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エストロン3硫酸トランスポーター活性阻害剤
説明

エストロン3硫酸トランスポーター活性阻害剤

【課題】 細胞内に取り込まれる必要がなく、ドラッグデリバリー性に優れ、副作用がきわめて少ないエストロン3硫酸トランスポーターのトランスポーター活性の阻害剤や乳癌細胞増殖抑制剤や乳癌治療剤を提供すること。
【解決手段】 ゲニステイン、ケルセチン、ギンコライドC、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレート、カルコン、ルチン、ダイゼイン、ダイジン、フラバノン、フラボノール、ジェラルドール、ヘスペレチン、ヘスペルジン、イプリフラボン、ルテオリン−7−O−グルコシド、メトキシカルコン、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン、5−モリン、ミリセチン、ナリンゲニン、ナリンゲニン−7−グルコシド、ナリンジン、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン、ノミリン、プリムレチン、ポンシリン、スクテラレイン、カテキン水和物、及びこれらを化学修飾した化合物から選ばれる1種以上の成分を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エストロン3硫酸(エストロン−3−サルフェート;estrone-3-sulfate)トランスポーターのトランスポーター活性の阻害剤や乳癌細胞増殖抑制剤や乳癌治療剤に関する。
【背景技術】
【0002】
細胞内外の物質輸送を行う膜タンパク質等はトランスポーターと呼ばれ、脂質二重膜中に埋め込まれているトランスポーターに特定の分子が結合すると、コンフォメーションが変化して物質が取込みあるいは排出輸送されることが知られている。近年、かかるトランスポーター、例えば有機アニオン性物質を輸送するOAT1等の有機アニオントランスポーター,有機カチオン性物質を輸送するOCT1等の有機カチオントランスポーター,ペプチド性物質を輸送するPEPT1等のペプチドトランスポーターなどの遺伝子が相次いで単離・同定されている。これらトランスポーター遺伝子は、全身の正常組織・臓器に偏在しているものもあるが、腎臓,肝臓,脳などといった特定の組織・臓器に局在するものも知られている。
【0003】
一方、エストロゲンは雌性動物に発情現象を起こす、いわゆる女性ホルモンであり、天然に存在するエストロン(E),エストラジオール(E),エストリオール(E),エステトロール(E)と、それらと同様の生物活性を有する合成エストロゲンに分類される。スチルベステロールなどの合成型の一部を除いて、エストロゲンはステロイド構造を有する。エストロン0.1μgのもつ生物学的作用を1IU(国際単位)とし、これがエストロゲンの単位として用いられている。分泌源は主として卵巣の卵胞及び黄体であるが、妊娠時の胎児胎盤系、副腎、精巣などからも分泌される。卵巣からのエストロゲンの分泌は、下垂体前葉より分泌される性腺刺激ホルモンにより支配されるが(下行性調節)、逆にエストロゲンによる間脳下垂体系へのフィードバック作用も認められ(上行性調節)、両者の相互関係により性周期が成立するといわれている。
【0004】
さらに、エストロゲンはその受容体(レセプター)を介して作用し、エストロゲンの作用は標的組織である間脳−下垂体前葉−性器及び乳腺のみならず全身に及び、主な生理作用は、子宮内膜の増殖,子宮筋の発育,第二次性徴の発現,月経周期の成立の媒介,妊娠時の母体変化の惹起,乳腺管の増殖分泌促進などである。エストロゲンは主として肝臓において代謝をうけ、エストロン3硫酸等の抱合型エストロゲンとなり尿中に排泄される。臨床的には、無月経や月経異常の治療,月経の人為的移動,更年期障害,前立腺癌や乳癌に対するホルモン療法,骨粗鬆症などに対して用いられている。
【0005】
乳癌は、発癌時点からエストロゲン受容体システムの異常作動があり、初期はエストロゲン依存性の増殖を続けるが、次第にこの制御を離れた増殖となる。このことから、乳癌の発生と進展にエストロゲンとその受容体が深く関与していると考えられているが、その機序は未だ明らかではない。乳癌は乳腺の上皮組織の末梢乳管や腺房上皮から発生する悪性腫瘍で、欧米では女性の癌死亡の第一位である。また、日本においても、近年の食生活の欧米化、生活様式の変化などに伴い乳がんによる死亡率は上昇傾向にある。好発年齢は40歳代で、リスク因子として、乳癌の既往・家族歴,未婚,高齢初産,早期初潮と晩期閉経,肥満,放射線被爆,高脂肪食,良性乳腺疾患の既往などを挙げることができる。リンパ節転移は腋窩,鎖骨下,胸骨傍に頻度が高く、転移個数は予後と相関する。血行性転移は骨,肺,肝に多い。主症状は乳房腫瘤であり、表面不整,硬,境界不明瞭で可動性が少ない。
【0006】
乳癌の2/3は、エストロゲン依存性である(非特許文献1)、すなわち、細胞増殖がエストロゲンによって制御されている。エストロゲンの生物活性型がエストラジオールであり、2つの主要経路を経て合成される(非特許文献2、非特許文献3)。1つは、アロマターゼがアンドロゲンをエストロゲンに変換するアロマターゼ経路であり、もう1つは、ステロイドスルファターゼがエストロン3硫酸をエストロンに変換するスルファターゼ経路である。患者乳癌組織では、スルファターゼの活性はアロマターゼの活性と比べて50〜200倍であるため、スルファターゼ経路は、エストロン3硫酸由来生物活性エストロゲンの主要な供給源である(非特許文献3、非特許文献4)。また、エストロン3硫酸の循環血漿濃度は、非抱合エストロゲンの場合と比べて約10〜20倍であり、エストロン3硫酸の半減期はエストラジオールの半減期よりも長い(非特許文献5〜7)。したがって、エストロン3硫酸は、エストロン3硫酸自体があまり生物活性を示さなくても、活性エストロゲンの貯蔵庫として、乳癌の進行に重要な役割を果たすと考えられている。
