エネルギー貯蔵装置の製造用治具
【課題】セル積層体を形成するための積層を安定的に遂行することができ、かつ後続工程に容易に移送することができるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を提供することをその目的とする。
【解決手段】 本発明はエネルギー貯蔵装置の製造用治具に関するもので、内部に陥没されて収容空間を有する支持台;前記収容空間の一部領域に配置されて、前記支持台との脱着が可能であり、セル積層体を収容するボディー治具部;及び、前記収容空間の残りの領域に配置されて、前記ボディー治具部と分離が可能であり、前記セル積層体の電極と連結された端子部を収容する端子治具部;を含むエネルギー貯蔵装置の製造用治具に関するものである。
【解決手段】 本発明はエネルギー貯蔵装置の製造用治具に関するもので、内部に陥没されて収容空間を有する支持台;前記収容空間の一部領域に配置されて、前記支持台との脱着が可能であり、セル積層体を収容するボディー治具部;及び、前記収容空間の残りの領域に配置されて、前記ボディー治具部と分離が可能であり、前記セル積層体の電極と連結された端子部を収容する端子治具部;を含むエネルギー貯蔵装置の製造用治具に関するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はエネルギー貯蔵装置の製造装置に関し、特に、セル積層体を形成するための積層を安定的に遂行することができ、かつ後続工程に容易に移送することができるエネルギー貯蔵装置の製造用治具に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般的に、電気化学的エネルギー貯蔵装置は、すべてのポータブル情報通信機器、電子機器において必須的に用いられる完製品機器の核心部品である。また、電気化学的エネルギー貯蔵装置は、未来型電気自動車及びポータブル電子装置等に適用されることができる新再生エネルギー分野のハイクオリティーエネルギー源として明らかに用いられるであろう。
【０００３】
電気化学的エネルギー貯蔵装置のうち、電気化学キャパシタは、電気二重層の原理を用いる電気二重層キャパシタ(Electrical double layer)と電気化学的酸化-還元反応を用いるハイブリッドスーパーキャパシタ(Hybrid supercapacitor)に分けられることができる。
【０００４】
ここで、電気二重層キャパシタは高出力エネルギー特性を必要とする分野で多く用いられているが、電気二重層キャパシタは小さい容量などの問題点を有している。これに比べて、ハイブリッドスーパーキャパシタは、電気二重層キャパシタの容量特性を改善する新しい代案として多くの研究がなされている。特に、ハイブリッドスーパーキャパシタのうちリチウムイオンキャパシタ(Lithium ion capacitor; LIC)は電気二重層キャパシタに比べて3ないし4倍程度の蓄電容量を有することができる。
【０００５】
一方、エネルギー貯蔵装置は巻取り(winding)タイプとパウチ(pouch)タイプで製造されることができ、パウチタイプのエネルギー貯蔵装置は巻取りタイプに比べて小さい重量を有し、低いコストで製造されることができる。
【０００６】
パウチタイプのエネルギー貯蔵装置の製造工程は、シーツ形態を有する陽極、分離膜、及び陰極を順次的に積層してセル積層体を形成する積層工程、陽極の端子と陰極の端子をそれぞれ溶接する溶接工程、及び各セルをアルミニウムでシーリングするシーリング工程を含むことができる。ここで、エネルギー貯蔵装置がリチウムイオンキャパシタである場合、シーリング工程の前に陰極にリチウムイオンをドーピングするための前処理ドーピング工程をさらに行わなければならないので、手動で積層工程を進行するしかなかった。
【０００７】
このように、電極と分離膜を手動で積層する過程で、電極の間の短絡なしに電極と分離膜を安定的に積層することが困難であり、工程収率が低下するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、本発明はエネルギー貯蔵装置で発生される問題点を解決するために導き出されたものであり、具体的には、セル積層体を形成するための積層を安定的に遂行することができ、かつ後続工程に容易に移送することができるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の目的はエネルギー貯蔵装置の製造用治具を提供することである。前記エネルギー貯蔵装置の製造用治具は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台;前記収容空間の一部領域に配置されて、前記支持台との脱着が可能であり、セル積層体を収容するボディー治具部;及び、前記収容空間の残りの領域に配置されて、前記ボディー治具部と分離が可能であり、前記セル積層体の電極と連結された端子部を収容する端子治具部;を含むことができる。
【００１０】
ここで、前記端子治具部は前記支持台との脱着することができる。
また、前記端子治具部と接する前記ボディー治具部の一側と前記電極の一側の間に離隔空間が形成されることができる。
【００１１】
また、前記ボディー治具部は互いに向い合う両側面にそれぞれ形成された側壁開口を有することができる。
また、前記ボディー治具部を覆うカバー部材をさらに含むことができる。
【００１２】
また、前記カバー部材から突出されて前記カバー部材をハンドリングするために作業者が持つことができる突起部をさらに含むことができる。
また、前記ボディー治具部に配置されて作業者が前記ボディー治具部を持ってハンドリングするためのハンドリング部をさらに備えることができる。
【００１３】
また、前記支持台と前記ボディー治具部、及び、前記支持台と前記端子治具部は、締結溝と締結突起によって結合されることができる。
また、前記支持台に前記ボディー治具部を固定及び解除することができる固定部材を備えることができる。
【発明の効果】
【００１４】
本発明のエネルギー貯蔵装置の製造用治具を用いて、エネルギー貯蔵装置の積層工程を行うことにより、電極の間の短絡を防止して安定的に積層工程を進行することができる。
【００１５】
また、本発明のエネルギー貯蔵装置の製造用治具は、互いに分離可能なボディー治具部と端子治具部を備えることにより、積層工程だけではなく溶接工程でも用いられることができて、セル積層体のハンドリングがさらに容易になることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】図1は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程で製造されることができるセル積層体の構成図である。
