説明

エンターテインメント装置及びコンピュータプログラム

【課題】 使用者が手軽にエンターテインメント処理を試すことができるエンターテインメント装置を提供することである。
【解決手段】 ゲーム等、利用者に対してエンターテインメントを提供し体験させるためのエンターテインメント装置は、エンターテインメントとして通常のゲームを行なう通常動作モード108,110と、デモゲーム表示を行なうトライ・ミー・モード112,118とを有し、使用者による操作の入力を受けるための入力装置と、トライ・ミー・モード112,118中に入力を受けたことに応答して、使用者によるゲーム制御が可能なデモ時のゲームを行なうトライアルモード120を開始するための装置とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はエンターテインメント装置に関し、特に、ディスプレイを用いてゲーム等の内容をデモンストレーションする、いわゆる「オートデモンストレーション」モードを持つエンターテインメント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるアーケードゲームの業務用ゲーム装置などでは、使用者がいないときには自動的にデモンストレーションゲームの表示を行なうことにより使用者の興味をひき、できるだけ使用頻度を高めることが一般的である。こうした動作モードは「オートデモンストレーションモード」、より簡略には「オートデモ」と呼ばれる。そうした装置では、デモンストレーションと実際のゲームとは区別される。オートデモ中はゲーム操作を行なうことができず、オートデモに興味を持った使用者がゲーム開始のための何らかの操作を行なうことにより、実際のゲームが開始される。
【0003】
ゲームを開始するための操作としては、スタートボタンのように、ゲーム開始のための特定の入力装置を操作することが一般的である。
【0004】
デモモードにおいて使用者にいかにゲーム内容について興味を持たせるかは、ゲーム装置及びゲームプログラムのメーカにとっては大きな問題である。そのため、例えばデモ画面の明るさを種々に変えてデモ画面にバラエティを持たせるゲーム装置が日本国の特開2004−121868号公報(以下「’868号公報」と呼ぶ。)において提案されている。’868号公報に記載のゲーム装置は、デモモード中にゲーム装置のコインスロットに投入されたコインを検出することによりゲームを開始する。
【0005】
従来から良く知られている電子ゲームでは、プレイヤはボタンが配列されたコントローラを指先で操作することによってディスプレイ上のキャラクタを制御する。一方、最近のゲーム装置の傾向として、いわゆる体感ゲームの人気が高くなっている。体感ゲームとは、従来の電子ゲームと異なり、体を動かすことによってゲームを実行するゲームのことである。体感ゲームの代表的なものとして、例えば、ディスプレイに順次表示される指示にあわせてステップを踏むダンスゲーム、スノーボードを模したコントローラ上に立ち、バランスをとりながらスノーボードの傾きを制御することによって雪の斜面上での滑走をシミュレートするゲーム、ディスプレイ上の野球投手が投げるボールを、バット形のコントローラを振ることにより打ち返す野球ゲームなどがある。こうしたゲームは、もはや単なるゲームではなく、現実を仮想的な現実でシミュレートすることにより、人を楽しませる機能を実現しているということができる。
【0006】
こうしたゲームでは、指先で操作するコントローラではなく、現実世界で使用される道具によく似たコントローラ、又はプレイヤの体の動きを検知するために特に開発されたコントローラを用いることが多い。そうしたコントローラがゲーム装置のすぐ近くにおいてあると、通行人がその道具に興味を持つことが多くなり、さらにゲーム装置に興味を持つ機会も多くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−121868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記したようなデモモードを持つエンターテインメント装置及びゲームには以下のような問題がある。例えば、ゲーム装置及びゲームプログラムのオートデモを見て人がゲームに興味を持った場合を考える。この人が実際にゲームの内容を試すためには、ゲーム開始のための操作(例えばゲーム装置へのコインの投入)をして実際のゲームをしなければならない。ところが、体感ゲームでは、ゲームのコツを覚えるのにある程度の経験が必要である。そのため、特に初めてゲームを行なう人は、うまくゲームをプレイできないことが多い。ある程度上達するためには、ある量の時間をかけてゲームを練習することが必要となる。ゲーム装置を使用するのにお金が必要であれば、プレイヤは練習のためだけに多くのお金を使わなければならない。一方、ある程度上達したプレイヤにとってはゲームが面白くなる。そのため、そうしたプレイヤがゲーム装置を独占してしまいがちである。その結果、他の使用者がゲームを試してみる機会が少なくなってしまうという問題もある。
【0009】
また実際の電子ゲームでは、ゲームを楽しむためには種々の設定を行なう必要がある。単にゲームを少しだけ体験してみたいという使用者の場合、その目的のためにこれら設定を逐一行なう作業は煩雑である。そのために、ゲームに多少興味を持った人でも、ゲームを試すことを逡巡してしまうおそれがある。
【0010】
こうした問題はアーケードゲーム装置のような業務用のゲーム装置だけではなく、例えば家庭用ゲーム装置又はプログラムを販売するために店頭でデモを実行する場合にも生じ得る。また、単なるゲーム装置だけではなく、より一般的なエンターテインメント装置であって、使用者がいない場合にオートデモを行なうような装置でも同様の問題が生ずる。したがって、デモモード実行中に、実際のゲームなどのエンターテインメント処理の内容を確認するための動作モードに容易に移行可能なエンターテインメント装置が求められている。
【0011】
また、店頭でエンターテインメント装置のデモを実行する場合、デモのみの実行が可能で実際のゲーム等のエンターテインメント処理の実行を行なうことができない状態にエンターテインメント装置を設定する必要が生ずる場合がある。そうしたときに、デモ用のエンターテインメント装置又はエンターテインメントプログラムと販売用のエンターテインメント装置又はエンターテインメントプログラムとを区別して準備するのは煩雑である。したがって、デモモードと実際のゲーム等のエンターテインメント処理を実行可能なモードとを容易に切替でき、かつ一般の使用者(消費者)にはその切替が行なえないようなエンターテインメント装置及びその動作方法が必要である。
【0012】
それゆえに本発明の目的の一つは、使用者が手軽にエンターテインメント処理を試すことができるエンターテインメント装置及びその動作方法を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、デモ表示の実行中でも使用者が手軽にエンターテインメント処理を試すことができるエンターテインメント装置及びその動作方法を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、デモ表示の実行中に、使用者がエンターテインメントの内容に興味を持ったことを検知して、使用者がエンターテインメント処理を試すことができるような動作モードに移行可能なエンターテインメント装置及びその動作方法を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、デモ表示と、通常のエンターテインメント処理が実行可能な動作モードとの間の切替がエンターテインメント装置の管理者には容易に行なえ、かつ一般の使用者にはその設定の切替が容易でないようなエンターテインメント装置及びその動作方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1の局面に係るエンターテインメント装置は、使用者の操作に応じた処理をすることにより、使用者に対しエンターテインメントを提供するためのエンターテインメント装置であって、通常の処理の実行を行なう第1の動作モードと、デモ処理の実行を行なう第2の動作モードとを有し、使用者による操作の入力を受けるための入力装置と、第2の動作モード中に、入力装置を介して使用者による所定の入力を受けたことに応答して、使用者によるエンターテインメント処理の実行制御が可能なデモ時のエンターテインメント処理の実行を行なう第3の動作モードを開始するための装置とを含む。
【0017】
第2の動作モードにおけるデモ処理の実行中に、使用者が入力装置を操作して所定の入力を行なうと、エンターテインメント装置は第3の動作モードとなる。第3の動作モードでは、使用者による処理の実行制御が可能なデモ時の処理の実行が行なわれる。使用者は、デモ表示時に入力装置を操作するだけで直ちにエンターテインメント処理を開始できる。エンターテインメント処理の内容を確認するためにわざわざ通常のエンターテインメント処理を実行したり、種々の設定を行なったりする必要はなく、簡単にエンターテインメント処理の内容を確認し評価できる。
【0018】
好ましくは、エンターテインメント装置はさらに、第3の動作モードにおいて、使用者による入力が所定時間なかったことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを第2の動作モードに移行させるための装置を含む。
【0019】
第3の動作モードにおいて入力が所定時間ない場合には、エンターテインメント装置は第2の動作モードに戻る。第3の動作モードでエンターテインメント装置の表示が停止してしまうことがなく、デモ表示に戻るので、使用者の興味をデモ画面により絶えずひきつけることができる。
【0020】
さらに好ましくは、エンターテインメント装置はさらに、所定の画面表示を行なう所定画面表示モードを有する。エンターテインメント装置はさらに、所定画面表示モードにおいて、所定条件が成立したことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを第2の動作モードに移行させるための移行制御装置を含んでもよい。
【0021】
所定画面表示モードで所定画面を表示することで、例えばタイトル画面を表示したり、エンターテインメントプログラム又はエンターテインメント装置のメーカのロゴを表示したり、注意画面を表示したりできる。そのため、使用者がエンターテインメント処理の内容をより容易に理解できるようになり、また所定画面に表示される情報によってエンターテインメント処理の内容に関する的確な知識を獲得できる。
【0022】
移行制御装置は、所定画面表示モードにおいて、使用者による入力が所定時間なかったことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを第2の動作モードに移行させるための装置を含んでもよい。
【0023】
所定画面表示で表示を停止させておくのではなく、デモ処理の実行の画面に自動的に移動させる。デモ処理の実行画面の表示によって使用者の興味を惹きつけることができる。
【0024】
好ましくは、エンターテインメント装置はさらに、使用者からの所定の指示入力を受ける指示入力装置と、第2の動作モード又は第3の動作モードにおいて指示入力装置を介して所定の指示入力を受けたことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを所定画面表示モードに移行させるための装置とを含む。
【0025】
使用者が所定指示を明示的にした場合、その指示にしたがって所定画面表示に移動する。使用者が所定画面に表示された内容を知りたい場合などに有効である。
【0026】
より好ましくは、エンターテインメント装置は、第3の動作モードにおけるエンターテインメント処理の実行が終了したことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを所定動作モードに移行させるための移行制御装置をさらに含む。
【0027】
第3の動作モードにおけるエンターテインメント処理の実行が終了したときには、所定の動作モードに移行するようにすることによって、エンターテインメント処理の内容を使用者によく理解してもらうためによいと思われる順序でエンターテインメント装置の動作を制御できる。
【0028】
さらに好ましくは、移行制御装置は、第3の動作モードにおけるエンターテインメント処理の実行が終了したことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを第2の動作モードに移行させるための装置を含む。
【0029】
第3の動作モードにおけるエンターテインメント処理が終了したときに、第2の動作モードに移行することで、再度デモ処理の実行画面の表示が開始される。第3の動作モードでのエンターテインメント処理を行なった使用者だけでなく、他の使用者もデモ表示によってエンターテインメント処理の内容を知る機会が増大する。
【0030】
移行制御装置は、第3の動作モードにおけるエンターテインメント処理の実行が終了したことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを第3の動作モードの先頭に移行させるための装置を含んでもよい。
【0031】
第3の動作モードにおけるエンターテインメント処理の実行が終了した時点で、再度第3の動作モードにおけるエンターテインメント処理を先頭から再開することで、使用者は再度エンターテインメント処理を試すことができ、エンターテインメント処理の内容をよりよく理解できる。
【0032】
好ましくは、エンターテインメント装置はさらに、エンターテインメント処理の実行に関する所定の設定を行なうためのメニューを表示するメニュー画面表示モードを有してもよい。エンターテインメント装置はさらに、メニュー画面表示モードにおいて使用者からの入力が所定時間なかったことに応答して、エンターテインメント装置の動作モードを所定画面表示モードに移行させるための装置を含んでもよい。
【0033】
メニュー画面表示で表示を停止させておくと、使用者がエンターテインメント装置前からいなくなった場合に、デモ表示が行なわれずエンターテインメント処理の内容を他の使用者に提示することができない。そこで、所定画面表示モードに動作モードを移行させることにより、エンターテインメント処理の内容を使用者が容易に理解できるような形でエンターテインメント装置を動作させることができる。
【0034】
さらに好ましくは、エンターテインメント装置はさらに、第2の動作モードにおいて、所定のシーケンスで1又は複数のエンターテインメント処理のデモ動画表示、及び1又は複数の画面表示の所定の組合せを表示するための装置を含む。
【0035】
エンターテインメント処理のデモ表示で種々の動画及び画面表示が色々な組合せで行なわれるので、使用者の興味をひきつけることができる。
【0036】
より好ましくは、第3の動作モードのエンターテインメント処理の実行は、第1の動作モードにおけるエンターテインメント処理の実行の設定を所定のものに固定したものである。その設定は、乱数にしたがって選択したものでもよい。
【0037】