【0007】
エストロン3硫酸による乳癌細胞増殖の刺激には、下記の一連のプロセスが関わっている:エストロン3硫酸の細胞への取り込み、エストロゲンスルファターゼによる脱硫酸化、I型の17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼによるエストロンのエストラジオールへの変換、核エストロゲン受容体への結合、及び遺伝子転写の制御(非特許文献8〜11)。エストロン3硫酸に対する乳癌細胞の応答に関与している酵素や受容体についてよく調べてみたが、エストロン3硫酸などのリガンドが細胞膜を通過する輸送メカニズムはわかっていない。エストロン3硫酸のlogP値は1.4であると報告されており、その値はエストロンの値(4.4)やエストラジオールの値(3.9)より著しく低いため、エストロン及びエストラジオールが拡散性であるにも関わらず、拡散によって細胞膜を通過することは容易ではないであろう。(非特許文献12)。エストロン3硫酸とともにインキュベーションした後のMCF−7細胞の細胞質画分中で、エストロン3硫酸はインタクトな形で検出されており(非特許文献13)、エストロゲン作用を示していた(非特許文献4、非特許文献14、非特許文献15)。したがって、ホルモン依存性増殖を示す乳癌細胞へのエストロン3硫酸の供給には、特異的トランスポーターが関与していると思われる。
【0008】
有機アニオントランスポーター(OAT、SLC22A)(非特許文献16)ファミリー及び有機アニオン輸送ペプチド(OATP、SLC21A、SLCO)(非特許文献17、非特許文献18)ファミリーのメンバーのなかには、エストロン3硫酸を輸送するものがあることが既に知られている。それらは主として肝臓、腎臓、脳、腸、その他の部位で発現するが、乳癌細胞中での発現は報告されていない。エストロン3硫酸に対するそれらのKm値は0.05μM〜59μMの範囲内である。女性では、エストロン3硫酸の血漿中レベルは1〜10nMの範囲で変動するため(非特許文献19)、これらの又はその他のトランスポーターは、ホルモン依存性増殖の第一歩としての、エストロン3硫酸の癌細胞への取り込みにおいて、ある役割を果たしていると思われる。
【0009】
最近、Pizzagalli et al.が、ヒトの乳腺におけるステロイドサルフェートトランスポーターであるOATP−Bの発現を示唆している(非特許文献20)。しかし、エストロゲン依存性MCF−7細胞及びT−47D細胞中でOATP−B mRNAが検出されなかったのに対し、OATP−D及びOATP−E mRNAはこれらの細胞中で発見されている(非特許文献21)。OATP−D及びOATP−Eは、その遺伝子をHEK293細胞中で一過性に発現させた場合にエストロン3硫酸に対する輸送活性を示すため(非特許文献22)、癌細胞におけるエストロン3硫酸の輸送に関与していると思われる。しかし、エストロゲン依存性細胞においてトランスポーターが媒介するエストロン3硫酸の取り込みは、これまで調べられていなかったが、肝臓、胎盤及び脳等のほかの組織における取り込みは報告されている。乳癌細胞の増殖メカニズムを充分に理解するためには、かかる細胞へのエストロゲンの供給メカニズムを解明しなくてはならない。
【0010】
【非特許文献1】N Engl J Med 302: 78-90, 1980
【非特許文献2】J Clin Endocrinol Metab 57: 1125-1128, 1983
【非特許文献3】Breast Cancer Res Treat 7: 35-44, 1986
【非特許文献4】Ann N Y Acad Sci 464: 126-137, 1986
【非特許文献5】J Clin Endocrinol Metab 81: 1460-1464, 1996
【非特許文献6】J Biol Chem 236: 1043-1050, 1961
【非特許文献7】J Clin Invest 51: 1020-1033, 1972
【非特許文献8】Endocrinology 138: 863-870, 1997
【非特許文献9】Mol Endocrinol 11: 77-86, 1997
【非特許文献10】Endocrinology 123: 1281-1287, 1988
【非特許文献11】Breast Cancer 9: 296-302, 2002
【非特許文献12】J Clin Endocrinol Metab 59: 1128-1132, 1984
【非特許文献13】Endocrinology 106: 1079-1086, 1980
【非特許文献14】J Clin Endocrinol Metab 81: 1460-1464, 1996
【非特許文献15】J Steroid Biochem Mol Biol 73: 225-235, 2000
【非特許文献16】Pflugers Arch 440: 337-350, 2000
【非特許文献17】Biochim Biophys Acta 1609: 1-18, 2003
【非特許文献18】Pflugers Arch 447: 653-665, 2003
【非特許文献19】Hormone Res 27: 61-68, 1987
【非特許文献20】J Clin Endocrinol Metab 88: 3902-3912, 2003
【非特許文献21】J Clin Endocrinol Metab 88: 3902-3912, 2003
【非特許文献22】Pharm Res 18: 1262-1269, 2001
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
乳癌細胞におけるエストロゲンとその受容体との結合によるシグナル伝達をアップストリームにブロックする乳癌細胞の増殖阻害については、図1に示されるように、以下の方法(ブロック1〜4)が知られている。
