説明

エチレンオキシド製造用触媒の充填方法、エチレンオキシド製造用反応器およびエチレンオキシドの製造方法

【課題】高効率、高選択率でエチレンオキシドを製造するためのエチレンオキシド製造用触媒の充填方法を提供する。
【解決手段】エチレンオキシド製造用反応器の15〜50mmの内径を有する反応管に、α−アルミナを主成分とする担体に銀を担持させてなる中空円筒状のエチレンオキシド製造用触媒を充填して触媒層を形成するエチレンオキシド製造用触媒の充填方法であって、前記エチレンオキシド製造用触媒の外径または長さのいずれか大きい方の値が前記反応管の内径に対して10〜50%であり、前記触媒層中に含まれる銀の含有量が30〜140kg/mになるように、前記エチレンオキシド製造用触媒が0.3〜5L/minの速度で充填される、エチレンオキシド製造用触媒の充填方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレンオキシド製造用触媒の充填方法、エチレンオキシド製造用反応器およびエチレンオキシドの製造方法に関する。詳細には、本発明は、エチレンオキシド選択性に優れ、高い選択率でエチレンオキシドを製造しうるエチレンオキシド製造用触媒の充填方法、この充填方法によってエチレンオキシド製造用触媒が充填されたエチレンオキシド製造用反応器、およびこのエチレンオキシド製造用反応器を用いたエチレンオキシドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エチレンを銀触媒の存在下で分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化してエチレンオキシドを製造することは工業的に広く行われている。この接触気相酸化に用いる銀触媒については、その担体、担持方法、反応促進剤などに関し、多くの技術が提案されている。
【0003】
銀触媒の触媒活性、選択性および触媒寿命はすでに高いレベルに達しているが、なおこれらの触媒性能の向上が求められている。例えば選択率を例にとれば、エチレンオキシドの生産規模は大きいことから、選択率が僅か1%向上するだけでも、原料エチレンの使用量が著しく節約され、その経済的効果は大きい。このような事情から、より優れた触媒性能を有する銀触媒の開発や、これを用いた多管式反応器での接触気相酸化反応の高効率化や選択性の向上は、当該技術分野の研究者の継続的なテーマとなっている。
【0004】
例えば、特許文献1には、α−アルミナを主成分とする担体に銀を担持させた触媒が開示され、好適な触媒のサイズ、銀の担持量の他に、触媒を反応器に充填して得られる触媒層における銀装填量に関して記載されている。また、例えば特許文献2には、触媒を固定床多管式反応器の反応管に所定の速度で充填することで、触媒が均一に充填され、触媒を長期間安定して使用できることが記載されている。さらに、例えば特許文献2や特許文献3では、触媒を充填する反応管の口径に応じて触媒のサイズや形状を制御する方法が記載されている。
【特許文献1】特表2007−500596号公報
【特許文献2】特開2002−306953号公報
【特許文献3】特表2007−531612号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献に記載の方法では、反応の転化率や選択率は依然として不充分であるという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、高効率、高選択率でエチレンオキシドを製造するためのエチレンオキシド製造用触媒の充填方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上述した課題を解決すべく、特にエチレンオキシド製造用触媒をエチレンオキシド製造用反応器の反応管に充填する際の条件について鋭意研究を行った。その結果、反応管の内径と、中空円筒の形状を有する触媒の外径または長さのうちいずれか大きい方の値との間の比が所定の条件を満たし、さらに充填速度を制御して触媒が充填された触媒層における銀の含有量を所定の値にすることで、上記以外の条件で充填した場合に比べて高効率、高選択率でエチレンオキシドを製造することができ、触媒の寿命も長いことを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明は、エチレンオキシド製造用反応器の15〜50mmの内径を有する反応管に、α−アルミナを主成分とする担体に銀を担持させてなる中空円筒状のエチレンオキシド製造用触媒を充填して触媒層を形成するエチレンオキシド製造用触媒の充填方法であって、前記エチレンオキシド製造用触媒の外径または長さのいずれか大きい方の値が前記反応管の内径に対して10〜50%であり、前記触媒層中に含まれる銀の含有量が30〜140kg/mになるように、前記エチレンオキシド製造用触媒が0.3〜5L/minの速度で充填される、エチレンオキシド製造用触媒の充填方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高選択率でエチレンオキシドを製造しうるエチレンオキシド製造用触媒の充填方法、この充填方法によってエチレンオキシド製造用触媒が充填されたエチレンオキシド製造用反応器およびこのエチレンオキシド製造用反応器を用いたエチレンオキシドの製造方法が提供されうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
