エリア管理システム
【課題】画像によりエリア内を管理するシステムにおいて、画像から得られる主観的な情報に、客観的な情報を与え、有効な分析結果を得ることが可能な管理システムを提供することを課題とする。
【解決手段】店舗1には、カメラ12とカウント装置13が設置され、店舗内の画像と、店舗への入場者数、退場者数情報を取得可能となっている。ユーザ端末25に表示された店舗状況表示画面53には、ヒストグラム表示部62に店舗の入場者数のヒストグラムが表示される。ユーザが、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフをマウスでクリックすると、ヒストグラムの上部の画像表示部611に、指定された時間帯の画像が表示される。
【解決手段】店舗1には、カメラ12とカウント装置13が設置され、店舗内の画像と、店舗への入場者数、退場者数情報を取得可能となっている。ユーザ端末25に表示された店舗状況表示画面53には、ヒストグラム表示部62に店舗の入場者数のヒストグラムが表示される。ユーザが、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフをマウスでクリックすると、ヒストグラムの上部の画像表示部611に、指定された時間帯の画像が表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗などのエリア内に設置されたカメラで撮像した画像により、店舗などのエリア内の状況を管理するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストアなどの店舗には、監視カメラが設置されている。監視カメラが撮像した店舗内の画像は、店舗内に設置されたハードディスク装置などに蓄積され、後で再生して閲覧することが可能である。また、フランチャイズの店舗などでは、監視カメラが撮像した店舗内の画像がネットワーク経由で、本部管理センタのサーバに転送され、蓄積される。本部管理センタには閲覧端末が設置され、閲覧端末において各店舗の画像が閲覧可能となっている。本部管理センタの管理者は、各店舗の画像を閲覧することで、店舗ごとの状況を比較し、分析することができる。
【0003】
最近では、百貨店などの店舗の入り口にカウント装置が取り付けられている。カウント装置は、店舗への入場者数をカウントする。カウント装置がカウントした情報はサーバに蓄積され、店舗の入場者数の統計情報などを得ることができる。
【0004】
下記特許文献1には、物体像識別方法に関する発明が開示されている。この物体像識別方法は、デジタル画像中の物体像の法線ベクトルのパターンから物体を検知する。この物体像識別方法によれば、画像中に存在する物体像の数量をカウントすることができる。この技術を利用し、カメラが撮像した画像に基づいて、店舗内への入場者数をカウントすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3406587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、店舗内に設置されたカメラが撮像した画像は、店舗内のハードディスク装置や、本部管理センタのサーバに蓄積される。管理者は、たとえば、店舗ごとの営業状況を把握するために、あるいはマーケティング分析を行うために、店舗内の画像を閲覧する。
【0007】
しかし、営業時間中、常時撮像された画像を全て分析することは大変な作業である。コンビニエンスストアなど24時間営業の店舗であれば、営業時間内の画像を全てチェックすることは多大な労力を要する。
【0008】
また、店舗内の画像を閲覧して、店舗内の視覚的な情報から得られる分析結果は主観的な要素が多く、何らかの客観的な分析結果を得るための情報としては不充分である。POS情報を利用する方法なども考えられるが、POS情報はレジを通過した客の情報であるため、来客者全般の分析を行なうことはできない。
【0009】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、画像によりエリア内を管理するシステムにおいて、画像から得られる主観的な情報に、客観的な情報を与え、有効な分析結果を得ることが可能な管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、画像によりエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、前記エリアを撮像する撮像装置と、前記エリアへの入場者数をカウントするカウント装置と、前記エリアの状況を表示する表示装置と、を備え、前記表示装置は、前記カウント装置がカウントした情報に基づいて、前記エリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、前記ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、画像により複数のエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、第1〜第Nのエリアを撮像する第1〜第Nの撮像装置と、第1〜第Nのエリアへの入場者数をカウントする第1〜第Nのカウント装置と、第1〜第Nのエリアの状況を表示する表示装置と、を備え、前記表示装置は、第1〜第Nのエリアに対応した第1〜第Nのエリア別状況表示部を並列表示する並列表示部、を有し、各エリア別状況表示部は、一のカウント装置がカウントした情報に基づいて、前記一のカウント装置が設置されている一のエリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、前記一のエリアに関するヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記一のエリアに設置された一の撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のエリア管理システムにおいて、前記カウント装置は、前記エリアからの退場者数をカウントする退場者数カウント部、
を有し、前記ヒストグラム表示部は、前記カウント装置がカウントした入場者数情報および退場者数情報に基づいて、前記エリアにおける時間帯別の滞留者数のヒストグラムを表示する滞留者ヒストグラム表示部、を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯に対応する画像を表示させることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項4に記載のエリア管理システムにおいて、前記ヒストグラム表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯のグラフを他の時間帯のグラフとは区別して異なる態様で表示し、前記画像表示部に表示されている画像の時間帯を明示することを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する静止画像を表示させることを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する動画像を表示させることを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、さらに、前記エリアにおける所定の状態を検知して警報情報を取得する検知部、を備え、前記ヒストグラム表示部は、前記検知部が前記所定の状態を検知した時間帯のグラフを他の時間帯のグラフと区別して異なる態様で表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明のエリア管理システムは、エリア内を撮像した画像と、エリアへの入場者数のヒストグラムとをリンクさせて表示する。これにより、エリア内の画像による視覚的な状況分析に、エリアへの入場者数の推移による客観的な情報を加味することができ、様々な観点からエリアの状況を分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】店舗管理システムのシステム全体構成図である。
【図2】店舗管理システムのアプリケーション動作時におけるユーザ端末とアプリケーションサーバの処理形態を示す図である。
【図3】カメラが撮像した画像の蓄積形態を示す図である。
【図4】カウント装置が取得したカウントデータの蓄積形態を示す図である。
【図5】店舗管理システムのアプリケーション動作時にユーザ端末がアクセスする各種データベースを示す図である。
【図6】店舗カメラ一覧画面を示す図である。
【図7】マイフォルダ画面を示す図である。
【図8】単一の店舗の状況を表示している状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【図9】詳細情報をポップアップ表示した状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【図10】2つの店舗の状況を並列表示している状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【図11】警報フラグが記録されている時間帯を強調表示させた状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る店舗管理システムの全体図である。店舗管理システムは、店舗1A、1B、1Cに設置された店舗内システム10A、10B、10Cと、本部管理センタ3内に設置されたセンタシステム30などから構成される。店舗内システム10A、10B、10Cとセンタシステム30とは、ネットワーク2によって接続されている。ネットワーク2としては、専用線やインターネットを利用することができる。
