エレベータ出入口の安全装置

【目的】台車等の物体がかご柱に衝突しても、投光器もしくは受光器の破損を防止できるエレベータ出入口の安全装置の提供。
【構成】かご柱を２分割し、投光器の両側面をかご柱３ａと３ｂで挟む形で固定し、かご柱３ｂを投光器４と乗場６との間に介設し、このかご柱３ｂにより、台車等の物体が直接投光器４に衝突することを防ぐガード体とした。

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、かごドアおよび乗場ドアを有するエレベータ出入口の安全装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図２は従来のエレベータ出入口の安全装置を備えたかごドアを乗場側から見た図、図３は図２のかごドアおよび乗場ドアの断面図、図４は乗場およびかごの要部を示す断面図である。
【０００３】エレベータ出入口に備えられる従来の安全装置は、特願平７−７３０７号に記載されるように、例えば赤外線検知装置からなり、かごドア１の先端、すなわち戸当り側の端部に設置される受光器２と、かご柱３の、前記かごドアと相対する位置に設置される投光器４とを有する。これらの投光器４および受光器２は、図２に示すようにエレベータ出入口のほぼ全域にわたって形成され、かごドア１とかご柱３間に介在する図示しない障害物を検知するようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したエレベータ出入口の安全装置では、図４に示すように、かごドア１および乗場ドア５が開扉している時等に、乗場６側からかご７側に向かって進入しようとしている物体、例えば台車８が誤ってかご柱３に衝突した場合、このかご柱３の乗場側側面に、ほぼ出入口高さ全域にわたって取付けられた投光器４に直接衝突することになり、投光器４が破損してしまうという問題があった。
【０００５】本発明の目的は、乗場側からかご側に向かって進入しようとしている物体が誤ってかご柱に衝突しても投光器又は受光器が破損することのないエレベータ出入口の安全装置を提供するにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明は、かごドアおよび乗場ドアを有するエレベータ出入口に、障害物を検知する投光器および受光器を設けたエレベータ出入口の安全装置において、前記投光器もしくは受光器と乗場との間に、ガード体を介設した構成にしてある。
【０００７】
【作用】本発明は上記のように構成したので、かごドアおよび乗場ドアが開扉している時等に、乗場側からかご側に向かって進入しようとしている物体、例えば台車等が誤ってかご柱に衝突しても、投光器もしくは受光器と乗場との間に介設されたガード体に当たり、直接投光器もしくは受光器に衝撃が加わらず、これらの破損を防止することができる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明のエレベータ出入口の安全装置の実施例を図に基づいて説明する。
【０００９】図１は本発明のエレベータ出入口の安全装置を備えたかごドアおよび乗場ドアの横断面図である。
【００１０】図１に示す本実施例の安全装置は、前述した図２〜図４に示す従来のものと比べて、かこ柱３を２分割し、投光器４の両側面をかご柱３ａと３ｂで挟む形で固定してある。
【００１１】上述したかご柱３ｂは、投光器４と乗場６との間に介設されているため、ガード体として働き、かごドア１および乗場ドア５が開扉している時等に、乗場６側からかご７側に向かって進入しようとした台車等が誤ってかご柱に衝突しても、直接投光器４に当たることはなく、投光器４の破損を防止することができる。
【００１２】又、かご柱３を２分割せず、投光器４が取付けられる凹部を有した一体のかご柱としても同様の効果が得られる。
【００１３】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、台車等の物体がかご柱に衝突しても、直接投光器に衝撃が加わらず、投光器の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のエレベータ出入口の安全装置を備えたかごドアおよび乗場ドアの横断面図である。
【図２】従来のエレベータ出入口の安全装置を備えたかごドアを乗場側から見た図である。
【図３】図２のかごドアおよび乗場ドアの横断面図である。
【図４】乗場およびかごの要部を示す断面図である。
【符号の説明】
１かごドア
２受光器
３かご柱
３ａかご柱
３ｂかご柱
４投光器
５乗場ドア
６乗場
７かご
８台車

【特許請求の範囲】
【請求項１】かごドアおよび乗場ドアを有するエレベータ出入口に、障害物を検知する投光器および受光器を設けたエレベータ出入口の安全装置において、前記投光器もしくは受光器と乗場との間に、ガード体を介設したことを特徴とするエレベータ出入口の安全装置。

【図１】