説明

エネルギー管理支援装置、エネルギー管理支援システム、及びエネルギー管理支援プログラム

【課題】エネルギー管理を適切に行うことができるようにする。
【解決手段】建造物のエネルギー使用状況の管理に用いられる複数の管理パラメータの各々を単独で用いて前記エネルギー使用状況を管理したときに、当該エネルギー使用状況が合理的となる前記管理パラメータの各値である管理基準値D3を記憶する管理基準値記憶部23を備えたエネルギー管理支援装置10であって、前記エネルギー使用状況の管理に用いられている前記管理パラメータの組み合わせを取得し、当該組み合わせを用いて前記エネルギー使用状況を管理する場合に前記エネルギー使用状況が合理的となる値に前記管理パラメータの各管理基準値D3を調整する管理基準値調整部24を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー管理を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商用ビルや工場等の大規模な電力需用者から一般家庭に至るまで、エネルギー消費に対する関心が高まっており、様々な省エネルギー対策が行われている。
そこで従来、省エネルギー対策を支援する技術として、建造物でのエネルギー消費状態を監視し、省エネルギー効果の目標値に基づいて省エネルギー効果を評価した評価値を提供するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また建造物ごとのエネルギー使用機器の種別や機器の違いによって、エネルギー使用状況の適切な判断に要する管理データ(以下、本願では「管理パラメータ」と言う)が相違し、この管理パラメータの選定には熟練や専門知識を要する。そこで、エネルギー管理の熟練者や専門家によって選定された多数の管理パラメータの候補を予め定義し、これらの管理パラメータの中から建造物の状況に応じて適宜に選択することで、誰でも適切な管理パラメータを選定可能にしたシステムも知られている(例えば、特許文献2参照)。
また管理パラメータのそれぞれには、エネルギー使用状況が合理的であるか否かを示す値(換言すれば、エネルギー使用状況が合理的となる値)である管理基準値が予め設定されている。この管理基準値も上記のエネルギー管理の熟練者や専門家によって予め設定されている。
したがって、ユーザは、建造物に応じて選定した適宜の管理パラメータのそれぞれと、上記管理基準値とを比較して乖離の程度を把握することで、建造物のエネルギー使用状況を正確に判断し、また乖離が著しい管理パラメータを把握することで、エネルギー使用状況を合理的にするために改善すべき点を特定することができる。
【0004】
さらに、特許文献2の技術によれば、いずれかの管理パラメータを計測することで建造物のエネルギー使用状況を管理する管理アプリケーションプログラムや管理装置の開発に際し、上記システムとの連携を図ることで、適切な管理基準値の専門家による設定が不要となるから、エネルギー管理についての専門知識や経験が浅い者でも、これら管理アプリケーションプログラムや管理装置の開発が容易となる、などのメリットもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−102709号公報
【特許文献2】国際公開第2010/092805号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、エネルギー管理に際し、どの管理パラメータが管理に用いられるかが不定であるため、一般に、管理パラメータの管理基準値には、管理パラメータの各々を単独で用いてエネルギー使用状況を管理したときに当該エネルギー使用状況が合理的となる値が設定される。
このため、複数の管理パラメータを組み合わせて管理が行われた場合には、その組み合わせによっては、全ての管理パラメータが管理基準値を満たしてもエネルギー使用状況が合理的とならないことがあり、適切なエネルギー管理を行うことができない、といった問題がある。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、エネルギー管理を適切に行うことができるエネルギー管理支援装置、エネルギー管理支援システム、及びエネルギー管理支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、建造物のエネルギー使用状況の管理に用いられる複数の管理パラメータの各々を単独で用いて前記エネルギー使用状況を管理したときに、当該エネルギー使用状況が合理的となる前記管理パラメータの各値である管理基準値を記憶する記憶手段を備えたエネルギー管理支援装置であって、前記エネルギー使用状況の管理に用いられている前記管理パラメータの組み合わせを取得し、当該組み合わせを用いて前記エネルギー使用状況を管理する場合に前記エネルギー使用状況が合理的となる値に前記管理パラメータの各管理基準値を調整する調整手段を備えることを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上記エネルギー管理支援装置において、前記管理パラメータの管理基準値の調整を規定した調整データを外部から変更可能にしたことを特徴とする。
