説明

エポキシ樹脂粉体塗料

【課題】 エッジカバー率、表面平滑性に優れた絶縁被膜を形成することのできるエポキシ樹脂粉体塗料を提供する。
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、及び硬化促進剤(C)を必須成分とし、前記硬化促進剤(C)と前記エポキシ樹脂(A)との重量配合比(C/A)が、0.08〜0.22であるエポキシ樹脂粉体塗料。好ましくは前記硬化剤(B)がフェノール樹脂を含み、前記硬化促進剤(C)がイミダゾール化合物を含むものであるエポキシ樹脂粉体塗料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からハードディスクやフロッピーディスク等のOA機器用のマイクロモータや自動車用電装モータ等の大型モータの分野において、スロット絶縁用にエポキシ樹脂粉体塗料が広く使われている。これらの絶縁皮膜の厚みはマイクロモータで約50〜100μm程度、自動車用電装モータで200〜300μmが現在のところ一般的である。
【0003】
しかし、近年になりマイクロモータ、自動車用電装モータともに小型化、高出力化の要求が強まっている。小型化、高出力化のために通常は、銅線の巻き線回数を上げる方法がとられるが、巻き線回数を上げるためには絶縁皮膜はできるだけ薄い方が有利であり、薄膜化可能な絶縁塗料の要求が高まっている。絶縁塗料としては、エポキシ樹脂粉体塗料が広く使用されており、ハロゲン系難燃材を含まず、絶縁性、硬化性及び耐湿性を付与する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかし、モータースロットなどの複雑な形状を有するものに皮膜を形成させる場合、平坦部に比べエッジ部の膜厚は薄くなるため、平坦部の膜厚を薄くし過ぎるとエッジ部に必要な厚さの絶縁被膜を形成できなくなり、エッジ部での絶縁不良発生につながる危険性がある。このためエッジ部では必要な膜厚が得られ、且つ平坦部ではこれまでより薄い絶縁被膜が形成できるものが望まれている。平坦部での膜厚に対するエッジ部での膜厚の比率をエッジカバー率と呼び、このエッジカバー率の高い粉体塗料が特にモータースロット用粉体塗料の市場ニーズとなっている。
【特許文献1】特開2001−172555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、本来の要求特性を維持しつつ、より高いエッジカバー率を有する絶縁被膜を形成させることができるエポキシ樹脂粉体塗料を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、下記(1)〜(4)の本発明により達成される。
(1)エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び硬化促進剤(C)を必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、前記硬化促進剤(C)と前記エポキシ樹脂(A)との重量配合比(C/A)が、0.08〜0.22であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
(2)前記硬化剤(B)がフェノール樹脂類を含むものである(1)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(3)前記硬化促進剤(C)がイミダゾール系化合物を含むものである(1)又は(2)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(4)更に、無機充填材(D)を含むものである(1)〜(3)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば本来の要求特性を維持しつつ、より高いエッジカバー率を有する絶縁被膜を形成させることができるエポキシ樹脂粉体塗料を得ることができる。
また、硬化剤がフェノール樹脂を含むものである場合、特に塗膜の平滑性、耐熱性および機械的強度の向上ができる。
また、硬化促進剤がイミダゾール系化合物を含むものである場合、特に耐熱性および硬化性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明を行う。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料(以下、単に「粉体塗料」ということがある)は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び硬化促進剤(C)を必須成分とする粉体塗料であって、硬化促進剤(C)とエポキシ樹脂(A)との重量配合比(C/A)が、0.08〜0.22であることを特徴とする。これにより、より高いエッジカバー率を有する絶縁被膜を形成させることができるエポキシ樹脂粉体塗料を得ることができる。
【0009】
従来の粉体塗料において、上記配合比は通常0.0005〜0.03程度であった。
これに対して、本発明の粉体塗料では上記配合比を0.08〜0.22にすることを特徴としているこれにより、塗膜のエッジカバー性および平滑性を両立して改善することができる。エッジカバー性および平滑性を両立して改善できた理由は、次のように考えられる。
硬化促進剤(C)を通常必要とされる量より多く配合することで、塗装後の粉体塗料を加熱した際に、反応に寄与できない硬化促進剤(C)が熱可塑剤として機能し、塗膜表面に優れたレベリング性を与える。また、配合量を通常より多くすることで、エポキシ粉体塗料の硬化反応性が向上し、溶融時の粘度を上昇させることができる。このことにより、エッジ部の粉体塗料が溶融・流動により平坦部へ広がるのを抑え、エッジ部での絶縁被膜の厚さを高位で安定させることができる。これらの効果により平滑性およびエッジカバー性に優れた塗膜を得ることができると考えられる。
【0010】
硬化促進剤(C)と、エポキシ樹脂(A)との重量配合比が上記上限値を越えると、熱可塑剤としての働きが強くなるため、塗膜の機械的強度の低下および溶融粘度の低下に伴うエッジカバー性の向上が得られなくなる場合がある。また、硬化促進剤(C)と、エポキシ樹脂(A)との重量配合比が上記下限値未満では、硬化促進剤(C)の熱可塑性を利用した働きが弱くなるため、粉体塗料溶融時のレベリング性が低下して塗膜表面の外観が悪くなる場合がある。また硬化反応性の低下に伴う溶融粘度の減少によりエッジカバー性が低下する場合がある。
【0011】
このような目的のためには、上記配合比は0.12〜0.18であることが好ましい。これにより、上記効果をよりバランスよく発現させることができる。
【0012】
本発明の粉体塗料には、エポキシ樹脂(A)を配合する。
このエポキシ樹脂(A)としては特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の臭素化型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアネート等の複素環式エポキシ樹脂のほか、脂環式型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらを単独または混合して使用することができる。
