説明

エピタキシャルウェーハの製造方法

【課題】エピタキシャル層の形成中にシリコン基板の表面に設けられた不純物の埋込層からのオートドープを抑制することのできるエピタキシャルウェーハの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、シリコン基板の主表面にイオン注入法によって不純物を注入して第1素子分離不純物埋込層を形成する第1素子分離不純物注入工程S2と、前記第1素子分離不純物注入工程S2を経たシリコン基板にエピタキシャル層を形成させるエピタキシャル層形成工程S3と、を備え、第1素子分離不純物注入工程S2におけるイオン注入時のエネルギーが100〜200keVであり、かつ第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間に実質的に熱処理を行なわないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エピタキシャルウェーハの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エピタキシャルウェーハに縦型MOSFETや縦型バイポーラトランジスタ等の素子を形成する際に、素子を他の領域から電気的に分離するための素子分離領域が形成される場合がある。これらの素子に使用される素子分離領域は、深さ方向に長い不純物添加領域により形成される。例えば、バイポーラデバイスでは、p型のシリコン基板上にn型のエピタキシャル層からなる素子作製領域を形成し、その素子作製領域を素子分離領域であるp型の不純物添加領域で囲む構造となるので、エピタキシャル層の深さに相当する長さの不純物添加領域が形成される。
【0003】
このように深さ方向に長い不純物添加領域を設ける技術として、例えば、シリコン基板(p型)の表面にp型不純物の埋込層を設けるとともに、エピタキシャル層(n型)の表面にもp型不純物の埋込層を設け、その後熱処理を行なうことにより、これらの埋込層に基づく不純物添加領域(p型)を互いに拡散させて接続、一体化する手法が知られている(例えば、特許文献1の従来の技術の項を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−105557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のように、シリコン基板及びエピタキシャル層の表面に不純物の埋込層を設ける場合、シリコン基板の表面における埋込層は、エピタキシャル層を形成させる前にシリコン基板の表面に設けられる。シリコン基板の表面に設けられた埋込層に存在する不純物は、エピタキシャル層を形成するときの熱によってエピタキシャル層の内部に向けて上方拡散し、素子分離領域の下部領域を形成する。このとき、一部の不純物は、エピタキシャル層を形成するときの熱により、シリコン基板の表面の埋込層の内部から離脱し、この離脱した不純物が形成中のエピタキシャル層に取り込まれるオートドープと呼ばれる現象を引き起こす。オートドープが起こると、エピタキシャル層の下部領域に、上記埋込層を基点としてシリコン基板の面方向に広がった不純物含有領域が形成される。こうした不純物含有領域が形成されると、形成後の半導体素子の電気特性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0006】
埋込層からの不純物のオートドープを軽減させるには、例えば、シリコン基板表面の埋込層に注入する不純物の量を減少させればよい。しかし、埋込層に注入する不純物の量を減少させると、埋込層からエピタキシャル層の内部への上方拡散が減少し、素子分離領域の下部領域の形成が不完全になる場合がある。この場合、素子分離の不良によって、形成後の半導体素子の不良につながることになる。
【0007】
また、エピタキシャル層を形成させる際の温度を低下させることによって、埋込層からの不純物のオートドープを低減させることもできる。しかし、エピタキシャル層を形成させる際の温度を低下させるとエピタキシャル層の形成速度が低下し、エピタキシャルウェーハの生産性が低下する。
【0008】
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、エピタキシャル層の形成中にシリコン基板の表面に設けられた不純物の埋込層からのオートドープを抑制することのできるエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、シリコン基板の表面に不純物の埋込層を設ける際のイオン注入エネルギーを特定の範囲とし、さらに当該埋込層を設けてからエピタキシャル層の形成を行なうまでの間に実質的に熱処理を行なわないことにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
(1)本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、シリコン基板の主表面にイオン注入法によって不純物を注入して第1素子分離不純物埋込層を形成する第1素子分離不純物注入工程と、前記第1素子分離不純物注入工程を経たシリコン基板にエピタキシャル層を形成させるエピタキシャル層形成工程と、を備え、前記第1素子分離不純物注入工程におけるイオン注入時のエネルギーが100〜200keVであり、かつ前記第1素子分離不純物注入工程と前記エピタキシャル層形成工程との間に実質的に熱処理を行なわないことを特徴とする。
