説明

エネルギ消費/トレーニング衣服

エネルギ消費/トレーニング衣服(10)は、一体的抵抗パネル(28)を有しているスーツと、スーツ(10)の他の部分を覆っているベース生地(32)を備えている。前記スーツ(10)は、ボデー部分(22)、アーム部分(24)及び脚部分(18)を備えている。本発明の1つの実施態様においては、抵抗パネルとベース生地は、衣服タイプの構造を示すことを提供するために対照的な色が設けられている。本発明の他の実施態様においては、種々の連結構成体(73,78、80)が、スニーカ(38)、ローラ・ブレード(52)あるいはブーツ(88)のような履物に、直接脚部の抵抗パネルを連結するために使用され、前記履物がパネルのための連結構造体として機能するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運動やスポーツ、あるいはユーザがある専門形態の履物を着用する軍隊的トレーニングのようなトレーニング中に使用される衣服に関する。
【0002】
【従来の技術】
エネルギを消費するための衣服は、公知であり、弾力抵抗エレメントが別個のコードやバンドとして、あるいは衣服のパネルとして組み込まれている。この衣服の使用中、ユーザが手や脚部あるいはボデーを曲げる動作等の活動を行う場合、材料が引っ張られるときや、元の状態に戻ろうとする材料に抵抗するときにエネルギが消費される。このような衣服の有効性を最大にするために、抵抗材料は、例えば、ユーザのアームや脚部でまくれ上がらないように、固定されなければならない。私の米国特許番号5,186,701と、5,306,222で、私は、エアロビクスの抵抗運動着を開示しているが、この抵抗運動着は、抵抗エレメントが種々の形態の手付け具や履物に固定された別個のコードを有している。
【0003】
ティモシー ピー. ディッカーとして発行された米国特許番号5,109,546、5,201074及び5,570,462は、異なるタイプの運動着を開示しているが、この運動着はバンドあるいはパネルが設けられ、これらはあぶみを介して両脚部に固定され、あぶみは手ループを有し脚部の周りを取巻いている。
【0004】
【発明の概要】
本発明の目的は、効果的な連結構造を利用するエネルギ消費/トレーニング衣服を提供することである。
【0005】
本発明の更なる目的は、衣服を明確に識別するための構成を設けた衣服を提供することである。
【0006】
本発明の一態様によるエネルギ消費/トレーニング衣服は、複数のアーム部分と脚部分を有するボデー部分を備えているワンピースあるいはツウピースのスーツである。このスーツは、衣服と一体の伸縮自在な弾力のあるパネルを衣服の一部として取付けている。伸縮自在の弾力のあるパネルは、アーム部分、ボデー部分及び脚部分に設けられている。パネル自体は、履物が衣服の脚部分との連結構造体として機能するように、直接履物に連結される。好ましくは、履物は、スニーカあるいは、軍隊のブーツのようなブーツの形態である。また、履物は、ローラ・ブレードあるいはインラインスケートである。
【0007】
本発明の更なる態様によれば、前記スーツは、手ループを用いて手に固定されるが、ここでの、手ループの部分は、親指と人差し指の間に配置される手ループが擦りむけや擦りを軽減するために当てがされている。この当ては、汗を吸収するためにパイル織りのような吸収材料の形態である。本発明では、前記吸収材料がユーザの肌に直接接触するようなスーツの他の部分で実行されることもある。
【0008】
本発明の他の態様によれば、衣服が伸縮自在のパネルのようなものを有していることをユーザに容易に識別させるために、伸縮自在なパネルと主要な生地は、対照的な色とされている。もし望むならば、色彩方式は、異なるタイプの伸縮自在なパネルに属するように、異なる色を使用し、これによりトレーニング計画において、使用される一連の衣服としてもよい。
【0009】