【0021】
店舗1A、1B、1Cは、たとえばコンビニエンスストアやドラッグストアであり、店舗1A、1B、1Cは、同じフランチャイズに加盟している。本部管理センタ3は、フランチャイズの全加盟店を統括する本部である。また、地域統括センタ4は、フランチャイズの加盟店のうち、特定の地域を統括するセンタである。
【0022】
店舗1Aには、LAN15Aが設置されている。LAN15Aには、店舗PC(パーソナルコンピュータ)11A、カメラ12A、カウント装置13Aが接続されている。これらLAN15A、店舗PC11A、カメラ12A、カウント装置13Aにより店舗内システム10Aを構成している。
【0023】
店舗PC11Aは、店舗内システム10Aを管理する端末であり、カメラ12Aが撮像した画像を蓄積する機能や、蓄積した画像を本部管理センタ3に転送する機能などを備える。カメラ12Aは、店舗1A内の画像を撮像可能としている。カメラ12Aとして広角カメラを利用することで、店舗内全域を撮像範囲に収めることができる。
【0024】
カウント装置13Aは、店舗1Aの入り口付近に設置されており、店舗1Aへ入場する客の人数、店舗1Aから退場する客の人数を検知可能としている。カウント装置13Aは、入場者数、退場者数をカウントすることで、現在の店舗1A内における客の滞留者数を算出することができる。カウント装置13Aは、入り口付近を撮像範囲とする画像を取得し、画像解析をすることによって入り口を通過する客の人数を算出することを可能としている。
【0025】
店舗1B、1Cに設置された店舗内システム10B、10Cの構成も店舗内システム10Aと同様である。店舗1B、1Cには、それぞれLAN15B、15Cが設置され、LAN15B、15Cには、それぞれ店舗PC11B、11Cが接続されている。また、LAN15B、15Cには、カメラ12B、12Cが接続され、それぞれ店舗1B、1C内の画像を撮像する。さらに、店舗1B、1Cの入り口付近には、カウント装置13B、13Cが接続され、店舗1B、1Cへの入退場数をカウントする。
【0026】
以下の説明において、店舗1A〜1Cを適宜総称して店舗1として説明する。また、店舗PC11A〜11Cを総称して店舗PC11と、カメラ12A〜12Cを総称してカメラ12と、カウント装置13A〜13Cを総称してカウント装置13として説明する。たとえば、図3におけるカメラ12は、カメラ12A〜12Cに共通の説明として参照される。また、図4におけるカウント装置13は、カウント装置13A〜13Cに共通の説明として参照される。
【0027】
なお、図1においては、店舗1A〜1Cには、それぞれ1台のカメラが接続されている場合を例示しているが、店舗1A〜1Cに複数のカメラが接続されていてもよい。
【0028】
本部管理センタ3には、センタシステム30が設置されている。センタシステム30は、LAN35と、LAN35に接続されたアプリケーションサーバ31、管理サーバ32、画像データベース33、入店者数データベース34、ユーザ端末25などを備えて構成される。
【0029】
アプリケーションサーバ31は、この店舗管理システムを利用するユーザに対して、様々なサービスを提供するサーバである。店舗管理システムを利用するユーザとは、たとえば、本部管理センタ3内で業務を行うフランチャイズ本部の管理者や、店舗1A〜1Cの各店長などである。あるいは、店舗1A〜1Cのある地域を統括する地域統括センタ4にいる地域管理者などである。これらのユーザは、ユーザ端末25を利用してアプリケーションサーバ31にアクセスし、店舗管理システムのサービスを受けることができる。
【0030】
図に示すように、本部管理センタ3には、フランチャイズ本部の管理者が利用するユーザ端末25がLAN35に接続されている。また、地域統括センタ4には、地域管理者が利用するユーザ端末25が配置されている。また、店舗1Cには、店舗1Cの店長が利用するユーザ端末25がLAN10Cに接続されている。なお、店舗PC11が、ユーザ端末25としての機能を備えていてもよい。
【0031】
本実施の形態においては、図2に示すように、アプリケーションサーバ31は、WEBを利用してユーザ端末25に店舗管理システムのサービスを提供する。アプリケーションサーバ31には、WWWサーバ311が実装されており、ユーザ端末25にインストールされているWEBブラウザ251が、WWWサーバ311にアクセスする。そして、アプリケーションサーバ31に格納されている店舗管理システム用コンテンツ312がHTTPを利用してユーザ端末25にダウンロードされ、ユーザ端末25に店舗管理システムのユーザインタフェースを提供する。ユーザインタフェースの詳細については後で説明する。
【0032】
管理サーバ32は、店舗管理システムのメンテナンスを行なうためのサーバである。管理サーバ32は、アプリケーションサーバ31に対する各種の設定や、画像データベース33、入店者数データベース34のメンテナンスなどを行なうことができる。
【0033】
画像データベース33は、店舗1A〜1Cのカメラ12A〜12Cで撮像された画像を蓄積するデータベースである。図3に示すように、カメラ12で撮像された画像は、店舗PC11に蓄積される。たとえば、本実施の形態では、カメラ12は、1fps(frame per second)で画像を取得し、そのままのフレームレートで撮像画像を店舗PC11のハードディスク111に格納する。
【0034】
店舗PC11のハードディスク111に格納された画像は、さらに、ネットワーク2経由で本部管理センタ3に転送され、画像データベース33に蓄積される。画像データベース33には、スナップショット用の画像として、フレームレートを落とした画像が格納される。本実施の形態においては、画像データベース33には、1分間に1フレームのフレームレートで画像が保存される。
【0035】
入店者数データベース34は、店舗1A〜1Cのカウント装置13A〜13Cによってカウントされたカウントデータを蓄積するデータベースである。図4に示すように、カウント装置13は、メモリ131を備えている。カウント装置13は、店舗11の入り口において、入店者数および退場者数をカウントし、入店者数データと退場者数データをメモリ131に格納する。また、カウント装置13は、入店者数データと退場者数データから現在の店舗内の客の滞留者数を算出し、滞留者数データを格納する。
【0036】
カウント装置13は、メモリ131にカウントデータを5日分保存するようにしている。カウントデータは、入場者数データ、退場者数データ、滞留者数データからなるデータである。また、カウント装置13は、30分に1回の頻度で、メモリ131に蓄積しているカウントデータを、5日分まとめて本部管理センタ3に転送し、入店者数データベース34に登録する。これにより、本部管理センタ3の入店数データベース34には、店舗1A〜1Cから転送された過去5日分のカウントデータが追加更新されることになる。
【0037】
このように、本実施の形態の店舗管理システムにおいては、店舗1A〜1Cで撮像された画像が、店舗1A〜1Cに設置されている店舗PC11A〜11Cに蓄積される。この画像は、上述したように、たとえば1fpsなどのコマ数の多い画像であり、後で、店舗内の状況を詳細に把握することに役立つデータである。
【0038】
また、本部管理センタ3の画像データベース33にも、店舗1A〜1Cで撮像された画像が蓄積される。ただし、この画像は、たとえば1分間に1フレームなど、コマ数の少ない画像である。この画像は、店舗内のおおよその状況を把握するのに役立つデータである。
【0039】
さらに、本部管理センタ3の入店者数データベース34には、店舗1A〜1Cで取得されたカウントデータが格納される。このデータは、後で、店舗1A〜1Cの入店者数、滞留者数を分析する目的に用いられる。
【0040】
次に、ユーザ端末25の機能について説明する。上述したように、ユーザ端末25は、本部管理センタ3や店舗1A〜1C、地域統括センタ4などに設置され、管理者や店長などが店舗内の状況を閲覧するために利用する。
【0041】
図5は、ユーザ端末25において店舗管理システムのアプリケーションを起動したときの、データアクセス経路を示す図である。上述したように、本実施の形態においては、店舗管理システムは、WEBを利用しているので、まず、ユーザは、ユーザ端末25においてWEBブラウザ251を起動し、アプリケーションサーバ31のWWWサーバ311にアクセスする。これにより、アプリケーションサーバ31から店舗管理システム用コンテンツ312がダウンロードされ、店舗管理システムのWEBアプリケーションが起動する。そして、WEBアプリケーションは、アプリケーションサーバ31を介して、入店者数データベース34にアクセスし、カウントデータを取得する。また、WEBアプリケーションは、店舗PC11にアクセスし、ハードディスク111に格納されている画像データを取得する。あるいは、WEBアプリケーションは、アプリケーションサーバ31を介して、画像データベース33にアクセスし、画像データを取得する。そして、WEBアプリケーションは、取得した画像データやカウントデータを利用して、後で説明するユーザインタフェース画面をモニタに表示するのである。
【0042】
図6は、ユーザ端末25のモニタに表示された店舗カメラ一覧画面51を示す。ユーザは、まず、店舗カメラ一覧画面51において、閲覧したい店舗に設置されたカメラ12の選択を行なう。
