説明

エンドセリンアンタゴニストの投与を含む睡眠時無呼吸を治療するための方法および組成物

本明細書では、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩などのエンドセリンアンタゴニストを、治療を必要とする患者に投与することによる睡眠時無呼吸を治療する方法が提供されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年5月15日出願に出願された「睡眠時無呼吸を治療するための方法および組成物」との名称の米国特許仮出願第60/800721号明細書(Givenら)に対して優先権を主張する。前記参考出願の開示は、参照により本明細書に援用される。
【0002】
本明細書では、エンドセリンアンタゴニストまたは薬学的に許容できるその塩を、それを必要とする患者に投与することにより、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)および中枢性睡眠時無呼吸(CSA)を包含する睡眠時無呼吸を治療する方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
無呼吸は、呼吸の停止である。睡眠時無呼吸は、結果的に酸素脱飽和および覚醒を伴う空気流の停止または低下(睡眠時の無呼吸または呼吸低下)の反復発生と定義される。無呼吸は、少なくとも10秒間の空気流の停止である一方で、呼吸低下は、10秒以上続き、酸素脱飽和または覚醒のEEG(脳波図)証拠を伴う空気流の30%以上の低減と定義される。睡眠時無呼吸は、閉塞性(空気流駆動にも関わらず上気道閉塞)、中枢性(呼吸中枢出力の低下)または混合性でありうる。閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、上気道の部分的または完全な閉鎖にも関わらず呼吸力の維持および増大を特徴とする。中枢性睡眠時無呼吸(CSA)では、呼吸力および空気流の両方が存在しない。睡眠時無呼吸の最も一般的な原因は、気道閉塞である。まれに、睡眠時無呼吸は、ポリオから生じうる神経性髄沈下が原因である一次脳幹髄不全、後頭蓋窩の腫瘍または患者が完全に覚醒しているときを除いて不十分か、少しも呼吸することができない中枢(脳幹)呼吸制御の特発性不全による。混合性無呼吸は、中枢性無呼吸として始まり、すぐに、胸腹式運動および上気道閉塞が続く。混合性無呼吸は、中枢性よりも頻繁に生じるが、閉塞性無呼吸よりは頻繁ではない。
【0004】
睡眠時無呼吸の重症度は、睡眠1時間当たりの無呼吸および呼吸低下イベントの回数である無呼吸−呼吸低下指数(AHI)により定義される。OSAは往々にして、肥満した個人では、他の共存疾患が存在しなくても見られる。逆に、CSAは主に、心不全を伴う患者で見られるが、健康な人でも、正常な睡眠時に特に高所では生じることがある。睡眠時無呼吸は、米国では12000000人を上回る人が冒されている一般的な睡眠障害である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、睡眠時無呼吸の有効な治療の開発を継続する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、本明細書は、エンドセリンAアンタゴニストなどのエンドセリンアンタゴニストとしての活性を有する化合物を投与することにより、睡眠時無呼吸を治療する方法を提供する。ある種の実施形態では、本明細書で提供される方法は、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩を、そのような治療を必要とする患者に投与することを内包する。
【0007】
また、包装材料、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩などのエンドセリンアンタゴニスト化合物、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩などの化合物が睡眠時無呼吸を治療するために使用されることを示すラベルを含有する製品を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
定義
他に定義されていない限り、本明細書で使用される全ての専門用語および科学用語は、当業者により一般に理解されるのと同じ意味を有する。全ての特許、出願、公開出願および他の刊行物は、その全体が参照により援用される。本明細書の用語について複数の定義が存在する場合には、他に述べられていない限り、このセクションでの定義が優先される。
【0009】
本明細書で使用される場合、「睡眠時無呼吸」は、結果的に酸素脱飽和および覚醒を伴う空気流の停止または低下(睡眠時の無呼吸または呼吸低下)の反復発生と定義される。睡眠時無呼吸は、閉塞性(空気流駆動にも関わらず上気道閉塞)、中枢性(呼吸中枢出力の低下)または混合性でありうる。閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、上気道の部分的または完全な閉鎖にも関わらず呼吸力の維持および増大を特徴とする。中枢性睡眠時無呼吸(CSA)では、呼吸力および空気流の両方が存在しない。
【0010】
本明細書で使用される場合、エンドセリンアゴニストは、エンドセリンペプチドに関連するか、それが有する生物学的活性を強めるか示す化合物である。
【0011】
本明細書で使用される場合、エンドセリンアンタゴニストは、エンドセリン仲介生理学的応答を示す化合物である。該アンタゴニストは、エンドセリンとエンドセリン特異的受容体との相互作用を妨害することにより、またはエンドセリンイソペプチドに対する生理学的応答またはその生物学的活性を妨害することにより作用しうる。
【0012】
本明細書で使用される場合、「シタキセンタン」は、N−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリル)−2−[2−メチル−4,5−(メチレンジオキシ)フェニルアセチル]−チオフェン−3−スルホンアミドを指している。シタキセンタンは、TBC11251としても知られている。シタキセンタンのための他の化学名には、4−クロロ−3−メチル−5−(2−(2−(6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセチル)−3−チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールおよびN−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリル)−2−[3,4−(メチレンジオキシ)−6−メチルフェニルアセチル]−チオフェン−3−スルホンアミドが包含される。シタキセンタンおよびシタキセンタンナトリウム塩の化学構造は、本明細書の他の所で記載する。
【0013】
本明細書で使用される場合、「対象」は、患者などのヒトを包含する哺乳動物などの動物である。
【0014】
本明細書で使用される場合、他に述べられていない限り、「治療する」、「治療すること」および「治療」との用語では、患者が規定の疾患または障害を患っている間に生じる、疾患または障害の重症度を低減するか、疾患または障害の進行を遅らせるかゆっくりにする作用が企図される。治療はまた、睡眠時無呼吸を治療するための使用などの本明細書の組成物の任意の薬学的使用を内包する。
【0015】
本明細書で使用される場合、特定の医薬組成物を投与することにより特定の障害の症状を改善することは、組成物の投与によるか、それに関連した永続的または一時的、持続的または一過性のいずれにしろ、何らかの軽減を指している。
【0016】
本明細書で使用される場合、他に述べられていない限り、「予防する」、「予防すること」および「予防」との用語では、患者が規定の疾患または障害を患い始める前に生じる、疾患または障害を阻止またはその重症度を低減する作用が企図される。
【0017】
本明細書で使用される場合、他に述べられていない限り、「管理する」、「管理すること」および「管理」との用語は、既に疾患または障害を患ったことのある患者において規定の疾患または障害の再発を予防することおよび/または疾患または障害を患ったことのある患者が寛解の状態を維持している期間を延長することを内包している。この用語は、疾患または障害の閾値、進展および/または持続期間を変調することまたは患者が疾患または障害に応答する方法を変えることを内包する。
【0018】
本明細書で使用される場合、他に述べられていない限り、化合物の「治療有効量」および「有効量」との用語は、治療において治療利益を提供し、疾患を予防および/または管理し、治療される疾患または障害に関連する1つまたは複数の症状を遅延または最小化するのに十分な量を意味している。「治療有効量」および「有効量」との用語は、治療全体を改善するか、疾患または障害の症状または原因を低減または回避するか、他の治療剤の治療有効性を増強する量を内包しうる。
【0019】
本明細書で使用される場合、他に述べられていない限り、化合物の「予防有効量」との用語は、疾患もしくは障害または疾患もしくは障害に関連する1つもしくは複数の症状を予防するか、その発生を予防するのに十分な量を意味している。「予防有効量」との用語は、予防全体を改善するか、他の予防剤の予防有効性を増強する量を内包しうる。
【0020】
「同時投与」および「〜と組み合わせて」との用語には、2種の治療剤を同時に、一緒に、または特定の期限なしに連続して投与することが包含される。一実施形態では、両方の薬剤は、細胞または患者の体内に同時に存在するか、その生物学的または治療効果を同時に発揮する。一実施形態では、2種の治療剤は同じ組成物または単位剤形中にある。他の実施形態では、2種の治療剤は別々の組成物または単位剤形中にある。
【0021】
治療方法
睡眠時無呼吸は、後続の周期性低酸素血または血中酸素レベルの低下を伴う反復性上気道閉塞により特徴づけられる。低酸素血により、内皮細胞は多くのエンドセリンを産生する(Kourembanasら、「Hypoxia induces endothelin gene expression and secretion in cultured human endothelium」、J Clin Invest.、1991年;88:1054〜1057、Rakugiら、「Evidence for endothelin−1 release from resistance vessels of rats in response to hypoxia」、Biochem Biophys Res Commun.1990年、169:973〜977、Kanagyら、「Role of endothelin in intermittent hypoxia−induced hypertension」、Hypertension 2001年、37、511〜515、Allahdadiら、「Augmented Endothelin Vasoconstriction in intermittent hypoxia−induced hypertension」、Hypertension 2005、45(part2)、705〜709およびPhilipsら、「Effects of obstructive sleep apnea on endothelin−1 and blood pressure」、J.Hypertens 1999年、17:61〜66参照)。本明細書で提供される方法では、睡眠時無呼吸/呼吸低下に関連する症状は、シタキセンタンまたは薬学的に活性なその誘導体などのエンドセリンアンタゴニストを投与することにより治療、予防または改善される。数種のエンドセリンアンタゴニストが当分野では知られており、Streptomyces misakiensisの発酵産物に限らず、環式ペンタペプチド、シクロ(D−Glu−L−Ala−allo−D−lle−L−Leu−D−Trp)である設計BE−18257B、シクロ(D−Asp−Pro−D−Val−Leu−D−Trp)(BQ−123)などのBE−18257Bに類似する環式ペンタペプチド(イシカワらに付与された米国特許第5114918号明細書参照、また、BANYU PHARMACEUTICAL CO.LTDに付与された欧州特許第Al 0436189号明細書(1991年10月7日)参照)が包含され、他のペプチドおよび非ペプチドETAアンタゴニストが例えば、米国特許第6432994号明細書、同第6683103号明細書、同第6686382号明細書、同第6248767号明細書、同第6852745号明細書、同第5783705号明細書、同第5962490号明細書、同第5594021号明細書、同第5571821号明細書、同第5591761号明細書、同第5514691号明細書、同第5352800号明細書、同第5334598号明細書、同第5352659号明細書、同第5248807号明細書、同第5240910号明細書、同第5198548号明細書、同第5187195号明細書、同第5082838号明細書、同第6953780号明細書、同第6946481号明細書、同第6852745号明細書、同第6835741号明細書、同第6673824号明細書、同第6670367号明細書、同第6670362号明細書で同定されている)。これらには、他の環式ペンタペプチド、アシルトリペプチド、ヘキサペプチド類似体、ある種のアントラキノン誘導体、インダンカルボン酸、ある種のN−ピリミジルベンゼンスルホンアミド、ある種のベンゼンスルホンアミドおよびある種のナフタレンスルホンアミドが包含される(ナカジマら(1991年)J.Antibiot.44:1348〜1356、ミヤタら(1992年)J.Antibiot.45:74〜8、イシカワら(1992年)J Med.Chem.35:2139〜2142、イシカワらに付与された米国特許第5114918号明細書、欧州特許第Al 0569193号明細書、欧州特許第Al 0558258号明細書、BANYU PHARMACEUTICAL CO.,LTDに付与された欧州特許第Al 0436189号明細書(1991年10月7日)、カナダ特許出願第2067288号明細書、カナダ特許出願第2071193号明細書、米国特許第5208243号明細書、米国特許第5270313号明細書、米国特許第5612359号明細書、米国特許第5514696号明細書、米国特許第5378715号明細書、Codyら(1993年)Med.Chem.Res.3:154〜162、ミヤタら(1992年)J.Antibiot 45:1041〜1046、ミヤタら(1992年)J.Antibiot 45:1029〜1040、フジモトら(1992年)FEBS Lett.305:41〜44、オーハシら(1002)J Antibiot 45:1684〜1685、欧州特許第Al 0496452号明細書、Clozelら(1993年)Nature 365:759〜761、国際特許出願国際公開第93/08799号パンフレット、ニシキベら(1993年)Life Sci 52:717〜724およびBenigniら(1993年)Kidney Int.44:440〜444)。また、エンドセリンペプチドアンタゴニストである多数のスルホンアミドが、米国特許第5464853号明細書、同第5594021号明細書、同第5591761号明細書、同第5571821号明細書、同第5514691号明細書、同第5464853号明細書、国際PCT出願第96/31492号明細書および国際PCT出願国際公開第97/27979号明細書に記載されている。
【0022】