【0011】
(2)前記第1素子分離不純物注入工程において注入された不純物の濃度が1E12〜1E15atoms/cmであることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、エピタキシャル層の形成中にシリコン基板の表面に設けられた不純物の埋込層からのオートドープを抑制することのできるエピタキシャルウェーハの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一実施態様で使用される気相成長装置1を模式的に示す図である。
【図2】本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一実施態様を含むフロー図である。
【図3】(a)から(d)は、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一実施態様におけるシリコン基板31又はエピタキシャルウェーハ36の状態を順次示す部分断面図である。(e)及び(f)は、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一実施態様で製造されたエピタキシャルウェーハ36に、第2素子分離不純物注入工程S4及び熱処理工程S5を施す際のエピタキシャルウェーハ36の状態を順次示す部分断面図である。
【図4】オートドープにより、素子分離領域37と素子作製不純物拡散領域33aとの間に、高濃度不純物含有領域38が形成された状態を示すシリコン基板31の厚さ方向の部分断面図である。
【図5】実施例1のエピタキシャルウェーハについて、エピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフであり、(a)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフであり、(b)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置から面方向に0.1mm離れた位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフである。
【図6】実施例2のエピタキシャルウェーハについて、エピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフであり、(a)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフであり、(b)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置から面方向に0.1mm離れた位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフである。
【図7】比較例1のエピタキシャルウェーハについて、エピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフであり、(a)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフであり、(b)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置から面方向に0.1mm離れた位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一実施態様について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法で使用される気相成長装置1を模式的に示す図である。図2は、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法を含むフロー図である。図3(a)から図3(d)は、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法におけるシリコン基板31又はエピタキシャルウェーハ36の状態を順次示す部分断面図である。図3(e)及び図3(f)は、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法で製造されたエピタキシャルウェーハ36に、第2素子分離不純物注入工程S4及び熱処理工程S5を施す際のエピタキシャルウェーハ36の状態を順次示す部分断面図である。
【0015】
まず、本実施形態のエピタキシャルウェーハの製造方法の説明に先立ち、この製造方法により製造されるエピタキシャルウェーハ36について、図3(d)〜図3(f)を参照しながら簡単に説明する。
【0016】
本実施形態のエピタキシャルウェーハの製造方法で製造されるエピタキシャルウェーハ36は、図3(d)に示すように、シリコン基板31、第1素子分離不純物拡散領域32a、素子作製不純物拡散領域33a及びエピタキシャル層34からなる。第1素子分離不純物拡散領域32a及び素子作製不純物拡散領域33aは、シリコン基板31の表層付近からエピタキシャル層34の内部に亘り存在する。第1素子分離不純物拡散領域32a及び素子作製不純物拡散領域33aは、エピタキシャルウェーハ36の面方向に分離している。
