エレベータのドア装置
【課題】物体検知装置をエレベータドアに用いることで、より物体の挟み込みを防止することができるエレベータのドア装置を提供することを目的とする。
【解決手段】駆動装置4により駆動されるエレベータのかごドア1と、前記かごドアに係合されかごドア1の開閉動作とともに開閉する乗場ドア2と、かごドア1および乗場ドア2の少なくとも一方の戸閉端面に設けられ、感圧検知および近接検知可能な物体検知装置3と、戸閉動作中において所定の位置までに物体検知装置3からの出力信号を検出した場合はかごドア1の戸閉動作を停止し、戸開方向へ反転させ、また所定の位置までに物体検知装置3からの出力信号を検出することなくその所定の位置までかごドア1が到達したとき、物体検知装置3を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるドア制御部12と、を備えることを特徴とするエレベータドア装置
【解決手段】駆動装置4により駆動されるエレベータのかごドア1と、前記かごドアに係合されかごドア1の開閉動作とともに開閉する乗場ドア2と、かごドア1および乗場ドア2の少なくとも一方の戸閉端面に設けられ、感圧検知および近接検知可能な物体検知装置3と、戸閉動作中において所定の位置までに物体検知装置3からの出力信号を検出した場合はかごドア1の戸閉動作を停止し、戸開方向へ反転させ、また所定の位置までに物体検知装置3からの出力信号を検出することなくその所定の位置までかごドア1が到達したとき、物体検知装置3を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるドア制御部12と、を備えることを特徴とするエレベータドア装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータのドアにカーボンマイクロコイル(CMC)センサを設けることによりドア開閉動作時の物体、近接物の検知を可能とするエレベータのドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータのドアの戸閉動作時に物体が挟まれたことを検知するためにセフティシューが用いられている。セフティシューはかごドアの戸閉方向側先端部に設けられており、戸開閉動作時にドアとともに移動する。戸閉動作中にセフティシューに物体が接触し、セフティシューが戸開方向側に押し込まれたことをマイクロスイッチが検出したとき、戸閉動作を停止すると同時に戸開動作に切り替わることで物体の挟まれを防止している。また近年、近接センサの技術の発達に伴い、高機能・高精度な近接センサも開発されている(たとえば特許文献1)。このセンサは、シリコーンゴム等の樹脂からなる母材に、コイル形状のインダクタンス(L)成分、キャパシタンス(C)成分およびレジスタンス(R)成分を有するカーボンマイクロコイル(CMC)を分散して形成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−201641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のセフティシューを用いたエレベータのドア装置においては、物体の接触によるセフティの変位量が小さい場合には、マイクロスイッチが物体を検出できない可能性もある。したがって本発明は、物体検知装置をエレベータドアに用いることで、物体の挟み込みを確実に防止することができるエレベータのドア装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明のエレベータドア装置は、駆動装置により駆動されるエレベータのかごドアと、前記かごドアに係合され前記かごドアの開閉動作とともに開閉する乗場ドアと、前記かごドアおよび前記乗場ドアの少なくとも一方の戸閉端面に設けられ、感圧検知および近接検知可能な物体検知装置と、所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出した場合は前記かごドアの戸閉動作を停止し、戸開方向へ反転させ、また所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出することなくその所定の位置まで前記かごドアが戸閉動作中に到達したとき、前記物体検知装置を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるドア制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、戸閉の障害となる物体の挟み込みを未然に防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの上方断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの構造を示す詳細図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサからの出力信号の波形パターンを表したものである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの感圧センサ機能による物体検知を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの近接センサ機能による物体検知を示す図である。