【0043】
ここで、店舗カメラ一覧画面51には、ユーザごとに表示されるカメラ12のリストが異なる。図示省略しているが、店舗カメラ一覧画面51に画面が遷移する前に、モニタにはログイン画面が表示される。ユーザは、ログイン画面において、ユーザIDやパスワードを入力している。店舗カメラ一覧画面51は、ユーザIDに基づいて表示するカメラ12のリストを決定する。
【0044】
たとえば、フランチャイズ本部の管理者であれば、全カメラを参照する権限を持つので、フランチャイズに加盟している全店舗の全カメラを参照することができる。これに対して、たとえば、店舗1Cの店長であれば、店舗1Cに設置されたカメラ12Cだけを閲覧する権限を持つ。地域統括センタ4の管理者であれば、統括している地域の全店舗のカメラを閲覧する権限を持たせることができる。
【0045】
ユーザは、店舗カメラ一覧画面51において、閲覧したい店舗に設置されたカメラ12を選択するが、たとえば、フランチャイズに加盟している店舗の数、カメラ数は膨大な数になる場合がある。このような場合には、カメラ12を選択する操作が煩雑になる。そこで、図7に示すような、マイフォルダ画面52を利用することができる。
【0046】
マイフォルダ画面52には、ユーザが、日頃からよく閲覧する店舗に設置されたカメラ12の一覧が表示される。各ユーザは、自分が閲覧する権限を持っているカメラ12のリストをマイフォルダ画面52に追加することができる。ユーザは、マイフォルダ画面52を利用することで、簡単に、閲覧したい店舗に設置されたカメラ12を選択することができる。
【0047】
ユーザが、店舗カメラ一覧画面51あるいはマイフォルダ画面52から閲覧したい店舗のカメラを選択すると、図8に示す店舗状況表示画面53が表示される。ここでは、ユーザが、図6に示す店舗カメラ一覧画面51において雄琴店の第1カメラを選択した場合を例に説明する。図1では、店舗1A〜1Cには、それぞれカメラ12が1台設置されている場合を例示しているが、図6に示すように、雄琴店には第1、第2の2台のカメラが設置されており、ユーザは、第1カメラを選択している。
【0048】
図8に示すように、店舗状況表示画面53は、上段の画像操作部61と、下段のヒストグラム表示部62から構成されている。店舗状況表示画面53が表示されると、ユーザは、画面上部の日付指定欄531において、店舗の状況を閲覧したい日付を指定する。図では、ユーザが、2008年12月24日(水)を指定した状態を示している。気象情報欄532には、日付指定欄531において指定された日付の天気(図は晴れマーク)と、最高気温、最低気温の情報が表示されている。気象情報欄532に表示させる情報は、たとえば、管理センタ3に設置されたデータベースや、インターネット上のデータベースなどから取得される。
【0049】
画像操作部61の画像表示部611には、カメラ12が撮像した画像が表示される。図の例では、日付指定欄531において指定された2008年12月24日(水)の雄琴店の第1カメラが撮影した画像が表示されている。画像表示部611に表示される画像は、カメラ12において撮像され、店舗PC11のハードディスク111に格納されている画像である。あるいは、時刻指定欄533において時刻が指定されると、日付指定欄531において指定された日における時刻指定欄533において指定された時刻の画像が表示される。
【0050】
ヒストグラム表示部62には、日付指定欄531で指定された日付に対応する入店者数のヒストグラムが表示されている。ヒストグラム表示部62は、入店者数データベース34に格納されているカウントデータに基づいてヒストグラムを表示する。ヒストグラムは、0時から24時までの入店者数を2時間刻みでグラフ化している。図では、カウントデータに含まれる入店者数データに基づいてヒストグラムが表示されている。したがって、図のヒストグラムは店舗への入店者数の推移を示している。また、カウントデータに含まれる滞留者数データに基づいてヒストグラムを表示させるよう表示設定を変更することができる。この場合であれば、時間帯別の店舗内の客の滞留者数の推移を示すことができる。滞留者数の表示方法としては、たとえば、指定された時間帯における滞留者数の平均人数をグラフ化すればよい。
【0051】
ユーザは、まず、ヒストグラムを参照することで、日付指定欄531で指定された日の店舗の入店者数の推移を把握することができる。そして、入店者数の中で、気になる時間帯があったとすれば、その時間帯のグラフを選択操作する。ユーザがマウスを操作し、特定の時間帯のグラフをクリックすれば、その操作に応答して、画像表示部611に、選択された時間帯の画像が表示される。なお、ある時間帯のグラフが選択されたときに表示される初期の画像は、選択された時間帯の先頭の画像であってもよいし、あるいは選択された時間帯の中央の時間の画像であってもよい。なお、画像の再生中には、時刻指定欄533には、再生中の画像の時刻が表示される。
【0052】
図8では、ユーザが、12時〜14時の入店者数が多いことに注目し、12時〜14時のグラフを選択した状態を示している。12時〜14時のグラフが選択されることにより、選択された時間帯のグラフの色が変わり強調表示されていることが分かる。これにより、ユーザは、画像表示部611に表示されている画像が、どの時間帯の画像であるかを即座に把握することができる。
【0053】
ユーザは、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフを選択して、対応する時間帯の画像を表示させた後、再生ボタン612をマウスでクリックすることにより、画像表示部611に表示されている画像を動画像として再生することができる。具体的には、店舗PC11からハードディスク111に格納されている1fpsの動画像が転送され、画像表示部61に動画像が表示される。
【0054】
また、ユーザは、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフを選択して、対応する時間帯の画像を表示させた後、進むボタン613を選択することにより、画像表示部611に表示させている画像の時間を進めることができる。たとえば、進むボタン613をマウスでクリックするごとに、1秒後の画像が表示される。逆に、戻るボタン614をマウスでクリックすると、1秒前の画像が表示される。また、早送りボタン615をマウスでクリックすることにより、1分後の画像が表示される。逆に、巻き戻しボタン616をマウスでクリックすることにより、1分前の画像が表示される。
【0055】
また、付加機能として、ユーザが、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフにマウスのポインタを合わせる操作を行うことで、図9に示すように、詳細情報がポップアップされる。ポップアップ画面には、マウスが重ねられている時間帯の入店者数データ、退場者数データ、滞留者数データが表示されている。滞留者数としては、たとえば、上述したように、指定された時間帯の滞留者数の平均人数が表示される。
【0056】
このように、本実施の形態の店舗管理システムにおいては、入店者数のヒストグラムを表示するとともに、ヒストグラムにおいて選択された時間帯に対応する画像がヒストグラムとともに表示される。これにより、ユーザは、ヒストグラムで入店者数の分布を閲覧して、入店者数の推移を分析しながら、各時間帯に対応する画像を即座に閲覧することができる。
【0057】
たとえば、店舗の店長は、ヒストグラムと対応する時間帯を閲覧することで、自分の店舗において、入店者数の多い時間帯と少ない時間帯の店舗の様子を比較することができる。入店者数の少ない時間帯の店員の様子を観察し、店員の接客指導に役立てることができる。あるいは、入店数の多い時間帯の客層を分析し、マーケティングに役立てることができる。また、気象情報欄532をあわせて参照することで、気象状況を加味した上で、時間帯別の店内の様子を分析することができる。
【0058】
図8で示した例では、店舗状況表示画面53には、単一のヒストグラムとカメラ12の画像が表示されていた。これに対して図10で示した例では、店舗状況表示画面53には、2箇所の店舗のカメラの画像が表示されている。
【0059】
図10に示すように、店舗状況表示画面53の画面左側には、図8と同様、画像表示部611に雄琴店の第1カメラの画像が表示され、ヒストグラム表示部62に雄琴店に対応した入店者数のヒストグラムが表示されている。そして、店舗状況表示画面53の画面右側には、画像表示部611に荒川店の第1カメラの画像が表示され、ヒストグラム表示部62に荒川店に対応した入店者数のヒストグラムが表示されている。このように、本実施の形態の店舗管理システムでは、複数の店舗のカメラ画像を比較して表示することができる。あるいは、1つの店舗に設置された複数のカメラ画像を比較して表示することもできる。
【0060】
図では、左右いずれの日付指定欄531にも、2008年12月24日(水)が指定されている。したがって、2つの店舗の同じ日の画像を比較することができる。さらに、左右いずれのヒストグラムにおいても、12時〜14時のグラフが選択されている。したがって、左右いずれの画像表示部611にも、12時〜14時の店舗内の画像が表示されている。これにより、2つの店舗の同じ時間帯の画像を比較することができる。
【0061】
なお、図では、2つの店舗の画像およびヒストグラムを比較して並列表示しているが、3つ以上の店舗の状況を並列表示するようにしてもよい。たとえば、地域内の4つの店舗のカメラ画像とヒストグラムを並列表示すれば、地域統括センタ4の管理者は、地域内の4つの店舗の時間帯別の画像を比較して分析することができる。
