エンクロージャー制御装置、ブレードエンクロージャー、およびプログラム
【課題】ブレードサーバを冷却するための冷却ファンを効率よく稼動すること。
【解決手段】筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御部と、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、を備える。
【解決手段】筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御部と、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンクロージャー制御装置、ブレードエンクロージャー、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
CPUやメモリ等の部品を搭載した基板等で構成される1つのユニットであるブレードサーバというものがある。複数のブレードサーバを1つの筐体内に搭載し、各ブレードサーバにより処理負荷を分散する。
このため、1つの筐体内において複数のブレードサーバが稼動している場合、各ブレードから発生する熱が筐体内に溜まってしまい、ブレードサーバが故障するおそれがある。
そこで、各ブレードサーバを平行に配置し、各ブレードサーバの間を冷却ファンからの空気が流動するように、ブレードサーバと冷却ファンとを配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−240967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、処理負荷の大きさに応じて稼動するブレードサーバの数が決定するため、処理負荷が変わることにより、筐体内において各ブレードサーバから発生する熱の分布も変動する。このため、筐体内の全てのブレードサーバを冷却するように冷却ファンを稼動させた場合、稼動していないブレードサーバを冷却するために冷却ファンを稼動させてしまい、無駄な電力を消費するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、ブレードサーバを冷却するための冷却ファンを効率よく稼動することができるエンクロージャー制御装置、ブレードエンクロージャー、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるエンクロージャー制御装置は、筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御部と、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記レードサーバを決定するブレードユニット制御部と、を備える。
【0007】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるブレードエンクロージャーは、筐体内に搭載された複数のブレードサーバと、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンと、前記ブレードサーバと前記冷却ファンを制御するエンクロージャー制御装置とを備え、前記エンクロージャー制御装置は、前記複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように前記複数の冷却ファンを制御する冷却ファン制御部と、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、を備える。
【0008】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるプログラムは、コンピュータを、筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御手段、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御手段、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ブレードサーバを冷却するための冷却ファンを効率よく稼動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係るブレードエンクロージャーの前面からみた外観の一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係るブレードエンクロージャーの背面からみた外観の一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係るブレードエンクロージャー内の上段のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−4との位置関係を示す図である。
【図4】本実施形態に係るブレードエンクロージャー内の下段のブレードサーバ2−9,2−10,・・・2−16と冷却ファンユニット4−5,4−6,・・・,4−8との位置関係を示す図である。
【図5】第1実施形態に係るブレードエンクロージャー1の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】本実施形態に係る冷却ファン想定電力算出テーブル331の一例を示す図である。
【図8】第1実施形態に係るブレードユニット制御部32と負荷分散制御部35による制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図9】第2本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態に係るブレードエンクロージャー102の構成の一例を示すブロック図である。
【図12】第2本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図14】第3実施形態に係るブレードエンクロージャー103の構成の一例を示すブロック図である。
【図15】第3本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図16】第3実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の外観を示す図である。ブレードエンクロージャー1は、複数のブレードサーバや冷却ファンを1つの筐体内に搭載した装置である。
図1には、正面からみたブレードエンクロージャー1の外観を示す。図示の通り、ブレードエンクロージャー1は、筐体内に搭載された複数のブレードサーバ2−n{n=1,2・・・}と、エンクロージャー制御装置3とを備える。本実施形態において、複数のブレードサーバ2−nは、n=16個のブレードサーバ2−1,2−2,・・・,2−16を備える。これらブレードサーバ2−1,2−2,・・・,2−16には、それぞれを識別するための固有のブレードID(=B1,B2,・・・,B16)が割り当てられている。
【0012】
図示の通り、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16は、整列した状態で並べられており、それぞれの間にはほとんど隙間なく、筐体内に配置されている。ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16は、それぞれ同一の大きさのボックス形状であり、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8が上の段に、ブレードサーバ2−9,2−10,・・・2−16が下の段に、それぞれ並べられている。
【0013】
次に、図2を参照して、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の背面構造について説明する。図2には、背面から見たブレードエンクロージャー1の外観を示す。
図示の通り、ブレードエンクロージャー1は、複数の冷却ファンユニット4−m{m=1,2・・・}を含む。本実施形態において、複数の冷却ファンユニット4−mは、m=8個の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を含む。これら冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8には、それぞれを識別するための固有のファンID(=F1,F2,・・・,F8)が割り当てられている。
図示の通り、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8は、それぞれ、複数の冷却ファンを備える。本実施形態において、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8は、それぞれ、2つの冷却ファン41,42を備える。
【0014】
また、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8とは、それぞれ、ブレードエンクロージャー1の筐体内において、予め決められた位置関係に基づき、配置されている。この位置関係について、図3、4を参照して説明する。
図3は、ブレードエンクロージャー1を図1の上面から見たときの、上段のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−4との位置関係を示す図である。なお、図3は、上面から見たときのブレードエンクロージャー1の内部を透過的に示している。
図示の通り、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8は、それぞれ平行に配置されており、2つのブレードサーバ2−n、2−n+1に対して、1つの冷却ファンユニット4−mが対応するように配置されている。つまり、冷却ファンユニット4−mは、それぞれ予め決められたブレードサーバ2−nを冷却する位置に配置されている。本実施形態において、冷却ファンユニット4−1は、ブレードサーバ2−1,2−2を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−2は、ブレードサーバ2−3,2−4を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−3は、ブレードサーバ2−5,2−6を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−4は、ブレードサーバ2−7,2−8を冷却する位置に位置されている。
【0015】
また、図4は、ブレードエンクロージャー1を図1の上面から見たときの、下段のブレードサーバ2−9,2−10,・・・2−16と冷却ファンユニット4−5,4−6,・・・,4−8との位置関係を示す図である。なお、図4は、上面から見たときのブレードエンクロージャー1の内部を透過的に示している。
図示の通り、本実施形態において、冷却ファンユニット4−5は、ブレードサーバ2−9,2−10を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11,2−12を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−7は、ブレードサーバ2−13,2−14を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−8は、ブレードサーバ2−15,2−16を冷却する位置に位置されている。
また、エンクロージャー制御装置3は、ブレードサーバ2−11,2−12の下に設置されている。よって、冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11,2−12とともに、エンクロージャー制御装置3を冷却する位置に位置されている。
【0016】
次に、図5を参照して、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の構成の一例について説明する。図5は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の構成の一例を示すブロック図である。
図5に示す通り、ブレードエンクロージャー1は、上述の構成に加え、電源ユニット5と、負荷分散制御部6とを備える。
エンクロージャー制御装置3は、複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と、複数の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と、電源ユニット5と、負荷分散制御部6と、それぞれ接続されている。
ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のそれぞれは、イーサネット(登録商標)等を介して、外部ネットワーク7と接続されている。なお、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と外部ネットワーク7との間には、負荷分散制御部6が接続されている。なお、外部ネットワーク7を介して、外部装置8が接続されている。この外部装置8は、ブレードエンクロージャー1に対して処理を依頼する対象である処理データを、外部ネットワーク7を介して、ブレードエンクロージャー1に送信する。
【0017】
電源ユニット5は、電源から供給される電力を、ブレードエンクロージャー1に含まれる各構成に対して供給する。なお、電源ユニット5が電力の供給をうける電源は、商用電源であってもよく、電池であってもよい。
負荷分散制御部6は、ブレードエンクロージャー1に対して依頼された処理負荷の大きさを検出する処理負荷検出部61を備える。この負荷分散制御部6は、処理負荷検出部61によって検出された処理負荷の大きさに応じて、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を算出する。なお、この電源オンするブレードサーバ2−処理ONは、処理負荷の大きさに応じて負荷分散に必要なブレードサーバの数であって、現時点において、電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONに限られない。
処理負荷検出部61は、外部装置8からブレードエンクロージャー1に送信される処理データの伝送量を検出し、この処理データの伝送量を示す情報を、処理負荷の大きさを示す情報として取得する。
【0018】
なお、負荷分散制御部6は、例えば、処理負荷検出部61によって検出された処理負荷の大きさと、予め決められた閾値とを比較して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を決定するものであってもよい。
具体的説明すると、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を決定するための複数の処理データ閾値Th1<Th2<Th3・・・が予め決められている。処理負荷検出部61が検出した処理データのデータ量が処理データ閾値Th1未満であった場合、負荷分散制御部6は、電源オンするブレードサーバ2−処理ONが0台であると判定する。また、処理負荷検出部61が検出した処理データのデータ量が処理データ閾値Th1以上かつTh2未満であった場合、負荷分散制御部6は、電源オンするブレードサーバ2−処理ONが1台であると判定する。同様にして、負荷分散制御部6は、処理負荷検出部61が検出した処理データのデータ量が処理データ閾値Th2以上かつTh3未満であった場合、電源オンするブレードサーバ2−処理ONが2台であると判定する。
【0019】
次に、図6を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3の構成の一例について説明する。図6は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3の構成の一例を示すブロック図である。
図6に示す通り、エンクロージャー制御装置3は、電源制御部31と、ブレードユニット制御部32と、メモリ部33と、冷却ファン制御部34と、を備える。
【0020】
電源制御部31は、電源ユニット5と接続され、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち、電源オンが指示されたブレードサーバ2−nに対して、電源ユニット5からの電力を供給するよう電源ユニット5を制御する。電源制御部31は、例えば、ブレードユニット制御部34から特定のブレードサーバ2−nを指定して電源オンするように指示された場合、指定されたブレードサーバ2−nに対して電源ユニット5からの電力を供給し、指定されたブレードサーバ2−nの電源をオンするよう制御する。また、電源制御部31は、ブレードユニット制御部34から特定のブレードサーバ2−nを指定して電源オフするように指示された場合、指定されたブレードサーバ2−nに対して電源ユニット5から供給される電力を停止し、指定されたブレードサーバ2−nの電源をオフするよう制御する。
具体的に説明すると、電源制御部31から、ブレードサーバ2−nの個々を示すブレードID(Bn)が指定され、指定されたブレードIDのブレードサーバ2−nの電源をオンする指示を入力した場合、指定されたブレードIDが示すブレードサーバ2−nの電源をオンする。一方、ブレードユニット制御部34からブレードID(Bn)が指定され、指定されたブレードIDのブレードサーバ2−nの電源をオフする指示を入力した場合、指定されたブレードIDのブレードサーバ2−nの電源をオフする。
【0021】
ブレードユニット制御部32は、電源のオン/オフ制御をするブレードサーバ2−nの数と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nの位置に基づき、冷却ファンユニット4−mに供給される電力が最小となるように、電源のオン/オフ制御をするブレードサーバ2−nを複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうちのいずれかにするかを決定する。
なお、ブレードユニット制御部32は、電源をオン制御するブレードサーバ2−nの数が1以上である場合、電源オン制御処理を実行する。
一方、ブレードユニット制御部32は、電源をオフ制御するブレードサーバ2−nの数が1以上である場合、電源オフ制御処理を実行する。
【0022】
ここで、電源オン制御処理について具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オフしているブレードサーバ2−OFFのうち、電源オンが指示された数の任意のブレードサーバ2−nが電源オンしたと仮定した場合に、冷却ファンユニット4−mに供給される電力(以下、冷却ファン想定電力Wαnという)を算出する。なお、ブレードユニット制御部32は、少なくとも現時点において電源オフしているブレードサーバ2−OFFのそれぞれについて、冷却ファン想定電力Wαnを算出する。本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について冷却ファン想定電力Wαn{n=1〜16}を算出する。
また、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wαnに基づき、冷却ファン想定電力Wαnが最小となる場合に、冷却ファン想定電力Wαnを算出した際に電源オンすると仮定したブレードサーバ2−nについて電源オンすることを、電源制御部31に対して指示する。
【0023】
また、電源オフ制御処理について具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONのうち、電源オフが指示された数の任意のブレードサーバ2−nが電源オフしたと仮定した場合に、冷却ファンユニット4−mに供給される冷却ファン想定電力Wαnを算出する。なお、ブレードユニット制御部32は、少なくとも現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONのそれぞれについて、冷却ファン想定電力Wαnを算出する。本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について冷却ファン想定電力Wαn{n=1〜16}を算出する。
