説明

エネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整する方法

特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するために、本発明に従い、セントラルロジックとセルグループロジックの間のデータ通信がこれらを接続するレールラインを介して実行され、この際、最大電圧レベルに至るまではセルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインとエネルギーを交換するという最大電圧レベルにある又はこの最大電圧レベルより高いところにあるアイドルレベルと、このアイドルレベルより高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルを用いてデータ通信が実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整する方法に関し、前記のセル結合体はエネルギー蓄積器の個別セルの直列接続から成り、この際、1つの個別セルは1つのセル又は並列接続された複数のセルから成り得る。本発明は特に特許請求項1の前提部に記載した自動車両(モータビークル)・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器のセル結合体に関する。更に本発明は特許請求項9の前提部に記載した特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジック(セルグループロジックデバイス)、並びに特許請求項13の前提部に記載した特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器についてセルグループロジックを介してエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するセントラルロジック(セントラルロジックデバイス)に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車分野では、個別セルから構成されたエネルギー蓄積器、好ましくは2重層コンデンサから構成されたエネルギー蓄積器が益々と使用されるに至っている。これらの2重層コンデンサは、エネルギーの提供と蓄積の際、短期的に高電力を使用可能とすることができるという長所を提供する。自動車両内で必要な供給電圧になるためには個々の2重層コンデンサが直列に接続されなくてはならない。従って直列に接続されたセルがセル結合体を形成する。セル電圧の充電のため、セル電圧の対称化(平衡化)のため、個々のセルの不足電圧及び過剰電圧の認識のため、停止状態稼動時のセルの電荷維持のため、個々のセル間の再充電及び放電或いは反転再充電のため、並びに個々のセルの診断/モニタリングのために、個々のセル又はセルグループが各々のセルグループロジックと接続されていて、これらのセルグループロジックはこれらと接続されているレールラインからエネルギーを取り出す又はレールラインにエネルギーを供給することができ、それにより個々のセル或いはセルグループが充電又は放電される。以下、セルグループの電圧を監視する及び/又は制御(入力値が制御すべき出力値に影響を及ぼす形態)又は調整(調整すべき値が現在値として検知され、目標値との比較が行われる形態)するために各セルグループロジックがセルグループと接続されていることについて説明する。セルグループという概念にはここでは個別セルも含まれていて、それにより、各個別セルの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するために1つのセルグループロジックがエネルギー蓄積器のセル結合体の各個別セルに接続されているという場合についても説明されている。
【0003】
個々のセル或いはセルグループのセル電圧が周期的な充電又は放電時に四散しないためには、セルグループロジックを、上位の調整装置、即ちセントラルロジックを用いて監視し、均等な充電及び/又は放電が達成されるようにコントロールすることが知られていて、それにより、個々のセル、従って全セル結合体の長い寿命が達成され得る。セルグループロジックは、通常、データラインを介してセントラルロジックと接続されていて、それにより前記の機能を保証するためのデータ通信が行われ得る。
【0004】
しかしこのデータラインは配線手間を増加させ、その結果、故障し易さをも増加させてしまう。配線手間と故障し易さを減少させるために正に自動車分野では既存の供給ラインを介してデータも伝達させるという様々な方法が知られている。一般的にそのためには電子機器間で伝達すべきデータが供給電圧ライン上に変調させる。しかしそのような処理方式は結果として生じる電圧上昇により、正にセル結合体における個々のセルの電圧を監視する分野では不適切であり、その理由はそれにより、測定結果、或いはセルグループ又は個別セルの充電或いは放電のために用いられる供給ライン上に印加されている基準電圧レベルが改ざんされるためである。
【0005】
