説明

エッチング装置およびエッチング方法

【課題】素子分離絶縁膜の上面の高さを、基板上の全面でほぼ均一にできるとともに、素子分離絶縁膜の上面を平坦化することができるエッチング装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、反応室11と、反応室11とゲートバルブGVを介して接続される真空ポンプ12と、加工対象を保持する保持部19と、エッチングガス供給手段と、加熱部20と、昇華量判定手段と、を備える。エッチングガス供給手段は、加工対象と反応して反応生成物を生成可能なエッチングガスを反応室11内に供給する。加熱部20は、反応生成物が昇華する温度以上に加工対象を加熱する。昇華量判定手段は、加熱部20による昇華処理の経過による反応生成物の昇華の度合いに対応して変化する所定の物理量を昇華量対応変化値としてモニタする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エッチング装置およびエッチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不揮発性半導体記憶装置の一種であるNAND型フラッシュメモリは、一般的に以下のように形成される。まず、半導体基板上に、ゲート絶縁膜と浮遊ゲート電極膜とを積層させた後、浮遊ゲート電極膜から半導体基板に至る深さを有し、ビット線方向に延在するトレンチを形成する。このトレンチ内を埋め込むようにシリコン酸化膜を形成した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理によって浮遊ゲート電極膜の上面よりも上のシリコン酸化膜を除去し、さらにRIE(Reactive Ion Etching)法によって、所定の深さまでシリコン酸化膜をエッチングする。これによって、ワード線方向に隣接するメモリセルトランジスタ間を電気的に絶縁する素子分離絶縁膜が形成される。その後、浮遊ゲート電極膜と素子分離絶縁膜上に、ゲート間絶縁膜と制御ゲート電極膜とを積層した後、RIE法によって、ビット線方向に隣接するメモリセルトランジスタ間を分離するように、ワード線方向に延在する形状で制御ゲート電極膜からゲート絶縁膜までの積層膜と素子分離絶縁膜とをワード線方向に延在するように加工する。以上によって、NAND型フラッシュメモリが形成される。
【0003】
また、基板上の薄膜を除去する方法として、除去対象の薄膜が形成された基板を真空槽内に配置し、真空槽内にNH3とHFなどの反応物を導入して薄膜上に凝縮させ、所定の時間薄膜と反応物とを反応させて反応生成物を生成した後、反応物と反応生成物とを除去する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−080497号公報
【特許文献2】米国特許第5,282,925号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
不揮発性半導体記憶装置においては、各メモリセルトランジスタの素子特性が均一となるように、メモリセルトランジスタ間を分離する素子分離絶縁膜の高さはメモリセルアレイ内で均一であることが望ましく、また素子分離絶縁膜の上面は平坦化されていることが望ましい。
【0006】
本発明の一つの実施形態は、素子分離絶縁膜の上面の高さを、基板上の全面でほぼ均一にできるとともに、素子分離絶縁膜の上面を平坦化することができるエッチング装置およびエッチング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの実施形態によれば、エッチング装置は、反応室と、前記反応室とゲートバルブを介して接続される排気手段と、加工対象を保持する保持手段と、エッチングガス供給手段と、加熱手段と、昇華量判定手段と、を備える。前記エッチングガス供給手段は、前記加工対象と反応して反応生成物を生成可能なエッチングガスを前記反応室内に供給する。前記加熱手段は、前記反応生成物が昇華する温度以上に前記加工対象を加熱する。そして、前記昇華量判定手段は、前記加熱手段による昇華処理の経過による前記反応生成物の昇華の度合いに対応して変化する所定の物理量を昇華量対応変化値としてモニタする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施形態によるエッチング装置の構成を模式的に示す図である。
【図2】図2は、実施形態によるエッチング方法の手順の一例を示すフローチャートである。
【図3−1】図3−1は、実施形態によるエッチング方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その1)。
【図3−2】図3−2は、実施形態によるエッチング方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その2)。
【図3−3】図3−3は、実施形態によるエッチング方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その3)。
