説明

エポキシ樹脂配合物の触媒反応

本発明の対象は反応性増加のための特別な触媒混合物を有するエポキシ樹脂配合物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、反応性増加のための特別な触媒混合物を有するエポキシ樹脂配合物である。
【0002】
エポキシ樹脂の硬化のための潜伏性硬化剤、例えばジシアンジアミドの使用は知られている(例えば米国特許(US)第2,637,715号明細書又は米国特許(US)第3,391,113号明細書)。ジシアンジアミドの利点は、とりわけ毒性学上懸念が無いこと並びに良好な貯蔵安定性をもたらす化学的に不活性な挙動にある。
【0003】
他方では、この低い反応性は、硬化が既により低い温度で行われることができるように、この反応性を上昇させるための触媒、いわゆる促進剤を開発するという動機に繰り返しなっていた。このことはエネルギーを節約し、サイクル時間を高め、かつとりわけ温度感受性の下地を傷めない。促進剤として、多数の異なる物質、例えば第三級アミン、イミダゾール類、置換尿素(ウロン)及びより多数が既に記載されている。
【0004】
そして、東独国特許(DD)第241605号明細書には第四級アンモニウム塩が促進剤として提案されている。その際に、しかしながら前記アニオンに関して区別はされていない。列挙され、かつ実施例に記載されているのは、水酸化物及びハロゲン化物のみである。後者は、しかしかなり反応不活性である。また、この特許明細書には"調節剤(Moderatoren)"、例えば酸 − すなわち促進作用を制御でき、ひいては貯蔵安定性の延長に寄与しうる物質は記載されていない。
【0005】
欧州特許(EP)第458 502号明細書にも、第四級アンモニウム塩が促進剤として記載されている。ここでは、アニオンとしてハロゲン化物、水酸化物及び脂肪族酸基が挙げられている。調節剤としてホウ酸又はマレイン酸が考慮に値する。
【0006】
使用される系の多数にも拘わらず、依然として、確かに反応性を高めるが、しかし貯蔵安定性を本質的に巻き添えにしない触媒の需要が存在する。
【0007】
本発明の課題は、故に、前記の欠点を有するのではなく、硬化温度で高い反応性並びに硬化温度を下回り良好な貯蔵安定性を有する、エポキシ樹脂系用の促進剤を提供することであった。
【0008】
意外に、潜伏性硬化剤を有する反応性エポキシ樹脂系が、アニオンとしての芳香族酸を有する第四級アンモニウム塩と、調節剤としての酸との混合物が促進剤として使用される場合に、反応性及び貯蔵安定性の有利なバランスを有することが見出された。
【0009】
本発明の対象は、本質的には
A)少なくとも1種のエポキシ樹脂;
B)成分A)との非触媒反応の際にDSCにおいて150℃を上回る温度で発熱反応ピークの極大値を有する少なくとも1種の潜伏性硬化剤;
C)
C1)対イオンとしての芳香族酸を有する第四級アンモニウム塩及び
C2)単量体又は高分子の、有機又は無機の酸
の組合せからなる、少なくとも1種の促進剤;
D)任意にその他の常用の添加剤
を含有する反応性組成物である。
【0010】
エポキシ樹脂A)は通例、タイプA又はFをベースとする並びにレゾルシノール又はテトラキスフェニロールエタン又はフェノール/クレゾール−ホルムアルデヒドノボラックをベースとするビスフェノールベースのグリシジルエーテルからなり、これらは例えばLackharze, Stoye /Freitag, Carl Hanser Verlag, Muenchen Wien, 1996, p.230〜280に記載されている。そこに記載された他のエポキシ樹脂ももちろん考慮に値する。例として次のものを挙げることができる:EPIKOTE 828、EPIKOTE 834、EPIKOTE 835、EPIKOTE 836、EPIKOTE 1001、EPIKOTE 1002、EPIKOTE 154、EPIKOTE 164、EPON SU-8(EPIKOTE及びEPONは、Resolution Performance Products製の製品の商標名である)。
【0011】
エポキシ樹脂成分A)として、好ましくはビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテル又は脂環式タイプをベースとするポリエポキシドが使用される。
【0012】
好ましくは、本発明による硬化可能な組成物中で、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルをベースとするエポキシ樹脂A)、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル及び脂環式タイプ、例えば3,4−エポキシシクロヘキシルエポキシエタン又は3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシラートをベースとするエポキシ樹脂を含む群から選択されるエポキシ樹脂A)が使用され、その際にビスフェノールAベースのエポキシ樹脂及びビスフェノールFベースのエポキシ樹脂が特に好ましい。