また、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wαnに基づき、冷却ファン想定電力Wαnが最小となる場合に、冷却ファン想定電力Wαnを算出した際に電源オフすると仮定したブレードサーバ2−nについて電源オフすることを、電源制御部31に対して指示する。
【0024】
メモリ部33は、エンクロージャー制御装置3の各構成が各種処理を実行するために必要な情報を格納する。このメモリ部33は、例えば、現時点において電源がオンされているブレードサーバ2−現時点ONのブレードIDを示す情報や、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が正常に動作できる状態であるか、あるいは、故障等しているため正常に動作できない状態であるかを示す情報等を格納する。また、メモリ部33は、図7に示すような冷却ファン想定電力算出テーブル331を格納する。
【0025】
この冷却ファン想定電力算出テーブル331の一例を図7に示す。図7に示す通り、冷却ファン想定電力算出テーブル331は、各冷却ファンユニット4−mが冷却する対象として予め決められているブレードサーバ2−nの電源状態(オンあるいはオフか)に応じた冷却ファン電力Wβmが規定されている。この冷却ファン電力Wβmは、各冷却ファンユニット4−mに供給される電力である。この冷却ファン電力Wβmは、各冷却ファンユニット4−mが発生させる風力の大きさを示す値である。冷却ファン電力Wβmが大きければ冷却ファンユニット4−mの回転数が多くなり、出力する風量が大きくなる。
具体的には、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nの全てが電源オフである場合(図7内では“電源オンブレードサーバなし”と記す)と、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nのうち1つが電源オフである場合(図7内では“電源オンブレードサーバ1台”と記す)と、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nのうち2つが電源オフである場合(図7内では“電源オンブレードサーバ2台”と記す)と、それぞれの場合の冷却ファン電力Wβmとが、それぞれ対応付けられている。冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8は、それぞれ、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち予め決められた2つのブレードサーバ2−n、2−n+1を冷却する位置に配置されている。よって、冷却ファン想定電力算出テーブル331に示す通り、1つの冷却ファンユニット4−mが1つのブレードサーバ2−nを冷却するよりも、1つの冷却ファンユニット4−mが2つのブレードサーバ2−n、2−n+1を冷却した方が効率がよい。
【0026】
なお、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nの全てが電源オフである場合(“電源オンブレードサーバなし”)において、さらに場合分けされて、それぞれに対応する冷却ファン電力Wβmが規定されている。ここでは、冷却ファンユニット4−mがエンクロージャー制御装置3を冷却することが予めきめられていない場合(図7内では“エンクロージャー制御装置なし”と記す)と、冷却ファンユニット4−mがエンクロージャー制御装置3を冷却することが予めきめられている場合(図7内では“エンクロージャー制御装置あり”と記す)と、それぞれの場合の冷却ファン電力Wβmとが、それぞれ対応付けられている。
上述の通り、冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11,2−12に加え、エンクロージャー制御装置3を冷却する位置に配置されている。よって、冷却ファン想定電力算出テーブル331に示す通り、ブレードサーバ2−11,2−12の両方が電源オフである場合であっても、冷却ファンユニット4−6は、エンクロージャー制御装置3を冷却するために駆動している必要がある。よって、冷却する必要があるブレードサーバが増加する場合(つまり、電源オンするブレードサーバ2−nが増える場合)、冷却ファンユニット4−6が冷却することが予め決められているブレードサーバ2−11,2−12の電源をオンする方が効率がよい。一方、冷却する必要があるブレードサーバ2−nが減少する場合(つまり、電源オフするブレードサーバが増える場合)、冷却ファンユニット4−6が冷却することが予め決められているブレードサーバ2−11,2−12以外のブレードサーバ2−1,2−2,・・・,2−10,2−13,・・・,2−16の電源をオフする方が効率がよい。
【0027】
また、冷却ファン想定電力算出テーブル331では、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できる状態である場合の冷却ファン電力Wβmと、冷却ファン想定電力算出テーブル331が正常に動作できない状態である場合の冷却ファン電力Wβmとが、それぞれ規定されている。冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8のうち一台が故障した場合、正常に動作できる状態の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の風量を増加させ、ブレードエンクロージャー1の内部温度を下げる必要がある。よって、冷却ファン想定電力算出テーブル331において、正常に動作できない状態である場合の冷却ファン電力Wβmの方が、正常に動作できる状態である場合の冷却ファン電力Wβmよりも、大きく設定されている。
【0028】
冷却ファン制御部34は、ブレードユニット制御部32によって電源オンが指示されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を、決定された冷却ファン電力Wβmに従って駆動する。言い換えると、冷却ファン制御部34は、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち電源オンしているブレードサーバを示すブレードIDに基づき、電源オンしているブレードサーバを冷却するための冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を決定する。また、冷却ファン制御部34は、電源オンしているブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の個数と位置に応じて最適化された冷却ファン電力Wβmに従って、決定した冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を駆動する。
なお、本実施形態において、冷却ファン制御部34は、ブレードユニット制御部32により、電源オンするブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16を決定する際に算出された冷却ファン電力Wβmに従って、決定された冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を駆動する。
本発明はこれに限られず、その一例を、第2、3実施形態において説明する。
【0029】
負荷分散制御部35は、処理負荷検出部6によって検出された処理負荷の大きさに応じて、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち、電源オンするブレードサーバの数を算出する。
【0030】
次に、図8を参照して、本実施形態に係るブレードユニット制御部32と負荷分散制御部35による制御フローの一例について説明する。図8は、本実施形態に係るブレードユニット制御部32と負荷分散制御部35による制御フローの一例を示すフローチャートである。
【0031】
(ステップST1)
負荷分散制御部6は、処理負荷検出部61が検出した処理負荷の大きさに基づき、ブレードエンクロージャー1に対する処理依頼があるか否かを判定する。例えば、負荷分散制御部6は、外部ネットワーク7を介して入力する処理データのデータ量と予め決められた閾値とを比較する。そして、負荷分散制御部6は、閾値で規定されるデータ量の範囲に応じて予め決められている数のブレードサーバを、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数として決定する。
そして、負荷分散制御部6は、決定した電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を示す情報を、ブレードエンクロージャー1のブレードユニット制御部32に出力する。
【0032】
(ステップST2)
そして、ブレードユニット制御部32は、電源オンするブレードサーバ2−処理ONを増加させるか否かを判定する。
(ステップST3)
具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と、メモリ部33から読み出した現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数とを比較する。
電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数が、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONよりも多い場合、ブレードユニット制御部32は、電源オン制御処理を実行する。
【0033】
(ステップST4)
また、ブレードユニット制御部32は、電源オフするブレードサーバ2−OFF´を増やすか否かを判定する。
(ステップST5)
具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と、メモリ部33から読み出した現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数とを比較する。
電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数が、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONよりも少ない場合、ブレードユニット制御部32は、電源オフ制御処理を実行する。
【0034】
なお、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数とが、同一である場合、ブレードユニット制御部32は、処理を終了する。
【0035】
次に、図9を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例について説明する。図9は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オフしているブレードサーバ2−nが少なくとも1つある場合に限り、以下の処理を実行する。
(ステップST11)
ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を示す情報をメモリ部33から読み出し、この現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数がブレードサーバ2−nの数よりも1台少ない台数であるか否かを判定する。つまり、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が、n−1=15台であるか否かを判定する。
【0036】
(ステップST12)
現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が15台でない場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαnを算出するブレードサーバのブレードID=B(i)を決定するため、変数i=1を設定する。そして、ブレードユニット制御部32は、設定した変数i=1をメモリ部33に登録する。
なお、本実施形態では、ブレードユニット制御部32が電源オンするブレードサーバ2−nが一台である場合について説明する。つまり、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が1台である場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出するブレードサーバのブレードID=Biを決定するため、1つの変数iを設定する。
しかし、本発明はこれに限られず、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が2台以上である場合、台数に応じた変数i,j,k・・を設定する。
(ステップST13)
そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンであるか否かを判定する。
【0037】
(ステップST14)
決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオンされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた冷却ファン想定電力Wα1を、メモリ部33内の冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1をメモリ部33に書き込む。
例えば、冷却ファンユニット4−1〜4−8の各ファンに故障はなく、ブレードサーバ2−3の電源のみオンであった場合に、電源オンするブレードサーバ2−処理ONを1台追加する場合について説明する。
この場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して、以下のようにして、冷却ファン想定電力Wα1を算出する。
冷却ファン想定電力Wα1
=冷却ファンユニット4−1の冷却ファン電力Wβ1=70W
+冷却ファンユニット4−2の冷却ファン電力Wβ2=70W
+冷却ファンユニット4−3の冷却ファン電力Wβ3=0W
+冷却ファンユニット4−4の冷却ファン電力Wβ4=0W
+冷却ファンユニット4−5の冷却ファン電力Wβ5=0W
+冷却ファンユニット4−6の冷却ファン電力Wβ6=20W
+冷却ファンユニット4−7の冷却ファン電力Wβ7=0W
+冷却ファンユニット4−8の冷却ファン電力Wβ8=0W
=160W
よって、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=160Wとメモリ部33に書き込む。
【0038】
(ステップST15)
一方、決定されたブレードID=1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαの最大合計消費電力よりも大きな値を、冷却ファン想定電力Wα1として算出する。なお、最大合計消費電力とは、全ての冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を冷却ファン想定電力算出テーブル331に規定されている最大の冷却ファン想定電力Wαで駆動した場合に消費する電力である。
本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wα1として、最大合計消費電力150W×8台=1200Wよりも1W大きい1201Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=1201Wをメモリ部33に書き込む。
【0039】
(ステップST16)
次いで、ブレードユニット制御部32は、設定されている変数iの値をi+1に変更し、変更後のiをメモリ部33に登録する。
(ステップST17)
そして、ブレードユニット制御部32は、登録されている変数iが16より大きいか否かを判定する。登録されている変数iが16以下である場合、ブレードユニット制御部32は、ステップST13に戻って処理を繰り返す。つまり、ブレードユニット制御部32は、すべてのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16についての冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を算出する。よって、電源がオフしているブレードサーバ2−nについては、電源がオンしたと仮定した場合の冷却ファン想定電力Wαnが算出される。一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONについては、最大合計消費電力よりも大きい値が、冷却ファン想定電力Wαnとして算出される。
【0040】
(ステップST18)
次いで、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、算出した冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を読み出し、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる冷却ファン想定電力Wαiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
(ステップST19)
ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
【0041】
(ステップST20)
一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が15台である場合、ブレードユニット制御部32は、1台しか電源オンするブレードサーバ2−nが存在しないと判断する。そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、電源がオフしているブレードサーバ2−nを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定する。
【0042】
なお、ステップST14において、ブレードユニット制御部32により他の冷却ファン想定電力Wα2〜Wα16についても算出すると、以下のような結果となる。
冷却ファン想定電力Wα2=160W
冷却ファン想定電力Wα3=1201W
冷却ファン想定電力Wα4=120W
冷却ファン想定電力Wα5=160W
冷却ファン想定電力Wα6=160W
冷却ファン想定電力Wα7=160W
冷却ファン想定電力Wα8=160W
冷却ファン想定電力Wα9=160W
冷却ファン想定電力Wα10=160W
冷却ファン想定電力Wα11=140W
冷却ファン想定電力Wα12=140W
冷却ファン想定電力Wα13=160W
冷却ファン想定電力Wα14=160W
冷却ファン想定電力Wα15=160W
冷却ファン想定電力Wα16=160W
よって、ブレードユニット制御部32は、ステップST18において、冷却ファン想定電力Wα4=120Wが最小であると判定し、ブレードサーバ2−4を、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定する。
【0043】
次に、図10を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例について説明する。図10は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONが少なくとも1つある場合に限り、以下の処理を実行する。
(ステップST31)
ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を示す情報をメモリ部33から読み出し、この現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が1台であるか否かを判定する。
【0044】
(ステップST22)
現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が1台でない場合、つまり、2台以上である場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出するブレードサーバのブレードID=Biを決定するため、変数i=1を設定する。そして、ブレードユニット制御部32は、設定した変数i=1をメモリ部33に登録する。