【0017】
第1素子分離不純物拡散領域32aは、エピタキシャル層34と反対の導電型を有する。そして、第1素子分離不純物拡散領域32aは、図3(e)及び図3(f)に示すように、エピタキシャル層34の表面から拡散した第2素子分離不純物拡散領域35aと結合して、エピタキシャル層34と反対の導電型を有する素子分離領域37を形成することができる。なお、第2素子分離不純物拡散領域35aは、第1素子分離不純物拡散領域32aと同様に、エピタキシャル層34と反対の導電型を有するものである。
【0018】
このように、素子分離領域37が形成されると、素子分離領域37を挟んで電気的に分離される。そのため、エピタキシャル層34のうち、素子作製不純物拡散領域33aを含む領域を他の領域から電気的に分離することができ、素子作製不純物拡散領域33aから作製される半導体素子が他の領域から電気的に分離される。
【0019】
次に、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法について説明する。
まず、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法で使用される気相成長装置について説明する。図1に示すように、本実施態様で使用される気相成長装置(エピタキシャル成長装置)1は、ヒータ12の加熱により1枚のシリコン基板(シリコンウェーハ)31に対してエピタキシャル層の形成を行なう枚葉式の気相成長装置である。
【0020】
気相成長装置1は、反応室11と、ヒータ12と、サセプタ13と、ガス供給管14と、ガス排出管20と、ベント配管19と、第1接続バルブ15、第2接続バルブ16と、を備える。
【0021】
反応室11は、その内部にサセプタ13が設置され、また、その内部にキャリアガスG1、シリコンソースガス及びドーパント(不純物)ガスを含む反応ガスG2を供給可能に構成されている。そして、反応室11は、サセプタ13の上に載置されたシリコン基板31に反応ガスG2を供給することで、シリコン基板31の表面にエピタキシャル層34を形成させる。
【0022】
ガス供給管14及びガス排出管20は、反応室11に連結される。ガス供給管14からは、キャリアガスG1、又はキャリアガスG1及び反応ガスG2が反応室11の内部に供給される。また、供給された反応ガスG2等は、サセプタ13に載置されたシリコン基板31の主表面を水平に通過した後、ガス排出管20から反応室11の外部に排出される。
【0023】
第1接続バルブ15は、反応ガスG2をガス供給管14に送るか否かを制御するバルブである。第2接続バルブ16は、反応ガスG2をベント配管19に送るか否かを制御するバルブである。これにより、例えば、エピタキシャル層形成工程S3において、シリコン基板31が十分に加熱されるまでの間は、第1接続バルブ15を閉鎖してキャリアガスG1だけを反応室11に流通させ、シリコン基板31が十分に加熱された後、第1接続バルブを開放してキャリアガスG1及び反応ガスG2を反応室11の内部に流通させることができる。
【0024】
本実施態様において、シリコン基板31としては、ホウ素、ガリウム、インジウム等のp型の不純物が添加されたp型のシリコン基板、リン、砒素、アンチモン等のn型の不純物が添加されたn型のシリコン基板、又は不純物が添加されていないノンドープのシリコン基板が使用される。
【0025】
本実施態様において、エピタキシャル層34としては、ホウ素、ガリウム、インジウム等のp型の不純物が添加されたp型のエピタキシャル層、リン、砒素、アンチモン等のn型の不純物が添加されたn型のエピタキシャル層、又は不純物が添加されていないノンドープのエピタキシャル層がシリコン基板31の主表面に形成される。なお、シリコン基板31の「主表面」とは、シリコン基板31の表面のうち、サセプタ13にシリコン基板31を載置した状態で上側となる面である。
【0026】
キャリアガスG1としては、例えば、水素(H)ガスが挙げられる。また、反応ガスG2は、シリコンソースガス及びドーパントガスを含む。
【0027】
シリコンソースガスとしては、SiHガス、SiHClガス、SiHClガス、SiClガスが例示される。シリコンソースガスは、加熱されたシリコン基板31の主表面で分解され、シリコン元素を発生させる。このシリコン元素がシリコン基板31の主表面に均一に析出して、エピタキシャル層34が形成される。
【0028】
ドーパントガスとしては、アルシン(AsH)、ホスフィン(PH)等のn型のドーパントガス、又はジボラン(B)、BH、BF等のp型のドーパントガスが挙げられる。なお、ノンドープのエピタキシャル層を形成させる場合は、反応ガスにドーパントガスを添加しない。ドーパントガスは、加熱されたシリコン基板31の主表面で分解され、不純物(ドーパント)となる元素を発生させる。この不純物となる元素が形成中のエピタキシャル層34に取り込まれ、不純物を含むエピタキシャル層となる。
【0029】