また、本発明の更なる態様によれば、使用することが、抵抗パネルあるいはコードを引っ張る際や、パネルあるいはコードが元の状態の方へ戻ろうと抵抗する際の筋肉動きを感じるというユーザの可能性を作ることにある。このような筋肉動きを感じる可能性は、トレーニング計画に取り入れられ、筋肉動きの感覚が生体自己制御として使用され、遭遇する抵抗量の変化によって、ユーザにより行なわれる動作調整かあるいは努力レベルの変更かのどちらかによってトレーニング計画の変更を補助するようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、スニーカ、インラインスケートあるいはブーツのような履物にエネルギ消費トレーニング衣服のスーツ部分を取付けるという一つの方法に指向されている。特に、衣服は、ワンピースあるいはツウピースのスーツを有し、このスーツの一体的な一部として伸縮自在の複数の抵抗パネルを取付けている。複数のパネルは、スーツのアーム部分、ボデー部分及び脚部分に設けられている。このようなスーツの変形例が、米国特許第5,109,546号、第5,201074号及び第5,570,472号、同様に1996年4月4日に出願され出願係属中のシリアル番号第627,426号、1996年6月6日に出願のシリアル番号第660,098号、1996年10月21日に出願のシリアル番号第734,736号、1996年12月6日に出願のシリアル番号第761,290号、1996年12月3日に出願のシリアル番号第777,453号、1997年2月20日に出願のシリアル番号第802,972号、1997年2月20日に出願のシリアル番号第802,973号、1997年4月7日に出願のシリアル番号第834,887号、1997年4月25日に出願のシリアル番号第840,917号、1997年6月23日に出願のシリアル番号第880,715号及びエネルギ消費/トレーニング衣服と題され、ティモシー ディッカーとウィリアム ティー. ウィルキンソンの名で、1997年7月 日に出願のシリアル番号、 に開示されている。これら特許及び出願の詳細全ては、ここに参照されることにより本願明細書に組み込まれたものとする。このような特許及び出願は、衣服のベース生地と、抵抗パネルのための適当な材料を開示している。また、このような特許及び出願は、可能な取付位置や、ベース生地と抵抗パネルとの間の相互関係も開示している。
【0011】
図1に示すように、エネルギ消費/トレーニング衣服10は、ワンピースあるいはツウピース構造を有するスーツの形態で示されている。図1に示された実施形態では、前記スーツは、ツウピース構造を有し、レオタード形態であるシャツ12を有し、シャツ12の上にパンツ14がフィットしている。前記パンツ14は、ボデー部分20に追加された一対のサスペンダ16と、脚部分18を有している。シャツ12は、ボデー部分22と、手ループ26で終端するアーム部分24を有し、手ループ26は、抵抗パネル28と連結するように機能する。手ループによる連結の代わりに、アーム部分24の端部は、前記抵抗パネル28を連結する手段を提供する圧縮袖口でもよく、パネル28が手袋などに固着されることによって手に固定されるようにしてもよい。
【0012】
前記スーツがツーピース構造の場合、特に、女性に使用される場合、シャツ部分がレオタードであり、部分的にパンツ部分の下で着用される。前記スーツが、ワンピース構造の場合、特に、男性あるいは軍隊又は法の執行人に使用される場合、ワンピースのスーツは、細長いファスナを有し、好ましくは、前部で下方に伸延し、例えば、スーツを容易に着用脱衣できるように充分な長さ伸延するファスナと同程度長く、少なくともウェストまで伸延する。
【0013】
前記スーツは、シャツ12のパネル28やパンツ14のパネル30のように多数の一体的抵抗パネルを有することが好ましい。パネル30は、ベース生地32に一体である一方、前記パネル28もベース生地34と一体である。しかしながら、前記両パネルは、ベース生地より大きな抵抗特性を有している。本発明の一実施形態によれば、後で、説明されるように、種々の連結構成体は、履物に結合するために脚部の下端でパネル30に組み付けられている。
【0014】
