説明

エレベータ乗り場操作盤

【課題】従来技術においては、利便性の向上の点でさらなる改善の余地がある。
【解決手段】実施形態のエレベータ乗り場操作盤は、操作部を備える。操作部は、エレベータの乗りかごへの乗り場に設けられる。操作部は、前記エレベータの扉が開放した状態である時、あるいは、前記扉の閉鎖動作時に、前記乗りかごの呼び登録操作と前記扉の開放操作とを区別して受け付け可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ乗り場操作盤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータは、昇降路内を乗りかごが移動することにより、乗りかごを任意の階床に移動させるが、このようなエレベータには、乗りかご内や乗り場に種々の操作盤が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−234786公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術においては、利便性の向上の点でさらなる改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のエレベータ乗り場操作盤は、操作部を備える。操作部は、エレベータの乗りかごへの乗り場に設けられる。操作部は、前記エレベータの扉が開放した状態である時、あるいは、前記扉の閉鎖動作時に、前記乗りかごの呼び登録操作と前記扉の開放操作とを区別して受け付け可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、実施形態1に係る乗り場操作盤の概略構成図である。
【図2】図2は、実施形態2に係る乗り場操作盤の概略構成図である。
【図3】図3は、実施形態3に係る乗り場操作盤の概略構成図である。
【図4】図4は、実施形態3に係る乗り場操作盤における制御の一例を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、実施形態4に係る乗り場操作盤の概略構成図である。
【図6】図6は、実施形態5に係る乗り場操作盤の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る乗り場操作盤の概略構成図である。
【0008】
本実施形態のエレベータ乗り場操作盤としての乗り場操作盤1は、図1に示すように、エレベータ2の乗りかご3への乗り場4に設けられ、この乗り場4で利用者が種々の操作を行うものである。この乗り場操作盤1が適用されるエレベータ2は、乗りかご3が昇降路内を昇降することで任意の目的階の乗り場4に移動することができるものである。なお、エレベータ2は、複数台の乗りかご3を備え、これらが群管理させるものであってもよい。
【0009】
エレベータ2は、例えば、利用者により乗り場操作盤1や乗りかご3内に設けられた乗りかご操作盤等を介して乗りかご3の呼び登録操作が行われた場合に、乗り場操作盤1、乗りかご操作盤から制御装置5に呼び登録信号が入力され、制御装置5がこの呼び登録信号に応じて乗りかご3の呼び登録を行う。制御装置5は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(中央演算処理装置)、所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、予め用意されたマップデータ、エレベータ2の仕様等の情報を記憶するバックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。制御装置5は、この呼び登録、種々のセンサ、検出器からの出力、乗りかご3の現在の移動方向(昇降方向)等に基づいて、乗りかご3が合理的に移動しながらそれぞれの呼びに応答するように乗りかご3の着床順序を定め、巻上機等を駆動制御し、乗りかご3を目的の階床へと移動させる。これにより、エレベータ2は、乗りかご3が昇降路内を鉛直方向上下に昇降移動し、任意の目的階の乗り場4に移動する。そして、エレベータ2は、乗りかご3が目的階の乗り場4に着床し、所定の着床位置に着床したことが検出されると、その後、制御装置5がエレベータ2の扉6を開放する。これにより、乗り場4で待機している利用者は、乗りかご3内に乗り込むことが可能となり、また、乗りかご3内の利用者は乗り場4に降りることが可能となる。
【0010】
そして、本実施形態の乗り場操作盤1は、エレベータ2の扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、乗りかご3の呼び登録操作と扉6の開放操作とを区別して受け付け可能である操作部7を備えることで、利便性の向上を図っている。
【0011】
本実施形態の操作部7は、呼び登録操作部8と、開放操作部9とを有する。操作部7は、乗り場4の扉6の近傍に、呼び登録操作部8と開放操作部9とが別個に設けられる。
【0012】
呼び登録操作部8は、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付け可能なものである。呼び登録操作部8は、扉6の脇に設けられる。呼び登録操作部8は、上方向呼びボタン11と、下方向呼びボタン12とを含んで構成される。上方向呼びボタン11は、アップ呼び登録用のボタンであり、現在の階床よりも上階へ行くための呼び登録操作を受け付ける。下方向呼びボタン12は、ダウン呼び登録用のボタンであり、現在の階床よりも下階へ行くための呼び登録操作を受け付ける。ここでは、呼び登録操作部8は、上方向呼びボタン11が鉛直方向上側に、下方向呼びボタン12が鉛直方向下側に並んで配置されている。
【0013】
呼び登録操作部8は、上方向呼びボタン11、下方向呼びボタン12が制御装置5に電気的に接続されている。呼び登録操作部8は、利用者によって上方向呼びボタン11が押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にアップ呼び登録信号を入力する。同様に、呼び登録操作部8は、利用者によって下方向呼びボタン12が押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にダウン呼び登録信号を入力する。制御装置5は、アップ呼び登録信号、ダウン呼び登録信号に応じて、上方向の乗りかご3の呼び登録、あるいは、下方向の乗りかご3の呼び登録を行う。
【0014】
