エレベータドア装置
【課題】アップスラストローラとレールとの隙間の設定を大まかに行っても扉に想定内の力が加えられても扉が外れないし、想定外の過大な力が加えられても扉が外れないエレベータドア装置を得る。
【解決手段】エレベータドア装置は、扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガーローラを上から所定の隙間を介して被るように調整されるローラ押さえを備える。
【解決手段】エレベータドア装置は、扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガーローラを上から所定の隙間を介して被るように調整されるローラ押さえを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、エレベータの乗降口を開閉するエレベータドア装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来のエレベータドア装置は、三方枠の上縁部に設けられて長手が水平に配置されたハンガーケース、ハンガーケースの一部を突部に加工して長手が水平方向に配置されるレール、レールに案内されるハンガープレート、ハンガープレートの上縁部に枢持されてレールの上面を転動するハンガーローラ、ハンガープレートの下縁部に枢持されてレールの下面と対向して配置されたアップスラストローラ、ハンガーローラの両側面にそれぞれ設けられ、レールからのハンガーローラの逸脱を防ぐフランジ部、及び、上縁部がハンガープレートに締結された扉を備える（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開平１０−１２０３４８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、従来のエレベータドア装置では、扉に過大な力が加えられたとき、扉及びハンガープレートがたわみ、アップスラストローラがレールの下から外れ、レールからハンガーローラが脱輪し、扉が外れる場合がある。
また、扉に想定内の力が加えられたとき、扉及びハンガープレートが若干たわみながらアップスラストローラが上昇するが、アップスラストローラがレールに当接し扉が外れることはないが、レールとアップスラストローラとの隙間の設定を厳密に行わないといけないという問題がある。
【０００５】
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、アップスラストローラとレールとの隙間の設定を大まかに行っても扉に想定内の力が加えられても扉が外れないし、想定外の過大な力が加えられても扉が外れないエレベータドア装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
この発明に係るエレベータドア装置は、扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガーローラを上から所定の隙間を介して被るように調整されるローラ押さえを備える。
【発明の効果】
【０００７】
この発明に係るエレベータドア装置は、扉に過大な力が加わっても、ローラ押さえによりハンガーローラの動きが拘束されるので、ハンガーローラがドアレールを乗り越えることを防止することができ、扉が外れることがない。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置の部分正面図である。
【図２】全閉位置に停止している図１の低速扉及び高速扉の部分側面図である。
【図３】図１の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。
【図４】全閉位置に停止している図１の低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【図５】この発明の実施の形態１に係る他のエレベータドア装置の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときの上部の詳細図である。
【図６】この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置の部分正面図である。
【図７】全閉位置に停止している図６の低速扉及び高速扉の部分側面図である。
【図８】図６の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。
【図９】全閉位置に停止している図５低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【図１０】この発明の実施の形態２に係る他のエレベータドア装置の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときの上部の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明のエレベータドア装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、片開きで且つ同一方向に開閉する速度が異なる２枚の扉、すなわち速度が低速で開閉する低速扉と速度が高速で開閉する高速扉を有するエレベータドア装置で説明するが、片開きの１枚の扉、両開きの２枚の扉、または両開きで且つ開閉する速度が低速の２枚の低速扉および開閉する速度が高速の２枚の高速扉からなる４枚の扉が設けられるエレベータドア装置に適用することができる。
【００１０】
実施の形態１．
図１は、この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置の部分正面図である。図２は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉の部分側面図である。図３は、低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。図４は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【００１１】