特許文献1は、それに対して改善された、自動車両内でデータを伝達するための方法とシステムを記載し、そこでは衛星ステーションが、データ伝達及び電力供給のために共通で使用されるデータ伝達ラインを介し、セントラルステーションから電力供給される。ここでデータ伝達は電流発電機の再調整を導くことはなく、その結果、データ伝達ライン上の平均的な電圧(静止電圧)は変更されない。しかし伝達すべきデータ信号はここでも簡単にデータ伝達ラインの静止電圧に対し、電流パルスの形式であってそれらの電流パルス自体が小さな大きさの場合には電流発電機の高い(出力)抵抗に基づき、強い電圧パルス、従って受信側で容易に検知可能な電圧パルスをもたらし、これらの電圧パルスが受信側で比較器又はウインドウ比較器により簡単に信頼性をもって復調され得るという電流パルスの形式をもって重ね合わされるので、ここでもデータ伝達及び電力供給のために使用されるデータ伝達ラインを介し、同時に基準電圧レベルを定義する電力供給を実行する可能性はない。
【0006】
従って供給ライン上でデータ伝達するための前記の方法及び装置を用いては、特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体内の個々のセルの電圧を信頼性をもって監視する及び/又は制御又は調整することは実行されず、この際、各セルグループのためには電圧が検出され、検出された電圧に依存してセルグループが充電及び/又は放電され、また各セルグループがセルグループロジックと接続されていて、各セルグループを介してセルグループ電圧が検出され、セルグループロジック内で、アースに対して直流電圧ラインに加わっている目標電圧と比較され、検出されたセルグループ電圧と目標電圧との差に依存してセルグループが直流電圧ラインを介して充電及び/放電される。その理由は目標電圧がデータ伝達に基づいて改ざんされてしまうためである。
【0007】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第19733866号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、データ通信がセルグループロジックの供給ライン(レールライン)を介して行われ得る、特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整する改善された方法を提示することである。更に本発明の課題はそのために適したセルグループロジック並びにそのために適したセントラルロジックを提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題は、本発明に従い、特許請求項1に記載した方法により、特許請求項9に記載したセルグループロジックにより、及び特許請求項13に記載したセントラルロジックにより解決される。有利な他の構成は従属請求項の対象となっている。
【0010】
特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整する本発明に従う方法であって、セルグループが充電又は放電される供給ラインを介し、セルグループが、セルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジックと接続されていて、セルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインからエネルギーを取り出し又はレールラインにエネルギーを供給し、セルグループロジックと他のセルグループロジック及び/又はセントラルロジックとの間の通信がレールラインを介して行われる、本発明に従う方法は、最大電圧レベルに至るまではセルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインとエネルギーを交換するという最大電圧レベルにある又はこの最大電圧レベルより高いところにあるアイドルレベルと、このアイドルレベルより高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルを用いてデータ通信が実行されることにより傑出する。
【0011】
特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整する本発明に従うセルグループロジックであって、セルグループが充電又は放電される供給ラインを介し、セルグループが、セルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジックと接続されていて、セルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインからエネルギーを取り出し又はレールラインにエネルギーを供給し、セルグループロジックと他のセルグループロジック及び/又はセントラルロジックとの間の通信がレールラインを介して行われる、本発明に従うセルグループロジックは、最大電圧レベルに至るまではセルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインとエネルギーを交換するという最大電圧レベルにある又はこの最大電圧レベルより高いところにあるアイドルレベルと、このアイドルレベルより高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルがレールライン上に加わる場合、レールラインを介してデータ通信を実行する電圧比較器ユニットが設けられていることにより傑出する。
【0012】
