説明

エンボス加工プリプレグとその製造方法、化粧板

【課題】 従来の化粧板としての基本的特性を損なうことなく、簡易な方法で、加熱加圧成形後の化粧板の反りを低減した化粧板に用いられるエンボス加工プリプレグとその製造方法、ならびに、このエンボス加工プリプレグを用いた化粧板を提供する。
【解決手段】 化粧板を成形するために用いられるプリプレグであって、基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させてなる樹脂担持基材の厚み方向にエンボス加工を施してなることを特徴とするエンボス加工プリプレグと、このエンボス加工プリプレグの製造方法であって、(a)基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させ、樹脂担持基材を製造する工程と、(b)上記樹脂担持基材の厚み方向に、エンボス加工を施す工程と、を有することを特徴とする、エンボス加工プリプレグの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンボス加工プリプレグとその製造方法、化粧板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧板は、表面が硬く、耐熱性や耐汚染性に優れ、意匠性においても美しい外観を有し、更に豊富な色調、色柄の中から選択できることから、家具テーブル、会議用テーブル、事務デスク等の天板、あるいは住宅やオフィスビルの内装材などに広く使用されている。
【0003】
化粧板の中でも、例えばメラミン樹脂高圧化粧板のような熱硬化性樹脂化粧板は、熱硬化性樹脂を溶剤に溶解した樹脂ワニスを、含浸等の手段により紙等の基材に担持させて、化粧層用樹脂担持基材、芯材層用樹脂担持基材などを製造し、これらの所定枚数を順次積層した後、平板プレス装置で加熱加圧成形して製造されている。
ここで用いられる化粧層用樹脂担持基材は、化粧板表面に表面硬度を付与するとともに、化粧紙の意匠性を充分に発現できる化粧層を形成するのに用いられる。また、芯材層用樹脂担持基材は、所定の機械的強度や厚みを有した芯材層を形成するのに用いられる。
【0004】
このように、各層を形成する樹脂担持基材はその目的に応じた仕様で製造され、これらを所定の構成で用いて加熱加圧成形することにより、所望とする化粧板を得ることができる。
しかし、各層を形成する樹脂担持基材は、用いられる基材や樹脂組成物の種類、樹脂組成物の担持量が異なることが多い。このため、成形後の化粧板は樹脂の硬化収縮量の差などに起因する反りを生じ、例えば1m×2mサイズの化粧板では、反りが20mm以上に達することがある。
このように大きな反りは、化粧板の製造ラインにおいて搬送時の支障となるだけでなく、保管または輸送時には取り扱い性が低下し、スペースを浪費する。さらに、加工時には上記欠点に加えて、化粧板を施行する部材との密着性や加工精度も低下しやすいという問題があった。
【0005】
反りを低減させた化粧板としては、芯材層に石膏やガラス繊維などの無機材料を用い、表面に樹脂化粧層を有したものがある(例えば、特許文献1参照。)が、通常の熱硬化性樹脂化粧板においては、芯材層の機械的強度がこれほど大きくはないため、反りを改善することが困難であった。
また、化粧層と反対側の表面側に、化粧層と同種の樹脂を用い、同じ樹脂組成物担持量を有する層を設ける方法もあるが、製造コストの高騰が避けられず、用いる樹脂担持基材の種類も増えるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】特開平10−196038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の化粧板としての基本的特性を損なうことなく、簡易な方法で、加熱加圧成形後の化粧板の反りを低減した化粧板に用いられるエンボス加工プリプレグとその製造方法、ならびに、このエンボス加工プリプレグを用いた化粧板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的は、以下の本発明(1)〜(12)によって達成される。
(1)化粧板を成形するために用いられるプリプレグであって、基材に熱硬化性樹脂組成
物を担持させてなる樹脂担持基材の厚み方向にエンボス加工が施されてなることを特徴とするエンボス加工プリプレグ。
(2)上記エンボス加工の形状は、そのピッチが1〜10mmである上記(1)に記載のエンボス加工プリプレグ。
(3)上記エンボス加工の形状は、その高さが0.1〜2.5mmである上記(1)又は(2)に記載のエンボス加工プリプレグ。
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のエンボス加工プリプレグの製造方法であって、