本発明の一つの特徴は、ベース生地材料32,34と比べて、対照的な色で抵抗パネル28,30を形成したことにある。対照的な色の使用は、エネルギ消費/トレーニング衣服と他のタイプの衣服とを容易に一目で区別でき、衣服10を識別する方法として機能するという点で、特に有利である。加えて、対照的な色の組合せは、あるタイプのエネルギ消費衣服を他のエネルギ消費衣服から区別するためのインジケータとして作用する。このような衣服のあるものは、抵抗パネルが特殊なタイプの動作内容に応じて設置されている。例としては、特にサイクリング、水泳、ゴルフ等に使用される衣服である。識別性のある色の組合せは、異なるタイプのエネルギ消費衣服を象徴するために使用してもよい。対照的な色の更なる機能は、抵抗のレベルを示すことであり、他の点では同じの一連の複数の衣服がトレーニング計画の一部として使用される。抵抗パネルとしてダークレッドが使用されると、この場合、抵抗パネルは、高度な抵抗であることを提供し、一方、レッドの濃淡が次第に明るくなれば、抵抗の度合いがより小さいなるように累進的に使用できる。抵抗パネルとベース生地のための対照的な色は、2つの識別性のある異なる色か、あるいは同系色という形式であり、同系色の場合、濃淡の度合いが異なる色が抵抗パネルのために、さらにまたベース生地のために使用される。また、対照的な色は、ベース生地や抵抗パネルを異なる光反射特性を有する材料で作ることによっても結果的に生じ、通常同じ色が使用される場合でも結果的に対照的な色となる。このように、本質的に同系色は、両方の材料が使用されているように見えるが、視覚の効果は、複数材料の内の1つが他のものより大きな光反射に与えることにより自然なコントラストを有することになる。
【0015】
本発明の更なる実施形態によれば、エネルギ消費つまり抵抗衣服の着用者が衣服の使用中ユーザの筋肉動きを感じることを、使用で認めさせることである。前記衣服の適当な機能のインジケータとして、筋肉動きを感じる能力は、本発明に基づく生体自己制御として使用される。この点に関し、当該衣服が、トレーニング計画において使用される場合、もし適当な衣服および/またはボデーの動きが、トレーニングの段階のために使用できるということが分かれば、筋肉の動きの感覚が、チェックの決定に変換できる。例えば、衣服の使用中、着用者が遭遇する抵抗の程度が少なくなったと認識することがあるとする。これは、今現在、より大きな抵抗を有する衣服が使用されなければならないか、あるいは、より大きな抵抗に遭遇するように練習動作に何らかの変更あるいは改良をくわえなければならないことを意味し、これにより衣服の着用からより多くの利益をかち取ることになる。その時、この生体自己制御は、例えば、動きの形態および/または努力のレベルおよび/または衣服から遭遇される抵抗の程度に関し、トレーニングの改良を起こさせるように使用されることになる。本発明の本実施形態は、衣服の抵抗構造が一体的パネルまたは別個のコードあるいはバンドという形式である場合に実行され得る。ここで、言及していることは、適当な抵抗構造を示すことに関し、前記全ての特許と出願を参照している。
【0016】
トレーニング計画の改良、例えば、抵抗を変えることによって作られると、このような抵抗の変更は、異なる抵抗特性を有する異なる衣服を使用することによって、あるいは抵抗エレメントに対して抵抗量の調整を提供している構造を組み入れている抵抗衣服を使用することによって達成されることになる。
【0017】
気付かれるように、衣服が抵抗パネルを有している利点を最大にするために、抵抗パネルは連結されなければならない。前記パネルが衣服の脚部分に組み込まれる場合、種々のタイプの連結技術が使用される。例としては、靴の下あるいはまわりに向かうあぶみを有すること、ズボンの脚と一体要素としてズボンの脚の端部にソックス/ブーティ(booty)を連結すること、ズボンの脚に取付られる別個のソックス/ブーティを有すること、下部脚、足首あるいは足のような種々の部分に圧力を加える、ズボンの脚の底部に永続的なあるいは着脱自在の圧縮スリーブを利用することであり、ショートパンツ・バージョンが使用される場合は、種々の連結構造のための取付けポイントは、ショートパンツの底部に圧縮袖口のようなものを使用することによって、ちょうどひざの下あるいは上である。図1−12に示される種々の実施形態は、種々のタイプの履物にパンツ脚部の抵抗パネルを着脱自在に取付けるように指向されている。
【0018】