この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置は、エレベータの乗客かごの乗降口を開放及び閉鎖する低速扉１、低速扉１と同一方向に低速扉１の開閉より早い速度で開閉する高速扉２、低速扉１の上部に固定される第１ハンガープレート３、高速扉２の上部に固定される第２ハンガープレート４、かごの外壁に固定されるとともに一部が低速ドアレール５ａに加工されるハンガーケース５、及び、ハンガーケース５と締結部材６で固定される高速ドアレール７を備える。
【００１２】
また、この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置は、第１ハンガープレート３に固定される軸８に回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ上を転動する第１ハンガーローラ９、第２ハンガープレート４に固定される軸１０に回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７上を転動する第２ハンガーローラ１１、第１ハンガープレート３に回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ下を転動する第１アップスラストローラ１２、第２ハンガープレート４に回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７下を転動する第２アップスラストローラ１３、第１ハンガーローラ９の転動面に所定の隙間を空けて被さる第１ローラ押さえ１４、及び、第２ハンガーローラ１１の転動面に所定の隙間を空けて被さる第２ローラ押さえ１５を備える。
【００１３】
低速ドアレール５ａは、ハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形されている。高速ドアレール７は、一方の端面がＲ状に突出している。
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１は、円盤と、その円盤の上面と底面に固定されたフランジから構成され、円盤の低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７上を転動する面（以下、転動面と称す。）は径方向にＲ状に凹んでいる。
【００１４】
第１ローラ押さえ１４は、１枚の板を加工したものであり、両端にハンガーケース５の垂直面に固定される固定部１４ａ、１４ｂが設けられ、固定部１４ａの端部から斜めに曲げられた傾斜部１４ｃと傾斜部１４ｃの端部から固定部１４ｂに垂直に交わるように曲げられた水平部１４ｄも設けられる。固定部１４ａ、１４ｂはボルト１６によりハンガーケース５に固定される。
従って、第１ローラ押さえ１４をハンガーケース５の垂直面に固定すると、水平部１４ｄが第１ハンガーローラ９の転動面に被さる。
【００１５】
第２ローラ押さえ１５は、１枚の板を加工したものであり、一方の端には締結部材６に固定される固定部１５ａが設けられ、固定部１５ａの端部から少し斜めに曲げられてから垂直に延びる垂直部１５ｂと垂直部１５ｂの端部で直角に曲げられた水平部１５ｃが設けられ、締結部材６により高速ドアレール７に固定される。
従って、第２ローラ押さえ１５を高速ドアレール７に固定すると、水平部１５ｃが第２ハンガーローラ１１の転動面に被さる。
【００１６】
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１のフランジの径をＡとする。第１ローラ押さえ１４の水平部１４ｄの第１ハンガーローラ９の転動面に対面する面と低速ドアレール５ａの頂点との距離をＢとする。また、第２ローラ押さえ１５の水平部１５ｃの第２ハンガーローラ１１の転動面に対面する面と高速ドアレール７の頂点との距離をＢとする。
そして、距離Ｂは、第１ローラ押さえ１４または第２ローラ押さえ１５の固定の位置を変化することにより変えることができる。第１ハンガーローラ９と第１ローラ押さえ１４との隙間は、第１ローラ押さえ１４の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第１ローラ押さえ１４を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。第２ハンガーローラ１１と第２ローラ押さえ１５との隙間は、第２ローラ押さえ１５の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第２ローラ押さえ１５を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。
【００１７】
この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置では、破壊行為により低速扉１または高速扉２に過大な力が加わったときに第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７のＲ状の凸を乗り越えないようにするために、距離Ｂが径Ａ未満になるように距離Ｂを調整する。このように距離Ｂが径Ａ未満であると、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えようとしても、フランジが第１ローラ押さえ１４または第２ローラ押さえ１５に当たり、それ以上上方に動けないので、低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えることがない。
【００１８】
