説明

エブルナメニン核のアルカロイドを主原料とする大脳活動を刺激する新しい組成物及びその調製法

【課題】経口用の新しい大脳活動刺激組成物を提供する。
【解決手段】エブルナメニン核を持つある種のアルカロイドが、キサンチン構造を持つ化合物と一緒に投与される場合に有する強力な作用の発見に基づいている。出願対象の組成物の経口服用後短期及び長期に、認識能力の強力な相乗作用が得られ、その結果一般に大脳活動が強化される。開示される組成物は、コーラ、レモン、ココア及びニンジン飲料、トニック、コーヒーまたはエキスから作られるその他の飲料100 mlに対してエブルナメニン型のアルカロイドまたはアルカロイドのエキスを0.5 から10mgの量、またはコーヒー、コーラ、ココア、お茶、ヤクヨウニンジン、トニックまたは飲料用のその他のエキスの乾燥、半乾燥または湿潤エキス5 −20g に対してエブルナメニン型のアルカロイドまたはアルカロイドのエキス0.4 から30mgの量を含有する。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
発明の分野
本発明は、キサンチン構造の化合物と一緒に投与するときエブルナメニン核のある種のアルカロイドが示す強力な作用の発見に基づく大脳活動を刺激する新しい組成物に関する。
【0002】
発明の背景
一般に、エブルナンの骨格のアルカロイドは、大脳酸素付与薬として[Drug.Res.,26,10a,1947-1989(1976)]及び記憶活性薬[Drug.Res.,26,10a,1947-1950(1976);Eur,J.Clin.Pharmacol,28 567-571(1985:Drug.Rev.Res.,14,191-193(1988);Inter.Clin.Psychopharmacology,2,325-331(1987)]として作用する、よく知られた末梢血管拡張薬[米国特許4,400,514 、スペイン特許549,105 ]である。さらに、これと類似するまたは大幅に改良された特性を示し、さらに水溶液に溶解するのでこれを基にして飲用液を調製できるエブルナン付加塩も知られており、例としては、その基であるビンポセチンより生物学的利用可能性が大きく毒性が小さい酸素付与薬及び大脳血管拡張薬であるクエン酸ビンポセチンをあげるだけで充分であろう。
【0003】
キサンチン塩基に関しては、よく知られたものとして、特に強心薬[A.Lelo et al,Brit.J. Clin.Pharmacol.,22,177(1986) ]として作用するテオブロミンを上げることが出来る。これ以外の関心を引くキサンチン塩基は、特に、末梢及び大脳の血管拡張薬として[K.Nagata et al.,Arzneimittel Forsch,35,1034(1985) ]、アデノシン抑制薬として[B.B.Fredholm et al., Acta Pharmacol.Toxicol.58,187(1986)]、及び認識活性薬として[I.Hindmarch,Z.Subhan,ibid,5,379(1985) ]作用するプロペントフィリンである。テオフィリンは、心臓刺激薬及び筋肉弛緩薬である[J.L.:Cohen, Analytical Profiles of Drug Substances,Vol.4,K.Florey,Ed.AcademicNew Press New York,p.466-493(1975)]。最後にカフェインは、よく知られたお茶及びコーヒーから抽出される一般的刺激薬である。
【0004】
発明の詳細な説明
ずっと以前から、コーヒー、お茶、カカオ、及び韓国産あるいは満州産の白ニンジンもあるいはシベリアニンジン(Eleoterococussenticosus)と呼ばれる赤ニンジンも含めた様々な種のヤクヨウニンジンなど、一部の植物のエキスまたはこれを調理したものは、自然にあるままの植物そのものまたはある種の手法で挽いたものの経口投与も含めて、身体状態の一般的な活気及びこれと並行する精神活動の刺激作用となる特徴的な強壮及び刺激の効果を持つことが知られている。この作用は、その植物種に応じたより顕著な作用とともに生じる身体的心地よさ及び(または)精神的覚醒の感覚の表れかたの点で使われる植物に応じて差がある。
【0005】
中枢神経系(CNS )に対する刺激効果の持続時間及び強さは、使用される植物のエキスの濃度及び種に応じてまた最終的にその植物の中にある有効成分の量及び結合に応じて短期にあるいは長期にすることが出来る。
