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エレベータのドア負荷検出装置
説明

エレベータのドア負荷検出装置

【課題】ドアそのものに作用する好ましくない負荷を検出することができるエレベータのドア負荷検出装置の提供
【解決手段】ドア負荷検出装置は、ドア3bをドア開閉方向に案内するドアガイドレール21と、ドア3bを吊り下げ支持するドアハンガー15bと、ドアハンガー15bに設けられ且つドア開閉方向に並んだ、ドアガイドレール21の上方に配置された複数のハンガーローラ17a,17b及びドアガイドレール21の下方に配置された複数のアップスラストローラ19a,19bと、負荷検出手段とを備える。アップスラストローラ19a,19bのうち、ドア3bの進行が阻害されたときにドア3bの進行方向の後方となるアップスラストローラ19bは、ドアガイドレール21に対して、下方から上向きに押圧し、負荷検出手段は、アップスラストローラ19bの押圧動作を検出して、ドア3bの開閉を阻害する負荷を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータのドア負荷検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エレベータは、構造物の複数階に設けられた複数の乗場と、それら乗場を連絡するように上下に延びる昇降路と、昇降路の中を移動可能に設けられたかごとを備えている。それぞれの乗場には、乗場ドアが設けられており、また、かごにおける乗場側の面には、かごドアが設けられている。そして、かごが目的の階の乗場に停止した状態で、かごドア及び乗場ドアの双方が開くことで、利用者は乗場とかごとの間を乗り降りできるようになっている。
【0003】
これまで、ドアの開閉が阻害されている状態を検出するものとしては、例えば、特許文献1に開示されたドア敷居異物混入検出装置があった。この装置では、全閉状態付近でドアが当接してその押し圧を監視する圧力スイッチが設けられており、ドアを案内する敷居溝内に異物が詰まりドアの押し圧が所定値以下になったことをもって、異物混入を検出していた。
【0004】
しかしながら、特許文献1の装置では、ドアが何らかの障害物にぶつかり、ドアが圧力スイッチに当接するに至らない場合には、期待していた検出効果が得られない恐れがあった。また、特許文献1の検出態様と異なる態様として、ドアモータの電流値を監視しておき、ドアの開閉動作が妨げられた際に駆動電流値が急上昇することをもって、障害物の存在を検知する態様も考えられる。しかし、かかる態様では、ドア自体の開閉負荷以外の負荷、例えば、開閉力を伝達する経路中にあるクランクのベアリング等の負荷が原因となって、駆動電流値が上昇することもあり、障害物による負荷検出が正しく行えない場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭63−167479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ドアそのものに作用する好ましくない負荷を検出することができるエレベータのドア負荷検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するための本発明は、ドアをドア開閉方向に案内するドアガイドレールと、前記ドアを前記ドアガイドレールに対して吊り下げ支持するドアハンガーと、前記ドアハンガーに設けられ且つドア開閉方向に並べられた複数のハンガーローラ及び複数のアップスラストローラとを備え、前記複数のハンガーローラは、前記ドアガイドレールの上方に配置されており、前記複数のアップスラストローラは、該ドアガイドレールの下方に配置されており、前記ハンガーローラは、前記ドアの正常開閉時に前記ドアガイドレールと当接して回転し、前記アップスラストローラのうち、前記ドアの進行が阻害されたときに該ドアの進行方向の後方となる該アップスラストローラは、前記ドアガイドレールを、下方から上向きに押圧し、前記アップスラストローラの押圧動作を検出して、前記ドアの開閉を阻害する負荷を検出する負荷検出手段が設けられたドア負荷検出装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明のドア負荷検出装置によれば、ドアそのものに作用する好ましくない負荷を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態のドア負荷検出装置を適用するエレベータのかごを乗場側から見た方向から示す図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面を示す図である。