【図２】図2は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
【図３】図3は図2に示すエネルギー貯蔵装置の製造用治具の組み立て断面図である。
【図４】図4は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程を示す斜視図である。
【図５】図5は本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具に適用されることができるボディー治具部と端子治具部の斜視図である。
【図６】図6は本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
【図７】図7は本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
以下、本発明の実施形態をエネルギー貯蔵装置を製造するための治具の図面を参照して詳細に説明する。以下に説明する実施形態は当業者に本発明の思想を充分に伝達するための例として提供されるものである。したがって、本発明は、以下に説明する実施形態に限定するものではなく、他の形態で具体化されることもできる。なお、図面においては、装置の大きさ及び厚さなどは便宜のために誇張されて表現されることもできる。本明細書の全体における同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
【００１８】
以下、図1を参照して、本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の治具について具体的に説明する前に、治具によって製造されたエネルギー貯蔵装置のセル積層体について簡単に説明する。
【００１９】
図1は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程で製造されることができるセル積層体の構成図である。
図1を参照すると、セル積層体10は順次的に積層された陽極11、分離膜12、及び陰極13を含むことができる。ここで、陽極11はリチウムイオンまたは陰イオンを可逆的にドーピングすることができる活物質、例えば活性炭を含むことができる。また、陰極13はリチウムイオンを可逆的にドーピングすることができる活物質、例えば黒鉛を含むことができる。分離膜12は絶縁性材質であり、例えばセルロース、ポリエチレン、及びポリプロピレンなどからなることができる。しかし、本発明の実施形態で、セル積層体を構成する材質に対して限定するものではない。
【００２０】
また、セル積層体10の電極と連結された端子部10aが配置されることができる。ここで、端子部10aは陽極11の上端に突出された陽極端子部11aと、陰極13の上端に突出された陰極端子部13aを含むことができる。この際、陽極端子部11aと陰極端子部13aは互いに離隔されてセル積層体10の両端にそれぞれ配置されることができる。
また、分離膜12は陽極11と陰極13を互いに絶縁させるために、陽極11及び陰極13に比べて大きい面積を有することができる。
【００２１】
以下、図2乃至図3を参照して、本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具について具体的に説明する。
図2は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
図3は図2に示すエネルギー貯蔵装置の製造用治具の組み立て断面図である。
【００２２】
図2乃至図3を参照すると、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の治具100は、治具部と治具部を支持する支持台110を含むことができる。
ここで、支持台110は治具部を収容するために内部に陥没された収容空間111を有することができる。
【００２３】
治具部はセル積層体(図1に図示された10)と対応されてセル積層体10を支持するためのボディー治具部120とセル積層体10の端子部10aと対応されて端子部10aを支持するための端子治具部130を含むことができる。
【００２４】
ボディー治具部120は支持台110に備えられた収容空間111の一部領域内に配置されることができる。
ボディー治具部120はセル積層体10を収容するための収容溝121と収容溝121を形成するための側壁を備えることができる。
【００２５】
ここで、収容溝121はセル積層体10の形態、例えば四角形の形態を有することができる。しかし、本発明の実施形態で、収容溝121の形態を限定するものではなく、セル積層体10の形態によって多様に変更されることができる。また、側壁は収容溝121の底面を取り囲むように配置されることができる。
【００２６】
ここで、側壁のうち上側壁、すなわち、後述する端子治具部130と結合される側壁にはセル積層体10の端子部10aと対応される端子開口122を有することができる。これに加えて、側壁のうち左右側壁にそれぞれ側壁開口123が形成されていることができる。ここで、左右側壁にそれぞれ側壁開口123が備えられることによって、積層工程で陽極(図1に図示された11)、分離膜(図1に図示された12)、陰極(図1に図示された13)がボディー治具部120の底面に設置されるまで作業者が陽極11、分離膜12、陰極13などをハンドリングすることができる。すなわち、側壁開口123によって、積層工程をさらに容易に遂行することができる。
【００２７】
ボディー治具部120は支持台110との脱着ができる。ここで、ボディー治具部120は支持台110に装着することができるので、積層工程の間に支持台110上にボディー治具部120を安定的に固定させることができる。また、ボディー治具部120は支持台110との脱着ができるので、積層工程の後続工程である溶接工程を進行するための溶接装置にセル積層体10を移動させることができる。すなわち、ボディー治具部120はセル積層体10の運搬のためのキャリアの役割を遂行することができる。これに加えて、溶接装置でボディー治具部120はセル積層体10を固定及び支持する役割をさらに遂行することができる。
【００２８】
これに加えて、ボディー治具部120の上面に後述するカバー部材140を設置させるための段差部124をさらに備えることができる。