本発明は、エチレンオキシド製造用反応器の15〜50mmの内径を有する反応管に、α−アルミナを主成分とする担体に銀を担持させてなる中空円筒状のエチレンオキシド製造用触媒を充填して触媒層を形成するエチレンオキシド製造用触媒の充填方法であって、前記エチレンオキシド製造用触媒の外径または長さのいずれか大きい方の値が前記反応管の内径に対して10〜50%であり、前記触媒層中に含まれる銀の含有量が30〜140kg/mになるように、前記エチレンオキシド製造用触媒が0.3〜5L/minの速度で充填される、エチレンオキシド製造用触媒の充填方法である。
【0012】
本発明に用いられるエチレンオキシド製造用触媒は、α−アルミナを主成分とする担体に触媒成分である銀を担持させてなり、中空円筒の形状を有する。したがって、用いられる担体の形状が触媒の形状となる。前記中空円筒の長さ/外径の比は好ましくは0.5〜1.5であり、前記中空円筒の内径/外径の比は好ましくは0.3〜0.8である。ここで、中空円筒は完全な円筒である必要はなく、実質的に中空円筒の形状であればよい。円筒の軸方向に垂直な断面の外周が真円形状であれば外径は当該真円の直径であるが、真円形状でないときには外径の最長径と最短径との平均値を外径の値として扱う。円筒の軸方向に垂直な断面の内周が真円形状であれば内径は当該真円の直径であるが、真円形状でないときには内径の最長径と最短径との平均値を内径の値として扱う。さらに内径が円筒の軸方向に変化している場合は、その最大値と最小値の平均値を内径の値として扱う。長さに関しても、その最大値と最小値の平均を長さの値とする。触媒の長さ、外径、および内径は、特に制限はないが、好ましくは長さが1.5〜30mmであり、より好ましくは2.5〜18mmであり、さらに好ましくは5.0〜12mmである。触媒の外径は、好ましくは3〜20mmであり、より好ましくは5.0〜12mmである。また、触媒の内径は、好ましくは1.0〜16mmであり、より好ましくは2.0〜8.0mmである。触媒の長さ、外径、および内径の値が上述の範囲であれば、反応管に触媒を充填して触媒層を形成する際に、触媒層中の銀の含有量を30〜140kg/mに調整することができる。また、反応管に充填する際、少なくとも0.5kg/Lの充填密度で充填することができる。さらに、触媒の長さ、外径、および内径の値が上述の範囲であれば、触媒が工業的に十分な強度を有し、さらに反応管に充填する際、触媒がブリッジを起こすことなく、均一に充填されうる。
【0013】
本明細書中において、担体の内径、外径、長さの値は以下の方法で決定するものとする。はじめに、ランダムな方法で採取した担体20個を準備する。次いで、ピンセットを用いて担体の内径側に付着したバリを取り去る。上記の20個の担体について、内径の最大値および最小値をノギスで測定した値の平均値を内径の値とする。また、上記の20個の担体の外径の最大値および最小値をノギスで測定した値の平均値を外径の値とする。長さは、担体ごとに1箇所をノギスで測定し、20個の値の平均値を長さの値とする。
【0014】
前記エチレンオキシド製造用触媒に用いられる担体の組成については、α−アルミナを主成分とすること以外は特に制限されない。ここで、担体が「α−アルミナを主成分とする」とは、α−アルミナ以外に一部、γーアルミナ、非晶質アルミナなどの別の形態のアルミナを含んでもよいことを意味する。担体におけるアルミナの含有量は、担体の全質量100質量%に対して90質量%以上が好ましく、より好ましくは95質量%以上であり、さらに好ましくは98質量%以上である。α−アルミナを主成分とするものであればその他の組成は特に制限されないが、担体は、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物や遷移金属の酸化物を含有しうる。これらの含有量についても特に制限はないが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物の含有量は、酸化物換算で好ましくは0〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜4質量%である。また、遷移金属の酸化物の含有量は、酸化物換算で好ましくは0〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜3質量%である。
【0015】
担体はまた、シリカ(二酸化ケイ素)を通常含有する。担体におけるシリカの含有量についても特に制限はないが、好ましくは0.01〜10.0質量%であり、より好ましくは0.1〜5.0質量%であり、さらに好ましくは0.2〜3.0質量%である。
【0016】