その全体が参照により本明細書に援用される次の文献に記載されているさらなるエンドセリンアンタゴニストは、本明細書で提供される方法で使用するために考慮されるものの例示である:米国特許第5420123号明細書、米国特許第5965732号明細書、米国特許第6080774号明細書、米国特許第5780473号明細書、米国特許第5543521号明細書、国際公開第96/06095号パンフレット、国際公開第95/08550号パンフレット、国際公開第95/26716号パンフレット、国際公開第96/11914号パンフレット、国際公開第95/26360号パンフレット、欧州特許第601386号明細書、欧州特許第633259号明細書、米国特許第5292740号明細書、欧州特許第510526号明細書、欧州特許第526708号明細書、国際公開第93/25580号パンフレット、国際公開第93/23404号パンフレット、国際公開第96/04905号パンフレット、国際公開第94/21259号パンフレット、英国特許第2276383号明細書、国際公開第95/03044号パンフレット、欧州特許第617001号明細書、国際公開第95/03295号パンフレット、英国特許第2275926号明細書、国際公開第95/08989号パンフレット、英国特許第2266890号明細書、欧州特許第496452号パンフレット、国際公開第94/21590号パンフレット、国際公開第94/21259号パンフレット、英国特許第2277446号明細書、国際公開第95/13262号パンフレット、国際公開第96/12706号パンフレット、国際公開第94/24084号パンフレット、国際公開第94/25013号パンフレット、米国特許第5571821号明細書、国際公開第95/04534号パンフレット、国際公開第95/04530号パンフレット、国際公開第94/02474号パンフレット、国際公開第94/14434号パンフレット、国際公開第96/07653号パンフレット、国際公開第93/08799号パンフレット、国際公開第95/05376号パンフレット、国際公開第95/12611号パンフレット、ドイツ特許第4341663号明細書、国際公開第95/15963号パンフレット、国際公開第95/15944号パンフレット、欧州特許第658548号明細書、欧州特許第555537号明細書、国際公開第95/05374号パンフレット、国際公開第95/05372号パンフレット、米国特許第5389620号明細書、欧州特許第628569号明細書、日本特許第6256261号明細書、国際公開第94/03483号パンフレット、欧州特許第552417号明細書、国際公開第93/21219号パンフレット、欧州特許第436189号明細書、国際公開第96/11927号パンフレット、日本特許第6122625号明細書、日本特許第7330622号明細書、国際公開第96/23773号パンフレット、国際公開第96/33170号パンフレット、国際公開第96/15109号パンフレット、国際公開第96/33190号パンフレット、米国特許第5541186号明細書、国際公開第96/19459号パンフレット、国際公開第96/19455号パンフレット、欧州特許第713875号明細書、国際公開第95/26360号パンフレット、国際公開第96/20177号パンフレット、日本特許第7133254号明細書、国際公開第96/08486号パンフレット、国際公開第96/09818号パンフレット、国際公開第96/08487号パンフレット、国際公開第96/04905号パンフレット、欧州特許第733626号明細書、国際公開第96/22978号パンフレット、国際公開第96/08483号パンフレット、日本特許第8059635号明細書、日本特許第7316188号明細書、国際公開第95/33748号パンフレット、国際公開第96/30358号パンフレット、米国特許第5559105号明細書、国際公開第95/35107号パンフレット、日本特許第7258098号明細書、米国特許第5482960号明細書、欧州特許第682016号明細書、英国特許第2295616号明細書、国際公開第95/26957号パンフレット、国際公開第95/33752号パンフレット、欧州特許第743307号パンフレットおよび国際公開第96/31492号パンフレット、列挙されている文献に記載されている次の化合物:BQ−123(Ihara,M.ら、「Biological Profiles of Highly Potent Novel Endothelin Antagonists Selective for the ET Receptor」、Life Sciences Vol.50(4)pp.247〜255(1992年))、PD156707(Reynolds,E.ら、「Pharmacological Characterization of PD 156707,an Orally Active ET Receptor Antagonist」、The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、Vol.273(3)、pp.1410〜1417(1995年))、L−754142(Williams,D.L.ら、「Pharmacology of L−754142,a Highly Potent,Orally Active,Nonpeptidyl Endothelin Antagonist」、The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、Vol.275(3)、pp.1518〜1526(1995年))、SB 209670(Ohlstein,E.H.ら、「SB 209670,a rationally designed potent nonpeptide endothelin receptor antagonist」、Proc.Natl Acad.Sci USA、Vol.91、pp.8052〜8056(1994年))、SB 217242(Ohlstein,E.H.ら、「Nonpeptide Endothelin Receptor Antagonists.VI Pharmacological Characterization of SB 217242,A PotentおよびHighly Bioavailable Endothelin Receptor Antagonist」、The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、Vol.276(2)、pp.609〜615(1996年))、A−127722(Opgenorth,T.J.ら、「Pharmacological Characterization of A−127722: An Orally Active and Highly Potent E.sub.TA−Selective Receptor Antagonist」、The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、Vol.276(2)、pp.473〜481(1996年))、TAK−044(Masuda,Y.ら、「Receptor Binding and Antagonist Properties of a Novel Endothelin Receptor Antagonist,TAK−044 {Cyclo[D−α−Aspartyl−3−[(4−Phenylpiperazin−1−yl)Carbonyl]−L−Alanyl−L−α−Aspartyl−D−2−(2−Thienyl)Glycyl−L−Leucyl−D−Tryptophyl]Disodium Salt},in Human Endothelin and Endotheline Receptors」、The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、Vol.279(2)、pp.675〜685(1996年));ボセンタン(Ro47−0203、Clozel,M.,ら、「Pharmacological Characterization of Bosentan,A New Potent Orally Active Nonpeptide Endothelin Receptor Antagonist」、The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、Vol.270(1)、pp.228〜235(1994年))など。
【0023】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される方法で使用するためのエンドセリンアンタゴニストは、BE−18257B、BQ−123、PD156707、L−754142、T−0201、K−8794、PD−156123、PD−156707、PD−160874、PD−180988、S−0139、ZD−1611、BMS−193884、SB209670、SB217242、A−127722、TAK−044、テゾセンタン、ボセンタン、エンラセンタン、シタキセンタンおよび薬学的に許容できるその誘導体から選択される。一実施形態では、本明細書では、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩を投与することにより睡眠時無呼吸の1つまたは複数の症状を治療または改善する方法を提供する。
【0024】
シタキセンタンの化学名は、N−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリル)−2−[2−メチル−4,5−(メチレンジオキシ)フェニルアセチル]−チオフェン−3−スルホンアミドであり、その構造式は次の通りである:
【0025】
【化1】

【0026】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される方法で使用するための化合物は、シタキセンタンのアルカリ金属塩である。一実施形態では、化合物は、シタキセンタンナトリウムである。
【0027】
【化2】

【0028】
シタキセンタンナトリウムは、複数の種での経口生物学的利用能、長期作用持続およびETA受容体に対する高い特異性を有する強力なエンドセリン受容体アンタゴニストである。
【0029】
ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムを1日当たり約20mgから約300mgまで、または1日当たり約50mgから約300mgまでの範囲の量で投与する。一実施形態では、投与されるシタキセンタンナトリウムの量は、1日当たり約25mg、50mg、60mg、約70mg、75mg、約80mg、90mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mgまたは約300mgである。一実施形態では、投与されるシタキセンタンナトリウムの量は、1日当たり50mg、約90mg、約100mgまたは約150mgである。一実施形態では、投与されるシタキセンタンナトリウムの量は、1日当たり約100mgである。
【0030】
調製方法
シタキセンタンおよびそのナトリウム塩は、当分野で知られている方法により調製することができる。調製するための例示的な方法を実施例1に記載する(米国特許第5783705号明細書、同第5962490号明細書および同第6248767号明細書も参照)。
【0031】
医薬組成物および剤形
本明細書で提供される方法で使用するための医薬組成物および剤形は、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを薬学的に許容できる担体中に、本明細書で提供される方法で有用な量で含有する。このような方法は、呼吸低下を包含する睡眠時無呼吸の治療を包含する。
【0032】
本明細書で使用するためのシタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを、経口投与のための液剤、懸濁剤、錠剤、分散性錠剤、丸薬、カプセル、粉剤、持続放出製剤またはエリキシルなどの適切な医薬製剤に、または非経口投与のための無菌液剤または懸濁剤に、さらに経皮パッチ製剤および乾燥粉末吸入器のために製剤することができる。製剤は、当分野でよく知られている技術および手順を使用して調製する(例えばAnsel Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms、第7版、1999年参照)。
【0033】
組成物では、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストの有効濃度を適切な薬学的担体または媒体と混合する。組成物中でのシタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストの濃度は、投与すると、睡眠時無呼吸に関連する状態の症状の1つまたは複数を治療、予防または改善する量を送達するために有効である。
【0034】
一実施形態では、組成物を、単回用量または複数回用量投与のために製剤する。組成物を製剤するために、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストの重量フラクションを、治療される状態が除去または改善されるのに有効な濃度で、選択された媒体に溶解、懸濁、分散または他の方法で混合する。本明細書で提供される方法でシタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを投与するために適切な薬学的な担体または媒体には、特定の投与方法に適していると当業者に知られている任意の担体が包含される。
【0035】
加えて、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストは、組成物中で唯一の薬学的に活性な成分として製剤することができ、または他の活性成分と組み合わせることができる。組織標的リポソームを包含するリポソーム懸濁液もまた、薬学的に許容できる担体として適していることがある。これらは、当業者に知られている方法に従い調製することができる。例えば、リポソーム製剤は、米国特許第4522811号明細書、同第5571534号明細書に記載されているように調製することができる。簡単には、卵ホスファチジルコリンおよび脳ホスファチジルセリン(モル比7:3)をフラスコ内部で乾燥させることにより、多重層ベシクル(MLV)などのリポソームを形成することができる。二価カチオン不含のリン酸緩衝溶液(PBS)中の本明細書で提供される活性成分の溶液を加え、脂質膜が分散するまで、フラスコを振盪する。生じたベシクルを洗浄して、封入されなかった化合物を除去し、遠心分離によりペレット化し、次いで、PBS中に再懸濁させる。
【0036】
シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストは、薬学的に許容できる担体中に、治療される患者で所望の効果を発揮するのに十分な量で包含される。治療有効な濃度は、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを当業者に知られているin vitroおよびin vivo系で試験することにより経験的に決定し、次いで、そこからヒトへの用量のために外挿することができる。
【0037】
医薬組成物中でのシタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストの濃度は、化合物の吸収、不活性化および排出率、投与スケジュールならびに投与される量、さらに当業者に知られている他のファクターに左右される。
【0038】
本明細書で提供される剤形の組成、形態および種類は、その使用に応じて変動する。例えば、疾患の急性治療で使用される剤形は、それが含有する1種または複数の活性成分を、同じ疾患の慢性治療で使用される剤形よりも多い量で含有しうる。同様に、非経口剤形は、それが含有する1種または複数の活性成分を、同じ疾患を治療するために使用される経口剤形よりも少ない量で含有しうる。本明細書で提供される特殊な剤形が相互に変動するこれらの方法および他の方法は、当業者には容易に明らかである。例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第20版、Mack Publishing、Easton PA(2000年)参照。
【0039】
ある種の実施形態では、治療有効用量は、約0.1ng/mlから約50〜100μg/mlの活性成分の血清濃度をもたらす。薬学的用量単位形態を、1用量単位形態当たり必須活性成分または必須成分の組合せ約20mgから約300mgおよび約25から約200mgまたは約25から約100mgまでを提供するように調製する。
【0040】
活性成分は1回で投与することができ、または時間を空けて投与するために複数のより小さい用量に分割することができる。正確な用量および治療期間は、治療される疾患に関しており、知られている試験プロトコルを使用して、またはin vivoまたはin vitro試験データからの外挿により経験的に決定することができることが理解される。濃度および用量値もまた、改善される状態の重症度に伴って変動しうることを特記する。さらに、任意の特定の対象では、個人の必要および組成物を投与し、投与を監督する人の専門的な判断に従って、特定の用量計画を時間にわたって調節すべきであり、本明細書で記載された濃度範囲は、例示に過ぎず、本明細書で提供される組成物の範囲または実施を制限することは意図されていないことを理解すべきである。
【0041】
このように、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストの有効な濃度または量を、全身、局所または局部投与用に適切な医薬担体または媒体と混合して、医薬組成物を形成する。シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストは、睡眠時無呼吸を治療または予防するために有効な量で包含される。
【0042】