端子治具部130はボディー治具部120が収容されない残りの領域に配置されることができる。これによって、端子治具部130とボディー治具部120は収容空間111内で互いに結合されることができる。
【００２９】
端子治具部130はセル積層体10と連結された端子部10aを収容するための端子収容溝131を備えることができる。ここで、端子収容溝131は、陽極端子部を収容するための第1端子収容溝131aと、陰極端子部を収容するための第2端子収容溝131bを含むことができる。 ここで、第1端子収容溝131aと第2端子収容溝131bは互いに離隔されていることができる。
【００３０】
端子治具部130はボディー治具部120とともに支持台110から分離されることができる。また、端子治具部130はボディー治具部120と分離されることができる。これによって、積層工程の後にセル積層体10の端子部10aは端子治具部130から分離させることができる。これにより、ボディー治具部120はセル積層体10を収容したまま溶接装置に移動されることができる。この際、セル積層体10の端子部10aはボディー治具部120から突出されて、溶接装置で容易に端子部10aに溶接工程を進行することができる。
【００３１】
これに加えて、治具100はボディー治具部120を覆うカバー部材140をさらに含むことができる。カバー部材140は積層工程の完了後にセル積層体10を圧接及び固定させる役割をすることができる。また、カバー部材140はセル積層体10の運搬時に外部から汚染されることを防止することができる。
【００３２】
ここで、カバー部材140はカバー部材140から突出された突起部141をさらに含むことができる。突起部141は作業者が持つことができて、カバー部材140を容易にハンドリングすることができる。
これに加えて、図4を参照して、セル積層体の電極間短絡を防止することができる設計構造について具体的に説明する。
【００３３】
図4は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程を示す斜視図である。
図4を参照すると、セル積層体10は陽極11、分離膜12、及び陰極(図1に図示された13)を順次的に積層する工程を複数回にわたって形成されることができる。
【００３４】
ここで、分離膜12は電極と比べて大きい面積を有するように形成し、端子治具部130と接するボディー治具部120の一側とセル積層体10の電極、すなわち陽極11及び陰極13の一側は互いに離隔空間dを有するように形成することができる。
【００３５】
これによって、分離膜12は陽極11の一側や陰極13の一側を完全にカバーして積層工程を進行することができて、陽極11と陰極13の間に短絡が発生することを充分に防止することができる。
【００３６】
したがって、本発明の第1実施形態のように、支持台上に端子部を含んだセル積層体と対応される形態を有する治具部、すなわちボディー治具部と端子治具部を備えることによって、セル積層体を形成するための積層工程を容易に進行することができる。
【００３７】
これに加えて、ボディー治具部は支持台との脱着が可能で、積層工程の後にセル積層体を運搬するキャリアの役割をすることができて、周辺の干渉を最小化して容易にセル積層体をハンドリングすることができる。
【００３８】
また、ボディー治具部と端子治具部は互いに分離することができて、積層工程だけではなく溶接工程でも容易に用いられることができる。
また、ボディー治具部とセル積層体の間に離隔空間を形成することによって、陽極と陰極の短絡を防止して積層工程を安定的に遂行することができる。
【００３９】
以下、図5を参照して、本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を説明する。ここで、ハンドリング部をさらに備えることを除いては、上述した本発明の第1実施形態と同一の技術的構成を有する。これによって、同一の技術的構成には同一の参照番号を付し、第1実施形態との重複説明は省略し、説明の便宜上、支持台及びカバー部材は省略して示す。
【００４０】
図5は本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具に適用されることができるボディー治具部と端子治具部の斜視図である。
図5を参照すると、本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具100は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台110と、収容空間111の一部領域に配置されて、支持台110との脱着が可能であり、セル積層体10を収容するボディー治具部120、及び収容空間111の残りの領域に配置されて、ボディー治具部120と分離が可能であり、セル積層体10の電極と連結された端子部10aを収容する端子治具部130を含むことができる。
【００４１】
ここで、ボディー治具部120を持ってハンドリングすることができるハンドリング部150をさらに備えることができる。ハンドリング部150は作業者によって容易に取られるように、ボディー治具部120から突出された構造を有することができる。例えば、ハンドリング部150は開口された長方形の構造を有することができる。しかし、本発明の実施形態でハンドリング部150の形態を限定するものではなく、手で持つことができる形態ならどのような形態でもよい。
【００４２】
これに加えて、ハンドリング部150は端子治具部130にさらに備えられることができて、作業者が端子治具部130もさらに容易にハンドリングすることができる。
【００４３】
したがって、本発明の第2実施形態のように、ボディー治具部にハンドリング部を備えることによって、作業者がボディー治具部を容易にハンドリングすることができる。
【００４４】
以下、図6を参照して、本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を説明する。ここで、締結溝及び締結突起をさらに備えることを除いては、上述した本発明の第２実施形態と同一の技術的構成を有する。これによって、同一の技術的構成には同一の参照番号を付し、第２実施形態との重複説明は省略する。
【００４５】
図6は本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
