説明

エンボスキャリアテープおよびその製造方法

【課題】 微細部品を所定の配置で収納でき、しかも配置がずれにくいエンボスキャリアテープおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明のエンボスキャリアテープ10は、金属系シートからなり、微細部品11を収納するための凹状の部品収納部12が形成されている。本発明のエンボスキャリアテープ10は、微細部品11の部品サイズが1005サイズ以下のサイズである場合に好適である。本発明のエンボスキャリアテープ10の製造方法は、金属系シートをプレス成形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細部品の搬送に用いられるエンボスキャリアテープおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品等を実装機に搬送する際には、部品収納部となる凹部が形成されたキャリアテープが用いられている。
キャリアテープとしては、(1)基材の一部を打抜き加工により取り除いた後、基材裏面にボトムテープを装着して部品収納部を形成したパンチドキャリアテープ、(2)基材の一部を凹形に加工して部品収納部を形成したエンボスキャリアテープ、(3)基材の一部を圧縮加工することによって凹状の部品収納部を形成したプレスキャリアテープ等が一般的である。
【0003】
基材としては紙を用いることができる。しかし、部品収納部を形成するために、紙基材を打ち抜き加工または圧縮加工した場合には、ケバやバリが発生し、これにより実装率の低下を招くことがある。また、紙基材を用いた場合には吸湿して寸法が変化したり、紙同士または紙基材と実装機のガイドとが擦れて紙粉が発生したり、剥離帯電により実装ミスが生じたりすることがある。そのため、基材としては、導電性プラスチック基材が用いられるようになってきている。
【0004】
上記(1)〜(3)の中では、コストおよび寸法精度の点から、エンボスキャリアテープが広く使用されている。これに対して、コストの点から、(1)パンチドキャリアテープはあまり使用されず、また、プラスチック基材を圧縮成形しても所定の形状を得にくいことから、(3)プレスキャリアテープもあまり使用されない。
従来、エンボスキャリアテープは、基材を熱成形する際の金型への追従性が低いことや成形後の戻り等から、一般に、基材表面から部品収納部の側面にかけた部分が、0.30mm程度の曲率半径で曲げられて形成されている。あるいは、部品の充填や取り出しの操作性を考慮して開口部側が広がるような形状に部品収納部が形成されることもあった。従来のエンボスキャリアテープでは、部品収納部の側壁の傾斜角をテープ表面の垂直方向に対して3°〜10°に形成することが知られていた(特許文献1参照)。
また、エンボスキャリアテープは、ロータリータイプの凸部が設けられた金型を用いた真空成形方法により製造されていた。この方法では、回転する金型の凸部に、プラスチック基材を接触させ、金型の内側から真空引きすることにより、凸部にプラスチック基材を密着させて部品収納部を形成していた。この製造方法では、回転する金型凸部を部品収納部から抜くために、部品収納部の側面にプラスチック基材の表面の垂直方向に対して十分に大きな傾斜角度(5°程度)が必要であった(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−240851号公報
【特許文献2】特開平7−88949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、微細部品のサイズはますます小さくなっており、その実装性の低下を防ぐために、微細部品を部品収納部に所定の配置で収納することが重要になっている。しかし、上記のような形状の部品収納部では、微細部品を収納した際、部品収納部の内面と微細部品との隙間が大きく、微細部品の配置に制限が少ないため、所定の配置で収納することが困難であった。また、部品収納部内で微細部品が動きやすいため、当初は所定の配置で収納されても、振動や衝撃等により配置がずれることがあった。
このように、微細部品が所定の配置で収納されていない場合には、テーピング機の高速化および実装工程における高実装密度化、狭隣接実装化が妨げられ、テーピング時の部品収納率、マウント時の実装精度や実装率を低下させることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、微細部品を所定の配置で収納でき、しかも配置がずれにくいエンボスキャリアテープおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のエンボスキャリアテープは、金属系シートからなり、微細部品を収納するための凹状の部品収納部が形成されていることを特徴とする。