【図3】ドアガイドレールの斜視図である。
【図4】ドアガイドレールの端面図である。
【図5】下部レール材の斜視図である。
【図6】本実施の形態に係るドア負荷検出装置の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るドア負荷検出装置の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
【0011】
図1は、本実施の形態のドア負荷検出装置を適用するエレベータのかごを、乗場側から見た方向から示す図である。また、図2は、図1のII−II線に沿う断面を示す。エレベータのかご1には、左右一対のドア3a,3bと、駆動機構5と、ドアフレーム7とが少なくとも設けられている。なお、かごは、少なくとも一つのドアを備えていればよく、上記左右一対のドアは一例として示されている。
【0012】
左右一対のドア3a,3bは、かご室への出入口を開閉するものである。駆動機構5は、ドア3a,3bを開閉駆動するものであり、モータ等の駆動源9と、左右一対の回転体11a,11bと、無端状をなす循環体13と、ドアと同数のドアハンガー15a,15bとを含んでいる。
【0013】
循環体13は、回転体11a,11bに巻き掛けられており、駆動源9の駆動力によって第1の回転体11aが回転されると、循環体13が従動的に駆動され、それによってさらに第2の回転体11bが従動的に回転される。
【0014】
左右一対のドアハンガー15a,15bは、対応するドア3a,3bと、循環体13とを接続している。このようにして、駆動機構5は、ドアフレーム7に支持され、ドア3a,3bは、ドアフレーム7に対して開閉可能且つ吊り下げ態様で支持されている。
【0015】
ドアハンガー15a,15bのそれぞれには、左右一対のハンガーローラ17a,17bと、左右一対のアップスラストローラ19a,19bとが回転自在に設けられている。左右一対のハンガーローラ17a,17bは、ドアガイドレール21の上方に配置されており、左右一対のアップスラストローラ19a,19bは、ドアガイドレール21の下方に配置されている。ハンガーローラ17a,17b及びアップスラストローラ19a,19bは、上下に整列している。また、ハンガーローラ17a,17b及びアップスラストローラ19a,19bは、上下に離隔しており、それらの間をドアガイドレール21が左右に延びている。
【0016】
ドア3a,3bは、静止状態及び正常な開閉動作中(開閉動作が阻害されていないとき)においては、ハンガーローラ17a,17bが、ドアガイドレール21の上面21a上に接触支持されて、吊り下げられている。正常開閉時にドア3a,3bが開閉方向に進行すると、ハンガーローラ17a,17bがドアガイドレール21の上面21aを回転する。一方、アップスラストローラ19a,19bは、このとき、ドアガイドレール21の下面21bとは僅かに間隔を空けて非接触状態に保持されている。
【0017】
次に、本実施の形態に係るエレベータのドア負荷検出装置について説明する。ドア負荷検出装置51は、ドアガイドレール21と、ドアハンガー15a,15bと、ハンガーローラ17a,17bと、アップスラストローラ19a,19bと、負荷検出手段53とを少なくとも備える。
【0018】
ドアガイドレール21は、前述した構成より明らかであるように、ドア3a,3bを自身に沿って案内するものであり、つまり、ドア開閉方向に案内するものである。換言するならば、ドアガイドレール21は、ドア開閉方向(ドア進行方向)に延びている。
【0019】
負荷検出手段53は、後述するようにアップスラストローラ19a,19bがドアガイドレール21に対して下方から上向きに押圧する動作を行ったとき、そのアップスラストローラ19a,19bの押圧動作を検出して、ドア3a,3bの開閉を阻害する負荷の存在を検出するものである。
【0020】
本実施の形態では、ドアガイドレール21が負荷検出手段53としても機能する。図3は、ドアガイドレールの斜視図、図4は、ドアガイドレールの端面図、図5は、下部レール材の斜視図である。ドアガイドレール21は、上下に分離し且つそれぞれドア開閉方向に延びた上部レール材55及び下部レール材57を含んでいる。
【0021】