開放操作部9は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者による扉6の開放操作を受け付け可能なものである。開放操作部9は、水平方向に対して呼び登録操作部8と隣接して設けられる。開放操作部9は、開ボタン13を含んで構成される。
【0015】
開放操作部9は、開ボタン13が制御装置5に電気的に接続されている。開放操作部9は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって開ボタン13が押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。制御装置5は、開放操作信号に応じて、扉6を開放状態とする。さらに言えば、制御装置5は、エレベータ2の扉6が開放した状態である時には扉6を開放状態で保持し、扉6の閉鎖動作時には扉6を再度開放(リオープン)する。
【0016】
なお、開放操作部9は、エレベータ2の扉6が完全に閉鎖され乗りかご3が他の階床の乗り場4に向けて移動を開始した状態で、利用者によって開ボタン13が押下操作された場合には、この利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。
【0017】
上記のように構成される乗り場操作盤1は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部7が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができる。すなわち、乗り場操作盤1は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、開放操作部9が開放操作を受け付ける一方、呼び登録操作部8が呼び登録操作を受け付けることができる。これにより、乗り場操作盤1は、例えば、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、扉6の開放状態を保持したり、閉まりかけている扉6をリオープンさせたりすることができると共に、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく必要に応じて次回の乗りかご3の呼び登録も行うことができる。なおここでは、乗り場操作盤1は、呼び登録操作部8と開放操作部9とが別個に設けられていることから、利用者に対して容易に操作部の用途を判別できるようにすることができる。
【0018】
この結果、例えば、急いでいる利用者等は、開放操作部9を操作することで閉まりかけている扉6をリオープンさせて、現在、着床している乗りかご3に乗り込むことができる。つまりこの場合、乗り場操作盤1は、利用者が閉まりかけている扉6に乗り込む場合に、利用者によって開放操作部9を介して開放操作されることで、この開放操作を無効にすることなく、扉6をリオープンすることができ、例えば、利用者に不快感を与えることを抑制することができる。
【0019】
一方、例えば、混雑を回避するために次回の乗りかご3に乗ろうと判断した利用者等は、呼び登録操作部8を操作することで、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく、次回の乗りかご3の呼び登録を行うことができる。制御装置5は、扉6が完全に閉鎖した後に、新たに呼び登録操作部8が操作されなくても、この呼び登録をそのまま維持する。つまりこの場合、乗り場操作盤1は、利用者が今現在、着床している乗りかご3を見送る場合に、利用者によって呼び登録操作部8を介して呼び登録操作されることで、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、即座に次回の乗りかご3の呼び登録を受け付けることができる。
【0020】
これにより、制御装置5は、乗りかご3が発車したと同時に、即座に次回の乗りかご3の呼び登録に応答して乗りかご3を該当する乗り場4に呼ぶことができる。また、制御装置5は、エレベータ2が複数台の乗りかご3を備える場合には、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、即座に次回の乗りかご3の呼び登録を受け付けることができることから、即座に別の乗りかご3でこの呼び登録に応答することができ、例えば、混雑している階床への運行効率を向上することができる。
【0021】
また、乗り場操作盤1は、呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができることから、利用者が実際には次回の呼び登録をしたいのにもかかわらず、意図せず閉まりかけている扉6をリオープンさせてしまい乗りかご3の発車を遅らせてしまうようなことを防止することができ、エレベータ2の運行の妨げにならないようにすることができる。また、乗り場操作盤1は、意図せず閉まりかけている扉6をリオープンすることをと抑制することができることで、例えば、乗りかご3内の利用者に不快感を与えることを抑制することができる。
【0022】
以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤1によれば、エレベータ2の乗りかご3への乗り場4に設けられ、エレベータ2の扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、乗りかご3の呼び登録操作と扉6の開放操作とを区別して受け付け可能である操作部7を備える。
【0023】
したがって、乗り場操作盤1は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部7が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができるので、利便性を向上することができる。
【0024】
[実施形態2]
図2は、実施形態2に係る乗り場操作盤の概略構成図である。実施形態2に係るエレベータ乗り場操作盤は、開放操作部の構成が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下で説明する実施形態でも同様である。)。
【0025】
本実施形態のエレベータ乗り場操作盤としての乗り場操作盤201は、図2に示すように、エレベータ2の扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、乗りかご3の呼び登録操作と扉6の開放操作とを区別して受け付け可能である操作部207を備える。本実施形態の操作部207は、呼び登録操作部8と、開放操作部209とを有する。
【0026】