本発明のエンボスキャリアテープは、微細部品の部品サイズが1005サイズ以下のサイズである場合に好適である。
本発明のエンボスキャリアテープの製造方法は、金属系シートをプレス成形することを特徴とする。
本発明のエンボスキャリアテープの製造方法においては、成形パンチと該成形パンチを挿入する角穴が形成されたダイプレートとを備え、成形パンチとダイプレートの角穴内面との隙間が金属系シートの厚みの10〜50%であるプレス成形機を用いてプレス成形することが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明のエンボスキャリアテープは、微細部品を所定の配置で収納でき、しかも配置がずれにくい。したがって、テーピング時の部品収納率、マウント時の実装精度や実装率の低下が防がれている。
本発明のエンボスキャリアテープは、微細部品の部品サイズが1005サイズ以下のサイズであっても、微細部品を所定の配置で収納でき、しかも配置がずれにくい。
本発明のエンボスキャリアテープの製造方法によれば、微細部品を所定の配置で収納でき、しかも配置がずれにくいエンボスキャリアテープを容易に製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のエンボスキャリアテープの一実施形態例について説明する。
図1(a)に、本実施形態例のエンボスキャリアテープの上面図を示し、図1(b)に、本実施形態例のエンボスキャリアテープを長さ方向に沿って切断した際の断面図を示す。このエンボスキャリアテープ10は、略直方体状の微細部品11を収納するための凹状の部品収納部12,12・・・が形成されたものである。
このエンボスキャリアテープ10の部品収納部12に収納される微細部品11としては、例えば、セラミックコンデンサ、抵抗、ICチップなどが挙げられる。
【0009】
このエンボスキャリアテープ10は、金属系シートからなるものである。ここで、金属系シートとは、金属シートまたは金属シートを有する多層シートのことである。
金属シートの材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、チタン、炭素鋼、銅、黄銅、鉛、金、銀およびこれらをベースにした合金などが挙げられる。
【0010】
金属系シートが多層シートである場合には、多層シートとしては、金属シートと樹脂層との積層体などが挙げられる。樹脂層の材質としては特に限定されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の合成樹脂製のもの等が挙げられ、熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアセタール、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂およびこれら2種以上を混合したポリマーアロイ等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂等が挙げられる。これらの中でも、高耐熱性を有するポリイミド等が成形上好ましい。
【0011】
前記積層体の製造方法としては、例えば、金属シートと樹脂層とをラミネートする方法、金属シートに樹脂を含む塗料を塗布して樹脂層を形成する方法、樹脂層上に金属を蒸着する方法、樹脂層に金属をスパッタリングする方法などが挙げられる。
積層体において、金属シートと樹脂層との厚み比は、金属シート:樹脂層=10〜100:0〜90であることが好ましい。
また、多層シートとしては、金属シートと紙基材とがラミネートされたものでも構わない。
【0012】
微細部品11の部品サイズが小さくなると、部品収納部12からの取り出しやすさより所定の配置で収納されていることが求められるようになる。したがって、本発明のエンボスキャリアテープ10は、部品サイズが1005サイズ(長辺寸法;1.0mm、短辺寸法;0.5mm、厚さ寸法;0.5mm)以下の微細部品11を収納するのに適している。ここで、1005サイズ以下のサイズとは、1005サイズの他に、例えば、0402サイズ(長辺寸法;0.4mm、短辺寸法;0.2mm、厚さ寸法;0.2mm)、0603サイズ(長辺寸法;0.6mm、短辺寸法;0.3mm、厚さ寸法;0.3mm)などが挙げられる。