さらに、図1−2は、本発明の実施形態を図示し、ここでは、衣服10がスニーカ36形式の履物に使用されている。スニーカ36は、本質的にはどのような既知の形態でもよいが、例えば、下面にトレッドを有する靴底38と、足がスニーカに挿入される開口を備えた上部40とからなり、この上部40にはレース42のような適当な取付け方法を設けたものである。図1−2に示される実施形態によれば、パネル30は、前記上部40の下方に向かうように部分的に伸延し、かつ脚部開口の領域においてスニーカ36の上部40とオーバーラップする程度の充分な長さのフラップあるいはタブ延長部分44を有している。タブ44には、フックとループ構造(登録商標ベルクロ(VELCRO))46が設けられ、この構成体は、前記上部40の対向側部に固定されたものと相補的連結構成体48と係合する。このようにして、パネル30は、スニーカ36がパネル30の下端に対する連結構成体として機能し、スニーカ36にしっかりと連結される。調節可能な連結構成体の使用は、パネル30からの抵抗の段階を適切に調整することを許容する。
【0019】
図3は、パネル30がスニーカ36の上部40の頂端下部まで伸延した状態における連結構成体の変形例を示している。パネル30は、前記頂部40の対向側部に位置固定的に固着された受部材とスナップが相補的に係合するように、離間した位置にスナップファスナ50を有している。もし望むならば、一連のスナップファスナおよび/または一連の受部材は、調整可能性を与えるようにすることもできる。
【0020】
図1、2及び図3に示される組み合された衣服の一つの使用は、衣服の一部分になるように連結されたスニーカが、トレーニングあるいは運動着として存在し、例えば、高校や大学の体育クラスで、多くの学生あるいは参加者が、各々衣服10を着用し、共同運動あるいはトレーニング計画に参加する。また、このようなグループ参加は、アスレチックチームとしてのトレーニング計画の一部となり得る。エネルギ消費衣服に関する従来の特許は、一般的にある状況での衣服を説明しており、この状況とは、衣服の使用が個人自身のトレーニング計画にしたがって一個人により使用されるというものである。しかしながら、本発明は、このような衣服がグループ使用のために利用され得ることを認識しており、ここでは、練習を均一化あるいは個別化するコントロールが、グループ内の各個人によって実行されることになる。このように、トレーニング計画では、多くの個人が運動着を着用し、例えば、遭遇する抵抗量に関して同じタイプものを着用するか、あるいはグループ内で各個人の進歩レベルに応じて調整されたものを着用するかのいずれかの、個々の運動着で同じ特殊な練習も受けることができる。したがって、運動着のグループ使用、特に履物に関しては、ランニングやジャンピングなどののような特殊なタイプの運動に使用され、グループ全体として通常の結果を達成するように使用される。
【0021】
図4は、本発明の他の実施態様を示し、履物はローラ・ブレードあるいはインラインスケート52である。ここで示されているスケート52は、直列のインラインローラ56を備えた下部54を有している。また、このスケート52は、上部58も有しており、この上部58は、スケート52がパネル30のための連結構成体として機能するような適当な手段でパネル30に連結されている。適当な連結手段は、図1−3に示すように使用される。これに対して、図4は、パネル30から伸延しかつスケート52に固定されたリング62に着脱自在に連結されるフック構造60を有する連結手段を示している。
【0022】
図5は、適当なフック構造60の側面を示している。図6は、回り継ぎ手連結66と、ばね閉じ68を有する代替フック構造64を示している。
【0023】
図7は、本発明の別の実施態様を示しているが、ここでは、履物67は、警察官等のような法の執行人あるいは複数の軍人によって着用される軍隊ブーツのようなブーツである。破線で示されるように、上部69は、パネル30を有するユーザの脚部上により長く伸延し、これにより当該上部69を量的に、より多く覆っている。図示された実施態様では、締め金具71が、ストラップ73の適当な孔に係合するように上部69に固定されている。
【0024】
図8は、パネル30を適当な履物に連結するために使用される代替連結構成体を示している。ここで示されるように、ストラップ70は、パネル30から下方へ伸延し連結されている。ストラップ70は、履物の上部76で柱74と選択的に係合される多数の孔72を有している。
