エレクトロルミネセンスパネルを用いた乗物用室内照明システム
【課題】使用していないときに光源の見た目の気になる度合を最小限に抑えると共に室内ボディパネル又はトリムの背後に位置し、光源が設置される無視できるほど狭い空間しか必要としない仕方でエリア又は特徴表出照明をもたらすよう使用できる乗物用室内照明システムを提供する。
【解決手段】基材(20)又はフォーム層(22)の何れか一方又はこれら両方に被着されたファブリック(24)を備える乗物用室内コンポーネントを有する乗物用室内コンポーネント用照明組立体。エレクトロルミネセンスパネル(12)が、ファブリック(24)と基材(20)及び(又は)フォーム層(22)との間に設けられていて、パネル(12)からの光をファブリック(24)を通して差し向ける。
【解決手段】基材(20)又はフォーム層(22)の何れか一方又はこれら両方に被着されたファブリック(24)を備える乗物用室内コンポーネントを有する乗物用室内コンポーネント用照明組立体。エレクトロルミネセンスパネル(12)が、ファブリック(24)と基材(20)及び(又は)フォーム層(22)との間に設けられていて、パネル(12)からの光をファブリック(24)を通して差し向ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の乗物室内照明システム及び照明式(点灯型)スイッチ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車及び他の乗物用の室内照明システムは一般に、2つの目的で用いられている。1つの目的は、全体的なエリア照明(area ligting)を行うことであり、他の目的は、美観又は機能的理由の何れかで特定の物品の特徴表出照明(feature lighting)を行なうことである。従来、これら室内照明システムは、放出された光の形状及び光強度分布を制御するレンズを用いてエリア照明と特徴表出照明の両方を行なう白熱ランプ(白熱灯)を利用することが多い。白熱ランプシステムを簡単な手法で種々の乗物用室内装備品に組み込むことが多いが、自動車用照明に関してはこれらの使用を手の込んだものにする種々の検討事項がある。例えば、白熱ランプからの熱が隣のコンポーネントを損傷させる場合或いは別の問題を生じさせる場合には、かかる熱の熱管理を行なう必要がある。また、特定の乗物用室内ボディパネル又は装備品の内部又はその背後には、白熱ランプ、ソケット及びレンズ類の収納スペースが殆ど無い場合が多い。
【0003】
乗物パネル背後のスペースに関するこの制約は、乗物のヘッドライナーとルーフとの間にスペースが殆ど無いことが多い乗物ヘッドライナーについて特に当てはまる。ヘッドライナーに関し、解決策は典型的には、ヘッドライナーとルーフとの間に一層広いスペースを必要とするか、或いはヘッドライナーから短い距離下方に突き出た照明組立体を用いるかの何れかであった。十分なスペースがある場合、種々の機能部品、例えば、電気導管、ランプソフィット、電気コネクタ、HVACダクト、フラットスピーカー及び頭用エアバックをその製造中、ヘッドライナーに埋め込むことができる。これについては、例えば2000年2月16日に出願公開された欧州特許出願第979,760号公報を参照されたい。しかしながら、ヘッドライナーの厚さを最小限度に保とうとする場合、埋め込みランプソフィットの使用は、実用的ではない場合がある。
【0004】
別の光源、例えばエレクトロルミネセンスパネルの使用が、広範な乗物照明用途に提案されている。例えば、トカーツ氏等に付与された米国特許第4,864,473号は、コンバーチブル型自動車用に設計されたエレクトロルミネセンスパネル形室内灯(ドームランプ)を開示している。このパネルは、コンバーチブル型自動車のルーフのヘッドライナーに取り付けられたハウジング上に設置される。ヒロタカ氏等に付与された米国特許第5,013,967号は、照明のために乗物の内部の周りの種々の場所に設置できる着脱自在なエレクトロルミネセンスパネル光源を開示している。これら設置場所としては、トランク内部、グローブコンパートメント(物入れ)のところ及び前座席の後側上が挙げられる。カーチンデール氏に付与された米国特許出第5,564,813号は、ドアの開閉の際の照明、読取り用又は手元用照明及びバニティ照明を提供する白熱光源を有するサンバイザを開示している。この米国特許は、エレクトロルミネセンス照明ストリップを白熱ランプに代えて使用できることを記載している。しかしながら、エレクトロルミネセンスパネルの種々の自動車用照明用途が、これら米国特許の例示に見られるように提案されたが、従来技術の多くは、エレクトロルミネセンス技術の独特な構造的特徴を十分に活用することなく、エレクトロルミネセンスパネルを白熱ランプ及び(又は)LEDランプのそのものずばりの代替品として用いることを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の一般的な目的は、使用していないときに光源の見た目の気になる度合を最小限に抑えると共に室内ボディパネル又はトリムの背後に位置し、光源が設置される無視できるほど狭い空間しか必要としない仕方でエリア又は特徴表出照明をもたらすよう使用できる乗物用室内照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、エレクトロルミネセンスパネルを用いて照明を行なう種々の乗物室内組立体に関する。一特徴によれば、本発明は、基材又はフォーム層(或いは、これら両方)上に設置されたファブリックを備える乗物用室内コンポーネントを有する乗物用室内コンポーネント組立体に関する。エレクトロルミネセンスパネルは、ファブリックと基材(又はフォーム層)との間に設置され、パネルからの光をファブリック越しに差し向けるよう構成されている。このようにすると、光源の不使用時に光源を効果的に隠すことができ、しかもスペースを僅かしか必要としないような仕方で室内コンポーネント内へ組み込むことができる。乗物用室内コンポーネントは、多種多様な室内品のうち任意のものであってよく、かかる室内品としては、例えば、ヘッドライナー、ドアパネル、乗物座席(シート)、リヤデッキ、サンバイザ、トランクパネルが挙げられる。
【0007】
本発明の別の特徴によれば、エレクトロルミネセンスパネルを利用した乗物用カーペットが提供され、このカーペットは、基材及び基材に取り付けられたカーペットパイルを有している。エレクトロルミネセンスパネルは、カーペットパイルの下に設置され、パネルからの光をカーペットパイルを通して差し向けるよう構成されている。このように構成された乗物用カーペットは、フロアマットとして又は据え付けられたフロアカーペットとして用いることができる。
【0008】
本発明の別の特徴によれば、下向きの光を生じさせるようエレクトロルミネセンスパネルを利用した乗物用計器パネルが提供される。計器パネルは、据え付けられると乗物のフロア領域に向く下面を有し、この下面は、光透過領域を有している。エレクトロルミネセンスパネルは、計器パネル内部に下面の後で光透過領域のところに設置され、エレクトロルミネセンスパネルは、パネルからの光を下面の光透過領域を通して差し向けるよう構成されている。
【0009】
本発明の更に別の特徴によれば、光源、スイッチ組立体及び光源に電圧印加する又はこれに通電する電子回路を含む乗物用室内照明システムが提供される。スイッチ組立体は、少なくとも1つの光透過タッチスイッチと、タッチスイッチの背後に配置されていて、電子回路による電圧印加の際にタッチスイッチの背面照明を可能にするエレクトロルミネセンスパネルとを有している。電子回路は、光源、タッチスイッチ及びエレクトロルミネセンスパネルに接続されていて、スイッチの作動時に動作して光源に電圧印加し、エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させることができる。
【0010】
本発明の別の特徴によれば、光透過タッチスイッチと、タッチスイッチの背後に設けられた光源と、タッチスイッチと光源の両方に接続された電子回路を有する乗物用室内照明及びスイッチ組立体が提供される。光源は、エレクトロルミネセンスパネルから成り、回路は、タッチスイッチの作動時に動作してエレクトロルミネセンスパネルに電圧印加し、それによりタッチスイッチ越しにエリア照明を生じさせることができる。このように構成された乗物用照明及びスイッチ組立体は、車両内のルームライト及びマップライトに使用できる。
【0011】
本発明の好ましい例示の実施形態を添付の図面を参照して以下に説明する。なお、図中、同一の符号は同一の要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に従って構成された乗物ヘッドライナーの斜視図である。
【図2】図1のヘッドライナー内に用いられるエレクトロルミネセンス光源の動作のための制御回路の略図である。
【図3】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる一取付け構造を示す図である。
【図4】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図5】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図6】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図7】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図8】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図9】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだ乗物座席、ドアパネル、計器パネル及びフロアカーペット組立体を示す乗物の内部領域の斜視図である。