【図3−4】図3−4は、実施形態によるエッチング方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その4)。
【図4】図4は、昇華処理時の反応室内の圧力の様子を模式的に示すグラフである。
【図5】図5は、昇華処理時の反応室内の圧力と圧力の微分値の様子を模式的に示すグラフである。
【図6】図6は、昇華処理時のゲートバルブの開度の様子を模式的に示す図である。
【図7】図7は、本実施形態によるエッチング方法の効果を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかるエッチング装置およびエッチング方法を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の実施形態で用いられる半導体装置の断面図は模式的なものであり、層の厚みと幅との関係や各層の厚みの比率などは現実のものとは異なる場合がある。さらに、以下で示す膜厚は一例であり、これに限定されるものではない。
【0010】
図1は、実施形態によるエッチング装置の構成を模式的に示す図である。この図に示されるように、エッチング装置10は、ウェハなどの加工対象をガスによってエッチングする空間を構成する反応室11を備える。反応室11には、反応室11内のガスを排気して真空にする排気手段である真空ポンプ12が、ゲートバルブGVを介して接続されている。
【0011】
また、反応室11には、反応室11内にガスを供給する配管13−1〜13−4が設けられている。この例では、N2ガスを供給する第1と第3の配管13−1,13−3と、NH3ガスを供給する第2の配管13−2と、NF3ガスを供給する第4の配管13−4と、が設けられる。第1と第3の配管13−1,13−3には図示しないN2ガス供給部が設けられ、第2の配管13−2には図示しないNH3ガス供給部が設けられ、第4の配管13−4には図示しないNF3ガス供給部が設けられている。また、第1〜第4の配管13−1〜13−4にはそれぞれガスの供給のオン/オフを切り替えるガスバルブV1〜V4が設けられている。
【0012】
この例では、第1と第2の配管13−1,13−2は、反応室11付近で一体化されて反応室11に接続されるが、ガスバルブV1,V2と反応室11との間の配管にはアプリケータ14が設けられている。アプリケータ14は、たとえば石英チューブとマイクロ波印加手段とからなり、NH3ガスを反応室11内に導入する際に、石英チューブにマイクロ波を印加することで、NH3ガスを活性化させる機能を有する。また、第3と第4の配管13−3,13−4も、反応室11付近で一体化されて反応室11に接続される。なお、配管13−1〜13−4と、NH3ガス供給部と、NF3ガス供給部とは、エッチングガス供給手段となる。
【0013】
さらに、反応室11には、冷却手段であるチラー15から供給される冷媒を循環させる冷媒流路である冷却用配管16が設けられる。冷却用配管16はたとえば反応室11の外壁に接するように設けられる。チラー15の冷媒吐出口15aと冷却用配管16の一方の端部との間を接続する配管17にはバルブV5が設けられ、チラー15の冷媒回収口15bと冷却用配管16の他方の端部との間を接続する配管18にはバルブV6が設けられている。チラー15で温度調節された冷媒は冷媒吐出口15aから吐出され、冷却用配管16内を冷媒が移動(循環)することによって、反応室11(壁面)が冷却され、所定の温度に保たれる。なお、冷媒として、100〜130℃の温度範囲で使用しても揮発しにくいものが望ましく、たとえばフロリナート(スリーエム社製、登録商標)やガルデン(SOLVAY SOLEXIS社製、登録商標)などを用いることができる。
【0014】
エッチング装置10は、ウェハなどの加工対象を保持する保持部19と、加工対象のエッチング後の加熱処理時に、保持部19に保持されている加工対象を加熱する加熱部20と、加工対象の温度を計測する温度計測部21と、反応室11内の圧力を計測する圧力計測部22と、を反応室11内に備える。ここで、加熱部20としては、たとえばランプヒータを用いることができ、温度計測部21として、熱電対や赤外線放射温度計などを用いることができ、圧力計測部22として、ピラニ真空計や電離真空計などの全圧計、または四重極型質量分析計などの分圧計などの真空計を用いることができる。
【0015】
また、エッチング装置10には、エッチング装置10を所定のプログラムにしたがって制御して、エッチング処理を行う制御部30が設けられている。制御部30は、ガス導入制御部31と、エッチング処理制御部32と、温度制御部33と、ゲートバルブ制御部34と、昇華完了判定部35と、昇華量対応変化情報記憶部36と、を備える。
【0016】
ガス導入制御部31は、予め生成されたプログラムにしたがって、配管13−1〜13−4上に設けられたガスバルブV1〜V4のオープン/クローズを制御して反応室11内への反応ガスの導入のオン/オフを制御し、また図示しないマスフローコントローラを制御して供給する流量を調節する。たとえば、反応生成物生成処理時には、ガスバルブV1〜V4をオープンにして第1〜第4の配管13−1〜13−4から、それぞれN2ガス、NH3ガス、N2ガスおよびNF3ガスを反応室11内に供給し、昇華処理時には、ガスバルブV2,V4をクローズにして第2と第4の配管13−2,13−4から反応室11内へのNH3ガスおよびNF3ガスの供給を停止し、第1と第4の配管13−1,13−3から反応室11内へのN2ガスの供給のみを行うように制御を行う。