なお、上述した担体の組成や各成分の含有量は、蛍光X線分析法を用いて決定されうる。
【0017】
担体原料であるα−アルミナ粉体の粒径に関しても特に制限はないが、α−アルミナ粉体の一次粒子径は、好ましくは0.01〜100μmであり、より好ましくは0.1〜20μmであり、さらに好ましくは0.5〜10μmであり、特に好ましくは1〜5μmである。また、α−アルミナ粉体の二次粒子径は、好ましくは0.1〜1,000μmであり、より好ましくは1〜500μmであり、さらに好ましくは10〜200μmであり、特に好ましくは30〜100μmである。
【0018】
担体の比表面積についても特に制限はないが、好ましくは0.03〜10m/gであり、より好ましくは0.5〜5.0m/gであり、さらに好ましくは1.0〜3.0m/gである。担体の比表面積が0.03m/g以上であれば、必要な量の触媒成分の担持が可能となり、担体の比表面積が大きいほど触媒成分の高分散担持が容易になる。また、触媒反応の活性部位である触媒成分表面の面積が大きくなるので、好ましい。一方、担体の比表面積が10m/g以下であれば、担体の細孔径がある程度大きい値に維持され、製造された触媒を用いたエチレンオキシド製造時のエチレンオキシドの逐次酸化が抑制されうる。なお、担体の比表面積の値としては、後述する実施例に記載の手法により得られる値を採用するものとする。
【0019】
前記担体は、好ましくは、少なくとも40Nの圧壊強度を有する。担体の圧壊強度は、好ましくは50N以上であり、より好ましくは60N以上である。上述の範囲であれば、十分な機械的強度が維持できる。担体の圧壊強度の上限値は特に限定されない。なお、担体の圧壊強度の値としては、後述する実施例に記載の手法により得られる値を採用するものとする。
【0020】
担体の嵩密度は、好ましくは0.5〜1.0kg/Lであり、より好ましくは0.6〜0.9kg/Lであり、さらに好ましくは0.65〜0.80kg/Lである。担体の嵩密度が上述の範囲であれば、適当な充填比重が得られ、十分な強度の触媒を製造することができる。なお、担体の嵩密度の値としては、後述する実施例に記載の手法により得られる値を採用するものとする。
【0021】
担体の細孔容積も特に制限されないが、好ましくは0.2〜0.6cm/gであり、より好ましくは0.3〜0.5cm/gであり、さらに好ましくは0.35〜0.45cm/gである。担体の細孔容積が0.2cm/g以上であれば、触媒成分の担持が容易となるという点で好ましい。一方、担体の細孔容積が0.6cm/g以下であれば、担体の強度が実用的な程度に確保されうるという点で好ましい。なお、担体の細孔容積の値としては、水銀圧入法により得られる値を採用するものとする。
【0022】
担体の有する細孔のサイズも特に制限されないが、平均細孔直径は、好ましくは0.1〜10μmであり、より好ましくは0.2〜4.0μmであり、さらに好ましくは0.3〜3.0μmであり、特に好ましくは0.4〜1.5μmである。平均細孔直径が0.1μm以上であれば、エチレンオキシド製造時の生成ガスの滞留に伴うエチレンオキシドの逐次酸化が抑制されうる。一方、平均細孔直径が10μm以下であれば、担体の強度が実用的な程度に確保されうる。なお、平均細孔直径の値としては、水銀圧入法により得られる値を採用するものとする。
【0023】
担体の吸水率についても特に制限はないが、好ましくは10〜70%であり、より好ましくは20〜60%であり、さらに好ましくは30〜50%である。担体の吸水率が10%以上であれば、触媒成分の担持が容易となる。一方、担体の吸水率が70%以下であれば、担体の強度が実用的な程度に確保されうる。なお、担体の吸水率の値としては、後述する実施例に記載の手法により得られる値を採用するものとする。
【0024】
本発明に用いられるエチレンオキシド製造用触媒は、上述した担体に触媒成分として銀が担持されてなる構成を有する。また、銀のほかに、一般に反応促進剤として用いられる触媒成分が担体にさらに担持されてもよい。反応促進剤の代表例としては、アルカリ金属、具体的にはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられる。アルカリ金属のほかには、タリウム、硫黄、クロム、モリブデン、タングステン、レニウムなどもまた、反応促進剤として用いられうる。これらの反応促進剤は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。これらのうち、反応促進剤としてはセシウムが好適に用いられる。
【0025】
銀や反応促進剤の担持量については特に制限はなく、エチレンオキシドの製造に有効な量で担持すればよい。例えば、銀の場合、その担持量はエチレンオキシド製造用触媒の質量基準で1〜30質量%であり、好ましくは5〜20質量%である。また、反応促進剤の担持量は、エチレンオキシド製造用触媒の質量基準で、通常0.001〜2質量%であり、好ましくは0.01〜1質量%であり、より好ましくは0.01〜0.7質量%である。特に、反応促進剤の最適な担持量は、担体物性の違いや反応促進剤の組み合わせなどにより異なる。このため、予め反応促進剤の担持量の異なる触媒を調製し、当該触媒について性能を評価した後、最高性能を示す反応促進剤の担持量を決定し、このような最高性能を示す量の反応促進剤量を担持して触媒を調製することが好ましい。なお、下記実施例及び比較例では、このように予め最高性能を示す反応促進剤の担持量を決定した後、触媒を調製した。