開放操作部209は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者による扉6の開放操作を受け付け可能なものである。開放操作部209は、水平方向に対して呼び登録操作部8と隣接して設けられる。そして、本実施形態の開放操作部209は、乗りかご3の移動方向に応じた上階移動用操作部としての上方向開ボタン214及び下階移動用操作部としての下方向開ボタン215とを含んで構成される。
【0027】
上方向開ボタン214は、現在の階床よりも上階へ行く際の扉6の開放操作を受け付ける。下方向開ボタン215は、現在の階床よりも下階へ行く際の扉6の開放操作を受け付ける。開放操作部209は、上方向開ボタン214が鉛直方向上側に、下方向開ボタン215が鉛直方向下側に並んで配置されている。
【0028】
開放操作部209は、上方向開ボタン214、下方向開ボタン215が制御装置5に電気的に接続されている。開放操作部209は、開ボタン13が制御装置5に電気的に接続されている。制御装置5は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、上方向開ボタン214又は下方向開ボタン215を介して開放操作された乗りかご3の移動方向と、乗りかご3が実際に移動する移動方向とが一致した場合に開放操作を受け付ける。
【0029】
例えば、開放操作部209は、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって上方向開ボタン214が押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、開放操作部209は、利用者によって下方向開ボタン215が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。同様に、開放操作部209は、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって下方向開ボタン215が押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、開放操作部209は、利用者によって上方向開ボタン214が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。そして、制御装置5は、開放操作信号に応じて、扉6を開放状態とする。
【0030】
上記のように構成される乗り場操作盤201は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部207が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができる。これにより、乗り場操作盤201は、例えば、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、扉6の開放状態を保持したり、閉まりかけている扉6をリオープンさせたりすることができると共に、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく必要に応じて次回の乗りかご3の呼び登録も行うことができる。
【0031】
そして、例えば、急いでいる利用者等は、上階へ行きたい場合には上方向開ボタン214を操作することで閉まりかけている扉6をリオープンさせて、現在、着床している乗りかご3に乗り込むことができる。また、急いでいる利用者等は、下階へ行きたい場合には下方向開ボタン215を操作することで閉まりかけている扉6をリオープンさせて、現在、着床している乗りかご3に乗り込むことができる。つまりこの場合、乗り場操作盤201は、上方向開ボタン214又は下方向開ボタン215を介して開放操作された乗りかご3の移動方向と、乗りかご3が実際に移動する移動方向とが一致した場合に開放操作を受け付ける。
【0032】
この結果、乗り場操作盤201は、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、下階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。同様に、乗り場操作盤201は、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、上階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。したがって、乗り場操作盤201は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができる。
【0033】
以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤201は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部207が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができるので、利便性を向上することができる。
【0034】
さらに、以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤201によれば、開放操作部209は、乗りかご3の移動方向に応じた上方向開ボタン214と下方向開ボタン215とを含んで構成され、エレベータ2の扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、上方向開ボタン214及び下方向開ボタン215を介して開放操作された乗りかご3の移動方向と、乗りかご3が実際に移動する移動方向とが一致した場合に開放操作を受け付ける。
【0035】
したがって、乗り場操作盤201は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができるので、エレベータ2の運行効率を向上することができると共に乗りかご3内の利用者に不快感を与えることを抑制することができる。
【0036】
[実施形態3]
図3は、実施形態3に係る乗り場操作盤の概略構成図、図4は、実施形態3に係る乗り場操作盤における制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態3に係るエレベータ乗り場操作盤は、操作部の構成が実施形態1、2とは異なる。
【0037】