特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器についてセルグループロジックを介してエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整する本発明に従うセントラルロジックであって、セルグループが充電又は放電される供給ラインを介し、セルグループが、セルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジックと接続されていて、セルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインからエネルギーを取り出し又はレールラインにエネルギーを供給し、セルグループロジックと他のセルグループロジック及び/又はセントラルロジックとの間の通信がレールラインを介して行われる、本発明に従うセントラルロジックは、最大電圧レベルに至るまではセルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインとエネルギーを交換するという最大電圧レベルにある又はこの最大電圧レベルより高いところにあるアイドルレベルと、このアイドルレベルより高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルがレールライン上に印加されることにより、レールラインを介してデータ通信を実行する電圧変換器ユニットが設けられていることにより傑出する。
【0013】
前記のセルグループは個々のセルに関するものか又は複数の個別セルから成る結合体に関するものであり、この際、セルグループ内のセルの数は各々の場合で全セル結合体よりも小さい。コスト及び手間の理由から、複数のセルを1つのセルグループ内にまとめ、個々の各セル用のデータの代わりに1つのセルグループ用のデータを検出することが有意義である。セルは好ましくは2重層コンデンサである。しかし、本方法、本セルグループロジック、及び本セントラルロジックは、個別セルから構成される他の形式のエネルギー蓄積器にも適している。セルグループロジックは好ましくは、電圧比較器ユニットの他、セル或いはセルグループを充電及び/又は放電するための制御ユニットを有するユニットに関する。セル或いはセルグループに加わる電圧は直接的にセルグループロジック内又はセントラルロジック内で検出され得る。セルの電圧制御或いは電圧調整は好ましくは電荷維持のためにも個々のセルの電圧の対称化のためにも用いられる。セルグループロジック及びセントラルロジックの既述の実施形ではセントラルロジックがデータ通信時に命令をセルグループロジックへと伝達することができ、その理由はセントラルロジックが所定の電圧レベルをレールライン上に印加することができ、セルグループロジックがレールラインの電圧レベルを検知することができるためである。双方向データ通信が望まれている場合、当然ながらセルグループロジック内には所定の電圧レベルを印加するための電圧変換器ユニットも設けられ、セントラルロジック内には電圧レベルを検知するための電圧比較器ユニットも設けられ得る。
【0014】
従って、本発明に従う方法、本発明に従うセルグループロジック、本発明に従うセントラルロジックは、周知の従来技術に対し、レールラインが、セルグループロジックに基準電圧を供給するためにも、この際、この基準電圧を介してセルグループロジックが給電をもされ得るが、またセントラルロジックとセルグループロジックの間のデータ通信のためにも、基準電圧を妨害することなく使用され得るという長所を提供する。このことは本発明に従い、最大電圧レベルに至るまではセルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインとエネルギーを交換するという最大電圧レベル、即ち最大電圧レベルに至るまではレールラインが基準電圧の「伝達」のために用いられるという最大電圧レベルよりも高いところにある電圧レベルを使い、データ通信が行われることにより達成される。最大電圧レベルを超過した場合、セルグループロジックは、レールラインに接続されているセルグループの充電又は放電のためにはもはやレールラインとエネルギーを交換せず、レールライン上に加わっている電圧はもはやセルグループ又は個別セルの充電又は放電のための基準電圧としては用いられない、即ちセルグループをセルグループロジックと接続させている供給ラインが各々の場合でレールラインから切り離される。それにより、改ざんされていない基準電圧を用いたセルグループの充電或いは放電が実行され、データ通信時には、エラーのある充電或いは放電を除外するためにセルグループの充電或いは放電が中断される。
【0015】
有利には、最大電圧レベルより低いところにあるイネーブル電圧レベルの上方に位置するレール電圧がレールライン上に加わる場合、セルグループロジックがアクティブに切り替えられる。それ故、セルグループロジックは好ましくは、最大電圧レベルより下方にあるイネーブル電圧レベルの上方に位置するレール電圧がレールライン上に加わる場合、電圧比較器ユニットがセルグループロジックをアクティブに切り替えるように形成されている。それ故、セントラルロジックは好ましくは、セルグループロジックをアクティブに切り替えるために、最大電圧レベルより下方にあるイネーブル電圧レベルの上方に位置するレール電圧を印加するよう電圧変換器ユニットをコントロールする制御ユニットを有する。この有利な実施形態ではセルグループロジックは「アースへの短絡」のエラーの場合、強制的にパッシブに切り替えられる即ち使用不能状態とされる。このようにして個々のセルグループの破壊或いは損傷が防止される。
【0016】
本発明に従い好ましくは、セルグループの供給ラインとレールラインとは、レール電圧がイネーブル電圧レベルの上方で又はイネーブル電圧レベルより上方にあるロー電圧レベルの上方で且つそれよりも高いハイ電圧レベルの下方に又はそれによりも更に高い最大電圧レベルの下方に位置する場合、第1電力レベルに位置する又はこの第1電力レベルの上方に位置する電力がセルグループの供給ラインとレールラインとの間で伝達されるように接続されている。