【0012】
ブロック1(アンドロゲンからのエストロゲンの合成阻害)
ファドロゾール:閉経後、エストロゲン合成の律速酵素として働くアロマターゼを選択的に阻害して、アンドロゲンからエストロゲンへの変換を妨げることにより、生体内のエストロゲン濃度を低下させ、乳癌の増殖を抑制する。
【0013】
ブロック2(エストロゲンレセプターでの競合阻害)
タモキシフェン、トレミフェン:乳癌組織などのエストロゲン受容体に対し、エストロゲンと競合的に阻害し、抗エストロゲン作用を示すことによって抗乳癌作用を発揮する。
【0014】
ブロック3(エストロン硫酸からのエストロゲン合成阻害)
抱合型エストロゲンは細胞内でエストロゲンスルファターゼによって活性型となり、癌細胞増殖を促進する。この脱抱合酵素を阻害する。
【0015】
ブロック4(膜タンパク質に対する抗体を利用した細胞障害作用)
ハーセプチン:乳癌細胞にはHER2タンパクが高発現するものがある。このHER2と抗体の結合を利用し、抗体依存性細胞障害作用による抗腫瘍効果を発揮する。
【0016】
乳癌細胞の増殖阻害における、上記ブロック1〜4の方法では、アロマターゼ阻害剤やエストロゲンスルファターゼ阻害剤、あるいは、タモキシフェンやトレミフェン等のエストロゲン競合阻害剤が乳癌細胞内に取り込まれないと抗腫瘍効果が発揮されないことからドラッグデリバリーの面で、また、細胞内に取り込まれると副作用の面で、それぞれ問題なしとはいえない。本発明の課題は、細胞内に取り込まれる必要がなく、ドラッグデリバリー性に優れ、副作用がきわめて少ないエストロン3硫酸トランスポーターのトランスポーター活性の阻害剤や乳癌細胞増殖抑制剤や乳癌治療剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究し、乳癌細胞の増殖阻害の方法として、以下のブロック5(図1参照)について検討した。
ブロック5(トランスポーター活性の阻害)
エストロゲン感受性の乳癌細胞に対し、エストロゲンの供給源であるエストロン3硫酸の細胞内取込みを阻害することで抗腫瘍効果が現れる。
【0018】
そして、ヒト乳癌培養細胞MCF−7細胞株をエストロン3硫酸と、被検物質としてのフラボノイド等の多くの天然有機化合物の存在下に培養したとき、細胞表面に発現するエストロン3硫酸トランスポーターを介してのエストロン3硫酸の細胞内への取込みが阻害され、MCF−7細胞の増殖が抑制されることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0019】
すなわち本発明は、(1)ゲニステイン(Genistein)、ケルセチン(Quercetin)、ギンコライドC(Ginkgolide C)、テアフラビン(Theaflavin)、テアフラビン3−O−ガレート(Theaflavin 3-O-gallate)、ルチン(Rutin)、カルコン(Chalcone)、ダイゼイン(Daidzein)、ダイジン(Daidzin)、フラバノン(Flavanone)、フラボノール(Flavonol)、ジェラルドール(Geraldol)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ヘスペルジン(Hesperidin)、イプリフラボン(Ipriflavone)、ルテオリン−7−O−グルコシド(Luteolin-7-O-Glucoside)、メトキシカルコン(Methoxychalcone)、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン(4'-metyl-7-methoxy-isoflavone)、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン(Myricetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンゲニン−7−グルコシド(Naringenin-7-glycoside)、ナリンジン(Naringin)、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン(Neohesperidin Dihydrochalcone)、ノミリン(Nomilin)、プリムレチン(Primuletin)、ポンシリン(Poncirin)、スクテラレイン(Scutellarein)、カテキン水和物(Catechin Hydrate)、及びこれらを化学修飾した化合物から選ばれる1種以上の成分を有効成分とするエストロン3硫酸トランスポーターのトランスポーター活性の阻害剤や、(2)ゲニステイン(Genistein)、ケルセチン(Quercetin)、ギンコライドC(Ginkgolide C)、テアフラビン(Theaflavin)、テアフラビン3−O−ガレート(Theaflavin 3-O-gallate)、ルチン(Rutin)、カルコン(Chalcone)、ダイゼイン(Daidzein)、ダイジン(Daidzin)、フラバノン(Flavanone)、フラボノール(Flavonol)、ジェラルドール(Geraldol)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ヘスペルジン(Hesperidin)、イプリフラボン(Ipriflavone)、ルテオリン−7−O−グルコシド(Luteolin-7-O-Glucoside)、メトキシカルコン(Methoxychalcone)、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン(4'-metyl-7-methoxy-isoflavone)、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン(Myricetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンゲニン−7−グルコシド(Naringenin-7-glycoside)、ナリンジン(Naringin)、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン(Neohesperidin