【0006】
民衆による使用及び場合によっては様々な形でこの種の化合物が医療に使われてきたことが昔から知られており、例えばコーヒーによって一部の人に生じる不眠またはチョコレートに非常に敏感な人に生じるある程度の神経過敏など時には望ましくない側面的効果も知られている。
【0007】
どの場合にも、これらの効果は考慮されており、それによってこれらの製品の使用が妨げられることはなく、世界中の様々な地域の人々の間に間違いなく根付いている。
【0008】
国によっては、アラビア・コーヒーまたは芳醇なコーヒーなどあらゆる種類を含めてコーヒーのほうを多く消費する国もあれば、日本及び中国の緑茶からインドまたはヨーロッパまたはアラブ諸国の無数の種類のお茶まで様々な茶のほうを多く消費する国もある。
【0009】
チョコレート及びカカオの派生物は、体力及び精神力の刺激薬として西洋において広く取り入れられている。
【0010】
上記のことを例証できる伝統に関する文献も化学の分野あるいは薬学及び医学の分野の科学的文献も幅広くあるが、これらの参考文献を示すと膨大なものとなるのでここでは触れないでおく。
【0011】
中枢神経系に刺激効果を持ち特に記憶及び認識活動を刺激するが、日常飲まれる習慣性飲料に現れるより望ましくない効果の少ない、飲料として投与できる組成物が大いに必要とされていると思われる。すなわち、刺激効果を増大して望ましくない効果を減らすことの出来る組成物が必要とされている。
【0012】
刺激効果の原因となる活性成分は、一般的に、幅広く特定されており、カフェインがコーヒーまたはお茶によって生じる精神的覚醒及び心地よさの主要な活性化因子であり、テオブロミンがカカオ及びチョコレートの効果の原因となる成分であることが分かっている。
【0013】
見い出された作用はキサンチン塩基の属性と考えられており、カフェイン及びテオブロミンと非常に緊密な関係を有するテオフィリンも、非常に関係の深い特性を有する塩基性キサンチン構造の成分である。
【0014】
さらに、合成により作られる化合物は、天然エキスの特性のほとんどを有しており、場合によっては、投与のための用量決定が天然エキスより容易であることが分かっている。
【0015】
また、様々な形式または形状によるヤクヨウニンジンの投与によって生じる活気はジンセノサイドの働きであることが突き止められている。
【0016】
合成により作られるまたは自然のままにある有効成分だけでなくその薬理学的効果を説明し関係づける大きな科学的蓄積があるとさえ言える。
【0017】
一方、エブルナメニン構造のアルカロイドの特性は大脳内血行、大脳血管抵抗及び大脳代謝の増加活動に対する興味深い効果によって知られている。大脳代謝の増加は、神経細胞によるブドウ糖の消費量の増大並びに神経細胞の大脳低酸素に対する強化によって量ることが出来る。治療に使われるアルカロイドでこのグループに属するものとして、特に、高齢者に一般的に生じる大脳血管の問題において認識機能の衰えの治療に大きな成功を収めているビンポセチン、ビンカミン、ブロモビンカミン、エブルナメニン、ビンカモンを挙げることが出来る。
【0018】
本発明者は、最近、上記の伝統的飲料を上記のエブルナメニン核の化合物と組み合わせて様々な年齢の健康なボランティアの人々に投与した後予期せぬ結果を得た。この効果は、成分を様々な相対的濃度にして、すなわち、コーヒー、お茶またはカカオの場合には使用されるキサンチン塩基及びエブルナメニン核の派生物の濃度を徐々に変化させて、または場合によっては成分としてテオフィリンを調合して、あるいは様々なヤクヨウニンジンのエキスが使われる場合には天然の濃縮ジンセノサイドまたはエレラオロコッカス センチコッカス(eleteorococus senticosus)の濃縮有効成分を調合した結果として、得られたものである。
【0019】
この顕著な予期せぬ強力な相乗効果は、それぞれの場合に採用された様々な濃度または含有量のどの場合にも得られるので、精神的覚醒または認識能力の増強または望ましくない効果の増減の程度など反応として測られる個々のニーズに合わせて最適の濃度を調整できることが分かる。
【0020】
また、本発明により、より短期にまたはより長期に効果を生じる組成物を得ることが出来るので、合理的に飲料の形でこの組成物を使って、短期、中期または長期に身体並びに大脳の活動及び活力を刺激して、個々のニーズ及び組成物に対する個々の敏感度に応じて最適の効果を選ぶことが出来る。