【0062】
このように、フランチャイズ本部や地域統括センタ4の管理者は、複数の店舗のヒストグラムを比較して、各店舗の入店者数の分布を分析し、さらに、各店舗の各時間帯の画像を閲覧することで、各店舗の状況を分析することができる。たとえば、オフィス街のコンビニエンスストアであれば、入店者数の最も多くなる12時〜14時の時間帯の画像を比較することで、集客能力の差を分析することができる。優良点の店舗内状況から、他店の店舗の店員への教育指導を行うこともできる。また、各店舗のヒストグラムを参照し、各店舗で入店者数の多い時間帯の画像を表示させることで、入店者数が多くなる共通条件などを分析することができる。さらには、気象情報欄532を参照することで、気象状況も加味した上で、店舗間の状況を比較することができる。
【0063】
図11は、本実施の形態の店舗管理システムの応用例である。この応用例は、店舗に警報装置が装備されている場合の実施例である。たとえば、店舗内の倉庫に侵入者を検知する検知センサが取り付けられている。
【0064】
図11で示すヒストグラム表示部62に表示されたヒストグラムには、22時〜24時に警報フラグが記録されていることを示す強調表示が行われている。上述したように、マウスによりいずれかの時間帯のグラフが選択されると、選択されたグラフが強調表示されているが、警報フラグが記録されている時間帯の強調表示は異なる態様で表示させればよい。たとえば、警報フラグが記録されている時間帯のグラフは赤色表示や点滅表示することで注意を促せばよい。
【0065】
図11においては、画像表示部611に表示されている画像は、12時から14時の時間帯の店内の画像であるが、ユーザは、22時〜24時の時間帯が強調表示されていることを確認すると、この時間帯のグラフをマウスでクリックする。これにより、倉庫内の検知センサにより警報フラグが記録された時間帯の店舗内の様子を閲覧することができる。この時間帯に店内に不審な人物がいれば、不審人物を特定する重要な画像となる。
【0066】
上述した実施の形態においては、画像表示部611には、店舗PC11のハードディスク111に格納されている画像を表示させるようにした。これにより、再生ボタン612が選択されることにより、指定された時間帯の動画像を再生することができる。上記の例であれば、1fpsで動画像を表示させることができる。たとえば、店舗PC11のハードディスク111に1週間分の画像データが蓄積されているのであれば、1週間前までの画像についてはコマ数の多い画像を閲覧することができる。
【0067】
これ以外に、この店舗管理システムでは、本部管理センタ3の画像データベース33に格納されたスナップショット用の画像を利用することができる。画像データベース33には、1分間に1フレームなどコマ数の少ない画像が長期間にわたって蓄積されている。たとえば、1ヶ月分の画像が蓄積されている。したがって、日付指定欄531において、2週間前などの日付が指定された場合には、アプリケーションサーバ31は、画像データベース33から指定された時間帯の画像データを取得し、ユーザ端末25に送信する。これにより、画像表示部611には、画像データベース33から取得した画像が表示されるのである。なお、1ヶ月前の画像を表示させる仕様とするのであれば、入店者数データベース34においても、1ヶ月間分のカウントデータを保存するようにすればよい。
【0068】
このように、ユーザ端末25は、比較的最近の時間帯が指定された場合には、店舗PC11からコマ数の多い画像を取得し、2週間前などの時間帯が指定された場合には、画像データベース33からコマ数の少ない画像を取得する。これにより、直近の店舗内の状況についてはより詳細な画像を閲覧することを可能とするとともに、ある程度時間が経過した後でも、おおよその状況は把握できるようになっている。
【0069】
上記の実施の形態においては、日付指定欄531で指定された過去の日のヒストグラムと画像を表示させる場合を説明した。これ以外に、この店舗管理システムは、現在の店舗内の画像をライブ表示することもできる。上述したように、店舗PC11には、カメラ12が撮像した画像が1fpsでリアルタイムで蓄積されている。ユーザ端末25において、この撮像画像をリアルタイムで取得して画像表示部611に表示するのである。そして、ヒストグラム表示部62には、たとえば当日の0時から現在時刻までのヒストグラムを表示させればよい。あるいは、現在時刻から遡って1日前からのヒストグラムを表示させてもよい。これにより、ユーザは、現時点での直近の入店者数の分布と、現在の店舗内の様子とを把握することができる。
【0070】
ユーザ端末25が店舗PC11にアクセスし、動画像を取得している場合には、ネットワーク2の帯域を多く使用することになる。また、店舗PC11は、複数のユーザ端末25からのアクセスを受ける可能性があり、ある程度の処理負荷が掛かる。したがって、ユーザ端末25において動画再生中、所定時間ユーザ操作が行われなかった場合には、タイムアウト処理を行い、店舗PC11とのアクセスを切断するように設定しておくことが好ましい。
【符号の説明】
【0071】
1A〜1C 店舗
3 本部管理センタ
4 地域統括センタ
11(11A〜11C) 店舗PC
12(12A〜12C) カメラ
13(13A〜13C) カウント装置
25 ユーザ端末
31 アプリケーションサーバ
32 管理サーバ
33 画像データベース
34 入店者数データベース
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗などのエリア内に設置されたカメラで撮像した画像により、店舗などのエリア内の状況を管理するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストアなどの店舗には、監視カメラが設置されている。監視カメラが撮像した店舗内の画像は、店舗内に設置されたハードディスク装置などに蓄積され、後で再生して閲覧することが可能である。また、フランチャイズの店舗などでは、監視カメラが撮像した店舗内の画像がネットワーク経由で、本部管理センタのサーバに転送され、蓄積される。本部管理センタには閲覧端末が設置され、閲覧端末において各店舗の画像が閲覧可能となっている。本部管理センタの管理者は、各店舗の画像を閲覧することで、店舗ごとの状況を比較し、分析することができる。
【0003】
最近では、百貨店などの店舗の入り口にカウント装置が取り付けられている。カウント装置は、店舗への入場者数をカウントする。カウント装置がカウントした情報はサーバに蓄積され、店舗の入場者数の統計情報などを得ることができる。
【0004】
下記特許文献1には、物体像識別方法に関する発明が開示されている。この物体像識別方法は、デジタル画像中の物体像の法線ベクトルのパターンから物体を検知する。この物体像識別方法によれば、画像中に存在する物体像の数量をカウントすることができる。この技術を利用し、カメラが撮像した画像に基づいて、店舗内への入場者数をカウントすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3406587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、店舗内に設置されたカメラが撮像した画像は、店舗内のハードディスク装置や、本部管理センタのサーバに蓄積される。管理者は、たとえば、店舗ごとの営業状況を把握するために、あるいはマーケティング分析を行うために、店舗内の画像を閲覧する。
【0007】
しかし、営業時間中、常時撮像された画像を全て分析することは大変な作業である。コンビニエンスストアなど24時間営業の店舗であれば、営業時間内の画像を全てチェックすることは多大な労力を要する。
【0008】
また、店舗内の画像を閲覧して、店舗内の視覚的な情報から得られる分析結果は主観的な要素が多く、何らかの客観的な分析結果を得るための情報としては不充分である。POS情報を利用する方法なども考えられるが、POS情報はレジを通過した客の情報であるため、来客者全般の分析を行なうことはできない。
【0009】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、画像によりエリア内を管理するシステムにおいて、画像から得られる主観的な情報に、客観的な情報を与え、有効な分析結果を得ることが可能な管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、画像によりエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、前記エリアを撮像する撮像装置と、前記エリアへの入場者数をカウントするカウント装置と、前記エリアの状況を表示する表示装置と、を備え、前記表示装置は、前記カウント装置がカウントした情報に基づいて、前記エリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、前記ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、画像により複数のエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、第1〜第Nのエリアを撮像する第1〜第Nの撮像装置と、第1〜第Nのエリアへの入場者数をカウントする第1〜第Nのカウント装置と、第1〜第Nのエリアの状況を表示する表示装置と、を備え、前記表示装置は、第1〜第Nのエリアに対応した第1〜第Nのエリア別状況表示部を並列表示する並列表示部、を有し、各エリア別状況表示部は、一のカウント装置がカウントした情報に基づいて、前記一のカウント装置が設置されている一のエリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、前記一のエリアに関するヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記一のエリアに設置された一の撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のエリア管理システムにおいて、前記カウント装置は、前記エリアからの退場者数をカウントする退場者数カウント部、