Dihydrochalcone)、ノミリン(Nomilin)、プリムレチン(Primuletin)、ポンシリン(Poncirin)、スクテラレイン(Scutellarein)、カテキン水和物(Catechin Hydrate)、及びこれらを化学修飾した化合物から選ばれる1種以上の成分を有効成分とする乳癌細胞増殖抑制剤や、(3)ゲニステイン(Genistein)、ケルセチン(Quercetin)、ギンコライドC(Ginkgolide C)、テアフラビン(Theaflavin)、テアフラビン3−O−ガレート(Theaflavin 3-O-gallate)、ルチン(Rutin)、カルコン(Chalcone)、ダイゼイン(Daidzein)、ダイジン(Daidzin)、フラバノン(Flavanone)、フラボノール(Flavonol)、ジェラルドール(Geraldol)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ヘスペルジン(Hesperidin)、イプリフラボン(Ipriflavone)、ルテオリン−7−O−グルコシド(Luteolin-7-O-Glucoside)、メトキシカルコン(Methoxychalcone)、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン(4'-metyl-7-methoxy-isoflavone)、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン(Myricetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンゲニン−7−グルコシド(Naringenin-7-glycoside)、ナリンジン(Naringin)、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン(Neohesperidin Dihydrochalcone)、ノミリン(Nomilin)、プリムレチン(Primuletin)、ポンシリン(Poncirin)、スクテラレイン(Scutellarein)、及びカテキン水和物(Catechin Hydrate)、及びこれらを化学修飾した化合物から選ばれる1種以上の成分を有効成分とする乳癌治療剤に関する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、アロマターゼ阻害剤やエストロゲンスルファターゼ阻害剤、タモキシフェンやトレミフェン等のエストロゲン競合阻害剤と異なり、細胞内に取り込まれる必要がなく、ドラッグデリバリー性に優れ、副作用がきわめて少ないエストロン3硫酸トランスポーターの阻害剤や乳癌細胞増殖抑制剤や乳癌治療剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明のエストロン3硫酸トランスポーターのトランスポーター活性の阻害剤や乳癌細胞増殖抑制剤や乳癌治療剤としては、ゲニステイン(Genistein)、ケルセチン(Quercetin)、ギンコライドC(Ginkgolide C)、テアフラビン(Theaflavin)、テアフラビン3−O−ガレート(Theaflavin 3-O-gallate)、ルチン(Rutin)、カルコン(Chalcone)、ダイゼイン(Daidzein)、ダイジン(Daidzin)、フラバノン(Flavanone)、フラボノール(Flavonol)、ジェラルドール(Geraldol)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ヘスペルジン(Hesperidin)、イプリフラボン(Ipriflavone)、ルテオリン−7−O−グルコシド(Luteolin-7-O-Glucoside)、メトキシカルコン(Methoxychalcone)、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン(4'-metyl-7-methoxy-isoflavone)、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン(Myricetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンゲニン−7−グルコシド(Naringenin-7-glycoside)、ナリンジン(Naringin)、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン(Neohesperidin Dihydrochalcone)、ノミリン(Nomilin)、プリムレチン(Primuletin)、ポンシリン(Poncirin)、スクテラレイン(Scutellarein)、カテキン水和物(Catechin Hydrate)を挙げることができるが、中でもゲニステイン、ケルセチン、ギンコライドC、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレートを好適に例示することができる。また、これらは1種単独又は2種以上を併用することができる。さらに、これらを化学修飾した化合物も用いることができる。
【0022】