本実施形態のエレベータ乗り場操作盤としての乗り場操作盤301は、図3に示すように、エレベータ2の扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、乗りかご3の呼び登録操作と扉6の開放操作とを区別して受け付け可能である操作部307を備える。本実施形態の操作部307は、第1操作部308と、第2操作部309とを有する。第1操作部308と第2操作部309とは、水平方向に対して互いに隣接して設けられる。ここでは、第1操作部308と第2操作部309とは、互いにほぼ同様の構成をなしている。
【0038】
第1操作部308と第2操作部309とは、それぞれ状況に応じて一方が呼び登録操作を受け付け可能であり、他方が開放操作を受け付け可能なものである。第1操作部308、第2操作部309は、それぞれ上方向用ボタン311と、下方向用ボタン312と、登録表示ランプ313と、ドア開表示ランプ314とを含んで構成される。
【0039】
上方向用ボタン311は、現在の階床よりも上階へ行くための呼び登録操作、あるいは、現在の階床よりも上階へ行く際の扉6の開放操作を受け付ける。下方向用ボタン312は、現在の階床よりも下階へ行くための呼び登録操作、あるいは、現在の階床よりも下階へ行く際の扉6の開放操作を受け付ける。ここでは、第1操作部308、第2操作部309は、上方向用ボタン311が鉛直方向上側に、下方向用ボタン312が鉛直方向下側に並んで配置されている。
【0040】
登録表示ランプ313は、第1操作部308、第2操作部309が呼び登録操作部として利用される場合に点灯するランプである。ドア開表示ランプ314は、第1操作部308、第2操作部309が開放操作部として利用される場合に点灯するランプである。登録表示ランプ313、ドア開表示ランプ314は、第1操作部308、第2操作部309の上端部、下端部にそれぞれ一対ずつ設けられる。ここでは、第1操作部308、第2操作部309は、登録表示ランプ313が鉛直方向上側に、ドア開表示ランプ314が鉛直方向下側に並んで配置されている。
【0041】
第1操作部308、第2操作部309は、上方向用ボタン311、下方向用ボタン312、登録表示ランプ313、ドア開表示ランプ314が制御装置5に電気的に接続されている。制御装置5は、第1操作部308と第2操作部309とのいずれか一方の登録表示ランプ313を点灯、ドア開表示ランプ314を消灯とし、呼び登録操作部としての機能を有効にし、開放操作部としての機能を無効とする。一方、制御装置5は、第1操作部308と第2操作部309との他方の登録表示ランプ313を消灯、ドア開表示ランプ314を点灯とし、呼び登録操作部としての機能を無効にし、開放操作部としての機能を有効とする。
【0042】
乗り場操作盤301は、例えば、第1操作部308の登録表示ランプ313を点灯、ドア開表示ランプ314を消灯とし、呼び登録操作部としての機能を有効、開放操作部としての機能を無効とする。この場合、乗り場操作盤301は、第2操作部309の登録表示ランプ313を消灯、ドア開表示ランプ314を点灯とし、呼び登録操作部としての機能を無効、開放操作部としての機能を有効とする。
【0043】
この場合、第1操作部308は、利用者によって上方向用ボタン311が押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にアップ呼び登録信号を入力する。同様に、呼び登録操作部8は、利用者によって下方向用ボタン312が押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にダウン呼び登録信号を入力する。制御装置5は、アップ呼び登録信号、ダウン呼び登録信号に応じて、上方向の乗りかご3の呼び登録、あるいは、下方向の乗りかご3の呼び登録を行う。
【0044】
そして、第2操作部309は、例えば、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって上方向用ボタン311が押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、第2操作部309は、利用者によって下方向用ボタン312が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。同様に、第2操作部309は、例えば、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって下方向用ボタン312が押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、第2操作部309は、利用者によって上方向用ボタン311が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。そして、制御装置5は、開放操作信号に応じて、扉6を開放状態とする。
【0045】
なお、制御装置5は、第1操作部308と第2操作部309との登録表示ランプ313、ドア開表示ランプ314の点灯、消灯の組み合わせを乗りかご3が乗り場4に着床し、扉6が開放されるたびに入れ替えるようにしてもよい。例えば、制御装置5は、第1操作部308の登録表示ランプ313を点灯、ドア開表示ランプ314を消灯、第2操作部309の登録表示ランプ313を消灯、ドア開表示ランプ314を点灯とした場合、次の呼び登録に応答した乗りかご3が乗り場4に着床し、扉6が開放された後には、第1操作部308の登録表示ランプ313を消灯、ドア開表示ランプ314を点灯、第2操作部309の登録表示ランプ313を点灯、ドア開表示ランプ314を消灯としてもよい。
【0046】
これにより、乗り場操作盤301は、例えば、乗り場4の利用者が乗りかご3の到着時に、第1操作部308と第2操作部309とのうちの呼び登録操作部として機能していた側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312を押し続けていた場合に、扉6が開くと同時に次の呼び登録がなされてしまうことを防止することができる。
【0047】
次に、図4のフローチャートを参照して、乗り場操作盤301における制御の一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数百μsないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される。また、以下の説明では、便宜上、第1操作部308又は第2操作部309の一方を操作部A、他方を操作部Bという。
【0048】
制御装置5は、乗り場操作盤301、あるいは、乗りかご操作盤を介してなされた呼び登録に応答した乗りかご3が目的階の乗り場4に着床したら、扉6を開放状態とする(ST1)。
【0049】
次に、制御装置5は、操作部A側の登録表示ランプ313が点灯状態であり、操作部B側のドア開表示ランプ314が点灯状態であるか否かを判定する(ST2)。
