説明

エンジン制御および飛行制御システムの統合方法および統合システム

【課題】エンジン制御および飛行制御システムを統合する方法およびシステムを提供する。
【解決手段】航空機システムは、エンジン作動状態情報を生成するように構成されたエンジン制御システム102を有する統合航空機飛行制御システム100を備えている。統合航空機飛行制御システムはまた、飛行情報および目標経路情報を生成するように構成された飛行制御システム120を有している。統合航空機飛行制御システムは、エンジン制御システムおよび飛行制御システムの間で通信可能に繋げられた通信経路122をさらに有しており、エンジン制御システムは、通信経路を利用して、生成されたエンジン作動状態情報を飛行制御システムに送信するように構成され、かつ、飛行制御システムは、通信経路を利用して、生成された飛行情報および目標経路情報をエンジン制御システムに送信するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、飛行制御システム、より具体的には、エンジン制御および飛行制御システムを統合する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
少なくともいくつかの既知の航空機は、FADEC(full authority digital engine control)と呼ばれることがあるエンジン制御システムを有している。FADECは、航空機のエンジン作動の状況のすべてを制御するデジタルコンピュータおよび関連機器を備えている。FADECは、例えば、空気密度、スロットルレバー位置、エンジン温度、エンジン圧力、および他のエンジンパラメータの現在値をそれらに限定されることなく含む、現在の飛行状態における複数の入力変数を受信する。それらの入力は1秒あたりに複数回受信されて分析される。例えば、燃料流量、静翼位置、ブリード弁位置、およびその他のエンジン運転パラメータは、そのデータから算出され、現在のある飛行状態に対して最適なエンジン効率を得るのに適切となるように用いられる。
【0003】
航空機はまた、一般的に、飛行制御システムを有しており、その飛行制御システムは、飛行管理システム(FMS)と一般的に呼ばれるシステムを有していてもよい。FMSは、飛行中の飛行計画の管理を含め、飛行中の多種多様な任務を自動化する専用のコンピュータシステムである。全地球測位システム(GPS)、慣性航法装置(INS)などのそれらに限定されることのない様々なセンサを用い、かつ、航空機の位置を決定するための無線航法によって支援されることで、FMSは飛行計画に沿って航空機を導く。操縦席からは、FMSは、小型の画面とキーボードまたはタッチスクリーンとを備えたコントロールディスプレイユニット(CDU)を介して通常制御される。FMSは、飛行計画を、EFIS、ナビゲーションディスプレイ(ND)、または多機能ディスプレイ(MFD)上に表示するために送信する。
【0004】
FADECおよびFMSは、パラメータの現在値を通信することができる別々のシステムとなっている場合もある。しかしながら、FADECの有するFMSで有用であろう多くのパラメータ、および、FMSの有するFADECで有用であろう多くのパラメータが、2つの別々のシステムの間で通信されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0046818号明細書
【発明の概要】
【0006】
一実施形態では、統合航空機飛行制御システムが、エンジンに関連付けられるとともに、処理装置およびその処理装置に通信可能に繋げられた記憶装置を備えており、エンジンに関連付けられた複数のセンサからエンジン情報を受信し、受信したエンジン情報を用いてエンジンの現在の運転を制御し、エンジン作動状態情報を生成するように構成されたエンジン制御システムを有している。統合航空機飛行制御システムはまた、航空機に関連付けられるとともに、処理装置およびその処理装置に通信可能に繋げられた記憶装置を備えており、航空機に関連付けられた複数の航空機センサから航空機情報を、ならびに、航空機外部から飛行計画情報を受信し、飛行情報および目標経路情報を生成するように構成された飛行制御システムを有している。統合航空機飛行制御システムは、エンジン制御システムおよび飛行制御システムの間で通信可能に繋げられた通信経路をさらに有しており、エンジン制御システムは、通信経路を利用して、生成されたエンジン作動状態情報を飛行制御システムに送信するように構成され、かつ、飛行制御システムは、通信経路を利用して、生成された飛行情報および目標経路情報をエンジン制御システムに送信するように構成されている。
【0007】
別の実施形態では、航空機システムを運用する方法が、現在値以外の飛行情報および目標経路情報を、航空機システムのエンジンに関連付けられたエンジン制御システムによって、航空機システムに関連付けられた飛行制御システムから受信するステップと、受信した現在値以外の情報を利用して、エンジン制御システムに関連付けられたエンジンを運転するステップとを含んでいる。
【0008】
