説明

エポキシ化合物とアミノシランのコポリマー

本発明は、a)少なくとも二つのオキシランもしくはオキセタン基を含有するオキシランもしくはオキセタン化合物とb)式:N(H)(R)RSi(OR3−a−b−c(OR(RSi(OR(R〔式中、Rは、H、または1から20個の炭素からなる、一価のもしくは二価の、直鎖もしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;RおよびRは、酸素、または1から60個の炭素からなる、二価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より独立して選択され;Rは3から200個の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルであり;R、R、RおよびRはそれぞれ、1から200個の炭素原子を持つ一価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より独立して選択され;下付文字bはゼロもしくは正の数字であり、そして0から3の範囲の値を持ち;下付文字aおよびcはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(a+b+c)≦3という限定に従い;下付文字dおよびeはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(d+e)≦3という限定に従う〕を持つアミノ酸物との反応産物を含有する組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願への相互参照
本出願は2007年11月2日に出願された米国仮特許出願連続番号60/984,753への優先権を主張する。
【0002】
本発明の分野
本発明は、エポキシ化合物とアミノシランとの反応産物として形成される新規のコポリマーに関する。
【背景技術】
【0003】
米国特許4,062,999Aは、布繊維をアミノ官能性シランとエポキシ官能性シリコーンとの混合物によって処理するプロセスを記載する。反応していない混合物が繊維へと塗布され、そしてオーブン中で熱処理される。
【0004】
米国特許4,359,545Aは、アミノ官能性シリコーンとエポキシ官能性シリコーンとを布表面で反応させるプロセスを記載する。混合物が布へと塗布され、そしてオーブン中で熱処理される。
【0005】
米国特許5,384,340は、湿気硬化性もしくは光硬化性のコートシステムの使用を記載する。プロセスは、エポキシもしくはメタクリル官能性シランと過剰のアミノ官能性シリコーンとを最初に反応させることを含む。残った反応していないアミノ基はその後にエポキシもしくはイソシアノ官能性ビニル含有分子と反応する。生じる物質は湿気硬化性のアルコキシシラン基とフリーラジカル硬化性ビニル基との両方を含有する。
【0006】
欧州特許1,116,813A1は、エポキシおよびグリコール官能性を持つシロキサン、ならびにアミノシランもしくはシリコーン第四級アンモニウム化合物のいずれか一方を含有する布処理組成物を記載する。好ましくは、組成物は水性のエマルションとして配合される。エマルションは布表面へと塗布され、混合物を硬化させるための熱処理が後に続く。
【0007】
米国特許5,102,930Aは、例えばウールのようなケラチンの繊維を含有する繊維物質の仕上げに好適なシリコーン系の繊維仕上げ剤を記載する。繊維仕上げ剤は、アミノ官能性アルコキシシランもしくはそれらの加水分解産物と無水のエポキシ官能性アルコキシシランおよび硬化触媒との反応産物とコロイド状シリカの混合物と、ヒドロキシ含有オルガノポリシロキサンを混合した水性エマルションである。
【0008】
米国特許6,475,568B1は、シランもしくは反応基を含有しない、非架橋性シリコーンポリエーテルの非(AB)nである物質の合成を記載する。改良されたシリコーンは様々な物理特性を示し得る。ポリマーを、有機置換基の性質に基づいて、親水性、脂溶性および疎水性へと改良できる。近年、直鎖の交互コポリマーおよび直鎖ランダムコポリマーが、アルキルもしくはポリエーテルならびにポリジメチルシロキサン単位を用いて製造されている。これらの物質は、パーソナルケア(ヘアコンディショナー、スキンケアおよびカラー化粧品)、布処理、硬表面改良剤、農業補助剤などを含むさまざまな用途を示す。残念ながらこれらの物質は液体であり、表面に塗布されるとき、限定された堅牢性を示す。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
a)少なくとも二つのオキシランもしくはオキセタン基を含有するオキシランもしくはオキセタン化合物と
b)式:
N(H)(R)RSi(OR3−a−b−c(OR(RSi(OR(R
〔式中、Rは、H、または1から20個の炭素原子からなる、一価の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
は、1から60個の炭素からなる、二価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
は3から200個の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルであり;
は、酸素、または1から60個の炭素からなる、二価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
、R、RおよびRはそれぞれ、1から200個の炭素原子を持つ一価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より独立して選択され;
下付文字bはゼロもしくは正の数字であり、そして0から3の範囲の値を持ち;
下付文字aおよびcはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(a+b+c)≦3という限定に従い;
下付文字dおよびeはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(d+e)≦3という限定に従う〕を持つアミノシランとの反応産物を含有する組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、
a)少なくとも二つのオキシランもしくはオキセタン基を含有するオキシランもしくはオキセタン化合物と
b)式:
N(H)(R)RSi(OR3−a−b−c(OR(RSi(OR(R
〔式中、Rは、H、または1から20個の炭素原子からなる、一価の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
は、1から60個の炭素からなる、二価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
は3から200個の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルであり;
は、酸素、または1から60個の炭素からなる、二価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
、R、RおよびRはそれぞれ、1から200個の炭素原子を持つ一価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より独立して選択され;
下付文字bはゼロもしくは正の数字であり、そして0から3の範囲の値を持ち;
下付文字aおよびcはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(a+b+c)≦3という限定に従い;
下付文字dおよびeはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(d+e)≦3という限定に従う〕を持つアミノシランとの反応産物を含有する組成物を提供する。
【0011】
本発明は、オキシランもしくはオキセタン化合物がシロキサン、炭化水素およびポリエーテルからなる群より選択されるような反応産物組成物をさらに提供し、特にここでオキシランもしくはオキセタン化合物が式:
PEPEPE
〔式中、
M=R1011SiO1/2
=R1213HSiO1/2
PE=R1213(−CHCH(R14)(R15O(R16(CO)(CO)(CO)17)SiO1/2
=R1213(R)SiO1/2
D=R1819SiO2/2
=R20HSiO2/2
PE=R20(−CHCH(R14)(R15O(R16(CO)(CO)(CO)17)SiO2/2
=R20SiO2/2
T=R21SiO3/2
=HSiO3/2
PE=(−CHCH(R14)(R15O(R16(CO)(CO)(CO)17)SiO3/2
=RSiO3/2;および
Q=SiO4/2
であり、ここでR、R10、R11、R12、R13、R18、R19、R20およびR21はそれぞれ独立して1から60個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルの群より選択され;
14はHまたは1から6個の炭素原子のアルキル基であり;
15は1から6個の炭素の二価のアルキルラジカルであり;
16は、−CO−、−CO−および−CO−からなる二価のラジカルの群より選択され;
17は、H、1から6個の炭素の単官能性の炭化水素ラジカルもしくはアセチルであり;
は、独立して、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する1から60個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
下付文字fはゼロもしくは正であり、下付文字fがゼロであるときhが正である必要があるという制限に従い;
下付文字hはゼロもしくは正であり、hがゼロであるとき、下付文字fが正である必要があるという制限に従い、そして下付文字h、lおよびpの合計はは正であるという制限に従い;
下付文字kはゼロもしくは正であり、そして約0から約1,000の範囲の値を持ち;
下付文字lはゼロもしくは正であり、そして約0から約400の範囲の値を持ち、下付文字h、lおよびpの合計が正であるという制限に従い;
下付文字oはゼロもしくは正であり、そして0から約50の範囲の値を持ち;
下付文字pはゼロもしくは正であり、そして0から約30の範囲の値を持ち、下付文字h、lおよびpの合計は正であるという制限に従い;
下付文字sはゼロもしくは正であり、そして0から約20の範囲の値を持ち;
下付文字iはゼロもしくは正であり、そして0から約20の範囲の値を持ち;
下付文字mはゼロもしくは正であり、そして0から約200の範囲の値を持ち;
下付文字qはゼロもしくは正であり、そして0から約30の範囲の値を持ち;
下付文字jはゼロもしくは正であり、そして0から約2の範囲の値を持ち;
下付文字nはゼロもしくは正であり、そして0から約20の範囲の値を持ち;
下付文字rはゼロもしくは正であり、そして0から約30の範囲の値を持ち;
下付文字tはゼロもしくは1であり;
下付文字uはゼロもしくは1であり;
下付文字vはゼロもしくは正であり、0から約100の範囲の値を持ち、(v+w+x)>0という制限に従い;
下付文字wはゼロもしくは正であり、そして0から約100の範囲の値を持ち、(v+w+x)>0という制限に従い;
下付文字xはゼロもしくは正であり、そして0から約100の範囲の値を持ち、(v+w+x)>0という制限に従う〕を持つシロキサンであるか、または代替的にここでオキシランもしくはオキセタン化合物は式:
22(R23(R24α)(R25β
〔式中、R22およびR25は、独立して、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する3から12個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
23およびR24は、H、または1から200個の炭素の、直鎖のもしくは分岐の、一価の炭化水素ラジカルからなる群よりそれぞれ選択され;
下付文字y、z、α、βはゼロもしくは正であり、ゼロから4の範囲であり、(y+β)>2という制限に従う〕を持つ炭化水素であるか、または代替的にここでオキシランもしくはオキセタン化合物は式:
26O(R27γ(CO)δ(CO)ε(CO)ζ28
〔式中、R26およびR28は、独立して、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する3から12個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
27は、−CO−、−CO−および−CO−からなる二価のラジカルの群より選択され;