【0010】
また上記目的を達成するために、本発明は、建造物のエネルギー使用状況を、互いに異なる管理パラメータを用いて管理する複数の管理アプリケーション手段と、前記管理アプリケーション手段の各々が単独で前記エネルギー使用状況を管理したときに、当該エネルギー使用状況が合理的となる前記管理パラメータの各値である管理基準値を記憶する記憶手段を有し、前記管理アプリケーション手段のそれぞれに対し、前記管理基準値を出力するエネルギー管理支援装置と、を備え、前記エネルギー管理支援装置は、前記管理アプリケーション手段の各々が用いている前記管理パラメータの組み合わせに基づいて、当該管理パラメータの組み合わせを用いて前記エネルギー使用状況を管理する場合に前記エネルギー使用状況が合理的となる値に前記管理パラメータの各管理基準値を調整する調整手段を備えることを特徴とする。
【0011】
また上記目的を達成するために、本発明は、建造物のエネルギー使用状況の管理に用いられる複数の管理パラメータの各々を単独で用いて前記エネルギー使用状況を管理したときに、当該エネルギー使用状況が合理的となる前記管理パラメータの各値である管理基準値を記憶する記憶手段を備えたエネルギー管理支援装置を、前記エネルギー使用状況の管理に用いられている前記管理パラメータの組み合わせを取得し、取得された管理パラメータの組み合わせを用いて前記エネルギー使用状況を管理する場合に前記エネルギー使用状況が合理的となる値に前記管理パラメータの各管理基準値を調整する手段として機能させることを特徴とするエネルギー管理支援プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、エネルギー使用状況の管理に用いられている管理パラメータの組み合わせを用いてエネルギー使用状況を管理する場合に当該エネルギー使用状況が合理的となる値に管理パラメータの各管理基準値が調整される。これにより、例えば複数の管理アプリケーションプログラムや管理装置のそれぞれが、互いに異なる管理パラメータを用いてエネルギー管理をする場合でも、それぞれは相互の存在に拘わらずにエネルギー使用状況の管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るエネルギー管理支援システムの機能的構成を示すブロック図である。
【図2】建物の総エネルギー原単位、管理項目Aの原単位、及び管理パラメータの関係の一例を示す図である。
【図3】エネルギー管理支援装置の機能的構成を示す図である。
【図4】管理基準値の相互調整の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るエネルギー管理支援システム1の構成を示す図である。
このエネルギー管理支援システム1は、エネルギーを使用する工場や事業場、商業ビル等の単一、或いは複数の建造物(以下、単に「建物」と言う)のエネルギー管理を支援するシステムである。
【0015】
エネルギー使用の合理化に関する日本国の法律(以下、「省エネルギー法」と言う)では、エネルギーを使用する事業者等(以下、「ユーザー」と言う)がエネルギー管理に関する所定の管理指針(管理標準)の設定や、この管理指針に基づくエネルギー管理、エネルギー使用の合理化に係る取り組みを行うことが求められている。
管理指針とは、建物におけるエネルギー使用合理化のための管理要領を定めた、いわば管理マニュアルであり、省エネルギー法に詳細が規定されている。すなわち、省エネルギー法では、当該省エネルギー法で規定された判断基準に従って管理指針を作成することとし、この判断基準部分に規定された事項を遵守するための内容をマニュアルとしてしっかり管理指針に記載することが重要とされている。
【0016】
判断基準とは、事業者等がエネルギー使用の合理化の適切かつ有効な実施を図るための計画に関し、判断の基準となる具体的な事項を国が定めたものである。省エネルギー法では、事業者等は、この判断基準に基づき、エネルギー使用の合理化に係る取組方針や上記管理指針を作成し、エネルギー使用の合理化に取り組むことが求められており、さらに、特定事業者(又は特定連鎖化事業者又は第一種・第二種管理指定工場)は、毎年国に提出する定期報告書の中で判断基準の遵守状況を報告することが求められている。
【0017】
このエネルギー管理支援システム1では、建物のエネルギー使用状況が合理的になるように支援することで、エネルギー使用の合理化への取り組みの支援を図るシステムであり、図1に示すように、複数のデータ取得機器5と、管理アプリケーション装置(以下、単に「管理アプリ装置」と言う)6と、エネルギー管理支援装置10と、を備え、建物が備えるエネルギー使用設備3の稼働や運転状況を管理することで、建物でのエネルギー使用状況が合理的になるように支援する。
【0018】
