エレベーターの乗場装置
【課題】例えば、エレベーターの乗場出入口に遮煙手段を付設しようとした場合に、三方枠を支持、固定した建築壁を取り壊す必要性があり、工事が大規模になってしまう。
【解決手段】この発明に係るエレベーターの乗場装置では、三方枠1は、建築壁7に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁7に端部が固定された旧縦枠部8及び旧上枠部13と、旧縦枠部8に固定されて縦枠5を構成する新規縦枠部9,11及び旧上枠部13に固定されて上枠4を構成する新規上枠部15,18とから構成されている。
【解決手段】この発明に係るエレベーターの乗場装置では、三方枠1は、建築壁7に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁7に端部が固定された旧縦枠部8及び旧上枠部13と、旧縦枠部8に固定されて縦枠5を構成する新規縦枠部9,11及び旧上枠部13に固定されて上枠4を構成する新規上枠部15,18とから構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターの乗場出入口を画成する、一対の縦枠及び縦枠間に架けられた上枠から構成された三方枠を備えたエレベーターの乗場装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベーターの乗場装置の一例であるエレベーターの遮煙乗場装置として、枠体と引き戸との間に遮煙手段を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2715828号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このものの場合、エレベーターの乗場出入口に遮煙手段を付設しようとした場合に、三方枠を支持、固定した建築壁を取り壊す必要性があり、工事が大規模になってしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、例えばエレベーターの乗場出入口に遮煙手段を付設しようとした場合に、建築壁を取り壊すことなく行うことができる等のエレベーターの乗場装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベーターの乗場装置は、エレベーターの乗場出入口を画成する、一対の縦枠及び縦枠間に架けられた上枠から構成された三方枠を備えたエレベーターの乗場装置において、
前記三方枠は、建築壁に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、一対の旧縦枠部及び旧縦枠部間に架けられた旧上枠部と、
前記旧縦枠部に固定されて前記縦枠を構成する新規縦枠体、及び前記旧上枠部に固定されて前記上枠を構成する新規上枠体とから構成されている。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエレベーターの乗場装置によれば、三方枠は、建築壁に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、旧縦枠部及び旧上枠部と、旧縦枠部に固定されて縦枠を構成する新規縦枠体、及び旧上枠部に固定されて上枠を構成する新規上枠体とから構成されているので、例えば遮煙手段を引き戸と三方枠との間に遮煙手段を付設する工事を行う場合、三方枠の一部を残すことで建築壁を取り壊すことなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1のエレベーターの遮煙乗場装置を示す全体正面図である。
【図2】図1のA-A線に沿った縦枠を示す矢視断面図である。
【図3】図1のB-B線に沿った上枠を示す矢視断面図である。
【図4】エレベーターの遮煙乗場装置の旧三方枠の旧縦枠を示す平断面図である。
【図5】エレベーターの遮煙乗場装置の旧三方枠の旧上枠を示す側断面図である。
【図6】片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図7】片開き戸の戸袋側の旧縦枠を示す平断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図9】この発明の実施の形態2のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図10】この発明の実施の形態2のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図11】この発明の実施の形態3のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図12】この発明の実施の形態3のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図13】この発明の実施の形態3のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図14】この発明の実施の形態4のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図15】この発明の実施の形態4のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図16】片開き戸の戸当たり側の旧縦枠を示す平断面図である。
【図17】旧三方枠の旧上枠を示す側断面図である。
【図18】この発明の実施の形態4のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図19】片開き戸の戸袋側の旧縦枠を示す平断面図である。
【図20】この発明の実施の形態5のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図21】この発明の実施の形態5のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図22】この発明の実施の形態5のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図23】この発明の実施の形態6のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図24】この発明の実施の形態6のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図25】この発明の実施の形態6のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1のエレベーターの遮煙乗場装置(以下、遮煙乗場装置と略称する)を示す全体正面図、図2は図1のA-A線に沿った第1の縦枠5の矢視断面図、図3は図1のB-B線に沿った上枠4の矢視断面図である。
この遮煙乗場装置は、エレベーターの乗場出入口の枠である三方枠1と、高速の第1の引き戸2及び低速の第2の引き戸3と、敷居とを備えている。
三方枠1は、敷居に対して垂直に延びた、戸当たり側の第1の縦枠5と、第1の縦枠5に対して対向して設けられた戸袋側の第2の縦枠6と、第1の縦枠5と第2の縦枠6との間に架けられた上枠4とを備えている。
【0011】
第1の縦枠5は、建築壁7に固定された旧縦枠部8と、この旧縦枠部8に第1のスタッドボルト10で固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9と、この第1の新規縦枠部9に第2のスタッドボルト12で固定されたクランク状の第2の新規縦枠部11とから構成されている。
ここで、第1の新規縦枠部9及び第2の新規縦枠部11により新規縦枠体を構成している。
上枠4は、建築壁7に固定された旧上枠部13と、この旧上枠部13に第3のスタッドボルト14で固定された断面L字形状の第1の新規上枠部15と、この第1の新規上枠部15に第4のスタッドボルト17で固定された断面L字形状の第3の新規上枠部16と、この第3の新規上枠部16の短辺部に第5のスタッドボルト19で固定された断面L字形状の第2の新規上枠部18とから構成されている。この第2の新規上枠部18には、気密材20が固定されている。
ここで、第1の新規上枠部15、第2の新規上枠部18及び第3の新規上枠部16により新規上枠体を構成している。
【0012】
図4は従来の遮煙乗場装置の旧三方枠のであって、片開き戸の戸当たり側の旧縦枠60を示す平断面図、図5は従来の遮煙乗場装置の上枠61を示す側断面図である。
旧縦枠60は、図2の旧縦枠部8と、切断部Cで切断され除かれた旧縦枠除去部21とから構成されている。
旧上枠61は、図3の旧上枠部13と、切断部Cで切断され除かれた旧上枠除去部22とから構成されている。
【0013】
なお、上記実施の形態では、図1のA-A線に沿った部位が片開き戸の戸当たり側であったが、図6は戸袋側である場合の縦枠62の矢視断面図である。
縦枠62は、建築壁7に固定された旧縦枠部8Aと、この旧縦枠部8Aに第1のスタッドボルト10Aで固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9Aと、この第1の新規縦枠部9Aに第2のスタッドボルト12Aで固定されたL字形状の第2の新規縦枠部11Aとから構成されている。
ここで、第1の新規縦枠部9A及び第2の新規縦枠部11Aにより新規縦枠体を構成している。
【0014】
なお、各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、何れも基端面が第1の新規縦枠部9,9Aの内壁面に溶接により接合され、この各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、旧縦枠部8,8A、第2の新規縦枠部11,11Aに形成された長穴に遊挿され、先端部にナット70が螺着されている。
ここで、スタッドボルト10,12,10A,12A及びナット70により第1の接合手段を構成している。