上部レール材55及び下部レール材57の一方、本実施の形態では、下部レール材57には、その上部に、ドア開閉方向に延びる突条部59が形成されている。さらに、突条部59には、複数、本実施の形態では、2つの長穴61が形成されている。2つの長穴61は、ドア開閉方向に十分離れている。また、各長穴61は、突条部59を貫通するものであり、且つ、上部レール材55及び下部レール材57の分離・接近方向に延びている。
【0022】
上部レール材55及び下部レール材57の他方、本実施の形態では、上部レール材55には、その下面に、前述の突条部59が挿入される凹溝部63が形成されている。さらに、上部レール材55には、それぞれ対応する長穴61に挿入され下部レール材57を上部レール材55に対して支持する複数の支持部65が設けられている。複数の支持部65は、凹溝部63の溝内を横断するガイドピンで構成されている。
【0023】
ドアガイドレール21は、上部レール材55において固定支持されており、下部レール材57は、長穴61を貫通する支持部65によって吊り下げられており、すなわち、上部レール材55のように固定されてなく長穴61にガイドされて上下方向(上部レール材との分離・接近方向)に動くことが可能となっている。
【0024】
また、ドアガイドレール21には、上部レール材55に対する下部レール材57の押圧状態を検出する検出部67が設けられている。検出部67は、センサあるいはスイッチ等の如何なるタイプのものでもよく、下部レール材57による押圧の力・圧力を検出するか、下部レール材57と上部レール材55との距離の状態を検出するか、あるいは、下部レール材57と上部レール材55との接触を当接状態または導電状態として検出するようなものが用いられる。なお、検出部67の図示は、あくまでも一例であり、検出部67は、その検出メカニズムのタイプに応じて適当な部位に設置されているものとする。
【0025】
次に、上述したドア負荷検出装置の動作について説明する。一方のドア3bの閉動作を例に説明する。図6は、本実施の形態に係るドア負荷検出装置の動作を示す図である。なお、図6の図示は、説明の理解のし易さを優先し極端に誇張して描かれており、例えばハンガーローラやアップスラストローラと、ドアガイドレールとの隙間の程度や、ドアの開閉阻害時の傾き等は、実際よりも極端に大きく描かれている。
【0026】
図6の(a)に示されているように、ドア3bが全閉に向けて正常な閉動作をしている状態では、ハンガーローラ17a,17bがドアガイドレール21に接触してその上面21aを転がっている。このとき、ハンガーローラ17a,17bは、ドアガイドレール21の下面21bとは僅かな隙間をあけて接触していないため、下部レール材57はハンガーローラ17a,17bの接触による上方への押圧は受けていない。すなわち、下部レール材57は、上部レール材55に対して十分に離れてぶら下がっており、負荷検出手段53としては、負荷を検出していない状態にある。
【0027】
次に、図6の(b)に示されるように、ドア3bの下部に障害物69が当接し、正常な閉動作が妨げられた場合を説明する。ドア3bの下部に障害物69が当接すると、ドア3bは、ドア駆動力と障害物69の当接による反作用力とから、全体としては矢印Rに示すような回転力を受けることとなる。これにより、アップスラストローラ19a,19bのうち、ドア3bの進行が阻害されたときにドア3bの進行方向の後方となる方のアップスラストローラ19bは、ドアガイドレール21を下方から上向きに押圧するように上昇し、すなわちドアガイドレール21の下面21bを押し上げる。これにより、下部レール材57が上部レール材55に向けて押圧され、負荷検出手段53が、アップスラストローラ19bの押圧動作を検出して、ドア3bの正常な閉動作を阻害する負荷を検出する。なお、ドア3bの正常な開動作が阻害される場合も、アップスラストローラ19aの押圧動作を検出することで、同様な検出がなされる。また、ドア3aの開閉動作も同様である。このようにして、本実施の形態のドア負荷検出装置51による負荷検出がなされる。
【0028】
以上に説明したように、本実施の形態に係るドア負荷検出装置においては、ドアへの反作用力に起因した、ドアの進行方向の後方となるアップスラストローラの上向きの押圧動作を捉えることから、ドアが全閉状態付近まで進行した否かを監視する態様や、電流値を監視する態様とは異なり、ドアそのものに作用する好ましくない負荷を検出することができる。
【0029】