さらに別の実施形態では、航空機が、その航空機に配置されたエンジンと、エンジンに通信可能に繋げられたFADEC(full authority digital engine controller)と、航空機に配置されてFADECに通信可能に繋げられた飛行制御システムとを有しており、飛行制御システムは、現在値以外の飛行情報および目標経路情報をFADECに送信し、エンジン状態と、FADECおよび航空機外部に配置された別の飛行制御センタの少なくとも一方からエンジン状態を評価するのに使用されるパラメータとの少なくとも一方の現在値以外を受信するように構成されている。
【0009】
図1〜3は、本明細書に記載される方法およびシステムの例示の実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の例示の実施形態による統合されたエンジン制御および飛行制御システムの概略のブロック図である。
【図2】本発明の例示の実施形態による航空機システムを運用する方法の流れ図である。
【図3】本発明の別の実施形態による航空機システムを運用する方法300の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明によって、実施例によりつつ、それに限定されることなく本発明の実施形態を説明する。本発明は、工業、商業、および家庭用のシステム通信の分析的かつ系統的な実施形態に一般的な用途があると考えられる。
【0012】
本明細書では、単数で、および、複数を示す言葉が添えられずに記載されている要素またはステップは、明確に記載されていない場合には、複数の要素またはステップを排除するものではないことを理解されたい。さらに、本発明の「一実施形態」と言及することは、記載された特徴を包含する他の実施形態の存在を排除するように解釈されることを意図するものではない。
【0013】
図1は、本発明の例示の実施形態による統合されたエンジン制御および飛行制御システム100の概略のブロック図である。例示の実施形態では、統合システム100は、関連付けられた航空機のエンジン104に隣接して備え付けられたFADEC(full authority electronic digital control)システムなどの、それに限定されることのないエンジン制御システム102を有している。エンジン制御システム102は、処理装置106、および処理装置106に通信可能に繋げられた記憶装置108を備えている。エンジン104は、ファン110およびコアエンジン112を、流れが順次通過する状態で備えている。実施形態の中には、ファン110を通る空気流の実質すべてがコアエンジン112を通過するものもある。様々な実施形態においては、エンジン104は高バイパス式のエンジンであり、ファン110に流入する空気流の一部だけがコアエンジン112を通過する。様々な実施形態においてFADECとして記述されているが、エンジン制御システム102は、本明細書に記載されるように機能することができる他の態様のエンジン制御装置を有していてもよい。
【0014】
複数の過程センサ114が、エンジン104に関連付けられた過程パラメータを検出するように、エンジン104の周囲に配置されている。その過程パラメータには、例えば、エンジン回転数、燃料流量、ダンパおよび案内翼の位置、静翼クリアランス、および、エンジン104の様々な構成部品の温度が含まれる。これらのセンサ114は、エンジン制御システム102に通信可能に繋げられている。また、1つまたは複数のアクチュエータ116が、エンジン104の周囲に配置されてエンジン104の構成部品に作動可能に連結されており、それら構成部品を作動させる。アクチュエータ116もまた、エンジン制御システム102に通信可能に繋げられている。センサ114およびアクチュエータ116は、基準または新規の作動状態に対するエンジン104の作動を含むがそれに限定されないエンジン104の作動状態を決定するエンジン制御システム102によって利用される。その結果、エンジン制御システム102は、各オーバーホール間におけるエンジン104の悪化および/または損傷を明らかにするようにアクチュエータ116を作動させることができる。エンジン制御システム102はまた、後で参照するために、さらには、処理および/または報告するために、センサ114およびアクチュエータ116を利用して決定されたエンジンの状態を保管してもよい。
【0015】
システム100はまた、通信経路122を介してエンジン制御システム102に通信可能に繋げられた飛行制御システム120を有している。飛行制御システム120は、処理装置121、および処理装置121に通信可能に繋げられた記憶装置123を備えている。例示の実施形態において、通信経路122は、エンジン制御システム102および飛行制御システム120の間にある有線による接続となっている。様々な他の実施形態においては、通信経路122は、無線の接続媒体であってもよい。例示の実施形態において、飛行制御システム120は、航空機のコクピット(図示せず)に隣接して配置されており、エンジン制御システム102は、それの関連付けられたエンジンに隣接して配置されている。飛行制御システム120は、単一の処理装置に基づく構成機器で具体化されてもよいし、あるいは、飛行制御システム120の機能は、本明細書に記載された機能を実施するように構成された複数の構成機器によって実施されてもよい。飛行制御システム120の機能を実施する構成機器のうちのいくつかは、コクピットに隣接して配置されていてもよく、また、それ以外の構成機器は、利便性、安全性、および/または最適な作動を考慮して航空機内部に配設することができる。飛行制御システムは、本明細書では飛行管理システム(FMS)として記載されているが、本発明は、エンジン制御機器および航空機搭載の何らかのアビオニクス機能の間の通信も含んでいることは理解される。