【0025】
図9は、更なる変形例を示し、ここにおいて、ループ78は、例えば、図8に示された履物の柱74と係合されるように、パネル30から下方へ伸延している。
【0026】
図10は、連結構成体の別の実施態様を示しているが、ここでは、パネル30は、柱74のような履物上の相補的構造体との係合のための強化された孔80を有している。
【0027】
図11は、連結構成体のまた別の実施態様を示しているが、ここでは、履物は、パネル30から下方へ伸延しているストラップ84と係合するスナップ締め金具ファスナ82を有している。
【0028】
図12に示された実施形態では、パネル30は、パネル30の下端で履物の上部88とファスナ86によって当該履物に連結されている。
【0029】
軍隊のブーツを使用する本発明の一実施形態では、衣服10は、柔軟体操やランニング等のトレーニング目的で使用され、ここでは、グループの各個人が、ブーツを備えている衣服を着用し、トレーニング運動を行う。
【0030】
一般に、本発明が軍隊ブーツに連結されたスーツを用いて実行される場合、軍隊ブーツは黒で、パネル30は黒あるいは何らかの色、特に、選択された相補的な色あるいはブーツの色と対照的な色または融合された色である。
【0031】
特に履物タイプ用として示された種々のタイプの連結は、本発明の精神内で、他の実施形態が備えた他の履物タイプ用としても使用され得ると理解されるべきである。
【0032】
好ましくは、前記履物は、従来構造のスニーカやブーツのような基本タイプの履物であってもよく、この場合、履物がパネル下端の連結部材として機能するように各履物に、少なくとも1つ、好ましくは2つの位置でパネルを固定するように、また、抵抗パネルの相補的構造と協動する何らかの連結構造を備えるように変更される。また、履物は、パンツのロック構造体と係合する相補的ロック構造体を有するストラップやバンドを有していてもよく、当該ストラップやバンドの端部がパンツに連結されるとき、あぶみタイプの履物が足のまわりに着用されることになる。もし望むならば、あぶみを有する足は、スニーカあるいは他の外部履物内に挿入してもよい。本発明の好適な実施形態では、履物の連結構成体は、恒久的に履物に取付られるが、履物に対し着脱自在な連結構成体としてもよい。本発明の好適な実施形態では、パネルは、履物がスーツに対し独立に使用できるように、逆に言えば、スーツが、種々のタイプの履物についてあるいは履物なしでも使用できるように、履物に着脱自在に連結されている。このような履物を省略する実施形態は、パンツ・パネル30上の連結構成体が、ストラップやあぶみ形式のループによって相互に連結されるが、ここでは、スーツは、どのような履物にも連結されることなく使用される。
【0033】
本発明は、スーツが履物に着脱可能に連結される場合に好ましく実行されるが、本発明は、また、どのような適当な構造にも、恒久的な取付けが存在するように実行することができる。本発明でこのように実行するには、スーツは、ユーザが、ユーザの脚部をスーツの脚部を通り、それから直接に履物へ挿入できるように適当な構造を備えていなければならない。
【0034】
本発明は、パンツ・パネル30が、履物における上部の頂部で終端するか、または、好ましくは、パンツ・パネルが、少なくとも履物における上部の頂部より僅かに下まで伸延している場合に実行される。しかしながら、本発明は、パンツ・パネルが、履物における上部より上で終端するが、細長いストラップあるいはフラップのような適当な連結構成体によって、連結される場合にも実行される。履物に対するパンツ・パネル30の連結は、履物の上部足開口での通常の領域において行なわれる。前記上部で複合構造が使用される場合は、このような構造は、前記上部足開口と長手方向に同一線上で存在していなければならない。
【0035】
図1−12は、衣服の脚部に抵抗パネルを連結する種々の手段を示している。また、衣服のアームあるいはスリーブにおける抵抗パネル28も、連結されなければならない。どのような適当なタイプの連結でも、図1、13で示されるような手ループ26かあるいは図14に示されるような手袋90のようなものの使用により、本発明の広い実施に応じるように使用される得る。更に、連結構成体は、圧縮バンドとすることもできる。参考としては、手や手首での種々のタイプの連結構造を開示している前述の特許や出願がある。