このように低速扉１または高速扉２に破壊行為により過大な力が加わっても、第１ローラ押さえ１４または第２ローラ押さえ１５により第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１の動きが拘束されるので、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えて扉が外れることを防止する。
また、第１ローラ押さえ１４をハンガーケース５に、第２ローラ押さえ１５を締結部材６に固定すれば済むので、既設品のエレベータドア装置に容易に追加することができる。
【００１９】
なお、第１ハンガーローラ９と第２ハンガーローラ１１のフランジの径を同じとして説明したが、異なっていても良い。その場合、第１ハンガーローラ９のフランジの径Ａを第１ローラ押さえ１４と低速ドアレール５ａとの距離Ｂを超えるように調整し、第２ハンガーローラ１１のフランジの径Ａ’を第２ローラ押さえ１５と高速ドアレール７との距離Ｂ’を超えるように調整すれば良い。
【００２０】
また、この発明の実施の形態１においてはハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形した低速ドアレール５ａを採用したが、図５に示すように、ハンガーケース５とは別の部材からなる高速ドアレール７と同じ低速ドアレール３０を締結部材６によりハンガーケース５に固定しても良い。
【００２１】
実施の形態２．
図６は、この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置の部分正面図である。図７は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉の部分側面図である。図８は、低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。図９は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【００２２】
この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置は、図６から図８に示すように、エレベータの乗客かごの乗降口を開放及び閉鎖する低速扉１、低速扉１と同一方向に低速扉１の開閉より早い速度で開閉する高速扉２、低速扉１の上部に固定される第１ハンガープレート３Ｂ、高速扉２の上部に固定される第２ハンガープレート４Ｂ、かごの外壁に固定されるとともに一部が低速ドアレール５ａに加工されるハンガーケース５、及び、ハンガーケース５と締結部材６で固定される高速ドアレール７を備える。
【００２３】
また、この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置は、第１ハンガープレート３Ｂに固定される軸８に回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ上を転動する第１ハンガーローラ９、第２ハンガープレート４Ｂに固定される軸１０に回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７上を転動する第２ハンガーローラ１１、第１ハンガープレート３Ｂに回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ下を転動する第１アップスラストローラ１２、第２ハンガープレート４Ｂに回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７下を転動する第２アップスラストローラ１３、第１ハンガープレート３Ｂの一部を上に延長した延長部３ａの上端面に所定の隙間を空けて被さる第１プレート押さえ２１、及び、第２ハンガープレート４Ｂの一部を上に延長した延長部４ａの上端面に所定の隙間を空けて被さる第２プレート押さえ２２を備える。
【００２４】
低速ドアレール５ａは、ハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形されている。高速ドアレール７は、一方の端面がＲ状に突出している。
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１は、円盤と、その円盤の上面と底面に固定されたフランジから構成され、円盤の低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７上を転動する面（以下、転動面と称す。）は径方向にＲ状に凹んでいる。
【００２５】
第１プレート押さえ２１は、１枚の板を加工したものであり、両端にハンガーケース５の垂直面に固定される固定部２１ａ、２１ｂが設けられ、固定部２１ａの端部から斜めに曲げられた傾斜部２１ｃと傾斜部２１ｃの端部から固定部２１ｂに垂直に交わるように曲げられた水平部２１ｄが設けられる。固定部２１ａ、２１ｂはボルト１６によりハンガーケース５に固定される。
従って、第１プレート押さえ２１をハンガーケース５の垂直面に固定すると、水平部２１ｄが第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａの上端面に被さる。
【００２６】
第２プレート押さえ２２は、１枚の板を加工したものであり、一方の端には締結部材６に固定される固定部２２ａが設けられ、固定部２２ａの端部から少し斜めに曲げられてから垂直に延びる垂直部２２ｂと垂直部２２ｂの端部で直角に曲げられた水平部２２ｃが設けられ、締結部材６により高速ドアレール７に固定される。
従って、第２プレート押さえ２２を高速ドアレール７に固定すると、水平部２２ｃが第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面に被さる。
【００２７】
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１のフランジの下端と第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａまたは第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面との距離をＣとする。第１プレート押さえ２１の水平部２１ｄの第１ハンガーローラ９の転動面に対面する面と低速ドアレール５ａの頂点との距離をＤとする。また、第２プレート押さえ２２の水平部２２ｃの第２ハンガーローラ１１の転動面に対面する面と高速ドアレール７の頂点との距離をＤとする。