また、各スタッドボルト14,17,19は、何れも基端面が新規上枠部15,18の内壁面に溶接により接合され、この各スタッドボルト14,17,19は、旧上枠部13、第3の新規上枠部16に形成された長穴に遊挿され、先端部にナット70が螺着されている。
ここで、スタッドボルト14,17,19及びナット70により第2の接合手段を構成している。
なお、長穴を形成したことにより、気密性が確保できないときには、隙間にモルタル、しっくい等の不燃性充填材を充填することで気密性が確保される。
【0015】
以上説明したように、上記実施の形態1の遮煙乗場装置によれば、三方枠1は、建築壁7に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁7に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、旧縦枠部8,8A及び旧上枠部13と、旧縦枠部8,8Aに固定されて縦枠5,62を構成する新規縦枠部9,9A、11,11A及び旧上枠部13に固定されて上枠4を構成する新規上枠部15,16,18とから構成されている。
従って、乗場に遮煙手段を付加しようとした場合、旧三方枠を交換する場合には建築壁の取り壊しが必要となり、工事が大規模となってしまうが、このような工事をすることなくできる。
【0016】
また、新規縦枠体は、折曲された新規縦枠部9,11,9A,11Aを、第1の接合手段である、スタッドボルト10,12,10A,12A及びナット70により接合して構成され、しかも各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、何れも基端面が第1の新規縦枠部9,9Aの内壁面に溶接により接合され、この各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、旧縦枠部8,8A、第2の新規縦枠部11,11Aに形成された長穴に遊挿され、先端部にナット70が螺着されている。
従って、建築壁7に対する新規縦枠体の傾きの調整、位置合わせを容易に行うことができる。
また、第1の接合手段は、乗場から視ることができず、美観を損なうことはない。
同様に、第1の接合手段と同様に、第2の接合手段に関しても建築壁7に対する新規上枠体の傾きの調整、位置合わせを容易に行うことができる。
また、第2の接合手段は、乗場から視ることができず、美観を損なうことはない。
さらに、遮煙乗場装置は、三方枠1と引き戸2,3との間に遮煙手段が設けられているが、三方枠1と引き戸2,3との間における気密性を確保できる寸法を簡単に得ることができる。
【0017】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Aの平断面図、図9はこの発明の実施の形態2の遮煙乗場装置の上枠4Aの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9の端部と第2の新規縦枠部11とが、補強手段であるL字形状の第1の単板23で連結されている。第1の単板23の一端部は、第1のスタッドボルト25を用いて第1の新規縦枠部9及び第2の新規縦枠部11に第1の座金24を介して固定されている。第1の単板23の他端部は、第2のスタッドボルト27を用いて第2の新規縦枠部11に第2の座金26を介して固定されている。
なお、第1の座金24及び第2の座金26の厚さ、枚数は、それぞれ第1の単板23と、第2の新規縦枠部11との間の空隙寸法により決定される。
【0018】
また、第1の新規上枠部15と第2の新規上枠部18とが補強手段である矩形状の第2の単板28で連結されている。第2の単板28の一端部は、第3のスタッドボルト30を用いて第1の新規上枠部15及び第1の旧上枠部13に第3の座金29を介して固定されている。第2の単板28の他端部は、第4のスタッドボルト32を用いて第2の新規上枠部18及び第3の新規上枠部16に第4の座金31を介して固定されている。
なお、第3の座金29の厚さ、枚数は、第1の単板28の一端部と旧上枠部13との間の空隙寸法により決定される。第4の座金31の厚さ、枚数は、第1の単板28の他端部と第2の新規上枠部18との間の空隙寸法により決定される。
【0019】
なお、図10は戸袋側の縦枠62Aを示す平断面図であり、旧縦枠部8Aと第2の新規縦枠部11Aとが補強手段である正方形状の単板50で連結されている。単板50の一辺部は、第1のスタッドボルト25Aを用いて第1の新規縦枠部9A及び第2の新規縦枠部11Aに第1の座金24Aを介して固定されている。単板50の他辺部は、第2のスタッドボルト27Aを用いて第1の新規縦枠部9A及び旧縦枠部8Aに第2の座金26Aを介して固定されている。
他の構成は、実施の形態1の遮煙乗場装置と同じである。
【0020】
この実施の形態では、縦枠5A,62A、上枠4Aの内部に、縦枠5A,62A、上枠4Aを補強する補強手段である単板23,28,50を設けたので、縦枠5A,62A、上枠4Aの強度が増大する。
また、単板23,28,50と、縦枠5A,62A、上枠4Aの内壁面との間に座金24,24A,26,26A,29,31が介在しているので、建築壁7に対する新規縦枠体、新規上枠体の傾きの調整、位置合わせをした後に、単板23,28,50の足りない寸法分が生じた場合には、足りない寸法分を座金24,24A,26,26A,29,31の枚数で調整することができ、
単板23,28,50の汎用性が向上する。
また、座金24,24A,26,26A,29,31を用いることで、スタッドボルト25,25A,27,27A,30,32が遊挿する長穴の片面を塞ぎ、気密性が向上する。
【0021】
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態3の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Bの平断面図、図12はこの発明の実施の形態3の遮煙乗場装置の上枠4Bの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9の端部と第2の新規縦枠部11とがL字形状の第1のつなぎ部33、第1のブラケット部34及び第2のブラケット部35を介して連結されている。第1のつなぎ部33は第3のブラケット部36を介して旧縦枠部8と接続されている。
第1のブラケット部34は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第1のつなぎ部33の一端部に固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Bで第1の新規縦枠部9及び第2の新規縦枠部11に固定されている。
第2のブラケット部35は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第1のつなぎ部33の他端部に固定されており、他端部が第1のスタッドボルト27Bで第2の新規縦枠部11に固定されている。
第3のブラケット部36は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第1のつなぎ部33の中間部に固定されており、他端部が第5のスタッドボルト51で旧縦枠部8及び第1の新規縦枠部9に固定されている。
第4のブラケット部39は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第2のつなぎ部38の一端部に固定されており、他端部が第3のスタッドボルト30Aで旧上枠部13及び第1の新規上枠部15に固定されている。
第5のブラケット部40は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第2のつなぎ部38の他端部に固定されており、他端部が第4のスタッドボルト32Aで第2の新規上枠部18及び第3の新規上枠部16に固定されている。
第6のブラケット部41は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第2のつなぎ部38の中間部に固定されており、他端部が第6のスタッドボルト52で第1の新規上枠部15及び第3の新規上枠部16に固定されている。
【0022】
なお、図13は戸袋側の縦枠62Bを示す平断面図であり、旧縦枠部8Aと第2の新規縦枠部11Aとが正方形状のつなぎ部42、第1のブラケット部43及び第2のブラケット部44で連結されている。
第1のブラケット部43は、一端部がつなぎ部42と固定手段であるボルト・ナット37で固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Cで第1の新規縦枠部9A及び第2の新規縦枠部11Aに固定されている。第2のブラケット部44は、一端部がつなぎ部42と固定手段であるボルト・ナット37で固定されており、他端部が第1のスタッドボルト27Cで第1の新規縦枠部9A及び旧縦枠部8Aに固定されている。
ここで、つなぎ部33,38,42と、つなぎ部33,38,42に固定手段であるボルト・ナット37で固定されたブラケット部34,35,36,39,40,41,43,44とにより、補強手段を構成している。
また、各ボルト・ナット37では、ボルトが長穴に挿入される。
他の構成は、実施の形態1の遮煙乗場装置と同じである。
【0023】
この実施の形態では、縦枠5B,62B、上枠4Bの内部に、縦枠5B,62B、上枠4Bを補強する補強手段を設けたので、縦枠5B,62B、上枠4Bの強度が増大する。
また、固定手段である各ボルト・ナット37では、ボルトが長穴に挿入されているので、つなぎ部33,38,42とブラケット部34,35,36,39,40,41,43,44との間の位置調整で、補強手段の長さを簡単に調整することができる。
なお、この実施の形態でも、実施の形態2と同様に、座金を用いることで、補強手段の不足の長さ分を賄うことができる。
【0024】
実施の形態4.