図6を参照すると、本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具100は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台110と、収容空間111の一部領域に配置されて、支持台110との脱着が可能であり、セル積層体10を収容するボディー治具部120、及び収容空間111の残りの領域に配置されて、ボディー治具部120と分離が可能であり、セル積層体10の電極と連結された端子部10aを収容する端子治具部130を含むことができる。
【００４６】
ここで、支持台110は上部に突出された締結突起160aを備えることができる。一方、ボディー治具部120は締結突起160aと対応される締結溝160bを備えることができる。これによって、締結突起160aと締結溝160bを互いに結合させることにより、支持台110上にボディー治具部120を安定的に固定させることができる。
【００４７】
ここで、支持台110に締結突起160aが配置されて、ボディー治具部120に締結溝160bが備えられると説明及び図示したが、これに限定されず、反対に支持台に締結溝が備えられて、ボディー治具部に締結突起が備えられることもできる。
【００４８】
また、締結突起160aと締結溝160bは1個で備えられると説明及び図示したが、これに限定されず、選択的に多数個で備えられることもできる。
【００４９】
これに加えて、支持台110と端子治具部130も締結突起160aと締結溝160bによって互いに結合されていることができる。
したがって、本発明の第3実施形態のように、支持台とボディー治具部及び端子治具部は、締結突起と締結溝によって互いに結合されていて、容易に組立てることができるだけではなく、積層工程の進行時に安定的に支持台にボディー治具部と端子治具部を固定させることができる。
【００５０】
以下、図7を参照して、本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を説明する。ここで、固定部材を除いては、上述した本発明の第２実施形態と同一の技術的構成を有する。これによって、同一の技術的構成には同一の参照番号を付し、第２実施形態との重複説明は省略する。
【００５１】
図7は本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の断面図である。
図7を参照すると、本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具100は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台110と、収容空間111の一部領域に配置されて、支持台110との脱着が可能であり、セル積層体10を収容するボディー治具部120、及び収容空間111の残りの領域に配置されて、ボディー治具部120と分離が可能であり、セル積層体10の電極と連結された端子部10aを収容する端子治具部130を含むことができる。
【００５２】
ここで、支持台110にボディー治具部120を固定及び解除することができる固定部材170をさらに備えることができる。
固定部材170は支持台110にボディー治具部120を設置させた後、セル積層体10を形成するための積層工程を進行する間に支持台110上にボディー治具部120を固定させる役割をすることができる。また、固定部材170は積層工程の後に回転し、支持台110にボディー治具部120が固定されたことを解除することによって、支持台110からボディー治具部120を外すことができる。しかし、本発明の実施形態で、固定部材170の形態に対して限定するものではなく、支持台110に固定部材170を選択的に固定したり解除することができる手段、例えばクリップ等を多様に適用することができる。
【００５３】
したがって、本発明の第4実施形態のように、支持台は固定及び解除することができる固定部材を備えて、積層工程の進行時に安定的に支持台にボディー治具部と端子治具部を固定させることができる。
【００５４】
本発明の実施形態で、治具はリチウムイオンキャパシタを形成するために用いると説明したが、これに限定されず、治具は他のエネルギー貯蔵装置の積層工程及び溶接工程で充分に用いられることができる。
【符号の説明】
【００５５】
10 セル積層体
10a 端子部
11 陽極
12 分離膜
13 陰極
100 治具
110 支持台
120 ボディー治具部
130 端子治具部
140 カバー部材
150 ハンドリング部
160a 締結突起
160b 締結溝
170 固定部材
【技術分野】
【０００１】
本発明はエネルギー貯蔵装置の製造装置に関し、特に、セル積層体を形成するための積層を安定的に遂行することができ、かつ後続工程に容易に移送することができるエネルギー貯蔵装置の製造用治具に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般的に、電気化学的エネルギー貯蔵装置は、すべてのポータブル情報通信機器、電子機器において必須的に用いられる完製品機器の核心部品である。また、電気化学的エネルギー貯蔵装置は、未来型電気自動車及びポータブル電子装置等に適用されることができる新再生エネルギー分野のハイクオリティーエネルギー源として明らかに用いられるであろう。
【０００３】
電気化学的エネルギー貯蔵装置のうち、電気化学キャパシタは、電気二重層の原理を用いる電気二重層キャパシタ(Electrical double layer)と電気化学的酸化-還元反応を用いるハイブリッドスーパーキャパシタ(Hybrid supercapacitor)に分けられることができる。
【０００４】
ここで、電気二重層キャパシタは高出力エネルギー特性を必要とする分野で多く用いられているが、電気二重層キャパシタは小さい容量などの問題点を有している。これに比べて、ハイブリッドスーパーキャパシタは、電気二重層キャパシタの容量特性を改善する新しい代案として多くの研究がなされている。特に、ハイブリッドスーパーキャパシタのうちリチウムイオンキャパシタ(Lithium ion capacitor; LIC)は電気二重層キャパシタに比べて3ないし4倍程度の蓄電容量を有することができる。
【０００５】
一方、エネルギー貯蔵装置は巻取り(winding)タイプとパウチ(pouch)タイプで製造されることができ、パウチタイプのエネルギー貯蔵装置は巻取りタイプに比べて小さい重量を有し、低いコストで製造されることができる。
【０００６】
パウチタイプのエネルギー貯蔵装置の製造工程は、シーツ形態を有する陽極、分離膜、及び陰極を順次的に積層してセル積層体を形成する積層工程、陽極の端子と陰極の端子をそれぞれ溶接する溶接工程、及び各セルをアルミニウムでシーリングするシーリング工程を含むことができる。ここで、エネルギー貯蔵装置がリチウムイオンキャパシタである場合、シーリング工程の前に陰極にリチウムイオンをドーピングするための前処理ドーピング工程をさらに行わなければならないので、手動で積層工程を進行するしかなかった。