第3のモードのエンターテインメント処理の実行では設定を固定してあるので、エンターテインメント処理を実行する上で種々の設定を行なう必要なく、直ちにエンターテインメント処理を開始できる。そのため使用者はエンターテインメント処理の内容をより短い時間で理解することができる。また、乱数にしたがって設定を選択した場合には、第3のモードでのエンターテインメント処理を行なうたびに種々の設定にしたがったエンターテインメントを行なうことができ、エンターテインメント処理の面白さを強調できる。さらに、使用者がエンターテインメント処理の内容を容易に理解できる。
【0038】
入力装置は、使用者が操作可能なコントローラと、コントローラからの、コントローラの動きに応じた入力信号を受けるための受信装置とを含んでもよい。
【0039】
使用者がコントローラを操作したことを検知して動作モードを移行させるので、例えばコントローラがエンターテインメント装置本体と別に設けられている場合、使用者が何気なくコントローラを操作した場合にもデモ用のエンターテインメント処理が開始されることとなり、より多くの使用者にエンターテインメント処理の内容を理解してもらうことができる可能性が高くなる。
【0040】
コントローラは加速度センサを有し、入力信号は、この加速度センサの出力から得られるようにしてもよい。
【0041】
コントローラの加速度を加速度センサで検知し、入力信号としてエンターテインメント装置に与える。使用者がコントローラを操作したことが加速度によって判別でき、ただちにデモ用のエンターテインメント処理の実行を開始できる。
【0042】
コントローラと受信装置との間の通信は無線により行なわれてもよい。例えば光無線通信、無線電波通信を使用できる。受信装置は、撮像装置と、撮像装置により撮像されるコントローラの映像に基づいて、コントローラの動きに関する所定の情報を獲得するための情報獲得装置とを含んでもよい。
【0043】
コントローラと受信装置との間の通信を無線で行なうことにより、例えば体感ゲームのように大きな動きを伴うエンターテインメント処理においてコントローラの操作が容易になる。使用者がエンターテインメント処理の面白さをより的確に理解できる可能性が高くなる。
【0044】
コントローラと受信装置との間の通信は有線により行なってもよい。
【0045】
有線で通信を行なえば、無線を用いた場合と比較して入力が確実にエンターテインメント装置に伝えられることになる。またコントローラとエンターテインメント装置との接続関係が明確になる。
【0046】
好ましくは、エンターテインメント装置は、コンピュータ読取可能なプログラムを格納したカートリッジが着脱可能なカートリッジ装着部と、カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに格納されたプログラムを実行するためのプログラム実行回路と、電子的な情報を記憶するための不揮発性記憶装置と、不揮発性記憶装置の所定アドレスの内容を所定の方式により更新する手順を示す所定のプログラムを格納したカートリッジがカートリッジ装着部に装着されたときに、当該カートリッジから所定のプログラムを読出し、当該所定のプログラムを実行することにより不揮発性記憶装置の所定アドレスの内容を書きかえるための装置と、電源が投入されたことに応答して、不揮発性記憶装置の所定アドレスの内容を読出し、読出された内容にしたがって第1の動作モード又は第2の動作モードのいずれかにエンターテインメント装置の動作モードを設定するための装置とを含む。
【0047】
不揮発性記憶装置の内容を専用のカートリッジを用いて書き換えることにより、エンターテインメント装置の動作モードを切替えることができる。販売用の製品の動作モードをこのカートリッジを用いて切替えることにより、店頭デモ用で動作させることが可能になる。販売用の製品と、店頭デモ用の製品とを別々に用意する必要がなくなり、どの販売店でも店頭デモを行なえ、エンターテインメントプログラムの流通を促進できる。
【0048】
所定のプログラムは、所定アドレスに予め定めるコードが書込まれているときは当該所定アドレスを他のコードに更新し、所定アドレスの内容が他のコードであれば予め定めるコードを所定アドレスに書込むようエンターテインメント装置を動作させるものでもよい。
【0049】
本発明の第2の局面に係る方法は、使用者の操作に応じて、使用者にエンターテインメントを提供するためのエンターテインメント装置の動作方法である。このエンターテインメント装置は通常の処理の実行を行なう第1の動作モードと、デモ処理の実行を行なう第2の動作モードとを有する。この方法は、使用者による操作の入力を受ける入力ステップと、前記第2の動作モード中に、前記入力ステップにおいて使用者による所定の入力を受けたことに応答して、エンターテインメント処理の使用者による実行制御が可能なデモ時のエンターテインメント処理の実行を行なう第3の動作モードを開始するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態におけるアダプタ及びカートリッジの外観斜視図である。
【図2】図1のアダプタの第1の使用例の説明図である。
【図3】図2のラケット型入力装置の平面図である。
【図4】図3のラケット型入力装置の本体部分の分解斜視図である。
【図5】図1のアダプタの使用例2の説明図である。
【図6】図5のボーリングボール型コントローラの斜視図である。
【図7】図1のアダプタの電気的構成を示す図である。
【図8】図1のカートリッジの電気的構成を示す図である。
【図9】図8の高速プロセッサのブロック図である。
【図10】図5のカートリッジの電気的構成を示す図である。
【図11】図10の撮像ユニットの電気的構成を示す図である。
【図12】図11のイメージセンサから高速プロセッサへピクセルデータを取り込む際の動作を示すタイミング図である。
【図13】図2のラケット型入力装置の電気的構成を示す図である。
【図14】(A)図13のMCU(MicroControler Unit)の出力ポート0からの出力信号の波形図である。(B)MCUの入力ポート0からの入力信号の波形図である。(C)MCUによる入力判定の説明図である。
【図15】図2のラケット型入力装置を使用したテニスゲームプログラムの動作モードの遷移図である。
【図16】ロゴ画面の例を示す図である。
【図17】CAUTION画面の例を示す図である。
【図18】タイトル画面の例を示す図である。
【図19】トライ・ミー・モードを伴うデモ画面の例を示す図である。
【図20】トライ・ミー・モードを伴うタイトル画面の例を示す図である。
【図21】トライアルモード画面の例を示す図である。
【図22】メニュー画面の一例を示す図である。
【図23】ゲームの終了時に表示される画面を示す図である。
【図24】図2のラケット型入力装置を使用したテニスゲームシステムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図25】図2のラケット型入力装置を使用したテニスゲームシステムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図26】図5のボーリングボール型コントローラを使用したボーリングゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【図27】図5のボーリングボール型コントローラを使用したボーリングゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【図28】図26のステップS203の撮影処理の流れを示すフローチャートである。
【図29】コントローラの他の例示図である。
【図30】第2の実施の形態に係るボールパドルゲーム装置の外観図である。
【図31】ボールパドルゲーム装置の一例を示す平面図である。
【図32】ボールパドルゲーム画面の一例を示す図解図である。
【図33】図30に示すゲーム機72の構成を示すブロック図である。
【図34】カートリッジコネクタ及びメモリカートリッジの形状を示す外観図である。
【図35】カートリッジコネクタ及びメモリカートリッジの形状を示す図解図である。
【図36】高速プロセッサ、本体内蔵ROM(Read−OnlyMemory)及びメモリカートリッジROMの接続状態を示す図解図である。
【図37】高速プロセッサ、本体内蔵ROM及びメモリカートリッジROMの接続状態を示す図解図である。
【図38】メモリカートリッジROM及びボールパドルゲーム装置の内蔵ROMにおけるプログラム及びデータの格納状態を示す図解図である。
【図39】第2の実施の形態に係るゲーム装置において、通常の動作をする設定がされたときの動作モードの遷移を示す図である。
【図40】第2の実施の形態に係るゲーム装置において、デモ動作をする設定がされたときの動作モードの遷移を示す図である。
【図41】タイトル画面の一例を示す図である。
【図42】トライ・ミー・モードにおけるタイトル画面の一例を示す図である。
【図43】トライ・ミー・モードにおけるオートデモ画面の一例を示す図である。
【図44】トライ・ミー・モードにおけるオートデモ画面においてコントローラが操作されたときに表示される簡単な説明画面を示す図である。
【図45】通常の動作をする設定がされたゲーム装置において表示される、ゲームの設定を行なうメニュー画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態で使用する図面において、同一の部分については、同一の参照符号を付している。また、以下では、様々なハウジングが用いられるが、その材質は、例えば、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)である。
【0052】
[第1の実施の形態]
【0053】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエンターテインメント装置を実現するアダプタ1及びカートリッジ500の外観斜視図である。図1に示すように、アダプタ1の前面左側には、電源スイッチ9、リセットスイッチ11、及び、電源ランプ10、が設けられ、前面右側には、赤外線フィルタ19が設けられる。この赤外線フィルタ19は、赤外線以外の光を実質的にカットして、赤外線だけを透過させるフィルタである。赤外線フィルタ19の裏側には、後述の赤外線センサが配置されている。アダプタ1の表面の前縁近傍には、方向キー17A〜17Dが設けられる。方向キー17Aの左側には、キャンセルキー13が設けられる。方向キー17Dの右側には、決定キー15が設けられる。方向キー17A〜17Dは包括して「方向キー17」と呼ばれる。
【0054】
さらに、アダプタ1の装飾板4は、昇降自在に設けられている。この装飾板4にカートリッジ500を置いて、押し下げ、さらに、カートリッジ500を前面側にスライドさせると、図示しないコネクタにカートリッジ500が装着される。このカートリッジ500には、後述の高速プロセッサ及びメモリ等が内蔵されている。
【0055】
A.アダプタ1の第1の使用例
【0056】
図2は、図1のアダプタ1の第1の使用例の説明図である。図2に示すように、AVケーブル12の一方のAVプラグ(図示せず)はアダプタ1のAVジャック(図示せず)に差し込まれ、他方のAVプラグ22はテレビジョン受像機14のAVジャック24に差し込まれる。電源ケーブル16のプラグ(図示せず)はアダプタ1の電源ジャック(図示せず)に差し込まれ、プラグユニット18のプラグは、コンセント20に差し込まれる。プラグユニット18は変圧器を備えており、コンセント20から供給される電圧を一定の電圧に下げて、電源ケーブル16からアダプタ1に供給する。
【0057】
図2に示される例では、アダプタ1はテレビジョン受像機14の上面に載置されている。そして、この第1の使用例では、コントローラはラケット型入力装置700、あるいは、バット型入力装置800及びボール型入力装置854、のいずれかである。ラケット型入力装置700のグリップ底部には、ストラップ703が取付けられる。バット型入力装置800のグリップエンドには、ストラップ801が取付けられる。ボール型入力装置854には、ストラップ803が取付けられる。これらストラップは、ゲーム実行時に入力装置が使用者の手から不用意に離れることを防止する。
【0058】
(ラケット型入力装置)
【0059】
図3は、図2のラケット型入力装置700の平面図である。図4は、図3のラケット型入力装置700の本体部分の分解斜視図である。
【0060】
図3及び図4に示すように、ラケット型入力装置700は、LED(Light
Emitting Diode)カバー728と、下側ハウジング702と、ラバーリング718と、圧電素子720と、ラバーリング719と、挟持板724と、基板712と、LEDホルダ714A及び714Bと、赤外発光ダイオード716A〜716Dとを含む。なお、図4においては、赤外発光ダイオード716C,及び716Dは、基板712の反対側の面に取付けられているため、図には現れていない。ラケット型入力装置700はさらに、操作スイッチ710と、基板726と、赤外発光ダイオード716Eと、ビスカバー部717が形成された側面カバー730A、側面カバー730B,及び730Cと、擬似打球部706と、上側ハウジング704と、グリップカバー732とを含む。
【0061】
ラバーリング718とラバーリング719とで圧電素子720を挟んで、下側ハウジング702の内面に形成された底の浅い円筒状のホルダ(図示せず)に収納して、挟持板724で挟み込む。挟持板724で、ラバーリング718,719を押さえつけるので、圧電素子720は、ラバーリング718,719に密着した状態で固定される。このようにして、圧電素子720は、擬似打球面に平行に取付けられる。
【0062】
基板712には、LEDホルダ714A,714Bが取付けられる。LEDホルダ714A,714Bの各々は、下側ハウジング702側及び上側ハウジング704側の両側から、赤外発光ダイオードを挿入できるように形成されている。LEDホルダ714Aには、下側ハウジング702側から赤外発光ダイオード716Aが嵌め込まれ、上側ハウジング704側から赤外発光ダイオード716Dが嵌め込まれる。同様に、LEDホルダ714Bには、下側ハウジング702側から赤外発光ダイオード716Bが嵌め込まれ、上側ハウジング704側から赤外発光ダイオード716Cが嵌め込まれる。基板712の上側ハウジング704側には、操作スイッチ710が取付けられる。それらを取付けた基板712は、上側ハウジング704に固定される。一方、赤外発光ダイオード716Eは、基板726に取付けられる。赤外発光ダイオード716Eを取付けた基板726は、上側ハウジング704の頂部に設けられたホルダ735に差し込まれる。
【0063】