【0026】
本発明に用いられうるエチレンオキシド製造用触媒は、従来公知のエチレンオキシド製造用触媒の製造方法に従って調製されうる。
【0027】
以下、上述した担体を用いて本発明におけるエチレンオキシド製造用触媒を製造する手法の一例を説明するが、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、下記の手法のみに限定されるわけではない。
【0028】
まず、担体を準備する。担体の調製方法としては、次のような調製方法を採用することで、担体のサイズや物性が制御されうることが知られている。すなわち、1)α−アルミナを主成分とする母粉体に、所望のサイズおよび量の気孔形成剤を添加する方法、2)物性の異なる少なくとも2種の母粉体を所望の混合比で調合する方法、3)担体を所望の温度にて所望の時間焼成する方法、などが知られており、これらを組み合わせた手法も知られている。例えば、α−アルミナ粉体に、成型性を向上させる効果のある成型助剤や触媒の強度を向上させる補強剤やバインダー、触媒に細孔を形成させる気孔形成剤を添加して混合する。添加する物質としては、添加によって触媒性能に悪影響を及ぼさないものが好ましい。例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ガラス繊維、炭化珪素、窒化珪素、グラファイトなどの無機結合剤が添加されうる。必要によりエチレングリコール、グリセリン、プロピオン酸、マレイン酸、ベンジルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、セルロース、メチルセルロース、でんぷん、ポリビニルアルコールまたはフェノール等の有機結合剤が加えられる。また、桃、杏、クルミなどの殻、種などを均一粒径に揃えたもの、あるいは粒子径が均一で焼成により消失する物質などが気孔形成剤として添加されうる。さらに水を加えてニーダなどの混練機を用いて十分に混合した後、押し出し成型などにより適当な金型を用いて所望の形状に成型、造粒し、乾燥した後焼成する。これらの調製方法については、例えば、「多孔質体の性質とその応用技術」竹内雍監修、株式会社フジ・テクノシステム発行(1999年)に記載されている。また、特開平5−329368号公報、特開2001−62291号公報、特開2002−136868号公報、特許第2983740号公報、特許第3256237号公報、特許第3295433号公報なども参照されうる。
【0029】
一方、担体に銀を担持させるための溶液を調製する。具体的には、銀化合物を単独で、または銀錯体を形成するための錯化剤もしくは必要に応じて反応促進剤を、水などの溶媒に添加する。
【0030】
ここで、銀化合物としては、例えば、硝酸銀、炭酸銀、シュウ酸銀、酢酸銀、プロピオン酸銀、乳酸銀、クエン酸銀、ネオデカン酸銀などが挙げられる。また、錯化剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミンなどが挙げられる。これらの銀化合物や錯化剤は、それぞれ、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
【0031】
次いで、上記で得られた溶液を、同じく上記で準備した担体に含浸させる。この際、反応促進剤は、担体に溶液を含浸させる前段階において溶液に溶解させて同時に含浸させてもよいし、銀を担持した後に担持してもよい。
【0032】
続いて、これを乾燥し、焼成する。乾燥は、空気、酸素、または不活性ガス(例えば、窒素)の雰囲気中で、80〜120℃の温度で行うことが好ましい。また、焼成は、空気、酸素、過熱スチームまたは不活性ガス(例えば、窒素)の雰囲気中で、150〜700℃の温度で、好ましくは200〜600℃の温度で行うことが好ましい。なお、焼成は、1段階のみ行われてもよいし、2段階以上行われてもよい。好ましい焼成条件としては、1段階目の焼成を空気雰囲気中で150〜250℃にて0.1〜10時間行い、2段階目の焼成を空気雰囲気中で250〜450℃にて0.1〜10時間行う条件が挙げられる。さらに好ましくは、かような2段階焼成後にさらに、不活性ガス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴンなど)雰囲気中で450〜700℃にて0.1〜10時間、3段階目の焼成を行うとよい。
【0033】