(a)基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させ、樹脂担持基材を製造する工程と、
(b)上記樹脂担持基材の厚み方向に、エンボス加工を施す工程と、
を有することを特徴とする、エンボス加工プリプレグの製造方法。
(5)上記(b)工程におけるエンボス加工は、上記樹脂担持基材を1対以上のエンボスロール間に通して行うものである上記(4)に記載のエンボス加工プリプレグの製造方法。
(6)上記エンボスロールは、該ロール表面の凹凸ピッチが0.5〜10mmである上記(5)に記載のエンボス加工プリプレグの製造方法。
(7)上記エンボスロールは、該ロール表面の凹凸高さが0.1〜2.5mmである上記(5)又は(6)に記載のエンボス加工プリプレグの製造方法。
(8)芯材層用樹脂担持基材と化粧層用樹脂担持基材とを含む構成を加熱加圧成形してなる化粧板であって、上記構成は、芯材層用樹脂担持基材の所定枚数と、その一方の表面側に化粧層用樹脂担持基材一枚とを有し、芯材層用樹脂担持基材及び/又は化粧層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のエンボス加工プリプレグを用いることを特徴とする化粧板。
(9)上記芯材層用樹脂担持基材がフェノール樹脂含浸紙であり、かつ、上記化粧層用樹脂担持基材がメラミン樹脂含浸紙である上記(8)に記載の化粧板。
(10)上記芯材層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に、上記エンボス加工プリプレグを用いる上記(9)に記載の化粧板。
(11)上記芯材層用樹脂担持基材のうち、少なくとも上記化粧層用樹脂担持基材と隣接する部位の芯材層用樹脂担持基材に、上記エンボス加工プリプレグ一枚を用いる上記(10)に記載の化粧板。
(12)上記芯材層用樹脂担持基材のうち、少なくとも上記化粧層用樹脂担持基材と反対側表面部位の芯材層用樹脂担持基材に、上記エンボス加工プリプレグ一枚を用いる上記(10)に記載の化粧板。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、化粧板を成形するために用いられ、基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させてなる樹脂担持基材の厚み方向にエンボス加工が施されてなることを特徴とするエンボス加工プリプレグであり、これを用いることにより、加熱加圧成形後の反りを低減させた化粧板を得ることができるものである。
【0010】
また、本発明は、
(a)基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させ、樹脂担持基材を製造する工程と、
(b)上記樹脂担持基材の厚み方向に、エンボス加工を施す工程と、
を有することを特徴とする、上記エンボス加工プリプレグの製造方法であって、簡易な方法で本発明のエンボス加工プリプレグを製造することができるものである。
【0011】
そして、本発明は、芯材層用樹脂担持基材と化粧層用樹脂担持基材とを含む構成を加熱加圧成形してなる化粧板であって、上記構成は、上記芯材層用樹脂担持基材の所定枚数と、その一方の表面側に化粧層用樹脂担持基材一枚とを有し、上記芯材層用樹脂担持基材及び/又は化粧層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に、上記エンボス加工プリプレグを用い
ることを特徴とする化粧板であって、加熱加圧成形後の反りを低減させることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明のエンボス加工プリプレグとその製造方法、ならびに、化粧板について説明する。
本発明のエンボス加工プリプレグは、化粧板を成形するために用いられるプリプレグであって、基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させてなる担持基材の厚み方向にエンボス加工が施されてなることを特徴とする。
また、本発明のエンボス加工プリプレグの製造方法は、
(a)基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させ、樹脂担持基材を製造する工程と、
(b)上記樹脂担持基材の厚み方向に、エンボス加工を施す工程と、
を有することを特徴とする。
そして、本発明の化粧板は、芯材層用樹脂担持基材と化粧層用樹脂担持基材とを含む構成を加熱加圧成形してなる化粧板であって、上記構成は、上記芯材層用樹脂担持基材の所定枚数と、その一方の表面側に化粧層用樹脂担持基材一枚とを有し、上記芯材層用樹脂担持基材及び/又は化粧層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に、上記エンボス加工プリプレグを用いることを特徴とする。