擬似打球部706及び側面カバー730Aは、上側ハウジング704と下側ハウジング702との間に、挟み込まれる。ラケット型入力装置700の楕円状部分については、上側ハウジング704及び下側ハウジング702の側面からビスをねじ込んで、両者を結合し、擬似打球部706及び側面カバー730Aを固定する。その後、上側ハウジング704及び下側ハウジング702の側面を覆うように、側面カバー730B,730Cを取付ける。また、ラケット型入力装置700の楕円状部分の先端付近の2箇所においては、その2箇所を覆っているビスカバー部717をめくって、下側ハウジング702の表面から上側ハウジング704へビスをねじ込む。ビスをねじ込んだ後に、ビスカバー部717を元に戻して、これらビスの頭を覆う。一方、ラケット型入力装置700のグリップ部分については、下側ハウジング702から上側ハウジング704にビスをねじ込み、両者を結合する。そして、グリップカバー732を、上側ハウジング704及び下側ハウジング702のグリップ部分に挿入する。なお、電源電圧供給用に2本の単三電池がグリップ内部にセットされる。
【0064】
以上のように、側面カバー730A〜730C及びグリップカバー732の存在により、ビスの頭が外部に露出しない。側面カバー730A及びグリップカバー732の材質は、例えば、非フタル酸系塩化ビニールである。したがって、これらはいずれも比較的柔らかい。
【0065】
以上のようにして、赤外発光ダイオード716Eは、ラケット型入力装置700の頂部から露出するように装置700に取り付けられる。赤外発光ダイオード716A,716Bは、下側ハウジング702の表面から露出する。赤外発光ダイオード716C,716Dは、上側ハウジング704の表面から露出する。赤外発光ダイオード716A〜716Dを保護するため、透明のLEDカバー728が、これらを覆うように取付けられる(図3、図4参照)。
【0066】
B.アダプタ1の使用例2
【0067】
図5は、図1のアダプタ1の使用例2の説明図である。図5では、アダプタ1を床面に載置している。この使用例2では、ボーリングボール型コントローラ900と、カートリッジ600とを使用する。ボーリングボール型コントローラ900には、ストラップ901が取付けられる。電源ケーブル16及びAVケーブル12の接続については、図2と同じであり、説明はここでは繰返さない。
【0068】
(ボーリングボール型コントローラ)
【0069】
図6(A)は、図5のボーリングボール型コントローラ900の斜視図である。図6(B)は、図6(A)のボーリングボール型コントローラ900の内部に固定される内殻の斜視図である。
【0070】
図6(A)に示すように、ボーリングボール型コントローラ900の表面には、指穴906A,906B及び指穴908A,908Bが形成される。このボーリングボール型コントローラ900は、指穴906A,906Bが形成された外殻用上側ハウジング902、外殻用下側ハウジング904、及び指穴908A,908Bが形成された指穴形成部材910を含む。外殻用上側ハウジング902及び外殻用下側ハウジング904は、半透明又は透明である。
【0071】
外殻用上側ハウジング902、外殻用下側ハウジング904、及び指穴形成部材910からなる外殻の内部には、図6(B)の内殻用上側ハウジング914及び内殻用下側ハウジング916からなる内殻が固定される。この内殻の表面には、再帰反射シートRSが取付けられる。
【0072】
ここで、図6(A)のボーリングボール型コントローラ900の指穴906A,906B,908Bは、それぞれ、使用者の手の3本の指すなわち中指、薬指、及び親指を挿入する穴である。一方、手が小さい使用者(例えば、子供)でも、指穴906A,906B,908Aを、それぞれ、中指、薬指、及び親指に挿入して、ボーリングボール型コントローラ900を容易に利用できる。
【0073】
C.アダプタ1の電気的構成
【0074】
図7は、図1のアダプタ1の電気的構成を示す図である。図72に示すように、このアダプタ1は、24本の端子T1〜T24を含むコネクタ69と、ラインW1を介して端子T4に接続されたリセットスイッチ11と、ラインW2を介して端子T3に接続された水晶発振回路252と、電源電圧VCC2を受け、それぞれラインW3〜W7を介して端子T6、T9、T10、T13及びT14に接続されたキーブロック254と、電源電圧VCC2を受け、ラインW8を介して端子T17に接続された赤外線信号受信回路(IR受信回路)256と、電源電圧VCC1を受け、ラインW10及びW11を介して端子T20及びT21にそれぞれ接続された入力を持つオーディオアンプ258と、電源電圧VCC0を受け、ラインW26、W22、W23、W24及びW25を介して端子T5,T7及びT8,T11及びT12、T15及びT16,並びにT18及びT19にそれぞれ電源電圧VCC0,VCC1,VCC2,VCC3,及びVCC4を与えるための内部電源電圧発生回路260とを含む。
【0075】
アダプタ1はさらに、電源ジャック27と、電源ジャック27から与えられる交流電圧を直流電圧に変換し電源電圧VCC0をラインW20上に出力するためのAC/DCコンバータ250と、AVジャック25、ビデオジャック31V、Lチャンネルオーディオジャック31L、及び、Rチャンネルオーディオジャック31R(ビデオジャック31V、Lチャンネルオーディオジャック31L、及び、Rチャンネルオーディオジャック31Rをまとめて「ステレオAVジャック31」と呼ぶ。)とを含む。
【0076】
アダプタ1はさらに、ラインW20を介してAC/DCコンバータ250に、ラインW9を介して端子T23に、ラインW12及びW13を介してオーディオアンプ258に、ラインW26を介して内部電源電圧発生回路260に、ラインW14、W15及びW16を介してAVジャック25に、ラインW17〜W19を介してビデオジャック31V、Lチャンネルオーディオジャック31L及びRチャンネルオーディオジャック31Rに、それぞれ接続され、ラインW20とラインW26との間の切断と接続とを行なうことにより、内部電源電圧発生回路260に対し電源電圧VCC0の供給と切断とを行なうための電源スイッチ9を含む。電源スイッチ9はまた、電源のオンとオフとに応じて、所定のラインの組合せの切断と接続とを行なう。
【0077】
アダプタ1は、接地されたシールド部材201で覆われている。コネクタ69の端子T1,T2,T22,T24は接地される。以上の構成の概要を説明する。
【0078】
電源ケーブル16(図2、図5参照)から供給される交流電圧は、電源ジャック27を介して、AC/DCコンバータ250に与えられる。AC/DCコンバータ250は、与えられた交流電圧を直流電圧に変換し、これを電源電圧VCC0として、ラインW20に出力する。電源スイッチ9は、オンの場合、ラインW20とラインW26とを接続して、内部電源電圧発生回路260に電源電圧VCC0を与える。このとき電源スイッチ9は、ラインW9からのビデオ信号VD及びラインW12,W13からのオーディオ信号AL2,AR2をそれぞれ、ラインW14,W15,W16に出力して、AVジャック25に与える。したがって、これらのビデオ信号VD及びオーディオ信号AL2,AR2は、AVケーブル12(図2、図5参照)を介して、テレビジョン受像機14に与えられ、テレビジョン受像機14は、それらに応じた映像を映し出し、また、音声をスピーカ(図示せず)から出力する。
【0079】
一方、電源スイッチ9は、オフの場合、ラインW17,W18,W19をそれぞれ、ラインW14,W15,W16に接続する。これにより、ビデオジャック31Vから入力されたビデオ信号、オーディオジャック31Lから入力されたLチャンネルオーディオ信号、及び、オーディオジャック31Rから入力されたRチャンネルオーディオ信号、がAVジャック25に与えられる。したがって、ジャック31V,31L,31Rからのビデオ信号及びオーディオ信号は、AVジャック25から、AVケーブル12を介して、テレビジョン受像機14に与えられる。このように、電源スイッチ9がオフの場合は、外部機器(例えば、DVD(Digital
Versatile Disc)プレイヤ等)からジャック31V,31L,31Rに入力されたビデオ信号及びオーディオ信号を、テレビジョン受像機14に出力できる。
【0080】
内部電源電圧発生回路260は、電源スイッチ9から与えられた電源電圧VCC0を元に、電源電圧VCC1(例えば、5.0V)、電源電圧VCC2(例えば、3.3V)、電源電圧VCC3(例えば、2.5V)、及び、電源電圧VCC4(例えば、1.5V)を生成して、それぞれを、ラインW22、ラインW23、ラインW24、及びラインW25に出力する。なお、VCC0>VCC1>VCC2>VCC3>VCC4とする。
【0081】
オーディオアンプ258は、端子T21に接続されたラインW11からのRチャンネルオーディオ信号AR1及び端子T20に接続されたラインW10からのLチャンネルオーディオ信号AL1を増幅して、増幅後のRチャンネルオーディオ信号AR2及びLチャンネルオーディオ信号AL2をそれぞれ、ラインW13,W12に出力する。このオーディオアンプ258には、電源電圧VCC1が供給される。
【0082】
ビデオ信号VDを電源スイッチ9に入力するラインW9は、コネクタ69の端子T23に接続される。
【0083】
IR受信回路256は、受信したデジタル変調された赤外線信号を、デジタル復調して、ラインW8に出力する。ラインW8は、コネクタ69の端子T17に接続される。なお、IR受信回路256には、電源電圧VCC2が供給される。
【0084】
キーブロック254は、キャンセルキー13、方向キー17A〜17D、及び、決定キー15、並びに、図示しないシフトレジスタを含む。このシフトレジスタは、各キー13,17A〜17D及び15からパラレルに入力される信号をシリアル信号に変換して、ラインW3に出力する。このラインW3は、コネクタ69の端子T6に接続される。また、このシフトレジスタには、端子T10に接続されるラインW5から、クロックが入力され、端子T9に接続されるラインW4から、制御信号が入力される。なお、キーブロック254には、電源電圧VCC2が供給される。
【0085】
水晶発振回路252は、一定周波数(例えば、3.579545MHz)のクロックを発振して、ラインW2に供給する。ラインW2は、コネクタ69の端子T3に接続される。なお、水晶発振回路252には、電源電圧VCC1が供給される。
【0086】
リセットスイッチ11は、手動操作に応じて、システムをリセットするためのリセット信号をラインW1に出力する。ラインW1は、コネクタ69の端子T4に接続される。
【0087】
D.カートリッジ500の電気的構成
【0088】
図8は、図1のカートリッジ500の電気的構成を示す。図8に示すように、カートリッジ500は、高速プロセッサ575、メモリ577、端子t1〜t24、アドレスバス579、データバス581、振幅設定回路583、コンデンサ589、及び抵抗586,587,588、を含む。
【0089】
振幅設定回路583は、抵抗584及び585を含む。高速プロセッサ575は、リセット信号を入力するリセット入力/RESET、クロックSCLK2を入力するクロック入力XT、データの入出力のための入出力ポート(I/Oポート)IO0〜IOn(nは自然数。例えば、n=23)、アナログ信号を入力するためのアナログ入力ポートAIN0〜AINk(kは自然数。例えば、k=5)、オーディオ信号AL1,AR1を出力するためのオーディオ出力AL,AR、ビデオ信号VDを出力するためのビデオ出力VO、制御信号(例えば、チップイネーブル信号、アウトプットイネーブル信号、ライトイネーブル信号など)を出力するための制御信号出力ポート、第2データバス、及び、第2アドレスバス、を含む。メモリ577は、アドレスバス、データバス、及び、制御信号(例えば、チップイネーブル信号、アウトプットイネーブル信号、ライトイネーブル信号など)を入力するための制御信号入力ポートを含む。メモリ577としては、例えば、ROM又はフラッシュメモリ等の任意のメモリを使用できる。
【0090】
高速プロセッサ575の制御信号出力ポートは、メモリ577の制御信号入力ポートに接続される。高速プロセッサ575の第2アドレスバス及びメモリ577のアドレスバスは、アドレスバス579に接続される。高速プロセッサ575の第2データバス及びメモリ577のデータバスは、データバス581に接続される。ここで、高速プロセッサ575の制御信号出力ポートは、例えば、アウトプットイネーブル信号を出力するOE出力ポート、チップイネーブル信号を出力するCE出力ポート、ライトイネーブル信号を出力するWE出力ポート、等を含む。メモリ577の制御信号入力ポートは、例えば、高速プロセッサ575のOE出力ポートに接続されるOE入力ポート、高速プロセッサ575のCE出力ポートに接続されるCE入力ポート、高速プロセッサ575のWE出力ポートに接続されるWE入力ポート、等を含む。
【0091】
メモリ577は、チップイネーブル信号が入力されたときに、自分がアクセス先として選択されたと認識し、これとほぼ同時に入力されたアドレス信号及びアウトプットイネーブル信号に応答して、データ信号を出力する。アドレス信号は、アドレスバス579を介してメモリ577に入力され、データ信号は、データバス581を介して高速プロセッサ575に入力される。また、メモリ577は、チップイネーブル信号が入力されたときに、自分がアクセス先として選択されたと認識し、これとほぼ同時に入力されたアドレス信号及びライトイネーブル信号に応答して、データ信号を取り込み、書き込みを行なう。アドレス信号は、アドレスバス579を介してメモリ577に入力され、データ信号は、高速プロセッサ575からデータバス581を介してメモリ577に入力される。
【0092】
端子t1〜t24は、カートリッジ500がアダプタ1に装着されたとき、アダプタ1のコネクタ69の端子T1〜T24に一対一に接続される。また、端子t1,t2,t22,t24は、接地される。端子t3は、振幅設定回路583に接続される。端子t4は、高速プロセッサ575のリセット入力/RESETに接続される。
【0093】
端子t5からは、電源電圧VCC0が供給される。端子t7,t8からは、電源電圧VCC1が供給される。端子t11,t12からは、電源電圧VCC2が供給される。端子t15,t16からは、電源電圧VCC3が供給される。端子t18,t19からは、電源電圧VCC4が供給される。端子t6,t9,t10,t17は、それぞれ、高速プロセッサ575のI/OポートIO21,IO20,IO19,IO16に接続される。端子t13,t14には、それぞれ抵抗586,587の一方端が接続され、抵抗586,587の他方端には、電源電圧VCC2が与えられる。端子t20,t21は、それぞれ、高速プロセッサ575のオーディオ出力AL,ARに接続される。端子t23は、高速プロセッサ575のビデオ出力VOに接続される。
【0094】
振幅設定回路583の抵抗584の一方端は端子t3に接続され、他方端は、高速プロセッサ575のクロック入力XT及び抵抗585の一方端に接続される。抵抗585の他方端は接地される。つまり、振幅設定回路583は、抵抗分圧回路である。
【0095】
アダプタ1の水晶発振回路252が発振したクロックSCLK1は、端子t3を介して、振幅設定回路583に入力される。応じて、振幅設定回路583によりクロックSCLK1より振幅が小さいクロックSCLK2が生成されて、クロック入力XTに供給される。つまり、クロックSCLK2の振幅は、抵抗584と抵抗585との比で定まる値に設定される。
【0096】
電源電圧VCC2は、高速プロセッサ575のアナログ回路に供給され、電源電圧VCC3は、高速プロセッサ575のデジタル回路に供給される。