【0017】
エッチング処理制御部32は、予め生成されたプログラムにしたがって、第2の配管13−2へのNH3ガスの供給時にNH3ガスを活性化させるように、アプリケータ14(マイクロ波印加手段)を作動させ、NH3ガスを活性化させる。
【0018】
温度制御部33は、エッチング処理時の反応室11内(または保持部19に保持されている加工対象)の温度を制御する。具体的には、予め生成されたプログラムにしたがって、温度計測部21で計測された温度が所定の温度となるように、加熱部20で加熱したり、冷却用配管16に冷媒を流したりする処理を行う。たとえば反応生成物生成処理時は、反応室11内の温度が30℃程度の常温となるように、加熱部20での加熱は行わず、冷却用配管16に冷媒を流して、反応室11を冷却する。一方、反応生成物生成処理後の昇華処理時は、反応室11内の温度(加工対象の温度)が100〜130℃以上となるように、加熱部20で加熱を行う。
【0019】
ゲートバルブ制御部34は、予め生成されたプログラムにしたがって、反応室11内を所定の真空度とするためゲートバルブGVの開度を調節する。これによって、真空ポンプ12で反応室11内から排気されるガスの量が調節される。なお、ガス導入制御部31、エッチング処理制御部32、温度制御部33およびゲートバルブ制御部34は切替手段となる。
【0020】
昇華量対応変化情報記憶部36は、反応生成物生成処理によって生成された反応生成物を加熱によって昇華させる際に、反応生成物の昇華の進行度に対応して変化する所定の物理量を昇華量対応変化情報として記憶する。昇華量対応変化情報として、バルブの開度を一定としたときの圧力(物理量)の昇華処理時間に対する変化や、圧力を一定としたときのバルブの開度(物理量)の昇華処理時間に対する変化、圧力計測部22として四重極型質量分析計が設けられている場合に、SiF4,NH3もしくはNF3の濃度(量)の昇華処理時間に対する変化などを例示することができる。なお、昇華量対応変化情報記憶部36は、昇華完了判定値記憶手段となる。
【0021】
昇華完了判定部35は、エッチングによって生成された反応生成物を加熱によって昇華させる際に、反応生成物の昇華に伴って変化する昇華量対応変化値をモニタして、加工対象上に残存している反応生成物の量が所定値以下となったかを判定する。たとえば、モニタされた昇華量対応変化値の時間による変化が、昇華量対応変化情報記憶部36に記憶されている昇華量対応変化情報の挙動と一致しているか否かによって判定を行うことができる。具体的には、反応生成物が残存していると、その昇華によって反応室11内の圧力が高くなることを利用し、その圧力変化を追跡することで、反応生成物の昇華の完了を判定する。なお、昇華完了判定部35は、昇華量判定手段と昇華完了判定手段となる。
【0022】
つぎに、エッチング方法について説明する。図2は、実施形態によるエッチング方法の手順の一例を示すフローチャートであり、図3−1〜図3−4は、実施形態によるエッチング方法の手順の一例を模式的に示す断面図である。なお、ここでは、半導体装置の製造方法として、不揮発性半導体記憶装置の製造方法、特にその中の素子分離絶縁膜の形成方法を例に挙げて説明する。
【0023】
まず、図3−1(a)に示されるように、シリコン基板などの半導体基板101上に、ゲート絶縁膜102、フローティングゲート電極膜103およびマスク膜110を順に形成する。ゲート絶縁膜102としては、たとえば熱酸化技術を用いて、10nm程度の膜厚の熱酸化膜を用いることができる。また、フローティングゲート電極膜103としては、たとえば減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの方法で形成された、70〜80nm程度の膜厚のリンをドープした多結晶シリコン膜を例示することができる。さらに、マスク膜110は、フローティングゲート電極膜103から半導体基板101の所定の深さまでをエッチングすることが可能な材料によって構成される。このマスク膜110としては、たとえば減圧CVD法などの方法で形成された、70nm程度の膜厚のシリコン窒化膜を用いることができる。
【0024】
ついで、マスク膜110上に図示しないレジストを塗布し、リソグラフィ技術によってレジストを所定の形状にパターニングする。ここでは、メモリセル形成領域上で、所定の方向(ビット線方向)に延在するラインアンドスペース状のレジストパターンを形成する。
【0025】
その後、図3−1(b)に示されるように、レジストパターンをマスクとして、たとえばRIE法などのエッチング技術を用いて、マスク膜110にパターンを転写し、さらにマスク膜110をマスクとして、フローティングゲート電極膜103、ゲート絶縁膜102および半導体基板101を所定の深さまでエッチングする。これによって、ビット線方向に延在し、半導体基板101の所定の深さまで達するトレンチ111が複数並行して形成される。