【0017】
更に好ましくは、セルグループの供給ラインは本発明に従い次のようにレールラインと接続される、即ちセルグループ電圧がイネーブル電圧レベルの上方で且つロー電圧レベルの下方に位置する、又はハイ電圧レベルの上方で且つ最大電圧レベルの下方に位置する場合、第1電力レベルより高いところにある第2電力レベルに位置する又はこの第2電力レベルの上方に位置する電力がセルグループの供給ラインとレールラインとの間で伝達されるようにである。
【0018】
本発明により好ましくは、様々なセルグループの間で電力が伝達される、及び/又は、レールラインから電力が取り出される又はレールラインへと電力が放出されるように、様々なセルグループの供給ラインがレールラインと接続される。
【0019】
セルグループ間、又は少なくとも1つのセルグループとレールラインの間のこの電力伝達のために、本発明に従うセルグループロジックは好ましくはスイッチユニットを有し、このスイッチユニットは電圧比較器ユニットによりコントロールされ、所定の電力が伝達されるようにセルグループの供給ラインをレールラインと接続させることができ、この際、電圧比較器ユニットはレールラインからのエネルギーの取り出し又はレールラインへのエネルギーの供給を、レールライン上にある所定の電圧レベル及びセルグループ電圧に基づき決定する。本発明に従うセントラルロジックでは電圧制御ユニットが電圧変換器ユニットをそのために好ましくは、セルグループロジックをコントロールするためにイネーブル電圧レベルの上方に位置するレール電圧を印加するよう、また様々なセルグループの間で電力が伝達される及び/又は電力がレールラインから取り出される又はレールラインへと放出されるように様々なセルグループの供給ラインをレールラインと接続するようコントロールする。
【0020】
これらの機能によりセル電圧の対称化も個々のセルの不足電圧及び過剰電圧の認識も行われ得る。また停止状態稼動時のセルの電荷維持、個々のセル間の再充電、放電、或いは反転再充電、及び個々のセルの診断/モニタリングも行われ得る。
【0021】
セントラルロジックとセルグループロジックの間の単方向データ通信の場合、セントラルロジックにより例えば、所定のセルグループロジックに対し、接続されているセルグループの供給ラインをレールラインと接続させる指示が行われ、それに対し、同時に他のセルグループロジックには、各々のセルグループの供給ラインをレールラインから切り離すよう指示される。この場合、レールラインと接続されているセルグループにおける目標を定めた充電も目標を定めた放電もレールラインを介して行われる。セントラルロジックがレールラインからのエネルギーの取り出し或いはレールラインへのエネルギーの供給を決定し得るので、この場合、セントラルロジックは個々のセルグループの電圧、抵抗、及び容量に関し、これらのセルグループの目標を定めた診断をも実行することができる。セントラルロジックとセルグループロジックの間の双方向データ通信の場合、そのような診断はセルグループロジックによっても行われ得て、この際、情報伝達は双方向通信機構を介して行われ得る。
【0022】
本発明に従いデータ通信は好ましくは、アドレス、命令、データ、安全性、及び/又は応答を含んでいる。データ及び/又は応答は更に好ましくは、セルグループの内部抵抗、容量、温度、及び/又は電圧を含んでいる。データ通信は本発明に従い好ましくは、2進符号化、振幅符号化、パルス長符号化、及び/又は振幅・パルス長・符号化を介して行なわれる。
【0023】
本発明に従う制御ユニットは好ましくは、レールラインを介してセルグループロジックとセントラルロジックの間のデータ通信を実行させるよう電圧変換器ユニットをコントロールする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の他の詳細、長所、及び特徴は、図面に基づく実施例の以下の説明から見てとれる。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明に従う方法を実行する装置の物理技術的な実施の有利な実施形態を図示している。この装置は例えば非図示の車両内に実装されている。図1ではセル結合体Z内に複数のセルC1、C2、…、Cnが直列に接続されている。セル結合体Zは車両のエネルギー・搭載電源機構Eに接続されていて、中でもハイブリッド車両においてエネルギー提供のために用いられる。セルC1〜Cnは好ましくは2重層コンデンサに係るものである。セル結合体Zの各セルC1〜Cnは各々のセルグループロジックZGL1、ZGL2、…、ZGLnと接続されている。
【0026】
図1でこの装置は、各セルC1〜Cnが1つのセルグループを形成し、このセルグループが固有のセルグループロジックと接続されているように構成されている。セルグループロジックZGL1、ZGL2、…、ZGLnはレールラインRと接続されていて、レールラインRはエネルギー/データ用の導体1とアース導体2とを有する。レールラインRは上位のセントラルロジックZLと接続されていて、セントラルロジックZLは車両のバッテリー電圧Ubattと車両アースとデータバスとも接続されている。
【0027】