を有し、前記ヒストグラム表示部は、前記カウント装置がカウントした入場者数情報および退場者数情報に基づいて、前記エリアにおける時間帯別の滞留者数のヒストグラムを表示する滞留者ヒストグラム表示部、を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯に対応する画像を表示させることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項4に記載のエリア管理システムにおいて、前記ヒストグラム表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯のグラフを他の時間帯のグラフとは区別して異なる態様で表示し、前記画像表示部に表示されている画像の時間帯を明示することを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する静止画像を表示させることを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する動画像を表示させることを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、さらに、前記エリアにおける所定の状態を検知して警報情報を取得する検知部、を備え、前記ヒストグラム表示部は、前記検知部が前記所定の状態を検知した時間帯のグラフを他の時間帯のグラフと区別して異なる態様で表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明のエリア管理システムは、エリア内を撮像した画像と、エリアへの入場者数のヒストグラムとをリンクさせて表示する。これにより、エリア内の画像による視覚的な状況分析に、エリアへの入場者数の推移による客観的な情報を加味することができ、様々な観点からエリアの状況を分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】店舗管理システムのシステム全体構成図である。
【図2】店舗管理システムのアプリケーション動作時におけるユーザ端末とアプリケーションサーバの処理形態を示す図である。
【図3】カメラが撮像した画像の蓄積形態を示す図である。
【図4】カウント装置が取得したカウントデータの蓄積形態を示す図である。
【図5】店舗管理システムのアプリケーション動作時にユーザ端末がアクセスする各種データベースを示す図である。
【図6】店舗カメラ一覧画面を示す図である。
【図7】マイフォルダ画面を示す図である。
【図8】単一の店舗の状況を表示している状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【図9】詳細情報をポップアップ表示した状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【図10】2つの店舗の状況を並列表示している状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【図11】警報フラグが記録されている時間帯を強調表示させた状態の店舗状況表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る店舗管理システムの全体図である。店舗管理システムは、店舗1A、1B、1Cに設置された店舗内システム10A、10B、10Cと、本部管理センタ3内に設置されたセンタシステム30などから構成される。店舗内システム10A、10B、10Cとセンタシステム30とは、ネットワーク2によって接続されている。ネットワーク2としては、専用線やインターネットを利用することができる。
【0021】
店舗1A、1B、1Cは、たとえばコンビニエンスストアやドラッグストアであり、店舗1A、1B、1Cは、同じフランチャイズに加盟している。本部管理センタ3は、フランチャイズの全加盟店を統括する本部である。また、地域統括センタ4は、フランチャイズの加盟店のうち、特定の地域を統括するセンタである。
【0022】
店舗1Aには、LAN15Aが設置されている。LAN15Aには、店舗PC(パーソナルコンピュータ)11A、カメラ12A、カウント装置13Aが接続されている。これらLAN15A、店舗PC11A、カメラ12A、カウント装置13Aにより店舗内システム10Aを構成している。
【0023】
店舗PC11Aは、店舗内システム10Aを管理する端末であり、カメラ12Aが撮像した画像を蓄積する機能や、蓄積した画像を本部管理センタ3に転送する機能などを備える。カメラ12Aは、店舗1A内の画像を撮像可能としている。カメラ12Aとして広角カメラを利用することで、店舗内全域を撮像範囲に収めることができる。
【0024】
カウント装置13Aは、店舗1Aの入り口付近に設置されており、店舗1Aへ入場する客の人数、店舗1Aから退場する客の人数を検知可能としている。カウント装置13Aは、入場者数、退場者数をカウントすることで、現在の店舗1A内における客の滞留者数を算出することができる。カウント装置13Aは、入り口付近を撮像範囲とする画像を取得し、画像解析をすることによって入り口を通過する客の人数を算出することを可能としている。
【0025】
店舗1B、1Cに設置された店舗内システム10B、10Cの構成も店舗内システム10Aと同様である。店舗1B、1Cには、それぞれLAN15B、15Cが設置され、LAN15B、15Cには、それぞれ店舗PC11B、11Cが接続されている。また、LAN15B、15Cには、カメラ12B、12Cが接続され、それぞれ店舗1B、1C内の画像を撮像する。さらに、店舗1B、1Cの入り口付近には、カウント装置13B、13Cが接続され、店舗1B、1Cへの入退場数をカウントする。
【0026】
以下の説明において、店舗1A〜1Cを適宜総称して店舗1として説明する。また、店舗PC11A〜11Cを総称して店舗PC11と、カメラ12A〜12Cを総称してカメラ12と、カウント装置13A〜13Cを総称してカウント装置13として説明する。たとえば、図3におけるカメラ12は、カメラ12A〜12Cに共通の説明として参照される。また、図4におけるカウント装置13は、カウント装置13A〜13Cに共通の説明として参照される。
【0027】
なお、図1においては、店舗1A〜1Cには、それぞれ1台のカメラが接続されている場合を例示しているが、店舗1A〜1Cに複数のカメラが接続されていてもよい。
【0028】
本部管理センタ3には、センタシステム30が設置されている。センタシステム30は、LAN35と、LAN35に接続されたアプリケーションサーバ31、管理サーバ32、画像データベース33、入店者数データベース34、ユーザ端末25などを備えて構成される。
【0029】
アプリケーションサーバ31は、この店舗管理システムを利用するユーザに対して、様々なサービスを提供するサーバである。店舗管理システムを利用するユーザとは、たとえば、本部管理センタ3内で業務を行うフランチャイズ本部の管理者や、店舗1A〜1Cの各店長などである。あるいは、店舗1A〜1Cのある地域を統括する地域統括センタ4にいる地域管理者などである。これらのユーザは、ユーザ端末25を利用してアプリケーションサーバ31にアクセスし、店舗管理システムのサービスを受けることができる。
【0030】
図に示すように、本部管理センタ3には、フランチャイズ本部の管理者が利用するユーザ端末25がLAN35に接続されている。また、地域統括センタ4には、地域管理者が利用するユーザ端末25が配置されている。また、店舗1Cには、店舗1Cの店長が利用するユーザ端末25がLAN10Cに接続されている。なお、店舗PC11が、ユーザ端末25としての機能を備えていてもよい。
【0031】
本実施の形態においては、図2に示すように、アプリケーションサーバ31は、WEBを利用してユーザ端末25に店舗管理システムのサービスを提供する。アプリケーションサーバ31には、WWWサーバ311が実装されており、ユーザ端末25にインストールされているWEBブラウザ251が、WWWサーバ311にアクセスする。そして、アプリケーションサーバ31に格納されている店舗管理システム用コンテンツ312がHTTPを利用してユーザ端末25にダウンロードされ、ユーザ端末25に店舗管理システムのユーザインタフェースを提供する。ユーザインタフェースの詳細については後で説明する。
【0032】
管理サーバ32は、店舗管理システムのメンテナンスを行なうためのサーバである。管理サーバ32は、アプリケーションサーバ31に対する各種の設定や、画像データベース33、入店者数データベース34のメンテナンスなどを行なうことができる。
【0033】