本発明に用いられるエチレンオキシド製造用反応器は、単管式反応器であっても多管式反応器であってもよいが、工業的には複数の反応管を有する多管式反応器が好ましく用いられうる。エチレンオキシド製造用反応器としては、特に制限されず固定床反応器、流動床反応器、移動床反応器など従来公知のものが用いられうるが、好ましくは固定床反応器である。特に好ましくは、固定床多管式反応器である。エチレンオキシド製造用反応器の反応管としては、内径が15〜50mmのものが用いられる。反応管の内径は、好ましくは18〜45mmであり、より好ましくは20〜40mmである。反応管の内径が15mm未満である場合、反応管の数が増加するため、反応器の製造費用が高くなってしまう。一方、反応管の内径が50mmを超えると、除熱効果が低下し、触媒層内の蓄熱が増加する。
【0034】
本発明に用いられるエチレンオキシド製造用反応器においては、前記エチレンオキシド製造用触媒は、外径または長さのうちいずれか大きい方の値が前記反応管の内径に対して10〜50%であり、好ましくは15〜45%であり、より好ましくは20〜40%である。反応管の内径に対する触媒の外径または長さのうちいずれか大きい方の値が10%より小さいと、充填比重および圧力損失が大きくなり、装置、ユーティリティの両面で不利となり、燃焼反応を引き起こす場合がある。一方、反応管の内径に対する触媒の外径または長さのうちいずれか大きい方の値が50%より大きいと、触媒層中の銀の含有量が小さくなり、触媒の活性や寿命が低下する場合がある。
【0035】
さらに本発明者らは、上述の条件に加えて触媒層中に含まれる触媒成分である銀の含有量が30〜140kg/mとなるように触媒を充填することで、触媒の活性および寿命が向上することを見出した。また、充填速度を制御することによって充填比重を調節し、これによって触媒層中に含まれる銀の含有量を容易に調節できることを見出した。
【0036】
反応管の内径に対する触媒の外径または長さのうちいずれか大きい方の値の値が前述の条件を満たす場合であっても、触媒層中に含まれる銀の含有量が140kg/mよりも大きいと、充填比重および圧力損失が大きくなり、装置、ユーティリティの両面で不利となる場合がある。一方、触媒層中に含まれる銀の含有量が30kg/mよりも小さいと、触媒層中の銀の含有量が小さくなり、触媒の活性や寿命が低下する場合がある。触媒層中に含まれる銀の含有量は、好ましくは60〜135kg/mであり、より好ましくは100〜130kg/mである。触媒層中に含まれる銀の含有量の値としては、後述する実施例に記載の手法により得られる値を採用するものとする。
【0037】
本発明においては、触媒層中に含まれる銀の含有量を上述の範囲に制御するために、上述のエチレンオキシド製造用触媒を、0.3〜5L/minの充填速度で上述の反応管に充填する。前記充填速度は、好ましくは0.5〜4L/minであり、より好ましくは1.0〜3.0L/minである。充填速度を0.3〜5L/minの範囲に制御することで、適切な量の触媒成分を含む触媒層が形成されるため、触媒の活性や寿命が向上し、高効率、高選択率でエチレンオキシドを製造することができる。充填速度の値としては、後述する実施例に記載の手法により得られる値を採用するものとする。
【0038】
本発明において、エチレンオキシド製造用触媒は、好ましくはエチレンオキシド製造用反応器の反応管に、少なくとも0.5kg/L、より好ましくは0.6〜0.9kg/L、さらに好ましくは0.65〜0.85kg/Lの充填密度になるように充填される。充填密度が0.5kg/L以上であれば、エチレンオキシドを高効率、高選択率で製造できる。なお、触媒の充填密度の値としては、後述する実施例に記載の手法により得られる値を採用するものとする。
【0039】
エチレンオキシド製造用反応器の所定の内径を有する反応管に、上記の所定のエチレンオキシド製造用触媒を充填するための作業方法は、触媒層中に含まれる銀の含有量および充填速度が上記範囲となる方法であれば特に制限がなく、公知の充填方法、例えば充填機を用いた方法やテンプレートを使用した方法、反応管ごとに手作業によって充填する方法などが用いられうる。ただし、エチレンオキシド製造用多管式反応器の所定の内径を有する反応管に充填する際に、充填速度をどの反応管に対しても一定にする方が、反応管ごとの触媒層中の銀の含有量および圧力損失を一定の範囲の値に制御することができるため好ましい。
【0040】
本発明の第2は、本発明の第1のエチレンオキシド製造用触媒の充填方法を用いて、エチレンオキシド製造用触媒が反応管に充填された、エチレンオキシド製造用反応器である。エチレンオキシド製造用触媒、反応管、およびこれを備えた反応器の具体的な好ましい形態については、本発明の第1において説明した形態が同様に採用されうるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0041】
本発明の第3は、本発明の第2のエチレンオキシド製造用反応器を用いた、エチレンオキシドの製造方法である。
【0042】
本発明の第3のエチレンオキシドの製造方法は、本発明の第2のエチレンオキシド製造用反応器を使用する点を除けば、常法に従って行われうる。好ましくは、エチレンを空気、酸素および富化空気などの分子状酸素含有ガスにより気相酸化する方法が用いられうる。
【0043】