図2は本発明に従う情報の符号化の有利な実施形態を2つのバリエーションで示していて、第1バリエーションは、各個別セルC1、C2、…、Cnが固有のセルグループロジックZGL1、ZGL2、…、ZGLnと接続されている図1に図示された場合に該当し、第2バリエーションは、各セルグループロジックが複数の個別セルの直列接続と接続されている場合、即ち1つのセルグループが1つの個別セルだけから成るのではなく複数の個別セルから成る場合に該当している。両方のバリエーションの違いは、第1バリエーションではセル電圧がイネーブルレベルと最大レベルの間に位置し、第2バリエーションではセルグループ電圧がそれらのレベルの間に位置するということにある。両方のバリエーションには、アースレベル(グラウンドレベル)より高いところにあるイネーブルレベルと、イネーブルレベルより高いところにあるローレベルと、ローレベルより高いところにあるハイレベルと、ハイレベルより高いところにある最大レベルと、最大レベルより高いところにあるアイドルレベルと、アイドルレベルより高いところにあるデータレベルとが定義されている。アースレベルとイネーブルレベルの間にレールライン上の電圧レベルがある場合、セルグループロジックは使用不能(ディスエーブル)状態にある即ちスイッチオフされている。イネーブルレベルの上方においてセルグループロジックは使用可能(イネーブル)状態になる即ちアクティブに切り替えられる。イネーブルレベルと最大レベルの間では、第1バリエーションではセル電圧が、第2バリエーションではセルグループ電圧が、レールライン上に印加されている基準電圧を用いて制御或いは調整される。最大レベルとアイドルレベルの間では両方のバリエーションにおいてセルグループロジックがニュートラルに切り替えられ、アイドルレベルの上方ではデータ伝達が行われる。ローレベルとハイレベルは個々のセル或いはセルグループの不足電圧及び過剰電圧を認識するために用いられる。
【0028】
図3には本発明に従うセルグループロジックのアクティブスイッチングの有利な実施形態が示されている。エネルギー/データ導体1上に印加されている電圧UinがイネーブルレベルUenableよりも大きい又はそれに等しい場合、セルグループロジックZGLxがアクティブに切り替えられる。そうではない場合、セルグループロジックZGLxはパッシブに切り替えられる即ち使用不能状態にされる。この機能を実施するためにセルグループロジックZGLxは電圧比較器ユニット3を含み、電圧比較ユニット3はエネルギー/データ導体1上に加わっている電圧UinをイネーブルレベルUenableと比較する。エネルギー/データ導体1上に印加されている電圧UinがイネーブルレベルUenableよりも大きい又はそれに等しい場合、ロジック構成グループ4が活動化される即ち使用可能状態にされる。
【0029】
図4は本発明に従うセル電圧の対称化(平衡化)の機能の有利な実施形態を示している。図3に示されて図3との関連で説明された機能に追加し、電圧比較器ユニット3が、エネルギー/データ導体1上に印加されている電圧UinがイネーブルレベルUenableよりも大きく又はそれに等しく且つ最大レベルUmaxよりも小さい又はそれに等しいか、或いは選択的に、エネルギー/データ導体1上に印加されている電圧UinがローレベルUlowよりも大きく又はそれに等しく且つハイレベルUhighよりも小さい又はそれに等しいかを監視する。それらの条件が満たされる場合、ロジック構成グループ4により解除されたここではDC/DC変換器の形式のスイッチユニット5が、セルグループロジックZGLxに接続されているセルCxに低電力Plowを放出するよう指示され、この際、セル電圧Uzelleは、エネルギー/データ導体1上に印加されている入力電圧UinからイネーブルレベルUenableを引いたものとして与えられる。セル電圧の対称化は、インタフェース電圧UinがイネーブルレベルUenable或いはローレベルUlowの上方で且つ最大レベルUmax或いはハイレベルUhighの下方の範囲内で動く場合に行われる。イネーブルレベル分だけ減少されたレール電圧が同時にセル電圧でもある、選択的にはセルグループ電圧でもある。セル電圧が、イネーブルレベル分だけ減少されたレール電圧よりも大きい場合には、エネルギーがDC/DC変換器5を使ってセルCxからレールRへと移送される。セル電圧Uzelleが、イネーブルレベル分だけ減少されたレール電圧Uinよりも小さいと、エネルギーがレールRからセルCxへと移送される。
【0030】
図5は本発明に従う不足電圧及び過剰電圧の認識の機能の有利な実施形態を示している。図4に示されて図4との関連で説明されたセルグループロジックZGLxの機能に追加し、セル電圧UzelleがイネーブルレベルUenableよりも大きく又はそれに等しく且つローレベルUlowよりも小さい又はそれに等しいか、或いは、セル電圧UzelleがハイレベルUhighよりも大きく又はそれに等しく且つ最大レベルUmaxよりも小さい又はそれに等しいかが検査される。それらの条件が満たされる場合、スイッチユニット5が、セルCxに高電力Phighを供給する或いはセルCxから高電力Phighを取り出すよう指示される。このことは不足電圧又は過剰電圧を迅速に緩和するために用いられる。
【0031】
つまりセル/セルグループ内の不足電圧又は過剰電圧の認識のためには、診断/モニター機能に並び、セル電圧Uzelleより高いところのDC/DC変換器5の移送電力の一定でない電力経過が実行される。レール電圧UinがイネーブルレベルUenableとローレベルUlowの間、或いはハイレベルUhighと最大レベルUmaxの間にある場合のためには、通常の移送電力か又は好ましくはそれよりも高い移送電力が要求される。選択的にDC/DC変換器5に代わりスイッチユニットとして、対称化機能を含むことなく或いは部分機能(例えば片側の/単方向の対称化)だけを含むことなく、レールラインR上の電流だけを印加する回路が実装され得る。