組成物は、経口、非経口、直腸、局所および局部を包含する適切な経路により投与することが意図されている。シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを、適切な量の活性成分または複数投与形態を含有する錠剤、カプセル、丸薬、粉剤、顆粒、無菌非経口液剤または懸濁剤および経口液剤または懸濁剤および油/水エマルションなどの単位剤形で製剤および投与する。本明細書で使用される場合の単位用量形態は、ヒトおよび動物対象に適した物理的に別個の単位を指し、当分野で知られているように個別に包装される。各単位用量は、必要な医薬用の担体、媒体もしくは希釈剤と共に、所望の治療効果をもたらすのに十分な予め決定された量の治療活性化合物を含有する。単位用量形態の例には、アンプルおよびシリンジならびに個々に包装された錠剤またはカプセルが包含される。単位用量形態を分割して、または複数で投与することができる。多回用量形態は、個別の単位用量形態で投与するための単一の容器に包装された複数の同じ単位剤形である。多回用量形態の例には、バイアル、錠剤もしくはカプセルのボトルまたはパイントもしくはガロンのボトルなどが包含される。したがって、多回用量形態は、包装で個別化されていない多数の単位用量である。
【0043】
本明細書で提供されるラクトース不含組成物は、当分野でよく知られていて、例えば、U.S.Pharmacopeia(USP)25−NF20(2002年)に列挙されている賦形剤を含有することができる。通常、ラクトース不含組成物は、活性成分、結合剤/充填剤および滑剤を薬学的に相容性および薬学的に許容できる量で含有する。特定のラクトース不含剤形は、活性成分、微結晶性セルロース、α化デンプンおよびステアリン酸マグネシウムを含有する。
【0044】
さらに、水がいくつかの化合物の崩壊を容易にしうるので、活性成分を含む無水医薬組成物および剤形を提供する。例えば、水(例えば5%)の添加は、時間経過での製剤の貯蔵寿命または安定性などの特性を決定するために長期貯蔵をシミュレートする手段として、医薬分野では広く許容されている。例えば、Jens T.Carstensen、「Drug Stability:Principles & Practice」、第2版、Marcel Dekker、NY、NY、1995年、pp.379〜80参照。実際に、水および熱は、いくつかの化合物の分解を促進する。したがって、製剤の製造、取り扱い、包装、貯蔵、運送および使用の間に、一般には水分および/または湿度に遭遇しうるので、製剤に対する水の作用は、著しく重大でありうる。
【0045】
無水または低水分含有成分および低水分または低湿度状態を使用して、本明細書で提供される無水医薬組成物および用量形態を調製することができる。
【0046】
無水医薬組成物を調製し、その無水の性質が維持されるように貯蔵すべきである。したがって、無水組成物は通常、適切な処方キットに包含されうるような水への暴露を防ぐことが知られている材料を使用して包装される。適切な包装の例には、これらに限られないが、気密封止フォイル、プラスチック、単位用量容器(例えばバイアル)、ブリスターパックおよびストリップパックが包含される。
【0047】
a.経口投与のための製剤
経口医薬剤形は、固体、ゲルまたは液体である。固体剤形は、錠剤、カプセル、顆粒および混合散剤である。経口錠剤の種類には、腸溶コーティング、糖衣またはフィルムコーティングされていてもよい圧縮、咀嚼ロゼンジおよび錠剤が包含される。カプセルは、硬質もしくは軟質ゼラチンカプセルであってよい一方で、顆粒または粉剤を、当業者に知られている他の成分と組み合わせた非発泡または発泡形態で提供することができる。このような剤形は、予め決定された量の活性成分を含有し、当業者によく知られている調剤方法で調製することができる。一般に、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第20版、Mack Publishing、Easton PA(2000年)参照。
【0048】
ある種の実施形態では、製剤は、カプセルまたは錠剤などの固体剤形である。錠剤、丸薬、カプセル、トローチなどは、任意の次の成分または同様の性質の複合体を含有してよい:結合剤、充填剤、希釈剤、崩壊剤、滑剤、流動促進剤、甘味剤および香料。本明細書で提供される経口剤形で使用することができる賦形剤の例には、これらに限られないが、結合剤、充填剤、崩壊剤および滑剤が包含される。医薬組成物および剤形で使用するために適している結合剤には、これらに限られないが、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプンまたは他のデンプン、ゼラチン、アラビアゴムなどの天然および合成ゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末トラガカント、ガーゴム、セルロースおよびその誘導体(例えばエチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、α化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばNos.2208、2906、2910)、微結晶性セルロースおよびその混合物が包含される。
【0049】
微結晶性セルロースの適切な形態には、これらに限られないが、AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICEL RC−581、AVICEL−PH−105(FMC Corporation、American Viscose Division、Avicel Salesが市販、Marcus Hook、PA)として販売されている物質およびその混合物が包含される。具体的な結合剤は、AVICEL RC−581として販売されている微結晶性セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。適切な無水もしくは低水分賦形剤または添加剤には、AVICEL−PH−103およびStarch 1500LMが包含される。
【0050】
本明細書で開示されている医薬組成物および剤形で使用するために適している充填剤の例には、これらに限られないが、タルク、炭酸カルシウム(例えば顆粒または粉末)、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストラン、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、α化デンプンおよびこれらの混合物が包含される。本明細書の医薬組成物中の結合剤または充填剤は、医薬組成物または剤形に対して約50から約99重量%で存在する。
【0051】
水性環境にさらされると崩壊する錠剤を提供するために、本明細書で提供される組成物中では崩壊剤を使用する。多すぎる崩壊剤を含有する錠剤は、貯蔵の際に崩壊することがある一方で、少なすぎる崩壊剤を含有する錠剤は、所望の速度または所望の条件下で崩壊しないことがある。したがって、活性成分の放出を有害に変更するような多すぎでも、少なすぎでもない十分な量の崩壊剤を使用して、本明細書で提供される固体経口剤形を形成すべきである。使用される崩壊剤の量は、製剤の種類を元に変動し、当業者には容易に識別しうる。典型的な医薬組成物は、崩壊剤約0.5から約15重量%または崩壊剤約1から約5重量%を含有する。
【0052】
本明細書で提供される医薬組成物および剤形で使用することができる崩壊剤には、これらに限られないが、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、他のデンプン、α化デンプン、他のデンプン、クレー、他のアルギン、他のセルロース、ゴムおよびこれらの混合物が包含される。
【0053】
本明細書で提供される医薬組成物および剤形で使用することができる滑剤には、これらに限られないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、硬化植物油(例えば落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天ならびにこれらの混合物が包含される。追加の滑剤には例えば、シロイド(syloid)シリカゲル(AEROSIL(登録商標)200、W.R.Grace Co.製(Baltimore、MD))、合成シリカの凝固エアロゾル(Degussa Co.(Piano、TX)が市販)、CAB−O−SIL(Cabot Co.(Boston、MA)が販売している熱分解法二酸化ケイ素)およびこれらの混合物が包含される。使用する場合でも、滑剤を、それらが導入される医薬組成物または剤形に対して約1重量%未満の量で使用する。
【0054】
経口投与が望ましい場合、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを、腸溶コーティング錠剤、糖衣錠剤、フィルムコーティング錠剤または多重圧縮錠剤として製剤されている組成物で提供することができる。腸溶コーティング錠剤は、活性成分を胃の酸性環境から守る。糖衣錠剤は、薬学的に許容できる物質の様々な層が施してある圧縮錠剤である。フィルムコーティング錠剤は、ポリマーまたはその他の適切なコーティングでコーティングされている圧縮錠剤である。多重圧縮錠は、前述の薬学的に許容できる物質を利用する1回よりも多い圧縮サイクルによって製造される圧縮錠剤である。着色剤もまた、前記の剤形で使用することができる。香料および甘味剤を、圧縮錠剤、糖衣錠剤、多重圧縮錠剤および咀嚼錠剤で使用する。香料および甘味剤は、咀嚼錠剤およびロゼンジの製剤において特に有用である。組成物はまた、制酸剤または他のそのような成分と組み合わせて製剤することができる。
【0055】
単位剤形がカプセルである場合、これは、前記のタイプの物質に加えて、脂肪油などの液体担体を含有することができる。ゼラチンカプセルでは、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを例えば炭酸プロピレン、植物油またはトリグリセリド中に含有する溶液または懸濁剤を、カプセルに封入する。このような溶液ならびにその調製および封入は、米国特許4328245号明細書、同第4409239号明細書および同第4410545号明細書に開示されている。
【0056】
活性成分をまた、制酸剤、H2ブロッカーおよび利尿剤などの所望の作用を損なわない他の活性物質または所望の作用を補足する物質と混合することができる。活性成分に対して約98重量%までの高濃度が包含されうる。
【0057】
液体経口剤形には、水溶液、エマルション、懸濁剤、非発泡性顆粒から再構成される溶液および/または懸濁剤ならびに発泡性顆粒から再構成される発泡性製剤が包含される。水溶液には例えば、エリキシルおよびシロップが包含される。エリキシルは、透明で甘味剤を加えられた水性アルコール製剤である。エリキシルで使用される薬学的に許容できる担体には、溶媒が包含される。シロップは、例えばスクロースなどの糖の濃厚水溶液であり、保存剤を含有してよい。
【0058】
エマルションは、一方の液体が他方の液体全体に微小液滴の形で分散している二相系である。エマルション中で使用される薬学的に許容できる担体は、非水性液体、乳化剤および保存剤である。懸濁液は、医薬的に許容される懸濁化剤および保存剤を使用する。再構成されて液体経口剤形になる非発泡性顆粒で使用される薬学的に許容できる物質には、希釈剤、甘味剤および湿潤剤が包含される。再構成されて液体経口剤形になる発泡性顆粒で使用される薬学的に許容できる物質には、有機酸および二酸化炭素源が包含される。前記剤形のいずれにおいても、着色剤および香味剤を使用する。
【0059】
溶媒には、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコールおよびシロップが包含される。保存剤の例には、グリセリン、メチルおよびプロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウムおよびアルコールが包含される。エマルションで利用される非水性液体の例には、鉱油および綿実油が包含される。乳化剤の例には、ゼラチン、アラビアゴム、トラガカント、ベントナイトならびにモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどの界面活性剤が包含される。懸濁化剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカント、Veegumおよびアラビアゴムが包含される。
【0060】
希釈剤には、ラクトースおよびスクロースが包含される。甘味剤には、スクロース、シロップ、グリセリンおよびサッカリンなどの人工甘味料が包含される。湿潤剤には、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ジエチレングリコールおよびポリオキシエチレンラウリルエーテルが包含される。有機酸には、クエン酸および酒石酸が包含される。二酸化炭素源には、重炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが包含される。着色剤には、任意の承認および保証されている水溶性FD染料およびC染料ならびにそれらの混合物が包含される。香料には、果実などの植物から抽出した天然香料ならびに心地良い味覚を生じる化合物の合成ブレンドが包含される。
【0061】
ミセル形態で活性成分を含有する医薬組成物を、米国特許第6350458号明細書に記載されているように調製することができる。このような医薬組成物は、経口、鼻および頬適用で特に有効である。
【0062】
ある種の実施形態では、製剤はこれらに限られないが、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩、これらに限られないが1,2−ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール−350−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−550−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−750−ジメチルエーテル(ここで、350、550および750はポリエチレングリコールのおおよその平均分子量を指している)を包含するジアルキル化モノ−またはポリ−アルキレングリコールならびにブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、セファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、チオジプロピオン酸およびそのエステル、およびジチオカルバメートなどの1種または複数の抗酸化剤を含有するものを包含する。
【0063】
他の製剤は、これらに限られないが、薬学的に許容できるアセタールを包含する水性アルコール溶液を包含する。これらの製剤で使用されるアルコールは、これらに限られないがプロピレングリコールおよびエタノールを包含する1個または複数のヒドロキシル基を有する任意の薬学的に許容できる水混和性溶媒である。アセタールには、これらに限られないが、アセトアルデヒドジエチルアセタールなどの低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタールが包含される。
【0064】
ある種の実施形態では、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩を、活性成分約50mg、約75mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mgを含有する経口錠剤として製剤する。カプセルは、ポリエチレングリコール400、ポリソルベート20、ポビドンおよびブチル化ヒドロキシアニソールなどの不活性成分を含有してもよい。カプセルシェルは、ゼラチン、ソルビトール特殊グリセリンブレンドおよび二酸化チタンを含有してもよい。
【0065】
例示的経口錠剤製剤
ある種の実施形態では、本明細書で提供される方法は、シタキセンタンナトリウムを含有する経口錠剤の投与を内包する。一実施形態では、経口錠剤は緩衝剤をさらに含有する。一実施形態では、経口錠剤は、抗酸化剤をさらに含有する。一実施形態では、経口錠剤は、防湿コーティングをさらに含有する。
【0066】
いくつかの実施形態では、錠剤は、これらに限られないが、アスコルビン酸ナトリウム、グリシン、メタ重亜硫酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、エデト酸(EDTA)二ナトリウムまたはこれらの組合せなどの抗酸化剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの結合剤、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)およびラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)を包含するラクトース一水和物および微結晶性セルロースなどの希釈剤ならびにリン酸緩衝剤などの緩衝剤を包含する賦形剤を含有する。錠剤は、滑剤、崩壊剤および増量剤から選択される1種または複数の賦形剤をさらに含有することができる。
【0067】