なお、縦型MOSFETや縦型バイポーラトランジスタ用の基板においては、SiHClガスをシリコンソースガスとして用いた場合、反応温度として1100〜1180度の高温を用いることができる。これによりオートドープ低減のみならずパターンディストーションを低減させる事が出来る。
【0030】
次に、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一実施態様について、各工程に分けて説明する。本実施態様は、図2に示す素子作製不純物注入工程S1、第1素子分離不純物注入工程S2及びエピタキシャル層形成工程S3を備える。
【0031】
[素子作製不純物注入工程S1]
まず、本実施態様の素子作製不純物注入工程S1について説明する。この工程は、図3(a)に示すシリコン基板31の主表面に、イオン注入法(イオンインプラント法)を使用して、半導体素子の活性領域を形成させるための不純物(素子作製不純物)となるイオンを注入する。これにより、図3(b)に示すように、シリコン基板31の主表面に素子作製不純物埋込層33が形成される。
【0032】
イオン注入を行なうには、予めシリコン基板31の所望の位置にイオンが注入されるようにパターニングを施し、その後、シリコン基板31の主表面にイオン注入装置を使用してイオン注入を行なえばよい。イオン注入後、パターニングに使用したレジストや酸化膜は、シリコン基板31の主表面から除去される。
【0033】
イオン注入装置としては、通常、イオン注入法で使用される装置を特に制限なく使用することができる。このような装置は、目的とする元素のイオンを発生させるイオン発生装置及び発生したイオンを高エネルギーまで電気的に加速する加速装置を含み、シリコン基板31の主表面に、目的とする元素(不純物)のイオンを注入することができる。シリコン基板31の所望とする位置に不純物のイオンを注入した後、イオン注入によってダメージを受けたシリコン基板31の結晶格子を回復させるために、熱処理を行なってもよい。
【0034】
素子作製不純物埋込層33を形成するために、シリコン基板31の表面にイオン注入される不純物は、ホウ素、ガリウム、インジウム等のp型の不純物、又はリン、砒素、アンチモン等のn型の不純物である。
【0035】
[第1素子分離不純物注入工程S2]
次に、本実施態様の第1素子分離不純物注入工程S2について説明する。既に述べたように、エピタキシャルウェーハ36のエピタキシャル層34に形成される半導体素子の周囲には、半導体素子が作製される領域を他の領域から電気的に分離するために、エピタキシャル層34とは反対の導電性を有する素子分離領域37が形成される。この工程では、素子分離領域37のうち下方部分の領域を形成するための不純物(第1素子分離不純物)となるイオンを、イオン注入法を使用して、シリコン基板31の主表面に注入する。これにより、図3(c)に示すように、シリコン基板31の主表面に第1素子分離不純物埋込層32が形成される。
【0036】
イオン注入を行なうには、予めシリコン基板31の所望の位置にイオンが注入されるようにパターニングを施し、その後、シリコン基板31の主表面にイオン注入装置を使用してイオン注入を行なえばよい。イオン注入後、パターニングに使用したレジストや酸化膜は、シリコン基板31の主表面から除去される。イオン注入に使用される装置は、上述の素子作製不純物注入工程S1で説明したものと同様である。
【0037】
第1素子分離不純物埋込層32を形成するために注入される不純物は、上述の通り、エピタキシャル層34とは反対の導電性を与えるものである。したがって、エピタキシャル層34がn型の場合には、不純物として、ホウ素、ガリウム、インジウム等のp型の不純物が使用され、中でもホウ素が好ましく使用される。また、エピタキシャル層34がp型の場合には、不純物として、リン、砒素、アンチモン等のn型の導電性を与える不純物が使用され、中でもリンが好ましく使用される。
【0038】
不純物をイオン注入して第1素子分離不純物埋込層32を形成させる際、イオン注入のエネルギーは、100〜200keVである。イオン注入時のエネルギーが100keV以上であることにより、後述するエピタキシャル層形成工程S3において、第1素子分離不純物埋込層32に注入した不純物によるオートドープが抑制される。また、イオン注入のエネルギーが200keV以下であることにより、イオン注入に伴うシリコン基板31の結晶格子へのダメージを小さくすることができ、後述するように、第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間に実質的に熱処理を行なう必要がなくなる。イオン注入時のエネルギーは、好ましくは100〜200keVであり、より好ましくは140〜160keVである。
【0039】