【0036】
図13は、更なる本発明の特徴を示し、手ループが使用されるときに、該ループがユーザの親指と人差し指との間に位置され使用されることを考慮に入れたものである。これは、圧力が前記手の位置に適用されているという結果によるものである。既知構造の不利な点は、ループが、擦りや擦りむけを起こすことである。図13は、擦りむけを最小限にし、また起こし得る他の結果やあらゆる不快感を軽減するために、親指と人差し指間の領域で、手ループ26のまわりに当て92を組み入れた状態を示している。適当なタイプの当ては、発泡材料あるいはパイル織り等の吸収材料等の使用である。このような吸収材料は、親指と人差し指間の汗を吸収するという付加機能を有する。
【0037】
また、擦りむけは、手ループ材料の生地を形成することによっても避けることもでき、例えば、前記生地が丸められ、その後外側の端部を一緒に縫うようにする。このように実行すると、裁縫の結果生じる継目が、親指/人差し指の領域で着用者の手に触れないように、手ループの外方部に位置される。この実行は、当てを付加せずに行ない得る。
【0038】
図14は、手の連結構造体の更なる形態を示し、この構造体は手袋90に存在しているように示されている。手袋90は、抵抗パネル28に連結するための適当な構造を有する袖口93を有している。このような構造体は、履物のために述べられ図示された種々のタイプものとすることも可能である。
【0039】
図14は、更なる本発明の特徴を示し、ここでは、手袋90が適当な材料の外側層94を有している。また、内部ライナ96は、手のひら部分のように高度に汗をかきやすい領域に位置され、パイル織りのような吸収材料で作られて設けられている。予防手段として、外側層94の材料の全内面は、継目が存在する可能性がある。また、本発明は、抵抗パネルの存在かあるいはベース生地の存在かにより、汗が存在するかあるいは発汗するボデーの部分となりやすいような、全ての位置やいずれの位置の衣服にこのような吸収ライニングを提供することにより実行される得る。好ましくは、このような吸収ライニングは、衣服の部分がユーザの肌と直接接触している場所に設けられるべきである。
【0040】
前記実施形態について説明された種々の特徴は、他の実施形態でも使用され得ると理解されるべきである。このように、例えば、汗あるいは発汗を吸収するスーツ部分に吸収ライニングを設けることを含む本発明の実施態様は、抵抗エレメントが、一体的パネルと同様に別個のコードあるいはバンドであるスーツあるいは衣服として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエネルギ消費/トレーニング衣服の正面図である。
【図2】 スニーカに衣服の脚部を連結する手段を示す側面図である。
【図3】 他の連結手段を示すエネルギ消費/トレーニング衣服の一部の側面図である。
【図4】 インラインスケータへのスーツの連結を示す図2に同様の図である。
【図5】 図4に示された連結構造体の側面図である。
【図6】 組み付けられるアタッチメントの変形例の側面図である。
【図7】 ブーツに対するスーツの連結を示す図2及び4と同様の側面図である。
【図8−10】 連結手段を示す側面図である。
【図11−12】 更なるアタッチメント手段を示す図2,4,7と同様の側面図である。
【図13】 図1に示された実施形態の手ループの部分斜視図である。
【図14】 本発明に係るアーム抵抗エレメントを連結するために使用される手袋の一部破断正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボデー部分と、外方に細長く伸延している複数のアームと、下方へ伸延している脚部とを備えたスーツを有し、当該スーツはベース生地と該ベース生地に一体化された複数のパネルで作られ、前記ベース生地と前記パネルは、当該パネルの引き伸ばしや、前記パネルを元の状態の方へ戻すことに対する前記パネルの抵抗が、前記ベース生地に要求されるよりも大きな力が要求される異なる抵抗と弾性特性を有し、前記パネルは前記ボデー部分と前記脚部内に設置され、前記脚部内の前記パネルは、前記各脚部の下端で終端し、前記各脚部の下端にある前記各パネルの連結構成体は、履物の各一つに各脚部を連結するための履物上の相補的連結構成体と係合し、これにより前記履物が前記脚部上の前記パネルに連結される構成を有するエネルギ消費/トレーニング衣服。