ある種の実施形態では、経口錠剤中のシタキセンタンナトリウムの量は、組成物の全重量に対して約5%から約40%である。ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの量は、組成物の全重量に対して約7%から約35%、10%から約30%、12%から約32%、15%から約30%、17%から約27%、15%から約25%である。ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの量は、組成物の全重量に対して約5%、7%、9%、10%、12%、15%、17%、20%、22%、25%、27%、30%、35%または40%である。ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの量は、約20%である。
【0068】
ある種の実施形態では、経口錠剤は、シタキセンタンナトリウム約10mg、20mg、25mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、280mg、300mgまたは350mgを含有する。
【0069】
ある種の実施形態では、錠剤は、パルミチン酸アスコルビルおよびEDTA二ナトリウムなどの2種の抗酸化剤の組合せを含有する。ある種の実施形態では、製剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は、錠剤の全重量に対して約0.05%から約3%の範囲である。他の実施形態では、パルミチン酸アスコルビルの量は、錠剤の全重量に対して約0.07%から約1.5%、0.1%から約1%、0.15%から約0.5%の範囲である。ある種の実施形態では、製剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は、約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1%である。ある種の実施形態では、製剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は、錠剤の全重量に対して約0.2%である。
【0070】
ある種の実施形態では、経口錠剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は、約0.1mgから約5mg、約0.5mgから約4mg、約0.7mgから約3mgまたは約1mgから約2mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は、約0.1mg、0.5mg、0.7mg、1mg、1.3mg、1.5mg、1.7mg、2mg、2.5mgまたは約3mgである。ある種の実施形態では、製剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は、約1mgである。
【0071】
ある種の実施形態では、製剤中のEDTA二ナトリウムの量は、錠剤の全重量に対して約0.05重量%から約3重量%の範囲である。他の実施形態では、EDTA二ナトリウムの量は、錠剤の全重量に対して約0.07%から約1.5%、0.1%から約1%、0.15%から約0.5%の範囲である。ある種の実施形態では、製剤中のEDTA二ナトリウムの量は、約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1%である。ある種の実施形態では、製剤中のEDTA二ナトリウムの量は、錠剤の全重量に対して約0.2%である。
【0072】
ある種の実施形態では、経口錠剤中のEDTA二ナトリウムの量は、約0.1mgから約5mg、約0.5mgから約4mg、約0.7mgから約3mgまたは約1mgから約2mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中のEDTA二ナトリウムの量は、約0.1mg、0.5mg、0.7mg、1mg、1.3mg、1.5mg、1.7mg、2mg、2.5mgまたは約3mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中のEDTA二ナトリウムの量は、約1mgである。
【0073】
ある種の実施形態では、錠剤は、微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)およびラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)などの希釈剤の組合せを含有する。ある種の実施形態では、経口錠剤中のラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、組成物の全重量に対して約5%から約30%である。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、錠剤の全重量に対して約7%から約25%、約10%から約20%、約13%から約20%である。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、錠剤の全重量に対して約5%、7%、10%、13%、14%、15%、15.5%、16%、16.1%、16.2%、16.3%、16.4%、16.5%、16.6%、16.7%、16.8%、16.9%、17%、17.5%、18%、18.5%、19%、20%、25%または30%である。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、錠剤の全重量に対して約16.9%である。
【0074】
ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、約40mgから約100mg、約45mgから約95mg、約50mgから約90mgである。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、約40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、80mg、81mg、82mg、83mg、83.5mg、84mg、84.1mg、84.2mg、84.3mg、84.4mg、84.5mg、84.6mg、84.7mg、85mg、85.5mg、90mg、90.5mgまたは100mgである。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、約84.3mgである。
【0075】
ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)の量は、錠剤の全重量に対して約7%から約25%、約10%から約20%、約13%から約20%である。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)の量は、錠剤の全重量に対して約5%、7%、10%、13%、14%、15%、15.5%、16%、16.1%、16.2%、16.3%、16.4%、16.5%、16.6%、16.7%、16.8%、16.9%、17%、17.5%、18%、18.5%、19%、20%、25%または30%である。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)の量は、錠剤の全重量に対して約16.4%である。ある種の実施形態では、経口錠剤中のラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)の量は、約40mgから約100mg、約45mgから約95mg、約50mgから約90mgである。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)の量は、約40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、80mg、81mg、81.3mg、81.5mg、81.8mg、82mg、82.3mg、82.5mg、82.7mg、83mg、83.5mg、84mg、85mg、85.5mg、90mg、90.5mgまたは100mgである。ある種の実施形態では、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)の量は、約82mgである。
【0076】
ある種の実施形態では、経口錠剤中の微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、組成物の全重量に対して約10%から約50%である。ある種の実施形態では、微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、錠剤の全重量に対して約15%から約45%、約20%から約43%、約25%から約40%である。ある種の実施形態では、微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、錠剤の全重量に対して約15%、17%、20%、23%、25%、27%、30%、32%、34%、35%、37%、40%、42%、45%または50%である。ある種の実施形態では、微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、錠剤の全重量に対して約35%である。
【0077】
ある種の実施形態では、経口錠剤中の微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、約130mgから約300mgである。ある種の実施形態では、微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、約140mgから約275mgまたは約150mgから約250mgである。ある種の実施形態では、微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、約150mg、160mg、165mg、170mg、175mg、180mg、185mg、190mgまたは200mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中の微結晶性セルロース(Avicel PH102)の量は、約175mgである。
【0078】
ある種の実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)である。ある種の実施形態では、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)の量は、組成物の全重量に対して約0.5%から約20%である。ある種の実施形態では、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)の量は、錠剤の全重量に対して約1%から約15%、約2%から約10%、約3%から約8%である。ある種の実施形態では、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)の量は、錠剤の全重量に対して約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%または10%である。ある種の実施形態では、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)の量は、錠剤の全重量に対して約5%である。
【0079】
ある種の実施形態では、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)の量は、約5mgから約50mg、約10mgから約40mgまたは約15mgから約30mgである。ある種の実施形態では、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)の量は、約10mg、15mg、20mg、22mg、25mg、27mg、30mg、35mgまたは約40mgである。ある種の実施形態では、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E−5P)の量は、約25mgである。
【0080】
本明細書で提供されるシタキセンタンナトリウムの製剤は、中性pHで安定である。ある種の実施形態では、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物および二塩基性リン酸ナトリウム無水物などの緩衝剤混合物を使用して、錠剤における薬物安定性を改善する。ある種の実施形態では、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物の量は、錠剤の全重量に対して約0.05重量%から約3重量%の範囲である。他の実施形態では、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物の量は、錠剤の全重量に対して約0.07%から約1.5%、0.1%から約1%、0.15%から約0.5%の範囲である。ある種の実施形態では、製剤中の一塩基性リン酸ナトリウム一水和物の量は、約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1.%である。ある種の実施形態では、製剤中の一塩基性リン酸ナトリウム一水和物の量は、錠剤の全重量に対して約0.1%である。
【0081】
ある種の実施形態では、経口錠剤中の一塩基性リン酸ナトリウム一水和物の量は、約0.1mgから約3mg、約0.2mgから約2.5mg、約0.5mgから約2mgまたは約0.6mgから約1mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中の一塩基性リン酸ナトリウム一水和物の量は、約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mgまたは約1mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中の一塩基性リン酸ナトリウム一水和物の量は、約0.6mgである。
【0082】
ある種の実施形態では、二塩基性リン酸ナトリウム無水物の量は、錠剤の全重量に対して約0.05重量%から約3重量%の範囲である。他の実施形態では、二塩基性リン酸ナトリウムの量は、錠剤の全重量に対して約0.07%から約1.5%、0.1%から約1%、0.15%から約0.5%の範囲である。ある種の実施形態では、製剤中の二塩基性リン酸ナトリウムの量は、約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1.%である。ある種の実施形態では、製剤中の二塩基性リン酸ナトリウムの量は、錠剤の全重量に対して約0.2%である。
【0083】
ある種の実施形態では、経口錠剤中の二塩基性リン酸ナトリウム無水物の量は、約0.1mgから約3.5mg、約0.5mgから約2.5mgまたは約0.7mgから約2mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中の二塩基性リン酸ナトリウム無水物の量は、約0.1mg、0.3mg、0.5mg、0.7mg、0.9mg、1mg、1.1mg、1.3mg、1.5mg、1.7mgまたは2mgである。ある種の実施形態では、経口錠剤中の二塩基性リン酸ナトリウム無水物の量は、約1.1mgである。
【0084】
ある種の実施形態では、錠剤は、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)およびデンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)などの崩壊剤を含有する。ある種の実施形態では、錠剤中のデンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)の量は、組成物の全重量に対して約0.1%から約10%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)の量は、錠剤の全重量に対して約0.5%から約8%、約1%から約5%、約2%から約4%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)の量は、錠剤の全重量に対して約0.5%、1%、1.5%、1.7%、2%、2.3%、2.5%、2.7%、3%、3.5%、4%または5%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)の量は、錠剤の全重量に対して約2.5%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)の量は、約30mgから約5mg、約20mgから約10mg、約15から約10mgである。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)の量は、約5mg、7mg、10mg、11mg、11.5mg、12mg、12.5mg、13mg、15mgまたは20mgである。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)の量は、約12.5mgである。