下付文字γはゼロもしくは1であり;
下付文字δはゼロもしくは正であり、そして0から約100の範囲の値を持ち、(δ+ε+ζ)>0という制限に従い;
下付文字εはゼロもしくは正であり、そして0から約100の値の範囲を持ち、(δ+ε+ζ)>0という制限に従い;
下付文字ζはゼロもしくは正であり、そして0から約100の値の範囲を持ち、(δ+ε+ζ)>0という制限に従う〕を持つポリエーテルである。
【0012】
本発明はまた、
式:
29(R30κSi(OR313−η−θ(R32η(OR33θ
〔式中、R29は、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する3から12個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
30は、1から60個の炭素からなる二価の炭化水素ラジカルであり、そして下付文字κはゼロもしくは1の値を持ち;R31およびR32は、独立して、1から60個の炭素原子を持つ、一価の、直鎖もしくは分岐の炭化水素ラジカルの群より選択され;
下付文字ηはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち;
下付文字θは0よりも大きく、そして3より小さいかもしくは3と等しく、3−η−θはゼロより大きいかもしくはゼロと等しいという条件に従い;
33は3から200個の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルである〕を持つ化合物の反応産物をさらに含有する、エポキシ化合物およびアミノシランの反応産物を提供する。
【0013】
ここで用いられるとき、炭化水素ラジカルという表現は、特に窒素、酸素および硫黄であるヘテロ原子によって任意選択で置換されていても良いか、オキシラン及びオキセタン基のような環状構造を任意選択で含有してもいて良い、炭化水素ラジカルを含む。
【0014】
好ましい実施態様
オキシランもしくはオキセタン化合物をアミノ含有化合物と反応させる際、オキシランもしくはエポキシ基のアミノ基に対するモル比は、好ましくは約1から約4であり、より好ましくは約1.1よりも大きくそして約3.9よりも小さく、そしてもっとも好ましくは約1.2よりも大きく、そして約3.8よりも小さい。Rは好ましくは1から約10の炭素原子もしくは水素の、より好ましくは1から約5の炭素原子もしくは水素の一価の炭化水素ラジカルであり、もっとも好ましくはRはHである。Rは好ましくは1から約10の炭素原子の、より好ましくは2から約8の炭素原子の、そしてもっとも好ましくは3から約5の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルである。Rは好ましくは3から約10の炭素原子の、より好ましくは3から約8の炭素原子の、もっとも好ましくは3から約5の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルである。R、R、RおよびRはそれぞれ好ましくは1から約20の炭素原子の、より好ましくは1から約15の炭素原子の、そしてもっとも好ましくは2から約8の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルである。下付文字aは0から約3の、好ましくは約1から約3の、より好ましくは約2から約3の、もっとも好ましくは0から約1の範囲にある。下付文字bは0から約25の、より好ましくは0から約15の範囲にあり、そしてもっとも好ましくは3である。下付文字cは0から約3の、より好ましくは0から約2の、そしてもっとも好ましくは0から約1の範囲にある。R、R10、R11、R12、R13、R18、R19、R20およびR21はそれぞれ、好ましくは1から約4の炭素原子の、より好ましくは1から約3の炭素原子の、そしてもっとも好ましくは1の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルである。下付文字f、l、m、n、o、p、q、r、sはそれぞれ0から約200の、より好ましくは0から約100の、そしてもっとも好ましくは0から約50の範囲である。下付文字kは、0から約500の、より好ましくは5から約250の、そしてもっとも好ましくは5から約150の範囲にある。下付文字v、wおよびxはそれぞれ、0から約50の、より好ましくは0から約35の、そしてもっとも好ましくは0から約25の範囲にある。R23およびR24はそれぞれ、好ましくは5から約100の炭素原子の、より好ましくは10から約500の炭素原子の、そしてもっとも好ましくは10から約300の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルである。下付文字δ、ε、ζは0から約50の、より好ましくは0から約30の、そしてもっとも好ましくは0から約15の範囲にある。R31およびR32はそれぞれ、好ましくは1から約10の炭素原子の、より好ましくは1から約8の炭素原子の、そしてもっとも好ましくは1から約4の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルである。R33は、好ましくは3から約100の炭素原子の、より好ましくは3から約50の炭素原子の、もっとも好ましくは3から約10の炭素原子の一価の炭化水素ラジカルである。
【0015】
最初に接触するか、その場(in situ)で形成されるか、混ぜられるか、または一つもしくはそれ以上の物質、成分もしくは含有物と混合される直前の、本開示による物質、成分もしくは含有物について述べる。反応産物、生じる混合物などとして認識される物質、成分もしくは含有物は、当業者(例えば化学者)の一般常識と通常の技能と本開示に沿って実施されるなら、接触、その場での形成、混ぜることもしくは混合操作の過程における化学反応もしくは転換を通じて、固有性、特性もしくは性質を得る。化学反応物もしくは開始物質から化学産物もしくは最終物質への転換は、それが起こる速さに依存せずに連続して起こるプロセスである。従って、そのような転換プロセスが起こっている際、開始及び最終物質の混合ならびに中間体種が存在し、それは、それらの動的な寿命、当業者に公知の現在の分析技法を用いる検出の容易さもしくは困難さに依存する。
【0016】
明細書もしくはその請求項において化学名もしくは式によって言及される、単数もしくは複数として述べられる反応物および化合物は、化学名もしくは化学型によって言及される他の物質(たとえば他の反応物もしくは溶媒)との接触する前に存在するとして認識される。生じる混合物、溶液反応媒体において起こる、初期のおよび/もしくは過渡的な化学変化、転換または反応は、もし起こるなら、中間体種、マスターバッチなどとして認識され、反応産物もしくは最終物質の実用性とは異なる実用性を持つ。他の続いて起こる変化、転換もしくは反応は、特定の反応物および/もしくは化合物を一緒に本開示に従うとされる条件へと持ち込まれることによって生じる。それらの他の続いて起こる変化、転換もしくは反応において、一緒に持ち込まれる反応物、含有物もしくは成分は反応産物もしくは最終物質を識別するかまたは反応産物もしくは最終物質を示す。
【0017】
開始物質の反応産物としての本発明の産物を記載するに際して、引用される開始種に対して言及され、そして追加の物質が合成前駆体の開始混合物へと添加されることは注目すべきである。それらの添加物質は反応性もしくは非反応性であってよい。本発明の特徴は、反応産物が少なくとも開示されるように列挙される成分の反応により得られるということである。非反応性の成分は、希釈物として反応混合物へと添加されても良いし、反応産物として調製される組成物の性質と関連しない追加的な性質を授けるために添加されても良い。このように、例えば顔料のような非反応性の成分を追加的に含有する反応産物の組成物を産生するための前、最中、もしくは後に、たとえば、顔料のような細かく微粉化した固体を反応混合物へと分散しても良い。追加の反応性の成分もまた添加しても良く、そのような成分は最初の反応物と反応するか、またはそれらは反応産物と反応してもよい。「反応産物」という表現は、それらの可能性ならびに非反応性成分の添加を含むことを意図されている。
【0018】
任意選択で、成分Aと成分Bの反応は、反応性アルコキシシラン部分を持っているかもしくは持っていない第一級もしくは第二級アミンの存在下で実施できる。結果はA、Bならびに第一級もしくは第二級アミンの反応産物となるであろう。それらの第一級アミンの例は;メチルアミン、エチルアミン、プロピレンアミン、エタノールアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ヘキシルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン、アニリンアミノプロピルトリメチルシラン、アミノプロピルトリエチルシラン、アミノモルホリン、アミノプロピルジエチルアミンベンジルアミン、ナフチルアミン3−アミノ−9−エチルカルバゾール、1−アミノヘプタフロロヘキサン、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロ−1−オクタンアミンなどである。第二級アミンの例は;メチルエチルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジエタノールアミン、ジベンジルアミン、ジヘキシルアミンジシクロヘキシルアミン、ピペリジン、ピロリジンフタルイミドなどである。ポリマーアミンもまたそのように用いられ得る。
【0019】
本発明の実施態様の適用
A、すなわち分子当たり二つもしくはそれ以上のオキシランもしくはオキセタンを含有するオキシランもしくはオキシタン化合物と、B、すなわちアミノシランとの反応による産物は、ポリマー鎖へと共有結合するアルコキシシラン官能性部分を含有するポリマーをもたらす。それらのアルコキシシラン基は特に加水分解によって活性化され、架橋ネットワークを導くさらなる反応を起こす。シランの架橋のメカニズムは通常2ステップのプロセスである。第一のステップは通常シラノールを形成するアルコキシシランの加水分解を含む。第二のステップはそれ自身で作られるシラノール基の縮合もしくは他の反応性有機基との縮合を含む。二つのシラノール基の間の反応は熱的に安定なシロキサン結合を導く。シラノール基はまた、アルコール、カルボン酸、アミン、メルカプタンおよびケトン(他の反応性基)のような有機部分と可逆的に縮合し得る。形成される結合はシロキサン結合よりも安定性が低い。しかしながら架橋ネットワークが形成されると逆反応は大幅に減少するかもしくは止まりさえもする。
【0020】
本発明の組成物を、純粋な成分、混合物もしくはエマルションとして利用できる。一般的に知られるように、エマルションは一つが連続性で他のものが非連続性の少なくとも二つの不混和な層を含有する。さらにエマルションは、さまざまな粘度の液体もしくは気体または固体であり得る。さらにエマルションの粒径はそれをマイクロエマルションにも出来、十分に小さいとき、マイクロエマルションは透明にもなり得る。さらもエマルションのエマルションを作成することも可能であり、そしてそれらは多重エマルションとして一般に知られている。これらのエマルションは:
1)不連続相が水を含有し、そして連続相が本発明の組成物を含有する水性エマルション;
2)不連続相が本発明の組成物を含有し、そして連続相が水を含有する水性エマルション;
3)不連続相が非水性ヒドロキシ溶媒を含有し、そして連続相が本発明の組成物を含有する非水性エマルション;そして、
4)連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そして不連続相が本発明の組成物を含有する非水性エマルション、
のようであろう。
【0021】
成分Aと成分Bの選択によって、生じる反応産物の親水性もしくは脂溶性の性質を変化させ得る。このように、親水性と脂溶性のバランスによって、生じる反応産物は極性の水もしくはヒドロキシ溶媒に可溶性であり得るか、またはオイル、低分子量シロキサンもしくはシリコーンなどの非極性の溶媒において可溶性であり得る。
【0022】
A.農業での使用
農薬−農業、園芸、芝生、観賞植物および林業
多くの農薬の用途は、葉の表面での湿潤と展着とをもたらすためにスプレー用混合物への補助剤の添加を必要とする。この補助剤は、多くの場合界面活性剤であり、これは、湿らすことが困難な葉の表面でのスプレー小滴の保持力を増大する、展着を高めてスプレーされる範囲を改善する、または植物外皮への除草剤の浸透力を与えることができるなどの種々の機能を果たす。この補助剤は、タンク脇で入れる添加物(tank−side additive)として供されるか、または農薬配合物の成分として使われる。
