱浸透のレベルを概略的に示す。周囲セグメント404の冷却は、中心セグメント402の周囲及び角420の過熱効果を弱め、皮膚108及びこれの下層にある皮下組織110内への熱の、バランスがとれかつ安全な分布及び浸透に寄与する。
【0031】
トリートメント開始の際に、当該皮膚を加熱するRFエネルギーの大部分が当該皮膚から当該電極への熱伝導によって輸送されることが実験的に証明されている。実際、皮膚と電極温度との熱平衡に到達して初めて当該トリートメントが有効になる。本電極の中心セグメントが加熱されて摂氏35−42度の温度に維持される。当該温度は典型的なトリートメント温度である。これにより、皮膚から電極への熱伝達が低減されてトリートメントエネルギー損失が最小限となる。加熱は、当該電極の中心セグメントに加熱要素を含めることによって行われる。加熱要素は、抵抗ヒータ、又は温かい加熱流体が注入される流体コンジットである。必要に応じて、流体供給が冷却流体に切り替えられて当該電極の中心セグメントを冷却してよい。代替的に、加熱用の一極性及び冷却用の逆極性の電圧により駆動される熱電要素を使用して当該電極の中心セグメントを加熱及び/又は冷却してよい。図5A及び5Bは、セグメント化されたRF電極の付加実施例の断面図である。図5Aは、電極500が中心セグメント504及び周囲セグメント508を含む構成を示す。両セグメントは同じ又は異なるRFエネルギーによって駆動される。中心セグメント504は温度安定化要素を含む。この具体的な場合における温度安定化要素は、電極500の中心セグメント504の温度を、待機期間を通して摂氏約35から42度の温度に加熱維持するべく動作可能に構成された加熱要素528である。当該温度は、周囲セグメント204及び206の温度よりも高い。これにより、トリートメント継続時間が短縮されてエネルギー損失が低減される。代替的にヒータは、皮膚又は組織のトリートメントが開始してすぐに中心セグメント504の加熱を加速させる。図5Bは、電極516が、中心セグメント520、周囲セグメント524、及び温度安定化要素528を含む構成を示す。セグメント520はRFエネルギーによって駆動される。セグメント524は絶縁材料から作られる。
【0032】
図6は、皮膚隆起部に適用されたセグメント化RF電極のさらなる実施例の断面図である。電極602は、任意の周知の隆起部形成方法によって形成された皮膚隆起部604に適用される。電極602は、中心セグメント606、及び当該セグメント606の周囲沿いに配置された一の周囲セグメント608を含む。中心セグメント606と周囲セグメント608との間の熱的かつ電気的な絶縁610、及び温度安定化要素614(仮想線で示す)も図示されている。いくつかの実施例では、2以上の周囲セグメントが存在し得る。中心セグメントは20から30mmの大きさであり、周囲セグメントは約2から10mmの幅である。周囲セグメントは熱伝導性材料から作られる。周囲セグメントの数に応じて、これらのいくつかは熱伝導性材料に加えて電気伝導性材料から作られてよく、これらのいくつかは電気絶縁性材料から作られてもよい。
【0033】
使用において、本RF電極又はエネルギー送達装置はアプリケータに結合され、異なるエステティック処置及び他の皮膚トリートメント処置を目的として使用される。
【0034】
本提示に係る装置及び方法は、RF電極エネルギー送達表面の周囲に接触している皮膚の望ましくない過熱に対する解決策を与え、バランスのとれた熱の分布を達成することができる。これは、RF電極によって放出されるRFエネルギーレベルを、皮膚及びこれの下層にある皮下組織を過熱することなく、トリートメントのための安全かつ有効なレベルにまで増大させることもできる。
【0035】
説明された様々な実施例並びにこれの組み合わせ及びこれのバリエーションは、電極を利用する皮膚及び組織のトリートメントにおいて生じる悪影響を緩和又は最小限でも低減するべく動作する。増大したRFエネルギーが電極の周囲及び角から発散する傾向ゆえに(当該現象を克服するべくたとえ丸み又は輪郭矯正が施されていても)、特定の皮膚セグメントを適切にトリートメントするべく必要な所定量のエネルギーを適用すると、当該プローブの周囲及び角に近接する皮膚面積が高い温度まで加熱されてダメージを受ける可能性がある。電極におけるRFエネルギーを下げることは、皮膚ダメージを防ぐことに役立つが、同時に当該トリートメントの全体的な有効性又は効率を減少させる。多重セグメント化プローブを利用することにより、当該角及び周囲にて増大したエネルギーの影響を緩和又は低減することができる。さらに、冷却のようなさらなる制御ができる周囲セグメントを選択することにより、当該プローブの主要セグメントの角及び周囲にて皮膚に送達される温度を制御かつ低減することができる。さらに、温度安定化要素を導入することで当該主要セグメントの熱を増大させる能力を含むことによって、プローブの角及び/又は周囲に近接する皮膚面積を過熱することなく、トリートメントを受ける皮膚セグメントに増大したエネルギーを送達することができる。
【0036】