【0026】
ついで、図3−1(c)に示されるように、トレンチ111を埋め込むように素子分離絶縁膜112を形成する。具体的には、酸素雰囲気中で熱処理を行なってトレンチ111の内壁面に薄い熱酸化膜を形成した後、HDP(High Density Plasma)法などの方法によって素子分離絶縁膜112としてのシリコン酸化膜をトレンチ111内に埋め込むように堆積する。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、マスク膜110をストッパとしてマスク膜110の上面よりも上に形成されている素子分離絶縁膜112を除去する。そして、マスク膜110をたとえばウエットエッチングによって選択的に除去する。
【0027】
以上の工程によって形成された素子分離絶縁膜112を有する半導体基板101が加工対象となり、この半導体基板101がエッチング装置10の保持部19に保持される。そして、図示しない搬送機構によって保持部19が反応室11の外部から反応室11内へと搬送される(ステップS11)。反応室11内は、真空ポンプ12による排気とゲートバルブGVの開度とによって、所定の真空度に設定されている。
【0028】
ついで、図3−2(a)〜(b)に示されるように、反応室11内にエッチングガスが導入され、加工対象の反応生成物生成処理が行われる(ステップS12)。具体的には、ガス導入制御部31によって第1〜第4のガスバルブV1〜V4がオープンにされ、反応室11内にN2ガス、NH3ガスおよびNF3ガスが導入される。それぞれのガスの供給量は、予め設定された条件にしたがって、ガス導入制御部31で制御される。また、エッチング処理制御部32によってアプリケータ14が作動され、反応室11内に供給されるNH3ガスは活性化される。さらに、温度制御部33によってバルブV5,V6がオープンにされ、反応室11が30℃程度の常温となるように冷媒を循環させる。
【0029】
このような状態の反応室11内では、図3−2(b)に示されるように、エッチングガス(NH3ガスおよびNF3ガス)が加工対象と接触することによって、加工対象表面に反応生成物113が生成される。具体的には、NH3ガスとNF3ガスを活性化させてシリコン酸化膜(素子分離絶縁膜112)と反応させ、素子分離絶縁膜112上に(NH42SiF6が反応生成物113として生成される。また、反応室11の温度を常温程度とすることで、シリコン酸化膜とエッチングガス(NH3ガスおよびNF3ガス)との間の反応が促進される。なお、このエッチングガスとシリコン酸化膜との間で、粒状の反応生成物113が厚く成長しない程度にエッチング時間(エッチングガスに加工対象を曝す時間)が調整される。
【0030】
ガス導入制御部31は、所定の時間加工対象にエッチングガスを曝したか判定し(ステップS13)、所定の時間が経過していない場合(ステップS13でNoの場合)には、所定の時間が経過するまで待ち状態となる。所定の時間反応させた後(ステップS13でYesの場合)、エッチングガスの反応室11内への導入を停止し(ステップS14)、続けて昇華処理が行われる(ステップS15)。ここでは、まず、ステップS14のエッチングガスの導入の停止処理として、ガス導入制御部31は、第2および第4のガスバルブV2,V4をクローズにし、第1および第3のガスバルブV1,V3をオープンにした状態のままとして、反応室11内にN2ガスを導入し、反応室11内が所定の真空度となるように真空ポンプ12で排気する。その後、ステップS15の昇華処理として、温度制御部33は、バルブV5,V6をクローズにして、冷媒の循環を停止するとともに、加熱部20をオンにして反応室11内を加熱する。なお、反応生成物(NH42SiF6の昇華温度は、100〜130℃であるので、加工対象が100〜130℃以上となるように加熱部20を制御する。
【0031】
昇華処理では、加熱部20による加熱が始まると、加工対象の温度が上昇する。この加熱によって、加工対象の温度は反応生成物の昇華温度以上となるので、加工対象上に生成された反応生成物(NH42SiF6は昇華される。そして、昇華完了判定部35によって、反応生成物113の残存量がほとんど存在しないと判定されるまで、昇華処理が行われる。
【0032】
ここでは、ゲートバルブGVの開度を所定の値としながら、反応室11内の圧力値をモニタして反応生成物113の残存量を判定する場合を例に挙げる。図4は、昇華処理時の反応室内の圧力の様子を模式的に示すグラフである。この図で、横軸は時間であり、縦軸は圧力である。この図の実線の曲線に示されるように、昇華処理前では、反応室11内の圧力は所定の圧力p1で一定となっているが、昇華処理を行うと、反応生成物113の昇華によって、反応室11内の圧力が一時的に高まり、たとえば極大値p2となる。昇華によって反応生成物113が除去(昇華)されていくにつれて、反応室11内の圧力は低下し、再び元の圧力p1に戻る。このように、昇華処理時は、圧力が所定値p1から急激に上昇して極大値p2を示した後、再び所定値p1へと戻るのが一般的である。