図14は片開き戸の戸当たり側である第1の縦枠5Cの平断面図、図15は第2の上枠4Cの側断面図である。
第1の縦枠5Cは、建築壁7Aに固定された旧縦枠部8Bと、この旧縦枠部8Bに第1のスタッドボルト10Bで固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9Bと、この第1の新規縦枠部9Bに第2のスタッドボルト12Bで固定されたクランク状の第2の新規縦枠部11Bとから構成されている。
第2の上枠4Cは、建築壁7Aに固定された旧上枠部13Aと、この旧上枠部13Aに第3のスタッドボルト14Aで固定された断面L字形状の第1の新規上枠部15Aと、この第1の新規上枠部15Aに第4のスタッドボルト17Aで固定された断面L字形状の第2の新規上枠部18Aとから構成されている。この第2の新規上枠部18Aには、気密材20が固定されている。
【0025】
図16は従来のエレベーターの遮煙乗場装置の片開き戸の戸当たり側の旧縦枠60Bを示す平断面図、図17は従来のエレベーターの遮煙乗場装置の旧上枠61Aを示す側断面図である。
旧縦枠60Bは、図14の旧縦枠部8Bと、切断部Cで切断され除かれた旧縦枠除去部21Bとから構成されている。
旧上枠61Aは、図15の旧上枠部13Aと、切断部Cで切断され除かれた旧上枠除去部22Aとから構成されている。
【0026】
なお、上記実施の形態では、片開き戸の戸当たり側であったが、図18は戸袋側の縦枠62Cを示す平断面図、図19は従来のエレベーターの遮煙乗場装置の旧縦枠60Cを示す側断面図である。
縦枠62Cは、建築壁7Aに固定された旧縦枠部8Cと、この旧縦枠部8Cに第1のスタッドボルト10Cで固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9Cと、この第1の新規縦枠部9Cに第2のスタッドボルト12Cで固定されたL字形状の第2の新規縦枠部11Cとから構成されている。
【0027】
この実施の形態4の遮煙乗場装置は、矢印に示すように、建築壁7Aに対して乗場側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能であるのに対して、実施の形態1の遮煙乗場装置とは、矢印に示すように、建築壁7に対して出入口側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能である。
この点が実施の形態1の遮煙乗場装置と異なるが、他の作用、効果は実施の形態1と同じである。
【0028】
実施の形態5.
図20はこの発明の実施の形態5の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Dの平断面図、図21はこの発明の実施の形態5の遮煙乗場装置の上枠4Dの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9Bの端部と第2の新規縦枠部11BとがL字形状の第1の単板23Aで連結されている。第1の単板23Aの一端部は、第1のスタッドボルト25Dを用いて旧縦枠部8B及び第1の新規縦枠部9Bに第1の座金24Bを介して固定されている。第1の単板23Aの他端部は、第2のスタッドボルト27Dを用いて第2の新規縦枠部11Bに第2の座金26Bを介して固定されている。
【0029】
なお、第1の座金24Bの厚さ、枚数は、第1の単板23Aと旧縦枠部8Bとの間の空隙寸法により決定される。第2の座金26Bの厚さ、枚数は、第1の単板23Aと第2の新規縦枠部11Bとの間の空隙寸法により決定される。
また、第1の旧上枠部13Aと第1の新規上枠部15AとがL字形状の第2の単板28Aで連結されている。第2の単板28Aの一端部は、第3のスタッドボルト30Bを用いて第1の新規上枠部15A及び第1の旧上枠部13Aに第3の座金29Aを介して固定されている。第2の単板28Aの他端部は、第4のスタッドボルト32Bを用いて第1の新規上枠部15A及び第2の新規上枠部18Aに第4の座金31Aを介して固定されている。
なお、第3の座金29Aの厚さ、枚数は、第1の単板28Aの一端部と旧上枠部13Aとの間の空隙寸法により決定される。第4の座金31Aの厚さ、枚数は、第1の単板28Aの他端部と第1の新規上枠部15Aとの間の空隙寸法により決定される。
【0030】
なお、図22は戸袋側の縦枠62Dを示す平断面図であり、旧縦枠部8Cと第1の新規縦枠部9Cとが正方形状の単板50Aで連結されている。単板50Aの一辺部は、第1のスタッドボルト25Eを用いて第1の新規縦枠部9C及び第2の新規縦枠部11Cに第1の座金24Bを介して固定されている。単板50Aの他辺部は、第2のスタッドボルト27Eを用いて第1の新規縦枠部9C及び旧縦枠部8Cに第2の座金26Cを介して固定されている。
他の構成は、実施の形態2の遮煙乗場装置と同じである。
【0031】
この実施の形態5の遮煙乗場装置は、建築壁7Aに対して乗場側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能であるのに対して、実施の形態2の遮煙乗場装置とは、建築壁7に対して出入口側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能である。
この点が実施の形態2の遮煙乗場装置と異なるが、他の作用、効果は実施の形態2の遮煙乗場装置と同じである。
【0032】
実施の形態6.