まず、本発明のエンボス加工プリプレグについて説明する。
【0013】
本発明のエンボス加工プリプレグは、基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させてなる担持基材の厚み方向に、エンボス加工が施されてなることを特徴とする。
【0014】
ここで用いられる基材としては特に限定されないが、例えば、パルプなどの天然有機繊維、ガラス等の無機繊維、ポリエステル等の合成繊維などを、単独もしくは混紡・混抄により複数種用いた、紙、織布、あるいは不織布などが使用できる。これらの中でも、高圧メラミン化粧板用としては、通常、坪量50〜250g/mの紙基材を好適に用いることができる。
【0015】
また、熱硬化性樹脂組成物としては特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを、硬化剤、硬化促進剤、各種添加剤のほか、必要に応じて有機充填材、無機充填材などと共に用いることができる。
【0016】
基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させてなる樹脂担持基材は、通常の方法で製造することができる。
例えば、熱硬化性樹脂組成物を有機溶剤や水、あるいはこれらの混合溶媒に溶解させて樹脂組成物ワニスを調製し、含浸等の手段により、基材に樹脂組成物を担持させた後、所定の条件、例えば100〜150℃で処理し、樹脂ワニスの調製に用いた上記溶媒類の大半を乾燥除去させるとともに、熱硬化性樹脂の硬化反応を中途まで進めて、取り扱い性の良好な樹脂担持基材を得ることができる。
また、このほかにも、熱硬化性樹脂組成物を貧溶媒に分散させた分散液や、溶媒を用いない微粉体形態で用い、これらを基材に担持させる方法などによっても樹脂担持基材を得ることができる。
【0017】
上記樹脂担持基材の樹脂組成物含有量(樹脂担持基材全体に対する樹脂組成物固形分の担持量)としては特に限定されないが、例えば、35〜60重量%とすることができる。
【0018】
本発明のエンボス加工プリプレグは、上記で得られた樹脂担持基材の厚み方向にエンボス加工が施されたものである。
ここで、本発明のエンボス加工プリプレグの一形態を、図面により説明する。
【0019】
図1(a)は、上記方法で得られた樹脂担持基材1の横断面図である。ここではまだエンボス加工が施されていないため、基材の構成繊維3は実質的に平面方向のみに配向している。
図1(b)は、樹脂担持基材1の厚み方向にエンボス加工が施されたエンボス加工プリプレグ2の横断面図であり、基材の構成繊維4は、その一部において縦方向への配向成分を有している。
【0020】
図1(b)において、エンボス加工プリプレグ2のエンボス加工の形状としては特に限定されないが、ピッチ5は、0.5〜10mmであることが好ましい。また、高さ6は、0.1〜2.5mmであることが好ましい。これにより、本発明の作用効果を有効に発現させることができる。
上記図1(b)のエンボス加工プリプレグ2において、ピッチ5が上記下限値より小さいと、このような微細なピッチでエンボス加工を施して微小な凹凸形状を形成するのが難しくなることがある。また、上記上限値より大きいと、化粧板の反りを低減させる効果が充分でないことがある。
また、高さ6が上記下限値より小さいと、化粧板の反りを低減させる効果が充分でないことがある。また、上記上限値より大きいと、基材を構成する繊維の切れなどが起こることがあり、そのような場合は、化粧板の機械的強度に影響を与えることがある。
【0021】
本発明のエンボス加工プリプレグ2においては、エンボス加工形状のピッチ5及び高さ6は、好ましくは上記範囲内とすることができるが、ピッチ5が小さい場合は高さ6も小さく、ピッチ5が大きい場合は高さ6も大きくすることが好ましい。これにより、化粧板の反りを低減させる効果を充分に付与するとともに、担持基材の過剰な変形を抑制することができる。
【0022】
次に、本発明の上記エンボス加工プリプレグの製造方法(以下、単に「製造方法」ということがある)について説明する。
本発明の製造方法は、
(a)基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させ、樹脂担持基材を製造する工程と、
(b)上記樹脂担持基材の厚み方向に、エンボス加工を施す工程と、
を有することを特徴とする。
【0023】
本発明の製造方法において、上記(a)工程は、上述したような、樹脂担持基材を製造する方法により実施することができる。
【0024】