画像データベース33は、店舗1A〜1Cのカメラ12A〜12Cで撮像された画像を蓄積するデータベースである。図3に示すように、カメラ12で撮像された画像は、店舗PC11に蓄積される。たとえば、本実施の形態では、カメラ12は、1fps(frame per second)で画像を取得し、そのままのフレームレートで撮像画像を店舗PC11のハードディスク111に格納する。
【0034】
店舗PC11のハードディスク111に格納された画像は、さらに、ネットワーク2経由で本部管理センタ3に転送され、画像データベース33に蓄積される。画像データベース33には、スナップショット用の画像として、フレームレートを落とした画像が格納される。本実施の形態においては、画像データベース33には、1分間に1フレームのフレームレートで画像が保存される。
【0035】
入店者数データベース34は、店舗1A〜1Cのカウント装置13A〜13Cによってカウントされたカウントデータを蓄積するデータベースである。図4に示すように、カウント装置13は、メモリ131を備えている。カウント装置13は、店舗11の入り口において、入店者数および退場者数をカウントし、入店者数データと退場者数データをメモリ131に格納する。また、カウント装置13は、入店者数データと退場者数データから現在の店舗内の客の滞留者数を算出し、滞留者数データを格納する。
【0036】
カウント装置13は、メモリ131にカウントデータを5日分保存するようにしている。カウントデータは、入場者数データ、退場者数データ、滞留者数データからなるデータである。また、カウント装置13は、30分に1回の頻度で、メモリ131に蓄積しているカウントデータを、5日分まとめて本部管理センタ3に転送し、入店者数データベース34に登録する。これにより、本部管理センタ3の入店数データベース34には、店舗1A〜1Cから転送された過去5日分のカウントデータが追加更新されることになる。
【0037】
このように、本実施の形態の店舗管理システムにおいては、店舗1A〜1Cで撮像された画像が、店舗1A〜1Cに設置されている店舗PC11A〜11Cに蓄積される。この画像は、上述したように、たとえば1fpsなどのコマ数の多い画像であり、後で、店舗内の状況を詳細に把握することに役立つデータである。
【0038】
また、本部管理センタ3の画像データベース33にも、店舗1A〜1Cで撮像された画像が蓄積される。ただし、この画像は、たとえば1分間に1フレームなど、コマ数の少ない画像である。この画像は、店舗内のおおよその状況を把握するのに役立つデータである。
【0039】
さらに、本部管理センタ3の入店者数データベース34には、店舗1A〜1Cで取得されたカウントデータが格納される。このデータは、後で、店舗1A〜1Cの入店者数、滞留者数を分析する目的に用いられる。
【0040】
次に、ユーザ端末25の機能について説明する。上述したように、ユーザ端末25は、本部管理センタ3や店舗1A〜1C、地域統括センタ4などに設置され、管理者や店長などが店舗内の状況を閲覧するために利用する。
【0041】
図5は、ユーザ端末25において店舗管理システムのアプリケーションを起動したときの、データアクセス経路を示す図である。上述したように、本実施の形態においては、店舗管理システムは、WEBを利用しているので、まず、ユーザは、ユーザ端末25においてWEBブラウザ251を起動し、アプリケーションサーバ31のWWWサーバ311にアクセスする。これにより、アプリケーションサーバ31から店舗管理システム用コンテンツ312がダウンロードされ、店舗管理システムのWEBアプリケーションが起動する。そして、WEBアプリケーションは、アプリケーションサーバ31を介して、入店者数データベース34にアクセスし、カウントデータを取得する。また、WEBアプリケーションは、店舗PC11にアクセスし、ハードディスク111に格納されている画像データを取得する。あるいは、WEBアプリケーションは、アプリケーションサーバ31を介して、画像データベース33にアクセスし、画像データを取得する。そして、WEBアプリケーションは、取得した画像データやカウントデータを利用して、後で説明するユーザインタフェース画面をモニタに表示するのである。
【0042】
図6は、ユーザ端末25のモニタに表示された店舗カメラ一覧画面51を示す。ユーザは、まず、店舗カメラ一覧画面51において、閲覧したい店舗に設置されたカメラ12の選択を行なう。
【0043】
ここで、店舗カメラ一覧画面51には、ユーザごとに表示されるカメラ12のリストが異なる。図示省略しているが、店舗カメラ一覧画面51に画面が遷移する前に、モニタにはログイン画面が表示される。ユーザは、ログイン画面において、ユーザIDやパスワードを入力している。店舗カメラ一覧画面51は、ユーザIDに基づいて表示するカメラ12のリストを決定する。
【0044】
たとえば、フランチャイズ本部の管理者であれば、全カメラを参照する権限を持つので、フランチャイズに加盟している全店舗の全カメラを参照することができる。これに対して、たとえば、店舗1Cの店長であれば、店舗1Cに設置されたカメラ12Cだけを閲覧する権限を持つ。地域統括センタ4の管理者であれば、統括している地域の全店舗のカメラを閲覧する権限を持たせることができる。
【0045】
ユーザは、店舗カメラ一覧画面51において、閲覧したい店舗に設置されたカメラ12を選択するが、たとえば、フランチャイズに加盟している店舗の数、カメラ数は膨大な数になる場合がある。このような場合には、カメラ12を選択する操作が煩雑になる。そこで、図7に示すような、マイフォルダ画面52を利用することができる。
【0046】
マイフォルダ画面52には、ユーザが、日頃からよく閲覧する店舗に設置されたカメラ12の一覧が表示される。各ユーザは、自分が閲覧する権限を持っているカメラ12のリストをマイフォルダ画面52に追加することができる。ユーザは、マイフォルダ画面52を利用することで、簡単に、閲覧したい店舗に設置されたカメラ12を選択することができる。
【0047】
ユーザが、店舗カメラ一覧画面51あるいはマイフォルダ画面52から閲覧したい店舗のカメラを選択すると、図8に示す店舗状況表示画面53が表示される。ここでは、ユーザが、図6に示す店舗カメラ一覧画面51において雄琴店の第1カメラを選択した場合を例に説明する。図1では、店舗1A〜1Cには、それぞれカメラ12が1台設置されている場合を例示しているが、図6に示すように、雄琴店には第1、第2の2台のカメラが設置されており、ユーザは、第1カメラを選択している。
【0048】
図8に示すように、店舗状況表示画面53は、上段の画像操作部61と、下段のヒストグラム表示部62から構成されている。店舗状況表示画面53が表示されると、ユーザは、画面上部の日付指定欄531において、店舗の状況を閲覧したい日付を指定する。図では、ユーザが、2008年12月24日(水)を指定した状態を示している。気象情報欄532には、日付指定欄531において指定された日付の天気(図は晴れマーク)と、最高気温、最低気温の情報が表示されている。気象情報欄532に表示させる情報は、たとえば、管理センタ3に設置されたデータベースや、インターネット上のデータベースなどから取得される。
【0049】
画像操作部61の画像表示部611には、カメラ12が撮像した画像が表示される。図の例では、日付指定欄531において指定された2008年12月24日(水)の雄琴店の第1カメラが撮影した画像が表示されている。画像表示部611に表示される画像は、カメラ12において撮像され、店舗PC11のハードディスク111に格納されている画像である。あるいは、時刻指定欄533において時刻が指定されると、日付指定欄531において指定された日における時刻指定欄533において指定された時刻の画像が表示される。
【0050】
ヒストグラム表示部62には、日付指定欄531で指定された日付に対応する入店者数のヒストグラムが表示されている。ヒストグラム表示部62は、入店者数データベース34に格納されているカウントデータに基づいてヒストグラムを表示する。ヒストグラムは、0時から24時までの入店者数を2時間刻みでグラフ化している。図では、カウントデータに含まれる入店者数データに基づいてヒストグラムが表示されている。したがって、図のヒストグラムは店舗への入店者数の推移を示している。また、カウントデータに含まれる滞留者数データに基づいてヒストグラムを表示させるよう表示設定を変更することができる。この場合であれば、時間帯別の店舗内の客の滞留者数の推移を示すことができる。滞留者数の表示方法としては、たとえば、指定された時間帯における滞留者数の平均人数をグラフ化すればよい。
【0051】
ユーザは、まず、ヒストグラムを参照することで、日付指定欄531で指定された日の店舗の入店者数の推移を把握することができる。そして、入店者数の中で、気になる時間帯があったとすれば、その時間帯のグラフを選択操作する。ユーザがマウスを操作し、特定の時間帯のグラフをクリックすれば、その操作に応答して、画像表示部611に、選択された時間帯の画像が表示される。なお、ある時間帯のグラフが選択されたときに表示される初期の画像は、選択された時間帯の先頭の画像であってもよいし、あるいは選択された時間帯の中央の時間の画像であってもよい。なお、画像の再生中には、時刻指定欄533には、再生中の画像の時刻が表示される。
【0052】
図8では、ユーザが、12時〜14時の入店者数が多いことに注目し、12時〜14時のグラフを選択した状態を示している。12時〜14時のグラフが選択されることにより、選択された時間帯のグラフの色が変わり強調表示されていることが分かる。これにより、ユーザは、画像表示部611に表示されている画像が、どの時間帯の画像であるかを即座に把握することができる。