例えば、工業的製造規模における一般的な条件、すなわち反応温度150〜300℃、好ましくは180〜280℃、反応圧力0.2〜4.0MPaG、好ましくは1.0〜3.0MPaG、空間速度1,000〜30,000hr−1(STP)、好ましくは3,000〜8,000hr−1(STP)が採用される。触媒に接触させる原料ガスとしては、エチレン0.5〜40容量%、酸素3〜10容量%、炭酸ガス0.5〜20容量%、残部の窒素、アルゴン、水蒸気等の不活性ガスおよびメタン、エタン等の低級炭化水素類からなり、さらに反応抑制剤としての二塩化エチレン、塩化ジフェニル等のハロゲン化物を0.1〜10容量ppm含有するものが挙げられる。
【実施例】
【0044】
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。なお、本実施例において、各種パラメータの測定は以下の手法により行われた。エチレンオキシド製造用反応器は、工業的には、多管式反応器を用いるが、本実施例では単管式反応器にて性能評価を行った。
【0045】
<触媒の充填密度>
触媒を所望の内径を持つ反応管に充填した際の触媒充填質量および触媒充填層長を計測し、充填密度を下記数式1によって算出した。
【0046】
【数1】

【0047】
<触媒の充填速度>
触媒を所望の内径を持つ反応管に充填した際に要した充填時間および触媒充填層長を計測し、充填速度を下記数式2によって算出した。
【0048】
【数2】

【0049】
<触媒層中の銀の含有量>
作製した触媒の質量と用いた担体の質量を測定し、触媒成分の担持量を求めた。触媒層中の銀の含有量は、さらに上記数式1から反応管の充填密度を求め、下記数式3によって算出した。
【0050】
【数3】

【0051】
<担体の嵩密度>
担体を1Lのメスシリンダー(内径66mm)に2L/minの速度で、1Lの標線まで充填して質量を測定し、担体の嵩密度を下記数式4によって算出した。
【0052】
【数4】

【0053】
<圧壊強度>
精密力量測定器(丸菱科学機械製作所製)を用いて担体の横方向(長さに対して垂直方向)の圧壊強度を測定し、50個の平均値を圧壊強度とした。
【0054】
<担体の比表面積の測定>
担体を粉砕した後、0.85〜1.2mmの粒径に分級したもの約0.2gを正確に秤量した。秤量したサンプルを200℃にて少なくとも30分間脱気し、BET(Brunauer−Emmet−Teller)法により測定した。
【0055】
<担体の吸水率の測定>
日本工業規格(JIS R 2205(1998年度))に記載の方法に準拠して、以下の手法により測定した。
【0056】
a)破砕前の担体を、120℃に保温した乾燥機中に入れ、恒量に達した際の質量を秤量した(乾燥質量:W1(g))。
【0057】
b)上記a)で秤量した担体を水中に沈めて30分間以上煮沸した後、室温の水中にて冷却し、飽水サンプルとした。
【0058】
c)上記b)で得た飽水サンプルを水中から取り出し、湿布ですばやく表面を拭い、水滴を除去した後に秤量した(飽水サンプル質量:W2(g))。
【0059】
d)上記で得られたW1およびW2を用い、下記数式5に従って、吸水率を算出した。
【0060】
【数5】

【0061】
<担体の磨耗率>
以下の手法により測定した。
【0062】
a)100mLの担体を300mLのコニカルビーカーに入れた。
【0063】
b)上記のコニカルビーカーに、純水を250mLまで加えた。
【0064】
c)上記b)を電熱器で加熱し30分間煮沸した。
【0065】
d)煮沸操作後にコニカルビーカー中に残留した純水を廃棄し、新たに純水を加えて純水のみを捨てる操作を5回繰り返した。
【0066】
e)上記b)〜d)の洗浄操作を3回繰り返した。
【0067】
f)洗浄後の担体を乾燥機で120℃にて一昼夜乾燥させた。
【0068】
g)乾燥後の担体を常温に戻し、秤量した(試験前質量:W3(g))。
【0069】
h)上記g)で得られた担体をステンレス製ボールミル(外径90mm、高さ90mm)にて、106rpmで30分間回転させた。
【0070】
i)回転させた後の担体の全量をステンレス製の篩(内径150mm、目開き1.7mm)に移して篩にかけ、その後秤量した(篩かけ後質量:W4(g))。
【0071】
j)上記で得られたW3およびW4を用い、下記数式6に従って、磨耗率を算出した。
【0072】
【数6】

【0073】
(実施例1)
表1に示す形状、物性を有する担体Aを作製した。この担体4Lに対し、4Lの蒸留水を用いた30分間以上の煮沸処理を3回繰り返した。その後、120℃に保温した乾燥機中で充分に乾燥した。
【0074】
一方、シュウ酸銀520gを含む水スラリー(水スラリー中の水の含有量:150g)に、水100mL、および3.3gの硝酸セシウムを水250mLに溶解した溶液を添加して、泥状にした。次いで、これにエチレンジアミン250mLを添加し、充分に撹拌し溶解させて、含浸溶液を調製した。
【0075】
得られた含浸溶液を予め約100℃に加熱した担体A2000gに含浸させた。次いで、加熱濃縮乾燥し、空気気流中で400℃にて20分間賦活化し、触媒前駆体を得た。
【0076】