【図7】(a)本発明の第1の実施形態に係るかごドアのセンターオープンタイプのドア開閉を示した図である。(b)本発明の第1の実施形態に係るかごドアのスライディングオープンタイプのドア開閉を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの検出範囲を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る金属シートを用いたドア装置の断面図を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの取り付け例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る戸閉位置検出センサによるドア位置検出を示した図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に係るドア装置の斜視図である。
【図13】(a)本発明の第3の実施形態に係る作用を説明するためのドア装置のセンターオープンタイプの戸閉時の詳細図である。(b)本発明の第3の実施形態に係る作用を説明するためのドア装置のスライディングオープンタイプの戸閉時の詳細図である。
【図14】(a)本発明の第3の実施形態に係るストッパーを利用した場合のセンターオープンタイプのドア装置の詳細図である。(b)本発明の第3の実施形態に係るストッパーを利用した場合のスライディングオープンタイプのドア装置の詳細図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係るドア装置の上方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの斜視図である。図2は本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの断面図である。図3は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の構造を示す詳細図である。図4は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3からの出力信号の波形パターンを表したものである。図5は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の感圧センサ機能による物体検知を示す図である。図6は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の近接センサ機能による物体検知を示す図である。図7は本発明の第1の実施形態に係るかごドア1の開閉のバリエーション例を示した図である。図8は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の検出範囲を示す図である。図9は本発明の第1の実施形態に係る金属シート15を用いたドア装置の断面図を示す図である。図10は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の取り付け例を示す図である。
【0010】
図2に示すように、エレベータドアはそれぞれ互いに接離する1対のドアからなるかごドア1ならびに乗場ドア2とで構成されている。かごドア1はかごの出入口側に、また、乗場ドア2は各階床の乗場の出入口側に設けられる。
【0011】
かごドア1の両戸閉端面には全面に亘り物体検知装置として、カーボンマイクロコイル(CMC)を使った感圧・近接センサ3(以下、CMCセンサ3という。)が貼付してある。本実施形態では、図1中の拡大図部分に示すように戸閉端面を中心としてコの字型に3面貼付する。CMCセンサ3は、感圧センサ機能と近接センサ機能を有している。CMCセンサ3の構造については後述する。
【0012】
かごドア1は駆動装置4(以下、ドアモータ4という。)の駆動によって、戸開閉方向に作動する。乗場ドア2は係合装置5によりかごドア1と係合しており、かごドア1の開閉動作に連動して開閉される。係合装置5はかごが階床に着床したときにかごドア1と乗場ドア2を係合させるように設けられる。
【0013】
ここで、CMCセンサ3の構造について図3を参照して説明する。図3に示すように本実施形態に係るCMCセンサ3はその詳細が特開2007−201641号公報に記載されているように、シリコーンゴム等の樹脂からなる母材6に、コイル形状のインダクタンス(L)成分、キャパシタンス(C)成分およびレジスタンス(R)成分を有するカーボンマイクロコイル(CMC)7を分散して形成したものである。
【0014】
図4は物体の接近によるCMCセンサ3と物体との空間インピーダンス変化(近接センサ機能)や、物体からの圧力によるCMCセンサ3のL、C、R成分に基づく出力信号の変化(感圧センサ機能)を示す。この図4に示すようなCMCセンサ3から得られる出力波形を参照することで、物体検知が可能となる。
【0015】
たとえば、図4において通常、CMCセンサ3は出力波形8を示し、近接センサ機能による近接検知または感圧センサ機能による感圧検知では出力波形9を示す。その他、断線等の故障によって物体検知機能が失われている場合は出力波形10を示す。以下図5、図6を参照しながら、物体検知について詳細を説明する。
【0016】
図5に示すようにかごドア1の戸閉動作中に戸閉端面に貼付してあるCMCセンサ3に物体11が接触すると、CMCセンサ3に圧力が加わりCMCセンサ3からの出力信号に変位が生ずる。また図6に示すように、戸閉動作中に接近する物体11があると、近接物とCMCセンサ3との間のインピーダンスが変化する。この場合上述したように、正常な出力波形8が出力波形9へと変化し、ドア制御部12は戸閉端面に物体11が接触または近接していることを検出する。
【0017】
このように、ドア制御部12は物体11がドア間に挟み込まれたこと、または物体11が接触したことによる出力波形の変化を検出すると、駆動反転信号をドアモータ4へ出力し、戸閉動作を停止し、戸開動作に切り替える。したがって、エレベータドアへの物体11の挟み込みや衝突を未然に防止する。