これらの中でも、ビスフェノール型エポキシ樹脂(特にビスフェノールA型エポキシ樹脂)を用いた場合は、塗膜が機械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。また、これらのエポキシ樹脂の分子量やエポキシ当量なども特に限定されず、粉体塗料の配合や要求される性状に合わせて適宜選択すればよい。
【0013】
上記エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、200〜3000が好ましく、特に220〜1000が好ましい。エポキシ当量が上記範囲内であると、特に耐ブロッキング性や粉体塗料の塗装性に優れる。
また、前記エポキシ樹脂としてビスフェノール型エポキシ樹脂(特にビスフェノールA型エポキシ樹脂)を用いる場合は、エポキシ当量が450〜2000であるものを用いることが好ましく、特に600〜1000が好ましい。上記範囲内であると、粉体塗料の塗装性が優れたものになり好ましい。
【0014】
上記エポキシ樹脂の配合量は、特に限定されないが、上記粉体塗料全体の15〜55重量%が好ましく、特に25〜45重量%が好ましい。配合量が上記範囲内であると、特に流れ性および機械的強度に優れる。
【0015】
本発明の粉体塗料には、硬化剤(B)を配合する。
この硬化剤(B)としては、特に限定されないが、例えば、ジシアンジアミド類、アジピン酸類、フェノール樹脂類、アミン系硬化剤、芳香族系酸無水物などが挙げられる。これらの中でも、フェノール樹脂類を配合することが好ましい。このフェノール樹脂類は、優れた塗装外観が得られ、さらに耐熱性および機械的衝撃強さを向上させることができる。
【0016】
上記フェノール樹脂類としては特に限定されないが、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられ、これら通常のフェノール樹脂のほかにも、各種変性フェノール樹脂を用いることもできる。変性フェノール樹脂としては特に限定されないが、例えば、クレゾール、アルキルフェノール、レゾルシンなどのフェノール類、カシューオイル、トールオイル、アマニ油などの各種動植物油などのほか、不飽和脂肪酸、ロジン、アルキルベンゼン樹脂、メラミン、ゴム等で変性されたフェノール樹脂を、単独あるいは2種類以上を併用して用いることができる。これにより、優れた耐熱性及び機械的衝撃強さを得ることができる。
これらの中でも、ノボラック型フェノール樹脂を用いることが特に好ましい。これにより、粉体塗料の耐熱性および機械的衝撃強さの向上効果をさらに大きなものとすることができる。
【0017】
本発明の粉体塗料には、エポキシ樹脂の硬化促進剤(C)を配合する。この硬化促進剤(C)としては特に限定されないが、イミダゾール系化合物、ポリアミン類、脂肪族アミン類、3級アミン類、有機リン化合物等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性が高く、硬化性に優れていることからイミダゾール系化合物を配合することが好ましい。
【0018】
イミダゾール系化合物としては特に限定されないが、一般にエポキシ樹脂用硬化剤として使用されている公知のものが使用できる。例えば2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジン、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−sトリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイトなどが挙げられ、これらを単独又は混合して使用することができる。これらの中でも、貯蔵安定性等の面から2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジンが好ましい。
【0019】
本発明の粉体塗料には、無機充填材(D)を配合することが好ましい。これにより、塗膜に良好な機械的強度、絶縁性、耐熱性などを付与することができる。
本発明の粉体塗料に用いられる無機充填材(D)としては特に限定されないが、例えば、アルミナ、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、ガラス、タルク、クレー等が挙げられる。これらの中でも、コスト面等から炭酸カルシウムが好ましい。
上記無機充填材の配合量は特に限定されないが、粉体塗料全体に対して、40〜80重量%であることが好ましく、50〜70重量%が特に好ましい。無機充填材の配合量が上記範囲であると、特に機械的強度に優れる。
【0020】
さらに本発明の粉体塗料には、必要に応じて酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等の着色顔料、レベリング剤等を必要により添加する事も可能である。
【0021】
本発明において粉体塗料を製造する方法は特に限定されるものではなく、一般的な方法でよい。一例としては、所定の組成比に配合した原料成分をミキサーによって十分に均一混合した後、エクストルーダーや2軸混練機などで溶融混合し、ついで粉砕機により適当な粒度に粉砕、分級して得られる。
本発明の粉体塗料には、調製後、粉体流動性向上のためシリカなどの微粉末を添加する事も可能である。このような微粉末を混合する方法としては、特に限定されないが、粉砕時に微粉末を添加しながら混合する粉砕混合やヘンシェルミキサーなどによる乾式混合がある。
【実施例】
【0022】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。原料成分を表1に示す。表1に示す含有量は全て重量部を表す。
【0023】
(実施例1)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂80重量部、およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂20重量部、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂10重量部、硬化促進剤として2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジン12重量部、充填材として炭酸カルシウム250重量部を用い、これらをミキサーにより混合し、溶融混練後、粉砕機にて粉砕して平均粒度40〜60μmの粉体塗料を得た。硬化促進剤とエポキシ樹脂との配合比は、0.12であった。
【0024】
(実施例2)2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジンを15重量部に減量した以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。硬化促進剤とエポキシ樹脂との配合比は、0.15であった。