エネルギー使用設備3は、電気やガス燃料などのエネルギーを消費する設備機器であり、例えば空気調和設備や換気設備、ボイラー設備、給湯設備、照明装置、昇降機設備、受変電設備、発電設備等が含まれる。建物が備えるエネルギー使用設備3の種類や数は事業者ごとに異なり、また事業者が同一であっても管理対象の建物の種類(事業所や工場等)によっても異なる。
【0019】
データ取得機器5は、管理対象の建物に設置され、エネルギー使用設備3の使用状況データD1を取得し、エネルギー管理支援装置10に出力する機器である。使用状況データD1は、エネルギー使用設備3を備える建物におけるエネルギー使用状況の合理性の判断に要する各種の情報を含むデータであり、その具体的な内容等については後述する。
なお、1つのエネルギー使用設備3に対して1又は複数のデータ取得機器5を設ける構成としても良い。また複数のエネルギー使用設備3の各々から各種の情報を1つのデータ取得機器5で取得しても良い。
また、BEMS(Building and Energy Management System)が建物に設けられている場合には、データ取得機器5の代わりにBEMSを用いて、当該BEMSが収集するデータを使用状況データD1としてエネルギー管理支援装置10に入力しても良い。
【0020】
管理アプリ装置6は、管理パラメータの値を取得し管理基準値と比較することで、建物のエネルギー使用状況を管理し、エネルギー使用状況の合理化支援を図る装置である。
【0021】
更に詳述すると、エネルギー管理支援システム1では、建物のエネルギー使用状況の管理に用いて適切な項目が管理項目として規定され、さらに、管理項目には、その項目の管理に適切なパラメータが上記管理パラメータとして規定されている。
また管理項目の管理には、管理対象の状態が適性か否かの評価を含み、この評価の指標値には原単位が用いられ、この原単位の算出に適切なパラメータが上記管理パラメータに規定されている。管理対象の状態とは、管理対象のエネルギー使用状況(例えばエネルギー消費量を含む)に影響を与える各種の状態を指す。例えば管理対象がエネルギー使用設備3である場合には、管理対象の状態には、エネルギー使用設備3の設備内容や運用状況(稼働状態や稼働時の設定値等)が挙げられ、これらの状態が評価に基づく改善の対象とされる。
建物のエネルギー使用状況の管理には、建物のエネルギー使用状況が合理的であるか否かの評価を含み、この評価の指標値にも原単位が用いられている。この原単位は、各管理項目の原単位の総和によって表される。なお、図2に示すように、原単位は階層構造となっており、総エネルギー原単位Etは各管理項目Aの原単位Eの総和によって算出される。各管理項目Aの原単位Eも、さらに下位の複数からなる原単位Eaの総和から算出される。
【0022】
原単位は、エネルギー原単位とも称され、エネルギーに関する生産効率を表す指標であり、値が小さいほど、エネルギー的な生産効率が向上している事を示す。ただし、建物の規模や種類、使用目的、エネルギー使用設備3の設置状況等によって、建物ごとに適切な原単位の値は異なる。したがって、建物の原単位の大小がエネルギー使用状況の良否を示す訳ではなく、建物に応じて設定された原単位の目標値に近いか否かで、当該建物でのエネルギー使用状況が合理的であるか(建物に見合っているか)否かが評価される。
また管理項目の評価についても同様に、原単位が目標値に近いか否かに基づいて、管理項目の状態が適切か否かが評価される。
各管理項目の原単位が適切な値に近付くことで、建物の原単位も目標値に近付き、合理的なエネルギー使用状況に近付くこととなる。
なお、以下の説明では、建物の原単位を総エネルギー原単位Etと称する。
【0023】
図2は、建物の総エネルギー原単位Et、管理項目Aの原単位E、及び管理パラメータPの関係の一例を示す図である。なお、この図では、建物がエネルギー使用設備3として、「電力設備」、「照明設備」、「空調設備」、「給排気設備」、及び「給湯設備」を備える場合を例示している。
【0024】
建物のエネルギー使用状況の管理に用いるべき管理項目Aは、例えば建物が備えるエネルギー使用設備3に応じて選択される。建物が例えば「電力設備」、「照明設備」、「空調設備」、「給排気設備」、及び「給湯設備」を備える場合、それぞれの設備でのエネルギー使用状況を管理する管理項目Aとして、「電力管理項目」、「空調管理項目」、「給排気管理項目」、及び「給湯管理項目」が選択・設定される。なお、この設定は、エネルギー使用設備3の規模や種類に応じて適宜に変更され得るものである。
【0025】
また各管理項目Aには、当該管理対象のエネルギー使用設備3の状態を評価する原単位Eが定められている。本実施形態では、原単位Eを、更にエネルギー使用設備3における需要と供給の観点で分けて求めた原単位Eaを設定することとし、これら原単位Eaの総和によって原単位Eの値を求めている。
【0026】