複数の実施例が記載された。それにもかかわらず、本方法及び電極構造の要旨及び範囲から逸脱することなく様々な修正例が可能であることが理解される。したがって、他実施例も以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エステティック装置及びボディシェイピング装置のためのRF電極であって、
一の中心セグメント及び一以上の周囲セグメントを有するエネルギー送達表面と、
少なくとも前記中心セグメントに接続されたRFエネルギー源と、
少なくとも前記周囲セグメントと通信する温度制御要素と
を含むRF電極。
【請求項2】
前記電極は、前記中心セグメントと前記周囲セグメントとの間に絶縁をさらに含む、請求項1に記載のRF電極。
【請求項3】
前記絶縁は、電気的絶縁及び熱的絶縁からなる群の少なくとも一を含んで前記中心セグメントと前記周囲セグメントとの間に配置される、請求項2に記載のRF電極。
【請求項4】
前記周囲セグメントは熱伝導性かつ電気絶縁性の材料から作られる、請求項1に記載のRF電極。
【請求項5】
前記周囲セグメントは熱伝導性かつ電気伝導性の材料から作られる、請求項1に記載のRF電極。
【請求項6】
前記RFエネルギー源は前記セグメントに並列接続される、請求項1に記載のRF電極。
【請求項7】
前記RFエネルギー源は、前記セグメントの各々に独立して接続され、かつ、前記セグメント間に制御可能な可変電位勾配を生じさせるべく動作可能に構成される、請求項1に記載のRF電極。
【請求項8】
前記周囲セグメントは電気的に浮動なセグメントである、請求項1に記載のRF電極。
【請求項9】
前記温度制御要素は、冷却剤源に接続された冷却剤搬送コンジットを流れる冷却剤である、請求項1に記載のRF電極。
【請求項10】
前記温度制御要素は熱電クーラである、請求項1に記載のRF電極。
【請求項11】
前記中心セグメントは温度安定化要素をさらに含む、請求項1に記載のRF電極。
【請求項12】
前記温度安定化要素は、前記中心セグメントの温度に影響を与えるべく動作可能に構成される、請求項1に記載のRF電極。
【請求項13】
前記電極は、前記RF電極に結合されたアプリケータをさらに含む、請求項1に記載のRF電極。
【請求項14】
エステティック皮膚トリートメントの装置のためのRF電極であって、
一の中心セグメント及び少なくとも一の周囲セグメントを有するエネルギー送達表面と、
少なくとも前記中心セグメントに接続されたRFエネルギー源と、
少なくとも前記周囲セグメントに接続された温度制御要素と
を含み、
前記トリートメントの過程において前記エネルギー送達表面の前記中心セグメントの温度が前記周囲セグメントの温度よりも高いRF電極。
【請求項15】
前記中心セグメントは、前記中心セグメントを加熱又は冷却するべく動作可能に構成された温度安定化要素をさらに含む、請求項14に記載のRF電極。
【請求項16】
エステティック皮膚トリートメントのためのアプリケータであって、
一の中心セグメントと前記中心セグメントの周囲沿いに配置された一以上の周囲セグメントとを有するエネルギー送達表面を備える一以上のRF電極と、
少なくとも前記中心セグメントに接続されたRFエネルギー源と、
前記周囲セグメントの一以上に接続された温度制御要素と、
前記中心セグメントに接続された温度安定化要素と
を含むアプリケータ。
【請求項17】
前記温度安定化要素は、待機中及び動作時に前記中心セグメントの温度を摂氏35から42度の範囲に維持するべく動作可能に構成される、請求項16に記載のアプリケータ。
【請求項18】
エステティック装置及びボディシェイピング装置のためのRF電極を使用する方法であって、
一の中心セグメントと前記中心セグメントの周囲沿いに配置された一以上の周囲セグメントとを有するRF電極を与えることと、
トリートメントを受ける所定体積の皮膚に前記RF電極を適用し、かつ、前記皮膚の前記体積にRFエネルギーを結合することと、
前記電極の少なくとも前記周囲セグメントに冷却剤を適用することと
を含み、
前記冷却剤は、前記周囲電極の温度が前記中心電極セグメントの温度と等しい又はこれよりも低くなるように前記周囲セグメントを冷却し、かつ、中心セグメントと関連付けられる方法。
【請求項19】
前記中心セグメントと前記周囲セグメントとの間に熱的かつ電気的な絶縁をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも一の周囲セグメントは熱伝導性かつ電気伝導性の材料から作られ、前記セグメントの少なくとも一は熱伝導性かつ電気絶縁性の材料から作られる、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記中心電極セグメント及び周囲電極セグメントに前記RFエネルギーを与えるRFエネルギー源をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記中心電極セグメント及び周囲電極セグメントは前記RFエネルギー源に並列接続される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記中心電極セグメント及び周囲電極セグメントは前記RFエネルギー源に独立して接続されてこれらの間に制御可能な可変電位勾配を生じさせるべく動作可能に構成される、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記周囲セグメントは電気的に浮動なセグメントである、請求項18に記載のRF電極。