本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法では、第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間に実質的に熱処理を行なわない。通常、シリコン基板31にイオン注入を行なった場合、シリコン基板31の結晶格子がイオン注入によって受けたダメージを回復させるために、イオン注入の後にシリコン基板31に対して熱処理が施される。しかし、シリコン基板31に熱処理を施すと、シリコン基板31に注入された不純物の一部が拡散によってシリコン基板31の表面に移行する。すると、その不純物は、エピタキシャル層34の形成における熱でシリコン基板31の表面から離脱し、図4に示すように、素子分離領域37と素子作製不純物拡散領域33aとの間にオートドープによる高濃度不純物含有領域38を形成させる。素子分離領域37と素子作製不純物拡散領域33aとの間に高濃度不純物含有領域38が形成されると、素子の耐圧が低下する等の問題を生じる場合がある。このため、本実施態様では、第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間に、シリコン基板31への熱処理を実質的に行なわない。図4は、オートドープにより、素子分離領域37と素子作製不純物拡散領域33aとの間に、高濃度不純物含有領域38が形成された状態を示すシリコン基板31の厚さ方向の部分断面図である。
【0040】
ここで、「実質的に熱処理を行なわない」とは、イオン注入によってシリコン基板31の結晶格子に生じたダメージを修復するための熱処理を行なわない、という意味である。すなわち、このような熱処理は、通常、700〜1200℃でシリコン基板31を加熱することによって行なわれるものであるが、こうした熱処理を第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間に行なわないという意味である。なお、エピタキシャル層34を形成するための熱処理は、ここでいう「熱処理」に含まない。したがって、例えば、エピタキシャル層形成工程S3において、反応室11にキャリアガスのみを流通させながら、シリコン基板31がエピタキシャル層34を形成させるための所定の温度に達するまで加熱する処理は、第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間の熱処理ではなく、エピタキシャル層形成工程S3における熱処理である。
【0041】
上記のように、本実施態様におけるイオン注入のエネルギーは、100keV以上であるが、イオン注入時のエネルギーがこのような条件を満たすことにより、シリコン基板31に注入された不純物は、シリコン基板31の表面から十分深い領域に存在することになる。その結果、エピタキシャル層34を形成する際、不純物がシリコン基板31の表面から離脱することに伴うオートドープが軽減され、素子分離領域37と素子作製不純物拡散領域33aとの間に高濃度不純物含有領域38が形成されることを抑制できる。
【0042】
本実施態様において、第1素子分離不純物埋込層32を形成させるために、シリコン基板31の表面に注入される不純物の濃度は、1E12〜1E15atoms/cmであることが好ましく、5E13〜1E14atoms/cmであることがより好ましい。シリコン基板31の表面に注入される不純物の濃度が1E12atoms/cm以上であることにより、十分な大きさの第1素子分離不純物拡散領域32aが形成され、図3(f)に示すように、後述する第2素子分離不純物拡散領域35aと第1素子分離不純物拡散領域32aとが結合して、素子分離領域37を形成させる。また、シリコン基板31の表面に注入される不純物の濃度が1E15atoms/cm以下であることにより、シリコン基板31の結晶格子に対するダメージが軽減され、第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間に実質的に熱処理を行なう必要がなくなる。なお、atoms/cmという単位は、シリコン基板31を平面視した場合に、所定の面積に含まれる不純物の原子数を表すものである。この場合の不純物の原子数とは、シリコン基板31の表面部分のみならず、シリコン基板31の深さ方向にわたって存在する原子も含めた原子数を意味する。
【0043】
[エピタキシャル層形成工程S3]
次に、本実施態様のエピタキシャル層形成工程S3について説明する。この工程は、シリコン基板31の主表面にエピタキシャル層34を形成させる工程である。これにより、図3(d)に示すように、シリコン基板31の主表面にエピタキシャル層34が形成されるとともに、第1素子分離不純物埋込層32及び素子作製不純物埋込層33に含まれていた不純物が、エピタキシャル層の形成中の熱によりエピタキシャル層34の存在する上方に拡散して、それぞれ第1素子分離不純物拡散領域32a及び素子作製不純物拡散領域33aを形成する。
【0044】
エピタキシャル層34としては、n型の不純物を含むn型のエピタキシャル層、p型の不純物を含むp型のエピタキシャル層又は不純物を含まないノンドープのエピタキシャル層が挙げられる。エピタキシャル層34の形成方法は既に述べた通りである。なお、エピタキシャル層34をノンドープとする場合は、例えば、素子分離領域37と反対の導電性を有する不純物の埋込層を素子分離領域37に隣接して設け、当該埋込層と素子分離領域37との間でpn接合を形成させることにより素子分離を行なうことになる。例えば、オートドープを最適化するための条件を決めるテスト成長においては、ノンドープのエピタキシャル層34を形成する事がオートドープ量を高精度で検出する面から好ましい。また、製品であるエピタキシャルウェーハの製造においてエピタキシャル成長を行うときは、n型またはp型の不純物を含むエピタキシャル層34を形成するほうが、2回の埋め込み拡散層を形成する必要がなく、好ましい。