本発明のエストロン3硫酸トランスポーターのトランスポーター活性の阻害剤(以下「本件阻害剤」という場合がある)は、エストロン3硫酸トランスポーターを同定する上で重要である。エストロン3硫酸トランスポーターの候補トランスポーターとしては、OAT1,OAT2,OAT3,OAT4,OATP−A,OATP−B,OATP−C,OATP−D,OATP−E,OATP−F,OATP−8,NTCP,MRPs,BCRPなどを好適に挙げることができる。同定する方法としては、候補エストロン3硫酸トランスポーターを細胞表面に発現する細胞を培養し、培養した細胞内への候補エストロン3硫酸の取り込みを本件阻害剤の存在下において測定し、本件阻害剤による細胞内へのエストロン3硫酸のトランスポーター活性の阻害の程度を測定・評価する方法や、候補エストロン3硫酸トランスポーターを細胞表面に発現する細胞から単離した細胞膜画分に、エストロン3硫酸と本件阻害剤とを接触させ、本件阻害剤によるエストロン3硫酸の細胞膜画分への特異的結合の阻害の程度を測定・評価する方法や、候補エストロン3硫酸トランスポーターを細胞表面に発現する細胞から細胞膜画分を単離し、該細胞膜画分から小胞を作製して単離細胞膜小胞とし、該単離細胞膜小胞にエストロン3硫酸と本件阻害剤とを接触させ、本件阻害剤による小胞内へのエストロン3硫酸の取込み量もしくは取込み量の阻害の程度を測定・評価する方法を挙げることができる。上記エストロン3硫酸と本件阻害剤との共存下の細胞の培養は、使用細胞の増殖用培地を用い、通常の細胞培養条件下、(本件阻害剤非存在下の場合に)少なくとも細胞増殖が有意に認められるまで行うことが望ましく、上記エストロン3硫酸と本件阻害剤との細胞膜画分との接触や、上記エストロン3硫酸と本件阻害剤との単離細胞膜小胞との接触は、使用細胞の増殖用培地や適当な緩衝液中でインキュベーションすることにより行うことができる。
【0023】
上記本件阻害剤による細胞内へのエストロン3硫酸のトランスポーター活性の阻害の程度を測定・評価する方法としては、細胞内のエストロン3硫酸濃度を測定・評価する方法や、細胞増殖の程度を測定・評価する方法を挙げることができる。後述するMCF−7細胞、KPL−1,MKL−F又はそれら細胞株由来の細胞株等のヒト乳癌培養細胞株を用いる場合は、細胞内の本件阻害剤濃度を測定・評価する方法と、細胞増殖の程度を測定・評価する方法とを利用することができるが、候補エストロン3硫酸トランスポーターを発現する形質転換細胞を用いる場合は、細胞内の本件阻害剤濃度を測定・評価する方法を利用することができる。また、候補エストロン3硫酸トランスポーター遺伝子をアフリカツメガエル卵母細胞等に発現させ、2本の微小電極を用いて、トランスポーターを介した基質輸送に伴って生じる膜電位の変化を検出(電流を測定)する電気生理学的方法により測定・評価することもできる。
【0024】
エストロン3硫酸トランスポーターを細胞表面に発現する細胞から細胞膜画分を単離する方法としては、F. Pietri-Rouxelら(Eur. J. Biochem., 247, 1174-1179, 1997)の方法など、従来公知の方法を用いることができ、また、細胞膜画分から小胞を作製して単離細胞膜小胞とする方法としては、J.E. Leverら(J. Biol. Chem., 252, 1990-1997, 1977)の方法など、従来公知の方法を用いることができる。そしてまた、本件阻害剤によるエストロン3硫酸の細胞膜画分への特異的結合の阻害の程度を測定する方法としては、放射性標識エストロン3硫酸を用いた定常状態結合阻害から平衡解離定数Kdを測定する方法を例示することができ、本件阻害剤による単離細胞膜小胞内へのエストロン3硫酸の取込み量もしくは取込み量の阻害の程度を測定する方法としては、I. Tamaiら(Biochim. Biophys. Acta, 1512, 273-284, 2001)記載の方法など、従来公知の手法を細胞内エストロン3硫酸の測定方法として用いることができる。
【0025】
上記エストロン3硫酸トランスポーターを細胞表面に発現する細胞としては、候補エストロン3硫酸トランスポーターを発現する形質転換細胞を使用することができる。かかる形質転換細胞の作製に使用される前記OAT1,OAT2,OAT3,OAT4,OATP−A,OATP−B,OATP−C,OATP−D,OATP−E,OATP−F,OATP−8,NTCP,MRPs,BCRPをコードする遺伝子の由来としては特に制限されるものではなく、例えばヒト,イヌ,ウシ,ウマ,ヤギ,ヒツジ,サル,ブタ,ウサギ,ラット,マウス等を挙げることができるが、ヒト由来が好ましい。
【0026】
上記のようなトランスポーターをコードする遺伝子やcDNAを細胞に発現させる方法としては特に限定されないが、Davisら(BASIC METHODS IN MOLECULAR BIOLOGY, 1986)及びSambrookら(MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989)などの多くの標準的な実験室マニュアルに記載される方法、例えば、リン酸カルシウムトランスフェクション,DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション,トランスベクション(transvection),マイクロインジェクション,カチオン性脂質媒介トランスフェクション,エレクトロポレーション,形質導入,スクレープローディング(scrape loading),弾丸導入(ballistic introduction),感染等の遺伝子導入法により、トランスポーター遺伝子を宿主細胞へ導入することにより発現させることができるが、トランスポーター遺伝子を含む発現ベクターを上記宿主細胞に導入することが好ましく、中でもトランスポーター遺伝子を含む発現ベクターを宿主細胞に感染させることにより、トランスポーターを細胞に発現させることがより好ましい。
【0027】