【図10】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだトランクパネル組立体を示す乗物トランク内部の斜視図である。
【図11】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだフロアマット組立体及び乗物背もたれ組立体を示す乗物の内部領域の斜視図である。
【図12】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだ乗物用サンバイザ組立体の斜視図である。
【図13】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだリヤデッキ(荷台)組立体を示す乗物の正面図である。
【図14】本発明の照明式タッチスイッチ組立体の好ましい実施形態の分解図である。
【図15】図14のスイッチ組立体の制御回路の略図である。
【図16】本発明の乗物用室内照明式スイッチ組立体の好ましい実施形態の分解図である。
【図17】図16の乗物用室内照明式スイッチ組立体の一部を成すコントローラを示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照すると、本発明に従って構成された状態のヘッドライナー10の実施形態が示されている。以下の説明は主として、ヘッドライナー10からの照明をもたらす本発明の用途に関しているが、当然のことながら、広い観点から見て、本発明は、室内乗物照明を生じさせる1以上のエレクトロルミネセンスパネルを用いる乗物用室内コンポーネント組立体に関し、かくして本発明を多種多様な室内装備品及び他の乗物用室内コンポーネントの何れにも使用できることは理解されよう。例えば、以下に詳細に説明するように、本発明をドアパネル、計器パネル、フロアカーペット類、フロアマット類、トランクパネル、乗客座席、サンバイザ及びリヤデッキと関連して使用できる。
【0014】
代表的なセダン型自動車の4つの主要な乗客座席の各々のところでの全体的なエリア照明を行なうため、ヘッドライナー10は、主要な乗客座席に相当する場所でヘッドライナー10内に間隔をおいて設けられた4枚のエレクトロルミネセンスパネル12を有している。図2の略図に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12は、コントローラ16及びパネル12の各々についてのスイッチ18を含む電子回路14に接続されている。説明を簡単にするために、エレクトロルミネセンスパネル12及びこれらと対応関係にあるスイッチ18のうち2つだけが示されている。コントローラ16は、乗物バッテリ(図示せず)から動作電力を受け取り、各エレクトロルミネセンスパネル12を、その対応関係にあるスイッチ18が作動されると他のパネルとは別個独立に又は無関係に電圧印加するよう動作できる。各スイッチ18は、4つの主要な座席のうちの任意の乗客がその座席に対応する光を作動させることができる場所で乗物内に配置された手動操作のスイッチであるのがよい。当然のことながら、スイッチをオペレータコンソール上に設けられた第2の組をなすスイッチに配線接続して運転手がパネルのうちの任意のものを作動させ、作動を停止させ、或いはその作動を阻止することができるようにしてもよい。パネル12を乗物コンピュータ(図示せず)によって制御できるが、このようにするかどうかは任意である。この点に関し、回路14(又は、コントローラ16それ自体)は、パネル12の照明時間の長さを制御するタイマー回路を有するのがよい。これと同様に、コントローラ16も又、パネルの輝度レベルの制御のための適当な回路構成を含むのがよい。これら種々の電気回路の設計及び具体的構成例は、当業者には周知なので、これら回路についてのこれ以上詳細な説明は不要である。
【0015】
また、当業者に知られているように、エレクトロルミネセンスパネル12は、種々の寸法形状に形成することができる実質的にフラットなパネルである。これらエレクトロルミネセンスパネルは、コントローラ16からの適当な動作電力によって電圧印加される。かかるパネルの構造及び用途も又、周知なので、これらの構造又は作用についての詳細な説明は不要であろう。
【0016】
次に図3〜図6を参照すると、ヘッドライナー10に組み込むことができるエレクトロルミネセンスパネル12のうちの1つについて取り得る互いに異なる実施形態のうちの幾つかの部分断面図が示されている。ヘッドライナー10を、従来法を用いて製造することができ、このヘッドライナー10は、3つの主要な層、即ち、比較的剛性のガラス繊維基材20、中間フォーム層22及び見た目に美しい感じするよう乗客に露出されるファブリック層24を有するのがよい。図3に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12を、フォーム層22及びファブリック24からの光を差し向けるように配向された状態で基材20とフォーム層22との間に設けるのがよい。これら層は一緒になって、典型的には半透明になり、パネル12からの適度の照明を達成できるようにする。
【0017】
図4の実施形態に示すように、不連続部又は開口部26をフォーム層22に形成するのがよく、エレクトロルミネセンスパネル12は、この開口部内の定位置に取り付けられる。この構成により、図3に示すフォーム層22及びファブリック24の膨出が阻止される。これにより又、フォーム層22によって妨げられることのない光の透過が可能になる。エレクトロルミネセンスパネル12はフォーム層22よりも小さい厚みを持つものとして示されているが、パネル12及びフォーム層22の相対的厚さを任意特定の乗物用途に合わせて適宜選択できることは理解されよう。
【0018】
図5を参照すると、エレクトロルミネセンスパネル12を基材20の凹み部分28内に嵌め込んでもよい。この凹部を、基材20のもともとの成形品の一部として形成するのがよく、この凹部は、組立て中、パネル12の正しい位置を定めるのに役立つという利点を有している。また、基材20とフォーム層22の何れをも成形工程中に成形する場合、パネル12を定位置に成形してこれが基材20とフォーム層22の何れか一方又はこれら両方に結合できるようにするのがよい。
【0019】
図6は、パネル12をファブリックに設けられた開口部30内に位置した状態でフォーム層22上に配置することによりパネル12が乗物の乗客に露出される更に別の実施形態を示している。ファブリック層24は、パネル12に単に当たってここで終端するのがよく、或いは、図6Aに示すように、ベゼル32をパネル12の周囲にぐるりと用いて適正な取付け及び仕上がりをもたらしてもよい。
露出状態のパネルは多くのオプション、例えば、タッチコントロール、情報ディスプレイ又はデザイン上の特徴に対応できる。この点に関し、パネル12をエリア照明又は乗客の個別照明に用いる必要はない。むしろ、これらパネルをデザイン上の特徴のため、例えば、ヘッドライナー又はサンルーフの周囲にぐるりと延びる光ストリップに用いることができる。パネルは又、文字情報、乗物ロゴ又はパネルを照明したときに乗客によって識別できる他のグラフィックス又は図形を更に含んでもよい。
【0020】
図3〜図5の実施形態の利点は、何れの場合においても、エレクトロルミネセンスパネル12が点灯されるまで乗員から見えないということである。しかしながら、図3及び図5の実施形態は、フォーム層及びファブリック層の両方を通して照明を行い、これに対し図4の実施形態では、フォーム層22に開口部を形成する必要がある。パネルを簡単な方法で目に見えない状態を維持すると共に乗客を照らす光を最大限にするため、図7の構成を利用するのがよい。この実施形態は、パネル12は各々、ファブリック層24とフォーム層22(図示せず)との間に配置される。光の出力をいっそう増大させるため、図8の構成を用いるのがよく、この場合パネル12は光透過量を増大させるため目の荒い織り方の別のファブリック34によって覆われている。2つのファブリック24,34をシーム36で接合するのがよい。
【0021】
エレクトロルミネセンスパネル12のうち1以上をヘッドライナー内に用いることにより、ムード、雰囲気、読取り及び運転座席全体の照明を、本質的にスペースを取らない光源の使用で行なうことができることがわかる。また、図9〜図10に示すように、上記の代わりに、照明システムは、パネルを他の室内乗物コンポーネント上に取り付けることができる。
【0022】
具体的に説明すると、図9に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12を表面にファブリックが張られた他の室内コンポーネント、例えばドアパネル40又は座席ライザー42に組み込むことができる。パネルを表面にファブリックが張られたコンポーネント中に組み込むための図3〜図8と関連して上述した種々の方法をこれら用途にも用いることができる。表面にファブリックが張られたコンポーネントにおけるこれらの使用に加えて、又はこれに代えて、パネル12を他の室内コンポーネント、例えば計器パネル44又はフロアカーペット46内に組み込んでもよい。計器パネルの場合、パネルを計器が図示のように取り付けられている場合、乗物のフロア領域に向いた下面のところに設置するのがよい。下面は、計器パネルの半透明部分かエレクトロルミネセンスパネルからの光を透過させる計器パネルの小穴かの何れかから成るのがよい光透過領域を有している。フロアカーペット46と共に用いる場合、エレクトロルミネセンスパネルをカーペットパイルが取り付けられた基材の上又は下でカーペットパイルの下に設置するのがよい。
【0023】