図23はこの発明の実施の形態6の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Eの平断面図、図24はこの発明の実施の形態6の遮煙乗場装置の上枠4Eの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9Bの端部と第2の新規縦枠部11BとがL字形状の第1のつなぎ部33A、第1のブラケット部34A及び第2のブラケット部35Aを介して連結されている。
第1のブラケット部34Aは、一端部がボルト・ナット37で第1のつなぎ部33Aの一端部に固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Fで旧縦枠部8B及び第1の新規縦枠部9Bに固定されている。
第2のブラケット部35Aは、一端部がボルト・ナット37で第1のつなぎ部33Aの他端部に固定されており、他端部が第2のスタッドボルト27Fで第2の新規縦枠部11Bに固定されている。
第3のブラケット部36Aは、一端部がボルト・ナット37で第2のつなぎ部38Aに固定されており、他端部が第3のスタッドボルト30Cで旧上枠部13A及び第1の新規上枠部15Aに固定されている。
第4のブラケット部39Aは、一端部がボルト・ナット37で第2のつなぎ部38Aの一端部に固定されており、他端部が第4のスタッドボルト32Cで第1の新規上枠部18A及び第1の新規上枠部15Aに固定されている。
【0033】
なお、図25は戸袋側の縦枠62Eを示す平断面図であり、旧縦枠部8Cと第1の新規縦枠部9Cとが正方形状のつなぎ部42A、第1のブラケット部43A及び第2のブラケット部44Aで連結されている。
第1のブラケット部43Aは、一端部がつなぎ部42Aとボルト・ナット37で固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Gで旧縦枠部8C及び第1の新規縦枠部9Cに固定されている。第2のブラケット部44Aは、一端部がつなぎ部42Aとボルト・ナット37で固定されており、他端部が第2のスタッドボルト27Gで第1の新規縦枠部9C及び第2の新規縦枠部11Cに固定されている。
他の構成は、実施の形態3の遮煙乗場装置と同じである。
【0034】
この実施の形態6の遮煙乗場装置は、建築壁7Aに対して乗場側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能であるのに対して、実施の形態3の遮煙乗場装置とは、建築壁7に対して出入口側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能である。
この点が実施の形態3の遮煙乗場装置と異なるが、他の作用、効果は実施の形態3の遮煙乗場装置と同じである。
【0035】
なお、各実施の形態では、スタッドボルトは、図面の紙面に対して垂直方向に一定の間隔を空けて配置しているが、この配置は、一列、または2列に限定されるものではない。例えば、スタッドボルトを3列に、かつ互い違いに配置するようにしてもよい。
また、固定手段は、ボルト・ナット37に限定されるものではなく、一方をスタッドボルトや溶接ナットにして固定作用性を向上させるようにしてもよい。
新規縦枠体、新規上枠体は、単体の新規縦枠部、単体の新規上枠部であってもよい。
また、各実施の形態では、エレベーターの乗場装置として、エレベーターの遮煙乗場装置について説明したが、勿論この発明は、遮煙手段が付設されていないエレベーターの乗場装置にも適用することができる。
さらに、この発明は、片開き戸のエレベーターの乗場装置に限定されず、両開き戸のエレベーターの乗場装置にも適用される。
【符号の説明】
【0036】
1 三方枠、2 第1の引き戸、3 第2の引き戸、4A,4B,4C,4D,4E 上枠、5A,5B,5C,5D,5E 第1の縦枠、6 第2の縦枠、7,7A 建築壁、8,8A,8B,8C 旧縦枠部、9,9A,9B,9C 第1の新規縦枠部、10,10A,10B,10C 第1のスタッドボルト、11,11A,11B,11C 第2の新規縦枠部、12,12A,12B,12C 第2のスタッドボルト、13,13A 旧上枠部、14,14A 第3のスタッドボルト、15,15A 第1の新規上枠部、16 第3の新規上枠部、17,17A 第4のスタッドボルト、18,18A 第2の新規上枠部、19 第5のスタッドボルト、20 気密材、21,21A,21B,21C 旧縦枠除去部、22,22A 旧上枠除去部、23,23A 第1の単板(補強手段)、24,24A,24B 第1の座金、25,25A,25B,25C,25D,25E,25F,25G 第1のスタッドボルト、26,26A,26B,26C 第2の座金、27,27A,27B,27C,27D,27E 第2のスタッドボルト、28 第2の単板(補強手段)、29,29A 第3の座金、30,30A,30B,30C 第3のスタッドボルト、31,31A 第4の座金、32,32A,32B,32C 第4のスタッドボルト、33,33A つなぎ部、34,34A 第1のブラケット部、35,35A 第2のブラケット部、36,36A 第3のブラケット部、37 ボルト・ナット(固定手段)、38,38A 第2のつなぎ部、39,39A 第4のブラケット部、40 第5のブラケット部、41 第6のブラケット部、42,42A つなぎ部、43,43A 第1のブラケット部、44,44A 第2のブラケット部、50 単板(補強手段)、51 第5のスタッドボルト、52 第6のスタッドボルト、60,60A,60B,60C 旧縦枠、61,61A 旧上枠、62,62A,62B,62C,62D,62E 縦枠、63 縦枠、70 ナット。
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターの乗場出入口を画成する、一対の縦枠及び縦枠間に架けられた上枠から構成された三方枠を備えたエレベーターの乗場装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベーターの乗場装置の一例であるエレベーターの遮煙乗場装置として、枠体と引き戸との間に遮煙手段を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2715828号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このものの場合、エレベーターの乗場出入口に遮煙手段を付設しようとした場合に、三方枠を支持、固定した建築壁を取り壊す必要性があり、工事が大規模になってしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、例えばエレベーターの乗場出入口に遮煙手段を付設しようとした場合に、建築壁を取り壊すことなく行うことができる等のエレベーターの乗場装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベーターの乗場装置は、エレベーターの乗場出入口を画成する、一対の縦枠及び縦枠間に架けられた上枠から構成された三方枠を備えたエレベーターの乗場装置において、
前記三方枠は、建築壁に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、一対の旧縦枠部及び旧縦枠部間に架けられた旧上枠部と、
前記旧縦枠部に固定されて前記縦枠を構成する新規縦枠体、及び前記旧上枠部に固定されて前記上枠を構成する新規上枠体とから構成されている。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエレベーターの乗場装置によれば、三方枠は、建築壁に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、旧縦枠部及び旧上枠部と、旧縦枠部に固定されて縦枠を構成する新規縦枠体、及び旧上枠部に固定されて上枠を構成する新規上枠体とから構成されているので、例えば遮煙手段を引き戸と三方枠との間に遮煙手段を付設する工事を行う場合、三方枠の一部を残すことで建築壁を取り壊すことなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1のエレベーターの遮煙乗場装置を示す全体正面図である。
【図2】図1のA-A線に沿った縦枠を示す矢視断面図である。
【図3】図1のB-B線に沿った上枠を示す矢視断面図である。
【図4】エレベーターの遮煙乗場装置の旧三方枠の旧縦枠を示す平断面図である。
【図5】エレベーターの遮煙乗場装置の旧三方枠の旧上枠を示す側断面図である。