上記発現ベクターとしては、例えば、非分裂細胞を含む全ての細胞(血球系以外)での一過性発現に用いられるアデノウイルスベクター(Science, 252, 431-434, 1991)や、分裂細胞での長期発現に用いられるレトロウイルスベクター(Microbiology and Immunology, 158, 1-23, 1992)や、非病原性、非分裂細胞にも導入可能で、長期発現に用いられるアデノ随伴ウイルスベクター(Curr. Top. Microbiol. Immunol., 158, 97-129, 1992)、SV40のようなパポバウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター等のウイルスベクターの他、リポソーム等を具体的に挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、高い効率で細胞における遺伝子発現が可能なアデノウイルスベクターが特に好ましい。また、これらの発現ベクターへのトランスポーター遺伝子の導入は常法によって行うことができ、例えばこれら発現ベクター中の適当なプロモーターの下流にトランスポーター遺伝子等を挿入することにより発現ベクターを構築することができる。また、発現ベクターはトランスポーター遺伝子及びマーカー遺伝子に加え、トランスポーターの細胞当たりの発現量を規格化するためのIRES(mRNA内部のリボソーム結合サイト)の他、エンハンサー,ターミネーター等発現を調節する制御配列を含んでいてもよい。
【0028】
トランスポーターを発現する宿主細胞としては、ドロソフィラS2,スポドプテラSf9等の昆虫細胞,Vero細胞,HeLa細胞,CHO細胞,WI−38細胞,BHK細胞,COS−7細胞,MDCK細胞,C127細胞,HKG細胞,ヒト腎細胞株,CV−1細胞,LLC−MK2細胞,MDBK細胞,MRC−5細胞,Caco−2細胞,HT29細胞,ヒトリンパ芽球細胞,アフリカツメガエル等の卵母細胞や、これらのdhfr欠損株,HGPRT欠損株,ウアバイン耐性株等を挙げることができる。具体的には、CHO−K1(チャイニーズハムスター卵巣細胞:ATCC CCL61),BHK(ハムスター腎細胞:ATCC CCL10),COS−7(CV−1 Origin,SV−40細胞:ATCC CRL1651),Vero細胞(アフリカミドリザル腎細胞:ATCC CCL81),ヒトリンパ芽球細胞(IM−9,ATCC CCL159)を例示することができる。
【0029】
トランスポーターは細胞膜表面に発現する膜タンパク質であるため、エストロン3硫酸トランスポーターに対する中和抗体は細胞外から選択的に標的を阻害する可能性があり、このことから本件阻害剤によりエストロン3硫酸トランスポーターを同定することができると、エストロン3硫酸トランスポーターに対する中和抗体を作製することができる。特異的に認識する抗体としては、モノクローナル抗体,ポリクローナル抗体,一本鎖抗体,ヒト化抗体,キメラ抗体,2つのエピトープを同時に認識することができる二機能性抗体等を例示することができる。これら抗体は、慣用のプロトコールを用いて、動物(好ましくはヒト以外)にエストロン3硫酸トランスポーターを膜表面に発現している細胞やその細胞膜画分を投与することにより産生され、例えばモノクローナル抗体の調製には、連続細胞系の培養物により産生される抗体をもたらす、ハイブリドーマ法(Nature 256, 495-497, 1975),トリオーマ法,ヒトB細胞ハイブリドーマ法(Immunology Today 4, 72, 1983)及びEBV−ハイブリドーマ法(MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY, 77-96, Alan R.Liss, Inc.,1985)など任意の方法を用いることができる。
【0030】
本発明の乳癌細胞増殖抑制剤は、エストロン3硫酸トランスポーターの同定用として、また乳癌細胞の増殖を抑制しうることから乳癌治療剤として用いることができる。同定する方法としては、候補エストロン3硫酸トランスポーターを細胞表面に発現する細胞を、本発明の乳癌細胞増殖抑制剤の存在下において培養し、細胞増殖の程度を測定・評価する方法を挙げることができる。
【0031】
本発明の乳癌治療剤は、乳癌の予防薬としても用いることができ、医薬用の治療剤として用いる場合は、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張剤などの各種調剤用配合成分を添加することができる。これら治療剤は、経口的又は非経口的に投与することができ、例えば粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することができる。非経口投与する場合、局所に直接投与することができる。経口的に投与する製剤の場合、薬理学的に許容される担体としては、慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、例えば錠剤には乳糖、デンプン等の賦形剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロース等の崩壊剤等を配合することができ、懸濁液製剤には生理的食塩水アルコール等の溶剤、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等の溶解補助剤、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、レシチン等の懸濁化剤、グリセリン、D−マンニトール等の等張化剤、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩等の緩衝剤などを配合することができる。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を配合することもできる。非経口的に投与する製剤の場合、蒸留水、生理的食塩水等の水溶性溶剤、サリチル酸ナトリウム等の溶解補助剤、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等の等張化剤、ヒト血清アルブミン等の安定化剤、メチルパラベン等の保存剤、ベンジルアルコール等の局麻剤を配合することができる。治療薬の投与量は、患者の体重や年齢、投与形態、症状等により適宜選定することができるが、例えば成人に投与する場合、有効成分を通常1回量として約0.001〜500mg、好ましくは1〜50mgを1日1回〜3回投与するのが望ましい。