【0085】
ある種の実施形態では、錠剤中のデンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)の量は、組成物の全重量に対して約0.1%から約10%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)の量は、錠剤の全重量に対して約0.5%から約8%、約1%から約5%、約2%から約4%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)の量は、錠剤の全重量に対して約0.5%、1%、1.5%、1.7%、2%、2.3%、2.5%、2.7%、3%、3.5%、4%または5%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)の量は、錠剤の全重量に対して約2.5%である。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)の量は、約30mgから約5mg、約20mgから約10mg、約15から約10mgである。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)の量は、約5mg、7mg、10mg、11mg、11.5mg、12mg、12.5mg、13mg、15mgまたは20mgである。ある種の実施形態では、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)の量は、約12.5mgである。
【0086】
ある種の実施形態では、錠剤は、ステアリン酸マグネシウムなどの滑剤を含有する。ある種の実施形態では、錠剤中のステアリン酸マグネシウムの量は、組成物の全重量に対して約0.1%から約8%である。ある種の実施形態では、ステアリン酸マグネシウムの量は、錠剤の全重量に対して約0.5%から約6%、約0.7%から約5%、約1%から約4%である。ある種の実施形態では、ステアリン酸マグネシウムの量は、錠剤の全重量に対して約0.5%、0.7%、1%、1.2%、1.5%、1.7%、2%、2.5%または3%である。ある種の実施形態では、ステアリン酸マグネシウムの量は、錠剤の全重量に対して約2.5%である。ある種の実施形態では、錠剤中のステアリン酸マグネシウムの量は、約15mgから約1mgである。ある種の実施形態では、ステアリン酸マグネシウムの量は、約10mgから約3mgまたは約7mgから約5mgである。ある種の実施形態では、ステアリン酸マグネシウムの量は、約3mg、4mg、4.5mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mgまたは10mgである。ある種の実施形態では、ステアリン酸マグネシウムの量は、約5mgである。
【0087】
本明細書で提供される錠剤製剤は、防湿コーティングを含有する。適切なコーティング材料は、当分野で知られており、これらに限られないが、フタル酸セルロース(Sepifilm、Pharmacoat)などのセルロース由来またはSepifilm ECLタイプのポリビニル由来またはSepisperse Dry 3202 Yellow、Blue Opadry、Eudragit EPOおよびOpadry AMBなどのSepisperse DR、AS、APまたはK(着色)タイプの糖衣のための糖などのサッカロース由来のコーティング剤が包含される。コーティングは、シタキセンタンナトリウムの酸化を妨害するための防湿層として役立つ。ある種の実施形態では、コーティング材料は、錠剤増量約1から約7%または約4%でのSepifilm LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellow(Sepifilm/Sepisperse)(3/2wt/wt)である。ある種の実施形態では、コーティング材料は、Sepifilm LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellow(Sepifilm/Sepisperse)である。ある種の実施形態では、Sepifilm/Sepisperse比は、1:2、1:1または3:2wt/wtである。ある種の実施形態では、Sepifilm/Sepisperseコーティングは、錠剤増量約1%、2%、3%、4%、5%、6%または7%である。ある種の実施形態では、Sepifilm/Sepisperseコーティングは、錠剤増量約1.6%である。ある種の実施形態では、Sepisperse Dry 3202(黄色)は、錠剤増量約0.5%、0.8%、1%、1.3%、1.6%、2%、2.4%、2.5%、3%または4%である。ある種の実施形態では、Sepisperse Dry 3202(黄色)は、錠剤増量約2.4%である。ある種の実施形態では、Sepisperse Dry 3202(黄色)は、錠剤1個当たり約1mg、3mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、13mg 15mgまたは20mgである。ある種の実施形態では、Sepisperse Dry 3202(黄色)は、錠剤1個当たり約8mgである。ある種の実施形態では、Sepifilm LP014は、錠剤増量約0.5%、1%、1.5%、2%、2.2%、2.4%、2.6%、3%、3.5%または4%である。ある種の実施形態では、Sepifilm LP014は、錠剤増量約2.4%である。ある種の実施形態では、Sepifilm LP014は、錠剤1個当たり約5mg、7mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、15mg、17mgまたは20mgである。ある種の実施形態では、Sepifilm LP014コーティングは、錠剤1個当たり約12mgである。
【0088】
ある種の実施形態では、錠剤は、シタキセンタンナトリウム、微結晶性セルロース、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース E−5P、パルミチン酸アスコルビル、EDTA二ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物、二塩基性リン酸ナトリウム無水物、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)、ステアリン酸マグネシウムおよびSepifilm LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellowのコーティングを含有する。
【0089】
ある種の実施形態では、錠剤は、シタキセンタンナトリウム約20%、微結晶性セルロース約35%、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)約16.9%、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)約16.4%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース E−5P約5.0%、パルミチン酸アスコルビル約0.2%、(EDTA)二ナトリウム約0.2%、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物約0.1%、二塩基性リン酸ナトリウム無水物約0.2%、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)約2.5%、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)約2.5%およびステアリン酸マグネシウム約1%を含有する。錠剤は、増量約2.4%でのSepifilm LP014および増量約1.6%でのSepisperse Dry 3202 Yellowのコーティングをさらに含有する。
【0090】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される経口錠剤は、シタキセンタンナトリウム約100mg、パルミチン酸アスコルビル約1.0mg、エデト酸(EDTA)二ナトリウム約1.0mg(EDTA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE−5P約25mg、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)約84.3mg、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)約82mg、微結晶セルロース約175mg、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物約0.6mg、二塩基性リン酸ナトリウム無水物約1.1mg、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)約12.5mg、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)約12.5mg、ステアリン酸マグネシウム(非ウシ由来)約5mgおよび精製水約192.5mgを含有する500mg錠剤である。錠剤は、約12mgでのSepifilm LP014および約8mgでのSepisperse Dry 3202 Yellowのコーティングをさらに含有する。
【0091】
b.持続放出剤形
本明細書で提供される活性成分は、調節放出手段により、または当業者によく知られている送達デバイスにより投与することができる。例には、これらに限られないが、それぞれ参照により本明細書に援用される米国特許第3845770号明細書、同第3916899号明細書、同第3536809号明細書、同第3598123号明細書、同第4008719号明細書、同第5674533号明細書、同第5059595号明細書、同第5591767号明細書、同第5120548号明細書、同第5073543号明細書、同第5639476号明細書、同第5354556号明細書および同第5733566号明細書に記載されているものが包含される。このような剤形を使用すると、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透析膜、浸透系、多層コーティング、超微粒子、リポソーム、微小球またはこれらの組合せを使用していろいろな割合の所望の放出プロファイルを提供し、1種または複数の活性成分の遅いか、調節される放出を提供することができる。本明細書に記載されているものを包含する当業者に知られている適切な調節放出製剤を、本明細書に提供されている活性成分と共に使用するために容易に選択することができる。
【0092】
調節放出医薬品は全て、その非調節対応品により達成される薬物療法を越えるように薬物療法を改善する共通の目標を有する。理想的には、治療における最適に設計された調節放出製剤の使用は、最短時間で状態を治癒または制御するために使用される最小量の薬物物質を特徴とする。調節放出製剤の利点には、薬物活性の延長、投与頻度の低減および患者の服薬遵守の増進が包含される。加えて、調節放出製剤を使用すると、作用の開始時間または薬物の血中レベルなどの他の特性に影響を与えることができ、したがって、副作用(例えば有害作用)の発生に影響を及ぼすことができる。
【0093】
多くの調節放出製剤は、所望の治療効果を即座にもたらす薬物(活性成分)量を初めに放出し、長期間にわたってこのレベルの治療または予防効果を維持するための薬物の別の量を徐々に、かつ継続的に放出するように設計される。体内でこの一定レベルの薬物を維持するために、薬物は、代謝および体から排出される薬物の量に代わる速度で、剤形から放出されなければならない。活性成分の調節放出は、これらに限られないが、pH、温度、酵素、水または化合物の他の物理学的条件を包含する様々な条件により刺激されうる。
【0094】
ある種の実施形態では、薬剤は、静脈注入、インプラント可能な浸透ポンプ、経皮パッチ、リポソームまたは他の投与方法を使用して投与することができる。一実施形態では、ポンプを使用することができる(Sefton、CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201(1987年)、Buchwaldら、Surgery 88:507(1980年)、Saudekら、N.Engl.J.Med.321:574(1989年)参照。他の実施形態では、ポリマー材料を使用することができる。さらに他の実施形態では、調節放出系を治療ターゲット近くに設置することができる。即ち、全身用量の一部のみが必要である(例えば、Goodson、Medical Applications of Controlled Release、vol.2、pp.115〜138(1984年)参照。
【0095】
いくつかの実施形態では、調節放出デバイスを、不適切な免疫活性または腫瘍の部位近くで対象に導入する。他の調節放出系は、Langer(Science 249:1527〜1533(1990年)による概説で検討されている。活性成分を、固体内部マトリックス、例えばポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、可塑化または非可塑化ポリビニルクロリド、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタンジエン、ポリエチレン、エチレンビニルアセテートコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルのヒドロゲルなどの親水性ポリマー、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコールおよび架橋部分加水分解ポリビニルアセテートに分散させることができ、これを、体液に不溶性である外部ポリマー膜、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニルとの塩化ビニルコポリマー、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレン、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/ビニルアセテート/ビニルアルコールターポリマーならびにエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーで囲む。こうして、活性成分は、放出速度調節ステップで、外側ポリマー膜を介して拡散する。このような非経口組成物に含有される活性成分のパーセンテージは、その特異的な性質、さらに対象の必要性に高度に依存している。
【0096】
c.非経口投与
皮下、筋肉内または静脈内注射を通常は特徴とする非経口投与もまた、本明細書では考慮される。注射可能剤は慣用の形態で、液体溶液もしくは懸濁液、注射前に液体に溶解もしくは懸濁させるために適している固体形態またはエマルションとして調製することができる。適切な賦形剤は例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロールまたはエタノールである。加えて、望ましい場合には、投与される医薬組成物はまた、少量の湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、安定化剤、溶解性増強剤ならびに例えば酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミンおよびシクロデキストリンなどの他のこのような薬剤などの非毒性補助物質を含有してもよい。
【0097】
組成物の非経口投与には、静脈内、皮下および筋肉内投与が包含される。非経口投与のための製剤には、すぐに注射可能な無菌溶液、皮下錠剤を包含する使用直前に溶媒とすぐに組み合わせることができる凍結乾燥粉末などの無菌乾燥溶解性製品、すぐに注射可能な無菌懸濁液、使用直前に媒体とすぐに組み合わせることができる無菌乾燥不溶性製品および無菌エマルションが包含される。溶液は、水性または非水性であってよい。
【0098】
静脈内投与される場合、適切な担体には、生理食塩水またはリン酸緩衝溶液(PBS)ならびにグルコース、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール、およびこれらの混合物などの増粘剤および可溶化剤を含有する溶液が包含される。
【0099】
非経口製剤で使用される薬学的に許容できる担体には、水性媒体、非水性媒体、抗菌剤、等張化剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔剤、懸濁化剤および分散剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤またはキレート剤および他の薬学的に許容できる物質が包含される。