【0018】
図7に示すように、(a)はセンターオープンタイプのドア開閉パターンであり、(b)はスライディングオープンタイプのドア開閉パターンである。ここで(a)に示すセンターオープンタイプの場合、戸閉時に両ドアの戸閉端同士が近づくことにより、CMCセンサ3が相対するかごドア1を近接物として検出することになる。また、(b)に示すスライディングオープンタイプの場合についても、かごドア1が戸当たり柱13に近づくため、戸当たり柱13を近接物として検出することになる。なお、接触時についても同様のことがいえる。
【0019】
したがって、所定の位置にかごドア1が到達した場合、CMCセンサ3の近接センサ機能が作用しないようにし、相対するかごドア1もしくは戸当たり柱13を異物として誤検出してしまうことを防止するようにする。
【0020】
詳細には、予め、ドア制御部12は戸閉時に相対するかごドア1または戸当り柱13の近接によってCMCセンサ3から得られる出力波形を計測し、記憶しておく。さらにドアモータ4にエンコーダ(図示せず)を設けておき、ドア制御部12はエンコーダにより検出されるドア位置と予め計測し記憶した出力波形とを対応させる。
【0021】
つまり、ドア制御部12は、かごドア1の位置に対応した出力波形からの変位に基づいて近接物を検出する。ここでいう、出力波形からの変位とは、たとえば正常な出力波形の乱れを指す。このようにすることで、CMCセンサ3の近接センサ機能によってかごドア1または戸当り柱13を異物として誤検出してしまうことを防ぐことができる。
【0022】
そして、ドア制御部12は近接センサ機能を作用させないようにした後は、感圧センサ機能によってCMCセンサ3による物体検知を行わせる。
【0023】
CMCセンサ3が近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替わった後も、上記近接センサ機能による誤検出と同様に、かごドア1が完全に戸閉するとき、ドア制御部12は感圧センサ機能によって相対するかごドア1もしくは戸当たり柱8の接触を検出する。
【0024】
したがって、このような感圧センサ機能による誤検出に対しては上述した手法と同様、予めドア制御部12にかごドア1同士もしくは戸当たり柱13への接触時におけるCMCセンサ3からの出力波形を計測、記憶させ、エンコーダにより検出されるかごドア1の位置とその出力波形を対応させることによって誤検出を防ぐことができる。
【0025】
この他に、図8示すようにかごドア1にCMCセンサ3を貼り付けた場合、CMCセンサ3の検出範囲14では、エレベータ乗降口付近にいる乗客や、乗場ドア2を近接物として検出してしまう可能性がある。
【0026】
そこで、図9に示すようにCMCセンサ3の一部を金属シート15で覆うことにより、近接センサ機能を検出範囲16に狭めることとする。つまり戸閉端面の側面に金属シート15を貼り付けた範囲に関しては、感圧センサ機能のみ機能させる感圧センサ検出範囲17とする。
【0027】
これによって、エレベータ乗降口付近にいる乗客や乗場ドア2を近接物として誤検出することを防ぐことができる。
【0028】
なお、本実施形態では、金属シート15を用いている例について説明したが、その他の金属磁性材料を用いて磁気シールドするようなものであれば、本実施形態に応用できる。
【0029】
上述した第1の実施形態においては、かごドア1にCMCセンサ3を取り付けているが、乗場ドア2にも同様にCMCセンサを取り付けるようにしてもよい。また、予め計測した出力波形と対応させるかごドア1の位置を、乗場ドア2の位置としても、同様の効果を得ることができる。
【0030】
また、本実施形態においては、CMCセンサ3をかごドア1の戸閉端面の全面に亘り貼り付けることとしたが、たとえば、戸閉端面の一部にCMCセンサ3を貼付するものであってもよい。
【0031】
たとえば、図10はシート状のCMCセンサ3をUの字型にして戸閉端面に取り付けたものである。このことにより、CMCセンサ3の入力端子側18と出力端子側19の配線が1箇所にまとめられ、ドア装置の構造を簡易化することができる。
【0032】
また、Uの字に限られず、CMCセンサ3はさまざまな形状で用いることができる。
【0033】
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態について説明する。
【0034】
図11は本発明の第2の実施形態に係る戸閉位置検出センサ20によるドア位置検出を示した図である。この戸閉位置検出センサ20はかごドア1出入口上部に設けられたヘッダー21などに設けられる。
【0035】
戸閉位置検出センサ20を取り付けることによって、戸閉動作中、ドア位置を確認し、所定位置にドアが到達したときにCMCセンサ3を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えることを特徴としている。その他の構成については上記第1の実施形態と同様である。
【0036】
戸閉位置検出センサ20には射光部が設けられており、略鉛直方向に光を放出し、光の反射量によりかごドア1の位置を検出している。図11に示す点線部が光軸に相当する。
【0037】
ドア制御部12は、この光軸に戸閉動作中のドアの戸閉側先端部が触れたことを検出すると、CMCセンサ3を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替える。戸閉動作終了後、ドアが戸開し始め戸が光軸との干渉を解消したことをドア制御部12が検出すると、再びCMCセンサ3を近接センサ機能へと切り替える。
【0038】
つまり光軸が遮断されている間は、CMCセンサ3は感圧センサ機能となり、それ以外は近接センサ機能とする。