【0023】
農薬の典型的な用途は、農業、園芸、芝生、観賞植物、家庭および庭、獣医、そして林業への適用を含む。
【0024】
本発明の農薬組成物はまた、少なくとも一つの農薬を含み、ここで、本発明の組成物は、濃縮物として、またはタンク混合物に希釈されて、最終の使用濃度が0.005%と2%との間に達するのに充分な量で存在する。殺虫剤組成物は、任意選択で、賦形剤、共界面活性剤、溶媒、泡制御剤、付着助剤、漂流飛散抑制剤、生物製剤、微量栄養素、肥料などを含んでもよい。農薬という用語は、有害生物を駆除するのに使用される任意の化合物を意味し、例えば殺鼠剤、殺虫剤、殺ダニ剤、防かび剤、および除草剤である。用いる事のできる農薬の説明的な例は、成長調整剤、光合成阻害剤、色素阻害剤、有糸分裂かく乱物質、脂質生合成阻害剤、細胞壁阻害剤、および細胞膜かく乱物質を含むが、これらに限定されない。本発明の組成物に採用される農薬の量は、採用される農薬の種類によって変化する。本発明の組成物と共に使用されてよい農薬成分のより具体的な例は、フェノキシ酢酸、フェノキシプロピオン酸、フェノキシ酪酸、安息香酸、トリアジンおよびs−トリアジン、置換尿素、ウラシル、ベンタゾン、デスメジファム、メタゾール、フェンメジファム、ピリダート、アミトロール、クロマゾン、フルリドン、ノルフルラゾン、ジニトロアニリン、イソプロパリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、トリフルラリン、グリホサート、スルホニル尿素、イミダゾリノン、クレトジム、ジクロホップ−メチル、フェノキサプロップ−エチル、フルアジホップ−p−ブチル、ハロキシホップ−メチル、キザロホップ、セトキシジム、ジクロベニル、イソキサベン、そしてビピリジリウムの化合物のような除草剤と成長調整剤とであるが、これらに限定されない。
【0025】
本発明と共に使用され得る防カビ剤組成物は、アリジモルフ、トリデモルフ、ドデモルフ、ジメトモルフ;フルシラゾール、アザコナゾール、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルコナゾール、プロピコナゾール、テブコナゾールなど;イマザリル、チオファネート、ベノミル、カルベンダジム、クロロチアロニル、ジクロラン、トリフロキシストロビン、フロキシストロビン、ジモキシストロビン、アゾキシストロビン、フルカラニル、プロクロラズ、フルスルファミド、ファモキサドン、カプタン、マンネブ、マンコゼブ、ドジシン、ドジンおよびメタラキシルを含むが、これらに限定されない。
【0026】
本発明の組成物と共に使用されてよい殺虫剤、殺幼虫剤、殺ダニ剤、および殺卵剤の化合物は、バチルスチューリンゲンシス、スピノサド、アバメクチン、ドラメクチン、レピメクチン、ピレスリン、カルバリル、プリミカルブ、アルジカルブ、メトミル、アミトラズ、ホウ酸、クロルジメホルム、ノバルロン、ビストリフルロン、トリフルムロン、ジフルベンズロン、イミダクロプリド、ダイアジノン、アセフェート、エンドスルファン、ケレバン、ジメトエート、アジンホスエチル、アジンホスメチル、イゾキサチオン、クロルピリホス、クロフェンテジン、ラムダシハロトリン、ペルメトリン、ビフェントリン、シペルメトリンなどであるが、これらに限定されない。
【0027】
肥料および微量栄養素
肥料および微量栄養素は硫酸亜鉛、硫酸鉄、硫酸アンモニウム、尿素、尿素硝酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、第一リン酸アンモニウム、リン酸尿素、硝酸カルシウム、ホウ酸、ホウ酸のカリウムおよびナトリウム塩、リン酸、水酸化マグネシウム、炭酸マンガン、多硫化カルシウム、硫酸銅、硫酸マンガン、硫酸鉄、硫酸カルシウム、モリブデン酸ナトリウム、塩化カルシウムを含むがそれらには限定されない。
【0028】
農薬もしくは肥料は液体もしくは固体であって良い。固体であるなら、適用前に、溶媒、もしくは本発明の有機修飾ジシロキサンに可溶性である事が好ましく、そしてシリコーンが溶媒として作用しても良いし、またはそのような可溶性のための界面活性剤、または追加の界面活性剤がこの作用を実施しても良い。
【0029】
農業用賦形剤
当分野で既知である緩衝剤、防腐剤、および別の標準的な賦形剤はまた、組成物に含まれてよい。
【0030】
溶媒はまた、本発明の組成物に含まれてよい。これらの溶媒は、室温で液体状態である。例は、水、アルコール、芳香族溶媒、油(すなわち、鉱油、植物油、シリコーン油、など)、植物油の低級アルキルエステル、脂肪酸、ケトン、グリコール、ポリエチレングリコール、ジオール、パラフィンなどを含む。特定の溶媒は、参照によりここに組み込まれる米国特許第5,674,832号に例示されるように、2,2,4−トリメチル、1,3−ペンタンジオールおよびそれらのアルコキシ化された誘導体(特にエトキシ化された誘導体)であるか、またはN−メチルピロリドンである。
【0031】
共界面活性剤
ここで有用な共界面活性剤は、非イオン性、カチオン性、アニオン性、両性、両性イオン性、ポリマーの界面活性剤もしくはそれらの任意の組み合わせを含む。界面活性剤は典型的には、炭化水素系、シリコーン系もしくはフッ化炭素系である。
【0032】
さらに、参照によりここに組み入れる米国特許第5,558,806号に記載されるような超拡散と緩衝しないような短鎖疎水性物質を持つような他の共界面活性剤もまた有用である。また、上述の組成物は、塩化アルキル、ヨウ化アルキルおよび臭化アルキル類似体、ならびにHCL、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸などとの酸性対としても有用である。当業者なら、溶解性を向上させ、そして非イオン性およびアニオン性共界面活性剤との相互作用する可能性の潜在性をもたらす四級化の利点を理解するであろう。
【0033】
有用な界面活性剤は、アルコキシラート、特にエトキシラートであって、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびそれらの混合物を含むブロックコポリマーを含有するもの;アルキルアリールアルコキシラート、特にエトキシラートもしくはプロポキシラートならびにそれらの誘導体であって、アルキルフェノールエトキシラートを含むもの;アリールアリールアルコキシラート、特にエトキシラートもしくはプロポキシラートならびにそれらの誘導体;アミンアルコキシラート、特にアミンエトキシラート;脂肪酸アルコキシラート;脂肪アルコールアルコキシラート;アルキルスルホナート;アルキルベンゼンおよびアルキルナフタレンスルホナート;硫酸化脂肪アルコール、アミンもしくは酸アミド;イセチオン酸ナトリウムの酸エステル;スルホコハク酸ナトリウムのエステル;硫酸化もしくはスルホン酸化脂肪酸エステル;石油スルホナート;N−アシルサルコシン;アルキルポリグリコシド;アルキルエトキシ化アミンなどを含む。
【0034】
具体例は、アルキルアセチレンジオール(SURFONYL−Air Products)、ピリロドン系界面活性剤(例えばSURFADONE−LP100−ISP)、2−エチルヘキシルサルファート、イソデシルアルコールエトキシラート(例えばRHODASURF DA 530−Rhodia)、エチレンジアミンアルコキシラート(TETRONICS−BASF)、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー(PLURONICS−BASF)、ジェミニ型界面活性剤(Rhodia)およびジフェニルエーテルジェミニ型界面活性剤(例えばDOWFAX−Dow Chemical)を含む。
【0035】
好ましい界面活性剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー(EO/PO);アミンエトキシラート;アルキルポリグリコシド;オキソトリデシルアルコールエトキシラートなどを含む。
【0036】
好ましい実施態様において、本発明の農薬組成物はさらに一つもしくはそれ以上の農薬成分を含む。好適な農薬成分は、除草剤、殺虫剤、成長調整剤、防カビ剤、殺ダニ剤、ダニ駆除剤、肥料、生物製剤、植物栄養剤、微量栄養素、殺生物剤、パラフィンミネラルオイル、メチル化種油(すなわち、大豆メチルもしくはキャノーラメチル)、(大豆油およびキャノーラ油のような)植物油、Choice(登録商標)(Loveland Industries、Greeley、CO)およびQuest(Helena Chemical、Collierville、TN)のような水質調製剤、Surround(登録商標)(Englehard Corp)のような改質粘度、泡制御剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、付着助剤、漂流飛散抑制剤および水を含むがそれらには限定されない。
【0037】
好適な農薬組成物は、一つもしくはそれ以上の上述の成分を本発明の有機修飾ジシロキサンと、タンク混合としてもしくは缶中配合としてのいずれか一方による混合のような当分野に既知の方法による混合によって作製される。用語「タンク混合」は、少なくとも一つの農薬を水もしくは油のようなスプレー媒体へと使用時に添加することを意味する。「缶中」配合は、使用時に使用濃度へと希釈され、典型的にはタンク混合中であるが、または希釈せずに用いられても良いものを指す。
【0038】
コート
典型的なコート配合物は、乳化、成分の相溶化、平滑化、流れおよび表面欠陥の減少の目的のために湿潤剤もしくは界面活性剤を必要とする。さらに、それらの添加剤は、硬化したもしくは乾燥したフィルムに、耐摩耗性、ブロッキング防止、親水性および疎水性の性質のような改善をもたらす。コート配合物は溶剤型コート、水溶型コートおよび粉状コートとして存在し得る。
【0039】
コート組成物は、建築コート、自動車コートおよびコイルコートのようなOEM産物コート;工場整備コートおよび船舶コートのような特別な目的のコートとして利用される。
【0040】
典型的な樹脂の型は、ポリエステル、アルキド、アクリルおよびエポキシを含む。
【0041】
C.パーソナルケア
より好ましい実施態様において、本発明のエポキシアミノシランコポリマーは、100重量部(「pbw」)のパーソナルケア用組成物につき、0.1から99pbwまで、より好ましくは0.5pbwから30pbwまで、そしてさらに好ましくは1から15pbwまでの本発明の組成物を含有し、そして1pbwから99.9pbwまで、より好ましくは70pbwから99.5pbwまで、そしてさらに好ましくは85pbwから99pbwまでのパーソナルケア組成物を含有する。
【0042】
本発明の組成物は、ローションおよびクリームのようなパーソナルケア用エマルションで利用されてよい。一般的に知られているように、エマルションは、少なくとも二つの不混和相を含有し、このうちの一つは連続で、他の一つは不連続である。さらにエマルションは、種々の粘度を有する液体または固体であってよい。さらに加えてエマルションの粒径は、マイクロエマルションであってよく、そして粒径が充分に小さいとき、マイクロエマルションは透明であるかもしれない。さらに、エマルションのエマルションを調製することが可能であり、そしてこれは、一般的に多重エマルションとして知られる。このエマルションは:
1)不連続相が水を含有し、そして連続相が本発明のエポキシアミノシランコポリマーを含有する水性エマルション;
2)不連続相が本発明のエポキシアミノシランコポリマーを含有し、そして連続相が水を含有する水性エマルション;
3)不連続相が非水性ヒドロキシ溶媒を含有し、そして連続相が本発明のエポキシアミノシランコポリマーを含有する非水性エマルション;そして、
4)連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そして不連続相が本発明のエポキシアミノシランコポリマーを含有する非水性エマルション、
のようであろう。
【0043】
シリコーン相を含有する非水性エマルションは、米国特許第6,060,546号および第6,271,295号に記載されており、これらの開示は参照によりこれに添えて明確にここに編入する。
【0044】