【0050】
制御装置5は、操作部A側の登録表示ランプ313が点灯状態であり、操作部B側のドア開表示ランプ314が点灯状態であると判定した場合(ST2:Yes)、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたか否かを判定する(ST3)。
【0051】
制御装置5は、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたと判定した場合(ST3:Yes)、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312を介して開放操作された乗りかご3の移動方向と、乗りかご3が実際に移動する移動方向とが一致した場合には扉6を開放状態で保持し、あるいは、扉6の閉鎖動作時には扉6を再度開放する(ST4)。制御装置5は、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312を介して開放操作された乗りかご3の移動方向と、乗りかご3が実際に移動する移動方向とが一致しない場合には扉6の開放操作を受け付けない。また、制御装置5は、ST3にて、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されていないと判定した場合(ST3:No)、ST4をとばしてST5に移行する。
【0052】
次に、制御装置5は、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたか否かを判定する(ST5)。
【0053】
制御装置5は、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたと判定した場合(ST5:Yes)、次の呼び登録を許可し、押下操作されたボタンに応じて実際に次の呼び登録を行い、押下操作されたボタンを点灯状態とする(ST6)。制御装置5は、ST5にて、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されていないと判定した場合(ST5:No)、ST6をとばしてST7に移行する。
【0054】
次に、制御装置5は、扉6を閉じると共にこの扉6が完全に閉鎖されたことを確認した後、乗りかご3を目的の階床に出発させると共に(ST7)、操作部B側のドア開表示ランプ314を消灯状態とする(ST8)。
【0055】
そして、制御装置5は、次の呼び登録に応答した乗りかご3が目的階の乗り場4に着床した後、扉6を開放状態とする(ST9)と共に、操作部A側の登録表示ランプ313、上方向用ボタン311、下方向用ボタン312のうちの押下操作された方のボタンを消灯状態とする(ST10)。
【0056】
そして、制御装置5は、操作部A側のドア開表示ランプ314を点灯状態、操作部B側の登録表示ランプ313を点灯状態とし(ST11)、今回の制御周期を終了し次の制御周期に移行する。
【0057】
制御装置5は、ST2にて、操作部A側の登録表示ランプ313が点灯状態でなく、操作部B側のドア開表示ランプ314が点灯状態でないと判定した場合(ST2:No)、すなわち、操作部A側のドア開表示ランプ314が点灯状態であり、操作部B側の登録表示ランプ313が点灯状態であると判定した場合、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたか否かを判定する(ST103)。
【0058】
制御装置5は、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたと判定した場合(ST103:Yes)、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312を介して開放操作された乗りかご3の移動方向と、乗りかご3が実際に移動する移動方向とが一致した場合には扉6を開放状態で保持し、あるいは、扉6の閉鎖動作時には扉6を再度開放する(ST104)。制御装置5は、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312を介して開放操作された乗りかご3の移動方向と、乗りかご3が実際に移動する移動方向とが一致しない場合には扉6の開放操作を受け付けない。また、制御装置5は、ST103にて、操作部A側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されていないと判定した場合(ST103:No)、ST104をとばしてST5に移行する。
【0059】
次に、制御装置5は、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたか否かを判定する(ST105)。
【0060】
制御装置5は、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されたと判定した場合(ST105:Yes)、次の呼び登録を許可し、押下操作されたボタンに応じて実際に次の呼び登録を行い、押下操作されたボタンを点灯状態とする(ST106)。制御装置5は、ST105にて、操作部B側の上方向用ボタン311又は下方向用ボタン312が押されていないと判定した場合(ST105:No)、ST106をとばしてST107に移行する。
【0061】
次に、制御装置5は、扉6を閉じると共にこの扉6が完全に閉鎖されたことを確認した後、乗りかご3を目的の階床に出発させると共に(ST107)、操作部A側のドア開表示ランプ314を消灯状態とする(ST108)。
【0062】
そして、制御装置5は、次の呼び登録に応答した乗りかご3が目的階の乗り場4に着床した後、扉6を開放状態とする(ST109)と共に、操作部B側の登録表示ランプ313、上方向用ボタン311、下方向用ボタン312のうちの押下操作された方のボタンを消灯状態とする(ST110)。
【0063】
そして、制御装置5は、操作部A側の登録表示ランプ313を点灯状態、操作部B側のドア開表示ランプ314を点灯状態とし(ST111)、今回の制御周期を終了し次の制御周期に移行する。
【0064】