【請求項2】 一対の履物単品の組であり、かつ前記各履物単品が前記相補的連結構成体を有している請求項1の衣服。
【請求項3】 前記相補的連結構成体は、前記各履物の側部反対側に設けられ、前記連結構成体は、前記相補的連結構成体に着脱可能に連結されている請求項2の衣服。
【請求項4】 前記連結構成体は、調節可能である請求項3の衣服。
【請求項5】 前記履物は、足挿入開口を上部を有し、前記相補的連結構成体が前記足挿入開口の通常領域内の前記上部に設置されている請求項4の衣服。
【請求項6】 前記パネルは、前記履物の前記上部の少なくとも一部分と重なり合うように下方に伸延している請求項5の衣服。
【請求項7】 前記履物は、スニーカである請求項5の衣服。
【請求項8】 前記履物は、ローラ・ブレードである請求項5の衣服。
【請求項9】 前記履物は、ブーツである請求項5の衣服。
【請求項10】 前記履物は、前記脚部に取り付けられるときに、あぶみ状に形成されたバンドを有する請求項3の衣服。
【請求項11】 前記アーム内の前記パネルは、手ループと連結され、当該手ループが擦りむきを最小にする構造を備えている請求項1の衣服。
【請求項12】 前記手ループは、継目を形成するように一緒に縫い合わされたバンド材料により形成され、かつ前記継目は前記擦りむきを最小にする構造を有し、前記手ループの外端に設置されている請求項11の衣服。
【請求項13】 前記擦りむきを最小にする構造は、当てをすることである請求項11の衣服。
【請求項14】 前記衣服の使用の結果生じる汗を吸収するために、前記衣服の少なくとも一部の内面に吸収ライニングを備えている請求項1の衣服。
【請求項15】 前記ベース生地と前記パネルは、対照的な色を有するように製作されている請求項1の衣服。
【請求項16】 前記スーツは、複数のレオタードと複数のパンツ部分という形式の1つのシャツ部分を有するツーピーススーツである請求項1の衣服。
【請求項17】 前記スーツは、容易に脱着できる長手方向に伸延するファスナを有するワンピーススーツである請求項1の衣服。
【請求項18】 一対の外方に細長く伸延しているアームと、一対の下方へ伸延している脚部とを有するボデー部分を備えているスーツを有し、当該スーツは一体のパネルを有するベース生地により作られ、前記パネルは前記ボデー部分、前記アーム及び前記脚部に設置され、前記パネルは、当該パネルの引き伸ばしや、該パネルを元の状態の方へ戻すことに対する前記パネルの抵抗が、前記ベース生地に要求されるよりも大きな力が要求される抵抗と弾性特性を有する抵抗パネル備え、かつ、前記パネルと前記ベース生地は、前記パネルと前記ベース生地を視覚的に区別するために対照的な色を有するように作られているエネルギ消費衣服。
【請求項19】 前記対照的な色は、異なる濃淡を有する複数の同系色である請求項18の衣服。
【請求項20】 前記対照的な色は、異なる光反射特性を有している前記ベース生地の材料及び前記パネルの材料から生じる請求項18の衣服。
【請求項21】 前記対照的な色は、複数の別個の色である請求項18の衣服。
【請求項22】 前記衣服は、異なる抵抗特性の抵抗パネルを有する衣服と、相互に異なる対照的な色が組合わされた衣服という、多数の衣服の組合せである請求項18の衣服。
【請求項23】 一対の外方に細長く伸延しているアーム及び一対の下方へ伸延している脚部を有するボデー部分を備えたスーツであり、当該スーツはベース生地と細長い抵抗エレメントで作られ、当該細長い抵抗エレメントは前記ボデー部分、前記アーム及び前記脚部に設置され、前記細長い抵抗エレメントは、前記抵抗エレメントの引き伸ばしや、前記抵抗エレメントを元の状態の方へ戻すことに対する前記抵抗エレメントの抵抗が、前記ベース生地に要求される力よりも大きな力が要求される抵抗と弾性特性を有し、かつ、前記衣服の使用により生じる汗を吸収するために前記衣服の少なくとも一部の内面に吸収材ライニングを備えているエネルギ消費衣服。