【０００７】
このように、電極と分離膜を手動で積層する過程で、電極の間の短絡なしに電極と分離膜を安定的に積層することが困難であり、工程収率が低下するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、本発明はエネルギー貯蔵装置で発生される問題点を解決するために導き出されたものであり、具体的には、セル積層体を形成するための積層を安定的に遂行することができ、かつ後続工程に容易に移送することができるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の目的はエネルギー貯蔵装置の製造用治具を提供することである。前記エネルギー貯蔵装置の製造用治具は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台;前記収容空間の一部領域に配置されて、前記支持台との脱着が可能であり、セル積層体を収容するボディー治具部;及び、前記収容空間の残りの領域に配置されて、前記ボディー治具部と分離が可能であり、前記セル積層体の電極と連結された端子部を収容する端子治具部;を含むことができる。
【００１０】
ここで、前記端子治具部は前記支持台との脱着することができる。
また、前記端子治具部と接する前記ボディー治具部の一側と前記電極の一側の間に離隔空間が形成されることができる。
【００１１】
また、前記ボディー治具部は互いに向い合う両側面にそれぞれ形成された側壁開口を有することができる。
また、前記ボディー治具部を覆うカバー部材をさらに含むことができる。
【００１２】
また、前記カバー部材から突出されて前記カバー部材をハンドリングするために作業者が持つことができる突起部をさらに含むことができる。
また、前記ボディー治具部に配置されて作業者が前記ボディー治具部を持ってハンドリングするためのハンドリング部をさらに備えることができる。
【００１３】
また、前記支持台と前記ボディー治具部、及び、前記支持台と前記端子治具部は、締結溝と締結突起によって結合されることができる。
また、前記支持台に前記ボディー治具部を固定及び解除することができる固定部材を備えることができる。
【発明の効果】
【００１４】
本発明のエネルギー貯蔵装置の製造用治具を用いて、エネルギー貯蔵装置の積層工程を行うことにより、電極の間の短絡を防止して安定的に積層工程を進行することができる。
【００１５】
また、本発明のエネルギー貯蔵装置の製造用治具は、互いに分離可能なボディー治具部と端子治具部を備えることにより、積層工程だけではなく溶接工程でも用いられることができて、セル積層体のハンドリングがさらに容易になることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】図1は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程で製造されることができるセル積層体の構成図である。
【図２】図2は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
【図３】図3は図2に示すエネルギー貯蔵装置の製造用治具の組み立て断面図である。
【図４】図4は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程を示す斜視図である。
【図５】図5は本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具に適用されることができるボディー治具部と端子治具部の斜視図である。
【図６】図6は本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
【図７】図7は本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
以下、本発明の実施形態をエネルギー貯蔵装置を製造するための治具の図面を参照して詳細に説明する。以下に説明する実施形態は当業者に本発明の思想を充分に伝達するための例として提供されるものである。したがって、本発明は、以下に説明する実施形態に限定するものではなく、他の形態で具体化されることもできる。なお、図面においては、装置の大きさ及び厚さなどは便宜のために誇張されて表現されることもできる。本明細書の全体における同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
【００１８】
以下、図1を参照して、本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の治具について具体的に説明する前に、治具によって製造されたエネルギー貯蔵装置のセル積層体について簡単に説明する。
【００１９】
図1は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程で製造されることができるセル積層体の構成図である。
図1を参照すると、セル積層体10は順次的に積層された陽極11、分離膜12、及び陰極13を含むことができる。ここで、陽極11はリチウムイオンまたは陰イオンを可逆的にドーピングすることができる活物質、例えば活性炭を含むことができる。また、陰極13はリチウムイオンを可逆的にドーピングすることができる活物質、例えば黒鉛を含むことができる。分離膜12は絶縁性材質であり、例えばセルロース、ポリエチレン、及びポリプロピレンなどからなることができる。しかし、本発明の実施形態で、セル積層体を構成する材質に対して限定するものではない。
【００２０】
また、セル積層体10の電極と連結された端子部10aが配置されることができる。ここで、端子部10aは陽極11の上端に突出された陽極端子部11aと、陰極13の上端に突出された陰極端子部13aを含むことができる。この際、陽極端子部11aと陰極端子部13aは互いに離隔されてセル積層体10の両端にそれぞれ配置されることができる。
また、分離膜12は陽極11と陰極13を互いに絶縁させるために、陽極11及び陰極13に比べて大きい面積を有することができる。
【００２１】
以下、図2乃至図3を参照して、本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具について具体的に説明する。
図2は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