【0045】
ここで、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法では、前述のように、第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間で実質的に熱処理を行なわない。したがって、エピタキシャル層形成工程S3の直前のシリコン基板31は、第1素子分離不純物注入工程S2のイオン注入のときに生じた結晶格子のダメージが残った状態である。本実施態様では、この結晶格子のダメージをエピタキシャル層形成工程S3における熱により回復させる。
【0046】
そのため、エピタキシャル層形成工程S3の前に熱処理を行なう場合と異なり、シリコン基板31の内部に注入された第1素子分離不純物埋込層32の不純物が熱拡散によってシリコン基板31の表面付近に移動した時点では、エピタキシャル層34が既に形成されているので、不純物がシリコン基板31の表面から離脱することに伴うオートドープが抑制される。
【0047】
そして、上述のようにエピタキシャル層形成工程S3における熱によって、第1素子分離不純物埋込層32の不純物は、上方に存在するエピタキシャル層34の内部に熱拡散して第1素子分離不純物拡散領域32aを形成する。素子作製不純物埋込層33に存在する不純物もまた、エピタキシャル層形成工程S3における熱によって、上方に存在するエピタキシャル層34の内部に熱拡散して素子作製不純物拡散領域33aを形成させる。
【0048】
以上説明したように、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法によって、図3(d)に示すように、第1素子分離不純物拡散領域32a及び素子作製不純物拡散領域33aを内部に有するエピタキシャルウェーハ36が作製される。次に、このエピタキシャルウェーハ36に素子分離領域37を形成させる方法を説明する。エピタキシャルウェーハ36に素子分離領域37を形成させるには、図2に示すように、エピタキシャルウェーハ36に第2素子分離不純物注入工程S4及び熱処理工程S5を施す。以下、これらの工程について説明する。
【0049】
[第2素子分離不純物注入工程S4]
まず、第2素子分離不純物注入工程S4について説明する。この工程は、図3(e)に示すように、本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法で得られたエピタキシャルウェーハ36の表面に、不純物をイオン注入して第2素子分離不純物埋込層35を形成する工程である。
【0050】
イオン注入を行なうには、予めシリコン基板31の所望の位置にイオンが注入されるようにパターニングを施し、その後、シリコン基板31の主表面にイオン注入装置を使用してイオン注入を行なえばよい。イオン注入後、パターニングに使用したレジストや酸化膜は、シリコン基板31の主表面から除去される。イオン注入に使用される装置は、上述の素子作製不純物注入工程S1で説明したものと同様である。
【0051】
第2素子分離不純物埋込層35を形成させるために注入される不純物は、第1素子分離不純物埋込層32、すなわち、第1素子分離不純物拡散領域32aと同じ導電性を与えるものが使用され、第1素子分離不純物拡散領域32aに含まれる不純物と同じ元素であることが好ましい。
【0052】
第2素子分離不純物埋込層35は、エピタキシャルウェーハ36の表面のうち、第1素子分離不純物埋込層32の上方である。イオン注入によって、エピタキシャルウェーハ36の表面に第2素子分離不純物埋込層35を形成させる方法については、公知の方法を使用することができるので、ここでは説明を省略する。
【0053】
[熱処理工程S5]
次に、熱処理工程S5について説明する。この工程は、エピタキシャルウェーハ36に熱処理を行なうことにより、第2素子分離不純物埋込層35に含まれる不純物をエピタキシャル層34の内部に拡散させる工程である。この工程を経ることにより、第2素子分離不純物埋込層35に含まれる不純物が拡散して第2素子分離不純物拡散領域35aが形成される。そして、第2素子分離不純物拡散領域35aは、第2素子分離不純物拡散領域35aの下方に位置する第1素子分離不純物拡散領域32aと結合し、素子分離領域37を形成する。
【0054】
熱処理工程S5における熱処理の温度は、700〜1200℃が好ましく、800〜1100℃が好ましい。また、熱処理の時間は、30〜180分間程度である。
【0055】
素子分離領域37が存在することにより、素子作製不純物拡散領域33aから作製される半導体素子は、他の素子が作製される領域から電気的に分離される。
【0056】
本実施態様のエピタキシャルウェーハの製造方法によって以下の効果が奏される。
【0057】