本発明によれば、エポキシ樹脂の混合物も成分A)として使用されることができる。
【0013】
潜伏性硬化剤B)(欧州特許(EP)第682 053号明細書も参照)は、特に低温でかなり少ししか反応性でないか又はしかし難溶性である、しばしばそれどころか双方の性質を有する。適しているのは、本発明によれば、成分A)との非触媒反応(硬化)の際に150℃を上回る温度での発熱反応ピークの極大値を有する潜伏性硬化剤であり、その際に170℃を上回る温度で発熱反応ピークの極大値を有するものが特に適している(DSCを用いて測定、開始 外界温度(通常25℃)、加熱速度10K/min、終点250℃)。考慮に値するのは、その際に米国特許(US)第4,859,761号明細書又は欧州特許(EP)第306 451号明細書に記載されるような硬化剤である。好ましくは置換グアニジン及び芳香族アミンが使用される。置換グアニジンの最も一般的な代表例はジシアンジアミドである。他の置換グアニジンも、例えばベンゾグアナミン又はo−トリルビグアニジンも使用されることができる。芳香族アミンの最も一般的な代表例は4,4′−ジアミノジフェニルスルホンである。他の芳香族ジアミンも、例えば3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−メチレンジアミン、1,2−又は1,3−又は1,4−ベンゼンジアミン、ビス−(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン(例えばShell製のEPON 1061)、ビス−(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン(例えばShell製のEPON 1062)、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノベンゾフェノン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−トルエンジアミン、ジアミノジフェニルプロパン、1,5−ジアミノナフタレン、キシレンジアミン、1,1−ビス−4−アミノフェニルシクロヘキサン、メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)(例えばLonza製のLONZACURE M-DEA)、メチレン−ビス−(2−イソプロピル、6−メチルアニリン)(例えばLonza製のLONZACURE M-MIPA)、メチレン−ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)(例えばLonza製のLONZACURE M-DIPA)、4−アミノジフェニルアミン、ジエチルトルエンジアミン、フェニル−4,6−ジアミノトリアジン、ラウリル−4,6−ジアミノトリアジンも考慮に値する。
適した潜伏性硬化剤は、同様にN−アシルイミダゾール、例えば1−(2′,4′,6′−トリメチルベンゾイル)−2−フェニルイミダゾール又は1−ベンゾイル−2−イソプロピルイミダゾールである。この種の化合物は例えば米国特許(US)第4,436,892号明細書及び米国特許(US)第4,587,311号明細書に記載されている。
【0014】
適した別の硬化剤は、例えば米国特許(US)第3,678,007号明細書又は米国特許(US)第3,677,978号明細書に記載されているようなイミダゾール類の金属塩錯体、カルボン酸ヒドラジド、例えばアジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド又はアントラニル酸ヒドラジド、トリアジン誘導体、例えば2−フェニル−4,6−ジアミノ−s−トリアジン(ベンゾグアナミン)又は2−ラウリル−4,6−ジアミノ−s−トリアジン(ラウログアナミン)並びにメラミン及びその誘導体である。最後に挙げた化合物は例えば米国特許(US)第3,030,247号明細書に記載されている。
【0015】
潜伏性硬化剤として適しているのは、例えば米国特許(US)第4,283,520号明細書に記載されているようなシアノアセチル化合物、例えばネオペンチルグリコールビスシアノ酢酸エステル、シアノ酢酸−N−イソブチルアミド、1,6−ヘキサメチレン−ビス−シアノアセタート又は1,4−シクロヘキサンジメタノール−ビス−シアノアセタートでもある。