上記のように構成される乗り場操作盤301は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部307が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができる。これにより、乗り場操作盤301は、例えば、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、扉6の開放状態を保持したり、閉まりかけている扉6をリオープンさせたりすることができると共に、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく必要に応じて次回の乗りかご3の呼び登録も行うことができる。なおここでは、乗り場操作盤301は、第1操作部308、第2操作部309において登録表示ランプ313又はドア開表示ランプ314を点灯させることで、それぞれが呼び登録操作部と開放操作部とのどちらとして機能しているのかを明確にすることができることから、利用者に対して容易に操作部の用途を判別できるようにすることができる。
【0065】
さらに、乗り場操作盤301は、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、下階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。同様に、乗り場操作盤301は、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、上階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。したがって、乗り場操作盤301は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができる。
【0066】
以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤301は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部307が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができるので、利便性を向上することができる。さらに、以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤301は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができるので、エレベータ2の運行効率を向上することができると共に乗りかご3内の利用者に不快感を与えることを抑制することができる。
【0067】
[実施形態4]
図5は、実施形態4に係る乗り場操作盤の概略構成図である。実施形態4に係るエレベータ乗り場操作盤は、操作部の構成が実施形態1、2、3とは異なる。
【0068】
本実施形態のエレベータ乗り場操作盤としての乗り場操作盤401は、図5に示すように、エレベータ2の扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、乗りかご3の呼び登録操作と扉6の開放操作とを区別して受け付け可能である操作部407を備える。本実施形態の操作部407は、呼び登録操作部408と、次発登録開始操作部としての次発登録開始ボタン409とを有する。
【0069】
呼び登録操作部408は、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付け可能なものであり、上方向呼びボタン411と、下方向呼びボタン412とを含んで構成される。上方向呼びボタン411は、アップ呼び登録用のボタンであり、現在の階床よりも上階へ行くための呼び登録操作を受け付ける。下方向呼びボタン412は、ダウン呼び登録用のボタンであり、現在の階床よりも下階へ行くための呼び登録操作を受け付ける。ここでは、呼び登録操作部408は、上方向呼びボタン411が鉛直方向上側に、下方向呼びボタン412が鉛直方向下側に並んで配置されている。呼び登録操作部408は、上方向呼びボタン411、下方向呼びボタン412が制御装置5に電気的に接続されている。
【0070】
次発登録開始ボタン409は、呼び登録操作を受け付け可能とするもの、さらに言えば呼び登録操作部408を介した次回の呼び登録操作を受け付け可能とするものである。ここでは、次発登録開始ボタン409は、鉛直方向に対して上方向呼びボタン411と下方向呼びボタン412との間に配置されている。次発登録開始ボタン409は、制御装置5に電気的に接続されている。なお、この次発登録開始ボタン409は、上方向呼びボタン411と下方向呼びボタン412との間ではなく、例えば、水平方向に対して呼び登録操作部408と隣接する位置に配置されていてもよい。
【0071】
そして、制御装置5は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、次発登録開始ボタン409が操作される前に呼び登録操作部408が操作された場合に開放操作を受け付ける。
【0072】
この場合、操作部407は、例えば、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって上方向呼びボタン411が押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、操作部407は、利用者によって下方向呼びボタン412が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。同様に、操作部407は、例えば、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって下方向呼びボタン412が押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、操作部407は、利用者によって上方向呼びボタン411が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。そして、制御装置5は、開放操作信号に応じて、扉6を開放状態とする。
【0073】
一方、制御装置5は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、次発登録開始ボタン409が操作された後に呼び登録操作部408が操作された場合に呼び登録操作を受け付ける。
【0074】
この場合、呼び登録操作部408は、利用者によって上方向呼びボタン411が押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にアップ呼び登録信号を入力する。同様に、呼び登録操作部408は、利用者によって下方向呼びボタン412が押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にダウン呼び登録信号を入力する。制御装置5は、アップ呼び登録信号、ダウン呼び登録信号に応じて、上方向の乗りかご3の呼び登録、あるいは、下方向の乗りかご3の呼び登録を行う。