ここで用いられるとき、「非水性ヒドロキシ有機化合物」という用語は、室温、例えば約25℃で、そして約1気圧で液体のアルコール、グリコール、多価アルコール、および高分子グリコール、そしてそれらの混合物で例示されるヒドロキシ含有有機化合物を意味する。この非水性有機ヒドロキシ溶媒は、室温、例えば約25℃で、そして約1気圧で液体であるアルコール、グリコール、多価アルコール、および高分子グリコール、そしてそれらの混合物を含有するヒドロキシ含有有機化合物からなる群より選択される。非水性ヒドロキシ有機溶媒は、好ましくはエチレングリコール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、イソブチレングリコール、メチルプロパンジオール、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン共重合体、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0045】
シリコーンのみの相、シリコーン相を含有する無水混合物、シリコーン相を含有する含水混合物、油中水型エマルション、水中油型エマルション、または二つの非水性エマルションのどちらかとしてか、またはそれらについての変形であっても、いったん望ましい形態が達成されると、生じる物質は、改良された付着性と良好な触感特性とを有する通常はクリームか、またはローションである。それを、ヘアケア、スキンケア、制汗剤、日焼け止め剤、化粧品、カラー化粧品、防虫剤、ビタミン担体、ホルモン担体、芳香剤担体などのための配合物に混合できる。
【0046】
本発明のエポキシアミノシランコポリマーと、それらから誘導された本発明のシリコーン組成物が使用されてよいパーソナルケアの用途は、脱臭剤、制汗剤、制汗/脱臭剤、髭剃り製品、スキンローション、保湿剤、収斂用化粧水、入浴製品、クレンジング製品、例えばシャンプー、コンディショナー、ムース、整髪用ジェル、ヘアースプレー、毛髪染料、ヘアカラー製品、毛髪脱色剤、ウェーブ製品、毛髪ストレイトナーなどのヘアケア製品、例えばマニキュア液、マニキュア除光液、爪用クリーム、爪用ローション、あま皮軟化剤などのマニキュア製品、例えば日焼け止め剤、防虫剤、および老化防止製品などの保護クリーム、例えば口紅、ファンデーション、おしろい、アイライナー、アイシャドウ、ほお紅、メーキャップ、マスカラなどのカラー化粧品、そしてシリコーン成分が汎用的に添加された別のパーソナルケア配合物、ならびに皮膚に塗布される薬効組成物の局所の投与に適したドラッグデリバリーシステムをも含むが、これらに限定されない。
【0047】
好ましい実施態様において、本発明のパーソナルケア組成物は、一つもしくはそれ以上のパーソナルケア成分をさらに含有する。適切なパーソナルケア成分は、例えば、皮膚軟化剤、保湿剤、湿潤剤、例えばオキシ塩化ビスマスおよび二酸化チタンでコーティングされた雲母などの真珠光沢のある顔料を含む顔料、着色剤、芳香剤、殺生物剤、防腐剤、酸化防止剤、抗菌剤、抗真菌剤、制汗剤、皮膚の老廃細胞削剥用化粧品、ホルモン、酵素、医薬化合物、ビタミン、塩、電解質、アルコール、ポリオール、紫外線吸収剤、植物抽出物、界面活性剤、シリコーン油、有機油、ろう、塗膜形成要素、例えばヒュームドシリカまたは含水ケイ酸などの増粘剤、例えばタルク、カオリン、デンプン、加工デンプン、雲母、ナイロンなどの微粒子充填剤、例えばベントナイトおよび有機修飾された粘土などの粘土を含む。
【0048】
好適なパーソナルケア組成物は、例えば一つもしくはそれ以上の上述の成分を本発明の組成物と混合するような当分野に既知の方法で混合するすることによって作製される。好適なパーソナルケア組成物は、単一の相の形態であるか、またはエマルションの形態であってよく、シリコーン相が不連続相または連続相である、水中油型エマルション、油中水型エマルション、および無水エマルション、ならびに、例えば水中油滴の油中型エマルションおよび油中水滴の水中型エマルションのような多重エマルションの形態をも含む。
【0049】
一つの有用な実施態様において、制汗剤組成物は、本発明のエポキシアミノシランコポリマーならびに一つもしくはそれ以上の活性制汗剤を含有する。好適な制汗剤は、例えば米国食品医薬品局による1993年10月10日付の市販のヒト用制汗薬製品に関する一般薬基準に列挙されているカテゴリーIの活性制汗成分を含み、これは、例えばハロゲン化アルミニウム、ヒドロキシハロゲン化アルミニウムであり、例えば塩化アルミニウム水和物(aluminum chlorohydrate)、およびそれらのオキシハロゲン化ジルコニルおよびヒドロキシハロゲン化ジルコニルとの錯体または混合物であり、これらは、例えば塩化アルミニウムジルコニウム水和物(aluminum−zirconium chlorohydrate)や、例えばアルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドレックスグリシンのようなアルミニウムジルコニウムグリシン錯体などである。
【0050】
他の有用な実施態様において、スキンケア組成物は、本発明の組成物と、例えばシリコーン油または有機油のようなビヒクルとを含有する。スキンケア組成物は、任意選択で、例えばトリグリセリドエステル、ワックスエステル、脂肪酸のアルキルエステル、脂肪酸のアルケニルエステル、または多価アルコールエステルのような皮膚軟化剤と、顔料、例えばビタミンA、ビタミンC、およびビタミンEのようなビタミン、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、オキシベンゾン、オクチルメトキシシンナマート、ブチルメトキシジベンゾイルムエタン、パラアミノ安息香酸、およびオクチルジメチルパラアミノ安息香酸のような日焼け止め(sunscreen)または日焼け防止(sunblock)の化合物などのスキンケア組成物において汎用的に使用される一つもしくはそれ以上の既知の成分とをさらに含んでよい。
【0051】
他の有用な実施態様において、例えば口紅、メーキャップ、またはマスカラ組成物のようなカラー化粧品組成物は、本発明の組成物、ならびに顔料、水溶性染料または脂溶性染料のような着色剤を含有する。
【0052】
他の有用な実施態様において、本発明の組成物は、芳香性物質と併せて利用される。これらの芳香性物質は、芳香性化合物、カプセル化された芳香性化合物、または希釈せずにそのままか、カプセル化された芳香放散化合物であってよい。特に、本発明の組成物と相溶性がよいのは、米国特許第6,046,156号;第6,054,547号;第6,075,111号;第6,077,923号;第6,083,901号;および第6,153,578号に開示されるような芳香放散ケイ素含有化合物であり;これらのすべてを参照によりこれに添えてここに具体的に組み入れる。
【0053】
本発明の組成物の用途は、パーソナルケア組成物に限定されず、本発明の組成物で処理されたワックス、光沢剤、および織物のような別の製品もまた意図される。
【0054】
D.ホームケア
ホームケアの用途は、洗濯洗剤および繊維柔軟剤、食器用洗剤、木材用および家具用光沢剤、床磨き剤、浴槽およびタイルの洗浄剤、便器洗浄剤、硬表面洗浄剤、窓用洗浄剤、曇り止め剤、配水管洗浄剤、自動食器洗浄機用洗剤および水切り剤(sheeting agent)、カーペット用洗浄剤、予洗染み抜き剤、さび洗浄剤および湯あか除去剤を含む。
【0055】
E.油およびガス
この有機修飾シリル化界面活性剤の発明の組成物は、油およびガスの利用に有用であり、これは抗乳化(demulsification)を含む。
【0056】
F.水処理
有機修飾シリル化界面活性剤の発明を含有する組成物は、商業用および工業用の開放再循環冷却水塔、閉鎖冷却水装置、冷却水導管、熱交換器、凝縮器、非循環型冷却装置、殺菌機、空気清浄機、熱交換装置、空調設備/増湿装置/除湿機、静水調理器具、安全水および/または防火水の貯蔵装置、水を使った有害ガスの浄化装置、廃水圧入井、ろ過および清澄器を含む流入水浄化装置、排水処理、排水処理タンク、導管、ろ過池、蒸解がま、清澄器、溜池、沈砂池、用水路、悪臭防止、イオン交換樹脂床、膜ろ過、逆浸透、精密ろ過および限外ろ過、冷却塔用途における生物膜の除去促進、熱交換器およびプロセス水装置などを含む用途に有用である。
【0057】
G.パルプおよび紙処理
この有機修飾シリル化界面活性剤の発明の組成物は、板紙用消泡剤およびパルプ化工程用の湿潤剤のようなパルプおよび紙の用途において有用である。
【実施例】
【0058】
実験的合成実施例
実施例A
平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)22CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(148.28g)、アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(51.72g)およびイソプロパノール(60.00g)が500ml丸底フラスコで混合された。溶液は還流するまで加熱され、マグネチックスターラーで攪拌された。反応は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで還流し続けるようにされた。生じる物質は暗い淡黄色を示した。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0059】
実施例B
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(51.72g)、平均構造CH(O)CHCH(OCHCH7.3OCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(148.28g)およびイソプロパノール(60.0g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0060】
実施例C
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(40.3g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(206.12g)および平均構造CH(O)CHCHO(CH(CH)CHO)CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(18.67g)ならびにイソプロパノール(88.48g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで15.5時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0061】
実施例D
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(54.27g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(185.70g)および平均構造CH(O)CHCHO(CH(CH)CHO)CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(49.74g)ならびにイソプロパノール(507.39g)が1lフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで16時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0062】
実施例E
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(53.94g)、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(48.09g)およびイソプロパノール(25.01g)が250mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0063】
実施例F
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(59.22g)、1,7−ジエポキシオクタン(20.40g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50−Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(20.41g)およびイソプロパノール(25.01g)が250mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで16時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0064】
実施例G