【0016】
適した潜伏性硬化剤は、またN−シアノアシルアミド化合物、例えばN,N′−ジシアノアジピン酸ジアミドである。そのような化合物は例えば米国特許(US)第4,529,821号明細書、米国特許(US)第4,550,203号明細書及び米国特許(US)第4,618,712号明細書に記載されている。
【0017】
適した別の潜伏性硬化剤は、米国特許(US)第4,694,096号明細書に記載されたアシルチオプロピルフェノール及び米国特許(US)第3,386,955号明細書に開示された尿素誘導体、例えばトルエン−2,4−ビス(N,N−ジメチルカルバミド)である。
【0018】
もちろん、これらが単に反応不活性に十分である場合には、脂肪族又は脂環式ジアミン又はポリアミンも使用されることができる。例として、ここではポリエーテルアミン、例えばJEFFAMINE 230及び400を挙げることができる。それらの反応性が立体的及び/又は電子的な影響因子により低下された又は/及びしかし難溶性であるかもしくは高融点である脂肪族又は脂環式のジアミン又はポリアミン、例えばJEFFLINK 754 (Huntsman)又はCLEARLINK 1000 (Dorf Katal)の使用も可能である。
【0019】
もちろん、潜伏性硬化剤の混合物も使用されることができる。好ましくはジシアンジアミド及び4,4′−ジアミノジフェニルスルホンが使用される。
【0020】
エポキシ樹脂と潜伏性硬化剤との量比は、幅広い範囲に亘って変えることができる。しかしながら、潜伏性硬化剤を、エポキシ樹脂を基準として約1〜15質量%、好ましくは4〜10質量%使用することが有利であると判明している。
【0021】
第四級アンモニウム塩C1)として、全ての陽イオン帯電した四置換窒素化合物、好ましくはテトラアルキルアンモニウム塩が考慮に値し、これらはアニオンとして芳香族酸を有する。そのような化合物の好ましい例は、テトラブチルアンモニウムベンゾアート、ベンジルトリメチルアンモニウムベンゾアート及びテトラエチルアンモニウムベンゾアートである。特に好ましくは、テトラエチルアンモニウムベンゾアートが使用される。
これらの触媒は、より良好な加工性のために固体担体、例えばシリカ上にも施与されていてよく、それによって考えられる吸湿性の影響に抵抗する。そのような製品は、例えばEvonik Degussa GmbHのVESTAGON EP SC 5050として知られている。
エポキシ樹脂を基準としたC1)の量は、0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜2質量%、特に好ましくは0.5〜1.0質量%である。
【0022】
C2)については、ブレーンステッド酸又はルイス酸の性質を有する全ての、固体又は液体の、有機の又は無機の、単量体又は高分子の酸が使用されることができる。例として、次のものを挙げることができる:硫酸、酢酸、安息香酸、コハク酸、マロン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シュウ酸、ホウ酸、しかしまた少なくとも20の酸価を有するコポリエステル又はコポリアミド。好ましくは、単量体の有機酸、特にシュウ酸及び/又はコハク酸である。エポキシ樹脂を基準としたC2)の量は、0.01〜10質量%、好ましくは0.10〜1.0質量%、特に好ましくは0.15〜0.5質量%である。
【0023】
常用の添加剤D)は溶剤、顔料、レベリング助剤(Verlaufhilfsmittel)、つや消し剤並びに別の常用の促進剤、例えばウロン又はイミダゾール類であってよい。これらの添加剤の量は、用途に応じて著しく変えることができる。
【0024】
本発明の対象は、例えば繊維複合材料における、接着剤における、電気積層体における並びに粉体塗料における、請求項に係る反応性組成物の使用並びに本発明による反応性組成物を含有する物品でもある。
【0025】
本発明による組成物の製造のために、前記成分は適した装置中で、例えば撹拌釜、インテンシブミキサー、インテンシブニーダー、スタティックミキサー中又は押出機中で、通例 高められた温度(70〜130℃)下に均質化される。
粉体塗料用途の場合に、冷却された混合物は破壊され、粉砕され、かつふるい分けされる。
【0026】
本発明による組成物は、特別な貯蔵安定性により特徴付けられ、特に60℃で8時間後の粘度増加は、出発値の50%を上回らない。そのうえ、本発明による組成物は、本発明により含まれている成分C)、すなわち促進剤に基づいて、140℃で30分後に完全な架橋が行われているように少なくとも反応性である。
【0027】