本実施形態のエピタキシャルウェーハの製造方法は、シリコン基板31の主表面に、第1素子分離不純物埋込層32をイオン注入法により設ける第1素子分離不純物注入工程S2と、シリコン基板31の主表面にエピタキシャル層34を形成させるエピタキシャル層形成工程S3と、を備え、第1素子分離不純物注入工程S2におけるイオン注入時のエネルギーが100〜200keVであり、かつ第1素子分離不純物注入工程S2とエピタキシャル層形成工程S3との間に実質的に熱処理を行なわないことを特徴とする。
【0058】
そのため、シリコン基板31の内部に存在する第1素子分離不純物埋込層32の不純物がシリコン基板31の主表面に拡散することが抑制される。したがって、エピタキシャル層形成工程S3の開始の時において、第1素子分離不純物埋込層32に由来する不純物がシリコン基板31の主表面に存在する量を抑制できる。このような作用により、エピタキシャル層形成工程S3において、素子分離領域37と素子作製不純物拡散領域33aとの間にオートドープに基づく高濃度不純物含有領域38(図4参照)が形成されることを抑制できる。そのため、高濃度不純物含有領域38の存在に伴う、素子耐圧の低下等といった問題の発生が抑制される。
【0059】
また、本実施形態のエピタキシャルウェーハの製造方法は、第1素子分離不純物注入工程S2において注入された不純物の濃度が1E12〜1E15atoms/cmであることを特徴とする。
【0060】
そのため、十分な大きさの第1素子分離不純物拡散領域32aが形成され、図3(f)に示すように、第2素子分離不純物拡散領域35aと第1素子分離不純物拡散領域32aとが結合して、素子分離領域37が形成される。また、第1素子分離不純物注入工程S2が行なわれることに伴う、シリコン基板31の結晶格子へのダメージが軽減されるので、第1素子分離不純物注入工程S2の後にシリコン基板31への熱処理を省略できる。したがって、シリコン基板31の内部に存在する第1素子分離不純物埋込層32の不純物がシリコン基板31の主表面に拡散することが抑制される。したがって、上記のように、エピタキシャル層形成工程S3において、素子分離領域37と素子作製不純物拡散領域33aとの間にオートドープに基づく高濃度不純物含有領域38が形成されることを抑制できる。そのため、高濃度不純物含有領域38の存在に伴う、素子耐圧の低下等といった問題の発生が抑制される。
【0061】
以上、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施態様に何ら限定されるものではなく、本発明の構成の範囲内において適宜変更を加えて実施することができる。
【0062】
例えば、上記実施態様では、エピタキシャル層形成工程S3の前に素子作製不純物注入工程S1が設けられ、シリコン基板31の主表面に素子作製不純物埋込層33が設けられているが、これに限定されず、エピタキシャル層形成工程S3の前に素子作製不純物注入工程S1を設けずに、エピタキシャル層34を形成させてから素子作製のための不純物を注入してもよい。
【実施例】
【0063】
以下、実施例により本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法についてさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0064】
[実施例1]
直径150mmで抵抗率が10Ωcmのp型のシリコン基板(シリコンウェーハ)の主表面に、p型のドーパントであるホウ素をイオンインプラント法によりイオン注入するためのレジストパターンを形成した。その後、イオンインプラント法によりホウ素をシリコン基板の表面からイオン注入した。イオン注入の条件は、エネルギーが150keV、ホウ素注入量が5E13atoms/cmである。次に、レジストパターンを除去し、シリコン基板の表面をアンモニア+過酸化水素水+純水で洗浄した。その後、イオン注入後の熱処理を行なわずに、シリコン基板の主表面にエピタキシャル層を形成させた。シリコン基板の表面にエピタキシャル層を形成させる際の温度は、1150℃であり、形成させたエピタキシャル層は、不純物を含まないノンドープのエピタキシャル層であり、厚さが4.5μmである。なお、エピタキシャル層を形成させる際、シリコンソースガスとしてSiHClを、キャリアガスとして水素をそれぞれ使用した。以上の工程により、実施例1のエピタキシャルウェーハを得た。なお、実施例1及び2並びに比較例1では、オートドープの有無を判定するためにシリコン基板の表面にノンドープのエピタキシャル層を形成させた。
【0065】
[実施例2]
イオン注入のエネルギーを120keVに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順にて、実施例2のエピタキシャルウェーハを作製した。
【0066】
[比較例1]
イオン注入のエネルギーを60keVに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順にて、比較例1のエピタキシャルウェーハを作製した。
【0067】
[評価]