図10に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12を、図3〜図8を参照して上述した構成方法を用いて1以上のトランクパネル48,50に組み込むことができる。図11では、エレクトロルミネセンスパネル12が図9のフロアカーペット46と関連して上述したのと同一の方法でフロアマット52に組み込まれた別のカーペット用途が示されている。また、パネル12を運転手用の前座席及び乗客用の側座席の背もたれ54上でファブリックの下に組み込むことができる。図12では、バイザの何れか一方の側部又は両側部上でバイザファブリックの下に設けられたエレクトロルミネセンスパネル12を有するサンバイザ56が示されている。最後に、図13では、この場合も又、点灯されなければ存在が目に見えないようファイブリック層の下でリヤデッキ(荷台)58中に組み込まれたエレクトロルミネセンスパネル12が示されている。サンバイザとリヤデッキ要素の両方の場合、図3〜図8に開示した種々の構成例を利用できる。
【0024】
次に図14及び図15を参照して乗物用室内照明システム用のエレクトロルミネセンスパネルの第2の用途を説明する。図14は、照明式タッチスイッチ組立体60の分解図、図15は乗物用室内照明システム62内のスイッチ組立体60の使用例を示す略図である。スイッチ組立体60は、その主要構成要素として、1組の光透過タッチスイッチ64及びこれに対応した組をなすエレクトロルミネセンスパネル66を有しており、これらエレクトロルミネセンスパネルは各々、タッチスイッチ64の1つとそれぞれ整列し、それにより、スイッチの背面照明を行なう。各スイッチ64の機能をわからせるために適当な標識をタッチスイッチの各々上に印刷するのがよい。変形例として、図示のように、光透過グラフィックスオーバーレイ68に所望の標識を設けてもよい。スイッチ64とパネル66とオーバーレイ68は組立て時に、厚さが数mmしかないバックライト式低プロフィールスイッチ組立体を形成する。それにより、乗物内でのスイッチ組立体の設置場所に関する融通性が高くなる。
【0025】
図15の電子回路70は、図14のタッチスイッチ64及びエレクトロルミネセンスパネル66のうちの1つにだけ接続された状態で示されている。回路70は、コントローラ72及び光源74を有し、これは、その対応関係にあるタッチスイッチ64の作動に応答して照明を行なうよう用いられる。コントローラ72は、スイッチ64の作動に応答して動作して光源74に電圧印加し、スイッチ64を背面照明するのに用いられるパネル66の電圧印加状態を変化させることができる。パネル66の電圧印加状態のこの変化は、例えば、光源74がオンであることの指示としてスイッチ64の照明を行なうようなパネルの電圧印加又はスイッチオン状態であるのがよい。これとは逆に、光源が稼働していることが自明なので、光源74をスイッチオフにしたときにパネル66を作動させてスイッチ64を常態において照明してもよく、コントローラ72はこの場合、パネル66の電圧印加状態を変化させて光源74がオンのときにオフになるようにする。このように、スイッチは、照明され、光源74がオフのときに暗闇で見ることができる。更に別の変形例では、パネルを種々のレベルの電圧印加状態で照明して、ライトがオフであるときにぼんやりと光り、ライトがオンであるときに明るく光る(これとは逆の関係も成り立つ)ようにしてもよい。このマルチレベル輝度制御により、輝度を周囲の光のレベルに応じて自動的に変化させることも可能である。
【0026】
記号を用いて従来型白熱ランプとして示されているが、光源74は当然のことながら、エレクトロルミネセンスパネルそれ自体であってもよい。より一般的には、その他に光源74は、他の幾つかの電気的装置、例えば、モータ又はソレノイドであってもよく、この場合、これに対応したタッチスイッチ64は、乗物中で用いられる種々の機能スイッチのうちの任意のものであってもよく、かかる機能スイッチとしては、ドアロックスイッチ、窓スイッチ等が挙げられる。
【0027】
次に図16及び図17を参照して、乗物用室内照明システム用のエレクトロルミネセンスパネルの第3の使用例について説明する。特に、図16は、乗物用室内照明式スイッチ組立体80を示し、また、図17は、乗物用室内照明式スイッチ組立体80の一部に接続されてその一部をなすコントローラ82を示している。組立体80は、乗物ヘッドライナー(図示せず)に取り付けられたものであるのがよく、この組立体は、室内灯及び一体形スイッチ並びに一体形スイッチを備えた別々の運転手用マップライト及び前座席乗客用マップライトを有する。室内灯は、光透過タッチスイッチ86の下にスイッチされた中央エレクトロルミネセンスパネル84を有し、この光透過タッチスイッチは、乗客によって手動操作されてコントローラ82を介して室内灯84をオンにすることができる。これと同様に、マップライトは各々、これと対応関係にあるタッチスイッチ90の後ろに設置されたエレクトロルミネセンスパネル88を有している。マップスイッチ及びマップライトのうちの1つだけが図17のコントローラ82に接続された状態で示されている。ただし、当然のことながら、他のマップライト/スイッチ及び室内灯/スイッチも又、同様に接続されることは理解されよう。何れの場合においても、スイッチ86,90のうちの1つを作動させると、コントローラ82はこれと対応関係にあるエレクトロルミネセンスパネル84,88をオンにし、パネルからの光はスイッチ越しに乗物の内部へ進む。また、例えば乗物ドアのうち何れが開けられても室内灯84をオンに切り替えるよう別個に制御できる。
【0028】
かくして、本発明にしたがって、本明細書に記載した目的及び利点を達成する幾つかの乗物用室内照明システム及び照明式スイッチ組立体が提供されていることは明らかであろう。当然のことながら、上記説明は本発明の好ましい例示の実施形態についてのものであり、本発明は図示の特定の実施形態には限定されないことは理解されよう。当業者であれば、種々の変更例及び改造例を想到できよう。例えば、図16及び図17に示す2層スイッチ/ライト組立体を他の照明用途にも使用でき、かかる照明用途としては、例えば、後部座席の乗客のための読取りのためのライトが挙げられる。かかる全ての変形例及び改造例は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に属するものである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の乗物室内照明システム及び照明式(点灯型)スイッチ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車及び他の乗物用の室内照明システムは一般に、2つの目的で用いられている。1つの目的は、全体的なエリア照明(area ligting)を行うことであり、他の目的は、美観又は機能的理由の何れかで特定の物品の特徴表出照明(feature lighting)を行なうことである。従来、これら室内照明システムは、放出された光の形状及び光強度分布を制御するレンズを用いてエリア照明と特徴表出照明の両方を行なう白熱ランプ(白熱灯)を利用することが多い。白熱ランプシステムを簡単な手法で種々の乗物用室内装備品に組み込むことが多いが、自動車用照明に関してはこれらの使用を手の込んだものにする種々の検討事項がある。例えば、白熱ランプからの熱が隣のコンポーネントを損傷させる場合或いは別の問題を生じさせる場合には、かかる熱の熱管理を行なう必要がある。また、特定の乗物用室内ボディパネル又は装備品の内部又はその背後には、白熱ランプ、ソケット及びレンズ類の収納スペースが殆ど無い場合が多い。
【0003】
乗物パネル背後のスペースに関するこの制約は、乗物のヘッドライナーとルーフとの間にスペースが殆ど無いことが多い乗物ヘッドライナーについて特に当てはまる。ヘッドライナーに関し、解決策は典型的には、ヘッドライナーとルーフとの間に一層広いスペースを必要とするか、或いはヘッドライナーから短い距離下方に突き出た照明組立体を用いるかの何れかであった。十分なスペースがある場合、種々の機能部品、例えば、電気導管、ランプソフィット、電気コネクタ、HVACダクト、フラットスピーカー及び頭用エアバックをその製造中、ヘッドライナーに埋め込むことができる。これについては、例えば2000年2月16日に出願公開された欧州特許出願第979,760号公報を参照されたい。しかしながら、ヘッドライナーの厚さを最小限度に保とうとする場合、埋め込みランプソフィットの使用は、実用的ではない場合がある。
【0004】