使用分野に応じて、反応性組成物は、適した方法で施与されることができる、例えばナイフ塗布され、塗工され、散布され、スプレーされ、噴霧され、流し込まれ、流延され、又は浸漬されることができる。
例えば粉体塗料の場合に、ふるい分けされた粉末は、静電帯電され、ついでコ一ティングされるべき基体上に噴霧される。
【0028】
基体上への反応性組成物の施与後に、硬化は 高められた温度で一段階又は多段階で、加圧して又は加圧せずに、行われることができる。硬化温度は70〜220℃、通常120〜180℃である。硬化時間はその際に、反応性及び温度に応じて1分〜数時間、通常5分〜30分である。
【0029】
次に、本発明は実施に基づいてより詳細に説明される。本発明の選択的な実施態様は、同様にして得ることができる。
【0030】
実施例:
【表1】

【0031】
全ての配合物成分を、ガラスびん中でマグネチックスターラーを用いて極めて十分に混合し、ついで粘度測定を用いて貯蔵安定性について及びコーティングにおける硬化を用いて反応性について、試験した。
【0032】
【表2】

【0033】
a)貯蔵安定性
【表3】

【0034】
組成物1、3及び4は貯蔵安定であり(60℃で8h後の粘度増加が50%以下)、2及び5は貯蔵安定ではない(60℃で8h後の粘度増加が50%より大きい)。
【0035】
b)反応性
組成物1、3、4及び5を薄鋼板上にナイフ塗布し、かつ30min、140℃で循環空気乾燥器中で硬化させた。その際に次の塗料データが得られた:
【表4】

DIN 53 156によるエリクセン耐カッピング
ASTM D 2794-93による落球衝撃(Kugelschlag)
DIN 53 157による剛体振子硬度(Pendelhaerte)
DIN 53 151によるクロスカット
MEK試験:層の溶解まで1kg支持体(Auflage)を有してMEK中に浸漬された綿球で摩擦することによるメチルエチルケトン耐性試験(往復運動(Doppelhuebe))がカウントされる)。
【0036】
組成物1及び4は硬化されていない:たわみ性(エリクセン耐カッピング<5mm、落球衝撃<10mm)は十分でなく、かつ耐薬品性(MEK試験<100往復運動)は低すぎる。
組成物3及び5は硬化されている:たわみ性(エリクセン耐カッピング>5mm、落球衝撃>10インチ*ポンド)は十分であり、かつ耐薬品性(MEK試験>100往復運動)は満足している。
【0037】
本発明による組成物3のみが、貯蔵安定であり、並びに十分に反応性である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応性組成物であって、本質的に
A)少なくとも1種のエポキシ樹脂;
B)成分A)との非触媒反応の際にDSCにおいて150℃を上回る温度で発熱反応ピークの極大値を有する少なくとも1種の潜伏性硬化剤;
C)
C1)対イオンとしての芳香族酸を有する第四級アンモニウム塩及び
C2)単量体又は高分子の、有機又は無機の酸
の組合せからなる少なくとも1種の促進剤
を含有する、反応性組成物。
【請求項2】
D)その他の常用の添加剤が含まれている、請求項1記載の反応性組成物。
【請求項3】
タイプA又はFをベースとする及び/又はレゾルシノール及び/又はテトラキスフェニロールエタン及び/又はフェノール/クレゾール−ホルムアルデヒドノボラックをベースとするビスフェノールベースのグリシジルエーテルからなるエポキシ樹脂A)が含まれている、請求項1から2までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項4】
ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルをベースとするエポキシ樹脂A)、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル及び/又は脂環式タイプ、例えば3,4−エポキシシクロヘキシル−エポキシエタン又は3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシラートをベースとするエポキシ樹脂が含まれている、請求項1から3までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項5】
潜伏性硬化剤B)として置換グアニジン、特にジシアンジアミド及び/又は芳香族アミン、特に4,4′−ジアミノジフェニルスルホンが含まれている、請求項1から4までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項6】