なお、本実施形態では、ブレードユニット制御部32が電源オフするブレードサーバ2−nが一台である場合について説明する。つまり、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が−1台である場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出するブレードサーバのブレードID=Biを決定するため、1つの変数iを設定する。
しかし、本発明はこれに限られず、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が−2台以下である場合、台数に応じた変数i,j,k・・を設定する。
(ステップST23)
そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンであるか否かを判定する。
【0045】
(ステップST14)
決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオフされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた冷却ファン想定電力Wα1を、メモリ部33内の冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1をメモリ部33に書き込む。
例えば、冷却ファンユニット4−1〜4−8の各ファンに故障はなく、ブレードサーバ2−11の電源がオンであった場合に、電源オンするブレードサーバ2−処理ONを1台追加する場合について説明する。
この場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して、以下のようにして、冷却ファン想定電力Wα1を算出する。
冷却ファン想定電力Wα1
=冷却ファンユニット4−1の冷却ファン電力Wβ1=0W
+冷却ファンユニット4−2の冷却ファン電力Wβ2=0W
+冷却ファンユニット4−3の冷却ファン電力Wβ3=0W
+冷却ファンユニット4−4の冷却ファン電力Wβ4=0W
+冷却ファンユニット4−5の冷却ファン電力Wβ5=0W
+冷却ファンユニット4−6の冷却ファン電力Wβ6=70W
+冷却ファンユニット4−7の冷却ファン電力Wβ7=0W
+冷却ファンユニット4−8の冷却ファン電力Wβ8=0W
=70W
よって、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=70Wとメモリ部33に書き込む。
【0046】
(ステップST35)
一方、決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαnの最大合計消費電力よりも大きな値を、冷却ファン想定電力Wα1として算出する。本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wα1として、最大合計消費電力150W×8台=1200Wよりも1W大きい1201Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=1201Wをメモリ部33に書き込む。
【0047】
(ステップST36)
次いで、ブレードユニット制御部32は、設定されている変数iの値をi+1に変更し、変更後のiをメモリ部33に登録する。
(ステップST37)
そして、ブレードユニット制御部32は、登録されている変数iが16より大きいか否かを判定する。登録されている変数iが16以下である場合、ブレードユニット制御部32は、ステップST33に戻って処理を繰り返す。つまり、ブレードユニット制御部32は、すべてのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16についての冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を算出する。よって、電源がオンしているブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16については、電源がオフしたと仮定した場合の冷却ファン想定電力Wαiが算出される。一方、現時点において電源オフしているブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16については、最大合計消費電力よりも大きい値が、冷却ファン想定電力Wαiとして算出される。
【0048】
(ステップST38)
次いで、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、算出した冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を読み出し、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる冷却ファン想定電力Wαiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御OFFである決定する。
(ステップST39)
ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
【0049】
(ステップST40)
一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が1台である場合、ブレードユニット制御部32は、1台しか電源オフするブレードサーバ2−nが存在しないと判断する。そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、電源オンしているブレードサーバ2−nを、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定する。
【0050】
なお、ステップST34において、ブレードユニット制御部32により他の冷却ファン想定電力Wα2〜Wα16についても算出すると、以下のような結果となる。
冷却ファン想定電力Wα2=1201W
冷却ファン想定電力Wα3=1201W
冷却ファン想定電力Wα4=1201W
冷却ファン想定電力Wα5=1201W
冷却ファン想定電力Wα6=1201W
冷却ファン想定電力Wα7=1201W
冷却ファン想定電力Wα8=1201W
冷却ファン想定電力Wα9=1201W
冷却ファン想定電力Wα10=1201W
冷却ファン想定電力Wα11=90W
冷却ファン想定電力Wα12=1201W
冷却ファン想定電力Wα13=1201W
冷却ファン想定電力Wα14=1201W
冷却ファン想定電力Wα15=1201W
冷却ファン想定電力Wα16=1201W
よって、ブレードユニット制御部32は、ステップST38において、冷却ファン想定電力Wα1=70Wが最小であると判定し、ブレードサーバ2−1を、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定する。
【0051】
また、上述のステップST18あるいはステップST38において、冷却ファン想定電力Wαiが最小となるブレードサーバ2−iが、複数あった場合に1台を選出する方法は任意でよく、例えば若番を選択するや、ラウンドロビンで選択するなどがある。
【0052】
なお、上述の制御フローでは、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が故障しているか否かを考慮して冷却ファン想定電力Wαiを算出する具体例についての説明を省略した。以下、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が正常に動作できる状態であるか否かを考慮して、冷却ファン想定電力Wαiを算出する具体例について説明する。
ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出する際、メモリ部33を参照して、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できる状態であるか、あるいは、故障等しているため正常に動作できない状態であるかを判定する。
メモリ部33に、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できる状態であることを示す情報が格納されている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン正常時”を参照して、冷却ファン想定電力Wαiを算出する。これについては、上述の制御フローについて説明した。
【0053】
一方、メモリ部33に、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できない状態であることを示す情報が格納されている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン非正常時”を参照して、冷却ファン想定電力Wαiを算出する。なお、ここで“冷却ファン非正常時”とは、2つの冷却ファン41、42を含む冷却ファンユニット4−mにおいて、冷却ファン41あるいは42のうちいずれか1つの冷却ファンが故障した場合をいう。また、冷却ファン41、42の両方が故障している場合、この冷却ファンユニット4−mに対応するブレードサーバ2−nの電源をオンにすることができないため、ここでいう“冷却ファン非正常時”には含まれない。
例えば、冷却ファンユニット4−1〜4−6及び4−8の各ファンに故障はないが、冷却ファンユニット4−7は冷却ファン41あるいは42が1台故障しているとする。また、ブレードサーバ2−1〜2−12の電源がオンであった場合に、ブレードサーバ2−nを1台、さらに電源オンするとする。
この場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−12,2−15,2−16については、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン正常時”を参照する。一方、ブレードサーバ2−13,14については、対応する冷却ファンユニット4−7の冷却ファン41あるいは42のいずれか1台が故障しているため、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン非正常時”を参照する。
【0054】
よって、ブレードユニット制御部32は、以下の通り示す冷却ファン想定電力Wαiを算出する。
冷却ファン想定電力Wα2=1201W
冷却ファン想定電力Wα3=1201W
冷却ファン想定電力Wα4=1201W
冷却ファン想定電力Wα5=1201W
冷却ファン想定電力Wα6=1201W
冷却ファン想定電力Wα7=1201W
冷却ファン想定電力Wα8=1201W
冷却ファン想定電力Wα9=1201W
冷却ファン想定電力Wα10=1201W
冷却ファン想定電力Wα11=1201W
冷却ファン想定電力Wα12=1201W
冷却ファン想定電力Wα13=100W
冷却ファン想定電力Wα14=100W
冷却ファン想定電力Wα15=70W
冷却ファン想定電力Wα16=70W
従って、ブレードユニット制御部32は、ステップST38において、冷却ファン想定電力Wα15,Wα16=70Wが最小であると判定し、ブレードサーバ2−15あるいはブレードサーバ2−16を、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定する。
【0055】
本実施形態に係るブレードエンクロージャー1では、エンクロージャー制御装置3はブレードサーバ2−1〜2−16よりは発熱量が小さいものの冷却する必要がある。よって、エンクロージャー制御装置3の冷却も担う冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11〜2−12の電源がオフの場合でも冷却ファン41,42を低回転で動作させる必要がある。
また、ブレードサーバ2−11〜2−12が1台でも稼動している場合、その排熱で十分に冷却ができるためエンクロージャー制御装置3があることによる冷却ファンユニット4−6の消費電力増分はないものとする。
さらに、冷却ファンユニット4−1〜4−8内の2個の冷却ファン41,42の内の1個が故障した場合は、残りの1個で2個分の風量を確保するために、冷却ファンが高速回転となり正常時の2倍以上の電力を必要とするようになる。このため、冷却ファンが2台共に正常時と比較して1個故障時は冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力は高くなる。
【0056】
このように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16とエンクロージャー制御装置3との位置関係、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数や位置に応じて、電源をオン/オフ制御するブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16を決定することにより、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力を最小限に抑えることができる。
【0057】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー102の構成の一例を示すブロック図である。
図11に示す通り、ブレードエンクロージャー102は、複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と、複数の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と、エンクロージャー制御装置3と、電源ユニット5と、負荷分散制御部6、複数の電流計9−1,9−2,・・・,9−8とを備える。なお、上述の実施形態と同様の構成を有する構成部については、同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と電源ユニット5との間に接続されている。この電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、電源ユニット5から冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8のそれぞれに供給される電力の電流値I1〜I8を計測する。
【0058】
次に、図12を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例について説明する。図9は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図9に示す制御フローのステップST14の部分がおおきく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0059】
(ステップST1401)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオンされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
【0060】
この場合、回転数Riは、以下の事情を考慮して作成される。
エンクロージャー制御装置3はブレードサーバ2−1〜2−16よりは発熱量が小さいものの冷却する必要がある。よって、エンクロージャー制御装置3の冷却も担う冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11〜2−12の電源がオフの場合でも冷却ファン41,42を低回転で動作させる必要がある。よって、エンクロージャー制御装置3を冷却するための冷却ファンユニット4−6は、冷却対象のブレードサーバ2−11,2−12が電源オンでない場合であっても、少ない回転数で回転させる必要がある。
また、ブレードサーバ2−11〜2−12が1台でも稼動している場合、その排熱で十分に冷却ができるためエンクロージャー制御装置3があることによる冷却ファンユニット4−6の回転数の増分はないものとする。
さらに、冷却ファンユニット4−1〜4−8のそれぞれに含まれ2個の冷却ファン41,42の内の1個が故障した場合は、残りの1個で2個分の風量を確保するために、冷却ファンが高速回転となり正常時の2倍以上の駆動力(回転数)を必要とするようになる。このため、冷却ファンが2台共に正常時と比較して1個故障時は冷却ファンユニット4−1〜4−8の回転数は大きくなる。
【0061】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−1〜4−8を回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオンしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0062】
(ステップST1402)
次いで、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8に供給される電流値I1〜I8を計測する。そして、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、計測したI1〜I8を示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。ブレードユニット制御部32は、このI1〜I8を示す情報に基づき、冷却ファンユニット4−iが消費した消費電力量Wγiを算出する。なお、1つの冷却ファンユニット4−mには、2つのブレードサーバ2−n、2−n+1が対応しているため、各ブレードサーバ2−n、2−n+1のそれぞれに対応する消費電力量Wγmを2つ算出する。よって、ブレードユニット制御部32は、合計16個の消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
【0063】
(ステップST1403)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST1401において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0064】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−nについては仮に電源オンした場合に冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nについては、現状の回転数Riで回転する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
そして、ステップST18において、これら消費電力量Wγ1〜Wγ8のうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力量Wγiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
【0065】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0066】
次に、図13を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例について説明する。図10は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図10に示す制御フローのステップST34の部分が大きく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0067】
(ステップST3401)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオフされると仮定した場合に電源がオンしているブレードサーバ2−nの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
この場合、回転数Riは、上述の事情を考慮して作成される。