上記(b)工程において、樹脂担持基材の厚み方向にエンボス加工を施す方法としては特に限定されないが、例えば、樹脂担持基材を1対以上のエンボスロール間に通す方法、エンボス加工を施した平板等を用い、これで樹脂担持基材を加圧する方法、などが挙げられる。
これらの方法の中でも、樹脂担持基材を1対以上のエンボスロール間に通す方法で行うことが好ましい。これにより、エンボス加工を簡易に実施することができ、かつ、これを連続的に高速で行うことができる。そして、この方法によると、例えば、樹脂担持基材の製造工程において、基材に樹脂組成物を担持させた後にこの工程を設けることにより、樹脂担持基材の製造工程と連続する形態でエンボス加工を行うことができる。これにより、エンボス加工のための工程を実質的に新規に追加する必要がないので、製造効率や製造コストに影響を与えることなく、エンボス加工プリプレグを製造することができる。
【0025】
このように樹脂担持基材を1対以上のエンボスロール間に通す方法は、表面が所定形状
にエンボス加工されたエンボスロール対を一対以上用いることにより行うことができる。また、このようなエンボス加工を行うことができる市販の装置を用いることもできる。このような装置としては例えば、サイトウエンヂニアーズ社製・「エンボスター」などが挙げられる。
【0026】
図2は、本発明の製造方法で用いることができるエンボスロール対の部分側断面図を示したものである。
図2において、エンボスロール7a、7bはともに、ロール表面にそれぞれ同じ高さ8、及び、ピッチ9を有したエンボス形状が加工されており、互いに嵌合する形態で用いられるものである。そして、樹脂担持基材をエンボスロール7a、7b間に通すことにより、樹脂担持基材にエンボス形状を施してエンボス加工プリプレグとすることができる。
このようなエンボスロールを用いる場合、上記凹凸ピッチ9の大きさとしては特に限定されないが、1〜10mmであることが好ましい。また、同様に上記凹凸高さ8としては特に限定されないが、0.1〜2.5mmであることが好ましい。これにより、好適なピッチ及び高さで加工が施されたエンボス加工プリプレグを得ることができる。
【0027】
次に、本発明の化粧板について説明する。
本発明の化粧板は、芯材層用樹脂担持基材と化粧層用樹脂担持基材とを含む構成を加熱加圧成形してなる化粧板であって、上記構成は、芯材層用樹脂担持基材の所定枚数と、その一方の表面側に化粧層用樹脂担持基材一枚とを有し、上記芯材層用樹脂担持基材及び/又は化粧層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に、上記本発明のエンボス加工プリプレグを用いることを特徴とする。
まず、本発明の化粧板に用いられる芯材層用樹脂担持基材と化粧層用樹脂担持基材とについて説明する。
【0028】
本発明の化粧板で用いられる化粧層用樹脂担持基材は、化粧層用基材に化粧層用熱硬化性樹脂組成物を担持させてなるものであり、化粧板の化粧層を形成し、化粧板に意匠性を付与するとともに、化粧板表面に耐衝撃性などの機械的強度、耐薬品性などの化学的強度を付与することができるものである。
【0029】
化粧層用樹脂担持基材に用いられる化粧層用基材としては特に限定されないが、例えば、パルプなどの天然有機繊維、ガラス等の無機繊維、ポリエステル等の合成繊維などを、単独もしくは混紡・混抄により複数種用いた、紙、織布、あるいは不織布などが使用できる。
これらの中でも、高圧メラミン化粧板用としては、クラフト紙、上質紙、混抄紙、チタン紙などの紙基材に、グラビア印刷などにより色柄や模様を印刷した化粧紙を好適に用いることができる。化粧紙の坪量としても特に限定されないが、通常、50〜200g/mのものを用いることができる。
【0030】
化粧層用樹脂担持基材に用いられる熱硬化性樹脂組成物としては特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを、硬化剤、硬化促進剤、各種添加剤などのほか、必要に応じて有機充填材、無機充填材などと共に用いることができる。
これらの中でも、熱硬化性樹脂組成物はメラミン樹脂を含有するものであることが好ましい。メラミン樹脂は透明性が高く、変色・黄変しにくいので、化粧層用樹脂担持基材に用いられる化粧紙に印刷された色柄や模様を損なうことが少ない。また、表面硬度や耐薬品性にも優れ、表面耐衝撃強度の高い化粧板とすることができる。
【0031】
また、本発明の化粧板で用いられる芯材層用樹脂担持基材は、芯材層用基材に芯材層用熱硬化性樹脂組成物を担持させてなるものであり、化粧板の芯材層を形成し、化粧板とし
ての基本的な機械的強度と、化粧板に所定の厚みを付与することができるものである。
【0032】