【0016】
飛行制御システム120は、航空機の内部および外部の両方にある他の様々なシステムと繋げられる。例えば、飛行制御システム120は、検出システム126を介して、複数の航空機センサ124から航空機の現在の状況を知ることができる。これらのセンサには、空気流速度を測定するためのピトー管、ジャイロ、方位磁石、加速度計、位置センサ、高度計、および、航空機の状態、状況、または位置を検出できるだろう他の様々なセンサが含まれ得る。飛行制御システム120はまた、1つまたは複数の機内処理システム128から情報を受信してもよく、機内処理システム128は、独立型のシステム、または、複数のコンピュータシステムに機能が分割されているシステムであってもよい。飛行制御システム120および機内処理システム128は、有線の通信経路および/またはネットワーク接続(例えば、イーサネット(商標)または光ファイバ)、例えばFMラジオおよび/またはデジタルオーディオ放送といった無線周波数(RF)、IEEE(登録商標)(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格(例えば、802.11(g)または802.11(n))、WIMAX(登録商標)(Worldwide Interoperability for Microwave Access)規格、携帯電話技術(例えば、GSM(商標)(Global Standard for Mobile communication))、衛星通信回線などの無線通信手段、および/または何らかの他の適切な通信手段を利用して通信することができる。本明細書で用いられる有線の通信経路には、ファイバおよび通信用の他の光学手段を利用する経路が含まれる。飛行制御システム120はまた、1つまたは複数の機外処理システム130から情報を受信してもよく、機外処理システム130は、独立型のシステム、または、複数のコンピュータシステムおよび/または複数のサイトに機能が分割されているシステムであってもよい。機外処理システム130および飛行制御システム120は、例えばFMラジオおよび/またはデジタルオーディオ放送といった無線周波数(RF)、IEEE(登録商標)(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格(例えば、802.11(g)または802.11(n))、WIMAX(登録商標)(Worldwide Interoperability for Microwave Access)規格、携帯電話技術(例えば、GSM(商標)(Global Standard for Mobile communication))、衛星通信回線、および/または何らかの他の適切な通信手段を含むがそれらに限定されない1つまたは複数の無線通信媒体を利用して通信可能に繋げられる。
【0017】
図2は、本発明の例示の実施形態による航空機システムを運用する方法200の流れ図である。図3は、本発明の別の実施形態による航空機システムを運用する方法300の流れ図である。実施形態では、方法200は、現在値以外の飛行情報および目標経路情報を、航空機システムのエンジンに関連付けられたエンジン制御システムによって、航空機システムに関連付けられた飛行制御システムから受信するステップ202と、受信した現在値以外の情報を利用して、エンジン制御システムに関連付けられたエンジンを運転するステップ204とを含んでいる。方法300は、現在値以外のエンジン作動状態情報を、飛行制御システムによって、エンジン制御システムから受信するステップ302と、受信した現在値以外の情報を利用して、飛行制御システムに関連付けられた航空機を運転するステップ304とを含んでいる。様々な実施形態において、エンジン制御システムは、FADEC(full authority digital engine control)であり、エンジン作動状態情報は、エンジン状態の評価と、エンジン状態を評価するのに使用されるパラメータとを含んでいる。エンジン制御システム102は、航空機エンジンの様々なパラメータの現在の測定値を診断し、エンジン状態の評価を生成する。エンジン制御システム102によって生成されたエンジン状態の評価、またはエンジン状態の評価を生成するのに使用されたパラメータのいずれかは、飛行制御システム120に送信され、飛行制御システム120によってさらに処理および/または利用される。具体的には、エンジン作動状態情報には、エンジンの許容推力の評価が含まれていてもよい。
【0018】