また、微細部品11は、コーナー11aの曲率半径Rが(W×0.15)以下であることが好ましい。コーナー11aの曲率半径Rが(W×0.15)mmを超えた場合には、収納した微細部品11が動きやすくなり、配置がずれやすくなる傾向にある。
【0013】
以上説明したエンボスキャリアテープ10は金属系シートからなるので、厚みを薄くできるにもかかわらず、強度、寸法安定性を確保できる。そして、厚みが薄いため、プレス成形により成形された際に、エンボスキャリアテープ10の表面10aの垂直方向Vに対する部品収納部12の側面12aの傾斜角θを容易に小さくすることができる。また、金属系シートは弾性回復しにくいので、部品収納部12の寸法精度を高くすることができる。したがって、このエンボスキャリアテープ10の部品収納部12は、微細部品11を所定の配置で収納でき、しかも収納した微細部品11の配置がずれにくい形状にしやすい。
【0014】
微細部品11を所定の配置で収納でき、しかも収納した微細部品11の配置がずれにくい部品収納部12の形状としては、具体的には、部品収納部12の側面12aがエンボスキャリアテープ10の表面10aの垂直方向Vに対して傾斜角θ0°〜2°で開口部が広がるように傾斜し、エンボスキャリアテープ10の表面10aから部品収納部12の側面12aにかけた部分13(以下、曲がり部13という。)が曲率半径R0mm超0.13mm以下で曲げられており、微細部品11の短辺寸法をW、厚み寸法をTとし、部品収納部12の短辺寸法をA、深さ寸法をKとした際に、下記(a),(b)を満たすものである。
(a)0.80≦W/A<1.00
(b)0.77≦T/K<1.00
【0015】
このようなエンボスキャリアテープ10は、微細部品11の形状に応じた部品収納部12が形成されているため、微細部品11を部品収納部12内に所定の配置で収納することができる。また、部品収納部12の内面と微細部品11との隙間が小さいため、収納後に微細部品11が動きにくく、配置がずれにくい。すなわち、図2に示すように、微細部品11が回転しようとしても、部品収納部12の内面(側面)12aに引っ掛かるため回転しない。
【0016】
それに対し、部品収納部12の側面12aが、エンボスキャリアテープの表面10aの垂直方向Vに対して傾斜角θが2°を超えると微細部品11を所定の配置で収納できず、しかも収納した微細部品11が動きやすくなり、配置がずれやすくなるため、テーピングおよび実装が困難になる傾向にある。
また、曲がり部13にて0.13mmを超える曲率半径で曲げられている場合には、微細部品11を所定の配置で収納しにくくなり、しかも収納した微細部品11が動きやすくなるため、テーピングおよび実装が困難になる傾向にある。
さらに、W/Aが0.80未満またはT/Kが0.77未満であると、微細部品11に対して部品収納部12が大きくなりすぎて、部品収納部12と微細部品11との隙間が大きくなる。その結果、微細部品11が部品収納部12内で動きやすくなり、所定の配置で収納することが困難になる。また、W/AまたはT/Kが1.00以上では、部品収納部12に微細部品11を収納することはできない。
【0017】
次に、本発明のエンボスキャリアテープの製造方法の一実施形態例について説明する。
この実施形態例のエンボスキャリアテープの製造方法は、冷間プレス成形法を適用する方法である。
【0018】
具体的には、まず、図3に示すように、金属系シート20を、先端の押圧面31aが平面である成形パンチ31と、成形パンチ31が挿入される角穴32aが形成されたダイプレート32とを備えたプレス成形機に移送し、成形パンチ31とダイプレート32の間に配置する。
次いで、図4に示すように、成形パンチ31をダイプレート32の角穴32a内に挿入して、金属系シート20を成形パンチ31とダイプレート32で挟み込む。その後、図5に示すように、ダイプレート32の角穴32aから成形パンチ31および金属系シート20を抜き、金属系シート20を一定量移送する(図示例では図の左方向に移送する。)。
これを順次繰り返すことにより、凹状の部品収納部を長さ方向に沿って多数形成する。次いで、このようにして部品収納部が形成され冷却された金属系シートの幅方向の一端又は両端を、部品収納部の間隔を基準にして、長手方向に所定の間隔でプレス加工により穿孔する。このようにして、長手方向に所定の間隔で送り孔14が形成されたエンボスキャリアテープ10(図1(a)参照)を得ることができる。