図2の例では、「電力管理項目」には、原単位Eたる「電力原単位」の他に、これを需要と供給の観点で分けた原単位Eaとして「電力需要原単位」、及び「電力供給原単位」が設定されている。これと同様に、「空調管理項目」には、「空調原単位」の他に、「空調需要原単位」、及び「空調供給原単位」が設定され、また「給排気管理項目」には、「給排気原単位」の他に、「給排気需要原単位」、及び「給排気供給原単位」が設定され、「給湯管理項目」には、「給湯原単位」の他に、「給湯需要原単位」、及び「給湯供給原単位」が設定されている。
【0027】
各原単位E、又は原単位Eaには、算出に用いて適切なパラメータが上記管理パラメータPとして規定されている。なお、図2においては、図面が煩雑になるのを防止するために、「給排気管理項目」、及び「給湯管理項目」については管理パラメータPの図示を省略している。
管理パラメータPは、原単位E、又は原単位Eaの数値の増加・減少に影響を与えるファクターとして、エネルギー管理士等の熟練した専門家によって、原単位E、又は原単位Eaごとに予め規定されたものである。なお、管理パラメータPは専門家によってあらかじめ規定されることが理想であるが、原単位改善を目的として管理パラメータが更新されることから、初期の規定においては専門家である必要はない。さらに初期における一定期間の計測結果から自動的に管理パラメータPを決定する機能をエネルギー管理支援システム1の例えばエネルギー管理支援装置10に持たせることも可能である。
管理パラメータPを取得することで、管理項目Aの原単位E、又は原単位Eaが正確に求められ、これらの原単位E、又は原単位Eaに基づいて、管理項目Aの管理対象(本実施形態ではエネルギー使用設備3)の状態が評価される。
【0028】
かかる管理パラメータPは、センサ等を用いて直接計測可能なパラメータPaと、これらのパラメータPaの値や各種の設定値(固定値や定数)に基づいて演算によって求められ得るパラメータPb及び目視やメンテナンス報告書等から得られるパラメータPcに大別される。
このエネルギー管理支援システム1では、管理パラメータPのうち、少なくとも直接計測可能なパラメータPaが上記使用状況データD1としてデータ取得機器5によって取得されてエネルギー管理支援装置10に収集され、データ取得機器5から取得されない管理パラメータPについては、当該エネルギー管理支援装置10に直接入力設定され、或いはエネルギー管理支援装置10が演算によって算出している。
【0029】
図2に示す例では、「空調需要原単位」を例にすると、「CO濃度」、及び「室内温度」が直接計測可能なパラメータPaである。また「空調供給原単位」を例にすると、「熱源システム効率」と「空調機効率」が演算により求められるパラメータPbであり、例えば「空調機効率」は、直接計測可能なパラメータPaである「給気温度」と、演算により求められるパラメータPbである「ファン搬送効率」とを用いて算出される。
【0030】
ここで、管理項目Aのそれぞれにおいて、図2に示す全ての管理パラメータPの値を取得して管理すれば正確な管理が行えるものの、そのためには、多くのセンサ類が必要となり大掛かりとなる。
そこで本実施形態では、次のようにして管理項目Aの管理を、管理パラメータPのそれぞれを単独で管理可能にしている。
【0031】
すなわち、管理パラメータPのそれぞれには、当該管理パラメータPを用いて算出される原単位E、又はEaを目標値に近づける値(すなわち、管理対象の状態をエネルギー使用の観点から適切にする値)が管理基準値D3として予め設定されている。
したがって、いずれかの管理パラメータPを用いて管理項目Aを管理する場合でも、管理パラメータPの値と管理基準値D3とを比較することで管理項目Aの状態が適切か否かを判断でき、また、この結果から、建物のエネルギー使用状況が合理的であるか否かが判断できる。
また管理パラメータPの値を管理基準値D3に近づけるように管理項目Aの管理対象の状態を改善することで、建物のエネルギー使用状況をより合理的にできる。
本実施形態のエネルギー管理支援システム1にあっては、上記管理アプリ装置6は、いずれかの管理パラメータPを取得し、管理基準値D3と比較することで、当該管理パラメータPが属する管理項目Aの状態を管理し、以って建物のエネルギー使用状況を管理する。
なお、エネルギー管理支援システム1は、かかる管理アプリ装置6を複数備えるが、それぞれが異なる管理項目Aを管理しても良いし、また同一の管理項目Aを互いに異なる管理パラメータPを用いて管理しても良い。
【0032】
このエネルギー管理支援システム1では、管理アプリ装置6は、管理パラメータ値D2をエネルギー使用設備3やデータ取得機器5から直接的に取得するのではなく、エネルギー管理支援装置10を通じて取得する。さらに、管理アプリ装置6は、管理パラメータPの管理基準値D3についてもエネルギー管理支援装置10から取得し、これら管理基準値D3と管理パラメータ値D2に基づいて当該管理パラメータPが属する管理項目Aの状態を管理する。
ここで管理基準値D3は、上述の通り、エネルギー管理の専門家や熟練者によって適切なエネルギー管理が行えるように予め設定されたものである。したがって、かかる管理基準値D3をエネルギー管理支援装置10が管理アプリ装置6に提供することで、管理アプリ装置6は、正確なエネルギー管理を実施できる。