【0032】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【実施例1】
【0033】
(エストロン3硫酸の取り込み活性の阻害)
過剰のエストロン3硫酸の存在下、MCF−7細胞(ATCC−HTB22)による[H]エストロン3硫酸の取り込みに対する、種々の被験物質の阻害作用を調べた。MCF−7細胞を125mMのNaCl、4.8mMのKCl、5.6mMのD−グルコース、1.2mMのCaCl、1.2mMのKHPO、1.2mMのMgSO及び25mMのHepesを含み、pH7.4に調製された輸送培地に懸濁した。輸送培地中の細胞懸濁液並びに非標識1mMエストロン3硫酸、3.6nMの[H]エストロン3硫酸及びそれぞれ30μMの被験化合物を含む溶液を、10分間37℃で個別にインキュベーションして輸送を開始させた。適時、混合液を150μLずつ取り除き、シリコーンオイル(SH550、Toray Dow Corning Co.社製)混合液の層、及び密度1.03の流動パラフィン(Wako Pure Chemical Industries社製)を通しての遠心濾過によって、輸送培地から細胞を分離した。各細胞ペレットを3NのKOH中で可溶化し、HClで中和した。その後、液体シンチレーション流体としてクリアゾル−1(Nacalai tesque社製)を用いた液体シンチレーションカウンターで、関連する放射能を測定した。結果を図2に示す。その結果、ゲニステイン、ケルセチン、ギンコライドC、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレートを用いたとき、エストロン3硫酸の取り込み活性が強く阻害されることがわかった。
【実施例2】
【0034】
(エストロン3硫酸による細胞増殖促進効果の抑制)
MCF−7細胞(ATCC−HTB22)のエストロン3硫酸による細胞増殖促進効果の抑制を、ゲニステイン、ケルセチン、ギンコライドC、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレートを用いて調べた。エストロン3硫酸の細胞内蓄積を抑えることで達成されるか否かを検討した。MCF−7細胞を8×10個/0.32cmの濃度で96ウェル プレートに播種し1日培養した後、100nMの濃度のエストロン3硫酸(E3S;Sigma Chemicals社製)の存在下又は不存在下に、ポジティブコントロールとしての30μMのブロモスルフォフタレイン(BSP:Sigma Chemicals社製)、及び、0.3%ジメチルスルフォキシド(DMSO)に溶解したそれぞれ30μMのゲニステイン、ケルセチン、ギンコライドC、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレートを含む培地をそれぞれ添加し、さらに3日間培養した。その後、細胞量を測定した。結果を図3に示す。図3から明らかなように、コントロールであるエストロン3硫酸単独存在下及び0.3%DMSOに溶解したエストロン3硫酸存在下においては、細胞増殖促進効果が観察された。一方、100nMの濃度のエストロン3硫酸(E3S)の存在下、0.3%DMSOに溶解したそれぞれ30μMのゲニステイン、ケルセチン、ギンコライドC、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレートを添加した場合、BSPを添加した場合と同様に、コントロールに比べて細胞増殖が阻害された。
【実施例3】
【0035】
(エストロン3硫酸の取り込み活性の阻害)
実施例1と同様にして、各種被験物質によるエストロン3硫酸の取り込み活性の阻害作用を調べた。結果を図4に示す。その結果、カルコン、ダイゼイン、ダイジン、フラバノン、フラボノール、ジェラルドール、ヘスペレチン、ヘスペルジン、イプリフラボン、ルテオリン−7−O−グルコシド、メトキシカルコン、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン、ナリンゲニン、ナリンゲニン−7−グルコシド、ナリンジン、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン、ノミリン、プリムレチン、ポンシリン、スクテラレイン、及びカテキン水和物に、強いエストロン3硫酸の取り込み活性阻害作用が認められた。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】乳癌の分子ターゲットを示す模式図である。
【図2】各種被験物質によるエストロン3硫酸の乳癌細胞への取込み阻害の結果を示す図である。
【図3】エストロン3硫酸による細胞増殖促進効果のゲニステイン、ケルセチン、ギンコライドC、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレートによる抑制の結果を示す図である。