そして、距離Ｄは、第１プレート押さえ２１または第２プレート押さえ２２の固定の位置を変化することにより変えることができる。第１ハンガーローラ９と第１ローラ押さえ２１との隙間は、第１ローラ押さえ２１の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第１ローラ押さえ２１を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。第２ハンガーローラ１１と第２ローラ押さえ２２との隙間は、第２ローラ押さえ２２の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第２ローラ押さえ２２を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。
【００２８】
この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置では、破壊行為により低速扉１または高速扉２に過大な力が加わったときに第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７のＲ状の凸を乗り越えないようにするために、距離Ｄが径Ｃ未満になるように距離Ｄを調整する。このように距離Ｄが径Ｃ未満であると、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えようとしても、第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａまたは第２ハンガープレート４Ｂが第１プレート押さえ２１または第２プレート押さえ２２に当たり、それ以上上にいけないので、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えることがない。
【００２９】
このように低速扉１または高速扉２に破壊行為により過大な力が加わっても、第１プレート押さえ２１または第２プレート押さえ２２により第１ハンガープレート３Ｂまたは第２ハンガープレート４Ｂの動きが拘束されるので、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えることを防止する。
また、第１プレート押さえ２１を第１ハンガープレート３Ｂに、第２プレート押さえ２２を第２ハンガープレート４Ｂに対する隙間を調整すれば良いので、調整箇所が少なく調整が容易になる。
【００３０】
なお、第１ハンガーローラ９のフランジの下端と第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａの上端面との距離と第２ハンガーローラ１１のフランジの下端と第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面との距離を同じとして説明したが、異なっていても良い。その場合、第１ハンガーローラ９のフランジの下端と第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａの上端面との距離Ｃを第１ローラ押さえ２１と低速ドアレール５ａとの距離Ｄを超えるように調整し、第２ハンガーローラ１１のフランジの下端と第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面との距離Ｃ’を第２ローラ押さえ２２と高速ドアレール７との距離Ｄ’を超えるように調整すれば良い。
【００３１】
また、この発明の実施の形態２においてはハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形した低速ドアレール５ａを採用したが、図１０に示すように、ハンガーケース５とは別の部材からなる高速ドアレール７と同じ低速ドアレール３０を締結部材６によりハンガーケース５に固定しても良い。
【符号の説明】
【００３２】
１ 低速扉、２ 高速扉、３、３Ｂ 第１ハンガープレート、３ａ 延長部、４、４Ｂ 第２ハンガープレート、４ａ 延長部、５ ハンガーケース、５ａ、３０ 低速ドアレール、６ 締結部材、７ 高速ドアレール、８ 軸、９ 第１ハンガーローラ、１０ 軸、１１ 第２ハンガーローラ、１２ 第１アップスラストローラ、１３ 第２アップスラストローラ、１４ 第１ローラ押さえ、１４ａ、１４ｂ 固定部、１４ｃ 傾斜部、１４ｄ 水平部、１５ 第２ローラ押さえ、１５ａ 固定部、１５ｂ 垂直部、１５ｃ 水平部、１６ ボルト、２１ 第１プレート押さえ、２１ａ、２１ｂ 固定部、２１ｃ 傾斜部、２１ｄ 水平部、２２ 第２プレート押さえ、２２ａ 固定部、２２ｂ 垂直部、２２ｃ 水平部。
【技術分野】
【０００１】
この発明は、エレベータの乗降口を開閉するエレベータドア装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来のエレベータドア装置は、三方枠の上縁部に設けられて長手が水平に配置されたハンガーケース、ハンガーケースの一部を突部に加工して長手が水平方向に配置されるレール、レールに案内されるハンガープレート、ハンガープレートの上縁部に枢持されてレールの上面を転動するハンガーローラ、ハンガープレートの下縁部に枢持されてレールの下面と対向して配置されたアップスラストローラ、ハンガーローラの両側面にそれぞれ設けられ、レールからのハンガーローラの逸脱を防ぐフランジ部、及び、上縁部がハンガープレートに締結された扉を備える（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開平１０−１２０３４８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、従来のエレベータドア装置では、扉に過大な力が加えられたとき、扉及びハンガープレートがたわみ、アップスラストローラがレールの下から外れ、レールからハンガーローラが脱輪し、扉が外れる場合がある。