また、飛行制御システム120からエンジン制御システム102に送信された飛行情報および目標経路情報は、航空機の計画された以後の飛行状態と、航空機の予測された以後の飛行状態との少なくとも一方を含んでいてもよい。このような情報によって、エンジン制御システム102は、エンジンを効率的に運転するための準備をすることができる。このような情報がなければ、その効率的な運転は、限定されてしまうか、あるいは、より厳密に制御されることになるだろう。例えば、一定速度で飛行する場面において、動的クリアランス制御システム(図示せず)は、回転するエンジンのロータにおける動翼の先端とエンジンの筺体との間の隙間を小さくしてもよい。先端の隙間を小さくすることで、動翼の先端を通過する漏れ量を少なくし、エンジンの作動が改善される。また、悪天候、向かい風、乱流、または降雨の上方へと操縦するための高度の上昇のように、航空機が高度を一段階変える必要がある場合、十分な準備時間をかけて是正措置を取らないと、その変更を行うためのエンジン出力の増加によって、動翼の先端が筺体に擦れてしまう可能性がある。動的クリアランス制御システムの筺体では、筺体は、温度変化するのにある程度の時間を必要としてもよく、それにより動翼先端の隙間が変化する。エンジン出力の増加が、筺体が適切な温度になる前に行われると、擦れが発生する可能性がある。飛行制御システム120は、このような高度が一段変化することを予測または計画することができ、その一段変化するのが開始される時刻に先立って、その変化をエンジン制御システム102に送信することができる。したがって、エンジン制御システム102は、動翼先端の擦れを発生させずにエンジンの出力を増加させることができるだけの十分な時間を取って、このような高度の変化にエンジンを対処させることができる。エンジン制御システム102および飛行制御システム120の間の通信によって、エンジン制御システム102は、飛行制御システム120によって提供された情報に基づいて機能してエンジンを制御することができ、飛行制御システム120は、エンジン制御システム102によって提供された情報に基づいて航空機システムを制御することができ、航空機システム全体の性能を改善する。
【0019】
本明細書で用いられる「処理装置」という用語は、中央演算処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、および、本明細書に記載される機能を実行できる何らかの他の回路または処理装置を言う。
【0020】
本明細書で用いられる「ソフトウェア」および「ファームウェア」という用語は、置き換え可能であり、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、および不揮発性RAM(NVRAM)メモリを含む記憶装置に保存され、処理装置106によって実行される何らかのコンピュータプログラムを含んでいる。上記のメモリの形式は、単なる例示であるため、コンピュータプログラムの保存に使用できる記憶装置の形式に関して限定するものではない。
【0021】
前述の記載に基づいて理解されるように、本発明の開示の上記の実施形態は、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、あるいは、それらの組み合わせまたはサブセットを含むコンピュータプログラムまたは工学技術を利用して実施されればよく、その技術的な効果は、航空機システム情報に基づいてエンジンの運転を変更するために、航空機システム情報をエンジン制御システムに送信することである。また、天候および航空交通制御情報などの航空機外部の情報がエンジン制御システムに通信され、外部の情報に基づいてエンジンの運転を制御してもよい。さらに、エンジン状態および保守要件が飛行制御システムに送信され、エンジン情報に基づいて航空機の運転を制御する。このようにして得られた何らかのプログラムは、コンピュータで読み取り可能なコード手段を有しており、1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能な媒体に埋め込みあるいは提供され、本発明の開示の検討された実施形態によるコンピュータプログラム製品、つまり、製品が製作される。コンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、固定(ハード)ドライブ、ディスケット、光ディスク、磁気テープ、読み取り専用メモリ(ROM)などの半導体メモリ、および/または、インターネットあるいは他の通信ネットワークまたはリンクなどの送信/受信の媒体であればよく、それらに限定されることはない。コンピュータコードを含む製品は、1つの媒体から直にコードを実行したり、1つの媒体から他の媒体にコードをコピーしたり、または、コードをネットワークを介して送信したりすることで製作および/あるいは使用されてもよい。
【0022】
エンジン制御システムおよび飛行制御システムの間で情報を通信し、その通信された情報に基づいて航空機エンジンまたは航空機システムの運転を変更する方法およびシステムの上記実施形態は、費用対効果、および、航空機システムの作動および運転を改善する信頼できる手段を提供する。より具体的に言うと、本明細書に記載された方法およびシステムによって、航空機システム情報に基づいてエンジンの運転を変更するのが容易になる。また、上記方法およびシステムによって、エンジン制御システムから飛行制御システムに通信された情報に基づいて航空機の運転を変更するのが容易になる。結果として、本明細書に記載された方法およびシステムによって、費用対効果および信頼できる手法で航空機システムを運転するのが容易になる。
【0023】