【0021】
短期に生じるように見える効果及び中期及び長期に持続する効果について説明するために、神経細胞の生化学的な基本知識を中心とした一連の仮説が示されている。
【0022】
このように現れた相乗現象について、いくつかの事実及び可能な説明を次に簡単に披露する。
【0023】
例えば、ビンポセチンは、ホスホジエステラーゼPDE の形成を低下または抑制することが知られており、同様に程度は小さいがテオフィリンも同様の働きをする。また、カフェインまたはテオブロミンなど他のキサンチンも、同様の働きをすることが出来る。
【0024】
アデニルサイクラーゼは、アデノシン一燐酸(AMP )に作用し、アデノシン・サイクリック一燐酸(C-AMP )が得られる。C-AMP はPDE の作用で再びAMP を解放する(PAT FR 80 17165,No.de Publicacion 2469180 を参照のこと)。従って、テオフィリンがホスホジエステラーゼ(PDE )の作用を抑制し、従ってC-AMP の形成を抑制し、ビンポセチンも同じ事をするなら、大脳活動を全体的に活性化するために考慮し利用すべき興味深い相乗効果がある。これは、動物の組織の突起、例えばラットの大脳に関する資料(Biochem.Biophys.Acta 302,50/1973 etc. )において説明される方法で充分測定でき、定量化できる基質のC-AMP に対する様々な濃度の純化酵素(PDE )の抑制効果を完全に測定し、表にすることが出来る。様々なPDE 濃度の溶液にビンポセチンを加えると、問題の基質に対するPDE の酵素活動を明確に抑制することが明らかであり、驚くべき作用があることが分かる。要するに、この相乗作用により、C-AMP を犠牲にしてAMP が増大するので、非サイクリックAMP をより多く利用できるために形成されるATP からより多くのエネルギー供与を受けることが出来るので、この相乗作用を利用することが出来る。大脳の中では、どのような場合にも非常に正確な取得メカニズムによって制御されている動員可能な多糖類から生じるエネルギー源が限られているためにエネルギー資源が非常に少なくなっていても、非サイクリックAMP は、細胞間の代謝プロセス特に神経細胞間の代謝プロセスを著しく増大することが出来、このプロセスを加速、活性化または実現するために必要なエネルギーをより多く利用するので、その結果としてブドウ糖の消費量が増し、脂肪の動員及び利用可能なブドウ糖の利用という生化学的プロセスが始まる。
【0025】
このようにして作られたATP は大脳生化学のために利用できるエネルギー源である。
【0026】
エブルナンの中で、ビンポセチンは、同じく大脳内のノルアドレナリン及びドーパミンの量を増大させることが立証されている。
【0027】
我々は、特に大脳生化学を担当する伝達物質を活性化したが、これを、実証済みのビンポセチンの抗低酸素作用によって細胞酸素がより多く得られることと結びつけると、解放されるセロトニン(5HT )の脳内濃度の増加並びにその代謝産物5 ヒドロキシ・インドール酢酸(5HIAA )の明らかな増大の測定など、実験による測定データが得られる。この効果は、投与後2 時間から4 時間の間が最大である。
【0028】
上に説明したキサンチン塩基とエブルナン型のアルカロイド例えばシトレート・ビンポセチンを経口投与して相乗的に使用すると、最終的には、神経伝達物質の濃度が上がりATP が増大し、客観的及び主観的に定量化可能な脳内代謝の効率のよい変化が生じる。
【0029】
ビンポセチン、テオフィリン及びパパベリンなどの化合物は、PDE を抑制し、一方ノルエピネフリンはアデニルシクラーゼを刺激してその結果AMP の濃度に影響を及ぼすことが立証されている。
【0030】
下記の図式に従ってAMP の動員または非動員に関してPDE を抑制するかアデニルシクラーゼ(ADC )の機能を刺激する並行的現象が得られたと言うことが出来る。
AMP →C-AMP →AMP 、及び並行的にAMP →ATP →エネルギー+AMP→ATP など
現代の大脳スキャン技術を応用すると、何の処置もされない者に対して、適切な期間提供される飲料を飲んだ後特定の大脳機能を行う人を特定できるので、上記の現象から、大脳内のブドウ糖の消費量が増加し、脳内代謝が活性化すると推定することが出来る。