実施例1及び2並びに比較例1のエピタキシャルウェーハのそれぞれについて、イオン注入したホウ素によるオートドープの程度を測定した。測定は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置とホウ素をイオン注入した位置から0.1mm離れた位置との2点で実施し、エピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を計測することにより行なった。なお、作製したエピタキシャル層はノンドープであるので、エピタキシャル層のキャリア濃度は、エピタキシャル層における不純物の濃度に対応する。そして、ホウ素をイオン注入した位置から0.1mm離れた位置に不純物が存在するのは、オートドープによるものである。したがって、ホウ素をイオン注入した位置から0.1mm離れた位置のキャリアの濃度を測定することにより、どの程度のオートドープが発生したかを推測することができる。エピタキシャル層に含まれるキャリアの濃度は、SSM株式会社製のSSM−2000を使用して測定した。
【0068】
測定により得られたエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフを、実施例1については図5に、実施例2については図6に、比較例1については図7に、それぞれ示す。なお、図5から図7において、(a)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフであり、(b)は、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置から0.1mm離れた位置におけるエピタキシャル層の深さ方向の位置に対するキャリアの濃度を示すグラフである。
【0069】
図5(a)、図6(a)及び図7(a)にそれぞれ示すように、実施例1及び2並びに比較例1のエピタキシャルウェーハのそれぞれにおいて、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置では、エピタキシャル層の表面(エピタキシャルウェーハの表面)から4〜5μm下層付近にキャリアの濃度の高い領域が存在することがわかる。このことから、シリコン基板に注入したホウ素がエピタキシャル層にまで拡散して素子分離領域の下層部分を形成することがわかる。
【0070】
しかし、図7(b)に示すように、比較例1のエピタキシャルウェーハでは、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置から0.1mm離れた位置でも、エピタキシャル層の表面から4〜5mm下層付近にキャリアの濃度の高い領域が存在することが確認された。これは、上記の通り、エピタキシャル層を形成したときのオートドープによるものと考えられ、素子分離領域がエピタキシャルウェーハの面方向にも広がることが理解される。このため、比較例1のエピタキシャルウェーハに素子を作製した場合、素子分離領域と素子の活性部位との間の距離が小さくなり、素子の耐圧が低下する等の問題を発生させる可能性がある。
【0071】
これに対して、図5(b)及び図6(b)に示すように、実施例1及び2のエピタキシャルウェーハでは、シリコン基板にホウ素をイオン注入した位置から0.1mm離れた位置において、エピタキシャル層の内部のキャリアの濃度が小さくなることがわかる。以上のことから、シリコン基板に対して本発明所定のエネルギーで不純物のイオン注入を行なうことにより、エピタキシャル成長中において、シリコン基板にイオン注入した不純物によるオートドープが低減されることがわかる。
【符号の説明】
【0072】
31 シリコン基板
32 第1素子分離不純物埋込層
32a 第1素子分離不純物拡散領域
33 素子作製不純物埋込層
33a 素子作製不純物拡散領域
34 エピタキシャル層
35 第2素子分離不純物埋込層
35a 第2素子分離不純物拡散領域
36 エピタキシャルウェーハ
37 素子分離領域
S1 素子作製不純物注入工程
S2 第1素子分離不純物注入工程
S3 エピタキシャル層形成工程
S4 第2素子分離不純物注入工程
S5 熱処理工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン基板の主表面にイオン注入法によって不純物を注入して第1素子分離不純物埋込層を形成する第1素子分離不純物注入工程と、
前記第1素子分離不純物注入工程を経たシリコン基板にエピタキシャル層を形成させるエピタキシャル層形成工程と、を備え、
前記第1素子分離不純物注入工程におけるイオン注入時のエネルギーが100〜200keVであり、かつ前記第1素子分離不純物注入工程と前記エピタキシャル層形成工程との間に実質的に熱処理を行なわないことを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項2】
前記第1素子分離不純物注入工程において注入された不純物の濃度が1E12〜1E15atoms/cmであることを特徴とする請求項1記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−29317(P2011−29317A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172060(P2009−172060)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(302006854)株式会社SUMCO (1,197)
【Fターム(参考)】