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(41.48g)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(29.43g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50−Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(29.26g)およびイソプロパノール(110.01g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0065】
実施例H
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(34.07g)、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(32.98g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50−Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(32.96g)およびイソプロパノール(110.08g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0066】
実施例I
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(12.94g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]25−Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(87.06g)およびイソプロパノール(30.0g)が250mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで16時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。得られた物質は透明の淡黄色の液体であった。
【0067】
実施例J
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(27.00g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50−Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(92.70g)、平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(27.69g)およびイソプロパノール(253.43g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで16時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0068】
実施例K
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(11.20g)、ポリブタジエンジグリシジルエーテル(Mw 3150g/モル)およびイソプロパノール(100.0g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで23時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。得られた物質は粘性のある透明の淡黄色の液体であった。
【0069】
実施例L
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(75.22g)、平均構造CH(O)CHCH(OCHCH6.9OCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(124.81g)およびイソプロパノール(60.00g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。得られた物質は粘性のある透明の淡黄色の液体であった。
【0070】
実施例M
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(71.31g)、平均構造CH(O)CHCH(OCHCH11.7OCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(128.69g)およびイソプロパノール(60.00g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0071】
実施例N
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(40.34g)、平均構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]−Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(9.66g)、平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)7.7CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(50.00g)およびイソプロパノール(21.01g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0072】
実施例O
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(42.90g)、構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHOSi(CHOSi(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(7.11g)、平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)7.7CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(50.02g)およびイソプロパノール(21.01g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0073】
実施例P
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(27.00g)、構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50−Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(52.14g)、平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(48.60g)およびイソプロパノール(200.00g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0074】
実施例Q
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(27.00g)、構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]50Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(13.90g)、平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)7.7CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(53.69g)およびイソプロパノール(200.01g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0075】
実施例R
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(71.31g)、平均構造CH(O)CHCH(OCHCH11.7OCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(128.69g)およびイソプロパノール(60.00g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0076】
実施例S
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(15.02g)、構造CH(O)CHCHOCHCHCHSi(CHO[Si(CHO]100Si(CHCHCHCHOCHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリシロキサン(98.42g)、平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)21.7CHCH(O)CHのエポキシキャップ化ポリエーテル(36.56g)およびイソプロパノール(150.01g)が500mlフラスコ内で混合された。物質は還流され、オーバーヘッドスターラーにて攪拌された。還流は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで24時間続けられた。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0077】
実施例T
平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)11.2CHCH(O)CHのエポキシ末端キャップポリエーテル(59.37g)、アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(24.38g)、アミノプロピルトリエチルシラン(12.65g)およびイソプロパノール(100g)が500ml丸底フラスコ内で混合された。溶液は還流するまで加熱され、マグネチックスターラーにて攪拌された。反応は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで還流し続けるようにされた。生じる物質は暗い淡黄色を示した。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0078】
実施例U
平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)11.2CHCH(O)CHのエポキシ末端キャップポリエーテル(34.56g)、アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(14.75g)、オレイルアミン(0.70g)およびイソプロパノール(50g)が250ml丸底フラスコ内で混合された。溶液は還流するまで加熱され、マグネチックスターラーにて攪拌された。反応は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで還流し続けるようにされた。生じる物質は暗い淡黄色を示した。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0079】
実施例V
平均構造CH(O)CHCHO(CHCHO)11.2CHCH(O)CHのエポキシ末端キャップポリエーテル(34.92g)、アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(14.58g)、エチルヘキシルアミン(0.49g)およびイソプロパノール(50g)が250ml丸底フラスコ内で混合された。溶液は還流するまで加熱され、マグネチックスターラーにて攪拌された。反応は全てのエポキシ基が消費されたと滴定により測定されるまで還流し続けるようにされた。生じる物質は暗い淡黄色を示した。物質はロータリーエバポレーターへと移され、イソプロパノールを取り除くために70℃、533パスカル(4torr)で2時間蒸発された。
【0080】
コートの塗布の実施例
実施例1〜4のための基質のコート
合成実施例A、B、CおよびDからの産物は以下の方法を用いて作製された。実施例A、B、CもしくはD(5g)は20gの蒸留水へと添加された。溶液はマグネチックスターラーにより混合され、酢酸によってpH7へと中和された。生じる配合物は以下の表に列挙される。実施例配合物1〜4は、クリーンで乾燥された非処理のスチールプレートへとコートされた。コートは0.075mm(3ミル)のワイヤを巻きつけたロッドを用いて実施された。5mlのそれぞれの配合物はロッドの最前部で基質へと添加された。ロッドは一定の強さと速度で基質を横切って引っ張られた。コートは4日間室温にて硬化された。
【0081】
【表1】