【図4】各種被験物質によるエストロン3硫酸の乳癌細胞への取込み阻害の結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲニステイン(Genistein)、ケルセチン(Quercetin)、ギンコライドC(Ginkgolide C)、テアフラビン(Theaflavin)、テアフラビン3−O−ガレート(Theaflavin 3-O-gallate)、ルチン(Rutin)、カルコン(Chalcone)、ダイゼイン(Daidzein)、ダイジン(Daidzin)、フラバノン(Flavanone)、フラボノール(Flavonol)、ジェラルドール(Geraldol)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ヘスペルジン(Hesperidin)、イプリフラボン(Ipriflavone)、ルテオリン−7−O−グルコシド(Luteolin-7-O-Glucoside)、メトキシカルコン(Methoxychalcone)、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン(4'-metyl-7-methoxy-isoflavone)、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン(Myricetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンゲニン−7−グルコシド(Naringenin-7-glycoside)、ナリンジン(Naringin)、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン(Neohesperidin Dihydrochalcone)、ノミリン(Nomilin)、プリムレチン(Primuletin)、ポンシリン(Poncirin)、スクテラレイン(Scutellarein)、カテキン水和物(Catechin Hydrate)、及びこれらを化学修飾した化合物から選ばれる1種以上の成分を有効成分とするエストロン3硫酸トランスポーターのトランスポーター活性の阻害剤。
【請求項2】
ゲニステイン(Genistein)、ケルセチン(Quercetin)、ギンコライドC(Ginkgolide C)、テアフラビン(Theaflavin)、テアフラビン3−O−ガレート(Theaflavin 3-O-gallate)、ルチン(Rutin)、カルコン(Chalcone)、ダイゼイン(Daidzein)、ダイジン(Daidzin)、フラバノン(Flavanone)、フラボノール(Flavonol)、ジェラルドール(Geraldol)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ヘスペルジン(Hesperidin)、イプリフラボン(Ipriflavone)、ルテオリン−7−O−グルコシド(Luteolin-7-O-Glucoside)、メトキシカルコン(Methoxychalcone)、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン(4'-metyl-7-methoxy-isoflavone)、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン(Myricetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンゲニン−7−グルコシド(Naringenin-7-glycoside)、ナリンジン(Naringin)、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン(Neohesperidin Dihydrochalcone)、ノミリン(Nomilin)、プリムレチン(Primuletin)、ポンシリン(Poncirin)、スクテラレイン(Scutellarein)、カテキン水和物(Catechin Hydrate)、及びこれらを化学修飾した化合物から選ばれる1種以上の成分を有効成分とする乳癌細胞増殖抑制剤。
【請求項3】
ゲニステイン(Genistein)、ケルセチン(Quercetin)、ギンコライドC(Ginkgolide C)、テアフラビン(Theaflavin)、テアフラビン3−O−ガレート(Theaflavin 3-O-gallate)、ルチン(Rutin)、カルコン(Chalcone)、ダイゼイン(Daidzein)、ダイジン(Daidzin)、フラバノン(Flavanone)、フラボノール(Flavonol)、ジェラルドール(Geraldol)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ヘスペルジン(Hesperidin)、イプリフラボン(Ipriflavone)、ルテオリン−7−O−グルコシド(Luteolin-7-O-Glucoside)、メトキシカルコン(Methoxychalcone)、4’−メチル−7−メトキシ−イソフラボン(4'-metyl-7-methoxy-isoflavone)、5−モリン(5-Morin)、ミリセチン(Myricetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、ナリンゲニン−7−グルコシド(Naringenin-7-glycoside)、ナリンジン(Naringin)、ネオヘスペリジンジハイドロカルコン(Neohesperidin Dihydrochalcone)、ノミリン(Nomilin)、プリムレチン(Primuletin)、ポンシリン(Poncirin)、スクテラレイン(Scutellarein)、及びカテキン水和物(Catechin Hydrate)、及びこれらを化学修飾した化合物から選ばれる1種以上の成分を有効成分とする乳癌治療剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−298781(P2006−298781A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−119098(P2005−119098)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【出願人】(502133066)株式会社ジェノメンブレン (7)
【出願人】(803000115)学校法人東京理科大学 (545)
【Fターム(参考)】