【図6】片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図7】片開き戸の戸袋側の旧縦枠を示す平断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図9】この発明の実施の形態2のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図10】この発明の実施の形態2のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図11】この発明の実施の形態3のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図12】この発明の実施の形態3のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図13】この発明の実施の形態3のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図14】この発明の実施の形態4のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図15】この発明の実施の形態4のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図16】片開き戸の戸当たり側の旧縦枠を示す平断面図である。
【図17】旧三方枠の旧上枠を示す側断面図である。
【図18】この発明の実施の形態4のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図19】片開き戸の戸袋側の旧縦枠を示す平断面図である。
【図20】この発明の実施の形態5のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図21】この発明の実施の形態5のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図22】この発明の実施の形態5のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【図23】この発明の実施の形態6のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸当たり側の縦枠を示す平断面図である。
【図24】この発明の実施の形態6のエレベーターの遮煙乗場装置を示す上枠の側断面図である。
【図25】この発明の実施の形態6のエレベーターの遮煙乗場装置であって、片開き戸の戸袋側の縦枠を示す平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1のエレベーターの遮煙乗場装置(以下、遮煙乗場装置と略称する)を示す全体正面図、図2は図1のA-A線に沿った第1の縦枠5の矢視断面図、図3は図1のB-B線に沿った上枠4の矢視断面図である。
この遮煙乗場装置は、エレベーターの乗場出入口の枠である三方枠1と、高速の第1の引き戸2及び低速の第2の引き戸3と、敷居とを備えている。
三方枠1は、敷居に対して垂直に延びた、戸当たり側の第1の縦枠5と、第1の縦枠5に対して対向して設けられた戸袋側の第2の縦枠6と、第1の縦枠5と第2の縦枠6との間に架けられた上枠4とを備えている。
【0011】
第1の縦枠5は、建築壁7に固定された旧縦枠部8と、この旧縦枠部8に第1のスタッドボルト10で固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9と、この第1の新規縦枠部9に第2のスタッドボルト12で固定されたクランク状の第2の新規縦枠部11とから構成されている。
ここで、第1の新規縦枠部9及び第2の新規縦枠部11により新規縦枠体を構成している。
上枠4は、建築壁7に固定された旧上枠部13と、この旧上枠部13に第3のスタッドボルト14で固定された断面L字形状の第1の新規上枠部15と、この第1の新規上枠部15に第4のスタッドボルト17で固定された断面L字形状の第3の新規上枠部16と、この第3の新規上枠部16の短辺部に第5のスタッドボルト19で固定された断面L字形状の第2の新規上枠部18とから構成されている。この第2の新規上枠部18には、気密材20が固定されている。
ここで、第1の新規上枠部15、第2の新規上枠部18及び第3の新規上枠部16により新規上枠体を構成している。
【0012】
図4は従来の遮煙乗場装置の旧三方枠のであって、片開き戸の戸当たり側の旧縦枠60を示す平断面図、図5は従来の遮煙乗場装置の上枠61を示す側断面図である。
旧縦枠60は、図2の旧縦枠部8と、切断部Cで切断され除かれた旧縦枠除去部21とから構成されている。
旧上枠61は、図3の旧上枠部13と、切断部Cで切断され除かれた旧上枠除去部22とから構成されている。
【0013】
なお、上記実施の形態では、図1のA-A線に沿った部位が片開き戸の戸当たり側であったが、図6は戸袋側である場合の縦枠62の矢視断面図である。
縦枠62は、建築壁7に固定された旧縦枠部8Aと、この旧縦枠部8Aに第1のスタッドボルト10Aで固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9Aと、この第1の新規縦枠部9Aに第2のスタッドボルト12Aで固定されたL字形状の第2の新規縦枠部11Aとから構成されている。
ここで、第1の新規縦枠部9A及び第2の新規縦枠部11Aにより新規縦枠体を構成している。
【0014】
なお、各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、何れも基端面が第1の新規縦枠部9,9Aの内壁面に溶接により接合され、この各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、旧縦枠部8,8A、第2の新規縦枠部11,11Aに形成された長穴に遊挿され、先端部にナット70が螺着されている。
ここで、スタッドボルト10,12,10A,12A及びナット70により第1の接合手段を構成している。
また、各スタッドボルト14,17,19は、何れも基端面が新規上枠部15,18の内壁面に溶接により接合され、この各スタッドボルト14,17,19は、旧上枠部13、第3の新規上枠部16に形成された長穴に遊挿され、先端部にナット70が螺着されている。
ここで、スタッドボルト14,17,19及びナット70により第2の接合手段を構成している。
なお、長穴を形成したことにより、気密性が確保できないときには、隙間にモルタル、しっくい等の不燃性充填材を充填することで気密性が確保される。
【0015】
以上説明したように、上記実施の形態1の遮煙乗場装置によれば、三方枠1は、建築壁7に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁7に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、旧縦枠部8,8A及び旧上枠部13と、旧縦枠部8,8Aに固定されて縦枠5,62を構成する新規縦枠部9,9A、11,11A及び旧上枠部13に固定されて上枠4を構成する新規上枠部15,16,18とから構成されている。
従って、乗場に遮煙手段を付加しようとした場合、旧三方枠を交換する場合には建築壁の取り壊しが必要となり、工事が大規模となってしまうが、このような工事をすることなくできる。
【0016】
また、新規縦枠体は、折曲された新規縦枠部9,11,9A,11Aを、第1の接合手段である、スタッドボルト10,12,10A,12A及びナット70により接合して構成され、しかも各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、何れも基端面が第1の新規縦枠部9,9Aの内壁面に溶接により接合され、この各スタッドボルト10,12,10A,12Aは、旧縦枠部8,8A、第2の新規縦枠部11,11Aに形成された長穴に遊挿され、先端部にナット70が螺着されている。
従って、建築壁7に対する新規縦枠体の傾きの調整、位置合わせを容易に行うことができる。
また、第1の接合手段は、乗場から視ることができず、美観を損なうことはない。
同様に、第1の接合手段と同様に、第2の接合手段に関しても建築壁7に対する新規上枠体の傾きの調整、位置合わせを容易に行うことができる。
また、第2の接合手段は、乗場から視ることができず、美観を損なうことはない。
さらに、遮煙乗場装置は、三方枠1と引き戸2,3との間に遮煙手段が設けられているが、三方枠1と引き戸2,3との間における気密性を確保できる寸法を簡単に得ることができる。
【0017】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Aの平断面図、図9はこの発明の実施の形態2の遮煙乗場装置の上枠4Aの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9の端部と第2の新規縦枠部11とが、補強手段であるL字形状の第1の単板23で連結されている。第1の単板23の一端部は、第1のスタッドボルト25を用いて第1の新規縦枠部9及び第2の新規縦枠部11に第1の座金24を介して固定されている。第1の単板23の他端部は、第2のスタッドボルト27を用いて第2の新規縦枠部11に第2の座金26を介して固定されている。