また、扉に想定内の力が加えられたとき、扉及びハンガープレートが若干たわみながらアップスラストローラが上昇するが、アップスラストローラがレールに当接し扉が外れることはないが、レールとアップスラストローラとの隙間の設定を厳密に行わないといけないという問題がある。
【０００５】
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、アップスラストローラとレールとの隙間の設定を大まかに行っても扉に想定内の力が加えられても扉が外れないし、想定外の過大な力が加えられても扉が外れないエレベータドア装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
この発明に係るエレベータドア装置は、扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガーローラを上から所定の隙間を介して被るように調整されるローラ押さえを備える。
【発明の効果】
【０００７】
この発明に係るエレベータドア装置は、扉に過大な力が加わっても、ローラ押さえによりハンガーローラの動きが拘束されるので、ハンガーローラがドアレールを乗り越えることを防止することができ、扉が外れることがない。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置の部分正面図である。
【図２】全閉位置に停止している図１の低速扉及び高速扉の部分側面図である。
【図３】図１の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。
【図４】全閉位置に停止している図１の低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【図５】この発明の実施の形態１に係る他のエレベータドア装置の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときの上部の詳細図である。
【図６】この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置の部分正面図である。
【図７】全閉位置に停止している図６の低速扉及び高速扉の部分側面図である。
【図８】図６の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。
【図９】全閉位置に停止している図５低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【図１０】この発明の実施の形態２に係る他のエレベータドア装置の低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときの上部の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明のエレベータドア装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、片開きで且つ同一方向に開閉する速度が異なる２枚の扉、すなわち速度が低速で開閉する低速扉と速度が高速で開閉する高速扉を有するエレベータドア装置で説明するが、片開きの１枚の扉、両開きの２枚の扉、または両開きで且つ開閉する速度が低速の２枚の低速扉および開閉する速度が高速の２枚の高速扉からなる４枚の扉が設けられるエレベータドア装置に適用することができる。
【００１０】
実施の形態１．
図１は、この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置の部分正面図である。図２は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉の部分側面図である。図３は、低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。図４は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【００１１】
この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置は、エレベータの乗客かごの乗降口を開放及び閉鎖する低速扉１、低速扉１と同一方向に低速扉１の開閉より早い速度で開閉する高速扉２、低速扉１の上部に固定される第１ハンガープレート３、高速扉２の上部に固定される第２ハンガープレート４、かごの外壁に固定されるとともに一部が低速ドアレール５ａに加工されるハンガーケース５、及び、ハンガーケース５と締結部材６で固定される高速ドアレール７を備える。
【００１２】
また、この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置は、第１ハンガープレート３に固定される軸８に回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ上を転動する第１ハンガーローラ９、第２ハンガープレート４に固定される軸１０に回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７上を転動する第２ハンガーローラ１１、第１ハンガープレート３に回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ下を転動する第１アップスラストローラ１２、第２ハンガープレート４に回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７下を転動する第２アップスラストローラ１３、第１ハンガーローラ９の転動面に所定の隙間を空けて被さる第１ローラ押さえ１４、及び、第２ハンガーローラ１１の転動面に所定の隙間を空けて被さる第２ローラ押さえ１５を備える。