【0019】
上記製造方法において、成形パンチ31とダイプレート32の角穴32a内面との隙間は、金属系シート20の厚みの10〜50%であることが好ましい。前記隙間が金属系シート20の厚みの10%未満であると、剪断作用が強くなって金属系シート20が切断したり、クラックが発生したりする。50%を超えると所定の形状に成形することが困難になる傾向にある。
また、エンボスキャリアテープ10の表面10aの垂直方向Vに対する部品収納部12の側面12aの傾斜角θを0°〜2°にするためには、成形パンチ31とダイプレート32の角穴32a内面との隙間が、金属系シート20の厚みの10〜50%であることがより好ましい。
【0020】
プレス成形の際には、加熱をしてもよいし、しなくてもよいが、寸法精度をより高くするためには加熱をしない冷間成形が好ましい。ただし、金属系シート20が多層シートであり、樹脂層が熱可塑性樹脂である場合には、その熱可塑性樹脂の2次転移点以上の温度で加熱することが好ましい。
【0021】
成形パンチ31の先端の押圧面は曲面であってもよい。その場合、押圧面の曲率半径は、W×0.15mm以下であることが好ましく、W×0.05〜W×0.15mmであることがより好ましい。成形パンチ31の先端がこのような形状になっていれば、成形の際、金属系シート20に成形パンチ31が引っ掛かることなくダイプレート32の角穴32aの中に挿入され、金属系シート20が角穴32aの中に引きずり込まれることを防止する。その結果、ダイプレート32の角穴32aの形状に沿って忠実に成形でき、安定に、エンボスキャリアテープ10の表面10aの垂直方向Vに対する部品収納部12の側面12aの傾斜角θを0°〜2°にし、曲がり部13の曲率半径Rを0mm超0.13mm以下にすることができる。
【0022】
また、成形パンチ31の先端は、ダイヤモンドライクコーティング(DLC)、チタンコーティング、フッ素コーティング等のコーティング処理が施されていることが好ましい。成形パンチ31の先端にコーティング処理を施し、摩擦係数を小さくすることにより、安定に、エンボスキャリアテープ10の表面10aの垂直方向Vに対する部品収納部12の側面12aの傾斜角θを0°〜2°にし、曲がり部13の曲率半径Rを0mm超0.13mm以下にすることができる。
【0023】
プレス成形における1回の絞り量は、金属の破断を防ぐことから、金属系シート20の厚みの50〜150%であることが好ましい。150%を超えて深く絞る場合には、複数回のプレス成形で部品収納部を形成することが好ましい。
【0024】
樹脂シートをプレス成形した場合には、樹脂シートが弾性回復しやすいため、所定の形状のエンボスキャリアテープを得ることは困難であるのに対し、上述したエンボスキャリアテープの製造方法では、金属系シート20をプレス成形するため、金属系シート20は厚みを薄くできる。それにもかかわらず、強度、寸法安定性を確保できるため、容易に、エンボスキャリアテープ10の表面10aの垂直方向Vに対する部品収納部12の側面12aの傾斜角θを0°〜2°にし、曲がり部13の曲率半径Rを0mm超0.13mm以下にすることができる。また、所定の形状に成形しやすい。したがって、このエンボスキャリアテープの製造方法によれば、部品収納部12内に微細部品11を所定の配置で収納でき、しかも収納した微細部品11の配置がずれにくいエンボスキャリアテープ10を容易に得ることができる。
【実施例】
【0025】
(実施例)
0402サイズのセラミックコンデンサ(短辺寸法W;0.20mm、厚み寸法T;0.20mm、コーナーの曲率半径;0.03mm)用のエンボスキャリアテープを以下のようにして製造した。
まず、アルミニウムシート(厚み;0.10mm))とA−PETシート(厚み;0.05mm)とがドライラミネートされた金属系シート(幅;8mm)をプレス成形機に移送した。このプレス成形機は、先端が曲率半径0.02mmの曲面である成形パンチと、角穴が形成されたダイプレートとを備え、ダイプレートの角穴に成形パンチを挿入した際の成形パンチとダイプレートの角穴内面との隙間が0.02mmのものである。
次いで、金属系シートを成形パンチとダイプレートとの間に配置し、成形パンチをダイプレートの角穴内に挿入し、成形パンチとダイプレートで金属系シートを挟み込んだ(絞り深さ0.13mm)。その後、ダイプレートの角穴から成形パンチおよび金属系シートを抜き、金属系シートを一定量移送した。