また、ドア開閉方向に延びるドアガイドレールを、負荷検出手段として機能させるので、ドアが全開位置から全閉位置までの間の何れの位置にあっても、均一に負荷検出を行うことができる。さらに、ドア開閉方向に並んだ複数の長穴と、対応する複数の支持部とによって、上部レール材及び下部レール材が接近・離隔可能に連結されているので、アップスラストローラが何れの位置から下部レール材を押し上げても、下部レール材は上部レール材に対してほぼ平行な姿勢を維持したまま上昇することとなり、下部レール材が傾くことにより懸念される検出精度の低下を抑制することができる。さらに、下部レール材は、図4に示されるように、ドア開閉方向に沿う軸Aまわりに(符号Tで示す)回転するような姿勢変化に対しても、確実に規制されることから、負荷検出手段としてより安定した動作が保証される。
【0030】
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
【0031】
例えば、負荷検出手段は、ドアガイドレールとは別個のものであってもよい。具体例を示すと、アップスラストローラの基部に、負荷検出手段としてのリミットスイッチを設けておき、該当するアップスラストローラがドアガイドレールの下面を押圧した際、そのアップスラストローラの押圧に対するドアガイドレールからの反作用力を、リミットスイッチの作動で検出し、それをもって、ドアの負荷を検出するように構成することもできる。なお、その場合、リミットスイッチはドアハンガーと共に開閉方向に大きく移動することとなり、移動する部材に配線を施すこととなるので、検出装置の信頼性を高く維持しやすいという点では、前述した実施の形態のほうが、開閉方向に移動しないドアガイドレールに配線できる分、有利ではある。
【0032】
また、前述した実施の形態では、かごドアに対してドア負荷検出装置を適用する例を説明したが、本発明は、これに限定されず、乗場ドアに対してドア負荷検出装置を適用することも可能であろう。
【符号の説明】
【0033】
3a,3b ドア、15a,15b ドアハンガー、17a,17b ハンガーローラ、19a,19b アップスラストローラ、21 ドアガイドレール、51 ドア負荷検出装置、53 負荷検出手段、55 上部レール材、57 下部レール材、59 突条部、61 長穴、63 凹溝部、65 支持部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアをドア開閉方向に案内するドアガイドレールと、
前記ドアを前記ドアガイドレールに対して吊り下げ支持するドアハンガーと、
前記ドアハンガーに設けられ且つドア開閉方向に並べられた複数のハンガーローラ及び複数のアップスラストローラとを備え、
前記複数のハンガーローラは、前記ドアガイドレールの上方に配置されており、前記複数のアップスラストローラは、該ドアガイドレールの下方に配置されており、
前記ハンガーローラは、前記ドアの正常開閉時に前記ドアガイドレールと当接して回転し、
前記アップスラストローラのうち、前記ドアの進行が阻害されたときに該ドアの進行方向の後方となる該アップスラストローラは、前記ドアガイドレールを、下方から上向きに押圧し、
前記アップスラストローラの押圧動作を検出して、前記ドアの開閉を阻害する負荷を検出する負荷検出手段が設けられた、
エレベータのドア負荷検出装置。
【請求項2】
前記ドアガイドレールは、前記負荷検出手段としても機能するものであり、
前記ドアガイドレールは、上下に分離し且つそれぞれドア開閉方向に延びた上部レール材及び下部レール材を含んでおり、
前記負荷検出手段は、前記下部レール材が前記上部レール材に向けて押圧されることを検出する
請求項1のエレベータのドア負荷検出装置。
【請求項3】
前記上部レール材及び下部レール材の一方には、該上部レール材及び下部レール材の分離・接近方向に延びる長穴がドア開閉方向に離隔して複数設けられており、他方には、それぞれ対応する前記長穴に挿入され前記下部レール材を前記上部レール材に対して支持する複数の支持部が設けられている
請求項2のエレベータのドア負荷検出装置。
【請求項4】
前記上部レール材及び下部レール材の一方には、ドア開閉方向に延びる突条部が形成されており、他方には、前記突条部が挿入される凹溝部が形成されており、
前記複数の長穴は、前記突条部を貫通するように設けられており、前記複数の支持部は、前記凹溝部の溝内を横断するように設けられている
請求項3のエレベータのドア負荷検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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