図3は図2に示すエネルギー貯蔵装置の製造用治具の組み立て断面図である。
【００２２】
図2乃至図3を参照すると、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の治具100は、治具部と治具部を支持する支持台110を含むことができる。
ここで、支持台110は治具部を収容するために内部に陥没された収容空間111を有することができる。
【００２３】
治具部はセル積層体(図1に図示された10)と対応されてセル積層体10を支持するためのボディー治具部120とセル積層体10の端子部10aと対応されて端子部10aを支持するための端子治具部130を含むことができる。
【００２４】
ボディー治具部120は支持台110に備えられた収容空間111の一部領域内に配置されることができる。
ボディー治具部120はセル積層体10を収容するための収容溝121と収容溝121を形成するための側壁を備えることができる。
【００２５】
ここで、収容溝121はセル積層体10の形態、例えば四角形の形態を有することができる。しかし、本発明の実施形態で、収容溝121の形態を限定するものではなく、セル積層体10の形態によって多様に変更されることができる。また、側壁は収容溝121の底面を取り囲むように配置されることができる。
【００２６】
ここで、側壁のうち上側壁、すなわち、後述する端子治具部130と結合される側壁にはセル積層体10の端子部10aと対応される端子開口122を有することができる。これに加えて、側壁のうち左右側壁にそれぞれ側壁開口123が形成されていることができる。ここで、左右側壁にそれぞれ側壁開口123が備えられることによって、積層工程で陽極(図1に図示された11)、分離膜(図1に図示された12)、陰極(図1に図示された13)がボディー治具部120の底面に設置されるまで作業者が陽極11、分離膜12、陰極13などをハンドリングすることができる。すなわち、側壁開口123によって、積層工程をさらに容易に遂行することができる。
【００２７】
ボディー治具部120は支持台110との脱着ができる。ここで、ボディー治具部120は支持台110に装着することができるので、積層工程の間に支持台110上にボディー治具部120を安定的に固定させることができる。また、ボディー治具部120は支持台110との脱着ができるので、積層工程の後続工程である溶接工程を進行するための溶接装置にセル積層体10を移動させることができる。すなわち、ボディー治具部120はセル積層体10の運搬のためのキャリアの役割を遂行することができる。これに加えて、溶接装置でボディー治具部120はセル積層体10を固定及び支持する役割をさらに遂行することができる。
【００２８】
これに加えて、ボディー治具部120の上面に後述するカバー部材140を設置させるための段差部124をさらに備えることができる。
端子治具部130はボディー治具部120が収容されない残りの領域に配置されることができる。これによって、端子治具部130とボディー治具部120は収容空間111内で互いに結合されることができる。
【００２９】
端子治具部130はセル積層体10と連結された端子部10aを収容するための端子収容溝131を備えることができる。ここで、端子収容溝131は、陽極端子部を収容するための第1端子収容溝131aと、陰極端子部を収容するための第2端子収容溝131bを含むことができる。 ここで、第1端子収容溝131aと第2端子収容溝131bは互いに離隔されていることができる。
【００３０】
端子治具部130はボディー治具部120とともに支持台110から分離されることができる。また、端子治具部130はボディー治具部120と分離されることができる。これによって、積層工程の後にセル積層体10の端子部10aは端子治具部130から分離させることができる。これにより、ボディー治具部120はセル積層体10を収容したまま溶接装置に移動されることができる。この際、セル積層体10の端子部10aはボディー治具部120から突出されて、溶接装置で容易に端子部10aに溶接工程を進行することができる。
【００３１】
これに加えて、治具100はボディー治具部120を覆うカバー部材140をさらに含むことができる。カバー部材140は積層工程の完了後にセル積層体10を圧接及び固定させる役割をすることができる。また、カバー部材140はセル積層体10の運搬時に外部から汚染されることを防止することができる。
【００３２】
ここで、カバー部材140はカバー部材140から突出された突起部141をさらに含むことができる。突起部141は作業者が持つことができて、カバー部材140を容易にハンドリングすることができる。
これに加えて、図4を参照して、セル積層体の電極間短絡を防止することができる設計構造について具体的に説明する。
【００３３】
図4は本発明の第1実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具による積層工程を示す斜視図である。
図4を参照すると、セル積層体10は陽極11、分離膜12、及び陰極(図1に図示された13)を順次的に積層する工程を複数回にわたって形成されることができる。
【００３４】
ここで、分離膜12は電極と比べて大きい面積を有するように形成し、端子治具部130と接するボディー治具部120の一側とセル積層体10の電極、すなわち陽極11及び陰極13の一側は互いに離隔空間dを有するように形成することができる。
【００３５】
これによって、分離膜12は陽極11の一側や陰極13の一側を完全にカバーして積層工程を進行することができて、陽極11と陰極13の間に短絡が発生することを充分に防止することができる。
【００３６】
したがって、本発明の第1実施形態のように、支持台上に端子部を含んだセル積層体と対応される形態を有する治具部、すなわちボディー治具部と端子治具部を備えることによって、セル積層体を形成するための積層工程を容易に進行することができる。
【００３７】
これに加えて、ボディー治具部は支持台との脱着が可能で、積層工程の後にセル積層体を運搬するキャリアの役割をすることができて、周辺の干渉を最小化して容易にセル積層体をハンドリングすることができる。
【００３８】
また、ボディー治具部と端子治具部は互いに分離することができて、積層工程だけではなく溶接工程でも容易に用いられることができる。
また、ボディー治具部とセル積層体の間に離隔空間を形成することによって、陽極と陰極の短絡を防止して積層工程を安定的に遂行することができる。
【００３９】