【0100】
水性媒体の例には、塩化ナトリウム液、リンガー液、等張性デキストロース液、無菌水液、デキストロースおよび乳酸リンガー液が包含される。非水性非経口媒体には、植物由来の不揮発性油、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油および落花生油が包含される。静菌または静真菌濃度の抗菌剤が、多回投与用容器に包装される非経口製剤には添加されるべきであり、これには、フェノールまたはクレゾール、水銀、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルおよびプロピルp−ヒドロキシ安息香酸エステル、チメロサール、塩化ベンズアルコニウムならびに塩化ベンゼトニウムが包含される。等張化剤には、塩化ナトリウムおよびデキストロースが包含される。緩衝剤には、リン酸塩およびクエン酸塩が包含される。抗酸化剤には、重硫酸ナトリウムが包含される。局所麻酔剤には、塩酸プロカインが包含される。懸濁化剤および分散剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンが包含される。乳化剤には、Polysorbate80(TWEEN(登録商標)80)が包含される。金属イオンの金属イオン封鎖剤およびキレート剤にはEDTAが包含される。薬学的担体はまた、水混和性媒体用のエチルアルコール、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールならびにpH調節のための水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸または乳酸を包含する。
【0101】
シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩の濃度を調節して、注射が所望の薬理学的効果をもたらすのに有効な量を提供するようにする。正確な用量は、当業者に知られているように、患者または動物の年齢、体重および状態に左右される。
【0102】
単位用量非経口製剤をアンプル、バイアルまたは針を備えたシリンジに包装する。非経口投与用の製剤は全て、当分野で知られていて実施されているように無菌でなければならない。
【0103】
実例では、活性成分を含有する無菌水溶液の静脈内または動脈内注射が、有効な投与方法である。他の実施形態は、所望の薬理学的効果をもたらすために必要に応じて注射される活性物質を含有する無菌水性または油性溶液または懸濁液である。
【0104】
注射可能液は、局所および全身投与のために設計される。一実施形態では、治療有効用量を、治療される組織に対してシタキセンタン少なくとも約0.1%w/wから約90%w/w以上または1%w/wより高い濃度を含有するように製剤する。活性成分は1回で投与することができ、または複数のより小さな容量に分割して、時間を空けて投与することができる。治療の正確な用量および期間は、治療される組織に関しており、知られている試験プロトコルを使用して、またはin vivoまたはin vitro試験データからの外挿により経験的に決定することができることが理解される。濃度および用量値もまた、治療される個人の年齢に伴って変動しうることを特記する。さらに、任意の特定の対象では、個人の必要および製剤を投与し、投与を監督する人の専門的な判断に従って、特定の用量計画を時間にわたって調節すべきであり、本明細書で記載された濃度範囲は、例示に過ぎず、請求されている製剤の範囲または実施を制限することは意図されていないことを理解すべきである。
【0105】
シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩を超微粉砕されているか、他の適切な形態で懸濁するか、誘導体化して、より可溶性な活性生成物を生じさせるか、またはプロドラッグを生じさせることができる。生じる混合物の形態は、所定の投与形態および選択された担体または媒体へのシタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩の可溶性を包含するいくつかのファクターに左右される。有効な濃度は、状態の症状を改善するのに十分であり、経験的に決定することができる。
【0106】
d.凍結乾燥粉末
本明細書では、溶液、エマルションまたは他の混合物として投与するために再構成することができる凍結乾燥粉末も該当する。これらはまた、再構成し、固体またはゲルとして製剤することもできる。
【0107】
無菌凍結乾燥粉末を、活性成分または薬学的に許容できるその塩を適切な溶媒に溶かすことにより調製する。溶媒は、安定性を改善する賦形剤または粉末もしくは粉末から調製される再構成溶液の他の薬理学的成分を含有してよい。使用することができる賦形剤には、これらに限られないが、デキストロース、ソルビトール、フルクトース、トウモロコシシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロースまたは他の適切な薬剤が包含される。溶媒はまた、ほぼ中性pHのクエン酸塩、リン酸ナトリウムもしくはカリウムなどの緩衝液または当業者に知られている他のこのような緩衝液を含有してもよい。後続の溶液の無菌濾過、続く、当業者に知られている標準的な条件下での凍結乾燥により、所望の製剤が得られる。通常、生じる溶液を、凍結乾燥のためのバイアルに配分する。各バイアルは、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩の単回用量(10〜350mgまたは100〜300mg)または多回用量を含有する。凍結乾燥粉末は約4℃から室温などの適切な条件下に貯蔵することができる。
【0108】
注射のために水を用いてこの凍結乾燥粉末を再構成することにより、非経口投与で使用するための製剤が得られる。再構成のために、無菌水または他の適切な担体1mL当たり凍結乾燥粉末約1〜50mg、5〜35mgまたは約9〜30mgを加える。正確な量は、経験的に決定することができる。
【0109】
例示的凍結乾燥製剤
ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの安定な凍結乾燥粉末を本明細書で提供する。凍結乾燥粉末は、抗酸化剤、緩衝剤および増量剤を含有する。本明細書で提供される凍結乾燥粉末では、存在するシタキセンタンナトリウムの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約25%から約60%の範囲である。ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約30%から約50%または約35%から約45%である。ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約30%、33%、35%、37%、40%、41%、43%、45%、47%、50%、53%、55%または60%である。一実施形態では、凍結乾燥粉末中のシタキセンタンナトリウムの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約41%である。
【0110】
ある種の実施形態では、凍結乾燥粉末は、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、モノチオグリセロール、アスコルビン酸またはこれらの組合せなどの抗酸化剤を含有する。一実施形態では、抗酸化剤は、モノチオグリセロールである。一実施形態では、抗酸化剤は、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムおよび重亜硫酸ナトリウムの組合せである。ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥製剤は再構成すると、シタキセンタンナトリウムの知られている凍結乾燥製剤(国際公開第98/49162号パンフレット参照)と比べて、改善された安定性を有する。
【0111】
ある種の実施形態では、抗酸化剤は、モノチオグリセロールである。ある種の実施形態では、モノチオグリセロールは、凍結乾燥粉末の全重量に対して約10%から約30%の範囲の量で存在する。ある種の実施形態では、モノチオグリセロールは、凍結乾燥粉末の全重量に対して約12%から約25%または約15%から約20%の範囲の量で存在する。ある種の実施形態では、凍結乾燥粉末中のモノチオグリセロールの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約10%、12%、14%、15%、15.5%、16%、16.2%、16.4%、16.8%、17%、17.5%、19%、22%、25%または30%である。ある種の実施形態では、モノチオグリセロールの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約16.4%である。
【0112】
ある種の実施形態では、亜硫酸ナトリウムは、凍結乾燥粉末の全重量に対して約1%から約6%の量で存在する。他の実施形態では、亜硫酸ナトリウムは、約1.5%から約5%または約2%から約4%の量で存在する。ある種の実施形態では、亜硫酸ナトリウムの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.3%、3.5%、3.8%、4%、4.5%または5%である。一実施形態では、亜硫酸ナトリウムの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約3.3%である。
【0113】
ある種の実施形態では、アスコルビン酸は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約1%から約6%の量で存在する。他の実施形態では、アスコルビン酸は、約1.5%から約5%または約2%から約4%の量で存在する。ある種の実施形態では、アスコルビン酸の量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.3%、3.5%、3.8%、4%、4.5%または5%である。一実施形態では、アスコルビン酸の量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約3.3%である。
【0114】
ある種の実施形態では、重亜硫酸ナトリウムは、凍結乾燥粉末の全重量に対して約5%から約15%または約8%から約12%の量で存在する。ある種の実施形態では、重亜硫酸ナトリウムは、凍結乾燥粉末の全重量に対して約5%、6%、7%、8%、9%、10%、10.3%、10.5%、10.8%、11%、11.5%、12%または15%の量で存在する。一実施形態では、重亜硫酸ナトリウムの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約10.8%である。
【0115】
一実施形態では、抗酸化剤は、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムおよび重亜硫酸ナトリウムの組合せである。一実施形態では、凍結乾燥粉末中のアスコルビン酸の量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約3.3%であり、亜硫酸ナトリウムの量は、約3.3%であり、重亜硫酸ナトリウムの量は、約10.8%である。
【0116】
一実施形態では、凍結乾燥粉末はまた、1種または複数の次の賦形剤を含有する:リン酸ナトリウムもしくはカリウムまたはクエン酸塩などの緩衝剤およびグルコース、デキストロース、マルトース、スクロース、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、グリシン、ポリビニルピロリドン、デキストランなどの増量剤。一実施形態では、増量剤を、デキストロース、D−マンニトールまたはソルビトールから選択する。
【0117】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、リン酸緩衝剤を含有する。ある種の実施形態では、リン酸緩衝剤は、約10mM、約15mM、約20mM、約25mMまたは約30mMの濃度で存在する。ある種の実施形態では、リン酸緩衝剤は、20mMの濃度で存在する。ある種の実施形態では、リン酸緩衝剤は、20mMの濃度で存在し、構成される製剤は、約7のpHを有する。
【0118】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、クエン酸緩衝剤を含有する。一実施形態では、クエン酸緩衝剤は、クエン酸ナトリウム二水和物である。ある種の実施形態では、クエン酸ナトリウム二水和物の量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約5%から約15%、約6%から約12%または約7%から約10%である。ある種の実施形態では、凍結乾燥粉末中のクエン酸ナトリウム二水和物の量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約5%、6%、7%、7.5%、8%、8.3%、8.5%、8.8%、9%、9.5%、10%、12%または約15%である。ある種の実施形態では、構成される製剤は、約5から10または約6のpHを有する。
【0119】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、デキストロースを凍結乾燥粉末の全重量に対して約30%から約60%の範囲の量で含有する。ある種の実施形態では、デキストロースの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約30%、35%、40%、45%、50%または60%である。ある種の実施形態では、デキストロースの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約40%である。ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、マンニトールを凍結乾燥粉末の全重量に対して約20%から約50%の範囲の量で含有する。ある種の実施形態では、マンニトールの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約20%、25%、30%、32%、32.5%、32.8%、33%、34%、37%、40%、45%または50%である。ある種の実施形態では、マンニトールの量は、凍結乾燥粉末の全重量に対して約32.8%である。
【0120】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量に対してシタキセンタンナトリウム約41%、アスコルビン酸約3.3%、亜硫酸ナトリウム約3.3%および重亜硫酸ナトリウム約10.8%、クエン酸ナトリウム二水和物約8.8%およびマンニトール約32.8%を含有する。ある種の実施形態では、凍結乾燥粉末は、次の組成を有する。
【0121】
【表1】

【0122】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量に対してシタキセンタンナトリウム約40から約30%、アスコルビン酸約4から約6%、クエン酸ナトリウム二水和物約6から約8%、D−マンニトール約50から約60%およびクエン酸一水和物約1から約2%を含有する。ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量に対してシタキセンタンナトリウム約33%、アスコルビン酸約5.3%、クエン酸ナトリウム二水和物約7.6%、D−マンニトール約53%およびクエン酸一水和物0.13%を含有する。一実施形態では、凍結乾燥粉末は、次の組成を有する。
【0123】
【表2】

【0124】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量に対してシタキセンタンナトリウム約40から約30%、アスコルビン酸約4から約6%、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物約3から約4%、D−マンニトール約50から約60%および一塩基性リン酸ナトリウム一水和物約1.5から約2.5%を含有する。ある種の実施形態では、本明細書で提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量に対してシタキセンタンナトリウム約34%、アスコルビン酸約5.5%、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物約3.7%、D−マンニトール約55%および一塩基性リン酸ナトリウム一水和物1.9%を含有する。一実施形態では、凍結乾燥粉末は、次の組成を有する。