【0039】
このように、簡易な構造でCMCセンサ3を近接センサ機能から感圧センサ機能へ切り替え、相対するドア等を戸閉における障害物体として誤検出することを防止することが可能となる。
【0040】
ここでは、戸閉位置検出センサ20は反射型センサとしたが、射光部と対をなす受光部を設けるものとしてもよい。
【0041】
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態について説明する。
【0042】
図12は本発明の第3の実施形態に係るドア装置の斜視図である。図13は本発明の第3の実施形態に係る作用を説明するためのエレベータドア装置の戸閉時の詳細図である。(a)はセンターオープンタイプのドア開閉を示した図であり、(b)はスライディングオープンタイプのドア開閉を示した図である。図14は本発明の第3の実施形態に係るストッパー22を利用した場合のドア装置の詳細図である。(a)はセンターオープンタイプにおける戸閉時の状態を示した図であり、(b)はスライディングオープンタイプにおける戸閉時の状態を示した図である。
【0043】
この実施形態においても、ドア制御部12は戸閉動作中にCMCセンサ3が相対するドア等を異物として誤検出しないように、既述した手法によって近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるように構成されている。
【0044】
そして、第3の実施形態は、感圧センサ機能によっても相対するかごドア1もしくは戸当たり柱13をCMCセンサ3が戸閉の障害異物として誤検出しないようにしている。
【0045】
そのために図12に示すように、ストッパー22を戸閉端面上部に設けている。その他の構成については上記第1の実施形態と同様である。
【0046】
通常、戸閉時は図13に示すようにかごドア1同士やかごドア1と戸当たり柱13が接触する。
【0047】
ここで、かごドア1の戸閉端面にストッパー22を設けることにより、図14に示すように、かごドア1同士もしくはかごドア1と戸当たり柱13との間にわずかな隙間が生じ、感圧センサ機能による誤検出を行わないようにすることが可能となる。
【0048】
なお、近接センサ機能を遮断しないで、本ストッパー22を設けることも可能である。この際には、近接センサが誤検出しないようにドア位置とCMCセンサ3からの出力波形を対応させて、近接センサ機能を作用させないようにすることとする。このようにすれば、ストッパー22によって生じるかごドア1間のわずかな隙間に対しても物体検知を行うことができる。
【0049】
ここではストッパー22をかごドア1の戸閉端面上部に設けることとしたが、これに限定されるものではない。
【0050】
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態について説明する。
【0051】
図15はかごドア1の戸閉端面に設けられたシート状のCMCセンサ3を、樹脂製プレート23で覆った状態を示している。その他の構成については第1の実施形態と同様である。
【0052】
カーボンマイクロコイル(CMC)で形成されたCMCセンサ3はカーボンを含むことから黒色となる。したがって、このCMCセンサ3を樹脂製プレート23で覆うことで意匠面を損なうことなく、エレベータドアにCMCセンサ3を取り付けることが可能となる。
【0053】
樹脂製のシート等の絶縁物であれば、CMCセンサ3に取り付けたときでも、近接センサ機能へは影響を及ぼさない。さらに感圧センサ機能についても影響を及ぼすことはない。
【0054】
なお、本実施形態では上記第1の実施形態で述べた金属シート15との併用も可能である。
【符号の説明】
【0055】
1…かごドア
2…乗場ドア
3…CMCセンサ
4…駆動装置
5…係合装置
6…母材
7…カーボンマイクロコイル
8…出力波形(通常時)
9…出力波形(近接・感圧時)
10…出力波形(故障時)
11…物体
12…ドア制御部
13…戸当り柱
14…近接センサ検出範囲(通常時)
15…金属シート
16…近接センサ検出範囲(金属シート取付時)
17…感圧センサ検出範囲
18…入力側端子
19…出力側端子
20…戸閉位置検出センサ
21…ヘッダー
22…ストッパー
23…樹脂製プレート
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータのドアにカーボンマイクロコイル(CMC)センサを設けることによりドア開閉動作時の物体、近接物の検知を可能とするエレベータのドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータのドアの戸閉動作時に物体が挟まれたことを検知するためにセフティシューが用いられている。セフティシューはかごドアの戸閉方向側先端部に設けられており、戸開閉動作時にドアとともに移動する。戸閉動作中にセフティシューに物体が接触し、セフティシューが戸開方向側に押し込まれたことをマイクロスイッチが検出したとき、戸閉動作を停止すると同時に戸開動作に切り替わることで物体の挟まれを防止している。また近年、近接センサの技術の発達に伴い、高機能・高精度な近接センサも開発されている(たとえば特許文献1)。このセンサは、シリコーンゴム等の樹脂からなる母材に、コイル形状のインダクタンス(L)成分、キャパシタンス(C)成分およびレジスタンス(R)成分を有するカーボンマイクロコイル(CMC)を分散して形成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−201641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のセフティシューを用いたエレベータのドア装置においては、物体の接触によるセフティの変位量が小さい場合には、マイクロスイッチが物体を検出できない可能性もある。