以下、図5を参照して、本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を説明する。ここで、ハンドリング部をさらに備えることを除いては、上述した本発明の第1実施形態と同一の技術的構成を有する。これによって、同一の技術的構成には同一の参照番号を付し、第1実施形態との重複説明は省略し、説明の便宜上、支持台及びカバー部材は省略して示す。
【００４０】
図5は本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具に適用されることができるボディー治具部と端子治具部の斜視図である。
図5を参照すると、本発明の第2実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具100は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台110と、収容空間111の一部領域に配置されて、支持台110との脱着が可能であり、セル積層体10を収容するボディー治具部120、及び収容空間111の残りの領域に配置されて、ボディー治具部120と分離が可能であり、セル積層体10の電極と連結された端子部10aを収容する端子治具部130を含むことができる。
【００４１】
ここで、ボディー治具部120を持ってハンドリングすることができるハンドリング部150をさらに備えることができる。ハンドリング部150は作業者によって容易に取られるように、ボディー治具部120から突出された構造を有することができる。例えば、ハンドリング部150は開口された長方形の構造を有することができる。しかし、本発明の実施形態でハンドリング部150の形態を限定するものではなく、手で持つことができる形態ならどのような形態でもよい。
【００４２】
これに加えて、ハンドリング部150は端子治具部130にさらに備えられることができて、作業者が端子治具部130もさらに容易にハンドリングすることができる。
【００４３】
したがって、本発明の第2実施形態のように、ボディー治具部にハンドリング部を備えることによって、作業者がボディー治具部を容易にハンドリングすることができる。
【００４４】
以下、図6を参照して、本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を説明する。ここで、締結溝及び締結突起をさらに備えることを除いては、上述した本発明の第２実施形態と同一の技術的構成を有する。これによって、同一の技術的構成には同一の参照番号を付し、第２実施形態との重複説明は省略する。
【００４５】
図6は本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の分解斜視図である。
図6を参照すると、本発明の第3実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具100は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台110と、収容空間111の一部領域に配置されて、支持台110との脱着が可能であり、セル積層体10を収容するボディー治具部120、及び収容空間111の残りの領域に配置されて、ボディー治具部120と分離が可能であり、セル積層体10の電極と連結された端子部10aを収容する端子治具部130を含むことができる。
【００４６】
ここで、支持台110は上部に突出された締結突起160aを備えることができる。一方、ボディー治具部120は締結突起160aと対応される締結溝160bを備えることができる。これによって、締結突起160aと締結溝160bを互いに結合させることにより、支持台110上にボディー治具部120を安定的に固定させることができる。
【００４７】
ここで、支持台110に締結突起160aが配置されて、ボディー治具部120に締結溝160bが備えられると説明及び図示したが、これに限定されず、反対に支持台に締結溝が備えられて、ボディー治具部に締結突起が備えられることもできる。
【００４８】
また、締結突起160aと締結溝160bは1個で備えられると説明及び図示したが、これに限定されず、選択的に多数個で備えられることもできる。
【００４９】
これに加えて、支持台110と端子治具部130も締結突起160aと締結溝160bによって互いに結合されていることができる。
したがって、本発明の第3実施形態のように、支持台とボディー治具部及び端子治具部は、締結突起と締結溝によって互いに結合されていて、容易に組立てることができるだけではなく、積層工程の進行時に安定的に支持台にボディー治具部と端子治具部を固定させることができる。
【００５０】
以下、図7を参照して、本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具を説明する。ここで、固定部材を除いては、上述した本発明の第２実施形態と同一の技術的構成を有する。これによって、同一の技術的構成には同一の参照番号を付し、第２実施形態との重複説明は省略する。
【００５１】
図7は本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具の断面図である。
図7を参照すると、本発明の第4実施形態によるエネルギー貯蔵装置の製造用治具100は、内部に陥没されて収容空間を有する支持台110と、収容空間111の一部領域に配置されて、支持台110との脱着が可能であり、セル積層体10を収容するボディー治具部120、及び収容空間111の残りの領域に配置されて、ボディー治具部120と分離が可能であり、セル積層体10の電極と連結された端子部10aを収容する端子治具部130を含むことができる。
【００５２】
ここで、支持台110にボディー治具部120を固定及び解除することができる固定部材170をさらに備えることができる。
固定部材170は支持台110にボディー治具部120を設置させた後、セル積層体10を形成するための積層工程を進行する間に支持台110上にボディー治具部120を固定させる役割をすることができる。また、固定部材170は積層工程の後に回転し、支持台110にボディー治具部120が固定されたことを解除することによって、支持台110からボディー治具部120を外すことができる。しかし、本発明の実施形態で、固定部材170の形態に対して限定するものではなく、支持台110に固定部材170を選択的に固定したり解除することができる手段、例えばクリップ等を多様に適用することができる。
【００５３】