【0031】
発明の実施の態様
発明の製法は、次に示すような限定的意味を持たない実施例により最もよく理解できるだろう。
【0032】
実施例1
このために用意されるミキサーで、コーラ清涼飲料100 リットルとビンポセチン燐酸塩3.2gを適宜混合する。混合物を、溶解し、適度に均質化する。その後内容を分析して、各々100 mlの飲料がビンポセチンを3.2mg 含むように調整して、容器に入れる。
【0033】
実施例2
このために用意されるミキサーで、レモン清涼飲料200 リットルとシトレート・ビンポセチン7.75g を含有する水溶液50リットルを適宜混合する。混合物を適度に均質化し、その内容を分析して、各々125 mlの飲料がシトレート・ビンポセチンを3.85mg含有するように調整する。
【0034】
実施例3
このために用意されるミキサーで、カカオ飲料200 リットルと硫酸ビンポセチン3.2gを適宜混合する。混合物を溶解し、適度に均質化する。その後、内容を分析して、各々200 mlのカカオ飲料が硫酸ビンポセチンを3.2mg 含有するように調整する。
【0035】
実施例4
このために用意されるミキサー・ホモジェナイザーで、顆粒状のまたは顆粒状にしていない乾燥コーヒー・エキス500kg をシトラート・ビンポセチン250gと混合して、十分に均質にする。その後、この混合物を、湿気の無いところで、個々の用量に適した重量が入る一定分量のプラスティック及び(または)アルミニウムの気密性の小袋または気密性の容器に詰めて、各々約5gの正味重量のものを作る。これに約150 から200 mlの水を加えてコーヒー味の飲料を作ることが出来、砂糖または甘味料または添加物を好みに応じて入れることが出来る。
【0036】
実施例5
このために用意されるミキサーで、脱脂し水に溶けるカカオの粉200kg を硫酸ビンポセチン35g と混合して、前の実施例において説明したのと同様に容器に詰められるように均質の粉にする。お湯または冷水150 から200 mlと約20g の定量を混ぜると、チョコレート味の飲料が出来、これに砂糖または甘味料を混ぜることが出来る。
【0037】
実施例6
このために用意されるミキサーで、カカオの粉の脱脂エキス200kg をαケトグルタレート・ビンカミン150gと混合して、均質の混合物が出来るまで均質化する。これを湿気のないところで気密性の袋に各々約20g 詰め、この袋を使ってカカオ飲料コップ1 杯を作ることが出来る。
【0038】
実施例7
このために用意されるミキサーで、日本で通常使われる緑茶でも中国のウーロン茶でもあるいはインドの紅茶でも市場の常連客の煎じ出し用のお茶でもどのような種類かを問わず、お茶のエキス100kg をシトレート・ビンポセチン100gと適宜混合して、容器に詰めて、前の実施例で述べたように、好みに応じて水を加えて最終飲料を作る。
【0039】
実施例8
これまでの例において使われるのと同様のミキサーで、ヤクヨウニンジンの乾燥エキス300kg をシトレート・ビンポセチン350gと混合して、実施例4 、5 及び6 において説明したのと同様の方法で容器に詰める。
【0040】
実施例9
溶融カカオを調製するためにチョコレート産業で使われるタイプのエマルション・ホモジェナイザーに、コーラの濃縮エキス20kgと燐酸ビンポセチン3gを入れ、均質の塊が出来るまで撹拌する。プラスティック容器に塊を詰めれば、その官能特性及び化学特性を変えずに1 年間保存できる。このエキスに水を加えてその体積の約100倍に希釈し、甘味料または砂糖の味付けをすることも出来、このようにして、コーラ飲料を調製することが出来る。
【0041】
容器に入れる時にこれに炭酸を加えることも出来る。
【0042】
実施例10
ホモジェナイザーで、ヤクヨウニンジンの根の粉50kgとシトレート・ビンポセチン35g を混合する。この混合物小匙1 杯をお湯カップ1 杯に加え、かき混ぜて粉を適切に溶くと飲料が出来るように、気密性の容器にこの混合物を詰める。甘味料を加えることもできる。
【0043】
実施例11
実施例4 に記載されるのと同様であるが、カフェイン抜きのコーヒー・エキスを使う。
【0044】
実施例12
このために用意されるミキサーで、完全に溶解するまでトニック200 リットルに塩酸ビンポセチン3.2gを混合する。このようにして出来たトニック飲料に、その効果を高めるためにテオフィリンまたは薬理学的に許容されるその塩を少量加えることが出来る。