別の光源、例えばエレクトロルミネセンスパネルの使用が、広範な乗物照明用途に提案されている。例えば、トカーツ氏等に付与された米国特許第4,864,473号は、コンバーチブル型自動車用に設計されたエレクトロルミネセンスパネル形室内灯(ドームランプ)を開示している。このパネルは、コンバーチブル型自動車のルーフのヘッドライナーに取り付けられたハウジング上に設置される。ヒロタカ氏等に付与された米国特許第5,013,967号は、照明のために乗物の内部の周りの種々の場所に設置できる着脱自在なエレクトロルミネセンスパネル光源を開示している。これら設置場所としては、トランク内部、グローブコンパートメント(物入れ)のところ及び前座席の後側上が挙げられる。カーチンデール氏に付与された米国特許出第5,564,813号は、ドアの開閉の際の照明、読取り用又は手元用照明及びバニティ照明を提供する白熱光源を有するサンバイザを開示している。この米国特許は、エレクトロルミネセンス照明ストリップを白熱ランプに代えて使用できることを記載している。しかしながら、エレクトロルミネセンスパネルの種々の自動車用照明用途が、これら米国特許の例示に見られるように提案されたが、従来技術の多くは、エレクトロルミネセンス技術の独特な構造的特徴を十分に活用することなく、エレクトロルミネセンスパネルを白熱ランプ及び(又は)LEDランプのそのものずばりの代替品として用いることを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の一般的な目的は、使用していないときに光源の見た目の気になる度合を最小限に抑えると共に室内ボディパネル又はトリムの背後に位置し、光源が設置される無視できるほど狭い空間しか必要としない仕方でエリア又は特徴表出照明をもたらすよう使用できる乗物用室内照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、エレクトロルミネセンスパネルを用いて照明を行なう種々の乗物室内組立体に関する。一特徴によれば、本発明は、基材又はフォーム層(或いは、これら両方)上に設置されたファブリックを備える乗物用室内コンポーネントを有する乗物用室内コンポーネント組立体に関する。エレクトロルミネセンスパネルは、ファブリックと基材(又はフォーム層)との間に設置され、パネルからの光をファブリック越しに差し向けるよう構成されている。このようにすると、光源の不使用時に光源を効果的に隠すことができ、しかもスペースを僅かしか必要としないような仕方で室内コンポーネント内へ組み込むことができる。乗物用室内コンポーネントは、多種多様な室内品のうち任意のものであってよく、かかる室内品としては、例えば、ヘッドライナー、ドアパネル、乗物座席(シート)、リヤデッキ、サンバイザ、トランクパネルが挙げられる。
【0007】
本発明の別の特徴によれば、エレクトロルミネセンスパネルを利用した乗物用カーペットが提供され、このカーペットは、基材及び基材に取り付けられたカーペットパイルを有している。エレクトロルミネセンスパネルは、カーペットパイルの下に設置され、パネルからの光をカーペットパイルを通して差し向けるよう構成されている。このように構成された乗物用カーペットは、フロアマットとして又は据え付けられたフロアカーペットとして用いることができる。
【0008】
本発明の別の特徴によれば、下向きの光を生じさせるようエレクトロルミネセンスパネルを利用した乗物用計器パネルが提供される。計器パネルは、据え付けられると乗物のフロア領域に向く下面を有し、この下面は、光透過領域を有している。エレクトロルミネセンスパネルは、計器パネル内部に下面の後で光透過領域のところに設置され、エレクトロルミネセンスパネルは、パネルからの光を下面の光透過領域を通して差し向けるよう構成されている。
【0009】
本発明の更に別の特徴によれば、光源、スイッチ組立体及び光源に電圧印加する又はこれに通電する電子回路を含む乗物用室内照明システムが提供される。スイッチ組立体は、少なくとも1つの光透過タッチスイッチと、タッチスイッチの背後に配置されていて、電子回路による電圧印加の際にタッチスイッチの背面照明を可能にするエレクトロルミネセンスパネルとを有している。電子回路は、光源、タッチスイッチ及びエレクトロルミネセンスパネルに接続されていて、スイッチの作動時に動作して光源に電圧印加し、エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させることができる。
【0010】
本発明の別の特徴によれば、光透過タッチスイッチと、タッチスイッチの背後に設けられた光源と、タッチスイッチと光源の両方に接続された電子回路を有する乗物用室内照明及びスイッチ組立体が提供される。光源は、エレクトロルミネセンスパネルから成り、回路は、タッチスイッチの作動時に動作してエレクトロルミネセンスパネルに電圧印加し、それによりタッチスイッチ越しにエリア照明を生じさせることができる。このように構成された乗物用照明及びスイッチ組立体は、車両内のルームライト及びマップライトに使用できる。
【0011】
本発明の好ましい例示の実施形態を添付の図面を参照して以下に説明する。なお、図中、同一の符号は同一の要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に従って構成された乗物ヘッドライナーの斜視図である。
【図2】図1のヘッドライナー内に用いられるエレクトロルミネセンス光源の動作のための制御回路の略図である。
【図3】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる一取付け構造を示す図である。
【図4】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図5】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図6】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図7】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図8】図1のヘッドライナーの部分断面図であり、エレクトロルミネセンスパネルに使用できる別の取付け構造を示す図である。
【図9】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだ乗物座席、ドアパネル、計器パネル及びフロアカーペット組立体を示す乗物の内部領域の斜視図である。
【図10】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだトランクパネル組立体を示す乗物トランク内部の斜視図である。
【図11】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだフロアマット組立体及び乗物背もたれ組立体を示す乗物の内部領域の斜視図である。
【図12】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだ乗物用サンバイザ組立体の斜視図である。
【図13】本発明のエレクトロルミネセンスパネルを組み込んだリヤデッキ(荷台)組立体を示す乗物の正面図である。
【図14】本発明の照明式タッチスイッチ組立体の好ましい実施形態の分解図である。
【図15】図14のスイッチ組立体の制御回路の略図である。
【図16】本発明の乗物用室内照明式スイッチ組立体の好ましい実施形態の分解図である。
【図17】図16の乗物用室内照明式スイッチ組立体の一部を成すコントローラを示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照すると、本発明に従って構成された状態のヘッドライナー10の実施形態が示されている。以下の説明は主として、ヘッドライナー10からの照明をもたらす本発明の用途に関しているが、当然のことながら、広い観点から見て、本発明は、室内乗物照明を生じさせる1以上のエレクトロルミネセンスパネルを用いる乗物用室内コンポーネント組立体に関し、かくして本発明を多種多様な室内装備品及び他の乗物用室内コンポーネントの何れにも使用できることは理解されよう。例えば、以下に詳細に説明するように、本発明をドアパネル、計器パネル、フロアカーペット類、フロアマット類、トランクパネル、乗客座席、サンバイザ及びリヤデッキと関連して使用できる。
【0014】
代表的なセダン型自動車の4つの主要な乗客座席の各々のところでの全体的なエリア照明を行なうため、ヘッドライナー10は、主要な乗客座席に相当する場所でヘッドライナー10内に間隔をおいて設けられた4枚のエレクトロルミネセンスパネル12を有している。図2の略図に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12は、コントローラ16及びパネル12の各々についてのスイッチ18を含む電子回路14に接続されている。説明を簡単にするために、エレクトロルミネセンスパネル12及びこれらと対応関係にあるスイッチ18のうち2つだけが示されている。コントローラ16は、乗物バッテリ(図示せず)から動作電力を受け取り、各エレクトロルミネセンスパネル12を、その対応関係にあるスイッチ18が作動されると他のパネルとは別個独立に又は無関係に電圧印加するよう動作できる。各スイッチ18は、4つの主要な座席のうちの任意の乗客がその座席に対応する光を作動させることができる場所で乗物内に配置された手動操作のスイッチであるのがよい。当然のことながら、スイッチをオペレータコンソール上に設けられた第2の組をなすスイッチに配線接続して運転手がパネルのうちの任意のものを作動させ、作動を停止させ、或いはその作動を阻止することができるようにしてもよい。パネル12を乗物コンピュータ(図示せず)によって制御できるが、このようにするかどうかは任意である。この点に関し、回路14(又は、コントローラ16それ自体)は、パネル12の照明時間の長さを制御するタイマー回路を有するのがよい。これと同様に、コントローラ16も又、パネルの輝度レベルの制御のための適当な回路構成を含むのがよい。これら種々の電気回路の設計及び具体的構成例は、当業者には周知なので、これら回路についてのこれ以上詳細な説明は不要である。
【0015】
また、当業者に知られているように、エレクトロルミネセンスパネル12は、種々の寸法形状に形成することができる実質的にフラットなパネルである。これらエレクトロルミネセンスパネルは、コントローラ16からの適当な動作電力によって電圧印加される。かかるパネルの構造及び用途も又、周知なので、これらの構造又は作用についての詳細な説明は不要であろう。
【0016】
次に図3〜図6を参照すると、ヘッドライナー10に組み込むことができるエレクトロルミネセンスパネル12のうちの1つについて取り得る互いに異なる実施形態のうちの幾つかの部分断面図が示されている。ヘッドライナー10を、従来法を用いて製造することができ、このヘッドライナー10は、3つの主要な層、即ち、比較的剛性のガラス繊維基材20、中間フォーム層22及び見た目に美しい感じするよう乗客に露出されるファブリック層24を有するのがよい。図3に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12を、フォーム層22及びファブリック24からの光を差し向けるように配向された状態で基材20とフォーム層22との間に設けるのがよい。これら層は一緒になって、典型的には半透明になり、パネル12からの適度の照明を達成できるようにする。