【0032】
図6は本発明に従う通信機能の有利な実施形態を示している。図5に示されて図5との関連で説明された機能に追加し、セルグループロジックZGLxはデータインタープリタ6を含み、レール電圧UinがアイドルレベルUidleよりも大きい又はそれに等しいことが電圧比較器ユニット3により確定される場合、データインタープリタ6にはレールラインR上に印加されているレール電圧Uinが供給される。この場合、データインタープリタ6を用いて評価されるデータが伝達され、それによりデータインタープリタ6はここではDC/DC変換器であるスイッチユニット5をコントロールすることができる。
【0033】
図7は本発明に従う通信機能におけるデータ符号化の原理の有利な実施形態を示している。データ伝達のためにここではセントラルロジックZLから4つのデータブロックA、B、D、SがセルグループロジックZGLへと送られ、それに対し、セルグループロジックZGLからはデータブロックRが応答とされる。セントラルロジックZLから送られたデータブロックは、アドレス用のデータブロックA、命令用のデータブロックB、データ用のデータブロックD、安全性用のデータブロックSを含んでいる。
【0034】
図8は本発明に従う通信機能のデータ符号化の有利な実施例を示している。図7との関連で説明された5つのデータブロックから示されるデータフレーム内において、許される電圧変動を使い、上記のようにアドレス、命令、データ、安全性、及び応答を含むデータ通信が構造化される。図示例ではアドレスが8タイムスロットの長さを有し、命令が3タイムスロットの長さを有し、データが8タイムスロットの長さを有し、安全性が4タイムスロットの長さを有し、データフレーム内で与えられる応答が8タイムスロットの長さを有する。その応答は、2進で、又は振幅変調されて、又はパルス幅変調されて、又は振幅変調及びパルス幅変調されて行われる。2進の受信応答が実施される場合、周知のデータプロトコルが起用され、それに対し他のバリエーションでは最適化された特殊解決策が実施されている。
【0035】
通信機構を使い、停止状態稼動時のセルの電荷維持も、個々のセル間の再充電、放電、或いは反転再充電、並びに個々のセルの診断とモニタリングも行われ得る。
【0036】
停止状態稼動時のセルの電荷維持がレールラインRに対するセルの目標電圧の単純な印加により行なわれない場合、その際には図4に示されて図4との関連で説明されたように対称化の機構がアクティブであるが、固有の機能部分を有する固定の又は可変の電圧閾値が使用され得る。ここで活動化は別個のデータ命令を用いて通信機構を介して行われる。
【0037】
個々のセル間の再充電、放電、或いは反転再充電も、図4に示されて図4との関連で説明された対称化の機能を介して行われ得る。ここでも選択的に別個のデータ命令を介した通信機構による活動化が可能である。
【0038】
個々のセルの診断/モニタリングのための個々のセル/グループの監視は、好ましくは、内部抵抗、セル容量、温度、及び電圧を内容として含んでいる。温度センサは別個にか又はロジック上に組み込まれ得る。電圧と温度は直接的に測定され得て、それに対して抵抗とセル容量は前処理されなくてはならない。セントラルロジックへの情報伝達は、好ましくは通信機構を介して行われる。本発明に従うエネルギー蓄積器インタフェースは、機能/ロジックの拡張可能性、様々なセンサ機構の低コストの結合性、標準化されたインテリジェント・エネルギー蓄積器セル、外部の接続技術の最小化、EMV観点からの有利な配置構成、及び改善されたリサイクリング性能を可能とする。
【0039】
つまり本発明に従い、特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体内の少なくとも1つのセルグループの電圧を監視する及び/又は制御又は調整するために、セントラルロジックとセルグループロジックの間のデータ通信がこれらを接続するレールラインを介して実行され、そのために、最大電圧レベルに至るまではセルグループロジックがセルグループの充電又は放電のためにレールラインとエネルギーを交換するという最大電圧レベルにある又はこの最大電圧レベルより高いところにあるアイドルレベルと、このアイドルレベルより高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルが設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に従う方法を実行する装置の有利な実施形態を示す図である。
【図2】本発明に従う情報の符号化の有利な実施形態を示す図である。
【図3】本発明に従うイネーブル化の機能の有利な実施形態を示す図である。
【図4】本発明に従うセル電圧の対称化の機能の有利な実施形態を示す図である。
【図5】本発明に従う不足電圧及び過剰電圧の認識の機能の有利な実施形態を示す図である。
【図6】本発明に従う通信機能の有利な実施形態を示す図である。
【図7】本発明に従う通信機能における本発明に従うデータ符号化の有利な実施形態を示す図である。
【図8】本発明に従う通信機能におけるデータ符号化の有利な実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
C1〜Cn セル
Z セル結合体
E 車両のエネルギー・搭載電源機構
ZGL1〜ZGLn セルグループロジック
ZL セントラルロジック
R レールライン
1 エネルギー/データ導体
2 アース導体
3 電圧比較器ユニット
4 ロジック構成グループ
5 スイッチユニット