そして、上記プレス成形により形成された金属系シートの凹部をさらに上記と同様の成形機に移送し、さらに絞り深さ0.13mmでプレス成形して部品収納部を形成して(100ショット/分)、図6に示すような、アルミニウムシート21とA−PETシート22とがドライラミネートされた金属系シートからなるエンボスキャリアテープ10を得た。
形成された部品収納部における短辺寸法Aは0.25mm、深さ寸法Kは0.26mm、側面の傾斜角は0.5°、曲がり部の曲率半径は0.5mmであった。また、部品収納部同士の間隔は1mmとした。
【0026】
得られたエンボスキャリアテープを以下のようにして評価した。
(1)引張強度および伸び
引張速度;50mm/分、チャック間距離;100mmで引張試験をして引張強度と伸びを測定した。その結果、引張強度は200Nであり、伸びは2.0%であった。
(2)寸法精度
部品収納部の寸法の精度および隣接する2つの部品収納部間の距離の寸法精度はともに標準偏差2μmであった。
(3)テーピングエラー率
テーピング機(角チップ用高速タイプ、テーピング速度;1,000チップ/分)を用い、エンボスキャリアテープの部品収納部に0402サイズのセラミックコンデンサを収納した。その際のテーピングエラー率を下記の式から求めた。その結果、テーピングエラー率は100ppmであった。
(テーピングエラー率)=[(部品収納部に収納されなかったセラミックコンデンサ数)/(全セラミックコンデンサ数)]×1000000(ppm)
(4)実装エラー率
実装機(高速モジュラータイプ、装着精度±0.05mm/チップ)を用い、装着タクト0.15秒/チップで、エンボスキャリアテープの部品収納部に収納したセラミックコンデンサ0402を実装した。その際の実装エラー率を下記の式から求めた。その結果、実装エラー率は150ppmであった。ここで、実装されなかったセラミックコンデンサは、部品収納部に所定の配置で収納されていなかったものである。したがって、実装エラー率は、エンボスキャリアテープの部品収納部に、所定の配置で収納されていなかったセラミックコンデンサ数を表す。
(実装エラー率)=[(実装されなかったセラミックコンデンサ数)/(全セラミックコンデンサ数)]×1000000(ppm)
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明のエンボスキャリアテープの一実施形態例を示す図であって、(a)は上面図、(b)はA−A’断面図である。
【図2】図1のエンボスキャリアテープの部品収納部の拡大図であって、微細部品が動きにくいことを説明する図である。
【図3】本発明のエンボスキャリアテープの製造方法の一実施形態例における一工程を示す断面図である。
【図4】本発明のエンボスキャリアテープの製造方法の一実施形態例における一工程を示す断面図である。
【図5】本発明のエンボスキャリアテープの製造方法の一実施形態例における一工程を示す断面図である。
【図6】実施例のエンボスキャリアテープにおける部品収納部の拡大図である。
【符号の説明】
【0028】
10 エンボスキャリアテープ 11 微細部品 12 部品収納部 20 金属系シート 31 成形パンチ 32 ダイプレート 32a 角穴



【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属系シートからなり、微細部品を収納するための凹状の部品収納部が形成されていることを特徴とするエンボスキャリアテープ。
【請求項2】
微細部品の部品サイズが1005サイズ以下のサイズであることを特徴とする請求項1に記載のエンボスキャリアテープ。
【請求項3】
金属系シートをプレス成形することを特徴とするエンボスキャリアテープの製造方法。
【請求項4】
成形パンチと該成形パンチを挿入する角穴が形成されたダイプレートとを備え、成形パンチとダイプレートの角穴内面との隙間が金属系シートの厚みの10〜50%であるプレス成形機を用いてプレス成形することを特徴とする請求項3に記載のエンボスキャリアテープの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−160370(P2006−160370A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−281575(P2005−281575)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】