【0017】
図4の実施形態に示すように、不連続部又は開口部26をフォーム層22に形成するのがよく、エレクトロルミネセンスパネル12は、この開口部内の定位置に取り付けられる。この構成により、図3に示すフォーム層22及びファブリック24の膨出が阻止される。これにより又、フォーム層22によって妨げられることのない光の透過が可能になる。エレクトロルミネセンスパネル12はフォーム層22よりも小さい厚みを持つものとして示されているが、パネル12及びフォーム層22の相対的厚さを任意特定の乗物用途に合わせて適宜選択できることは理解されよう。
【0018】
図5を参照すると、エレクトロルミネセンスパネル12を基材20の凹み部分28内に嵌め込んでもよい。この凹部を、基材20のもともとの成形品の一部として形成するのがよく、この凹部は、組立て中、パネル12の正しい位置を定めるのに役立つという利点を有している。また、基材20とフォーム層22の何れをも成形工程中に成形する場合、パネル12を定位置に成形してこれが基材20とフォーム層22の何れか一方又はこれら両方に結合できるようにするのがよい。
【0019】
図6は、パネル12をファブリックに設けられた開口部30内に位置した状態でフォーム層22上に配置することによりパネル12が乗物の乗客に露出される更に別の実施形態を示している。ファブリック層24は、パネル12に単に当たってここで終端するのがよく、或いは、図6Aに示すように、ベゼル32をパネル12の周囲にぐるりと用いて適正な取付け及び仕上がりをもたらしてもよい。
露出状態のパネルは多くのオプション、例えば、タッチコントロール、情報ディスプレイ又はデザイン上の特徴に対応できる。この点に関し、パネル12をエリア照明又は乗客の個別照明に用いる必要はない。むしろ、これらパネルをデザイン上の特徴のため、例えば、ヘッドライナー又はサンルーフの周囲にぐるりと延びる光ストリップに用いることができる。パネルは又、文字情報、乗物ロゴ又はパネルを照明したときに乗客によって識別できる他のグラフィックス又は図形を更に含んでもよい。
【0020】
図3〜図5の実施形態の利点は、何れの場合においても、エレクトロルミネセンスパネル12が点灯されるまで乗員から見えないということである。しかしながら、図3及び図5の実施形態は、フォーム層及びファブリック層の両方を通して照明を行い、これに対し図4の実施形態では、フォーム層22に開口部を形成する必要がある。パネルを簡単な方法で目に見えない状態を維持すると共に乗客を照らす光を最大限にするため、図7の構成を利用するのがよい。この実施形態は、パネル12は各々、ファブリック層24とフォーム層22(図示せず)との間に配置される。光の出力をいっそう増大させるため、図8の構成を用いるのがよく、この場合パネル12は光透過量を増大させるため目の荒い織り方の別のファブリック34によって覆われている。2つのファブリック24,34をシーム36で接合するのがよい。
【0021】
エレクトロルミネセンスパネル12のうち1以上をヘッドライナー内に用いることにより、ムード、雰囲気、読取り及び運転座席全体の照明を、本質的にスペースを取らない光源の使用で行なうことができることがわかる。また、図9〜図10に示すように、上記の代わりに、照明システムは、パネルを他の室内乗物コンポーネント上に取り付けることができる。
【0022】
具体的に説明すると、図9に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12を表面にファブリックが張られた他の室内コンポーネント、例えばドアパネル40又は座席ライザー42に組み込むことができる。パネルを表面にファブリックが張られたコンポーネント中に組み込むための図3〜図8と関連して上述した種々の方法をこれら用途にも用いることができる。表面にファブリックが張られたコンポーネントにおけるこれらの使用に加えて、又はこれに代えて、パネル12を他の室内コンポーネント、例えば計器パネル44又はフロアカーペット46内に組み込んでもよい。計器パネルの場合、パネルを計器が図示のように取り付けられている場合、乗物のフロア領域に向いた下面のところに設置するのがよい。下面は、計器パネルの半透明部分かエレクトロルミネセンスパネルからの光を透過させる計器パネルの小穴かの何れかから成るのがよい光透過領域を有している。フロアカーペット46と共に用いる場合、エレクトロルミネセンスパネルをカーペットパイルが取り付けられた基材の上又は下でカーペットパイルの下に設置するのがよい。
【0023】
図10に示すように、エレクトロルミネセンスパネル12を、図3〜図8を参照して上述した構成方法を用いて1以上のトランクパネル48,50に組み込むことができる。図11では、エレクトロルミネセンスパネル12が図9のフロアカーペット46と関連して上述したのと同一の方法でフロアマット52に組み込まれた別のカーペット用途が示されている。また、パネル12を運転手用の前座席及び乗客用の側座席の背もたれ54上でファブリックの下に組み込むことができる。図12では、バイザの何れか一方の側部又は両側部上でバイザファブリックの下に設けられたエレクトロルミネセンスパネル12を有するサンバイザ56が示されている。最後に、図13では、この場合も又、点灯されなければ存在が目に見えないようファイブリック層の下でリヤデッキ(荷台)58中に組み込まれたエレクトロルミネセンスパネル12が示されている。サンバイザとリヤデッキ要素の両方の場合、図3〜図8に開示した種々の構成例を利用できる。
【0024】
次に図14及び図15を参照して乗物用室内照明システム用のエレクトロルミネセンスパネルの第2の用途を説明する。図14は、照明式タッチスイッチ組立体60の分解図、図15は乗物用室内照明システム62内のスイッチ組立体60の使用例を示す略図である。スイッチ組立体60は、その主要構成要素として、1組の光透過タッチスイッチ64及びこれに対応した組をなすエレクトロルミネセンスパネル66を有しており、これらエレクトロルミネセンスパネルは各々、タッチスイッチ64の1つとそれぞれ整列し、それにより、スイッチの背面照明を行なう。各スイッチ64の機能をわからせるために適当な標識をタッチスイッチの各々上に印刷するのがよい。変形例として、図示のように、光透過グラフィックスオーバーレイ68に所望の標識を設けてもよい。スイッチ64とパネル66とオーバーレイ68は組立て時に、厚さが数mmしかないバックライト式低プロフィールスイッチ組立体を形成する。それにより、乗物内でのスイッチ組立体の設置場所に関する融通性が高くなる。
【0025】
図15の電子回路70は、図14のタッチスイッチ64及びエレクトロルミネセンスパネル66のうちの1つにだけ接続された状態で示されている。回路70は、コントローラ72及び光源74を有し、これは、その対応関係にあるタッチスイッチ64の作動に応答して照明を行なうよう用いられる。コントローラ72は、スイッチ64の作動に応答して動作して光源74に電圧印加し、スイッチ64を背面照明するのに用いられるパネル66の電圧印加状態を変化させることができる。パネル66の電圧印加状態のこの変化は、例えば、光源74がオンであることの指示としてスイッチ64の照明を行なうようなパネルの電圧印加又はスイッチオン状態であるのがよい。これとは逆に、光源が稼働していることが自明なので、光源74をスイッチオフにしたときにパネル66を作動させてスイッチ64を常態において照明してもよく、コントローラ72はこの場合、パネル66の電圧印加状態を変化させて光源74がオンのときにオフになるようにする。このように、スイッチは、照明され、光源74がオフのときに暗闇で見ることができる。更に別の変形例では、パネルを種々のレベルの電圧印加状態で照明して、ライトがオフであるときにぼんやりと光り、ライトがオンであるときに明るく光る(これとは逆の関係も成り立つ)ようにしてもよい。このマルチレベル輝度制御により、輝度を周囲の光のレベルに応じて自動的に変化させることも可能である。
【0026】
記号を用いて従来型白熱ランプとして示されているが、光源74は当然のことながら、エレクトロルミネセンスパネルそれ自体であってもよい。より一般的には、その他に光源74は、他の幾つかの電気的装置、例えば、モータ又はソレノイドであってもよく、この場合、これに対応したタッチスイッチ64は、乗物中で用いられる種々の機能スイッチのうちの任意のものであってもよく、かかる機能スイッチとしては、ドアロックスイッチ、窓スイッチ等が挙げられる。
【0027】
次に図16及び図17を参照して、乗物用室内照明システム用のエレクトロルミネセンスパネルの第3の使用例について説明する。特に、図16は、乗物用室内照明式スイッチ組立体80を示し、また、図17は、乗物用室内照明式スイッチ組立体80の一部に接続されてその一部をなすコントローラ82を示している。組立体80は、乗物ヘッドライナー(図示せず)に取り付けられたものであるのがよく、この組立体は、室内灯及び一体形スイッチ並びに一体形スイッチを備えた別々の運転手用マップライト及び前座席乗客用マップライトを有する。室内灯は、光透過タッチスイッチ86の下にスイッチされた中央エレクトロルミネセンスパネル84を有し、この光透過タッチスイッチは、乗客によって手動操作されてコントローラ82を介して室内灯84をオンにすることができる。これと同様に、マップライトは各々、これと対応関係にあるタッチスイッチ90の後ろに設置されたエレクトロルミネセンスパネル88を有している。マップスイッチ及びマップライトのうちの1つだけが図17のコントローラ82に接続された状態で示されている。ただし、当然のことながら、他のマップライト/スイッチ及び室内灯/スイッチも又、同様に接続されることは理解されよう。何れの場合においても、スイッチ86,90のうちの1つを作動させると、コントローラ82はこれと対応関係にあるエレクトロルミネセンスパネル84,88をオンにし、パネルからの光はスイッチ越しに乗物の内部へ進む。また、例えば乗物ドアのうち何れが開けられても室内灯84をオンに切り替えるよう別個に制御できる。