潜伏性硬化剤B)として3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−メチレンジアミン、1,2−又は1,3−又は1,4−ベンゼンジアミン、ビス−(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン(例えばShell製のEPON 1061)、ビス−(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノベンゾフェノン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−トルエンジアミン、ジアミノジフェニルプロパン、1,5−ジアミノナフタレン、キシレンジアミン、1,1−ビス−4−アミノフェニルシクロヘキサン、メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)、メチレン−ビス−(2−イソプロピル,6−メチルアニリン)、メチレン−ビス−(2,6−ジイソプロピルアニリン)、4−アミノジフェニルアミン、ジエチルトルエンジアミン、フェニル−4,6−ジアミノトリアジン及び/又はラウリル−4,6−ジアミノトリアジンが含まれている、請求項1から5までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項7】
C1)としてテトラアルキルアンモニウム塩、好ましくテトラブチルアンモニウムベンゾアート、ベントリメチルアンモニウムベンゾアート及び/又はテトラエチルアンモニウムベンゾアートが含まれている、請求項1から6までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項8】
C2)として硫酸、酢酸、安息香酸、コハク酸、マロン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シュウ酸、ホウ酸、又は少なくとも20の酸価を有するコポリエステル又はコポリアミドが単独で又は混合物で含まれている、請求項1から7までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項9】
C2)としてシュウ酸及び/又はコハク酸が含まれている、請求項1から8までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項10】
エポキシ樹脂を基準としたC1)の量が、0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜2質量%、特に好ましくは0.5〜1.0質量%である、請求項1から9までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項11】
エポキシ樹脂を基準としたC2)の量が、0.01〜10質量%、好ましくは0.10〜1.0質量%、特に好ましくは0.15〜0.5質量%である、請求項1から10までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項12】
添加剤D)として溶剤、顔料、レベリング助剤、つや消し剤、及び/又は促進剤、例えばウロン又はイミダゾール類が含まれている、請求項1から11までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項13】
60℃で8時間後の粘度増加が出発値の50%を下回る貯蔵安定性を有する、請求項1から12までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項14】
本発明による組成物が140℃で30分後に完全な架橋が行われているように少なくとも反応性である、請求項1から13までのいずれか1項記載の反応性組成物。
【請求項15】
請求項1から14までのいずれか1項記載の反応性組成物を製造する方法であって、例えば撹拌釜、インテンシブミキサー、インテンシブニーダー、スタティックミキサー中又は押出機中で、均質化することにより、反応性組成物を製造する方法。
【請求項16】
繊維複合材料、接着剤、電気積層体並びに粉体塗料における、請求項1から15までのいずれか1項記載の反応性組成物の使用。
【請求項17】
請求項1から15までのいずれか1項記載の反応性組成物を有する、物品。

【公表番号】特表2012−525453(P2012−525453A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507656(P2012−507656)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053357
【国際公開番号】WO2010/124901
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】