【0033】
管理アプリ装置6による管理項目Aの状態管理には、管理アプリ装置6が管理パラメータ値D2を定期的に取得して管理項目Aの状態を監視し、また管理基準値D3からの乖離幅に基づき状態を評価することが含まれる。
また管理アプリ装置6は、管理項目Aの管理として、省エネ化制御、及びデータ管理を行う機能を備える。省エネ化制御とは、管理パラメータ値D2と管理基準値D3の乖離が大きい場合に、管理アプリ装置6が省エネルギー化措置の対策案を提示したり、管理項目Aに係るエネルギー使用設備3に制御信号を出力して管理パラメータ値D2が管理基準値D3に近付くようにエネルギー使用設備3を制御したりすることを含む。またデータ管理とは、管理アプリ装置6が管理パラメータ値D2の蓄積や表示、他の上位のシステムの出力を含む。
【0034】
エネルギー使用設備3の制御の具体例としては、例えばエネルギー使用設備3が空調設備の場合には、空調設備のオン/オフや空調設定温度、風量の設定変更等が挙げられる。またエネルギー使用設備3が照明装置の場合には、照明装置の点灯/消灯や、点灯灯具数の変更等が挙げられ、さらに調光可能な照明装置については環境の明るさに応じた調光の制御が挙げられる。
また省エネルギー化措置の対策案の提示の具体例としては、例えばエネルギー使用設備3が空調設備の場合には、空調設定温度や風量の適切な設定の提示等が挙げられる。
【0035】
次いで、エネルギー管理支援装置10について詳述する。
図3は、エネルギー管理支援装置10の機能的構成を示す図である。
エネルギー管理支援装置10は、一般的なパーソナルコンピュータ(いわゆるPC)、或いはファクトリー用制御装置等に、エネルギー管理支援プログラムを実行させることで実現されており、エネルギー管理支援OS部12を備えている。
エネルギー管理支援OS部12は、エネルギー管理支援システム1において、エネルギー管理対象の建物やデータ取得機器5の構成、種類、仕様等のエネルギー管理対象の基盤(インフラストラクチャ)の違いを吸収し、管理アプリ装置6が管理に要する上記管理パラメータ値D2、及び管理基準値D3を所定のフォーマットで出力するものである。すなわち、コンピュータシステムに例えて言うと、エネルギー管理支援OS部12は、ハードウェアリソースの違いを吸収し、アプリケーションソフトウェアに対して画一的な実行環境を提供する、いわゆるOS(オペレーティングシステム)のような役割を担うものと言える。
【0036】
このように、このエネルギー管理支援システム1では、エネルギー管理支援OS部12が管理アプリ装置6に対して、管理対象の建物における管理基準値D3や、管理パラメータ値D2を提供する構成であるから、管理基準値D3を予め管理アプリ装置6に予め設定する必要がなく、さらには、管理パラメータ値D2をエネルギー使用設備3や各種センサ類から直接的/間接的に収集する機能を管理アプリ装置6に実装する必要もない。換言すれば、管理アプリ装置6では、エネルギー管理支援装置10との間のインターフェース機能と、エネルギー管理機能とを実装すれば良いため、装置開発が容易となる。さらに、データ取得機器5の仕様等に影響されることなく、管理パラメータ値D2を取得できるため、管理アプリ装置6の汎用性が高められる。
【0037】
かかるエネルギー管理支援OS部12の構成について詳述すると、エネルギー管理支援OS部12は、図3に示すように、アプリケーション用I/F部20と、データ収集部21と、管理パラメータ値生成部22と、管理基準値記憶部23と、管理基準値調整部24と、を備えている。
アプリケーション用I/F部20は、エネルギー管理支援OS部12と、管理アプリ装置6とをデータの送受可能に接続するためのインターフェースである。管理アプリ装置6は、このアプリケーション用I/F部20を通じて、管理パラメータ値D2や管理基準値D3、これらの出力要求Cをエネルギー管理支援OS部12との間で送受する。
【0038】
データ収集部21は、データ取得機器5のそれぞれとの接続インターフェースを有し、各データ取得機器5から使用状況データD1を取得して収集する。また、データ取得機器5の代わり、或いは併設されたBEMSのデータもデータ収集部21を通じて取得される。このデータ収集部21は、各データ取得機器5から定期的に使用状況データD1を収集する機能を有し、収集した使用状況データD1を管理パラメータ値生成部22に出力する。
管理パラメータ値生成部22は、データ収集部21で収集された使用状況データD1に基づいて、管理パラメータPの値を生成し所定フォーマットで蓄積する。
【0039】
上述の通り、エネルギー管理に用いるべき管理項目Aは建物ごとに異なり、また管理項目Aの管理に用いられ得る管理パラメータPも多岐に亘る。