【0028】
かくして、本発明にしたがって、本明細書に記載した目的及び利点を達成する幾つかの乗物用室内照明システム及び照明式スイッチ組立体が提供されていることは明らかであろう。当然のことながら、上記説明は本発明の好ましい例示の実施形態についてのものであり、本発明は図示の特定の実施形態には限定されないことは理解されよう。当業者であれば、種々の変更例及び改造例を想到できよう。例えば、図16及び図17に示す2層スイッチ/ライト組立体を他の照明用途にも使用でき、かかる照明用途としては、例えば、後部座席の乗客のための読取りのためのライトが挙げられる。かかる全ての変形例及び改造例は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に属するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物の室内照明用の乗物用室内コンポーネント組立体であって、
基材及び前記基材に被着されたファブリックを備える乗物用室内コンポーネントと、
前記ファブリックと基材との間に設けられたエレクトロルミネセンスパネルとを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記ファブリック越しに差し向けるよう構成されていること、
を特徴とする乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項2】
前記室内コンポーネントは、前記ファブリックと前記基材との間に設けられたフォーム層を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項3】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記フォーム層と前記基材との間に配置されている、
ことを特徴とする請求項2記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項4】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記フォーム層に設けられた開口部内に納められていることを特徴とする請求項2記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項5】
前記基材は、前記ファブリックに向いた凹み部分を有し、前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記凹み部分内に納められている、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項6】
前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、手動スイッチを有している、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項7】
前記エレクトロルミネセンスパネルbに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルへの電圧印加の長さを制御するタイマー回路を有している、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項8】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物ヘッドライナーである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項9】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、互いに間隔を置いた場所で前記ヘッドライナー内に設けられた複数のエレクトロルミネセンスパネルのうちの1つである、
ことを特徴とする請求項8記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項10】
前記乗物用室内コンポーネントは、ドアパネルであることを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項11】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物座席である、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項12】
前記乗物用室内コンポーネントは、リヤデッキである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項13】
前記乗物用室内コンポーネントは、サンバイザである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項14】
前記乗物用室内コンポーネントは、トランクパネルである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項15】
乗物室内照明のための乗物用室内コンポーネント組立体であって、
フォーム層及び前記フォーム層に被着されたファブリックを備える乗物用室内コンポーネントと、
前記ファブリックとフォーム層との間に配置されたエレクトロルミネセンスパネルとを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記ファブリック越しに差し向けるよう構成されている、
ことを特徴とする乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項16】
前記乗物用室内コンポーネントは、フォーム基材を含み、前記フォーム層は、前記ファブリックと前記基材との間に設けられている、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項17】
前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、手動スイッチを有している、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項18】
前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルへの電圧印加時間の長さを制御するタイマー回路を有している、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項19】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物ヘッドライナーである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項20】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、互いに間隔を置いた場所で前記ヘッドライナー内に設けられた複数のエレクトロルミネセンスパネルのうちの1つである、
ことを特徴とする請求項19記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項21】
前記乗物用室内コンポーネントは、ドアパネルである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項22】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物の座席である、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項23】
前記乗物用室内コンポーネントは、座席背もたれである、
ことを特徴とする請求項22記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項24】
前記乗物用室内コンポーネントは、サンバイザである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項25】
前記乗物用室内コンポーネントは、リヤデッキである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項26】
前記乗物用室内コンポーネントは、トランクパネルである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項27】
乗物用カーペットであって、
基材と、前記基材に取り付けられたカーペットパイルと、前記カーペットパイルの下に設けられたエレクトロルミネセンスパネルとを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記カーペットパイル越しに差し向けるよう構成されている、
ことを特徴とする乗物用カーペット。
【請求項28】
前記基材及びこれに取り付けられたカーペットパネルは一緒になって、フロアマットを構成している、
ことを特徴とする請求項27記載の乗物用カーペット。
【請求項29】
乗物用計器パネル組立体であって、