【0033】
そこで、ゲートバルブGVの開度を一定とした場合の一般的な時間に対する反応室11内の圧力の変化を、昇華量対応変化情報として昇華量対応変化情報記憶部36に記憶しておき、昇華完了判定部35では、圧力が昇華量対応変化情報に記憶されているような振る舞いをしたかを確認することで、反応生成物113がほぼ完全に除去されたかを判定する(ステップS16)。
【0034】
具体的には、昇華完了判定部35は、反応室11内の圧力を圧力計測部22によってモニタし、時間の経過とともに得られた圧力の変化が、昇華量対応変化情報記憶部36中の昇華量対応変化情報に対応した挙動を示し、かつ所定の圧力値となっているかを判定する。たとえば、図4のように時間の経過とともに圧力値がp1からp2へと増加した後、再び低下してp1になっているかを判定する。つまり、圧力値が極大値を示した後、昇華が完了したと判定可能な値(以下、昇華完了判定値という。たとえばp1)を示す挙動を示した場合には、反応生成物113はほぼ昇華されたと判定する。
【0035】
このような判定の手法で、圧力値が極大値を示さず、または圧力値が極大値を示したが昇華完了判定値になっていない場合(ステップS16でNoの場合)には、まだ昇華が完全になされていないものと判断され、ステップS15に戻る。また、圧力値が極大値を示した後、昇華完了判定値となっている場合(ステップS16でYesの場合)には、図3−3(a)に示されるように昇華がほぼ完了したものと判断し、温度制御部33は反応室11を冷却する(ステップS17)。具体的には、温度制御部33は、加熱部20をオフにするとともに、バルブV5,V6をオープンにして、冷媒の循環を開始して、反応室11を室温まで冷却する。
【0036】
なお、装置固有の誤差などにより、加工対象上で反応生成物113の昇華がなかなか進まず、たとえば図4の点線のように、圧力が徐々に上昇しているような場合には、圧力値が極大値p3を示した後、昇華完了判定値以下となるまで待ってからつぎの処理に進む。また、ステップS14でエッチングガスの導入を停止した後、所定の時間が経過しても圧力値が昇華完了判定値以下にならない場合には、異常と判断して警告を使用者に対して発し、処理を中止するようにしてもよい。
【0037】
さらに、昇華完了の判定方法については、上記した例に限られず種々の方法を用いることができる。たとえば、圧力値が、ある値で極大となった後、ある値(昇華完了判定値とは異なる値であっても)で極小となるような場合に、昇華完了と判定するようにしてもよいし、単純に、圧力値が昇華完了判定値まで下がれば昇華完了と判定するようにしてもよい。
【0038】
また、圧力値ではなく、圧力の微分値で判断してもよい。図5は、昇華処理時の反応室内の圧力と圧力の微分値の様子を模式的に示すグラフである。図5(a)は、圧力の時間の経過による変化の一例を示すグラフであり、横軸は時間を示し、縦軸は圧力を示している。また、図5(b)は、(a)の圧力の時間に対する微分値の時間の経過による変化を示すグラフであり、横軸は時間であり、縦軸は圧力の時間に対する微分値である。
【0039】
図5(a)の実線のように、反応室11内の圧力は所定の圧力p1で一定となっているが、時間tsで昇華処理をはじめると、反応生成物113の昇華によって反応室11内の圧力が一時的に高まり、時間tpで極大値p2を迎え、その後は所定の圧力p4に向かって減少していく。そして、反応が終わった時間te以降で圧力はp4で略一定となる。この圧力曲線について、時間に対する微分値を取ったものが図5(b)の実線である。昇華処理が始まる時間ts前の圧力が一定のとき、圧力が極大値p2を迎える時間tpのとき、反応が終わった時間te以降で圧力が一定のときに、圧力の微分値が0となる。つまり、圧力の微分値についての昇華完了判定値を0として、昇華処理を開始した後、2回目に圧力の微分値が0となったときを昇華完了と判定するようにしてもよい。
【0040】
なお、装置固有の誤差などによって、加工対象上で反応生成物113の昇華がなかなか進まず、たとえば図5(a)の点線のように、圧力が徐々に上昇し、時刻trで極大値p3を迎え、その後徐々に減少するような場合の圧力の微分値は、図5(b)の点線のようになる。このような場合には、1回目に圧力の微分値が0を示した後、2回目に圧力の微分値が0となるまで待ってからつぎの処理に進む。また、ステップS14でエッチングガスの導入を停止した後、所定の時間が経過しても圧力の微分値が0にならない場合には、異常と判断して警告を使用者に対して発し、処理を中止するようにしてもよい。
【0041】
その後、エッチング処理が終了したかを判定する(ステップS18)。ここでは、ステップS12〜S17で示される反応生成物生成処理と昇華処理とを含むエッチング処理が、予め定められたプログラムで規定された回数行われたかを判定する。エッチング処理が終了していない場合(ステップS18でNoの場合)には、ステップS12へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される(図3−3(b)、(c))。また、エッチング処理が終了した場合(ステップS18でYesの場合)には、図3−4(a)に示されるように、素子分離絶縁膜112の上面が、フローティングゲート電極膜103の上面から所定の深さだけ後退した状態となる。そして、保持部19を反応室11から外部に搬出し(ステップS19)、エッチング処理が終了する。