そこで、このエネルギー管理支援OS部12には、建物のエネルギー管理に用いるべき管理項目Aの候補と、各管理項目Aの管理に適切な管理パラメータPの候補とが建物の種別や規模、想定され得るエネルギー使用設備3の種類等の違いを考慮して予め管理パラメータ値生成部22、管理基準値記憶部23、及び管理基準値調整部24にそれぞれ格納されており、様々な建物のエネルギー使用状況の管理に対応可能となっている。
さらに、このエネルギー管理支援OS部12は、管理パラメータ値D2、及び管理基準値D3を所定のフォーマットで出力することから、管理アプリ装置6では、データ取得機器5の仕様といったエネルギー管理対象の基盤(インフラストラクチャ)の違いに影響されずに、管理パラメータPの値を取得することができる。
【0040】
管理基準値記憶部23は、各管理パラメータPの管理基準値D3を記憶するものである。この管理基準値D3は、対応する管理パラメータPを単独で用いて当該管理パラメータPが属する管理項目Aの状態を管理して建物でのエネルギー使用状況を管理したときに、管理項目Aに設定された原単位E又は原単位Eaを所定の目標値となるようにして、建物でのエネルギー使用状況が合理的とする(すなわち、総エネルギー原単位Etを小さく、或いは目標値に近づける)値である。
管理基準値D3は、エネルギー管理の専門家や熟練者等の知識や経験に基づいて、適切なエネルギー管理が実施できるように予め設定されたものである。
【0041】
管理基準値調整部24は、管理アプリ装置6に出力する管理基準値D3を調整して出力するものである。
詳述すると、管理基準値D3は、上述の通り、対応する管理パラメータPを単独で用いて管理を行うことを前提として設定された値である。
したがって、前掲図1、及び図2に示すように、複数の管理アプリ装置6が建物に備えられている場合には、ある管理アプリ装置6が管理する管理パラメータPが管理基準値D3を満足したとしても、他の管理アプリ装置6の管理パラメータPとの因果関係等から、寧ろ他の管理アプリ装置6が管理する管理パラメータPの値を悪くしたりする。また管理アプリ装置6ごとに管理パラメータPの値が管理基準値D3となった場合でも、相互の因果関係等から、必ずしも建物の総エネルギー原単位Etが小さくなるとは限らなかった。
【0042】
上記管理基準値調整部24は、かかる問題を解消すべく、互いに異なる管理パラメータPを用いて管理する複数の管理アプリ装置6が存在する場合、それぞれの管理アプリ装置6に出力する管理基準値D3を、各管理アプリ装置6が管理に用いている管理パラメータPの組み合わせに基づいて、当該組み合わせを用いて建物でのエネルギー使用状況を管理する場合にエネルギー使用状況が合理的となる値、すなわち建物の総エネルギー原単位Etを結果として小さくする値に調整する。
【0043】
管理基準値調整部24には、各管理アプリ装置6が管理に用いている管理パラメータPの組み合わせを示す管理パラメータ組合せ情報40と、管理パラメータPの組み合わせに応じて管理基準値D3を調整するための演算アルゴリズムを規定した調整アルゴリズムデータ41とが予め記憶されている。
管理基準値調整部24は、これら管理パラメータ組合せ情報40、及び調整アルゴリズムデータ41に基づいて、各管理アプリ装置6が管理に用いている管理パラメータPの管理基準値D3を調整して各管理アプリ装置6に出力する。
【0044】
管理パラメータ組合せ情報40は、エネルギー管理支援OS部12が管理アプリ装置6から受信する管理パラメータPの出力要求に基づいて生成される。
また調整アルゴリズムデータ41は、エネルギー管理の専門家や熟練者によって予め作成されたものであり、かかる調整アルゴリズムデータ41に規定されたアルゴリズムに基づく演算により各管理基準値D3が調整されることで、正確なエネルギー管理が可能になる。
かかる調整アルゴリズムデータ41は、例えば記録媒体や、或いはインターネット等の通信網を通じて取り込むことで外部から適宜に変更可能に構成されており、逐次最新の調整アルゴリズムデータ41を用いることができ、より精度を高めた合理的なエネルギー管理を実現できる。
【0045】
管理基準値D3の調整について更に説明すると、上述の通り、管理に用いられている管理パラメータPの組み合わせを用いて建物のエネルギー使用状況を管理する場合に、結果として建物の総エネルギー原単位Etを小さくする値、或いは目標値に近づける値に各管理基準値D3が調整される。
【0046】
より具体的には、組みになる管理パラメータPの各々が同一の管理項目Aに属している場合には、管理パラメータPの各々と当該管理項目Aに設定された原単位E、又は原単位Eaとの関係に基づき、これら原単位E、又は原単位Eaを小さくする値、或いは目標値に近づける値に各管理パラメータPの管理基準値D3が調整される。かかる調整により、管理項目Aの原単位E、又は原単位Eaが小さくなり、或いは目標値に近付くことから、結果として建物の総エネルギー原単位Etが小さくなり、或いは目標値に近付いて、建物のエネルギー使用状況の合理的性が担保される。
【0047】