【請求項25】
前記冷却剤は流体又は熱電クーラである、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記中心電極セグメントの温度を安定化させることをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
エステティック装置及びボディシェイピング装置のためのRF電極を冷却する方法であって、
一の中心セグメントと前記中心セグメントの周囲のまわりに配置された少なくとも一の周囲セグメントとを有するエネルギー送達表面を与えることと、
少なくとも前記中心セグメントに接続されたRFエネルギー源を与えることと、
少なくとも前記周囲セグメントに接続された温度制御要素を与えることと
を含む方法。
【請求項28】
前記中心セグメントと前記周囲セグメントとの間に熱的かつ電気的な絶縁をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記周囲セグメントは熱伝導性かつ電気絶縁性の材料から作られる、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
記RFエネルギー源は前記セグメントに並列接続される、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記RFエネルギー源は、前記セグメントの各々に独立して接続され、かつ、前記セグメント間に制御可能な可変電位勾配を生じさせるべく動作可能に構成される、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記周囲セグメントとの前記RFエネルギー源の接続は浮動接続である、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記温度制御要素は冷却剤又は熱電クーラである、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
エステティック皮膚トリートメントのための方法であって、
皮膚に一以上のRF電極を適用してRFエネルギーを結合することを含み、
前記電極は
前記皮膚にエネルギーを送達する一の中心セグメントと、
前記中心セグメントの周囲のまわりに配置された少なくとも一の周囲セグメントと、
少なくとも前記周囲セグメントと通信する温度制御要素と
を有する方法。
【請求項35】
前記中心電極セグメントは、前記トリートメントのエネルギー損失を最小限にするべく動作可能に構成された温度安定化要素を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
エステティック装置及びボディシェイピング装置のためのRF電極を冷却する方法であって、
一の中心セグメントと、前記中心セグメントの周囲のまわりに配置された少なくとも一の周囲セグメントとを有するエネルギー送達表面を与えることと、
少なくとも前記中心セグメントに接続されたRFエネルギー源を与えることと、
少なくとも前記周囲セグメントに接続された温度制御要素を与えることと
を含み、
少なくとも一の周囲セグメントに接続された前記温度制御要素は、前記中心セグメントのエッジにおける皮膚の温度を前記中心セグメントの中心における温度よりも低く維持する方法。
【請求項37】
エステティック装置及びボディシェイピング装置のためのRF電極を使用する方法であって、
一の中心セグメントと前記中心セグメントの周囲沿いに配置された一以上の周囲セグメントとを有するRF電極を与えることと、
トリートメントを受ける所定体積の皮膚に前記RF電極を適用し、かつ、前記皮膚の前記体積にRFエネルギーを結合することと、
前記電極の少なくとも前記周囲セグメントに冷却剤を適用することと
を含み、
前記冷却剤は、前記周囲セグメントに結合されたトリートメントを受ける皮膚体積を、前記皮膚体積の温度が前記中心セグメントに結合された皮膚の温度と等しい又はこれよりも低くなるように冷却する方法。

【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−520114(P2012−520114A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553598(P2011−553598)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000173
【国際公開番号】WO2010/103507
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(504359488)シネロン メディカル リミテッド (25)
【Fターム(参考)】