【0045】
実施例13
前の例と同じであるが、この実施例においては、スペインで一般にBITER (ビター−苦味酒−)と呼ばれる植物のエキスを主原料とする苦みを特徴とする飲み物を使う。
【0046】
実施例14
容器の中に、撹拌しながら、清涼飲料市場で一般に売られているコーラ・エキスを主原料とするコーラ希釈エキス200 リットルを入れ、これにツルニチニチソウvinca minor の濃縮精製エキスまたはCrioceras longiflorus (バシクルモン属)のエキス2.5 リットルを加える。その後、撹拌しながら、100 mlに対して15mgのアルカロイド濃度になるまで水を加える。この定量は、このアルカロイドの従来の分析定量技術(例えば、定量HPLC)を使って行うと良い。このようにして出来た溶液は無水炭酸で炭酸化して、清涼飲料産業において一般に使われる方法と同様の方法でガラスビンまたは内部にプラスティック箔を張ったアルミニウム容器またはテトラパック(登録商標)・タイプの容器すなわち内部にプラスティックを張ったカートン容器またはフルーツジュース産業で使われるような然るべく処理されたブリキ容器に詰めることが出来る。業界において認知される通りに周囲温度安定性試験及び促進老化試験を行った後容器に有効期限を示さなければならない。
【0047】
上記の実施例は全て、本発明の単なる例示であり、決して制限的なものではない。これに並行して、発明の結果得られた飲料の安定性の調査が行われ、官能特性も製品、ビンポセチン付加塩またはエブルナンのエキスも、各タイプの飲料について定められた安定性の範囲内で安定性が維持されることが証明された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経口用の新しい大脳活動刺激組成物であって、
コーラ飲料、レモン飲料、カカオ飲料、ヤクヨウニンジン飲料、トニック、コーヒー、またはその他のエキスから作られる飲料100mlに対してエブルナメニン型のアルカロイドまたはアルカロイド・エキスを0.5 から10mg含む、またはコーヒー、コーラ、ココア、お茶、ヤクヨウニンジン、レモン、トニックまたはエキスから作られるその他の飲料の乾燥、半乾燥または湿潤、顆粒、流体、ペースト状または半ペースト状のエキス5.20g に対してエブルナメニン型のアルカロイドまたはアルカロイド・エキスを0.5 から30mg含む、エブルナメニン型のアルカロイド、キサンチン塩基及び植物のエキスからなる混合物を含有することを特徴とする、前記刺激組成物。
【請求項2】
エブルナメニン型のアルカロイドが下記式I:
【化1】

(式中、R はH または-OH であるかあるいは逆に、C-14とC-15の間に二重結合があり、
R'は-OH またはCO2R''であり、
R'' は炭素原子を1 つから6 つ含んでおり、
R'''はH またはハロゲン(臭素または塩素など)またはニトロ基である。)
で表されることを特徴とする、請求項1 記載の飲料。
【請求項3】
エブルナメニン型のアルカロイドが、植物エキスから得られる天然のあるいは合成または半合成のビンポセチンまたは薬理学的に許容されるその付加塩であることを特徴とする、請求項1 または2 記載の飲料。
【請求項4】
エブルナメニン型のアルカロイドが、植物エキスから得られる天然のあるいは合成または半合成のビンカミンまたは薬理学的に許容されるその付加塩であることを特徴とする、請求項1 または2記載の飲料。
【請求項5】
キサンチンが下記式II
【化2】

(式中、R はH 、CH3 または-(CH2)4-CO-CH3であり、
R'はCH3 または-CH2-CH2-CH3である。)
で表されることを特徴とする、請求項1 〜4 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項6】
組成物の中に含まれるキサンチンが、カフェインを含有する植物のエキスの中にあるままの天然のまたは合成または半合成のカフェインであることを特徴とする、請求項1 〜5 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項7】