したがって本発明は、物体検知装置をエレベータドアに用いることで、物体の挟み込みを確実に防止することができるエレベータのドア装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明のエレベータドア装置は、駆動装置により駆動されるエレベータのかごドアと、前記かごドアに係合され前記かごドアの開閉動作とともに開閉する乗場ドアと、前記かごドアおよび前記乗場ドアの少なくとも一方の戸閉端面に設けられ、感圧検知および近接検知可能な物体検知装置と、所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出した場合は前記かごドアの戸閉動作を停止し、戸開方向へ反転させ、また所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出することなくその所定の位置まで前記かごドアが戸閉動作中に到達したとき、前記物体検知装置を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるドア制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、戸閉の障害となる物体の挟み込みを未然に防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの上方断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの構造を示す詳細図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサからの出力信号の波形パターンを表したものである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの感圧センサ機能による物体検知を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの近接センサ機能による物体検知を示す図である。
【図7】(a)本発明の第1の実施形態に係るかごドアのセンターオープンタイプのドア開閉を示した図である。(b)本発明の第1の実施形態に係るかごドアのスライディングオープンタイプのドア開閉を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの検出範囲を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る金属シートを用いたドア装置の断面図を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサの取り付け例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る戸閉位置検出センサによるドア位置検出を示した図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に係るドア装置の斜視図である。
【図13】(a)本発明の第3の実施形態に係る作用を説明するためのドア装置のセンターオープンタイプの戸閉時の詳細図である。(b)本発明の第3の実施形態に係る作用を説明するためのドア装置のスライディングオープンタイプの戸閉時の詳細図である。
【図14】(a)本発明の第3の実施形態に係るストッパーを利用した場合のセンターオープンタイプのドア装置の詳細図である。(b)本発明の第3の実施形態に係るストッパーを利用した場合のスライディングオープンタイプのドア装置の詳細図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係るドア装置の上方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの斜視図である。図2は本発明の第1の実施形態に係るエレベータドアの断面図である。図3は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の構造を示す詳細図である。図4は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3からの出力信号の波形パターンを表したものである。図5は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の感圧センサ機能による物体検知を示す図である。図6は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の近接センサ機能による物体検知を示す図である。図7は本発明の第1の実施形態に係るかごドア1の開閉のバリエーション例を示した図である。図8は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の検出範囲を示す図である。図9は本発明の第1の実施形態に係る金属シート15を用いたドア装置の断面図を示す図である。図10は本発明の第1の実施形態に係るCMCセンサ3の取り付け例を示す図である。
【0010】
図2に示すように、エレベータドアはそれぞれ互いに接離する1対のドアからなるかごドア1ならびに乗場ドア2とで構成されている。かごドア1はかごの出入口側に、また、乗場ドア2は各階床の乗場の出入口側に設けられる。
【0011】
かごドア1の両戸閉端面には全面に亘り物体検知装置として、カーボンマイクロコイル(CMC)を使った感圧・近接センサ3(以下、CMCセンサ3という。)が貼付してある。本実施形態では、図1中の拡大図部分に示すように戸閉端面を中心としてコの字型に3面貼付する。CMCセンサ3は、感圧センサ機能と近接センサ機能を有している。CMCセンサ3の構造については後述する。