芯材層用樹脂担持基材に用いられる芯材層用基材としては特に限定されないが、例えば、パルプなどの天然有機繊維、ガラス等の無機繊維、ポリエステル等の合成繊維などを、単独もしくは混紡・混抄により複数種用いた、紙、織布、あるいは不織布などが使用できる。
これらの中でも、高圧メラミン化粧板用としては、通常、坪量50〜250g/mの紙基材、特にクラフト紙を好適に用いることができる。
【0033】
芯材層用樹脂担持基材に用いられる熱硬化性樹脂組成物としては特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを、硬化剤、硬化促進剤、各種添加剤などのほか、必要に応じて有機充填材、無機充填材などと共に用いることができる。
これらの中でも、熱硬化性樹脂組成物はフェノール樹脂を含有するものであることが好ましい。これにより、上記芯材層が具備すべき特性を効果的に付与することができ、また、化粧板を低コストで製造することができる。
【0034】
ここで、化粧層用樹脂担持基材の樹脂組成物含有量(化粧層用樹脂担持基材全体に対する樹脂組成物固形分の担持量)としては特に限定されないが、通常、50〜60重量%とすることができる。
また、芯材層用樹脂担持基材の樹脂組成物含有量(芯材層用樹脂担持基材全体に対する樹脂組成物固形分の担持量)としては特に限定されないが、通常、30〜40重量%とすることができる。
【0035】
化粧板は通常、上記芯材層用樹脂担持基材を所定枚数積層し、さらに、その一方の表面側に化粧層用樹脂担持基材を通常1枚積層した構成を有するものを加熱加圧成形して得られる。
そして、本発明の化粧板は、上記構成の少なくとも一部に、上記本発明のエンボス加工プリプレグを用いるものである。
【0036】
本発明の化粧板において、上記エンボス加工プリプレグを用いる位置としては特に限定されないが、例えば、芯材層用樹脂担持基材及び/又は化粧層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に用いることができる。このような形態としては特に限定されないが、例えば、
(ア)芯材層用樹脂担持基材のうち、化粧層用樹脂担持基材と隣接する部位に本発明のエンボス加工プリプレグ1枚を用いる方法、
(イ)芯材層用樹脂担持基材のうち、化粧層用樹脂担持基材と反対側の表面部位に本発明のエンボス加工プリプレグ1枚を用いる方法、
(ウ)化粧層用樹脂担持基材に、本発明のエンボス加工プリプレグを用いる方法、
などが挙げられる。
【0037】
図3は、一般的な化粧板の構成の一例であり、化粧層用樹脂担持基材10の1枚と、芯材層用樹脂担持基材11の3枚とからなる構成を示したものである。
そして、図4は、本発明の化粧板の構成の一例であり、図3に示した化粧板の構成の少なくとも一枚に、本発明のエンボス加工プリプレグを用いたものである。
【0038】
図4(a)は、上記(ア)の方法を適用した形態であり、芯材層用樹脂担持基材11のうち、化粧層用樹脂担持基材10と隣接する部位に、本発明のエンボス加工プリプレグ13を1枚用いたものである。
図4(b)は、上記(イ)の方法を適用した形態であり、芯材層用樹脂担持基材11のうち、化粧層用樹脂担持基材と反対側の表面部位に、本発明のエンボス加工プリプレグ1
3を1枚用いたものである。
図4(c)は、上記(ア)の方法と(イ)の方法とを組み合わせて適用した形態であり、芯材層用樹脂担持基材11のうち、化粧層用樹脂担持基材10と隣接する部位と、化粧層用樹脂担持基材と反対側の表面部位とに、本発明のエンボス加工プリプレグ13を1枚ずつ用いたものである。
図4(d)は、上記(ウ)の方法を適用した形態であり、化粧層用樹脂担持基材10の代わりに、本発明のエンボス加工プリプレグ12を用いたものである。
【0039】
本発明のエンボス加工プリプレグを用いることにより、化粧板の反りを低減できるメカニズムは明確ではないが、以下のように推測される。
【0040】
まず、化粧板に反りが発生するメカニズムについて簡単に説明する。
本発明の化粧板のように、各々所定の厚みを有したA層とB層とから形成された積層体において、両層の加熱加圧成形前後での寸法収縮特性が異なる場合、この積層体の挙動としては、通常、A層、B層とも、両層の接触界面と反対側の開放面側においては、各々の寸法収縮特性に応じた収縮もしくはこれに近い収縮が起こると考えられる。
そして、両層の接触界面においては、上記両層の特性がA層>B層(寸法収縮率)である場合、A層は自己の有する寸法収縮特性に基づいた収縮量よりも少ない量しか収縮できず、一方、B層は自己の有する寸法収縮特性に基づいた収縮量よりも多い量が収縮した状態となって拮抗する。これにより、両層の寸法収縮特性の違いによる内部歪みが発生し、この場合ではA層側を上にして、積層体に凹型の反りが発生すると考えられる。
【0041】