組成物の中に含まれるキサンチンが、テオブロミンを含有する植物のエキスの中にあるままの天然のまたは合成または半合成のテオブロミンであることを特徴とする、請求項1 〜5 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項8】
組成物の中に含まれるキサンチンが、テオフィリンを含有する植物のエキスの中にあるままの天然のまたは合成または半合成のテオフィリンであることを特徴とする、請求項1 〜5 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項9】
式1 に示されるアルカロイド及び式2 に示されるキサンチン塩基を含有する顆粒または粉状の乾燥エキスまたは流体エキスを、個々の好みに応じて炭酸水または非炭酸水にまたは食べ物または清涼飲料に通常使われる無害の液体に溶かして調製できることを特徴とする、請求項1 〜8 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項10】
エキスが、カフェイン抜きと称されるエキスの場合のように低含有量を含めて様々なカフェイン含有量の可溶性で希釈可能なコーヒーエキスであることを特徴とする、請求項1 〜6 のいずれか1項又は9 項に記載の飲料。
【請求項11】
エキスがお茶のエキスであることを特徴とする、請求項1 〜6 のいずれか1項又は9 項に記載の飲料。
【請求項12】
エキスが可溶性で希釈可能なカカオのエキスであることを特徴とする、請求項1 〜6 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項13】
エキスが可溶性で希釈可能なヤクヨウニンジンの根のエキスであることを特徴とする、請求項1 〜6 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項14】
エキスがマテ茶のエキスであることを特徴とする、請求項1〜6 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項15】
エキスがコーラのエキスであることを特徴とする、請求項1〜6 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項16】
付加される液体がフルーツジュースまたはその代用品であることを特徴とする、請求項1 〜6 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項17】
付加される液体が、通常キニーネを含有する一般に「トニック」と呼ばれる清涼飲料であることを特徴とする、請求項1 〜6 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項18】
付加される液体が「ビター・ドリンク」または「ビター」または「苦味剤」と呼ばれるものであることを特徴とする、請求項1〜6 のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項19】
濃縮され、これ以前の請求項において記載される同じ成分を含有し、水でも清涼飲料及び食べ物に通常使われる無害のその他の液体でもこれより多い量の液体に溶かすだけで調製できることを特徴とする、請求項1 〜18のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項20】
希釈され、これ以前の請求項において記載される同じ成分をこれより低い濃度で含有することを特徴とする、請求項1 〜18のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項21】
これ以前の請求項において記載される成分を様々な割合で含有しており、その相対濃度を飲料100 mlに対してエブルナメニン型アルカロイド0.5 から30mgまで調整できることを特徴とする、請求項1 〜20のいずれか1項に記載の飲料。

【公開番号】特開2008−56681(P2008−56681A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247938(P2007−247938)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【分割の表示】特願平8−530733の分割
【原出願日】平成8年4月10日(1996.4.10)
【出願人】(507318635)
【Fターム(参考)】