【0068】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−1〜4−8を回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオフしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0069】
(ステップST3402)
次いで、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8に供給される電流値I1〜I8を計測する。そして、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、計測したI1〜I8を示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。ブレードユニット制御部32は、このI1〜I8を示す情報に基づき、冷却ファンユニット4−iが消費した消費電力量Wγiを算出する。なお、1つの冷却ファンユニット4−mには、2つのブレードサーバ2−n、2−n+1が対応しているため、各ブレードサーバ2−n、2−n+1のそれぞれに対応する消費電力量Wγmを2つ算出する。よって、ブレードユニット制御部32は、合計16個の消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
【0070】
(ステップST3403)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST3401において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0071】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nについては仮に電源オフした場合に冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。一方、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−nについては、現時点において回転している冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
そして、ステップST18において、これら消費電力量Wγ1〜Wγ8のうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力量Wγiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオフするよう電源制御部31に指示する。
【0072】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオフすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0073】
[第3実施形態]
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
図14は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー103の構成の一例を示すブロック図である。
図14に示す通り、ブレードエンクロージャー103は、複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と、複数の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と、エンクロージャー制御装置3と、電源ユニット51と、負荷分散制御部6と、を備える。なお、上述の実施形態と同様の構成を有する構成部については、同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る電源ユニット51は、ブレードエンクロージャー103に含まれる全ての構成が消費する消費電力量Wδnを検出する電力量センサ52を備える。つまり、電力量センサ52は、電源ユニット5から、負荷分散制御部6とブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8とに供給される消費電力Wδnを計測する。
【0074】
次に、図15を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例について説明する。図15は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図9に示す制御フローのステップST14の部分が大きく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0075】
(ステップST1411)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオンされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
この場合、回転数Riは、上述のような事情を考慮して作成される。
【0076】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−1〜4−8を回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオンしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0077】
(ステップST1412)
次いで、電力量センサ10は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiを計測する。そして、電力量センサ10は、計測した消費電力Wδiを示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。
【0078】
(ステップST1413)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST1411において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0079】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−inについては仮に電源オンした場合にブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiの計測結果を得る。一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−iについては、現状の回転数で回転する冷却ファンユニット4−mが消費する消費電力と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nが消費する消費電力と、負荷分散制御部6が消費する消費電力との合計値である消費電力Wδiの計測結果を得る。
そして、ステップST18において、これら消費電力Wδ1〜Wδ8のうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力Wδiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
【0080】
なお、ステップST15において、決定されたブレードID=iのブレードサーバ2−iの電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδの最大合計消費電力よりも大きな値を、消費電力Wδiとして算出する。なお、最大合計消費電力とは、ブレードエンクロージャー103の全ての構成を動作させた際に消費する電力量の最大値である。つまり、最大消費電力とは、全ての冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を冷却ファン想定電力算出テーブル331に規定されている最大の冷却ファン想定電力Wαで駆動した場合に消費する電力と、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンにした場合に消費する電力と、負荷分散制御部6が消費する電力との合計である。
本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、消費電力Wδiとして、ブレードエンクロージャー103が消費する最大合計消費電力10000Wよりも1W大きい10001Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した消費電力Wδi=10001Wをメモリ部33に書き込む。
【0081】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0082】
次に、図16を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例について説明する。図10は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図10に示す制御フローのステップST34の部分が大きく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0083】
(ステップST3411)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオフされると仮定した場合に電源がオンしているブレードサーバ2−nの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
この場合、回転数Riは、上述のような事情を考慮して作成される。
【0084】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−iを回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオフしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0085】
(ステップST3412)
次いで、電力量センサ10は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiを計測する。そして、電力量センサ10は、計測した消費電力Wδiを示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。
【0086】
(ステップST3413)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST3411において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0087】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−iについては仮に電源オフした場合にブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiの計測結果を得る。一方、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−iについては、現時点において回転している冷却ファンユニット4−mが消費する消費電力と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nが消費する消費電力と、負荷分散制御部6が消費する消費電力との合計値である消費電力Wδiの計測結果を得る。
そして、ステップST18において、これら消費電力Wδiのうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力Wδiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオフするよう電源制御部31に指示する。
【0088】
なお、ステップST35において、決定されたブレードID=iのブレードサーバ2−iの電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδの最大合計消費電力よりも大きな値を、消費電力Wδiとして算出する。なお、最大合計消費電力とは、ブレードエンクロージャー103の全ての構成を動作させた際に消費する電力量の最大値である。つまり、最大消費電力とは、全ての冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を冷却ファン想定電力算出テーブル331に規定されている最大の冷却ファン想定電力Wαで駆動した場合に消費する電力と、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンにした場合に消費する電力と、負荷分散制御部6が消費する電力との合計である。
本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、消費電力Wδiとして、ブレードエンクロージャー103が消費する最大合計消費電力10000Wよりも1W大きい10001Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した消費電力Wδi=10001Wをメモリ部33に書き込む。
【0089】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオフすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0090】
上述の実施形態において説明したとおり、処理負荷の大きさに応じてブレードサーバ2−nの電源のオン/オフ制御を行う場合に、ブレードエンクロージャー1の各ブレードサーバ2−nと冷却ファンユニット4−mの位置関係を考慮した上で、冷却ファンユニット4−mの冷却効率が最適となるようなブレードサーバ2−nを選択して電源のオン/オフ制御を行うようにする。これにより、単純に若番などのブレードサーバを選択するのと比べて、冷却ファンユニットの消費電力を削減することができる。
【0091】
また、本実施の形態のブレードエンクロージャー1、102、103は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいう「コンピュータシステム」とは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0092】
また、各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、検出対象物の形状情報の推定値を算出する処理を行ってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0093】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0094】
1…ブレードエンクロージャー、2−n…ブレードサーバ、3…エンクロージャー制御装置、4−m…冷却ファンユニット、5…電源ユニット、6…負荷分散制御部、7…外部ネットワーク、8…外部装置、31…電源制御部、32…ブレードユニット制御部、33…メモリ部、34…冷却ファン制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンクロージャー制御装置、ブレードエンクロージャー、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
CPUやメモリ等の部品を搭載した基板等で構成される1つのユニットであるブレードサーバというものがある。複数のブレードサーバを1つの筐体内に搭載し、各ブレードサーバにより処理負荷を分散する。
このため、1つの筐体内において複数のブレードサーバが稼動している場合、各ブレードから発生する熱が筐体内に溜まってしまい、ブレードサーバが故障するおそれがある。
そこで、各ブレードサーバを平行に配置し、各ブレードサーバの間を冷却ファンからの空気が流動するように、ブレードサーバと冷却ファンとを配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−240967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、処理負荷の大きさに応じて稼動するブレードサーバの数が決定するため、処理負荷が変わることにより、筐体内において各ブレードサーバから発生する熱の分布も変動する。このため、筐体内の全てのブレードサーバを冷却するように冷却ファンを稼動させた場合、稼動していないブレードサーバを冷却するために冷却ファンを稼動させてしまい、無駄な電力を消費するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、ブレードサーバを冷却するための冷却ファンを効率よく稼動することができるエンクロージャー制御装置、ブレードエンクロージャー、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるエンクロージャー制御装置は、筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御部と、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記レードサーバを決定するブレードユニット制御部と、を備える。
【0007】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるブレードエンクロージャーは、筐体内に搭載された複数のブレードサーバと、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンと、前記ブレードサーバと前記冷却ファンを制御するエンクロージャー制御装置とを備え、前記エンクロージャー制御装置は、前記複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように前記複数の冷却ファンを制御する冷却ファン制御部と、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、を備える。
【0008】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるプログラムは、コンピュータを、筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御手段、前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御手段、電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ブレードサーバを冷却するための冷却ファンを効率よく稼動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係るブレードエンクロージャーの前面からみた外観の一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係るブレードエンクロージャーの背面からみた外観の一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係るブレードエンクロージャー内の上段のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−4との位置関係を示す図である。
【図4】本実施形態に係るブレードエンクロージャー内の下段のブレードサーバ2−9,2−10,・・・2−16と冷却ファンユニット4−5,4−6,・・・,4−8との位置関係を示す図である。
【図5】第1実施形態に係るブレードエンクロージャー1の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】本実施形態に係る冷却ファン想定電力算出テーブル331の一例を示す図である。
【図8】第1実施形態に係るブレードユニット制御部32と負荷分散制御部35による制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図9】第2本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態に係るブレードエンクロージャー102の構成の一例を示すブロック図である。