【0097】
(高速プロセッサ575の電気的構成)
【0098】
図9は、図8の高速プロセッサ575のブロック図である。図9に示すように、この高速プロセッサ575は、中央演算処理装置(CPU:central
processing unit)401、グラフィックプロセッサ402、サウンドプロセッサ403、DMAコントローラ404、第1バス調停回路405、第2バス調停回路406、内部メモリ407、A/Dコンバータ(ADC:analog
to digital converter)408、入出力制御回路409、タイマ回路410、DRAM(dynamic random access memory)リフレッシュ制御回路411、外部メモリインタフェース回路412、クロックドライバ413、PLL(phase−locked
loop)回路414、低電圧検出回路415、第1バス418、及び、第2バス419、を含む。第1バス418は、第1アドレスバス及び第1データバスを含む。第2バス419は、図8の第2アドレスバス及び第2データバスを含む。バス590は、図8のアドレスバス579及びデータバス581からなる。
【0099】
CPU401は、メモリ(内部メモリ407、又は、メモリ577)に格納されたプログラムにしたがい、各種演算やシステム全体の制御を行なう。CPU401は、第1バス418及び第2バス419のバスマスタである。このバスに接続された各部からは、それぞれのバスに接続された資源にアクセス可能である。
【0100】
グラフィックプロセッサ402は、第1バス418及び第2バス419のバスマスタである。グラフィックプロセッサ402は、メモリ(内部メモリ407、又は、メモリ577)に格納されたデータを基に、ビデオ信号VDを生成して、ビデオ出力VOから出力する。グラフィックプロセッサ402は、第1バス418を通じて、CPU401により制御される。また、グラフィックプロセッサ402は、CPU401に対して、割込要求信号420を発生する機能を有する。ここで、グラフィックプロセッサ402が生成するビデオ信号VDは、例えば、コンポジット信号である。
【0101】
サウンドプロセッサ403は、第1バス418及び第2バス419のバスマスタである。サウンドプロセッサ403は、メモリ(内部メモリ407、又は、メモリ577)に格納されたデータを基に、アナログのオーディオ信号AL1,AR1を生成して、オーディオ出力AL,ARから出力する。サウンドプロセッサ403は、第1バス418を通じて、CPU401により制御される。また、サウンドプロセッサ403は、CPU401に対して、割込要求信号420を発生する機能を有する。
【0102】
DMAコントローラ404は、メモリ577から、内部メモリ407へのデータ転送を司る。また、DMAコントローラ404は、データ転送の完了を通知するために、CPU401に対する割込要求信号420を発生する機能を有する。DMAコントローラ404は、第1バス418及び第2バス419のバスマスタである。DMAコントローラ404は、第1バス418を通じてCPU401により制御される。
【0103】
内部メモリ407は、マスクROM、SRAM(static
random access memory)、及び、DRAM(dynamic random access memory)のうち、必要なものを備える。DRAMが搭載される場合、定期的にリフレッシュと呼ばれる記憶内容保持のための動作が必要とされる。
【0104】
第1バス調停回路405は、第1バス418の各バスマスタからの第1バス使用要求信号を受け付け、調停を行ない、各バスマスタへの第1バス使用許可信号を発行する。どのバスマスタも、第1バス使用許可信号を受領することによって第1バス418に対するアクセスが許可される。ここで、第1バス使用要求信号及び第1バス使用許可信号は、図9では、第1バス調停信号422として示されている。
【0105】
第2バス調停回路406は、第2バス419の各バスマスタからの第2バス使用要求信号を受け付け、調停を行ない、各バスマスタへの第2バス使用許可信号を発行する。どのバスマスタも、第2バス使用許可信号を受領することによって第2バス419に対するアクセスが許可される。ここで、第2バス使用要求信号及び第2バス使用許可信号は、図9では、第2バス調停信号423として示されている。
【0106】
入出力制御回路409は、外部入出力装置や外部の半導体素子との通信等を、図8のI/OポートIO0〜IOnを介して行なう。I/OポートIO0〜IOnからの入出力信号は、第1バス418を介して、CPU401からリード/ライトされる。また、入出力制御回路409は、CPU401に対して、割込要求信号420を発生する機能を有する。
【0107】
タイマ回路410は、設定された時間間隔に基づき、CPU401に対する割込要求信号420を発生する機能を有する。時間間隔等の設定は、第1バス418を介してCPU401によって行なわれる。
【0108】
ADC408は、図8のアナログ入力ポートAIN0〜AINkから入力されたアナログ入力信号をデジタル信号に変換する。このデジタル信号は、第1バス418を介してCPU401によってリードされる。また、ADC408は、CPU401に対して、割込要求信号420を発生する機能を有する。
【0109】
PLL回路414は、クロック入力XTから入力されるクロック信号SCLK2を逓倍した高周波クロック信号を生成する。
【0110】
クロックドライバ413は、PLL回路414より受け取った高周波クロック信号を、各ブロックへクロック信号425を供給するのに十分な信号強度へ増幅する。
【0111】
低電圧検出回路415は、電源電圧VCC2,VCC3を監視し、電源電圧VCC2,VCC3のいずれかが、対応した一定電圧以下のときに、PLL回路414のリセット信号426、その他のシステム全体のリセット信号427を発行する。
【0112】
外部メモリインタフェース回路412は、第2バス419をバス590に接続するための機能、及び、第2バス419のサイクル終了信号428を発行することにより、第2バスのバスサイクル長を制御する機能、を有する。また、外部メモリインタフェース回路412は、メモリ577の制御信号を、制御信号出力ポートから出力する。
【0113】
DRAMリフレッシュ制御回路411は、一定期間毎に第1バス418の使用権を無条件に獲得し、DRAMのリフレッシュ動作を行なう。なお、DRAMリフレッシュ制御回路411は、内部メモリ407がDRAMを含む場合に設けられる。
【0114】
E.カートリッジ600の電気的構成
【0115】
図10は、図5のカートリッジ600の電気的構成を示す図である。図10に示すように、このカートリッジ600は、図8の構成に、撮像ユニット603を加えたものであり、他の部分はカートリッジ500と同様である。したがってここではカートリッジ600に関する詳細な説明は繰返さない。
【0116】
図11は、図10の撮像ユニット603の電気的構成を示す図である。図12は、図11のイメージセンサ654から高速プロセッサ575へピクセルデータを取り込む際の動作を示すタイミング図である。
【0117】
図11を参照して、イメージセンサ654は、端子t3に接続されており、水晶発振回路252が発振したクロックSCLK1により動作するものであって、ピクセルデータD(X,Y)をアナログ信号として出力するタイプのものである。ピクセルデータD(X,Y)は高速プロセッサ575のアナログ入力ポートAIN0に入力される。アナログ入力ポートAIN0は、この高速プロセッサ575においてADC408に接続され、したがって、高速プロセッサ575は、ADC408からデジタルデータに変換されたピクセルデータをその内部に取得する。
【0118】
高速プロセッサ575のI/OポートIO8からはイメージセンサ654をリセットするためのリセット信号RESETが出力され、イメージセンサ654に与えられる。イメージセンサ654からは、ピクセルデータストローブ信号PDS及びフレームステータスフラグ信号FSFが出力され、それらの信号が高速プロセッサ575のI/OポートIO10及びIO9にそれぞれ与えられる。
【0119】
ピクセルデータストローブ信号PDSは上述の各ピクセルデータD(X,Y)を読込むための図12(B)に示すようなストローブ信号である。フレームステータスフラグ信号FSFはイメージセンサ654の状態を示すフラグ信号で、図12(A)に示すように、このイメージセンサ654の露光期間を規定する。つまり、フレームステータスフラグ信号FSFの図12(A)に示すローレベルが露光期間を示し、図12(A)に示すハイレベルが非露光期間を示す。
【0120】
高速プロセッサ575は、イメージセンサ654の制御レジスタ(図示せず)に設定するコマンド(又はコマンド+データ)をレジスタデータとしてI/OポートIO0〜IO6から出力する。高速プロセッサ575はまた、ハイレベル及びローレベルを繰返すレジスタ設定クロックRCLKを出力し、それらをイメージセンサ654に与える。
【0121】
4つの赤外発光ダイオード614A〜614Dは、互いに並列接続される。この赤外発光ダイオード614A〜614DはLED駆動回路690によって、点灯され又は消灯(非点灯)される。LED駆動回路690は、イメージセンサ654から上述のフレームステータスフラグ信号FSFを受け、このフラグ信号FSFは、抵抗683及びコンデンサ684からなる微分回路685を通してPNPトランジスタ686のベースに与えられる。このPNPトランジスタ686にはさらにプルアップ抵抗687が接続されていて、このPNPトランジスタ686のベースは、通常は、ハイレベルにプルアップされている。そして、フレームステータス信号FSFがローレベルになると、そのローレベルが微分回路685を経てベースに入力される。その結果、PNPトランジスタ686は、フラグ信号FSFがローレベル期間にのみオンする。
【0122】
PNPトランジスタ686のコレクタは抵抗680,689を介して接地される。コレクタ抵抗680及び689の接続点がNPNトランジスタ681のベースに接続される。このNPNトランジスタ681のコレクタが各赤外発光ダイオード614A〜614Dのアノードに共通に接続される。NPNトランジスタ681のエミッタが別のNPNトランジスタ682のベースに直接接続される。NPNトランジスタ682のコレクタが各赤外発光ダイオード614A〜614Dのカソードに共通接続され、エミッタが抵抗691を介して接地される。
【0123】
このLED駆動回路690では、高速プロセッサ575のI/OポートIO13から出力されるLEDコントロール信号LEDCがアクティブ(ハイレベル)でありかつイメージセンサ654からのフレームステータスフラグ信号FSFがローレベルである期間にのみ赤外発光ダイオード614A〜614Dが点灯される。
【0124】
図12(A)に示すようにフレームステータスフラグ信号FSFがローレベルになると、そのローレベル期間中(実際には微分回路685の時定数での遅れがあるが)、PNPトランジスタ686がオンする。したがって、図12(D)に示すLEDコントロール信号LEDCが高速プロセッサ575からハイレベルで出力されると、NPNトランジスタ681のベースがハイベルとなり、このトランジスタ681がオンとなる。トランジスタ681がオンするとトランジスタ682はオンとなる。したがって、電源VCC1から各赤外発光ダイオード614A〜614D及びトランジスタ682を経て電流が流れ、応じて図12(E)に示すように各赤外発光ダイオード614A〜614Dが点灯される。
【0125】
LED駆動回路690では、このように、図12(D)のLEDコントロール信号LEDCがアクティブでありかつ図12(A)のフレームステータスフラグ信号FSFがローレベルである期間にのみ赤外発光ダイオード15が点灯されるので、イメージセンサ654の露光期間(図12(F)参照)にのみ赤外発光ダイオード614A〜614Dが点灯されることになる。したがって、無駄な電力消費を抑制することができる。
【0126】
F.ラケット型入力装置700の電気的構成
【0127】
図4で示したように、ラケット型入力装置700には、加速度センサ回路766(後述)を構成する圧電素子720が固着される。圧電素子720は、よく知られているように、金属板上にセラミック板を貼付したものであり、加速度センサとして利用される。つまり、圧電素子720のセラミック板は、圧電セラミックであり、その圧電セラミックに応力が作用したとき、圧電セラミックから電気信号が発生することがよく知られている。そこで、圧電素子720すなわちラケット型入力装置700の移動に応じて圧電素子720から発生する電気信号を取出す。ただし、後述のように、その電気信号にしたがって所定のデジタル信号処理をすることによって、MCU768(後述)に、加速度に相関したデジタル信号(以下「加速度相関デジタル信号」と呼ぶ。)又はデータを取り込むようにしている。
【0128】
図13は、図2のラケット型入力装置700の電気的構成を示す図である。図14(A)は、図13のMCU768の出力ポート0からの出力信号の波形図、図14(B)は、MCU768の入力ポート0からの入力信号の波形図、図14(C)は、MCU768による入力判定の説明図、である。
【0129】
図13を参照して、圧電素子720は、加速度センサ回路766に含まれる。また、MCU768には、外付けの発振回路767が設けられ、MCU768は、この発振回路767からのクロック信号に応答して動作する。MCU768は、矩形波信号を出力ポート0から出力し、抵抗791を通して、圧電素子720の一方電極720Aに印加する。圧電素子720の電極720Aは、コンデンサ792を介して接地される。
【0130】
圧電素子720の他方の電極720Bは、抵抗793を通してMCU768の入力ポート0に接続される。電極720Bはまた、ダイオード回路788に接続され、それによって電圧の変動幅が一定以内になるようにされている。なお、圧電素子720の2つの電極720A及び720Bは、比較的抵抗値の高い抵抗790で電気的に分離されている。
【0131】
MCU768の入力ポート1は抵抗769と抵抗770との節点に接続されている。抵抗769の他端は電源Vccに接続されている。抵抗770の他端はスイッチ771の一端に接続され、スイッチ771の他端は接地されている。スイッチ771が切断されていると入力ポート1が接続されている節点の電位は電源Vccの電位と等しい。スイッチ771が導通すると電源Vccから接地に電流が流れ、入力ポート1が接続されている節点の電位は、抵抗769と抵抗770とによる電圧分割に対応する電位に下がる。MCU768はこの電位の変化によってスイッチ771が導通しているか否かを判定できる。
【0132】
MCU768の出力ポート1は、抵抗772を介してPNPトランジスタ773のベースに接続されている。トランジスタ773のエミッタは電源Vccに接続され、コレクタは抵抗774、775、776、777、及び778のそれぞれ一端に接続されている。これら抵抗774、775、776、777、及び778の他端はそれぞれ前述した赤外発光ダイオード716a〜716eに接続されている。出力ポート1からの出力によって、赤外発光ダイオード716a〜716eの発光を制御できる。
【0133】