【００１３】
低速ドアレール５ａは、ハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形されている。高速ドアレール７は、一方の端面がＲ状に突出している。
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１は、円盤と、その円盤の上面と底面に固定されたフランジから構成され、円盤の低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７上を転動する面（以下、転動面と称す。）は径方向にＲ状に凹んでいる。
【００１４】
第１ローラ押さえ１４は、１枚の板を加工したものであり、両端にハンガーケース５の垂直面に固定される固定部１４ａ、１４ｂが設けられ、固定部１４ａの端部から斜めに曲げられた傾斜部１４ｃと傾斜部１４ｃの端部から固定部１４ｂに垂直に交わるように曲げられた水平部１４ｄも設けられる。固定部１４ａ、１４ｂはボルト１６によりハンガーケース５に固定される。
従って、第１ローラ押さえ１４をハンガーケース５の垂直面に固定すると、水平部１４ｄが第１ハンガーローラ９の転動面に被さる。
【００１５】
第２ローラ押さえ１５は、１枚の板を加工したものであり、一方の端には締結部材６に固定される固定部１５ａが設けられ、固定部１５ａの端部から少し斜めに曲げられてから垂直に延びる垂直部１５ｂと垂直部１５ｂの端部で直角に曲げられた水平部１５ｃが設けられ、締結部材６により高速ドアレール７に固定される。
従って、第２ローラ押さえ１５を高速ドアレール７に固定すると、水平部１５ｃが第２ハンガーローラ１１の転動面に被さる。
【００１６】
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１のフランジの径をＡとする。第１ローラ押さえ１４の水平部１４ｄの第１ハンガーローラ９の転動面に対面する面と低速ドアレール５ａの頂点との距離をＢとする。また、第２ローラ押さえ１５の水平部１５ｃの第２ハンガーローラ１１の転動面に対面する面と高速ドアレール７の頂点との距離をＢとする。
そして、距離Ｂは、第１ローラ押さえ１４または第２ローラ押さえ１５の固定の位置を変化することにより変えることができる。第１ハンガーローラ９と第１ローラ押さえ１４との隙間は、第１ローラ押さえ１４の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第１ローラ押さえ１４を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。第２ハンガーローラ１１と第２ローラ押さえ１５との隙間は、第２ローラ押さえ１５の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第２ローラ押さえ１５を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。
【００１７】
この発明の実施の形態１に係るエレベータドア装置では、破壊行為により低速扉１または高速扉２に過大な力が加わったときに第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７のＲ状の凸を乗り越えないようにするために、距離Ｂが径Ａ未満になるように距離Ｂを調整する。このように距離Ｂが径Ａ未満であると、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えようとしても、フランジが第１ローラ押さえ１４または第２ローラ押さえ１５に当たり、それ以上上方に動けないので、低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えることがない。
【００１８】
このように低速扉１または高速扉２に破壊行為により過大な力が加わっても、第１ローラ押さえ１４または第２ローラ押さえ１５により第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１の動きが拘束されるので、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えて扉が外れることを防止する。
また、第１ローラ押さえ１４をハンガーケース５に、第２ローラ押さえ１５を締結部材６に固定すれば済むので、既設品のエレベータドア装置に容易に追加することができる。
【００１９】
なお、第１ハンガーローラ９と第２ハンガーローラ１１のフランジの径を同じとして説明したが、異なっていても良い。その場合、第１ハンガーローラ９のフランジの径Ａを第１ローラ押さえ１４と低速ドアレール５ａとの距離Ｂを超えるように調整し、第２ハンガーローラ１１のフランジの径Ａ’を第２ローラ押さえ１５と高速ドアレール７との距離Ｂ’を超えるように調整すれば良い。
【００２０】
また、この発明の実施の形態１においてはハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形した低速ドアレール５ａを採用したが、図５に示すように、ハンガーケース５とは別の部材からなる高速ドアレール７と同じ低速ドアレール３０を締結部材６によりハンガーケース５に固定しても良い。
【００２１】
実施の形態２．
図６は、この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置の部分正面図である。図７は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉の部分側面図である。図８は、低速扉及び高速扉が全閉位置に停止しているときのエレベータドア装置の上部の詳細図である。図９は、全閉位置に停止している低速扉及び高速扉に過大な力が加わった状態を示す図である。
【００２２】