【図12】第2本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図14】第3実施形態に係るブレードエンクロージャー103の構成の一例を示すブロック図である。
【図15】第3本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図16】第3実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の外観を示す図である。ブレードエンクロージャー1は、複数のブレードサーバや冷却ファンを1つの筐体内に搭載した装置である。
図1には、正面からみたブレードエンクロージャー1の外観を示す。図示の通り、ブレードエンクロージャー1は、筐体内に搭載された複数のブレードサーバ2−n{n=1,2・・・}と、エンクロージャー制御装置3とを備える。本実施形態において、複数のブレードサーバ2−nは、n=16個のブレードサーバ2−1,2−2,・・・,2−16を備える。これらブレードサーバ2−1,2−2,・・・,2−16には、それぞれを識別するための固有のブレードID(=B1,B2,・・・,B16)が割り当てられている。
【0012】
図示の通り、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16は、整列した状態で並べられており、それぞれの間にはほとんど隙間なく、筐体内に配置されている。ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16は、それぞれ同一の大きさのボックス形状であり、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8が上の段に、ブレードサーバ2−9,2−10,・・・2−16が下の段に、それぞれ並べられている。
【0013】
次に、図2を参照して、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の背面構造について説明する。図2には、背面から見たブレードエンクロージャー1の外観を示す。
図示の通り、ブレードエンクロージャー1は、複数の冷却ファンユニット4−m{m=1,2・・・}を含む。本実施形態において、複数の冷却ファンユニット4−mは、m=8個の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を含む。これら冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8には、それぞれを識別するための固有のファンID(=F1,F2,・・・,F8)が割り当てられている。
図示の通り、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8は、それぞれ、複数の冷却ファンを備える。本実施形態において、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8は、それぞれ、2つの冷却ファン41,42を備える。
【0014】
また、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8とは、それぞれ、ブレードエンクロージャー1の筐体内において、予め決められた位置関係に基づき、配置されている。この位置関係について、図3、4を参照して説明する。
図3は、ブレードエンクロージャー1を図1の上面から見たときの、上段のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−4との位置関係を示す図である。なお、図3は、上面から見たときのブレードエンクロージャー1の内部を透過的に示している。
図示の通り、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−8は、それぞれ平行に配置されており、2つのブレードサーバ2−n、2−n+1に対して、1つの冷却ファンユニット4−mが対応するように配置されている。つまり、冷却ファンユニット4−mは、それぞれ予め決められたブレードサーバ2−nを冷却する位置に配置されている。本実施形態において、冷却ファンユニット4−1は、ブレードサーバ2−1,2−2を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−2は、ブレードサーバ2−3,2−4を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−3は、ブレードサーバ2−5,2−6を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−4は、ブレードサーバ2−7,2−8を冷却する位置に位置されている。
【0015】
また、図4は、ブレードエンクロージャー1を図1の上面から見たときの、下段のブレードサーバ2−9,2−10,・・・2−16と冷却ファンユニット4−5,4−6,・・・,4−8との位置関係を示す図である。なお、図4は、上面から見たときのブレードエンクロージャー1の内部を透過的に示している。
図示の通り、本実施形態において、冷却ファンユニット4−5は、ブレードサーバ2−9,2−10を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11,2−12を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−7は、ブレードサーバ2−13,2−14を冷却する位置に位置されている。冷却ファンユニット4−8は、ブレードサーバ2−15,2−16を冷却する位置に位置されている。
また、エンクロージャー制御装置3は、ブレードサーバ2−11,2−12の下に設置されている。よって、冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11,2−12とともに、エンクロージャー制御装置3を冷却する位置に位置されている。
【0016】
次に、図5を参照して、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の構成の一例について説明する。図5は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー1の構成の一例を示すブロック図である。
図5に示す通り、ブレードエンクロージャー1は、上述の構成に加え、電源ユニット5と、負荷分散制御部6とを備える。
エンクロージャー制御装置3は、複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と、複数の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と、電源ユニット5と、負荷分散制御部6と、それぞれ接続されている。
ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のそれぞれは、イーサネット(登録商標)等を介して、外部ネットワーク7と接続されている。なお、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と外部ネットワーク7との間には、負荷分散制御部6が接続されている。なお、外部ネットワーク7を介して、外部装置8が接続されている。この外部装置8は、ブレードエンクロージャー1に対して処理を依頼する対象である処理データを、外部ネットワーク7を介して、ブレードエンクロージャー1に送信する。
【0017】
電源ユニット5は、電源から供給される電力を、ブレードエンクロージャー1に含まれる各構成に対して供給する。なお、電源ユニット5が電力の供給をうける電源は、商用電源であってもよく、電池であってもよい。
負荷分散制御部6は、ブレードエンクロージャー1に対して依頼された処理負荷の大きさを検出する処理負荷検出部61を備える。この負荷分散制御部6は、処理負荷検出部61によって検出された処理負荷の大きさに応じて、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を算出する。なお、この電源オンするブレードサーバ2−処理ONは、処理負荷の大きさに応じて負荷分散に必要なブレードサーバの数であって、現時点において、電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONに限られない。
処理負荷検出部61は、外部装置8からブレードエンクロージャー1に送信される処理データの伝送量を検出し、この処理データの伝送量を示す情報を、処理負荷の大きさを示す情報として取得する。
【0018】
なお、負荷分散制御部6は、例えば、処理負荷検出部61によって検出された処理負荷の大きさと、予め決められた閾値とを比較して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を決定するものであってもよい。
具体的説明すると、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を決定するための複数の処理データ閾値Th1<Th2<Th3・・・が予め決められている。処理負荷検出部61が検出した処理データのデータ量が処理データ閾値Th1未満であった場合、負荷分散制御部6は、電源オンするブレードサーバ2−処理ONが0台であると判定する。また、処理負荷検出部61が検出した処理データのデータ量が処理データ閾値Th1以上かつTh2未満であった場合、負荷分散制御部6は、電源オンするブレードサーバ2−処理ONが1台であると判定する。同様にして、負荷分散制御部6は、処理負荷検出部61が検出した処理データのデータ量が処理データ閾値Th2以上かつTh3未満であった場合、電源オンするブレードサーバ2−処理ONが2台であると判定する。
【0019】
次に、図6を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3の構成の一例について説明する。図6は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3の構成の一例を示すブロック図である。
図6に示す通り、エンクロージャー制御装置3は、電源制御部31と、ブレードユニット制御部32と、メモリ部33と、冷却ファン制御部34と、を備える。
【0020】
電源制御部31は、電源ユニット5と接続され、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち、電源オンが指示されたブレードサーバ2−nに対して、電源ユニット5からの電力を供給するよう電源ユニット5を制御する。電源制御部31は、例えば、ブレードユニット制御部34から特定のブレードサーバ2−nを指定して電源オンするように指示された場合、指定されたブレードサーバ2−nに対して電源ユニット5からの電力を供給し、指定されたブレードサーバ2−nの電源をオンするよう制御する。また、電源制御部31は、ブレードユニット制御部34から特定のブレードサーバ2−nを指定して電源オフするように指示された場合、指定されたブレードサーバ2−nに対して電源ユニット5から供給される電力を停止し、指定されたブレードサーバ2−nの電源をオフするよう制御する。
具体的に説明すると、電源制御部31から、ブレードサーバ2−nの個々を示すブレードID(Bn)が指定され、指定されたブレードIDのブレードサーバ2−nの電源をオンする指示を入力した場合、指定されたブレードIDが示すブレードサーバ2−nの電源をオンする。一方、ブレードユニット制御部34からブレードID(Bn)が指定され、指定されたブレードIDのブレードサーバ2−nの電源をオフする指示を入力した場合、指定されたブレードIDのブレードサーバ2−nの電源をオフする。
【0021】
ブレードユニット制御部32は、電源のオン/オフ制御をするブレードサーバ2−nの数と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nの位置に基づき、冷却ファンユニット4−mに供給される電力が最小となるように、電源のオン/オフ制御をするブレードサーバ2−nを複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうちのいずれかにするかを決定する。
なお、ブレードユニット制御部32は、電源をオン制御するブレードサーバ2−nの数が1以上である場合、電源オン制御処理を実行する。
一方、ブレードユニット制御部32は、電源をオフ制御するブレードサーバ2−nの数が1以上である場合、電源オフ制御処理を実行する。
【0022】
ここで、電源オン制御処理について具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オフしているブレードサーバ2−OFFのうち、電源オンが指示された数の任意のブレードサーバ2−nが電源オンしたと仮定した場合に、冷却ファンユニット4−mに供給される電力(以下、冷却ファン想定電力Wαnという)を算出する。なお、ブレードユニット制御部32は、少なくとも現時点において電源オフしているブレードサーバ2−OFFのそれぞれについて、冷却ファン想定電力Wαnを算出する。本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について冷却ファン想定電力Wαn{n=1〜16}を算出する。
また、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wαnに基づき、冷却ファン想定電力Wαnが最小となる場合に、冷却ファン想定電力Wαnを算出した際に電源オンすると仮定したブレードサーバ2−nについて電源オンすることを、電源制御部31に対して指示する。
【0023】
また、電源オフ制御処理について具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONのうち、電源オフが指示された数の任意のブレードサーバ2−nが電源オフしたと仮定した場合に、冷却ファンユニット4−mに供給される冷却ファン想定電力Wαnを算出する。なお、ブレードユニット制御部32は、少なくとも現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONのそれぞれについて、冷却ファン想定電力Wαnを算出する。本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について冷却ファン想定電力Wαn{n=1〜16}を算出する。
また、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wαnに基づき、冷却ファン想定電力Wαnが最小となる場合に、冷却ファン想定電力Wαnを算出した際に電源オフすると仮定したブレードサーバ2−nについて電源オフすることを、電源制御部31に対して指示する。
【0024】
メモリ部33は、エンクロージャー制御装置3の各構成が各種処理を実行するために必要な情報を格納する。このメモリ部33は、例えば、現時点において電源がオンされているブレードサーバ2−現時点ONのブレードIDを示す情報や、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が正常に動作できる状態であるか、あるいは、故障等しているため正常に動作できない状態であるかを示す情報等を格納する。また、メモリ部33は、図7に示すような冷却ファン想定電力算出テーブル331を格納する。
【0025】
この冷却ファン想定電力算出テーブル331の一例を図7に示す。図7に示す通り、冷却ファン想定電力算出テーブル331は、各冷却ファンユニット4−mが冷却する対象として予め決められているブレードサーバ2−nの電源状態(オンあるいはオフか)に応じた冷却ファン電力Wβmが規定されている。この冷却ファン電力Wβmは、各冷却ファンユニット4−mに供給される電力である。この冷却ファン電力Wβmは、各冷却ファンユニット4−mが発生させる風力の大きさを示す値である。冷却ファン電力Wβmが大きければ冷却ファンユニット4−mの回転数が多くなり、出力する風量が大きくなる。
具体的には、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nの全てが電源オフである場合(図7内では“電源オンブレードサーバなし”と記す)と、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nのうち1つが電源オフである場合(図7内では“電源オンブレードサーバ1台”と記す)と、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nのうち2つが電源オフである場合(図7内では“電源オンブレードサーバ2台”と記す)と、それぞれの場合の冷却ファン電力Wβmとが、それぞれ対応付けられている。冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8は、それぞれ、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち予め決められた2つのブレードサーバ2−n、2−n+1を冷却する位置に配置されている。よって、冷却ファン想定電力算出テーブル331に示す通り、1つの冷却ファンユニット4−mが1つのブレードサーバ2−nを冷却するよりも、1つの冷却ファンユニット4−mが2つのブレードサーバ2−n、2−n+1を冷却した方が効率がよい。
【0026】
なお、各冷却ファンユニット4−mが冷却することが予め決められているブレードサーバ2−nの全てが電源オフである場合(“電源オンブレードサーバなし”)において、さらに場合分けされて、それぞれに対応する冷却ファン電力Wβmが規定されている。ここでは、冷却ファンユニット4−mがエンクロージャー制御装置3を冷却することが予めきめられていない場合(図7内では“エンクロージャー制御装置なし”と記す)と、冷却ファンユニット4−mがエンクロージャー制御装置3を冷却することが予めきめられている場合(図7内では“エンクロージャー制御装置あり”と記す)と、それぞれの場合の冷却ファン電力Wβmとが、それぞれ対応付けられている。
上述の通り、冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11,2−12に加え、エンクロージャー制御装置3を冷却する位置に配置されている。よって、冷却ファン想定電力算出テーブル331に示す通り、ブレードサーバ2−11,2−12の両方が電源オフである場合であっても、冷却ファンユニット4−6は、エンクロージャー制御装置3を冷却するために駆動している必要がある。よって、冷却する必要があるブレードサーバが増加する場合(つまり、電源オンするブレードサーバ2−nが増える場合)、冷却ファンユニット4−6が冷却することが予め決められているブレードサーバ2−11,2−12の電源をオンする方が効率がよい。一方、冷却する必要があるブレードサーバ2−nが減少する場合(つまり、電源オフするブレードサーバが増える場合)、冷却ファンユニット4−6が冷却することが予め決められているブレードサーバ2−11,2−12以外のブレードサーバ2−1,2−2,・・・,2−10,2−13,・・・,2−16の電源をオフする方が効率がよい。
【0027】
また、冷却ファン想定電力算出テーブル331では、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できる状態である場合の冷却ファン電力Wβmと、冷却ファン想定電力算出テーブル331が正常に動作できない状態である場合の冷却ファン電力Wβmとが、それぞれ規定されている。冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8のうち一台が故障した場合、正常に動作できる状態の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の風量を増加させ、ブレードエンクロージャー1の内部温度を下げる必要がある。よって、冷却ファン想定電力算出テーブル331において、正常に動作できない状態である場合の冷却ファン電力Wβmの方が、正常に動作できる状態である場合の冷却ファン電力Wβmよりも、大きく設定されている。
【0028】