図14(A)に示す矩形波信号が圧電素子720の電極720Aに印加されると、MCU768の入力ポート0には、コンデンサ792の充放電に伴って、図14(B)のような三角波信号が入力される。ただし、三角波信号の大きさ(波高値)は、ダイオード回路788によって決まる。
【0134】
ラケット型入力装置700が静止しているとき、図14(B)の左端に示すように、三角波信号のマイナス(負)側レベルは変化しない。しかしながら、ラケット型入力装置700が使用者によって三次元空間内で移動されると、その移動に伴なう圧電効果によって、圧電素子720に加速度と相関した電圧(以下「加速度相関電圧」と呼ぶ。)が生じる。この加速度相関電圧は、三角波信号のマイナス側レベルをバイアスする。したがって、ラケット型入力装置700が変位されると、その変位加速度の大きさに応じたレベルの加速度相関電圧が圧電素子720に生じ、したがって、MCU768の入力ポート0に入力される三角波信号のマイナス側レベルが図14(B)に示すように、加速度相関電圧789のレベルに応じて変動する。
【0135】
MCU768は、このような三角波信号のマイナス側レベル変動を加速度データに変換する。そして、MCU768は、その加速度データに応じて、出力ポート1の値を設定し、トランジスタ773のオン/オフを制御することによって、赤外発光ダイオード716A〜716Eを駆動する(赤外線通信)。
【0136】
さて、起動回路779は、カレントミラー回路799及びコンデンサ786を含む。ここで、例えば、抵抗784,785のそれぞれを1MΩとし、抵抗780を100kΩとし、抵抗781を1MΩとする。このように、抵抗784,785の抵抗値を大きな値とする。また、抵抗781の抵抗値を、抵抗780の抵抗値より大きくする。
【0137】
まず、ラケット型入力装置700が静止しており、圧電素子720が電圧を発生していない場合は、MCU768は、出力ポート0から矩形波信号を出力しない。この場合、PNPトランジスタ782のコレクタ電流及びPNPトランジスタ783のコレクタ電流は同じ値であり、抵抗780の抵抗値は、抵抗781の抵抗値より小さいので、PNPトランジスタ782のコレクタ端子の電位は、PNPトランジスタ783のコレクタ端子の電位より小さい値となっている(上記例では、1/10)。このため、MCU768の入力ポート3には、ローレベルの電圧が与えられており、それゆえ、MCU768は、矩形波信号の出力を停止する。
【0138】
そして、ラケット型入力装置700が変位した場合、圧電素子720が振動し、この振動に応じた電圧が発生する。そして、この電圧がマイナス側に振れた場合、PNPトランジスタ782のベース電流がコンデンサ786の方へ流れる。つまり、ラケット型入力装置700が変位しない場合と比較して、PNPトランジスタ782のベース電流が増加する。すると、PNPトランジスタ782のコレクタ電流が大きくなり、コレクタ端子の電位が上昇して、ハイレベルの電圧が,MCU768の入力ポート3に与えられる。これにより、MCU768は、出力ポート0からの矩形波信号の出力を開始する。
【0139】
なお、バット型入力装置800及びボール型入力装置854の電気的構成は、ラケット型入力装置700と同様であり、ここではその詳細な説明は繰返さない。ただし、バット型入力装置800では、4個の赤外発光ダイオードを使用する。また、ボール型入力装置854では、2個の赤外発光ダイオードを使用する。
【0140】
G.図2のラケット型入力装置700を使用したエンターテインメント処理
【0141】
テレビジョン受像機14をテニスゲームシステムの一部として使用する場合、以下の操作を行なう。例えば、図2のように、アダプタ1をセッティングし、テニスゲームシステムを実現するプログラム及びデータを格納したメモリ577(図8参照)を内蔵したカートリッジ500を、アダプタ1に装着する。そして、テレビジョン受像機14をオンにし、かつ、アダプタ1の電源スイッチ9をオンにする。
【0142】
すると、このテニスゲームシステムでは、カートリッジ500の高速プロセッサ575は、テレビジョン受像機14に、テニスをシミュレートするための、ボール、選手キャラクタ、ネットキャラクタ、及び、コートキャラクタ等を表示するためのビデオ信号を生成して、ビデオ出力VOに出力する。このビデオ信号は、カートリッジ500の端子t23、アダプタ1の端子T23、及び、AVジャック25を介して、テレビジョン受像機14に与えられる。これにより、テレビジョン受像機14には、ボール、選手、ネット、及びテニスコート等の映像が表示される。また、高速プロセッサ575は、音楽や効果音等をテレビジョン受像機14のスピーカから出力するためのオーディオ信号を生成して、オーディオ出力AL,ARに出力する。このオーディオ信号は、カートリッジ500の端子t20,t21、アダプタ1の端子T20,T21、オーディオアンプ258、及び、AVジャック25を介して、テレビジョン受像機14に与えられる。これにより、テレビジョン受像機14のスピーカから音楽等が出力される。
【0143】
このテニスゲームシステムで、ラケット型入力装置700をプレイヤが実空間中で実際に振ったときには以下のような動作が行なわれる。ラケット型入力装置700の圧電素子720からの加速度相関信号に応じた赤外線信号が、赤外発光ダイオード716A〜716Eから、アダプタ1のIR受信回路256へ送信される。すると、IR受信回路256は、受信した赤外線信号をデジタル復調し、端子T17を介して、カートリッジ500の端子t17に出力する。高速プロセッサ575は、この信号を、I/OポートIO16から入力して、メモリ577のプログラムにしたがった処理を実行する。なお、高速プロセッサ575は、ラケット型入力装置700で一定以上の加速度が検出され、それに応じた赤外線信号を受信したときに、プレイヤによる入力があったと判断し、そうでない場合は、無操作(無入力)と判断する。
【0144】
例えば、画面上に表示されたボールの移動タイミングに合わせて、ラケット型入力装置700を、プレイヤが実空間中で実際に振ったものとする。このとき、高速プロセッサ575が、圧電素子720からの加速度相関信号を、赤外発光ダイオード716A〜716EからIR受信回路256へ伝達される赤外線信号によって検出する。高速プロセッサ575はさらに、この加速度相関信号に基づいてラケット型入力装置700の速度を算出する。高速プロセッサ575は、ラケット型入力装置700が所定の速度に達したタイミングとボールの画面上での位置とにしたがって、あたかもボールがラケットにはじき返されたように、画面上のボールをコートの相手側方向に向かって移動させる。ボールが移動した位置に応じて、アウトかインか等を識別する。ただし、ラケット型入力装置700を振ったタイミングとボールの画面上での位置とにずれがある場合には、たとえば空振り(後逸)として認識する。
【0145】
図15は、この第1の実施の形態に係るアダプタ1により実行されるエンターテインメントプログラムのうち、図2のラケット型入力装置700を使用したテニスゲームシステムの動作モードの遷移を示す図である。図15を参照して、このエンターテインメントプログラムは、起動されると(100)まず第1のロゴ画面を表示する動作モード102となる。ロゴ画面は、このゲームプログラムを開発したメーカのロゴを表示する画面である。この画面の例を図16に示す。
【0146】
続いてアダプタ1及びゲームプログラムの使用上の注意事項を表示するCAUTION画面の表示を行なう(CAUTION画面表示の動作モード104)。CAUTION画面の例を図17に示す。CAUTION画面を表示してから所定時間経過すると、第1のタイトル画面を表示する動作モード106に遷移する。
【0147】
タイトル画面とは、このゲームプログラムで行なえるゲームの内容を示したものである。タイトル画面の例を図18に示す。以下では、上に述べたようにテニスゲームシステムを例として説明する。
【0148】
タイトル画面を表示している際に使用者がENTERボタンを押すとゲームメニューを表示するモード108となる。ゲームを進行するための何らかの動作を使用者が行なうと、ゲーム画面110となる。ゲーム中には実際にラケット型入力装置700を使用してテニスゲームを実行する処理があり、一旦ゲームが始まるとゲームが終了しない限りその他の画面(例えばタイトル画面)に戻ることはない。このようにゲームをプレイしている間の画面をプレイ中画面と呼ぶ。一方、ゲームメニューを表示するモード108において、3分間操作がなかった場合、タイトル画面の表示モード106に戻る。
【0149】
なお、ゲームプログラムの実行中には実際のゲーム場面以外にも種々の画面がある。例えばゲームの種類を選択したり、ゲームの相手選手を選択したりするための選択メニューである。その例を図22及び図23に示す。図22はゲームのプレイモードを選択するためのメニュー画面である。また図23は、ゲームの途中で(例えばトーナメントの1試合終了後に)表示される画面である。これら画面のうち、図23はプレイ中画面として取り扱われる。つまり、この画面が表示されている場合には他の画面に変化することはない。使用者により、ゲーム状態を続けるか、セーブするか、放棄するかという選択を待たずに他の画面に遷移してしまうことを許すと、使用者が行ないたい処理を正しく行なうことができない場合が生ずるおそれがあるためである。一方、図22に示すようなそれ以外のメニュー画面はプレイ中画面として扱われない。
【0150】
再び図15を参照して、ゲーム動作モード110の実行中にプレイ中以外の画面で3分間操作がなかった場合、タイトル画面の表示モード106に戻る。
【0151】
一方、タイトル画面の表示モード106において30秒間操作が何も行なわれなかった場合には、本実施の形態に係るエンターテインメントシステムの特徴の一つである、「トライ・ミー・モード」と呼ばれるオートデモモード112に移る。オートデモモードでは、使用者による操作がなければ、所定の条件が成立するまで(例えば所定時間経過後、あるいはテニス1セットの決着がつくまで)コンピュータによるテニスゲームの実行が自動的に行なわれ、その状態が画面に表示される。その様子を図19に示す。オートデモ実行時に本体のENTERボタンが押されると動作モードはタイトル画面の表示モード106に戻る。
【0152】
なおこのオートデモ画面では、上記した種々の設定を様々に変えてデモゲームを実行することが好ましい。例えば第1回目のデモではあるコート(例えば昼間の屋外芝生コート)での試合、第2回目のデモでは別のコート(例えば屋内コート)での試合というように会場を順番に変えてデモを順次行なうようにしてもよい。又は、デモのサイクルごとに相手選手を順番に変えるようにしてもよい。この順番は予め決めておいてもよいし、デモのサイクルごとにランダムに選択するようにしてもよい。
【0153】
一方、オートデモモード112において使用者がラケット型入力装置700を持ってスイングした場合、そのスイングを検知して自動的にゲームを開始する。具体的には、ラケット型入力装置700から一定加速度以上の加速度に対応するコードをアダプタ1が受信したことによって、又はラケットのボタンのオン/オフの状態を示すコードをアダプタ1が受信したことによって、オートデモモードから後述のトライアルモードに移行する。
このようにオートデモモードからトライアルモードに直ちに移行できることを使用者に対して明らかにするために、図19に示す画面ではラケットを振ることによりゲームが開始されることを明らかにするメッセージが表示されている。このようにして開始されたゲームは、プレイモードとしてコンピュータが予め定めたプレイモードが選択されることを除き、通常のゲームと何ら変わりはない。
【0154】
このトライ・ミー・モードを設けたことにより、使用者がオートデモ画面を見てラケット型入力装置700を用いて何らかの動作を行なうと、直ちにゲームを始めることができる。通常のゲームであればプレイモードの選択、ゲーム種類の選択、選手名の選択など、種々の選択を行なって初めてゲームを開始できるが、そのような煩雑な手続きをすることなく、通常のゲームと同様のゲームを体験できる。したがって使用者はゲームの内容をすぐに確認し楽しむことができる。
【0155】
なお、トライアルモードのゲームでも、上記した種々の設定を様々に変えるようにすることが好ましい。その順番を予め決めておいてもよいし、トライアルゲームごとにランダムに選択するようにしてもよい。
【0156】
一方、使用者による操作なしで上記した所定の条件が成立してオートデモが終了すると、第2のロゴ画面の表示モード114となる。この第2のロゴ画面は、第1のロゴ画面表示モード106で表示されるものと同じ画面である。ただし、両者の動作モードは異なっている。第2のロゴ画面表示モード114が所定時間実行されると第2のCAUTION画面の表示モード116に移る。この第2のCAUTION画面もまた第1のCAUTION画面と同じものである。ただしこれらの動作モードも互いに異なる。
【0157】
第2のCAUTION画面表示モード116が所定時間続くと、タイトル画面表示の動作モード118に移る。この動作モードでは、画面には動作モード106で表示されたものと似たデモ画面(図20参照)を30秒間表示する。この間に使用者がラケット型入力装置700を用いて何らかの動きを行なったことを検知すると、自動的にトライアルモード120に移行しゲームを開始する。図20に示す画面は図18に示すものに似ているが、オートデモモードからトライアルモードに直ちに移行できることを使用者に対して明らかにするために、図19と同様に、ラケットを振ることによりゲームが開始されることを明らかにするメッセージが表示されている。
【0158】
トライアルモードでゲームを実行している場合の画面表示の例を図21に示す。図21に示すように、トライアルモードでは、通常のゲームと同様のゲームを実行するが,画面下方にトライアルモードであることを示すメッセージを表示する。
【0159】
トライアルモードでゲームが終了すると、再びトライアルモードのゲームを最初から開始する。トライアルモードでENTERボタンが押されれば、タイトル画面表示の動作モード106に移る。トライアルモードで30秒間操作が行なわれなければタイトル画面表示の動作モード118に戻る。
【0160】
タイトル画面表示の動作モード118で30秒間何の操作も行なわなければ、動作モードはオートデモモード112に戻る。
【0161】
以上のように、本実施の形態ではトライ・ミー・モードと呼ばれる動作モードを設け、デモ中に使用者によるラケット型入力装置700の操作を検知するとトライアルモードとなり、自動的に通常と同様のゲームを開始する。ただしゲームを行なうための種々のオプションについては予めコンピュータにより定められたものが使用される。その結果、使用者はゲームプログラムを実際に購入しなくてもゲームの内容を容易に知ることができる。もしもゲームの内容が面白いものであれば、直ちに使用者がゲームプログラムを購入することが期待でき、使用者にとってもプログラムのメーカにとっても好ましい。
【0162】
なお、トライアルモードのゲーム終了後には、トライアルモードの先頭ではなく、トライ・ミー・モードに戻るようにしてもよい。
【0163】