【0053】
ユーザは、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフを選択して、対応する時間帯の画像を表示させた後、再生ボタン612をマウスでクリックすることにより、画像表示部611に表示されている画像を動画像として再生することができる。具体的には、店舗PC11からハードディスク111に格納されている1fpsの動画像が転送され、画像表示部61に動画像が表示される。
【0054】
また、ユーザは、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフを選択して、対応する時間帯の画像を表示させた後、進むボタン613を選択することにより、画像表示部611に表示させている画像の時間を進めることができる。たとえば、進むボタン613をマウスでクリックするごとに、1秒後の画像が表示される。逆に、戻るボタン614をマウスでクリックすると、1秒前の画像が表示される。また、早送りボタン615をマウスでクリックすることにより、1分後の画像が表示される。逆に、巻き戻しボタン616をマウスでクリックすることにより、1分前の画像が表示される。
【0055】
また、付加機能として、ユーザが、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフにマウスのポインタを合わせる操作を行うことで、図9に示すように、詳細情報がポップアップされる。ポップアップ画面には、マウスが重ねられている時間帯の入店者数データ、退場者数データ、滞留者数データが表示されている。滞留者数としては、たとえば、上述したように、指定された時間帯の滞留者数の平均人数が表示される。
【0056】
このように、本実施の形態の店舗管理システムにおいては、入店者数のヒストグラムを表示するとともに、ヒストグラムにおいて選択された時間帯に対応する画像がヒストグラムとともに表示される。これにより、ユーザは、ヒストグラムで入店者数の分布を閲覧して、入店者数の推移を分析しながら、各時間帯に対応する画像を即座に閲覧することができる。
【0057】
たとえば、店舗の店長は、ヒストグラムと対応する時間帯を閲覧することで、自分の店舗において、入店者数の多い時間帯と少ない時間帯の店舗の様子を比較することができる。入店者数の少ない時間帯の店員の様子を観察し、店員の接客指導に役立てることができる。あるいは、入店数の多い時間帯の客層を分析し、マーケティングに役立てることができる。また、気象情報欄532をあわせて参照することで、気象状況を加味した上で、時間帯別の店内の様子を分析することができる。
【0058】
図8で示した例では、店舗状況表示画面53には、単一のヒストグラムとカメラ12の画像が表示されていた。これに対して図10で示した例では、店舗状況表示画面53には、2箇所の店舗のカメラの画像が表示されている。
【0059】
図10に示すように、店舗状況表示画面53の画面左側には、図8と同様、画像表示部611に雄琴店の第1カメラの画像が表示され、ヒストグラム表示部62に雄琴店に対応した入店者数のヒストグラムが表示されている。そして、店舗状況表示画面53の画面右側には、画像表示部611に荒川店の第1カメラの画像が表示され、ヒストグラム表示部62に荒川店に対応した入店者数のヒストグラムが表示されている。このように、本実施の形態の店舗管理システムでは、複数の店舗のカメラ画像を比較して表示することができる。あるいは、1つの店舗に設置された複数のカメラ画像を比較して表示することもできる。
【0060】
図では、左右いずれの日付指定欄531にも、2008年12月24日(水)が指定されている。したがって、2つの店舗の同じ日の画像を比較することができる。さらに、左右いずれのヒストグラムにおいても、12時〜14時のグラフが選択されている。したがって、左右いずれの画像表示部611にも、12時〜14時の店舗内の画像が表示されている。これにより、2つの店舗の同じ時間帯の画像を比較することができる。
【0061】
なお、図では、2つの店舗の画像およびヒストグラムを比較して並列表示しているが、3つ以上の店舗の状況を並列表示するようにしてもよい。たとえば、地域内の4つの店舗のカメラ画像とヒストグラムを並列表示すれば、地域統括センタ4の管理者は、地域内の4つの店舗の時間帯別の画像を比較して分析することができる。
【0062】
このように、フランチャイズ本部や地域統括センタ4の管理者は、複数の店舗のヒストグラムを比較して、各店舗の入店者数の分布を分析し、さらに、各店舗の各時間帯の画像を閲覧することで、各店舗の状況を分析することができる。たとえば、オフィス街のコンビニエンスストアであれば、入店者数の最も多くなる12時〜14時の時間帯の画像を比較することで、集客能力の差を分析することができる。優良点の店舗内状況から、他店の店舗の店員への教育指導を行うこともできる。また、各店舗のヒストグラムを参照し、各店舗で入店者数の多い時間帯の画像を表示させることで、入店者数が多くなる共通条件などを分析することができる。さらには、気象情報欄532を参照することで、気象状況も加味した上で、店舗間の状況を比較することができる。
【0063】
図11は、本実施の形態の店舗管理システムの応用例である。この応用例は、店舗に警報装置が装備されている場合の実施例である。たとえば、店舗内の倉庫に侵入者を検知する検知センサが取り付けられている。
【0064】
図11で示すヒストグラム表示部62に表示されたヒストグラムには、22時〜24時に警報フラグが記録されていることを示す強調表示が行われている。上述したように、マウスによりいずれかの時間帯のグラフが選択されると、選択されたグラフが強調表示されているが、警報フラグが記録されている時間帯の強調表示は異なる態様で表示させればよい。たとえば、警報フラグが記録されている時間帯のグラフは赤色表示や点滅表示することで注意を促せばよい。
【0065】
図11においては、画像表示部611に表示されている画像は、12時から14時の時間帯の店内の画像であるが、ユーザは、22時〜24時の時間帯が強調表示されていることを確認すると、この時間帯のグラフをマウスでクリックする。これにより、倉庫内の検知センサにより警報フラグが記録された時間帯の店舗内の様子を閲覧することができる。この時間帯に店内に不審な人物がいれば、不審人物を特定する重要な画像となる。
【0066】
上述した実施の形態においては、画像表示部611には、店舗PC11のハードディスク111に格納されている画像を表示させるようにした。これにより、再生ボタン612が選択されることにより、指定された時間帯の動画像を再生することができる。上記の例であれば、1fpsで動画像を表示させることができる。たとえば、店舗PC11のハードディスク111に1週間分の画像データが蓄積されているのであれば、1週間前までの画像についてはコマ数の多い画像を閲覧することができる。
【0067】
これ以外に、この店舗管理システムでは、本部管理センタ3の画像データベース33に格納されたスナップショット用の画像を利用することができる。画像データベース33には、1分間に1フレームなどコマ数の少ない画像が長期間にわたって蓄積されている。たとえば、1ヶ月分の画像が蓄積されている。したがって、日付指定欄531において、2週間前などの日付が指定された場合には、アプリケーションサーバ31は、画像データベース33から指定された時間帯の画像データを取得し、ユーザ端末25に送信する。これにより、画像表示部611には、画像データベース33から取得した画像が表示されるのである。なお、1ヶ月前の画像を表示させる仕様とするのであれば、入店者数データベース34においても、1ヶ月間分のカウントデータを保存するようにすればよい。
【0068】
このように、ユーザ端末25は、比較的最近の時間帯が指定された場合には、店舗PC11からコマ数の多い画像を取得し、2週間前などの時間帯が指定された場合には、画像データベース33からコマ数の少ない画像を取得する。これにより、直近の店舗内の状況についてはより詳細な画像を閲覧することを可能とするとともに、ある程度時間が経過した後でも、おおよその状況は把握できるようになっている。
【0069】
上記の実施の形態においては、日付指定欄531で指定された過去の日のヒストグラムと画像を表示させる場合を説明した。これ以外に、この店舗管理システムは、現在の店舗内の画像をライブ表示することもできる。上述したように、店舗PC11には、カメラ12が撮像した画像が1fpsでリアルタイムで蓄積されている。ユーザ端末25において、この撮像画像をリアルタイムで取得して画像表示部611に表示するのである。そして、ヒストグラム表示部62には、たとえば当日の0時から現在時刻までのヒストグラムを表示させればよい。あるいは、現在時刻から遡って1日前からのヒストグラムを表示させてもよい。これにより、ユーザは、現時点での直近の入店者数の分布と、現在の店舗内の様子とを把握することができる。
【0070】
ユーザ端末25が店舗PC11にアクセスし、動画像を取得している場合には、ネットワーク2の帯域を多く使用することになる。また、店舗PC11は、複数のユーザ端末25からのアクセスを受ける可能性があり、ある程度の処理負荷が掛かる。したがって、ユーザ端末25において動画再生中、所定時間ユーザ操作が行われなかった場合には、タイムアウト処理を行い、店舗PC11とのアクセスを切断するように設定しておくことが好ましい。
【符号の説明】
【0071】
1A〜1C 店舗