次に、本発明のエンボス加工プリプレグを用いる効果について説明する。
化粧板に用いられる樹脂担持基材は、基材と、熱硬化性樹脂組成物との複合材料であるが、熱硬化等により樹脂成分が収縮する際、基材はこの収縮を抑える作用(抗収縮作用)を有していると考えられる。
通常、例えば紙基材を用いた樹脂担持基材において基材を構成する繊維は、そのほとんどが実質平面方向に配向していると考えられる。これに対して、本発明のエンボス加工プリプレグにおいては、樹脂担持基材がその厚み方向にエンボス加工を施されたものであるので、付与された凹凸形状に沿って、基材の構成繊維はその厚み方向にも配向成分を有するようになると考えられる。
【0042】
このため、本発明のエンボス加工プリプレグは、通常の樹脂担持基材と比較すると、熱硬化等により樹脂成分が収縮する際の抗収縮作用が小さいため、エンボス加工を施さないものと比較すると収縮が大きくなると考えられる。また、エンボス加工を施すことにより、単位面積あたりの樹脂担持基材量が増加し、熱硬化性樹脂組成物の絶対量が増えることによっても同様の作用を有することも考えられる。
そして、本発明のエンボス加工プリプレグは、自身の寸法収縮特性がこのように変わるだけでなく、より寸法収縮量が大きい層が隣接している場合には、寸法収縮量が大きい層の収縮挙動に追随しやすいと考えられ、この結果、寸法収縮挙動の異なる層間の界面に生ずる歪を低減する効果をも有するものと考えられる。
【0043】
ここで例えば、芯材層用樹脂担持基材がフェノール樹脂含浸紙であり、かつ、化粧層用樹脂担持基材がメラミン樹脂含浸紙である場合には、通常、フェノール樹脂よりもメラミン樹脂のほうが硬化収縮量が大きく、また、化粧層用樹脂担持基材は芯材層用樹脂担持基材と比較して樹脂組成物の担持量が多いため、化粧層は芯材層と比較して寸法収縮量が大きくなると考えられる。
このような構成において、上記(ア)の形態で本発明のエンボス加工プリプレグを用いると、化粧層用樹脂担持基材に隣接する部位のエンボス加工プリプレグが、化粧層用樹脂担持基材と芯材層用樹脂担持基材との寸法収縮挙動の差を緩衝する作用を発現することで
、化粧板の歪を小さくし、反りを低減できるのではないかと考えられる。
また、上記(イ)の形態では、化粧層用樹脂担持基材と反対側表面部位に、通常の芯材層用樹脂担持基材よりも寸法収縮量が大きい本発明のエンボス加工プリプレグを用いることで、化粧板表裏の寸法収縮量のアンバランスを是正でき、反りを低減できるのではないかと考えられる。
【0044】
また、本発明の化粧板において、化粧層用樹脂担持基材の寸法収縮量が、芯材層用樹脂担持基材の寸法収縮量よりも小さい場合は、上記(ウ)の形態で本発明のエンボス加工プリプレグを用いることにより、同様の効果を発現することができると考えられる。
【0045】
本発明の化粧板は、このように、芯材層用樹脂担持基材、化粧層用樹脂担持基材、及び、本発明のエンボス加工プリプレグ等を所定の順序で積層し、これらを平板プレス装置等を用いて加熱加圧成形することで得られる。加熱加圧成形の条件としては特に限定されないが、例えば、温度130〜170℃、圧力4〜10MPa、時間60〜120分間により行うことができる。
【実施例】
【0046】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0047】
1.樹脂組成物ワニスの調製
(1)化粧層用樹脂組成物ワニスの調製
メラミン(M)とホルムアルデヒド(F)との反応モル比(F/M)が1.7となるように配合し、これを反応温度95℃で、水混和度が16ml/5mlとなるまで反応させ、メラミン樹脂溶液を得た。このメラミン樹脂溶液中のメラミン樹脂固形分は50重量%、溶剤成分の重量比率(メタノール:水)は5:95であった。であった。
上記メラミン樹脂溶液100重量部に対して、硬化促進剤として日東理研工業社製・「キャタニットA」0.4重量部を配合して、化粧層用樹脂組成物ワニスを得た。
【0048】
(2)芯材層用樹脂組成物ワニスの調製
フェノール(P)とホルムアルデヒド(F)との反応モル比(F/P)が1.5となるように配合し、これを塩基性触媒の存在下で、反応温度95℃で、210分間反応させ、フェノール樹脂溶液を得た。このフェノール樹脂溶液中のフェノール樹脂固形分は50重量%、溶剤成分の重量比率(メタノール:水)は20:80であった。このフェノール樹脂溶液を、芯材層用樹脂組成物ワニスとして用いた。
【0049】
2.化粧層用樹脂担持基材の製造
基材として、白色チタン紙にグラビア印刷された化粧紙(坪量80g/m)を用い、これに上記化粧層用樹脂組成物ワニスを含浸させた後、120℃の熱風乾燥装置で処理して、樹脂組成物担持量が50重量%、揮発分8重量%、大きさ約950mm×1870mmの化粧層用樹脂担持基材を得た。
【0050】