なお、第1の座金24及び第2の座金26の厚さ、枚数は、それぞれ第1の単板23と、第2の新規縦枠部11との間の空隙寸法により決定される。
【0018】
また、第1の新規上枠部15と第2の新規上枠部18とが補強手段である矩形状の第2の単板28で連結されている。第2の単板28の一端部は、第3のスタッドボルト30を用いて第1の新規上枠部15及び第1の旧上枠部13に第3の座金29を介して固定されている。第2の単板28の他端部は、第4のスタッドボルト32を用いて第2の新規上枠部18及び第3の新規上枠部16に第4の座金31を介して固定されている。
なお、第3の座金29の厚さ、枚数は、第1の単板28の一端部と旧上枠部13との間の空隙寸法により決定される。第4の座金31の厚さ、枚数は、第1の単板28の他端部と第2の新規上枠部18との間の空隙寸法により決定される。
【0019】
なお、図10は戸袋側の縦枠62Aを示す平断面図であり、旧縦枠部8Aと第2の新規縦枠部11Aとが補強手段である正方形状の単板50で連結されている。単板50の一辺部は、第1のスタッドボルト25Aを用いて第1の新規縦枠部9A及び第2の新規縦枠部11Aに第1の座金24Aを介して固定されている。単板50の他辺部は、第2のスタッドボルト27Aを用いて第1の新規縦枠部9A及び旧縦枠部8Aに第2の座金26Aを介して固定されている。
他の構成は、実施の形態1の遮煙乗場装置と同じである。
【0020】
この実施の形態では、縦枠5A,62A、上枠4Aの内部に、縦枠5A,62A、上枠4Aを補強する補強手段である単板23,28,50を設けたので、縦枠5A,62A、上枠4Aの強度が増大する。
また、単板23,28,50と、縦枠5A,62A、上枠4Aの内壁面との間に座金24,24A,26,26A,29,31が介在しているので、建築壁7に対する新規縦枠体、新規上枠体の傾きの調整、位置合わせをした後に、単板23,28,50の足りない寸法分が生じた場合には、足りない寸法分を座金24,24A,26,26A,29,31の枚数で調整することができ、
単板23,28,50の汎用性が向上する。
また、座金24,24A,26,26A,29,31を用いることで、スタッドボルト25,25A,27,27A,30,32が遊挿する長穴の片面を塞ぎ、気密性が向上する。
【0021】
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態3の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Bの平断面図、図12はこの発明の実施の形態3の遮煙乗場装置の上枠4Bの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9の端部と第2の新規縦枠部11とがL字形状の第1のつなぎ部33、第1のブラケット部34及び第2のブラケット部35を介して連結されている。第1のつなぎ部33は第3のブラケット部36を介して旧縦枠部8と接続されている。
第1のブラケット部34は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第1のつなぎ部33の一端部に固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Bで第1の新規縦枠部9及び第2の新規縦枠部11に固定されている。
第2のブラケット部35は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第1のつなぎ部33の他端部に固定されており、他端部が第1のスタッドボルト27Bで第2の新規縦枠部11に固定されている。
第3のブラケット部36は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第1のつなぎ部33の中間部に固定されており、他端部が第5のスタッドボルト51で旧縦枠部8及び第1の新規縦枠部9に固定されている。
第4のブラケット部39は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第2のつなぎ部38の一端部に固定されており、他端部が第3のスタッドボルト30Aで旧上枠部13及び第1の新規上枠部15に固定されている。
第5のブラケット部40は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第2のつなぎ部38の他端部に固定されており、他端部が第4のスタッドボルト32Aで第2の新規上枠部18及び第3の新規上枠部16に固定されている。
第6のブラケット部41は、一端部が固定手段であるボルト・ナット37で第2のつなぎ部38の中間部に固定されており、他端部が第6のスタッドボルト52で第1の新規上枠部15及び第3の新規上枠部16に固定されている。
【0022】
なお、図13は戸袋側の縦枠62Bを示す平断面図であり、旧縦枠部8Aと第2の新規縦枠部11Aとが正方形状のつなぎ部42、第1のブラケット部43及び第2のブラケット部44で連結されている。
第1のブラケット部43は、一端部がつなぎ部42と固定手段であるボルト・ナット37で固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Cで第1の新規縦枠部9A及び第2の新規縦枠部11Aに固定されている。第2のブラケット部44は、一端部がつなぎ部42と固定手段であるボルト・ナット37で固定されており、他端部が第1のスタッドボルト27Cで第1の新規縦枠部9A及び旧縦枠部8Aに固定されている。
ここで、つなぎ部33,38,42と、つなぎ部33,38,42に固定手段であるボルト・ナット37で固定されたブラケット部34,35,36,39,40,41,43,44とにより、補強手段を構成している。
また、各ボルト・ナット37では、ボルトが長穴に挿入される。
他の構成は、実施の形態1の遮煙乗場装置と同じである。
【0023】
この実施の形態では、縦枠5B,62B、上枠4Bの内部に、縦枠5B,62B、上枠4Bを補強する補強手段を設けたので、縦枠5B,62B、上枠4Bの強度が増大する。
また、固定手段である各ボルト・ナット37では、ボルトが長穴に挿入されているので、つなぎ部33,38,42とブラケット部34,35,36,39,40,41,43,44との間の位置調整で、補強手段の長さを簡単に調整することができる。
なお、この実施の形態でも、実施の形態2と同様に、座金を用いることで、補強手段の不足の長さ分を賄うことができる。
【0024】
実施の形態4.
図14は片開き戸の戸当たり側である第1の縦枠5Cの平断面図、図15は第2の上枠4Cの側断面図である。
第1の縦枠5Cは、建築壁7Aに固定された旧縦枠部8Bと、この旧縦枠部8Bに第1のスタッドボルト10Bで固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9Bと、この第1の新規縦枠部9Bに第2のスタッドボルト12Bで固定されたクランク状の第2の新規縦枠部11Bとから構成されている。
第2の上枠4Cは、建築壁7Aに固定された旧上枠部13Aと、この旧上枠部13Aに第3のスタッドボルト14Aで固定された断面L字形状の第1の新規上枠部15Aと、この第1の新規上枠部15Aに第4のスタッドボルト17Aで固定された断面L字形状の第2の新規上枠部18Aとから構成されている。この第2の新規上枠部18Aには、気密材20が固定されている。
【0025】
図16は従来のエレベーターの遮煙乗場装置の片開き戸の戸当たり側の旧縦枠60Bを示す平断面図、図17は従来のエレベーターの遮煙乗場装置の旧上枠61Aを示す側断面図である。
旧縦枠60Bは、図14の旧縦枠部8Bと、切断部Cで切断され除かれた旧縦枠除去部21Bとから構成されている。
旧上枠61Aは、図15の旧上枠部13Aと、切断部Cで切断され除かれた旧上枠除去部22Aとから構成されている。
【0026】
なお、上記実施の形態では、片開き戸の戸当たり側であったが、図18は戸袋側の縦枠62Cを示す平断面図、図19は従来のエレベーターの遮煙乗場装置の旧縦枠60Cを示す側断面図である。
縦枠62Cは、建築壁7Aに固定された旧縦枠部8Cと、この旧縦枠部8Cに第1のスタッドボルト10Cで固定された断面L字形状の第1の新規縦枠部9Cと、この第1の新規縦枠部9Cに第2のスタッドボルト12Cで固定されたL字形状の第2の新規縦枠部11Cとから構成されている。
【0027】
この実施の形態4の遮煙乗場装置は、矢印に示すように、建築壁7Aに対して乗場側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能であるのに対して、実施の形態1の遮煙乗場装置とは、矢印に示すように、建築壁7に対して出入口側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能である。
この点が実施の形態1の遮煙乗場装置と異なるが、他の作用、効果は実施の形態1と同じである。
【0028】
実施の形態5.