乗物内に据え付けられると乗物のフロア領域に向く下面を備えた計器パネルを有し、前記下面は、光透過領域を有し、前記計器パネル組立体は、前記下面の後ろに位置して前記計器パネル内で前記光透過領域のところに設けられたエレクトロルミネセンスパネルを更に有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記下面の前記光透過領域越しに差し向けるよう構成されている、
ことを特徴とする計器パネル組立体。
【請求項30】
乗物室内照明システムであって、
光源と、少なくとも1つの光透過タッチスイッチ及び前記タッチスイッチの後ろに設けられたエレクトロルミネセンスパネルを備えたスイッチ組立体と、前記光源、タッチスイッチ及びエレクトロルミネセンスパネルに接続された電子回路とを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記電子回路による電圧印加時に動作して前記タッチスイッチの背面照明を行うことができ、
前記電子回路は、前記スイッチの作動時に動作して前記光源に電圧印加し、前記エレクトロルミネセンスパネルへの電圧印加状態を変化させることができる、
ことを特徴とする乗物室内照明システム。
【請求項31】
前記電子回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルを非電圧印加状態から、前記エレクトロルミネセンスパネルが前記タッチスイッチの背面照明を行う電圧印加状態に変化させることにより、前記スイッチの作動時に前記エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させるよう動作できる、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項32】
前記電子回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルを電圧印加状態から非電圧印加状態に変化させることにより、前記スイッチの作動時に前記エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させるよう動作できる、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項33】
前記電子回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルを、前記エレクトロルミネセンスパネルが減少した光出力を生じさせる第1の電圧印加状態から、前記エレクトロルミネセンスパネルが増大した光出力を生じさせる第2の電圧印加状態に変化させることにより、前記スイッチの作動時に前記エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させるよう動作できる、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項34】
前記スイッチ組立体は、複数の光透過タッチスイッチと、これらに対応して前記タッチスイッチの後ろに設けられていて、前記タッチスイッチのうち少なくとも1つを、前記タッチスイッチのうち他の少なくとも1つとは無関係に背面照明を行う複数のエレクトロルミネセンスパネルとを有している、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項35】
前記スイッチ組立体は、前記タッチスイッチに施されたグラフィックスオーバーレイを更に有し、前記グラフィックスオーバーレイは、前記タッチスイッチと関連した照明機能を表す標識を含む、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項36】
前記光源は、マップライトであり、前記タッチスイッチは、マップライトスイッチである、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項37】
乗物用室内照明式スイッチ組立体であって、
光透過タッチスイッチと、前記タッチスイッチの後ろに配置された光源と、前記タッチスイッチ及び前記光源に接続された電子回路とを有し、
前記光源は、エレクトロルミネセンスパネルから成り、
前記回路は、前記タッチスイッチの作動時に動作して前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加し、それにより前記タッチスイッチ越しのエリア照明を行うことができるようになっている、
ことを特徴とする乗物用室内照明式スイッチ組立体。
【請求項38】
前記光源は、乗物の室内灯であり、前記タッチスイッチは、室内灯スイッチであり、前記乗物用室内照明システムは、第1及び第2のマップライトと、第1及び第2のマップライトスイッチとを更に有し、前記マップライトは各々、エレクトロルミネセンスパネルを有し、前記マップライトスイッチは各々、これと対応関係にあるマップライトの前に設けられた光透過タッチスイッチから成り、前記回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルをこれらと対応関係にあるタッチスイッチの作動に応動して他のエレクトロルミネセンスパネルとは無関係に電圧印加するよう動作できる、
ことを特徴とする請求項37記載の乗物用室内照明式スイッチ組立体。
【請求項1】
乗物の室内照明用の乗物用室内コンポーネント組立体であって、
基材及び前記基材に被着されたファブリックを備える乗物用室内コンポーネントと、
前記ファブリックと基材との間に設けられたエレクトロルミネセンスパネルとを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記ファブリック越しに差し向けるよう構成されていること、
を特徴とする乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項2】
前記室内コンポーネントは、前記ファブリックと前記基材との間に設けられたフォーム層を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項3】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記フォーム層と前記基材との間に配置されている、
ことを特徴とする請求項2記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項4】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記フォーム層に設けられた開口部内に納められていることを特徴とする請求項2記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項5】
前記基材は、前記ファブリックに向いた凹み部分を有し、前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記凹み部分内に納められている、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項6】
前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、手動スイッチを有している、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項7】
前記エレクトロルミネセンスパネルbに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルへの電圧印加の長さを制御するタイマー回路を有している、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項8】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物ヘッドライナーである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項9】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、互いに間隔を置いた場所で前記ヘッドライナー内に設けられた複数のエレクトロルミネセンスパネルのうちの1つである、
ことを特徴とする請求項8記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項10】
前記乗物用室内コンポーネントは、ドアパネルであることを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項11】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物座席である、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項12】
前記乗物用室内コンポーネントは、リヤデッキである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項13】
前記乗物用室内コンポーネントは、サンバイザである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項14】
前記乗物用室内コンポーネントは、トランクパネルである、
ことを特徴とする請求項1記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項15】
乗物室内照明のための乗物用室内コンポーネント組立体であって、
フォーム層及び前記フォーム層に被着されたファブリックを備える乗物用室内コンポーネントと、
前記ファブリックとフォーム層との間に配置されたエレクトロルミネセンスパネルとを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記ファブリック越しに差し向けるよう構成されている、