【0082】
塗布実施例1 光沢
ASTM標準テスト方法(D4039−87)が用いられた。20°と60°の両方の鏡面光沢度がとられ、下の表に示される。2つのパネルがコートされ、光沢度が測定された。
【0083】
【表2】

【0084】
塗布実施例2 鉛筆硬度
鉛筆テストによるフィルム硬度のための標準的な試験方法(ASTM D3363−74)からの手順が続いて行われた。処理されたスチールのパネルへと様々な硬度の鉛筆を用いた複数の引っかきがなされた。結果は以下の表に示される。評価は引っかき硬度もしくはフィルムを破裂させられないかもしくは引っき傷をつけられなかったもっとも硬い鉛筆に基づく。
【0085】
【表3】

【0086】
塗布実施例3 クロスハッチ接着
テープテストによる接着の測定のための標準的な試験方法(ASTM D3359−87)からの手順を用いてクロスハッチ接着性能が評価された。実施例の配合物は非処理のスチールへとコートされ、室温で4日間硬化された。試験方法Bが用いられ、そこではフィルムが格子パターンで引っかかれた。テープが引っかき傷表面へと適用され、その後取り除かれた。生じるコートはフィルムのはがれた部分もしくは失われた部分で評価された。4つ全ての実施例配合物が試験されたとき、そのような欠陥は検出されなかった。
【0087】
塗布実施例4 溶液耐性
メチルエチルケトン(MEK)耐性測定の標準的な試験方法(ASTM D4752−87)が採用された。コートされたスチール基質はまず脱イオン水にて洗浄され、そしてすぐにハンマーヘッドとMEKで飽和したチーズクロスを備える自動装置が適用された。サンプルは15回擦られ、そして傷が調べられた。プロセスは120振動を用いて繰り返され、そして再び傷が調べられた。結果は以下の表に示される。
【0088】
【表4】

【0089】
塗布実施例5 衝撃耐性
急送変形の影響に対する有機コートの耐性を測定するための標準的な試験方法(衝撃、ASTM D2794−69)が用いられた。この試験のための全スケールは1から5である。5はダメージ無しを示し、1は明白に傷ついている。4の評価は、衝撃の中心におけるピンポイントの変色もしくは円の辺縁部における傷のみを示す。コートされたスチールパネルは、コートされた側(直接)および非コートサイド(逆側)であった。結果は以下に示される。
【0090】
【表5】



【0091】
硬表面の実施例の抗染み剤の塗布
以下の実施例は硬表面保護のための抗染み剤としてシランABnを持ちいる用途を例示する。
【0092】
コート配合物を作製する手順
合成実施例C、J、LおよびMは、20%の水性配合物へと希釈され、酢酸によって中和された(pH7)。この用途において試験される硬表面は、テラコッタおよび大理石であった(7.62センチメートル×7.62センチメートル(3’’×3’’))。それぞれのタイルの半分はそれぞれのタイルに対して0.5mlの配合物を添加する事によって処理された。コートはそれぞれのタイルの半分が均一のコートを持つように塗布器を用いて平滑化された。タイルは周囲温度において一晩硬化された。対照の配合物はHG internationalから市販の硬表面封止剤であった。これに続く日それぞれにタイルは染み溶液を2滴ずつもたらされた。染みは以下の表に列挙される。染みは周囲温度で16時間、表面に配置された。そののち、タイルは湿ったスポンジとDawn皿洗い洗剤で洗浄された。乾燥したら、タイルは視覚的に評価され、0〜10の間のスコアが与えられ、0は残余がまったくあとに残らなく、一方、濃い染みが明らかにあるとき10が与えられた。非処理のタイルと比較して、染み防御において、市場性のある改善がある。
【0093】
様々な基質における染みの結果
【表6】


【表7】


【表8】


【表9】

【0094】
不織布への用と実施例
不織ポリプロピレンの処理
配合物は下のテーブルに従って作成された。すべての配合物は酢酸でpH7へと中和された。それぞれの実施例の配合は、100%のピックアップへの0.5%添加で100%ポリプロピレン(PP)不織のカバーストック(スパンボンデッド(Spunbond)のポリプロピレン22g/m)へと塗布された。不織の最終物はPad方法でPPおむつのカバーストックへと適用され、105℃90秒間のWerner Mathis AGドライヤーでの乾燥条件で乾燥された。

【0095】
【表10】

【0096】
流れ出し適用
流れ出し実験はEdana152.0−99に従って実施された。25°の角度で配置された、紡がれたポリプロピレンの処理されたものの断片へと塗布されたときの0.9%塩化ナトリウム溶液の流れ出し%が表に与えられる。二つの異なる対の処理が選ばれた。実施例配合物11および12は疎水性の処理であり、一方実施例13および14は親水性である。ポリプロピレンの非処理のシートは比較として用いられた。
【0097】
【表11】

【0098】
貫通
流れ出し実験はEdena150.3−96に従って実施された。25°の角度で配置された、紡がれたポリプロピレンの処理されたものの断片へと塗布されたときの0.9%塩化ナトリウム溶液の流れ出し%が表に与えられる。実施例配合物11および12は疎水性の処理であり、一方実施例13および14は親水性である。ポリプロピレンの非処理のシートは比較として用いられた。
【0099】
【表12】

【0100】
静水圧試験Inda標準試験IST80.4
静水圧試験は水柱が表面上に置かれたときの水の貫通に対する耐性を試験するために、処理されたポリプロピレン上で実施された。処理されたポリプロピレンは、両方に5.08センチメートル(2インチ)の円形の孔を持つ二つのプラスチックの断片の間に挟まれた。上側の断片は上昇する柱へと接続された。水はPP物質の真上のはめ込みを通じて渦巻きができる事の無いような速さで導入された鏡が装置の下に配置され、水が柱へと添加された。水滴が形成され、装置の底から落ちるときの水の高さが記録された。データは下の表に示される。配合物13および14において、積み重ねがまったく起こらず、水はすぐに貫通し、ポリプロピレンを通じて流れ始めた。
【0101】
【表13】

【0102】
移動
処理されたポリプロピレンおむつのカバーストックの移動の効果が調べられた。非処理のポリプロピレンと隣接する疎水性のコートに対する移動はもっとも望ましくない。乾燥した移動は最終産物の漏れが生じる。以下の手順がコートされたポリプロピレンの移動への耐性を調べるために用いられた。非処理の100%のspunbondのSMS (Spunbond Meltblown Spundbond)のポリプロピレンの網目が、実施例配合物13もしくは14のいずれか一方によって処理された100%spunbondのポリプロピレンの不織の網目の上および下に配置された。保管を模擬するために重量(8.9kg/m(0.5lb./in))が不織布へと1週間50℃で置かれ、全ての層が親水性について調べられた(AATCC試験方法79−1995)。所望の結果は、頂部と底部の層が疎水性を残し、そして処理された不織布が親水性を残していることである。ポリプロピレンの頂部もしくは底部の層のいずれかの親水性における任意の変化は移動と考えられた。試験は測定当たり300秒で終了した。
【0103】
【表14】

【0104】
親水性処理のいずれかが用いられた時、移動はまったく見られなかった。比較のためにプロセスが非硬化の市販のおむつカバーストック処理で繰り返された。頂部および底部層は90〜100秒の貫通時間を示した。明らかに親水性の処理は処理されたPPから非処理のPPへと移動した。
【0105】
布への適用
配合物
【表15】

【0106】
合成実施例O、P、RもしくはLはビーカー中で脱イオン水と混合され、オーバーヘッドスターラーで攪拌され、そして酢酸でpH5の酸性にされた。
【0107】
対照配合物2のマイクロエマルションの作製の配合および調製手順
Magnasoft Derma NTの20%エマルションは、25.0gの市販のポリシリコーンquat(Momentive Performance Materials)を使い捨てビーカー中の10.5グラムのTDA−6および1.8グラムのTDA−12(両方ともEthox製造の界面活性剤)へと添加する事で作製された。混合物はマグネチックスターラーで中庸の速さ(〜600rpm)で5分間攪拌された。別に、62.0グラムの脱イオン水、0.4グラムの酢酸および0.3グラムの酢酸ナトリウムが添加ロートで混合された。水、酢酸および酢酸ナトリウム溶液は液滴で30分間かけて添加された。最後の添加の終了後、エマルションはさらなる10分間攪拌された。
【0108】
Pad Bathでの処理のために20%のマイクロエマルションの希釈が必要とされた。機械的スターラーが用いられ、0.5%の活性濃度で全ての物質が均一に分散するまで脱イオン水が中庸の攪拌(〜600rpm)のもとで添加された。
【0109】
Pad Bathによる処理
希釈された処理液(0.5%活性、150g)が使い捨てのビーカーへと注がれた。非処理の繊維の断片が計量され、重量が記録された。繊維は30秒間もしくは完全に湿るまで処理用液へと浸された。飽和した布は11.43センチメートル(4.5インチ)のゴムのローラーを備えたWerner Mathis padderを通された。繊維は再び計量され、ローラー圧は100%湿潤のピックアップが達成されるよう調整された。処理に続いてすぐに、サンプルを乾かすために130℃で5分間、サンプルが繊維オーブンへと置かれた。
【0110】
繊維のコンディショニング
処理されたおよび非処理の繊維のすべての物理的評価の前にサンプルは、21℃、65%相対湿度にセットされた環境チャンバに最低24時間置かれた。
【0111】
湿潤
水滴が繊維の表面を貫通するのに必要な時間を増加させる(疎水性)もしくは減少させる(親水性)の処理による能力。この試験はAATCC試験方法79−1992に沿って実施された。処理されたもしくは非処理の綿のニット繊維の断片は、15センチメートル(6インチ)の刺しゅうリング中に固定された。繊維は伸びないが、繊維がぴんと張ってしわやひだが無いように注意が払われた。脱イオン水の水滴が繊維上にスポイドで適用され、タイマーが開始された。水滴が完全に繊維を貫く時にタイマーが止められ、秒単位で記録された。それぞれの繊維の異なる部位において、プロセスが6回繰り返された。報告される値はそれらの記録の平均であり、下の表に示されます。試験は600秒で終了した。600秒の値は水滴が決して繊維表面を通り抜けなかったことを示す。
【0112】
【表16】