得られた触媒前駆体を、外部から不活性ガスを導入可能なステンレス製密閉容器内に充填し、窒素ガスを送り込みながら電気炉中で触媒層温度530℃にて3時間高温加熱処理し、エチレンオキシド製造用触媒Aを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒Aの銀担持量は、14.8質量%であった。得られた担体Aの形状、嵩密度、比表面積、吸水率、圧壊強度を表1に示す。
【0077】
得られたエチレンオキシド製造用触媒Aを、外部が加熱型の二重管式ステンレス製反応器に備えられた内径35mm、管長7500mmの反応管に、2L/minの充填速度で充填して充填層を形成した。充填密度は0.82kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は121kg/mであった。次いで、当該充填層に、エチレン21容量%、酸素6.5容量%、二酸化炭素7容量%、残部がメタン、アルゴン、窒素、エタン等からなり(メタン51容量%、アルゴン12容積%、残余(窒素およびエタン等)2.5容量%)、さらに二塩化エチレン2.5容積ppmを含有する混合ガスを導入し、反応圧力2.0MPaG、空間速度6000hr−1の条件下にてエチレンオキシドを製造した。エチレンオキシド製造時および1年経過後の転化率および選択率をそれぞれ下記数式7および数式8に従って算出した。エチレンオキシド製造時の性能(初期性能)および1年経過後の性能(寿命評価)を下記の表1に示す。
【0078】
【数7】

【0079】
(実施例2)
表1に示す形状、物性を有する担体Bを用いたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒Bを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒Bを、内径39mmの反応管に充填速度3L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.82kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は121kg/mであった。
【0080】
(実施例3)
表1に示す形状、物性を有する担体Cを用い、硝酸セシウムの添加量を4.0gとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒Cを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒Cを、内径21mmの反応管に充填速度0.5L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.76kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は112kg/mであった。
【0081】
(実施例4)
表1に示す形状、物性を有する担体Dを用いたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒Cを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒Dを、内径31mmの反応管に充填速度1L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.76kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は112kg/mであった。
【0082】
(実施例5)
表1に示す形状、物性を有する担体Eを用いたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒Eを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒Eを、内径21mmの反応管に充填速度0.5L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.64kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は95kg/mであった。
【0083】
(実施例6)
充填層に導入するガスのCO濃度を0.8容量%としたこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。
【0084】
(比較例1)
表1に示す形状、物性を有する担体aを用い、硝酸セシウムの添加量を2.9gとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒aを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒aを、内径19mmの反応管に充填速度0.2L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.47kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は70kg/mであった。