3.芯材層用樹脂担持基材の製造
基材として、クラフト紙(坪量180g/m)を用い、これに上記芯材層用樹脂組成物ワニスを含浸させた後、120℃の熱風乾燥装置で処理して、樹脂組成物担持量が36重量%、揮発分6重量%、大きさ約950mm×1860mmの芯材層用樹脂担持基材を得た。
【0051】
4.実施例
<実施例1>
(1)エンボス加工プリプレグの製造
上記で得られた芯材層用樹脂担持基材を、サイトウエンジニアーズ社製・エンボス加工装置「エンボスター」(エンボスロール表面の凹凸ピッチ1.5mm、凹凸高さ0.3mm、処理時のロール間クリアランス0.2mm)を1回通して、凹凸加工を施し、凹凸ピッチ1.5mm、凹凸高さ0.25mmを有したエンボス加工プリプレグAを得た。
(2)化粧板の製造
上記で得られた化粧層用樹脂担持基材1枚、芯材層用樹脂担持基材2枚、エンボス加工プリプレグA1枚をこの順序で積層し、平板プレス装置を用いて、160℃、10MPa
で、60分間加熱加圧成形して、厚さ約0.7mmの化粧板を得た。
【0052】
<実施例2>
(1)エンボス加工プリプレグの製造
実施例1で得られたエンボス加工プリプレグAを用いた。
(2)化粧板の製造
上記で得られた化粧層用樹脂担持基材1枚、エンボス加工プリプレグA1枚、芯材層用樹脂担持基材1枚、エンボス加工プリプレグA1枚をこの順序で積層し、実施例1と同じ条件で加熱加圧成形して、厚さ約0.7mmの化粧板を得た。
【0053】
<実施例3>
(1)エンボス加工プリプレグの製造
実施例1で得られたエンボス加工プリプレグAを用いた。
(2)化粧板の製造
上記で得られた化粧層用樹脂担持基材1枚、エンボス加工プリプレグA1枚、芯材層用樹脂担持基材2枚をこの順序で積層し、実施例1と同じ条件で加熱加圧成形して、厚さ約0.7mmの化粧板を得た。
【0054】
<実施例4>
(1)エンボス加工プリプレグの製造
上記で得られた芯材層用樹脂担持基材を、サイトウエンジニアーズ社製・エンボス加工装置「エンボスター」(エンボスロール表面の凹凸ピッチ3.5mm、凹凸高さ0.75mm、処理時のロール間クリアランス0.2mm)を1回通して、凹凸加工を施し、凹凸ピッチ3.5mm、凹凸高さ0.65mmを有したエンボス加工プリプレグBを得た。
(2)化粧板の製造
上記で得られた化粧層用樹脂担持基材1枚、芯材層用樹脂担持基材2枚、エンボス加工プリプレグB1枚をこの順序で積層し、平板プレス装置を用いて、160℃、10MPa
で、60分間加熱加圧成形して、厚さ約0.7mmの化粧板を得た。
【0055】
<実施例5>
(1)エンボス加工プリプレグの製造
実施例4で得られたエンボス加工プリプレグBを用いた。
(2)化粧板の製造
上記で得られた化粧層用樹脂担持基材1枚、エンボス加工プリプレグB1枚、芯材層用樹脂担持基材1枚、エンボス加工プリプレグB1枚をこの順序で積層し、実施例1と同じ条件で加熱加圧成形して、厚さ約0.7mmの化粧板を得た。
【0056】
<実施例6>
(1)エンボス加工プリプレグの製造
実施例4で得られたエンボス加工プリプレグBを用いた。
(2)化粧板の製造
上記で得られた化粧層用樹脂担持基材1枚、エンボス加工プリプレグB1枚、芯材層用樹脂担持基材2枚をこの順序で積層し、実施例1と同じ条件で加熱加圧成形して、厚さ約
0.7mmの化粧板を得た。
【0057】
5.比較例
<比較例1>
上記で得られた化粧層用樹脂担持基材1枚、芯材層用樹脂担持基材3枚をこの順序で積層し、平板プレス装置を用いて、160℃、10MPa で、60分間加熱加圧成形して
、厚さ約0.7mmの化粧板を得た。
【0058】
実施例と比較例とで得られたエンボス加工プリプレグ及び化粧板について特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0059】
【表1】

【0060】
6.評価方法
6.1 エンボス加工プリプレグ
(1)エンボス加工の凹凸ピッチ:エンボス加工プリプレグを光学顕微鏡で観察し、凹凸形状の山−谷間のピッチについて、10点測定し、その平均値を算出した。
(2)エンボス加工の凹凸高さ:エンボス加工プリプレグの断面を光学顕微鏡で観察し、凹凸形状の山の高さ又は谷の深さについて、10点測定し、その平均値を算出した。
【0061】
6.2 化粧板
(1)外観:化粧板の化粧面及び反対側表面より目視で確認し、比較例と比べて差異がないものを○とした。
(2)反り:得られた化粧板の端部を切断し、化粧板(大きさ約920mm×1840mm)を得た。この化粧板について、4角及び各辺中央部4箇所の計8箇所について測定し、その平均値を算出した。
(3)曲げ強度:JIS K 6902(「熱硬化性樹脂化粧板試験方法」)に準拠して、荷重を芯材層側から与えたときの値を測定した。
【0062】