図24及び図25は、図2のラケット型入力装置700を使用したテニスゲームシステムの処理の流れを示すフローチャートである。図8に示す高速プロセッサ575は、まず、ステップS101で初期化処理を実行する。具体的には、システム及び各変数を初期化する。さらに高速プロセッサ575は、動作モードをロゴ画面の表示モードとする。
【0164】
その後、高速プロセッサ575は、ステップS102でビデオ信号を更新してテレビジョン受像機14に表示される画像を更新する。ただし、この表示画像更新は、1フレーム(テレビジョンフレーム又はビデオフレーム)毎に実行される。
【0165】
その後、ステップS300で高速プロセッサ575は、現在の動作モードと、使用者による入力と、所定時間内に入力があったか否かという情報とに基づき、図15に示す動作モードの遷移にしたがって次の動作モードを選択し、更新する。もちろん、別の動作モードに遷移すべき条件が成立していないような場合には、高速プロセッサ575は次の動作モードとして現在と同じ動作モードを選択する。
【0166】
続いて高速プロセッサ575は、このようにして選択された動作モードにしたがってロゴ画面1処理S302(図15の動作モード102に対応)、CAUTION画面1処理S304(図15の動作モード104に対応)、タイトル画面1処理S306(図15の動作モード106に対応)、ゲームメニュー処理S308(図15の動作モード108に対応)、ゲーム中処理S310(図15の動作モード110に対応)、オートデモ処理S312(図15の動作モード112に対応)、ロゴ画面2処理S314(図15の動作モード114に対応)、CAUTION画面2処理S316(図15の動作モード116に対応)、タイトル画面2処理S318(図15の動作モード118に対応)、及びトライアルモード処理S320(図15の動作モード120に対応)のいずれかを選択して実行する。これら処理のうち、S302、S304、S306、S314、S316及びS318は表示内容が異なるだけで互いに類似した処理である。またS320で行なわれるトライアルモード処理では、S310で実行されるゲーム中処理と同様の処理が実行される。以下、ゲーム中処理S310についてその詳細を説明する。
【0167】
図25を参照して、図24に示すゲーム中処理S310では高速プロセッサ575は、ステート(状態)に応じた処理を実行する。ただし、最初に処理するのは、プレイモードの選択である。このプレイモード選択では、使用者は、ステップS103で、アダプタ1の方向キー17A〜17Dを操作して、1人プレイモード又は2人プレイモードあるいはシングルスモード又はダブルスモードを選択するとともに、ゲームの難易度等を設定する。
【0168】
実際のテニスは、サーブからラリーへ移行するが、サービスのためには、画面内でボールをトスする必要がある。そこで、高速プロセッサ575は、ステップS104でトス前の処理を実行し、ついでステップS105で、トス処理を実行する。つまり、トス前処理で操作スイッチ710が押されれば、トス処理に移行し、トス処理においてラケット型入力装置700のスイングが行なわれなかった場合には、トス前処理に戻る。そして、トス処理中にラケット型入力装置700のスイングが行なわれた場合には、その後、ステップS106でのラリー処理に移行する。そして、ラリー処理においてポイントが確定すると、次のステップS107でのポイント処理に移る。また、ポイント処理において、そのポイントが終了条件を満たしたか満たさなかったかによって、モード選択(S103)あるいはトス前処理(S104)に戻ることになる。
【0169】
こうした処理は、図24に示すゲーム中処理がビデオ同期で繰返し呼出されることにより、実行ごとにステートを更新しながら実時間で実行される。なお、高速プロセッサ575は、所定時間に入力があったか否かを判定するために、カウンタを用意する。そして、これら処理を実行する間、使用者による入力がなかったらそのたびにカウンタをカウントアップし、入力があればカウンタをクリアする。この処理を繰返して、カウンタが所定数を上回ったら、動作モードを図15に示すモード遷移にしたがって更新する。
【0170】
その後、ビデオ同期信号による割込があれば、ステップS102の画像更新を実行する。また、ステップS108の音声処理は、音声割込が発生したとき実行され、それによって音楽や打球音のような効果音を出力する。その音声処理以外の割込が発生したとき、ステップS109で、高速プロセッサ575は、アダプタ1のIR受信回路256から入力される赤外線信号(コード)を受信する。高速プロセッサ575は、この受信コードを用いて図25の処理を実行する。
【0171】
さて、図2のバット型入力装置800及びボール型入力装置854を用いて、テレビジョン受像機14を野球ゲームシステムの一部として使用する場合は、例えば、図2のように、アダプタ1をセッティングし、野球ゲームシステムを実現するプログラム及びデータを格納したメモリ577(図8参照)を内蔵したカートリッジ500を、アダプタ1に装着する。そして、テレビジョン受像機14をオンにし、かつ、アダプタ1の電源スイッチ9をオンにすると、高速プロセッサ575は、メモリ577のプログラムにしたがったビデオ信号及びオーディオ信号を生成して、アダプタ1を介して、テレビジョン受像機14に出力する。
【0172】
この野球ゲームシステムでは、バット型入力装置800を、プレイヤが実空間中で実際に振ったとき、バット型入力装置800の圧電素子からの加速度相関信号に応じた赤外線信号が、四つの赤外発光ダイオードから、アダプタ1のIR受信回路256へ送信される。すると、IR受信回路256は、受信した赤外線信号をデジタル復調し、端子T17を介して、カートリッジ500の端子t17に出力する。高速プロセッサ575は、この信号を、I/OポートIO16から入力して、メモリ577のプログラムにしたがった処理を実行する。なお、プレイヤが、ボール型入力装置854を握って、実空間中で投球動作をした場合も同様である。
【0173】
H.図5のボーリングボール型コントローラ900を使用したエンターテインメント処理
【0174】
テレビジョン受像機14をボーリングゲームシステムの一部として使用する場合、例えば、図5のように、アダプタ1をセッティングし、ボーリングゲームシステムを実現するプログラム及びデータを格納したメモリ577(図10参照)を内蔵したカートリッジ600を、アダプタ1に装着する。そして、テレビジョン受像機14をオンにし、かつ、アダプタ1の電源スイッチ9をオンにする。
【0175】
すると、このボーリングゲームシステムでは、カートリッジ600の高速プロセッサ575は、テレビジョン受像機14に、ボーリングレーンやピン等を表示するためのビデオ信号を生成して、ビデオ出力VOに出力する。このビデオ信号は、カートリッジ600の端子t23、アダプタ1の端子T23、及び、AVジャック25を介して、テレビジョン受像機14に与えられる。これにより、テレビジョン受像機14には、ボーリングレーン等の映像が表示される。また、テニスゲームシステムと同様にして、テレビジョン受像機14のスピーカから音楽や効果音等が出力される。
【0176】
このボーリングゲームシステムでは、ボール型コントローラ900を用いてプレイヤが実空間中で実際に投球動作をしたとき、高速プロセッサ575が、図11の赤外発光ダイオード614A〜614Dを間欠的に点灯し、その点灯時及び消灯時毎のイメージセンサ654の画像を解析又は処理することによって、ボーリングボール型コントローラ900の位置を検出する。そして、そのボーリングボール型コントローラ900の位置(座標)に応じて画面上のボーリングボールの動きを制御し、それによって0本の又は1本以上のピンを倒す。
【0177】
赤外発光ダイオード614A〜614Dの点灯時においては、ボーリングボール型コントローラ900の内殻に貼り付けた反射シートRSが、赤外発光ダイオード614A〜614Dの発光に照射され、その赤外光を反射する。この反射シートRSからの反射光がイメージセンサ654によって撮影され、したがって、イメージセンサ654からは反射シートRSの画像信号が出力される。
【0178】
本実施の形態では、ボーリングボール型コントローラ900を用いたゲームの場合、投球速度(位置情報に基づき算出)が一定値を超えたことが検出されたときに入力があったと判断する。ただし、入力があったと判断するための基準は投球速度に限定されない。例えば、ボーリングボール型コントローラ900の移動方向、移動距離、加速度、移動軌跡、画像中に占めるボーリングボール型コントローラ900の面積、又はこれらの任意の2以上の組合せに基づいて入力があったと判定するようにしてもよい。
【0179】
図26及び図27は、図5のボーリングボール型コントローラ900を使用したボーリングゲーム処理の流れを示すフローチャートである。高速プロセッサ575は、まず、ステップS201で初期化処理を実行する。具体的には、システム及び各変数を初期化する。この初期化には、図11のイメージセンサ654の初期設定処理が含まれる。
【0180】
ステップS201の後、高速プロセッサ575は、ステップS202でビデオ信号を更新してテレビジョン受像機14に表示される画像を更新する。ただし、この表示画像更新は、1フレーム(テレビジョンフレーム又はビデオフレーム)毎に実行される。
【0181】
ステップS203にて、高速プロセッサ575は、撮像処理を実行する。この後ステップS400において高速プロセッサ575は、プレイヤの入力、及び所定時間内に入力があったか否かに関する情報に基づき、図15に示すものと同様の動作モードの遷移図にしたがって次の動作モードを選択し、動作モードを更新する。
【0182】
さらに、選択された動作モードにしたがい、ステップS402からS420のいずれかの処理を実行する。これらステップで行なわれる処理は、図24に示したステップS302〜S320と同様である。したがってここでは、ステップS410で行なわれるゲーム中処理のみを説明することとし、他のステップの説明については省略する。なおステップS420で実行される処理は、プレイモードが固定されていることを除きステップS410のゲーム中処理と同じである。
【0183】
図27を参照して、ゲーム中処理では、高速プロセッサ575は、ステート(状態)に応じた処理を実行する。ただし、最初に処理するのは、プレイモードの選択である。このプレイモード選択では、プレイヤは、ステップS204で、方向キー17A〜17Dを操作して、1人プレイモード又は2人プレイモードなどのモードを選択するとともに、難易度等を設定する。
【0184】
実際のボーリングゲームではレーン上にボールを転動させる必要があるが、ボーリングボール型コントローラ900を用いて投球動作を行なう。そこで、高速プロセッサ575は、ステップS205で投球動作の判定処理を実行し、投球動作が行なわれたかどうか判定する。そして、投球動作が行なわれたのであれば、ついでステップS206で、ボールがレーン上を移動しているとき、ボールの軌道を計算するとともに、ボールのピンへの衝突判定処理を実行する。そして、ボールがレーンの終端まで到着したときに、ステップS207において、ステップS206でのピン衝突判断処理の結果として、スコア計算及び結果判定処理を実行する。
【0185】
ビデオ同期信号による割込処理の間の短時間の間に、これら処理のうちステートに応じて選択された一つが実行され、割込処理が繰返し実行されることにより、全体としてボーリングゲームが実時間で実行される。
【0186】
その後、ビデオ同期信号による割込があれば、ステップS202の画像更新を実行する。また、ステップS208の音声処理は、音声割込が発生したとき実行され、それによって音楽やボーリングボールを転がした音のような効果音を出力する。
【0187】
図28は、図26のステップS203の撮影処理の流れを示すフローチャートである。図28に示すように、ステップS260において、高速プロセッサ575は、ストロボスコープ撮影のために赤外発光ダイオード614A〜614Dを点灯する。具体的には、図12に示すLEDコントロール信号をハイレベルとする。その後、高速プロセッサ575は、ステップS261で、ピクセルデータストローブ信号PDSに応じて、順次ピクセルデータD(X,Y)を取り込んでいく(図12参照)。
【0188】
ステップS262にて、ピクセルデータD(X,Y)を点灯時取得データとして、たとえば内部メモリ407のワーキング領域に格納する。ステップS263で、高速プロセッサ575は、LEDコントロール信号をローレベルにするなどして、赤外発光ダイオード614A〜614Dを消灯する。その後、高速プロセッサ575は、ステップS264で、ステップS261と同様にして、赤外発光ダイオード614A〜614Dが消灯されているときのピクセルデータD(X,Y)を取り込み、ステップS265においてステップS262と同様にして、内部メモリ407のワーキング領域に格納する。
【0189】
ステップS266では、高速プロセッサ575は、点灯時ピクセルデータD(X,Y)と消灯時ピクセルデータD(X,Y)との差分を算出して、差分データ(差分画像)を得る。高速プロセッサ575は、この差分データに基づいて、ボーリングボール型コントローラ900の位置情報及び投球速度を算出する。高速プロセッサ575は、算出した投球速度に基づいて、プレイヤからの入力の有無を判断する。したがって、図15において、オートデモモード112からトライアルモード120への遷移は、プレイヤがボーリングボール型コントローラ900を投げる動作による入力により実行される。一方、このような入力がないときは、無操作の状態である。
【0190】
なお、高速プロセッサ575が、差分データ(差分画像)を求めることで、ボーリングボール型コントローラ900の再帰反射シートRSからの反射光以外の光によるノイズを極力除去でき、ボーリングボール型コントローラ900を精度良く検出できる。
【0191】
さて、以上のように、本実施の形態によるアダプタ1によれば、アダプタ1のAVジャック25(ビデオ信号出力端子及びオーディオ信号出力端子)を、テレビジョン受像機14のAVジャック24(ビデオ信号入力端子及びオーディオ信号入力端子)に接続して、アダプタ1にカートリッジ500,600を装着するだけで、コンピュータ(高速プロセッサ575)が生成したビデオ信号及びオーディオ信号を簡易にテレビジョン受像機14に送信できる。したがって、テレビジョン受像機14は、コンピュータ(高速プロセッサ575)が生成したビデオ信号に応じた映像を表示できるとともに、コンピュータ(高速プロセッサ575)が生成したオーディオ信号に応じた音声を出力できる。
【0192】
このように、アダプタ1を使用することにより、テレビジョン受像機14に簡易にコンピュータ(高速プロセッサ575)を接続できる。したがって、テレビジョン受像機14を簡易に、カートリッジ500,600に内蔵されたメモリ577に格納されたプログラムの目的に適合させることができる。しかも、アダプタ1に装着したカートリッジ500,600を付け替えるだけで、テレビジョン受像機14を種々の目的に適合させることができる。
【0193】