ことを特徴とする乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項16】
前記乗物用室内コンポーネントは、フォーム基材を含み、前記フォーム層は、前記ファブリックと前記基材との間に設けられている、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項17】
前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、手動スイッチを有している、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項18】
前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加する電気回路を更に有し、前記回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルへの電圧印加時間の長さを制御するタイマー回路を有している、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項19】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物ヘッドライナーである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項20】
前記エレクトロルミネセンスパネルは、互いに間隔を置いた場所で前記ヘッドライナー内に設けられた複数のエレクトロルミネセンスパネルのうちの1つである、
ことを特徴とする請求項19記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項21】
前記乗物用室内コンポーネントは、ドアパネルである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項22】
前記乗物用室内コンポーネントは、乗物の座席である、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項23】
前記乗物用室内コンポーネントは、座席背もたれである、
ことを特徴とする請求項22記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項24】
前記乗物用室内コンポーネントは、サンバイザである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項25】
前記乗物用室内コンポーネントは、リヤデッキである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項26】
前記乗物用室内コンポーネントは、トランクパネルである、
ことを特徴とする請求項15記載の乗物用室内コンポーネント組立体。
【請求項27】
乗物用カーペットであって、
基材と、前記基材に取り付けられたカーペットパイルと、前記カーペットパイルの下に設けられたエレクトロルミネセンスパネルとを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記カーペットパイル越しに差し向けるよう構成されている、
ことを特徴とする乗物用カーペット。
【請求項28】
前記基材及びこれに取り付けられたカーペットパネルは一緒になって、フロアマットを構成している、
ことを特徴とする請求項27記載の乗物用カーペット。
【請求項29】
乗物用計器パネル組立体であって、
乗物内に据え付けられると乗物のフロア領域に向く下面を備えた計器パネルを有し、前記下面は、光透過領域を有し、前記計器パネル組立体は、前記下面の後ろに位置して前記計器パネル内で前記光透過領域のところに設けられたエレクトロルミネセンスパネルを更に有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記パネルからの光を前記下面の前記光透過領域越しに差し向けるよう構成されている、
ことを特徴とする計器パネル組立体。
【請求項30】
乗物室内照明システムであって、
光源と、少なくとも1つの光透過タッチスイッチ及び前記タッチスイッチの後ろに設けられたエレクトロルミネセンスパネルを備えたスイッチ組立体と、前記光源、タッチスイッチ及びエレクトロルミネセンスパネルに接続された電子回路とを有し、
前記エレクトロルミネセンスパネルは、前記電子回路による電圧印加時に動作して前記タッチスイッチの背面照明を行うことができ、
前記電子回路は、前記スイッチの作動時に動作して前記光源に電圧印加し、前記エレクトロルミネセンスパネルへの電圧印加状態を変化させることができる、
ことを特徴とする乗物室内照明システム。
【請求項31】
前記電子回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルを非電圧印加状態から、前記エレクトロルミネセンスパネルが前記タッチスイッチの背面照明を行う電圧印加状態に変化させることにより、前記スイッチの作動時に前記エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させるよう動作できる、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項32】
前記電子回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルを電圧印加状態から非電圧印加状態に変化させることにより、前記スイッチの作動時に前記エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させるよう動作できる、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項33】
前記電子回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルを、前記エレクトロルミネセンスパネルが減少した光出力を生じさせる第1の電圧印加状態から、前記エレクトロルミネセンスパネルが増大した光出力を生じさせる第2の電圧印加状態に変化させることにより、前記スイッチの作動時に前記エレクトロルミネセンスパネルの電圧印加状態を変化させるよう動作できる、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項34】
前記スイッチ組立体は、複数の光透過タッチスイッチと、これらに対応して前記タッチスイッチの後ろに設けられていて、前記タッチスイッチのうち少なくとも1つを、前記タッチスイッチのうち他の少なくとも1つとは無関係に背面照明を行う複数のエレクトロルミネセンスパネルとを有している、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項35】
前記スイッチ組立体は、前記タッチスイッチに施されたグラフィックスオーバーレイを更に有し、前記グラフィックスオーバーレイは、前記タッチスイッチと関連した照明機能を表す標識を含む、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項36】
前記光源は、マップライトであり、前記タッチスイッチは、マップライトスイッチである、
ことを特徴とする請求項30記載の乗物室内照明システム。
【請求項37】
乗物用室内照明式スイッチ組立体であって、
光透過タッチスイッチと、前記タッチスイッチの後ろに配置された光源と、前記タッチスイッチ及び前記光源に接続された電子回路とを有し、
前記光源は、エレクトロルミネセンスパネルから成り、
前記回路は、前記タッチスイッチの作動時に動作して前記エレクトロルミネセンスパネルに電圧印加し、それにより前記タッチスイッチ越しのエリア照明を行うことができるようになっている、
ことを特徴とする乗物用室内照明式スイッチ組立体。
【請求項38】
前記光源は、乗物の室内灯であり、前記タッチスイッチは、室内灯スイッチであり、前記乗物用室内照明システムは、第1及び第2のマップライトと、第1及び第2のマップライトスイッチとを更に有し、前記マップライトは各々、エレクトロルミネセンスパネルを有し、前記マップライトスイッチは各々、これと対応関係にあるマップライトの前に設けられた光透過タッチスイッチから成り、前記回路は、前記エレクトロルミネセンスパネルをこれらと対応関係にあるタッチスイッチの作動に応動して他のエレクトロルミネセンスパネルとは無関係に電圧印加するよう動作できる、
ことを特徴とする請求項37記載の乗物用室内照明式スイッチ組立体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−86842(P2012−86842A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23434(P2012−23434)
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2001−562102(P2001−562102)の分割
【原出願日】平成13年2月26日(2001.2.26)
【出願人】(502309281)フェデラル−モーガル コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2001−562102(P2001−562102)の分割
【原出願日】平成13年2月26日(2001.2.26)
【出願人】(502309281)フェデラル−モーガル コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
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