【0113】
試験は疎水性処理実施例配合物15で繰り返された。表に示されるのは、綿のニット繊維が処理され洗浄された時の結果である。1、3、5、10および20回の洗浄の後、繊維が湿潤について試験された。洗浄/乾燥手順は下の堅牢性セクションに記載される。
【0114】
【表17】

【0115】
ウィッキング
処理がどれだけ繊維を通る水のウィッキングを高めるかもしくは阻むかを評価するためにウィッキング試験が実施された。この試験はASTM D−5237試験プロトコールに沿って実施された。5.08センチメートル×17.8センチメートル(2インチ×7インチ)の処理されたかもしくは非処理の繊維の細長い断片が様々なサンプルシートより切り取られた。繊維の一つの端の末端から15mm未満で鉛筆の線でマークされた。2つの標準的な金属のペーパークリップがサンプルの線と末端の間でとめられた。繊維の他の端が大きな(#100)バインダークリップを持つスタンドへと固定された。繊維が、色の付いた水のビーカー中で鉛筆の線まで浸された。6分の後、繊維サンプルは水から取り出され、鉛筆の線から吸い上げられた水の最終的な位置までの距離が定規で測定され、ミリメートルの単位で記録された。手順は4回繰り返され、測定は平均され、下の表に示される。
【0116】
【表18】

【0117】
堅牢性(機械洗浄/乾燥)
堅牢性試験は、繰り返しの洗浄および乾燥ののち、処理が綿のニット繊維状にどれだけ残るかを調べた。処理された28センチメートル×28センチメートル(11インチ×11インチ)の繊維のサンプルはトップローダー洗濯機へと置かれた。機械は、72リットル(19ガロン)の水量で、30.6℃(87F°)の温度で12分の洗浄ピリオドの通常の洗浄サイクルへとセットされた。用いられる洗剤は60gのAATCC標準的基準の洗剤であった。洗浄されると、繊維サンプルは高温で30分間で時間乾燥に設定されたフロントローダーの乾燥機中に置かれて乾燥された。プロセスは下の表に書かれているような示される数の洗浄/乾燥サイクルの間繰り返された。繊維サンプルはBF消化へとさらされ、そしてシリコーン含量がGCを用いて測定された。報告される値は、洗浄回数後に残るシリコーンのパーセントである。親水性の処理。
【0118】
【表19】

【0119】
試験は、50/50ポリエステル綿混合物、ダクロンおよびナイロン上における実施例配合物19で繰り返された。処理はポリエステル/綿混合物に対する20回の洗浄の後取り除かれなかった。処理された、ダクロンおよびナイロンに対してはシリコーン含量における減少があった。
【0120】
【表20】

【0121】
スプレー試験
堅牢性に対する代替的な試験が実施された。スプレー試験がAATCC試験方法22−1989に沿って実施された。処理された綿ニット繊維が上述の堅牢性セクションに記載されるのと同じ方法で1、3、5、10および20回の洗浄/乾燥サイクルで洗浄された。繊維は15.24センチメートル(6インチ)の刺繍リングに固定された。繊維は伸びないが、繊維がぴんと張ってしわやひだが無いように注意が払われた。集合体が、大きなロートとシャワーヘッドの下に45°の角度で配置される治具を保持するスタンドからなるスプレー試験装置へと置かれた。250mlの脱イオン水がロートおよびシャワーヘッドを通して試験サンプルへ注がれた。サンプル/リングは取り出され、そのスプレー試験の格付け標準の外観と比較して0〜100で視覚的に格付けされた。対照サンプルは綿のニットの非処理の断片であった。結果は下の表に示される。121−113の大きい数字は、表面が20回の洗浄の後でさえ疎水性を残している事を示す。
【0122】
【表21】

【0123】
手触り(柔軟性/バルク/滑らかさ)
5人のパネルが、処理が綿のニット繊維に与える柔軟性およびバルクを測定するのに指名された。テストパネルが1から10までの繊維の柔軟性を格付けするように問われた。非処理の繊維のサンプルが1を示すのに用いられた。高い値はとても柔軟性が高く気持ちの良い感じを示す。試験された多くの配合物は、非処理の対象に対して良い結果を示した。
【0124】
【表22】