この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置は、図６から図８に示すように、エレベータの乗客かごの乗降口を開放及び閉鎖する低速扉１、低速扉１と同一方向に低速扉１の開閉より早い速度で開閉する高速扉２、低速扉１の上部に固定される第１ハンガープレート３Ｂ、高速扉２の上部に固定される第２ハンガープレート４Ｂ、かごの外壁に固定されるとともに一部が低速ドアレール５ａに加工されるハンガーケース５、及び、ハンガーケース５と締結部材６で固定される高速ドアレール７を備える。
【００２３】
また、この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置は、第１ハンガープレート３Ｂに固定される軸８に回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ上を転動する第１ハンガーローラ９、第２ハンガープレート４Ｂに固定される軸１０に回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７上を転動する第２ハンガーローラ１１、第１ハンガープレート３Ｂに回転自在に支持されるとともに低速ドアレール５ａ下を転動する第１アップスラストローラ１２、第２ハンガープレート４Ｂに回転自在に支持されるとともに高速ドアレール７下を転動する第２アップスラストローラ１３、第１ハンガープレート３Ｂの一部を上に延長した延長部３ａの上端面に所定の隙間を空けて被さる第１プレート押さえ２１、及び、第２ハンガープレート４Ｂの一部を上に延長した延長部４ａの上端面に所定の隙間を空けて被さる第２プレート押さえ２２を備える。
【００２４】
低速ドアレール５ａは、ハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形されている。高速ドアレール７は、一方の端面がＲ状に突出している。
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１は、円盤と、その円盤の上面と底面に固定されたフランジから構成され、円盤の低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７上を転動する面（以下、転動面と称す。）は径方向にＲ状に凹んでいる。
【００２５】
第１プレート押さえ２１は、１枚の板を加工したものであり、両端にハンガーケース５の垂直面に固定される固定部２１ａ、２１ｂが設けられ、固定部２１ａの端部から斜めに曲げられた傾斜部２１ｃと傾斜部２１ｃの端部から固定部２１ｂに垂直に交わるように曲げられた水平部２１ｄが設けられる。固定部２１ａ、２１ｂはボルト１６によりハンガーケース５に固定される。
従って、第１プレート押さえ２１をハンガーケース５の垂直面に固定すると、水平部２１ｄが第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａの上端面に被さる。
【００２６】
第２プレート押さえ２２は、１枚の板を加工したものであり、一方の端には締結部材６に固定される固定部２２ａが設けられ、固定部２２ａの端部から少し斜めに曲げられてから垂直に延びる垂直部２２ｂと垂直部２２ｂの端部で直角に曲げられた水平部２２ｃが設けられ、締結部材６により高速ドアレール７に固定される。
従って、第２プレート押さえ２２を高速ドアレール７に固定すると、水平部２２ｃが第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面に被さる。
【００２７】
第１ハンガーローラ９及び第２ハンガーローラ１１のフランジの下端と第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａまたは第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面との距離をＣとする。第１プレート押さえ２１の水平部２１ｄの第１ハンガーローラ９の転動面に対面する面と低速ドアレール５ａの頂点との距離をＤとする。また、第２プレート押さえ２２の水平部２２ｃの第２ハンガーローラ１１の転動面に対面する面と高速ドアレール７の頂点との距離をＤとする。
そして、距離Ｄは、第１プレート押さえ２１または第２プレート押さえ２２の固定の位置を変化することにより変えることができる。第１ハンガーローラ９と第１ローラ押さえ２１との隙間は、第１ローラ押さえ２１の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第１ローラ押さえ２１を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。第２ハンガーローラ１１と第２ローラ押さえ２２との隙間は、第２ローラ押さえ２２の図示しない斜めの取り付け穴に沿って、第２ローラ押さえ２２を左右に移動することにより上下に位置を調整することができる。
【００２８】
この発明の実施の形態２に係るエレベータドア装置では、破壊行為により低速扉１または高速扉２に過大な力が加わったときに第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７のＲ状の凸を乗り越えないようにするために、距離Ｄが径Ｃ未満になるように距離Ｄを調整する。このように距離Ｄが径Ｃ未満であると、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えようとしても、第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａまたは第２ハンガープレート４Ｂが第１プレート押さえ２１または第２プレート押さえ２２に当たり、それ以上上にいけないので、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えることがない。
【００２９】