【0025】
(実施例3)2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジンを18重量部に増量した以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。 硬化促進剤とエポキシ樹脂との配合比は、0.18であった。
【0026】
(実施例4)2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジンを8重量部に減量した以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。 硬化促進剤とエポキシ樹脂との配合比は、0.08であった。
【0027】
(実施例5)2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジンを22重量部に増量した以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。 硬化促進剤とエポキシ樹脂との配合比は、0.22であった。
【0028】
(比較例1)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂80重量部およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂20重量部、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂10重量部、硬化促進剤として2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジン2重量部、充填材として炭酸カルシウム250重量部を用い、これらをミキサーにより混合し、溶融混練後、粉砕機にて粉砕して平均粒度40〜60μmの粉体塗料を得た。 硬化促進剤とエポキシ樹脂との配合比は、0.02であった。
【0029】
(比較例2)ノボラック型フェノール樹脂の代わりに無水ピロメリット酸を配合し、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジンを0.05重量部に減量した以外は、比較例1と同様にして粉体塗料を得た。 硬化促進剤とエポキシ樹脂との配合比は、0.0005であった。
【0030】
【表1】

【0031】
(使用材料)
1.エポキシ樹脂
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量850):ジャパンエポキシレジン社製 エピコート1055
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215):日本化薬社製 EOCN−102S
2.硬化剤
・ノボラック型フェノール樹脂:住友ベークライト社製 PR−53647
・酸無水物:三菱ガス化学社製 無水トリメリット酸
3.硬化促進剤
・2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジン:四国化成社製 2MZ−A
4.充填材
・炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社製 N−35
【0032】
(試験方法)
・ 塗装条件:鋼棒(12.5×12.5×25mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように静電塗装機により塗装した。
【0033】
・ 硬化条件:高周波により60秒で220℃まで加熱した。
【0034】
・ エッジカバー性の評価:平坦部、エッジ部の皮膜厚さを測定し、次式によりエッジカバー率を算出した。
エッジカバー率(%)=[エッジ部皮膜厚さ/平坦部皮膜厚さ]×100
【0035】
4.流れ性:1.0gの粉体塗料を10mmφの金型に入れ、成形後150℃の乾燥機中で30分間加熱して、加熱前後の錠剤径の変化から次式により算出した。
流れ率(%)=[加熱後の錠剤径/10]×100
【0036】
5.塗装外観:塗装後の塗膜外観を目視で観察した。符号は下記のとおりである。
◎:塗膜表面の平滑性が非常に優れている。
○:塗膜表面の平滑性が実用上問題のない水準である。
【0037】
6.機械的衝撃強さ:硬化性の評価試料を用い、以下のデュポン衝撃試験法により評価を行った。試料の塗膜上にポンチサイズ1/8インチφの球を置き、その上方から0.5kgの重りを前記球の上に落下させ、塗膜の割れ及び珪素鋼鈑からの剥がれが起こらない最高落下高さを測定した。
【0038】
7.カットスルー抵抗温度:流動浸漬塗装装置を用い、鋼棒(12×12×100mm)に塗膜厚さが平面部で約250μmとなるように塗装した。硬化条件は、予熱200℃×30分間および後硬化200℃×30分間で行った。硬化後、カットスルー抵抗(0.6mmφ銅線、1kg荷重、300V、昇温速度4℃/分)を測定することにより評価を行った。
【0039】
実施例1〜5はいずれも、硬化促進剤(C)とエポキシ樹脂(A)との重量配合比(C/A)が、0.08〜0.22である本発明の粉体塗料であり、上記重量配合比の範囲外である比較例に比べ、エッジカバー率及び塗装外観に優れたものとなった。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は、本来の要求特性を維持しつつ、従来より高いエッジカバー率を有し、表面平滑性に優れた絶縁被膜を形成させることができるエポキシ樹脂粉体塗料として好適に用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び硬化促進剤(C)を必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、前記硬化促進剤(C)と前記エポキシ樹脂(A)との重量配合比(C/A)が、0.08〜0.22であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項2】
前記硬化剤(B)がフェノール樹脂類を含むものである請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項3】
前記硬化促進剤(C)がイミダゾール系化合物を含むものである請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項4】
更に、無機充填材(D)を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。

【公開番号】特開2006−273900(P2006−273900A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−91016(P2005−91016)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】