6 データインタープリタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体(Z)内の少なくとも1つのセルグループ(C)の電圧(UZelle)を監視する及び/又は制御又は調整する方法であって、セルグループ(C)が充電又は放電される供給ライン(V)を介し、セルグループ(C)が、セルグループ(C)の電圧(UZelle)を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジック(ZGL)と接続されていて、セルグループロジック(ZGL)がセルグループ(C)の充電又は放電のためにレールライン(R)からエネルギーを取り出し又はレールライン(R)にエネルギーを供給し、セルグループロジック(ZGL)と他のセルグループロジック(ZGL)及び/又はセントラルロジック(ZL)との間の通信がレールライン(R)を介して行われる、前記方法において、
最大電圧レベル(Umax)に至るまではセルグループロジック(ZGL)がセルグループ(C)の充電又は放電のためにレールライン(R)とエネルギーを交換するという最大電圧レベル(Umax)にある又はこの最大電圧レベル(Umax)より高いところにあるアイドルレベル(Uidle)と、このアイドルレベル(Uidle)より高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルを用いてデータ通信が実行されることを特徴とする方法。
【請求項2】
最大電圧レベル(Umax)より低いところにあるイネーブル電圧レベル(Uenable)の上方に位置するレール電圧(Uin)がレールライン(R)上に加わる場合、セルグループロジック(ZGL)がアクティブに切り替えられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
レール電圧(Uin)がイネーブル電圧レベル(Uenable)の上方で又はイネーブル電圧レベル(Uenable)より上方にあるロー電圧レベル(Ulow)の上方で且つそれよりも高いハイ電圧レベル(Uhigh)の下方に又はそれによりも更に高い最大電圧レベル(Umax)の下方に位置する場合、第1電力レベル(Plow)に位置する又はこの第1電力レベル(Plow)の上方に位置する電力が伝達されるように、セルグループ(C)の供給ライン(V)がレールライン(R)と接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
セルグループ電圧(UZelle)がイネーブル電圧レベル(Uenable)の上方で且つロー電圧レベル(Ulow)の下方に位置する、又はハイ電圧レベル(Uhigh)の上方で且つ最大電圧レベル(Umax)の下方に位置する場合、第1電力レベルより高いところにある第2電力レベル(Phigh)に位置する又はこの第2電力レベル(Phigh)の上方に位置する電力が伝達されるように、セルグループ(C)の供給ライン(V)がレールライン(R)と接続されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
様々なセルグループ(C)の間で電力が伝達される、及び/又は、レールライン(R)から電力が取り出される又はレールライン(R)へと電力が放出されるように、様々なセルグループ(C)の供給ライン(V)がレールライン(R)と接続されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
データ通信が、アドレス(A)、命令(B)、データ(D)、安全性(S)、及び/又は応答(R)を含んでいることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
データ(D)及び/又は応答(R)が、セルグループ(C)の内部抵抗、容量、温度、及び/又は電圧(UZelle)を含んでいることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
データ通信が、2進符号化、振幅符号化、パルス長符号化、及び/又は振幅・パルス長・符号化を介して行なわれることを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器であるエネルギー蓄積器のセル結合体(Z)内の少なくとも1つのセルグループ(C)の電圧(UZelle)を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジック(ZGL)であって、セルグループ(C)が充電又は放電される供給ライン(V)を介し、セルグループ(C)が、セルグループ(C)の電圧(UZelle)を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジック(ZGL)と接続されていて、セルグループロジック(ZGL)がセルグループ(C)の充電又は放電のためにレールライン(R)からエネルギーを取り出し又はレールライン(R)にエネルギーを供給し、セルグループロジック(ZGL)と他のセルグループロジック(ZGL)及び/又はセントラルロジック(ZL)との間の通信がレールライン(R)を介して行われる、前記セルグループロジックにおいて、
最大電圧レベル(Umax)に至るまではセルグループロジック(ZGL)がセルグループ(C)の充電又は放電のためにレールライン(R)とエネルギーを交換するという最大電圧レベル(Umax)にある又はこの最大電圧レベル(Umax)より高いところにあるアイドルレベル(Uidle)と、このアイドルレベル(Uidle)より高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルがレールライン(R)上に加わる場合、レールライン(R)を介してデータ通信を実行する電圧比較器ユニット(3)が設けられていることを特徴とするセルグループロジック。