【0125】
上述の実施例は発明の例示に過ぎず、本発明の一部分のみの特徴を例示する。添付される請求項が、考えうる限り広く発明を請求することを意図し、ここで示される実施例はすべての可能な実施態様の多様なものから選択される実施態様の例示である。従って、出願者の意図は添付した請求項は本発明の特徴を説明するのに用いられた実施例の選択によって制限されるべきではないというものである。請求項で使われるとき、単語「含有する(comprises)」およびその文法的な類義語は論理的に例えば、「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」および「からなる(consisting of)」のようなものであるがそれらに限定されない変化する範囲および異なる範囲のものを内在するかもしくは含む。必要なら、範囲が提供され、これらの範囲はそれらの間のすべてのサブ範囲(sub−range)を含む。そのような範囲はマーカッシュ群のように見られても良いし、異なるペア毎の数値限定からなるマーカッシュ群の集まりとして見られても良く、そのような群は下限および上限によって完全に限定されず、下限から上限までの数値的に規則正しい方法で増加する。それらの範囲における変動はそれらが一般的に広まってないとしても当業者ならそれらの変動は添付された請求項によって包含されると解釈出来るということを示唆すると期待されるべきである。科学技術の進歩が等価物および代替物を作り出す可能性があり、言語の不正確さの理由によって今はそうとは考えられなくても、添付される請求項によって包含されることが可能であると解釈されることが期待される。ここに引用されるすべての米国特許(および特許出願)は参照によってここでおよびこれによって全てが示されるようにそのすべてが明確に組み込まれる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
c)少なくとも二つのオキシランもしくはオキセタン基を含有するオキシランもしくはオキセタン化合物と
d)式:
N(H)(R)RSi(OR3−a−b−c(OR(RSi(OR(R
〔式中、Rは、H、または1から20個の炭素原子からなる、一価の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
は、1から60個の炭素からなる、二価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
は3から200個の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルであり;
は、酸素、または1から60個の炭素からなる、二価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より選択され;
、R、RおよびRはそれぞれ、1から200個の炭素原子を持つ一価の、直鎖のもしくは分岐の炭化水素ラジカルからなる群より独立して選択され;
下付文字bはゼロもしくは正の数字であり、そして0から3の範囲の値を持ち;
下付文字aおよびcはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(a+b+c)≦3という限定に従い;
下付文字dおよびeはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち、ただし(d+e)≦3という限定に従う〕を持つアミノシラン
との反応産物を含有する組成物。
【請求項2】
前記オキシランもしくはオキセタン化合物がシロキサン、炭化水素およびポリエーテルからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記オキシランもしくはオキセタン化合物が、式:
PEPEPE
〔式中、
M=R1011SiO1/2
=R1213HSiO1/2
PE=R1213(−CHCH(R14)(R15O(R16(CO)(CO)(CO)17)SiO1/2
=R1213(R)SiO1/2
D=R1819SiO2/2
=R20HSiO2/2
PE=R20(−CHCH(R14)(R15O(R16(CO)(CO)(CO)17)SiO2/2
=R20SiO2/2
T=R21SiO3/2
=HSiO3/2
PE=(−CHCH(R14)(R15O(R16(CO)(CO)(CO)17)SiO3/2
=RSiO3/2;および
Q=SiO4/2
であり、ここでR、R10、R11、R12、R13、R18、R19、R20およびR21はそれぞれ独立して1から60個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルの群より選択され;
14はHまたは1から6個の炭素原子のアルキル基であり;
15は1から6個の炭素の二価のアルキルラジカルであり;
16は、−CO−、−CO−および−CO−からなる二価のラジカルの群より選択され;
17は、H、1から6個の炭素の単官能性の炭化水素ラジカルもしくはアセチルであり;
は、独立して、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する1から60個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
下付文字fはゼロもしくは正であり、下付文字fがゼロであるときhが正である必要があるという制限に従い;
下付文字hはゼロもしくは正であり、hがゼロであるとき、下付文字fが正である必要があるという制限に従い、そして下付文字h、lおよびpの合計はは正であるという制限に従い;
下付文字kはゼロもしくは正であり、そして約0から約1,000の範囲の値を持ち;
下付文字lはゼロもしくは正であり、そして約0から約400の範囲の値を持ち、下付文字h、lおよびpの合計が正であるという制限に従い;
下付文字oはゼロもしくは正であり、そして0から約50の範囲の値を持ち;
下付文字pはゼロもしくは正であり、そして0から約30の範囲の値を持ち、下付文字h、lおよびpの合計は正であるという制限に従い;
下付文字sはゼロもしくは正であり、そして0から約20の範囲の値を持ち;
下付文字iはゼロもしくは正であり、そして0から約20の範囲の値を持ち;
下付文字mはゼロもしくは正であり、そして0から約200の範囲の値を持ち;
下付文字qはゼロもしくは正であり、そして0から約30の範囲の値を持ち;
下付文字jはゼロもしくは正であり、そして0から約2の範囲の値を持ち;
下付文字nはゼロもしくは正であり、そして0から約20の範囲の値を持ち;
下付文字rはゼロもしくは正であり、そして0から約30の範囲の値を持ち;
下付文字tはゼロもしくは1であり;
下付文字uはゼロもしくは1であり;
下付文字vはゼロもしくは正であり、0から約100の範囲の値を持ち、(v+w+x)>0という制限に従い;
下付文字wはゼロもしくは正であり、そして0から約100の範囲の値を持ち、(v+w+x)>0という制限に従い;
下付文字xはゼロもしくは正であり、そして0から約100の範囲の値を持ち、(v+w+x)>0という制限に従う〕
を持つシロキサンである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記オキシランもしくはオキセタン化合物が、式:
22(R23(R24α)(R25β
〔式中、R22およびR25は、独立して、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する3から12個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
23およびR24は、H、または1から1000個の炭素の、直鎖のもしくは分岐の、一価の炭化水素ラジカルからなる群よりそれぞれ選択され;
下付文字y、z、α、βはゼロもしくは正であり、ゼロから4の範囲であり、(y+β)>2という制限に従う〕
を持つ炭化水素である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記オキシランもしくはオキセタン化合物が、式:
26O(R27γ(CO)δ(CO)ε(CO)ζ28
〔式中、R26およびR28は、独立して、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する3から12個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
27は、−CO−、−CO−および−CO−からなる二価のラジカルの群より選択され;
下付文字γはゼロもしくは1であり;
下付文字δはゼロもしくは正であり、そして0から約100の範囲の値を持ち、(δ+ε+ζ)>0という制限に従い;
下付文字εはゼロもしくは正であり、そして0から約100の値の範囲を持ち、(δ+ε+ζ)>0という制限に従い;
下付文字ζはゼロもしくは正であり、そして0から約100の値の範囲を持ち、(δ+ε+ζ)>0という制限に従う〕
を持つポリエーテルである、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
式:
29(R30κSi(OR313−η−θ(R32η(OR33θ
〔式中、R29は、オキシランもしくはオキセタン部分の一つもしくはそれ以上を含有する3から12個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルであり;
30は、1から60個の炭素からなる二価の炭化水素ラジカルであり、そして下付文字κはゼロもしくは1の値を持ち;R31およびR32は、独立して、1から60個の炭素原子を持つ、一価の、直鎖もしくは分岐の炭化水素ラジカルの群より選択され;
下付文字ηはゼロもしくは正であり、そして0から3の範囲の値を持ち;
下付文字θは0よりも大きく、そして3より小さいかもしくは3と等しく、3−η−θはゼロより大きいかもしくはゼロと等しいという条件に従い;
33は3から200個の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルである〕
を持つ化合物の反応産物をさらに含有する請求項1に記載の反応産物。
【請求項7】
が1から10個の炭素原子を持ち;
が1から10個の炭素原子を持ち;
が3から10個の炭素原子を持ち;
、R、RおよびRはそれぞれ独立して1から20個の炭素原子を持ち;
下付文字aが1から3の範囲であり;
下付文字bが0から25以上の範囲であり;
下付文字cが0から3の範囲であり;
、R10、R11、R12、R13、R18、R19、R20およびR21がそれぞれ独立して1から4個の炭素原子を持ち;
下付文字f、l、m、n、o、p、q、rのそれぞれが独立して0から200の範囲であり;
下付文字kが0〜500の範囲であり;
下付文字v、wおよびxがそれぞれ独立して0から50の範囲であり;
23およびR24がそれぞれ独立して5から1000個の炭素原子を持ち;
下付文字δ、ε、ζがそれぞれ独立して0から50の範囲であり;
31およびR32がそれぞれ独立して1から10個の炭素原子を持ち;そして
33が3から100個の炭素原子を持つ、請求項1に記載の反応産物。
【請求項8】
が1から5個の炭素原子を持ち;
が2から8個の炭素原子を持ち;
が3から8個の炭素原子を持ち;
、R、RおよびRはそれぞれ独立して1から15個の炭素原子を持ち;
下付文字aが2から3の範囲であり;
下付文字bが0から15以上の範囲であり;
下付文字cが0から2の範囲であり;
、R10、R11、R12、R13、R18、R19、R20およびR21がそれぞれ独立して1から3個の炭素原子を持ち;
下付文字f、l、m、n、o、p、q、rのそれぞれが独立して0から100の範囲であり;
下付文字kが5〜250の範囲であり;
下付文字v、wおよびxがそれぞれ独立して0から35の範囲であり;
23およびR24がそれぞれ独立して10から500個の炭素原子を持ち;
下付文字δ、ε、ζがそれぞれ独立して0から30の範囲であり;
31およびR32がそれぞれ独立して1から8個の炭素原子を持ち;そして
33が3から50個の炭素原子を持つ、請求項1に記載の反応産物。
【請求項9】
が水素であり;
が2から5個の炭素原子を持ち;
が3から5個の炭素原子を持ち;
、R、RおよびRはそれぞれ独立して2から8個の炭素原子を持ち;
下付文字aが0もしくは1であり;
下付文字bが3であり;
下付文字cが0もしくは1であり;
、R10、R11、R12、R13、R18、R19、R20およびR21がそれぞれ独立してメチルであり;
下付文字f、l、m、n、o、p、q、rのそれぞれが独立して0から50の範囲であり;
下付文字kが5〜150の範囲であり;
下付文字v、wおよびxがそれぞれ独立して0から25の範囲であり;
23およびR24がそれぞれ独立して5から1000個の炭素原子を持ち;
下付文字δ、ε、ζがそれぞれ独立して0から15の範囲であり;
31およびR32がそれぞれ独立して1から4個の炭素原子を持ち;そして
33が3から10個の炭素原子を持つ、請求項1に記載の反応産物。
【請求項10】
が1から10個の炭素原子を持ち;
が1から10個の炭素原子を持ち;
が3から10個の炭素原子を持ち;
、R、RおよびRはそれぞれ独立して1から12個の炭素原子を持ち;
下付文字aが1から3の範囲であり;
下付文字bが0から25以上の範囲であり;
下付文字cが0から3の範囲であり;
、R10、R11、R12、R13、R18、R19、R20およびR21がそれぞれ独立して1から4個の炭素原子を持ち;
下付文字f、l、m、n、o、p、q、rのそれぞれが独立して0から200の範囲であり;
下付文字kが0〜500の範囲であり;
下付文字v、wおよびxがそれぞれ独立して0から50の範囲であり;
23およびR24がそれぞれ独立して5から1000個の、より好ましくは10から500個の、もっとも好ましくは10から300個の炭素原子を持ち;
下付文字δ、ε、ζがそれぞれ独立して0から50の範囲であり;
31およびR32がそれぞれ独立して1から10個の炭素原子を持ち;そして
33が3から100個の炭素原子を持つ、請求項6に記載の反応産物。
【請求項11】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項1に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項12】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項2に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項13】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項3に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項14】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項4に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項15】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項5に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項16】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項6に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項17】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項7に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項18】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項8に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項19】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項9に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項20】
不連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項10に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項21】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項1に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項22】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項2に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項23】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項3に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項24】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項4に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項25】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項5に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項26】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項6に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項27】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項7に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項28】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項8に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項29】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項9に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項30】
連続相が水を含有し、そしてエマルションが請求項10に記載の組成物を含有する水性エマルション。
【請求項31】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項1に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項32】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項2に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項33】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項3に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項34】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項4に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項35】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項5に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項36】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項6に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項37】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項7に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項38】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項8に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項39】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項9に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項40】
不連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項10に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項41】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項1に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項42】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項2に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項43】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項3に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項44】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項4に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項45】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項5に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項46】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項6に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項47】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項7に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項48】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項8に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項49】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項9に記載の組成物を含有する非水性エマルション。
【請求項50】
連続相が非水性ヒドロキシ有機溶媒を含有し、そしてエマルションが請求項10に記載の組成物を含有する非水性エマルション。



【公表番号】特表2011−503288(P2011−503288A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533077(P2010−533077)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/012365
【国際公開番号】WO2009/061371
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(508229301)モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド (120)
【Fターム(参考)】