【0042】
上記ステップS12〜S17で行われる1回のエッチング処理で、素子分離絶縁膜112をエッチングする量(深さ)は、3〜100nmであることが望ましい。3nmよりも浅いエッチング量では、最終的な深さを得るのに非常に時間を要してしまい効率が悪く、また、100nmよりも深いエッチング量では、エッチング時に生成される反応生成物113が成長しすぎて、エッチングに局所的なバラツキが発生してしまう恐れがある。そのため、1回のエッチング処理では、エッチング量が上記範囲内となるように制御することが望ましい。
【0043】
上記のエッチング処理が行われた後、図3−4(b)に示されるように、半導体基板101上にゲート間絶縁膜104と制御ゲート電極膜105を形成する。ゲート間絶縁膜としては、たとえばONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜を例示することができ、制御ゲート電極膜105としては、リンをドープした多結晶シリコン膜を例示することができる。その後、図示されていないが、リソグラフィ技術とエッチング技術とによって、ビット線方向とは異なる方向(ワード線方向)に延在するラインアンドスペース状のパターンとなるように、制御ゲート電極膜105からゲート絶縁膜102までをエッチングし、エッチングした領域に層間絶縁膜を埋め込む。これによって、不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0044】
なお、上述した説明では、反応室11内の圧力値を昇華量対応変化値として用いる場合を説明したが、反応室11内の圧力値を所定の値に維持するように制御した場合に、ゲートバルブGVの開度を昇華量対応変化値として用いるようにしてもよい。つまり、圧力計測部22によって得られる値が一定となるようにゲートバルブ制御部34がゲートバルブGVの開度を制御する場合に、昇華完了判定部35が、そのゲートバルブGVの開度を時間の経過とともにモニタし、そのモニタ結果に基づいて反応生成物113の昇華の有無を判定するようにしてもよい。
【0045】
図6は、昇華処理時のゲートバルブの開度の様子を模式的に示す図である。この図で、横軸は時間であり、縦軸はゲートバルブGVの開度である。この図に示されるように、通常は、反応室11内の圧力を一定値に保つため、ゲートバルブGVは所定の開度(全開でない開度)a1で開かれている。昇華処理を行うと、反応生成物の昇華によって、反応室11内の圧力が一時的に高まり、反応室11内の圧力を一定に保つために、ゲートバルブGVの開度が大きくなるように(すなわち、ガス排気量を高めるように)ゲートバルブ制御部34によって制御される。その結果、ゲートバルブGVの開度は、大きくなりついには極大値a2となる。
【0046】
昇華によって反応生成物が除去されていくにつれて、反応室11内の圧力は低下していくが、この場合にも反応室11内の圧力を一定に保つために、ゲートバルブGVの開度が小さくなるように(すなわち、ガス排気量を小さくするように)ゲートバルブ制御部34によって制御される。そして、最終的にはゲートバルブGVの開度は、ほぼ昇華処理前の値a1へと戻る。このように、ゲートバルブGVの開度も、反応生成物の昇華量に対応して変化するので、ゲートバルブGVの開度の値が所定値よりも上昇し、極大値を記録してから昇華完了判定値となった場合に、反応生成物の昇華が完了したと判定することができる。また、装置固有の誤差等により、加工対象上で反応生成物113の昇華がなかなか進まず、たとえば図5の点線のように、ゲートバルブGVの開度が徐々に大きくなっているような場合には、開度が極大値a3を示した後、昇華完了判定値以下となるまで待ってからつぎの処理に進む。
【0047】
また、圧力値とゲートバルブGVの開度以外のパラメータでも、昇華量と対応して変化するパラメータであれば、昇華量対応変化値として使用することができる。さらに、上記の例では、所定値から極大値を経て昇華完了判定値に至るパラメータを例に挙げたが、所定値から極小値を経て昇華完了判定値に至るパラメータであってもよい。
【0048】
本実施形態では、素子分離絶縁膜112をエッチングガスに曝して反応生成物を生成する反応生成物生成工程と、この反応生成物を昇華させる昇華工程とを繰り返し実行して素子分離絶縁膜112をエッチングするようにした。また、昇華工程では反応生成物の昇華量に対応して変化する昇華量対応変化値をモニタし、昇華残りが加工対象上に残存しない状態で、つぎの工程に移るようにしたので、昇華残りによる素子分離絶縁膜112の高さの局所的なばらつきを抑えることができるという効果を有する。
【0049】