【0075】
上記のように構成される乗り場操作盤401は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部407が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができる。これにより、乗り場操作盤401は、例えば、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、扉6の開放状態を保持したり、閉まりかけている扉6をリオープンさせたりすることができると共に、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく必要に応じて次回の乗りかご3の呼び登録も行うことができる。なおここでは、乗り場操作盤401は、呼び登録操作部408と次発登録開始ボタン409とを別個に設けることで利用者に対して容易に操作部の用途を判別できるようにすることができる。
【0076】
さらに、乗り場操作盤401は、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、下階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。同様に、乗り場操作盤401は、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、上階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。したがって、乗り場操作盤401は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができる。
【0077】
以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤401は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部407が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができるので、利便性を向上することができる。さらに、以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤401は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができるので、エレベータ2の運行効率を向上することができると共に乗りかご3内の利用者に不快感を与えることを抑制することができる。
【0078】
[実施形態5]
図6は、実施形態5に係る乗り場操作盤の概略構成図である。実施形態5に係るエレベータ乗り場操作盤は、操作部の構成が実施形態1、2、3、4とは異なる。
【0079】
本実施形態のエレベータ乗り場操作盤としての乗り場操作盤501は、図6に示すように、エレベータ2の扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、乗りかご3の呼び登録操作と扉6の開放操作とを区別して受け付け可能である操作部507を備える。本実施形態の操作部507は、呼び登録操作部508を有する。
【0080】
呼び登録操作部508は、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付け可能なものであり、上方向呼びボタン511と、下方向呼びボタン512とを含んで構成される。上方向呼びボタン511は、アップ呼び登録用のボタンであり、現在の階床よりも上階へ行くための呼び登録操作を受け付ける。下方向呼びボタン512は、ダウン呼び登録用のボタンであり、現在の階床よりも下階へ行くための呼び登録操作を受け付ける。ここでは、呼び登録操作部508は、上方向呼びボタン511が鉛直方向上側に、下方向呼びボタン512が鉛直方向下側に並んで配置されている。呼び登録操作部508は、上方向呼びボタン511、下方向呼びボタン512が制御装置5に電気的に接続されている。
【0081】
そして、操作部507は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、呼び登録操作部508が1回操作された場合に呼び登録操作を受け付ける一方、呼び登録操作部508が所定期間で複数回操作された場合に開放操作を受け付ける。
【0082】
この場合、操作部507は、呼び登録操作部508が1回操作された後、予め設定される所定期間内に2回目の操作がなされた場合に開放操作を受け付ける一方、所定期間内に2回目の操作がなされなかった場合に次回の呼び登録操作を受け付けるようにしてもよい。また、操作部507は、呼び登録操作部508が1回操作された場合に呼び登録操作を受け付けて、予め設定される所定期間内に2回目の操作がなされた場合に上記呼び登録操作を無効にして開放操作を受け付ける一方、所定期間内に2回目の操作がなされなかった場合にそのまま次回の呼び登録操作として受け付けるようにしてもよい。
【0083】
この場合、操作部507は、例えば、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって上方向呼びボタン511が所定期間内に複数回押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、操作部507は、利用者によって下方向呼びボタン512が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。同様に、操作部507は、例えば、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床している場合に、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、利用者によって下方向呼びボタン512が所定期間内に複数回押下操作されることで、利用者による扉6の開放操作を受け付けて、制御装置5に開放操作信号を入力する。この場合、操作部507は、利用者によって上方向呼びボタン511が押下操作された場合にはこの利用者による扉6のこの開放操作を受け付けずに開放操作を無効とする。そして、制御装置5は、開放操作信号に応じて、扉6を開放状態とする。
【0084】