このように低速扉１または高速扉２に破壊行為により過大な力が加わっても、第１プレート押さえ２１または第２プレート押さえ２２により第１ハンガープレート３Ｂまたは第２ハンガープレート４Ｂの動きが拘束されるので、第１ハンガーローラ９または第２ハンガーローラ１１が低速ドアレール５ａまたは高速ドアレール７を乗り越えることを防止する。
また、第１プレート押さえ２１を第１ハンガープレート３Ｂに、第２プレート押さえ２２を第２ハンガープレート４Ｂに対する隙間を調整すれば良いので、調整箇所が少なく調整が容易になる。
【００３０】
なお、第１ハンガーローラ９のフランジの下端と第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａの上端面との距離と第２ハンガーローラ１１のフランジの下端と第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面との距離を同じとして説明したが、異なっていても良い。その場合、第１ハンガーローラ９のフランジの下端と第１ハンガープレート３Ｂの延長部３ａの上端面との距離Ｃを第１ローラ押さえ２１と低速ドアレール５ａとの距離Ｄを超えるように調整し、第２ハンガーローラ１１のフランジの下端と第２ハンガープレート４Ｂの延長部４ａの上端面との距離Ｃ’を第２ローラ押さえ２２と高速ドアレール７との距離Ｄ’を超えるように調整すれば良い。
【００３１】
また、この発明の実施の形態２においてはハンガーケース５を成形するときに上にＲ状に突出して成形した低速ドアレール５ａを採用したが、図１０に示すように、ハンガーケース５とは別の部材からなる高速ドアレール７と同じ低速ドアレール３０を締結部材６によりハンガーケース５に固定しても良い。
【符号の説明】
【００３２】
１ 低速扉、２ 高速扉、３、３Ｂ 第１ハンガープレート、３ａ 延長部、４、４Ｂ 第２ハンガープレート、４ａ 延長部、５ ハンガーケース、５ａ、３０ 低速ドアレール、６ 締結部材、７ 高速ドアレール、８ 軸、９ 第１ハンガーローラ、１０ 軸、１１ 第２ハンガーローラ、１２ 第１アップスラストローラ、１３ 第２アップスラストローラ、１４ 第１ローラ押さえ、１４ａ、１４ｂ 固定部、１４ｃ 傾斜部、１４ｄ 水平部、１５ 第２ローラ押さえ、１５ａ 固定部、１５ｂ 垂直部、１５ｃ 水平部、１６ ボルト、２１ 第１プレート押さえ、２１ａ、２１ｂ 固定部、２１ｃ 傾斜部、２１ｄ 水平部、２２ 第２プレート押さえ、２２ａ 固定部、２２ｂ 垂直部、２２ｃ 水平部。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、
上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガーローラを上から所定の隙間を介して被るように調整されるローラ押さえを備えることを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項２】
上記ローラ押さえは、ドアレールまたはハンガーケースに設けることを特徴とする請求項１に記載のエレベータドア装置。
【請求項３】
扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、
上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガープレートを上から所定の隙間を介して被るように調整されるプレート押さえを備えることを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項４】
上記プレート押さえは、ドアレールまたはハンガーケースに設けることを特徴とする請求項３に記載のエレベータドア装置。
【請求項１】
扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、
上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガーローラを上から所定の隙間を介して被るように調整されるローラ押さえを備えることを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項２】
上記ローラ押さえは、ドアレールまたはハンガーケースに設けることを特徴とする請求項１に記載のエレベータドア装置。
【請求項３】
扉の上縁部に締結されるハンガープレートの上部に枢持されるハンガーローラと上記ハンガープレートの下部に枢持されるアップスラストローラとがドアレールの上面と下面それぞれに沿って転動するエレベータドア装置において、
上記扉が全閉位置にあるとき上記ハンガープレートを上から所定の隙間を介して被るように調整されるプレート押さえを備えることを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項４】
上記プレート押さえは、ドアレールまたはハンガーケースに設けることを特徴とする請求項３に記載のエレベータドア装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２０１２−６７０６（Ｐ２０１２−６７０６Ａ）
【公開日】平成２４年１月１２日（２０１２．１．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１４４０３５（Ｐ２０１０−１４４０３５）
【出願日】平成２２年６月２４日（２０１０．６．２４）
【出願人】（０００００６０１３）三菱電機株式会社 (33,312)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１月１２日（２０１２．１．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年６月２４日（２０１０．６．２４）
【出願人】（０００００６０１３）三菱電機株式会社 (33,312)
【Ｆターム（参考）】
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