【請求項10】
最大電圧レベル(Umax)より低いところにあるイネーブル電圧レベル(Uenable)の上方に位置するレール電圧(Uin)がレールライン(R)上に加わる場合、電圧比較器ユニット(3)がセルグループロジック(ZGL)をアクティブに切り替えることを特徴とする、請求項9に記載のセルグループロジック。
【請求項11】
スイッチユニット(5)が設けられていて、このスイッチユニット(5)が電圧比較器ユニット(3)によりコントロールされ、所定の電力が伝達されるようにセルグループ(C)の供給ライン(V)をレールライン(R)と接続させることができ、この際、電圧比較器ユニット(3)がレールライン(R)からのエネルギーの取り出し又はレールライン(R)へのエネルギーの供給を、レールライン(R)上にある所定の電圧レベルに基づき及びセルグループ電圧(Uzelle)に基づき決定することを特徴とする、請求項9又は10に記載のセルグループロジック。
【請求項12】
データ通信が、2進符号化、振幅符号化、パルス長符号化、及び/又は振幅・パルス長・符号化を介して行なわれることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか一項に記載のセルグループロジック。
【請求項13】
特に自動車両・搭載電源機構内のエネルギー蓄積器についてセルグループロジック(ZGL)を介してエネルギー蓄積器のセル結合体(Z)内の少なくとも1つのセルグループ(C)の電圧(UZelle)を監視する及び/又は制御又は調整するセントラルロジック(ZL)であって、セルグループ(C)が充電又は放電される供給ライン(V)を介し、セルグループ(C)が、セルグループ(C)の電圧(UZelle)を監視する及び/又は制御又は調整するセルグループロジック(ZGL)と接続されていて、セルグループロジック(ZGL)がセルグループ(C)の充電又は放電のためにレールライン(R)からエネルギーを取り出し又はレールライン(R)にエネルギーを供給し、セルグループロジック(ZGL)と他のセルグループロジック(ZGL)及び/又はセントラルロジック(ZL)との間の通信がレールライン(R)を介して行われる、前記セントラルロジックにおいて、
最大電圧レベル(Umax)に至るまではセルグループロジック(ZGL)がセルグループ(C)の充電又は放電のためにレールライン(R)とエネルギーを交換するという最大電圧レベル(Umax)にある又はこの最大電圧レベル(Umax)より高いところにあるアイドルレベル(Uidle)と、このアイドルレベル(Uidle)より高いところにあるデータレベルとの間における電圧レベルがレールライン(R)上に印加されることにより、レールライン(R)を介してデータ通信を実行する電圧変換器ユニットが設けられていることを特徴とするセントラルロジック。
【請求項14】
セルグループロジック(ZGL)をアクティブに切り替えるために、最大電圧レベル(Umax)より下方にあるイネーブル電圧レベル(Uenable)の上方に位置するレール電圧(Uin)を印加するよう電圧変換器ユニットをコントロールする制御ユニットが設けられていることを特徴とする、請求項13に記載のセントラルロジック。
【請求項15】
セルグループロジック(ZGL)をコントロールするためにイネーブル電圧レベル(Uenable)の上方に位置するレール電圧(R)を印加するよう、また様々なセルグループ(C)の間で電力が伝達される及び/又は電力がレールライン(R)から取り出される又はレールライン(R)へと放出されるように様々なセルグループ(C)の供給ライン(V)をレールライン(R)と接続するよう、電圧制御ユニットが電圧変換器ユニットをコントロールすることを特徴とする、請求項14に記載のセントラルロジック。
【請求項16】
レールライン(R)を介してセルグループロジック(ZGL)とセントラルロジック(ZL)の間のデータ通信を実行させるよう、電圧制御ユニットが電圧変換器ユニットをコントロールすることを特徴とする、請求項14に記載のセントラルロジック。
【請求項17】
データ通信が、2進符号化、振幅符号化、パルス長符号化、及び/又は振幅・パルス長・符号化を介して行なわれることを特徴とする、請求項13〜17のいずれか一項に記載のセントラルロジック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−526505(P2009−526505A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552757(P2008−552757)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000972
【国際公開番号】WO2007/090597
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(391009671)バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト (194)
【氏名又は名称原語表記】BAYERISCHE MOTOREN WERKE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】