【0012】
かごドア1は駆動装置4(以下、ドアモータ4という。)の駆動によって、戸開閉方向に作動する。乗場ドア2は係合装置5によりかごドア1と係合しており、かごドア1の開閉動作に連動して開閉される。係合装置5はかごが階床に着床したときにかごドア1と乗場ドア2を係合させるように設けられる。
【0013】
ここで、CMCセンサ3の構造について図3を参照して説明する。図3に示すように本実施形態に係るCMCセンサ3はその詳細が特開2007−201641号公報に記載されているように、シリコーンゴム等の樹脂からなる母材6に、コイル形状のインダクタンス(L)成分、キャパシタンス(C)成分およびレジスタンス(R)成分を有するカーボンマイクロコイル(CMC)7を分散して形成したものである。
【0014】
図4は物体の接近によるCMCセンサ3と物体との空間インピーダンス変化(近接センサ機能)や、物体からの圧力によるCMCセンサ3のL、C、R成分に基づく出力信号の変化(感圧センサ機能)を示す。この図4に示すようなCMCセンサ3から得られる出力波形を参照することで、物体検知が可能となる。
【0015】
たとえば、図4において通常、CMCセンサ3は出力波形8を示し、近接センサ機能による近接検知または感圧センサ機能による感圧検知では出力波形9を示す。その他、断線等の故障によって物体検知機能が失われている場合は出力波形10を示す。以下図5、図6を参照しながら、物体検知について詳細を説明する。
【0016】
図5に示すようにかごドア1の戸閉動作中に戸閉端面に貼付してあるCMCセンサ3に物体11が接触すると、CMCセンサ3に圧力が加わりCMCセンサ3からの出力信号に変位が生ずる。また図6に示すように、戸閉動作中に接近する物体11があると、近接物とCMCセンサ3との間のインピーダンスが変化する。この場合上述したように、正常な出力波形8が出力波形9へと変化し、ドア制御部12は戸閉端面に物体11が接触または近接していることを検出する。
【0017】
このように、ドア制御部12は物体11がドア間に挟み込まれたこと、または物体11が接触したことによる出力波形の変化を検出すると、駆動反転信号をドアモータ4へ出力し、戸閉動作を停止し、戸開動作に切り替える。したがって、エレベータドアへの物体11の挟み込みや衝突を未然に防止する。
【0018】
図7に示すように、(a)はセンターオープンタイプのドア開閉パターンであり、(b)はスライディングオープンタイプのドア開閉パターンである。ここで(a)に示すセンターオープンタイプの場合、戸閉時に両ドアの戸閉端同士が近づくことにより、CMCセンサ3が相対するかごドア1を近接物として検出することになる。また、(b)に示すスライディングオープンタイプの場合についても、かごドア1が戸当たり柱13に近づくため、戸当たり柱13を近接物として検出することになる。なお、接触時についても同様のことがいえる。
【0019】
したがって、所定の位置にかごドア1が到達した場合、CMCセンサ3の近接センサ機能が作用しないようにし、相対するかごドア1もしくは戸当たり柱13を異物として誤検出してしまうことを防止するようにする。
【0020】
詳細には、予め、ドア制御部12は戸閉時に相対するかごドア1または戸当り柱13の近接によってCMCセンサ3から得られる出力波形を計測し、記憶しておく。さらにドアモータ4にエンコーダ(図示せず)を設けておき、ドア制御部12はエンコーダにより検出されるドア位置と予め計測し記憶した出力波形とを対応させる。
【0021】
つまり、ドア制御部12は、かごドア1の位置に対応した出力波形からの変位に基づいて近接物を検出する。ここでいう、出力波形からの変位とは、たとえば正常な出力波形の乱れを指す。このようにすることで、CMCセンサ3の近接センサ機能によってかごドア1または戸当り柱13を異物として誤検出してしまうことを防ぐことができる。
【0022】
そして、ドア制御部12は近接センサ機能を作用させないようにした後は、感圧センサ機能によってCMCセンサ3による物体検知を行わせる。
【0023】
CMCセンサ3が近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替わった後も、上記近接センサ機能による誤検出と同様に、かごドア1が完全に戸閉するとき、ドア制御部12は感圧センサ機能によって相対するかごドア1もしくは戸当たり柱8の接触を検出する。
【0024】
したがって、このような感圧センサ機能による誤検出に対しては上述した手法と同様、予めドア制御部12にかごドア1同士もしくは戸当たり柱13への接触時におけるCMCセンサ3からの出力波形を計測、記憶させ、エンコーダにより検出されるかごドア1の位置とその出力波形を対応させることによって誤検出を防ぐことができる。
【0025】
この他に、図8示すようにかごドア1にCMCセンサ3を貼り付けた場合、CMCセンサ3の検出範囲14では、エレベータ乗降口付近にいる乗客や、乗場ドア2を近接物として検出してしまう可能性がある。
【0026】
そこで、図9に示すようにCMCセンサ3の一部を金属シート15で覆うことにより、近接センサ機能を検出範囲16に狭めることとする。つまり戸閉端面の側面に金属シート15を貼り付けた範囲に関しては、感圧センサ機能のみ機能させる感圧センサ検出範囲17とする。
【0027】
これによって、エレベータ乗降口付近にいる乗客や乗場ドア2を近接物として誤検出することを防ぐことができる。
【0028】
なお、本実施形態では、金属シート15を用いている例について説明したが、その他の金属磁性材料を用いて磁気シールドするようなものであれば、本実施形態に応用できる。
【0029】