図20はこの発明の実施の形態5の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Dの平断面図、図21はこの発明の実施の形態5の遮煙乗場装置の上枠4Dの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9Bの端部と第2の新規縦枠部11BとがL字形状の第1の単板23Aで連結されている。第1の単板23Aの一端部は、第1のスタッドボルト25Dを用いて旧縦枠部8B及び第1の新規縦枠部9Bに第1の座金24Bを介して固定されている。第1の単板23Aの他端部は、第2のスタッドボルト27Dを用いて第2の新規縦枠部11Bに第2の座金26Bを介して固定されている。
【0029】
なお、第1の座金24Bの厚さ、枚数は、第1の単板23Aと旧縦枠部8Bとの間の空隙寸法により決定される。第2の座金26Bの厚さ、枚数は、第1の単板23Aと第2の新規縦枠部11Bとの間の空隙寸法により決定される。
また、第1の旧上枠部13Aと第1の新規上枠部15AとがL字形状の第2の単板28Aで連結されている。第2の単板28Aの一端部は、第3のスタッドボルト30Bを用いて第1の新規上枠部15A及び第1の旧上枠部13Aに第3の座金29Aを介して固定されている。第2の単板28Aの他端部は、第4のスタッドボルト32Bを用いて第1の新規上枠部15A及び第2の新規上枠部18Aに第4の座金31Aを介して固定されている。
なお、第3の座金29Aの厚さ、枚数は、第1の単板28Aの一端部と旧上枠部13Aとの間の空隙寸法により決定される。第4の座金31Aの厚さ、枚数は、第1の単板28Aの他端部と第1の新規上枠部15Aとの間の空隙寸法により決定される。
【0030】
なお、図22は戸袋側の縦枠62Dを示す平断面図であり、旧縦枠部8Cと第1の新規縦枠部9Cとが正方形状の単板50Aで連結されている。単板50Aの一辺部は、第1のスタッドボルト25Eを用いて第1の新規縦枠部9C及び第2の新規縦枠部11Cに第1の座金24Bを介して固定されている。単板50Aの他辺部は、第2のスタッドボルト27Eを用いて第1の新規縦枠部9C及び旧縦枠部8Cに第2の座金26Cを介して固定されている。
他の構成は、実施の形態2の遮煙乗場装置と同じである。
【0031】
この実施の形態5の遮煙乗場装置は、建築壁7Aに対して乗場側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能であるのに対して、実施の形態2の遮煙乗場装置とは、建築壁7に対して出入口側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能である。
この点が実施の形態2の遮煙乗場装置と異なるが、他の作用、効果は実施の形態2の遮煙乗場装置と同じである。
【0032】
実施の形態6.
図23はこの発明の実施の形態6の遮煙乗場装置の第1の縦枠5Eの平断面図、図24はこの発明の実施の形態6の遮煙乗場装置の上枠4Eの側断面図である。
この実施の形態では、第1の新規縦枠部9Bの端部と第2の新規縦枠部11BとがL字形状の第1のつなぎ部33A、第1のブラケット部34A及び第2のブラケット部35Aを介して連結されている。
第1のブラケット部34Aは、一端部がボルト・ナット37で第1のつなぎ部33Aの一端部に固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Fで旧縦枠部8B及び第1の新規縦枠部9Bに固定されている。
第2のブラケット部35Aは、一端部がボルト・ナット37で第1のつなぎ部33Aの他端部に固定されており、他端部が第2のスタッドボルト27Fで第2の新規縦枠部11Bに固定されている。
第3のブラケット部36Aは、一端部がボルト・ナット37で第2のつなぎ部38Aに固定されており、他端部が第3のスタッドボルト30Cで旧上枠部13A及び第1の新規上枠部15Aに固定されている。
第4のブラケット部39Aは、一端部がボルト・ナット37で第2のつなぎ部38Aの一端部に固定されており、他端部が第4のスタッドボルト32Cで第1の新規上枠部18A及び第1の新規上枠部15Aに固定されている。
【0033】
なお、図25は戸袋側の縦枠62Eを示す平断面図であり、旧縦枠部8Cと第1の新規縦枠部9Cとが正方形状のつなぎ部42A、第1のブラケット部43A及び第2のブラケット部44Aで連結されている。
第1のブラケット部43Aは、一端部がつなぎ部42Aとボルト・ナット37で固定されており、他端部が第1のスタッドボルト25Gで旧縦枠部8C及び第1の新規縦枠部9Cに固定されている。第2のブラケット部44Aは、一端部がつなぎ部42Aとボルト・ナット37で固定されており、他端部が第2のスタッドボルト27Gで第1の新規縦枠部9C及び第2の新規縦枠部11Cに固定されている。
他の構成は、実施の形態3の遮煙乗場装置と同じである。
【0034】
この実施の形態6の遮煙乗場装置は、建築壁7Aに対して乗場側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能であるのに対して、実施の形態3の遮煙乗場装置とは、建築壁7に対して出入口側に新規縦枠体、新規上枠体を移動、調整可能である。
この点が実施の形態3の遮煙乗場装置と異なるが、他の作用、効果は実施の形態3の遮煙乗場装置と同じである。
【0035】
なお、各実施の形態では、スタッドボルトは、図面の紙面に対して垂直方向に一定の間隔を空けて配置しているが、この配置は、一列、または2列に限定されるものではない。例えば、スタッドボルトを3列に、かつ互い違いに配置するようにしてもよい。
また、固定手段は、ボルト・ナット37に限定されるものではなく、一方をスタッドボルトや溶接ナットにして固定作用性を向上させるようにしてもよい。
新規縦枠体、新規上枠体は、単体の新規縦枠部、単体の新規上枠部であってもよい。
また、各実施の形態では、エレベーターの乗場装置として、エレベーターの遮煙乗場装置について説明したが、勿論この発明は、遮煙手段が付設されていないエレベーターの乗場装置にも適用することができる。
さらに、この発明は、片開き戸のエレベーターの乗場装置に限定されず、両開き戸のエレベーターの乗場装置にも適用される。
【符号の説明】
【0036】
1 三方枠、2 第1の引き戸、3 第2の引き戸、4A,4B,4C,4D,4E 上枠、5A,5B,5C,5D,5E 第1の縦枠、6 第2の縦枠、7,7A 建築壁、8,8A,8B,8C 旧縦枠部、9,9A,9B,9C 第1の新規縦枠部、10,10A,10B,10C 第1のスタッドボルト、11,11A,11B,11C 第2の新規縦枠部、12,12A,12B,12C 第2のスタッドボルト、13,13A 旧上枠部、14,14A 第3のスタッドボルト、15,15A 第1の新規上枠部、16 第3の新規上枠部、17,17A 第4のスタッドボルト、18,18A 第2の新規上枠部、19 第5のスタッドボルト、20 気密材、21,21A,21B,21C 旧縦枠除去部、22,22A 旧上枠除去部、23,23A 第1の単板(補強手段)、24,24A,24B 第1の座金、25,25A,25B,25C,25D,25E,25F,25G 第1のスタッドボルト、26,26A,26B,26C 第2の座金、27,27A,27B,27C,27D,27E 第2のスタッドボルト、28 第2の単板(補強手段)、29,29A 第3の座金、30,30A,30B,30C 第3のスタッドボルト、31,31A 第4の座金、32,32A,32B,32C 第4のスタッドボルト、33,33A つなぎ部、34,34A 第1のブラケット部、35,35A 第2のブラケット部、36,36A 第3のブラケット部、37 ボルト・ナット(固定手段)、38,38A 第2のつなぎ部、39,39A 第4のブラケット部、40 第5のブラケット部、41 第6のブラケット部、42,42A つなぎ部、43,43A 第1のブラケット部、44,44A 第2のブラケット部、50 単板(補強手段)、51 第5のスタッドボルト、52 第6のスタッドボルト、60,60A,60B,60C 旧縦枠、61,61A 旧上枠、62,62A,62B,62C,62D,62E 縦枠、63 縦枠、70 ナット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベーターの乗場出入口を画成する、一対の縦枠及び縦枠間に架けられた上枠から構成された三方枠を備えたエレベーターの乗場装置において、