【0125】
【表3】

【0126】
本明細書で提供されるシタキセンタンナトリウムの凍結乾燥製剤は、それを必要とする患者に、これらに限られないが本明細書に記載されている方法を包含するシタキセンタンナトリウムを送達するための標準的な治療方法を使用して投与することができる。一実施形態では、治療有効量の本明細書で提供される凍結乾燥シタキセンタンナトリウムを薬学的に許容できる溶媒に溶かして、薬学的に許容できる溶液を生じさせ、この溶液を(静脈内注射などにより)患者に投与することにより、凍結乾燥シタキセンタンナトリウムを投与する。
【0127】
本明細書で提供される凍結乾燥シタキセンタンナトリウム製剤は、任意の薬学的に許容できる希釈剤を使用して、患者に非経口投与するために構成することができる。このような希釈剤には、これらに限られないが、注射用無菌水(USP)、注射用無菌静菌水、生理食塩水(USP)(ベンジルアルコールまたはパラベン防腐)が包含される。注射用の適切な溶液が調製されるように、任意の量の希釈剤を使用して、凍結乾燥シタキセンタンナトリウム製剤を構成することができる。したがって、希釈剤の量は、凍結乾燥シタキセンタンナトリウムを溶かすのに十分であるべきである。一実施形態では、希釈剤10〜50mLまたは10から20mLを使用して、凍結乾燥シタキセンタンナトリウム製剤を構成し、最終濃度約1〜50mg/mL、約5〜40mg/mL、約10〜30mg/mLまたは10〜25mg/mLを得る。ある種の実施形態では、再構成溶液中のシタキセンタンナトリウムの最終濃度は、約25mg/mLまたは約12.5mg/mLである。正確な量は、治療される適応症に左右される。このような量は、経験的に決定することができる。いくつかの実施形態では、再構成溶液のpHは、約5から約10または約6から約8である。いくつかの実施形態では、再構成溶液のpHは、約5、6、7、8、9または10である。
【0128】
凍結乾燥シタキセンタンナトリウムの構成溶液は、構成してすぐに患者に投与することができる。別法では、構成溶液を貯蔵し、約1〜72時間、約1〜48時間または約1〜24時間内に使用することができる。いくつかの実施形態では、溶液を調製から1時間内に使用する。
【0129】
e.局所投与
局所混合物を、局部および全身投与に関して記載されたように調製する。生じる混合物は、溶液、懸濁液、エマルションなどであってよく、クリーム、ゲル、軟膏、エマルション、液剤、エリキシル、ローション、懸濁剤、チンキ、ペースト、フォーム、エアロゾル、潅注剤、スプレー、坐剤、包帯、皮膚パッチまたは局所投与に適している任意の他の製剤として製剤することができる。
【0130】
シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストは、皮膚および粘膜に局所適用するためなどの局部または局所適用のために、ゲル、クリームおよびローションの形態で製剤することができる。局所投与は、経皮送達のために、また粘膜投与のために、または吸入療法のために考慮される。
【0131】
f.他の投与経路のための組成物
局所適用、経皮パッチおよび直腸投与などの他の投与経路もまた、本明細書では考慮される。例えば、直腸投与のための薬学的剤形は、全身作用のための直腸坐剤、カプセルおよび錠剤である。本明細書で使用される直腸坐剤は、体温で溶融または軟化して1種または複数の薬理学的または治療活性成分を放出する直腸に挿入するための固体を意味している。直腸坐剤で利用される薬学的に許容できる物質は、基剤または媒体および融点を上げるための薬剤である。基剤の例には、カカオバター(カカオ脂)、グリセリン−ゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)ならびに脂肪酸のモノ−、ジ−およびトリグリセリドの適切な混合物が包含される。様々な基剤の組合せを使用することができる。坐剤の融点を上げるための薬剤には、鯨ろうおよびろうが包含される。圧縮法または成形により、直腸坐剤を調製することができる。直腸坐剤の典型的な重量は、約2から3gmである。
【0132】
直腸投与のための錠剤およびカプセルは、経口投与を製剤するのと同じ薬学的に許容できる物質を使用して、同じ方法により製造する。
【0133】
用量
ヒトの治療では、医師が、予防または治癒的治療に従って、および治療される対象に特異的な年齢、体重、疾患段階および他の因子に従って最も適切な用量計画を決定する。ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの用量割合は、成人1日当たり約1から約350mg、1日当たり約1から約300mg、1日当たり約5から約250mg、1日当たり約5から約250mgまたは成人1日当たり約10から50mgである。1日当たり約50から約300mgの用量割合もまた、本明細書では考慮される。ある種の実施形態では、用量は、成人1日当たり約5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、35mg、40mg、45mg、50mg、60mg、70mg、80mg、100mg、125mg、150mg、175mgまたは200mgである。
【0134】
睡眠時無呼吸の症状の予防または治療に有効であろう本明細書で提供される製剤中のシタキセンタンナトリウムの量は、疾患または状態の性質および重症度ならびに活性成分が投与される経路に伴い変動する。頻度および用量もまた、各対象に特異的なファクターに従い、投与される特異的な療法(例えば治療または予防剤)、障害、疾患または状態の重症度、投与経路、さらに対象の年齢、体質、体重、応答および過去の薬歴に応じて変動する。
【0135】
製剤の例示的用量は、対象または試料重量1キログラム当たりの活性化合物のミリグラムまたはマイクログラム量(例えば、1キログラム当たり約1マイクログラムから1キログラム当たり約3ミリグラム、1キログラム当たり約10マイクログラムから1キログラム当たり約3ミリグラム、1キログラム当たり約100マイクログラムから1キログラム当たり約3ミリグラムまたは1キログラム当たり約100マイクログラムから1キログラム当たり約2ミリグラム)。ある種の実施形態では、投与されるシタキセンタンナトリウムの量は、約0.01から約3mg/その必要のある対象kgである。ある種の実施形態では、投与されるシタキセンタンナトリウムの量は、約0.01、0.05、0.1、0.2、0.4、0.8、1.5、2、3mg/対象kgである。ある種の実施形態では、シタキセンタンナトリウムの投与は、静脈注射による。
【0136】
当業者には明らかであるように、場合によっては、本明細書に開示されている範囲外の活性成分の用量を使用することが必要なことがある。さらに、臨床家または治療医師であれば、対象の応答に関連して、治療を中断、調整または中止する方法および時期が分かるであろうことを特記する。
【0137】
睡眠時無呼吸の症状を予防、管理、治療または改善するのに十分ではあるが、本明細書で提供される組成物に関連する副作用をもたらすには不十分であるか、低減するのに十分である量もまた、前記用量および投与頻度スケジュールにより考慮される。さらに、対象に本明細書で提供される組成物を複数用量投与する場合、用量全てが、同じである必要はない。例えば、対象に投与される用量は、組成物の予防または治療効果を改善するために増加することができ、または特定の対象が経験している1つまたは複数の副作用を減少させるために低減することができる。
【0138】
他の実施形態では、本明細書で提供される製剤用量を、対象における睡眠時無呼吸の症状を予防、治療、管理または改善するために、約1mgから300mg、50mgから250mgまたは75mgから200mgの単位用量で投与する。
【0139】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される同じ製剤の投与を繰り返すことができ、その投与を、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月または6カ月間隔にすることができる。
【0140】
製品
シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを、包装材料およびシタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストが睡眠時無呼吸を治療するために使用されることを示すラベルを含有する製品として包装することができる。本明細書で提供される製品は、包装材料を含有する。医薬製品の包装において使用するための包装材料は、当業者によく知られている。例えば、米国特許第5323907号明細書、同第5052558号明細書および同第5033352号明細書参照。医薬用包装材料の例には、これらに限られないが、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、コンテナ、シリンジ、ボトルおよび、選択された製剤ならびに所定の投与方法および治療に適した任意の包装材料が包含される。本明細書で提供されるシタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストの幅広い一連の製剤が本明細書では考慮される。
【0141】
活性の評価
本明細書で提供される方法におけるシタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストの効力を試験するために、標準的な生理学的、薬理学的および生化学的手順を利用することができ、それらは、当業者に知られている。
【0142】
併用療法
本明細書で提供される方法では、シタキセンタンまたはシタキセンタンナトリウムなどのエンドセリンアンタゴニストを例えば単独で、1種もしくは複数の他のエンドセリンアンタゴニストと、または睡眠時無呼吸の治療に有用な他の化合物もしくは療法と組み合わせて使用することができる。例えば、製剤を、米国特許第6432994号明細書、同第6683103号明細書、同第6686382号明細書、同第6248767号明細書、同第6852745号明細書、同第5783705号明細書、同第5962490号明細書、同第5594021号明細書、同第5571821号明細書、同第5591761号明細書、同第5514691号明細書に記載されている化合物などのエンドセリン受容体の活性を変調することが知られている他の化合物と組み合わせて投与することができる。いくつかの他のエンドセリンアンタゴニストは、前記の文献に記載されている。
【0143】
いくつかの実施形態では、方法は、行動変化、酸素投与、持続的気道陽圧法(CPAP)、歯科器具もしくは顎調節装置、手術またはこれらの組合せなどの物理的または機械的療法などの睡眠時無呼吸の治療において使用される他の療法と組み合わせてのシタキセンタンナトリウムの投与を内包する。
【実施例】
【0144】
(実施例1)
4−クロロ−3−メチル−5−(2−(2−(6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセチル)−3−チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールナトリウム塩またはN−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリル)−2−[2−メチル−4,5−(メチレンジオキシ)フェニルアセチル]−チオフェン−3−スルホンアミドナトリウム塩またはN−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリル)−2−[3,4−(メチレンジオキシ)−6−メチルフェニルアセチル]−チオフェン−3−スルホンアミドナトリウム塩の調製
A.(4−クロロ−3−メチル−5−(2−(2−(6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセチル)−3−チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールの調製
1.5−クロロメチル−6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソールの調製
塩化メチレン(130L)、濃HCl(130L)および臭化テトラブチルアンモニウム(1.61Kg)の混合物に、5−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール(10Kg)を加え、続いて、ホルムアルデヒド(14L、水中37重量%)を徐々に加えた。混合物を一晩攪拌した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮してオイルとした。ヘキサン(180L)を加え、混合物を沸騰まで加熱した。温ヘキサン溶液を、重い油性残渣からデカンテーションし、蒸発させると、ほぼ純粋な5−クロロメチル−6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソールが白色の固体として得られた。ヘキサン(50L)から再結晶化させると、5−クロロメチル−6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソールが得られた(再結晶化後の回収率80%)。
【0145】
2.(4−クロロ−3−メチル−5−(2−(2−(2−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセチル)−3−チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールの形成
5−クロロメチル−6−メチルベンゾ[d][1,3]ジ−オキソール(16.8g、0.09mol)のテトラヒドロフラン(THF)(120mL)溶液の一部を、十分に攪拌されているマグネシウム粉末(3.3g、0.136原子g、AlfaまたはJohnson−Mathey、−20+100メッシュ)のTHF(120mL)スラリーに室温で加えた。生じた反応混合物を約40〜45℃まで約2〜3分間加温して、反応を開始させた。マグネシウムが加熱により活性化すると、反応が開始し、混合物を冷却し、約8℃未満の温度を維持した。マグネシウムは、熱の代わりにジブロモエタンで活性化させることもできる。
【0146】
反応混合物を含有するフラスコを冷却し、残りの5−クロロメチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール溶液を1.5時間の間滴加したが、その間、内部温度は8℃未満に維持した。温度制御は重要である。グリニャールが生じ、8℃未満に維持すれば、ウルツカップリングは生じない。より高い温度でのより長い時間は、ウルツカップリング経路を促進する。ウルツカップリングは、高品質Mgを使用し、グリニャールの温度を約8℃未満に維持し、激しく攪拌することにより回避することができる。反応は−20℃で良好に作動するので、グリニャールが形成する8℃未満の任意の温度が許容できる。反応混合物の色が緑色がかってくる。
【0147】
反応混合物を0℃でさらに5分間攪拌し、その間、無水THF(90mL)中のN−メトキシ−N−メチル−3−(4−クロロ−3−メチル−5−イソアゾリルスルファモイル)−2−チオフェンカルボキサミド(6.6g、0.018mol)を追加の漏斗に充填した。反応混合物を2回脱ガスし、次いで、N−メトキシ−N−メチル−3−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリルスルファモイル)−2−チオフェンカルボキサミド溶液を5分わたって0℃で加えた。添加直後に取った反応混合物のTLC(シリカ、12%MeOH/CHCl)は、N−メトキシ−N−メチル−3−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリルスルファモイル)−2−チオフェンカルボキサミドを示さない。
【0148】
反応混合物を、1NのHCl(400ml、0.4molのHCl、氷浴攪拌)を含有するフラスコに移し、混合物を2から4分間攪拌し、分離漏斗に移し、酢酸エチル(300ml)で希釈した。振盪の後に、層を分離した。水層を追加の酢酸エチル(150ml)で抽出し、合わせた有機層を半ブラインで洗浄した。分離に続いて、硫酸ナトリウム上で有機層を乾燥させ、減圧下に約39℃で濃縮することにより、THFを除去した。
【0149】
B.4−クロロ−3−メチル−5−(2−(2−(6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5イル)アセチル)−3−チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールナトリウム塩の調製