実施例1〜6は、樹脂担持基材にエンボス加工を施した本発明のエンボス加工プリプレグを用いた化粧板であり、これを用いなかった比較例と比べて、機械的強度や外観などに影響を与えることなく、加熱加圧成形後の反りを低減させることができた。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明によれば、簡易な方法で、加熱加圧成形後の反りを低減させた化粧板を得ることができる。
本発明の化粧板は、例えば、家具、事務用品、建築用内装材などに好適に用いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】(a)樹脂担持基材の模式断面図 (b)エンボス加工プリプレグの模式断面図
【図2】エンボスロール対嵌合部の部分側断面図
【図3】化粧板の構成の一例
【図4】(a)本発明の化粧板の構成の一例 (b)本発明の化粧板の構成の一例 (c)本発明の化粧板の構成の一例 (d)本発明の化粧板の構成の一例
【符号の説明】
【0065】
1 樹脂担持基材
2 エンボス加工プリプレグ
3 基材の構成繊維
4 基材の構成繊維
5 凹凸形状のピッチ
6 凹凸形状の高さ
7a エンボスロール
7b エンボスロール
8 エンボスロールの凹凸形状の大きさ
9 エンボスロールの凹凸形状のピッチ
10 化粧層用樹脂担持基材
11 芯材層用樹脂担持基材
12 エンボス加工プリプレグ(化粧層用)
13 エンボス加工プリプレグ(芯材層用)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧板を成形するために用いられるプリプレグであって、基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させてなる樹脂担持基材の厚み方向にエンボス加工が施されてなることを特徴とするエンボス加工プリプレグ。
【請求項2】
前記エンボス加工の形状は、そのピッチが1〜10mmである請求項1に記載のエンボス加工プリプレグ。
【請求項3】
前記エンボス加工の形状は、その高さが0.1〜2.5mmである請求項1又は2に記載のエンボス加工プリプレグ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載のエンボス加工プリプレグの製造方法であって、
(a)基材に熱硬化性樹脂組成物を担持させ、樹脂担持基材を製造する工程と、
(b)前記樹脂担持基材の厚み方向に、エンボス加工を施す工程と、
を有することを特徴とする、エンボス加工プリプレグの製造方法。
【請求項5】
前記(b)工程におけるエンボス加工は、前記樹脂担持基材を1対以上のエンボスロール間に通して行うものである請求項4に記載のエンボス加工プリプレグの製造方法。
【請求項6】
前記エンボスロールは、該ロール表面の凹凸ピッチが0.5〜10mmである請求項5に記載のエンボス加工プリプレグの製造方法。
【請求項7】
前記エンボスロールは、該ロール表面の凹凸高さが0.1〜2.5mmである請求項5又は6に記載のエンボス加工プリプレグの製造方法。
【請求項8】
芯材層用樹脂担持基材と化粧層用樹脂担持基材とを含む構成を加熱加圧成形してなる化粧板であって、前記構成は、芯材層用樹脂担持基材の所定枚数と、その一方の表面側に化粧層用樹脂担持基材一枚とを有し、芯材層用樹脂担持基材及び/又は化粧層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に、請求項1ないし3のいずれかに記載のエンボス加工プリプレグを用いることを特徴とする化粧板。
【請求項9】
前記芯材層用樹脂担持基材がフェノール樹脂含浸紙であり、かつ、前記化粧層用樹脂担持基材がメラミン樹脂含浸紙である請求項8に記載の化粧板。
【請求項10】
前記芯材層用樹脂担持基材の少なくとも一枚に、前記エンボス加工プリプレグを用いる請求項9に記載の化粧板。
【請求項11】
前記芯材層用樹脂担持基材のうち、少なくとも前記化粧層用樹脂担持基材と隣接する部位の芯材層用樹脂担持基材に、前記エンボス加工プリプレグ一枚を用いる請求項10に記載の化粧板。
【請求項12】
前記芯材層用樹脂担持基材のうち、少なくとも前記化粧層用樹脂担持基材と反対側表面部位の芯材層用樹脂担持基材に、前記エンボス加工プリプレグ一枚を用いる請求項10に記載の化粧板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−175757(P2006−175757A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−372385(P2004−372385)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】