また、このアダプタ1によれば、テレビジョン受像機14のように、普及率が高く、誰もが所有しているものを、コンピュータ(高速プロセッサ575)に簡易に接続できる。したがってアダプタ1は、使用者の経済的負担の軽減に寄与できる。また、使用者は手軽にコンピュータ(高速プロセッサ575)を利用できる。
【0194】
さらに、コンピュータ(高速プロセッサ575)がアダプタ1に出力するビデオ信号及びオーディオ信号は、テレビジョン受像機14が表示及び出力できる形式の信号である。コンピュータ(高速プロセッサ575、メモリ577)のアップグレードや変更などが行なわれた場合でも、アダプタ1の機能の拡張や変更は不要であり、使用者は、同じアダプタ1を継続して使用できる。つまり、コンピュータ(高速プロセッサ575、メモリ577)のアップグレードや変更などが行なわれた場合でも、使用者は、アダプタ1をそのまま使用できる。ハードウエア及びソフトウエアの拡張や変更などを何ら意識することなく、アップグレードや変更などが行なわれたコンピュータ(高速プロセッサ575、メモリ577)を内蔵するカートリッジ500,600を、アダプタ1に装着するだけで、これまで通りの使用が可能となる。以上の結果、使用者の利便性の向上及び経済的負担の軽減を図ることができ、ひいては、カートリッジ500,600の広い普及を図ることができる。
【0195】
また、本実施の形態のアダプタ1には、テレビジョン受像機14が、表示及び出力できる形式のビデオ信号及びオーディオ信号を入力するようにしている。これらの信号を出力できるようなコンピュータ(高速プロセッサ575)であれば、アダプタ1に適用できる。そのため、カートリッジ500,600に内蔵するコンピュータ(高速プロセッサ575)のハードウエア及びソフトウエア構成は、設計者の自由であり、各目的に応じて自由に設計できる。このように、本実施の形態に係るアダプタ1は、従来から存在するパーソナルコンピュータ及びゲーム装置のいずれとも異なる。その結果、カートリッジ500,600に搭載するハードウエア及びソフトウエアが、プラットホームに拘束されるという不都合を極力排除できる。
【0196】
さらに、本実施の形態のアダプタ1には、特定目的に応じたプログラムを搭載したカートリッジ500,600が装着される。このため、汎用性が要求されるパーソナルコンピュータモジュールのように、ハードディスクを搭載する必要がなく、また、コンピュータに要求する能力を抑制できる。その結果、アダプタ1に装着するカートリッジ500,600のコストを、汎用性を持たせたパーソナルコンピュータモジュールより低く抑えることができる。
【0197】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
【0198】
(1)上記では、アダプタ1を用いて、テレビジョン受像機14を、テニスゲームシステム、野球ゲームシステム、及び、ボーリングゲームシステム、に適合させる例を挙げた。ただし、これらの例に限定されるものではなく、アダプタ1を用いて、テレビジョン受像機14をその他の種々の目的に適合させることができる。例えば、教育分野における種々の目的、エンターテイメント分野における種々の目的、健康分野における種々の目的、金融分野における種々の目的、医療分野における種々の目的、等様々な目的に適合させることができる。特に、アダプタ1を用いたシステムは、体感ゲームのように、実際の身体的動きを模擬するようなシステムに好適である。
【0199】
(2)コントローラとしては、無線によりゲーム装置と通信可能なものだけが使用可能なわけではない。有線でゲーム装置に接続されるコントローラを用いるものでもよい。また、体感ゲームで使用されるような実際の道具を模擬したコントローラだけではなく、図29(B)に示すような単に手・指のみで操作するようなコントローラ2000を用いることもできる。なお、上記実施の形態では無線通信として赤外線を使用した。しかし無線通信の媒体は赤外線に限定されるわけではない。より一般的な光又は電波を媒体としてもよい。
【0200】
(3)プレイヤによるコントローラの操作を検知するための原理としては、どのようなものを用いてもよい。加速度センサ、回転量又は移動量を検知するエンコーダ、光センサ、ホトインタラプタ、光出射装置と再帰反射装置と光センサ又はイメージセンサとを用いるもの、撮像装置と画像認識を用いるもの、音声から電気信号への変換を用いるもの、超音波とその検知装置を用いるもの、温度変化を検知するもの、物体の歪みを検知するもの等、多くの種類の原理に基づいて動作するコントローラを使用することが可能である。
【0201】
(4)コントローラの形式も種々考えられる。例えば、ライトペンの原理を用いた銃形のコントローラ、プレイヤの姿勢を検知するためのカメラ及び画像認識を用いたコントローラ、棒部分の加速度を検知する加速度センサとリールの回転を検知するエンコーダとを組合わせた釣竿型コントローラ、プレイヤが蹴ったりたたいたりしたときの衝撃を検知するボール型のコントローラ、プレイヤがスティックで叩いたことを検出するドラム型のコントローラ、プレイヤが演奏姿勢をとったことを検知する楽器型のコントローラ、いわゆるモグラたたきにおけるモグラとそれを叩くビニール製のハンマのような特別な構成のコントローラ、プレイヤが触ったときの静電容量変化を検知する機能を持ったコントローラ、プレイヤの声を検知する音声センサ(例えばマイク)等が考えられる。また、マウス、静電型パッド、キーボードなど、通常のコンピュータで使用される入力装置をコントローラとして用いてもよい。
【0202】
また、図29(A)に示すようなプレイヤの足の位置を検知するためのシート又はマット型のコントローラ1000を用いてもよい。マット型コントローラ1000の表面には、4つの踏み領域ST1,ST2,ST3及びST4が形成される。マット型コントローラ1000の内部には、踏み領域ST1,ST2,ST3及びST4に対応して、フットスイッチSW1,SW2,SW3及びSW4が設けられる。踏み領域ST1,ST2,ST3及びST4が踏まれると、対応するフットスイッチSW1,SW2,SW3及びSW4がオンになる。マット型コントローラ1000は、その一端に、回路ボックス1001を備えており、アダプタ1へフットスイッチSW1〜SW4のオン/オフ情報を送信するための各種回路が内蔵される。
【0203】
さらに、使用者がゲームに興味を持ったことを検知するために、コントローラとは別のセンサを用いてもよい。例えばコントローラが配置された位置の近くにホトインタラプタを用いたセンサを設けておき、使用者がゲーム装置に近づいたことを検知してトライアルモードに移行するようにしてもよい。また、トライアルモードでのゲームの設定としては、固定的なものに限らず乱数によって決定するようにしてもよい。それにより、トライアルモードでのゲームにバリエーションが生じ、使用者の興味を惹きやすくなる。
【0204】
[第2の実施の形態]
【0205】
本発明の第2の実施の形態に係るボールパドルゲーム装置(家庭用ゲーム装置)について図30以下を参照して説明する。図30は、本実施の形態に係るボールパドルゲーム装置70の外観とその使用形態とを示す。図31はボールパドルゲーム装置70を構成するゲーム機72の平面図を示す。図33はゲーム機72の回路構成を示す。
【0206】
図30及び図31を参照して、ボールパドルゲーム装置70は、ゲーム機(本体)72を含む。第1の実施の形態に係るアダプタ1と同様、AVケーブル12の一方のAVプラグ74をゲーム機72のAVジャック42,44L,44Rに差し込み、他方のAVプラグ22をテレビジョン受像機14のAVジャック24に差し込む。また、電源ケーブル16のプラグ(図示せず)をゲーム機72の電源ジャック(図示せず)に差し込み、プラグユニット18のプラグを、コンセント20に差し込む。本実施の形態においてもプラグユニット18は変圧器を備えており、コンセント20から供給される電圧を一定の電圧に下げて、電源ケーブル16からゲーム機72に供給する。なおゲーム機72は、電池によって動作することもできる。
【0207】
ゲーム機72は、たとえばプラスチックからなるハウジングを有し、このハウジングの奥側側面に図34に示すカートリッジコネクタ46が設けられ、カートリッジコネクタ46にメモリカートリッジ48が着脱自在に装着される。ハウジングの右側側面には電源スイッチ76が設けられ、ハウジングの奥側上面にはスタートキー(決定ボタン)78及び選曲キー80が設けられる。スタートキー78はゲームを開始させるとき操作される。選曲キー80は、後述のように音楽に合わせてゲームをするときに、ゲーム機72に予め登録されている曲又はメモリカートリッジ48に記憶されている曲の中から選択するものである。ゲーム機72のハウジングの手前側はやや下方に傾斜していて、その傾斜面に複数(本実施の形態では4つ)のパドルキー82A,82B,82C及び82Dが、適宜間隔を隔てて配置される。
【0208】
ボールパドルゲーム装置70では、テレビジョンモニタに図32に示すようなゲーム画面を表示する。ゲーム画面中には、複数(本実施の形態では4つ)のボール移動経路A,B,C及びDが形成される。移動経路A−Dのそれぞれの上をボール図形(以下、単に「ボール」ということがある。)84が移動する。本実施の形態ではボール84が落下するように表示する。このボール84の落下は、一定のパターンにしたがっている。たとえば、4列のうちの任意の1列でボール84が順次落下し又は2列以上で同時にボールが落下する。落下するボール84を受けるように、ゲーム画面中には、各移動経路中に、パドル図形(以下、単に「パドル」ということがある。)86A,86B,86C及び86Dが、たとえば横一列に配列して表示される。
【0209】
ボールパドルゲーム装置70では、ゲームプレイヤが選曲キー80で曲を選択すると音楽が演奏され、その音楽のリズムないしテンポに合わせたパターンでボール84が落下する。ゲームプレイヤは図31に示すパドルキー82A−82Dを操作して、パドル86A−86Dによってボール84をうまくヒットさせる。パドルによってボールがうまくヒットされると、本実施の形態では、ボール84がパドル86A−86Dに跳ね返され上方に打ち上げられる。パドルキー82A−82Dを操作するタイミングが遅れて、パドル86A−86Dによってボール84をヒットするのに失敗すると、本実施の形態では、ボール84がパドル86A−86Dの下方に向かって落ち、消滅する。失敗の場合、ゲーム情報表示部88におけるライフ表示部90においてライフを1つ減じ、ライフ図形の1つを消す。ライフとは、ゲームプレイヤがトライできるゲーム回数のことである。
【0210】
図33を参照して、本実施の形態に係るゲーム機72は、筐体内部に収納されたプロセッサ52を含む。このプロセッサ52としては、任意の種類のプロセッサを利用できる。ただし、本実施の形態では、プロセッサ52として、図8のプロセッサ575を使用する。
【0211】
このプロセッサ52にはシステムバス54が接続されていて、このシステムバス54には、プロセッサ52とともに筐体内部に収納されている基板(図示せず)に設けられている内蔵ROM56及びメモリカートリッジ48に含まれる外部ROM58が結合される。したがって、プロセッサ52は、システムバス54を通してこれらのROM56及び58にアクセスでき、そこから映像データ(例えばボール図形84及びパドル図形86A−86Dのための画像データ)や音楽データ(楽器演奏用のスコアデータ)などを取出すことができる。なお、プロセッサ52の外部バスは、図9の第2バス419に相当する。
【0212】
図31に示す各キー78,80,及び82A−82Dのオン/オフ信号は、プロセッサ52の入出力ポートすなわち入出力制御回路に入力される。また、プロセッサ52からのビデオ信号(ゲーム画像を形成する)及びオーディオ信号(音楽)は、映像出力端子44及び音声出力端子42を介して、さらにAVケーブル12を介してテレビジョンモニタ14に与えられる。
【0213】
ゲーム機72のカートリッジコネクタ46及びメモリカートリッジ48のコネクタ形状を図34及び図35に示す。図34及び図35を参照して、メモリカートリッジ48の下面側ハウジング48Aには基板48Bが固着され、基板48Bの表面には、幅方向にわたって複数のカートリッジ側端子48C,48C,…が形成される。このうち、基板48Bの幅方向一方端に位置する2つのカートリッジ側端子481C及び482Cは互いに接続され、スイッチSW11をなす。
【0214】
一方、ゲーム機72側のカートリッジコネクタ46には、下側ハウジング48A及び基板48Bの先端を挿入するための横長の挿入部46Aが形成され、挿入部46Aの内側には、幅方向にわたって複数のコネクタ側端子46B,46B,…が形成される。図35から分かるように、各々のコネクタ側端子46Bは、長さ方向の適宜の位置で上側ハウジング46Cに密着し、この位置で固定されている。コネクタ端子46Bは上側ハウジング46Cから挿入部46Aに向かって屈曲し、再度上側ハウジング46Cに向かって屈曲する。挿入部46Aの上方には矩形状の開口部が幅方向にわたって複数形成され、各々のコネクタ側端子46Bの一方端は、これらの開口部から露出する。
【0215】
幅方向中央の適宜の位置には2つの開口部を跨ぐように金属片が設けられ、この金属片がスイッチSW12をなす。この2つの開口部から露出する2つのコネクタ側端子463B及び464Bは、外力が与えられないとき、このスイッチSW12によって電気的に接続される。
【0216】
下面側ハウジング48A及び基板48Bの先端部が挿入部46Aに挿入されると、各々のコネクタ側端子46Bが下側ハウジング48A及び基板48Bによって持ち上げられ、基板48B上の各々のカートリッジ側端子48Cと接触する。コネクタ側端子461B及び462BはスイッチSW11と接触し、これによってコネクタ側端子461B及び462Bが短絡される。一方、コネクタ側端子463B及び464BはスイッチSW12から離れ、これによってコネクタ側端子463B及び464Bが開放される。なお、コネクタ側端子463B及び464Bにはカートリッジ側端子483C及び484Cが接触するが、カートリッジ側端子483C及び484Cはいずれも開放されており、コネクタ側端子463B及び464Bが短絡されることはない。
【0217】
図36及び図37を参照して、高速プロセッサ52のOE出力ポートは、内蔵ROM56及び外部ROM58のOE入力ポート(カートリッジ装着時)と接続され、高速プロセッサ52のCE出力ポートは、コネクタ側端子463B及び461Bと接続される。一方、内蔵ROM56のCE入力ポートは、コネクタ側端子464Bと接続される。外部ROM58のCE入力ポート(カートリッジ装着時)は、コネクタ側端子462Bと接続される。また、システムバス54はアドレスバス54A及びデータバス54Bを含み、高速プロセッサ52,内蔵ROM56及び外部ROM58は、この2つのバス54A及び54Bによっても互いに接続される。なお、プロセッサ52の外部アドレスバスおよび外部データバスは、ぞれぞれ、図8の第2アドレスバス及び第2データバスに相当する。
【0218】
この実施の形態では、ゲーム機72の内蔵ROM56及びメモリカートリッジ48の外部ROM58は、図38に示すようにプログラム及びデータを格納する。図38を参照して、内蔵ROM56及び外部ROM58におけるプログラム及びデータの格納状態を説明する。
【0219】