冷却ファン制御部34は、ブレードユニット制御部32によって電源オンが指示されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を、決定された冷却ファン電力Wβmに従って駆動する。言い換えると、冷却ファン制御部34は、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち電源オンしているブレードサーバを示すブレードIDに基づき、電源オンしているブレードサーバを冷却するための冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を決定する。また、冷却ファン制御部34は、電源オンしているブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の個数と位置に応じて最適化された冷却ファン電力Wβmに従って、決定した冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を駆動する。
なお、本実施形態において、冷却ファン制御部34は、ブレードユニット制御部32により、電源オンするブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16を決定する際に算出された冷却ファン電力Wβmに従って、決定された冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を駆動する。
本発明はこれに限られず、その一例を、第2、3実施形態において説明する。
【0029】
負荷分散制御部35は、処理負荷検出部6によって検出された処理負荷の大きさに応じて、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16のうち、電源オンするブレードサーバの数を算出する。
【0030】
次に、図8を参照して、本実施形態に係るブレードユニット制御部32と負荷分散制御部35による制御フローの一例について説明する。図8は、本実施形態に係るブレードユニット制御部32と負荷分散制御部35による制御フローの一例を示すフローチャートである。
【0031】
(ステップST1)
負荷分散制御部6は、処理負荷検出部61が検出した処理負荷の大きさに基づき、ブレードエンクロージャー1に対する処理依頼があるか否かを判定する。例えば、負荷分散制御部6は、外部ネットワーク7を介して入力する処理データのデータ量と予め決められた閾値とを比較する。そして、負荷分散制御部6は、閾値で規定されるデータ量の範囲に応じて予め決められている数のブレードサーバを、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数として決定する。
そして、負荷分散制御部6は、決定した電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数を示す情報を、ブレードエンクロージャー1のブレードユニット制御部32に出力する。
【0032】
(ステップST2)
そして、ブレードユニット制御部32は、電源オンするブレードサーバ2−処理ONを増加させるか否かを判定する。
(ステップST3)
具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と、メモリ部33から読み出した現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数とを比較する。
電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数が、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONよりも多い場合、ブレードユニット制御部32は、電源オン制御処理を実行する。
【0033】
(ステップST4)
また、ブレードユニット制御部32は、電源オフするブレードサーバ2−OFF´を増やすか否かを判定する。
(ステップST5)
具体的に説明すると、ブレードユニット制御部32は、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と、メモリ部33から読み出した現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数とを比較する。
電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数が、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONよりも少ない場合、ブレードユニット制御部32は、電源オフ制御処理を実行する。
【0034】
なお、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数とが、同一である場合、ブレードユニット制御部32は、処理を終了する。
【0035】
次に、図9を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例について説明する。図9は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オフしているブレードサーバ2−nが少なくとも1つある場合に限り、以下の処理を実行する。
(ステップST11)
ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を示す情報をメモリ部33から読み出し、この現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数がブレードサーバ2−nの数よりも1台少ない台数であるか否かを判定する。つまり、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が、n−1=15台であるか否かを判定する。
【0036】
(ステップST12)
現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が15台でない場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαnを算出するブレードサーバのブレードID=B(i)を決定するため、変数i=1を設定する。そして、ブレードユニット制御部32は、設定した変数i=1をメモリ部33に登録する。
なお、本実施形態では、ブレードユニット制御部32が電源オンするブレードサーバ2−nが一台である場合について説明する。つまり、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が1台である場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出するブレードサーバのブレードID=Biを決定するため、1つの変数iを設定する。
しかし、本発明はこれに限られず、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が2台以上である場合、台数に応じた変数i,j,k・・を設定する。
(ステップST13)
そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンであるか否かを判定する。
【0037】
(ステップST14)
決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオンされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた冷却ファン想定電力Wα1を、メモリ部33内の冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1をメモリ部33に書き込む。
例えば、冷却ファンユニット4−1〜4−8の各ファンに故障はなく、ブレードサーバ2−3の電源のみオンであった場合に、電源オンするブレードサーバ2−処理ONを1台追加する場合について説明する。
この場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して、以下のようにして、冷却ファン想定電力Wα1を算出する。
冷却ファン想定電力Wα1
=冷却ファンユニット4−1の冷却ファン電力Wβ1=70W
+冷却ファンユニット4−2の冷却ファン電力Wβ2=70W
+冷却ファンユニット4−3の冷却ファン電力Wβ3=0W
+冷却ファンユニット4−4の冷却ファン電力Wβ4=0W
+冷却ファンユニット4−5の冷却ファン電力Wβ5=0W
+冷却ファンユニット4−6の冷却ファン電力Wβ6=20W
+冷却ファンユニット4−7の冷却ファン電力Wβ7=0W
+冷却ファンユニット4−8の冷却ファン電力Wβ8=0W
=160W
よって、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=160Wとメモリ部33に書き込む。
【0038】
(ステップST15)
一方、決定されたブレードID=1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαの最大合計消費電力よりも大きな値を、冷却ファン想定電力Wα1として算出する。なお、最大合計消費電力とは、全ての冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を冷却ファン想定電力算出テーブル331に規定されている最大の冷却ファン想定電力Wαで駆動した場合に消費する電力である。
本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wα1として、最大合計消費電力150W×8台=1200Wよりも1W大きい1201Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=1201Wをメモリ部33に書き込む。
【0039】
(ステップST16)
次いで、ブレードユニット制御部32は、設定されている変数iの値をi+1に変更し、変更後のiをメモリ部33に登録する。
(ステップST17)
そして、ブレードユニット制御部32は、登録されている変数iが16より大きいか否かを判定する。登録されている変数iが16以下である場合、ブレードユニット制御部32は、ステップST13に戻って処理を繰り返す。つまり、ブレードユニット制御部32は、すべてのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16についての冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を算出する。よって、電源がオフしているブレードサーバ2−nについては、電源がオンしたと仮定した場合の冷却ファン想定電力Wαnが算出される。一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONについては、最大合計消費電力よりも大きい値が、冷却ファン想定電力Wαnとして算出される。
【0040】
(ステップST18)
次いで、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、算出した冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を読み出し、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる冷却ファン想定電力Wαiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
(ステップST19)
ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
【0041】
(ステップST20)
一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が15台である場合、ブレードユニット制御部32は、1台しか電源オンするブレードサーバ2−nが存在しないと判断する。そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、電源がオフしているブレードサーバ2−nを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定する。
【0042】
なお、ステップST14において、ブレードユニット制御部32により他の冷却ファン想定電力Wα2〜Wα16についても算出すると、以下のような結果となる。
冷却ファン想定電力Wα2=160W
冷却ファン想定電力Wα3=1201W
冷却ファン想定電力Wα4=120W
冷却ファン想定電力Wα5=160W
冷却ファン想定電力Wα6=160W
冷却ファン想定電力Wα7=160W
冷却ファン想定電力Wα8=160W
冷却ファン想定電力Wα9=160W
冷却ファン想定電力Wα10=160W
冷却ファン想定電力Wα11=140W
冷却ファン想定電力Wα12=140W
冷却ファン想定電力Wα13=160W
冷却ファン想定電力Wα14=160W
冷却ファン想定電力Wα15=160W
冷却ファン想定電力Wα16=160W
よって、ブレードユニット制御部32は、ステップST18において、冷却ファン想定電力Wα4=120Wが最小であると判定し、ブレードサーバ2−4を、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定する。
【0043】
次に、図10を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例について説明する。図10は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONが少なくとも1つある場合に限り、以下の処理を実行する。
(ステップST31)
ブレードユニット制御部32は、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を示す情報をメモリ部33から読み出し、この現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が1台であるか否かを判定する。
【0044】
(ステップST22)
現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が1台でない場合、つまり、2台以上である場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出するブレードサーバのブレードID=Biを決定するため、変数i=1を設定する。そして、ブレードユニット制御部32は、設定した変数i=1をメモリ部33に登録する。
なお、本実施形態では、ブレードユニット制御部32が電源オフするブレードサーバ2−nが一台である場合について説明する。つまり、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が−1台である場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出するブレードサーバのブレードID=Biを決定するため、1つの変数iを設定する。
しかし、本発明はこれに限られず、負荷分散制御部6によって得られた電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数から、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数を減算した値が−2台以下である場合、台数に応じた変数i,j,k・・を設定する。
(ステップST23)
そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンであるか否かを判定する。
【0045】
(ステップST14)
決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオフされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた冷却ファン想定電力Wα1を、メモリ部33内の冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1をメモリ部33に書き込む。
例えば、冷却ファンユニット4−1〜4−8の各ファンに故障はなく、ブレードサーバ2−11の電源がオンであった場合に、電源オンするブレードサーバ2−処理ONを1台追加する場合について説明する。
この場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331を参照して、以下のようにして、冷却ファン想定電力Wα1を算出する。
冷却ファン想定電力Wα1
=冷却ファンユニット4−1の冷却ファン電力Wβ1=0W
+冷却ファンユニット4−2の冷却ファン電力Wβ2=0W
+冷却ファンユニット4−3の冷却ファン電力Wβ3=0W
+冷却ファンユニット4−4の冷却ファン電力Wβ4=0W
+冷却ファンユニット4−5の冷却ファン電力Wβ5=0W
+冷却ファンユニット4−6の冷却ファン電力Wβ6=70W
+冷却ファンユニット4−7の冷却ファン電力Wβ7=0W
+冷却ファンユニット4−8の冷却ファン電力Wβ8=0W
=70W
よって、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=70Wとメモリ部33に書き込む。
【0046】
(ステップST35)
一方、決定されたブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαnの最大合計消費電力よりも大きな値を、冷却ファン想定電力Wα1として算出する。本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wα1として、最大合計消費電力150W×8台=1200Wよりも1W大きい1201Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した冷却ファン想定電力Wα1=1201Wをメモリ部33に書き込む。
【0047】
(ステップST36)
次いで、ブレードユニット制御部32は、設定されている変数iの値をi+1に変更し、変更後のiをメモリ部33に登録する。
(ステップST37)
そして、ブレードユニット制御部32は、登録されている変数iが16より大きいか否かを判定する。登録されている変数iが16以下である場合、ブレードユニット制御部32は、ステップST33に戻って処理を繰り返す。つまり、ブレードユニット制御部32は、すべてのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16についての冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を算出する。よって、電源がオンしているブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16については、電源がオフしたと仮定した場合の冷却ファン想定電力Wαiが算出される。一方、現時点において電源オフしているブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16については、最大合計消費電力よりも大きい値が、冷却ファン想定電力Wαiとして算出される。
【0048】
(ステップST38)
次いで、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、算出した冷却ファン想定電力Wα1〜Wα16を読み出し、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる冷却ファン想定電力Wαiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御OFFである決定する。
(ステップST39)
ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
【0049】
(ステップST40)