一方、組みになる管理パラメータPが異なる管理項目Aに属している場合には、管理項目Aの各々と、建物の総エネルギー原単位Etとの関係に基づき、当該総エネルギー原単位Etを小さくする値、或いは目標値に近づける値に各管理パラメータPの管理基準値D3が調整され、かかる調整により、建物のエネルギー使用状況の合理的が担保される。
【0048】
図4は、管理基準値D3の相互調整の一例を模式的に示す図である。なお、同図には、建物がエネルギー使用設備3として、「電力設備」、「空調設備」、及び「照明設備」を備え、また管理項目Aとして、「電力ディマインド管理」、「空調熱源管理」、「空調需要管理」、及び「室内照度管理」のそれぞれを適宜に組み合わせて管理する場合を例示し、前掲図2とはエネルギー使用設備3や管理項目Aの点で必ずしも一致はしていない。
【0049】
図4において、管理アプリ装置6の管理に用いられている管理パラメータPの組合せが共に「電力ディマインド管理」の管理項目Aに属する「最大使用電力」、及び「変圧器需要率」である場合には、当該管理項目Aに設定された原単位Eaである「電力供給原単位」を小さくし、或いは目標値に近づける値が管理基準値D3に設定される。
【0050】
また管理項目Aは、更に複数の管理項目Aに細分化することができる。例えば図4に示す例では、「空調熱源管理」の管理項目Aは、空調設備が使用するエネルギーの観点に基づいて、「電気系空調熱源」と「燃料系空調熱源」の管理項目Aに細分化することができる。このとき、管理パラメータPの組合せが、細分化された各管理項目Aに跨がるときには、上位の管理項目Aに設定された原単位Eaである「空調供給原単位」を小さくし、或いは目標値に近づける値が管理基準値D3に設定される。
【0051】
一方、管理アプリ装置6の管理に用いられている管理パラメータPの組合せが、「電力ディマインド管理」と「空調熱源管理」の管理項目Aに跨がる組合せF1や、この組合せF1に加え「空調需要管理」の管理項目Aにまで跨がる組合せF2、さらに組合せF2から「室内照度管理」の管理項目Aにまで跨がる組合せF3等となった場合には、建物の総エネルギー原単位Etを小さくし、或いは目標値に近づける値が管理基準値D3に設定される。
【0052】
また、本実施形態では、管理基準値調整部24は、管理パラメータPの組合せに応じて管理基準値D3を調整する他に、管理項目Aの管理に係るエネルギー使用設備3の改修や仕様変更等に応じて一部の管理基準値D3の数値が変更された場合にも、この変更の結果、そのままでは原単位E、又は原単位Ea、及び総エネルギー原単位Etを大きくしてしまう、又は、数値を変更することで、より小さくできる管理基準値D3についても、適宜に調整することとしている。
例えば図4に示す組合せF1において、管理項目Aの管理に係るエネルギー使用設備3の改修や仕様変更等により、COP管理基準値が改善されて値に変更がされた場合には、組合せF1’に示すように、他の管理項目Aである「空調熱源管理」に属する管理基準値D3についても、建物の総エネルギー原単位Etを小さくし、或いは目標値に近づける値が管理基準値D3に設定される。
【0053】
係る構成の下、エネルギー管理支援装置10では、管理アプリ装置6のそれぞれから、管理パラメータ値D2、及び管理基準値D3の出力要求Cを受けるごとに、当該出力要求Cに応答して、これらの管理パラメータ値D2、及び管理基準値D3を出力データD4として要求元の管理アプリ装置6に出力する。この出力データD4の出力に際し、管理基準値D3については、管理基準値調整部24によって調整された値が出力されることとなる。
これにより、それぞれの管理アプリ装置6が互いに独立してエネルギー管理を行っても、結果として、建物のエネルギー使用状況が常に合理的になるようにエネルギー管理が実施されることとなる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態によれば、エネルギー管理支援装置10は、管理アプリ装置6のそれぞれに対して管理基準値D3を出力するに際して、各管理アプリ装置6が管理に用いている管理パラメータPの組み合わせに応じて、各管理パラメータPの管理基準値D3を管理基準値調整部24が調整する構成とした。
これにより、各管理アプリ装置6は、互いに他の管理アプリ装置6が用いている管理パラメータPなどの管理内容を考慮せずに互いに独立して管理を行った場合でも、建物のエネルギー使用状況が合理的になるように管理することができる。
【0055】
これに加え、管理アプリ装置6のそれぞれは、併存する他の管理アプリ装置6の管理内容等に応じて、自身の管理内容を変更する必要がないから、管理アプリ装置6の開発が容易となる。さらに、建物にエネルギー使用設備3が追加され管理すべき管理項目Aが増えた場合には、当該管理項目Aに係る管理をする新たな管理アプリ装置6を、そのまま既設のエネルギー管理支援システム1に追加して使用することができる。
【0056】
また本実施形態によれば、管理パラメータPの管理基準値D3の調整を規定した調整アルゴリズムデータ41を外部から変更可能にしたため、逐次最新の調整アルゴリズムデータ41を用いて、より正確なエネルギー管理を行うことができる。