【請求項24】 前記抵抗エレメントは、手ループと連結され、前記ライニングは、前記手ループに当てを有する請求項23の衣服。
【請求項25】 前記抵抗エレメントは、手袋と連結され、前記ライニングは、前記手袋の手のひら部分に存在している請求項23の衣服。
【請求項26】 一対の外方に細長く伸延しているアームと、一対の下方へ伸延している脚部とを有するボデー部分を備えているスーツを有し、当該スーツはベース生地と細長い抵抗エレメントで作られ、前記細長い抵抗エレメントは前記ボデー部分、前記アーム及び前記脚部に設置され、前記細長い抵抗エレメントは、当該抵抗エレメントの引き伸ばしや、該抵抗エレメントを元の状態の方へ戻すことに対する前記抵抗エレメントの抵抗が、前記ベース生地に要求される力よりも大きな力が要求される抵抗と弾性特性を有し、かつ、前記アーム内に設置されている前記細長い抵抗エレメントはユーザの手の親指と人差し指の間に置かれる手ループによりユーザの手に連結され、前記手ループが前記親指/人差し指の擦りむけを最小限にする構造を備えているエネルギ消費衣服。
【請求項27】 前記手ループは、継目を形成するように一緒に縫い合わされたバンド材料により形成され、かつ前記継目は前記擦りむきを最小にする構造を有し、前記手ループの外端に設置されている請求項26の衣服。
【請求項28】 前記擦りむきを最小にする構造は、当てをすることである請求項26の衣服。
【請求項29】 1つのボデー部分、複数のアーム及び脚部を有する1つのスーツの形式であり、前記ボデー部分、アーム及び脚部に設置される細長い抵抗エレメントとベース生地から作られ、前記抵抗エレメントは当該抵抗エレメントの引き伸ばしや、前記抵抗エレメントを元の状態の方へ戻すことに対する前記抵抗エレメントの抵抗が、前記ベース生地に要求される力よりも大きな力が要求される弾性特性を有する多数のエネルギ消費衣服を個人からなる一グループに提供し、前記グループの各個人が個人の履物の履物単品を履き、前記グループの各個人が個々にエネルギ消費衣服を着用し、前記履物の履物単品に各脚部の各抵抗エレメントを取付けることによって衣服の脚部に抵抗エレメントを連結し、前記グループの各個人が前記スーツと履物の着用している間、運動を実行することからなるトレーニング方法。
【請求項30】 前記履物はスニーカであり、前記運動はランニング運動である請求項29の方法。
【請求項31】 前記履物は軍隊のブーツであり、運動はランニングあるいは柔軟体操運動である請求項29の方法。
【請求項32】 前記履物の各履物単品の反対側に脚部の各抵抗エレメントを着脱可能に固定することを含む請求項29の方法。
【請求項33】 1つのボデー部分、複数のアーム及び脚部を有する1つのスーツの形式であり、前記ボデー部分、アーム及び脚部に設置される細長い抵抗エレメントとベース生地から作られ、前記抵抗エレメントは前記抵抗エレメントの引き伸ばしや、前記抵抗エレメントを元の状態の方へ戻すことに対する前記抵抗エレメントの抵抗が、前記ベース生地に要求される力よりも大きな力が要求される抵抗と弾性特性を有する1つのエネルギ消費衣服を提供し、ユーザーは前記エネルギ消費衣服を着用し、当該ユーザーが抵抗エレメントの弾性の結果として筋肉動きを感じ、この筋肉動きの感覚が生体自己制御として利用されるように、前記ボデー部分、アーム及び脚部のうちの少なくとも1つの動きを含む運動を実行し、ユーザの動きの形態や努力レベルを調整し、あるいは生体自己制御の結果としての抵抗のレベルを変えることからなるトレーニング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2001−513581(P2001−513581A)
【公表日】平成13年9月4日(2001.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−507250(P2000−507250)
【出願日】平成10年8月10日(1998.8.10)
【国際出願番号】PCT/US98/16668
【国際公開番号】WO99/09846
【国際公開日】平成11年3月4日(1999.3.4)
【出願人】
【氏名又は名称】ウィルキンソン,ウィリアム,ティー.
【Fターム(参考)】