一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数が1台である場合、ブレードユニット制御部32は、1台しか電源オフするブレードサーバ2−nが存在しないと判断する。そして、ブレードユニット制御部32は、メモリ部33を参照して、電源オンしているブレードサーバ2−nを、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定する。
【0050】
なお、ステップST34において、ブレードユニット制御部32により他の冷却ファン想定電力Wα2〜Wα16についても算出すると、以下のような結果となる。
冷却ファン想定電力Wα2=1201W
冷却ファン想定電力Wα3=1201W
冷却ファン想定電力Wα4=1201W
冷却ファン想定電力Wα5=1201W
冷却ファン想定電力Wα6=1201W
冷却ファン想定電力Wα7=1201W
冷却ファン想定電力Wα8=1201W
冷却ファン想定電力Wα9=1201W
冷却ファン想定電力Wα10=1201W
冷却ファン想定電力Wα11=90W
冷却ファン想定電力Wα12=1201W
冷却ファン想定電力Wα13=1201W
冷却ファン想定電力Wα14=1201W
冷却ファン想定電力Wα15=1201W
冷却ファン想定電力Wα16=1201W
よって、ブレードユニット制御部32は、ステップST38において、冷却ファン想定電力Wα1=70Wが最小であると判定し、ブレードサーバ2−1を、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定する。
【0051】
また、上述のステップST18あるいはステップST38において、冷却ファン想定電力Wαiが最小となるブレードサーバ2−iが、複数あった場合に1台を選出する方法は任意でよく、例えば若番を選択するや、ラウンドロビンで選択するなどがある。
【0052】
なお、上述の制御フローでは、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が故障しているか否かを考慮して冷却ファン想定電力Wαiを算出する具体例についての説明を省略した。以下、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が正常に動作できる状態であるか否かを考慮して、冷却ファン想定電力Wαiを算出する具体例について説明する。
ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力Wαiを算出する際、メモリ部33を参照して、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できる状態であるか、あるいは、故障等しているため正常に動作できない状態であるかを判定する。
メモリ部33に、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できる状態であることを示す情報が格納されている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン正常時”を参照して、冷却ファン想定電力Wαiを算出する。これについては、上述の制御フローについて説明した。
【0053】
一方、メモリ部33に、冷却ファンユニット4−mが正常に動作できない状態であることを示す情報が格納されている場合、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン非正常時”を参照して、冷却ファン想定電力Wαiを算出する。なお、ここで“冷却ファン非正常時”とは、2つの冷却ファン41、42を含む冷却ファンユニット4−mにおいて、冷却ファン41あるいは42のうちいずれか1つの冷却ファンが故障した場合をいう。また、冷却ファン41、42の両方が故障している場合、この冷却ファンユニット4−mに対応するブレードサーバ2−nの電源をオンにすることができないため、ここでいう“冷却ファン非正常時”には含まれない。
例えば、冷却ファンユニット4−1〜4−6及び4−8の各ファンに故障はないが、冷却ファンユニット4−7は冷却ファン41あるいは42が1台故障しているとする。また、ブレードサーバ2−1〜2−12の電源がオンであった場合に、ブレードサーバ2−nを1台、さらに電源オンするとする。
この場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−12,2−15,2−16については、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン正常時”を参照する。一方、ブレードサーバ2−13,14については、対応する冷却ファンユニット4−7の冷却ファン41あるいは42のいずれか1台が故障しているため、ブレードユニット制御部32は、冷却ファン想定電力算出テーブル331の“冷却ファン非正常時”を参照する。
【0054】
よって、ブレードユニット制御部32は、以下の通り示す冷却ファン想定電力Wαiを算出する。
冷却ファン想定電力Wα2=1201W
冷却ファン想定電力Wα3=1201W
冷却ファン想定電力Wα4=1201W
冷却ファン想定電力Wα5=1201W
冷却ファン想定電力Wα6=1201W
冷却ファン想定電力Wα7=1201W
冷却ファン想定電力Wα8=1201W
冷却ファン想定電力Wα9=1201W
冷却ファン想定電力Wα10=1201W
冷却ファン想定電力Wα11=1201W
冷却ファン想定電力Wα12=1201W
冷却ファン想定電力Wα13=100W
冷却ファン想定電力Wα14=100W
冷却ファン想定電力Wα15=70W
冷却ファン想定電力Wα16=70W
従って、ブレードユニット制御部32は、ステップST38において、冷却ファン想定電力Wα15,Wα16=70Wが最小であると判定し、ブレードサーバ2−15あるいはブレードサーバ2−16を、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定する。
【0055】
本実施形態に係るブレードエンクロージャー1では、エンクロージャー制御装置3はブレードサーバ2−1〜2−16よりは発熱量が小さいものの冷却する必要がある。よって、エンクロージャー制御装置3の冷却も担う冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11〜2−12の電源がオフの場合でも冷却ファン41,42を低回転で動作させる必要がある。
また、ブレードサーバ2−11〜2−12が1台でも稼動している場合、その排熱で十分に冷却ができるためエンクロージャー制御装置3があることによる冷却ファンユニット4−6の消費電力増分はないものとする。
さらに、冷却ファンユニット4−1〜4−8内の2個の冷却ファン41,42の内の1個が故障した場合は、残りの1個で2個分の風量を確保するために、冷却ファンが高速回転となり正常時の2倍以上の電力を必要とするようになる。このため、冷却ファンが2台共に正常時と比較して1個故障時は冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力は高くなる。
【0056】
このように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16とエンクロージャー制御装置3との位置関係、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−現時点ONの数や位置に応じて、電源をオン/オフ制御するブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16を決定することにより、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力を最小限に抑えることができる。
【0057】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー102の構成の一例を示すブロック図である。
図11に示す通り、ブレードエンクロージャー102は、複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と、複数の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と、エンクロージャー制御装置3と、電源ユニット5と、負荷分散制御部6、複数の電流計9−1,9−2,・・・,9−8とを備える。なお、上述の実施形態と同様の構成を有する構成部については、同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と電源ユニット5との間に接続されている。この電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、電源ユニット5から冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8のそれぞれに供給される電力の電流値I1〜I8を計測する。
【0058】
次に、図12を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例について説明する。図9は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図9に示す制御フローのステップST14の部分がおおきく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0059】
(ステップST1401)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオンされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
【0060】
この場合、回転数Riは、以下の事情を考慮して作成される。
エンクロージャー制御装置3はブレードサーバ2−1〜2−16よりは発熱量が小さいものの冷却する必要がある。よって、エンクロージャー制御装置3の冷却も担う冷却ファンユニット4−6は、ブレードサーバ2−11〜2−12の電源がオフの場合でも冷却ファン41,42を低回転で動作させる必要がある。よって、エンクロージャー制御装置3を冷却するための冷却ファンユニット4−6は、冷却対象のブレードサーバ2−11,2−12が電源オンでない場合であっても、少ない回転数で回転させる必要がある。
また、ブレードサーバ2−11〜2−12が1台でも稼動している場合、その排熱で十分に冷却ができるためエンクロージャー制御装置3があることによる冷却ファンユニット4−6の回転数の増分はないものとする。
さらに、冷却ファンユニット4−1〜4−8のそれぞれに含まれ2個の冷却ファン41,42の内の1個が故障した場合は、残りの1個で2個分の風量を確保するために、冷却ファンが高速回転となり正常時の2倍以上の駆動力(回転数)を必要とするようになる。このため、冷却ファンが2台共に正常時と比較して1個故障時は冷却ファンユニット4−1〜4−8の回転数は大きくなる。
【0061】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−1〜4−8を回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオンしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0062】
(ステップST1402)
次いで、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8に供給される電流値I1〜I8を計測する。そして、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、計測したI1〜I8を示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。ブレードユニット制御部32は、このI1〜I8を示す情報に基づき、冷却ファンユニット4−iが消費した消費電力量Wγiを算出する。なお、1つの冷却ファンユニット4−mには、2つのブレードサーバ2−n、2−n+1が対応しているため、各ブレードサーバ2−n、2−n+1のそれぞれに対応する消費電力量Wγmを2つ算出する。よって、ブレードユニット制御部32は、合計16個の消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
【0063】
(ステップST1403)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST1401において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0064】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−nについては仮に電源オンした場合に冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nについては、現状の回転数Riで回転する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
そして、ステップST18において、これら消費電力量Wγ1〜Wγ8のうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力量Wγiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
【0065】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0066】
次に、図13を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例について説明する。図10は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図10に示す制御フローのステップST34の部分が大きく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0067】
(ステップST3401)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオフされると仮定した場合に電源がオンしているブレードサーバ2−nの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
この場合、回転数Riは、上述の事情を考慮して作成される。
【0068】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−1〜4−8を回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオフしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0069】
(ステップST3402)
次いで、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8に供給される電流値I1〜I8を計測する。そして、電流計9−1,9−2,・・・,9−8は、計測したI1〜I8を示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。ブレードユニット制御部32は、このI1〜I8を示す情報に基づき、冷却ファンユニット4−iが消費した消費電力量Wγiを算出する。なお、1つの冷却ファンユニット4−mには、2つのブレードサーバ2−n、2−n+1が対応しているため、各ブレードサーバ2−n、2−n+1のそれぞれに対応する消費電力量Wγmを2つ算出する。よって、ブレードユニット制御部32は、合計16個の消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
【0070】
(ステップST3403)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST3401において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0071】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nについては仮に電源オフした場合に冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。一方、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−nについては、現時点において回転している冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8が消費する消費電力量Wγ1〜Wγ8を算出する。
そして、ステップST18において、これら消費電力量Wγ1〜Wγ8のうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力量Wγiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオフするよう電源制御部31に指示する。
【0072】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオフすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0073】
[第3実施形態]
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
図14は、本実施形態に係るブレードエンクロージャー103の構成の一例を示すブロック図である。
図14に示す通り、ブレードエンクロージャー103は、複数のブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と、複数の冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8と、エンクロージャー制御装置3と、電源ユニット51と、負荷分散制御部6と、を備える。なお、上述の実施形態と同様の構成を有する構成部については、同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る電源ユニット51は、ブレードエンクロージャー103に含まれる全ての構成が消費する消費電力量Wδnを検出する電力量センサ52を備える。つまり、電力量センサ52は、電源ユニット5から、負荷分散制御部6とブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8とに供給される消費電力Wδnを計測する。
【0074】
次に、図15を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例について説明する。図15は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オン制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図9に示す制御フローのステップST14の部分が大きく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0075】
(ステップST1411)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオンされると仮定して、電源オンするブレードサーバ2−処理ONの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
この場合、回転数Riは、上述のような事情を考慮して作成される。
【0076】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−1〜4−8を回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオンしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0077】
(ステップST1412)
次いで、電力量センサ10は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiを計測する。そして、電力量センサ10は、計測した消費電力Wδiを示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。