ROM58には、ボールパドルゲームプログラム58A、画像データ58B及び音楽データ58Cが記憶される。メモリカートリッジ48がゲーム機72に装着された状態で電源スイッチ76がオンになると、ボールパドルゲームプログラム58Aが起動される。そしてシステム初期化、シーケンス及びゲームルール制御、映像表示制御、音楽再生制御などの処理が行なわれる。画像データ58Bは曲選択画面データ及び追加背景画面データを含み、音楽データ58Cはボール出現パターンを含む楽譜データ及び追加音源データからなる。
【0220】
ROM56には、ボールパドルゲームプログラム56A,画像データ56B及び音楽データ56Cが記憶される。ボールパドルゲームプログラム56Aは、メモリカートリッジ48が装着されていないときに実行されるプログラムであり、起動及びシステム初期化,シーケンス及びゲームルール制御,映像表示制御,音楽再生制御などの処理が行なわれる。画像データ56B及び音楽データ56Cは、このボールパドルゲームプログラム56Aの処理時に用いられるデータである。画像データ56Bには、タイトル画面データ,曲選択画面データ,ボール及びパドル画像データ,フレーム及びアイコンデータなどが含まれ、音楽データ56Cには、楽譜(ボール出現パターン含む)及び基本音源データが含まれる。したがって、メモリカートリッジ48がゲーム機72に装着されていないときでも、音楽やボール出現パターンが限られるものの、ゲームを楽しむことができる。
【0221】
さらに本実施の形態では、ゲーム機72をデモ専用動作モードと通常動作モードとの2つの動作モードの間で切替えるために、専用のデモモード切替用メモリカートリッジ110を使用する。デモモード切替用メモリカートリッジ110は、図38に示すようにデモモード切替用プログラム110Aを格納している。デモモード切替用メモリカートリッジ110もメモリカートリッジ48と同様にゲーム機72に装着することができるが、メモリカートリッジ48と異なり、ゲームを起動するのではなくボールパドルゲーム装置70の動作モードをデモ専用動作モードと通常動作モードとの間で切替える処理を行なう。
【0222】
図33に示すように、プロセッサ52にはEEPROM(電気的に消去可能なROM)96が接続されており、EEPROM96の所定領域がデモ専用動作モードと通常動作モードとの切替に使用される。より具体的には、プロセッサ52は、起動時にEEPROM96の所定領域の内容を確認し、そこに所定コードが記録されていればデモ専用モードで、記録されていなければ通常の動作モードで、それぞれ起動する。デモ専用モードと通常動作モードとの相違については後述する。なお、EEPROM96の特定エリアのセット及びリセットは、通常のゲーム用メモリカートリッジ48を使用して行なうことはできない。また、EEPROM96の他のエリアには、上記した特定コードの他、ゲームのスコアなどが格納される。
【0223】
図36及び図37を参照して、高速プロセッサ52は、CE出力ポートからチップイネーブル信号CEを出力し、アドレスバス54Aを通してアドレス信号を出力し、そしてOE出力ポートからアウトプットイネーブル信号を出力する。内蔵ROM56及び外部ROM58はそれぞれ、CE入力ポートにチップイネーブル信号CEを受けたとき自分がアクセス先として選択されたと認識し、これとほぼ同時に入力されたアドレス信号及びアウトプットイネーブル信号に応答してデータ信号を出力する。データ信号は、データバス54Bを通して高速プロセッサ52に与えられる。
【0224】
メモリカートリッジ48が装着されていないとき、コネクタ側端子463B及び464BはスイッチSW12によって短絡状態となり、コネクタ側端子461B及び462Bは開放状態となる。すると、チップイネーブル信号CEは内蔵ROM56のCE入力ポートに入力される。したがって内蔵ROM56の内容がプロセッサ52により読出される。
【0225】
メモリカートリッジ48が装着されると、コネクタ側端子463B及び464Bは開放状態となり、コネクタ側端子461B及び462BはスイッチSW11によって短絡状態となる。このときは、チップイネーブル信号CEが外部ROM58のCE入力ポートに入力される。したがって外部ROM58の内容がプロセッサ52により読出される。
【0226】
このように、メモリカートリッジ48が装着されていないときと装着されているときとで高速プロセッサ52から出力されるチップイネーブル信号の行き先を変化させるので、メモリカートリッジ48の着脱状態に応じて、本体内蔵ROM56及びメモリカートリッジROM58に記憶された各々のプログラムを適切に起動させることができる。また、本体内蔵ROM56に記憶されたデータ又はプログラムの更新プログラム又は修正プログラムをメモリカートリッジROM58に用意すれば、メモリカートリッジ48の装着によってこの更新プログラム又は修正プログラムが実行され、出力映像又は出力音声を変更することができる。デモモード切替用メモリカートリッジ110を装着したときもまた同様である。
【0227】
本実施の形態に係るボールパドルゲーム装置70では、デモモード切替用メモリカートリッジ110をゲーム機72に装着することによって、通常動作モードとデモモードとを切替える。デモモード切替用メモリカートリッジ110をゲーム機72に装着すると、デモモード切替用メモリカートリッジ110に格納されたデモモード切替用プログラム110A(図38参照)がプロセッサ52により実行され、その結果図33に示すEEPROM96の所定エリアの内容が書き換えられる。具体的には、このエリアの内容が空白であればこのエリアに所定データが書込まれ、逆にこのエリアに所定データが書込まれていれば空白に書換えられる。プロセッサ52は、起動時にEEPROM96のこのエリアの内容をチェックし、空白であれば通常の動作を行なうが、所定データが書込まれていればデモモードで起動する。
【0228】
図39に、通常の動作での動作モードの遷移を示す。図39を参照して、起動して(120)、上記エリアが空白であれば通常の動作モードとなり、まずオープニング画面の表示モード122となる。オープニング画面の例を図41に示す。この状態で30秒が経過すると通常のオートデモを行なう動作モード124となり、さらに所定時間が経過するか何らかのボタン操作が行なわれると再びオープニング画面の表示モード122に戻る。
【0229】
オープニング画面の表示時に決定ボタン78が押されると,通常メニューが表示され、通常のゲーム動作モード126に遷移する。
【0230】
以上が、EEPROM96の所定エリアが空白であったときのゲーム機72の動作モードの遷移である。
【0231】
一方、EEPROM96の所定エリアに所定データが書込まれている場合、ゲーム機72は図40に示すような動作モードの遷移を行なう。図40を参照して、まず起動し(120)、EEPROM96の所定エリアに所定データが書込まれていると、オープニング画面の表示モード130となる。ここでは、図39の動作モード122で表示されるものと同様の画面が表示される。ただしここではスタートキー78の操作は装置の動作と無関係である。したがって、表示されるのは、図41とは異なり「スタートキーをおしてください!」という文字列を含まない画面である。もっとも、ここでもこの文字列を表示するようにし、スタートキー78が押されたら通常メニューの表示に移行するようにしてもよい。
【0232】
動作モード130で何も入力がなく30秒経過するとデモ動作モード132となる。このデモ動作モードは、第1の実施の形態で説明したトライ・ミー・モードと同様である。図43にこの動作モードでの表示画面例を示す。図43に示す例では、プロセッサ52によりデモゲームが自動的に行なわれ、その経過が画面に表示されるとともに、「パドルキーをおしてください」というメッセージが表示され、直ちにゲームが開始できることが分かる。このデモ動作モード132のまま所定時間が経過するとオープニング画面の表示モード140となる。ここでは、図42に示すようなオープニング画面が表示される。図42では、「パドルキーをおしてください。」と表示することにより、直ちにゲームが実行可能なことが分かる。すなわち、動作モード140は、第1の実施の形態でいうトライ・ミー・モードと同様であり、この状態でパドルキーが押されると説明画面134に移行した後、ゲームが開始される。オープニング画面が表示されたまま30秒経過するとデモ動作モード132に戻る。
【0233】
オープニング画面の表示モード140又はデモ動作モード132でパドルキーを押すと、説明画面の表示モード134に移る。このとき表示される画面例を図44に示す。この例ではごく簡単なルールが表示され、すぐゲームを行なうか、ゲームのメニュー画面を表示するかの選択を行なうことができる。図44に示す例ではパドルキーを一つ押すとゲームの実行モード136に移り、ゲームを行なうことができる。ただしこのときのオプション(演奏される音楽、難易度など)は予め設定されたもの、又はランダムに選択されたものとなる。一方説明画面でパドルキーを2つ同時に押すと、ゲームのメニュー画面表示モード138となり、図45に示すような通常のメニュー画面が表示される。ここでスタートキーを押せばゲーム実行モード136となる。
【0234】
動作モード136及び138で30秒間無操作であれば、オープニング画面の表示モード140に戻る。
【0235】
以上のように本実施の形態に係るボールパドルゲーム装置70では、デモモード切替用メモリカートリッジ110を用いてボールパドルゲーム装置70の動作を通常の動作とデモ専用モードとに切替えることができる。デモ専用の装置を店頭に準備する必要はない。また、デモ専用モードではトライ・ミー・モードとトライアルモードとを設けたため、デモ時に使用者は直ちに実際のゲームを楽しむことができる。ゲームを行なうために複雑な手順を踏む必要がなくゲームの内容を知ることができるため、使用者が購入するゲームを決定する際に好みに合わないものを購入してしまうおそれが少なくなる。
【0236】
なお、通常の動作モードと、デモ用の動作モードとの切替には、上に説明した切替用カートリッジを使って行なう方法だけではなく、予め電源に一端が接続されるようにショートランドを形成しておき、このショートランドをショートさせることにより、プロセッサの特定入出力をハイレベルにすることによってデモ用の動作モードになるようにしてもよい。また、特定のボタンを押しながら電源をオンしたときにのみデモ用の動作モードになるようにしてもよい。
【0237】
また、上記した第1の実施の形態では、エンターテインメントとしてテニスゲーム等、実際のゲームをシミュレートするものを挙げた。しかし、第2の実施の形態におけるボールパドルゲームのように、実際には不可能なことを体験できるものにも本発明のエンターテインメントシステムを適用することができることはいうまでもない。エンターテインメントシステムの対象としては、架空又は実在を問わず、様々な土地の旅行、登山など危険を伴うスポーツ、飛行機、レーシングカー、機関車、又は船の操縦等、これ以外にも種々の事項を考えることができる。
【0238】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
【産業上の利用可能性】
【0239】
本発明は、様々なエンターテインメントを使用者に提供するためのシステムを構築し、利用するための産業において利用することができる。
【符号の説明】
【0240】
1 アダプタ、4 装飾板、9 電源スイッチ、10 電源ランプ、11 リセットスイッチ、12 AV(Audio−Visual)ケーブル、13
キャンセルキー、14 テレビジョン受像機、16 電源ケーブル、19 赤外線フィルタ、46 カートリッジコネクタ、48 メモリカートリッジ、56 本体内蔵ROM、58
メモリカートリッジROM、65,67,518,712,726,822,824,868,880 基板、69 コネクタ、70 ボールパドルゲーム装置、72 ゲーム機、201,508,520
シールド部材、201,401 CPU、256 赤外線信号受信回路(IR受信回路)、402 グラフィックプロセッサ、403 サウンドプロセッサ、404 DMA(Direct
Memory Access)コントローラ、405 第1バス調停回路、406 第2バス調停回路、407 内部メモリ、412 外部メモリインタフェース回路、418
第1バス、419 第2バス、500,600 カートリッジ、52,575 高速プロセッサ、577 メモリ、54a,579 アドレスバス、54b,581 データバス、583
振幅設定回路、590 バス、603 撮像ユニット、654 イメージセンサ、700 ラケット型入力装置、706 擬似打球部、710 操作スイッチ、720,830,870
圧電素子、766 加速度センサ回路、767 発振回路、768 MCU、779 起動回路、800 バット型入力装置、802 ヘッド、804 本体、806 操作スイッチ、854
ボール型入力装置、900 ボーリングボール型コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常の処理の実行を行なう第1の動作モードと、デモ処理の実行を行なう第2の動作モードとを有し、使用者の操作に応じた処理をすることにより、使用者に対しエンターテインメントを提供するためのエンターテインメント装置であって、
使用者による操作の入力を受けるための入力手段と、
前記第2の動作モード中に、前記入力手段を介して使用者による所定の入力を受けたことに応答して、第3の動作モードを開始する手段と、
前記第3のモードにおいて、前記入力手段を介して使用者による入力を受け付けて、表示装置に表示されたデモ時のゲームを制御する手段と、を備えるエンターテインメント装置。
【請求項2】
前記第3のモードでは、デモ時のゲームを行うためのオプションについては予め定められたものが使用される、請求項1に記載のエンターテインメント装置。
【請求項3】
通常の処理の実行を行なう第1の動作モードと、デモ処理の実行を行なう第2の動作モードとを有し、使用者の操作に応じて、使用者にエンターテインメントを提供するためのエンターテインメント装置のコンピュータに、
使用者による操作の入力を受ける入力ステップと、
前記第2の動作モード中に、前記入力ステップにおいて使用者による所定の入力を受けたことに応答して、第3の動作モードを開始するステップと、
前記第3のモードにおいて、前記入力ステップにおいて使用者による入力を受け付けて、表示装置に表示されたデモ時のゲームを制御するステップと、を実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2011−45780(P2011−45780A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273294(P2010−273294)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【分割の表示】特願2006−513011(P2006−513011)の分割
【原出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【出願人】(396025861)新世代株式会社 (138)
【Fターム(参考)】