A部からの生成物を次いで、酢酸エチルに再溶解させ、飽和NaHCO(5×50ml)で、洗浄液が無色になるまで洗浄した。溶液をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、半結晶性の黄色の残渣が得られた。CHCl100mlを溶液に加え、混合物を窒素下に5から10分間、微細な結晶生成物が形成するまで攪拌した。エーテル(150ml)を加え、混合物を適切な時間(例えば10分)攪拌した。生成物を濾過により単離し、CHCl/エーテル(1:2)の混合物(30ml)、次いでエーテル(30ml)で洗浄し、減圧下に乾燥させた。前記の具体的な実施形態に従い調製すると、表題生成物が7.3gの量で、純度約85%(HPLC、RP、40%アセトニトリル/水、アンモニアでpH2.5まで中和された0.1%TFA、定組成条件、1mL/分)で生じた。
【0150】
前記からの塩生成物を水(600ml)に10℃で溶かし、溶液を短時間(例えば3分)攪拌し、次いで、紙フィルター層(例えばフィルター3枚)で吸引濾過した。場合によっては、水に不溶性な大量の不純物(10%以上)が濾過プロセスを極めて遅くする。この問題は、より大きなサイズのフィルターを濾過の間に使用することにより回避することができる。通常、粗製塩の純度が90%以上であると、濾過に問題はない。
【0151】
濾過から得られた緑色がかったやや混濁した溶液を氷浴中で冷却し、4NのHClなどの酸を使用して、pH2に酸性化した。溶液のpHが2になると、生成物が乳白色の濾過不可能な物質として沈殿する。別の4NのHClを徐々に滴加すると、生成物は、微細な容易に濾過可能な沈澱物をもたらす。淡黄色の沈澱物を濾別し、中性になるまで水で洗浄し、フィルター上で、過剰な水を除去するために圧縮した。得られた遊離酸は典型的には、HPLCにより決定して純度95%であった。
【0152】
生成物の遊離酸形態を酢酸エチル(約100ml)に溶かし、ブライン(30ml)で洗浄して、水を除去した。脱水溶液を冷飽和NaHCO溶液(2×30ml)と共に、次いで再びブラインと共に振盪し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると(浴温度40℃未満)、非常に明るい黄色のフォームが得られた。この生成物から酢酸エチルを完全に除去した後に、CHCl(100ml)を加え、混合物を、生成物が結晶になるまで5から10分間攪拌した。エーテル(150ml)を加え、攪拌を10分以上継続した。形成した固体を濾過により単離し、CHCl/エーテル(1:2)混合物(30mL)で、次いでエーテル(30ml)で洗浄し、減圧下に乾燥させた。この方法で精製すると、4−クロロ−3−メチル−5−(2−(2−(6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセチル)−3−チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールナトリウム塩が高収率(5.7g、68%)、良好な純度(HPLCによる純度98.2%)で得られた。当初の純度が十分に高い場合には、前記手順の後に、生成物をまた、EtOH/メチルt−ブチルエーテル(MTBE)から再結晶化させることによりさらに精製することができる。
【0153】
C.4−クロロ−3−メチル−5−(2−(2−(6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセチル)−3−チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールリン酸水素ナトリウム塩とも称されるN−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリル)−2−[3,4−(メチレンジオキシ)−6−メチル]フェニル−アセチル−3−チオフェンスルホンアミドリン酸水素ナトリウム塩
n−(4−クロロ−3−メチル−5−イソオキサゾリル)−2−[3,4−(メチレンジオキシ)−6−メチル]フェニルアセチル−3−チオフェンスルホンアミド(1.1492g、2.5263mmol)および二塩基性リン酸ナトリウム(0.3486g、2.5263mmol)の固体混合物に、脱イオン水(25ml)およびアセトニトリル(25ml)を加えた。生じた混合物をよく振盪し、50℃で加温すると、透明な溶液が得られ、これを濾過した。濾液を−78℃で凍らせ、凍結乾燥させると、塩が黄色の粉末(約1.50g)として得られた。
【0154】
(実施例2)
凍結乾燥製剤
凍結乾燥製剤を、下記の表1および2のプロトコルにより調製した。
【0155】
【表4】

【0156】
【表5】

【0157】
(実施例3)
凍結乾燥製剤
アスコルビン酸またはモノチオグリセロールを含有する25mg/mLのシタキセンタンナトリウムの3種の製剤を次の通り調製した。
【0158】
【表6】

【0159】
【表7】

【0160】
製剤を、次のような凍結乾燥サイクルに従い凍結乾燥させた。バッチを−45℃に凍結した。真空を開始し、30ミクロンで制御し、次いで、シェルフ温度を10時間にわたって+20℃に加温し、次いで、バッチの水分に基づきサイクルが完了するまで維持した。
【0161】
(実施例4)
シタキセンタン100mgコーティング錠剤
錠剤を1kg規模で製造した。造粒溶液を、一塩基性および二塩基性リン酸ナトリウムおよびEDTA二ナトリウムを精製水に溶かすことにより調製した。パルミチン酸アスコルビルをシタキセンタンナトリウム薬物物質に加え、バッグ中で手動で約30秒ブレンドした。約半分の微結晶性セルロースをバッグに加え、さらに30秒ブレンドした。混合物を篩いでスクリーニングした。残りの顆粒内成分(即ち残りの微結晶性セルロース、ラクトース、HPMC、デンプングリコール酸ナトリウム)を篩いでスクリーニングし、混合物に加えた。次いで粉末を、加熱されたGlatt GPCG−Iに充填した。造粒溶液を顆粒内粉末に施与した。必要な場合には、追加の水を噴霧して、視覚的に望ましい顆粒化を達成した。その後、2%未満のLODが達成されるまで、顆粒を乾燥させた。乾燥させた顆粒を、0.0024サイズの篩いを備えたFitzmillで粉砕した。顆粒外成分をスクリーニングし、粉砕された顆粒と8qtのVブレンダーで5分間ブレンドした。ステアリン酸マグネシウムをスクリーニングし、次いで、混合物と3分間ブレンドした。最終ブレンドを、0.2900”×0.6550”改良楕円形成形型を使用して錠剤成型機で、500mg核錠剤に圧縮した。
【0162】
コーティング懸濁液を、Sepifilm LP014およびSepisperse Dry 3202(Yellow)を水に混合しながら加えることにより調製した。均一な懸濁液が形成されるまで、混合を継続した。19”塗料槽を備えたCompu−labコーターを使用して、錠剤をコーティングした。
【0163】
【表8】

【0164】
変更は当業者には明らかであるので、本発明は、添付の請求項の範囲によってのみ制限されることとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
睡眠時無呼吸の1つまたは複数の症状を治療または改善する方法であって、エンドセリンアンタゴニストである化合物を、治療を必要とする患者に投与することを含む方法。
【請求項2】
前記化合物が、BE−18257B、BQ−123、PD156707、L−754142、SB209670、SB217242、A−127722、TAK−044、ボセンタン、シタキセンタンおよび薬学的に許容できるその誘導体から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化合物がシタキセンタンおよび薬学的に許容できるその塩から選択される請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記化合物がシタキセンタンである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記化合物がシタキセンタンのアルカリ金属塩である請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記化合物がシタキセンタンナトリウムである請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記睡眠時無呼吸が閉塞性睡眠時無呼吸および中枢性睡眠時無呼吸から選択される請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記化合物を単回用量で投与する請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記化合物を1日1回投与する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記化合物を約20mgから約350mg/日の量で投与する請求項3に記載の方法。
【請求項11】
投与される前記化合物の量が約25mg/日である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
投与される前記化合物の量が約50mg/日である請求項10に記載の方法。
【請求項13】
投与される前記化合物の量が約90mg/日である請求項10に記載の方法。
【請求項14】
投与される前記化合物の量が約100mg/日である請求項10に記載の方法。
【請求項15】
投与される前記化合物の量が約150mg/日である請求項10に記載の方法。
【請求項16】
投与される前記化合物の量が約300mg/日である請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記化合物を経口製剤として投与する請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記経口製剤が錠剤である請求項1から17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記錠剤が、抗酸化剤、結合剤、希釈剤、緩衝剤および防湿コーティングをさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記錠剤が、微結晶性セルロース、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE−5P、パルミチン酸アスコルビル、EDTA二ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物、二塩基性リン酸ナトリウム無水物、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)ホスフェート、ステアリン酸マグネシウムおよびSepifilm LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellowのコーティングをさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記錠剤が、シタキセンタンナトリウム約20%、微結晶性セルロース約35%、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)約16.9%、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)約16.4%、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE−5P約5.0%、パルミチン酸アスコルビル約0.2%、(EDTA)二ナトリウム約0.2%、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物約0.1%、二塩基性リン酸ナトリウム無水物約0.2%、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)約2.5%、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)ホスフェート約2.5%、ステアリン酸マグネシウム約1%、増量分として約2.4%/1.6%のSepifilm LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellowのコーティングを含む請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記錠剤が、シタキセンタンナトリウム約100mg、パルミチン酸アスコルビル約1.0mg、エデト酸(EDTA)二ナトリウム約1.0mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE−5P約25mg、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒内)約84.3mg、ラクトース一水和物ファストフロ(顆粒外)約82mg、微結晶性セルロース約175mg、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物約0.6mg、二塩基性リン酸ナトリウム無水物約1.1mg、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒外)約12.5mg、デンプングリコール酸ナトリウム(顆粒内)ホスフェート約12.5mg、ステアリン酸マグネシウム(非ウシ由来)約5mgならびに約12mgでのSepifilm LP014および8mgでのSepisperse Dry 3202 Yellowのコーティングを含む請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記化合物を凍結乾燥粉末として投与する請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記凍結乾燥粉末が、抗酸化剤、緩衝剤および増量剤をさらに含む請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記凍結乾燥粉末が、シタキセンタンナトリウム約41%、アスコルビン酸約3.3%、亜硫酸ナトリウム約3.3%および亜硫酸水素ナトリウム約10.8%、クエン酸ナトリウム二水和物約8.8%ならびにマンニトール約32.8%を含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記凍結乾燥粉末が、前記凍結乾燥粉末の全重量に対してシタキセンタンナトリウム約33%、アスコルビン酸約5.3%、クエン酸ナトリウム二水和物約7.6%、D−マンニトール約53%およびクエン酸一水和物約0.13%を含む請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記凍結乾燥粉末が、前記凍結乾燥粉末の全重量に対してシタキセンタンナトリウム約34%、アスコルビン酸約5.5%、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物約3.7%、D−マンニトール約55%および一塩基性リン酸ナトリウム一水和物約1.9%を含む請求項23に記載の方法。
【請求項28】
包装材料および前記包装材料内に含有されるエンドセリンアンタゴニストである化合物を含む製品であって、前記包装材料が、前記化合物が睡眠時無呼吸を治療するために使用されることを示すラベルを包含する製品。
【請求項29】
前記化合物がシタキセンタンナトリウムである請求項28に記載の製品。
【請求項30】
睡眠時無呼吸を治療するための医薬品を製造するためのエンドセリンアンタゴニストの使用。
【請求項31】
前記エンドセリンアンタゴニストが、BE−18257B、BQ−123、PD156707、L−754142、SB209670、SB217242、A−127722、TAK−044、ボセンタン、シタキセンタンまたは薬学的に許容できるその誘導体である請求項30に記載の使用。
【請求項32】
前記エンドセリンアンタゴニストがシタキセンタンまたは薬学的に許容できるその塩である請求項30に記載の使用。
【請求項33】
前記エンドセリンアンタゴニストがシタキセンタンのアルカリ金属塩である請求項30に記載の使用。
【請求項34】
前記エンドセリンアンタゴニストがシタキセンタンナトリウムである請求項30に記載の使用。

【公表番号】特表2009−537535(P2009−537535A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511043(P2009−511043)
【出願日】平成19年5月15日(2007.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/011698
【国際公開番号】WO2007/133796
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(508339666)エンサイシブ・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】