一方、操作部507は、利用者によって上方向呼びボタン511が1回押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にアップ呼び登録信号を入力する。同様に、呼び登録操作部508は、利用者によって下方向呼びボタン512が1回押下操作されることで、利用者による乗りかご3の呼び登録操作を受け付けて、制御装置5にダウン呼び登録信号を入力する。制御装置5は、アップ呼び登録信号、ダウン呼び登録信号に応じて、上方向の乗りかご3の呼び登録、あるいは、下方向の乗りかご3の呼び登録を行う。
【0085】
上記のように構成される乗り場操作盤501は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部507が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができる。これにより、乗り場操作盤501は、例えば、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、扉6の開放状態を保持したり、閉まりかけている扉6をリオープンさせたりすることができると共に、扉6が完全に閉鎖することを待つことなく必要に応じて次回の乗りかご3の呼び登録も行うことができる。なおここでは、乗り場操作盤501は、押しボタンの個数等を増やすことなく呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができる構成を実現することができるので、例えば、製造コスト等を抑制することができる。
【0086】
さらに、乗り場操作盤501は、現在の階床よりも上階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、下階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。同様に、乗り場操作盤501は、現在の階床よりも下階へ行く乗りかご3が乗り場4に着床しているにもかかわらず、上階へ行きたい利用者が扉6を開放状態で保持したり再度開放したりしてしまうことを抑制することができる。したがって、乗り場操作盤501は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができる。
【0087】
以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤501は、扉6が開放した状態である時、あるいは、扉6の閉鎖動作時に、操作部507が利用者による呼び登録操作と開放操作とを区別して受け付けることができるので、利便性を向上することができる。さらに、以上で説明した実施形態に係る乗り場操作盤501は、例えば、無駄な扉6の開放を抑制することができるので、エレベータ2の運行効率を向上することができると共に乗りかご3内の利用者に不快感を与えることを抑制することができる。
【0088】
なお、上述した実施形態に係るエレベータ乗り場操作盤は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係るエレベータ乗り場操作盤は、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
【0089】
以上で説明した実施形態、変形例に係るエレベータ乗り場操作盤によれば、利便性を向上することができる。
【0090】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0091】
1、201、301、401、501 乗り場場操作盤(エレベータ乗り場操作盤)
2 エレベータ
3 乗りかご
4 乗り場
5 制御装置
6 扉
7、207、307、407、507 操作部
8、408、508 呼び登録操作部
9、209 開放操作部
11、411、511 上方向呼びボタン
12、412、512 下方向呼びボタン
13 開ボタン
214 上方向開ボタン(上階移動用操作部)
215 下方向開ボタン(下階移動用操作部)
308、309 第1操作部
311 上方向用ボタン
312 下方向用ボタン
313 登録表示ランプ
314 ドア開表示ランプ
409 次発登録開始ボタン(次発登録開始操作部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの乗りかごへの乗り場に設けられ、前記エレベータの扉が開放した状態である時、あるいは、前記扉の閉鎖動作時に、前記乗りかごの呼び登録操作と前記扉の開放操作とを区別して受け付け可能である操作部を備えることを特徴とする、
エレベータ乗り場操作盤。
【請求項2】
前記操作部は、前記呼び登録操作を受け付け可能である呼び登録操作部と、前記呼び登録操作部とは別個に設けられ前記開放操作を受け付け可能である開放操作部とを有する、
請求項1に記載のエレベータ乗り場操作盤。
【請求項3】
前記開放操作部は、前記乗りかごの移動方向に応じた上階移動用操作部と下階移動用操作部とを含んで構成され、前記エレベータの扉が開放した状態である時、あるいは、前記扉の閉鎖動作時に、前記上階移動用操作部又は前記下階移動用操作部を介して前記開放操作された前記乗りかごの移動方向と、前記乗りかごが実際に移動する移動方向とが一致した場合に前記開放操作を受け付ける、
請求項2に記載のエレベータ乗り場操作盤。
【請求項4】
前記操作部は、前記呼び登録操作を受け付け可能である呼び登録操作部と、前記呼び登録操作を受け付け可能とする次発登録開始操作部とを有し、前記エレベータの扉が開放した状態である時、あるいは、前記扉の閉鎖動作時に、前記次発登録開始操作部が操作される前に前記呼び登録操作部が操作された場合に前記開放操作を受け付ける一方、前記次発登録開始操作部が操作された後に前記呼び登録操作部が操作された場合に前記呼び登録操作を受け付ける、
請求項1に記載のエレベータ乗り場操作盤。
【請求項5】
前記操作部は、前記呼び登録操作を受け付け可能である呼び登録操作部を有し、前記エレベータの扉が開放した状態である時、あるいは、前記扉の閉鎖動作時に、前記呼び登録操作部が1回操作された場合に前記呼び登録操作を受け付ける一方、前記呼び登録操作部が所定期間で複数回操作された場合に前記開放操作を受け付ける、
請求項1に記載のエレベータ乗り場操作盤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−60252(P2013−60252A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198832(P2011−198832)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】