【0057】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0058】
例えば、上述した実施形態では、工場や商業ビル等の比較的大きな建造物のエネルギー管理を対象に例示したが、これに限らず、一般家庭のエネルギー管理にも適用できる。
また例えば、上述した実施形態では、それぞれ別体のエネルギー管理支援装置10、データ取得機器5、及び管理アプリ装置6を備えてエネルギー管理支援システム1を構成したが、これに限らず、これら全部、又は一部を一体の装置として構成しても良い。
また例えば、上述した実施形態では、管理アプリ装置6をエネルギー管理支援装置10とは別体のハードウェアによって構成した場合を例示したが、これに限らず、管理アプリ装置6の機能をアプリケーションプログラムによって実現する構成でも良い。
【0059】
また例えば、上述した実施形態では、1つの管理アプリ装置6が1つの管理パラメータPのみを用いて管理を行う場合を例示したが、これに限らず、複数の管理パラメータPを用いて管理しても良い。この場合、1つの管理アプリ装置6が要求する管理パラメータPの各管理基準値D3が、管理パラメータPの組合せに応じて調整され、当該管理アプリ装置6に出力される。
【符号の説明】
【0060】
1 エネルギー管理支援システム
3 エネルギー使用設備
5 データ取得機器
6 管理アプリ装置(管理アプリケーション手段)
10 エネルギー管理支援装置
12 エネルギー管理支援OS部
21 データ収集部
22 管理パラメータ値生成部
23 管理基準値記憶部(記憶手段)
24 管理基準値調整部(調整手段)
40 管理パラメータ組合せ情報
41 調整アルゴリズムデータ(調整データ)
A 管理項目
D2 管理パラメータ値
D3 管理基準値
E、Ea 原単位
Et 総エネルギー原単位
P 管理パラメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建造物のエネルギー使用状況の管理に用いられる複数の管理パラメータの各々を単独で用いて前記エネルギー使用状況を管理したときに、当該エネルギー使用状況が合理的となる前記管理パラメータの各値である管理基準値を記憶する記憶手段を備えたエネルギー管理支援装置であって、
前記エネルギー使用状況の管理に用いられている前記管理パラメータの組み合わせを取得し、当該組み合わせを用いて前記エネルギー使用状況を管理する場合に前記エネルギー使用状況が合理的となる値に前記管理パラメータの各管理基準値を調整する調整手段を備える
ことを特徴とするエネルギー管理支援装置。
【請求項2】
前記管理パラメータの管理基準値の調整を規定した調整データを外部から変更可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー管理支援装置。
【請求項3】
建造物のエネルギー使用状況を、互いに異なる管理パラメータを用いて管理する複数の管理アプリケーション手段と、
前記管理アプリケーション手段の各々が単独で前記エネルギー使用状況を管理したときに、当該エネルギー使用状況が合理的となる前記管理パラメータの各値である管理基準値を記憶する記憶手段を有し、前記管理アプリケーション手段のそれぞれに対し、前記管理基準値を出力するエネルギー管理支援装置と、を備え、
前記エネルギー管理支援装置は、
前記管理アプリケーション手段の各々が用いている前記管理パラメータの組み合わせに基づいて、当該管理パラメータの組み合わせを用いて前記エネルギー使用状況を管理する場合に前記エネルギー使用状況が合理的となる値に前記管理パラメータの各管理基準値を調整する調整手段を備える
ことを特徴とするエネルギー管理支援システム。
【請求項4】
建造物のエネルギー使用状況の管理に用いられる複数の管理パラメータの各々を単独で用いて前記エネルギー使用状況を管理したときに、当該エネルギー使用状況が合理的となる前記管理パラメータの各値である管理基準値を記憶する記憶手段を備えたエネルギー管理支援装置を、
前記エネルギー使用状況の管理に用いられている前記管理パラメータの組み合わせを取得し、取得された管理パラメータの組み合わせを用いて前記エネルギー使用状況を管理する場合に前記エネルギー使用状況が合理的となる値に前記管理パラメータの各管理基準値を調整する手段として機能させることを特徴とするエネルギー管理支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−88960(P2013−88960A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227654(P2011−227654)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(501436861)株式会社イーアンドイープラニング (12)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】