上述した第1の実施形態においては、かごドア1にCMCセンサ3を取り付けているが、乗場ドア2にも同様にCMCセンサを取り付けるようにしてもよい。また、予め計測した出力波形と対応させるかごドア1の位置を、乗場ドア2の位置としても、同様の効果を得ることができる。
【0030】
また、本実施形態においては、CMCセンサ3をかごドア1の戸閉端面の全面に亘り貼り付けることとしたが、たとえば、戸閉端面の一部にCMCセンサ3を貼付するものであってもよい。
【0031】
たとえば、図10はシート状のCMCセンサ3をUの字型にして戸閉端面に取り付けたものである。このことにより、CMCセンサ3の入力端子側18と出力端子側19の配線が1箇所にまとめられ、ドア装置の構造を簡易化することができる。
【0032】
また、Uの字に限られず、CMCセンサ3はさまざまな形状で用いることができる。
【0033】
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態について説明する。
【0034】
図11は本発明の第2の実施形態に係る戸閉位置検出センサ20によるドア位置検出を示した図である。この戸閉位置検出センサ20はかごドア1出入口上部に設けられたヘッダー21などに設けられる。
【0035】
戸閉位置検出センサ20を取り付けることによって、戸閉動作中、ドア位置を確認し、所定位置にドアが到達したときにCMCセンサ3を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えることを特徴としている。その他の構成については上記第1の実施形態と同様である。
【0036】
戸閉位置検出センサ20には射光部が設けられており、略鉛直方向に光を放出し、光の反射量によりかごドア1の位置を検出している。図11に示す点線部が光軸に相当する。
【0037】
ドア制御部12は、この光軸に戸閉動作中のドアの戸閉側先端部が触れたことを検出すると、CMCセンサ3を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替える。戸閉動作終了後、ドアが戸開し始め戸が光軸との干渉を解消したことをドア制御部12が検出すると、再びCMCセンサ3を近接センサ機能へと切り替える。
【0038】
つまり光軸が遮断されている間は、CMCセンサ3は感圧センサ機能となり、それ以外は近接センサ機能とする。
【0039】
このように、簡易な構造でCMCセンサ3を近接センサ機能から感圧センサ機能へ切り替え、相対するドア等を戸閉における障害物体として誤検出することを防止することが可能となる。
【0040】
ここでは、戸閉位置検出センサ20は反射型センサとしたが、射光部と対をなす受光部を設けるものとしてもよい。
【0041】
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態について説明する。
【0042】
図12は本発明の第3の実施形態に係るドア装置の斜視図である。図13は本発明の第3の実施形態に係る作用を説明するためのエレベータドア装置の戸閉時の詳細図である。(a)はセンターオープンタイプのドア開閉を示した図であり、(b)はスライディングオープンタイプのドア開閉を示した図である。図14は本発明の第3の実施形態に係るストッパー22を利用した場合のドア装置の詳細図である。(a)はセンターオープンタイプにおける戸閉時の状態を示した図であり、(b)はスライディングオープンタイプにおける戸閉時の状態を示した図である。
【0043】
この実施形態においても、ドア制御部12は戸閉動作中にCMCセンサ3が相対するドア等を異物として誤検出しないように、既述した手法によって近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるように構成されている。
【0044】
そして、第3の実施形態は、感圧センサ機能によっても相対するかごドア1もしくは戸当たり柱13をCMCセンサ3が戸閉の障害異物として誤検出しないようにしている。
【0045】
そのために図12に示すように、ストッパー22を戸閉端面上部に設けている。その他の構成については上記第1の実施形態と同様である。
【0046】
通常、戸閉時は図13に示すようにかごドア1同士やかごドア1と戸当たり柱13が接触する。
【0047】
ここで、かごドア1の戸閉端面にストッパー22を設けることにより、図14に示すように、かごドア1同士もしくはかごドア1と戸当たり柱13との間にわずかな隙間が生じ、感圧センサ機能による誤検出を行わないようにすることが可能となる。
【0048】
なお、近接センサ機能を遮断しないで、本ストッパー22を設けることも可能である。この際には、近接センサが誤検出しないようにドア位置とCMCセンサ3からの出力波形を対応させて、近接センサ機能を作用させないようにすることとする。このようにすれば、ストッパー22によって生じるかごドア1間のわずかな隙間に対しても物体検知を行うことができる。
【0049】
ここではストッパー22をかごドア1の戸閉端面上部に設けることとしたが、これに限定されるものではない。
【0050】
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態について説明する。
【0051】
図15はかごドア1の戸閉端面に設けられたシート状のCMCセンサ3を、樹脂製プレート23で覆った状態を示している。その他の構成については第1の実施形態と同様である。
【0052】
カーボンマイクロコイル(CMC)で形成されたCMCセンサ3はカーボンを含むことから黒色となる。したがって、このCMCセンサ3を樹脂製プレート23で覆うことで意匠面を損なうことなく、エレベータドアにCMCセンサ3を取り付けることが可能となる。