前記三方枠は、建築壁に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、一対の旧縦枠部及び旧縦枠部間に架けられた旧上枠部と、
前記旧縦枠部に固定されて前記縦枠を構成する新規縦枠体、及び前記旧上枠部に固定されて前記上枠を構成する新規上枠体とから構成されていることを特徴とするエレベーターの乗場装置。
【請求項2】
前記新規縦枠体は、折曲された複数の新規縦枠部を第1の接合手段により接合して構成され、
前記新規上枠体は、折曲された複数の新規上枠部を第2の接合手段により接合して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項3】
前記縦枠の内部、前記上枠の内部には端部が少なくとも二つの内壁面に当接して設けられ、縦枠、上枠を補強する補強手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項4】
前記補強手段は、一端部が前記縦枠、前記上枠のそれぞれの一内壁面に固定され、他端部が前記縦枠、前記上枠のそれぞれの他内壁面に固定された単板を備えていることを特徴とする請求項3に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項5】
前記補強手段は、つなぎ部と、このつなぎ部の両端部にそれぞれ固定手段を用いて固定され、他端部が前記縦枠、前記上枠のそれぞれの内壁面に固定されたブラケット部とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項6】
前記単板と、前記一内壁面、前記他内壁面との間には座金が介在していることを特徴とする請求項4に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項7】
前記ブラケット部と、前記内壁面との間には座金が介在していることを特徴とする請求項5に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項8】
前記第1の接合手段は、一方の前記新規縦枠部の内壁面から立設し、内側の他方の前記新規縦枠部の長穴に遊挿されたスタッドボルトと、このスタッドボルトの先端部に螺着したナットとから構成されており、
前記第2の接合手段は、一方の前記新規上枠部の内壁面から立設し、内側の他方の前記新規上枠部の長穴に遊挿されたスタッドボルトと、このスタッドボルトの先端部に螺着したナットとから構成されていることを特徴とする請求項2に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項9】
前記固定手段は、前記つなぎ部及び前記ブラケット部の少なくとも一方に形成された長穴に遊挿されたボルトと、このボルトの先端部に螺着したナットとから構成されていることを特徴とする請求項5に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項1】
エレベーターの乗場出入口を画成する、一対の縦枠及び縦枠間に架けられた上枠から構成された三方枠を備えたエレベーターの乗場装置において、
前記三方枠は、建築壁に組み込まれた旧三方枠のうち建築壁に端部が固定された部位を除いて除去した後の残りの、一対の旧縦枠部及び旧縦枠部間に架けられた旧上枠部と、
前記旧縦枠部に固定されて前記縦枠を構成する新規縦枠体、及び前記旧上枠部に固定されて前記上枠を構成する新規上枠体とから構成されていることを特徴とするエレベーターの乗場装置。
【請求項2】
前記新規縦枠体は、折曲された複数の新規縦枠部を第1の接合手段により接合して構成され、
前記新規上枠体は、折曲された複数の新規上枠部を第2の接合手段により接合して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項3】
前記縦枠の内部、前記上枠の内部には端部が少なくとも二つの内壁面に当接して設けられ、縦枠、上枠を補強する補強手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項4】
前記補強手段は、一端部が前記縦枠、前記上枠のそれぞれの一内壁面に固定され、他端部が前記縦枠、前記上枠のそれぞれの他内壁面に固定された単板を備えていることを特徴とする請求項3に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項5】
前記補強手段は、つなぎ部と、このつなぎ部の両端部にそれぞれ固定手段を用いて固定され、他端部が前記縦枠、前記上枠のそれぞれの内壁面に固定されたブラケット部とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項6】
前記単板と、前記一内壁面、前記他内壁面との間には座金が介在していることを特徴とする請求項4に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項7】
前記ブラケット部と、前記内壁面との間には座金が介在していることを特徴とする請求項5に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項8】
前記第1の接合手段は、一方の前記新規縦枠部の内壁面から立設し、内側の他方の前記新規縦枠部の長穴に遊挿されたスタッドボルトと、このスタッドボルトの先端部に螺着したナットとから構成されており、
前記第2の接合手段は、一方の前記新規上枠部の内壁面から立設し、内側の他方の前記新規上枠部の長穴に遊挿されたスタッドボルトと、このスタッドボルトの先端部に螺着したナットとから構成されていることを特徴とする請求項2に記載のエレベーターの乗場装置。
【請求項9】
前記固定手段は、前記つなぎ部及び前記ブラケット部の少なくとも一方に形成された長穴に遊挿されたボルトと、このボルトの先端部に螺着したナットとから構成されていることを特徴とする請求項5に記載のエレベーターの乗場装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2012−171697(P2012−171697A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31774(P2011−31774)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]