ここに記載した説明では、最良のものを含めて本発明を開示するように、ならびに、当業者が、すべての装置またはシステムを製作および使用し、かつ、具体化されたすべての方法を実施することを含めて本発明を実施することができるように、実施例が用いられている。本発明の請求可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者の思いつく他の例を含むことがある。このような他の例は、特許請求の範囲の文言と異なっていない構造要素を有しているか、あるいは、特許請求の範囲の文言と非実質的に異なる同等の構造要素を有している場合には、特許請求の範囲内にあると意図される。
【符号の説明】
【0024】
100 統合されたエンジン制御および飛行制御システム
102 エンジン制御システム
104 エンジン
106 処理装置
108 記憶装置
110 ファン
112 コアエンジン
114 センサ
116 アクチュエータ
120 飛行制御システム
121 処理装置
122 通信経路
123 記憶装置
124 航空機センサ
126 検出システム
128 機内処理システム
130 機外処理システム
200 方法
202 現在値以外の飛行情報および目標経路情報を、航空機システムのエンジンに関連付けられたエンジン制御システムによって、航空機システムに関連付けられた飛行制御システムから受信するステップ
204 受信した現在値以外の情報を利用して、エンジン制御システムに関連付けられたエンジンを運転するステップ
300 方法
302 現在値以外のエンジン作動状態情報を、飛行制御システムによって、エンジン制御システムから受信するステップ
304 受信した現在値以外の情報を利用して、飛行制御システムに関連付けられた航空機を運転するステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合航空機飛行制御システム(100)であって、
エンジン(104)に関連付けられるとともに、処理装置(106)および前記処理装置に通信可能に繋げられた記憶装置(108)を備えており、前記エンジンに関連付けられた複数のセンサ(114)からエンジン情報を受信し、受信した前記エンジン情報を用いて前記エンジンの現在の運転を制御し、エンジン作動状態情報を生成するように構成されたエンジン制御システム(102)と、
航空機に関連付けられるとともに、処理装置(121)および前記処理装置に通信可能に繋げられた記憶装置(123)を備えており、前記航空機に関連付けられた複数の航空機センサ(124)から航空機情報を、ならびに、前記航空機外部から飛行計画情報を受信し、飛行情報および目標経路情報を生成するように構成された飛行制御システム(120)と、
前記エンジン制御システムおよび前記飛行制御システムの間で通信可能に繋げられた通信経路(122)と
を有し、
前記エンジン制御システムは、前記通信経路を利用して、生成された前記エンジン作動状態情報を前記飛行制御システムに送信するように構成され、あるいは、前記飛行制御システムは、前記通信経路を利用して、生成された前記飛行情報および前記目標経路情報を前記エンジン制御システムに送信するように構成された統合航空機飛行制御システム。
【請求項2】
前記エンジン制御システムは、FADEC(full authority digital engine control)を備えた請求項1記載の統合航空機飛行制御システム。
【請求項3】
前記通信経路は、双方向通信経路、第1の片方向通信経路、および第2の片方向通信経路のうちの少なくとも1つを含む請求項1記載の統合航空機飛行制御システム。
【請求項4】
前記エンジン制御システムおよび前記飛行制御システムの間の通信は、前記統合航空機飛行制御システム外部の命令から自立して生じる請求項1記載の統合航空機飛行制御システム。
【請求項5】
前記エンジン制御システムは、前記飛行制御システムによって生成された前記飛行情報および前記目標経路情報を利用して前記エンジンの運転を変更するように構成された請求項1記載の統合航空機飛行制御システム。
【請求項6】
前記飛行制御システムは、前記エンジン制御システムによって生成された前記エンジン作動状態情報を用いて前記航空機の運転を変更するように構成された請求項1記載の統合航空機飛行制御システム。
【請求項7】
前記統合航空機飛行制御システムは、前記航空機外部に配置されて前記飛行制御システムに通信可能に繋げられた別の飛行制御センタ(130)を有し、前記飛行制御センタは、前記エンジン制御システムによって生成された前記エンジン作動状態情報、ならびに、前記飛行制御システムによって生成された前記飛行情報および前記目標経路情報のうちの少なくとも一方を受信するように構成された請求項1記載の統合航空機飛行制御システム。
【請求項8】
前記飛行制御センタは、
前記エンジン制御システムによって生成された前記エンジン作動状態情報、ならびに、前記飛行制御システムによって生成された前記飛行情報および前記目標経路情報のうちの受信した少なくとも一方を処理し、
前記処理した情報を利用して生成される命令およびデータのうちの少なくとも一方を前記飛行制御システムに送信する
ように構成された請求項7記載の統合航空機飛行制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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