3 本部管理センタ
4 地域統括センタ
11(11A〜11C) 店舗PC
12(12A〜12C) カメラ
13(13A〜13C) カウント装置
25 ユーザ端末
31 アプリケーションサーバ
32 管理サーバ
33 画像データベース
34 入店者数データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像によりエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、
前記エリアを撮像する撮像装置と、
前記エリアへの入場者数をカウントするカウント装置と、
前記エリアの状況を表示する表示装置と、
を備え、
前記表示装置は、
前記カウント装置がカウントした情報に基づいて、前記エリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、
前記ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、
を有することを特徴とするエリア管理システム。
【請求項2】
画像により複数のエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、
第1〜第Nのエリアを撮像する第1〜第Nの撮像装置と、
第1〜第Nのエリアへの入場者数をカウントする第1〜第Nのカウント装置と、
第1〜第Nのエリアの状況を表示する表示装置と、
を備え、
前記表示装置は、
第1〜第Nのエリアに対応した第1〜第Nのエリア別状況表示部を並列表示する並列表示部、
を有し、
各エリア別状況表示部は、
一のカウント装置がカウントした情報に基づいて、前記一のカウント装置が設置されている一のエリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、
前記一のエリアに関するヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記一のエリアに設置された一の撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、
を含むことを特徴とするエリア管理システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のエリア管理システムにおいて、
前記カウント装置は、
前記エリアからの退場者数をカウントする退場者数カウント部、
を有し、
前記ヒストグラム表示部は、
前記カウント装置がカウントした入場者数情報および退場者数情報に基づいて、前記エリアにおける時間帯別の滞留者数のヒストグラムを表示する滞留者ヒストグラム表示部、
を含むことを特徴とするエリア管理システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、
前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯に対応する画像を表示させることを特徴とするエリア管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載のエリア管理システムにおいて、
前記ヒストグラム表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯のグラフを他の時間帯のグラフとは区別して異なる態様で表示し、前記画像表示部に表示されている画像の時間帯を明示することを特徴とするエリア管理システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、
前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する静止画像を表示させることを特徴とするエリア管理システム。
【請求項7】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、
前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する動画像を表示させることを特徴とするエリア管理システム。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、さらに、
前記エリアにおける所定の状態を検知して警報情報を取得する検知部、
を備え、
前記ヒストグラム表示部は、前記検知部が前記所定の状態を検知した時間帯のグラフを他の時間帯のグラフと区別して異なる態様で表示することを特徴とするエリア管理システム。
【請求項1】
画像によりエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、
前記エリアを撮像する撮像装置と、
前記エリアへの入場者数をカウントするカウント装置と、
前記エリアの状況を表示する表示装置と、
を備え、
前記表示装置は、
前記カウント装置がカウントした情報に基づいて、前記エリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、
前記ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、
を有することを特徴とするエリア管理システム。
【請求項2】
画像により複数のエリア内の状況を管理するエリア管理システムであって、
第1〜第Nのエリアを撮像する第1〜第Nの撮像装置と、
第1〜第Nのエリアへの入場者数をカウントする第1〜第Nのカウント装置と、
第1〜第Nのエリアの状況を表示する表示装置と、
を備え、
前記表示装置は、
第1〜第Nのエリアに対応した第1〜第Nのエリア別状況表示部を並列表示する並列表示部、
を有し、
各エリア別状況表示部は、
一のカウント装置がカウントした情報に基づいて、前記一のカウント装置が設置されている一のエリアへの時間帯別の入場者数のヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、
前記一のエリアに関するヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されるのに応答して、選択された時間帯に対応する前記一のエリアに設置された一の撮像装置が撮像した画像を表示する画像表示部と、
を含むことを特徴とするエリア管理システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のエリア管理システムにおいて、
前記カウント装置は、
前記エリアからの退場者数をカウントする退場者数カウント部、
を有し、
前記ヒストグラム表示部は、
前記カウント装置がカウントした入場者数情報および退場者数情報に基づいて、前記エリアにおける時間帯別の滞留者数のヒストグラムを表示する滞留者ヒストグラム表示部、
を含むことを特徴とするエリア管理システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、
前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯に対応する画像を表示させることを特徴とするエリア管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載のエリア管理システムにおいて、
前記ヒストグラム表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフがポインティングデバイスにより選択される操作に応答して、選択された時間帯のグラフを他の時間帯のグラフとは区別して異なる態様で表示し、前記画像表示部に表示されている画像の時間帯を明示することを特徴とするエリア管理システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、
前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する静止画像を表示させることを特徴とするエリア管理システム。
【請求項7】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、
前記画像表示部は、ヒストグラムの任意の時間帯のグラフが選択されている状態において、選択された時間帯に対応する動画像を表示させることを特徴とするエリア管理システム。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のエリア管理システムにおいて、さらに、
前記エリアにおける所定の状態を検知して警報情報を取得する検知部、
を備え、
前記ヒストグラム表示部は、前記検知部が前記所定の状態を検知した時間帯のグラフを他の時間帯のグラフと区別して異なる態様で表示することを特徴とするエリア管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−181920(P2010−181920A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22231(P2009−22231)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000103736)オプテックス株式会社 (116)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000103736)オプテックス株式会社 (116)
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