図7は、本実施形態によるエッチング方法の効果を示す模式図である。図7(a)は、エッチングガスのエッチングの様子を模式的に示している。エッチングガス120は、加工対象上に均一に接触する。その結果、図7(b)に示されるように、加工対象の素子分離絶縁膜112上には、粒状の反応生成物113が生成される。その後、昇華処理によって、粒状の反応生成物113を昇華させる。
【0050】
このとき、上記した本実施形態のように昇華量対応変化値でモニタしないで、たとえば所定時間加熱処理を行うような場合には、場合によっては、図7(c)に示されるように、素子分離絶縁膜112上に反応生成物113が残存してしまうこともある。このような状態でつぎの反応生成物生成処理を行った場合には、図7(d)に示されるように、反応生成物113で覆われていない領域にエッチングガス120が入り込み、その他の領域にはエッチングガス120が入り込むことができない。その結果、反応生成物113で覆われていない領域のみエッチングが進行し、その他の領域ではエッチングが進行しないことになる。つまり、エッチングが不均一に進行し、素子分離絶縁膜112の上面の高さにバラツキが生じることになる。
【0051】
一方、上記した本実施形態のように、昇華量対応変化値をモニタして昇華処理を行うことで、図7(e)のように粒状の反応生成物113が素子分離絶縁膜112上にほとんどない状態とすることができる。そして、素子分離絶縁膜112上の反応生成物113をこのように昇華させることで、その後に行われるエッチング処理では、図7(f)に示されるように、素子分離絶縁膜112の上面のほぼ全面が露出する状態となるので、均等にエッチングされる。これによって、素子分離絶縁膜112の上面の高さのばらつきを抑えることができ、その結果、不揮発性半導体記憶装置の素子特性のメモリセルによるばらつきを抑えることができるという効果を有する。
【0052】
なお、上記した説明では、NH3ガスとNF3ガスを利用した酸化膜エッチングの場合を例に挙げたが、シリコン酸化膜などの加工対象とエッチングガスとの接触によって反応生成物が生成され、その反応生成物が昇華可能なものであれば、本実施形態を適用することができる。たとえば、HFガスとNH3ガスを利用した酸化膜エッチングなどにも適用することができる。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
GV…ゲートバルブ、V1〜V4…ガスバルブ、V5,V6…バルブ、10…エッチング装置、11…反応室、12…真空ポンプ、13−1〜13−4…配管、14…アプリケータ、15…チラー、15a…冷媒吐出口、15b…冷媒回収口、16…冷却用配管、17,18…配管、19…保持部、20…加熱部、21…温度計測部、22…圧力計測部、30…制御部、31…ガス導入制御部、32…エッチング処理制御部、33…温度制御部、34…ゲートバルブ制御部、35…昇華完了判定部、36…昇華量対応変化情報記憶部、101…半導体基板、102…ゲート絶縁膜、103…フローティングゲート電極膜、104…ゲート間絶縁膜、105…制御ゲート電極膜、110…マスク膜、111…トレンチ、111…素子分離絶縁膜、112…素子分離絶縁膜、113…反応生成物、120…エッチングガス。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応室と、
前記反応室とゲートバルブを介して接続される排気手段と、
加工対象を保持する保持手段と、
前記加工対象と反応して反応生成物を生成可能なエッチングガスを前記反応室内に供給するエッチングガス供給手段と、
前記反応生成物が昇華する温度以上に前記加工対象を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段による昇華処理の経過による前記反応生成物の昇華の度合いに対応して変化する所定の物理量を昇華量対応変化値としてモニタする昇華量判定手段と、
を有することを特徴とするエッチング装置。
【請求項2】
前記昇華量対応変化値の時間による変化から前記反応生成物の昇華が完了したかを判定する昇華完了判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置。
【請求項3】
前記反応室内に前記エッチングガスを供給して前記反応生成物を生成させる反応生成物生成処理と、前記エッチングガスを排気した状態で前記加熱手段によって前記反応生成物を加熱して昇華させる昇華処理と、を切り替える切替手段をさらに備え、
前記切替手段は、前記反応生成物生成処理と前記昇華処理とを切り替えて繰り返し実行させ、前記昇華処理から前記反応生成物生成処理への切り替えは、前記昇華完了判定手段によって前記昇華処理が完了したと判定された後に行うことを特徴とする請求項2に記載のエッチング装置。
【請求項4】
前記反応生成物の昇華が完了したと判定する場合の前記所定の物理量である昇華完了判定値を記憶する昇華完了判定値記憶手段をさらに備え、
前記昇華完了判定手段は、前記昇華量判定手段でモニタされた前記昇華量対応変化値を前記昇華完了判定値記憶手段中の前記昇華完了判定値と比較して、前記反応生成物の昇華が完了したかを判定することを特徴とする請求項2または3に記載のエッチング装置。