【0053】
樹脂製のシート等の絶縁物であれば、CMCセンサ3に取り付けたときでも、近接センサ機能へは影響を及ぼさない。さらに感圧センサ機能についても影響を及ぼすことはない。
【0054】
なお、本実施形態では上記第1の実施形態で述べた金属シート15との併用も可能である。
【符号の説明】
【0055】
1…かごドア
2…乗場ドア
3…CMCセンサ
4…駆動装置
5…係合装置
6…母材
7…カーボンマイクロコイル
8…出力波形(通常時)
9…出力波形(近接・感圧時)
10…出力波形(故障時)
11…物体
12…ドア制御部
13…戸当り柱
14…近接センサ検出範囲(通常時)
15…金属シート
16…近接センサ検出範囲(金属シート取付時)
17…感圧センサ検出範囲
18…入力側端子
19…出力側端子
20…戸閉位置検出センサ
21…ヘッダー
22…ストッパー
23…樹脂製プレート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動装置により駆動されるエレベータのかごドアと、
前記かごドアに係合され前記かごドアの開閉動作とともに開閉する乗場ドアと、
前記かごドアおよび前記乗場ドアの少なくとも一方の戸閉端面に設けられ、感圧検知および近接検知可能な物体検知装置と、
戸閉動作中において所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出した場合は前記かごドアの戸閉動作を停止し、戸開方向へ反転させ、また所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出することなく前記所定の位置まで前記かごドアが到達したとき、前記物体検知装置を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるドア制御部と、
を備えることを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項2】
前記駆動装置は前記駆動装置に設けられたエンコーダにより前記かごドアの位置を検出し、
前記ドア制御部は前記エンコーダで検出された前記かごドア位置と、前記物体検知装置から得られる出力波形とを対応させ、前記出力波形の変位によって物体検知を行わせることを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【請求項3】
前記ドア制御部は、
前記物体検知装置から得られる出力波形の変化に対応する前記かごドア位置を記憶させ、前記かごドアが前記出力波形の変化位置に達したときに物体検知手段を近接センサ機能から感圧センサ機能へと切り替えることを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【請求項4】
相対するかごドアの少なくとも一方または壁体にストッパーを備えることを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【請求項5】
前記物体検知装置の一部を金属シートで覆うことで近接センサ機能による物体検知範囲を限定することを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【請求項1】
駆動装置により駆動されるエレベータのかごドアと、
前記かごドアに係合され前記かごドアの開閉動作とともに開閉する乗場ドアと、
前記かごドアおよび前記乗場ドアの少なくとも一方の戸閉端面に設けられ、感圧検知および近接検知可能な物体検知装置と、
戸閉動作中において所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出した場合は前記かごドアの戸閉動作を停止し、戸開方向へ反転させ、また所定の位置までに前記物体検知装置からの出力信号を検出することなく前記所定の位置まで前記かごドアが到達したとき、前記物体検知装置を近接センサ機能から感圧センサ機能に切り替えるドア制御部と、
を備えることを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項2】
前記駆動装置は前記駆動装置に設けられたエンコーダにより前記かごドアの位置を検出し、
前記ドア制御部は前記エンコーダで検出された前記かごドア位置と、前記物体検知装置から得られる出力波形とを対応させ、前記出力波形の変位によって物体検知を行わせることを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【請求項3】
前記ドア制御部は、
前記物体検知装置から得られる出力波形の変化に対応する前記かごドア位置を記憶させ、前記かごドアが前記出力波形の変化位置に達したときに物体検知手段を近接センサ機能から感圧センサ機能へと切り替えることを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【請求項4】
相対するかごドアの少なくとも一方または壁体にストッパーを備えることを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【請求項5】
前記物体検知装置の一部を金属シートで覆うことで近接センサ機能による物体検知範囲を限定することを特徴とする請求項2に記載のエレベータドア装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−178553(P2011−178553A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−47308(P2010−47308)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]