したがって、本発明の第4実施形態のように、支持台は固定及び解除することができる固定部材を備えて、積層工程の進行時に安定的に支持台にボディー治具部と端子治具部を固定させることができる。
【００５４】
本発明の実施形態で、治具はリチウムイオンキャパシタを形成するために用いると説明したが、これに限定されず、治具は他のエネルギー貯蔵装置の積層工程及び溶接工程で充分に用いられることができる。
【符号の説明】
【００５５】
10 セル積層体
10a 端子部
11 陽極
12 分離膜
13 陰極
100 治具
110 支持台
120 ボディー治具部
130 端子治具部
140 カバー部材
150 ハンドリング部
160a 締結突起
160b 締結溝
170 固定部材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
内部に陥没されて収容空間を有する支持台;
前記収容空間の一部領域に配置されて、前記支持台との脱着が可能であり、セル積層体を収容するボディー治具部;及び、
前記収容空間の残りの領域に配置されて、前記ボディー治具部と分離が可能であり、前記セル積層体の電極と連結された端子部を収容する端子治具部;
を含むエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項２】
前記端子治具部は前記支持台との脱着ができる請求項１に記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項３】
前記端子治具部と接する前記ボディー治具部の一側と前記電極の一側の間に離隔空間が形成される請求項１または２に記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項４】
前記ボディー治具部は互いに向い合う両側面にそれぞれ形成された側壁開口を有する請求項１から３のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項５】
前記ボディー治具部を覆うカバー部材をさらに含む請求項１から４のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項６】
前記カバー部材から突出されて前記カバー部材をハンドリングするために作業者が持つことができる突起部をさらに含む請求項5に記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項７】
前記ボディー治具部に配置されて作業者が前記ボディー治具部を持ってハンドリングするためのハンドリング部をさらに備える請求項１から６のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項８】
前記支持台と前記ボディー治具部、及び、前記支持台と前記端子治具部は、締結溝と締結突起によって結合される請求項１から７のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項９】
前記支持台に前記ボディー治具部を固定及び解除することができる固定部材を備える請求項１から８のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項１】
内部に陥没されて収容空間を有する支持台;
前記収容空間の一部領域に配置されて、前記支持台との脱着が可能であり、セル積層体を収容するボディー治具部;及び、
前記収容空間の残りの領域に配置されて、前記ボディー治具部と分離が可能であり、前記セル積層体の電極と連結された端子部を収容する端子治具部;
を含むエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項２】
前記端子治具部は前記支持台との脱着ができる請求項１に記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項３】
前記端子治具部と接する前記ボディー治具部の一側と前記電極の一側の間に離隔空間が形成される請求項１または２に記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項４】
前記ボディー治具部は互いに向い合う両側面にそれぞれ形成された側壁開口を有する請求項１から３のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項５】
前記ボディー治具部を覆うカバー部材をさらに含む請求項１から４のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項６】
前記カバー部材から突出されて前記カバー部材をハンドリングするために作業者が持つことができる突起部をさらに含む請求項5に記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項７】
前記ボディー治具部に配置されて作業者が前記ボディー治具部を持ってハンドリングするためのハンドリング部をさらに備える請求項１から６のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項８】
前記支持台と前記ボディー治具部、及び、前記支持台と前記端子治具部は、締結溝と締結突起によって結合される請求項１から７のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【請求項９】
前記支持台に前記ボディー治具部を固定及び解除することができる固定部材を備える請求項１から８のいずれか１つに記載のエネルギー貯蔵装置の製造用治具。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１１−２３３８５７（Ｐ２０１１−２３３８５７Ａ）
【公開日】平成２３年１１月１７日（２０１１．１１．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１７１８２９（Ｐ２０１０−１７１８２９）
【出願日】平成２２年７月３０日（２０１０．７．３０）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１１月１７日（２０１１．１１．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年７月３０日（２０１０．７．３０）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
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