【0078】
(ステップST1413)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST1411において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0079】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−inについては仮に電源オンした場合にブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiの計測結果を得る。一方、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−iについては、現状の回転数で回転する冷却ファンユニット4−mが消費する消費電力と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nが消費する消費電力と、負荷分散制御部6が消費する消費電力との合計値である消費電力Wδiの計測結果を得る。
そして、ステップST18において、これら消費電力Wδ1〜Wδ8のうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力Wδiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオンするよう電源制御部31に指示する。
【0080】
なお、ステップST15において、決定されたブレードID=iのブレードサーバ2−iの電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδの最大合計消費電力よりも大きな値を、消費電力Wδiとして算出する。なお、最大合計消費電力とは、ブレードエンクロージャー103の全ての構成を動作させた際に消費する電力量の最大値である。つまり、最大消費電力とは、全ての冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を冷却ファン想定電力算出テーブル331に規定されている最大の冷却ファン想定電力Wαで駆動した場合に消費する電力と、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンにした場合に消費する電力と、負荷分散制御部6が消費する電力との合計である。
本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、消費電力Wδiとして、ブレードエンクロージャー103が消費する最大合計消費電力10000Wよりも1W大きい10001Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した消費電力Wδi=10001Wをメモリ部33に書き込む。
【0081】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0082】
次に、図16を参照して、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例について説明する。図10は、本実施形態に係るエンクロージャー制御装置3による電源オフ制御処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、この制御フローは、図10に示す制御フローのステップST34の部分が大きく異なるため、その部分について以下説明し、他の部分の説明は同一の符号を付して省略する。
【0083】
(ステップST3411)
ブレードID=B1のブレードサーバ2−1の電源がオンしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードサーバ2−1の電源がオフされると仮定した場合に電源がオンしているブレードサーバ2−nの数と位置関係に応じた回転数R1を、メモリ部33内のデータを参照して算出する。なお、このとき参照するデータは、冷却ファン想定電力算出テーブル331において定義されているように、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係、および、エンクロージャー制御装置3と冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8との位置関係に応じて、冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8から発生させる必要がある風力を発生させるためのモーターの回転数として予め決められている回転数Riである。
この場合、回転数Riは、上述のような事情を考慮して作成される。
【0084】
そして、ブレードユニット制御部32は、決定した回転数Riで、冷却ファンユニット4−iを回転させる。つまり、ブレードユニット制御部32は、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数のみ、ブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16をオフしたと仮定した場合の回転数Riを変更する。なお、このとき、ブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源はオンしない。
【0085】
(ステップST3412)
次いで、電力量センサ10は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiを計測する。そして、電力量センサ10は、計測した消費電力Wδiを示す情報を、ブレードユニット制御部32に出力する。
【0086】
(ステップST3413)
そして、ブレードユニット制御部32は、ステップST3411において変更したブレードID=Biのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16に対応する冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の回転数Riを元にもどす。
【0087】
このようにして、ブレードユニット制御部32は、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16について、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−iについては仮に電源オフした場合にブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδiの計測結果を得る。一方、現時点において電源オンしていないブレードサーバ2−iについては、現時点において回転している冷却ファンユニット4−mが消費する消費電力と、現時点において電源オンしているブレードサーバ2−nが消費する消費電力と、負荷分散制御部6が消費する消費電力との合計値である消費電力Wδiの計測結果を得る。
そして、ステップST18において、これら消費電力Wδiのうち、これらのうち最小値がどれであるかを判定する。そして、ブレードユニット制御部32は、最小となる消費電力Wδiに対応するブレードサーバ2−iを、電源オンを指示するブレードサーバ2−制御ONである決定する。
次いで、ブレードユニット制御部32は、電源オフを指示するブレードサーバ2−制御OFFであると決定したブレードサーバ2−iの電源をオフするよう電源制御部31に指示する。
【0088】
なお、ステップST35において、決定されたブレードID=iのブレードサーバ2−iの電源がオフしている場合、ブレードユニット制御部32は、ブレードエンクロージャー103において消費される消費電力Wδの最大合計消費電力よりも大きな値を、消費電力Wδiとして算出する。なお、最大合計消費電力とは、ブレードエンクロージャー103の全ての構成を動作させた際に消費する電力量の最大値である。つまり、最大消費電力とは、全ての冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8を冷却ファン想定電力算出テーブル331に規定されている最大の冷却ファン想定電力Wαで駆動した場合に消費する電力と、全てのブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオンにした場合に消費する電力と、負荷分散制御部6が消費する電力との合計である。
本実施形態において、ブレードユニット制御部32は、消費電力Wδiとして、ブレードエンクロージャー103が消費する最大合計消費電力10000Wよりも1W大きい10001Wを算出する。そして、ブレードユニット制御部32は、算出した消費電力Wδi=10001Wをメモリ部33に書き込む。
【0089】
これにより電源制御部31は、ブレードユニット制御部32によって冷却ファンユニット4−1,4−2,・・・,4−8の消費電力の効率が最適化されたブレードサーバ2−1,2−2,・・・2−16の電源をオフすることができる。
また、動的に冷却ファンユニット4−1〜4−8の消費電力を計測するため、冷却ファンユニット4−1〜4−8の個体差も考慮に入れた最適構成をとることができるようになる。
【0090】
上述の実施形態において説明したとおり、処理負荷の大きさに応じてブレードサーバ2−nの電源のオン/オフ制御を行う場合に、ブレードエンクロージャー1の各ブレードサーバ2−nと冷却ファンユニット4−mの位置関係を考慮した上で、冷却ファンユニット4−mの冷却効率が最適となるようなブレードサーバ2−nを選択して電源のオン/オフ制御を行うようにする。これにより、単純に若番などのブレードサーバを選択するのと比べて、冷却ファンユニットの消費電力を削減することができる。
【0091】
また、本実施の形態のブレードエンクロージャー1、102、103は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいう「コンピュータシステム」とは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0092】
また、各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、検出対象物の形状情報の推定値を算出する処理を行ってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0093】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0094】
1…ブレードエンクロージャー、2−n…ブレードサーバ、3…エンクロージャー制御装置、4−m…冷却ファンユニット、5…電源ユニット、6…負荷分散制御部、7…外部ネットワーク、8…外部装置、31…電源制御部、32…ブレードユニット制御部、33…メモリ部、34…冷却ファン制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、
前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御部と、
電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、
を備えることを特徴とするエンクロージャー制御装置。
【請求項2】
前記ブレードユニット制御部は、
電源オンしている前記ブレードサーバのうち電源オフが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オフしたと仮定した場合に、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定することを特徴とする請求項1に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項3】
前記ブレードユニット制御部は、
前記冷却ファンが冷却する対象として予め決められているブレードサーバの電源状態と、当該ブレードサーバの電源状態に応じて予め決められている前記冷却ファンの消費電力である冷却ファン想定電力とを対応付けたテーブルを参照して、前記冷却ファンに供給される電力を算出することを特徴とする請求項1あるいは2に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項4】
前記冷却ファン制御部は、
電源オンしていない前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合に、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンに予め決められた風量を発生させるように前記冷却ファンを制御し、
前記ブレードユニット制御部は、
前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力値を計測し、計測結果に基づき、前記冷却ファンが消費する消費電力を算出することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項5】
前記複数のブレードサーバにより実行される処理負荷の大きさに基づき、電源オンする前記ブレードサーバの数を算出する負荷分散制御部をさらに備え、
前記ブレードユニット制御部は、
前記負荷分散制御部によって算出された前記電源オンする前記ブレードサーバの数に応じて、少なくとも電源オンしていない前記ブレードサーバの電源を仮にオンした場合の全てのパターンについて、前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた電力が最小となる場合に、電源を仮にオンしたと仮定した前記ブレードサーバを、前記電源をオンする前記ブレードサーバと決定することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項6】
筐体内に搭載された複数のブレードサーバと、
前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンと、
前記ブレードサーバと前記冷却ファンを制御するエンクロージャー制御装置とを備え、
前記エンクロージャー制御装置は、
前記複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、
電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように前記複数の冷却ファンを制御する冷却ファン制御部と、
電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、
を備えることを特徴とするブレードエンクロージャー。
【請求項7】
コンピュータを
筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御手段、
前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御手段、
電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、
前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御部と、
電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、
を備えることを特徴とするエンクロージャー制御装置。
【請求項2】
前記ブレードユニット制御部は、
電源オンしている前記ブレードサーバのうち電源オフが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オフしたと仮定した場合に、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定することを特徴とする請求項1に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項3】
前記ブレードユニット制御部は、
前記冷却ファンが冷却する対象として予め決められているブレードサーバの電源状態と、当該ブレードサーバの電源状態に応じて予め決められている前記冷却ファンの消費電力である冷却ファン想定電力とを対応付けたテーブルを参照して、前記冷却ファンに供給される電力を算出することを特徴とする請求項1あるいは2に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項4】
前記冷却ファン制御部は、
電源オンしていない前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合に、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンに予め決められた風量を発生させるように前記冷却ファンを制御し、
前記ブレードユニット制御部は、
前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力値を計測し、計測結果に基づき、前記冷却ファンが消費する消費電力を算出することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項5】
前記複数のブレードサーバにより実行される処理負荷の大きさに基づき、電源オンする前記ブレードサーバの数を算出する負荷分散制御部をさらに備え、
前記ブレードユニット制御部は、
前記負荷分散制御部によって算出された前記電源オンする前記ブレードサーバの数に応じて、少なくとも電源オンしていない前記ブレードサーバの電源を仮にオンした場合の全てのパターンについて、前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた電力が最小となる場合に、電源を仮にオンしたと仮定した前記ブレードサーバを、前記電源をオンする前記ブレードサーバと決定することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載のエンクロージャー制御装置。
【請求項6】
筐体内に搭載された複数のブレードサーバと、
前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンと、
前記ブレードサーバと前記冷却ファンを制御するエンクロージャー制御装置とを備え、
前記エンクロージャー制御装置は、
前記複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御部と、
電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように前記複数の冷却ファンを制御する冷却ファン制御部と、
電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御部と、
を備えることを特徴とするブレードエンクロージャー。
【請求項7】
コンピュータを
筐体内に搭載された複数のブレードサーバのうち、電源オンが指示された前記ブレードサーバに対して電源装置からの電力を供給する電源制御手段、
前記複数のブレードサーバのうち予め決められた前記ブレードサーバを冷却する位置に配置された複数の冷却ファンを、電源オンしている前記ブレードサーバの位置に応じて予め決められた前記冷却ファンから予め決められた風量を発生させるように制御する冷却ファン制御手段、
電源オフしている前記ブレードサーバのうち電源オンが指示された数の前記ブレードサーバが仮に電源オンしたと仮定した場合、前記電源装置から前記冷却ファンに供給される電力を求め、当該求めた冷却ファンに供給される電力が最小となる場合に電源オンする前記ブレードサーバを決定するブレードユニット制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−29915(P2013−29915A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164089(P2011−164089)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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