【0085】
(比較例2)
表1に示す形状、物性を有する担体bを用い、水スラリーに含まれるシュウ酸銀量を350gとし、硝酸セシウムの添加量を2.7gとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒bを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒bを、内径19mmの反応管に充填速度0.2L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.43kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は26kg/mであった。
【0086】
(比較例3)
表1に示す形状、物性を有する担体cを用い、水スラリーに含まれるシュウ酸銀量を535gとし、硝酸セシウムの添加量を6.5gとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒cを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒cを、内径49mmの反応管に充填速度0.2L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.99kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は150kg/mであった。なお、比較例3で調製したエチレンオキシド製造用触媒cは、初期性能が低いため寿命評価は実施しなかった。
【0087】
(比較例4)
表1に示す形状、物性を有する担体dを用い、硝酸セシウムの添加量を4.0gとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒dを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒dを、内径49mmの反応管に充填速度0.2L/minで充填したこと以外は実施例1と同様にしてエチレンオキシドを製造した。充填密度は0.96kg/Lであり、充填層中に含まれる銀の含有量は142kg/mであった。なお、比較例4で調製したエチレンオキシド製造用触媒dは、初期性能が低いため寿命評価は実施しなかった。
【0088】
(比較例5)
表1に示す形状、物性を有する担体eを用いたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法に従って、エチレンオキシド製造用触媒eを調製した。得られたエチレンオキシド製造用触媒eを、内径19mmの反応管に充填速度4L/minで充填した。しかしながら、充填層中にブリッジ(固体粒状物が充填されていない空間)が発生し、充填層が不均一となったため、性能評価は実施しなかった。
【0089】
【表1】

【0090】
上記表1に示す結果から、本発明によれば、高い選択性でエチレンオキシドを製造しうる、エチレンオキシド製造用触媒の充填方法が提供されうる。そして、当該充填方法で充填したエチレンオキシド製造用触媒を用いたエチレンオキシドの製造方法によれば、高収率でエチレンオキシドを製造することが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレンオキシド製造用反応器の15〜50mmの内径を有する反応管に、α−アルミナを主成分とする担体に銀を担持させてなる中空円筒状のエチレンオキシド製造用触媒を充填して触媒層を形成するエチレンオキシド製造用触媒の充填方法であって、
前記エチレンオキシド製造用触媒の外径または長さのいずれか大きい方の値が前記反応管の内径に対して10〜50%であり、
前記触媒層中に含まれる銀の含有量が30〜140kg/mになるように、前記エチレンオキシド製造用触媒が0.3〜5L/minの速度で充填される、エチレンオキシド製造用触媒の充填方法。
【請求項2】
前記エチレンオキシド製造用触媒が、少なくとも0.5kg/Lの充填密度になるように前記反応管に充填される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記担体が少なくとも40Nの圧壊強度を有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法によって前記エチレンオキシド製造用触媒が前記反応管に充填された、エチレンオキシド製造用反応器。
【請求項5】
請求項4に記載のエチレンオキシド製造用反応器を用いた、エチレンオキシド製造用触媒の存在下でエチレンを分子状酸素含有ガスにより気相酸化する段階を有する、エチレンオキシドの製造方法。

【公開番号】特開2010−36115(P2010−36115A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−202266(P2008−202266)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】