【請求項5】
前記昇華量対応変化値は、前記加熱手段による昇華処理時の時間の経過による前記反応生成物の昇華の度合いに対応して変化する前記所定の物理量であることを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置。
【請求項6】
前記昇華量対応変化値は、前記昇華処理中に変化して極値を示した後、昇華が完了したと判定される昇華完了判定値まで戻る挙動を示すパラメータであり、
前記昇華完了判定手段は、前記昇華量対応変化値が極値を経た後、前記昇華完了判定値に達したか否かによって、前記反応生成物の昇華が完了したかを判定することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載のエッチング装置。
【請求項7】
前記昇華量対応変化値は、前記ゲートバルブの開度を一定としたときの前記反応室内の圧力、または前記反応室内の圧力を一定としたときの前記ゲートバルブの開度であることを特徴とする請求項6に記載のエッチング装置。
【請求項8】
前記加工対象は、シリコン酸化膜であり、
前記エッチングガス供給手段は、NH3ガスとNF3ガスとを含む前記エッチングガス、またはHFガスとNH3ガスと含む前記エッチングガスを前記反応室内に供給することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のエッチング装置。
【請求項9】
加工対象を、前記加工対象と反応して反応生成物を生成可能なエッチングガス雰囲気下に所定の時間置き、前記反応生成物を前記加工対象表面に生成させる反応生成物生成工程と、
前記加工対象を前記エッチングガスが存在しない雰囲気下に置いた後、前記反応生成物を昇華させる昇華工程と、
を含み、前記反応生成物生成工程から前記昇華工程までを繰り返し行い、
前記昇華工程は、前記昇華処理の経過による前記反応生成物の昇華の度合いに対応して変化する所定の物理量を昇華量対応変化値としてモニタする昇華量判定工程を含むことを特徴とするエッチング方法。
【請求項10】
前記昇華工程は、前記昇華量判定工程で得られた前記昇華量対応変化値の時間による変化から前記反応生成物の昇華が完了したかを判定する昇華完了判定工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のエッチング方法。
【請求項11】
前記昇華工程から前記反応生成物生成工程への切り替えは、前記昇華完了判定工程によって前記昇華処理が完了したと判定された後に行うことを特徴とする請求項10に記載のエッチング方法。
【請求項12】
前記昇華完了判定工程で、前記昇華量判定工程でモニタされた前記昇華量対応変化値を、予め設定された前記反応生成物の昇華が完了したと判定する場合の前記所定の物理量である昇華完了判定値と比較して、前記反応生成物の昇華が完了したかを判定することを特徴とする請求項10または11に記載のエッチング方法。
【請求項13】
前記昇華量対応変化値は、前記昇華工程での昇華処理の時間の経過による前記反応生成物の昇華の度合いに対応して変化する前記所定の物理量であることを特徴とする請求項9に記載のエッチング方法。
【請求項14】
前記昇華量対応変化値は、前記昇華処理中に変化して極値を示した後、昇華が完了したと判定される昇華完了判定値まで戻る挙動を示すパラメータであり、
前記昇華量判定工程では、前記昇華量対応変化値が極値を経た後、昇華完了判定値に達したか否かによって、前記反応生成物の昇華が完了したかを判定することを特徴とする請求項10〜14のいずれか1つに記載のエッチング方法。
【請求項15】
前記加工対象は、排気手段がゲートバルブを介して接続された反応室内に配置され、
前記昇華量判定工程では、前記昇華量対応変化値として、前記ゲートバルブの開度を一定としたときの前記反応室内の圧力、または前記反応室内の圧力を一定としたときの前記ゲートバルブの開度をモニタすることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1つに記載のエッチング方法。
【請求項16】
前記加工対象は、シリコン酸化膜であり、
前記エッチングガスは、NH3ガスとNF3ガスとを含むガス、またはHFガスとNH3ガスと含むガスであることを特徴とする請求項9〜15のいずれか1つに記載のエッチング方法。
【請求項17】
前記昇華工程では、前記反応生成物の昇華温度以上まで前記加工対象を加熱することを特徴とする請求項9〜16のいずれか1つに記載のエッチング方法。


【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図3−4】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−89805(P2012−89805A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237732(P2010−237732)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】